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JP2021045865A - プラスチック製フレーム、ラックギア、及びスライドレール - Google Patents

プラスチック製フレーム、ラックギア、及びスライドレール Download PDF

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JP2021045865A JP2019168922A JP2019168922A JP2021045865A JP 2021045865 A JP2021045865 A JP 2021045865A JP 2019168922 A JP2019168922 A JP 2019168922A JP 2019168922 A JP2019168922 A JP 2019168922A JP 2021045865 A JP2021045865 A JP 2021045865A
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牧野 晴司
Seishi Makino
晴司 牧野
廣部 賀崇
Yoshitaka Hirobe
賀崇 廣部
和也 内田
Kazuya Uchida
和也 内田
知佳 堀田
Chika Hotta
知佳 堀田
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Abstract

【課題】器具等の部品において機械的強度と軽量化を両立することができ、しかも、複雑な形状であっても容易に成形できるプラスチック製フレーム、ラックギアおよびスライドレールを提供する。【解決手段】フレーム基材1が熱可塑性樹脂から成る棒状のプラスチック製フレームFにおいて、フレーム基材1の外周面の一部に、強化繊維シートにフレーム基材1の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層2が長さ方向にわたって形成される一方、フレーム基材1の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面が形成され、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層が形成されているプラスチック製フレーム。【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック製フレーム、ラックギアおよびスライドレールの改良、詳しくは、機械的特性を大きく損なわずに軽量化を図れるプラスチック製フレーム、ラックギアおよびスライドレールに関するものである。
周知のとおり、金属よりも軽く成形性にも優れたプラスチック製フレームは、カーシートやアシストスーツ等、様々な器具や装置に利用されているが、材料自体の特性として金属製フレームよりも機械的強度に劣るため、機械的強度が求められる用途では強化繊維を利用したFRP材料が用いられることが多い(例えば、特許文献1参照)。
また上記FRP製フレームとしては、不連続繊維状の強化繊維をマトリックス樹脂中に分散させたものが知られているが、この種のFRP製フレームは曲げ強度等の機械的強度の改善に限界がある。一方、連続繊維から成る強化繊維シートにマトリックス樹脂を含浸させたFRP製フレームも知られているが、複雑な形状に成形しづらい欠点がある。
他方、器具等のフレーム以外にもラックギアやスライドレールにプラスチック材料を使用するケースも多いが、手動工具や医療器具等の用途でこれらを小型化する際に、不連続繊維状のFRP材料を全体に使用すると充分な強度を得ることが難しく、また連続繊維状のFRP材料を全体に使用すると複雑な形状への成形がより難しくなる。
特開2012−16224号公報
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、器具等の部品において機械的強度と軽量化を両立することができ、しかも、複雑な形状であっても容易に成形できるプラスチック製フレーム、ラックギアおよびスライドレールを提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を説明すると次のとおりである。
即ち、本発明は、フレーム基材が熱可塑性樹脂から成る棒状のプラスチック製フレームにおいて、前記フレーム基材の外周面の一部に、強化繊維シートにフレーム基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層を長さ方向にわたって形成する一方、前記フレーム基材の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面を形成して、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層を形成した点に特徴がある。
また本発明においては、上記プラスチック製フレームの構成に代えて、前記フレーム基材の外周面の一部に、強化繊維シートにフレーム基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層を長さ方向に沿って形成する一方、前記フレーム基材を四角型、角筒型またはコ字型の断面形状から構成し、当該フレーム基材の外周面の連続する三面に跨がって前記FRP補強層を形成することもできる。
