JP2021004048A - 家畜運搬用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】家畜を輸送する際にも、収容室に収容した家畜に細菌やウイルス等の病原体が蔓延することを抑制でき、輸送する家畜の健康状態を維持することが可能な家畜運搬用容器を提供する。【解決手段】家畜を収容して運搬する際に用いられる家畜運搬用容器10であって、家畜が収容される収容室11の内面の少なくとも一部に、銅又は銅合金からなる銅層20が配設されていることを特徴とする。収容室11の内面の全面積の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設されていることが好ましい。【選択図】図2
Description
本発明は、牛、馬、豚、羊、鳥等の各種家畜を収容して運搬する際に用いられる家畜運搬用容器に関するものである。
従来、畜産業においては、飼育する家畜の健康状態を良好に維持するために、各種伝染病への対策が実施されている。例えば、特許文献1においては、家畜の飼育場への細菌やウイルス等の病原体の侵入及び感染拡大を抑制する手段として、光触媒活性を有するアパタイトを含む光触媒材料を添加した餌、上述の光触媒材料を備えた飼育治具、上述の光触媒材料を備えた飼育施設等が提案されている。
また、畜産業においては、繁殖のために飼育場間での家畜の移動や、食肉加工のために屠殺場への家畜の移動を行うことがある。
上述の家畜を輸送する際には、家畜を収容する収容室を備えた家畜運搬用容器が使用される。例えば、特許文献2,3には、家畜を収容する荷台(家畜運搬用容器)を備えた家畜運搬車が広く用いられている。
また、上述の家畜を航空機や船舶等で運搬する際には、例えば、家畜を収容する家畜運搬用コンテナ(家畜運搬用容器)が使用されている。
上述の家畜を輸送する際には、家畜を収容する収容室を備えた家畜運搬用容器が使用される。例えば、特許文献2,3には、家畜を収容する荷台(家畜運搬用容器)を備えた家畜運搬車が広く用いられている。
また、上述の家畜を航空機や船舶等で運搬する際には、例えば、家畜を収容する家畜運搬用コンテナ(家畜運搬用容器)が使用されている。
ここで、家畜を輸送する際には、家畜へのストレスを軽減して、健康状態を維持する必要がある。
このため、特許文献3に記載された家畜運搬車においては、家畜が収容される収容室を清潔に保ち、かつ、室内温度を調整するために、収容される家畜よりも高い位置に散水パイプを設けるとともに、荷台の床面に通水手段を設け、荷台の床面よりも下側に排水タンクを配設している。
このため、特許文献3に記載された家畜運搬車においては、家畜が収容される収容室を清潔に保ち、かつ、室内温度を調整するために、収容される家畜よりも高い位置に散水パイプを設けるとともに、荷台の床面に通水手段を設け、荷台の床面よりも下側に排水タンクを配設している。
ところで、近年では、口蹄疫、豚コレラ、鳥インフルエンザ等の感染力の強い伝染病が各種家畜に蔓延して大きな問題となっている。
ここで、上述の伝染病の病原体である細菌及びウイルスにおいては、感染力が非常に強いため、特許文献1に示すように、光触媒材料を含む餌、飼育治具、飼育設備を用いた場合であっても、病原体の侵入及び汚染拡大を十分に抑制することができないおそれがあった。
ここで、上述の伝染病の病原体である細菌及びウイルスにおいては、感染力が非常に強いため、特許文献1に示すように、光触媒材料を含む餌、飼育治具、飼育設備を用いた場合であっても、病原体の侵入及び汚染拡大を十分に抑制することができないおそれがあった。
また、上述の伝染病が発生した場合には、発生地区周辺の家畜の移動を制限することにより、他の地区への拡大防止を図っている。さらに、移動が制限された地区以外において家畜を輸送する場合であっても、他の飼育場を避けるように輸送経路を選択するなどの対策を実施している。
しかしながら、家畜を輸送する際には、比較的狭い収容室内に家畜を収容するため、感染力が非常に強い病原体を原因とする伝染病においては、上述の対策を実施した場合であっても、十分に伝染病の拡大を防止することができないおそれがあった。また、輸送時において、外部から収容室内に病原体が侵入した場合には、収容室内の家畜への感染を防止するために、速やかに病原体を死滅させることが必要となる。
このため、家畜を輸送する際には、従来にも増して、細菌やウイルス等の病原体の蔓延を抑制することが求められている。
このため、家畜を輸送する際には、従来にも増して、細菌やウイルス等の病原体の蔓延を抑制することが求められている。
本発明は、以上のような事情を背景としてなされたものであって、家畜を輸送する際にも、収容室に収容した家畜に細菌やウイルス等の病原体が蔓延することを抑制でき、輸送する家畜の健康状態を維持することが可能な家畜運搬用容器を提供することを目的としている。
この課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、銅及び銅合金からなる銅部材においては、上述の光触媒材料よりも病原体への作用速度が速く、抗菌性及び抗ウイルス性に特に優れており、家畜を輸送する際においても病原体の蔓延を効率的に抑制可能であるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明の家畜運搬用容器は、家畜を収容して運搬する際に用いられる家畜運搬用容器であって、前記家畜が収容される収容室の内面の少なくとも一部に、銅又は銅合金からなる銅層が配設されていることを特徴としている。
