JP2020202845A - 修飾抗mir−138オリゴヌクレオチド - Google Patents
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Abstract
【課題】miR−138の1つまたはそれ以上の活性を低減または阻害できる修飾オリゴヌクレオチドの提供。【解決手段】特定の配列を持ちロックド核酸修飾を含むオリゴヌクレオチドを提供する。ロックド核酸は、リボースの立体構造をロックする二環構造を生成する。さらに、このオリゴヌクレオチドはmiR−138のヌクレオチド配列に対して実質的に相補的である。加えて、このオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物、このオリゴヌクレオチドを使用する方法、およびその使用を提供する。【選択図】なし
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2014年7月31日に提出されたシンガポール特許出願第10201404535S号による優先権の利益を主張するものであり、本明細書においてその内容全体がすべての目的に対して引用により援用される。
本出願は、2014年7月31日に提出されたシンガポール特許出願第10201404535S号による優先権の利益を主張するものであり、本明細書においてその内容全体がすべての目的に対して引用により援用される。
本発明は生化学、特にバイオマーカーに関する。特に、本発明はバイオマーカーmiR−138の発現を制御できるオリゴヌクレオチド、ならびにその医薬組成物およびバイオマーカーの使用方法に関する。
マイクロRNA(miRNA:MicroRNAs)とは、遺伝子サイレンシングを介して、たとえば細胞の分化および増殖などのさまざまな生理学的経路を制御する、内在性の小さな非コードRNAである。マイクロRNAは、さまざまな増殖性疾患の開始、進行および最終的な転移に寄与すると考えられている。たとえば、miRNAの発現の制御不全によって、そのターゲットタンパク質の異常な発現がもたらされて、結果的に細胞の表現型が変わることがある。miRNA制御ネットワークの障害は、たとえば癌などの増殖性疾患の病原性の主要な機構の1つであることが公知である。よって、miRNAの発現に影響する可能性を有する分子を提供することが必要とされている。
1つの局面において、少なくとも1つのロックド核酸(LNA:locked nucleic acid)を含むオリゴヌクレオチドが提供され、このオリゴヌクレオチドはmiR−138のヌクレオチド配列に対して実質的に相補的であり、このオリゴヌクレオチドは1つまたはそれ以上のmiR−138の活性を低減または阻害する。
別の局面において、有効量の本明細書に記載されるオリゴヌクレオチド、またはその薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体または希釈剤とを含む医薬組成物が提供される。
別の局面において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドを対象に投与するステップを含む、処置を必要とする対象において増殖性疾患を処置する方法が提供される。
別の局面において、処置を必要とする対象において増殖性疾患を処置するための薬物の製造における、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの使用が提供される。
別の局面において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドに細胞を接触させるステップを含む、細胞内のmiR−138の活性を低減または阻害する方法が提供される。
非限定的な例および添付の図面とともに考慮されるとき、詳細な説明を参照することによって本発明がよりよく理解されるだろう。
表の簡単な説明
非限定的な例および添付の表とともに考慮されるとき、詳細な説明を参照することによって本発明がよりよく理解されるだろう。
非限定的な例および添付の表とともに考慮されるとき、詳細な説明を参照することによって本発明がよりよく理解されるだろう。
表1は、例示的な修飾抗miR138、それらのノックダウン効率、およびその修飾抗miR138オリゴヌクレオチドで処理した後の細胞表現型をリストにしたものである。
本発明の詳細な説明
マイクロRNA(miRNA)は長い間、多くの発生および細胞のプロセスにおける遺伝子発現の重要な転写後制御因子であると考えられてきた。加えていくつかのmiRNAは、たとえば癌などの増殖性疾患の開始および進行に関連付けられている。よって、miRNA発現を制御できる分子は、増殖性疾患などの特定の疾患の制御に対して有利である。
マイクロRNA(miRNA)は長い間、多くの発生および細胞のプロセスにおける遺伝子発現の重要な転写後制御因子であると考えられてきた。加えていくつかのmiRNAは、たとえば癌などの増殖性疾患の開始および進行に関連付けられている。よって、miRNA発現を制御できる分子は、増殖性疾患などの特定の疾患の制御に対して有利である。
疾患における役割を果たすことが公知であるmiRNAの一例は、miR−138である。たとえば、miR−138の高発現は、増殖性疾患を有する対象の生存に対する予後の悪さに関連することが見出されている。よって、miR138の発現を制御できる分子は有用であると証明されることが予想される。よって、1つまたはそれ以上のmiR−138の活性を低減または阻害するオリゴヌクレオチドを提供することが必要とされている。
よって一例において、1つまたはそれ以上のmiR−138(たとえば成熟miR−138またはプレ−miR−138など)の活性を低減または阻害できるオリゴヌクレオチドが提供される。一例において、そのオリゴヌクレオチドは少なくとも1つのロックド核酸(LNA)を含み、かつそのオリゴヌクレオチドはmiR−138のヌクレオチド配列に対して実質的に相補的である。よって一例において、少なくとも1つのロックド核酸(LNA)を含むオリゴヌクレオチドが提供され、このオリゴヌクレオチドはmiR−138のヌクレオチド配列に対して実質的に相補的であり、かつこのオリゴヌクレオチドは1つまたはそれ以上のmiR−138の活性を低減または阻害する。
本明細書において用いられる「相補的」という用語は、オリゴヌクレオチド鎖間の塩基対形成の量を示す。一例において、2つのオリゴヌクレオチド間の相補性の量をパーセンテージで表すことができる。たとえば、第1および第2のオリゴヌクレオチド鎖に沿った各々の隣接ヌクレオチドの間に塩基対が形成されるとき、第1のオリゴヌクレオチド鎖は第2のヌクレオチド鎖と完全に相補的(すなわち100%相補的)である。一例において、あるオリゴヌクレオチド鎖の全長または長さの一部が、別のオリゴヌクレオチド鎖と相補的(例、完全に相補的)であってもよい。相補的オリゴヌクレオチド鎖は異なる長さであっても、同じ長さであってもよい。
本明細書において用いられる「実質的に」という用語は、「相補的」という用語とともに用いられるとき、2つのオリゴヌクレオチドのほぼ完全または完全に近い塩基対形成を示す。たとえば、第2のオリゴヌクレオチドと「実質的に」相補的である第1のオリゴヌクレオチドとは、第1のオリゴヌクレオチドが第2のオリゴヌクレオチドと完全に相補的であるか、あるいは第2のオリゴヌクレオチドに対して少なくとも85%、または少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、または少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、または少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、または少なくとも99%相補的であることを意味する。一例において、実質的に相補的のオリゴヌクレオチドは1、または2、または3のミスマッチ塩基対を有してもよい。相補性の量がmiR−138の生物活性を阻害するために十分であるとき、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは十分に相補的であることが予期される。
本明細書において用いられる「マイクロRNA」または「miRNA」という用語は、遺伝子発現の転写後制御因子として働く、内在性遺伝子に由来する短い非コードRNAを示す。「マイクロRNA−138」または「miRNA−138」または「miR−138」という用語は、たとえば増殖性疾患などのヒトの疾患における生物学的役割を有することが見出された、23ヌクレオチドの長さからなるRNAオリゴヌクレオチドを示す。miR−138は、増殖またはアポトーシスにおける役割を果たすことが公知であるさまざまな遺伝子を制御することによって、そのターゲットに対して影響を及ぼす。
よって、さまざまな遺伝子に対するmiR−138の影響を、本開示においては「miR−138の活性」と記載する。したがって、本明細書において用いられるmiR−138の「活性」という用語は、miR−138の発現レベルの変化に直接的または間接的に影響される遺伝子の制御に関する。たとえば、miR−138の活性は、MAX二量化タンパク質1(MXD1)遺伝子、カスパーゼ3遺伝子(CASP3)、膀胱癌関連タンパク質遺伝子(BLCAP)、チオレドキシン相互作用タンパク質遺伝子(TXNIP)、腫瘍サプレッサー候補2遺伝子(TUSC2:tumor suppressor candidate 2)、パネキシン2遺伝子(PANX2)、増殖停止およびDNA損傷誘導性遺伝子45アルファ遺伝子(GADD45α:growth arrest and DNA damage−inducible gene 45 alpha)、低酸素誘導因子1アルファ遺伝子(HIF1α)、v−mycトリ骨髄細胞腫症ウイルス癌遺伝子相同遺伝子(cMYC)、B細胞CLL/リンパ腫2遺伝子(BCL2)、LIMおよびSH3ドメインタンパク質1遺伝子(LASP1)、およびオーロラキナーゼA遺伝子(AURKA)などを含むが、それらに限定されない遺伝子の制御に関する。一例において、成熟miR−138の配列は、AGCTGGTGTTGTGAATCAGGCCG(配列番号1)である。
本明細書において用いられる「低減する」または「阻害する」という用語は、miR−138の活性に関連して用いられるとき、細胞または対象におけるmiR138の影響を減少または低減または減らすことを示す。たとえば、この低減または阻害は、たとえば増殖性疾患などの疾患に関連する特定の遺伝子の発現を減らすことまたはそのダウンレギュレーションに関する。miR−138の活性または影響を減らすこと、阻害または低減は、miR−138によって制御される遺伝子のアップレギュレーションまたはダウンレギュレーションによって、細胞または対象において提供されてもよい。よって一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、MAX二量化タンパク質1(MXD1)遺伝子、カスパーゼ3遺伝子(CASP3)、膀胱癌関連タンパク質遺伝子(BLCAP)、チオレドキシン相互作用タンパク質遺伝子(TXNIP)、腫瘍サプレッサー候補2遺伝子(TUSC2)、パネキシン2遺伝子(PANX2)、ならびに/または増殖停止およびDNA損傷誘導性遺伝子45アルファ遺伝子(GADD45α)を含むが、それらに限定されない遺伝子の発現をアップレギュレートできてもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、低酸素誘導因子1アルファ遺伝子(HIF1α)、v−mycトリ骨髄細胞腫症ウイルス癌遺伝子相同遺伝子(cMYC)、B細胞CLL/リンパ腫2遺伝子(BCL2)、LIMおよびSH3ドメインタンパク質1(LASP1)、ならびに/またはオーロラキナーゼA遺伝子(AURKA)を含むが、それらに限定されない遺伝子の発現をダウンレギュレートできてもよい。
