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JP2020160394A - 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルム - Google Patents

偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルム Download PDF

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JP2020160394A
JP2020160394A JP2019062880A JP2019062880A JP2020160394A JP 2020160394 A JP2020160394 A JP 2020160394A JP 2019062880 A JP2019062880 A JP 2019062880A JP 2019062880 A JP2019062880 A JP 2019062880A JP 2020160394 A JP2020160394 A JP 2020160394A
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polarizing
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Toshiki Yanagi
智熙 柳
東輝 金
Dong Hwi Kim
東輝 金
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】優れた光学特性を有し、面内で均一な色味である、塗布型の偏光フィルムを製造することができる製造方法を提供する。【解決手段】基材と偏光膜とを含む偏光フィルムの製造方法であって、(a)前記基材に配向膜組成物を塗布して第1塗布膜を形成する工程、(b)前記第1塗布膜を乾燥させて第1乾燥膜を形成する工程、(c)前記第1乾燥膜に偏光を照射して配向膜を形成する工程、(d)前記配向膜上に偏光膜を形成する工程、(e)前記基材と前記配向膜とを少なくとも含む配向膜積層体を、温度が60℃〜150℃の雰囲気下で一軸延伸を行う工程、を含む、偏光フィルムの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムに関する。
液晶表示装置や有機EL表示装置等のフラットパネル表示装置にはその光学補償を目的として偏光フィルム等の光学フィルムが使用されている。昨今のフラットパネル表示装置は、その薄膜化が強く要求されており、それに伴い偏光フィルムもより薄型のものが求められている。例えば特許文献1には、重合性液晶化合物と、二色性色素とを含む組成物を塗布して形成された塗布型の偏光フィルムが記載されている。塗布型の偏光フィルムによると、薄型化を達成しやすい。
特表2007−510946号公報
本発明は、優れた光学特性を有し、面内で均一な色味である、塗布型の偏光フィルムを製造することができる製造方法を提供することを目的とする。また、優れた光学特性を有する、塗布型の偏光フィルムを提供することを目的とする。
本発明は以下の発明を含む。
〔1〕 基材と偏光膜とを含む偏光フィルムの製造方法であって、
(a)前記基材に配向膜組成物を塗布して第1塗布膜を形成する工程、
(b)前記第1塗布膜を乾燥させて第1乾燥膜を形成する工程、
(c)前記第1乾燥膜に偏光を照射して配向膜を形成する工程、
(d)前記配向膜上に偏光膜を形成する工程、
(e)前記基材と前記配向膜とを少なくとも含む配向膜積層体を、温度が60℃〜150℃の雰囲気下で一軸延伸を行う工程、を含む、偏光フィルムの製造方法。
〔2〕 前記一軸延伸を行う方向と前記配向膜の配向規制力の方向とのなす角度が0°±15°の範囲内、又は90°±15°の範囲内である、〔1〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔3〕 前記工程(d)は、
(d1)前記配向膜上に偏光膜組成物を塗布して第2塗布膜を形成する工程、
(d2)前記第2塗布膜を乾燥させて第2乾燥膜を形成する工程、
(d3)前記第2乾燥膜を硬化させて前記偏光膜を形成する工程、を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔4〕 前記工程(d1)において、前記偏光膜組成物は二色性色素及び重合性液晶化合物を含む、〔3〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔5〕 前記工程(d3)において、前記第2乾燥膜に光照射して前記第2乾燥膜を硬化させる、〔3〕又は〔4〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔6〕 前記工程(e)において、前記一軸延伸は1.05倍〜1.5倍の延伸倍率となるように行う、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔7〕 基材と偏光膜とを含む偏光フィルムであって、
前記偏光膜は、二色性色素と重合性液晶化合物の重合物とを含み、
オーダーパラメータの平均値S1aveは、下記式(1a)の関係を満たす、偏光フィルム。
1ave≧0.998 (1a)
〔8〕 オーダーパラメータ差ΔSは、下記式(3a)の関係を満たす、〔7〕に記載の偏光フィルム。
ΔS≦0.0015 (3a)
〔9〕 視感度補正単体偏光度Py〔%〕は、下記式(6a)の関係を満たす、〔7〕又は〔8〕に記載の偏光フィルム。
Py≧97.0 (6a)
本発明によると、優れた光学特性を有し、面内で均一な色味である、塗布型の偏光フィルムを製造することができる。
長尺偏光フィルムの連続的製造方法(Roll to Roll形式)の要部を表す模式図である。 長尺円偏光板の連続的製造方法の要部を示す模式図である。
[偏光フィルムの製造方法]
本発明は、基材と偏光膜とを含む偏光フィルムの製造方法であって、
(a)前記基材に配向膜組成物を塗布して第1塗布膜を形成する工程、
(b)前記第1塗布膜を乾燥させて第1乾燥膜を形成する工程、
(c)前記第1乾燥膜に偏光を照射して配向膜を形成する工程、
(d)前記配向膜上に偏光膜を形成する工程、
(e)前記基材と前記配向膜とを少なくとも含む配向膜積層体を、温度が60℃〜150℃の雰囲気下で一軸延伸を行う工程、を含む、偏光フィルムの製造方法である。
上記製造方法によると、基材と、配向膜と、偏光膜とをこの順に含む偏光フィルムであって、良好な光学特性を有する偏光フィルムを製造することができる。
<基材>
基材は、好ましくは長尺である。長尺の基材を用いることにより、長尺の偏光フィルムを連続的に製造することが可能となる。長尺である場合、基材の長手方向の長さは、通常10〜10000mであり、好ましくは100〜2000mである。基材の短手方向の長さは、通常0.1〜5mであり、好ましくは0.2〜2mである。なお、本明細書において「長尺」の基材とは、「ロール状に巻かれた長尺の基材」及び「ロール状の長尺の基材から巻きだした長尺の基材」を含むものであり、長尺の配向膜及び長尺の偏光フィルムなどというときの「長尺」も同様である。なお、基材は、長尺に限定されることはないものの、矩形であることが好ましい。
基材は、通常、樹脂基材である。樹脂基材は、通常、透明樹脂基材である。透明樹脂基材とは、光、特に可視光を透過できる透光性を有する基材を意味し、透光性とは、波長380nm〜780nmにわたる光線に対しての透過率が80%以上となる特性をいう。
基材を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマーなどのポリオレフィン;環状オレフィン系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート;ポリメタクリル酸エステル;ポリアクリル酸エステル;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース及びセルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースエステル;ポリエチレンナフタレート;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィド;及びポリフェニレンオキシド等が挙げられる。好ましくは、セルロースエステル、環状オレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、又はポリメタクリル酸エステルである。
セルロースエステルは、セルロースに含まれる水酸基の少なくとも一部が、エステル化されたものであり、市場から入手することができる。また、セルロースエステルを含む基材も市場から入手することができる。市販のセルロースエステルを含む基材としては、フジタック(登録商標)フィルム(富士写真フイルム(株))、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株))、KC8UY(コニカミノルタオプト(株))及び、KC4UY(コニカミノルタオプト(株))等が挙げられる。
環状オレフィン系樹脂とは、ノルボルネン又は多環ノルボルネン系モノマー等の環状オレフィンの重合体、若しくはそれらの共重合体を含むものである。当該環状オレフィン系樹脂は、開環構造を含んでもよく、また、開環構造を含む環状オレフィン系樹脂を水素添加したものでもよい。また、当該環状オレフィン系樹脂は、透明性を著しく損なわず、著しく吸湿性を増大させない範囲で、鎖状オレフィン及びビニル化芳香族化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。また、当該環状オレフィン系樹脂は、その分子内に極性基が導入されていてもよい。
鎖状オレフィンは、エチレン及びプロピレン等が挙げられ、ビニル化芳香族化合物は、スチレン、α−メチルスチレン及びアルキル置換スチレン等が挙げられる。
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィン又はビニル化芳香族化合物との共重合体である場合、環状オレフィンに由来する構造単位の含有量は、共重合体の全構造単位に対して、通常50モル%以下であり、好ましくは15〜50モル%である。
