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JP2021010232A - 電動機の回転子、シャフト、および電動機の回転子の製造方法 - Google Patents

電動機の回転子、シャフト、および電動機の回転子の製造方法 Download PDF

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JP2021010232A JP2019122715A JP2019122715A JP2021010232A JP 2021010232 A JP2021010232 A JP 2021010232A JP 2019122715 A JP2019122715 A JP 2019122715A JP 2019122715 A JP2019122715 A JP 2019122715A JP 2021010232 A JP2021010232 A JP 2021010232A
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勇士 八木
Yuji Yagi
勇士 八木
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】構造が単純で、単純な製造工程でベアリングの損傷を抑制できる電動機の回転子を提供する。【解決手段】積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合されたシャフトとを備えた電動機の回転子において、シャフトは、金属の芯材と、この芯材の表面を覆うように芯材と一体成形された樹脂とにより構成されているものである。【選択図】図1

Description

本願は、電動機の回転子、およびその製造方法に関する。
従来より、インバーターを用いて電動機を回転駆動する場合、高周波誘導により発生する軸電圧によって、回転子のシャフトを回転支持するベアリング内でスパークが発生し、電食と呼ばれるベアリングの損傷が発生していた。
特開2009−112065号公報
このような電食の問題に対して、フレームを樹脂モールドし、ベアリングと接する面に導電層となる部品で構成する電動機が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1で提案されている構造においては、導電層となる部品を新たに製造する必要があり、材料費が高額になるという欠点がある。
本願は、上記の問題点を解決するための技術を開示するものであり、構造が単純で、単純な製造工程でベアリングの損傷を抑制できる電動機の回転子を提供することを目的としている。
本願に開示される電動機の回転子は、積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合されたシャフトとを備えた電動機の回転子において、シャフトは、金属の芯材と、この芯材の表面を覆うように芯材と一体成形された樹脂とにより構成されているものである。
また、本願に開示されるシャフトは、電動機の回転子のシャフトであって、金属の芯材と、この芯材の表面を覆うように芯材と一体成形された樹脂とにより構成されているものである。
また、本願に開示される電動機の回転子の製造方法は、周囲に磁石が接合された積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合され、樹脂で覆われた金属の芯材で形成されたシャフトとを備えた電動機の回転子の製造方法であって、磁石の外径に一致する内径を有し、磁石が接合された積層鉄心コアが収納される積層鉄心コア収納穴と、この積層鉄心コア収納穴の底部に設けられた下型シャフト穴と、この下型シャフト穴の底部に設けられた芯材位置決め下型穴とを備えた下型の、芯材位置決め下型穴に芯材の一端を挿入する工程、積層鉄心コア収納穴に、中心にシャフト貫通穴を有する周囲に磁石が接合された積層鉄心コアを挿入する工程、上型シャフト穴と、この上型シャフト穴の底部に設けられた芯材位置決め上型穴とを備えた上型の、芯材位置決め上型穴に芯材の他端を挿入しつつ、上型と前記下型とを合わせる工程、芯材の周囲に形成された樹脂充填空間に樹脂の材料を注入して、芯材を樹脂で覆うことによりシャフトを形成するとともに、樹脂により芯材と積層鉄心コアとを一体成形する工程、を備えたものである。