本明細書において用いられる「ポリヌクレオチド」、「核酸」、または「オリゴヌクレオチド」という用語は、ヌクレオシド間結合によって連結されたヌクレオシド(デオキシリボヌクレオシド、リボヌクレオシド、またはそのアナログを含む)の直鎖ポリマーを示す。たとえばオリゴヌクレオチドなどのポリヌクレオチドが文字の配列、たとえば「ATGC」などによって表されるときは常に、別様に示されない限り、ヌクレオシドは左から右に5’→3’の順序であり、「A」はデオキシアデノシンを示し、「C」はデオキシシチジンを示し、「G」はデオキシグアノシンを示し、「T」はデオキシチミジンを示すことが理解されるであろう。当該技術分野において標準的であるとおり、文字A、C、G、およびTは、塩基自体、ヌクレオシド、または塩基を含むヌクレオチドを示すために用いられ得る。この用語は、自然に発生する核酸塩基、糖、およびヌクレオシド間(骨格)結合で構成されるオリゴヌクレオチド、ならびに同様に機能するか、または特定の改善された機能を有する非自然発生的部分を有するオリゴヌクレオチドを含む。自然発生ポリヌクレオチドにおいて、ヌクレオシド間結合は典型的にホスホジエステル結合であり、そのサブユニットは「ヌクレオチド」と呼ばれる。加えて「オリゴヌクレオチド」という用語は、たとえば塩基および/または糖などにおいて、完全または部分的に修飾または置換されたオリゴヌクレオチドを含んでもよい。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、抗miRNAオリゴヌクレオチドであってもよい。本明細書において用いられる「抗miR−138オリゴヌクレオチド」または「抗miRNA−138オリゴヌクレオチド」という用語は、miR−138またはそのアナログ、またはその対応する部分配列に対して実質的に相補的または本質的に相補的である(すなわち1つまたは2つのミスマッチを含んでもよい)オリゴヌクレオチドを示す。一例において、抗miR−138は、成熟miR−138(すなわち配列番号1)全体またはmiR138のシード配列に対して相補的または本質的に相補的な連続したヌクレオチド配列を含んでもよいし、抗miR−138は、成熟マイクロRNAの部分配列またはプレマイクロRNAのこうした部分配列(したがって対応する連続したヌクレオチド配列)に対して相補的または本質的に相補的な連続したヌクレオチド配列を含んでもよい。一例において、抗miR−138は、miR−138のシード配列に対して相補的または本質的に相補的な連続したヌクレオチド配列を含んでもよい。
本明細書において用いられる「シード配列」という用語は、miRNAのmRNAへの結合における役割を有し得る配列を示す。一般的に、シード配列またはシード領域は、ほとんどがmiRNA5’末端からの位置2〜7に位置する、保存された7塩基長(heptametrical)の配列であってもよい。たとえmiRNAとそのターゲットmRNAとの塩基対形成が完全にマッチしなくても、「シード配列」は完全に相補的であり得る。
一例において、本明細書に記載される抗miR−138オリゴヌクレオチドは11ヌクレオチドの長さであってもよく、たとえば8から26ヌクレオチドなど、たとえば11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26ヌクレオチドの長さなど、たとえば11から16、17から20、または21から23ヌクレオチドなどの長さであってもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、8から27ヌクレオチドを有してもよい。一例において、オリゴヌクレオチドは11から23ヌクレオチドの長さ、または15から23ヌクレオチドの長さ、または17から23ヌクレオチドの長さ、または8ヌクレオチドの長さ、または9ヌクレオチドの長さ、または10ヌクレオチドの長さ、または11ヌクレオチドの長さ、または12ヌクレオチドの長さ、または13ヌクレオチドの長さ、または14ヌクレオチドの長さ、または15ヌクレオチドの長さ、または16ヌクレオチドの長さ、または17ヌクレオチドの長さ、または18ヌクレオチドの長さ、または19ヌクレオチドの長さ、または20ヌクレオチドの長さ、または21ヌクレオチドの長さ、または22ヌクレオチドの長さ、または23ヌクレオチドの長さ、または24ヌクレオチドの長さ、または25ヌクレオチドの長さ、または26ヌクレオチドの長さを有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、たとえば5’−ACAACACCAGC−3’(配列番号4;抗miR−138のシード配列)、5’−CGGCCUGAUTCACAACACCAGCU−3’(配列番号2;抗mRNA−138)、および5’−CGGCCUGAUUCACAACACCAGCU−3’(配列番号3;抗mRNA−138)などであるがそれらに限定されない配列を含むか、またはこうした配列からなっていてもよい。
本明細書において用いられる「ロックド核酸」という用語は、RNAを接近できないRNAにする、RNAヌクレオチドの修飾を示す。よって一例において、「ロックド核酸」とは、ロックド核酸(LNA)ヌクレオチドが2’酸素および4’炭素を接続する余分な架橋によって修飾された、接近できないRNAを示す。LNAは、リボース環の2’および4’炭素の間にオキシメチレン架橋を含有する、RNAの修飾である。この架橋は、リボースの立体構造をロックする二環構造を生成する。よって一例において、ロックド核酸は、リボースの立体構造をロックする二環構造を生成する。この二環構造は、2’酸素を4’炭素に接続する架橋を生成するリボース部分の修飾によって生成されてもよい。一例において、2’酸素を4’炭素に接続する架橋はエチレン、メチレン、またはオキシメチレン架橋であってもよい。理論に結び付けられることを望むことなく、RNAにおけるリボースの立体構造をロックするロックド核酸修飾の二環構造は、ロックド核酸の高い安定性およびその相補的ヌクレオチド配列に対する高親和性に対して重要であると考えられる。
本開示の発明者は、特定のヌクレオチドの修飾によって、驚くべきことに全配列修飾よりも良好に作用する抗miR138が提供されることを見出している。よって一例において、オリゴヌクレオチドは少なくとも1、または少なくとも2、または少なくとも3、または少なくとも4、または少なくとも5、または少なくとも6、または少なくとも7、または少なくとも8、または少なくとも9、または少なくとも10、または少なくとも11、または少なくとも12、または少なくとも13、または少なくとも14、または少なくとも15、または少なくとも16、または少なくとも17、または少なくとも18、または少なくとも19、または少なくとも20、または少なくとも21、または少なくとも22、または少なくとも23、または少なくとも24、または少なくとも25、または少なくとも26、またはそれ以上のロックド核酸を含んでもよい。一例において、ロックド核酸修飾は、オリゴヌクレオチドの核酸の半分に存在してもよい。一例において、ロックド核酸修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの核酸の20〜100%に存在してもよい。一例において、ロックド核酸は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの核酸のすべてにあってもよい。一例において、オリゴヌクレオチドは少なくとも5から12のロックド核酸を含有してもよい。一例において、オリゴヌクレオチドは少なくとも10から12のロックド核酸を含有してもよい。一例において、オリゴヌクレオチドは6から11のロックド核酸を含有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオチドがロックド核酸修飾されていてもよい。一例において、本開示のオリゴヌクレオチドのすべてではないヌクレオチドがロックド核酸修飾によって修飾されるか、またはロックド核酸を含まないヌクレオチドである。よって一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは少なくとも1、または少なくとも2、または少なくとも3、または少なくとも4、または少なくとも5、または少なくとも6、または少なくとも7、または少なくとも8、または少なくとも9、または少なくとも10、または少なくとも11、または少なくとも12、または少なくとも13、または少なくとも14、または少なくとも15、または少なくとも16、または少なくとも17、または少なくとも18、または少なくとも19、または少なくとも20、または少なくとも21の非ロックド核酸を含んでもよい。一例において、非ロックド核酸は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチドの0〜80%に存在してもよい。一例において、オリゴヌクレオチドは約11から18の非ロックド核酸修飾ヌクレオチドを含有してもよい。一例において、オリゴヌクレオチドは約11から16の非ロックド核酸修飾ヌクレオチドを含有してもよい。一例において、非ロックド核酸は少なくとも1回、または少なくとも2回、または少なくとも3回、または少なくとも4回、または少なくとも5回、または少なくとも6回、または少なくとも7回、または少なくとも8回、または少なくとも9回、または少なくとも10回、2から4、または2から3、または2つの連続した核酸として含まれてもよい。よって一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは2以上、または3以上、または4以上の連続したロックド核酸を有する一続きの核酸を含有しなくてもよい。
一例において、非ロックド核酸である連続した核酸がある限り、ロックド核酸修飾は任意の好適な位置に存在してもよい。よって一例において、ロックド核酸修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの位置1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22に存在してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列5’−ACAACACCAGC−3’(配列番号4;抗miR−138のシード配列)、5’−CGGCCUGAUTCACAACACCAGCU−3’(配列番号2;抗mRNA−138)、および5’−CGGCCUGAUUCACAACACCAGCU−3’(配列番号3;抗mRNA−138)を含むか、またはこうした配列からなっていてもよく、ここで配列番号2および配列番号3は独立に、少なくとも1つのロックド核酸修飾を含んでもよい。一例において、ロックド核酸修飾は、配列番号2または配列番号3のいずれかに存在してもよい。一例において、ロックド核酸修飾は、たとえば配列番号2などの抗miR138の位置3、5、8、10、12、15、17、19および21に存在してもよく、ここで配列番号2の位置1は5’末端であり、配列番号2の位置23は3’末端である。
実施例セクションの特に図1、図2および図3に示されるとおり、本明細書に記載される例示的オリゴヌクレオチドが細胞に形質転換されるとき、オリゴヌクレオチドはmiR138の発現を制御できる。しかし、オリゴヌクレオチドの細胞への形質転換は、オリゴヌクレオチドを細胞の分解酵素に接触させる。よって一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、細胞酵素による分解に抵抗する修飾をさらに含んでもよい。たとえば、親ホスホジエステル結合を、リン酸基の非架橋酸素原子の1つを硫黄原子で置き換えたホスホロチオエート結合(PS)にする骨格修飾によって、ヌクレアーゼ耐性が改善される。よって一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホロチオエート連結によってさらに修飾されてもよい。
本明細書において用いられる「ホスホロチオエート連結(link)」または「ホスホロチオエート結合(linkage)」という用語は、糖リン酸骨格のリン酸結合内の非架橋酸素原子の代わりに硫黄原子を含むヌクレオチド間結合を示す。「ホスホロチオエート連結」または「ホスホロチオエート結合」という用語は、ホスホロチオエートヌクレオチド内結合およびホスホロチオエートヌクレオチド間結合の両方を含む。ホスホロチオエート連結は、有利にはそのヌクレアーゼ耐性の特性をオリゴヌクレオチドに与える。本明細書において用いられる「ヌクレアーゼ耐性」という用語は、ヌクレアーゼによる3’から5’方向の分解に対する耐性を与える、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの性質を示す。こうしたヌクレアーゼ耐性をオリゴヌクレオチドに与え得る修飾は、ホスホロチオエートおよびボラノリン酸(boronophosphate)結合の修飾を含むが、それに限定されない。