また上記強化繊維シートに関しては、補強効果を高めるために炭素繊維織物シートを使用するのが好ましい。また本発明では、上記フレーム基材としてカーシートまたはアシストスーツの枠材を好適に採用できる。
また本発明では、上記板状または棒状の基材に歯部が形成された熱可塑性樹脂から成るラックギアにおいて、前記基材の非歯部の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層を形成する一方、前記基材の非歯部の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面を形成して、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層を形成することもできる。
また本発明では、上記ラックギアの構成に代えて、基材の非歯部の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層を形成する一方、前記基材を四角型の断面形状から構成し、当該基材の外周面の連続する三面に跨がって前記FRP補強層を形成することもできる。
また本発明では、上記基材が熱可塑性樹脂から成るスライドレールにおいて、前記基材の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層を形成する一方、前記基材の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面を形成して、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層を形成することができる。
また本発明では、上記スライドレールの構成に代えて、前記基材の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層を形成する一方、前記基材をコ字型の断面形状から構成し、当該基材の外周面の連続する三面に跨がって前記FRP補強層を形成することもできる。
本発明では、プラスチック製のフレーム、ラックギアまたはスライドレールにおいて、基材を所定の断面形状に成形すると共に、その基材の外周面の一部に、熱可塑性樹脂を強化繊維シートに含浸させたFRP補強層を所定範囲にわたって形成することにより、機械的強度を損なわずに基材の軽量化を図ることが可能となる。
また本発明では、強化繊維シートを金型内に挿入した後、金型内に熱可塑性樹脂を注入してだけで基材の成形を行うことができるため、切削加工等の複雑な製造工程も不要で、しかも、基材が小型で複雑な形状であっても成形を容易に行えるため、カーシート等の枠材、手動工具や医療器具など、様々な器具の部品に利用することができる。
本発明の第一実施形態のプラスチック製フレームを表す表側及び裏側から見た全体斜視図、及びX1-X1’断面図である。 本発明の第一実施形態のプラスチック製フレームの変更例を表す表側及び裏側から見た全体斜視図、及びX2-X2’断面図である。 本発明の第一実施形態のプラスチック製フレームを用いたカーシート用枠材を表す全体斜視図である。 本発明の第一実施形態プラスチック製フレームを用いたアシストスーツ用枠材を表す全体斜視図である。 本発明の第二実施形態のラックギアを表す全体斜視図である。 本発明の第二実施形態のラックギアの変更例を表す全体斜視図である。 本発明の第三実施形態のスライドレールを表す全体斜視図である。
『第一実施形態』
本発明の第一実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。なお図中、符号Fで指示するものは、フレーム基材であり、符号1で指示するものは、樹脂層である。また符号2で指示するものは、FRP補強層である。
「プラスチック製フレームの構成」
[1]プラスチック製フレームの基本構成について
まずプラスチック製フレームの基本構成について説明する。本実施形態では、図1に示すように、棒状のフレーム基材Fを熱可塑性樹脂から成る樹脂層1と強化繊維シートに樹脂を含浸させたFRP補強層2とから構成している。またFRP補強層2は、フレーム基材Fの外周面の一部に長さ方向にわたって形成すると共に、強化繊維シートに樹脂層1と同じ熱可塑性樹脂(マトリックス樹脂)を含浸させている。
また上記フレーム基材Fの形態については、断面形状がV型(具体的には頂点部が曲面状のV型)の棒状形態としており、外周面に頂部を屈曲点とする屈曲面を形成している。そして、この屈曲面に対して上記FRP補強層2を形成している。これによりフレーム基材Fの機械的特性を損なわずに断面積を小さくして軽量化を図ることができる。
また上記フレーム基材Fの機械的特性としては、フレーム基材Fの外周面にFRP補強層2が形成されていることによって剛性や曲げ強度等に優れる上、成形後の変形(成形収縮等)が少なく、また樹脂層1のみの場合と比較して温度変化による熱膨張を抑えることができるため、フレーム基材Fの寸法安定性も改善できる。その他、FRP補強層2によって耐腐食性や疲労特性も改善できる。
[2]樹脂層について
[2-1]材料