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンと、ビニル化芳香族化合物との三元共重合体である場合、鎖状オレフィンに由来する構造単位の含有量は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%であり、ビニル化芳香族化合物に由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%である。このような三元共重合体は、高価な環状オレフィンの使用量を比較的少なくすることができるという利点がある。
環状オレフィン系樹脂は、市場から入手できる。市販の環状オレフィン系樹脂は、Topas(登録商標)(Ticona社製)、アートン(登録商標)(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(登録商標)及びゼオネックス(ZEONEX)(登録商標)(以上、日本ゼオン(株)製)、並びにアペル(登録商標)(三井化学(株)製)等が挙げられる。このような環状オレフィン系樹脂を、例えば、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の手段により製膜して、基材とすることができる。市販の環状オレフィン系樹脂を含む基材は、エスシーナ(登録商標)及びSCA40(以上、積水化学工業(株)製)、ゼオノアフィルム(登録商標)(オプテス(株))及び、アートンフィルム(登録商標)(JSR(株))等が挙げられる。
基材には、表面処理を施してもよい。基材の表面処理は、例えば、真空雰囲気下から大気圧雰囲気下でのコロナまたはプラズマ処理、レーザー処理、オゾン処理、ケン化処理、火炎処理、カップリング剤の塗布処理、プライマー処理及び、反応性モノマーや反応性を有するポリマーを基材表面に付着させた後に放射線、プラズマ又は紫外線を照射して反応させるグラフト重合法による処理などが挙げられる。中でも、真空雰囲気下から大気圧雰囲気下でのコロナまたはプラズマ処理が好ましい。
コロナまたはプラズマによる基材の表面処理としては、大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、コロナまたはプラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法、対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化し、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法、および、低圧条件下で、グロー放電プラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法が挙げられる。
中でも、大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、コロナまたはプラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法、または、対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化し、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法が好ましい。かかるコロナまたはプラズマによる表面処理は、通常、市販の表面処理装置により行われる。
基材は、偏光膜組成物を塗布する面とは反対の面に保護フィルムを有していてもよい。保護フィルムとしては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリオレフィンなどのフィルム、並びに、当該フィルムにさらに粘着層を有するフィルム等が挙げられる。中でも、乾燥時における熱変形が小さいため、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。保護フィルムを、偏光膜組成物を塗布する面とは反対の面に有することで、基材搬送時のフィルムのゆれや塗布面のわずかな振動を抑えることができ、塗膜の均一性を向上させることができる。
基材の厚さは、実用的な取扱いができる程度の重量である点では、薄い方が好ましいが、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る傾向がある。基材の厚さは、通常5〜300μmであり、好ましくは20〜200μmである。
<工程(a)〜(c)>
配向膜は、
(a)前記基材に配向膜組成物を塗布して第1塗布膜を形成する工程、
(b)前記第1塗布膜を乾燥させて第1乾燥膜を形成する工程、
(c)前記第1乾燥膜に偏光を照射して配向膜を形成する工程、
を経て基板上に形成される。配向膜は、その上に塗布する偏光膜組成物に含まれる重合性液晶化合物を一定の方向に配向させる配向規制力を有する。重合性液晶化合物は、その分子長軸方向が配向規制力の方向に対して平行となるように配向することができる。配向膜の配向規制力の方向は、通常、照射する偏光の偏光方向に対して平行又は垂直方向である。
配向膜は、偏光膜組成物の塗布等により溶解しない溶剤耐性を有し、また、溶剤の除去や二色性色素を配向させるための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向膜の膜厚は、例えば10nm〜10000nmであり、好ましくは10nm〜1000nmであり、より好ましくは500nm以下であり、また、より好ましくは10nm以上である。上記範囲とすれば、配向規制力が十分に発現する。
<配向膜組成物>
配向膜組成物は、光反応性基を有するポリマー又はモノマー、及び溶剤を含有する。光反応性基とは、光を照射することにより配向能を示す基をいう。具体的に、光反応性基は、光を照射することで分子の配向誘起又は異性化反応、二量化反応、光架橋反応、あるいは光分解反応のような、配向能の起源となる光反応をする。当該光反応性基の中でも、二量化反応又は光架橋反応を起こすものが、配向性に優れる点で好ましい。以上のような反応を生じうる光反応性基としては、不飽和結合、特に二重結合を有するものが好ましく、炭素−炭素二重結合(C=C結合)、炭素−窒素二重結合(C=N結合)、窒素−窒素二重結合(N=N結合)、及び炭素−酸素二重結合(C=O結合)からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
C=C結合を有する光反応性基としては例えば、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾ−ル基、スチルバゾリウム基、カルコン基及びシンナモイル基などが挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、芳香族シッフ塩基及び芳香族ヒドラゾンなどの構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基及びホルマザン基などや、アゾキシベンゼンを基本構造とするものが挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基及びマレイミド基などが挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基及びハロゲン化アルキル基などの置換基を有していてもよい。
中でも、光二量化反応する光反応性基が好ましく、光配向に必要な偏光の照射量が比較的少なく、かつ、熱安定性や経時安定性に優れる光配向膜が得られやすいという点で、シンナモイル基およびカルコン基が好ましい。光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。
配向膜組成物の溶剤としては、光反応性基を有するポリマー及びモノマーを溶解するものが好ましい。該溶剤は、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ又はプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、ガンマーブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート又は乳酸エチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの非塩素系脂肪族炭化水素溶剤;トルエン又はキシレンなどの非塩素系芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリルなどのニトリル系溶剤;テトラヒドロフラン又はジメトキシエタンなどのエーテル系溶剤;クロロホルム又はクロロベンゼンなどの塩素系溶剤;などが挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよいし、組み合わせてもよい。
配向膜組成物に対する、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの含有量は、当該光反応性基を有するポリマー又はモノマーの種類や製造しようとする光配向膜の厚みによって適宜調節できるが、少なくとも0.2質量%以上とすることが好ましく、0.3〜10質量%の範囲が特に好ましい。また、配向膜の特性が著しく損なわれない範囲で、ポリビニルアルコ−ルやポリイミドなどの高分子材料や光増感剤が含まれていてもよい。
<第1塗布膜>
工程(a)において、配向膜組成物を基材に塗布することにより第1塗布膜が形成される。配向膜組成物を基材に塗布する方法としては、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、アプリケータ法及びフレキソ法等が挙げられる。なお、これらの方法によると、長尺の基材に配向膜組成物を連続的に塗布することができる。好ましくは、グラビアコーティング法、ダイコーティング法及びフレキソ法である。
<第1乾燥膜>
工程(b)において、第1塗布膜を乾燥することにより第1乾燥膜が形成される。本明細書においては、第1塗布膜の全質量に対して第1塗布膜が含有する溶剤の含有量が50質量%以下となったものを第1乾燥膜という。