また、本願に開示される電動機の回転子の第二の製造方法は、周囲に磁石が接合された積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合され、樹脂で覆われた金属の芯材で形成されたシャフトとを備えた電動機の回転子の製造方法であって、磁石の外径に一致する内径を有し、磁石が接合された積層鉄心コアが収納される積層鉄心コア収納穴と、この積層鉄心コア収納穴の底部に設けられた下型シャフト穴と、この下型シャフト穴の底部に設けられ芯材の一端面に設けられた下型位置決め穴に嵌め合う芯材位置決め下型突起とを備えた下型の、芯材位置決め下型突起に芯材の下型位置決め穴を嵌め合わせる工程、積層鉄心コア収納穴に、中心にシャフト貫通穴を有する周囲に磁石が接合された積層鉄心コアを挿入する工程、上型シャフト穴と、この上型シャフト穴の底部に設けられ芯材の他端面に設けられた上型位置決め穴に嵌め合う芯材位置決め上型突起とを備えた上型の、芯材位置決め上型突起に芯材の上型位置決め穴を嵌め合わせつつ、上型と下型とを合わせる工程、芯材の周囲に形成された樹脂充填空間に樹脂の材料を注入して、芯材を樹脂で覆うことによりシャフトを形成するとともに、樹脂により芯材と積層鉄心コアとを一体成形する工程、を備えたものである。
本願に開示される電動機の回転子、シャフト、および電動機の回転子の製造方法によれば、構造が単純で、単純な製造工程で製造できる電動機の回転子を提供できる。
実施の形態1による電動機の回転子の概略構成を示す断面図である。 実施の形態1による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第一の図である。 実施の形態1による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第二の図である。 実施の形態1による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第三の図である。 実施の形態1による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第四の図である。 実施の形態2による電動機の回転子の概略構成を示す断面図である。 実施の形態2による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第一の図である。 実施の形態2による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第二の図である。 実施の形態2による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第三の図である。 実施の形態2による電動機の回転子の製造工程を断面図により示す第四の図である。 実施の形態3による電動機の回転子の概略構成を示す断面図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1による電動機の回転子の概略構成を示す断面図である。図1ではシャフト20の構成が分かり易いように、断面図の上方にシャフト20のみの上面図も併せて記載している。シャフト20は、鉄系などの金属の芯材1とこの芯材1を覆う樹脂2で構成されている。シャフト20には、樹脂2を介して、周囲に磁石4が接着された積層鉄心コア3が接合されている。ここで、芯材1、樹脂2および磁石4が接合された積層鉄心コア3は一体成形により結合された部材となっている。シャフト20は、樹脂2を介して、ベアリング5が嵌め合わされており、ベアリング5によって回転可能に支持される。
以上の構成により、ベアリング5とシャフト20の芯材1は樹脂2で絶縁されているため、インバーター駆動による高周波誘導でシャフト20の芯材1および積層鉄心コア3で発生した軸電圧による電流がベアリング5に流れることがないため、電食の発生を防止できる。
次に図1に示した電動機の回転子の製造方法について図2から図5を参照して説明する。製造は、下型および上型からなる金型を用いて一体成形により行われる。下型8は、図2の断面図に示すように、磁石が接合された積層鉄心コアが収納される積層鉄心コア収納穴12と、この積層鉄心コア収納穴12の底部に設けられた下型シャフト穴38と、この下型シャフト穴38の底部に設けられ芯材1の一端が挿入される芯材位置決め下型穴10とを備えている。最初に、図2に示すように、芯材1を下型8の芯材位置決め下型穴10に挿入する。芯材位置決め下型穴10は精度よく加工する必要がある。芯材位置決め下型穴10に芯材1を挿入することで、芯材1が精度よく位置決めされ、図1に示す製造後のシャフト20の中心に位置設定できる。このため、シャフト20の重量バランスがくずれることなく、一体成形可能になる。
次に、図3に示すように、あらかじめ接着により周囲に磁石4が接合された積層鉄心コア3を積層鉄心コア収納穴12にセットする。積層鉄心コア3の中央にはシャフトが貫通するためのシャフト貫通穴33が形成されている。積層鉄心コア収納穴12は、内径が磁石4の外径に合うように、また中心が芯材位置決め下型穴10の中心と一致するように精度よく加工されているため、積層鉄心コア収納穴12に周囲に磁石4が接合された積層鉄心コア3を挿入することで、積層鉄心コア3が精度よく位置決めできる。このため、シャフトの重量バランスがくずれることなく、一体成形が可能になる。