この構成の家畜運搬用容器においては、前記家畜が収容される収容室の内面の少なくとも一部に、病原体への作用速度が速く、抗菌性及び抗ウイルス性に優れた銅又は銅合金からなる銅層が配設されているので、収容室に収容された家畜に病原体が蔓延することを抑制することが可能となる。よって、家畜の健康状態を良好に維持したまま、家畜を輸送することが可能となる。
ここで、本発明の家畜運搬用容器においては、前記内面の全面積の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていることが好ましい。
この場合、銅層が、前記家畜が収容される収容室の内面の全面積の10%以上の面積を占めているので、病原体を効率良く死滅させることができ、収容室内の家畜に病原体が蔓延することをさらに抑制することが可能となる。
この場合、銅層が、前記家畜が収容される収容室の内面の全面積の10%以上の面積を占めているので、病原体を効率良く死滅させることができ、収容室内の家畜に病原体が蔓延することをさらに抑制することが可能となる。
また、本発明の家畜運搬用容器においては、前記銅層の厚さが1μm以上10mm未満の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記銅層の厚さが1μm以上とされているので、抗菌性及び抗ウイルス性を維持することができる。一方、前記銅層の厚さが10mm未満とされているので、収容室が必要以上に重くなることを抑制できる。
この場合、前記銅層の厚さが1μm以上とされているので、抗菌性及び抗ウイルス性を維持することができる。一方、前記銅層の厚さが10mm未満とされているので、収容室が必要以上に重くなることを抑制できる。
さらに、本発明の家畜運搬用容器においては、前記銅層は、Cuの含有量が40mass%以上とされていてもよい。
この場合、Cuの含有量が40mass%以上とされているので、Cuの含有量が確保され、抗菌作用及び抗ウイルス作用を十分に奏功せしめることが可能となり、病原体が蔓延することを抑制することが可能となる。
この場合、Cuの含有量が40mass%以上とされているので、Cuの含有量が確保され、抗菌作用及び抗ウイルス作用を十分に奏功せしめることが可能となり、病原体が蔓延することを抑制することが可能となる。
また、本発明の家畜運搬用容器においては、前記銅層は、Agの含有量が5massppm以上1mass%以下の範囲内であってもよい。
この場合、Agの含有量が5massppm以上とされているので、Agイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用により、病原体を死滅させることができる。一方、Agの含有量が1mass%以下とされているので、高価なAgの含有量が抑えられ、製造コストの低減を図ることができる。
この場合、Agの含有量が5massppm以上とされているので、Agイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用により、病原体を死滅させることができる。一方、Agの含有量が1mass%以下とされているので、高価なAgの含有量が抑えられ、製造コストの低減を図ることができる。
さらに、本発明の家畜運搬用容器においては、前記銅層は、Cuの含有量が52mass%以上56mass%以下の範囲内、Niの含有量が10mass%以上12mass%以下の範囲内、Mnの含有量が0.1mass%以上1.0mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされていることが好ましい。
この場合、銅層が上述の組成とされているので、特に、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。また、耐変色性に優れていることから、長期間使用しても外観の劣化を抑制することができる。
この場合、銅層が上述の組成とされているので、特に、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。また、耐変色性に優れていることから、長期間使用しても外観の劣化を抑制することができる。
また、本発明の家畜運搬用容器においては、前記銅層は、Cuの含有量が69mass%以上73mass%以下の範囲内、Niの含有量が1.5mass%以上3.5mass%以下の範囲内、Snの含有量が0.3mass%以上0.9mass%以下の範囲内、Pの含有量が0.01mass%以上0.03mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされていることが好ましい。
この場合、銅層が上述の組成とされているので、特に、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。また、耐変色性に優れていることから、長期間使用しても外観の劣化を抑制することができる。
