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JP2020152810A - 熱可塑性重合体組成物、繊維及び制振材 - Google Patents

熱可塑性重合体組成物、繊維及び制振材 Download PDF

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JP2020152810A
JP2020152810A JP2019052554A JP2019052554A JP2020152810A JP 2020152810 A JP2020152810 A JP 2020152810A JP 2019052554 A JP2019052554 A JP 2019052554A JP 2019052554 A JP2019052554 A JP 2019052554A JP 2020152810 A JP2020152810 A JP 2020152810A
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thermoplastic polymer
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mass
thermoplastic
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JP2019052554A
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English (en)
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修吾 前田
Shugo Maeda
修吾 前田
鈴木 義信
Yoshinobu Suzuki
義信 鈴木
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Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

【課題】溶融紡糸などの成形加工性に優れるとともに、耐熱性及び制振性に優れた成形体が得られる熱可塑性重合体組成物を提供すること。【解決手段】本発明に係る熱可塑性重合体組成物は、共役ジエン系重合体(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、脂環族炭化水素樹脂(C)と、を含有し、前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計量を100質量部としたときに、前記成分(A)の含有割合が10〜80質量部であり、前記成分(B)の含有割合が10〜65質量部であり、前記成分(C)の含有割合が1〜39質量部であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性重合体組成物、並びに該組成物の成形体からなる繊維及び制振材に関する。
従来、住宅等の建築材料分野、自動車、船舶、航空機等の輸送分野、機械、電気、電子分野等では種々の制振材、防音材が用いられている。一般的に、これらの制振材や防音材の材料には、アスファルト系、合成ゴム系、合成樹脂系からなるものが使用されている。
アスファルト系はアスファルトにゴムや熱可塑性エラストマーを配合したものが主であるが、粘着性が高く、耐熱性が低く、アスファルト中にゴムや熱可塑性エラストマーを均一に分散させることが難しく、さらに繊維化が困難である等の問題がある。また、合成ゴム系は複雑な配合や加硫工程が必要なため加工性に問題があり、同様に繊維化が困難である。合成樹脂系としては、塩化ビニル樹脂が広く使用されている。塩化ビニル樹脂は、可塑剤、充填剤の添加量を調整することにより硬度、力学的物性を広範に設定可能であり、柔軟性、制振性、耐摩耗性、耐傷付き性に優れた材料を提供することができる。しかしながら、材料の軽量化や、近年、該樹脂の焼却、分解時の環境に対する負荷が高いとする懸念から、塩化ビニル樹脂を他の材料で代替する要求が高まっている。
このような要求に対して、熱可塑性エラストマーを使用する技術や、熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂との混合物を使用する技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−238617号公報
しかしながら、熱可塑性エラストマーを使用する技術では、耐熱性が不足するために、高温となる自動車用途等への適用は困難であった。また、熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂との混合物を使用する技術では、従来の熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂との相容性が低いために、溶融紡糸において断線が発生しやすく、繊維への適用には制限があった。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、溶融紡糸などの成形加工性に優れるとともに、耐熱性及び制振性に優れた成形体が得られる熱可塑性重合体組成物を提供する。また、本発明に係る幾つかの態様は、耐熱性及び制振性に優れた繊維を提供する。さらに、本発明に係る幾つかの態様は、耐熱性及び制振性に優れた制振材を提供する。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下のいずれかの態様として実現することができる。
本発明に係る熱可塑性重合体組成物の一態様は、
共役ジエン系重合体(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、脂環族炭化水素樹脂(C)と、を含有し、前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計量を100質量部
としたときに、前記成分(A)の含有割合が10〜80質量部であり、前記成分(B)の含有割合が10〜65質量部であり、前記成分(C)の含有割合が1〜39質量部であることを特徴とする。
前記熱可塑性重合体組成物の一態様において、