一方、上型7は、図4に示すように上型シャフト穴37と、この上型シャフト穴37の底部に設けられ芯材1の他端が挿入される芯材位置決め上型穴21とを備えている。この上型7が下降して下型8と合わさる。上型7と下型8が合わさる面14は精度よく加工する必要がある。もし、精度が悪いと上型7と下型8が合わさる面14より樹脂が漏れ出してしまう。上型7が下降した際に、芯材1の他端が芯材位置決め上型穴21に挿入される。芯材1の両端が芯材位置決め下型穴10および芯材位置決め上型穴21に挿入されることにより、積層鉄心コア3およびシャフト貫通穴33の中心に芯材1が精度よく配置される。このため、シャフトの重量バランスがくずれることなく、一体成形可能になる。
この状態で、下型8に設けられた下型シャフト穴38の内壁面、積層鉄心コア3に設けられたシャフト貫通穴33の内壁面、および上型7に設けられた上型シャフト穴37の内壁面と芯材1との間に樹脂が流れる樹脂充填空間9が形成される。ただし、芯材位置決め下型穴10および芯材位置決め上型穴21に芯材1が精度よく挿入されているため、図1に示すように、シャフトの両端部に樹脂が流れない部分11および22ができる。樹脂充填空間9の中心にシャフトの芯材1が位置していないと、回転子の重心がくずれ、電動機の不良が発生する。このため、芯材位置決め下型穴10、積層鉄心コア収納穴12、芯材位置決め上型穴21、およびシャフト貫通穴33は、それぞれの相対位置を含めて精度よく加工するとともに、上型7と下型8の位置決めも精度よくする必要がある。
次に図5に示すように、樹脂充填空間9に樹脂2の材料を流しこんで、芯材1と樹脂2とで形成されるシャフト20と積層鉄心コア3とを一体成形する。一体成形することで、シャフト20が芯材1と芯材1を覆う樹脂2とで形成されるとともに、芯材1と積層鉄心コア3が樹脂2で接合された電動機の回転子とすることができる。
最後に上型7が上昇し、シャフト20と、磁石が接着された積層鉄心コア3とが一体化した電動機の回転子を取り出す。
次工程でシャフト20にベアリング5を挿入して、図1に示す電動機の回転子が完成する。
もし、芯材1を使用することなく、樹脂2のみでシャフトを構成した場合、機械的強度が低く、シャフトが折れてしまう恐れがある。芯材1の材料として、材料強度が強い、鉄系の材料もしくはステンレス系の材料を使用することが望ましい。また、樹脂2として、不飽和ポリエステル樹脂を使用することが望ましい。一般的に電動機の材料として使用されているポリブチレンテレフタレート樹脂を使用した場合、硬化時の熱収縮により、図1に示す、シャフトの精度が必要な、ベアリング5が挿入される面6の精度が確保できない。これにより、シャフト20にベアリング5を挿入した際に、ベアリング5とシャフト20の間に隙間が発生し、電動機を回転した際に重心がアンバランスになり不良になってしまう。このため、必要となるシャフト径より少し大きめに成形して、後工程で切削加工で精度を担保する必要があり、加工費が高くなってしまう。不飽和ポリエステル樹脂を使用した場合、H7(JIS規格)程度の嵌め合い精度で樹脂成型できるため、後加工無くシャフトの精度が必要な面6の精度が維持される。これにより、電動機の品質の担保が可能になる。
また、芯材1の表面は事前に、エッチング処理で表面を粗して微小な溝を形成しておくことが望ましい。エッチング方法はレーザーエッチングでも化学的エッチングでもどちらでもよい。もし、エッチング処理なしに樹脂一体成形をした場合、樹脂2と芯材1の界面の接合強度が不足し、樹脂2と芯材1がはがれてしまう可能性がある。このため、あらかじめエッチングした芯材を使うことで、エッチングにより形成した溝に樹脂2が流れ込み、アンカー効果でシャフトの芯材1と樹脂2の剥離強度が大幅に向上し、電動機が回転してもはがれることがない。
本実施の形態1による電動機の回転子では、ベアリング5と芯材1との間に樹脂2が介在するため、ベアリング5と芯材1が絶縁される。このため、インバーターの高周波誘導で芯材1および積層鉄心コア3で発生した軸電圧による電流がベアリング5に流れることがないため、電食の発生を防止できる。
また、一般的にシャフトは鉄系材料で製造されることが多い。表面を樹脂で覆わない鉄系材料で作られたシャフトの場合、ベアリング面の精度を得るため、少し大きめの径のシャフトを使用して、旋盤で切削し、精度を得ることが一般的である。この加工に時間がかかるため、加工費が高くなるという欠点があった。本実施の形態1による回転子の場合、樹脂成型でベアリングを取り付ける面の精度を得ることができるため、単純な工程で加工に時間を要しない。このため、加工費を大幅に低減することが可能である。
