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JP2020203331A - 電動工具 - Google Patents

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JP2020203331A
JP2020203331A JP2019111505A JP2019111505A JP2020203331A JP 2020203331 A JP2020203331 A JP 2020203331A JP 2019111505 A JP2019111505 A JP 2019111505A JP 2019111505 A JP2019111505 A JP 2019111505A JP 2020203331 A JP2020203331 A JP 2020203331A
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JP2019111505A
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English (en)
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弘識 益子
Hiroshiki Masuko
弘識 益子
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Koki Holdings Co Ltd
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Abstract

【課題】作業者が動作モードの切り替えを意図していないような場合には動作モードの切り替えを抑制することによって、作業性を向上させることが可能な電動工具を提供する。【解決手段】モータ3と、モータ3の始動及び停止を制御するための操作部7と、モータ3の負荷状態を検出するとともに操作部7に対する操作に基づいてモータ3を制御する制御部10と、を備える。制御部10は、電動工具1の動作モードを第1モードと第2モードとを含む複数のモード間で切替可能に構成され、動作モードが第1モードである状態で操作部7に対して特定操作が行われ、且つ、特定操作開始後の負荷状態が所定条件を満たす場合、動作モードを第1モードから第2モードに切り替え、動作モードが第1モードである状態で操作部7に対して特定操作が行われた場合であっても所定条件が満たされない場合、動作モードを第1モードに維持する。【選択図】図5

Description

本発明は電動工具に関する。
従来、工具本体に設けられた操作部を操作することによってモータが始動及び停止するように構成された電動工具が広く用いられている。このような電動工具としては、例えば、特許文献1に記載のインパクトドライバが知られている。特許文献1に記載のインパクトドライバは、モータと、引き込み操作可能に構成されたトリガスイッチと、モータの駆動を制御する制御部と、を備えている。制御部は、トリガスイッチからの信号に基づいてモータの起動及び停止を制御するように構成されており、また、トリガスイッチからの信号に基づいてインパクトドライバの動作モードを複数のモード間で切替可能に構成されている。
上記のインパクトドライバにおいて動作モードを切り替える場合には、作業者は短い期間内にトリガスイッチを複数回引き込む操作、又はトリガスイッチの長押し等の特定の操作を行う。
特開2015-47646号公報
上記のインパクトドライバにおいては、モータの始動及び動作モード切替のいずれの場合であっても、作業者はトリガスイッチを操作することによって行う。このため、作業者がモータを始動させることを意図してトリガスイッチを操作した場合であっても、当該操作が動作モード切替のための特定の操作と同じ場合には、作業者の意図に反して動作モードが切替り、作業性が低下するという問題があった。例えば、短い期間内にトリガスイッチを所定回数引き込む操作によって動作モードが切り替わるように構成されている場合において、作業者が短い期間内にモータの始動及び停止を繰り返す動作を意図して、短い期間内にトリガスイッチを所定回数引き込む操作を行うことが考えられる。この場合、当該操作と動作モード切替操作とが同じ操作であるため、作業者の意図に反して動作モードが切り替わることがあり、作業性が低下するという問題があった。
そこで本発明は、作業者が動作モードの切り替えを意図していないような場合には動作モードの切り替えを抑制することによって、作業性を向上させることが可能な電動工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、モータと、前記モータの始動及び停止を制御するための操作部と、前記モータの負荷状態を検出するとともに前記操作部に対する操作に基づいて前記モータを制御する制御部と、を備える電動工具であって、前記制御部は、前記電動工具の動作モードを第1モードと第2モードとを含む複数のモード間で切替可能に構成され、前記動作モードが前記第1モードである状態で前記操作部に対して特定操作が行われ、且つ、前記特定操作開始後の負荷状態が所定条件を満たす場合、前記動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り替え、前記動作モードが前記第1モードである状態で前記操作部に対して前記特定操作が行われた場合であっても前記所定条件が満たされない場合、前記動作モードを前記第1モードに維持することを特徴とする電動工具を提供している。
上記の構成によれば、操作部に対して特定操作が行われる場合において、制御部はモータの負荷状態に応じて動作モードの切り替えを行うことができるため、作業性を向上させることが可能となる。
上記構成において、前記操作部は、オン状態とオフ状態との間で切り替え可能に構成され、前記特定操作は、前記操作部を前記オン状態から前記オフ状態に切り替えるオン操作を所定期間内に所定回数行う操作であることが好ましい。
上記構成において、前記特定操作開始後の負荷状態は、前記特定操作において前記所定回数行われる前記オン操作のうちの一である第1オン操作が行われた時点を始点とする第1特定期間に含まれる第1負荷監視期間における前記負荷状態である第1負荷状態と、前記特定操作において前記所定回数行われる前記オン操作のうちの他の一である第2オン操作が行われた時点を始点とする第2特定期間に含まれる第2負荷監視期間における前記負荷状態である第2負荷状態と、を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、オン操作によって生じるモータに対する負荷情報として2つの期間における負荷状態を検出することができるため、1つの期間の負荷状態のみを検出する場合よりも確実にモータの負荷状態を把握することが可能となる。
前記第1負荷監視期間は、前記第1オン操作が行われた時点を始点とする期間であり、前記第2負荷監視期間は、前記第2オン操作が行われた時点よりも後の時点を始点とする期間であることが好ましい。
上記の構成によれば、オン操作直後のモータの負荷状態及びオン操作から所定期間経過後のモータ負荷状態の2種類の負荷状態を検出することができるため、いずれか一方の負荷状態のみを検出する場合よりも確実にモータの負荷状態を把握することが可能となる。
前記第1負荷監視期間は、前記第1オン操作が行われた時点よりも後の時点を始点とする期間であり、前記第2負荷監視期間は、前記第2オン操作が行われた時点を始点とする期間であることが好ましい。
上記の構成によれば、オン操作直後のモータの負荷状態及びオン操作から所定期間経過後のモータ負荷状態の2種類の負荷状態を検出することができるため、いずれか一方の負荷状態のみを検出する場合よりも確実にモータの負荷状態を把握することが可能となる。
上記構成において、前記特定操作開始後の負荷状態は、前記特定操作において前記所定回数行われる前記オン操作のうちの一である第3オン操作が行われた時点を始点とする第3特定期間に含まれる第3負荷監視期間における前記負荷状態である第3負荷状態と、前記第3特定期間に含まれる第4負荷監視期間における前記負荷状態である第4負荷状態と、を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、同一の特定期間の負荷状態についてより確実に把握することができる。
上記構成において、前記第3負荷監視期間は、前記第3オン操作が行われた時点を始点とする期間であり、前記第4負荷監視期間は、前記第3負荷監視期間の終了時以降の所定の時点を始点とする期間であることが好ましい。
上記の構成によれば、同一の特定期間の負荷状態についてより確実に把握することができる。
上記構成において、前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流を前記負荷状態として検出し、前記所定条件は、前記第3負荷状態を示す前記第3負荷監視期間における前記モータ電流が第1電流閾値を超えず、且つ、前記第4負荷状態を示す前記第4負荷監視期間における前記モータ電流が前記第1電流閾値よりも小さい第2電流閾値を超えない場合に、満たされることが好ましい。
上記の構成によれば、モータ始動直後の期間の電流閾値をオン操作から所定期間経過後の期間の電流閾値よりも大きな値に設定し、モータの駆動状況に応じてモード切替操作開始後の負荷状態についての判断を行うことによって、より確実にモータの負荷状態を把握することができる。
上記構成において、前記特定操作開始後の負荷状態は、前記特定操作における1回目の前記オン操作が行われた時点を始点とする第5負荷監視期間における前記負荷状態である第5負荷状態と、前記第5負荷監視期間終了時以降の所定の時点を始点とする第6負荷監視期間における前記負荷状態である第6負荷状態と、前記特定操作における2回目の前記オン操作が行われた時点を始点とする第7負荷監視期間における前記負荷状態である第7負荷状態と、前記第7負荷監視期間終了時以降の所定の時点を始点とする第8負荷監視期間における前記負荷状態である第8負荷状態と、を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、2回のオン操作直後の2つの負荷監視期間を含む4つの期間の負荷状態を検出することができるため、負荷状態の検出を行う期間が4つ未満の場合よりも確実にモータの負荷状態を把握することが可能となる。
上記構成において、前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流を前記負荷状態として検出し、前記所定条件は、前記第5負荷状態を示す前記第5負荷監視期間における前記モータ電流及び前記第7負荷状態を示す前記第7負荷監視期間における前記モータ電流が第3電流閾値を超えず、且つ、前記第6負荷状態を示す前記第6負荷監視期間における前記モータ電流及び前記第8負荷状態を示す前記第8負荷監視期間における前記モータ電流が前記第3電流閾値よりも小さい第4電流閾値を超えない場合に、満たされることが好ましい。
