JP2020183798A - デュアルクラッチ及び当該デュアルクラッチを備えた電気式原動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】分解整備性能等の作業性に優れたデュアルクラッチを提供する。【解決手段】特許第5748086号公報に示されるデュアルクラッチ系脱構造を前提とし、更に、第1出力軸102の突出部分と第1クラッチディスク116を、回転方向には固定されつつ軸方向に相対移動可能な状態で結合し、第2クラッチディスク110が当接・離間する第2フライホイールプレート136を、第1クラッチディスク116が当接・離間する第1フライホイールプレート132から分離可能に構成すると共に第2クラッチディスク110の当接領域αよりも軸心側に貫通孔132aを設け、第1クラッチディスク116を押圧する第1プレッシャープレート(押圧部材)118の直径D1をこの貫通孔132aの直径d1よりも小さく構成して分解可能とする。【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載されるクラッチの技術分野に関し、特に、奇数段と偶数段とで2系統のクラッチを持つデュアルクラッチの技術分野に関する。
近年、動力伝達効率の良さや、変速時ショックの小ささ、更には変速時間の短さ等の観点から、奇数段のギアセットに繋がる出力軸と偶数段のギアセットに繋がる出力軸とを同軸に配置し、この2つの出力軸に対して動力の伝達を切り替えるデュアルクラッチの普及が進んでいる。
出願人自身も、同軸配置された2つの出力軸のうち内側に位置する第1出力軸102を外側に位置する第2出力軸104よりも突出して配置し、第1出力軸102の突出部分に第1クラッチディスク116を接続し、第2出力軸104にスリーブ106を介して第2クラッチディスク110を接続し、第2出力軸104とスリーブ106及びスリーブ106と第2クラッチディスク110をそれぞれスプライン結合することによって、スリーブ106の軸方向の移動を構造的に許容させ、このスリーブ106の軸方向の動きによって、第1クラッチディスク116の係脱を行うというデュアルクラッチ係脱機構に関する発明を行い、特許も取得している(特許文献1を参照)。なお、当段落で使用している符号は特許文献1の符号をそのまま使用している。
しかしながら、デュアルクラッチはその構造の複雑さから整備性能に乏しく、不具合が生じた場合には(たとえそれがクラッチディスクのみ交換すれば回復できるような不具合であったとしても)、基本的にアッセンブリーでの交換が基本であり、修理コストが非常に高くなるといった問題があった。
そこで本発明は、こういった問題点を解決するべくなされたものであって、分解整備性能等の作業性に優れたデュアルクラッチを提供する事をその課題としている。
上記課題を解決するべく、本願発明は、第1出力軸と第2出力軸とを同軸に配置し、この2つの出力軸に対して動力の伝達を切り替えるデュアルクラッチ構造であって、前記2つの出力軸のうち内側に位置する第1出力軸が外側に位置する第2出力軸よりも突出して配置され、前記第1出力軸の突出部分に第1クラッチディスクが接続され、前記第2出力軸にスリーブを介して第2クラッチディスクが接続され、前記スリーブは、前記第2出力軸と回転方向には固定されつつ当該第2出力軸に対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、前記第2クラッチディスクは、前記スリーブと回転方向には固定されつつ当該スリーブに対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、更に、前記スリーブの一端側に前記第1クラッチディスクを押圧する為の押圧部材が接続され、他端側にアクチュエータが接続され、更に、前記第1出力軸の突出部分と前記第1クラッチディスクは、回転方向には固定されつつ軸方向に相対移動可能な状態で結合され、前記第2クラッチディスクが当接・離間する第2フライホイールプレートは、前記第1クラッチディスクが当接・離間する第1フライホイールプレートから分離可能に構成されると共に前記第2クラッチディスクの当接領域よりも軸心側に貫通孔が設けられ、前記押圧部材の直径が前記貫通孔の直径よりも小さくなるように構成されることを特徴とする。
このように構成したことによって、第1クラッチディスクと第2クラッチディスクとの間で、構造的に分離することが可能となった。即ち、クラッチディスクの摩耗程度のメンテナンスであれば容易に行うことができるので、アッセンブリー交換等の費用のかかるメンテナンスを回避することができる。なお、このように構成できるのは、発明者が特許を取得しているデュアルクラッチ系脱構造(特許第5748086号)の存在が前提となって実現できるのである。