一例において、少なくとも1つのホスホロチオエート連結による修飾は、オリゴヌクレオチドを細胞に対して毒性にすることなく、ヌクレアーゼ耐性を維持し得る。一例において、オリゴヌクレオチドの5’末端および3’末端のみがホスホロチオエート連結によって修飾されてもよい。すなわち、ホスホロチオエート連結修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの各端部に対するキャップとして提供されてもよい。よって一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの中央部分は、ホスホロチオエート連結によって修飾されなくてもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの中央部分は、ホスホロチオエート連結を含まなくてもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは1、または2、または3、または4、または5、または6のホスホロチオエート連結を有してもよい。一例において、ホスホロチオエート連結は、オリゴヌクレオチドの核酸のすべてに含まれていなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドの核酸のいくつかは、ホスホロチオエート連結を含まなくてもよい。一例において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、そのヌクレオチドのすべてにホスホロチオエート連結を有さなくてもよい。一例において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート連結修飾を含まない少なくとも6、または少なくとも7、または少なくとも8、または少なくとも9、または少なくとも10、または少なくとも11、または少なくとも12、または少なくとも13、または少なくとも14、または少なくとも15、または少なくとも16、または少なくとも17、または少なくとも18のヌクレオチドを有してもよい。
一例において、ホスホロチオエート連結は互いに独立に、オリゴヌクレオチドの3’末端および/または5’末端の少なくとも1、および/または少なくとも2、および/または少なくとも3に含まれてもよい。一例において、ホスホロチオエート連結は互いに独立に、オリゴヌクレオチドの3’末端および/または5’末端の少なくとも1、および/または少なくとも2に含まれてもよい。一例において、ホスホロチオエート連結は、たとえば配列番号2などの23ヌクレオチド長の抗miR138の位置1から5、または19から23より独立に選択されてもよい。すなわち、抗miR138が23ヌクレオチドの長さであると想定すると、ホスホロチオエート連結は、たとえば配列番号2などの23ヌクレオチド長の抗miR138の位置1、または2、または3、または4、または5、または19、または20、または21、または22、または23より独立に選択されてもよい。抗miR138が23ヌクレオチドの長さであるとき、一例において、ホスホロチオエート連結はオリゴヌクレオチドの位置1、2、3、20、21および22にあってもよい。抗miR138が16ヌクレオチドの長さであるとき、一例において、ホスホロチオエート連結はオリゴヌクレオチドの位置1、2、3、13、14および15にあってもよい。抗miR138が11ヌクレオチドの長さであるとき、一例において、ホスホロチオエート連結はオリゴヌクレオチドの位置1、2、10および11にあってもよい。抗miR138が配列番号2であるとき、一例において、ホスホロチオエート連結は配列番号2の位置1、2、3、20、21および22にあってもよい。
同時に、本発明の発明者は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドが23より少ないヌクレオチドを含んでもよいことを見出した。本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドが16ヌクレオチドを有する一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、すべてのヌクレオチドがロックド核酸修飾によって修飾されていてもよい。
本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドが11ヌクレオチドを有する一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、すべてのヌクレオチドがロックド核酸修飾によって修飾されていてもよい。この例において、オリゴヌクレオチドは配列5’−A*C*AACACCAG*C*−3’(配列番号5)を含むか、またはこの配列からなっていてもよく、ここで*はホスホロチオエート結合であり、下線付きのヌクレオチドはロックド核酸修飾を表す。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、塩基加水分解およびヌクレアーゼに対する安定性を与える修飾をさらに含んでもよい。一例において、こうした修飾は、非ロックド核酸のリボース部分の2−ヒドロキシル基に2’−O−デオキシ、2’−O−メチル、2’−O−アルキル、2’−ハロ、または2’−フルオロを付加することを含んでもよいが、それに限定されない。一例において、この修飾は、オリゴヌクレオチドの2’O−メチル(methyl)(2’−O−Me)修飾であってもよい。理論に結び付けられることを望むことなく、本開示の発明者は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの2’−O−Meおよびロックド核酸修飾は、ヌクレアーゼ耐性を与え、かつ抗miRオリゴヌクレオチドの関連するmiRNAへの結合親和性を増加させるものと考える。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、2’−O−メチル修飾をさらに含む。一例において、2’O−メチル修飾は、23ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドの位置1、および/または2、および/または3、および/または4、および/または5、および/または6、および/または7、および/または8、および/または9、および/または10、および/または11、および/または12、および/または13、および/または14、および/または15、および/または16、および/または17、および/または18、および/または19、および/または20、および/または21、および/または22、および/または23において行われてもよい。一例において、2’−O−メチル化修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの核酸の少なくとも半分に存在してもよい。一例において、2’−O−メチル化修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの核酸の少なくとも60%に存在してもよい。一例において、2’−O−メチル化修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの核酸のすべてに存在してもよい。一例において、2’−O−メチル化修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの少なくとも11からすべての核酸に存在してもよい。一例において、2’−O−メチル化修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの少なくとも11から16の核酸に存在してもよい。一例において、2’−O−メチル化修飾は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの12の核酸に存在してもよい。当業者に認識されるとおり、修飾の位置は、オリゴヌクレオチドの長さに関して変動し、さらにオリゴヌクレオチドに対して行われるその他の修飾の位置に依存して変動する。たとえば、あるヌクレオチドがロックド核酸修飾によって修飾されたとき、それは2’−O−メチル化によってさらに修飾されることはない。一例において、オリゴヌクレオチドの半分がロックド核酸修飾によって修飾され、もう半分が2’−O−メチル化によって修飾されてもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2の位置1、2、4、6、11、13、14、16、18、20、22、および23における2’−O−メチル修飾をさらに含む。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの細胞透過性を改善する修飾を含むことによってさらに修飾されてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドの細胞透過性を改善する修飾は、コレステロールキャップ修飾であってもよい。一例において、コレステロールキャップ修飾は、オリゴヌクレオチドのいずれかの端部または両端部にあってもよい。一例において、コレステロールキャップ修飾は、オリゴヌクレオチドの5’末端にあってもよい。よって一例において、オリゴヌクレオチドはコレステロール修飾オリゴヌクレオチドであってもよい。オリゴヌクレオチドをコレステロールキャップによって修飾する方法は、当該技術分野において公知である。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの置換を含むことによってさらに修飾されてもよい。本明細書において用いられる「置換」という用語は、少なくとも1つの残基配列の除去と、その除去残基の場所への異なる残基の挿入とを示す。たとえば、所与の部位における突然変異の実行を最適化するために、ターゲット領域においてランダム突然変異誘発を行って、発現された抗miR−138変異体を、所望の活性の最適な組み合わせに対してスクリーニングしてもよい。隣接対における削除または挿入が行われてもよい。すなわち、2残基の削除または2残基の挿入である。最終コンストラクトに到達するために、置換、削除、挿入、またはそれらの任意の組み合わせが組み合わされてもよい。miRNAの活性を増加するため、その生物学的安定性または半減期を増加させるために、変更が行われてもよい。こうした抗miRNAをコードするヌクレオチド配列に対するすべてのこうした修飾が包含される。既知の配列を有するDNAの予め定められた部位で置換変異を行うための技術は、周知である。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも75%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも80%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも85%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも90%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも95%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも97.5%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3に対する少なくとも100%の配列同一性を有してもよい。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも75%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも80%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも85%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも90%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも95%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも97.5%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、配列番号2または配列番号3のシード/コア配列に対する少なくとも100%の配列同一性を有してもよい。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、または少なくとも2、または少なくとも3、または少なくとも4、または少なくとも5、または6の置換を含んでもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、6の置換を含んでもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、6より多く、または7より多く、または8より多く、または9より多く、または10より多く、または11より多く、または12より多く、または13より多く、または14より多く、または15より多く、または16より多く、または17より多く、または18より多く、または19より多く、または20より多く、または21より多く、または22より多く、または23より多く、またはすべてのヌクレオチドが置換されていなくてもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、抗miRNA配列の完全なミスマッチをもたらす置換を有さなくてもよい。
