JP2020133773A - ブレーキダストカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスクロータを異物から保護すると共に、ディスクロータの周辺に流れ込む走行風の量を増大させてディスクロータの冷却効率を十分に確保することができるブレーキダストカバーを提供する。【解決手段】ブレーキダストカバー1の外周縁に形成されるフランジ160,170として、ブレーキダストカバー1の上部に形成されている第1フランジ160をディスクロータの上方において車幅方向の外側に屈曲させ、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部に形成されている第2フランジ170を車幅方向の内側に屈曲させる。これにより、ブレーキダストカバー1とディスクロータとの間の空間に上側から異物が入り込むことを抑制し、また、走行風の導入口の開口面積を狭くすることなく、ブレーキダストカバー1の剛性を高めることができる。【選択図】図5
Description
本発明はディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバーに係る。特に、本発明は、ブレーキダストカバーの剛性を高めるための構成の改良に関する。
従来、車両に搭載されるブレーキ装置として、ディスクブレーキ装置が広く採用されている。該ディスクブレーキ装置には、ディスクロータを埃や泥等の異物から保護することを目的として、該ディスクロータに対して車幅方向の内側で向かい合うようにブレーキダストカバーが配設されている。
この種のブレーキダストカバーにあっては、剛性を高めるために外周縁にフランジが形成されている(例えば特許文献1を参照)。この特許文献1にあっては、ブレーキダストカバーの外周縁に、車幅方向の外側に向かって屈曲されて成るフランジが形成されている。
ブレーキダストカバーに要求される機能としては、ディスクロータを異物から保護するだけでなく、ディスクロータの周辺に流れ込む走行風の量を増大させてディスクロータの冷却効率を十分に確保することも挙げられる。
本発明の発明者は、これら機能を十分に得ることができるブレーキダストカバーの構成として、該ブレーキダストカバーの外周縁に形成されるフランジの最適化について考察した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ディスクロータを異物から保護すると共に、ディスクロータの周辺に流れ込む走行風の量を増大させてディスクロータの冷却効率を十分に確保することができるブレーキダストカバーを提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、ディスクブレーキ装置のディスクロータに対して車幅方向の内側に所定間隔を存した位置に配置されると共に、外周縁にフランジが形成されたブレーキダストカバーを前提とする。そして、このブレーキダストカバーは、当該ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部に、前記ディスクロータとの間の空間を拡大するように該ディスクロータから後退する方向に屈曲した屈曲部が設けられている。また、前記フランジは、当該ブレーキダストカバーの上部に形成されている第1フランジが前記ディスクロータの上方において車幅方向の外側に屈曲されて形成されており、当該ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部に形成されている第2フランジが車幅方向の内側に屈曲されて形成されていることを特徴とする。
この特定事項により、ブレーキダストカバーがディスクブレーキ装置のディスクロータに対して車幅方向の内側に所定間隔を存した位置に配置された状態にあっては、ブレーキダストカバーの上部に形成されている第1フランジがディスクロータの上方において車幅方向の外側に屈曲されていることで、該第1フランジがディスクロータの上方を覆った状態となる。このため、ブレーキダストカバーとディスクロータとの間の空間に上側から異物が入り込むことを抑制することができ、ディスクロータを異物から保護する機能を高めながらも、ブレーキダストカバーの上部の剛性を高めることができる。
また、ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部に形成されている第2フランジが車幅方向の内側に屈曲されていることで、この第2フランジが、ブレーキダストカバーとディスクロータとの間の空間を狭くしてしまうことはない。つまり、ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部には、ディスクロータとの間の空間を拡大するように屈曲された屈曲部が設けられているが、この屈曲部の存在によって得られている走行風の導入口の開口面積を狭くすることがなく(第2フランジがこの開口面積を狭くすることはなく)、ディスクロータの冷却効率を十分に確保しながらも、ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部の剛性を高めることができる。
