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JP2020169487A - 連続地中壁および連続地中壁の施工方法 - Google Patents

連続地中壁および連続地中壁の施工方法 Download PDF

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JP2020169487A JP2019071240A JP2019071240A JP2020169487A JP 2020169487 A JP2020169487 A JP 2020169487A JP 2019071240 A JP2019071240 A JP 2019071240A JP 2019071240 A JP2019071240 A JP 2019071240A JP 2020169487 A JP2020169487 A JP 2020169487A
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英之 眞野
一茂 阿部
Kazushige Abe
一茂 阿部
長澤 正明
Masaaki Nagasawa
正明 長澤
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Kiyoomi Kanemoto
清臣 金本
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Abstract

【課題】容易に施工することができるとともに、先行エレメントと後行エレメントとの間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる連続地中壁および連続地中壁の施工方法を提供する。【解決手段】地盤に隣接して構築される先行エレメント2(第1エレメント)と後行エレメント3(第2エレメント)とが、継手部4を介して連結される連続地中壁1において、継手部4は、先行エレメント2および後行エレメント3の互いに連結される側の端面に上下方向全体にわたって設けられた波形鋼板41を有し、波形鋼板41は、先行エレメント2と後行エレメント3が隣接する壁幅方向に突出または凹み、壁幅方向に直交する水平方向となる壁厚さ方向に延びる凸条部411および凹条部412が交互に配列され、一方の面に先行エレメント2のコンクリート21が定着し、他方の面に後行エレメント3のコンクリート31が定着している。【選択図】図2

Description

本発明は、連続地中壁および連続地中壁の施工方法に関する。
RC造の連続地中壁の施工方法として、地中に間隔をあけて先行エレメントを設け、先行して設けられた先行エレメントの間に後行エレメントを設けて連続地中壁を構築する方法がある。先行エレメントと後行エレメントとの連結は、互いに荷重(せん断力)を伝達可能となるように一体に連結する場合と、互いに接触させるが互いに荷重の伝達をしない状態に連結する場合とがある。先行エレメントと後行エレメントとは、互いに荷重を伝達可能となるように一体に連結されている方が、互いに荷重の伝達をしない場合と比べて構造的な性能として望ましいとされている。
先行エレメントと後行エレメントとを互いに荷重を伝達可能に連結するには、先行エレメントの鉄筋と後行エレメントの鉄筋とを重ね継ぎ手としている。このため、先行エレメントを構築する領域を掘削する際に、重ね継ぎ手を設ける領域も余掘りする必要がある。
これに対し、近年、先行エレメントと後行エレメントとの間で伝達する荷重を鉛直方向のせん断力(押し込み力、引き抜き力によるせん断力で、以下では面内せん断力を表記する。)に限定することで、余掘りを必要としない工法が開発されている(例えば、特許文献1−3参照)。
特許文献1−3に開示された連続地中壁では、先行エレメントの凹部に後行エレメントの凸部が嵌合するように構成され、先行エレメントのコンクリートに埋設されるとともに凹部内に突出する波形鋼板や鉄筋などの接続部材が凹部に打設された後行エレメントのコンクリートに埋設されることで先行エレメントと後行エレメントとが連結されている。このような連続地中壁では、接続部材が凹部に配置されて先行エレメントの端部よりも後行エレメント側に突出しないため、余掘りを行わずに先行エレメントを構築することができる。
特許文献1および2に開示された連続地中壁の施工方法では、先行エレメントの構築時に、接続部材がセットされた打ち継ぎ治具を用いて、接続部材を先行エレメントのコンクリートに埋設するとともに、凹部を形成している。そして、先行エレメントのコンクリートが硬化した後に、打ち継ぎ治具を剥離させ、接続部材の後行エレメントに埋設される部分を露出させている。
特許文献3に開示された連続地中壁の施工方法では、先行エレメントの構築時に、接続部材および凹部を形成する空間保持材を配置し、先行エレメントのコンクリートを打設している。そして、先行エレメントのコンクリートが硬化した後に、後行エレメントの掘削時に空間保持材の一部を削り取り、接続部材の後行エレメントに埋設される部分を露出させている。
特許第3982327号公報 特開2010−242318号公報 特開2017−179734号公報
しかしながら、特許文献1および2に開示された連続地中壁では、打ち継ぎ治具の剥離工程に、手間がかかるという問題がある。特に先行エレメントのコンクリートが後行エレメント側に漏れ出てしまうと、打ち継ぎ治具の剥離が困難となる虞がある。
