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JP2020122052A - アルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、及びその用途 - Google Patents

アルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、及びその用途 Download PDF

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JP2020122052A
JP2020122052A JP2019013450A JP2019013450A JP2020122052A JP 2020122052 A JP2020122052 A JP 2020122052A JP 2019013450 A JP2019013450 A JP 2019013450A JP 2019013450 A JP2019013450 A JP 2019013450A JP 2020122052 A JP2020122052 A JP 2020122052A
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acid
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alkali
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JP2019013450A
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拓真 寺田
Takuma Terada
拓真 寺田
泰斗 加藤
Yasuto Kato
泰斗 加藤
前田 順啓
Yorihiro Maeda
順啓 前田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

【課題】耐溶剤性、耐熱着色性に優れ、カラーフィルター等の用途に好適に使用することができるアルカリ可溶性樹脂、及び硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】酸基含有重合体であるアルカリ可溶性樹脂であって、該酸基含有重合体は、側鎖部分に酸基を有し、該酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるビニル系単量体由来の構成単位(A)と、下記一般式(1)(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。lは、一般式(1)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。)で表される構成単位(B)とを有するアルカリ可溶性樹脂。【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ可溶性樹脂に関する。より詳しくは、耐溶剤性及び耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができるアルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、上記硬化性樹脂組成物の硬化物を有するカラーフィルター、及び表示装置に関する。
熱や活性エネルギー線によって硬化しうる硬化性樹脂組成物は、例えば、液晶表示装置や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルター、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の各種用途への適用が種々検討され、各用途で要求される特性に優れた硬化性樹脂組成物の開発がなされている。これらの用途のうち、カラーフィルターは、液晶表示装置や固体撮像素子等を構成する主要部材であり、一般に、基板、少なくとも3原色(赤(R)・緑(G)・青(B))の画素、及び、それらを区切る樹脂ブラックマトリクス(BM)やブラックカラムスペーサー(BCS)に加え、画素及び樹脂ブラックマトリクスを被覆・保護し、かつそれらの凹凸を平坦化するために設けられる保護膜等から構成されるものである。
通常、硬化性樹脂組成物を用いてカラーフィルターの画素形成を行う場合、画素一色につき、(1)基板全面に硬化性樹脂組成物を塗布する塗布工程と、(2)塗布工程により形成されたレジスト膜に、フォトマスクを介してパターン露光して露光部を硬化させた後、硬化部を不溶化する露光工程と、(3)現像液により未露光部を除去した後、焼成(ベーク)によって露光部を更に硬化させる現像・焼成(ベーク)処理工程とを行い、これと同じ工程を各色で繰り返す手法が採用されている。このようなカラーフィルターの用途等への適用を考慮すると、硬化性樹脂組成物には硬化性や硬化後の耐溶剤性、基板(基材)との密着性、耐熱性及び透明性等の各種物性を有することが求められている。また、近年では光学部材や電機・電子機器等の小型化・薄型化・省エネルギー化が進みつつあり、それに伴って、使用されるカラーフィルター等の部材には高品位な性能な要望されている。
カラーフィルター等に用いられる硬化性樹脂組成物については、これまでに種々提案されている。
例えば、特許文献1には、特定のモノマーを含むバインダー樹脂と、分散剤と、顔料とを含むブラックマトリックス用のフォトレジスト組成物が記載されている。
特表2010−528322号公報
しかしながら、アルカリ可溶性樹脂をカラーフィルター等の原料として色材とともに使用すると、カラーフィルターの製造中に原料から洗浄溶媒中に色材が溶出するという問題があり、アルカリ可溶性樹脂の耐溶剤性の向上が求められていた。
また、近年、特にカラーフィルター用途において、カラー液晶表示装置等の高品質化や用途の拡大により、表示パネルの高輝度化、高コントラスト化が強く求められており、アルカリ可溶性樹脂の加熱時の退色や黄変等の変色が抑制され、高着色化に適用可能な樹脂の開発が求められている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、耐溶剤性、及び、耐熱着色性に優れ、カラーフィルター等の用途に好適に使用することができるアルカリ可溶性樹脂、及び、硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、カラーフィルター等の用途に有用なアルカリ可溶性樹脂について種々検討したところ、主鎖から離れた位置に酸基を有する構成単位を有することによって、分子内環化反応を抑制しつつ、主鎖から近い位置の水酸基と酸基が脱水架橋でき、これにより、架橋した網目構造の距離が短く、架橋密度が高く、酸素が通りにくく酸化しにくい硬化物が得られること、また、そのような硬化物は耐溶剤性及び耐熱着色性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、酸基含有重合体であるアルカリ可溶性樹脂であって、上記酸基含有重合体は、側鎖部分に酸基を有し、該酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるビニル系単量体由来の構成単位(A)と、下記一般式(1):
Figure 2020122052
(式中、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。lは、一般式(1)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。)で表される構成単位(B)とを有することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂である。
上記アルカリ可溶性樹脂において、上記構成単位(A)は、下記一般式(2):
Figure 2020122052
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、置換基を有してもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。Rは、2価の有機基を表す。Xは、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、又はリン酸基を表す。mは、一般式(2)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。nは、0又は1である。)で表されるビニル系単量体由来の構成単位であることが好ましい。
上記アルカリ可溶性樹脂において、上記酸基含有共重合体は、更に、−COO(Rは、一価の有機基であり、Oに結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体由来の構成単位を有することが好ましい。
上記アルカリ可溶性樹脂において、上記構成単位(B)は、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステル由来の構成単位であることが好ましい。
上記アルカリ可溶性樹脂において、上記酸基含有重合体は、酸価が20〜200mgKOH/gであることが好ましい。
本発明はまた、上述のアルカリ可溶性樹脂、及び、重合性化合物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物でもある。
本発明はまた、上述の硬化性樹脂組成物を硬化してなることを特徴とする硬化物でもある。
本発明はまた、上述の硬化物を含んでなることを特徴とするカラーフィルターでもある。
本発明はまた、上述のカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置。
本発明のアルカリ可溶性樹脂及び硬化性樹脂組成物は、耐溶剤性及び耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができる。本発明のアルカリ可溶性樹脂及び硬化性樹脂組成物は、液晶・有機EL・量子ドット・マイクロLED液晶表示装置や固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等に用いられるカラーフィルター、ブラックマトリクス、フォトスペーサー、ブラックカラムスペーサー、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト、絶縁膜等の各種光学部材や構成部材として、電機・電子機器等の各種用途に好適に用いることができる。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
1.アルカリ可溶性樹脂
本発明は、酸基含有重合体であるアルカリ可溶性樹脂であって、上記酸基含有重合体は、側鎖部分に酸基を有し、上記酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるビニル系単量体由来の構成単位(A)と、下記一般式(1):
Figure 2020122052
(式中、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。lは、一般式(1)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。)で表される構成単位(B)とを有することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂である。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、上記構成からなるため、耐溶剤性及び耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができる。本発明のアルカリ可溶性樹脂が、耐溶剤性及び耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができるのは、下記の理由によると推測される。