本発明では、ブレーキダストカバーの外周縁に形成されるフランジとして、ブレーキダストカバーの上部に形成されている第1フランジをディスクロータの上方において車幅方向の外側に屈曲させ、ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部に形成されている第2フランジを車幅方向の内側に屈曲させている。これにより、ブレーキダストカバーとディスクロータとの間の空間に上側から異物が入り込むことを抑制することができ、ディスクロータを異物から保護する機能を高めながらも、ブレーキダストカバーの上部の剛性を高めることができる。また、走行風の導入口の開口面積を狭くすることなく、ディスクロータの冷却効率を十分に確保しながらも、ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部の剛性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、FF車両の前輪のディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバーを例に挙げて説明する。なお、このブレーキダストカバーは、FR車両の前輪のディスクブレーキ装置に適用されるものであってもよい。
−ブレーキダストカバーの周辺構造−
図1は車両の右前輪のディスクブレーキ装置に備えられたブレーキダストカバー1およびディスクロータ2を車幅方向の内側から見た図である。ここでは、車両の右前輪の周辺構造を例に挙げて説明するが、左前輪の周辺構造も同様となっている。
図1は車両の右前輪のディスクブレーキ装置に備えられたブレーキダストカバー1およびディスクロータ2を車幅方向の内側から見た図である。ここでは、車両の右前輪の周辺構造を例に挙げて説明するが、左前輪の周辺構造も同様となっている。
図2は図1におけるII-II線に沿った断面図である。図3は図1におけるIII-III線に沿った断面図である。また、図1におけるFRは車体前方を示し、RRは車体後方を示し、UPは上方を示している。また、図2および図3におけるINは車幅方向の内側を示し、OUTは車幅方向の外側を示し、UPは上方を示している。
図2および図3に示すように、車両の右前輪のディスクブレーキ装置の周辺には、ハブ3、ハブベアリング4、駆動軸5、ナックル6、ブレーキダストカバー1、ディスクロータ2が配設されている。図2および図3では、駆動軸5およびナックル6については仮想線で示している。
ハブ3は、ハブ軸31およびハブフランジ32を有している。
ハブ軸31は、車幅方向に沿って延在する略筒形状の部分である。また、このハブ軸31の内周面には、駆動軸5の外周面とスプライン嵌合するスプライン部33が設けられており、駆動軸5の回転力が、このスプライン部33を経てハブ軸31に伝達されることでハブ3が回転するようになっている。また、このハブ軸31は、ハブベアリング4のインナレース41を兼用している。
ハブフランジ32は、ハブ軸31における車幅方向の外側端から外周側に延在する円盤状の部分である。また、このハブフランジ32は、ディスクロータ2の内周部分である締結部21および図示しない前輪のホイールの内周部分がボルトB1によって締結される部分である。具体的には、ハブフランジ32の外側面(車幅方向の外側に向かう面)に、ディスクロータ2の締結部21およびホイールの内周部分が重ね合わされ、これらがボルトB1によって一体的に締結されている。
ハブベアリング4は、インナレース41とアウタレース42との間にローラ43,43が配設されて構成されている。また、ハブベアリング4における軸心方向(車幅方向)の両側にはインナレース41とアウタレース42との間に亘ってシール部材44,44が設けられている。
駆動軸5は、図示しないエンジン(内燃機関)あるいは電動モータ(走行用モータ)等の駆動源からの駆動力が伝達され、この駆動力をハブ3を経て前輪のホイールに伝達することによって前輪を回転駆動する。
ナックル6には、ハブベアリング4のアウタレース42および駆動軸5が挿通される開口61が形成されている。また、このナックル6には、該ナックル6に前記ブレーキダストカバー1およびハブベアリング4のアウタレース42に形成されたフランジ部45をボルトB2によって締結するための図示しないボルト挿通孔62が形成されている。つまり、このナックル6は、ブレーキダストカバー1における車幅方向の内側の面に重ね合わされ、このブレーキダストカバー1およびアウタレース42のフランジ部45それぞれに形成されたボルト挿通孔に亘ってボルトB2が挿通されることで、ブレーキダストカバー1およびアウタレース42が一体的に組み付けられている。図1における仮想線は、ブレーキダストカバー1における車幅方向の内側の面に対してナックル6が重ね合わされる領域を示している。また、図1における破線は、ブレーキダストカバー1における車幅方向の外側の面に対してハブベアリング4のアウタレース42が重ね合わされる領域を示している。
前記ディスクロータ2の構成としては、前記締結部(ハブフランジ32に締結される部分)21の外周側縁から車幅方向の内側に延在する円筒形状のドラム部22と、該ドラム部22における車幅方向の内側縁から外周側に延在するディスク部23とを備えている。本実施形態では、このディスク部23はベンチレーテッドタイプとなっている。このディスク部23が、図示しないブレーキキャリパに備えられたブレーキパッドからの押圧力を受けることで、前輪に制動力が付与されることになる。