前記共役ジエン系重合体(A)が、芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位を有するブロックを含有し、かつ、水素添加されているものであることができる。
前記熱可塑性重合体組成物のいずれかの態様において、
前記共役ジエン系重合体(A)中の芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位の含有割合が40質量%以下であることができる。
前記熱可塑性重合体組成物のいずれかの態様において、
前記芳香族アルケニル化合物がスチレンであることができる。
前記熱可塑性重合体組成物のいずれかの態様において、
前記熱可塑性樹脂(B)がプロピレン系樹脂であることができる。
前記熱可塑性重合体組成物のいずれかの態様において、
前記脂環族炭化水素樹脂(C)が、軟化点100℃以上の脂環族飽和炭化水素樹脂であることができる。
前記熱可塑性重合体組成物のいずれかの態様において、
230℃、荷重21Nの条件におけるメルトフローレート(MFR)が10〜70g/10分であることができる。
本発明に係る繊維の一態様は、
前記いずれかの態様の熱可塑性重合体組成物の成形体からなるものである。
本発明に係る制振材の一態様は、
前記いずれかの態様の熱可塑性重合体組成物の成形体からなるものである。
本発明に係る熱重合体組成物によれば、溶融紡糸などの成形加工性に優れるとともに、耐熱性及び制振性に優れた成形体(例えば繊維や制振材)が得られる。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。
本明細書において、「〜」を用いて記載された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味である。
なお、本明細書中においては、共役ジエン系重合体(A)を「成分(A)」と、熱可塑性樹脂(B)を「成分(B)」と、脂環族炭化水素樹脂(C)を「成分(C)」と、老化防止剤(D)を「成分(D)」とそれぞれ略して用いることがある。
1.熱可塑性重合体組成物
本発明の一実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、共役ジエン系重合体(A)と、熱
可塑性樹脂(B)と、脂環族炭化水素樹脂(C)と、を含有する。以下、本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物に含まれる各成分について説明する。
1.1.共役ジエン系重合体(A)
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、共役ジエン系重合体(A)を含有する。成分(A)は、成分(B)及び成分(C)との相容性が良好であるため、溶融紡糸などの成形加工において良好な加工性を発現すると考えられる。また、本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体において、成分(A)は制振性の指標となるtanδを向上させることができる。
成分(A)は、共役ジエン化合物に由来する繰り返し単位を含有する。共役ジエン化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−メチルプロペン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、ファルネセン、及びクロロプレン等が挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらの共役ジエン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上組み合わせて使用してもよい。
成分(A)は、共役ジエン化合物以外の化合物に由来する繰り返し単位を有してもよい。このような化合物としては、芳香族アルケニル化合物が好ましい。
芳香族アルケニル化合物の具体例としては、スチレン、tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン等が挙げられる。これらの中でも、スチレンが特に好ましい。これらの芳香族アルケニル化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上組み合わせて使用してもよい。
成分(A)が共役ジエン化合物に由来する繰り返し単位と芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位とを有する場合において、成分(A)中の芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位の含有割合は、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましい。また、成分(A)中の芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位の含有割合は、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが特に好ましい。成分(A)中の芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位の含有割合が前記範囲内にあることで、溶融紡糸などの成形加工性がさらに良好となる。なお、成分(A)中における芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位の含有割合は、H−NMRによって測定することができる。
成分(A)は、成分(B)との相容性を高めるために、ブロック型の共重合体であることが好ましい。重合体ブロックとしては、例えば下記A〜Dの重合体ブロックが挙げられる。
Aブロック:芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位量が80質量%以上である重合体ブロック。
Bブロック:共役ジエン化合物に由来する繰り返し単位量が80質量%以上であって、かつ、ビニル結合含量が30モル%未満の重合体ブロック。
Cブロック:共役ジエン化合物に由来する繰り返し単位量が80質量%以上であって、かつ、ビニル結合含量が30モル%以上90モル%以下の重合体ブロック。