すなわち、主鎖から近い位置に水酸基を有する構成単位(B)を有することにより、アルカリ可溶性樹脂中の酸基と、主鎖同士の距離が近い架橋構造を形成することができる。また、構成単位(B)を導入し得る単量体(例えば、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステル)は、(メタ)アクリル酸と重合した場合、水酸基とカルボキシル基が反応して環化し、重合体の水酸基量及び酸基量は減少するが、主鎖から遠い位置に酸基を有する構成単位(A)を導入し得る単量体と重合した場合は環化しないので、重合体において架橋点となる水酸基と酸基の量を高く維持することができる。このように、構成単位(A)と構成単位(B)を有することにより、架橋点となる水酸基を主鎖から近い位置でかつ適量に有する重合体となり得るため、架橋密度が高く、強固な膜(硬化物)が形成でき、耐溶剤性や耐熱着色性を向上させることができると推測される。また、水酸基が多く存在することで、反応系にあるラジカルを捕捉してラジカルの影響を軽減することにより、耐熱着色性を向上させることができると推測される。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、酸基含有重合体であり、上記酸基含有重合体は、側鎖部分に酸基を有し、上記酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるビニル系単量体由来の構成単位(A)と、上記一般式(1)で表される構成単位(B)とを有する。以下、上記酸基含有重合体を構成する各構成単位について説明する。
<構成単位(A)>
上記酸基含有重合体は、側鎖部分に酸基を有し、上記酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるビニル系単量体由来の構成単位(A)を有する。
上記酸基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、リン酸基、スルホン酸基等、アルカリ水と中和反応する官能基が挙げられ、これらの1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。なかでも、上記酸基としては、カルボキシル基やカルボン酸無水物基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
重合体が酸基を有することにより、アルカリ可溶性となり得る。
上記構成単位(A)において、上記酸基は主鎖から2原子以上離れた位置にある。本発明において、酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるとは、側鎖が結合した、重合体の主鎖上の炭素原子の位置を0(ゼロ)とし、その位置から側鎖の2番目の原子以降の位置に酸基がある状態をいう。側鎖上の原子は、炭素以外の原子又は置換基であってもよい。具体的には、例えば、下記式(a1)の場合、式中の酸基Xは、主鎖から2原子離れた位置にあり、下記式(a2)の場合、式中の酸基Xは、主鎖から5原子離れた位置にあり、式(a3)の場合、酸基Xは、主鎖から7原子離れた位置にあると言える。
Figure 2020122052
上記構成単位(A)において、十分な耐溶剤性を発揮するようなエステル架橋距離を保つことができるという点で、上記酸基は、主鎖から5原子以上離れた位置にあることが好ましく、6原子以上離れた位置にあることがより好ましい。また、上記酸基は、現像液に対する溶解性の観点から、18原子以下離れた位置にあることが好ましく、16原子以下離れた位置にあることがより好ましく、14原子以下離れた位置にあることが更に好ましい。
上記構成単位(A)は、耐溶剤性及び耐熱着色性がより一層優れる点で、下記一般式(2):
Figure 2020122052
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、置換基を有してもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。Rは、2価の有機基を表す。Xは、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、又はリン酸基を表す。mは、一般式(2)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。nは、0又は1である。)で表されるビニル系単量体由来の構成単位であることが好ましい。
上記構成単位(A)が、上記一般式(2)で表されるビニル系単量体由来の構成単位であり、特にnが1である場合、アルカリ可溶性樹脂を加熱処理すると、上記構成単位の「−O−R−O−」から先の部分(−C(=O)−R−X)が脱離して、2価の酸又は酸無水物が生成し、上記構成単位の側鎖末端には水酸基が形成される。こうして形成された水酸基は、酸基と架橋構造を形成することができる。更に、生成した酸によっても、構成単位(B)中の水酸基や、上述のように構成単位(A)から生じた水酸基が架橋され、硬化物の架橋密度をより一層高くすることができ、耐溶剤性及び耐熱着色性をより向上させることができる。
上記一般式(2)において、Rは、水素原子又はメチル基を表す。耐熱着色性がより一層向上し得る点で、Rは、メチル基であることが好ましい。
は、置換基を有してもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。
上記2価の炭化水素基としては、2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基が挙げられ、例えば、アルキレン基、アリーレン基、脂環構造を有する2価の炭化水素基等が挙げられ、なかでも、アルキレン基が好ましい。上記脂環構造としては、シクロヘキサン骨格、アダマンタン骨格、ノルボルネン骨格が挙げられる。また、これらは、置換基を有していてもよい。
としては、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、へプチレン基、オクチレン基、ドデシレン基等のアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等のアリーレン基;これらの基がヒドロキシ基、アルコキシ基等の官能基で置換された基;等が挙げられる。なかでも、Rとしては、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。
は、2価の有機基を表す。上記2価の有機基としては、好ましくは炭素数1〜10の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜5の2価の直鎖状若しくは分岐状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基が挙げられる。上記有機基は、置換基を有していてもよい。
上記置換基としては、例えば、ヒドロキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;アルキル基;アルコキシ基;等が挙げられる。
としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、エチルエチレン基、へキシレン基、オクチレン基、ドデシレン基等のアルキレン基;ビニレン基、プロペニレン基、イソプロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基等のアルケニレン基;シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、ノルボルニレン基、アダマンチレン基等のシクロアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、フルオレン基等のアリーレン基;エチルエーテル基、プロピルエーテル基等のアルキルエーテル基;これらの基と共に−O−、−S−、−SO−、−SO−などの結合を含む基が挙げられる。なかでも、Rとしては、重合時に使用する溶媒への溶解性の点で、アルキレン基が好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基が更に好ましい。
Xは、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、又はリン酸基を表す。なかでも、アルカリ現像液への適度な親和性の点で、Xは、カルボキシル基であることが好ましい。
mは、上記一般式(2)で表される単量体単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。
nは、0又は1であり、好ましくは1である。
上記構成単位(A)は、酸無水物(A1)と、水酸基及び重合性二重結合を有する化合物(A2)との反応由来の構造を有することが好ましい。
上記酸無水物と、水酸基及び重合性二重結合を有する化合物の反応由来の構造とは、上記酸無水物の酸基と、上記化合物の水酸基とがエステル結合した構造が挙げられる。上記重合性二重結合とは、炭素−炭素二重結合である。
本発明のアルカリ可溶性樹脂を加熱処理すると、構成単位(A)の一部が脱離して酸が発生することが好ましく、その場合に発生する酸が、酸無水物であることが好ましい。また、上記脱離した構成単位(A)の側鎖の末端には、水酸基が存在することが好ましい。
発生した酸無水物は、構成単位(B)の水酸基と架橋反応して、硬化物の架橋密度を高めることができる。
上記酸無水物(A1)としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水フタル酸等が挙げられる。なかでも無水コハク酸が好ましい。
上記水酸基及び重合体二重結合を有する化合物(A2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。
上記構成単位(A)を導入し得る単量体としては、好ましくは、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基との間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類等が挙げられ、より好ましくは、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、更に好ましくは、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)が挙げられる。このような単量体を含む単量体成分を重合することにより、上記構成単位(A)を有する重合体を得ることができる。
上記酸基含有重合体は、上記構成単位(A)を1種のみ有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
上記酸基含有重合体における上記構成単位(A)の含有量は、優れた耐溶剤性と耐熱着色性との両立を考慮すると、全構成単位100質量%に対して5〜70質量%であることが好ましい。
上記構成単位(A)の含有量は、上記酸基含有重合体の全構成単位100質量%に対して、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましく、65質量%以下であることがより好ましく、60質量%以下であることが更に好ましい。
<構成単位(B)>
上記酸基含有重合体は、更に、下記一般式(1):
Figure 2020122052