第1塗布膜を乾燥する方法は、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥法及び減圧乾燥法等が挙げられる。好ましくは、通風乾燥法と加熱乾燥法とを組み合わせた方法である。乾燥温度は、10〜250℃好ましく、25〜200℃がさらに好ましい。乾燥時間は、10秒間〜60分間が好ましく、30秒間〜30分間がより好ましい。乾燥することで第1塗布膜に含まれる溶剤が除去される。
第1乾燥膜における、溶剤の含有量は好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、特に好ましくは1質量%以下である。
<配向膜>
工程(c)において、第1乾燥膜に偏光を照射して配向規制力を有する配向膜が形成される。基材及び配向膜が長尺である場合、配向膜の配向規制力の方向と配向膜の長手方向とのなす角度が、好ましくは0°±15°または90°±15°であり、より好ましくは0°±10°または90°±10°であり、さらに好ましくは0°±5°または90°±5°であり、特に好ましくは0°±1°または90°±1°である。配向膜の配向規制力の方向は、照射する偏光の偏光方向によって調整することができる。配向規制力の方向は、光反応性基を有するポリマーの種類によっても変わりえる。
偏光の偏光方向と配向膜の配向規制力の方向とが直交である場合、偏光の偏光方向は、配向膜の長手方向に対して、好ましくは0°±15°であり、より好ましくは0°±10°であり、さらに好ましくは0°±5°であり、特に好ましくは0°±1°である。一方、偏光の偏光方向と配向膜の配向規制力の方向とが平行である場合、偏光の偏光方向は、配向膜の長手方向に対して、好ましくは90°±15°であり、より好ましくは90°±10°であり、さらに好ましくは90°±5°であり、特に好ましくは90°±1°である。
偏光は、第1乾燥膜側から第1乾燥膜に直接照射してもよいし、基材側から基材を透過させて照射してもよい。
偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収できる波長領域のものが好ましい。具体的には、波長250〜400nmの範囲の紫外線が好ましい。偏光の光源は、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArFなどの紫外光レ−ザ−などが挙げられ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプが好ましい。これらのランプは、波長313nmの紫外線の発光強度が大きいため好ましい。
偏光は、例えば前記光源からの光を、偏光子を通過させることにより得られる。前記偏光子の偏光角を調整することにより、偏光の方向を任意に調整することができる。前記偏光子は、偏光フィルターやグラントムソン、グランテ−ラ−等の偏光プリズムやワイヤーグリッドタイプの偏光子が挙げられる。偏光は、実質的に平行光であると好ましい。
かくして、配向膜が得られる。配向膜は、液晶材料の配向を誘起することができる。配向膜の配向規制方向が長尺の基材の長手方向に対して平行であると、吸収軸の方向が長尺の基材の長手方向に対して平行である長尺の偏光フィルムの製造に有用である。配向膜の配向規制方向が長尺の基材の長手方向に対して直交であると、吸収軸の方向が長尺の基材の長手方向に対して直交である長尺の偏光フィルムの製造に有用である。
<工程(d)>
配向膜上に偏光膜を形成する工程(d)は、
(d1)前記配向膜上に偏光膜組成物を塗布して第2塗布膜を形成する工程、
(d2)前記第2塗布膜を乾燥させて第2乾燥膜を形成する工程、
(d3)前記第2乾燥膜を硬化させて前記偏光膜を形成する工程、を含む。
<偏光膜組成物>
偏光膜組成物は、好ましくは二色性色素及び重合性液晶化合物を含む。重合性液晶化合物を含む偏光膜は、強度が向上し、また、色ムラが減少する。偏光膜組成物の粘度は、第2塗布膜の膜厚にムラが生じにくくなるため、10mPa・s以下が好ましく、0.1〜7mPa・sがより好ましい。偏光膜組成物は、さらに、溶剤、重合開始剤、増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、及び重合性非液晶化合物等を含んでもよい。
<二色性色素>
二色性色素とは、分子の長軸方向における吸光度と、短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素をいう。
二色性色素は、300〜700nmの範囲に吸収極大波長(λMAX)を有するものが好ましい。このような二色性色素は、例えば、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素及びアントラキノン色素などが挙げられるが、中でもアゾ色素が好ましい。アゾ色素は、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素及びスチルベンアゾ色素などが挙げられ、好ましくはビスアゾ色素及びトリスアゾ色素である。二色性色素は単独でも、組み合わせても良いが、3種類以上を組み合わせるのが好ましい。特に、3種類以上のアゾ化合物を組み合わせるのが好ましい。
アゾ色素は、例えば、式(2)で表される化合物(以下、場合により「化合物(2)」という。)が挙げられる。
(−N=N−A−N=N−A (2)
[式(2)中、
及びAは、互いに独立に、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基又は置換基を有していてもよい1価の複素環基を表す。Aは、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基、置換基を有していてもよいナフタレン−1,4−ジイル基又は置換基を有していてもよい2価の複素環基を表す。pは1〜4の整数を表す。pが2以上の整数である場合、複数のAは互いに独立して同一でも異なっていてもよい。]
1価の複素環基としては、キノリン、チアゾール、ベンゾチアゾール、チエノチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール及びベンゾオキサゾールなどの複素環化合物から1個の水素原子を除いた基が挙げられる。2価の複素環基としては、前記複素環化合物から2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
及びAにおけるフェニル基、ナフチル基及び1価の複素環基、並びにAにおけるp−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基及び2価の複素環基が任意に有する置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びブトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4のフッ化アルキル基;シアノ基;ニトロ基;ハロゲン原子;アミノ基、ジエチルアミノ基及びピロリジノ基などの置換又は無置換アミノ基(置換アミノ基とは、炭素数1〜6のアルキル基を1つ又は2つ有するアミノ基、あるいは2つの置換アルキル基が互いに結合して炭素数2〜8のアルカンジイル基を形成しているアミノ基を意味する。無置換アミノ基は、−NH2である。)が挙げられる。なお、炭素数1〜6のアルキル基の具体例は、化合物(1)
のフェニレン基などが任意に有する置換基で例示したものと同じである。
化合物(2)のなかでも、以下の式(2−1)〜式(2−6)でそれぞれ表される化合物が好ましい。
Figure 2020160394
Figure 2020160394
[式(2−1)〜(2−6)中、
〜B20は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基(置換アミノ基及び無置換アミノ基の定義は前記のとおり)、塩素原子又はトリフルオロメチル基を表す。
n1〜n4は、互いに独立に0〜3の整数を表す。
n1が2以上である場合、複数のBは互いに独立して同一でも異なっていてもよく、
n2が2以上である場合、複数のBは互いに独立して同一でも異なっていてもよく、
n3が2以上である場合、複数のBは互いに独立して同一でも異なっていてもよく、
n4が2以上である場合、複数のB14は互いに独立して同一でも異なっていてもよい。]
前記アントラキノン色素は、式(2−7)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020160394
[式(2−7)中、
〜Rは、互いに独立に、水素原子、−R、−NH、−NHR、−NR 、−SR又はハロゲン原子を表す。
は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。]
前記オキサゾン色素は、式(2−8)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020160394
[式(2−8)中、
〜R15は、互いに独立に、水素原子、−R、−NH、−NHR、−NR 、−SR又はハロゲン原子を表す。
は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。]
前記アクリジン色素は、式(2−9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020160394
[式(2−9)中、
16〜R23は、互いに独立に、水素原子、−R、−NH、−NHR、−NR 、−SR又はハロゲン原子を表す。
は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。]
式(2−7)、式(2−8)及び式(2−9)における、Rで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基などが挙げられ、炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、トルイル基、キシリル基及びナフチル基などが挙げられる。
前記シアニン色素は、式(2−10)で表される化合物及び式(2−11)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020160394
[式(2−10)中、
及びDは、互いに独立に、式(2−10a)〜式(2−10d)のいずれかで表される基を表す。
Figure 2020160394