発明者は、配列および記載される化学修飾の各々に対する変更が独立に変動され得ることを予期する。よって、本明細書に記載されるあらゆる特定の長さのオリゴヌクレオチドが、本開示において考察されるすべての関連化学修飾の1つまたはそれ以上とともに使用されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの40%から60%(約45%、または約50%、または約55%、または約60%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの40%から60%(約45%、または約50%、または約55%、または約60%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの20%から40%(約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約5、または6、または7、または8、または9、または10、または11、または12、または13のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約5、または6、または7、または8、または9、または10、または11、または12または13が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの3、または4、または5、または6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドのおよそ少なくとも半分がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの半分が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの約30%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約13のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約13が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約40%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの60%が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの20%から50%(約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約9、または10、または11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約11、または12または13が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの3、または4、または5、または6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約60%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの40%が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの20%から50%(約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約11、または12、または13のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約9、または10、または11が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの3、または4、または5、または6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約40%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの60%が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約9、または10、または11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約11、または12、または13が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約60%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの40%が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約11、または12、または13のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約9、10、または11が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約40%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの52%が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは約9のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約12が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの80%から100%(約80%、または約85%、または約90%、または約95%、または約97.5%、または約99%、または約100%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの0%から20%(約0%、または約5%、または約10%、または約15%、または約20%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの少なくとも10%から55%(約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%、または約50%、または約55%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約45〜81%(約45%、または約50%、または約55%、または約60%、または約65%、または約70%、または約75%、または約80%、または約81%)がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが11ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約8、または9、または10、または11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約0、または1、または2、または3が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの1、または2、または3、または4、または5、または6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの90%から100%(約90%、または約95%、または約97.5%、または約99%、または約100%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの0%から10%が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの少なくとも15%から40%(約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約50%から65%(約50%、または約55%、または約60%、または約65%)がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが11ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約10または11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約0または1が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの2、または3、または4がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約100%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの約36%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約63%がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが11ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの4がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約100%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、2’−O−メチル化修飾によって修飾されたヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの約36%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドが11ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、2’−O−メチル化修飾によって修飾されたヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの4がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの50%から100%(約50%、または約55%、または約60%、または約65%、または約70%、または約75%、または約80%、または約85%、または約90%、または約95%、または約97.5%、または約99%、または約100%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの0%から50%(約0%、または約5%、または約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%、または約50%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの約6%から50%(約6%、または約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%、または約50%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドが16ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約8、または9、または10、または11、または12、または13、または14、または15、または16のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約0、または1、または2、または3、または4、または5、または6、または7、または8が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの1、または2、または3、または4、または5、または6、または7、または8がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの75%から100%(約75%、または約80%、または約85%、または約90%、または約95%、または約97.5%、または約99%、または約100%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの0%から25%(約0%、または約5%、または約10%、または約15%、または約20%、または約25%