次に上記フレーム基材Fの各構成要素について説明する。上記樹脂層1については、本実施形態では材料としてポリアミド系樹脂を使用しているが、熱可塑性樹脂であればその他の樹脂を選択して使用することもでき、例えば、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプレピレン)、ポリスチレン、ABS樹脂、PET樹脂、PEEK樹脂、PSU樹脂、PES樹脂などを使用することもできる。
[2-2]断面形状
また上記樹脂層1の形態については、本実施形態では断面形状をV型としているが、図2に示すような台形型の形態を採用して、屈曲面の三面にわたってFRP補強層2を形成することもでき、その他にも上記樹脂層1の断面形状にU型または半円型の形態を採用して、曲面にFRP補強層2を形成することもできる。その場合にも本実施形態のフレーム基材Fと同様の効果が得られる。
[2-3]中空部
また本実施形態では、図1に示すように、樹脂層1の裏側に中空部11を形成してフレーム基材Fの軽量化を図ると共に、この中空部11に長さ方向に所定間隔でリブ12・12…(横断面方向の仕切り板)を形成することによってフレーム基材Fの強度を確保している。なおフレーム基材F(樹脂層1)を中実の棒状形態とすることもできる。
[2-4]断面形状の変更例
また上記棒状のフレーム基材F(樹脂層1)に関しては、断面形状がコ字型の形態を採用することもでき、その場合には、フレーム基材Fの外周面の連続する三面に跨がってFRP補強層2を形成することができる(図示せず)。これによりフレーム基材Fの機械的特性を損なわずに薄型化、小型化または中空部を形成して軽量化を図ることができる。またフレーム基材Fの形態については四角型や角筒型とすることもできる。
[3]FRP補強層について
[3-1]強化繊維シート
次に上記FRP補強層2については、本実施形態では強化繊維シートに剛性および耐熱性に優れた炭素繊維織物シートを使用しているが、強化繊維シートとして、連続繊維状の強化繊維が一方向にならんだUDシートを異なる方向に複数枚重ねて一体化した積層シートを使用することもできる。また織物シートとしては、本実施形態では平織りしたものを使用しているが、多軸織物を使用することもできる。
また上記強化繊維シートに使用される強化繊維材料に関しては、本実施形態では炭素繊維を採用しているが、炭素繊維外の強化繊維、例えば、ガラス繊維やアラミド繊維などを採用することもできる。また強化繊維の配向に関しては、本実施形態ではフレーム基材Fの長さ方向に対して連続繊維状の強化繊維が±45°方向を向くように張り付けているが、0°,90°方向を向くように張り付けることもできる。
[3-2]マトリックス樹脂
また上記FRP補強層2のマトリックス樹脂に関しては、本実施形態では樹脂層1と同じポリアミド系樹脂を使用しているが、樹脂層1の材料に合わせて、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプレピレン)、ポリスチレン、ABS樹脂、PET樹脂、PEEK樹脂、PSU樹脂、PES樹脂などを使用することができる。
[3-3]形成範囲
また上記FRP補強層2については、本実施形態ではフレーム基材Fの外周面全体に断面V型の屈曲面を形成しているため、外周面のほゞ全体にわたってFRP補強層2を形成しているが、フレーム基材Fの一部に屈曲面または曲面を形成する場合には、少なくともその屈曲面や曲面に対してFRP補強層2が形成されていればよい。またフレーム基材Fが長尺である場合には、長さ方向にわたって断続的にFRP補強層2を形成することもできる。
[4]用途
また上記フレーム基材Fの用途に関しては、軽量化を目的とする器具全般に対して使用することが可能であるが、その中でも特に図3に示すようなカーシート用枠材Cや、図4(a)(b)に示すようなアシストスーツ用枠材Aとして好適に使用できる。またアシストスーツのように枠材全てに上記フレーム基材Fを使用する必要はなく、一部の棒状部分にのみ使用することもできる。また器具の部位に応じてフレーム基材Fの断面形状を適宜変更することもできる。
『第二実施形態』
「ラックギアの構成」
[1]ラックギアの基本構成について
本発明の第二実施形態について図5及び図6に基づいて以下に説明する。本実施形態では、図5に示すように、歯部Gが形成された棒状のラックギア基材Lを熱可塑性樹脂から成る樹脂層1と強化繊維シートに樹脂を含浸させたFRP補強層2とから構成している。またFRP補強層2は、非歯部の外周面の一部に形成すると共に、強化繊維シートに基材の樹脂層1と同じ熱可塑性樹脂を含浸させている。
また上記ラックギア基材Lの形態については、非歯部の断面形状がV型(具体的には頂点部が曲面状のV型)の棒状形態としており、外周面に頂部を屈曲点とする屈曲面を形成している。そして、この屈曲面に対して上記FRP補強層2を形成している。これによりラックギア基材Fの機械的特性を損なわずに断面積を小さくして軽量化を図ることができる。具体的な効果については、第一実施形態のフレーム基材と同様である。
[2]樹脂層について
[2-1]材料