また、鉄系の材料でシャフトを製作する場合、一般的にあらかじめ磁石が接着された積層鉄心コアを圧入することが多い。このため、シャフトの圧入される部分の機械的精度が必要となり、上記と同じく、旋盤で加工し、精度を得る必要があるため、加工費が高くなる。本実施の形態1による電動機の回転子の場合、樹脂の一体成形で積層鉄心コアとシャフトを接合するため、精度出しの加工が不要なため工程が単純となる。このため、加工費を削減することが可能となる。
圧入ではなく、シャフトに積層鉄心コアを焼嵌めする場合もある。この場合、積層鉄心を100℃以上に加熱する必要があり、加熱炉等の設備投資が必要となる。また、加熱に時間がかかるため、加工費が増えてしまう。上記と同じく、実施の形態1による電動機の回転子の場合、樹脂の一体成形で積層鉄心コアとシャフトを接合するため、工程が単純で、別の加熱炉等が必要なく、設備投資を抑えることが可能となる。また、加熱時間を必要としないため、加工費を低減することが可能となる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2による電動機の回転子の概略構成を示す断面図である。実施の形態2による回転子は、実施の形態1と同様に、シャフト20の芯材1を樹脂2が覆っている。また、シャフト20には、樹脂2を介して、外側に磁石4が接着された積層鉄心コア3が接合されている。シャフト20には樹脂2を介して、ベアリング5が嵌め合わされている。実施の形態2による電動機の回転子は、実施の形態1と異なり、芯材1の一端面に芯材1を位置決めするための下型位置決め穴18、および他端面には上型位置決め穴17が設けられている。さらに、芯材1の両端部において樹脂2が芯材1から突出しており、芯材1の両端面をコーキング材16により覆うことで芯材1の全体が樹脂で覆われている。
この構成を採用することで、実施の形態1による電動機の回転子と同様に、ベアリング5と芯材1は樹脂2で絶縁されているため、インバーターの高周波誘導でシャフトの芯材1および積層鉄心コアで発生した軸電圧による電流がベアリング5に流れることがないため、電食の発生を防止できる。また、芯材1の全体を樹脂で覆っているため、芯材1における錆の発生を防止できる。
次に製造方法について図7から図10を参照して説明する。図7に示すように、下型8は、磁石が接合された積層鉄心コアが収納される積層鉄心コア収納穴12と、この積層鉄心コア収納穴12の底部に設けられた下型シャフト穴38と、この下型シャフト穴38の底部に設けられ芯材1の一端面に設けられた下型位置決め穴18に挿入される芯材位置決め下型突起48とを備えている。芯材位置決め下型突起48の底部側には、芯材1の径と等しい下型芯材径突起42が設けられ、芯材位置決め下型突起48はこの下型芯材径突起42の中央から突出するように設けられている。最初に、図7に示すように、芯材1の一端面に設けられた下型位置決め穴18に、芯材位置決め下型突起48を挿入して芯材1を設置する。これにより、芯材1が精度よく位置決めされ図6に示す製造後のシャフト20の中心となるよう配置できる。次に、図8に示すように実施の形態1と同様に、あらかじめ周囲に磁石4が接着された積層鉄心コア3を積層鉄心コア収納穴12にセットする。
一方、上型7は、図9に示すように上型シャフト穴37と、この上型シャフト穴37の底部に設けられ芯材1の他端面に設けられた上型位置決め穴17に嵌め合う芯材位置決め上型突起47とを備えている。芯材位置決め上型突起47の底部側には、芯材1の径と等しい上型芯材径突起41が設けられ、芯材位置決め上型突起47はこの上型芯材径突起41の中央から突出するように設けられている。図9に示すように上型7が下降して、上型7と下型8とが合わさる。上型7が下降した際に、上型7に設けられた芯材位置決め上型突起47が芯材1に設けられた上型位置決め穴17に挿入される。これにより、シャフトの中心に芯材1が配置される。この状態で、下型8に設けられた下型シャフト穴38の内壁面、積層鉄心コア3に設けられたシャフト貫通穴33の内壁面、および上型7に設けられた上型シャフト穴37の内壁面と芯材1との間に樹脂が流れる樹脂充填空間9が形成される。樹脂充填空間9は芯材1の側面の両端部まで形成されるため、芯材1の側面全体を樹脂で覆うことが可能になる。
次に樹脂充填空間9に樹脂2を流しこんで、芯材1と樹脂2とで形成されるシャフト20と積層鉄心コア3とを一体成形する。
次に上型7が上昇し、芯材1および樹脂2で構成されるシャフト20と、磁石4が接着された積層鉄心コア3とが一体化した電動機の回転子を取り出す。図10に型から取り出された電動機の回転子の概略構成の断面図を示す。