上記の構成によれば、2回のオン操作直後の2つの負荷監視期間を含む4つの期間の負荷状態を検出し、且つモータの駆動状況に応じてモード切替操作開始後の負荷状態についての判断を行うことによって、より確実にモータの負荷状態を把握することができる。
上記構成において、前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流を前記負荷状態として検出することが好ましい。
上記構成において、前記制御部は、前記モータの回転数を前記負荷状態として検出することが好ましい。
上記構成において、前記第1モードは、前記操作部が前記オン状態である場合に、前記制御部が前記モータに電力を供給し、前記操作部が前記オフ状態である場合、前記制御部が前記モータへの電力の供給を停止するモードであり、前記第2モードは、前記操作部が前記オフ状態であっても前記制御部が前記モータに電力を供給するモードであることが好ましい。
上記の構成によれば、作業者は、必要に応じて操作部がオフ状態であってもモータに電力が供給されるモードを使用して作業することが可能となるため、操作性を向上させることができる。
上記構成において、光を照射可能に構成された照射部を更に有し、前記第2モードは、前記照射部から光が照射しているモードであり、前記第1モードは、前記照射部が光の照射を停止しているモードであることが好ましい。
上記構成において、前記操作部は、トリガスイッチであることを特徴とすることが好ましい。
本発明によれば、作業者が動作モードの切り替えを意図していないような場合には動作モードの切り替えを抑制することによって、作業性を向上させることが可能な電動工具を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るねじ締機の内部構造を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るねじ締機の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るねじ締機において、作業者が無負荷状態でモード切替操作を行った場合におけるモータ電流及び始動信号の経時変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るねじ締機において、作業者が追い締め作業中にモード切替操作と同様のトリガ操作を行った場合におけるモータ電流及び始動信号の経時変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるマイコンによる動作モード切り替えの可否の判断、及び動作モードの切り替えの処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態におけるマイコンによるモータの駆動制御の処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係るマイコンが動作モード切り替えの可否を判断するために参照する電流閾値の条件とモード切り替えの可否との対応関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第2変形例に係るマイコンが動作モード切り替えの可否を判断するために参照する電流閾値の条件とモード切り替えの可否の対応関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るねじ締機において、作業者が無負荷状態でモード切替操作を行った場合におけるモータ回転数及び始動信号の経時変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るねじ締機において、作業者が追い締め作業中にモード切替操作と同様のトリガ操作を行った場合におけるモータ回転数及び始動信号の経時変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態にかかる電動工具の一例であるねじ締機1について図1乃至図10を参照しながら説明する。ねじ締機1は、例えば天井や壁に石膏ボード等の板材をねじ止めするための電動式の電動工具である。
以下の説明においては、図中に示されている「前」を前方向、「後」を後方向、「上」を上方向、「下」を下方向と定義する。また、ねじ締機1を後から見た場合の「右」を右方向、「左」を左方向と定義する。さらに、回転可能な部材に関しては、ねじ締機1の後面視において時計回り方向の回転を「正転」と定義し、反時計回り方向の回転を「反転」と定義する。なお、本明細書において寸法、数値等について言及した場合には、当該寸法及び数値等と完全に一致する寸法及び数値だけでなく略一致する寸法及び数値等(例えば、製造誤差の範囲内である場合)を含むものとする。「同一」、「直交」、「平行」、「一致」、「面一」、「同径」等についても同様に「略同一」、「略直交」、「略平行」、「略一致」、「略面一」、「略同径」等を含むものとする。
図1に示されているように、ねじ締機1は、ハウジング2と、モータ3と、クラッチ部5と、先端工具Pを着脱可能且つ前後方向に延びる軸線Bを中心に回転可能な出力軸部6と、トリガスイッチ7と、マイコン10とを主に備えている。
ハウジング2は、ねじ締機1の外郭をなしており、モータハウジング21と、ハンドルハウジング22と、ギヤハウジング23と、カバー24とを主に有している。
モータハウジング21は、前後方向に延びる円筒形状をなし、モータ3及び基板部4を収容している。モータハウジング21の後部には、複数の吸気口が形成されている(不図示)。
ハンドルハウジング22は、側面視略コ字状に形成され、把持部221と、第1接続部222と、第2接続部223とを有している。
把持部221は、作業者が把持可能な部分であり、図1に示されているように、上下方向に延びる略円筒形状を有している。把持部221の上部には、始動信号出力部22Bが収容されており、始動信号出力部22Bの前方には、手動操作可能に構成されたトリガスイッチ7が設けられている。
第2接続部223は、把持部221の下部とモータハウジング21の後部下部とを接続し、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。第2接続部223の前部には、正逆信号出力部22Dが収容されており、第2接続部223の右側面で正逆信号出力部22Dの後方の位置には、手動操作可能に構成された切替スイッチ22Cが設けられている。
トリガスイッチ7は、モータ3の始動及び停止を制御するための手動操作可能なスイッチであり、オン状態とオフ状態との間で切替可能に構成されている。本実施形態においては、図1に示されているトリガスイッチ7の状態がオフ状態であり、当該オフ状態からトリガスイッチ7に対して引操作が行われトリガスイッチ7が後方に移動した状態(不図示)がオン状態である。なお、以下においては、トリガスイッチ7をオフ状態からオン状態に切り替える操作を「オン操作」と呼び、オン状態からオフ状態に切り替える操作を「オフ操作」と呼ぶ。トリガスイッチ7は本発明における「操作部」の一例である。
始動信号出力部22Bは、マイコン10に接続されており、トリガスイッチ7に対する引操作を検出して始動信号をマイコン10に出力するように構成されている。具体的には、始動信号出力部22Bは、トリガスイッチ7がオン状態の場合は、始動信号をマイコン10に出力し続け、トリガスイッチ7がオフ状態の場合には、当該始動信号の出力を停止する。
正逆信号出力部22Dは、マイコン10に接続されており、切替スイッチ22Cに対する操作を検出して正逆信号をマイコン10に出力するように構成されている。具体的には、図1の紙面時計回り方向に切替スイッチ22Cを倒すと、正逆信号出力部22Dはモータ3の回転方向を「正転」に切り替えるための信号をマイコン10に送信するように構成されている。また、図1の紙面反時計回り方向に切替スイッチ22Cを倒すと、正逆信号出力部22Dはモータ3の回転方向を「反転」に切り替えるための信号をマイコン10に送信するように構成されている。
また、第2接続部223の後部下部からは電源コード2Aが延出している。電源コード2Aは、外部電源Qに接続可能な図示せぬ接続プラグを有しており、外部電源Q(図2)と接続可能に構成されている。本実施形態において、外部電源Qは、商用交流電源である。
ギヤハウジング23は、前後方向に延び、その後端から前方に向かうにつれて先細りする略漏斗状に形成されている。ギヤハウジング23の後部は、モータハウジング21の前端部に複数のねじ2Bを介して接続されている(ねじ2Bが複数設けられている点については、図示を省略している)。ギヤハウジング23は、モータ3の前部、クラッチ部5、出力軸部6の後部を収容している。また、ギヤハウジング23の後部には、複数の排気口(不図示)が形成されている。
また、ギヤハウジング23の内部には、スプリングクラッチ25が固定されている。スプリングクラッチ25は、前後方向に延びる略円筒形状をなし、出力軸部6が挿通されている。スプリングクラッチ25は、出力軸部6の前後方向の位置に応じて出力軸部6の正転の規制及び許容を切替可能に構成されている。
カバー24は、樹脂製であり、その後端から前方に向かうにつれて先細りする略漏斗状に形成されている。カバー24は、ギヤハウジング23の前部の外周面を覆うようにギヤハウジング23に嵌め込まれている。
モータ3は、回転方向(正転及び反転)を切替可能に構成された3相ブラシレスDCモータであり、ねじ締機1の駆動源である。モータ3は、回転軸31と、ピニオン32と、ロータ33と、ステータ34と、センサ基板35と、ファン36とを有している。
回転軸31は、前後方向に延びている。回転軸31の後端部はベアリング31Bを介してモータハウジング21に支持され、回転軸31の前部はベアリング31Aを介してギヤハウジング23に支持されている。言い換えると、回転軸31は、ハウジング2に軸線Aを中心に回転可能に支承され、モータ3の駆動によって回転することで回転力を発生させる。ここで、軸線Aは、前後方向に延びるとともに回転軸31の軸心を通る線である。
ピニオン32は、回転軸31の前端部に回転軸31と一体回転可能に設けられている。また、ピニオン32の後方には、ファン36が回転軸31と同軸回転可能に設けられている。本実施の形態においては、ファン36が回転することにより、モータハウジング21に形成された図示せぬ吸気口からハウジング2内に外気が取り込まれ、モータ3の各構成要素を冷却しつつギヤハウジング23に形成された図示せぬ排気口から排気するように構成されている。
ロータ33は、永久磁石33Aを有しており、回転軸31と同軸一体回転するように回転軸31に同軸固定されている。また、ロータ33の後端には、センサマグネット(不図示)がロータ33と一体に回転するように設けられている。
ステータ34は、前後方向に延びる略円筒形状をなしており、スター型接続されたステータコイルU、V、W(図2)を有している。ステータ34の外周部の上部及び下部のそれぞれは、モータハウジング21に対して図示せぬボルトによって固定されている。