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの少なくとも10%から40%(約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドが16ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約12、または13、または14、または15、または16のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約0、または1、または2、または3、または4が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの2、または3、または4、または6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約100%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの約25%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドが16ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約16のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの4がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約100%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、2’−O−メチル化修飾によって修飾されたヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの約25%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドが16ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約16のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドはなく、2’−O−メチル化修飾によって修飾されたヌクレオチドはなく、かつヌクレオチドの4がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの20%から50%(約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%、または約50%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの50%から80%(約50%、または約55%、または約60%、または約65%、または約70%、または約75%、または約80%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの5%から50%(約5%、または約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%、または約50%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約50〜95%(約50%、または約55%、または約60%、または約65%、または約70%、または約75%、または約80%、または約85%、または約90%、または約95%)がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが23ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約4、または5、または6、または7、または8、または9、または10、または11、または12のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約11、または12、または13、または14、または15、または16、または17、または18、または19が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの1、または2、または3、または4、または5、または6、または7、または8、または9、または10がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの25%から45%(約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの55%から75%(約50%、または約55%、または約60%、または約65%、または約70%、または約75%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの少なくとも8%から35%(約8%、または約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%)がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約65〜92%(約65%、または約70%、または約75%、または約80%、または約85%、または約90%、または約92%)がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが23ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約5、または6、または7、または8、または9、または10、または11のロックド核酸を含有してもよく、非ロックド核酸修飾ヌクレオチドの約12、または13、または14、または15、または16、または17、または18が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの2、または3、または4、または5、または6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約26%から40%(約26%、または約30%、または約35%、または約40%)がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、ヌクレオチドの約60%から70%(約60%、または約65%、または約70%)が2’−O−メチル化修飾によって修飾された非ロックド核酸であり、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約74%がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが23ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは約6、または7、または8、または9のロックド核酸を含有してもよく、14、または15、または16の非ロックド核酸が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約40%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、ヌクレオチドの約60%が2’−O−メチル化修飾によって修飾された非ロックド核酸であり、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約74%がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが23ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは9のロックド核酸を含有してもよく、14の非ロックド核酸が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約30%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、ヌクレオチドの約70%が2’−O−メチル化修飾によって修飾された非ロックド核酸であり、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約74%がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが23ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは7のロックド核酸を含有してもよく、16の非ロックド核酸が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約26%がロックド核酸修飾によって修飾されてもよく、ヌクレオチドの約70%が2’−O−メチル化修飾によって修飾された非ロックド核酸であり、かつヌクレオチドの約26%がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの約74%がホスホロチオエート連結修飾を含まなくてもよい。一例において、オリゴヌクレオチドが23ヌクレオチドの長さであるとき、オリゴヌクレオチドは6のロックド核酸を含有してもよく、16の非ロックド核酸が2’−O−メチル化修飾によって修飾され、かつヌクレオチドの6がホスホロチオエート連結修飾によって修飾される。一例において、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のヌクレオチドのみが、ホスホロチオエート連結修飾によって修飾されてもよい。
本明細書において用いられる「約」という用語は、ヌクレオチド数の状況において、示される値の+/−5%、または示される値の+/−4%、または示される値の+/−3%、または示される値の+/−2%、または示される値の+/−1%、または示される値の+/−0.5%を意味する。当業者に認識されるとおり、パーセンテージはガイドラインとして提供されており、ヌクレオチド数を定めるときにはガイドラインとして解釈されるべきである。たとえば、23ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドの約40%は9.2ヌクレオチドである。9.2ヌクレオチドを有することは不可能であるため、23ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドの約40%は9ヌクレオチドであることを当業者は理解するだろう。
一例において、オリゴヌクレオチドは次の式に従う修飾を含んでもよい。[mm]n[mmL]n[mL]n[mmL]n[mL]n[mmL]n[mL]n[mm]n、ここでnは0、1、2、3または4であってもよく、mは塩基加水分解およびヌクレアーゼに対する安定性を与えるために修飾されるヌクレオチド(たとえば2’−O−メチル化による修飾など)であり、Lはロックド核酸修飾によって修飾されるヌクレオチドである。一例において、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’および5’末端にホスホロチオエート連結修飾をさらに含んでもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは次の式に従う修飾を含んでもよい。[mm]n=1,2[mmL]n=1,2[mL]n=1,2,3[mmL]n=0,1,2,3,4[mL]n=1,2[mmL]n=1,2[mL]n=0,1[mm]n=0,1,2、ここでmは塩基加水分解およびヌクレアーゼに対する安定性を与えるために修飾されるヌクレオチド(たとえば2’−O−メチル化による修飾など)であり、Lはロックド核酸修飾によって修飾されるヌクレオチドである。一例において、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’および5’末端にホスホロチオエート連結修飾をさらに含んでもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは次の式に従う修飾を含んでもよい。[mm]n=0,1,2[mmL]n=1,2[mL]n=0,1,2[mmL]n=1,2[mL]n=0,1,2,3,4[mmL]n=1,2[mL]n=0,1,2,3,4[mm]n=1,2、mは塩基加水分解およびヌクレアーゼに対する安定性を与えるために修飾されるヌクレオチド(たとえば2’−O−メチル化による修飾など)であり、Lはロックド核酸修飾によって修飾されるヌクレオチドである。一例において、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’および5’末端にホスホロチオエート連結修飾をさらに含んでもよい。
