JP2020154373A - 搬送荷役特定装置 - Google Patents
搬送荷役特定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020154373A JP2020154373A JP2019049528A JP2019049528A JP2020154373A JP 2020154373 A JP2020154373 A JP 2020154373A JP 2019049528 A JP2019049528 A JP 2019049528A JP 2019049528 A JP2019049528 A JP 2019049528A JP 2020154373 A JP2020154373 A JP 2020154373A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gate
- passing
- skids
- tag
- skid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】RFIDタグ読取装置を備えたIDタグ読取ゲートに荷役を通過させる場合に、ゲート通過スキッドを正確に特定することができる搬送荷役特定装置を提供する。
【解決手段】複数のスキッドSk1,Sk2,Sk3,…のうち、RFIDタグ読取装置4を備えたIDタグ読取ゲート2を通過したスキッドSk1,Sk2を特定するに際し、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置4によって読み取られたRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットすると共に、該プロットした前記受信データに数理処理を行って、IDタグ読取ゲート2を通過したゲート通過スキッドSk1,Sk2と、IDタグ読取ゲート2を通過していないゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別する。
【選択図】図1
【解決手段】複数のスキッドSk1,Sk2,Sk3,…のうち、RFIDタグ読取装置4を備えたIDタグ読取ゲート2を通過したスキッドSk1,Sk2を特定するに際し、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置4によって読み取られたRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットすると共に、該プロットした前記受信データに数理処理を行って、IDタグ読取ゲート2を通過したゲート通過スキッドSk1,Sk2と、IDタグ読取ゲート2を通過していないゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別する。
【選択図】図1
Description
本発明は搬送荷役特定装置に係る。特に、本発明は、複数の荷役のうち、RFIDタグ読取装置を備えたIDタグ読取ゲートを通過した荷役を特定するための手段の改良に関する。
従来、自動車の生産工場等において、部品を収容した部品箱や部品が取り出された後の部品箱(空箱)の複数をパレット上に載置してフォークリフトによって搬送することが行われている。以下では、パレット上に複数の部品箱を載置した形態をスキッドと呼ぶこととする。
工場内に存在している複数のスキッドのうち何れのスキッドをフォークリフトによって搬送しているかを特定し(搬送中のスキッドを特定し)、適正なスキッド搬送が行われているか否かを判断できるようにしておくことが望まれる。
特許文献1には、パレットの側面に、ICチップを備えたIDタグを貼り付けておき、フォークリフトに搭載したリーダライタによって前記IDタグから非接触でパレット情報(スキッドを特定する情報であり、以下、スキッド情報という場合もある)を読み取ることによってスキッドを特定する技術が開示されている。
しかしながら、前述したシステム(工場内に存在している複数のスキッドの各パレットにRFID(Radio Frequency IDentification)タグ等のIDタグを貼り付けておくことによってスキッドを特定するシステム)にあっては、以下に述べる不具合を招く可能性がある。
工場内には、互いに異なる種類の部品箱を載置した多数のパレットが存在している。このため、各パレットには互いに異なるスキッド情報を記憶したRFIDタグがそれぞれ貼り付けられている。そして、IDタグ読取ゲート(例えば門型のアンテナ設備;以下、単にゲートという場合もある)にスキッドを通過させ、このゲートに備えられたリーダライタ(RFIDタグ読取装置)によって、パレットに貼り付けられているRFIDタグからスキッド情報を読み取る場合、ゲートの周辺のパレット(ゲートの周辺に置かれているスキッドのパレットまたはゲートの近くを搬送されているスキッドのパレット)に貼り付けられているRFIDタグからもスキッド情報を読み取ってしまう可能性がある。つまり、ゲートを通過する搬送中のスキッド(以下、ゲート通過スキッドという)のスキッド情報だけでなく、ゲートを通過していないスキッド(以下、ゲート非通過スキッドという)のスキッド情報もリーダライタが読み取ってしまう可能性がある。このため、ゲート通過スキッドを正確に特定することが難しく、ゲート非通過スキッドをゲート通過スキッドであると誤認識してしまう可能性があった。
特に、前述したゲートに備えられたリーダライタによってRFIDタグからスキッド情報を読み取る場合、リーダライタの配設位置と、パレットにおけるRFIDタグの貼り付け位置とが離れていてもスキッド情報の読み取りを可能にするべくリーダライタからの電波出力を大きくした場合には、ゲートの周辺に置かれているスキッドやゲートの近くを搬送されているスキッドのスキッド情報も読み取ってしまう可能性が高くなり、ゲート通過スキッドを正確に特定することが困難になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲート通過スキッドを正確に特定することができる搬送荷役特定装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、IDタグ読取ゲートに設けられたRFIDタグ読取装置によって、搬送装置により搬送されて前記IDタグ読取ゲートを通過する荷役に備えられたRFIDタグの情報を読み取り、この読み取った情報に基づいて前記搬送装置が搬送している荷役を特定するための搬送荷役特定装置を対象とする。そして、この搬送荷役特定装置は、単位時間毎に、前記RFIDタグ読取装置によって読み取られたRFIDタグの情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットすると共に、該プロットした前記受信データに数理処理を行って、前記IDタグ読取ゲートを通過した荷役と、前記IDタグ読取ゲートを通過していない荷役とを判別する荷役判別部を備えていることを特徴とする。
搬送装置により搬送されてIDタグ読取ゲートを通過する荷役に備えられたRFIDタグの情報をRFIDタグ読取装置によって読み取る場合、このIDタグ読取ゲートを通過した荷役に備えられたRFIDタグの情報だけでなく、IDタグ読取ゲートの近くにある荷役(IDタグ読取ゲートを通過していない荷役)に備えられたRFIDタグの情報も読み取ってしまう可能性がある。本解決手段では、このような状況であっても、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置によって読み取られたRFIDタグの情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットすると共に、該プロットした受信データに数理処理を行って、IDタグ読取ゲートを通過した荷役と、IDタグ読取ゲートを通過していない荷役とを判別するようにしている。これにより、IDタグ読取ゲートを通過した荷役を特定する精度の向上を図ることができる。