次に、下型芯材径突起42および上型芯材径突起41によりシャフト20の両端部に形成された、樹脂2のないコーキング材充填空間19にコーキング材16を注入することで、端面を含めて芯材1の全体を樹脂材料で覆う。最後にシャフト20にベアリング5を挿入して、図6に示す電動機の回転子全体が完成する。
これにより、実施の形態1と同様にベアリング5と芯材1の間に樹脂2があるため、ベアリング5とシャフト20の芯材1とが絶縁される。このため、インバーターの高周波誘導で芯材1および積層された鉄心コアで発生した軸電圧による電流がベアリング5に流れることがないため、電食の発生を防止できる。また、実施の形態1と同様に鉄系のシャフトを使用する電動機の回転子と比較して、加工費の抑制と設備投資費の抑制が可能になる。加えて、端面を含めて芯材1の全体を樹脂材料で覆うことで、錆を防止するためのメッキ処理が不要となり、加工費を抑制できる。
上記では、上型7に上型芯材径突起41を設け、芯材位置決め上型突起47はこの上型芯材径突起41の中央から突出するように設けたが、上型芯材径突起41を設けず、芯材位置決め上型突起47は上側シャフト穴の底面中央から突出するように設けてもよい。下型8についても同様である。この場合、コーキング材充填空間19は形成されないが、芯材1の両端面をコーキング材で覆うことは可能である。
実施の形態3.
図11は実施の形態3による電動機の回転子の概略構成示す断面図である。断面図の上方にシャフト20のみの上面図も併せて記載している。実施の形態3による電動機の回転子では、シャフト20の片方の端部の側面にキー溝25を設けている。一般的に電動機のシャフト端面には、ファン、ギア等の部品がつくことが多い。従来使われている鉄製シャフトの場合、周面の精度を出すための旋盤加工が終わった後に、スリット加工装置を用いて、キー溝加工を行っている。この場合、スリット加工のための工程数が増えることと、スリット加工装置の設備投資がかかるという問題があった。
実施の形態3による電動機の回転子のシャフトにおいては、樹脂一体成形でキー溝25を形成する。シャフト一体成形の上型に、樹脂が入り込まないようにキー溝状の突起を設けることで、樹脂一体成形によりキー溝を形成することができる。また、この場合、芯材1として、断面形状が四角形状の芯材1を使用することで、深いキー溝を形成することができる。
これにより、実施の形態1と同様にベアリング5とシャフト20の芯材1の間に樹脂2があるため、ベアリング5と芯材1が絶縁される。このため、インバーターの高周波誘導で芯材1および積層鉄心コア3で発生した軸電圧による電流がベアリング5に流れることがないため、電食の発生を防止できる。また、合わせて、機械加工することなく、キー溝を形成できるため、鉄系のシャフトを採用した電動機の回転子と比較すると、加工費の低減が可能となる。
なお、上記では実施の形態1による電動機の回転子のシャフト20にキー溝25を形成する構成および製造方法について説明したが、実施の形態2による電動機の回転子のシャフトにキー溝を形成してもよいのは言うまでもない。
本願には、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 芯材、2 樹脂、3 積層鉄心コア、4 磁石、5 ベアリング、7 上型、8 下型、9 樹脂充填空間、10 芯材位置決め下型穴、12 積層鉄心コア収納穴、16 コーキング材、17 上型位置決め穴、18 下型位置決め穴、19 コーキング材充填空間、20 シャフト、21 芯材位置決め上型穴、25 キー溝、33 シャフト貫通穴、37 上型シャフト穴、38 下型シャフト穴、41 上型芯材径突起、42 下型芯材径突起、47 芯材位置決め上型突起、48 芯材位置決め下型突起

Claims (15)

  1. 積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合されたシャフトとを備えた電動機の回転子において、
    前記シャフトは、金属の芯材と、この芯材の表面を覆うように前記芯材と一体成形された樹脂とにより構成されていることを特徴とする電動機の回転子。
  2. 前記積層鉄心コアと前記芯材とは、前記樹脂により一体成形により結合されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機の回転子。
  3. 前記樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機の回転子。
  4. 前記芯材の材料は、鉄系の金属、またはステンレス系の金属であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機の回転子。
  5. 前記芯材の両端面には、位置決め用の穴が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電動機の回転子。