本発明を適用することで、分解整備性能等の作業性に優れたデュアルクラッチを提供することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例であるデュアルクラッチ100について説明を加える。なお、図面理解容易の為、各部の大きさや寸法を誇張して表現している部分があり、実際の製品と必ずしも一致しない部分があることを付記しておく。また各図面は符号の向きに見るものとし、当該向きを基本に上下左右、手前、奥と表現する。なお、動力伝達の流れに従い、動力源の近い側を「上流側」、動力源から離れる側を「下流側」と表現する場合がある。
〈デュアルクラッチの構成〉
図1に示すデュアルクラッチ100は、2つの出力軸を同軸に配置し、この2つの出力軸に対して原動機(図面では電気モータ160)からの動力の伝達を切り替える為の装置である。
図1に示すデュアルクラッチ100は、2つの出力軸を同軸に配置し、この2つの出力軸に対して原動機(図面では電気モータ160)からの動力の伝達を切り替える為の装置である。
同軸配置された2つの出力軸のうち内側に位置するのが第1出力軸102、外側に位置するのが第2出力軸104である。第1出力軸102は、第2出力軸104よりも上流側(電気モータ160側)に突出するように配置構成されている。なお、デュアルクラッチ100の下流側にギヤセットを配置する場合においては、奇数段のギアセットが第1出力軸102及び第2出力軸104のいずれに繋げられるのかは自由である。同様に、偶数段のギアセットが、第1出力軸102及び第2出力軸104のいずれに繋げられるのかも自由である。
第1出力軸102は、その先端部分において、第1クラッチディスク116とスプライン結合している。即ち、第1出力軸102の突出部分と第1クラッチディスク116とは、回転方向には固定されつつ軸方向に相対移動可能な状態で結合されている。
第1クラッチディスク116は、ウェーブワッシャー140を介してフライホイール130に組付けられる。なお、このウェーブワッシャー140の存在によって、第1クラッチディスク116とフライホイール130(より正確にはフライホイールを構成する第1フライホイールプレート132)とのスムースな離間が可能となる。ただし、ウェーブワッシャー140を省略して構成することも可能である。
本実施形態におけるフライホイール130は、第1フライホイールプレート132と、この第1フライホイールプレート132に、ボルト138によって組付けられる第2フライホイールプレート136で構成される。第2フライホイールプレート136は、中心に貫通孔136aが形成された略ドーナツ形状の部材である。
第1クラッチディスク116は第1出力軸102とスプライン結合されているため、第1出力軸102が回転するとそれに伴って第1クラッチディスク116も回転する。また、第1クラッチディスク116は、自由状態では、ウェーブワッシャー140によって、第1フライホイールプレート132からある程度の隙間をもって離れるように構成されている。
第1クラッチディスク116の反第1フライホールプレート132側には、第1プレッシャープレート(押圧部材)118が配置される。この第1プレッシャープレート118に軸方向の押圧力が加わると、第1クラッチディスク116を第1フライホイールプレート132に押し当て、それによってフライホイール130の回転が第1クラッチディスク116を介して第1出力軸102に伝達される構成となっている。
図3に示したように、第1プレッシャープレート(押圧部材)118の直径D1は、第2フライホイールプレート132に設けられた貫通孔132aの直径d1よりも小さくなるように構成されている。即ち、第1プレッシャープレート(押圧部材)118は、第2フライホイールプレート132における第2クラッチディスク110の当接領域αよりも軸心側に設けられた貫通孔132aに出入りできるサイズとされている。
同様に、第2フライホイールプレート136に接近して、第2クラッチディスク110が配置されている。第2クラッチディスク110は、スリーブ106を介して第2出力軸104に固定されており、第2クラッチディスク110が回転するとそれに伴って第2出力軸104は回転する。また、第2クラッチディスク110は、自由状態では、第2フライホイールプレート136から僅かな隙間をもって離れるように構成されている。なお図面上では、第2クラッチディスク110はプレッシャープレートと一体化した構成とされているが、別部品として構成してもよい。
この第2クラッチディスク110に軸方向の押圧力が加わると、第2クラッチディスク110が第2フライホイールプレート136に当接し、それによってフライホイール130の回転が第2出力軸104に伝達される構成となっている。また、第2クラッチディスク110は、スラスト軸受124を介して軸方向に進退動する第2アクチュエータ120に繋がっている。このスラスト軸受124は、第2アクチュエータ120によって軸方向に引かれても分解せず、第2アクチュエータ120の引っ張り力を第2クラッチディスク110に伝えることが可能となっている。