本発明では、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置によって読み取られたRFIDタグの情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットし、その受信データに数理処理を行って、IDタグ読取ゲートを通過した荷役と、IDタグ読取ゲートを通過していない荷役とを判別するようにしている。このため、IDタグ読取ゲートを通過した荷役を特定する精度の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車の生産工場において、複数の部品箱をパレット上に載置して成るスキッド(荷役)を複数段に積載してフォークリフトによって搬送し、その搬送中のスキッドを特定するために、該スキッドをゲート(門型のアンテナ設備;IDタグ読取ゲート)に通過させる場合について説明する。
具体的に、自動車の生産に使用される部品は、仕入先または物流中継地からトラックによって工場の構内に納入される。納入される部品の荷姿は、その部品が収容された複数の部品箱3,3,…をパレットP(P1,P2,P3,…)上に載置したスキッドSk(Sk1,Sk2,Sk3,…)の形態になっている(図1を参照)。本実施形態に係る搬送荷役特定装置1は、このスキッドSkを、フォークリフト10によって搬送しながら、ゲート2に通過させることによって、パレットPの側面に貼り付けられているRFIDタグT(T1,T2,T3,…)を読み取り、工場内に存在している複数のスキッドSk1,Sk2,Sk3,…のうち何れのスキッドSkが、フォークリフト10によって搬送されてゲート2を通過したかを特定し(ゲート通過スキッドを特定し)、適正なスキッド搬送が行われているか否かを判断できるようにするためのものである。
以下では、複数のスキッドSkを個別に説明する場合には、スキッドSkの符号としてSk1,Sk2,Sk3,…を付し、複数のパレットPを個別に説明する場合には、パレットPの符号としてP1,P2,P3,…を付し、複数のパレットPそれぞれの側面に貼り付けられたRFIDタグTを個別に説明する場合には、RFIDタグTの符号としてT1,T2,T3,…を付すこととする。
図1(本実施形態に係る工場内におけるゲート設置位置およびその周辺の概略を示す図)に示すように、複数のスキッドSk1,Sk2,Sk3,…のうち所定のスキッドSk1,Sk2はフォークリフト10によって搬送されてゲート2を通過している。このスキッドSk1,Sk2がゲート通過スキッドである。
一方、ゲート2の周辺には複数のスキッドSk3,Sk4が搬送されることなく置かれている。また、フォークリフト10’によって搬送されているスキッドSk5,Sk6はゲート2を通過することなく該ゲート2の近くを搬送されている。これらのスキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6がゲート非通過スキッドである。
前述したように、RFIDタグTの読み取りを行った際、ゲート2を通過する搬送中のスキッド(ゲート通過スキッド)Sk1,Sk2のスキッド情報(ゲート通過スキッドSk1,Sk2のパレットP1,P2に貼り付けられているRFIDタグT1,T2に記憶されている情報)だけでなく、ゲート2を通過していないスキッド(ゲート非通過スキッド)Sk3,Sk4,Sk5,Sk6のスキッド情報(ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のパレットP3,P4,P5,P6に貼り付けられているRFIDタグT3,T4,T5,T6に記憶されている情報)も読み取ってしまう可能性がある。本実施形態に係る搬送荷役特定装置1は、このようにゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のスキッド情報も読み取ってしまう状況であっても、ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別することを可能にするものとなっている。以下、具体的に説明する。
−スキッド−
図2はスキッドSkの一例を示す図である。この図2に示すように、パレットPは、複数の部品箱3,3,…を載置すると共に、各側面それぞれに、図示しないフォークリフトのフォークを差し入れるための一対のフォークポケットFP,FPが設けられている。そして、側面の一端部分にはRFIDタグTが貼り付けられている。複数のパレットP(P1,P2,P3,…)それぞれに貼り付けられている各RFIDタグT(T1,T2,T3,…)は、それぞれ異なるIDを有しており、そのRFIDタグT(T1,T2,T3,…)の情報を読み取ることによって複数のパレットPそれぞれが個別に認識(パレットPを特定)できるようになっている。
図2はスキッドSkの一例を示す図である。この図2に示すように、パレットPは、複数の部品箱3,3,…を載置すると共に、各側面それぞれに、図示しないフォークリフトのフォークを差し入れるための一対のフォークポケットFP,FPが設けられている。そして、側面の一端部分にはRFIDタグTが貼り付けられている。複数のパレットP(P1,P2,P3,…)それぞれに貼り付けられている各RFIDタグT(T1,T2,T3,…)は、それぞれ異なるIDを有しており、そのRFIDタグT(T1,T2,T3,…)の情報を読み取ることによって複数のパレットPそれぞれが個別に認識(パレットPを特定)できるようになっている。
−搬送荷役特定装置の概略構成−
図1に示すように、本実施形態に係る搬送荷役特定装置1は、フォークリフト10によって搬送されている複数のスキッドSk1,Sk2を、ゲート2に通過させることで、各スキッドSk1,Sk2のパレットP1,P2それぞれの側面に貼り付けられているRFIDタグT1,T2を読み取るシステムである。
図1に示すように、本実施形態に係る搬送荷役特定装置1は、フォークリフト10によって搬送されている複数のスキッドSk1,Sk2を、ゲート2に通過させることで、各スキッドSk1,Sk2のパレットP1,P2それぞれの側面に貼り付けられているRFIDタグT1,T2を読み取るシステムである。
ゲート2は門型のアンテナ設備で成り、共に床面(フォークリフト10の走行経路F1の両側の床面)に立設された支柱21,21を備えている。これら支柱21,21同士の間の空間がフォークリフト10の通過空間となるため、支柱21,21同士の間の間隔寸法は、フォークリフト10およびスキッドSkの幅寸法(走行経路F1の延在方向に直交する水平方向の寸法)よりも大きく設定されている。
そして、これら支柱21,21における前記走行経路F1に面する側面の上下方向のそれぞれ2箇所にはRFIDタグ読取装置4,4,…が配設されている。このRFIDタグ読取装置4は、パレットP1,P2の側面に貼り付けられているRFIDタグT1,T2を読み取るためのものである。つまり、スキッドSk1,Sk2を載置したフォークリフト10が、ゲート2を通過する(支柱21,21同士の間の走行経路F1を通過する)ことによってRFIDタグ読取装置4が、パレットP1,P2の側面に貼り付けられているRFIDタグT1,T2を読み取るようになっている。なお、RFIDタグ読取装置4の設置個数は前述したものには限定されない。