n5は1〜3の整数を表す。]
Figure 2020160394
[式(2−11)中、
及びDは、互いに独立に、式(2−11a)〜式(2−11h)のいずれかで表される基を表す。
Figure 2020160394

n6は1〜3の整数を表す。]
偏光膜組成物における二色性色素の含有量は、二色性色素の配向を良好にする観点から、偏光膜組成物の固形分100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.1質量部以上20質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上10質量部以下がさらに好ましく、0.1質量部以上5質量部以下が特に好ましい。ここで、固形分とは、偏光膜組成物から溶剤を除いた成分の合計量のことをいう。
<重合性液晶化合物>
重合性液晶化合物とは、重合性基を有し、かつ、液晶性を示す化合物である。重合性基とは、重合反応に関与する基を意味し、光重合性基であることが好ましい。ここで、光重合性基とは、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸などによって重合反応し得る基のことをいう。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。液晶性を示す化合物は、サーモトロピック性液晶でもリオトロピック液晶でもよく、また、サーモトロピック液晶における、ネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。
重合性液晶化合物は、より高い偏光特性が得られるという点でスメクチック液晶化合物が好ましく、高次スメクチック液晶化合物がより好ましい。中でも、スメクチックB相、スメクチックD相、スメクチックE相、スメクチックF相、スメクチックG相、スメクチックH相、スメクチックI相、スメクチックJ相、スメクチックK相またはスメクチックL相を形成する高次スメクチック液晶化合物がより好ましく、スメクチックB相、スメクチックF相またはスメクチックI相を形成する高次スメクチック液晶化合物がより好ましい。重合性液晶化合物が形成する液晶相がこれらの高次スメクチック相であると、配向秩序度のより高い偏光膜を製造することができる。また、このように配向秩序度の高い偏光膜はX線回折測定においてヘキサチック相やクリスタル相といった高次構造由来のブラッグピークが得られる。当該ブラッグピークは、分子配向の周期構造に由来するピークであり、重合性液晶化合物が形成する液晶相がこれらの高次スメクチック相であると、その周期間隔が3.0〜6.0Åである膜を得ることができる。このような化合物は、具体的には、下記式(B)で表される化合物(以下、化合物(B)ということがある。)等が挙げられる。当該重合性液晶化合物は、単独で用いてもよいし、組み合わせてもよい。
−V−W−X−Y−X−Y−X−W−V−U (B)
[式(B)中、
、X及びXは、互いに独立に、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基又は置換基を有していてもよいシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表す。ただし、X、X及びXのうち少なくとも1つは、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基である。シクロへキサン−1,4−ジイル基を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−NR−に置き換わっていてもよい。Rは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。
及びYは、互いに独立に、−CHCH−、−CHO−、−COO−、−OCOO−、単結合、−N=N−、−CR=CR−、−C≡C−又は−CR=N−を表す。R及びRは、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
は、水素原子又は重合性基を表す。
は、重合性基を表す。
及びWは、互いに独立に、単結合、−O−、−S−、−COO−又は−OCOO−を表す。
及びVは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−NH−に置き換わっていてもよい。]
化合物(B)において、X、X及びXのうち少なくとも1つは、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基であることが好ましい。
置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基は、無置換であることが好ましい。置換基を有していてもよいシクロへキサン−1,4−ジイル基は、置換基を有していてもよいトランス−シクロへキサン−1,4−ジイル基であることが好ましく、置換基を有していてもよいトランス−シクロへキサン−1,4−ジイル基は無置換であることが好ましい。
置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基又は置換基を有していてもよいシクロへキサン−1,4−ジイル基が任意に有する置換基は、メチル基、エチル基及びブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基およびハロゲン原子などが挙げられる。
は、−CHCH−、−COO−又は単結合であると好ましく、Yは、−CHCH−又は−CHO−であると好ましい。
は、重合性基である。Uは、水素原子又は重合性基であり、好ましくは重合性基である。U及びUは、ともに重合性基であると好ましく、ともに光重合性基であると好ましい。光重合性基を有する重合性液晶化合物は、より低温条件下で重合できる点で有利である。
及びUで表される重合性基は互いに独立して異なっていてもよいが、同一であると好ましい。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。
及びVで表されるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基及びイコサン−1,20−ジイル基などが挙げられる。V及びVは、好ましくは炭素数2〜12のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数6〜12のアルカンジイル基である。
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルカンジイル基が任意に有する置換基としては、シアノ基及びハロゲン原子などが挙げられるが、該アルカンジイル基は、無置換であることが好ましく、無置換且つ直鎖状のアルカンジイル基であることがより好ましい。
及びWは、互いに独立に、好ましくは単結合又は−O−である。
化合物(B)の具体例は、式(1−1)〜式(1−23)で表される化合物などが挙げられる。化合物(B)が、シクロヘキサン−1,4−ジイル基を有する場合、そのシクロヘキサン−1,4−ジイル基は、トランス体であることが好ましい。
Figure 2020160394
Figure 2020160394
Figure 2020160394
Figure 2020160394
例示した化合物(B)の中でも、式(1−2)、式(1−3)、式(1−4)、式(1−6)、式(1−7)、式(1−8)、式(1−13)、式(1−14)及び式(1−15)でそれぞれ表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
例示した化合物(B)は、単独又は組み合わせて、長尺偏光膜に用いることができる。
また、2種以上の重合性液晶化合物を組み合わせる場合には、少なくとも1種が化合物(B)であると好ましく、2種以上が化合物(B)であるとより好ましい。組み合わせることにより、液晶−結晶相転移温度以下の温度でも一時的に液晶性を保持することができる場合がある。2種類の重合性液晶化合物を組み合わせる場合の混合比は、通常、1:99〜50:50であり、好ましくは5:95〜50:50であり、より好ましくは10:90〜50:50である。
化合物(B)は、例えば、Lub et al. Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115, 321−328(1996)、又は特許第4719156号などに記載の公知方法で製造される。
偏光膜組成物における重合性液晶化合物の含有割合は、重合性液晶化合物の配向性を高くするという観点から、偏光膜組成物の固形分100質量部に対して、通常70〜99.5質量部であり、好ましくは80〜99質量部であり、より好ましくは80〜94質量部であり、さらに好ましくは80〜90質量部である。