上述した通り、第2クラッチディスク110は、スリーブ106を介して第2出力軸104に固定されているが、第2出力軸104とスリーブ106の結合及びスリーブ106と第2クラッチディスク110の結合は、いずれも、スプライン結合(回転方向には固定されているが軸方向には相対的に移動可能な状態で結合)されている。ただし、スプライン結合に限らず、回転方向に固定されつつ軸方向に相対的に移動可能な結合である限り、それ以外の結合様式を採用することも可能である。
スリーブ106は、一端側がスラスト軸受128を介して第1プレッシャープレート118に連結される。またスリーブ106の他端側は、スラスト軸受126を介して軸方向に進退動する第1アクチュエータ122に繋がっている。なお、これらスラスト軸受126、128は、第1アクチュエータ122によって軸方向に引かれても分解せず、第1アクチュエータ122の引っ張り力を第1プレッシャープレート118に伝えることが可能となっている。
このように、第2出力軸104に対して二重にスプライン結合を施すことによって、第2クラッチディスク110の回転をスリーブ106を介して第2出力軸104に伝達しつつ、スリーブ106自体は、第1アクチュエータ122の進退動に連動して軸方向に自由に動くことができる構成となっている。
また、フライホイール130は電気モータ160の出力軸162に連結固定されており、この電気モータ160は当該電気モータ160を取り囲むケーシング150に固定されている。このケーシング150は、デュアルクラッチ100側にも延在し、ボルト154を介してクラッチケーシング152と連結される。
〈デュアルクラッチの作用・機能〉
図1は、所謂ニュートラル状態にあり、フライホイール130の回転は、第1出力軸102にも第2出力軸104にも伝達されていない。
図1は、所謂ニュートラル状態にあり、フライホイール130の回転は、第1出力軸102にも第2出力軸104にも伝達されていない。
図示はしないが、第1アクチュエータ122が作動して軸方向(上流側)に進動すると、スラスト軸受126、スリーブ106及びスラスト軸受128介して第1プレッシャープレート118が押し出され、第1クラッチディスク116を第1フライホイールプレート132に押し当てる。これにより、フライホイール130の回転が、第1出力軸102に伝達されることとなる。
所望の段階で、動力の伝達を、第1出力軸102側から第2出力軸104側へ切り替える必要が生じるが、その場合は、第1アクチュエータ122を退動させると共に第2アクチュエータを進動させることによって切り替えられる。
第2アクチュエータ120が作動して軸方向(上流側)に進動すると、スラスト軸受124を介して第2クラッチディスク110を第2フライホイールプレート136に押し当てる。これにより、フライホイール130の回転が、第2出力軸104に伝達されることとなる。
以降はこの繰り返しによって、フライホイール130の回転が、第1出力軸102若しくは第2出力軸104のいずれかに伝達されるように切り替えられる。
このように、第2出力軸104とスリーブ106、及び、スリーブ106と第2クラッチディスク110とはそれぞれスプライン結合、換言すると「回転方向には共に回転するも軸方向には相対的に移動可能な結合」によって結合されている。その結果、スリーブ106が軸方向(スラスト方向)に自由に動くことが許容されるので、その軸方向の移動を利用して、第1クラッチディスク116を係脱する為の操作力(第1アクチュエータ122が進退動する力)を伝達するのである。
即ち、同軸配置された2つの出力軸のうち内側に位置する第1出力軸102を外側に位置する第2出力軸104よりも突出して配置し、第1出力軸102の突出部分に第1クラッチディスク116を接続し、第2出力軸104にスリーブ106を介して第2クラッチディスク110を接続し、第2出力軸104とスリーブ106及びスリーブ106と第2クラッチディスク110をそれぞれスプライン結合することによって、スリーブ106の軸方向の移動を構造的に許容させ、このスリーブ106の軸方向の動きによって、第1クラッチディスク116の係脱を行うのである。
更に、本実施形態におけるデュアルクラッチ100においては、第1出力軸102の突出部分と第1クラッチディスク116は、軸方向に抜き差し可能にスプライン結合される。加えて、第2クラッチディスク110が当接・離間する第2フライホイールプレート136は、第1クラッチディスク116が当接・離間する第1フライホイールプレート132から分離可能に構成されると共に第2フライホイールプレート136における第2クラッチディスク110の当接領域αよりも軸心側(中心側)に貫通孔132aが設けられ、第1プレッシャープレート(押圧部材)118の直径D1がこの貫通孔132aの直径d1よりも小さくなるように構成されていた。