(式中、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。lは、一般式(1)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。)で表される構成単位(B)を有する。
上記一般式(1)において、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。
上記有機基としては、置換又は無置換の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜15の置換又は無置換の炭化水素基であることがより好ましく、炭素数1〜10の置換又は無置換の炭化水素基であることがより好ましい。上記炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記炭化水素基を構成する一部の水素原子は、置換されていてもよい。置換基としては、例えば、ヒドロキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;アルキル基;アルコキシ基;等が挙げられる。
置換基のアルキル基としては、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基等が挙げられ、更に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。
置換基のアルコキシ基としては、酸素原子に炭素数1〜15のアルキル基が結合した置換基が好ましく、より好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基は、飽和炭化水素基であっても、不飽和炭化水素基であってもよいが、飽和炭化水素基が好ましい。上記脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、オクチル基、メチルヘプチル基、ジメチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、トリメチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2,2,3,3−テトラメチルブチル基、ノニル基、メチルオクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、ジメチルヘプチル基、3−エチルヘプチル基、4−エチルヘプチル基、トリメチルヘキシル基、3,3−ジエチルペンチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヒドロキシエチル基等の鎖状の置換又は無置換のアルキル基等が挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等の置換又は無置換のシクロアルキル基が挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニレル基、メトキシフェニル基、トリクロロフェニル基、エチルフェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基等の置換又は無置換の芳香族炭化水素基が挙げられる。
なかでも、Rは、水素原子であることが好ましい。
は、水素原子であることが好ましい。
は、水素原子であることが好ましい。
は、直鎖アルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
上記構成単位(B)を導入し得る単量体としては、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルが好ましく挙げられる。2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体成分を重合することにより、上記構成単位(B)を有する重合体を得ることができる。
上記2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルとしては、2−(1−ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステル、2−(2−ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、好ましくは、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸n−ブチル、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチル、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸2−エチルヘキシル等の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。なかでも、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルがより好ましい。これらは1種単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記構成単位(B)の含有量は、上記酸基含有重合体の全構成単位100質量%に対して1〜50質量%であることが好ましい。上記構成単位(B)の含有量は、耐溶剤性と耐熱着色性の両立を考慮すると、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが更に好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることが更に好ましい。
<−COO基を含有するビニル系単量体由来の構成単位(C)>
上記酸基含有重合体は、更に、−COO(Rは、一価の有機基を表し、Oに結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体由来の構成単位(C)を有することが好ましい。上記構成単位(C)を有することにより、耐溶剤性及び耐熱着色性がより一層優れた硬化物を与えることができる。また、アルカリ可溶性樹脂を色材とともに用いた場合、色材濃度が高い硬化物を与えることができる。
上記構成単位(C)を含むアルカリ可溶性樹脂を加熱処理すると、上記構成単位(C)において−COOの末端(R)が脱離し、末端にカルボキシル基が形成され、当該カルボキシル基と上述した構成単位(B)の水酸基とが架橋することができる。また、上記構成単位(B)の水酸基と架橋すると、主鎖同士の距離が近い架橋構造が形成され、これにより、架橋密度がより高く、より強固な膜(硬化物)を形成することができ、耐溶剤性及び耐熱着色性をより一層向上させることができる。
上記構成単位(C)において、−COO基のRは、一価の有機基を表し、Oに結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。第3級炭素原子とは、当該炭素原子に結合している他の炭素原子が3個である、炭素原子を意味する。
上記一価の有機基としては、好ましくは炭素数1〜91の一価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和又は不飽和炭化水素基が挙げられる。上記有機基は、置換基を有していてもよい。
の炭素数は、より好ましくは炭素数1〜50であり、更に好ましくは炭素数1〜35であり、特に好ましくは炭素数1〜20である。
は、後述する式(a)中のAと同様の一価の有機基であることが好ましい。
ビニル系単量体としては、分子中に重合性炭素−炭素二重結合を有する単量体が挙げられ、なかでも(メタ)アクリレート系単量体が好ましい。上記構成単位(C)は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体由来の構成単位であることが好ましい。
また、上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有するものであることが好ましい。
上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、分子中に重合性炭素−炭素二重結合を1個有する化合物、すなわち分子中に(メタ)アクリロイル基(CH=C(R)−C(=O)−)を1個有する化合物であることが好ましく、例えば、下記一般式(3):
CH=C(R)−C(=O)−O−A (3)
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
上記一般式(3)において、Aで表される一価の有機基は、例えば、−C(R10)(R11)(R12)で表すことができる。この場合、R10、R11、及びR12は、同一又は異なって、炭素数1〜30の炭化水素基であることが好ましい、上記炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよいし、不飽和炭化水素基であってもよいし、環状構造を有していてもよいし、置換基を有していてもよい。また、R10、R11、及びR12は互いに末端部位で連結して環状構造を形成していてもよい。
上記Aで表される有機基の炭素数は、(メタ)アクリロイル基(CH=C(R)−C(=O)−)に隣接する酸素原子Oと、それに隣接するA中の第3級炭素原子との間のO−C結合が切断されて生成する新たな化合物が揮発し易い点で、12以下であることが好ましく、9以下であることがより好ましい。また、上記Aで表される有機基は、分岐構造を有していてもよい。
ここで、上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体において、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子に結合する第3級炭素原子は、隣接する炭素原子の少なくとも1つが水素原子と結合していることが好ましい。例えば、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体が上記一般式(3)で表される化合物であって、Aが、−C(R10)(R11)(R12)で表される基である場合、R10、R11及びR12のうち少なくとも1つが、水素原子を1個以上有する炭素原子を含み、かつ当該炭素原子が第3級炭素原子に結合することが好適である。このような形態では、加熱により、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子と、それに隣接する第3級炭素原子との間のO−C結合が切断され、(メタ)アクリル酸(すなわち、構成単位(C)においては末端にカルボキシル基)が生成すると同時に、当該第3級炭素原子とそれに隣接する炭素原子との間で二重結合(C=C)が形成されて新たな化合物がより安定的に生成することになる。
このように、アルカリ可溶性樹脂を加熱処理した場合、上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体由来の構成単位においては、3級炭素を含む末端が脱離して、末端にカルボキシル基が形成される。形成されたカルボキシル基は、上述した構成単位(B)の水酸基と架橋構造を形成することができる。特に、上記一般式(3)で表される3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体由来の構成単位である場合、アルカリ可溶性樹脂の主鎖に近い位置にカルボキシル基が形成されるので、架橋による主鎖同士の距離がより一層短くなり、架橋密度をより一層高めることができ、硬化物の耐溶剤性、耐熱着色性を格段に向上させることができる。