また、特許文献3に開示された連続地中壁では、空間保持材をその一部が削り取れるような強度とする必要があり、先行エレメントのコンクリート打設時の圧力に耐えられないことがある。このような場合には、空間保持材とは別に空間保持材を補強する部材を設ける必要がある。そして、先行エレメントのコンクリートが硬化した後には、空間保持材や補強部材を撤去する工程に、手間がかかるという問題がある。特に、連続地中壁の深度が深いと、空間保持材や補強部材の撤去が困難になる虞がある。
さらに、先行エレメントと後行エレメントとの間で大きな面内せん断力を伝達させようとすると、接続部材を大きくしたり、接続部材の個数を増大させたりする必要があるため、打ち継ぎ治具や、空間保持材が大型化・重量化してしまい施工性が良くないという問題もある。
そこで本発明は、容易に施工することができるとともに、先行エレメントと後行エレメントとの間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる連続地中壁および連続地中壁の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る連続地中壁は、地盤に隣接して構築される第1エレメントと第2エレメントとが、継手部を介して連結される連続地中壁において、 前記継手部は、前記第1エレメントおよび前記第2エレメントの互いに連結される側の端面に上下方向全体にわたって設けられた波形鋼板を有し、前記波形鋼板は、前記第1エレメントと前記第2エレメントが隣接する壁幅方向に突出または凹み、壁幅方向に直交する水平方向となる壁厚さ方向に延びる凸条部および凹条部が交互に配列され、一方の面に前記第1エレメントのコンクリートが定着し、他方の面に前記第2エレメントのコンクリートが定着していることを特徴とする。
本発明では、第1エレメントと第2エレメントとの間に波形鋼板を有する継手部が設けられていることにより、第1エレメントのコンクリートと第2エレメントのコンクリートとが波形鋼板を介して噛み合った形状となり、第1エレメントと第2エレメントとの接合部分にシアキーが形成される。これにより、第1エレメントと第2エレメントとの間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる。
継手部は、第1エレメントと第2エレメントとの間に設置されるため、第1エレメントおよび第2エレメントのうちの、先行して構築される先行エレメントが配置される領域を掘削する際に、後から構築される後行エレメントが配置される領域に余掘りを行う必要がない。このため、コンクリートを打設する際に、余掘り部分にコンクリートが入り込まないようにする部材を設ける必要がなく、連続地中壁を容易に施工することができる。
また、継手部は、先行エレメントを構築した後に撤去する部分に支持される構成ではないため、継手部が先行エレメントを構築した後に撤去する部材に支持されている場合と比べて、先行エレメントを支持する部材を撤去する手間がなく、連続地中壁を容易に施工することができる。
また、本発明に係る連続地中壁では、前記波形鋼板の前記壁厚さ方向の両端部それぞれに接合され、前記凹条部を両側から挟む一対の側部材を有していてもよい。
このような構成とすることにより、継手部の強度を高めることができるとともに、凹条部に充填されたコンクリートが側方に流出することを防止することができる。
また、本発明に係る連続地中壁では、前記一対の側部材は、前記第1エレメントのコンクリートが前記第2エレメント側に流出することを防止するシート部材を取り付け可能に構成されていてもよい。
このような構成とすることにより、第1エレメントを第2エレメントに先行して構築する場合に、第1エレメントのコンクリートが第2エレメント側に流出しないため、第2エレメントを構築する領域の掘削を容易にできるとともに、継手部の第2エレメント側に第1エレメントのコンクリートが付着しないため、連続地中壁を容易に施工することができる。
また、本発明に係る連続地中壁では、前記波形鋼板は、前記壁厚さ方向に複数配列されていて、前記壁厚さ方向に隣接する前記波形鋼板の間には、上下方向の全体にわたって前記波形鋼板を連結する連結部材が設けられ、前記連結部材には、上下方向に延びて前記第1エレメントまたは第2エレメントに向かう側に開口する溝部が形成されていてもよい。
このような構成とすることにより、連結部材および連結部材の溝部に充填されたコンクリートが、第1波形鋼板および第2波形鋼板の一方側から他方側に伝わる水を止水することができる。
また、第1波形鋼板と第2波形鋼板とが連結部材を介して連結されているため、連続地中壁の壁厚さ方向の寸法が大きい場合でも、波形鋼板を壁厚さ方向に配列することで対応することができる。
また、本発明に係る連続地中壁では、前記連結部材には、水平方向に突出するフラットバーが取り付けられていてもよい。
このような構成とすることにより、継手部の連結部材が設けられている部分においても、フラットバーを介して第1エレメントと第2エレメントとの間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる。