このように構成したことによって、図2に示しているように、第1クラッチディスク116から第1出力軸102を引き抜くと同時に、貫通孔132aから第1プレッシャープレート118を引き抜くことができるため、結果として、第1クラッチディスク116と第2クラッチディスクと110との間で、構造的に分離することが可能となっている。即ち、クラッチディスクの摩耗程度のメンテナンスであれば容易に行うことができるので、アッセンブリー交換等の費用のかかるメンテナンスを回避することができるといった分解整備性能に優れたデュアルクラッチを提供することが可能となっている。
なお、第1出力軸102が引き抜かれた第1クラッチディスク116は、フライホイール130の中に留まったままとなる。必要に応じてフライホイール130を構成する第2フライホイールプレート136を取り外すことにより、第1クラッチディスク116を取り出すことが可能となる。
なお、スリーブ106と第1プレッシャープレート118の間にスラスト軸受128を配置し、更に、スリーブ106と第1アクチュエータ122の間にもスラスト軸受126を配置している。
第1出力軸102と第2出力軸104に、例えば、異なる減速比をもつギアセット(図示していない)が接続されると、第1出力軸102と第2出力軸104は基本的に異なる回転数で回転することになる。しかしながら、このようにスラスト軸受126、128を配置して構成することによって、これら軸受126、128部分でその回転差を吸収でき、スリーブ106自体は第2出力軸104と常に連動して回転しながら第1アクチュエータ122の動きに応じて軸方向に移動することが可能となる。即ち、スムーズな切り替え(第1出力軸102と第2出力軸104の動力伝達の切り替え)が可能となっている。
なお上記は、あくまで本発明を適用した一つの具体的な実施例であって、本発明は上記説明した具体的な構造に限定されるものではない。例えば、上記は第1出力軸側のクラッチも第2出力軸側のクラッチも、所謂「単板」の構成として説明しているが、「多板」の構成にも問題なく適用することが可能である。また、上記では特段説明していないが、乾式のデュアルクラッチにも湿式のデュアルクラッチにも問題なく適用することが可能である。
〈その他〉
第1出力軸と第2出力軸とを同軸に配置し、この2つの出力軸に対して動力の伝達を切り替えるデュアルクラッチであって、
前記2つの出力軸のうち内側に位置する第1出力軸が外側に位置する第2出力軸よりも突出して配置され、
前記第1出力軸の突出部分に第1クラッチディスクが接続され、
前記第2出力軸にスリーブを介して第2クラッチディスクが接続され、
前記スリーブは、前記第2出力軸と回転方向には固定されつつ当該第2出力軸に対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
前記第2クラッチディスクは、前記スリーブと回転方向には固定されつつ当該スリーブに対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
更に、前記スリーブの一端側に前記第1クラッチディスクを押圧する為の押圧部材が接続され、他端側にアクチュエータが接続されるデュアルクラッチと、
原動機としての電気モータに組み合せることにより、
前記デュアルクラッチ自体が2段階の変速機として機能する電気式原動機。
第1出力軸と第2出力軸とを同軸に配置し、この2つの出力軸に対して動力の伝達を切り替えるデュアルクラッチであって、
前記2つの出力軸のうち内側に位置する第1出力軸が外側に位置する第2出力軸よりも突出して配置され、
前記第1出力軸の突出部分に第1クラッチディスクが接続され、
前記第2出力軸にスリーブを介して第2クラッチディスクが接続され、
前記スリーブは、前記第2出力軸と回転方向には固定されつつ当該第2出力軸に対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
前記第2クラッチディスクは、前記スリーブと回転方向には固定されつつ当該スリーブに対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
更に、前記スリーブの一端側に前記第1クラッチディスクを押圧する為の押圧部材が接続され、他端側にアクチュエータが接続されるデュアルクラッチと、
原動機としての電気モータに組み合せることにより、
前記デュアルクラッチ自体が2段階の変速機として機能する電気式原動機。
図4に示しているように、電気モータ160とデュアルクラッチ100を組み合せると、それのみで少なくとも2速の変速機として機能させることが可能となる。通常、トルク特性に乏しい内燃機関式原動機においては、更にギアセットと組み合わせる必要があるが、0回転から大きな回転トルクを取り出せ且つトルクバンドが広い電気モータの場合は、2速の変速機との組み合せであっても十分なメリットを見出すことができる(もちろんより多段の構成を排除するものではない)。
