JP2020137263A - 電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンデンサの容量を抑制して電力変換装置を小型化する。【解決手段】電力変換装置の一態様は、電源からの電力を変換し、n相(nは3以上の整数)の互いに無結線な巻線を有するモータに供給する電力変換装置であって、上記巻線の一端に接続される、上記n相それぞれのスイッチ素子を備えた第1インバータと、上記一端に対する他端に接続される、上記n相それぞれのスイッチ素子を備えた第2インバータと、を備え、上記第1インバータおよび上記第2インバータにおける各相のスイッチ素子が、相同士で互いに同じ周期でスイッチングを行うと共に、相同士で互いに異なるタイミングでオンとなる。【選択図】 図8
Description
本発明は、電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置に関する。
従来、モータの巻線の両端にインバータが接続され、2つのインバータでモータが駆動される駆動システムが知られている。
例えば特許文献1では、第1インバータ部は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルの一端と第1電力供給源との間に接続される。また、第2インバータ部は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルの他端と第2電力供給源との間に接続される。また、第1電力供給源からSW素子へ供給される電流を平滑化する平滑コンデンサが第1電力供給源と並列に接続され、第2電力供給源からSW素子へ供給される電流を平滑化する平滑コンデンサが第2電力供給源と並列に接続される。
コンデンサは素子の中でも体積が大きいため、基板設計としては小さい方が好ましい。しかし、従来は、コンデンサの容量に着目して電力変換装置や駆動システムの小型化を図る提案はなかった。
そこで、本発明は、コンデンサの容量を抑制して電力変換装置を小型化することを目的の一つとする。
そこで、本発明は、コンデンサの容量を抑制して電力変換装置を小型化することを目的の一つとする。
本発明に係る電力変換装置の一態様は、電源からの電力を変換し、n相(nは3以上の整数)の互いに無結線な巻線を有するモータに供給する電力変換装置であって、上記巻線の一端に接続される、上記n相それぞれのスイッチ素子を備えた第1インバータと、上記一端に対する他端に接続される、上記n相それぞれのスイッチ素子を備えた第2インバータと、を備え、上記第1インバータおよび上記第2インバータにおける各相のスイッチ素子が、相同士で互いに同じ周期でスイッチングを行うと共に、相同士で互いに異なるタイミングでオンとなる。
また、本発明に係る駆動装置の一態様は、上記電力変換装置と、上記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、を備える。
また、本発明に係る駆動装置の一態様は、上記電力変換装置と、上記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、を備える。
また、本発明に係るパワーステアリング装置の一態様は、上記電力変換装置と、上記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、上記モータによって駆動されるパワーステアリング機構と、を備える。
本発明によれば、コンデンサの容量を抑制して電力変換装置を小型化することができる。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置の実施形態を詳細に説明する。但し、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
本明細書において、電源からの電力を、三相(U相、V相、W相)の巻線(「コイル」と表記する場合がある。)を有する三相モータに供給する電力に変換する電力変換装置を例にして、本開示の実施形態を説明する。ただし、電源からの電力を、四相または五相などのn相(nは4以上の整数)の巻線を有するn相モータに供給する電力に変換する電力変換装置も本開示の範疇である。
(モータ駆動ユニット1000の回路構成)
図1は、本実施形態によるモータ駆動ユニット1000の回路構成を模式的に示す図である。
モータ駆動ユニット1000は、インバータ101、102、モータ200および制御回路300を備える。
(モータ駆動ユニット1000の回路構成)
図1は、本実施形態によるモータ駆動ユニット1000の回路構成を模式的に示す図である。
モータ駆動ユニット1000は、インバータ101、102、モータ200および制御回路300を備える。