また、本発明に係る連続地中壁の施工方法は、地盤に隣接して構築される先行エレメントと後行エレメントとが、継手部を介して連結され、先行エレメントおよび継手部が後行エレメントに先行して構築される連続地中壁の施工方法において、前記継手部は、前記先行エレメントおよび前記後行エレメントの互いに連結される側の端面に上下方向全体にわたって設けられた波形鋼板を有し、前記波形鋼板は、前記先行エレメントと前記後行エレメントが隣接する壁幅方向に突出または凹み、壁幅方向に直交する水平方向となる壁厚さ方向に延びる凸条部および凹条部が交互に配列され、地盤の前記先行エレメントが構築される領域を掘削し先行掘削部を形成する先行掘削工程と、前記先行掘削部の前記壁幅方向の前記後行エレメントが構築される側の端部に前記継手部を設け、前記波形鋼板の前記後行エレメントが構築される側の面を地盤に面接触させる継手部設置工程と、前記先行掘削部に前記先行エレメントのコンクリートを打設する先行エレメントコンクリート打設工程と、地盤の前記後行エレメントが構築される領域を掘削し後行掘削部を形成し、前記波形鋼板の前記後行エレメントが構築される側の面を露出させる後行掘削工程と、前記後行掘削部に前記後行エレメントのコンクリートを打設する後行エレメントコンクリート打設工程と、を有し、先行エレメントコンクリート打設工程では、前記先行エレメントのコンクリートを波形鋼板の前記先行エレメントが構築される側の面と定着するように打設し、後行エレメントコンクリート打設工程では、前記後行エレメントのコンクリートを波形鋼板の前記後行エレメントが構築される側の面と定着するように打設することを特徴とする。
本発明では、先行エレメントと後行エレメントとの間に波形鋼板を有する継手部が設けられていることにより、先行エレメントのコンクリートと後行エレメントのコンクリートとが波形鋼板を介して噛み合った形状となり、先行エレメントと後行エレメントとの接合部分にシアキーが形成される。これにより、先行エレメントと後行エレメントとの間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる。
継手部は、先行エレメントと後行エレメントとの間に設置されるため、先行エレメントが配置される先行掘削部を掘削する際に、後行エレメントが配置される領域に余掘りを行う必要がない。
また、継手部は、全体が先行エレメントのコンクリートおよび後行エレメントのコンクリートと定着し、先行エレメントを構築した後に撤去する部分がないため、先行エレメントを構築した後に継手部を支持する部材や余掘り部にコンクリートが充填されないように防止する部材などを撤去する場合と比べて、連続地中壁を容易に施工することができる。
また、本発明に係る連続地中壁の施工方法では、前記継手部は、前記波形鋼板の前記壁厚さ方向の両端部それぞれに接合された一対の側部材を有し、前記継手部設置工程では、前記一対の側部材に上下方向全体にわたってシート部材を取り付け、前記シート部材を前記先行掘削部の側面と当接させていてもよい。
このような構成とすることにより、先行エレメントのコンクリートが後行エレメント側に流出しないため、後行掘削部の掘削を容易にできるとともに、継手部の後行エレメント側に先行エレメントのコンクリートが付着しないため、連続地中壁を容易に施工することができる。
本発明によれば、連続地中壁を容易に施工することができるとともに、先行エレメントと後行エレメントとの間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる。
本発明の第1実施形態による連続地中壁の一例を示す図で、図2のA−A線断面に対応する水平断面図である。 図1のB−B線断面に対応する連続地中壁の鉛直断面図である。 先行掘削工程および継手部設置工程を説明する鉛直断面図である。 先行エレメント配筋工程を説明する鉛直断面図である。 先行エレメントコンクリート打設工程を説明する鉛直断面図である。 後行掘削工程を説明する鉛直断面図である。 後行エレメント配筋工程を説明する鉛直断面図である。 本発明の第2実施形態による連続地中壁の一例を示す水平断面図である。 本発明の第2実施形態による連続地中壁の施工方法を示す水平断面図である。 本発明の第3実施形態による連続地中壁の一例を示す水平断面図である。 本発明の第4実施形態による連続地中壁の一例を示す水平断面図である。 本発明の第4実施形態による連続地中壁の一例を示す図で図11のC−C線断面に対応する鉛直断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による連続地中壁および連続地中壁の構築方法について、図1乃至図7に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、第1実施形態による連続地中壁1は、複数の壁状のエレメント2,3が継手部4を介して連結されている。連続地中壁1の壁面に直交する水平方向を壁厚さ方向とし、壁面に沿った方向で壁厚さ方向に直交する水平方向を壁幅方向とし、壁厚さ方向および壁幅方向に直交する方向を上下方向とする。
連続地中壁1を構成する複数のエレメント2,3は、先行して施工される先行エレメント(第1エレメント)2と、先行エレメント2の後に施工される後行エレメント(第2エレメント)3とから構成され、先行エレメント2と後行エレメント3とが継手部4を介して壁幅方向に配列されている。
先行エレメント2および後行エレメント3は、いずれも地盤11(図1参照)を掘削して構築されている。
先行エレメント2を構築するために地盤11を掘削して形成した空間を先行掘削部12とし、後行エレメント3を構築するために地盤11を掘削して形成した空間を後行掘削部13とする。先行掘削部12と後行掘削部13とは、壁幅方向に隣接している。
先行エレメント2および後行エレメント3は、それぞれコンクリート21,31に縦鉄筋22,32および横鉄筋23,33が埋設されたRC造の壁体となっている。先行エレメント2と後行エレメント3とは、壁厚さ方向および上下方向の寸法が同じ寸法に設定され、それぞれの壁芯を一致させるように配列されている。先行エレメント2と後行エレメント3とは、それぞれの壁幅方向の端部2a,3aを、継手部4を介して突き合わせるように配置されている。