図3は搬送荷役特定装置1の概略構成を示すブロック図である。この図3に示すように、搬送荷役特定装置1は、ホストコンピュータ5、ゲート2に配設された前記RFIDタグ読取装置4,4,…、複数のパレットP1,P2,P3,…(図1を参照)それぞれに貼り付けられた前記RFIDタグT1,T2,T3,…を備えた構成となっている。
RFIDタグ読取装置4は、RFIDタグT1,T2,T3,…の情報を読み取るためのリーダライタ(タグリーダ)41を備えている。リーダライタ41は、アンテナ42およびRFIDタグ読取部43を備えている。アンテナ42は、その読取領域(電波受信領域)に存在しているRFIDタグT1,T2,T3,…からのデータ(情報)を受信する(読み取る)。また、このアンテナ42は、ダイポールアンテナであり、必要に応じて複数備えさせるようにしてもよい。
RFIDタグ読取部43は、アンテナ42を介して、RFIDタグT1,T2,T3,…が保持する情報(パレットPを特定(識別)するための情報等)を読み取る。
なお、走行経路F1の延在方向におけるゲート2の両側(フォークリフト10の走行方向の上流側および下流側)には通過センサ61,62が設置されている(図1を参照)。これら通過センサ61,62は、走行経路F1でのフォークリフト10の通過を検知するものである。この通過センサ61,62は、光学的にフォークリフト10の通過を検知するものであって、走行経路F1に向かう投受光器を備えており、フォークリフト10に備えられた反射板による反射光の有無を検知することでフォークリフト10の通過を検知するようになっている。そして、上流側に設置されている第1通過センサ61は、フォークリフト10の通過を検知した際に、通過検知信号を各RFIDタグ読取装置4,4,…に送信し、これらRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作を開始させる。また、下流側に設置されている第2通過センサ62は、フォークリフト10の通過を検知した際に、通過検知信号を各RFIDタグ読取装置4,4,…に送信し、これらRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作を終了させる。
また、第1通過センサ61とゲート2との間の距離(走行経路F1の延在方向に沿う方向での距離)と、第2通過センサ62とゲート2との間の距離(走行経路F1の延在方向に沿う方向での距離)とは略等しくなっている。このため、第1通過センサ61の前側位置から第2通過センサ62の前側位置に亘ってフォークリフト10が一定速度で走行した場合には、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知したタイミングから第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知したタイミングまでの期間の略中間のタイミングで各スキッドSk1,Sk2がゲート2を通過することになる。
なお、前記リーダライタ41によるRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の読み取り動作としては、所定時間毎(例えば1sec毎)に情報を読み取るように設定されている。なお、本実施形態では、複数のRFIDタグ読取装置4,4,…が配設されているため、これらRFIDタグ読取装置4,4,…におけるリーダライタ41によるRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の読み取りタイミングは同期されていることが好ましい。
また、ゲート2はタグ情報送信部22を備えている。RFIDタグ読取装置4は、リーダライタ41によってRFIDタグT1,T2,T3,…の情報を読み取った際、そのRFIDタグT1,T2,T3,…の各情報と、その読み取ったタイミング(時刻)の情報とを関連付けてタグ情報送信部22に送信する。このタグ情報送信部22は、各RFIDタグ読取装置4から受信した前記情報をホストコンピュータ5に送信する。
ホストコンピュータ5にはデータベースDBが接続されている。このデータベースDBには、工場内の複数のスキッドSkそれぞれの情報(各部品箱3,3,…に収容されている部品の種類や個数の情報、当該部品の納入業者の情報等)が集約して記憶されている。
また、ホストコンピュータ5は、前記タグ情報送信部22から送信された情報を受信するタグ情報受信部51、および、この受信した情報に基づいてスキッドを判別する(ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別する)スキッド判別部(荷役判別部)52を備えている。
スキッド判別部52は、前記情報に対して数理処理を行って、ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別するものである(具体的な数理処理については後述する)。
−RFIDによる通信−
ここで、前記リーダライタ41とRFIDタグT1,T2,T3,…との間で行われる通信について説明する。この通信は近距離無線通信であり、電波方式であってUHF(Ultra High Frequency)帯のRFIDシステムを利用している。例えば、860〜960MHzの極超短波の周波数帯で、数m程度の範囲内での通信を行うものとなっている。また、電磁誘導方式であってHF(High Frequency)帯のRFIDシステム等の各種のRFIDシステムを利用することも可能である。
ここで、前記リーダライタ41とRFIDタグT1,T2,T3,…との間で行われる通信について説明する。この通信は近距離無線通信であり、電波方式であってUHF(Ultra High Frequency)帯のRFIDシステムを利用している。例えば、860〜960MHzの極超短波の周波数帯で、数m程度の範囲内での通信を行うものとなっている。また、電磁誘導方式であってHF(High Frequency)帯のRFIDシステム等の各種のRFIDシステムを利用することも可能である。
また、RFIDタグT1,T2,T3,…は、メモリ回路やロジック回路等を有したRFID用ICチップとこのICチップに接続されたアンテナ素子とを備えた周知のものである。アンテナ素子としてはダイポールアンテナが利用されている。
そして、リーダライタ41のアンテナ42からはその周囲に電波が発信されており、この電波が届くエリア内に存在するRFIDタグT1,T2,T3,…がその電波を受信する。これに伴いRFIDタグT1,T2,T3,…内の回路に電流が流れ、ICチップ内に格納されている情報が信号化される。そして、この信号化された情報が、RFIDタグT1,T2,T3,…からリーダライタ41のアンテナ42に向けて発信される。そして、リーダライタ41のアンテナ42がRFIDタグT1,T2,T3,…からの信号を受信すると、この受信した信号がRFIDタグ読取部43に送信されることによって、RFIDタグT1,T2,T3,…の情報が取得される(読み取られる)ことになる。
−ゲート通過スキッド特定処理−
次に、本実施形態の特徴であるゲート通過スキッド特定処理について説明する。このゲート通過スキッド特定処理は、前記ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別することによって、ゲート通過スキッドSk1,Sk2を特定するための処理である。