また、上記のようにして生成した新たな化合物は、揮発するものであることが好ましい。この場合、当該新たな化合物が硬化物中から揮散することに起因して、硬化物(硬化膜)の膜厚が低減されると同時に、例えば、上記硬化性樹脂組成物が色材を更に含む場合には、色材濃度が加熱後に高まる。そのため、より一層の硬化物の薄膜化を実現できるとともに、高色純度化やブラックマトリックスの高遮光率化をより図ることが可能になる。この点を考慮すると、上記R10、R11及びR12は、同一又は異なって、炭素数1〜15の飽和炭化水素基であることが好ましい。より好ましくは炭素数1〜10の飽和炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜5の飽和炭化水素基、特に好ましくは炭素数1〜3の飽和炭化水素基である。
上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体としては、(メタ)アクリル酸t−ブチル、又は(メタ)アクリル酸t−アミルが好ましい。
上記酸基含有重合体は、上記構成単位(C)を1種のみ有していてもよいし、2種以上有していてもよい。
上記酸基含有重合体における上記構成単位(C)の含有量は、上記酸基含有重合体の全構成単位100質量%に対して10〜70質量%であることが好ましい。耐熱着色性をより一層向上させることができる点で、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましく、65質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。
上記酸基含有重合体は、上述した構成単位(A)〜(C)以外にも他の構成単位を有していてもよい。
上記他の構成単位としては、主鎖に環構造を有する構成単位、構成単位(A)を導入し得るビニル系単量体以外の酸基含有単量体由来の構成単位、芳香族ビニル単量体由来の構成単位、水酸基含有単量体由来の構成単位、エポキシ基含有単量体由来の構成単位、又は(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の構成単位等が挙げられる。
上記酸基含有重合体は、これらの構成単位の1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
<主鎖に環構造を有する構成単位(D)>
上記酸基含有重合体は、更に、主鎖に環構造を有する構成単位(D)を有していてもよい。上記環構造としては、イミド環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロフラン環、ラクトン環等が挙げられる。
上記主鎖に環構造を導入し得る単量体としては、例えば、分子内に二重結合含有環構造を有する単量体や、環化重合して環構造を主鎖に有する重合体を形成する単量体等が挙げられる。なかでも、良好な耐熱性や硬度、色材分散性等の観点から、N置換マレイミド系単量体、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体、及びα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、耐熱着色性がより一層優れる点で、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体及び/又はN置換マレイミド系単量体がより好ましい。
上記N置換マレイミド系単量体としては、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナフチルマレイミド等が挙げられる。なかでも、溶媒への溶解性、透明性の観点から、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドが好ましい。
上記N−ベンジルマレイミドとしては、例えば、ベンジルマレイミド;p−メチルベンジルマレイミド、p−ブチルベンジルマレイミド等のアルキル置換ベンジルマレイミド;p−ヒドロキシベンジルマレイミド等のフェノール性水酸基置換ベンジルマレイミド;o−クロロベンジルマレイミド、o−ジクロロベンジルマレイミド、p−ジクロロベンジルマレイミド等のハロゲン置換ベンジルマレイミド;等が挙げられる。
上記ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体としては、例えば、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソプロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−アミル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ステアリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ラウリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−エチルヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等が挙げられる。これらのなかでも、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートがより好ましい。
上記α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体としては、例えば、α−(アリルオキシメチル)アクリレート系単量体が挙げられる。
上記α−(アリルオキシメチル)アクリレート系単量体の具体例としては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸;α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸i−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘプチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸カプリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸デシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ウンデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ラウリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ミリスチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ペンタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヘプタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ステアリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノナデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エイコシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メリシル等のアルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体;α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メトキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエトキシエチル等のアルコキシアルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体;α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フルオロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフルオロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジクロロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ブロモエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジブロモエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ビニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メタリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸プロパギル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−メチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリシクロデカニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−t−ブチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シンナミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ナフチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アントラニル;等が挙げられる。なかでも、アルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体が好適である。上記アルキル−(α−アリルオキシメチル)アクリレート系単量体としては、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(メチル−(α−アリルオキシメチル)アクリレートとも称する)が特に好適である。
上記α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体は、例えば、国際公開第2010/114077号パンフレットに開示されている製造方法により製造することができる。
上記酸基含有重合体が上記構成単位(D)を有する場合、上記構成単位(D)の含有量は、全構成単位100質量%に対して、1〜40質量%であることが好ましく、3〜35質量%であることがより好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。
<上記構成単位(A)を導入し得るビニル系単量体以外の酸基含有単量体由来の構成単位(E)>
上記構成単位(A)を導入し得るビニル系単量体以外の酸基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和酸無水物類;ライトエステルP−1M(共栄社化学製)等のリン酸基含有不飽和化合物;等が挙げられる。これらの中でも、汎用性、入手性等の観点から、カルボン酸系単量体(不飽和モノカルボン酸類、不飽和多価カルボン酸類、不飽和酸無水物類)を用いることが好適である。反応性、水ムラの抑制、耐熱着色性等の点で、より好ましくは不飽和モノカルボン酸類であり、更に好ましくは(メタ)アクリル酸(すなわち、アクリル酸及び/又はメタクリル酸)である。
上記酸基含有重合体が上記構成単位(E)を有する場合、上記構成単位(E)の含有量は、全構成単位100質量%に対して、5質量%未満であることが好ましい。上記構成単位(E)の含有量が5質量%未満であると、耐熱着色性がより一層優れた硬化物を得ることができる。上記構成単位(E)の含有量は、上記酸基含有重合体の全構成単位100質量%に対して、3質量%未満であることがより好ましく、1質量%未満であることが更に好ましい。