以下では、先行エレメント2と後行エレメント3との連結部分および継手部4の説明において、壁幅方向のうち先行エレメント2に対して後行エレメント3が配置されている側を前側とし、後行エレメント3に対して先行エレメント2が配置されている側を後側とし、壁幅方向を前後方向と表記することがある。
継手部4は、波形鋼板41と、波形鋼板41の壁厚さ方向の一方側の端部に取り付けられた第1側部材42と、波形鋼板41の壁厚さ方向の他方側の端部に取り付けられた第2側部材43と、第1側部材42と第2側部材43との間に取り付けられて波形鋼板41の後側に重なって配置される強度付加部材44と、を有している。
図2に示すように、波形鋼板41は、両面に凸条部411と凹条部412とが交互に配列され、断面形状が波形となるように加工されている。波形鋼板41は、板面が壁幅方向を向き、凸条部411および凹条部412が壁厚さ方向に延びて壁幅方向(前側および後側)に突出したり凹んだりする向きに配置されている。
波形鋼板41における一方の面において凸条部411が形成されている部分は、他方の面においては凹条部412が形成され、一方の面において凹条部412が形成されている部分は、他方の面においては凸条部411が形成されている。
波形鋼板41は、先行エレメント2および後行エレメント3の上下方向の長さ寸法と同じ長さ寸法に設定されている。波形鋼板41の壁厚さ方向の寸法は、先行エレメント2および後行エレメント3の壁厚さ方向の寸法よりも小さく設定されている。
第1側部材42と、第2側部材43とは、壁厚さ方向に対称となるように設けられている。
第1側部材42および第2側部材43は、断面形状がL字形の長尺の型材で、上下方向に延びる向きに配置されている。第1側部材42および第2側部材43は、波形鋼板41の上下方向の長さ寸法と同じ長さ寸法に設定されている。
第1側部材42および第2側部材43の断面形状のL字形を構成する直交して接続される2つの片を前板部421,431および側板部422,432とする。
第1側部材42は、前板部421の板面が壁幅方向を向く鉛直面となり、側板部422が前板部421の壁厚さ方向の他方側の端部(波形鋼板41側の端部)から後側に突出する向きに配置される。
第2側部材43は、前板部431の板面が壁幅方向を向く鉛直面となり、側板部432が前板部431の壁厚さ方向の一方側の端部(波形鋼板41側の端部)から後側に突出する向きに配置される。
第1側部材42および第2側部材43それぞれの前板部421,431は、前面が波形鋼板41の前端部41a位置、または波形鋼板41の前端部41aよりもやや前側(例えば1〜2mm前側)に配置されている。
第1側部材42および第2側部材43それぞれの側板部422,432は、波形鋼板41側の面が波形鋼板41の側部と当接し、波形鋼板41に接合されている。第1側部材42および第2側部材43それぞれの側板部422,432と波形鋼板41とは、例えば、L字形のアングル材414とボルト・ナットなどの固定具415などを介して接合されている(図1参照)。
側板部422,432は、波形鋼板41の前後方向(壁幅方向)の寸法よりも長く形成され、後端部が波形鋼板41の後端部よりも後側に配置されている。
波形鋼板41の凹条部412の壁厚さ方向の両端部は、第1側部材42および第2側部材43によって塞がれている。
第1側部材42および第2側部材43は、前板部421,431の前面が先行掘削部12の側面122と当接または近接するように配置されている。
強度付加部材44は、断面形状がコの字形の長尺の型材で、壁厚さ方向に延びる向きに配置されている。強度付加部材44は、上下方向に間隔をあけて複数設けられている。強度付加部材44は、その長さ方向の一方の端部(壁厚さ方向の一方の端部)が第1側部材42の側板部422の後端部近傍に接合され、長さ方向の他方の端部(壁厚さ方向の他方の端部)が第2側部材43の側板部432の後端部近傍に接合されている。
強度付加部材44は、継手部4に設けられることで継手部4の剛性および強度を増大させ、施工の際の吊り上げ時に必要となる剛性や強度を確保することができる。
継手部4は、波形鋼板41、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の後側に先行エレメント2のコンクリート21が打設され、波形鋼板41、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前側に後行エレメント3のコンクリート31が打設されている。第1側部材42および第2側部材43の側板部422,432、強度付加部材44は、先行エレメント2のコンクリート21に埋設されている。
先行エレメント2のコンクリート21は、波形鋼板41の凹条部412にも充填され、波形鋼板41、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431それぞれの後面と定着している。
後行エレメント3のコンクリート31は、波形鋼板41の凹条部412にも充填され、波形鋼板41、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431それぞれの前面と定着している。
先行エレメント2のコンクリート21と、後行エレメント3のコンクリート31とは、波形鋼板41を介して噛み合った形状となり、先行エレメント2と後行エレメント3との接合部分にシアキーが形成される。このため、先行エレメント2と後行エレメント3とは、互いに面内せん断力を伝達可能に構成されている。
図1に示すように、第1側部材42および第2側部材43は、先行エレメント2のコンクリート21の打設時に、後行エレメント3側(前側)にコンクリート21が流出することを防止するシート部材51と、シート部材51を先行掘削部12の側面122に沿うように抑える押さえ部材52と、が取り付けられている。