<溶剤>
溶剤は、重合性液晶化合物を完全に溶解し得るものが好ましく、また、重合性液晶化合物の重合反応に不活性な溶剤であることが好ましい。
溶剤は、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン又はプロピレングリコールメチルエーテルアセテート及び乳酸エチルなどのエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン及びメチルイソブチルケトンなどのケトン溶剤;ペンタン、ヘキサン及びヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶剤;トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリルなどのニトリル溶剤;テトラヒドロフラン及びジメトキシエタンなどのエーテル溶剤;クロロホルム及びクロロベンゼンなどの塩素含有溶剤;などが挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよいし、組み合わせてもよい。
溶剤の含有量は、前記偏光膜組成物の総量に対して50〜98質量%が好ましい。換言すると、偏光膜組成物における固形分は、2〜50質量%が好ましい。該固形分が50質量%以下であると、偏光膜組成物の粘度が低くなることから、偏光膜の厚みが略均一になることで、当該偏光膜にムラが生じにくくなる傾向がある。また、かかる固形分は、製造しようとする偏光膜の厚みを考慮して定めることができる。
<重合開始剤>
重合開始剤は、重合性液晶化合物などの重合反応を開始できる化合物である。重合開始剤は、光の作用により活性ラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。
重合開始剤は、例えばベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩などが挙げられる。
ベンゾイン化合物は、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
ベンゾフェノン化合物は、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
アルキルフェノン化合物は、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1,2−ジフェニル−2,2−ジメトキシエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド化合物は、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
トリアジン化合物は、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン及び2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
重合開始剤には市販のものを用いることができる。市販の重合開始剤は、イルガキュア(Irgacure)(登録商標)907、184、651、819、250及び、369(BASFジャパン(株)製);セイクオール(登録商標)BZ、Z及び、BEE(精工化学(株)製);カヤキュアー(kayacure)(登録商標)BP100及び、UVI−6992(ダウ社製);アデカオプトマーSP−152及び、SP−170((株)ADEKA製);TAZ−A及び、TAZ−PP(DKSHジャパン(株)製);及び、TAZ−104((株)三和ケミカル製)等が挙げられる。
重合開始剤は、偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合に、偏光膜組成物に含まれると好ましい。偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合の、偏光膜組成物における重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の配向を乱しにくいという観点から、重合性液晶化合物の含有量100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜8質量部である。
<増感剤>
増感剤は、光増感剤が好ましい。増感剤は、例えば、キサントン及びチオキサントンなどのキサントン化合物(例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなど);アントラセン及びアルコキシ基含有アントラセン(例えば、ジブトキシアントラセンなど)などのアントラセン化合物;フェノチアジン及びルブレンなどが挙げられる。
増感剤は、偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合に、偏光膜組成物に含まれると好ましい。偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合の、偏光膜組成物における増感剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜8質量部である。
<重合禁止剤>
前記重合禁止剤は、ハイドロキノン、アルコキシ基含有ハイドロキノン、アルコキシ基含有カテコール(例えば、ブチルカテコールなど)、ピロガロール、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカルなどのラジカル捕捉剤;チオフェノール類;β−ナフチルアミン類及びβ−ナフトール類等が挙げられる。
重合禁止剤は、偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合に、偏光膜組成物に含まれると好ましい。重合禁止剤により、重合性液晶化合物の重合反応の進行度合いをコントロールすることができる。
偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合の、偏光膜組成物における増感剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜8質量部である。
<レベリング剤>
レベリング剤は、偏光膜組成物の流動性を調整し、偏光膜組成物の塗布膜をより平坦にする機能を有し、例えば、界面活性剤を挙げることができる。好ましいレベリング剤としては、ポリアクリレート化合物を主成分とするレベリング剤及びフッ素原子含有化合物を主成分とするレベリング剤が挙げられる。
ポリアクリレート化合物を主成分とするレベリング剤としては、”BYK−350、BYK−352、BYK−353、BYK−354、BYK−355、BYK−358N、BYK−361N、BYK−380、BYK−381及び、BYK−392(BYK Chemie社製)等が挙げられる。
フッ素原子含有化合物を主成分とするレベリング剤としては、メガファック(登録商標)R−08、R−30、R−90、F−410、F−411、F−443、F−445、F−470、F−471、F−477、F−479、F−482、F−483(DIC(株)製);サーフロン(登録商標)S−381、S−382、S−383、S−393、SC−101、SC−105、KH−40及び、SA−100(AGCセイミケミカル(株)製);E1830及び、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製);エフトップEF301、EF303、EF351及び、EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)等が挙げられる。
レベリング剤は、偏光膜組成物に重合性液晶化合物が含まれる場合に、偏光膜組成物に含まれると好ましい。偏光膜組成物におけるレベリング剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量100質量部に対して、通常0.3質量部以上5質量部以下であり、好ましくは0.5質量部以上3質量部以下である。
レベリング剤の含有量が前記の範囲内であると、重合性液晶化合物を水平配向させることが容易であり、かつ得られる長尺偏光膜がより平滑となる傾向があるため好ましい。重合性液晶化合物に対するレベリング剤の含有量が前記の範囲を超えると、得られる偏光膜にムラが生じやすい傾向があるため好ましくない。偏光膜組成物は、レベリング剤を2種類以上含有していてもよい。
<重合性非液晶化合物>