本明細書では、構成要素としてモータ200を備えるモータ駆動ユニット1000を説明する。モータ200を備えるモータ駆動ユニット1000は、本発明の駆動装置の一例に相当する。ただし、モータ駆動ユニット1000は、構成要素としてモータ200が省かれた、モータ200を駆動するための装置であってもよい。モータ200が省かれたモータ駆動ユニット1000は、本発明の電力変換装置の一例に相当する。
モータ200は、例えば三相交流モータである。モータ200は、U相、V相およびW相のコイルを有し、各コイルは互いに無結線である。コイルの巻き方は、例えば集中巻きまたは分布巻きである。
モータ駆動ユニット1000は電源410、420に接続される。本実施形態では、電源として、第1インバータ101用の電源410と、第2インバータ102用の電源420が用いられる。即ち、第1インバータ101は第1の電源410に接続され、第2インバータ102は、第1の電源410とは独立の第2の電源420に接続される。
電源410、420は所定の電源電圧(例えば12V)を生成する。電源410、420として、例えば直流電源が用いられる。ただし、電源410、420は、AC−DCコンバータまたはDC―DCコンバータであってもよいし、バッテリー(蓄電池)であってもよい。図1では、一例として、第1インバータ101用の電源410および第2インバータ102用の電源420が示されるが、モータ駆動ユニット1000は、第1インバータ101および第2インバータ102に共通の電源に接続されてもよい。また、モータ駆動ユニット1000は、内部に電源を備えていてもよい。
モータ駆動ユニット1000はコンデンサ105、106を備える。コンデンサ105、106は、いわゆる平滑コンデンサであり、モータ200で発生する環流電流を吸収することで電源電圧を安定化させてトルクリップルを抑制する。コンデンサ105、106は、例えば電解コンデンサであり、容量および使用する個数は設計仕様などによって適宜決定される。二つのコンデンサ105、106のうち第1のコンデンサ105は、第1インバータ101用の電源410と並列に第1インバータ101に接続される。二つのコンデンサ105、106のうち第2のコンデンサ106は、第2インバータ102用の電源420と並列に第2インバータ102に接続される。
モータ駆動ユニット1000は、2つのインバータ101、102によって、電源410、420からの電力をモータ200に供給する電力に変換することが可能である。例えば、モータ駆動ユニット1000は、直流電力を、U相、V相およびW相の擬似正弦波である三相交流電力に変換することが可能である。
2つのインバータ101、102のうち第1インバータ101は、モータ200のコイルの一端210に接続され、第2インバータ102は、モータ200のコイルの他端220に接続される。即ち、モータ駆動ユニット1000は、モータ200のコイルの一端210に接続される、U相、V相およびW相の3相それぞれのスイッチ素子を備えた第1インバータ101と、一端210対する他端220に接続される、U相、V相およびW相の3相それぞれのスイッチ素子を備えた第2インバータ102とを備える。
また、第1インバータ101および第2インバータ102は、3個のレグを有するブリッジ回路を備え、各レグは、モータ200のコイルと電源端とに接続された3つのハイサイドスイッチ素子と、モータ200のコイルとグランド端とに接続された3つのローサイドスイッチ素子とを備える。
具体的には、U相のコイルの一端210および他端220それぞれに、U相のハイサイドスイッチ素子113H、116Hおよびローサイドスイッチ素子113L、116Lが接続される。V相のコイルの一端210および他端220それぞれに、V相のハイサイドスイッチ素子114H、117Hおよびローサイドスイッチ素子114L、117Lが接続される。W相のコイルの一端210および他端220それぞれに、W相のハイサイドスイッチ素子115H、118Hおよびローサイドスイッチ素子115L、118Lが接続される。スイッチ素子としては、例えば電界効果トランジスタ(MOSFETなど)または絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられる。なお、スイッチ素子がIGBTである場合には、スイッチ素子と逆並列にダイオード(フリーホイール)が接続される。
各相について、コイルの一端210および他端220に接続されたハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子によってHブリッジが構成される。つまり、モータ駆動ユニット1000は、U相、V相、W相に対応した3つのHブリッジを備える。モータ駆動ユニット1000は、これら3つのHブリッジによって、互いに無結線なU相、V相、W相のコイルそれぞれに対して個別に電力を供給することができる。