シート部材51は、可撓性を有するジオテキスタイルやゴムシートなどで、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の後面に上下方向全体にわたって取り付けられている。シート部材51は、例えば、ネジなどの固定具で第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の後面に取り付けられている。シート部材51は、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431から先行掘削部12の側面122に沿って後側に延びるように後側に曲げられた状態に設けられている。
押さえ部材52は、第1側部材42および第2側部材43の側板部422,432に接合されたスタッドなどで、側板部422,432から先行掘削部12の側面122に向かう側(波形鋼板41と離間する側)に突出している。押さえ部材52の側板部422,432からの突出寸法は、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の側板部422,432からの突出寸法とほぼ同じ寸法に設定されている。押さえ部材52は、上下方向に間隔をあけて複数設けられている。
シート部材51は、押さえ部材52と先行掘削部12の側面122とに挟まれて、押さえ部材52よりも後側に延びるように設けられている。
本実施形態では、シート部材51の後端部には、シート部材51が前側に引っ張られた場合に押さえ部材52に引っかかって係止される被係止部53が取り付けられている。被係止部53は、山形鋼やメッシュのアングル材などで構成されている。
次に、連続地中壁1の施工方法について説明する。
まず、図3に示すように、地盤11の先行エレメント2が構築される領域に先行掘削部12を掘削する先行掘削工程を行う。なお、図3では、後の継手部設置工程についても示している。
本実施形態では、先行エレメント2が構築される領域のみの掘削を行い、後行エレメント3側に余掘りを行わない。
続いて、先行掘削部12の壁幅方向の他方側の端部(前端部)121に継手部4を設置する継手部設置工程を行う。
継手部4の波形鋼板41の前端部41a、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前面を先行掘削部12の前端面121と当接させる。先行掘削部12の前端面121と波形鋼板41の前面41bの凹条部412との間には、安定液413を充填する。
図1に示すように、継手部4の第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の壁厚さ方向の外側の端部(波形鋼板41と離間する側の端部)を先行掘削部12の側面122と当接させる。
継手部4には、予めシート部材51および押さえ部材52を取り付けておき、シート部材51を先行掘削部12の側面122に沿わせて配置する。
続いて、図4に示すように、先行エレメント2の鉄筋22,23を設置する先行エレメント配筋工程を行う。
本実施形態では、先行エレメント2の鉄筋は、縦鉄筋22および横鉄筋23が予め組まれた鉄筋かごとし、この鉄筋かごを先行掘削部12の内部に設置する。
続いて、図5に示すように、先行エレメント2のコンクリート21を打設する先行エレメントコンクリート打設工程を行う。
先行掘削部12に先行エレメント2のコンクリート21を打設し、先行エレメント2の縦鉄筋22、横鉄筋23、第1側部材42および第2側部材43それぞれの側板部422,432、強度付加部材44をコンクリート21に埋設するとともに、波形鋼板41の後面の凹条部412にコンクリート21を充填し、硬化させる。
継手部4は、波形鋼板41の前端部41a、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前面を先行掘削部12の前端面121と当接しているため、先行エレメント2のコンクリート21の側圧を、継手部4を介して地盤11が負担することができる。また、継手部4が先行掘削部12の前端面121と当接しているため、先行エレメント2のコンクリートが後行エレメント3側に漏れることを防止することができる。
このとき、図1に示すように、継手部4にシート部材51が取り付けられていて、シート部材51が先行掘削部12の側面122と当接しているため、継手部4と先行掘削部12との間の隙間がシート部材51によって塞がれ、先行エレメント2のコンクリート21が継手部4と先行掘削部12の側面122との間から後行エレメント3側に漏れ出すことが防止されている。
また、万が一、先行エレメント2のコンクリート21が後行エレメント3側に流出しようとして、シート部材51を継手部4よりも前側に移動させる向きに押したとしても、シート部材51に取り付けられた被係止部53が押さえ部材52に引っかかるため。シート部材51が継手部4よりも前側に移動することが防止される。
続いて、地盤11の後行エレメント3が構築される領域に後行掘削部13を掘削する後行掘削工程を行う。
後行掘削部13を掘削して、継手部4の前面(波形鋼板41の前面41b、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前面421a,431a露出させる。露出した継手部4の前面を洗浄し、継手部4の前面についた土などを洗浄する。継手部4の前面の洗浄は、高圧洗浄機などを用いて行う。