偏光膜組成物は、重合性非液晶化合物を含有しても良い。重合性非液晶化合物を含有することで、重合反応性部位の架橋密度を高め、偏光膜の強度を向上させることができる。
重合性非液晶化合物は、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナート基からなる群のうち少なくとも1個以上の重合性基を有することが好ましい。より好ましくは2個以上10個以下の重合性基を有することが好ましく、更に好ましくは3個以上8個以下の重合性基を有することが好ましい。
偏光膜組成物における重合性非液晶化合物の含有量は、偏光膜組成物の固形分100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
<第2塗布膜>
工程(d1)において、偏光膜組成物を配向膜の上に塗布することにより第2塗布膜が形成される。
偏光膜組成物を配向膜に塗布する方法は、配向膜組成物の塗布方法と同様の方法が挙げられる。二色性色素がリオトロピック液晶性を有する場合は、せん断力をかけて塗布することにより、二色性色素を配向させることができる。
<第2乾燥膜>
工程(d2)において、第2塗布膜を乾燥させて第2乾燥膜が形成される。本明細書においては、第2塗布膜の全質量に対して第2塗布膜における溶剤の含有量が50質量%以下となったものを第2乾燥膜という。該溶剤の含有量は好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、特に好ましくは1質量%以下である。
第2塗布膜を乾燥する方法は、第1塗布膜を乾燥する方法と同様の方法が挙げられる。第2塗布膜を加熱乾燥し、二色性色素及び重合性液晶化合物を液晶相に転移させることで、二色性色素及び重合性液晶化合物は、通常、配向する。
乾燥後の第2乾燥膜に含まれる二色性色素及び重合性液晶化合物が液晶相を形成していない場合、これらが液晶相を示す温度にまで第2乾燥膜を加熱することで液晶相を形成することができる。第2乾燥膜に含まれる二色性色素及び重合性液晶化合物を溶液状態に転移する温度以上に加熱し、次いで該二色性色素又は重合性液晶化合物が液晶相を示す温度まで冷却することにより、液晶相を形成してもよい。
なお、上記乾燥と、上記液晶相を形成するための加熱は、同一の加熱工程によって行ってもよい。
<偏光膜>
第2乾燥膜は、そのまま偏光膜として用いてもよいが、第2乾燥膜に重合性液晶化合物が含まれる場合は、工程(d3)により硬化するのが好ましい。硬化するとは、第2乾燥膜に含まれる重合性液晶化合物を重合することであり、重合方法としては、加熱及び光照射が挙げられ、好ましくは光照射である。この硬化により、第2乾燥膜に含まれる二色性色素を配向した状態で固定することができる。
硬化は、重合性液晶化合物に液晶相を形成させた状態で行うのが好ましく、液晶相を示す温度で、光照射して硬化してもよい。
光照射における光は、可視光、及び紫外光が挙げられる。取り扱いやすい点で、紫外光が好ましい。光は、第2乾燥膜に直接照射してもよいし、長尺基材を透過させて照射してもよい。
前記光照射の光源は、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArFなどの紫外光レ−ザ−などが挙げられ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプが好ましい。これらのランプは、波長313nmの紫外線の発光強度が大きいため好ましい。
偏光膜の厚さは、通常5μm以下であり、好ましくは0.5μm以上3μm以下であり、より好ましくは1μm以上3μm以下である。長尺偏光膜の厚さは、干渉膜厚計やレーザー顕微鏡あるいは触針式膜厚計で測定することができる。また、長尺偏光膜は好ましくはX線回折測定においてブラッグピークを示す。
<工程(e)>
本発明の製造方法は、上記基材と上記配向膜とを少なくとも含む配向膜積層体を、温度が60℃〜150℃の雰囲気下で一軸延伸を行う工程(e)を含む。工程(e)は、配向膜を形成する工程(c)の後であれば、そのタイミングは限定されることはなく、工程(c)の後で工程(d)の前であってもよいし、工程(d)と同時であってもよいし、工程(d)の後であってもよい。
工程(e)において、一軸延伸を行う方向は配向膜の配向規制力の方向とのなす角度が好ましくは0°±15°または90°±15°の範囲内であり、より好ましくは0°±10°または90°±10°であり、さらに好ましくは0°±5°または90°±5°であり、特に好ましくは0°±1°または90°±1°である。
長尺の配向膜積層体を連続的に一軸延伸する方法としては、ニップロールを用いる方法、配向膜積層体の両端をクリップして配向膜積層体の幅方向に延伸する方法などが挙げられる。ニップロールを用いる方法では、一対のロールからなるニップロールの一対のロール間に配向膜積層体を挟圧して、一対のロールの回転速度を相対的に変えることで、配向膜積層体を搬送方向に一軸延伸する。
配向膜積層体を一軸延伸する際には、雰囲気温度を調整できる手段を用いる。例えば、配向膜積層体を加熱炉内で一軸延伸することにより雰囲気温度を調整することができる。雰囲気温度は60℃〜150℃とし、65℃〜100℃であることが好ましい。さらには、一軸延伸時の配向膜積層体の基材の温度が60℃〜150℃であることが好ましく、65℃〜100℃であることがより好ましい。
一軸延伸の延伸倍率は、1.05倍〜1.5倍であることが好ましく、1.1倍〜1.3倍であることがより好ましい。
本発明の製造方法は、工程(e)を含むことにより、偏光フィルムのオーダーパラメータ(S)を向上させることができ、視感度補正偏光度(Py)の値を向上させることができ、面内で均一な色味を得やすくすることができる。
<偏光フィルム>
上記の方法によると、基材と、配向膜と、偏光膜とをこの順に含む偏光フィルムであって、良好な光学特性を有する偏光フィルムを製造することができる。本発明の偏光フィルムに、さらに1/4λ波長板を貼合することにより、円偏光板を得ることができる。
偏光フィルムは、長尺である場合、これを枚葉状に切断することで枚葉状の偏光フィルムが得られる。枚葉状とは、フィルムの長手方向と短手方向のバランスが著しく異なるものを除くものであり、本明細書においては、長手方向の長さが短手方向の長さの5倍以下であれば枚葉状という。切断は任意の方法で行うことができる。
本発明の偏光フィルムの好ましい形態は、基材と偏光膜とを含み、偏光膜は二色性色素と重合性液晶化合物の重合物とを含む。
本発明の偏光フィルムのオーダーパラメータ(S)の平均値(S1ave)は、好ましくは下記式(1a)の関係を満たし、より好ましくは下記式(1b)の関係を満たす。
1ave≧0.998 (1a)
1ave≧0.999 (1b)
任意領域のオーダーパラメータ(S)は、偏光フィルムの任意領域を複数の微小領域に区分し、各微小領域の吸収軸の軸角度をθ、微小領域の軸角度θの標準偏差をσとしたときに、式(2)で定義される値である。吸収軸の軸角度は二色性色素の配向方向に依存する。
=(3cosσ−1)/2 (2)
式(2)からわかるように、S=0の場合、二色性色素の配向方向に秩序がない状態を示し、S=1の場合、二色性色素が特定の方向に一致して配列している状態であることを示す。本明細書において、オーダーパラメータ(S)及びオーダーパラメータの平均値(S1ave)は、実施例に記載の方法によって求める値とする。
本発明の偏光フィルムの、延伸方向に直交する方向(例えば吸収軸方向)のオーダーパラメータ差(ΔS)は、好ましくは下記式(3a)の関係を満たし、より好ましくは下記式(3b)の関係を満たす。
ΔS≦0.0015 (3a)
ΔS≦0.0010 (3b)
延伸方向に直交する方向のオーダーパラメータ差(ΔS)は、下記式(4)で定義されるように、延伸方向に直交する方向に並んだ複数の領域のオーダーパラメータ(S)の内、最大値S1maxと最小値S1minとの差で定義される値である。本明細書において、オーダーパラメータ差(ΔS)は、実施例に記載の方法によって求める値とする。
ΔS=S1max−S1min (4)
本発明の偏光フィルムの視感度補正偏光度(Py)は、好ましくは下記式(6a)の関係を満たし、より好ましくは下記式(6b)の関係を満たす。本発明の偏光フィルムの視感度補正偏光度(Py)は下記式(6c)の関係を満たしていてもよい。
Py≧97.0 (6a)
Py≧98.0 (6b)
Py≦99.99 (6c)
本発明の偏光フィルムの視感度補正透過率(Ty)は、通常35%以上であり、好ましくは40%以上であり、より好ましくは42%以上である。Tyが35%以上であると白輝度が向上するため好ましい。尚、ここでの透過率とは基材フィルムと空気界面での屈折率差に伴う界面反射損失分や基材フィルム自体の吸収による損失分も含む。また、アンチグレア処理等により偏光フィルムに防眩性能を付与した場合には、散乱光を含めて積分球により測定した値である。