センサ基板35は、前面視において円環形状をなす基板であり、モータ3のステータ34の後方に設けられている。センサ基板35の前面には、ロータ33の回転位置を検出するための3つのホール素子35A、35B、35Cが搭載されている。
3つのホール素子35A、35B、35Cは、センサ基板35の前面に設けられており、回転軸31の周方向に略60°間隔で並んで配置されている。3つのホール素子35A、35B、35Cのそれぞれは、マイコン10に接続されており、センサマグネットの回転位置を検出するための信号をマイコン10に出力する。
図1に示されるように、基板部4は、モータ3の後部に設けられており、基板ケース40を有している。基板ケース40は、前方が開放された略直方体状をなし、その最も短い辺が前後方向と平行となるように、モータハウジング21内に配置されている。基板ケース40には、回路基板(不図示)が収容されている。回路基板は、その両面が前後方向と直交するように基板ケース40内に配置され、モータ3を制御するマイコン10等が実装されている。
図1に示されるように、クラッチ部5は、クラッチドラム51と、多板摩擦クラッチ52とを有している。クラッチドラム51は、前後方向に延び前部に開口が形成された略円筒形状をなし、ベアリング5A及び軸受メタル5Bを介して軸線Bを中心に回転可能に支承されている。ここで、軸線Bは、前後方向に延び出力軸部6の軸心を通る線である。クラッチドラム51の前部の内周面には係合部51Aが設けられ、略中央部の外周面にはギヤ部51Bが設けられ、略中央部の内周面にはワンウェイクラッチ51Cが設けられ、後部にはバネ51Dが収容されている。
係合部51Aは、クラッチドラム51の前部の内周面において、前後方向に延びている。図には詳細に表れていないが、係合部51Aには、クラッチドラム51の内周面からクラッチドラム51の径方向外方に窪むとともに前後方向に延びる溝がクラッチドラム51の周方向全域において所定の間隔で形成されている。
ギヤ部51Bは、複数のギヤ歯を有し、モータ3のピニオン32と噛合している。これにより、クラッチドラム51にはモータ3からの回転力が伝達され回転駆動する。ワンウェイクラッチ51Cは、クラッチドラム51の内周面に固定(圧入)された外輪部と、外輪部に対して正転は規制され反転は許容された内輪部とを有している。
バネ51Dは、クラッチドラム51の後部の内部において、前後方向に伸縮可能に配置されている。バネ51Dの後端はクラッチドラム51の後端部を形成する壁と当接しており、前端は出力軸部6の後端と当接し出力軸部6を前方へと付勢している。
多板摩擦クラッチ52は、クラッチドラム51に収容され、略円盤状に形成されたアウタープレートと略円盤状に形成されたインナープレートとが前後方向において交互に積層されることにより構成されている。図には詳細に表れていないが、複数のアウタープレートのそれぞれは前面視略環状をなし、その外周部にはクラッチドラム51の係合部51Aと係合可能な被係合部がアウタープレートの周方向において所定の間隔で設けられている。また、複数のインナープレートのそれぞれは前面視略環状をなし、その内周部にはインナープレートの径方向内方に突出する被係合部が設けられている。インナープレートの被係合部は、インナープレートの周方向において所定の間隔で設けられている。また、アウタープレートとインナープレートとが前後方向において積層されることにより、多板摩擦クラッチ52の径方向における略中央部には、前後方向に延びる貫通孔52aが形成されている。
多板摩擦クラッチ52は、前後方向に押圧されることにより、モータ3の回転力を受けて回転するクラッチドラム51の回転力を出力軸部6に伝達可能に構成されている。具体的には、多板摩擦クラッチ52は、モータ3の駆動力(回転力)の伝達経路におけるクラッチドラム51と出力軸部6との間に設けられ、出力軸部6が後方に移動することに伴って押圧されるとともに、当該押圧力に応じてモータ3の駆動力を出力軸部6に伝達する。
図1に示されるように、出力軸部6は、その後部をギヤハウジング23に収容されるとともに、その前部がギヤハウジング23の前部から前方に延出している。出力軸部6は、スプラインシャフト61と、ビット装着部62とを有している。
ビット装着部62は、前後方向に延びる略円筒形状をなし、スプリングクラッチ25によって軸線Bを回転中心として回転可能且つ前後方向に移動可能に支持されている。ビット装着部62には、前後方向に延びる貫通孔62aが形成されている。
スプラインシャフト61は、前後方向に延びる略円柱形状をなしており、多板摩擦クラッチ52の貫通孔52aに挿通されている。スプラインシャフト61の前端部はビット装着部62の貫通孔62aに圧入されており、スプラインシャフト61の後端部はクラッチドラム51に設けられたワンウェイクラッチ51Cにより回転可能且つ前後方向に移動可能に支持されている。
また、スプラインシャフト61の前後方向における略中央部には、前後方向に延びる係合部61Aが設けられている。係合部61Aには、スプラインシャフト61の外周面からスプラインシャフト61の径方向外方へ突出し前後方向に延びる突出部がスプラインシャフト61の周方向全域において所定の間隔で形成されている。係合部61Aは、複数のインナープレートに設けられた図示せぬ係合部と係合しており、複数のインナープレートが回転した場合、複数のインナープレート、スプラインシャフト61及びビット装着部62とは一体に回転する。
次に、ねじ締機1の電気的構成について説明する。ねじ締機1は、図2に示されているように電力供給回路9及びマイコン10を有している。電力供給回路9及びマイコン10は基板ケース40に収容された回路基板に搭載されている。
電力供給回路9は、外部電源Qの電力をモータ3に供給可能に構成されており、ノイズフィルタ回路42と、整流回路43と、プラスライン44と、マイナスライン46と、平滑回路47と、シャント抵抗45と、インバータ回路48と、定電圧電源回路49と、を有している。
ノイズフィルタ回路42は、ノイズ低減のための回路であり、第1端子42B、第2端子42C、チョークコイル42D、及びコンデンサ42Eを有している。第1端子42B及び第2端子42Cは、電源コード2Aが外部電源Qに接続された状態で外部電源Qの電圧が印加される端子である。
チョークコイル42D及びコンデンサ42Eは、外部電源Qから電力供給回路9に伝搬するノイズを低減するためのフィルタ素子である。チョークコイル42Dは、整流回路43と外部電源Qとの間に直列に接続されており、コンデンサ42Eは、外部電源Qと並列に接続されている。
整流回路43は、4つのダイオード43A(4つの整流素子)を有するダイオードブリッジ回路であり、外部電源Qからノイズフィルタ回路42を介して出力される交流電圧を整流して平滑回路47に出力する。言い換えれば、整流回路43は、外部電源Qの交流電圧を直流電圧に変換して平滑回路47に出力する。
プラスライン44は、整流回路43とインバータ回路48とを接続している。また、マイナスライン46は、図示せぬGNDに接続されており、且つ整流回路43とインバータ回路48とを接続している。
平滑回路47は、整流回路43とインバータ回路48との間に接続され、整流回路43から出力される直流電圧を平滑し、インバータ回路48へ出力する。平滑回路47は、第1コンデンサ47A、第2コンデンサ47B、及び抵抗47Cを有している。
第1コンデンサ47Aは、有極性の電解コンデンサであり、プラスライン44とマイナスライン46との間に接続されている。
第2コンデンサ47Bは、無極性のフィルムコンデンサであり、プラスライン44とマイナスライン46との間に接続されている。
抵抗47Cは、放電用の抵抗であり、プラスライン44とマイナスライン46との間に接続され第2コンデンサ47Bと並列に接続されている。
シャント抵抗45は、マイナスライン46上において、平滑回路47とインバータ回路48との間に設けられている。シャント抵抗45は、モータ3に流れる電流を検出するために用いられる抵抗であり、シャント抵抗45の両端は、マイコン10に接続されている。
インバータ回路48は、3相ブリッジ形式に接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6を有している。本実施の形態において、スイッチング素子Q1〜Q6は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるが、これに限定されず、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子であってもよい。
スイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートは、マイコン10に接続されており、マイコン10から入力される制御信号に基づいてスイッチング動作を行う。また、スイッチング素子Q1〜Q6の各ドレイン又は各ソースは、ステータコイルU、V、Wに接続されている。
図2に示されているように、定電圧電源回路49は、プラスライン44とマイナスライン46との間に接続されている。定電圧電源回路49は、ダイオード49A、コンデンサ49B、IPD回路49C、コンデンサ49D、及びレギュレータ49Eを有しており、整流回路43から出力される直流電圧を変換して安定化された基準電圧を生成し、マイコン10等へ供給する。
マイコン10は、図示せぬ演算部、ROM、RAM等を有しており、インバータ回路48を制御してモータ3を駆動するように構成されている。マイコン10は、3つのホール素子35A、35B、35Cのそれぞれから出力された信号に基づいてセンサマグネットの回転位置を検出することでロータ33の回転位置を検出し、当該検出結果に基づいてスイッチング素子Q1〜Q6のそれぞれのオン・オフを切換えるための制御信号を形成する。マイコン10は、当該制御信号をスイッチング素子Q1〜Q6に出力し、ステータコイルU、V、Wのうちの通電されるコイルを順次切替え、ロータ33を切替スイッチ22Cによって設定された回転方向に回転駆動させる。
また、マイコン10は、モータ3の負荷を示す負荷情報を検出可能に構成されている。本実施の形態では、マイコン10はモータ3に流れるモータ電流を負荷情報として検出し、モータ電流に基づいてモータ3の負荷を監視するとともに、トリガスイッチ7に対する操作に基づいてモータ3を制御するように構成されている。マイコン10は、シャント抵抗45の電圧降下値を取り込み当該電圧降下値に基づいてシャント抵抗45に流れる電流の値を算出することで、モータ電流を検出する。なお、マイコン10は計時機能を有し、計時した期間についての情報を記憶可能である。
マイコン10は、ねじ締機1の動作モードを複数のモード間で切替可能に構成されている。本実施の形態において、ねじ締機1は、動作モードとして、「通常モード」と「オンロックモード」とを有している。通常モードは、トリガスイッチ7がオン状態であるときにはモータ3に電力を供給してモータ3を駆動し、トリガスイッチ7がオフ状態であるときにはモータ3への電力供給を停止してモータ3を停止する動作モードである。これに対し、オンロックモードは、トリガスイッチ7がオフ状態であってもマイコン10がモータ3に電力を供給してモータ3を駆動する動作モードである。マイコン10による動作モードの通常モードからオンロックモードへの切替えは、トリガスイッチ7に対して特定の操作がなされ且つ当該特定の操作の開始後のモータの負荷の状態が所定条件を満たしている場合にのみ行われる。なお、モード切替の詳細ついては、後述する。マイコン10は本発明における「制御部」の一例である。