次に、本実施形態の特徴であるゲート通過スキッド特定処理について説明する。このゲート通過スキッド特定処理は、前記ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別することによって、ゲート通過スキッドSk1,Sk2を特定するための処理である。
このゲート通過スキッド特定処理の概要としては、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されてから、第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が終了するまでの期間内において、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置4,4,…によって読み取られたRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数(応答回数)を受信データとしてプロットしていく。そして、このプロットした受信データ(RFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数)に数理処理を行って、ゲート2を通過した荷役であるゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート2を通過していない荷役であるゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別するようにしている。以下、具体的に説明する。
この数理処理としては、受信データの微分処理やフーリエ変換処理が挙げられ、この数理処理によって、統計値を算出し、その統計値に基づき、ゲート通過スキッドSk1,Sk2に対応する受信データの特徴部分であって、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6に対応する受信データには現れない特徴部分を抽出することで、ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別して、ゲート通過スキッドSk1,Sk2を特定するようになっている。以下、このゲート通過スキッド特定処理について具体的に説明する。
図4は、ゲート通過スキッド特定処理の手順を示すフローチャート図である。このフローチャートの処理は、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知したことをトリガとして開始される。
先ず、ステップST1において、RFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されてから所定時間毎にRFIDタグT1,T2,T3,…から受信したデータ(タグデータ)を取得していく。ここで取得されるタグデータ(スキッド情報)としては、ゲート通過スキッドSk1,Sk2(RFIDタグT1,T2)から取得されたものばかりでなく、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6(RFIDタグT3,T4,T5,T6)から取得されたものも含まれている可能性がある。
このようにしてタグデータを取得した後、ステップST2に移り、後述する数理処理を可能にするべく、各タグデータの未取得部分(タグデータが取得されなかった時間帯の部分)を補完するデータ穴埋め処理を実行する。このデータ穴埋め処理では、ステップST1で取得した一連のタグデータに対し、未取得部分のデータを線形補完することによって行われる。
その後、ステップST3に移り、各タグデータ(データ穴埋め処理されたタグデータも含む)に対し、数理処理を実行する。
図5はタグデータに対するデータ穴埋め処理および数理処理の概略を説明するための図である。この図5に示すように、これら処理では、各タグデータを読み込んだ後(処理A)、これらタグデータに対し、前述したデータ穴埋め処理によって穴埋めデータを作成し(処理B)、このデータに対して微分処理を行って微分データを作成する(処理C)。また、この微分データに対してフーリエ変換処理を行ってフーリエデータを作成する(処理E)。同様に、前記穴埋めデータに対してフーリエ変換処理を行ってフーリエデータを作成する(処理D)。
ステップST4では、前記数理処理後のデータの統計値を算出する。この統計値は、RFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数それぞれにおける最大値、最小値、平均値、標準偏差、分散値、累積数等の値をパラメータとして算出されるものである。
そして、ステップST5では、前記統計値から、ゲート通過スキッドSk1,Sk2に特有の値を抽出し、その統計値に対応するタグデータを発信したRFIDタグT1,T2が貼り付けられているスキッドSkをゲート通過スキッドSk1,Sk2として特定するための判別および分析を行う。
そして、その判別および分析の結果として、ゲート通過スキッドSk1,Sk2に特有の統計値に対応するタグデータを発信したRFIDタグT1,T2が貼り付けられているスキッドSkをゲート通過スキッドSk1,Sk2として特定し、それ以外のタグデータを発信したRFIDタグT3,T4,T5,T6が貼り付けられているスキッドSkをゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6として特定する。
以下、前述した数理処理について、より具体的に説明する。この数理処理としては、前述したようにRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数それぞれに対する数理処理を行う。以下、電波の強度に対する数理処理および電波の受信回数に対する数理処理について説明する。ここでは、数理処理の説明を簡素化して発明の理解を容易にするために、前述したゲート通過スキッドSk1,Sk2のRFIDタグT1,T2から取得されたタグデータ(2種類のタグデータ)と、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のRFIDタグT3,T4,T5,T6から取得されたタグデータ(4種類のタグデータ)とを対象として処理する場合について説明する。
<電波の強度に対する数理処理>
先ず、電波の強度に対する数理処理について説明する。図6は、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度の推移の一例を示す図である。また、図7は、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータの受信強度の推移の一例を示す図である。これらの図におけるタイミングt1が、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されたタイミングである。また、これらの図におけるタイミングt2が、第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が終了したタイミングである。以下、この期間(RFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されてから読み取り動作が終了するまでの期間)をタグ読取期間と呼ぶ。