例えば、減速時にシフトダウンすることにより、回生制動力の向上を見込むことが可能となる。即ち、回生時の発電量を増やし、走行距離を伸ばすことが可能となる。走行距離を伸すことができれば、その分だけコストのかかるバッテリーを小さくすることが可能となり、より低廉な価格で電気自動車を生産することができるため、ひいては電気自動車そのものの普及に大きく貢献することができる。
一方で、電気自動車であっても、車両重量は同様に存在する。電気自動車の動力源である電気モータを内燃機関と比較すれば、変速時等にクラッチプレートの回転数に合わせて即時に制御・調速できるものの、完全に調速できるわけではない。特に重量のある車両の変速時の衝撃を摩擦で低減するためにも、摩擦クラッチの存在は有効に機能し得る存在である。
また、電気モータは内燃機関と異なり、0回転、0速度からの発進が可能であり、発進時や渋滞時にクラッチを意図的に滑らせる(半クラッチ)必要もないため、熱害をそれほど心配する必要がなく、(湿式タイプに比べて)低コストで伝達効率に優れた乾式単板タイプのクラッチの採用が却って望ましく、そういった観点からも、電気モータにデュアルクラッチを組み合わせて2速の変速機として機能させることは、優れた相乗効果を発揮するものである。
なお、図4に示したように、デュアルクラッチ100の下流側に、第1出力軸102と第2出力軸104のそれぞれの動力伝達を個別にON−OFFできるシフト機構170を設けることが望ましい。図4における符号172及び174は、内周面にギアが形成されたスリーブであり、外周面に形成された溝にシフトフォーク(図示していない)が嵌合して左右にスライド可能とされている。これらスリーブ172、174のスライドにより、シフト機構170の中心軸171と、デュアルクラッチの2つの出力軸102、104に繋がる各ギヤ173、175との連結がON−OFFされる。
このように構成すれば、走行時に使用しない側への回転力(ディファレンシャル180を介して伝わる車輪190の回転力)をシフト機構170の部分で遮断することができる。即ち、余計な部品を回転させるためにエネルギーが消費されないため、燃費(電費)や騒音の低減等の効果が発揮される。
100・・・デュアルクラッチ
102・・・第1出力軸
104・・・第2出力軸
106・・・スリーブ
110・・・第2クラッチディスク
116・・・第1クラッチディスク
118・・・第1プレッシャープレート
120・・・第2アクチュエータ
122・・・第1アクチュエータ
124、126、128・・・スラスト軸受
130・・・フライホイール
132・・・第1フライホイールプレート
136・・・第2フライホイールプレート
138・・・ボルト
150、152・・・ケーシング
154・・・ボルト
160・・・電気モータ
102・・・第1出力軸
104・・・第2出力軸
106・・・スリーブ
110・・・第2クラッチディスク
116・・・第1クラッチディスク
118・・・第1プレッシャープレート
120・・・第2アクチュエータ
122・・・第1アクチュエータ
124、126、128・・・スラスト軸受
130・・・フライホイール
132・・・第1フライホイールプレート
136・・・第2フライホイールプレート
138・・・ボルト
150、152・・・ケーシング
154・・・ボルト
160・・・電気モータ
Claims (1)
- 第1出力軸と第2出力軸とを同軸に配置し、この2つの出力軸に対して動力の伝達を切り替えるデュアルクラッチ構造であって、
前記2つの出力軸のうち内側に位置する第1出力軸が外側に位置する第2出力軸よりも突出して配置され、
前記第1出力軸の突出部分に第1クラッチディスクが接続され、
前記第2出力軸にスリーブを介して第2クラッチディスクが接続され、
前記スリーブは、前記第2出力軸と回転方向には固定されつつ当該第2出力軸に対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
前記第2クラッチディスクは、前記スリーブと回転方向には固定されつつ当該スリーブに対して軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
更に、前記スリーブの一端側に前記第1クラッチディスクを押圧する為の押圧部材が接続され、他端側にアクチュエータが接続され、
更に、
前記第1出力軸の突出部分と前記第1クラッチディスクは、回転方向には固定されつつ軸方向に相対移動可能な状態で結合され、
前記第2クラッチディスクが当接・離間する第2フライホイールプレートは、前記第1クラッチディスクが当接・離間する第1フライホイールプレートから分離可能に構成されると共に前記第2クラッチディスクの当接領域よりも軸心側に貫通孔が設けられ、
前記押圧部材の直径が前記貫通孔の直径よりも小さくなるように構成される
ことを特徴とするデュアルクラッチ。
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