制御回路300は、例えばパワーステアリング装置の制御用コンピュータなどといった外部装置からモータ200の目標トルクなどが入力される。制御回路300は、図示を省略した角度センサや電流センサなどで検出されるモータ200の出力情報と、上記目標トルクなどに基づいて目標電流値を設定し、インバータ101、102によるモータ200の駆動を制御する。具体的には、制御回路300は、インバータ101、102に備えられた各スイッチ素子におけるオンオフ動作をPWM制御する。
なお、制御回路としては、2つのインバータ101、102について個別に対応した2つの制御回路が備えられてもよい。
図2は、モータ200の各相の各コイルに流れる電流値の一例を示す図である。
なお、制御回路としては、2つのインバータ101、102について個別に対応した2つの制御回路が備えられてもよい。
図2は、モータ200の各相の各コイルに流れる電流値の一例を示す図である。
図2には、三相通電制御に従って第1インバータ101および第2インバータ102が制御されたときにモータ200のU相、V相およびW相の各コイルに流れる電流値をプロットして得られる電流波形(正弦波)が例示される。図2の横軸は、モータ電気角(deg)を示し、縦軸は電流値(A)を示す。Ipkは各相の最大電流値(ピーク電流値)を表す。
モータ駆動ユニット1000は、2つのインバータ101、102によって正弦波以外の波形を用いてモータ200を駆動することも可能である。
モータ駆動ユニット1000は、2つのインバータ101、102によって正弦波以外の波形を用いてモータ200を駆動することも可能である。
図2に例示されたような電流波形は、そのような電流波形に応じた波形の電圧がモータ200に印加されることで生じる。そして、そのような電圧は、第1インバータ101のスイッチ素子と第2インバータ102のスイッチ素子がPWM制御によって例えば20kHzというような高速でスイッチングすることによって生じる。
図3および図4は、PWM制御の下でのスイッチング動作を模式的に示す図であり、図3には電圧印加の状態が示され、図4には印加停止の状態が示される。
図3および図4は、PWM制御の下でのスイッチング動作を模式的に示す図であり、図3には電圧印加の状態が示され、図4には印加停止の状態が示される。
図3および図4には、インバータ101、102が有するレグのうち例えばU相のレグが示される。上述したようにU相のレグには、第1インバータ101側のハイサイドスイッチ素子113Hおよびローサイドスイッチ素子113Lと、第2インバータ102側のハイサイドスイッチ素子116Hおよびローサイドスイッチ素子116Lとが含まれる。
第1インバータ101側のハイサイドスイッチ素子113Hおよびローサイドスイッチ素子113Lは、同時にオン状態とはならず、一方がオン状態となる場合には他方はオフ状態になる。第2インバータ102側のハイサイドスイッチ素子116Hおよびローサイドスイッチ素子116Lも同様に、同時にオン状態とはならない。
モータ200の巻線に電圧が印加される場合には、2つのインバータ101、102の一方(図3の場合は第2インバータ102)でハイサイドスイッチ素子113H、116Hがオン状態となり、他方(図3の場合は第1インバータ101)でローサイドスイッチ素子113L、116Lがオン状態となる。この結果、当該一方側から当該他方側へと図3中の矢印のように電流が流れることになる。
印加停止時には、全てのスイッチ素子がオフ状態となる。オフ状態となった直後には、2つのコンデンサ105、106の一方(図4の場合は第1のコンデンサ105)にモータ200からの環流電流が、図4中の矢印のように流れてコンデンサに吸収される。この、環流電流はモータ200のトルクには寄与しない。なお、印加停止時におけるスイッチ素子の制御としては、図4に示すように2つのインバータ101、102の双方でオフ状態となる制御の他に、2つのインバータ101、102の片側のみでオフ状態となる制御も採用可能である。
2つのインバータ101、102では、図3に示す電圧印加の状態と図4に示す印加停止の状態とが高速で繰り返される。インバータ101、102における電圧印加と印加停止との繰り返しは、制御回路300によって生成されるPWM信号に従って実行される。
図5は、PWM信号を示す図である。
図5は、PWM信号を示す図である。
PWM信号は2値のパルス信号であり、電圧印加を表す第1値と印加停止を表す第2値とが交互に生じる。PWM信号のパルスは周期T0で繰り返され、周期T0は第1値の継続時間T1と第2値の継続時間T2とに案分される。