先ず、電波の強度に対する数理処理について説明する。図6は、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度の推移の一例を示す図である。また、図7は、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータの受信強度の推移の一例を示す図である。これらの図におけるタイミングt1が、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されたタイミングである。また、これらの図におけるタイミングt2が、第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が終了したタイミングである。以下、この期間(RFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されてから読み取り動作が終了するまでの期間)をタグ読取期間と呼ぶ。
実際にRFIDタグ読取装置4,4,…のリーダライタ41によってRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が行われた際には、図6に示すゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度の情報と、図7に示すゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータの受信強度の情報とが混在することになるが、ここでは、これらタグデータの特徴を理解しやすくするために各情報を個別に表して以下に説明することとする。なお、これら図6および図7に示す受信強度のタグデータはデータ穴埋め処理が行われる前のタグデータである。また、図6における「●」はゲート通過スキッドSk1のパレットP1に貼り付けられているRFIDタグT1からのタグデータであり、「■」はゲート通過スキッドSk2のパレットP2に貼り付けられているRFIDタグT2からのタグデータである。また、図7における「○」はゲート非通過スキッドSk3のパレットP3に貼り付けられているRFIDタグT3からのタグデータであり、「□」はゲート非通過スキッドSk4のパレットP4に貼り付けられているRFIDタグT4からのタグデータであり、「△」はゲート非通過スキッドSk5のパレットP5に貼り付けられているRFIDタグT5からのタグデータであり、「×」はゲート非通過スキッドSk6のパレットP6に貼り付けられているRFIDタグT6からのタグデータである。
図6に示すように、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度の推移としては、タグ読取期間の略中間の時点で極端に受信強度が高くなっている。これは、ゲート通過スキッドSk1,Sk2がゲート2を通過する際、タグ読取期間の略中間の時点でゲート通過スキッドSk1,Sk2がゲート2に最も近付き、RFIDタグT1,T2とリーダライタ41のアンテナ42との間の距離が最も短くなることで受信強度が高くなるためである。これは、前述したように、第1通過センサ61とゲート2との間の距離(走行経路F1の延在方向に沿う方向での距離)と、第2通過センサ62とゲート2との間の距離(走行経路F1の延在方向に沿う方向での距離)とが略等しく、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知したタイミングt1から第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知したタイミングt2までの期間の略中間の時点で各スキッドSk1,Sk2がゲート2を通過することに起因する。
これに対し、図7に示すように、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4のタグデータの受信強度の推移としては、タグ読取期間の全体に亘って受信強度は大きく変動することがない。これは、スキッドSk3,Sk4は搬送されることなくゲート2の周辺に置かれており、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4のRFIDタグT3,T4とリーダライタ41のアンテナ42との間の距離が不変であることで受信強度が大きく変動することがないためである。
また、図7に示すように、ゲート非通過スキッドSk5,Sk6のタグデータの受信強度の推移としては、前記図6で示したゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度の推移とは異なり、タグ読取期間の前半や後半において極端に受信強度が高くなっている。これは、タグ読取期間の前半や後半においてゲート非通過スキッドSk5,Sk6がゲート2の近くを搬送され、この際にゲート非通過スキッドSk5,Sk6のRFIDタグT5,T6とリーダライタ41のアンテナ42との間の距離が短くなることで受信強度が高くなるためである。
このように、ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とではタグデータの受信強度の推移が互いに異なっている。
図8は、図6で示したタグデータの受信強度の差分値の一例を示す図である。また、図9は、図7で示したタグデータの受信強度の差分値の一例を示す図である。これら受信強度の差分値は、タグデータの受信強度を微分処理することによって求められる。
図8に示すように、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度の差分値としては、タグ読取期間の略中間の時点で正の値と負の値とが切り替わり、この切り替わり前後におけるピーク値の絶対値も大きな値となっている。これは、図6において、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信強度が、タグ読取期間の略中間の時点で極端に高くなっていることに起因する。
一方、図9に示すように、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータの受信強度の差分値としては、タグ読取期間の略中間の時点で正の値と負の値とが切り替わることがなく、この略中間の時点の前後において大きなピーク値が現れることもない。これは、図7において、ゲート非通過スキッドSk5,Sk6のタグデータの受信強度が、タグ読取期間の略中間の時点で極端に高くなることがないことに起因する。より具体的には、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4のタグデータの受信強度の差分値としては、殆どが「0」付近で推移している。また、ゲート非通過スキッドSk5,Sk6のタグデータの受信強度の差分値としては、タグ読取期間の略中間の時点以外の期間において正の値と負の値とが切り替わっている。
このように、タグデータの受信強度の差分値を比較すると、ゲート通過スキッドSk1,Sk2におけるタグデータの受信強度の差分値と、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6におけるタグデータの受信強度の差分値とは大きく異なっており、ゲート通過スキッドSk1,Sk2におけるタグデータの特徴が現れている。
<電波の受信回数に対する数理処理>
次に、電波の受信回数に対する数理処理について説明する。図10は、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信回数(応答回数)の推移の一例を示す図である。また、図11は、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータの受信回数(応答回数)の推移の一例を示す図である。これらの図においても、タイミングt1が、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されたタイミングである。また、これらの図におけるタイミングt2が、第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が終了したタイミングである。
