JP2020148917A - 感光性着色組成物、および、これを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
顔料分散法の場合、感光性樹脂溶液中に顔料を分散した感光性着色組成物(顔料レジスト)をガラス等の透明基板に塗布し、乾燥により溶剤を除去した後、一つのフィルタ色のパターン露光を行い、次いで未露光部を現像工程で除去して1色目のパターンを形成、必要に応じて加熱等の処理を加えた後、同様の操作を全フィルタ色について順次繰り返すことによりカラーフィルタを製造することができる。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
本発明で使われる着色剤(A)は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1)を含み、顔料(その他の有機顔料、無機顔料)、染料などを適宜併用するものである。
本発明で使われるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1)は、複数種の、特定のハロゲン原子組成のハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を特定割合にて含有するものである。具体的には、1分子中のハロゲン原子数が平均10〜14個であり、そのうち臭素原子数が平均8〜12個、塩素原子数が平均2〜5個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニンである。高色再現を発現するためにより好ましくは、1分子中のハロゲン原子数が平均11〜13個であり、そのうち臭素原子数が平均8〜11個、塩素原子数が平均2〜3個である。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料はハロゲン分布を持つ顔料組成物であり、平均組成は蛍光X線分析から求めることができる。
本発明で使われるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1)と、併用できる顔料は、その他の着色剤(A3)である以下のものが挙げられる。
本発明の感光性着色組成物に使用する着色剤が顔料の場合、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等を行い微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜90nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、90nmよりも大きくなると十分なコントラスト比を得ることができない場合がある。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜70nmの範囲である。
染料としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等のいずれも用いることができる。また、これらの誘導体や、染料をレーキ化したレーキ顔料の形態であってもかまわない。
また、酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物も、堅牢性に優れるため好ましく、より好ましくは、オニウム塩基を有する化合物が、側鎖にカチオン性基を有する樹脂である場合である。
本発明に用いる感光性着色組成物には、必要に応じて色素誘導体を添加することができる。
有機色素としては、例えばジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、等が挙げられる。
塩基性官能基を有する高分子分散剤としては、窒素原子含有グラフト共重合体や、側鎖に3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、含窒素複素環などを含む官能基を有する、窒素原子含有アクリル系ブロック共重合体及びウレタン系高分子分散剤などが挙げられる。
本発明の感光性着色組成物は、バインダ樹脂(B)を含む。バインダ樹脂(B)は、400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂を用いる。バインダ樹脂には、その主たる硬化方式で分類すると熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エチレン性不飽和二重結合等を有する活性エネルギー線硬化性樹脂などがあり、活性エネルギー線硬化性樹脂は熱可塑性樹脂であっても熱硬化の機能を併せ持つものであってもよく、さらに現像性の観点からアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。また、活性エネルギー線硬化性でない熱可塑性樹脂を含んでもよく、これについてもアルカリ可溶性であることが好ましい。これらを単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
バインダ樹脂として用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂はアルカリ可溶性であることが好ましく、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、及びスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基及び/又は水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は、現像性、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の酸価は、アルカリ現像溶解性を付与するために50以上〜200以下(KOHmg/g)であり、70以上180以下の範囲が好ましく、より好ましくは90以上170以下の範囲である。酸価が50未満であるとアルカリ現像溶解性が低下し、残渣が発生しパターンの直線性が悪化する。200を超えると基板への密着性が低下し、露光パターンが残りにくくなる。
本発明の感光性着色組成物は、塗膜の硬化度合を調整するために、エチレン性不飽和二重結合を有さないアルカリ可溶性樹脂を含有することができる。少なくとも1種のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体と、その他の前記エチレン性不飽和単量体を1種以上用いて合成し、側鎖にエチレン性不飽和結合を付与しないことで、エチレン性不飽和二重結合を有しないアルカリ可溶性樹脂が得ることができる。
本発明の感光性着色組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を有することが好ましい。特に以下に示す方法(i) や方法(ii)によりエチレン性不飽和二重結合を導入した樹脂を用いることで、活性エネルギー線で露光し塗膜を形成する際に、樹脂が3次元架橋されることで架橋密度が上がり、薬品耐性が良好になる。
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法がある。