次に、図1を参照しながら、ねじ締機1を用いた図示せぬ被加工材(板材等)へのねじの締付作業及び締付作業時におけるねじ締機1の動作について説明する。なお、以下の説明においては、特に断らない限り、先端工具Pをねじに押し付ける方向(すなわち、ねじ締機1をねじに向けて押し込む方向)と前方向とが一致しているものとする。
ねじの締付作業を行う場合、まず作業者は、出力軸部6のビット装着部62の貫通孔62aに先端工具Pを装着し、切替スイッチ22Cを紙面反時計回り方向に倒し、トリガスイッチ7に対して引操作を行う。すると、電源コード2Aを介して外部電源Qからモータ3へ電力が供給され、モータ3が駆動を開始する。モータ3が駆動を開始すると、回転軸31及びピニオン32が軸線Aを回転中心として反転する。ピニオン32の反転に伴い、ピニオン32と噛合しているギヤ部51Bを介してクラッチドラム51が軸線Bを中心として正転する。クラッチドラム51の正転に伴い、クラッチドラム51の係合部51Aと係合(噛合)している複数のアウタープレートが軸線Bを回転軸心として正転する。
この状態において、作業者は、先端工具Pの先端をねじのねじ頭に形成された溝(例えば、十字溝)に係合させる。その後、作業者は、ねじ締機1本体をねじに向けて押し込んで、先端工具Pをねじに押し付ける。このときに、バネ51Dの付勢力に抗して出力軸部6(スプラインシャフト61及びビット装着部62)が後方へ移動する。出力軸部6が後方へ移動すると、ビット装着部62の後端と多板摩擦クラッチ52の最前端に位置するインナープレートとが当接する。このときに、多板摩擦クラッチ52の隣り合うアウタープレートとインナープレートとは接触する。
この状態において、ねじ締機1本体がさらにねじに押し込まれることに伴い、出力軸部6がさらに後方へ移動すると、前後方向に隣り合うアウタープレートとインナープレートとの間の接触面における面圧が上昇する。このときに、アウタープレートの正転に伴いアウタープレート及びインナープレート間に発生する摩擦力により、アウタープレートまで伝達されたモータ3の回転力がインナープレートに伝達され、インナープレートと一体に回転する出力軸部6が回転する。そして、モータ3からの回転力が出力軸部6のビット装着部62を介して先端工具Pに伝達され、ねじを図示せぬ被加工材に対して締め付けることが可能である。
また、ねじ締め作業を終わり、作業者が先端工具Pをねじのねじ頭から離すと、バネ51Dの付勢力によって、出力軸部6は前方へと移動する。これにより、多板摩擦クラッチ52に対する前後方向の押圧が解消し、前後方向において隣り合うアウタープレート及びインナープレートの接触面における面圧が減少するため、隣り合うアウタープレートとインナープレートとの間に発生する摩擦が小さくなる。
一方、ネジを緩める際には、切替スイッチ22Cを紙面時計回り方向に倒し、トリガスイッチ7に対して引操作を行う。このときに、作業者が先端工具Pをねじに十分に押し付けることができる場合には、先端工具Pのねじへの押し付けによって、出力軸部6が後方へと移動する。そして、出力軸部6のビット装着部62の後端部が多板摩擦クラッチ52を後方へ押圧することに伴い、前後方向に隣り合うアウタープレート及びインナープレート間の面圧が上昇する。アウタープレートの反転に伴い、隣り合うアウタープレート及びインナープレート間に摩擦が発生する。この摩擦によって、インナープレートは反転し、インナープレートの図示せぬ被係合部とスプラインシャフト61の係合部61Aとの係合によって出力軸部6も反転する。よって、モータ3からの回転力が出力軸部6のビット装着部62を介して先端工具Pに伝達され、ねじを緩めることが可能となる。
ねじを緩める場合において、ねじのねじ頭が図示せぬ被加工材から突出しておらず(例えば、ねじが被加工材に埋没している場合等)、作業者が先端工具Pをねじに十分に押し付けることができない場合には、ビット装着部62を十分に後方へ移動させることが出来ず、アウタープレートとインナープレートとの間に十分な摩擦が生じない。この場合においては、アウタープレート及びインナープレートを介してクラッチドラム51から出力軸部6へとモータ3の回転力を伝達することはできないが、クラッチドラム51が反転するため、ワンウェイクラッチ51Cを介してクラッチドラム51からスプラインシャフト61へと回転力が伝達され、ねじを緩めることが出来る。
次に、動作モードの切替えについて説明する。動作モードを通常モードからオンロックモードに切り替えるための上述の特定の操作は、トリガスイッチ7に対してオン操作を所定期間TS内に所定回数行う操作である。本実施の形態では、所定期間TSは、400msであり、所定回数は、2回であるが、これに限られず、適宜設定可能である。なお、以下の説明においては、動作モードを通常モードからオンロックモードに切り替えるための特定の操作を「モード切替操作」と呼ぶ。
しかしながら、作業者がねじ締機1を用いて通常の作業(動作モード切り替えを意図しない作業)を行う場合であっても、トリガスイッチ7に対してモード切替操作と同様の操作を行う場合がある。例えば、作業者が板材にねじを締め付ける際に、ねじの締付の確実性を高めるため、先端工具Pの先端をねじ頭に形成された溝に係合させた状態で、トリガスイッチ7に対する引操作を短い期間内に繰り返す作業(以下、追い締め)を行う場合がある。作業者が追い締めを行う場合におけるトリガスイッチ7に対する操作と、本実施の形態におけるモード切替操作(400ms内に2回のオン操作)とは、いずれも短期間内にトリガスイッチ7を複数回引く操作を伴うため、作業者が追い締め作業をしている場合であっても、意図せず動作モードが切り替わり、作業性が低下する可能性がある。
作業者がねじ締機1を使用してねじの追い締め作業を行っている場合、先端工具Pはねじ頭に押し付けられている状態であるため、先端工具Pがねじ頭に当接していない状態(以下、無負荷状態)でモータを駆動させた場合と比べて、モータ3に対する負荷は大きい。そこで、本実施の形態のねじ締機1においては、作業者がモード切替操作を行う場合に、モータ3の負荷の状態を監視し、負荷が所定値よりも大きい場合には動作モードの切り替えを行わず、負荷が所定値よりも小さい場合に動作モードをオンロックモードに切り替えるように構成されている。
マイコン10は、動作モードが通常モードである状態において、トリガスイッチ7に対してモード切替操作が行われ、モード切替操作開始後のモータ3の負荷の状態である特定負荷状態に関する所定条件が満たされる場合、動作モードを通常モードからオンロックモードに切替えるように構成されている。また、マイコン10は、動作モードが通常モードである状態でトリガスイッチ7に対して当該特定の操作が行われた場合であっても、当該所定条件が満たされていない場合、動作モードを通常モードに維持するように構成されている。以下、動作モードが通常モードであり、トリガスイッチ7に対してモード切替操作が行われた場合において、マイコン10が動作モードをオンロックモードに切り替えるために満たされている必要のある特定負荷状態についての所定条件を「モード切替許可条件」と呼ぶ。
本実施の形態では、特定負荷状態には、4つの期間の負荷状態が含まれている。詳細には、モード切替操作に含まれる2回のオン操作のうちの1回目のオン操作(第1オン操作)が行われた時点を始点とする期間T1と、期間T1の終了時点を始点とし且つ第1オン操作が行われた時点から期間T2経過するまでの期間と、モード切替操作に含まれる2回のオン操作のうちの2回目のオン操作(第2オン操作)が行われた時点を始点とする期間T3と、期間T3の終了時点を始点とし且つ第2オン操作が行われた時点から期間T4経過するまでの期間とにおけるモータ3の負荷の状態が含まれている。本実施の形態では、期間T1及び期間T3は160ms、期間T2及び期間T4は210msである。本実施の形態では、マイコン10が検出するモータ3の負荷の状態を示す負荷情報は、モータ3に流れる電流(以下、モータ電流)である。
本実施の形態では、動作モードが通常モードである状態でトリガスイッチ7に対してモード切替操作が行われ、且つ当該4つの期間のそれぞれに対応して設けられた電流閾値の条件を満たしている場合、マイコン10は、動作モードを通常モードからオンロックモードに切替えるように構成されている。
本実施の形態では、マイコン10が動作モードを通常モードからオンロックモードに切替えるかどうかの判断を行う際に、当該4つの期間のそれぞれに対応して設けられた電流閾値の条件が満たされているかどうかに応じて判断する。マイコン10は、モード切替操作が行われた場合において、モータ3の負荷の監視を行う4つの期間(負荷監視期間)におけるモータ電流が当該4つの期間のそれぞれに対応して設けられた電流閾値以上かどうかを判断するように構成されている。
例えば、4つの負荷監視期間におけるモータ電流のそれぞれが対応する閾値未満である場合、作業者は無負荷状態で動作モードをオンロックモードに切替えるためにモード切替操作を行っている可能性が高いと考えられる。これに対して、4つの負荷監視期間におけるモータ電流の一つでも対応する閾値以上の場合、作業者は先端工具Pがねじ頭に当接している状態で、追い締め作業を行うためにトリガスイッチ7のオン状態とオフ状態とを短期間内に繰り返している可能性が高いと考えられる。後者の追い締め作業の場合には、前者の無負荷の場合に比べて、モータ3に対してより大きな負荷が生じていると考えられる。このため、本実施の形態では、マイコン10は、4つの負荷監視期間の全ての期間においてモータ電流が4つの期間のそれぞれに対応する閾値未満である場合に動作モードをオンロックモード切り替え、モータ電流が対応する閾値以上となる負荷監視期間が1つでもある場合は、動作モードの切り替えを行わず、通常モードに維持するように構成されている。
図3は、無負荷状態(ねじ締機1の先端工具Pがねじ頭に当接していない状態)で、作業者が動作モードをオンロックモードに切替えるためにモード切替操作を行った場合におけるモータ電流(I)の経時変化(縦軸)、及び始動信号の経時変化(縦軸)を示している(横軸:時間t)を。図3においては、時点t11及びt15においてトリガスイッチ7に対して計2回のオン操作が行われ、時点t13及びt18においてトリガスイッチ7に対して計2回のオフ操作が行われている。また、1回目のオン操作が行われた時点t11から所定期間TSが経過するまでの間に2回目のオン操作(t15)が行われている。