次に、電波の受信回数に対する数理処理について説明する。図10は、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信回数(応答回数)の推移の一例を示す図である。また、図11は、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータの受信回数(応答回数)の推移の一例を示す図である。これらの図においても、タイミングt1が、第1通過センサ61がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が開始されたタイミングである。また、これらの図におけるタイミングt2が、第2通過センサ62がフォークリフト10の通過を検知してRFIDタグ読取装置4,4,…によるRFIDタグT1,T2,T3,…の読み取り動作が終了したタイミングである。
図10に示すように、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信回数の推移としては、タグ読取期間の略中間の時点で極端に受信回数が多くなっている。これは、ゲート通過スキッドSk1,Sk2がゲート2を通過する際、タグ読取期間の略中間の時点でゲート通過スキッドSk1,Sk2がゲート2に最も近付き、RFIDタグT1,T2とリーダライタ41のアンテナ42との間の距離が最も短くなることで受信回数が多くなるためである。
これに対し、図11に示すように、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4のタグデータの受信回数の推移としては、タグ読取期間の全体に亘って受信回数は大きく変動することがない。これは、スキッドSk3,Sk4は搬送されることなくゲート2の周辺に置かれており、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4のRFIDタグT3,T4とリーダライタ41のアンテナ42との間の距離が不変であることで受信回数が大きく変動することがないためである。
また、図11に示すように、ゲート非通過スキッドSk5,Sk6のタグデータの受信回数の推移としては、前記図10で示したゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信回数の推移とは異なり、タグ読取期間の前半や後半において極端に受信回数が多くなっている。これは、タグ読取期間の前半や後半においてゲート非通過スキッドSk5,Sk6がゲート2の近くを搬送され、この際にゲート非通過スキッドSk5,Sk6のRFIDタグT5,T6とリーダライタ41のアンテナ42との間の距離が短くなることで受信回数が多くなるためである。
このように、ゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とではタグデータの受信回数の推移が互いに異なっている。
図12は、各タグデータの受信回数の累積数の一例を示す図である。この図12に示すように、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの受信回数(RFIDタグT1,T2からのデータ受信回数)の累積数に比べて、ゲート非通過スキッドSk3,Sk4のタグデータの受信回数(RFIDタグT3,T4からのデータ受信回数)の累積数は極端に多くなっており、ゲート非通過スキッドSk5,Sk6のタグデータの受信回数(RFIDタグT5,T6からのデータ受信回数)の累積数は極端に少なくなっている。
以上のデータを基に、前記タグデータの受信強度に対する最大値および分散値、前記タグデータの受信回数に対する最大値および分散値を算出し、これらを使用した判別式によって求められた値からゲート通過スキッドSk1,Sk2とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6とを判別する。
以下の式(1)は、その判別式である。
y=−aX1+bX2−cX3+dX4+eX5+f …(1)
ここで、X1はタグデータの受信回数の総数(累積数)、X2はタグデータの受信強度の最大値、X3はタグデータの受信強度の分散値、X4はタグデータの受信回数の最大値、X5はタグデータの受信回数の分散値である。また、a〜eは各値に応じた係数であり、fは予め実験等によって求められた定数である。なお、判別式の項としては、これらに限らず、前述したように平均値や標準偏差を使用するようにしてもよい。
ここで、X1はタグデータの受信回数の総数(累積数)、X2はタグデータの受信強度の最大値、X3はタグデータの受信強度の分散値、X4はタグデータの受信回数の最大値、X5はタグデータの受信回数の分散値である。また、a〜eは各値に応じた係数であり、fは予め実験等によって求められた定数である。なお、判別式の項としては、これらに限らず、前述したように平均値や標準偏差を使用するようにしてもよい。
そして、この判別式によって算出された算出値(統計値)yが所定の閾値以上となっているものにあってはゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータによるものと判断し、算出値yが所定の閾値未満となっているものにあってはゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータによるものと判断する。前記閾値は実験等によって求められた値である。
図13は、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータおよびゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータそれぞれのフーリエ変換後の各周波数帯のフーリエ振幅の算出結果の一例を示す図である。下線で囲んだ各周波数帯f1〜f4それぞれにおいて、左側から順に、ゲート通過スキッドSk1、ゲート通過スキッドSk2、ゲート非通過スキッドSk3、ゲート非通過スキッドSk4、ゲート非通過スキッドSk5、ゲート非通過スキッドSk6それぞれのフーリエ振幅となっている。
本実施形態の場合、特に、周波数帯f2において、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータにおけるフーリエ振幅とゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6のタグデータにおけるフーリエ振幅との間に大きな差が生じており、ゲート通過スキッドSk1,Sk2のタグデータの特徴が現れている。