<芳香族ビニル単量体由来の構成単位(F)>
上記芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、キシレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン等が挙げられ、なかでも、耐熱分解性が向上するという点で、好ましくはスチレン、ビニルトルエンが挙げられ、更に有機溶媒やアルカリに対する溶解速度が高いという点で、より好ましくはビニルトルエンが挙げられる。
上記酸基含有重合体が上記構成単位(F)を有する場合、上記構成単位(F)の含有量は、全構成単位100質量%に対して、1〜40質量%であることが好ましく、3〜35質量%であることがより好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。
<水酸基含有単量体由来の構成単位(G)>
上記水酸基含有単量体としては、分子中に水酸基と重合性二重結合を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく挙げられ、より好ましくは(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルが挙げられる。
上記酸基含有重合体が上記構成単位(G)を有する場合、上記構成単位(G)の含有量は、全構成単位100質量%に対して、1〜40質量%であることが好ましく、3〜35質量%であることがより好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。
但し、グリシジル化合物等のエポキシ基含有単量体の付加反応によって二重結合を導入する場合、疎水性維持の観点から、上記酸基含有重合体は上記構成単位(G)を含まないことが好ましい。
<エポキシ基含有単量体由来の構成単位(H)>
上記エポキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられる。
<(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の構成単位(I)>
上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、上述した構成単位(C)を導入し得るビニル系単量体以外であって、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカ−2−イルメタアクリル酸、(メタ)アクリロイルモルホリン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
更に、上記酸基含有重合体は、上述した構成単位以外にも他の重合性単量体由来の構成単位を含んでいてもよい。
上記他の重合性単量体としては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物類;(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネート等の不飽和イソシアネート類;等が挙げられる。
これらの構成単位の含有量は、目的、用途に応じて適宜設定することができる。
上記アルカリ可溶性樹脂の酸価は、20〜200mgKOH/gであることが好ましく、40〜180mgKOH/gであることがより好ましく、50〜150mgKOH/gであることが更に好ましい。
上記酸価は、KOH溶液を用いた中和滴定法により測定して得られる値であり、具体的には、実施例に記載の方法で測定して求めることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、2000〜100000が好ましく、3000〜80000がより好ましく、4000〜50000が更に好ましい。
上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定して求められる値であり、具体的には、実施例に記載の方法で測定して求めることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂は、側鎖に二重結合を有していてもよい。アルカリ可溶性樹脂が側鎖に二重結合を有することにより、現像性、硬化性を向上させることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂の二重結合当量としては、350〜4500g/当量が好ましい。上記二重結合当量が上述の範囲であると、耐溶剤性がより一層優れる。また、現像性、光に対する感度等にも優れる。上記二重結合当量は、光架橋性を高める点で、400〜4000g/当量であることがより好ましく、450〜3500g/当量であることが更に好ましい。
本明細書において、二重結合当量は、分子中に含まれる二重結合量の尺度となるものであり、重合体の二重結合1個あたりの分子量を意味する。同じ分子量の化合物であれば、二重結合当量の数値が大きいほど二重結合の導入量が少なくなる。
二重結合当量は、原料の仕込み量から計算することができ、重合体固形分の質量(g)を、重合体の二重結合量(mol)で除することにより求めることができる。また、滴定及び元素分析、NMR、IR等の各種分析や示差走査熱量計法を用いて測定することもできる。
上記アルカリ可溶性樹脂の環化率は、0モル%であることが好ましい。
上記構成単位(B)を導入し得る単量体は、(メタ)アクリル酸と重合すると、環化するが、上記構成単位(A)を導入し得る単量体とは環化しない。そのため、単量体成分を重合してアルカリ可溶性樹脂を得た際に、水酸基量は減少せず、アルカリ可溶性樹脂を熱処理した際の架橋点となり、架橋密度の高い硬化物を与えることができる。
上記環化率とは上記アルカリ可溶性樹脂が有する環構造の形成に使用される単量体単位のうち、実際に環構造を形成しているものの割合である。具体的には、上記構成単位(B)を導入し得る単量体が、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルである場合、下記式で求めることができる。
環化率(モル%)=[(理論酸価と実測酸価の差分に相当する酸単位のモル数)/(2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステルのモル数)]×100
なお、理論酸価は、[酸単位のモル数]/[全単量体成分の総質量]×56.11の計算式で求めることができる。また、実測酸価は、上述したKOH溶液を用いた中和滴定法により求めることができる。
<アルカリ可溶性樹脂の製造方法>
本発明のアルカリ可溶性樹脂を製造する方法としては、少なくとも上述した構成単位(A)及び(B)を有する酸基含有重合体を得ることができる方法であれば、特に限定されず上述した構成単位(A)及び(B)を導入し得る単量体、ならびに他の任意の構成単位を導入し得る単量体を含む単量体成分を、公知の方法で重合する方法が挙げられる。単量体の量は、重合体における各構成単位の含有量が所望の範囲となるよう適宜調整することができる。
上記単量体成分を重合する方法は特に限定されず、バルク重合、溶液重合、乳化重合等の通常用いられる手法を用いることができる。なかでも、工業的に有利で、分子量等の構造調整が容易な点で、溶液重合が好ましい。また、上記単量体成分の重合機構は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等の機構に基づいた重合方法を用いることができるが、工業的に有利な点で、ラジカル重合機構に基づく重合方法が好ましい。
また上記単量体成分を重合して得られる重合体の分子量は、重合開始剤の量や種類、重合温度、連鎖移動剤の種類や量の調整等により制御することができる。
上記重合の条件に関し、重合温度としては、使用する単量体の種類や量、重合開始剤の種類や量等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、50〜130℃が好ましく、60〜120℃がより好ましい。また、重合時間も同様に適宜設定することができ、例えば、1〜5時間が好ましく、2〜4時間がより好ましい。
側鎖に二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂を製造する方法としては、例えば、(1)上述した単量体成分を重合してなる重合体(ベースポリマー1)に、エポキシ基含有単量体を付加させる方法や、(2)上述した酸基含有単量体以外の単量体成分とエポキシ基含有単量体を重合してなる重合体(ベースポリマー2)に、酸基含有単量体を反応させる方法等が挙げられる。なかでも、酸基導入に対する製造効率の観点から、ベースポリマー1にエポキシ基含有単量体を付加させる方法(1)が好ましい。
上記方法(1)では、ベースポリマー1が含む酸基の一部に上述したエポキシ基含有単量体を付加反応させる。この反応方法は特に制限されず、公知の手法を適宜採用すればよいが、例えば、反応温度を60〜140℃とすることが好ましい。また、トリエチルアミンやジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;塩化テトラエチルアンモニウム等のアンモニウム塩;臭化テトラフェニルホスホニウム等のホスホニウム塩、ジメチルホルムアミド等のアミド化合物;等の公知の触媒を使用することが好ましい。
上記付加反応におけるエポキシ基含有単量体の使用量は、酸価、二重結合当量が所望の範囲となるように適宜設定することが好ましいが、例えば、ベースポリマー1を与える単量体成分の総量100質量部に対し、1〜60質量部とすることが好ましく、より好ましくは2〜55質量部、更に好ましくは3〜50質量部である。
上記重合体の製造方法は、上記重合反応工程以外の他の工程を含んでいてもよい。例えば、熟成工程、中和工程、重合開始剤や連鎖移動剤の失活工程、希釈工程、乾燥工程、濃縮工程、精製工程等が挙げられる。これらの工程は、公知の方法により行うことができる。
2.硬化性樹脂組成物
上述したアルカリ可溶性樹脂と重合性化合物を含むことにより、硬化性樹脂組成物とすることができる。上記硬化性樹脂組成物は、上述のアルカリ可溶性樹脂を含むので、耐溶剤性と耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができる。また、重合性化合物を更に含むことにより、樹脂組成物の硬化性や、基材への密着性、機械的強度、耐熱性等の各種物性がより優れた硬化物を与えることができる。このような、上記アルカリ可溶性樹脂、及び、重合性化合物を含む硬化性樹脂組成物もまた、本発明の一つである。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、特に制限されず、用途や他成分の配合等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、硬化性樹脂組成物の固形分総量100質量%に対し、5〜60質量%であることが好ましく、10〜55質量%であることがより好ましく、10〜50質量%であることが更に好ましい。
なお、「固形分総量」とは、硬化物を形成する成分(硬化物の形成時に揮発する溶媒等を除く)の総量を意味する。
<重合性化合物>
上記重合性化合物は、フリーラジカル、電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー線の照射等により重合し得る、重合性不飽和結合(重合性不飽和基とも称す)を有する低分子化合物である。例えば、重合性不飽和基を分子中に1つ有する単官能の化合物と、2個以上有する多官能の化合物が挙げられる。