方法(ii)としては、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
リレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3
−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用して用いてもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ−バレロラクトン、ポリε−カプロラクトン、及び/又はポリ12−ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、又はグリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましく、また感度の点からは2個以上6個以下の水酸基を有するものを使用することが感度の点から好ましく、グリセロールモノ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
本発明においては、バインダ樹脂として熱可塑性樹脂と併用して、さらに熱硬化性化合物を含むことが出来る。本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いてカラーフィルタを作製する際、熱硬化性化合物を含むことで、フィルタセグメントの焼成時に反応し塗膜の架橋密度を高め、そのためフィルタセグメントの耐熱性が向上し、フィルタセグメント焼成時の顔料凝集が抑えられ、コントラスト比が向上するという効果が得られる。
熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、およびフェノール化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明のカラーフィルタ用着色組成物ではエポキシ化合物およびオキセタン化合物が好ましく用いられる。
本発明の感光性着色組成物には、重合性化合物(C)を含む。重合性化合物(C)には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の感光性着色組成物に含有される光重合開始剤(D)は、一般式(1)で表される光重合開始剤(D1)を含む。
<光重合開始剤(D1)>
本発明の光重合開始剤(D1)が従来の開始剤よりも高感度に機能しうる理由としては、次にあげる2つの理由が可能性として考えられるが、詳細は明らかではない。
また、本発明の光重合開始剤(D1)は、上述したように、イミニルラジカルの分解が非常に速いため再結合が抑制されていることが考えられる。再結合が多い場合、分解により生じた活性種が減少してしまうため、ラジカル重合開始剤としての機能は低下する。
本発明の感光性着色組成物には、一般式(1)で表される光重合開始剤(D1)と共に、他の光重合開始剤(D2)を併用することが、さらに良好なパターン形状を得ることができるため好ましい。
他の光重合開始剤(D2)としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−メチルフェニル)ビイミダゾール、等のイミダゾール系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
市販品としては、「KAYACURE DETX-S」(2,4−ジエチルチオキサントン 日本化薬社製)、「CHEMARK DEABP」(4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン Chemark Chemical社製)などが挙げられる。
本発明の感光性着色組成物は、水を組成物全量に対して、0.1〜2質量%含有することで、さらに高感度となる。一般的に、感光性着色組成物に水を含有させると、初期の感度は良好であるものの、経時における感度が低下し易い。この理由は、光重合開始剤が水によって分解されるためであると推測出来、水の含有量を2質量%以下とし、かつ、高感度の光重合開始剤であるオキシムエステル系開始剤(D1)の一般式(1)におけるR1の部分に炭素数2以上のアルキル基を有する用いることで、オキシムエステル部位への水分の影響が緩和され、水による分解が生じにくくなり、感度の低下を抑制できると推測される。
I2 + SO2 + 3Base + ROH + H2O → 2Base・HI + Base・HSO4R (1)
含水率が2.0質量%を超える感光性着色組成物は、経時で増粘し、基板に塗工する際に塗工不良を起こす原因となる。また、含水率が0.1質量%未満の感光性着色組成物は、感度や現像速度の向上が充分でない。
感光性着色組成物中の含水率は、感光性着色組成物の作製時、作製後の保管時に水を感光性着色組成物中に意図的に添加することにより制御しても良いし、あるいは感光性着色組成物をガラス基板に塗布する工程で、塗布できなくて残ってしまった感光性着色組成物を再度回収して塗布する工程で結果的にその含水率となっても良い。
また、含水率が多くなった場合は、多孔質材料であるモレキュラーシーブを投入し脱水する方法や、乾燥した不活性ガス等の雰囲気中に放置するなどの方法がある。
本発明の感光性着色組成物は連鎖移動剤として、チオール系連鎖移動剤を含むことが好ましい。チオールを光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる着色組成物は高感度となる。
本発明の感光性着色組成物には、露光時にマスクの回折光による感光を防ぐために、重合禁止剤を含有させることができる。重合禁止剤を添加することで感光による連鎖重合で所望のパターン外まで硬化が進行しないようにする効果が得られる。
発明の感光性着色組成物は、紫外線吸収剤を含んでも良い。本発明における紫外線吸収剤とは、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノン系有機化合物、サリチル酸エステル系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、及びサリシレート系有機化合物などが挙げられる。
本発明の感光性着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、感光性着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。特に着色組成物の着色剤濃度が高い場合、塗膜架橋成分量が少なくなるため高感度の架橋成分の使用や、光重合開始剤の増量といった対応を取るため熱工程の黄変が強くなる現象が見られる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
本発明の感光性着色組成物には、透明基板上での組成物の塗布性、着色被膜の乾燥性を良好することを目的として、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
本発明の感光性着色組成物は、界面活性剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色剤の全量を基準(100質量%)として、0.1〜10質量%の量で用いることができる。