一例において、オリゴヌクレオチドは次の式に従う修飾を含んでもよい。[mm]n=0,1,2[mmL]n=1,2[mL]n=0,1,2[mmL]n=1,2[mL]n=0,1,2,3,4[mmL]n=1,2[mL]n=0,1,2,3,4[mm]n=1,2、mは塩基加水分解およびヌクレアーゼに対する安定性を与えるために修飾されるヌクレオチド(たとえば2’−O−メチル化による修飾など)であり、Lはロックド核酸修飾によって修飾されるヌクレオチドである。一例において、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’および5’末端にホスホロチオエート連結修飾をさらに含んでもよい。
上述した修飾をともに組み合わせるとき、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、5’−mC*mG*G*mCCmUmGAmUTmCAmCmAAmCAmCCmA*G*mC*mU−3’(配列番号13)、5’−mC*mG*G*mCmCTmGmATmUmCAmCmAAmCmACmCmA*G*mC*mU−3’(配列番号12)、および5’−mC*mG*mG*mCmCTmGAmUTmCAmCAmACmACmCmA*mG*mC*mU−3’(配列番号10)を含んでもよいがそれらに限定されず、ここでmは2’−O−メチル化であり、*はホスホロチオエート結合であり、下線付きのヌクレオチドはロックド核酸修飾を表す。
表1に示されるとおり、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも65%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約50%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約60%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約65%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約70%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約75%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約80%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約85%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約90%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約95%から100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、約100%のmiR138ノックダウン効率を有してもよい。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、異常な増殖の阻害、老化またはアポトーシスを促進してもよい。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、(非特異的な)毒性細胞死を引き起こすことなく、細胞におけるmiR138発現をノックダウンする。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、毒性細胞死またはネクローシスを引き起こすことなく、腫瘍または癌細胞において老化および/またはアポトーシスを促進する。
本明細書において用いられる「老化」という用語は、増殖因子による可逆性のない、DNA複製および細胞増殖の永続的な停止を示す。この現象は典型的に、正常細胞の増殖寿命の最後に起こり、または腫瘍細胞おいて、この現象は抗腫瘍薬または抗癌薬に応答して起こり得る。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドによる処理の後に、この現象が起こり得る。老化は、サイズの増加、形態が平たくなること、粒度の増加、および老化関連リソソームベータガラクトシダーゼ活性(SA−β−gal:senescence−associated lysosomal beta−galactosidase)の検出を含むがそれらに限定されない特定の特徴によって特徴付けられてもよい。たとえば、図26に示されるとおり、老化細胞はより多くのサブG1期細胞(静止期またはDNA複製が起こる前の段階)を有することが見出され得る。
本明細書において用いられる「アポトーシス」という用語は、細胞死として公知である生理的プロセスを示す。このプロセスは、正常な生理的条件下での細胞代謝回転を制御する、形態学的および生化学的に明瞭な形の細胞死である。形態学的な特徴は、組織化された一連の変化を含み、それは細胞の収縮、クロマチン凝縮、核分割、および「出芽」から別の膜結合アポトーシス小体への最終的な細胞の崩壊を含む。よって、アポトーシスを起こす細胞はその近隣を損傷することなく適切に死ぬ。生化学的な特徴は、たとえば細胞DNAのヌクレオソーム間切断、およびプロテアーゼのICE/Ced−3ファミリーの活性化などを含む。この用語は、それが当業者によって知られて使用されるとおりの使用と一致することが意図される。
これに対し、本明細書において「毒性細胞死」または「ネクローシス」という用語は、外部因子(たとえば毒性薬剤または外傷など)または疾患(たとえば感染症など)によって引き起こされる細胞死を示すために用いられる。典型的に毒性細胞死は、本質的に非特異的である。形態学的な特徴は、細胞の膨張、細胞漏出性および小疱形成(および場合によっては破裂)の増加、ならびに炎症を引き起こし得る細胞および核溶解の形の最終的な崩壊を含むが、それらに限定されない。
実施例セクションの、たとえば図1、図17および図18に示されるとおり、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、腫瘍細胞の増殖を低減させるために用いられ得る。よって、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、医薬(治療用)調合物において用いられてもよいことが認識されるだろう。よって別の例において、医薬に使用するための、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドが提供される。本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの設計は、たとえば親和性/特異性、生物学的流体における安定性、細胞の取り込み、作用のモード、薬物動態学的特性、および毒性などのさまざまなパラメータの微調整を必要とする。当然のことながら、こうした微調整は当業者の技術の範囲内である。
さらに別の例において、有効量の本明細書に記載されるオリゴヌクレオチド、またはその薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体または希釈剤とを含む医薬組成物が提供される。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは「そのままで」用いられてもよいし、さまざまな薬学的に許容できる塩の形で用いられてもよい。本明細書において用いられる「薬学的に許容できる塩」という用語は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの所望の生物活性を保持し、かつ最小限の望ましくない毒物学的影響を示す塩を示す。こうした塩の非限定的な例は、有機アミノ酸、ならびにたとえば亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウム、ナトリウム、およびカリウムなどの金属カチオン、またはアンモニア、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、D−グルコサミン、テトラエチルアンモニウム、もしくはエチレンジアミンから形成されるカチオンによって形成される塩基付加塩によって形成され得る。一例において、オリゴヌクレオチドはプロドラッグの形であってもよい。オリゴヌクレオチドは負に帯電したイオンである。細胞膜の親油性の性質のために、細胞のオリゴヌクレオチドの取り込みは、中性または親油性の同等物よりも低減する。プロドラッグアプローチを用いることによって、この極性「障害」を回避できる。
一例において、医薬組成物は、溶液、エマルション、およびリポソーム含有調合物を含んでもよいが、それらに限定されない。これらの組成物は、予備形成された液体、自己乳化固体、および自己乳化半固体を含むがそれらに限定されないさまざまな構成要素から生成されてもよい。本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドまたは医薬組成物の腫瘍組織への送達は、カチオン性リポソーム、シクロデキストリン、ポルフィリン誘導体、分岐鎖デンドリマー、ポリエチレン−イミンポリマー、ナノ粒子およびミクロスフェアを含むがそれらに限定されない担体介在性送達によって高められてもよい。簡便には単位剤形で提供されてもよい、本明細書に記載される医薬調合物は、医薬品産業において周知の従来の技術に従って調製されてもよい。こうした技術は、活性成分を医薬担体または賦形剤と関連付けるステップを含む。一般的に、この調合物は、活性成分を液体担体もしくは微細に分割した固体担体またはその両方と均一かつ本質的に関連付けるステップと、次いで必要であれば生成物を成形するステップとによって調製される。本明細書に記載される組成物は、たとえば錠剤、カプセル、ジェルカプセル、液体シロップ、ソフトジェル、および坐剤などであるがそれらに限定されない多くの可能な剤形のいずれかに調合されてもよい。加えて、本明細書に記載される組成物は、水性、非水性、または混合媒体中の懸濁物として調合されてもよい。水性懸濁物は、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、および/またはデキストランなどを含む、懸濁物の粘度を増加させる物質をさらに含有してもよい。加えて、懸濁物は安定剤を含有してもよい。加えて、本明細書に記載される組成物は、たとえばアスピリン、イブプロフェン、サルファ剤、抗糖尿病剤、抗菌薬、または抗生物質などの活性薬物質に結合されてもよい。一例において、医薬組成物は、薬学的に許容できるアジュバントをさらに含んでもよい。一例において、薬学的に許容できる担体は、コロイド分散系、巨大分子複合体、ナノカプセル、ミクロスフェア、ビーズ、水中油型エマルション、ミセル、混合ミセル、またはリポソームを含んでもよいが、それに限定されない。一例において、薬学的に許容できる担体または希釈剤は、食塩水を含むか、または食塩水からなっていてもよい。
別の例において、処置を必要とする対象における増殖性疾患を処置する方法が提供される。この方法は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドを対象に投与するステップを含む。本明細書において用いられる、増殖性の状態、疾患、または症候群を「処置すること」または「処置」という用語は、(i)増殖性疾患、障害、もしくは症候群を阻害すること、すなわちそれが腫瘍/癌を発生させるのを抑止すること、および/または(ii)増殖性疾患、障害、もしくは症候群を軽減すること、すなわち増殖性疾患、障害、もしくは症候群の退縮を引き起こすことを含む。
一例において、増殖性疾患は良性の腫瘍または癌を含んでもよいが、それに限定されない。一例において、増殖性疾患は癌であってもよい。一例において、癌は脳癌および/または乳癌であってもよい。一例において、癌は脳癌であってもよい。一例において、脳癌は未分化星状細胞腫、未分化混合膠腫、未分化乏突起星細胞腫、未分化乏突起神経膠腫、胚細胞腫、多形神経膠芽腫、膠肉腫、低悪性度星状細胞腫、低悪性度混合乏突起星状細胞腫、低悪性度乏突起神経膠腫、中枢神経系リンパ腫、髄芽細胞腫(meduloblastoma)、髄膜腫、毛様細胞性星状細胞腫、聴神経腫、脊索腫、頭蓋咽頭腫、脳幹神経膠腫、脳室上衣腫、視神経膠腫、上衣下腫、転移性脳腫瘍、下垂体腫瘍、原始神経外胚葉性、およびシュワン腫(scwannoma)を含んでもよいが、それらに限定されない。一例において、癌は、たとえば悪性神経膠腫および良性神経膠腫などの神経膠腫であってもよい。一例において、神経膠腫は星状細胞腫(多形神経膠芽腫)、脳幹神経膠腫、脳室上衣腫、混合膠腫、乏突起神経膠腫、および視神経膠腫などを含んでもよいが、それらに限定されない。