上記単官能の化合物としては、例えば、N置換マレイミド系単量体;(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド類;不飽和モノカルボン酸類;不飽和多価カルボン酸類;不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;不飽和酸無水物類;芳香族ビニル類;共役ジエン類;ビニルエステル類;ビニルエーテル類;N−ビニル化合物類;不飽和イソシアネート類;等が挙げられる。また、活性メチレン基や活性メチン基を有する単量体等を用いることもできる。
上記多官能の化合物としては、例えば、下記の化合物等が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートコハク酸変性物、ペンタエリスリトールトリアクリレートコハク酸変性物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートフタル酸変性物、ペンタエリスリトールトリアクリレートフタル酸変性物、下記式:
Figure 2020122052
で表されるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物;
エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能ビニルエーテル類;
(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル等のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、ブチレングリコールジアリルエーテル、ヘキサンジオールジアリルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジアリルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル等の多官能アリルエーテル類;
(メタ)アクリル酸アリル等のアリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等の多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート類;トリアリルイソシアヌレート等の多官能アリル基含有イソシアヌレート類;トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の多官能イソシアネートと(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類との反応で得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル類;等。これらの重合性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記重合性化合物のなかでも、硬化性樹脂組成物の硬化性をより高める観点から、多官能の重合性化合物を用いることが好ましい。上記多官能の重合性化合物の官能数としては、3以上が好ましく、4以上がより好ましい。また、上記官能数は10以下が好ましく、8以下がより好ましい。
また上記重合性化合物の分子量としては特に限定されないが、取り扱いの観点から、例えば、2000以下が好ましい。
上記多官能の重合性化合物としては、なかでも、反応性、経済性、入手性等の観点から、好ましくは多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート化合物等の、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が挙げられ、より好ましくは多官能(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含むことにより、樹脂組成物が感光性及び硬化性により優れたものとなり、より一層高硬度で高透明性の硬化物を得ることができる。上記多官能の重合性化合物としては、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物を用いることが更に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、上記重合性化合物の含有量は、本発明の効果が発揮される範囲であれば特に制限されず適宜設定すればよいが、硬化性樹脂組成物を適切な粘度にできる点から、本発明の硬化性樹脂組成物の固形分総量100質量%に対して、好ましくは5〜60質量%であり、より好ましくは10〜50質量%である。
<光重合開始剤>
上記硬化性樹脂組成物は、更に、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤を含むことにより、硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させ、得られる硬化物の性能を向上させることができる。
上記光重合開始剤としては、好ましくはラジカル重合性の光重合開始剤が挙げられる。ラジカル重合性の光重合開始剤とは、電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射により重合開始ラジカルを発生させるものである。
上記光重合開始剤の具体例としては、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(「IRGACURE907」、BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(「IRGACURE369」、BASF社製)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(「IRGACURE379」、BASF社製)等のアミノケトン系化合物;2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(「IRGACURE651」、BASF社製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(「DAROCUR MBF」、BASF社製)等のベンジルケタール系化合物;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(「IRGACURE184」、BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(「DAROCUR1173」、BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(「IRGACURE2959」、BASF社製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(「IRGACURE127」、BASF社製)、[1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン+ベンゾフェノン](「IRGACURE500」、BASF社製)等のハイドロケトン系化合物;等の他、特開2013−227485号公報段落[0084]〜[0086]に例示された、アルキルフェノン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](「OXE01」、BASF社製)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム) (「OXE02」、BASF社製)、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−,(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン(「OXE03」、BASF社製)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(「OXE04」、BASF社製))等のオキシムエステル系化合物;ベンゾフェノン系化合物;ベンゾイン系化合物;チオキサントン系化合物;ハロメチル化トリアジン系化合物;ハロメチル化オキサジアゾール系化合物;ビイミダゾール系化合物;チタノセン系化合物;安息香酸エステル系化合物;アクリジン系化合物等;ホスフィンオキシド系化合物;等が挙げられる。なかでも、アミノケトン系化合物が好ましい。
これらの光重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記光重合開始剤の含有量は、本発明の効果が発揮される範囲であれば、特に制限されず、適宜設計すればよいが、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物の固形分総量100質量%に対し、好ましくは2〜35質量%であり、より好ましくは5〜30質量%である。
また、必要に応じて、光増感剤や光ラジカル重合促進剤等を1種又は2種以上併用してもよい。光重合開始剤とともに、光増感剤及び/又は光ラジカル重合促進剤を併用することにより、感度や硬化性がより向上される。光増感剤、光ラジカル重合促進剤としては、特に制限されず、硬化性樹脂組成物において一般的に使用されている公知のものから適宜選択するとよい。
<その他の成分>
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述したアルカリ可溶性樹脂、重合性化合物、光重合開始剤の他に必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、溶剤;色材(着色剤とも称す);分散剤;耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの他の成分は、公知のものを適宜選択して使用するとよく、その使用量も適宜設計することができる。
例えば、上記硬化性樹脂組成物をカラーフィルター用途に使用する場合には、上記硬化性樹脂組成物は色材を含むことが好ましい。
(溶剤)
上記溶剤としては、重合体を均一に溶解し、かつ反応しない溶媒であれば、特に制限されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;クロロホルム;ジメチルスルホキシド;等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶剤の含有量は、硬化性樹脂組成物を使用する際の最適粘度等に応じて適宜設定すればよい。
(色材)
上記色材としては、例えば、顔料又は染料等が挙げられる。上記色材として、顔料又は染料の一方を使用してもよいし、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。例えば、カラーフィルターの赤色、青色、緑色画素を形成する場合、青と紫、緑と黄等、色材を適宜組み合わせて求める色特性が発揮されるような公知の手法を用いるとよい。また、ブラックマトリックスを形成する場合、黒の色材を用いるとよい。
色材のなかでも、耐久性の点では、顔料が好ましく、パネル等の輝度向上の点では染料が好ましい。これらは求められる特性に応じて適宜選択することができる。本発明の硬化性樹脂組成物においては、硬化物における耐溶剤性又は耐熱着色性がより一層向上し得る点で顔料が好ましい。顔料としては、特開2015−157909号公報に記載のものと同様のものを用いることができる。
上記染料としては、例えば、特開2010−9033号公報、特開2010−211198号公報、特開2009−51896号公報、特開2008−50599号公報に記載されている有機染料を使用することができる。なかでも、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料等が好ましい。