−ブレーキダストカバーの構成−
次に、本実施形態に係るブレーキダストカバー1の構成について説明する。
次に、本実施形態に係るブレーキダストカバー1の構成について説明する。
図4はブレーキダストカバー1を車幅方向の内側から見た図である。図5はブレーキダストカバー1の斜視図である。図6は図4におけるVI-VI線に沿った断面図である。図7は図4におけるVII-VII線に沿った断面図である。図8は図4におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。図9は図4におけるIX-IX線に沿った断面図である。
ブレーキダストカバー1は、例えばアルミニウム合金等の金属板がプレス加工や鍛造加工によって形成されて成る。
図4に示すように、ブレーキダストカバー1は、一部が切り欠かれて成る(後述する切り欠き121を有して成る)略円形の金属板で構成されている。また、このブレーキダストカバー1の外径寸法は、前記ディスクロータ2の外径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
そして、このブレーキダストカバー1は、内周側に位置する締結部110と、該締結部110よりも外周側に位置するカバー部120とを備えている。締結部110は、ナックル6に締結される部分である。また、カバー部120はディスクロータ2のディスク部23の車幅方向の内側を覆ってディスクロータ2を埃や泥等の異物から保護する部分である。以下、締結部110およびカバー部120それぞれの具体構成について説明する。
締結部110は、ブレーキダストカバー1を車幅方向の内側から見た場合(図4を参照)に略円形となっている。そして、この締結部110の中央部には、前記ハブ3、ハブベアリング4および駆動軸5が挿通される開口111が形成されている。この開口111の周囲の4箇所には、前記ナックル6に締結(ボルト締結)される際にボルトB2が挿通されるボルト挿通孔112,112,…が形成されている。つまり、ブレーキダストカバー1の締結部110における車幅方向の内側の面にナックル6が重ね合わされ、車幅方向の外側の面にハブベアリング4のアウタレース42のフランジ部45が重ね合わされ、それぞれに形成されたボルト挿通孔62,112にボルトB2が挿通されることによって、ナックル6とハブベアリング4のアウタレース42のフランジ部45との間に挟まれた状態で、ブレーキダストカバー1は組み付けられている。
また、締結部110の複数箇所にはスリット113,113,…が貫通形成されている。このスリット113,113,…は、ディスクロータ2の周辺に流れ込む走行風の量を増大し、このディスクロータ2の冷却効率を高めることに寄与する。
カバー部120は、図6に示すように、前記締結部110よりも車幅方向の内側に位置している。このため、締結部110の外周縁とカバー部120の内周縁との間は、外周側に向かうに従って車幅方向の内側に向けて傾斜する傾斜部130が設けられている。
また、このカバー部120は、図示しないブレーキキャリパの配設部分に切り欠き121が設けられて、ブレーキキャリパの配設空間を確保するようになっている。
また、カバー部120における下側部分から前側部分に亘る領域は、車両走行時における走行風を、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に導入するための導入口の開口面積を大きくするための屈曲部122となっている。この屈曲部122の形状としては、図5に示すように、カバー部120の一部分が車幅方向の内側に屈曲されることで、カバー部120をディスクロータ2から後退させ(車幅方向の内側(図5では上側)に後退させ)、これによって前記開口面積を大きくするようにしている。本実施形態では、屈曲部122として、車幅方向の内側に屈曲する第1〜第4の屈曲部122a〜112dが設けられている。
本実施形態の特徴は、ブレーキダストカバー1のカバー部120の外周縁に形成されているフランジ160,170の構成にある。以下、具体的に説明する。
このカバー部120の外周縁に形成されているフランジ160,170としては、ブレーキダストカバー1の上部に形成されている第1フランジ160と、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部に形成されている第2フランジ170とがある。
ブレーキダストカバー1の周方向における第1フランジ160の形成範囲としては、ブレーキダストカバー1の上端位置を基準点として、車体前側(図4における反時計回り方向)に約90°の位置から、前記切り欠き121に達する位置(図4における時計回り方向に約35°の位置)までの範囲に設定されている。
また、ブレーキダストカバー1の周方向における第2フランジ170の形成範囲としては、ブレーキダストカバー1の下端位置から車体前側(図4における時計回り方向)に約90°の位置までの範囲に設定されている。
なお、これら第1フランジ160の形成範囲と第2フランジ170の形成範囲との間にあっては、カバー部120の外周縁が部分的に切り欠かれたフランジ切り欠き部181が設けられている。