本発明の感光性着色組成物には、基材との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることができる。密着向上剤による密着性が向上することにより、細線の再現性が良好となり解像度が向上する。
本発明に含まれる感光性着色組成物は、着色剤を、分散剤、バインダ樹脂などの着色剤担体及び/又は溶剤中に、好ましくは分散助剤(色素誘導体や界面活性剤)と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、又はアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(着色剤分散体)。このとき、2種以上の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。染料等、着色剤の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
本発明の着色組成物には、ガラス等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布して着色膜を形成することを容易にするために溶剤を含有させる。溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物の各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
本発明の感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、及び青色フィルタセグメントを具備する。また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、及び黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。
カラーフィルタは、印刷法又はフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度及び平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
なお、露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタと、光源とを具備する。光源としては、冷陰極管(CCFL),白色LEDが挙げられるが、本発明においては赤の再現領域が広がるという点で、白色LEDを使用することが好ましい。図1は、本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置10の概略断面図である。図1に示す装置10は、離間対向して配置された一対の透明基板11および21を備え、それらの間には、液晶LCが封入されている。
樹脂の数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK−GEL SUPER HZM−N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてTHF溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1wt%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量はいずれもポリスチレン換算値である。
樹脂溶液0.5〜1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の固形分濃度から、樹脂の固形分あたりの酸価を算出した。
カールフィッシャー滴定装置(三菱化学社製の容量滴定式水分測定装置KF−06型)を用いて水分量(mg)を測定し、下記式により含水率(%)を算出した。
含水率(%)=〔水分量(mg)/測定サンプル量(mg)〕×100
300mLフラスコに、塩化スルフリル91部、塩化アルミニウム109部、塩化ナトリウム15部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素74部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより緑色粗顔料を得た。得られた緑色粗顔料20部、粉砕した塩化ナトリウム140部、ジエチレングリコール32部、キシレン1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−1)を得た。得られたハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−1)は、リガク社製ZSX100Eによる蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均13.97個であり、そのうち臭素原子数が平均11.46個、塩素原子数が平均2.51個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
300mLフラスコに、塩化スルフリル91部、塩化アルミニウム109部、塩化ナトリウム15部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素59部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより緑色粗顔料を得た。得られた緑色粗顔料20部、粉砕した塩化ナトリウム140部、ジエチレングリコール32部、キシレン1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−2)を得た。得られたハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−2)は、蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均12.71個であり、そのうち臭素原子数が平均10.22個、塩素原子数が平均2.49個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
300mLフラスコに、塩化スルフリル91部、塩化アルミニウム109部、塩化ナトリウム15部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素44部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより緑色粗顔料を得た。得られた緑色粗顔料20部、粉砕した塩化ナトリウム140部、ジエチレングリコール32部、キシレン1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−3)を得た。得られたハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−3)は、蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均11.98個であり、そのうち臭素原子数が平均9.00個、塩素原子数が平均2.98個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