Dブロック:共役ジエン化合物に由来する繰り返しと芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返しとのランダム共重合体ブロックであって、上記A〜C以外の重合体ブロック。
なお、本発明における「ビニル結合含量」とは、水素添加前の重合体中に1,2結合、3,4結合及び1,4結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン化合物に由来する繰り返し単位のうち、1,2結合及び3,4結合で組み込まれている単位の合計割合(モル%基準)である。当該ビニル結合含量(1,2結合含量及び3,4結合含量)は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって算出することができる。
成分(A)が上記Cブロックを有する場合、成分(C)との分子の絡み合い及び相容性が良好となるため、溶融紡糸などの成形加工性を向上でき、また繊維の断線を抑制できるようになる。さらに、上記Cブロックが水素添加されている場合、成分(C)との分子の絡み合い及び相容性が顕著に向上するため、より好ましい。
また、成分(A)は、芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位を有するブロックを含有し、かつ、水素添加されていることが好ましい。成分(A)が芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位を有するブロックを含有することにより、成分(C)との分子の絡み合い及び相容性が良好となる。また、成分(A)が水素添加されていることにより、成分(B)との分子の絡み合い及び相容性が良好となる。その結果、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の3成分の分子の絡み合い及び相容性が顕著に向上するため、溶融紡糸などの成形において良好な加工性が発現すると考えられる。
成分(A)の水素添加率は、ビニル結合などの二重結合の60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。なお、水素添加率は、H−NMRによって測定することができる。
成分(A)は、アミノ基、カルボキシ基、オキサゾリン基及び酸無水物構造よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有していてもよい。なお、本明細書において「アミノ基」とは、1級アミノ基(−NH)、2級アミノ基(−NHR、ただしRは炭化水素基)及び3級アミノ基(−NRR’、ただしR、R’は炭化水素基)のうちいずれか一つを指す。本明細書において「カルボキシ基」とは、−COOHだけでなく、−COOM(Mは一価の金属イオン)をも含む概念である。「酸無水物構造」の具体例としては、無水酢酸構造、無水プロピオン酸構造、無水シュウ酸構造、無水コハク酸構造、無水フタル酸構造、無水マレイン酸構造、無水安息香酸構造などのカルボン酸無水物構造が挙げられる。アミノ基、カルボキシ基、オキサゾリン基及び酸無水物構造は、それぞれ保護基によって保護されていてもよい。
成分(A)がアミノ基、カルボキシ基、オキサゾリン基及び酸無水物構造よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する場合、一分子鎖あたりのアミノ基、カルボキシ基、オキサゾリン基及び酸無水物構造の総量は、好ましくは0.1個以上、より好ましくは0.3個以上、特に好ましくは0.5個以上である。成分(A)の一分子鎖あたりのアミノ基、カルボキシ基、オキサゾリン基及び酸無水物構造の総量が前記範囲であると、成分(B)との相容性が向上するため、溶融紡糸などの成形加工において良好な加工性が発現すると考えられる。
成分(A)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1万以上、より好ましくは2万以上300万以下、特に好ましくは3万以上200万以下である。なお、重量平均分子量(Mw)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量のことをいう。
成分(A)の、230℃、21Nの荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)は、10〜70g/10分であることが好ましく、15〜60g/10分であることがより
好ましく、18〜55g/10分であることが特に好ましい。230℃、21N荷重で測定されるMFRが前記範囲にあると、成形時の負荷が小さくなり、溶融紡糸などの成形加工性が良好となる傾向にあるため好ましい。なお、メルトフローレート(MFR)は、「JIS K 7210−1:2014」に記載された試験方法に準じて、230℃、21Nの荷重で測定して求めることができる。
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(A)の含有割合は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量を100質量部としたときに、10〜80質量部であり、好ましくは15〜80質量部であり、より好ましくは20〜80質量部であり、特に好ましくは25〜75質量部である。本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(A)の含有割合が前記範囲にあると、該組成物を成形して得られる成形体において、制振性の指標となるtanδを向上させやすくすることができる。
成分(A)は、例えば特許第5402112号公報、特許第4840140号公報、国際公開第2003/029299号、又は国際公開第2014/014052号等に記載の方法に従って製造することができる。また、成分(A)は、市販品を使用することもできる。成分(A)の市販品としては、例えば、JSR株式会社製の商品名「DR8600」、「DR1321」、「DR8913」;旭化成ケミカルズ社製の商品名「タフテック
M1913」、「タフテック MP10」等が挙げられる。
1.2.熱可塑性樹脂(B)