そして、図5および図7(これら図では下側が車幅方向の外側となっている)に示すように、第1フランジ160は車幅方向の外側に屈曲されて形成されている。この第1フランジ160における車幅方向の寸法は、ディスクロータ2のディスク部23の一部を上側から覆う寸法に設定されている(図2および図3を参照)。つまり、この第1フランジ160における車幅方向の外側端の位置は、ディスクロータ2のディスク部23における車幅方向の内側端の位置よりも僅かに車幅方向の外側に位置している。これにより、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間を上側から覆った構成となっている。
一方、図5および図8(これら図では上側が車幅方向の内側となっている)に示すように、第2フランジ170は車幅方向の内側に屈曲されて形成されている。この第2フランジ170における車幅方向の寸法は、前記第1フランジ160における車幅方向の寸法に略一致している。第2フランジ170における車幅方向の寸法としては、これに限らず、第1フランジ160における車幅方向の寸法よりも大きく設定されていてもよいし、該第1フランジ160における車幅方向の寸法よりも小さく設定されていてもよいが、ブレーキダストカバー1の前側の下部の剛性が十分に確保される寸法に設定されている。
また、図5および図9に示すように、ブレーキダストカバー1の外周縁において、前記第1フランジ160が形成されている領域および第2フランジ170が形成されている領域以外の領域(ブレーキダストカバー1における車両後側の下部の領域)にあってはフランジは設けられていない。これにより、必要以上にフランジを設けないことによってブレーキダストカバー1の軽量化を図っている。
以上説明したように、本実施形態にあっては、ブレーキダストカバー1の上部に形成されている第1フランジ160がディスクロータ2の上方において車幅方向の外側に屈曲されていることで、該第1フランジ160がディスクロータ2の上方を覆った状態となっており、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に上側から異物が入り込むことを抑制することができる。このため、ディスクロータ2を異物から保護する機能を高めながらも、ブレーキダストカバー1の上部の剛性を高めることができる。
また、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部に形成されている第2フランジ170が車幅方向の内側に屈曲されていることで、該第2フランジ170が、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間を狭くしてしまうことはない。このため、車両走行時における走行風を、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に良好に導入することができ、ディスクロータ2の冷却効率を十分に確保しながらも、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部の剛性を高めることができる。
以上が、本実施形態に係るブレーキダストカバー1の特徴部分である。
前記の構成以外に、本実施形態に係るブレーキダストカバー1は、以下に述べる構成も備えている。
ブレーキダストカバー1の複数箇所には、ビード140,150が設けられている。このビード140,150としては、ブレーキダストカバー1の開口111よりも前側の位置において、上側に位置する第1ビード140と、下側に位置する第2ビード150とが設けられている。第1ビード140は、ブレーキダストカバー1の締結部110に形成されている内周側ビード141と、この内周側ビード141に連続し且つカバー部120に形成されている外周側ビード142とによって構成されている。内周側ビード141は、ブレーキダストカバー1の中央側であって、その一部はナックル6が重ね合わされる領域(図1に仮想線で示す領域)に位置している。また、外周側ビード142は、前記内周側ビード141に連続し且つブレーキダストカバー1の外周側であってディスクロータ2のディスク部23が対向する領域に位置している。
そして、前記内周側ビード141は車幅方向の外側に凸となるように膨出されている。つまり、この内周側ビード141はナックル6から後退するように車幅方向の外側に膨出されている。一方、前記外周側ビード142は車幅方向の内側に凸となるように膨出されている。つまり、この外周側ビード142はディスクロータ2のディスク部23から後退するように車幅方向の内側に膨出されている。
内周側ビード141を車幅方向の外側に凸となるように膨出させたことで、ブレーキダストカバー1の車幅方向の内側の面にナックル6を良好に重ね合わせることができ、また、ナックル6の配設位置を車幅方向の外側へ位置させる(内周側ビードを車幅方向の内側に凸となるように膨出させた場合に比べて車幅方向の外側へ位置させる)ことが可能になる。また、外周側ビード142を車幅方向の内側に凸となるように膨出させたことで、ディスクロータ2のディスク部23の配設位置を車幅方向の内側へ位置させる(外周側ビードを車幅方向の外側に凸となるように膨出させた場合に比べて車幅方向の内側へ位置させる)ことが可能になる。