図25から図27に示されるとおり、乳癌細胞におけるmiR138の欠乏は、細胞増殖を防いで老化を促進する。よって一例において、乳癌を処置するために、乳癌におけるmiR−138発現を低減する薬剤が用いられてもよい。一例において、癌は乳癌であってもよい。一例において、乳癌は管腔乳癌、非浸潤性乳管癌、浸潤(invasive)(または浸潤性(infiltrating))乳管癌(乳房の管状癌、乳房の髄様癌、乳房の乳頭癌、乳房の篩状癌を含む)、浸潤(または浸潤性)小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、男性乳癌、葉状腫瘍、血管肉腫、腺様嚢胞癌、低悪性度腺扁平上皮癌、髄様癌、粘液性(または膠質)癌、乳頭癌、管状癌、異形成の癌(たとえば紡錘細胞および扁平上皮癌など)、微小乳頭癌、混合癌(浸潤性の腺管癌および小葉癌の両方の特徴を有する)、ならびに再発性および転移性乳癌などであってもよい。
本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドは、上に示したとおりのいくつかの治療的適用に対して有用である。一般的に、本明細書に記載される治療法は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの治療上有効な量を対象に投与することを含んでもよい。本明細書において用いられる「対象」という用語は、たとえばヒトなどの任意の哺乳動物を含んでもよい。本明細書において用いられる「投与すること」、「投与」、「投与された」という用語は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドまたは医薬組成物を対象に投与する方法を示す。一例において、投与することまたは投与とは、局所、非経口、静脈内、皮内、筋肉内、結腸、直腸、または腹腔内を含む多くのやり方での投与を含んでもよい。一例において、投与は非経口投与であってもよい。一例において、非経口投与は静脈内、皮下、腹腔内、または筋肉内を含んでもよいが、それに限定されない。一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドまたは本明細書に記載される医薬組成物は、経口、経皮、徐放、放出制御、遅延放出、坐剤、カテーテル、または舌下投与によって投与されてもよい。
一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの投与を含む方法は、第2の治療薬剤(例、化学療法剤)を対象に投与するステップをさらに含んでもよい。
一例において、本明細書に記載される医薬組成物は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドを含んでもよい。一例において、医薬組成物は、第2の治療薬剤をさらに含んでもよい。
一例において、第2の治療薬剤は、たとえばトラスツズマブ、カペシタビン、ベバシズマブ、およびタキサンなどの抗癌剤であってもよい。一例において、第2の治療薬剤は、トラスツズマブ、カペシタビン、ベバシズマブ、パクリタキセル、およびドセタキセルなどを含んでもよいが、それらに限定されない。一例において、第2の薬剤は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの前に、または同時に、または別に、または後に投与されてもよい。
一例において、本明細書に記載される方法、または本明細書に記載される医薬組成物、または本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、癌(たとえば脳または乳癌など)の他の処置の前または後に提供されてもよい。一例において、癌(たとえば脳癌など)のその他の処置とは、手術、放射線療法、および化学療法、またはそれらの混合を含んでもよいが、それらに限定されない。
一例において、脳癌に対する前の処置は、手術、従来の外部放射線療法、三次元原体照射療法、強度変調放射線療法、定位放射線照射、分割定位放射線療法、プロトン放射線療法、内部またはインプラント放射線療法、テモゾロミド、ベバシズマブ、カルムスチン、ロムスチン、プロカルバジン、ビンクリスチン、腫瘍処置分野の療法、エベロリムス、プロカルバジン、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、およびメトトレキサート、またはそれらの混合物を含んでもよいが、それらに限定されない。
一例において、乳癌に対する前の処置は、手術、センチネルリンパ節生検に続く手術、放射線療法、化学療法、ホルモン療法、および標的療法を含んでもよいが、それらに限定されない。一例において、乳癌に対する前の処置は、乳腺腫瘍摘出術、乳房部分切除術、乳房扇状部分切除術、全乳房切除術、根治的乳房切断術変法、外部放射線、内部放射線、ado−トラスツズマブエムタンシン、アナストロゾール、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ダルベポエチンアルファ、ダウノルビシン、デノスマブ、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エポエチンアルファ、エリブリン、エベロリムス、エキセメスタン、フィルグラスチム、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルベストラント、ゲムシタビン、ゴセレリン、イクサベピロン、ラパチニブ、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、メゲストロール、メトトレキサート、ミトキサントロン、ムタマイシン、パクリタキセル、パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子調合物、パミドロネート、ペグフィルグラスチム、ペルツズマブ、ラロキシフェン、タモキシフェン、チオテパ、トレミフェン、トラスツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、トリプトレリン、ビンクリスチン、ビノレルビン、およびゾレドロン酸、またはそれらの混合物を含んでもよいが、それらに限定されない。特定の実施形態において、乳癌に対する前の処置は、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エリブリン、エベロリムス、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イクサベピロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ムタマイシン、パクリタキセル、パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子調合物、タモキシフェン、トラスツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、ビンクリスチン、およびビノレルビン、またはそれらの混合物より選択される。
別の例において、処置を必要とする対象において増殖性疾患を処置するための薬物の製造における、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドの使用が提供される。
加えて一例において、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドに細胞を接触させるステップを含む、細胞内のmiR−138の活性を低減または阻害する方法が提供される。一例において、細胞は哺乳動物細胞であってもよい。一例において、細胞はグリア細胞であってもよい。一例において、細胞はインビトロ、インビボ、またはエクスビボであってもよい。
一例において、本明細書に記載される医薬組成物は、1つまたはそれ以上の化学療法剤をさらに含んでもよい。本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドまたは医薬組成物とともに使用されるとき、こうした化学療法剤は個別で、逐次、または1つもしくはそれ以上のその他のこうした化学療法剤と組み合わせて、または放射線療法と組み合わせて用いられてもよい。当業者に公知であるすべての化学療法剤は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドまたは医薬組成物との併用処置としてここに取り入れられる。たとえば、非ステロイド性抗炎症薬および副腎皮質ステロイドを含むがそれらに限定されない抗炎症薬、抗ウイルス薬、および免疫調節薬などのその他の活性薬剤も、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドまたは医薬組成物と組み合わされてもよい。
加えて、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、キットとして提供されてもよい。このキットは、疾患状態を処置および/または診断するために対象にオリゴヌクレオチドを投与するためのものであってもよい。一例において、キットは、たとえば癌性状態などの疾患状態を処置および/または診断するために必要な2つまたはそれ以上の構成要素を含んでもよい。構成要素は、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチド、本明細書に記載される医薬組成物、試薬、容器、および/または機器を含んでもよい。一例において、キット内の容器は、使用前に放射標識された放射性医薬品を含む、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドを含んでもよい。キットはさらに、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドを投与するために必要な任意の反応構成要素または緩衝剤を含んでもよい。さらに、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは凍結乾燥された形であってもよく、次いで投与の前に再構成されてもよい。
本明細書に例示的に記載される本発明は、本明細書に特定的に開示されていない任意の単数または複数の要素、単数または複数の限定が不在でも好適に実施され得る。よってたとえば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、拡張的に限定なく読取られるべきである。加えて、本明細書において使用される用語および表現は、限定ではなく説明の用語として用いられており、こうした用語および表現の使用には、示されて記載された特徴またはその一部の任意の同等物を排除する意図はなく、むしろ請求される本発明の範囲内でさまざまな修正が可能であることが認識される。よって、好ましい実施形態および任意の特徴によって本発明が特定的に開示されているが、本明細書において具現化され開示される本発明の修正および変形が当業者によって行われてもよく、かつこうした修正および変形は本発明の範囲内と考えられることが理解されるべきである。
本明細書において、本発明を広く一般的に説明した。一般的な開示の範囲内のより狭い種および亜種の分類の各々も、本発明の一部を形成する。これは、削除される材料が本明細書に特定的に述べられているか否かに関わらず、属から任意の主題を除去する条件または負の限定を伴う本発明の一般的な説明を含む。
その他の実施形態は、添付の請求項および非限定的な例の範囲内にある。加えて、本発明の特徴または局面がマーカッシュグループによって記載されるとき、それによって本発明はマーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループに関しても記載されるものであることを当業者は認識するだろう。
実験セクション
材料および方法
細胞培養:U87MG細胞系を、10%FBS、ピルビン酸ナトリウム(ギブコ(Gibco))、L−グルタミン酸(ギブコ)およびPen−Strep(ギブコ)を補ったMEM培地(ギブコ)中で、37℃に維持した5%CO2インキュベーター内で培養する。0.25%トリプシン(ギブコ)を用いて、細胞を75%の集密度にて継代した。
材料および方法
細胞培養:U87MG細胞系を、10%FBS、ピルビン酸ナトリウム(ギブコ(Gibco))、L−グルタミン酸(ギブコ)およびPen−Strep(ギブコ)を補ったMEM培地(ギブコ)中で、37℃に維持した5%CO2インキュベーター内で培養する。0.25%トリプシン(ギブコ)を用いて、細胞を75%の集密度にて継代した。