PWM信号は上述した様に例えば20kHzといった高周波数の信号であるため周期T0は例えば50μ秒といった短周期となる。従って、モータ200に印加される実効的な電圧(実効電圧)は、周期T0で均された電圧となり、周期T0と第1値の継続時間T1との比(デューティー)が電源電圧と実効電圧との比に等しい。実効電圧は、例えば図2に示す電流波形のように変化する電流値に対応して時間変化する電圧である。実効電圧のそのような時間変化は、制御回路300によってPWM信号のデューティーが制御されることで実現される。
実効電圧を変化させるためにPWM信号のデューティーが変化する場合には、制御の容易性などから、スイッチ素子のオンタイミング(即ちPWM信号の立ち上がりタイミング)は周期T0に固定される。そして、スイッチ素子のオフタイミング(即ちPWM信号の立ち下がりタイミング)が変化して、実効電圧に応じた第1値の継続時間T1が実現される。言い換えると、PWM制御でオン状態の比率が変化する場合、スイッチングオフのタイミングが変化し、スイッチングオンのタイミングは固定である。
ここで、図1を再度参照する。各インバータ101、102には、電源410、420と並列にコンデンサ105、106が接続されている。このコンデンサ105、106は、モータ200が有するn相(ここでは3相)のコイルそれぞれで生じる環流電流を吸収する。即ち、一つのコンデンサがn相分の環流電流によって充放電を繰り返すことになる。コンデンサ105、106の充放電は、PWM制御に伴うスイッチングのオフタイミング毎に発生することになる。
コンデンサ105、106としては、環流電流を吸収するために十分な容量を有するコンデンサが必要となる。また、本実施形態では、2つのインバータ101、102に対する電源410、420の独立のため、インバータ101、102毎のコンデンサ105、106が必要である。従って、モータ駆動ユニット1000の小型化にはコンデンサ105、106の容量抑制が大きく寄与する。
図6および図7は、比較例におけるコンデンサの充放電を示す図であり、図6には各相におけるスイッチングのタイミングが示され、図7にはコンデンサにおける充電量の変化が示される。図6および図7の横軸は時間を表し、図7の縦軸はコンデンサに溜まる電荷量を表す。
比較例では、スイッチング動作においてUVWの相同士でオンタイミングが同一である。図2に示すような電流波形の場合、一般的に相同士で実効電圧は異なるため、電流波形上の多くの時点ではデューティーが相同士で異なる。この結果、多くの時点でオフタイミングは相同士で異なるが、相同士でオンタイミングが同一であるとオフタイミングも相同士で近いタイミングとなることが多い。また、オンタイミングが同一であると、モータの出力が小さい程、オフタイミング同士は近接する。その結果、各相で発生した環流電流は、互いに近いタイミングでコンデンサに流れ込む。図7に示すように、コンデンサは、充電時に環流電流を急速に吸収し、その後は徐々に放電する。このため、オフタイミングが相同士で近いタイミングであると、放電が進む前に各相の環流電流による充電が次々と重なることになり、コンデンサの容量としては大きな容量C1が必要となる。この結果、大型のコンデンサが必要となってモータ駆動ユニット1000の小型化が妨げられる。
なお、図7に示すような充電の重なりが常に生じなくても、例えば図2に示すような電流波形上の特定の位相で繰り返し生じることが想定される場合などには、瞬間的な最大充電量に対応するため、コンデンサとしては大きな容量C1のコンデンサが求められる。
なお、図7に示すような充電の重なりが常に生じなくても、例えば図2に示すような電流波形上の特定の位相で繰り返し生じることが想定される場合などには、瞬間的な最大充電量に対応するため、コンデンサとしては大きな容量C1のコンデンサが求められる。
このような比較例に対し、本実施形態では、スイッチング動作においてUVWの相同士でオンタイミングが異なっている。即ち、第1インバータ101および第2インバータ102における各相のスイッチ素子が、相同士で互いに同じ周期でスイッチングを行うと共に、相同士で互いに異なるタイミングでオンとなる。ここで、「異なるタイミングでオンとなる」とは、オフ状態のスイッチがオン状態に切り替わるタイミングが異なるという意味である。スイッチングの制御としては、オフ状態が基準となってオン状態の長さやタイミングが制御されてもよいし、オン状態が基準となってオフ状態の長さやタイミングが制御されてもよい。
本実施形態では、このスイッチングはPWM制御によるスイッチングであるが、PWM制御以外のスイッチングについて適用されてもよい。また、オンタイミングが異なるスイッチング動作は、モータ200のコイルが相同士で無結線であるために実現可能となる。相同士で無結線であると、各相における電流が連動しないからである。