マイコン10は、図3で示されている4つの負荷監視期間におけるモータ電流のそれぞれが対応する閾値未満かどうかを判断する。4つの負荷監視期間は、第1オン操作が行われた時点(t11)から期間T1経過した時点(t12)までの第1期間(t11〜t12)、t12を始点とし且つ第1オン操作が行われた時点から期間T2経過した時点(t14)までの第2期間(t12〜t14)、第2オン操作が行われた時点(t15)から期間T3経過した時点(t17)までの第3期間(t15〜t17)、及びt17を始点とし且つ第2オン操作が行われた時点から期間T4経過した時点(t19)までの第4期間(t17〜t19)である。
図3に示されているように、第1期間(t11〜t12)の電流閾値はI1、第2期間(t12〜t14)の電流閾値はI2、第3期間(t15〜t17)の電流閾値はI3、第4期間の電流閾値はI4である。第1期間及び第3期間は、オン操作が行われた直後の期間であり、モータ3に流れる起動電流を監視するための期間である。第2期間及び第4期間は、オン操作(モータ始動)から所定期間経過した時点を始点とする期間であり、定常状態で流れるモータ電流を監視するための期間である。オン操作直後(モータ始動直後)に流れる起動電流は、定常状態で流れるモータ電流よりも通常大きいため、第1期間及び第3期間における電流閾値I1、I3は、第2期間及び第4期間における電流閾値I2、I4よりも大きな値が設定されている。本実施の形態では、電流閾値I1及びI3は40A、電流閾値I2及びI4は20Aである。
図3で示されているように、モータ電流は、第1〜第4期間のいずれの期間においても、各期間の電流閾値未満となっている。この場合、所定期間TS内に2回のオン操作が行われており(時点t11、t15)、4つの負荷監視期間の全てにおいてモータ電流が対応する電流閾値未満であるため、マイコン10はモード切替許可条件が満たされていると判断し、ねじ締機1の動作モードをオンロックモードに切り替える。
これに対して、図4は、ねじ締機1の先端工具Pがねじ頭に当接している状態で、作業者が追い締め作業を行うためにトリガスイッチ7のオン状態とオフ状態を短い期間内に繰り返した場合のモータ電流(I)の変化(縦軸)、及び始動信号の経時変化(縦軸)を示している(横軸:時間t)。図4で示されているように、時点t21及びt25においてトリガスイッチ7に対して計2回のオン操作が行われ、時点t23及びt28においてトリガスイッチ7に対して計2回のオフ操作が行われている。また、1回目のオン操作が行われた時点t21から所定期間TSが経過するまでの間に2回目のオン操作(t25)が行われている。
図4において、マイコン10がモータ電流について判断を行う4つの負荷監視期間は、第1オン操作が行われた時点(t21)から期間T1経過した時点(t22)までの第5期間(t21〜t22)、t22を始点とし且つ第1オン操作が行われた時点から期間T2経過した時点(t24)までの第6期間(t22〜t24)、第2オン操作が行われた時点(t25)から期間T3経過した時点(t27)までの第7期間(t25〜t27)、及びt27を始点とし且つ第2オン操作が行われた時点から期間T4経過した時点(t29)までの第8期間(t27〜t29)である。
図4で示されているように、第5期間、第7期間、及び第8期間におけるモータ電流は、それぞれの期間の電流閾値を超えている。この場合、期間TS内に2回のオン操作が行われているが、それぞれの負荷監視期間に対応して設けられた電流閾値についての条件を満たしていないため、マイコン10は、ねじ締機1の動作モードをオンロックモードに切り替えず、通常モードを維持する。
次に、図5に示すフローチャートに沿って、マイコン10による動作モード切り替えの可否の判断、及び動作モードの切り替えの処理について詳細に説明する。
作業者が電源コード2Aの接続プラグを外部電源Qに接続すると、マイコン10に電力が供給され、これを契機に図5のフローチャートに示される処理が開始される。
ステップS101において、マイコン10は、ねじ締機1の動作モードを初期モードである通常モードに設定する。その後、マイコン10は、トリガスイッチ7のオン状態が検出されているかどうかの判断、すなわち始動信号出力部22Bから始動信号が出力されているかどうかの判断を行う(ステップS103)。
ステップS103においてトリガスイッチ7のオン状態が検出されていないと判断する場合(ステップS103:NO)、マイコン10は、再度ステップS103の判断を行う。すなわち、マイコン10は、トリガスイッチ7のオン状態を検出するまでステップS103の判断を繰り返す。
ステップS103において、トリガスイッチ7のオン状態が検出されていると判断する場合(ステップS103:YES)、マイコン10は、ステップS103でトリガスイッチ7のオン状態が検出された(第1オン操作が検出された)と判断した時点からの経過期間TAが期間T1以上かどうかを判断する(ステップS105)。マイコン10は、経過期間TAが期間T1未満と判断する場合(ステップS105:NO)、モータ電流が電流閾値I1以上かどうかを判断する(ステップS107)。モータ電流が電流閾値I1以上の場合(ステップS107:YES)、マイコン10はステップS103に戻り判断を行う。
ステップS107においてモータ電流が電流閾値I1未満の場合(ステップS107:NO)、マイコン10は、再びS105の判断を行う。マイコン10は、経過期間TAが期間T1未満である限り、モータ電流が電流閾値I1以上かどうかの判断を行う。
ステップS105において、経過期間TAが期間T1以上と判断する場合(ステップS105:YES)、マイコン10は、経過期間TAが期間T2以上かどうかを判断する(ステップS109)。マイコン10は、経過期間TAが期間T2未満と判断する場合(ステップS109:NO)、モータ電流が電流閾値I2以上かどうかを判断する(ステップS111)。モータ電流が電流閾値I2以上の場合(ステップS111:YES)、マイコン10はステップS103に戻り判断を行う。
ステップS111においてモータ電流が電流閾値I2未満と判断する場合(ステップS111:NO)、マイコン10は、再びS109の判断を行う。すなわち、マイコン10は、経過期間TAが期間T1以上且つ期間T2未満の期間において、モータ電流が電流閾値I2以上かどうかの判断を行う。
ステップS109において経過期間TAが期間T2以上と判断する場合(ステップS109:YES)、マイコン10は、経過期間TAが期間TS以上かどうかを判断する(ステップS113)。マイコン10は、経過期間TAが期間TS以上と判断する場合(ステップS113:YES)、ステップS103に戻り判断を行う。経過期間TAが所定期間TS以上の場合、第1オン操作が行われた時点から期間TS経過するまでの期間内に第2オン操作が検出されず、モード切替操作が行われなかったことを表している。
ステップS113において経過期間TAが期間TS未満であると判断する場合(ステップS113:NO)、すなわち、第1オン操作が行われた時点からの経過期間が期間TS未満である場合、マイコン10は、トリガスイッチ7のオフ状態を検出しているかどうかを判断する(ステップS115)。ここで、ステップS115の判断は、ステップS103及び後述するステップS119でのトリガスイッチ7のオン状態の検出判断の間にトリガスイッチ7がオフ操作されているかどうかを判断することを示している。言い換えると、ステップS103、S115、S119の全てにおいて肯定判断である場合、1回目のオン操作後にオフ操作がなされずトリガスイッチ7のオン状態が維持されている状態ではなく、2回のオン操作が行われていることを示している。
マイコン10は、ステップS115においてトリガスイッチ7のオフ状態を検出していない場合(ステップS115:NO)、再びステップS113の判断を行う。一方、マイコン10は、トリガスイッチ7のオフ状態を検出していると判断する場合(ステップS115:YES)、経過期間TAが期間TS以上かを判断する(ステップS117)。経過期間TAが期間TS以上であると判断する場合(ステップS117:YES)、ステップS103に戻り判断を行う。
ステップS117で経過期間TAが期間TS未満であると判断する場合(ステップS117:NO)、マイコン10は、トリガスイッチ7のオン状態が検出されているかどうかを判断する(ステップS119)。マイコン10は、トリガスイッチ7のオン状態を検出していない場合(ステップS119:NO)、再びステップS117の判断を行う。一方、マイコン10は、トリガスイッチ7がオン状態と判断する場合(ステップS119:YES)、ステップS121の判断を行う。
マイコン10は、ステップS121において、ステップS103でトリガスイッチ7のオン状態を検出したと判断した時点からステップS119でトリガスイッチ7のオン状態を検出したと判断した時点までの期間TBが期間TS以上かどうかを判断する。すなわち、マイコン10は、ステップS121において、期間TBが期間TS以上かどうかを判断する。期間TBが期間TS以上であると判断する場合(ステップS121:YES)、マイコン10はモード切替操作(所定期間TS内に2回のオン操作)が行われていないと判断し、ステップS103に戻り判断を行う。
マイコン10がステップS121において経過期間TBが期間TS未満であると判断する場合(ステップS121:NO)、モード切替操作(所定期間(期間TS)内に2回のオン操作)が検出されていることを示している。この場合、マイコン10は、ステップS119でトリガスイッチ7のオン状態を検出したと判断した時点からの経過期間TCが期間T3以上かどうかを判断する(ステップS123)。マイコン10は、経過期間TCが期間T3未満であると判断する場合(ステップS123:NO)、すなわち、第2オン操作が行われた時点からの経過期間が期間T3未満と判断する場合、モータ電流が所定の電流閾値I3以上かどうかを判断する(ステップS125)。モータ電流が電流閾値I3以上の場合(ステップS125:YES)、マイコン10はステップS103に戻り判断を行う。
ステップS125においてモータ電流が電流閾値I3未満の場合(ステップS125:NO)、マイコン10は、再びステップS123の判断を行う。マイコン10は、経過期間TCが期間T3未満である限り(ステップS123:NO)、すなわち、第2オン操作を行った時点から期間T3経過するまでの期間、モータ電流が電流閾値I3以上かどうかの判断を行う。
ステップS123において経過期間TCが期間T3以上と判断する場合(ステップS123:YES)、マイコン10は経過期間TCが所定の期間(T4)以上かどうかを判断する(ステップS127)。マイコン10は、経過期間TCが期間T4未満と判断する場合(ステップS127:NO)、すなわち、第2オン操作が行われた時点からの経過期間が期間T4未満と判断する場合、モータ電流が所定の電流閾値I4以上かどうかを判断する(ステップS129)。モータ電流が電流閾値I4以上の場合(ステップS129:YES)、マイコン10はステップS103に戻り判断を行う。
ステップS129においてモータ電流が電流閾値I4未満の場合(ステップS129:NO)、マイコン10は、再びS127の判断を行う。マイコン10は、ステップS119でトリガスイッチ7のオン状態を検出したと判断した時点からの経過期間TCが期間T3以上期間T4未満である限り、すなわち、第2オン操作が行われた時点からの経過期間TCが期間T3以上期間T4未満である限り、モータ電流が電流閾値I4以上かどうかの判断を行う。