300mLフラスコに、塩化スルフリル109部、塩化アルミニウム131部、塩化ナトリウム18部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素52部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより緑色粗顔料を得た。得られた緑色粗顔料20部、粉砕した塩化ナトリウム140部、ジエチレングリコール32部、キシレン1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−4)を得た。得られたハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1−4)は、蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均12.70個であり、そのうち臭素原子数が平均8.54個、塩素原子数が平均4.16個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
(ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A2−1)の製造)
300mLフラスコに、塩化スルフリル91部、塩化アルミニウム72部、塩化ナトリウム 15部、亜鉛フタロシアニン30部、臭素29部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより緑色粗顔料を得た。得られた緑色粗顔料20部、粉砕した塩化ナトリウム140部、ジエチレングリコール32部、キシレン1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A2−1)を得た。得られたハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A2−1)は、蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均8.88個であり、そのうち臭素原子数が平均6.90個、塩素原子数が平均1.98個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
市販のC.I.ピグメントグリーン58(DIC社製FASTOGEN Green A110)をそのまま使用した。蛍光X線分析から、1分子中のハロゲン原子数が平均15.46個であり、そのうち臭素原子数が平均14.75個、塩素原子数が平均0.71個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
(微細化顔料(A3−1))
C.I.ピグメントイエロ−138(PY138)(チバ・ジャパン社製「パリオト −ルイエロ−K0960−HD」)100部、塩化ナトリウム700部、およびジエチ レングリコ−ル180部をステンレス製1ガロンニ−ダ−(井上製作所製)に仕込み、 80℃で6時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、80℃に加熱しなが ら1時間攪拌してスラリ−状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた 後、80℃で一昼夜乾燥し、95部の微細化顔料(A3−1)を得た。
イソインドリン系黄色顔料C.I.pigment yellow 139(チバ・ジャパン社製「イルガフォアイエロー 2R−CF」)100部、塩化ナトリウム1600部、及びジエチレングリコール190部をステンレス製1ガロンニーダーに仕込み、60℃で10時間混練した。つぎにこの混合物を3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウム及び溶剤を除いた後、80℃で1昼夜乾燥し、微細化顔料(A3−2)を得た。
金属錯体系黄色顔料(C.I.pigment yellow 150、ランクセス社製 「Yellow Pigment E4GN」)100部、塩化ナトリウム1600部、及びジエチレングリコール190部をステンレス製1ガロンニーダーに仕込み、60℃で10時間混練した。つぎにこの混合物を3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウム及び溶剤を除いた後、80℃で1昼夜乾燥し、微細化顔料(A3−3)を得た。
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート100部、i−ブチルメタクリレート70部、ベンジルメタクリレート20部、PGMAc50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をPGMAc90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認した。ピロメリット酸無水物19部、PGMAc50部、シクロヘキサノン50部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、固形分測定で固形分30%となるようPGMAcを加えて希釈し、酸価70mgKOH/g、重量平均分子量8500の樹脂型分散剤溶液を得た。
<バインダ樹脂(B1:非感光性樹脂)の製造>
(バインダ樹脂(B1−1)液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n−ブチルメタクリレート37.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B1−1)液を調製した。質量平均分子量(Mw)は26000であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたフラスコ内を窒素雰囲気とし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート210部を入れ、撹拌しながら100℃まで昇温した。次いで、ベンジルメタクリレート106部、アクリル酸22部及びジシクロペンタニルメタクリレート(日立化成社製FA−513M)22部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート215部に溶解させ、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6部を溶解させて調製した溶液を、フラスコ内に滴下し、100℃で5時間撹拌し続けることにより、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂を調製し、質量平均分子量(Mw)10000の樹脂(B1−2)溶液を得た。
バインダ樹脂(B1−1)液とバインダ樹脂(B1−2)液を同量混合・撹拌してバインダ樹脂(B1−M)液を調整した。