本実施形態では、このスイッチングはPWM制御によるスイッチングであるが、PWM制御以外のスイッチングについて適用されてもよい。また、オンタイミングが異なるスイッチング動作は、モータ200のコイルが相同士で無結線であるために実現可能となる。相同士で無結線であると、各相における電流が連動しないからである。
図8および図9は、本実施形態におけるコンデンサの充放電を示す図であり、図8には各相におけるスイッチングのタイミングが示され、図9にはコンデンサにおける充電量の変化が示される。図8および図9の横軸は時間を表し、図9の縦軸はコンデンサに溜まる電荷量を表す。
図8に示すように、本実施形態では、スイッチング動作の周期は各相とも周期T0となるがオンタイミングは相同士で異なっている。具体的には、周期T0がn分割(nは相の数であり、ここでは3分割)された各タイミングでオンとなる。ここでn分割は、n等分の分割でなくてもよいが、3分割の場合であれば相同士で周期T0の例えば30%以上のタイミング差を生じる3分割であることが望ましい。このような分割タイミングで各相のスイッチ素子がオンすることにより、スイッチオフのタイミングが相同士で十分に離れることになる。また、オンタイミングが相同士で異なっていると、モータの出力が小さい程、オフタイミング同士は離間する。
スイッチオフのタイミングが相同士で十分に離れると、図9に示すように、コンデンサに対する環流電流の流入(即ち充電)は、相同士で十分に間隔が開いて相毎の単発の充電となるので、十分に放電が進んでから次の充電が生じることになる。この結果、コンデンサに溜まる電荷の最大値が抑制されるので、コンデンサ105、106としては小さな容量C2を有する小型のコンデンサで済み、モータ駆動ユニット1000の小型化(即ち電力変換装置および駆動装置の小型化)に寄与する。
(パワーステアリング装置の実施形態)
(パワーステアリング装置の実施形態)
自動車等の車両は一般的に、パワーステアリング装置を備える。パワーステアリング装置は、運転者がステアリングハンドルを操作することによって発生するステアリング系の操舵トルクを補助するための補助トルクを生成する。補助トルクは、補助トルク機構によって生成され、運転者の操作の負担を軽減することができる。例えば、補助トルク機構は、操舵トルクセンサ、ECU、モータおよび減速機構などから構成される。操舵トルクセンサは、ステアリング系における操舵トルクを検出する。ECUは、操舵トルクセンサの検出信号に基づいて駆動信号を生成する。モータは、駆動信号に基づいて操舵トルクに応じた補助トルクを生成し、減速機構を介してステアリング系に補助トルクを伝達する。
上記実施形態のモータ駆動ユニット1000は、パワーステアリング装置に好適に利用される。図10は、本実施形態による電動パワーステアリング装置2000の構成を模式的に示す図である。
電動パワーステアリング装置2000は、ステアリング系520および補助トルク機構540を備える。
電動パワーステアリング装置2000は、ステアリング系520および補助トルク機構540を備える。
ステアリング系520は、例えば、ステアリングハンドル521、ステアリングシャフト522(「ステアリングコラム」とも称される。)、自在軸継手523A、523B、および回転軸524(「ピニオン軸」または「入力軸」とも称される。)を備える。
また、ステアリング系520は、例えば、ラックアンドピニオン機構525、ラック軸526、左右のボールジョイント552A、552B、タイロッド527A、527B、ナックル528A、528B、および左右の操舵車輪(例えば左右の前輪)529A、529Bを備える。
ステアリングハンドル521は、ステアリングシャフト522と自在軸継手523A、523Bとを介して回転軸524に連結される。回転軸524にはラックアンドピニオン機構525を介してラック軸526が連結される。ラックアンドピニオン機構525は、回転軸524に設けられたピニオン531と、ラック軸526に設けられたラック532とを有する。ラック軸526の右端には、ボールジョイント552A、タイロッド527Aおよびナックル528Aをこの順番で介して右の操舵車輪529Aが連結される。右側と同様に、ラック軸526の左端には、ボールジョイント552B、タイロッド527Bおよびナックル528Bをこの順番で介して左の操舵車輪529Bが連結される。ここで、右側および左側は、座席に座った運転者から見た右側および左側にそれぞれ一致する。
ステアリング系520によれば、運転者がステアリングハンドル521を操作することによって操舵トルクが発生し、ラックアンドピニオン機構525を介して左右の操舵車輪529A、529Bに伝わる。これにより、運転者は左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。