図6に示すように、継手部4の第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前面421a,431aが、波形鋼板41の前端部41aよりも前側に位置している場合は、後行掘削部13を掘削する掘削機15を第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前面421a,431aと当接させることで、掘削機15が波形鋼板41と接触することを防止することができる。
続いて、図7に示すように、後行エレメント3の鉄筋32,33を設置する後行エレメント配筋工程を行う。
本実施形態では、後行エレメント3の鉄筋も、縦鉄筋32および横鉄筋33が予め組まれた鉄筋かごとし、この鉄筋かごを後行掘削部13の内部に設置する。
続いて、後行エレメント3のコンクリート31を打設する後行エレメントコンクリート打設工程を行う。
後行掘削部13に後行エレメント3のコンクリート31を打設し、図2に示すように、後行エレメント3の縦鉄筋32および横鉄筋33をコンクリート31に埋設するとともに、波形鋼板41の前面41bの凹条部412にコンクリート31を充填する。
後行エレメント3のコンクリート31を打設したら、コンクリート31を硬化させる。
このようにすることで、継手部4の後側に先行エレメント2のコンクリート21が打設され、継手部4の前側に後行エレメント3のコンクリート31が打設され、先行エレメント2のコンクリート21と、後行エレメント3のコンクリート31とが波形鋼板41を介して噛み合った形状となり、先行エレメント2と後行エレメント3との接合部分にシアキーが形成される。これにより、先行エレメント2と後行エレメント3とは、互いに面内せん断力を伝達可能に構成されている。
次に、上述した本発明の第1実施形態による連続地中壁1および連続地中壁1の施工方法の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した第1実施形態による連続地中壁1および連続地中壁1の施工方法では、先行エレメント2と後行エレメント3との間に波形鋼板41を有する継手部4が設けられていることにより、先行エレメント2のコンクリート21と後行エレメント3のコンクリート31とが波形鋼板41を介して噛み合った形状となり、先行エレメント2と後行エレメント3との接合部分にシアキーが形成される。これにより、先行エレメント2と後行エレメント3との間で面内せん断力を効率的に伝達させることができる。
また、波形鋼板41を介して噛み合ったコンクリート21,31から、先行エレメント2と後行エレメント3との間の面内せん断力の伝達が行われるため、継手部4の金属部材による面内せん断力の伝達を行う場合比べて、継手部4を簡便な構造とすることができる。
継手部4は、先行エレメント2と後行エレメント3との間に設置されるため、先行エレメント2が配置される先行掘削部12を掘削する際に、後行エレメント3が配置される領域に余掘りを行う必要がない。このため、先行エレメント2のコンクリート21を打設する際に、余掘り部分にコンクリート21が入り込まないようにする部材を設ける必要がなく、連続地中壁1を容易に施工することができる。
また、継手部4は、先行エレメント2を構築した後に撤去する部材に支持される構成ではないため、継手部4が先行エレメント2を構築した後に撤去する部材に支持されている場合と比べて、先行エレメント2を支持する部材を撤去する手間がなく、連続地中壁1を容易に施工することができる。
また、先行エレメントコンクリート打設工程では、継手部4は、波形鋼板41の前端部41a、第1側部材42および第2側部材43の前板部421,431の前面を先行掘削部12の前端面121と当接しているため、先行エレメント2のコンクリート21の側圧を、継手部4を介して地盤11が負担することができる。これにより、継手部4のみが先行エレメント2のコンクリート21の側圧を負担する場合と比べて、継手部4を簡便な構造とすることができ、例えば、波形鋼板41の厚さを薄くすることができる。
また、第1実施形態による連続地中壁1および連続地中壁1の施工方法では、継手部4の第1側部材42および第2側部材43に上下方向全体にわたってシート部材51を取り付け、シート部材51を先行掘削部12の側面122と当接させている。
このような構成とすることにより、先行エレメント2のコンクリート21が後行エレメント3側に流出しないため、後行掘削部13の掘削を容易にできるとともに、継手部4の後行エレメント3側に先行エレメント2のコンクリート21が付着しないため、連続地中壁1を容易に施工することができる。
(第2実施形態)
次に、他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、上記の実施形態と異なる構成について説明する。
図8に示すように、本発明の第2実施形態による連続地中壁1Bは、継手部4Bの波形鋼板41Bが壁厚さ方向に2つ並んで設けられていて、2つの波形鋼板41Bが連結部材6を介して連結されている。
連結部材6は、断面形状がコの字形(C字形)となり溝部61が形成された長尺の型材で、上下方向にのび、溝部61が前側に開口する向きに配置されている。
連結部材6は、溝部61の底面を形成する連結後板部62と、溝部61の側面を形成する一対の連結側板部63,64と、を有している。
連結後板部62は、板面が壁幅方向を向いている。
一対の連結側板部63,64は、連結後板部62の壁厚さ方向の両端部から前側に突出していて、板面が壁厚さ方向を向いている。一対の連結側板部63,64は、前後方向の寸法(壁幅方向の寸法)が波形鋼板41Bの前後方向の寸法と同じ長さ、または長い寸法に設定されている。一対の連結側板部63,64のうち、連結後板部62の壁厚さ方向の一方側の端部から前側に突出する連結側板部63を第1連結板部63とし、連結後板部62の壁厚さ方向の他方側の端部から前側に突出する連結側板部64を第2連結板部64とする。