(バインダ樹脂(B2−1)液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2−1)を調製した。質量平均分子量(Mw)は18000であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート333gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、グリシジルメタクリレート71.1g(0.50モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成社製FA−513M)22.0g(0.10モル)および、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート164gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、メタクリル酸43.0g[0.5モル、(本反応に用いたグリシジルメタクリレートのグリシジル基に対して100モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け不揮発分酸価が1mgKOH/gとなったところで反応を終了した。次に、テトラヒドロフタル無水フタル酸60.9g(0.40モル)、トリエチルアミン0.8gを加え、120℃で3.5時間反応させ酸価80mgKOH/gの感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2−2)液を調製した。質量平均分子量(Mw)は12,000であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート182gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、メタクリル酸43.0g(0.5モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成社製FA−513M)22.0g(0.10モル)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート35.5g[0.25モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け、酸価が79mgKOH/gの感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2−3)液を調製した。質量平均分子量(Mw)は13,000であった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、単量体滴下槽として、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート40部、メタクリル酸40部、メタクリル酸メチル120部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」)4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−ドデカンチオール8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート395部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、単量体滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110 ℃ にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル70部、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃ で12時間反応させた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2−4)液を得た。樹脂の質量平均分子量(Mw)は18000 、不揮発分当たりの酸価は2mgKOH/gであった。
バインダ樹脂(B2−1)〜(B2−4)液の4種類を同量混合・撹拌してバインダ樹脂(B2−M)液を調整した。
[製造例1]
(着色組成物(R−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が20.0質量%の着色組成物(R−1)を作製した。
顔料(A1−1) :12.0部
色素誘導体(1) :2.0部
樹脂型分散剤(不揮発分30%液) :4.0部
バインダ樹脂(B1−M:不揮発分20%液) :24.0部
溶剤(S) :58.0部
(着色組成物(R−2〜9)の作製)
表1に記載した通りの材料種、質量に変更した以外は、製造例1と同様に着色組成物(R−2〜9)を作製した。
[製造例11]
(着色組成物(X−1)の作製)
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して着色組成物(X−1)を得た。
着色組成物(R−1:不揮発分20.0%液) :55部
着色組成物(R−7:不揮発分20.0%液) :40部
バインダ樹脂(B1−M:不揮発分20%液) :5部
(着色組成物(X−2〜22)の作製)
表2に記載した通りの材料種、質量に変更した以外は、製造例11と同様に着色組成物(X−2〜22)を作製した。
[実施例1]
(感光性着色組成物(Y−1))
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性着色組成物(Y−1)を得た。
着色組成物(R−1:不揮発分20%) :50.0部
バインダ樹脂(B2−M:不揮発分20%) :15.0部
熱硬化性化合物(BE−1) :1.0部
熱硬化性化合物(BE−2) :1.0部
重合性単量体(C−M) :3.0部
光重合開始剤(D1−1) :1.8部
増感剤(H) :0.2部
チオール系連鎖移動剤(I) :0.4部
重合禁止剤(J) :0.1部
紫外線吸収剤(K) :0.1部
酸化防止剤(L) :0.1部
レベリング剤(M:不揮発分3%) :1.0部
貯蔵安定剤(N) :0.1部
シランカップリング剤(O) :0.2部
溶剤(S) :26.0部
(感光性着色組成物(Y−2〜29)の作製)
表3に記載した通りの材料種、質量に変更した以外は、実施例1と同様に行い感光性着色組成物(Y−2〜29)をそれぞれ作製した。
・エポキシ化合物(BE−1)
(BE−1−1)2,2‘−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−
エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物
[EHPE−3150(ダイセル社製)]、
(BE−1−2)ソルビトールのグリシジルエーテル化エポキシ化合物
[デナコールEX611(ナガセケムテックス株式会社製)]、
(BE−1−3)イソシアヌル酸トリグリシジル
(BE−1−1)〜(BE−1−3)をそれぞれ同量混合し、エポキシ化合物(BE−1)とした。
・オキセタン化合物(BE−2):
3−エチル−3−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]オキセタン
[アロンオキセタンOXT−221(東亞合成株式会社製)]
(C−1)トリメチロールプロパントリアクリレート
[アロニックスM309(東亞合成株式会社製)]
(C−2)ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート(E−2)