補助トルク機構540は、例えば、操舵トルクセンサ541、ECU542、モータ543、減速機構544および電力供給装置545を備える。補助トルク機構540は、ステアリングハンドル521から左右の操舵車輪529A、529Bに至るステアリング系520に補助トルクを与える。なお、補助トルクは「付加トルク」と称されることがある。
ECU542としては、例えば図1などに示された制御回路300が用いられる。また、電力供給装置545としては、例えば図1などに示されたインバータ101、102が用いられる。また、モータ543としては、例えば図1などに示されたモータ200が用いられる。ECU542、モータ543および電力供給装置545は、一般的に「機電一体型モータ」と称されるユニットを構成してもよい。
図10に示された各要素のうち、ECU542、モータ543および電力供給装置545を除いた要素で構成された機構は、モータ543によって駆動されるパワーステアリング機構の一例に相当する。
操舵トルクセンサ541は、ステアリングハンドル521によって付与されたステアリング系520の操舵トルクを検出する。ECU542は、操舵トルクセンサ541からの検出信号(以下、「トルク信号」と表記する。)に基づいてモータ543を駆動するための駆動信号を生成する。モータ543は、操舵トルクに応じた補助トルクを駆動信号に基づいて発生する。補助トルクは、減速機構544を介してステアリング系520の回転軸524に伝達される。減速機構544は、例えばウォームギヤ機構である。補助トルクはさらに、回転軸524からラックアンドピニオン機構525に伝達される。
パワーステアリング装置2000は、補助トルクがステアリング系520に付与される箇所によって、ピニオンアシスト型、ラックアシスト型、およびコラムアシスト型等に分類される。図10には、ピニオンアシスト型のパワーステアリング装置2000が示される。ただし、パワーステアリング装置2000は、ラックアシスト型、コラムアシスト型等にも適用される。
ECU542には、トルク信号だけでなく、例えば車速信号も入力され得る。ECU542のマイクロコントローラは、トルク信号や車速信号などに基づいてモータ543をPWM制御することができる。
ECU542は、少なくともトルク信号に基づいて目標電流値を設定する。ECU542は、車速センサによって検出された車速信号を考慮し、さらに角度センサによって検出されたロータの回転信号を考慮して、目標電流値を設定することが好ましい。ECU542は、電流センサ(図示省略)によって検出された実電流値が目標電流値に一致するように、モータ543の駆動信号、つまり、駆動電流を制御することができる。
パワーステアリング装置2000によれば、運転者の操舵トルクにモータ543の補助トルクを加えた複合トルクを利用してラック軸526によって左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。また、上記実施形態のモータ駆動ユニット1000が利用されることにより、パワーステアリング装置2000内の省スペース化が図られる。
なお、ここでは、本発明の電力変換装置、駆動装置における使用方法の一例としてパワーステアリング装置が挙げられるが、本発明の電力変換装置、駆動装置の使用方法は上記に限定されず、ポンプ、コンプレッサなど広範囲に使用可能である。
上述した実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
101、102 :インバータ
105、106 :コンデンサ
200 :モータ
300 :制御回路
410、420 :電源
1000 :モータ駆動ユニット
2000 :パワーステアリング装置
105、106 :コンデンサ
200 :モータ
300 :制御回路
410、420 :電源
1000 :モータ駆動ユニット
2000 :パワーステアリング装置
Claims (7)
- 電源からの電力を変換し、n相(nは3以上の整数)の互いに無結線な巻線を有するモータに供給する電力変換装置であって、
前記巻線の一端に接続される、前記n相それぞれのスイッチ素子を備えた第1インバータと、
前記一端に対する他端に接続される、前記n相それぞれのスイッチ素子を備えた第2インバータと、を備え、
前記第1インバータおよび前記第2インバータにおける各相のスイッチ素子が、相同士で互いに同じ周期でスイッチングを行うと共に、相同士で互いに異なるタイミングでオンとなる電力変換装置。 - 前記第1インバータは第1電源に接続され、
前記第2インバータは、前記第1電源とは独立の第2電源に接続され、