  6. 前記芯材の両端部において前記樹脂が前記芯材から突出しており、前記芯材の両端面がコーキング材で覆われていることを特徴とする請求項5に記載の電動機の回転子。
  7. 前記シャフトの片端部の前記樹脂の側面にキー溝が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電動機の回転子。
  8. 前記芯材の断面形状は四角形であることを特徴とする請求項7に記載の電動機の回転子。
  9. 電動機の回転子のシャフトであって、
    金属の芯材と、この芯材の表面を覆うように前記芯材と一体成形された樹脂とにより構成されていることを特徴とするシャフト。
  10. 前記樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項9に記載のシャフト。
  11. 前記芯材の材料は、鉄系の金属、またはステンレス系の金属であることを特徴とする請求項9または10に記載のシャフト。
  12. 周囲に磁石が接合された積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合され、樹脂で覆われた金属の芯材で形成されたシャフトとを備えた電動機の回転子の製造方法であって、
    前記磁石の外径に一致する内径を有し、前記磁石が接合された積層鉄心コアが収納される積層鉄心コア収納穴と、この積層鉄心コア収納穴の底部に設けられた下型シャフト穴と、この下型シャフト穴の底部に設けられた位置決め下型穴とを備えた下型の、前記位置決め下型穴に前記芯材の一端を挿入する工程、
    前記積層鉄心コア収納穴に、中心にシャフト貫通穴を有する前記周囲に磁石が接合された積層鉄心コアを挿入する工程、
    上型シャフト穴と、この上型シャフト穴の底部に設けられた位置決め上型穴とを備えた上型の、前記位置決め上型穴に前記芯材の他端を挿入しつつ、前記上型と前記下型とを合わせる工程、
    前記芯材の周囲に形成された樹脂充填空間に前記樹脂の材料を注入して、前記芯材を前記樹脂で覆うことにより前記シャフトを形成するとともに、前記樹脂により前記芯材と前記積層鉄心コアとを一体成形する工程、
    を備えたことを特徴とする電動機の回転子の製造方法。
  13. 周囲に磁石が接合された積層鉄心コアと、この積層鉄心コアの中心を貫通して当該積層鉄心コアに接合され、樹脂で覆われた金属の芯材で形成されたシャフトとを備えた電動機の回転子の製造方法であって、
    前記磁石の外径に一致する内径を有し、前記磁石が接合された積層鉄心コアが収納される積層鉄心コア収納穴と、この積層鉄心コア収納穴の底部に設けられた下型シャフト穴と、この下型シャフト穴の底部に設けられ前記芯材の一端面に設けられた下型位置決め穴に嵌め合う芯材位置決め下型突起とを備えた下型の、前記芯材位置決め下型突起に前記芯材の前記下型位置決め穴を嵌め合わせる工程、
    前記積層鉄心コア収納穴に、中心にシャフト貫通穴を有する前記周囲に磁石が接合された積層鉄心コアを挿入する工程、
    上型シャフト穴と、この上型シャフト穴の底部に設けられ前記芯材の他端面に設けられた上型位置決め穴に嵌め合う芯材位置決め上型突起とを備えた上型の、前記芯材位置決め上型突起に前記芯材の前記上型位置決め穴を嵌め合わせつつ、前記上型と前記下型とを合わせる工程、
    前記芯材の周囲に形成された樹脂充填空間に前記樹脂の材料を注入して、前記芯材を前記樹脂で覆うことにより前記シャフトを形成するとともに、前記樹脂により前記芯材と前記積層鉄心コアとを一体成形する工程、
    を備えたことを特徴とする電動機の回転子の製造方法。
  14. 前記下型において、前記芯材位置決め下型突起の底部側には、前記芯材の径と等しい下型芯材径突起が設けられ、前記芯材位置決め下型突起はこの下型芯材径突起の中央から突出するように設けられており、
    前記上型において、前記芯材位置決め上型突起の底部側には、前記芯材の径と等しい上型芯材径突起が設けられ、前記芯材位置決め上型突起はこの上型芯材径突起の中央から突出するように設けられており、
    前記シャフトと一体成形された前記周囲に磁石が接合された積層鉄心コアを、前記上型および前記下型から取り出した後、前記下型芯材径突起および前記上型芯材径突起により前記シャフトの両端部に形成されたコーキング材充填空間にコーキング材を注入する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載の電動機の回転子の製造方法。
  15. 前記樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載の電動機の回転子の製造方法。
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