<偏光フィルムの連続的製造方法>
本発明の偏光フィルムは、長尺である場合、通常、Roll to Roll形式により連続的に製造する。図1を参照して、長尺偏光フィルムを、Roll to Roll形式により連続的に製造する方法の要部の一例を説明する。
長尺基材が第1の巻芯210Aに巻き取られている第1ロール210は、例えば市場から容易に入手できる。このようなロールの形態で市場から入手できる長尺基材は、すでに例示した基材の中でも、セルロースエステル、環状オレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート又はポリメタクリル酸エステルからなるフィルムなどが挙げられる。
続いて、前記第1ロール210から長尺基材を巻き出す。長尺基材を巻き出す方法は該第1ロール210の巻芯210Aに適当な回転手段を設置し、当該回転手段により第1ロール210を回転させることにより行われる。また、第1ロール210から長尺基材を搬送する方向に、適当な補助ロール300を設置し、当該補助ロール300の回転手段で長尺基材を巻き出す形式でもよい。さらに、第1の巻芯210A及び補助ロール300ともに回転手段を設置することで、長尺基材に適度な張力を付与しながら、長尺基材を巻き出す形式でもよい。
前記第1ロール210から巻き出された長尺基材は、塗布装置211Aを通過する際に、その表面上に塗布装置211Aにより配向膜組成物が塗布される(工程(a))。このように連続的に配向膜組成物を塗布する塗布装置211Aは、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、フレキソ法が好ましい。
塗布装置211Aを通過して第1塗布膜が形成された長尺基材は、乾燥炉212Aへ搬送され、乾燥炉212Aによって第1塗布膜が乾燥されて第1乾燥膜が形成される(工程(b))。乾燥炉212Aには、例えば、通風乾燥法と加熱乾燥法とを組み合わせた熱風式乾燥炉が用いられる。乾燥炉212Aの設定温度は、光配向膜組成物に含まれる溶剤の種類などに応じて定められる。乾燥炉212Aは、互いに異なる設定温度の、複数のゾーンからなるものであってもよいし、互いに異なる設定温度の複数の乾燥炉を直列に設置したものであってもよい。
得られた第1乾燥膜に、偏光照射装置213Aによって偏光を照射することにより、長尺配向膜が得られる(工程(c))。その際、配向膜の配向規制力の方向が長尺基材の長手方向となるように偏光を照射する。
長尺配向膜が形成された長尺基材は、加熱炉214へ搬送され、加熱炉によって長尺基材と長尺配向膜とからなる配向膜積層体が加熱される。加熱炉214内では、配向膜積層体は、一対のニップロール215間に搬送され、長軸方向に一軸延伸される(工程(e))。加熱炉214の温度は、好ましくは60℃〜150℃であり、より好ましくは65℃〜100℃である。ニップロール215により一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは1.05倍〜1.5倍であり、より好ましくは1.1倍〜1.3倍である。
続いて、長尺配向膜が形成された長尺基材は、塗布装置211Bを通過する。塗布装置211Bによって、長尺配向膜上に偏光膜組成物(重合性液晶化合物を含むもの)が塗布され、第2塗布膜が形成される(工程d1)。その後、乾燥炉212Bを通過することにより、第2乾燥膜が形成される(工程d2)。乾燥炉212Bは、乾燥炉212Aと同様に、互いに異なる設定温度の複数のゾーンからなるものであってもよいし、互いに異なる設定温度の複数の乾燥炉を直列に設置したものであってもよい。
乾燥炉212Bを通過することにより、偏光膜組成物に含まれる重合性液晶化合物が液晶相を形成し、二色性色素が配向する。第2乾燥膜に含まれる重合性液晶化合物が液晶相を形成した状態で、光照射装置213Bによって光を照射することにより、該重合性液晶化合物は液晶相を保持したまま重合して、長尺偏光膜が形成される(工程d3)。
かくして得られた長尺偏光フィルムは、第2の巻芯220Aに巻き取られ、第2ロール220の形態が得られる。なお、巻き取る際には、適当なスペーサを用いた供巻きを行ってもよい。
このように、長尺基材が、第1ロール210から、塗布装置211A、乾燥炉212A、偏光照射装置213A、加熱炉214、ニップロール215、塗布装置211B、乾燥炉212B及び光照射装置213Bの順で通過することにより、Roll to Roll形式により連続的に長尺偏光フィルムを製造することができる。
また、図1に示す製造方法では、長尺基材から長尺偏光フィルムまでを連続的に製造する方法を示したが、他の方法で製造することもできる。例えば、まず、長尺基材を第1ロール210から巻き出し、塗布装置211A、乾燥炉212A及び偏光照射装置213A、加熱炉214、ニップロール215をこの順で通過させ、これを巻芯に巻き取ることで、ロール状の長尺配向フィルムを連続的製造し、次いで得られたロール状の長尺配向フィルムを巻き出し、塗布装置211B、乾燥炉212B及び光照射装置213Bをこの順で通過させて長尺偏光フィルムを製造してもよい。
第2ロール220の形態で、長尺偏光フィルムを製造した場合には、第2ロール220から長尺偏光フィルムを巻き出し、所定の寸法に裁断してから、裁断された偏光フィルムに位相差フィルムを貼合することにより円偏光板を製造してもよいが、長尺位相差フィルムが巻芯に巻き取られている第3ロールを準備することで、長尺円偏光板を連続的に製造することもできる。
長尺の円偏光板を連続的に製造する方法について、図2を参照して説明する。かかる製造方法は、第2ロール220から連続的に本発明の長尺の偏光フィルムを巻き出すとともに、長尺の位相差フィルムが巻き取られている第3ロール230から連続的に長尺の位相差フィルムを巻き出す工程と、長尺の偏光フィルムと、長尺の位相差フィルムとを連続的に貼合して長尺の円偏光板を得る工程と、得られた長尺の円偏光フィルムを第4の巻芯240Aに巻き取り、第4ロール240を得る工程とからなる。この方法はいわゆるRoll to Roll貼合である。
長尺の偏光フィルムと、長尺の位相差フィルムとは、適当な接着剤を用いて貼合することができる。
上記のようにして得られた長尺の偏光フィルムは、必要に応じて裁断し、さまざまな表示装置に用いることができる。長尺の偏光フィルム及び、長尺の偏光フィルムから切り出された偏光フィルムは、通常、接着剤又は感圧式接着剤を介して表示装置に貼合される。好ましくは、長尺の偏光フィルムは連続的に表示装置に貼合され、より好ましくは連続的に複数の表示装置に貼合される。長尺の偏光フィルムを表示装置に連続的に貼合することで、長尺の偏光フィルム付表示装置が得られる。
表示装置は、表示素子を有する装置であり、発光源として発光素子又は発光装置を含む。本発明の長尺偏光フィルム又は、本発明の長尺偏光フィルムから切り出された偏光フィルムを備える表示装置は、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、電子放出表示装置(例えば電場放出表示装置(FED)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えばグレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置)及び圧電セラミックディスプレイなどが挙げられる。液晶表示装置は、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置及び投写型液晶表示装置などのいずれをも含む。これらの表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。本発明の長尺偏光フィルム及び、本発明の長尺偏光フィルムから切り出された偏光フィルムは、特に、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置及び、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置等の表示装置、並びに、タッチパネルを含む表示装置に有効に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
[実施例1]
<配向膜組成物の調製>
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、配向膜組成物を得た。下記光配向性材料は、特開2013−33248号公報記載の方法で合成した。
光配向性材料(2部):
Figure 2020160394