マイコン10がステップS127において経過期間TCが期間T4以上と判断する場合(ステップS127:YES)、モード切替操作が行われ、且つモード切替許可条件が満たされていることを表している。この場合、マイコン10は、ねじ締機1の動作モードを通常モードからオンロックモードに切り替える(ステップS131)。
その後、マイコン10は、トリガスイッチ7のオフ状態を検出したかどうかを判断し(ステップS133)、トリガスイッチ7のオフ状態が検出されていない場合(ステップS133:NO)、再びステップS133の判断を行う。マイコン10はステップS133でトリガスイッチ7のオン状態を検出するまでステップS133の判断を繰り返す。
ステップS133においてトリガスイッチ7のオフ状態が検出されたと判断する場合(ステップS133:YES)、トリガスイッチ7のオン状態を検出したかどうかを判断し(ステップS135)、トリガスイッチ7のオン状態が検出されていない場合(ステップS135:NO)、再びステップS135の判断を行う。マイコン10はステップS135でトリガスイッチ7のオン状態を検出するまでステップS135の判断を繰り返す。
マイコン10は、ステップS135においてトリガスイッチ7がオン状態と判断する場合(ステップS135:YES)、ねじ締機1の動作モードを、オンロックモードから通常モードに切り替える(ステップS137)。その後、マイコン10はトリガスイッチ7のオフ状態を検出しているかどうかを判断する(ステップS139)。
ステップS139においてトリガスイッチ7のオフ状態が検出されていないと判断する場合(ステップS139:NO)、マイコン10は、再度ステップS139の判断を行う。すなわち、マイコン10はステップS139でトリガスイッチ7のオフ状態を検出するまでステップS139の判断を繰り返す。一方、ステップS139において、トリガスイッチ7のオフ状態が検出された場合(ステップS139:YES)、マイコン10はステップS103に戻り判断を行う。
次に、図6に示すフローチャートに沿って、マイコン10によるモータ3の駆動制御の処理について詳細に説明する。
マイコン10は、ステップS201においてトリガスイッチ7がオン状態かどうかを判断する。トリガスイッチ7がオン状態ではないと判断する場合(ステップS201:NO)、再びステップS201の判断を行う。すなわち、マイコン10はトリガスイッチ7のオン状態を検出するまでステップS201の判断を繰り返す。
ステップS201においてトリガスイッチ7のオン状態を検出する場合(ステップS201:YES)、マイコン10はモータ3を始動する(ステップS203)。詳細には、マイコン10は、制御信号をスイッチング素子Q1〜Q6に制御信号を出力し、モータ3に電力が供給されるように制御する。その後、マイコン10は、ステップS205においてトリガスイッチ7がオフ状態かどうかを検出する。ステップ205においてトリガスイッチ7がオフ状態ではないと判断する場合(ステップS205:NO)、再びステップS205の判断を行う。マイコン10はトリガスイッチ7のオフ状態を検出するまでステップS205の判断を繰り返す。
ステップ205においてトリガスイッチ7がオフ状態であると判断する場合(ステップS205:YES)、マイコン10は、ステップS201でトリガスイッチ7のオン状態を検出した時点から経過した期間(TD)が期間T4以上かどうかを判断する(ステップS207)。経過期間TDが期間T4未満と判断する場合(ステップS207:NO)、マイコン10は再びステップS207の判断を行う。すなわち、マイコン10は、ステップS201でトリガスイッチ7のオン状態を検出した時点から期間T4経過するまで、ステップS207の判断を繰り返す。
ここで、ステップS207の判断は、図5のステップS127の判断と対応している。すなわち、ステップS201におけるトリガスイッチ7のオン状態が、モード切替操作のうちの2回目のオン操作(図5のステップS119)と対応している場合において、当該オン操作が行われた時点から期間T4経過するまでの間、動作モードはオンロックモードに切り替わることはない(すなわち、切替の可否が決定されない)。それゆえ、マイコン10は、ステップS207の判断を繰り返すことで、動作モードの切替えの可否が決定されるまで待機し、動作モードが切り替わる前にステップS209の判断を行うことを抑止する。これにより、動作モードがオンロックモードであるにも関わらず、オンロックモードに対応したモータ駆動制御(後述のステップS213)が実行されず、通常モードに対応したモータ駆動制御(後述のステップS211)が行われることを抑止する。
ステップS207で経過期間TDが期間T4以上と判断する場合(ステップS207:YES)、マイコン10は、動作モードがオンロックモードかどうかを判断する(ステップS209)。動作モードがオンロックモードではないと判断した場合(ステップS209:NO)、マイコン10はモータ3の駆動を停止する。すなわち、ステップS205でトリガスイッチ7のオフ状態を検出したと判断した場合においてステップS209で動作モードがオンロック解除モードであると判断する場合には、ステップS211でモータ3の駆動を停止させる。詳細には、マイコン10は、モータ3への電力の供給を停止するようにスイッチング素子Q1〜Q6を制御する。マイコン10は、ステップS211でモータ3の駆動を停止させた後、ステップS201に戻る。
ステップS209で動作モードがオンロックモードであると判断する場合(ステップS209:YES)、マイコン10はトリガスイッチ7がオン状態かどうかを判断する(ステップS213)。トリガスイッチ7がオン状態ではないと判断する場合、マイコン10は、再びステップS213の判断を行う。すなわち、マイコン10は、トリガスイッチ7のオン状態を検出するまで、ステップS213の判断を繰り返す。一方、ステップ213でトリガスイッチ7のオン状態を検出したと判断する場合(ステップS213:YES)、マイコン10は、モータ3が停止するように制御する(ステップS215)。
言い換えると、ステップS205でトリガスイッチ7のオフ状態を検出したと判断した場合であっても、ステップS209で動作モードがオンロックモードであると判断する場合には、モータ3の駆動を停止させず、ステップS213でトリガスイッチ7のオン状態を検出するまでの間、モータ3の駆動を継続させる。
ステップS215においてモータを停止させた後、マイコン10は、トリガスイッチのオフ状態を検出したかどうかを判断する(ステップS217)。トリガスイッチ7がオフ状態ではないと判断する場合、マイコン10は、再びステップ217の判断を行う。すなわち、マイコン10は、トリガスイッチ7のオフ状態を検出するまで、ステップS217の判断を繰り返す。ステップS217においてトリガスイッチ7のオフ状態を検出したと判断する場合(ステップS217:YES)、マイコン10はステップS201に戻り判断を行う。
なお、第1の実施の形態によると、マイコン10はオンロックモードとオンロック解除モードとの間でねじ締機1の動作モードを切り替え可能に構成されているが、これに限定されない。例えば、ねじ締機1は光を照射可能に構成された照明部を備え、マイコン10は、照明部が光を照射しているライトONモードとライトが光の照射を停止しているライトOFFモードとの間で動作モードを切り替え可能に構成されていてもよい。この場合、上述のモード切替操作が行われ且つモード切替許可条件が満たされた場合にのみ、マイコン10がねじ締機1の動作モードをライトOFFモードからライトONモードに切り替えてもよい。また、例えば、マイコン10は、「通常モード」及び「オンロックモード」よりもモータ3の回転数の高い「高回転数モード」や回転数の低い「低回転数モード」等との間でモード切替可能に構成されてもよい。この場合、上述のモード切替操作が行われ且つモード切替許可条件が満たされた場合にのみ、マイコン10が「低回転数モード」から「高回転数モード」に切り替えてもよい。
上述したようにねじ締機1は、モータ3と、モータ3の始動及び停止を制御するためのトリガスイッチ7と、モータ3の負荷状態を検出するとともにトリガスイッチ7に対する操作に基づいてモータ3を制御するマイコン10とを備える。マイコン10は、ねじ締機1の動作モードをオンロック解除モードとオンロックとを含む複数のモード間で切替可能に構成され、動作モードがオンロック解除モードである状態でトリガスイッチ7に対してモード切替操作が行われ、且つ、モード切替許可条件が満たされる場合、動作モードをオンロック解除モードからオンロックモードに切り替え、動作モードがオンロック解除モードである状態でトリガスイッチ7に対してモード切替操作が行われた場合であってもモード切替許可条件が満たされない場合、動作モードをオンロック解除モードに維持する。
上記の構成によれば、トリガスイッチ7に対してモード切替操作が行われる場合において、マイコン10はモータ3の負荷状態に応じて動作モードの切り替えを行うことができるため、作業性を向上させることが可能となる。
トリガスイッチ7は、オン状態とオフ状態との間で切り替え可能に構成され、モード切替操作は、トリガスイッチ7をオン状態からオフ状態に切り替えるオン操作を所定期間TS内に所定回数行う操作である。
また、モード切替操作開始後の負荷状態は、モード切替操作において所定回数行われるオン操作のうちの一である第1オン操作が行われた時点を始点とする期間T2に含まれる期間T1又は期間t12〜t14におけるモータ電流と、モード切替操作において所定回数行われるオン操作のうちの他の一である第2オン操作が行われた時点を始点とする期間T4に含まれる期間T3又は期間t17〜t19におけるモータ電流と、を含む。期間T2は本発明における「第1特定期間」の一例である。期間T1及び期間t12〜t14は、本発明における「第1負荷監視期間」の一例である。期間T1及び期間t12〜t14のモータ電流は本発明における「第1負荷状態」の一例である。期間T4は本発明における「第2特定期間」の一例である。期間T3及び期間t17〜t19は本発明における「第2負荷監視期間」の一例である。期間T3及び期間t17〜t19のモータ電流は本発明における「第2負荷状態」の一例である。
上記の構成によれば、オン操作によって生じるモータ3に対する負荷情報として2つの期間における負荷状態を検出することができるため、1つの期間の負荷状態のみを検出する場合よりも確実にモータの負荷状態を把握することが可能となる。
また、期間T1は、第1オン操作が行われた時点を始点とする期間であり、期間t17〜t19は、第2オン操作が行われた時点よりも後の時点を始点とする期間である。期間T1は本発明における「第1負荷監視期間」の一例である。期間t17〜t19は本発明における「第2負荷監視期間」の一例である。