2つの波形鋼板41Bのうちの壁厚さ方向の一方側の第1波形鋼板45は、壁厚さ方向の一方側の端部が第1側部材42の側板部422に接合され、壁厚さ方向の他方側の端部が連結部材6の第1連結側板部63に接合されている。
第1連結側板部63は、前端部が第1波形鋼板45の前端部と前後方向に同じ位置または、第1波形鋼板45の前端部よりもやや前側(例えば1〜2mm前側)に位置し、後端部が第1波形鋼板45の後端部と前後方向に同じ位置または、第1波形鋼板45の後端部よりもやや後側に配置されている。
このため、第1波形鋼板45の凹条部412の壁厚さ方向の端部は、第1側部材42および第1連結側板部63によって塞がれている。
2つの波形鋼板41Bのうちの壁厚さ方向の他方側の第2波形鋼板46は、壁厚さ方向の他方側の端部が第2側部材43の側板部422,432に接合され、壁厚さ方向の一方側の端部が連結部材6の第2連結側板部64に接合されている。
第2連結側板部64は、前端部が第2波形鋼板46の前端部と前後方向に同じ位置または、第2波形鋼板46の前端部よりもやや前側(例えば1〜2mm前側)に位置し、後端部が第2波形鋼板46の後端部よりもやや後側に配置されている。
このため、第2波形鋼板46の凹条部412の壁厚さ方向の端部は、第2側部材43および第2連結側板部64によって塞がれている。
連結部材6の溝部61には、後行エレメント3のコンクリート31が充填されている。第1波形鋼板45と第2波形鋼板46との間には、連結部材6が設けられ、連結部材6の溝部61に後行エレメント3のコンクリート31が充填されている。
連結部材6および連結部材6の溝部61に充填されたコンクリート31は、第1波形鋼板45および第2波形鋼板46の一方側から他方側に伝わる水を止水することができる。
第2実施形態による連続地中壁1Bの施工方法では、第1実施形態による連続地中壁1の施工方法と同様に行い、継手部設置工程では、連結部材6の前端部を先行掘削部12の前端面121と当接させ、後行エレメントコンクリート打設工程において、連結部材6の溝部61にもコンクリート21,31を充填する。
なお、第1連結側板部63および第2連結側板部64の前端部が第1波形鋼板45の前端部よりもやや前側に位置している場合には、後行掘削部13を掘削する際に、掘削機15を第1連結側板部63および第2連結側板部64の前端部と当接させることで、掘削機15が第1波形鋼板45および第2波形鋼板46と接触することを防止することができる。
また、図9に示すように、連結部材6の第1連結側板部63および第2連結側板部64それぞれの前端部に互いに近接する方向に突出する爪部631,641を設けることで、連結部材6の溝部61を、継手部4Bを洗浄する際の高圧洗浄機16のガイドとして使用することができる。
上述した本発明の第2実施形態による連続地中壁1Bおよび連続地中壁1Bの施工方法では、第1実施形態による連続地中壁1および連続地中壁1の施工方法と同様の効果を奏するとともに、連続地中壁1Bの止水性能を高めることができる。また、第1波形鋼板45と第2波形鋼板46とを連結部材6を介して連結することができるため、連続地中壁1Bの壁厚さ方向の寸法が大きい場合でも、連結部材6を介して波形鋼板41Bを壁厚さ方向に複数配列することで所定の強度を有する継手部4Bを製作することができる。
(第3実施形態)
図10に示すように、本発明の第3実施形態による連続地中壁1Cは、継手部4Cが、第2実施形態による連続地中壁1Bの継手部4Bにおける連結部材6の内部に、止水部材65が接合されている形態である。
止水部材65は、長尺の平板状に形成されていて、連結部材6の連結後板部62の前面から前側に突出している。
第3実施形態による連続地中壁1Cの施工方法では、第2実施形態による連続地中壁1Bの施工方法と同様に行い、後行エレメントコンクリート打設工程において、連結部材6の溝部61に後行エレメント3のコンクリート31を充填して止水部材65をコンクリート31に埋設する。
上述した本発明の第3実施形態による連続地中壁1Cおよび連続地中壁1Cの施工方法では、第2実施形態による連続地中壁1Bおよび連続地中壁1Bの施工方法と同様の効果を奏し、連続地中壁1Cの止水性能をさらに高めることができる。
(第4実施形態)
図11および図12に示すように、本発明の第4実施形態による連続地中壁1Dは、継手部4Dが、第2実施形態による連続地中壁1Bの継手部4Bにおける連結部材6の溝部61の内部にフラットバー66が上下方向に間隔をあけて接合されている形態である。また、継手部4Dには、爪部631,641が設けられている。
フラットバー66は、連結部材6の連結後板部62の前面、第1連結側板部63および第2連結側板部64の互いに対向する面それぞれに接合されている。
第4実施形態による連続地中壁1Dの施工方法では、第2実施形態による連続地中壁1Bの施工方法と同様に行い、後行エレメントコンクリート打設工程において、連結部材6の溝部61に後行エレメント3のコンクリート31を充填してフラットバー66をコンクリート31に埋設する。
上述した本発明の第4実施形態による連続地中壁1Dおよび連続地中壁1Dの施工方法では、第2実施形態による連続地中壁1Bおよび連続地中壁1Bの施工方法と同様の効果を奏する。また、連続地中壁1Dは、連結部材6にフラットバー66が設けられていることにより、連結部材6が設けられている部分においても、先行エレメント2と後行エレメント3とが互いに面内せん断力を伝達可能に構成されている。