以上のことから、ナックル6、ブレーキダストカバー1、ディスクロータ2の配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらも、連続する内周側ビード141および外周側ビード142によってブレーキダストカバー1の剛性を十分に確保することが可能になる。
なお、第2ビード150は、ブレーキダストカバー1の締結部110に形成されており、その断面形状としては、車幅方向の外側に凸となるように膨出されている。これにより、締結部110における下側部分の剛性を確保するようになっている。
また、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法は、上側よりも下側の方が大きくなるように設定されている。
具体的には、図2に示すように、ブレーキダストカバー1の上側部分とディスクロータ2のドラム部22の車幅方向の内側端との間の間隔寸法(図2における寸法t1)に比べて、ブレーキダストカバー1の下側部分とディスクロータ2のドラム部22の車幅方向の内側端との間の間隔寸法(図2における寸法t2)の方が大きくなっている。また、前述した屈曲部(ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に導入するための導入口の開口面積を大きくするための屈曲部)122が形成されていることによっても、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法は、上側よりも下側の方が大きくなっている。
このように、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法が、上側よりも下側の方が大きくなるように設定されていることにより、仮に、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に埃や泥等の異物が入り込んだとしても、この異物は下側(前記間隔寸法が大きくなっている側)に容易に排出されることになり、ディスクロータ2を異物から保護することができて、ディスクブレーキ装置の制動動作の信頼性を大幅に高めることができる。また、車両走行時の走行風はブレーキダストカバー1の前側の下部から導入されることになるが、前述したように、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法が、上側よりも下側の方が大きくなるように設定されていることにより、走行風の導入口を大きく確保することができ、ディスクロータ2の冷却効率を高めることができる。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態では、ブレーキダストカバー1の後側の下部にはフランジを設けない構成としていたが、この後側の下部にもフランジを設けるようにしてもよい。この場合、ディスクロータ2の放熱性を考慮すれば、このフランジは車幅方向の内側に屈曲されて形成されていることが好ましい。
また、前記実施形態では、ハブベアリング4のアウタレース42をブレーキダストカバー1と共にナックル6に締結し、インナレース41をハブ3と共に駆動軸5に連結した構成としていた。つまり、ハブベアリング4のアウタレース42を固定側とし、インナレース41を回転側とする構成としていた。本発明はこれに限らず、ハブベアリングのインナレースを固定側とし、アウタレースを回転側とする構成に対しても適用可能である。この場合、ハブベアリングのインナレースをブレーキダストカバーと共にナックルに締結する構成となる。
また、前記実施形態では、前輪のディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバー1を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、後輪のディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバーに対しても適用可能である。
本発明は、ブレーキダストカバーに適用可能である。
1 ブレーキダストカバー
2 ディスクロータ
122 屈曲部
160 第1フランジ
170 第2フランジ
2 ディスクロータ
122 屈曲部
160 第1フランジ
170 第2フランジ
Claims (1)
- ディスクブレーキ装置のディスクロータに対して車幅方向の内側に所定間隔を存した位置に配置されると共に、外周縁にフランジが形成されたブレーキダストカバーにおいて、
当該ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部には、前記ディスクロータとの間の空間を拡大するように該ディスクロータから後退する方向に屈曲した屈曲部が設けられており、
前記フランジは、当該ブレーキダストカバーの上部に形成されている第1フランジが前記ディスクロータの上方において車幅方向の外側に屈曲されて形成されており、当該ブレーキダストカバーにおける車両前側の下部に形成されている第2フランジが車幅方向の内側に屈曲されて形成されていることを特徴とするブレーキダストカバー。
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