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、熱可塑性樹脂(B)を含有する。成分(B)としては、例えば、オレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂;アクリル系樹脂;ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン12、半芳香族ポリアミド(ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9T)、変性ポリアミド等のポリアミド;ポリカーボネート、ポリアセタール、フッ素樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステルエラストマー、ポリアリレート、液晶ポリマー(全芳香族系、半芳香族系)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。これらの成分(B)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの成分(B)の中でも、成分(A)との相容性が良好となる観点から、オレフィン系樹脂が好ましい。オレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体;それらのα−オレフィンと、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−オクタデセン等の炭素数2〜18程度の他のα−オレフィン等との二元あるいは三元の共重合体等が挙げられる。
オレフィン系樹脂の具体例としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等のエチレン系樹脂;プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂;1−ブテン単独重合体、1−ブテン−エチレン共重合体、1−ブテン−プロピレン共重合体等の1−ブテン系樹脂;4−メチル−1−ペンテン単独重合体、4−メチル−1−ペンテン−エチレン共重合体等の4−メチル−1−ペンテン系樹脂等が挙げられる。
これらのオレフィン系樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、エチレン系樹脂及びプロピレン系樹脂が好ましく、プロピレン系樹脂がより好ましく、プロピレン単独重合体が特に好ましい。特に成分(A)が上記Cブロック(すなわち、共役ジエン化合物に由来する繰り返し単位量が80質量%以上であって、かつ、ビニル結合含量が30モル%以上90モル%以下の重合体ブロック)を有するブロック重合体である場合、プロピレン系樹脂は当該成分(A)との相容性がとりわけ良好となる点で好ましい。この場合、上記Cブロックのビニル結合含量は、50モル%以上90モル%以下であることがより好ましい。また、成分(A)が水素添加されると、プロピレン系樹脂との相容性や、分子の絡み合いが顕著に向上するため好ましい。
成分(B)の重量平均分子量(Mw)は、溶融紡糸などの成形加工における断線を抑制するために、0.5万以上100万以下であることが好ましい。また、成分(B)の分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)は、1以上10以下であることが好ましい。
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(B)の含有割合は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量を100質量部としたときに、10〜65質量部であり、好ましくは12〜65質量部であり、より好ましくは15〜65質量部であり、特に好ましくは20〜60質量部である。本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(B)の含有割合が前記範囲にあると、該組成物を成形することによって得られる成形体において、制振性の指標となるtanδを向上させやすくすることができる。
1.3.脂環族炭化水素樹脂(C)
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、脂環族炭化水素樹脂(C)を含有する。成分(C)は、成分(A)との相容性が非常に良好である。成分(C)を添加することにより、溶融紡糸などの成形加工において加工性が飛躍的に向上することがわかった。また、成分(C)は成分(A)のガラス転移温度(Tg)を高める効果があり、本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物のTgを室温付近まで高めることができる。これにより、本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体においては、耐熱性が付与されるとともに、制振性の指標となるtanδをより向上させることができる。
成分(C)は、水素添加された脂環族飽和炭化水素樹脂であることが好ましい。水素添加された脂環族飽和炭化水素樹脂を成分(C)として使用することにより、成分(A)や成分(B)との分子の絡み合い及び相容性を顕著に向上させ、成形、特に溶融紡糸において良好な加工性を発現すると考えられる。また、成分(C)を添加することにより、本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体の耐熱性も向上する。
成分(C)の軟化点は、100〜150℃であることが好ましく、105〜145℃であることがより好ましく、110〜140℃であることが特に好ましい。成分(C)の軟化点が前記範囲内にあると、本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物のTgを室温付近まで高めることができ、該組成物を成形して得られる成形体においては、耐熱性が付与されるとともに、制振性の指標となるtanδをより向上させることができる。なお、成分(C)の軟化点は、「JIS K2207 6.4 軟化点試験方法(環球法)」に準じて測定することができる。
成分(C)は、C5系(脂肪族系)やC9系(芳香族系)、C5/C9系、ジシクロペンタジエン(DCPD)等を(共)重合して得られた石油樹脂を、必要に応じて水素添加することにより得ることができる。