次に上記ラックギアLの各構成要素について説明する。上記樹脂層1については、本実施形態では材料としてポリアミド系樹脂を使用しているが、熱可塑性樹脂であればその他の樹脂を選択して使用することもでき、例えば、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプレピレン)、ポリスチレン、ABS樹脂、PET樹脂、PEEK樹脂、PSU樹脂、PES樹脂などを使用することもできる。
[2-2]断面形状
また上記樹脂層1の形態については、本実施形態では断面形状をV型としているが、図6に示すようなU型の形態を採用して曲面と両側面にわたってFRP補強層2を形成することもでき、その他にも上記樹脂層1の断面形状に台形型または半円型の形態を採用して、屈曲面や曲面にFRP補強層2を形成することもできる。またラックギア基材L(樹脂層1)を板状の形態とすることもでき、これらの場合にも本実施形態のラックギア基材Lと同様の効果が得られる。
[2-3]断面形状の変更例
また棒状のラックギア基材L(樹脂層1)の断面形状に四角型の形態を採用すると共に、このラックギア基材Lの非歯部の外周面の連続する三面に跨がってFRP補強層2を形成することもでき(図示せず)、この場合にもラックギア基材Lの機械的特性を損なわずに薄型化または小型化して軽量化を図ることができる。
[3]FRP補強層について
[3-1]強化繊維シート
次に上記FRP補強層2については、本実施形態では強化繊維シートに剛性および耐熱性に優れた炭素繊維織物シートを使用しているが、強化繊維シートとして、連続繊維状の強化繊維が一方向にならんだUDシートを異なる方向に複数枚重ねて一体化した積層シートを使用することもできる。また織物シートとしては、本実施形態では平織りしたものを使用しているが、多軸織物を使用することもできる。
また上記強化繊維シートに使用される強化繊維材料に関しては、本実施形態では炭素繊維を採用しているが、炭素繊維外の強化繊維、例えば、ガラス繊維やアラミド繊維などを採用することもできる。また強化繊維の配向に関しては、本実施形態ではラックギア基材Lの長さ方向に対して連続繊維状の強化繊維が±45°方向を向くように張り付けているが、0°,90°方向を向くように張り付けることもできる。
[3-2]マトリックス樹脂
また上記FRP補強層2のマトリックス樹脂に関しては、本実施形態では樹脂層1と同じポリアミド系樹脂を使用しているが、樹脂層1の材料に合わせて、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプレピレン)、ポリスチレン、ABS樹脂、PET樹脂、PEEK樹脂、PSU樹脂、PES樹脂などを使用することができる。
[3-3]形成範囲
また上記FRP補強層2については、本実施形態ではラックギア基材Lの外周面全体に断面V型の屈曲面を形成しているため、外周面のほゞ全体にわたってFRP補強層2を形成しているが、ラックギア基材Lの一部に屈曲面または曲面を形成する場合には、少なくともその屈曲面や曲面に対してFRP補強層2が形成されていればよい。またラックギア基材Lが長尺である場合には、長さ方向にわたって断続的にFRP補強層2を形成することもできる。
『第三実施形態』
「スライドレールの構成」
[1]スライドレールの基本構成について
本発明の第三実施形態について図7に基づいて説明する。本実施形態では、板状のスライドレール基材Sを熱可塑性樹脂から成る樹脂層1と強化繊維シートに樹脂を含浸させたFRP補強層2とから構成している。またFRP補強層2は、外周面の一部に形成すると共に、強化繊維シートに基材の樹脂層1と同じ熱可塑性樹脂を含浸させている。
また上記スライドレール基材Sの形態については、断面形状が台形型の板状形態として外周面に屈曲面を形成している。そして、この屈曲面に対して上記FRP補強層2を形成している。これによりスライドレール基材Sの機械的特性を損なわずに薄型化または小型化して軽量化を図ることができる。
[2]樹脂層について
[2-1]材料
次に上記スライドレール基材Sの各構成要素について説明する。上記樹脂層1については、本実施形態では材料としてポリアミド系樹脂を使用しているが、熱可塑性樹脂であればその他の樹脂を選択して使用することもでき、例えば、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプレピレン)、ポリスチレン、ABS樹脂、PET樹脂、PEEK樹脂、PSU樹脂、PES樹脂などを使用することもできる。
[2-2]断面形状
また上記樹脂層1の形態については、本実施形態では断面形状を台形型としているが、V型やU型、半円型の形態を採用して屈曲面や曲面にFRP補強層2を形成することもできる。またスライドレール基材Sをコ字型の断面形状から構成して、基材の外周面の連続する三面に跨がってFRP補強層2を形成することもできる(図示せず)。
[3]FRP補強層について
[3-1]強化繊維シート
次に上記FRP補強層2については、本実施形態では強化繊維シートに剛性および耐熱性に優れた炭素繊維織物シートを使用しているが、強化繊維シートとして、連続繊維状の強化繊維が一方向にならんだUDシートを異なる方向に複数枚重ねて一体化した積層シートを使用することもできる。また織物シートとしては、本実施形態では平織りしたものを使用しているが、多軸織物を使用することもできる。