前記第1電源と並列に前記第1インバータに接続される第1コンデンサと、
前記第2電源と並列に前記第2インバータに接続される第2コンデンサと、
を備える請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記第1インバータおよび前記第2インバータにおける各相のスイッチ素子が相同士で互いに同じ周期でスイッチングを行うと共に、当該周期がn分割された各タイミングでオンとなる請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 前記第1インバータおよび前記第2インバータにおける各相のスイッチ素子が相同士で互いに同じ周期でPWM制御によるスイッチングを行うと共に、相同士で互いに異なるタイミングでオンとなる請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記PWM制御でオン状態の比率が変化する場合、スイッチングオフのタイミングが変化し、スイッチングオンのタイミングは固定である請求項4に記載の電力変換装置。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の電力変換装置と、
前記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、
を備える駆動装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の電力変換装置と、
前記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、
前記モータによって駆動されるパワーステアリング機構と、
を備えるパワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019027694A JP2020137263A (ja) | 2019-02-19 | 2019-02-19 | 電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置 |
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JP2019027694A JP2020137263A (ja) | 2019-02-19 | 2019-02-19 | 電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置 |
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JP2020137263A true JP2020137263A (ja) | 2020-08-31 |
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ID=72263863
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JP2019027694A Pending JP2020137263A (ja) | 2019-02-19 | 2019-02-19 | 電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置 |
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JP (1) | JP2020137263A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US12368372B2 (en) | 2022-02-03 | 2025-07-22 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Power conversion apparatus |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018227307A1 (en) * | 2017-06-15 | 2018-12-20 | The Governing Council Of The University Of Toronto | Constant current fast charging of electric vehicles via dc grid using dual inverter drive |
-
2019
- 2019-02-19 JP JP2019027694A patent/JP2020137263A/ja active Pending
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