成分(C)としては、市販品を使用することもでき、例えば荒川化学工業株式会社製の「アルコン」シリーズ、日本ゼオン株式会社製の「クイントン(登録商標)1000」シリーズ、JXTGエネルギー株式会社製の「T−REZ H」シリーズ、「ネオポリマー」シリーズ等が挙げられる。
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(C)の含有割合は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量を100質量部としたときに、1〜39質量部であり、好ましくは3〜38質量部であり、より好ましくは5〜35質量部であり、特に好ましくは10〜30質量部である。本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(C)の含有割合が前記範囲にあると、溶融紡糸などの成形加工において加工性が飛躍的に向上し、該組成物を成形して得られる成形体においては、耐熱性が付与されるとともに、制振性の指標となるtanδを向上させやすくすることができる。
1.4.老化防止剤(D)
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、老化防止剤(D)を含有してもよい。本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物が成分(D)を含有することにより、熱分解が抑制されて高温での成形に耐えうるとともに、該組成物を成形して得られる成形体においては、耐熱性が向上する場合がある。
成分(D)としては、ヒンダードアミン系化合物、ハイドロキノン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、含硫黄化合物、含リン化合物、ナフチルアミン系化合物、ジフェニルアミン系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、キノリン系化合物、ヒドロキノン誘導体系化合物、モノフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、トリスフェノール系化合物、ポリフェノール系化合物、チオビスフェノール系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、亜リン酸エステル系化合物、イミダゾール系化合物、ジチオカルバミン酸ニッケル塩系化合物、リン酸系化合物等が挙げられる。これらの成分(D)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
成分(D)としては、市販品を使用することもでき、例えば、ADEKA社製の商品名「アデカスタブAO−60」、「アデカスタブ2112」、「アデカスタブAO−412S」等を使用することができる。
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(D)の含有割合は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量を100質量部としたときに、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜8質量部である。本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物における成分(D)の含有割合が前記範囲にあると、熱分解が抑制されて高温での成形に耐え得るとともに、該組成物を成形して得られる成形体においては、耐熱性が向上する場合がある。
1.5.その他の成分
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、上記成分以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、水分、金属原子、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、防菌・防黴剤、防臭剤、導電性付与剤、分散剤、軟化剤、可塑剤、架橋剤、共架橋剤、加硫剤、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤、着色剤、難燃剤、造核剤、中和剤、滑剤、ブロッキング防止剤、分散剤、流動性改良剤、離型剤、充填剤、無機繊維、有機繊維等が挙げられる。
1.6.組成物のメルトフローレート(MFR)
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物の、230℃、21Nの荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)は、10〜100g/10分であることが好ましく、10〜8
0g/10分であることがより好ましく、10〜70g/10分であることが特に好ましい。230℃、21N荷重で測定されるMFRが前記範囲にあると、成形時の負荷が小さくなり、溶融紡糸などの成形加工性が良好となる傾向にあるため好ましい。なお、メルトフローレート(MFR)は、「JIS K 7210−1:2014」に記載された試験方法に準じて、230℃、21Nの荷重で測定して求めることができる。
1.7.組成物の製造方法
本実施形態に係る熱可塑性重合体組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び必要に応じてその他の成分を混合または溶融混練することにより製造することができる。該組成物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の方法が利用できる。例えば、各種ミキサーでのドライブレンドを行うことも可能であり、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、ニーダ、多軸スクリュー押出機、ロール等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等が用いられる。本実施形態においては、押出機による溶融混練法が、生産性、良混練性の点から好ましい。得られる組成物の形状に特に制限はないが、ペレット状、シート状、ストランド状、チップ状等を挙げることができる。また、溶融混練後、直接成形品とすることもできる。
2.成形体