この場合、銅層が上述の組成とされているので、特に、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。また、耐変色性に優れていることから、長期間使用しても外観の劣化を抑制することができる。
さらに、本発明の家畜運搬用容器においては、前記収容室の外面の少なくとも一部にも、前記銅層が配設されていることが好ましい。
この場合、収容室の外面に細菌及びウイルス等の病原体が付着した場合であっても、銅層の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって、病原体を死滅させることができ、外部からの病原体の侵入を十分に抑制することが可能となる。
この場合、収容室の外面に細菌及びウイルス等の病原体が付着した場合であっても、銅層の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって、病原体を死滅させることができ、外部からの病原体の侵入を十分に抑制することが可能となる。
また、本発明の家畜運搬用容器においては、前記外面の全面積の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていることが好ましい。
この場合、銅層が、前記家畜が収容される収容室の外面の全面積の10%以上の面積を占めているので、前記収容室の外面に付着した病原体を効率良く死滅させることができ、外部からの病原体の侵入をさらに抑制することが可能となる。
この場合、銅層が、前記家畜が収容される収容室の外面の全面積の10%以上の面積を占めているので、前記収容室の外面に付着した病原体を効率良く死滅させることができ、外部からの病原体の侵入をさらに抑制することが可能となる。
さらに、本発明の家畜運搬用容器においては、前記内面のうち床面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていてもよい。
この場合、前記内面のうち床面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されているので、豚等が床面に鼻先を接触させた場合であっても、銅層の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
この場合、前記内面のうち床面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されているので、豚等が床面に鼻先を接触させた場合であっても、銅層の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
あるいは、本発明の家畜運搬用容器においては、前記内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていてもよい。
この場合、前記内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されているので、豚等が床面や側面の床面から高さ50cmまでの領域に鼻先を接触させた場合であっても、銅層の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
この場合、前記内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されているので、豚等が床面や側面の床面から高さ50cmまでの領域に鼻先を接触させた場合であっても、銅層の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
本発明によれば、家畜を輸送する際にも、収容室に収容した家畜に細菌やウイルス等の病原体が蔓延することを抑制でき、輸送する家畜の健康状態を維持することが可能な家畜運搬用容器を提供することができる。
以下に、本発明の一実施形態である家畜運搬用容器について説明する。
本実施形態である家畜運搬用容器は、例えば、家畜運搬車の荷台として使用されるものである。なお、輸送の対象となる家畜としては、例えば、牛、馬、豚、羊、鳥等が挙げられる。
本実施形態である家畜運搬用容器は、例えば、家畜運搬車の荷台として使用されるものである。なお、輸送の対象となる家畜としては、例えば、牛、馬、豚、羊、鳥等が挙げられる。
図1に、本発明の実施形態である家畜運搬用容器(家畜運搬用荷台)を備えた家畜運搬車1を示す。
この家畜運搬車1は、本実施形態である家畜運搬用容器10と、この家畜運搬用容器10を搭載可能な輸送用車両3と、で構成されている。
この家畜運搬車1は、本実施形態である家畜運搬用容器10と、この家畜運搬用容器10を搭載可能な輸送用車両3と、で構成されている。
本発明の実施形態である家畜運搬用容器10は、図1から図3に示すように、家畜を収容する収容室11を備えており、この収容室11は、床面12と、側壁部13と、端面部14と、天井部15と、によって囲われた構造とされている。
なお、側壁部13は、下部がパネル部とされ、上部が柵部とされており、柵部を介して、収容室11の内部に外気が取り入れられるように構成されている。
なお、側壁部13は、下部がパネル部とされ、上部が柵部とされており、柵部を介して、収容室11の内部に外気が取り入れられるように構成されている。