溶剤(98部):o-キシレン
<偏光膜組成物の調製>
下記の成分を混合し、80℃で1時間攪拌することで、偏光膜組成物を得た。二色性色素には、特開2013−101328号公報の実施例に記載のアゾ系色素を用いた。
〔重合性液晶化合物〕
Figure 2020160394

75部
Figure 2020160394

25部
〔二色性色素〕
Figure 2020160394

2.5部

Figure 2020160394

2.5部

Figure 2020160394

2.5部
〔他の成分〕
重合開始剤;
2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(イルガキュア369;BASFジャパン(株)製) 6部
レベリング剤;
ポリアクリレート化合物(BYK−361N;BYK−Chemie社製)
1.2部
溶剤;o-キシレン 250部
<長尺偏光フィルムの製造>
幅640mmのロール状の長尺トリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ(株)製KC4UY-TAC 厚み40μm)を8m/minの速度で連続的に巻出し、フィルム表面にプラズマ処理を施した後に、スロットダイコーターを用いて配向膜組成物を16ml/minの流量で吐出して、フィルム中央部の幅400mm範囲に第1塗布膜を形成した(工程(a))。さらに、100℃に設定した通風乾燥炉中を2分間かけて搬送することで溶媒を除去し、第1乾燥膜(工程(b))を形成した。その後、フィルムの搬送方向に対して平行する方向になるように偏光UV光を第1乾燥膜に20mJ/cm2(313nm基準)の強度となるように照射することで配向規制力を付与して、長尺配向膜を形成した(工程(c))。長尺配向膜の配向規制力の方向は、搬送方向に対して直交方向であった。
得られた長尺基材と長尺配向膜との配向膜積層体を、80℃に設定した、内部に一対のニップロールを有する加熱炉中を0.5分かけて搬送し、ニップロール通過時に1.1倍の延伸倍率にて搬送方向に一軸延伸を行った(工程(e))。ニップロールは、加熱炉に導入された後、0.3分経過した後に到達する位置に配置されていた。
その後、配向膜積層体の長尺配向膜上に、スロットダイコーターを用いて偏光膜組成物を24ml/minの流量で吐出し、フィルム中央部の幅400mm範囲に第2塗布膜を形成した(工程(d1))。さらに、110℃に設定した通風乾燥炉中を2分間かけて搬送することで溶媒を除去し、第2乾燥膜を形成した(工程(d2))。その後、UV光を1000mJ/cm2(365nm基準)で照射して第2乾燥膜に含まれる重合性液晶化合物を硬化させることで長尺偏光膜を形成した(工程(d3))。その後、連続的にロール状に巻き上げ、搬送方向に対して垂直方向に吸収軸を有する実施例1の長尺偏光フィルムを得た。長尺偏光フィルムの長手方向の長さは200mであった。
<長尺偏光フィルムの評価>
(1)オーダーパラメータの平均値(S1ave)及びオーダーパラメータ差(ΔS
得られた長尺偏光フィルムの、塗工スタート部分から3mの位置において、幅方向1.7mm×長手方向1.4mmの測定領域を、長尺偏光フィルムの幅方向全幅にわたって等間隔に20か所設定した。各測定領域を、さらに幅方向に168分割し、長手方向に128分割して21504個の微小領域を設定した。各微小領域について、吸収軸角度測定計(AXOMETRICS社、AxoStep_Imaging Polarimeter)を用いて吸収軸角度を測定した。そして、上記した式(2)にしたがって測定領域ごとにオーダーパラメータ(S)を算出した。20個のオーダーパラメータの平均値をオーダーパラメータの平均値(S1ave)とした。そして、20か所で算出したオーダーパラメータの内、最も大きいオーダーパラメータ(S1max)と最も小さいオーダーパラメータ(S1min)との差からオーダーパラメータ差(ΔS)を算出した。以上のようにして算出したオーダーパラメータの平均値(S1ave)と、オーダーパラメータ差(ΔS)とを表1に示す。
(2)偏光度及び透過率
以下のようにして、サンプルの偏光度、及び透過率を測定した。透過軸方向の透過率(T1)及び吸収軸方向の透過率(T2)を、分光光度計((株)島津製作所製 UV−3150)に偏光子付フォルダーをセットした装置を用いて、ダブルビーム法により2nmステップ380〜680nmの波長範囲で測定した。測定された各波長の透過軸方向の透過率(T1)及び吸収軸方向の透過率(T2)の値から、下記式(7)及び、式(8)を用いて単体透過率ならびに偏光度を算出し、JIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正を行い視感度補正偏光度(Py)、視感度補正透過率(Ty)ならびにLab表色系での色度(単体a及び単体b)を算出した。これらの内、視感度補正偏光度(Py)を表1に示す。
単体透過率(%)=(T1+T2)/2 式(7)
偏光度(%)={(T1−T2)/(T1+T2)}×100 式(8)
(3)目視ムラ
得られた長尺偏光フィルムについて、ヨウ素−PVA偏光板(SRW842A;住友化学(株)製)と吸収軸が直交するように配置し、直下型バックライト上で、40cm×40cmの任意の領域内を目視で観察し以下の基準で偏光フィルムの色味の評価を行った。
A:ムラ無しで良好な外観である。
B:部分的ムラがあるものの、ムラが薄い。
C:部分的ムラがあり、ムラがはっきりしている。
D:全体的にムラがはっきりしている。
[実施例2]
工程(e)における一軸延伸の延伸倍率が1.2倍であった点以外は、実施例1の長尺偏光フィルムの製造方法と同じ方法により、実施例2の長尺偏光フィルムを製造した。得られた長尺偏光フィルムについて、実施例1と同様の方法により評価を行った。
[実施例3]
実施例1では、工程(e)を工程(c)後であり工程(d1)前であるタイミングに行ったのに対して、実施例3では、工程(e)を工程(d3)後に行った点以外は、実施例1の長尺偏光フィルムの製造方法と同じ方法により、実施例3の長尺偏光フィルムを製造した。得られた長尺偏光フィルムについて、実施例1と同様の方法により評価を行った。
[実施例4]
実施例2では、工程(e)を工程(c)後であり工程(d1)前であるタイミングに行ったのに対して、実施例4では、工程(e)を工程(d3)後に行った点以外は、実施例2の長尺偏光フィルムの製造方法と同じ方法により、実施例4の長尺偏光フィルムを製造した。得られた長尺偏光フィルムについて、実施例1と同様の方法により評価を行った。
[比較例1]
工程(e)を行わなかった点以外は、実施例1の長尺偏光フィルムの製造方法と同じ方法により、比較例1の長尺偏光フィルムを製造した。得られた長尺偏光フィルムについて、実施例1と同様の方法により評価を行った。
Figure 2020160394

表1の結果から、高い偏光性能を有し、ムラがなく面内で均一な色味である偏光フィルムを、200mロールで幅方向及び長手方向で均一に作製できることを確認した。
210 第1ロール、210A 巻芯、220 第2ロール、220A 巻芯、211A,211B 塗布装置、212A,212B 乾燥炉、213A 偏光照射装置、213B 光照射装置、214 加熱炉、215 ニップロール、300 補助ロール、230 第3ロール、230A 巻芯、240 第4ロール、240A 巻芯。

Claims (9)

  1. 基材と偏光膜とを含む偏光フィルムの製造方法であって、
    (a)前記基材に配向膜組成物を塗布して第1塗布膜を形成する工程、
    (b)前記第1塗布膜を乾燥させて第1乾燥膜を形成する工程、
    (c)前記第1乾燥膜に偏光を照射して配向膜を形成する工程、
    (d)前記配向膜上に偏光膜を形成する工程、
    (e)前記基材と前記配向膜とを少なくとも含む配向膜積層体を、温度が60℃〜150℃の雰囲気下で一軸延伸を行う工程、を含む、偏光フィルムの製造方法。
  2. 前記一軸延伸を行う方向と前記配向膜の配向規制力の方向とのなす角度が0°±15°の範囲内、又は90°±15°の範囲内である、請求項1に記載の偏光フィルムの製造方法。
  3. 前記工程(d)は、
    (d1)前記配向膜上に偏光膜組成物を塗布して第2塗布膜を形成する工程、
    (d2)前記第2塗布膜を乾燥させて第2乾燥膜を形成する工程、
    (d3)前記第2乾燥膜を硬化させて前記偏光膜を形成する工程、を含む、請求項1又は2に記載の偏光フィルムの製造方法。
  4. 前記工程(d1)において、前記偏光膜組成物は二色性色素及び重合性液晶化合物を含む、請求項3に記載の偏光フィルムの製造方法。
  5. 前記工程(d3)において、前記第2乾燥膜に光照射して前記第2乾燥膜を硬化させる、請求項3又は4に記載の偏光フィルムの製造方法。
  6. 前記工程(e)において、前記一軸延伸は1.05倍〜1.5倍の延伸倍率となるように行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の偏光フィルムの製造方法。
  7. 基材と偏光膜とを含む偏光フィルムであって、
    前記偏光膜は、二色性色素と重合性液晶化合物の重合物とを含み、
    オーダーパラメータの平均値S1aveは、下記式(1a)の関係を満たす、偏光フィルム。
    1ave≧0.998 (1a)
  8. オーダーパラメータ差ΔSは、下記式(3a)の関係を満たす、請求項7に記載の偏光フィルム。
    ΔS≦0.0015 (3a)
  9. 視感度補正単体偏光度Py〔%〕は、下記式(6a)の関係を満たす、請求項7又は8に記載の偏光フィルム。
    Py≧97.0 (6a)
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