また上記強化繊維シートに使用される強化繊維材料に関しては、本実施形態では炭素繊維を採用しているが、炭素繊維外の強化繊維、例えば、ガラス繊維やアラミド繊維などを採用することもできる。また強化繊維の配向に関しては、本実施形態ではラックギア基材Lの長さ方向に対して連続繊維状の強化繊維が±45°方向を向くように張り付けているが、0°,90°方向を向くように張り付けることもできる。
[3-2]マトリックス樹脂
また上記FRP補強層2のマトリックス樹脂に関しては、本実施形態では樹脂層1と同じポリアミド系樹脂を使用しているが、樹脂層1の材料に合わせて、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプレピレン)、ポリスチレン、ABS樹脂、PET樹脂、PEEK樹脂、PSU樹脂、PES樹脂などを使用することができる。
[3-3]形成範囲
また上記FRP補強層2については、本実施形態ではスライドレール基材Sの外周面全体に断面形状が台形型の屈曲面を形成しているため、外周面(片面)のほゞ全体にわたってFRP補強層2を形成しているが、スライドレール基材Sの一部に屈曲面または曲面を形成する場合には、少なくともその屈曲面や曲面に対してFRP補強層2が形成されていればよい。またスライドレール基材Sが長尺である場合には、長さ方向にわたって断続的にFRP補強層2を形成することもできる。
1 樹脂層
11 中空部
12 リブ
2 FRP補強層
F プラスチック製フレーム
C カーシート用枠材
A アシストスーツ用枠材
L ラックギアの基材
G ラックギアの歯部
S スライドレールの基材

Claims (8)

  1. フレーム基材が熱可塑性樹脂から成る棒状のプラスチック製フレームであって、
    前記フレーム基材の外周面の一部に、強化繊維シートにフレーム基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層が長さ方向にわたって形成されている一方、前記フレーム基材の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面が形成されて、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層が形成されていることを特徴とするプラスチック製フレーム。
  2. フレーム基材が熱可塑性樹脂から成る棒状のプラスチック製フレームであって、
    前記フレーム基材の外周面の一部に、強化繊維シートにフレーム基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層が長さ方向に沿って形成されている一方、前記フレーム基材が四角型、角筒型またはコ字型の断面形状から成り、当該フレーム基材の外周面の連続する三面に跨がって前記FRP補強層が形成されていることを特徴とするプラスチック製フレーム。
  3. 強化繊維シートに炭素繊維織物シートが使用されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチック製フレーム。
  4. フレーム基材がカーシートまたはアシストスーツの枠材であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のプラスチック製フレーム。
  5. 板状または棒状の基材に歯部が形成された熱可塑性樹脂から成るラックギアであって、
    前記基材の非歯部の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層が形成されている一方、前記基材の非歯部の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面が形成されて、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層が形成されていることを特徴とするラックギア。
  6. 板状または棒状の基材に歯部が形成された熱可塑性樹脂から成るラックギアであって、
    前記基材の非歯部の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層が形成されている一方、前記基材が四角型の断面形状から成り、当該基材の外周面の連続する三面に跨がって前記FRP補強層が形成されていることを特徴とするラックギア。
  7. 基材が熱可塑性樹脂から成るスライドレールであって、
    前記基材の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層が形成されている一方、前記基材の外周面に断面形状がV型または台形型の屈曲面、或いは断面形状がU型または半円型の曲面が形成されて、当該屈曲面或いは曲面に前記FRP補強層が形成されていることを特徴とするスライドレール。
  8. 基材が熱可塑性樹脂から成るスライドレールであって、
    前記基材の外周面の一部に、強化繊維シートに基材の樹脂層と同じ熱可塑性樹脂を含浸させたFRP補強層が形成されている一方、前記基材がコ字型の断面形状から成り、当該基材の外周面の連続する三面に跨がって前記FRP補強層が形成されていることを特徴とするスライドレール。
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