そして、本実施形態である家畜運搬用容器10においては、収容室11の内面の少なくとも一部に、銅又は銅合金からなる銅層20が配設されている。本実施形態では、上述のように、収容室11は、床面12と、側壁部13と、端面部14と、天井部15と、によって囲われた構造とされていることから、床面12、側壁部13、端面部14、天井部15の内面側の少なくとも一部に銅層20が配設されていることになる。
銅又は銅合金からなる銅層20は、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延を抑制することが可能となる。
なお、床面12には家畜の糞尿が堆積することがあるため、銅層20を配設しない場合もある。ただし、豚等は、床面12に鼻先をこすりつけるため、床面12にも銅層20を配設することが好ましい。このように、輸送する家畜に応じて、銅層20の配設位置を設定することが好ましい。
銅又は銅合金からなる銅層20は、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延を抑制することが可能となる。
なお、床面12には家畜の糞尿が堆積することがあるため、銅層20を配設しない場合もある。ただし、豚等は、床面12に鼻先をこすりつけるため、床面12にも銅層20を配設することが好ましい。このように、輸送する家畜に応じて、銅層20の配設位置を設定することが好ましい。
ここで、本実施形態においては、上述の銅層20は、収容室11の内面の全面積の10%以上の面積を占めるように、配設されていることが好ましい。
なお、上述の銅層20は、収容室11の内面の全面積の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。
なお、上述の銅層20は、収容室11の内面の全面積の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。
さらに、本実施形態において、豚等の床面に鼻先を接触させる家畜を運搬する場合には、収容室11の内面のうち床面の10%以上の面積を占めるように銅層20を配設されていてもよい。あるいは、収容室11の内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設されていてもよい。
なお、上述の銅層20は、収容室11の内面のうち床面の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。また、収容室11の内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。
なお、上述の銅層20は、収容室11の内面のうち床面の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。また、収容室11の内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。
また、本実施形態においては、収容室11の外面の少なくとも一部にも、銅又は銅合金からなる銅層20が配設されていることが好ましい。
ここで、本実施形態においては、上述の銅層20は、収容室11の外面の全面積の10%以上の面積を占めるように、配設されていることが好ましい。
なお、上述の銅層20は、収容室11の外面の全面積の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。
ここで、本実施形態においては、上述の銅層20は、収容室11の外面の全面積の10%以上の面積を占めるように、配設されていることが好ましい。
なお、上述の銅層20は、収容室11の外面の全面積の20%以上の面積を占めることが好ましく、30%以上の面積を占めることがさらに好ましい。
上述の銅層20は、既存の家畜運搬車の荷台(収容室)の内面(及び外面)の必要な箇所に形成することによって配設してもよい。
なお、銅層20の形成方法に特に制限はなく、銅板を溶接、ビス止め、接着等で取り付けてもよいし、めっき等で形成してもよい。既存の家畜運搬車の荷台(収容室)は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金、ステンレス鋼、普通鋼等で構成されていることから、これらの材料と銅層との結合性を考慮して、銅層20の形成方法を選択することが好ましい。
なお、銅層20の形成方法に特に制限はなく、銅板を溶接、ビス止め、接着等で取り付けてもよいし、めっき等で形成してもよい。既存の家畜運搬車の荷台(収容室)は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金、ステンレス鋼、普通鋼等で構成されていることから、これらの材料と銅層との結合性を考慮して、銅層20の形成方法を選択することが好ましい。
また、本実施形態においては、銅層20の厚さは、1μm以上10mm未満の範囲内とすることが好ましい。
銅層20の厚さが1μm以上であれば、銅層20が容易に摩滅せず、抗菌作用及び抗ウイルス作用を一定期間得ることができる。また、銅は密度が高いことから、銅層20の厚さを10mm未満とすることで、家畜運搬用容器10の重量が必要以上に増加することを抑制できる。