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態では、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置4,4,…によって読み取られたRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットし、その受信データに数理処理を行って、ゲート2を通過したスキッド(ゲート通過スキッドSk1,Sk2)と、ゲート2を通過していないスキッド(ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6)とを判別するようにしている。このため、ゲート通過スキッドSk1,Sk2を特定する精度の向上を図ることができ、適正なスキッド搬送が行われているか否かの判断を信頼性の高いものにすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、単位時間毎に、RFIDタグ読取装置4,4,…によって読み取られたRFIDタグT1,T2,T3,…の情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットし、その受信データに数理処理を行って、ゲート2を通過したスキッド(ゲート通過スキッドSk1,Sk2)と、ゲート2を通過していないスキッド(ゲート非通過スキッドSk3,Sk4,Sk5,Sk6)とを判別するようにしている。このため、ゲート通過スキッドSk1,Sk2を特定する精度の向上を図ることができ、適正なスキッド搬送が行われているか否かの判断を信頼性の高いものにすることができる。
また、ゲート通過スキッドを特定するためにゲートに電波暗室(外部からの電波の影響を受けないように電波吸収体を有する電波暗室)を設けておく必要がなく、設備のコストの低廉化を図ることもできる。
−実験例−
前記の効果を確認するために本発明の発明者らは実験を行った。この実験は、従来の搬送荷役特定装置と本実施形態に係る搬送荷役特定装置1とのそれぞれにおいて、ゲート通過スキッドが適正に特定された比率について比較した。例えば工場内に3000個程度のスキッドが存在している状況で、そのうち1500個程度のスキッドをゲートに順に通過させていき、その際にゲート通過スキッドが適正に特定された比率について比較した。
前記の効果を確認するために本発明の発明者らは実験を行った。この実験は、従来の搬送荷役特定装置と本実施形態に係る搬送荷役特定装置1とのそれぞれにおいて、ゲート通過スキッドが適正に特定された比率について比較した。例えば工場内に3000個程度のスキッドが存在している状況で、そのうち1500個程度のスキッドをゲートに順に通過させていき、その際にゲート通過スキッドが適正に特定された比率について比較した。
そして、従来の搬送荷役特定装置の場合には、ゲート通過スキッドが適正に特定された比率は50%程度であった。これに対し、本実施形態に係る搬送荷役特定装置1にあっては、ゲート通過スキッドが適正に特定された比率は98%程度に達していた。これにより、本発明の効果が確認できた。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態では、本発明に係る搬送荷役特定装置1を自動車の生産工場に適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車以外の生産工場に適用したり、倉庫内での物品の搬送(パレット上に複数の物品を載置して搬送する場合)に適用したりすることも可能である。
また、前記実施形態では、1個のパレットPに1個のRFIDタグTを貼り付けていた。本発明はこれに限らず、1個のパレットPに複数のRFIDタグTを貼り付けるようにしてもよい。これにより、RFIDタグTの読み取り動作の信頼性を高めることができる。
また、前記実施形態では、スキッドSkをフォークリフト10によって搬送する場合を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、コンベアによってスキッドを搬送するものに対しても適用が可能である。つまり、コンベアによってスキッドを搬送しながら、該スキッドをIDタグ読取ゲートに通過させることによって、パレットの側面に貼り付けられているRFIDタグを読み取り、工場内に存在している複数のスキッドのうちゲート通過スキッドを特定するものである。
本発明は、RFIDタグ読取装置を備えたIDタグ読取ゲートを通過したスキッドを特定する搬送荷役特定装置に適用可能である。
1 搬送荷役特定装置
2 ゲート(IDタグ読取ゲート)
4 RFIDタグ読取装置
52 スキッド判別部(荷役判別部)
10 フォークリフト(搬送装置)
Sk スキッド(荷役)
T RFIDタグ
2 ゲート(IDタグ読取ゲート)
4 RFIDタグ読取装置
52 スキッド判別部(荷役判別部)
10 フォークリフト(搬送装置)
Sk スキッド(荷役)
T RFIDタグ
Claims (1)
- IDタグ読取ゲートに設けられたRFIDタグ読取装置によって、搬送装置により搬送されて前記IDタグ読取ゲートを通過する荷役に備えられたRFIDタグの情報を読み取り、この読み取った情報に基づいて前記搬送装置が搬送している荷役を特定するための搬送荷役特定装置であって、
単位時間毎に、前記RFIDタグ読取装置によって読み取られたRFIDタグの情報の電波の強度および該電波の受信回数を含む受信データをプロットすると共に、該プロットした前記受信データに数理処理を行って、前記IDタグ読取ゲートを通過した荷役と、前記IDタグ読取ゲートを通過していない荷役とを判別する荷役判別部を備えていることを特徴とする搬送荷役特定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019049528A JP2020154373A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 搬送荷役特定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019049528A JP2020154373A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 搬送荷役特定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020154373A true JP2020154373A (ja) | 2020-09-24 |
Family
ID=72558930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019049528A Pending JP2020154373A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 搬送荷役特定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020154373A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022080101A (ja) * | 2020-11-17 | 2022-05-27 | Necプラットフォームズ株式会社 | 情報処理装置、読取システム、情報処理方法、及びプログラム |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009129072A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-06-11 | Mitsubishi Electric Corp | 情報処理システム及び識別情報特定方法及びプログラム |
JP2009276939A (ja) * | 2008-05-13 | 2009-11-26 | Nec Corp | 無線idタグシステム |
JP2011001132A (ja) * | 2009-06-16 | 2011-01-06 | Nec Corp | 無線idタグシステム |
WO2012060118A1 (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-10 | オムロン株式会社 | Rfidシステム |