これらの色材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記色材の含有量としては、特に制限されず、目的、用途に応じて、適宜設定することができるが、好ましくは、硬化性樹脂組成物の固形分総量100質量%に対して5〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%が挙げられる。
(分散剤)
本発明の硬化性樹脂組成物が上記色材を含む場合、更に分散剤を含むことが好ましい。分散剤を含むことにより、色材の分散媒への分散を安定化することができる。上記分散剤としては、特に制限されず、公知のものが挙げられ、例えば樹脂型分散剤、界面活性剤、色素誘導体等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記樹脂型分散剤としては、例えば、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水素基含有ポリカルボン酸エステル、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエステル系、変性ポリアクリレート、エチレンオキサイド/ポリプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。上記樹脂型分散剤の市販品としては、特開2015−157909号公報に記載のものと同様のものが挙げられる。
上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカチオン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤;等が挙げられる。
上記色素誘導体とは、官能基を色素に導入した構造の化合物であり、官能基としては、例えば、スルホン酸基、スルホンアミド基及びその4級塩、ジアルキルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミド基、フタルイミド基等が挙げられる。母体となる色素の構造としては、例えば、アゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系等が挙げられる。
上記分散剤の含有量は、目的や用途に応じて適宜設定すればよいが、分散安定性、耐久性(耐熱性、耐光性、耐候性等)及び透明性のバランスの観点から、例えば、硬化性樹脂組成物の固形分総量100質量%に対し、0.01〜60質量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜50質量%、更に好ましくは0.3〜40質量%である。
(硬化性樹脂組成物の調製)
上記硬化性樹脂組成物を調製する方法としては、特に制限されず公知の方法を用いればよく、例えば、上述した各含有成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散する方法が挙げられる。混合・分散工程は特に制限されず、公知の方法により行えばよい。また、通常行われる他の工程を更に含んでいてもよい。なお、上記硬化性樹脂組成物が色材を含む場合は、色材の分散処理工程を経て調製することが好ましい。
上記色材の分散処理工程としては、例えば、まず、色材(好ましくは有機顔料)、分散剤及び溶剤を各所定量秤量し、分散機を用いて、色材を微粒子分散させて液状の色材分散液(ミルベースとも称す)を得る方法が挙げられる。上記分散機としては、ペイントコンディショナー、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ニーダー、ブレンダー等が挙げられる。上記分散処理工程としては、好ましくは、ロールミル、ニーダー、ブレンダー等で混練分散処理をしてから、0.01〜1mmのビーズを充填したビーズミル等のメディアミルで微分散処理をする手法が挙げられる。得られたミルベースに、別途攪拌混合しておいた、重合体、重合性化合物、及び、光重合開始剤、並びに、必要に応じて溶剤やレベリング剤等を含む組成物(好ましくは透明液)を加えて混合、均一な分散溶液とし、硬化性樹脂組成物を得ることができる。
なお、得られた硬化性樹脂組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが好ましい。
3.硬化物
本発明のアルカリ可溶性樹脂及び硬化性樹脂組成物は、上述したように、耐溶剤性と耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができる。また、上記硬化物は、硬化性、基材との密着性、耐熱性及び透明性等の基本性能にも優れる。このような上記アルカリ可溶性樹脂の硬化物、及び、上記硬化性樹脂組成物の硬化物もまた、本発明の一つである。
上記硬化物が硬化膜である場合、その膜厚としては、好ましくは0.1〜20μmが挙げられる。膜厚が上述の範囲であると、耐溶剤性や耐熱着色性に加えて、画像形成性や表面平滑性にも優れたものとなり得る。上記膜厚は、0.5〜15μmがより好ましく、1〜10μmが更に好ましい。
本発明のアルカリ可溶性樹脂又は硬化性樹脂組成物を用いて硬化物を得る方法としては、特に制限されず、公知の方法を用いればよく、例えば、上述した硬化性樹脂組成物を基材上に塗布し、塗布したものを乾燥、加熱、又は紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化させて硬化物を得る方法が挙げられる。
上記基材としては、特に制限されず、目的や用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、ガラス板、プラスチック板等、種々の材料からなる基材が挙げられる。
上記硬化物は、例えば、液晶・有機EL・量子ドット・マイクロLED液晶表示装置や固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等に用いられるカラーフィルター、ブラックマトリクス、フォトスペーサー、ブラックカラムスペーサー、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト、絶縁膜等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の用途に好ましく使用される。なかでも、カラーフィルターに用いることが好ましい。このように、本発明のアルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物は、上述した各種の光学部材や電機・電子機器等の用途に好ましく使用できる。
また、上記硬化性樹脂組成物の硬化物を有するカラーフィルターも、本発明の一つである。以下、カラーフィルターについて、説明する。
4.カラーフィルター
本発明のカラーフィルターは、基板上に、上記硬化物を有する形態からなる。
上記カラーフィルターにおいて、上述の硬化性樹脂組成物により形成される硬化物は、例えば、ブラックマトリクスや、赤色、緑色、青色、黄色等の各画素のような着色が必要なセグメントとして特に好適であるが、フォトスペーサー、保護層、配向制御用リブ等の着色が必ずしも必要としないセグメントとしても好適である。
上記カラーフィルターに使用される基板としては、例えば、白板ガラス、青板ガラス、アルカリ強化ガラス、シリカコート青板ガラス等のガラス基板;ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスルホン、環状オレフィンの開環重合体やその水素添加物等の熱可塑性樹脂からなるシート、フィルム又は基板;エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂からなるシート、フィルム又は基板;アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属基板;セラミック基板;光電変換素子を有する半導体基板;表面に色材層を備えるガラス基板(例えばLCD用カラーフィルター)等の各種材料から構成される部材;等が挙げられる。なかでも、耐熱性の点から、ガラス基板や、耐熱性樹脂からなるシート、フィルム又は基板が好ましい。また、上記基板は透明基板であることが好適である。
また上記基材には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤等による薬品処理等を行ってもよい。
<カラーフィルターの製造方法>
上記カラーフィルターを得るには、例えば、画素一色につき(すなわち、一色の画素ごとに)、基板上に、上記硬化性樹脂組成物を配置する工程(配置工程とも称す)と、当該基板上に配置された硬化性樹脂組成物に光を照射する工程(光照射工程とも称す)と、現像液により現像処理する工程(現像工程とも称す)と、加熱処理する工程(加熱工程とも称す)とを含む手法を採用し、これと同じ手法を各色で繰り返す製造方法を採用することが好適である。なお、各色の画素の形成順序は、特に限定されるものではない。
(1)配置工程(好ましくは塗布工程)
上記配置工程は、塗布により行うことが好適である。基板上に上記硬化性樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、スピン塗布、スリット塗布、ロール塗布、流延塗布等が挙げられ、いずれの方法も好ましく用いることができる。
上記配置工程ではまた、上記硬化性樹脂組成物を基板上に塗布した後、塗膜を乾燥することが好適である。塗膜の乾燥は、例えば、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いて行うことができる。乾燥条件は、含まれる溶媒成分の沸点、硬化成分の種類、膜厚、乾燥機の性能等に応じて適宜選択されるが、通常、50〜160℃の温度で10秒〜300秒間行うことが好適である。
(2)光照射工程
上記光照射工程において、使用される活性光線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が使用される。また、露光機の方式としては、プロキシミティー方式、ミラープロジェクション方式、ステッパー方式が挙げられるが、プロキシミティー方式が好ましく用いられる。
なお、活性エネルギー光線の照射工程では、用途によっては、所定のマスクパターンを介して活性エネルギー光線を照射することとしてもよい。この場合、露光部が硬化し、硬化部が現像液に対して不溶化又は難溶化されることになる。
(3)現像工程
上記現像工程は、上述した光照射工程の後、現像液によって現像処理し、未露光部を除去しパターンを形成する工程である。これにより、パターン化された硬化膜を得ることができる。現像処理は、通常、10〜50℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法で行うことができる。
上記現像工程で使用される現像液は、本発明の硬化性樹脂組成物を溶解するものであれば特に限定されないが、通常、有機溶媒やアルカリ性水溶液が用いられ、これらの混合物を用いてもよい。なお、現像液としてアルカリ性水溶液を用いる場合には、現像後、水で洗浄することが好ましい。
有機溶媒やアルカリ性水溶液としては、特開2015−157909号公報に記載のものと同様のものが挙げられる。
(4)加熱工程
上記加熱工程は、上述した現像工程の後、焼成によって露光部(硬化部)を更に硬化させる工程(後硬化工程とも称す)である。例えば、高圧水銀灯等の光源を使用して、例えば0.5〜5J/cmの光量で後露光する工程や、例えば60〜260℃の温度で10秒〜120分間にわたって後加熱する工程等が挙げられる。このような後硬化工程を行うことにより、パターン化された硬化膜の硬度及び密着性を更に強固なものとすることが可能になる。また、この加熱工程により、上述したように、上記硬化性樹脂組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂の構成単位の3級炭素含有部位が脱離して生成したカルボキシル基が、上述した重合体が有する水酸基含有単量体の水酸基と反応して架橋構造を形成し、得られる本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物が耐溶剤性や硬化性に更に優れたものとなる。