なお、銅層20の厚さの下限は30μm以上とすることが好ましく、80μm以上とすることがさらに好ましい。一方、銅層20の厚さの上限は5mm以下とすることが好ましく、2mm以下とすることがさらに好ましい。
銅層20の厚さが1μm以上であれば、銅層20が容易に摩滅せず、抗菌作用及び抗ウイルス作用を一定期間得ることができる。また、銅は密度が高いことから、銅層20の厚さを10mm未満とすることで、家畜運搬用容器10の重量が必要以上に増加することを抑制できる。
なお、銅層20の厚さの下限は30μm以上とすることが好ましく、80μm以上とすることがさらに好ましい。一方、銅層20の厚さの上限は5mm以下とすることが好ましく、2mm以下とすることがさらに好ましい。
銅層20を構成する銅又は銅合金としては、銅による抗菌作用及び抗ウイルス作用を有するものであれば適用可能である。
ここで、銅層20を構成する銅又は銅合金は、Cuの含有量が40mass%以上とされていることが好ましい。Cuの含有量を確保することで、銅による抗菌作用及び抗ウイルス作用を確実に確保することが可能となる。
なお、銅層20を構成する銅又は銅合金におけるCuの含有量は45mass%以上であることがさらに好ましく、50mass%以上であることがより好ましい。
なお、銅層20を構成する銅又は銅合金におけるCuの含有量は45mass%以上であることがさらに好ましく、50mass%以上であることがより好ましい。
また、銅層20を構成する銅又は銅合金として、Agの含有量が5massppm以上1mass%以下の範囲内のものを適用してもよい。
Agは、イオン化することによって抗菌作用及び抗ウイルス作用を有することから、湿潤環境で使用する場合には、Agイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用を得ることが可能となる。一方、Agは高価であることから、その含有量が多くなるとコストが増大してしまう。このため、上述のように、Agの含有量を規定することが好ましい。
ここで、Agイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用を確実に得るためには、Agの含有量の下限を7massppm以上とすることが好ましく、10massppm以上とすることがさらに好ましい。一方、コストをさらに抑えるためには、Agの含有量の上限を0.7mass%以下とすることが好ましく、0.5mass%以下とすることがさらに好ましい。
なお、意図的に添加せずにAgを不純物として含有する場合には、Agの含有量は5massppm未満であってもよい。
Agは、イオン化することによって抗菌作用及び抗ウイルス作用を有することから、湿潤環境で使用する場合には、Agイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用を得ることが可能となる。一方、Agは高価であることから、その含有量が多くなるとコストが増大してしまう。このため、上述のように、Agの含有量を規定することが好ましい。
ここで、Agイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用を確実に得るためには、Agの含有量の下限を7massppm以上とすることが好ましく、10massppm以上とすることがさらに好ましい。一方、コストをさらに抑えるためには、Agの含有量の上限を0.7mass%以下とすることが好ましく、0.5mass%以下とすることがさらに好ましい。
なお、意図的に添加せずにAgを不純物として含有する場合には、Agの含有量は5massppm未満であってもよい。
さらに、銅層20を構成する銅又は銅合金として、Cuの含有量が52mass%以上56mass%以下の範囲内、Niの含有量が10mass%以上12mass%以下の範囲内、Mnの含有量が0.1mass%以上1.0mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされた組成の銅合金を用いてもよい。
上述の組成の銅合金においては、優れた抗菌性及び抗ウイルス性、良好な加工性、耐変色性を有しており、上述の銅層20の素材として特に適している。また、溶接性にも優れており、銅板を溶接することで銅層20を形成することができる。さらに、銀白色に黄色味のある色調を有しており、美観性に優れている。
上述の組成の銅合金においては、優れた抗菌性及び抗ウイルス性、良好な加工性、耐変色性を有しており、上述の銅層20の素材として特に適している。また、溶接性にも優れており、銅板を溶接することで銅層20を形成することができる。さらに、銀白色に黄色味のある色調を有しており、美観性に優れている。
また、銅層20を構成する銅又は銅合金として、Cuの含有量が69mass%以上73mass%以下の範囲内、Niの含有量が1.5mass%以上3.5mass%以下の範囲内、Snの含有量が0.3mass%以上0.9mass%以下の範囲内、Pの含有量が0.01mass%以上0.03mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされた組成の銅合金を用いてもよい。