本発明の一実施形態に係る成形体は、上記の熱可塑性重合体組成物を成形して得られるものである。成形方法としては、公知の方法を適用することができるが、例えば射出成形、押出成形、中空成形、発泡成形、プレス成形、溶融紡糸等の方法を適用することができる。
本実施形態に係る成形体の中でも、上記の熱可塑性重合体組成物を溶融紡糸によって成形された繊維が好適である。上記の熱可塑性重合体組成物は、溶融紡糸における成形加工性に非常に優れており、断線が発生し難い。繊維の製造方法としては、高温で溶融した上記の熱可塑性重合体組成物を紡糸口金の吐出孔から吐出し、冷却固化した後、紡糸油剤等を付与して、高速で巻き取る方法等が挙げられる。
また、本実施形態に係る成形体としては、上記の熱可塑性重合体組成物を用いて製造される発泡成形体も好適である。上記の熱可塑性重合体組成物を用いて発泡成形体を得る場合、成形方法としては、化学的方法や物理的方法等があり、各々、無機系発泡剤、有機系発泡剤等の発泡剤の添加により材料内部に気泡を分布させることができる。発泡成形体とすることで、軽量化、柔軟性向上、意匠性向上等を図ることができる。無機系発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、アジド化合物、ホウ水素化ナトリウム、金属粉等が挙げられる。有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸バリウム等が挙げられる。
本実施形態に係る成形体は、その特性を活かして例えば、自動車内装材、吸音材、防音材、外板等の自動車材料や家庭電気製品の筐体、家電製品、包装用資材、建築資材、土木資材、水産資材、その他工業用資材や情報機器、映像機器等に振動絶縁を行う用途等として好適に用いられる。
3.実施例
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記製造例、実施例及び比較例中の「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
3.1.実施例1
3.1.1.ペレットの作製
表1に示す種類、質量部の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対して、老化防止剤(D)として、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](商品名「アデカスタブAO−60」、ADEKA社製)0.1質量部と、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(商品名「アデカスタブ2112」、ADEKA社製)0.1質量部とを添加した。次いで、この混合物を、神戸製鋼所社製二軸押出機「KTX30」(型式名)に供給して、シリンダ温度210℃、スクリュー回転数300rpm、吐出30kg/hの条件で溶融混練し、直径2mm、長さ4mmの円柱状のペレットを得た。
作製した未乾燥ペレットを、乾燥機(商品名「並行流回分式乾燥機」、佐竹化学機械工業(株)製)を用いて乾燥温度60℃の条件で、水分量が150ppmとなるまで乾燥し、得られたペレットを成形に供した。
3.1.2.成形体の作製(プレスシート)
上記で作製したペレットを用いて、株式会社岩城工業社製プレス(型式IPS37)にて1mm厚のプレスシートを作製した。
3.1.3.成形体の作製(溶融紡糸)
上記で作製したペレットを株式会社ムサシノキカイ社製マルチフィラメント製造装置に供給して、シリンダ温度230℃、ノズル温度260℃、スクリュー回転数10rpmの条件で直径0.3mm24穴のダイスを通し、500rpmの延伸ロールで巻き取ることで繊維を作製した。
3.2.実施例2〜9及び比較例1〜4
上記実施例1のペレットの作製において、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の種類、質量部を表1に記載の通りに変更した以外は、上記実施例1と同様にしてペレット及び成形体(プレスシート、繊維)を作製した。
3.3.熱可塑性重合体組成物の評価
(1)MFR(流動性)
上記で作製したペレットを株式会社東洋精機製作所社製SemiAutoMeltIndexer3A(型式名)に供給し、温度230℃、荷重21Nの条件で測定した。
(2)貯蔵弾性率E’(耐熱性)
上記で成形したプレスシートから、打ち抜き刃を用いて幅2mm、長さ5cmの短冊状試験片を打ち抜いた。得られた短冊状試験片をTA Instruments社製粘弾性測定装置RSA−GII(型式)の引張治具に備え付け、周波数1Hz、歪0.05%のもと、−70℃から200℃まで昇温しながら粘弾性を測定し、150℃における貯蔵弾性率E’(MPa)を求めた。150℃における貯蔵弾性率E’(MPa)を測定できた場合に良好と判断し表1中に「A」と記載し、150℃に達する前に試験片が溶融した場合を測定不可、不良と判断し表1中に「B」と記載した。
(3)損失正接tanδ(制振性)
上記で成形したプレスシートから、打ち抜き刃を用いて幅2mm、長さ5cmの短冊状試験片を打ち抜いた。得られた短冊状試験片をTA Instruments社製粘弾性測定装置RSA−GII(型式)の引張治具に備え付け、周波数1Hz、歪0.05%のもと23℃での粘弾性を測定し、23℃における損失正接tanδ(単位なし)を求めた。
23℃における損失正接tanδ(単位なし)が0.10以上のときを良好と判断し表1中に「A」と記載し、0.10未満の場合を不良と判断し表1中に「B」と記載した。
(4)溶融紡糸性(成形加工性)
上記の成形体の作製(溶融紡糸)において、巻き取り開始後、10分間以上断線せず巻き取りできた場合を良好と判断し表1中に「A」と記載し、10分未満で断線が起きた場合を不良と判断し表1中に「B」と記載した。
(5)平均繊維径
上記の成形体の作製(溶融紡糸)において、巻き取った繊維をKEYENCE社製DIGITAL MICROSCOPE VHX−900(型式)にて30箇所観察し、平均繊維径(μm)を求めた。
3.4.評価結果
下表1に、各実施例及び比較例で作製した熱可塑性重合体組成物の組成、並びに評価結果を示す。
Figure 2020152810
上表1において、各成分の略称はそれぞれ下記の通りである。
<共役ジエン系重合体(A)>
・A1:JSR株式会社製、水添共役ジエンブロック重合体(SEBSブロックポリマー)、商品名「DR8600」、スチレン含有量15質量部、ビニル結合含量80モル%、ブロック含有量90%以上