また、期間t12〜t14は、第1オン操作が行われた時点よりも後の時点を始点とする期間であり、期間T3は、第2オン操作が行われた時点を始点とする期間である。期間t12〜t14は本発明における「第1負荷監視期間」の一例である。期間T3は本発明における「第2負荷監視期間」の一例である。
上記の構成によれば、オン操作直後のモータ3の負荷状態及びオン操作から所定期間経過後のモータ負荷状態の2種類の負荷状態を検出することができるため、いずれか一方の負荷状態のみを検出する場合よりも確実にモータ3の負荷状態を把握することが可能となる。
また、モード切替操作開始後の負荷状態は、モード切替操作において所定回数行われるオン操作のうちの一である第1オン操作が行われた時点を始点とする期間T2に含まれる期間T1におけるモータ電流と、期間T2に含まれる期間t12〜t14におけるモータ電流と、を含む。期間T1におけるモータ電流は本発明における「第3負荷状態」の一例である。期間t12〜t14におけるモータ電流は本発明における「第4負荷状態」の一例である。期間T2は本発明における「第3特定期間」の一例である。
上記の構成によれば、同一の特定期間の負荷状態についてより確実に把握することができる。
期間T2は、第1オン操作が行われた時点を始点とする期間であり、期間t12〜t14は、期間T1の終了時以降の所定の時点を始点とする期間である。第1オン操作は本発明における「第3オン操作」の一例である。期間T1は本発明における「第3負荷監視期間」の一例である。期間t12〜t14は、本発明における「第4負荷監視期間」の一例である。
また、マイコン10は、モータ3に流れるモータ電流を負荷情報として検出し、モード切替許可条件は、期間T1におけるモータ電流が電流閾値I1を超えず、且つ、期間t12〜t14におけるモータ電流が電流閾値I1よりも小さい電流閾値I2を超えない場合に、満たされる。電流閾値I1は本発明における「第1電流閾値」の一例である。電流閾値I2は本発明における「第2電流閾値」の一例である。モード切替許可条件は本発明における「所定条件」の一例である。
上記の構成によれば、モータ3の駆動状況に応じてモータ3の負荷状態についての判断を行うことによって、より確実に負荷状態を把握することができる。
モード切替操作開始後の負荷状態は、特定操作における1回目のオン操作が行われた時点を始点とする期間T1におけるモータ電流と、期間T1終了時以降の所定の時点を始点とする期間t12〜t14におけるモータ電流と、モード切替操作における2回目のオン操作が行われた時点を始点とする期間T3におけるモータ電流と、期間T3終了時以降の所定の時点を始点とする期間t17〜t19におけるモータ電流と、を含む。期間T1は本発明における「第5負荷監視期間」の一例である。期間T1におけるモータ電流は本発明における「第5負荷状態」の一例である。期間t12〜t14は本発明における「第6負荷監視期間」の一例である。期間t12〜t14におけるモータ電流は本発明における「第6負荷状態」の一例である。期間T3は本発明における「第7負荷監視期間」の一例である。期間T3におけるモータ電流は本発明における「第7負荷状態」の一例である。期間t17〜t19は本発明における「第8負荷監視期間」の一例である。期間t17〜t19におけるモータ電流は本発明における「第8負荷状態」の一例である。
上記の構成によれば、2回のオン操作直後の2つの負荷監視期間を含む4つの期間の負荷状態を検出することができるため、負荷状態の検出を行う期間が4つ未満の場合よりも確実にモータ3の負荷状態を把握することが可能となる。
また、マイコン10は、モータ3に流れるモータ電流を負荷情報として検出し、モード切替許可条件は、期間T1におけるモータ電流及び期間T3におけるモータ電流が電流閾値I1を超えず、且つ、期間t12〜t14におけるモータ電流及び期間t17〜t19におけるモータ電流が電流閾値I3よりも小さい電流閾値I2を超えない場合に、満たされる。電流閾値I1は本発明における「第3電流閾値」の一例である。電流閾値I2は本発明における「第4電流閾値」の一例である。
上記の構成によれば、2回のオン操作直後の2つの負荷監視期間を含む4つの期間の負荷状態を検出し、且つモータの駆動状況に応じてモード切替操作開始後の負荷状態についての判断を行うことによって、より確実にモータの負荷状態を把握することができる。
また、第1モードは、トリガスイッチ7がオン状態である場合に、マイコン10がモータ3に電力を供給し、トリガスイッチ7がオフ状態である場合、マイコン10がモータ3への電力の供給を停止するモードである。第2モードは、トリガスイッチ7がオフ状態であってもマイコン10がモータ3に電力を供給するモードである。
上記の構成によれば、作業者は、必要に応じて操作部がオフ状態であってもモータに電力が供給されるモードを使用して作業することが可能となるため、操作性を向上させることができる。
また、上述したようにねじ締機1は、光を照射可能に構成された照射部を更に有し、第2モードは、照射部から光が照射しているモードであり、第1モードは、照射部が光の照射を停止しているモードである。
次に、第1の実施の形態の第1変形例について説明する。第1変形例においては、モード切替操作後の負荷の状態に関する上述のモード切替許可条件が第1の実施の形態のものとは異なる。詳細には、上述の第1の実施の形態においては、4つの負荷監視期間のうちの1つでもモータ電流が対応する電流閾値を超えた場合、モード切替許可条件が満たされないと判断されたが、本変形例においては、4つの負荷監視期間のうち3つ以上の期間でモータ電流が対応する閾値未満であればモード切替許可条件が満たされたと判断する。すなわち、1つの負荷監視期間においてモータ電流が対応する電流閾値以上であっても、他の全ての負荷監視期間においてモータ電流がそれらの期間に対応する電流閾値未満である場合、マイコン10は、ねじ締機1の動作モードをオンロックモードに切り替える。
例えば、図7で示されるように、マイコン10は、第1期間のモータ電流が電流閾値I1以上であっても、第2〜第4期間のモータ電流がそれぞれの対応する電流閾値I2〜I4未満の場合には、動作モードをオンロックモードに切り替える。マイコン10は、第1〜第4期間のうち、2つ以上の期間において、モータ電流が所定の閾値以上である場合、ねじ締機1の動作モードをオンロックモードに切り替えず、オンロック解除モードに維持する。
次に、第1の実施の形態の第2変形例について説明する。第2変形例においては、モード切替操作後の負荷の状態に関する上述のモード切替許可条件が第1の実施の形態のものとは異なる。詳細には、上述の第1の実施の形態においては、4つの負荷監視期間のうちの1つでもモータ電流が対応する電流閾値を超えた場合、モード切替許可条件が満たされないと判断されたが、本変形例においては、第2オン操作を行った時点以降の2つの負荷監視期間でモータ電流が所定の対応する閾値未満であればモード切替許可条件が満たされたと判断する。より詳細には、マイコン10は、第2オン操作を行った時点以降の2つの負荷監視期間のモータ電流だけを検出して、それぞれの期間の対応する電流閾値未満であれば動作モードの切り替えを行う。すなわち、マイコン10は、第3期間及び第4期間のモータ電流が、それぞれの期間の対応する電流閾値未満であればモード切り替えを行うが、第1期間及び第2期間のモータ電流についての判断を行わない(図8)。
マイコン10は、第3期間及び第4期間のモータ電流が所定の閾値未満の場合に、ねじ締機1の動作モードをオンロックモードに切り替える。マイコン10は、第3期間又は第4期間のモータ電流が所定の閾値以上の場合は、ねじ締機1の動作モードをオンロックモードに切り替えず、オンロック解除モードに維持する。
次に、第2の実施の形態に係るねじ締機100について説明する。第2の実施の形態においては、モード切替許可条件が第1の実施の形態のものとは異なる。詳細には、上述の第1の実施の形態においては、4つの負荷監視期間のモータ電流がそれぞれの対応する電流閾値未満である場合にモード切替許可条件が満たされたと判断されたが、第2の実施の形態では、4つの負荷監視期間のモータの回転数がそれぞれの対応する回転数閾値よりも大きい場合にモード切替許可条件が満たされたと判断される。
第2の実施形態のねじ締機100は、マイコン10の代わりにマイコン110を備えている。マイコン110は、4つの負荷監視期間の各期間のモータ3の回転数を負荷情報として検出し、それぞれの対応する回転数閾値よりも大きい場合にモード切替許可条件が満たされたと判断し、動作モードの切り替えを行う。
モータ回転数が所定の閾値以上の場合、作業者は、ねじ締機100の先端工具Pがねじ頭に当接していない状態(無負荷状態)で、動作モードをオンロックモードに切替えるためにモード切替操作を行っている可能性が高いと考えられる。これに対して、モータ回転数が所定の閾値未満の場合、作業者が、ねじ締機100の先端工具Pがねじ頭に当接している状態で、追い締め作業を行うためにトリガスイッチ7のオン状態とオフ状態とを短期間内に切り替える操作を行っている可能性が高いと考えられる。このため、本実施の形態では、マイコン10は、4つの負荷監視期間の全ての期間においてモータ回転数が所定の閾値未満の場合に動作モードをオンロックモード切り替え、モータ回転数が所定の閾値以上となる負荷監視期間が1つでもある場合は、動作モードの切り替えを行わないように構成されている。
図9は、無負荷状態で、作業者が動作モードをオンロックモードに切替えるためにモード切替操作を行った場合におけるモータ回転数(R)の経時変化(縦軸)、及び始動信号の経時変化(縦軸)を示している(横軸:時間t)。図9においては、時点t31及びt35においてトリガスイッチ7に対してオン操作が行われ、時点t33及びt38においてトリガスイッチ7に対してオフ操作が行われている。また、1回目のオン操作が行われた時点t31から期間TSが経過するまでの間に2回目のオン操作(t35)が行われている。
図9において、マイコン110がモータの回転数について判断を行う4つの負荷監視期間は、第1オン操作が行われた時点(t31)から期間T1経過した時点(t32)までの第9期間(t31〜t32)、t32を始点とし且つ第1オン操作が行われた時点から期間T2経過した時点(t34)までの第10期間(t32〜t34)、第2オン操作が行われた時点(t35)から期間T3経過した時点(t37)までの第11期間(t35〜t37)、及びt37を始点とし且つ第2オン操作が行われた時点から期間T4経過した時点(t39)までの第12期間(t37〜t39)である。
図9に示されているように、第9期間(t31〜t32)の回転数閾値はR1、第10期間(t32〜t34)の回転数閾値はR2、第11期間(t35〜t37)の回転数閾値はR3、第12期間の回転数閾値はR4である。第10期間及び第12期間の回転数閾値R2及びR4には、モータ始動直後の第9期間及び第11期間の回転数閾値R1及びR3よりも大きな値が設定されている。本実施の形態では、R1及びR3は10,000rpm、R2及びR4は20,000rpmである。