上述の組成の銅合金においては、優れた抗菌性及び抗ウイルス性、良好な加工性、耐変色性を有しており、上述の銅層20の素材として特に適している。また、溶接性にも優れており、銅板を溶接することで銅層20を形成することができる。さらに、やや白味のある黄銅色を呈しており、美観性に優れている。
上述の組成の銅合金においては、優れた抗菌性及び抗ウイルス性、良好な加工性、耐変色性を有しており、上述の銅層20の素材として特に適している。また、溶接性にも優れており、銅板を溶接することで銅層20を形成することができる。さらに、やや白味のある黄銅色を呈しており、美観性に優れている。
さらに、上述の銅層20においては、平均結晶粒径が10mm未満であることが好ましい。
平均結晶粒径を10mm未満とすることで耐食性を向上させることができ、糞尿等によって銅層20が早期に腐食することを抑制することが可能となる。
なお、銅層20の平均結晶粒径は2mm未満とすることがさらに好ましく、1mm未満とすることがより好ましい。
平均結晶粒径を10mm未満とすることで耐食性を向上させることができ、糞尿等によって銅層20が早期に腐食することを抑制することが可能となる。
なお、銅層20の平均結晶粒径は2mm未満とすることがさらに好ましく、1mm未満とすることがより好ましい。
また、上述の銅層20においては、表面粗さが0.8以上25以下の範囲内であることが好ましい。ここで、上述の表面粗さは、JIS B0601−2001に規定されたRaとした。
表面粗さが0.8以上であれば、抗菌作用及び抗ウイルス作用を効果的に奏功せしめることが可能となる。一方、表面粗さが25以下であれば、家畜が接触した際に家畜のストレスが軽減される。
なお、銅層20の表面粗さの下限は1.6以上とすることがさらに好ましい。銅層20の表面粗さの上限は12.5以下とすることがさらに好ましい。
表面粗さが0.8以上であれば、抗菌作用及び抗ウイルス作用を効果的に奏功せしめることが可能となる。一方、表面粗さが25以下であれば、家畜が接触した際に家畜のストレスが軽減される。
なお、銅層20の表面粗さの下限は1.6以上とすることがさらに好ましい。銅層20の表面粗さの上限は12.5以下とすることがさらに好ましい。
以上のような構成とされた本実施形態である家畜運搬用容器10によれば、家畜が収容される収容室11の内面の少なくとも一部に、病原体への作用速度が速く、抗菌性及び抗ウイルス性に優れた銅又は銅合金からなる銅層20が配設されているので、収容室11内の家畜に病原体が蔓延することを抑制することが可能となる。よって、家畜の健康状態を良好に維持したまま、家畜を安定して輸送することが可能となる。
また、本実施形態において、収容室11の内面の全面積の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設した場合には、病原体を効率良く死滅させることができ、収容室11内の家畜に病原体が蔓延することをさらに抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態において、収容室11の外面の少なくとも一部にも、銅又は銅合金からなる銅層20が配設されている場合には、収容室11の外面に細菌及びウイルス等の病原体が付着した場合であっても、銅層20の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって、病原体を速やかに死滅させることができ、外部からの病原体の侵入を十分に抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、収容室11の外面の全面積の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設されている場合には、収容室11の外面に付着した病原体を効率良く死滅させることができ、外部からの病原体の侵入をさらに抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態において、収容室11の内面のうち床面の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設されている場合には、豚等が床面に鼻先を接触させた場合であっても、銅層20の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
あるいは、本実施形態において、収容室11の内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設されている場合には、豚等が床面や側面の床面から高さ50cmまでの領域に鼻先を接触させた場合であっても、銅層20の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