以上、本発明による連続地中壁および連続地中壁の施工方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、継手部4は、波形鋼板41の壁厚さ方向の両端部それぞれに接合された一対の側部材を有し、継手部設置工程では、一対の側部材に上下方向全体にわたってシート部材51を取り付け、シート部材51を先行掘削部12の側面122と当接させている。これに対し、シート部材51および押さえ部材52が設けられていなくてもよい。また、シート部材51および押さえ部材52が設けられている場合に、シート部材51に被係止部53が設けられていなくてもよい。
また、上記の第4実施形態による連続地中壁1Dは、継手部4Dが、連結部材6の溝部61の内部にフラットバー66が上下方向に間隔をあけて接合されている形態である。これに対し、連結部材6が表面に凹凸が形成された縞鋼板などで形成されていて、この凹凸を介して、先行エレメント2と後行エレメント3とが互いに面内せん断力を伝達可能に構成されていてもよい。
1,1B,1C,1D 連続地中壁
2 先行エレメント(第1エレメント)
3 後行エレメント(第2エレメント)
4,4B,4C,4D 継手部
6 連結部材
11 地盤
12 先行掘削部
13 後行掘削部
21,31 コンクリート
41,41B 波形鋼板
42 第1側部材(側部材)
43 第2側部材(側部材)
45 第1波形鋼板(波形鋼板)
46 第2波形鋼板(波形鋼板)
51 シート部材
61 溝部
66 フラットバー
121 前端面
122 側面
411 凸条部
412 凹条部

Claims (7)

  1. 地盤に隣接して構築される第1エレメントと第2エレメントとが、継手部を介して連結される連続地中壁において、
    前記継手部は、前記第1エレメントおよび前記第2エレメントの互いに連結される側の端面に上下方向全体にわたって設けられた波形鋼板を有し、
    前記波形鋼板は、前記第1エレメントと前記第2エレメントが隣接する壁幅方向に突出または凹み、壁幅方向に直交する水平方向となる壁厚さ方向に延びる凸条部および凹条部が交互に配列され、一方の面に前記第1エレメントのコンクリートが定着し、他方の面に前記第2エレメントのコンクリートが定着していることを特徴とする連続地中壁。
  2. 前記波形鋼板の前記壁厚さ方向の両端部それぞれに接合され、前記凹条部を両側から挟む一対の側部材を有することを特徴とする請求項1に記載の連続地中壁。
  3. 前記一対の側部材は、前記第1エレメントのコンクリートが前記第2エレメント側に流出することを防止するシート部材を取り付け可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の連続地中壁。
  4. 前記波形鋼板は、前記壁厚さ方向に複数配列されていて、
    前記壁厚さ方向に隣接する前記波形鋼板の間には、上下方向の全体にわたって前記波形鋼板を連結する連結部材が設けられ、
    前記連結部材には、上下方向に延びて前記第1エレメントまたは第2エレメントに向かう側に開口する溝部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の連続地中壁。
  5. 前記連結部材には、水平方向に突出するフラットバーが取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の連続地中壁。
  6. 地盤に隣接して構築される先行エレメントと後行エレメントとが、継手部を介して連結され、先行エレメントおよび継手部が後行エレメントに先行して構築される連続地中壁の施工方法において、
    前記継手部は、前記先行エレメントおよび前記後行エレメントの互いに連結される側の端面に上下方向全体にわたって設けられた波形鋼板を有し、
    前記波形鋼板は、前記先行エレメントと前記後行エレメントが隣接する壁幅方向に突出または凹み、壁幅方向に直交する水平方向となる壁厚さ方向に延びる凸条部および凹条部が交互に配列され、
    地盤の前記先行エレメントが構築される領域を掘削し先行掘削部を形成する先行掘削工程と、
    前記先行掘削部の前記壁幅方向の前記後行エレメントが構築される側の端部に前記継手部を設け、前記波形鋼板の前記後行エレメントが構築される側の面を地盤に面接触させる継手部設置工程と、
    前記先行掘削部に前記先行エレメントのコンクリートを打設する先行エレメントコンクリート打設工程と、
    地盤の前記後行エレメントが構築される領域を掘削し後行掘削部を形成し、前記波形鋼板の前記後行エレメントが構築される側の面を露出させる後行掘削工程と、
    前記後行掘削部に前記後行エレメントのコンクリートを打設する後行エレメントコンクリート打設工程と、を有し、
    先行エレメントコンクリート打設工程では、前記先行エレメントのコンクリートを波形鋼板の前記先行エレメントが構築される側の面と定着するように打設し、
    後行エレメントコンクリート打設工程では、前記後行エレメントのコンクリートを波形鋼板の前記後行エレメントが構築される側の面と定着するように打設することを特徴とする連続地中壁の施工方法。
  7. 前記継手部は、前記波形鋼板の前記壁厚さ方向の両端部それぞれに接合された一対の側部材を有し、
    前記継手部設置工程では、前記一対の側部材に上下方向全体にわたってシート部材を取り付け、前記シート部材を前記先行掘削部の側面と当接させることを特徴とする請求項6に記載の連続地中壁の施工方法。
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