図9で示されているように、モータ回転数は、第9〜第12期間の全ての期間において、各期間の回転数は所定の閾値以上となっている。この場合、マイコン110は、所定期間(TS)内に2回のオン操作が行われており(時点t31、t35)、4つの負荷監視期間の全てにおいてモータ回転数についてのモード切替許可条件を満たしているため、ねじ締機100の動作モードをオンロックモードに切り替える。
これに対して、図10は、ねじ締機100の先端工具Pがねじ頭に当接している状態で、作業者が追い締め作業を行うためにトリガスイッチ7のオンとオフを短い期間内に繰り返した場合のモータ回転数(R)の経時変化(縦軸)、及び始動信号の経時変化(縦軸)を示している(横軸:時間t)。図10で示されているように、時点t41及びt45においてトリガスイッチ7に対してオン操作が行われ、時点t43及びt48においてトリガスイッチ7に対してオフ操作が行われている。また、1回目のオン操作が行われた時点t41から期間TSが経過するまでの間に2回目のオン操作が行われている(時点t45)。
図10において、マイコン110がモータ回転数について判断を行う4つの負荷監視期間は、第1オン操作が行われた時点(t41)から期間T1経過した時点(t42)までの第13期間(t41〜t42)、時点t42を始点とし且つ第1オン操作が行われた時点から期間T2経過した時点(t44)までの第14期間(t42〜t44)、第2オン操作が行われた時点(t45)から期間T3経過した時点(t47)までの第15期間(t45〜t47)、及びt47を始点とし且つ第2オン操作が行われた時点から期間T4経過した時点(t49)までの第16期間(t47〜t49)である。図10で示されているように、第13〜第16期間の全期間において、モータ回転数は各期間の回転数閾値未満となっている。
この場合、マイコン110は、所定期間(TS)内に2回のオン操作が行われても(時点t41、t45)、負荷監視期間におけるモータ回転数についてのモード切替許可条件を満たしていないため、ねじ締機100の動作モードをオンロックモードに切り替えず、オンロック解除モードを維持する。
上述したように、マイコン110は、モータの回転数を負荷情報として検出する。
次に、第3の実施の形態に係るねじ締機200について説明する。第3の実施の形態においては、モード切替操作が第1の実施の形態のものとは異なる。詳細には、上述の第1の実施の形態においては、モード切替操作は400ms内に2回のオン操作を行うことであったが、本実施の形態では、モード切替操作は400ms内に2回のオン操作を行い、且つ2回目のオン操作において、トリガスイッチ7を所定期間より長く引くことである。本実施の形態では、マイコン10の代わりにマイコン210を備えている。マイコン210は、作業者がトリガスイッチ7を引いている期間(オン状態である期間)を監視するように構成されている。
より詳細には、マイコン210は、作業者が所定期間(TS)内に2回のオン操作を行った場合において、モータ3の負荷状態についてのモード切替許可条件が満たされており、且つ2回目のオン操作を行った時点と2回目のオフ操作を行った時点との間隔(以下、オン操作期間)が所定期間(TU)よりも長い場合に、ねじ締機200の動作モードを切り替えるように構成されている。本実施の形態では、期間TUは150msである。
これに対して、作業者が所定期間(TS)内に2回のオン操作を行い、モータの負荷状態についてのモード切替許可条件が満たされている場合でも、オン操作期間が所定期間よりも短い場合には、マイコン210は、ねじ締機200の動作モードの切り替えを行わず、オンロック解除モードに維持するように構成されている。
1、100、200…ねじ締機 3…モータ 7…トリガスイッチ 10、110、210…マイコン

Claims (15)

  1. モータと、
    前記モータの始動及び停止を制御するための操作部と、
    前記モータの負荷状態を検出するとともに前記操作部に対する操作に基づいて前記モータを制御する制御部と、を備える電動工具であって、
    前記制御部は、
    前記電動工具の動作モードを第1モードと第2モードとを含む複数のモード間で切替可能に構成され、
    前記動作モードが前記第1モードである状態で前記操作部に対して特定操作が行われ、且つ、前記特定操作開始後の負荷状態が所定条件を満たす場合、前記動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り替え、
    前記動作モードが前記第1モードである状態で前記操作部に対して前記特定操作が行われた場合であっても前記所定条件が満たされない場合、前記動作モードを前記第1モードに維持することを特徴とする電動工具。
  2. 前記操作部は、オン状態とオフ状態との間で切替可能に構成され、
    前記特定操作は、前記操作部を前記オン状態から前記オフ状態に切り替えるオン操作を所定期間内に所定回数行う操作であることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記特定操作開始後の負荷状態は、
    前記特定操作において前記所定回数行われる前記オン操作のうちの一である第1オン操作が行われた時点を始点とする第1特定期間に含まれる第1負荷監視期間における前記負荷状態である第1負荷状態と、
    前記特定操作において前記所定回数行われる前記オン操作のうちの他の一である第2オン操作が行われた時点を始点とする第2特定期間に含まれる第2負荷監視期間における前記負荷状態である第2負荷状態と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
  4. 前記第1負荷監視期間は、前記第1オン操作が行われた時点を始点とする期間であり、
    前記第2負荷監視期間は、前記第2オン操作が行われた時点よりも後の時点を始点とする期間であることを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記第1負荷監視期間は、前記第1オン操作が行われた時点よりも後の時点を始点とする期間であり、
    前記第2負荷監視期間は、前記第2オン操作が行われた時点を始点とする期間であることを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
  6. 前記特定操作開始後の負荷状態は、
    前記特定操作において前記所定回数行われる前記オン操作のうちの一である第3オン操作が行われた時点を始点とする第3特定期間に含まれる第3負荷監視期間における前記負荷状態である第3負荷状態と、
    前記第3特定期間に含まれる第4負荷監視期間における前記負荷状態である第4負荷状態と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
  7. 前記第3負荷監視期間は、前記第3オン操作が行われた時点を始点とする期間であり、
    前記第4負荷監視期間は、前記第3負荷監視期間の終了時以降の所定の時点を始点とする期間であることを特徴とする請求項6に記載の電動工具。
  8. 前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流を前記負荷状態として検出し、
    前記所定条件は、前記第3負荷状態を示す前記第3負荷監視期間における前記モータ電流が第1電流閾値を超えず、且つ、前記第4負荷状態を示す前記第4負荷監視期間における前記モータ電流が前記第1電流閾値よりも小さい第2電流閾値を超えない場合に、満たされることを特徴とする請求項7に記載の電動工具。
  9. 前記特定操作開始後の負荷状態は、
    前記特定操作における1回目の前記オン操作が行われた時点を始点とする第5負荷監視期間における前記負荷状態である第5負荷状態と、
    前記第5負荷監視期間終了時以降の所定の時点を始点とする第6負荷監視期間における前記負荷状態である第6負荷状態と、
    前記特定操作における2回目の前記オン操作が行われた時点を始点とする第7負荷監視期間における前記負荷状態である第7負荷状態と、
    前記第7負荷監視期間終了時以降の所定の時点を始点とする第8負荷監視期間における前記負荷状態である第8負荷状態と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
  10. 前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流を前記負荷状態として検出し、
    前記所定条件は、前記第5負荷状態を示す前記第5負荷監視期間における前記モータ電流及び前記第7負荷状態を示す前記第7負荷監視期間における前記モータ電流が第3電流閾値を超えず、且つ、前記第6負荷状態を示す前記第6負荷監視期間における前記モータ電流及び前記第8負荷状態を示す前記第8負荷監視期間における前記モータ電流が前記第3電流閾値よりも小さい第4電流閾値を超えない場合に、満たされることを特徴とする請求項9に記載の電動工具。
  11. 前記制御部は、前記モータに流れるモータ電流を前記負荷状態として検出することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の電動工具。
  12. 前記制御部は、前記モータの回転数を前記負荷状態として検出することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の電動工具。
  13. 前記第1モードは、前記操作部が前記オン状態である場合に、前記制御部が前記モータに電力を供給し、前記操作部が前記オフ状態である場合、前記制御部が前記モータへの電力の供給を停止するモードであり、
    前記第2モードは、前記操作部が前記オフ状態であっても前記制御部が前記モータに電力を供給するモードであることを特徴とする請求項2乃至12のいずれか一項に記載の電動工具。
  14. 光を照射可能に構成された照射部を更に有し、
    前記第2モードは、前記照射部から光が照射しているモードであり、
    前記第1モードは、前記照射部が光の照射を停止しているモードであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の電動工具。
  15. 前記操作部は、トリガスイッチであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の電動工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE202021106654U1 (de) 2020-12-08 2022-05-10 Canon Medical Systems Corporation Analysevorrichtung und Analysesystem
JP2023038082A (ja) * 2021-09-06 2023-03-16 朝程工業股▲フン▼有限公司 操作モード切替方法及び電動工具の操作モード切替装置

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