あるいは、本実施形態において、収容室11の内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように銅層20が配設されている場合には、豚等が床面や側面の床面から高さ50cmまでの領域に鼻先を接触させた場合であっても、銅層20の抗菌作用及び抗ウイルス作用によって病原体を死滅させることができ、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態において、銅層20の厚さが1μm以上10mm未満の範囲内とされている場合には、抗菌性及び抗ウイルス性を一定期間維持することが可能となるとともに、銅層20が必要以上に重くなることを抑制でき、家畜運搬用容器10の軽量化を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態において、銅層20のCuの含有量が40mass%以上とされている場合には、銅層20におけるCuの含有量が確保され、抗菌作用及び抗ウイルス作用を十分に奏功せしめることが可能となる。よって、収容室11内に病原体が蔓延することを抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、銅層20におけるAgの含有量が5massppm以上1mass%以下の範囲内とされている場合には、湿潤環境で使用した場合に、溶出したAgイオンによる抗菌作用及び抗ウイルス作用を得ることができ、さらに抗菌性及び抗ウイルス性を向上させることができるとともに、高価なAgの含有量が抑えられ、製造コストの低減を図ることができる。
さらに、本実施形態において、銅層20が、Cuの含有量が52mass%以上56mass%以下の範囲内、Niの含有量が10mass%以上12mass%以下の範囲内、Mnの含有量が0.1mass%以上1.0mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされた組成の銅合金で構成されている場合には、特に、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。また、耐変色性に優れていることから、長期間使用しても外観の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態において、銅層20が、Cuの含有量が69mass%以上73mass%以下の範囲内、Niの含有量が1.5mass%以上3.5mass%以下の範囲内、Snの含有量が0.3mass%以上0.9mass%以下の範囲内、Pの含有量が0.01mass%以上0.03mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされた組成の銅合金で構成されている場合には、特に、抗菌性及び抗ウイルス性に優れており、病原体の蔓延をさらに抑制することが可能となる。また、耐変色性に優れていることから、長期間使用しても外観の劣化を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、図1に示す家畜運搬車の荷台として適用される家畜運搬用容器として説明したが、これに限定されることはなく、他の構造の家畜運搬車に用いられるものであってもよい。
また、家畜運搬車ではなく、船舶、航空機、列車等の他の輸送手段によって家畜を輸送する際に用いられる家畜運搬用容器であってもよい。
例えば、本実施形態では、図1に示す家畜運搬車の荷台として適用される家畜運搬用容器として説明したが、これに限定されることはなく、他の構造の家畜運搬車に用いられるものであってもよい。
また、家畜運搬車ではなく、船舶、航空機、列車等の他の輸送手段によって家畜を輸送する際に用いられる家畜運搬用容器であってもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
まず、表1に示す銅又は銅合金からなる銅板(厚さ3mm)を準備した。本発明例では、これらの銅板を普通鋼からなる鉄板の表面に取り付けることで銅層を形成した。
なお、比較例1においては、普通鋼からなる鉄板の表面を露出した状態とした。比較例2においては、普通鋼からなる鉄板の表面に光触媒層(酸化チタン膜:厚さ1μm)を形成した。
なお、比較例1においては、普通鋼からなる鉄板の表面を露出した状態とした。比較例2においては、普通鋼からなる鉄板の表面に光触媒層(酸化チタン膜:厚さ1μm)を形成した。
そして、本発明例、比較例の試験片を用いて抗菌特性を評価した。評価結果を表1に示す。
抗菌特性の試験方法は、JIS Z 2801に準拠して行った。各試験片及びコントロール(比較例1)として銅層なしのステンレス板を用いた。各試験片の表面に一定量の黄色ブドウ球菌を接種し、経時的に生菌数(cfu)を定量した。なお、比較例2として酸化チタン膜を用いた試験では、紫外線を照射した。定量された生菌数を用い、以下の式から得られる殺菌率(log cfu/4cm2)を抗菌特性とした。
殺菌率=log(各時間の各試験片の生菌数〔cfu〕/各時間の銅層なしステンレス板試験片の生菌数〔cfu〕)
抗菌特性の試験方法は、JIS Z 2801に準拠して行った。各試験片及びコントロール(比較例1)として銅層なしのステンレス板を用いた。各試験片の表面に一定量の黄色ブドウ球菌を接種し、経時的に生菌数(cfu)を定量した。なお、比較例2として酸化チタン膜を用いた試験では、紫外線を照射した。定量された生菌数を用い、以下の式から得られる殺菌率(log cfu/4cm2)を抗菌特性とした。
殺菌率=log(各時間の各試験片の生菌数〔cfu〕/各時間の銅層なしステンレス板試験片の生菌数〔cfu〕)
試験時間は、最大120分とした。比較例1のステンレス板は、試験時間内での生菌数の変化はほとんどなく、生菌数は時間によらず初期状態と同数の一定とみなした。