[アロニックスM402(東亞合成株式会社製)]
(C−3)多塩基酸性アクリルオリゴマー
[アロニックスM520(東亞合成株式会社製)]
(C−4)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[KAYARAD DPCA−30(日本化薬社製)]
内容量が1リットル5つ口反応容器に、ペンタエリスリトールトリアクリレート(432g、ヘキサメチレンジイソシアネート84gを仕込み、60℃で8時間反応させ、(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレート(C−5)を含む生成物を得た。生成物中、多官能ウレタンアクリレート(C−5)の占める割合は、70質量%であり、残部を他の光重合性モノマーで占めている。なお、IR分析により反応生成物中にイソシアネート基が存在しないことを確認した。
[ABE−300(新中村化学社製)]
(C−7)エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート
[A−9300(新中村化学社製)]
以上、(C−1)〜(C−7)をそれぞれ同量にて混合し、光重合性単量体(C−M)とした。
式(2)の構造の光重合開始剤。
<光重合開始剤(D1−2)>
式(3)の構造の光重合開始剤。
<光重合開始剤(D1−3)>
式(4)の構造の光重合開始剤。
<光重合開始剤(D1−4)>
式(2)の構造の光重合開始剤とエタン−1−オン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル],1−(O−アセチルオキシム)
[イルガキュアOXE02(BASFジャパン社製)]を同量混合したもの。
<光重合開始剤(D2−M)>
(D2−1)2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン
[イルガキュア907(BASFジャパン社製)]
(D2−2)2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン
[イルガキュア379(BASFジャパン社製)]
(D2−3)2,4,6−トリメチルベンゾイルージフェニルーホスフィンオキサイド
[ルシリンTPO(チバ・ジャパン社製)]
(D2−4)2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
[ビイミダゾール(黒金化成社製)]
(D2−5)p−ジメチルアミノアセトフェノン
[DMA(ダイキファイン社製)]
(D2−6)エタン−1−オン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル],1−(O−アセチルオキシム)
[イルガキュアOXE02(BASFジャパン社製)]
(D2−7)1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル] −2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン
[イルガキュア2959(BASFジャパン社製)]
(D2−8)ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド
[イルガキュア819(BASFジャパン社製)]
以上、(D2−1)〜(D2−8)をそれぞれ同量にて混合し、光重合開始剤(D2−M)とした。
(H−1)2,4−ジエチルチオキサントン
[カヤキュアDETX−S(日本化薬社製)]
(H−2)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
[CHEMARK DEABP(Chemark Chemical社製)]
以上、(H−1)(H−2)をそれぞれ同量にて混合し、増感剤(H)とした。
(I−1)トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)
[TEMB(昭和電工社製)]
(I−2)トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)
[TPMB(昭和電工社製)]
(I−3)ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
[PEMP(堺化学工業社製)]
(I−4)トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)
[TMMP(堺化学工業社製)]
(I−5)トリス[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート
[TEMPIC(堺化学工業社製)]
以上、(I−1)〜(I−5)をそれぞれ同量にて混合し、チオール系連鎖移動剤(I)とした。
(J−1)3−メチルカテコール
(J−2)メチルヒドロキノン
(J−3)t−ブチルヒドロキノン
以上、(J−1)〜(J−3)をそれぞれ同量にて混合し、重合禁止剤(J)とした。
(K−1)2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(ドデシルおよびトリデシル)オキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン
[TINUVIN400(BASFジャパン社製)]
(K−2)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール
[TINUVIN900(BASFジャパン社製)]
以上、(K−1)〜(K−2)をそれぞれ同量にて混合し、紫外線吸収剤(K)とした。
(L−1)ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(L−2)3,3'−チオジプロパン酸ジオクタデシル
(L−3)トリス[2,4−ジ−(t)−ブチルフェニル]ホスフィン
(L−4)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
(L−5)サリチル酸p−オクチルフェニル
以上、(L−1)〜(L−5)をそれぞれ同量にて混合し、酸化防止剤(L)とした。
ビックケミー社製「BYK−330 」 1部、
DIC株式会社製「メガファックF−551」 1部、
花王株式会社製「エマルゲン103」 1部
をPGMAc97部に溶解させた混合溶液。
(N−1)2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール
(本州化学工業社製「BHT」)
(N−2)トリフェニルホスフィン
(北興化学工業社製「TPP」)
以上、(N−1)〜(N−2)をそれぞれ同量にて混合し、貯蔵安定剤(N)とした。
(O−1)3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM−403(信越化学工業株式会社製)]
(O−2)3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBE−503(信越化学工業株式会社製)]