・A2:JSR株式会社製、水添共役ジエンブロック重合体(SEBSブロックポリマー)、商品名「DR1321」、スチレン含有量10質量部、ビニル結合含量70モル%、ブロック含有量90%以上
・A3:JSR株式会社製、水添共役ジエン重合体(SEBSブロックポリマー)、商品名「DR8913」、スチレン含有量35質量部、ビニル結合含量70モル%、ブロック含有量90%以上
<熱可塑性樹脂(B)>
・B1:日本ポリプロ社製、ポリプロピレン「ノバテック MA04A」(商品名)、プロピレン単独重合体
・B2:サンアロマー社製、ポリプロピレン「PLB00A」(商品名)、プロピレン単独重合体
<脂環族炭化水素樹脂(C)>
・C1:荒川化学工業社製、「ARKON P−125」(商品名)、軟化点125℃
・C2:荒川化学工業社製、「ARKON P−140」(商品名)、軟化点140℃
<老化防止剤(D)>
・D1:ADEKA社製、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、「アデカスタブAO−60」(商品名)
・D2:ADEKA社製、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、「アデカスタブ2112」(商品名)
上表1の評価結果より、実施例1〜9の熱可塑性重合体組成物によれば、成形加工性(溶融紡糸性)に優れるとともに、耐熱性及び制振性に優れた成形体が得られることがわかった。
比較例1の熱可塑性重合体組成物は、成分(C)を含有していない。そのため、比較例1の熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体は、各実施例の熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体に比べて制振性の点で劣る傾向が認められた。
比較例2の熱可塑性重合体組成物は、成分(B)の含有割合が規定量を超えている。そのため、比較例2の熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体は、各実施例の熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体に比べて制振性の点で劣る傾向が認められた。
比較例3の熱可塑性重合体組成物は、成分(A)の含有割合が規定量を超えており、成分(B)の含有割合が規定量未満であり、成分(C)の含有割合が規定量未満である。そのため、比較例3の熱可塑性重合体組成物は、成形加工性(溶融紡糸性)が不良であり、比較例3の熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体では耐熱性の測定ができなかった。
比較例4の熱可塑性重合体組成物は、成分(B)を含有していない。そのため、比較例4の熱可塑性重合体組成物を成形して得られる成形体では耐熱性の測定ができなかった。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発
明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を包含する。また本発明は、上記の実施形態で説明した構成の本質的でない部分を他の構成に置き換えた構成を包含する。さらに本発明は、上記の実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成をも包含する。さらに本発明は、上記の実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成をも包含する。

Claims (9)

  1. 共役ジエン系重合体(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、脂環族炭化水素樹脂(C)と、を含有し、
    前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計量を100質量部としたときに、前記成分(A)の含有割合が10〜80質量部であり、前記成分(B)の含有割合が10〜65質量部であり、前記成分(C)の含有割合が1〜39質量部であることを特徴とする、熱可塑性重合体組成物。
  2. 前記共役ジエン系重合体(A)が、芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位を有するブロックを含有し、かつ、水素添加されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性重合体組成物。
  3. 前記共役ジエン系重合体(A)中の芳香族アルケニル化合物に由来する繰り返し単位の含有割合が40質量%以下であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の熱可塑性重合体組成物。
  4. 前記芳香族アルケニル化合物がスチレンであることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の熱可塑性重合体組成物。
  5. 前記熱可塑性樹脂(B)がプロピレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体組成物。
  6. 前記脂環族炭化水素樹脂(C)が、軟化点100℃以上の脂環族飽和炭化水素樹脂であることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体組成物。
  7. 230℃、荷重21Nの条件におけるメルトフローレート(MFR)が10〜70g/10分であることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体組成物。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体組成物の成形体からなる、繊維。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体組成物の成形体からなる、制振材。
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