試験は、最大N=3で実施した。ほとんどの実施例での結果は、実験初期には時間と殺菌率に比例関係があったので、ばらつきの影響を排除するため、時間と殺菌率の関係を1次式で近似した。ただし、殺菌率が10−5を下回ったデータは、すでに完全殺菌されたとみなして近似式算出には用いなかった。また、時間0分での殺菌率は0とした。すなわち、近似式は原点を通る1次式とした。
表1の抗菌特性は、このように求めた近似式から算出された各時間の殺菌率を示したものである。
試験は、最大N=3で実施した。ほとんどの実施例での結果は、実験初期には時間と殺菌率に比例関係があったので、ばらつきの影響を排除するため、時間と殺菌率の関係を1次式で近似した。ただし、殺菌率が10−5を下回ったデータは、すでに完全殺菌されたとみなして近似式算出には用いなかった。また、時間0分での殺菌率は0とした。すなわち、近似式は原点を通る1次式とした。
表1の抗菌特性は、このように求めた近似式から算出された各時間の殺菌率を示したものである。
銅板(銅層)を配置しなかった比較例1においては、長時間経過しても生菌数の数に変化はなく、抗菌効果が認められなかった。このため、病原菌の蔓延を抑制することができないことが確認された。
光触媒層(酸化チタン膜)を形成した比較例2においては、生菌数の減少が認められたが、菌が死滅するまでに時間を要しており、抗菌効果が不十分であった。このため、病原菌を早期に死滅させることができず、病原菌の蔓延を十分に抑制できないことが確認された。
光触媒層(酸化チタン膜)を形成した比較例2においては、生菌数の減少が認められたが、菌が死滅するまでに時間を要しており、抗菌効果が不十分であった。このため、病原菌を早期に死滅させることができず、病原菌の蔓延を十分に抑制できないことが確認された。
これに対して、銅板(銅層)を配置した本発明例1−16においては、銅板(銅層)に接触した後の生菌数が短時間で減少しており、抗菌効果に優れていることが確認される。このため、病原菌を早期に死滅させることができ、病原菌の蔓延を十分に抑制できることが確認された。
以上のことから、本発明例によれば、家畜を輸送する際にも、収容室に収容した家畜に細菌やウイルス等の病原体が蔓延することを抑制でき、輸送する家畜の健康状態を維持することが可能な家畜運搬用容器を提供可能であることが確認された。
Claims (11)
- 家畜を収容して運搬する際に用いられる家畜運搬用容器であって、
前記家畜が収容される収容室の内面の少なくとも一部に、銅又は銅合金からなる銅層が配設されていることを特徴とする家畜運搬用容器。 - 前記内面の全面積の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の家畜運搬用容器。
- 前記銅層の厚さが1μm以上10mm未満の範囲内とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の家畜運搬用容器。
- 前記銅層は、Cuの含有量が40mass%以上とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の家畜運搬用容器。
- 前記銅層は、Agの含有量が5massppm以上1mass%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の家畜運搬用容器。
- 前記銅層は、Cuの含有量が52mass%以上56mass%以下の範囲内、Niの含有量が10mass%以上12mass%以下の範囲内、Mnの含有量が0.1mass%以上1.0mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の家畜運搬用容器。
- 前記銅層は、Cuの含有量が69mass%以上73mass%以下の範囲内、Niの含有量が1.5mass%以上3.5mass%以下の範囲内、Snの含有量が0.3mass%以上0.9mass%以下の範囲内、Pの含有量が0.01mass%以上0.03mass%以下の範囲内であり、残部がZn及び不可避不純物とされていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の家畜運搬用容器。
- 前記収容室の外面の少なくとも一部にも、前記銅層が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に家畜運搬用容器。
- 前記外面の全面積の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていることを特徴とする請求項8に記載の家畜運搬用容器。
- 前記内面のうち床面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の家畜運搬用容器。
- 前記内面のうち床面及び床面から高さ50cmまでの側面の10%以上の面積を占めるように前記銅層が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の家畜運搬用容器。
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