(O−3)N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM−603(信越化学工業株式会社製)]
(O−4)3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM−803(信越化学工業株式会社製)]
以上、(O−1)〜(O−4)をそれぞれ同量にて混合し、シランカップリング剤(O)とした。
(S−1)PGMAc 30部
(S−2)シクロヘキサノン 30部
(S−3)3−エトキシプロピオン酸エチル 10部
(S−4)プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
(S−5)シクロヘキサノールアセテート 10部
(S−6)ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート 10部
以上、(S−1)〜(S−6)をそれぞれ上記質量部にて混合し、溶剤(S)とした。
各試験を下記の方法で行った。試験の結果を表4に示す。
尚、評価で◎は極めて良好なもの、〇は良好なもの、△は〇には劣るが実用範囲のもの、×は実用に適さないものを表す。
感光性着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、クリーンオーブン中70℃で15分間加温して溶剤を除去し塗膜を得た。続いて超高圧水銀ランプを用いて、積算光量100mJ/cm2で紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行い、塗膜基板を得た。ついでクリーンオーブン中230℃で30分間加熱、放冷後、得られた塗膜基板の明度Y(C)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用い測定した。尚、緑色塗膜基板は230℃での熱処理後で、C光源で(x=0.220、y=0.685)の色度に合わせた。アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム1.5質量%炭酸水素ナトリウム0.5質量% 陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0質量%及び水90質量%からなるものを用いた。明度の評価は下記の4段階で評価した。
◎:35.0以上
○:34.5以上、35.0未満
△:34.0以上、34.5未満
×:34.0未満
明度評価で使用した基板を使用して、コントラスト比測定を実施した。コントラスト比の評価は下記の4段階で評価した。
◎:4000以上
○:3000以上、4000未満
△:2000以上、3000未満
×:2000未満
明度評価をしたものと同じ塗膜を用いてy(C)=0.685の色度を示したときの膜厚を測定し、下記4段階の基準に従って判定した。x(C)=0.220、y(C)=0.685の色度を与える膜厚が小さいほど、着色力が大きいことを示しており、優れているといえる。
◎:膜厚2.3μm未満
○:膜厚2.3μm以上、2.4μm未満
△:膜厚2.4μm以上、2.5μm未満
×:膜厚2.5μm以上
感光性着色組成物を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.2μmとなるように回転塗工し、120℃で120秒間プリベークを行った。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄して風乾し、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状の着色画素を形成した。
形成された着色画素のパタ−ンがフォトマスクの画像寸法どおりに仕上がる最低照射露光量により、感光性着色組成物の感度を評価した。評価のランクは次の通りである。
○:100mJ/cm2未満
△:100以上、150mJ/cm2未満
×:150mJ/cm2以上
感光性着色組成物を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.0μmとなるように回転塗工し、70℃で20分乾燥した。
上記塗膜に、2質量%水酸化カリウム水溶液を2ml滴下して、塗厚が溶解してなくなるまでの時間を測定し、感光性着色組成物の現像速度を評価した。評価のランクは次の通りである。
○:10秒未満
△:10秒以上、15秒未満
×:15秒以上
<保存安定性評価>
実施例及び比較例で得られた感光性着色組成物について、下記の方法で保存安定性を評価した。
感光性着色組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度を、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数50rpmという条件で測定した。この初期粘度及び経時粘度の値から、下記式で経時粘度変化率を算出し、保存安定性を2段階で評価した。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]−[経時粘度])/[初期粘度]|×100
○: 変化率5%未満のもの
△: 変化率5%以上10%未満のもの
×: 変化率10%以上のもの
11 透明基板
12 TFTアレイ
13 透明電極層
14 配向層
15 偏光板
21 透明基板
22 カラーフィルタ
23 透明電極層
24 配向層
25 偏光板
30 バックライトユニット
31 白色LED光源
LC 液晶
Claims (4)
- 着色剤(A)と、バインダ樹脂(B)と、重合性化合物(C)と、光重合開始剤(D)とを含有し、前記着色剤(A)は、1分子中のハロゲン原子数が平均10〜14個であり、そのうち臭素原子数が平均8〜12個、塩素原子数が平均2〜5個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A1)を含み、かつ、前記光重合開始剤(D)が下記一般式(1)で表される光重合開始剤(D1)を含有することを特徴とする感光性着色組成物。
一般式(1)
〔一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルキルオキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換の複素環オキシ基、置換もしくは未置換のアルキルスルファニル基、置換もしくは未置換のアリールスルファニル基、置換もしくは未置換のアシル基、または置換もしくは未置換のアミノ基を表す。〕 - 一般式(1)のR1が、環状アルキル基で置換されたアルキル基、分岐アルキル基、または炭素数2以上の直鎖アルキル基であり、かつ、感光性組成物の含水率が組成物全量に対して、0.1〜2.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感光性着色組成物。
- 基材上に、請求項1または2に記載の感光性着色組成物を用いて形成されるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタ。
- 請求項3記載のカラーフィルタを有する、液晶表示装置。
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