アンチセンスオリゴ(ASO:anti−sense oligos)によるトランスフェクション:100,000のU87MG細胞を6ウェルプレートに播種した後に、40ナノモルのASOでトランスフェクトした。2つの非ターゲティングコントロールとともに、マイクロRNA−138をターゲティングするための複数の修飾を有するASOを開発し、それらを抗miR−138−1(配列番号10)、抗miR−138−2(配列番号12)、抗miR−138−3(配列番号13)、または抗miR−138−4(配列番号5、または「オリゴ−4」)とも呼んだ。40ナノモルのASOによるトランスフェクションの第2のラウンドの後に、細胞を60mmディッシュに分割した(2ウェルからの細胞を5つの60mmディッシュに分割する)。それらの表現型を調べるために、継続的に7日間にわたり毎日顕微鏡画像を取得した。後者の細胞をRNA単離のために採取した。
抗miR−138配列は、次のとおりである。
RNA単離:エキシコン(Exiqon)miRCURYTM RNAアイソレーション・キット(Isolation Kit)を用いて、製造者の指示に従って、RNA単離を行った。キアゲン(Qiagen)RNアーゼフリーDNアーゼ酵素を用いてDNアーゼ処理を行い、最終的にRNAを50μlの体積に懸濁した。
マイクロRNAおよびmRNAの定量化:TaqMan(登録商標)miRNA逆転写キット(Reverse Transcription Kit)(ライフ・テクノロジーズ(Life Technologies)、米国)に従い、miRNA特異的プライマー(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)、ライフ・テクノロジーズ、米国)を用いて、総RNA(50ng)を逆転写した。TaqMan(登録商標)プローブを用いて、miRNA発現のリアルタイム分析を行った。miRNAのCt値をU6 snRNA内部標準に対して正規化し、値を相対的転写物存在量としてプロットした。Superscript(登録商標)III(ライフ・テクノロジーズ、米国)およびアンカーオリゴdTプライマーによって、製造者の指示に従って、総RNA(500ng)を逆転写した。遺伝子特異的プライマーを用いたSYBRグリーンPCRマスターミックス(アプライド・バイオシステムズ、ライフ・テクノロジーズ、米国)を用いた定量的RT−PCRによって、転写物レベルを測定した。内在性リボソーム大サブユニットP0(RPLP0)値に対して、Ct値を正規化した。すべての実験は3つの生物学的複製物において行ったものであり、代表的な図面を示す。
グリオーマ細胞の頭蓋内移植:ルシフェラーゼを発現するU87MGグリオーマ細胞を、非ターゲティングコントロールASOまたはmiR−138をターゲティングする特異的ASOでトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後に細胞をPBSで洗浄し、頭蓋内注射に用いた。施設内動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)承認プロトコルに従って、8週齢のNOD/SCID/IL2rγマウス(ジャクソン(Jackson))へのルシフェラーゼ発現U87MG細胞の頭蓋内移植を行った。3μl中の5×104の細胞を免疫不全マウスの前脳に定位的に注射し、神経学的症状が現れるまで維持した。生物発光を追跡するか、またはマウスに磁気共鳴画像法(MRI:magnetic resonance imaging)を受けさせることによって、腫瘍の形成/増殖/退縮を測定する。
生物発光イメージング:ルシフェラーゼを発現するU87MGグリオーマ細胞は、ヒトPGKプロモーター(アドジーン(Addgene))の下でルシフェラーゼを発現するレンチウイルスによる形質導入の後に、ピューロマイシン(1μg/ml)に対する選択を行うことによって確立した。生物発光イメージングのために、抗miR138オリゴヌクレオチド(すなわちAMO)でトランスフェクトしたルシフェラーゼ発現U87MGグリオーマ細胞を、NOD−SCIDマウスの右前脳に注射し、イメージングのためにキセノゲン・システムを用いた。150mg/kgのD−ルシフェリンの腹腔内用量の後、マウスに麻酔をして、IVISスペクトル・イメージング・システム(キセノゲン)を用いてイメージングを行った。定量化は、生存可能細胞の相対数の尺度として、放射光の合計流束(フォトン/秒)に基づいた。リビング・イメージ・ソフトウェア(IVISリビング・イメージv3.0)を用いて、生物発光シグナルを分析した。
β−ガラクトシダーゼ染色:老化β−ガラクトシダーゼ染色キット(Senescence β−Galactosidase Staining Kit)(たとえば、セル・シグナリング・テクノロジー(Cell Signaling Technology)、キット#9860、米国など)を用いて、MDAM231細胞(乳癌細胞系)の老化関連β−ガラクトシダーゼに対する細胞化学染色を行った。代表的な結果を示す。
細胞周期分析:細胞周期進行を分析するための、DNA含有量の定量化によるフローサイトメトリ分析。単一時点測定によって、G1(ギャップ(Gap)1期、細胞のサイズが増加してDNA合成の準備をする)対S(合成(Synthesis)期、DNA複製が起こる)対G2/M(ギャップ2/有糸分裂(Mitosis)期、G2は細胞が生育を続け、M(有糸分裂)期に入って分裂する準備をすべて確実にするときである;Mは細胞生育が停止し、細胞エネルギが2つの娘細胞への秩序ある分裂に焦点を合わせるときである)にある細胞のパーセンテージを明らかにする。加えて、抗miR−138またはコントロールを発現するレンチウイルスを形質導入したMDAM231細胞(乳癌細胞系)を用いて、この分析を行った。
Claims (28)
- 少なくとも1つのロックド核酸(LNA)を含むオリゴヌクレオチドであって、
前記オリゴヌクレオチドはmiR−138のヌクレオチド配列に対して実質的に相補的であり、
前記オリゴヌクレオチドは1つまたはそれ以上のmiR−138の活性を低減または阻害する、オリゴヌクレオチド。 - 前記ロックド核酸は、リボースの立体構造をロックする二環構造を生成する、請求項1に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記二環構造は、2’酸素を4’炭素に接続する架橋を生成するリボース部分の修飾によって生成される、請求項2に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記架橋は、エチレン、メチレン、またはオキシメチレン架橋である、請求項3に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドは、細胞酵素による分解に抵抗する修飾をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記修飾は、少なくとも1つのホスホロチオエート連結による修飾である、請求項5に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドの5’末端および3’末端のみがホスホロチオエート連結によって修飾され、前記オリゴヌクレオチドの中間部分はホスホロチオエート連結によって修飾されない、請求項6に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドは約11ヌクレオチドから23ヌクレオチドの長さである、請求項1から7のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドは少なくとも2つのロックド核酸を含有する、請求項8に記載のオリゴヌクレオチド。
- 非ロックド核酸は、2から4の連続した核酸として少なくとも2回含まれる、請求項1から9のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドは、2または3または4以上の連続したロックド核酸を有する一続きの核酸を含有しない、請求項1から10のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドは少なくとも1つのホスホロチオエート連結を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記ホスホロチオエート連結は、互いに独立に、前記オリゴヌクレオチドの3’末端および/または5’末端の少なくとも1に含まれる、請求項12に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記オリゴヌクレオチドは、塩基加水分解およびヌクレアーゼに対する安定性を与える修飾をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記修飾は、非ロックド核酸のリボース部分の2−ヒドロキシル基に2’−O−デオキシ、2’−O−メチル、2’−O−アルキル、2’−ハロ、または2’−フルオロを付加するステップを含む、請求項14に記載のオリゴヌクレオチド。
- 配列5’−CGGCCUGAUTCACAACACCAGCU−3’(配列番号2;抗mRNA−138)、および5’−CGGCCUGAUUCACAACACCAGCU−3’(配列番号3;抗mRNA−138)を含み、配列番号2および配列番号3は独立に少なくとも1つのロックド核酸を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記ロックド核酸は、配列番号2の位置3、5、8、10、12、15、17、19および21にあり、ここで配列番号2の位置1は5’末端であり、配列番号2の位置23は3’末端である、請求項16に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記ホスホロチオエート連結は、配列番号2の位置1から5、または19から23より独立に選択される、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記ホスホロチオエート連結は、配列番号2の位置1、2、3、20、21、および23にある、請求項18に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記修飾は、配列番号2の位置1、2、4、6、7、9、11、13、14、16、18、20、22、23における2’−O−メチル化である、請求項19に記載のオリゴヌクレオチド。
- 5’−mC*mG*G*mCCmUmGAmUTmCAmCmAAmCAmCCmA*G*mC*mU−3’(配列番号13)、5’−mC*mG*G*mCmCTmGmATmUmCAmCmAAmCmACmCmA*G*mC*mU−3’(配列番号12)、および5’−mC*mG*mG*mCmCTmGAmUTmCAmCAmACmACmCmA*mG*mC*mU−3’(配列番号10)からなる群より選択される配列の1つまたはそれ以上を含み、ここでmは2’−O−メチル化であり、*はホスホロチオエート結合であり、下線付きのヌクレオチドはロックド核酸修飾を表す、請求項1から20のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 配列5’−A*C*AACACCAG*C*−3’(配列番号5)を含み、ここで*はホスホロチオエート結合であり、下線付きのヌクレオチドはロックド核酸修飾を表す、請求項1から10のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 有効量の、請求項1から22のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド、またはその薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体または希釈剤とを含む、医薬組成物。
- 処置を必要とする対象における増殖性疾患を処置する方法であって、請求項1から22のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドを前記対象に投与するステップを含む、方法。
- 前記増殖性疾患は良性の腫瘍または癌である、請求項24に記載の方法。
- 前記癌は、悪性神経膠腫および乳癌からなる群より選択される、請求項25に記載の方法。
- 処置を必要とする対象において増殖性疾患を処置するための薬物の製造における、請求項1から22のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドの使用。
- 細胞内のmiR−138の活性を低減または阻害する方法であって、請求項1〜22のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドに前記細胞を接触させるステップを含む、方法。
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