WO2013008886A1 (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-17 | マイティカード株式会社 | Rfidタグ移動識別方法及びrfidタグ移動識別プログラム |
WO2018142594A1 (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 日本パレットレンタル株式会社 | 搬送対象物特定システム、搬送対象物特定方法及び搬送対象物特定プログラム |
JP2020100472A (ja) * | 2018-12-21 | 2020-07-02 | トヨタ自動車株式会社 | 搬送荷役特定装置 |
JP2020142869A (ja) * | 2019-03-04 | 2020-09-10 | トヨタ自動車株式会社 | Idタグ情報読取システム |
-
2019
- 2019-03-18 JP JP2019049528A patent/JP2020154373A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009129072A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-06-11 | Mitsubishi Electric Corp | 情報処理システム及び識別情報特定方法及びプログラム |
JP2009276939A (ja) * | 2008-05-13 | 2009-11-26 | Nec Corp | 無線idタグシステム |
JP2011001132A (ja) * | 2009-06-16 | 2011-01-06 | Nec Corp | 無線idタグシステム |
WO2012060118A1 (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-10 | オムロン株式会社 | Rfidシステム |
WO2013008886A1 (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-17 | マイティカード株式会社 | Rfidタグ移動識別方法及びrfidタグ移動識別プログラム |
WO2018142594A1 (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 日本パレットレンタル株式会社 | 搬送対象物特定システム、搬送対象物特定方法及び搬送対象物特定プログラム |
JP2020100472A (ja) * | 2018-12-21 | 2020-07-02 | トヨタ自動車株式会社 | 搬送荷役特定装置 |
JP2020142869A (ja) * | 2019-03-04 | 2020-09-10 | トヨタ自動車株式会社 | Idタグ情報読取システム |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022080101A (ja) * | 2020-11-17 | 2022-05-27 | Necプラットフォームズ株式会社 | 情報処理装置、読取システム、情報処理方法、及びプログラム |
JP7098699B2 (ja) | 2020-11-17 | 2022-07-11 | Necプラットフォームズ株式会社 | 情報処理装置、読取システム、情報処理方法、及びプログラム |
JP2022140438A (ja) * | 2020-11-17 | 2022-09-26 | Necプラットフォームズ株式会社 | 情報処理装置、システム、センサ、情報処理方法、及びプログラム |
JP7347868B2 (ja) | 2020-11-17 | 2023-09-20 | Necプラットフォームズ株式会社 | 情報処理装置、システム、センサ、情報処理方法、及びプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102667819B (zh) | 无线射频识别系统 | |
EP3999994B1 (en) | Method for missed item recovery in rfid tunnel environments | |
US8188863B2 (en) | Detecting loading and unloading of material | |
JP6474370B2 (ja) | タグid識別システム | |
US10891450B2 (en) | Directional RFID antenna system | |
JP7221700B2 (ja) | Rfid読取システム | |
JP5925133B2 (ja) | 物流管理方法 | |
CN106407854B (zh) | 中间件装置、读取器的驱动方法和标签误识别确定方法 | |
JP2020154373A (ja) | 搬送荷役特定装置 | |
US9949001B2 (en) | Apparatus and method for recognizing information held by an IC tag | |
KR100652022B1 (ko) | 태그와 리더기 간의 인식률 향상 장치 및 그 방법 | |
JP2019159862A (ja) | 無線タグリーダ | |
KR101026438B1 (ko) | 가상 공간관리 방법 및 시스템과 가상 공간 이동장치 및이를 위한 기록매체 | |
JP2020100472A (ja) | 搬送荷役特定装置 | |
US20120249169A1 (en) | Method and system for testing transponders | |
JP2020142869A (ja) | Idタグ情報読取システム | |
US20070252676A1 (en) | Mobile RFID reader system and method | |
GB2568915A (en) | Reshaping interrogation range | |
US20210241212A1 (en) | Rfid based sequencing system and method | |
JP2021107260A (ja) | 物品仕分システム | |
KR20090000731A (ko) | Rfid를 이용한 출입방향 감지 게이트 시스템 및 감지방법 | |
JP2008207887A (ja) | 搬送システム及び搬送システムの制御方法 | |
EP1688863A1 (en) | Device and method for reading electronic radio-frequency identification tags | |
KR102459929B1 (ko) | Rf 인코딩 장치, 방법 및 그 시스템 | |
KR100956132B1 (ko) | 인접한 하역대들이 구비된 하역공간에서 물체의 하역정보분석을 위한 rfid 시스템 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210624 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220629 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220726 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20230131 |