上記加熱工程によって得られる硬化膜(すなわち、上記硬化性樹脂組成物を熱硬化して得られる硬化塗膜)の膜厚は、0.1〜20μmであることが好適である。本発明の硬化性樹脂組成物を用いることで、充分に膜厚が低減された硬化膜を与えることができる。また、膜厚が低減されるので、硬化膜の単位体積当たりの色材の濃度が増大し、カラーフィルターの輝度を向上させることができる。上記膜厚は、より好ましくは0.5〜15μm、更に好ましくは1〜10μmである。
なお、上記加熱工程により得られる硬化膜の膜厚は、加熱前の塗膜の膜厚を100%とすると、90%以下であることが好適である。より好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下である。
上記加熱工程において、加熱温度は、150℃以上であることが好適である。これにより、硬化性、耐溶剤性をより一層向上させることができる。加熱温度は、より好ましくは160℃以上、更に好ましくは170℃以上、特に好ましくは180℃以上である。また、260℃以下とすることが好ましく、より好ましくは250℃以下である。
上記加熱工程における加熱時間は特に限定されないが、例えば、5〜60分間とすることが好適である。また、加熱方法も特に限定されないが、例えば、ホットプレート、コンベクションオーブン、高周波加熱機等の加熱機器を用いて行うことができる。
5.表示装置
本発明はまた、上述したカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置でもある。
なお、上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物を有する表示装置用部材及び表示装置もまた、本発明の好適な実施形態に含まれる。上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物(硬化膜)は、安定して、基材等に対する密着性に優れ、かつ高硬度であるうえ、高平滑性を示し、高い透過率を有するものであるから、透明部材として特に好適であり、また、各種表示装置における保護膜や絶縁膜としても有用である。
上記表示装置としては、例えば、液晶表示装置、固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等が好適である。
なお、上記硬化物(硬化膜)を表示装置用部材として用いる場合、当該部材は、上記硬化膜から構成されるフィルム状の単層又は多層の部材であってもよいし、上記単層又は多層の部材に更に他の層が組み合わされた部材であってもよいし、また、上記硬化膜を構成中に含む部材であってもよい。
本発明のアルカリ可溶性樹脂、及び、上記アルカリ可溶性樹脂を含む硬化性樹脂組成物は、上述のように、耐溶剤性及び耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができる。また、上記硬化物は、基板との密着性、耐熱性及び透明性等にも優れる。本発明のアルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、及びその硬化物は、液晶・有機EL・量子ドット・マイクロLED液晶表示装置や固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等に用いられる各種の光学部材や電機・電子機器等の用途に非常に有用なものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
本実施例において、各種物性等の測定は下記の方法で行った。
(1)重量平均分子量(Mw)
ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液としてHLC−8220GPC(東ソー社製)、カラム:TSKgel SuperHZM−M(東ソー社製)によるGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法にて重量平均分子量を測定した。
(2)固形分
共重合体溶液をアルミカップに約1gはかり取り、アセトン約3gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。そして、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック社製)を用い、真空下140℃で1.5時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、質量を測定した。その質量減少量から、共重合体溶液の固形分(質量%)を計算した。
(3)酸価(AV)
共重合体溶液を3g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液を滴定液として用いて滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、溶液の酸価と溶液の固形分から固形分1g当たりの酸価(mgKOH/g)を求めた。
(4)耐熱着色性
共重合体溶液1.5gを精秤して5cm角のガラス基板上にスピンコートし、100℃で1時間、180℃で1時間、250℃で2時間と熱処理を順に行い、膜厚40μmの薄膜を得た。得られた薄膜を、色差計ZE6000(日本電色工業株式会社製、反射モードで測定条件)で測定して、100℃で1時間熱処理した後と、250℃で2時間熱処理した後の薄膜の色の変化をそれぞれのb値の差(Δb)により評価した。なおbは、CIEで規格化され日本ではJIS(JIS Z 8729)で採用されているL、a、b表色系に基づく彩度を表す色度である。bの値の差(Δb)が小さい程、熱処理前後の薄膜の変色が小さく、耐熱着色性が高いと評価した。
(5)耐溶剤性
硬化性樹脂組成物を5cm角のガラス基板上にスピンコートし、100℃で3分間乾燥後、高圧水銀灯にて100mJで露光を行い、230℃で30分時間熱処理を行い、膜厚5μmの硬化膜を得た。そして、その硬化膜を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)20gに85℃で10分間浸漬した後取り出し、硬化膜を取り出した後の浸漬液(NMP)について、分光光度計UV3100(島津製作所社製)で吸光度を測定した。吸光度の値が大きい程、浸漬液中に色材が多く溶出したことを示し、硬化性樹脂組成物の耐溶剤性が低いと評価した。
(合成例1)
共重合体溶液1(RHMA−t−BMA−MMA−AEHS共重合体溶液)の調製
温度計、攪拌機、ガス導入管、冷却管及び滴下槽導入口を備えた反応槽に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート110部を仕込み、窒素置換した後、加熱して90℃まで昇温した。他方、滴下槽(A)として、ビーカーに2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、メタクリル酸t−ブチル35.0部、メタクリル酸メチル18.0部、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)37.0部及びt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「ルペロックス(登録商標)575」、アルケマ吉富社製)2.2部を攪拌混合したものを準備し、滴下槽(B)に、n−ドデシルメルカプタン3.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80部を攪拌混合したものを準備した。反応槽の温度が90℃になった後、同温度を保持しながら、滴下槽から3時間かけて滴下を開始し、重合を行った。滴下終了後30分間90℃を保った後、115℃まで昇温し、90分間熟成を行った。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液1を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例2)
共重合体溶液2(RHMA−t−BMA−MMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、メタクリル酸t−ブチル35.0部、メタクリル酸メチル15.5部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)39.5部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液2を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例3)
共重合体溶液3(RHMA−VT−t−BMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、ビニルトルエン15.0部、メタクリル酸t−ブチル35.0部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)40.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液3を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例4)
共重合体溶液4(RHMA−VT−t−BMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル20.0部、ビニルトルエン5.0部、メタクリル酸t−ブチル35.0部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)40.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液4を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例5)
共重合体溶液5(RHMA−t−BMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル30.0部、メタクリル酸t−ブチル30.0部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)40.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液5を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例6)
共重合体溶液6(RHMA−t−BMA−MMA−HEMA−AEHS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、メタクリル酸t−ブチル30.0部、メタクリル酸メチル3.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル20.0部、及びコハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)37.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液6を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例7)
共重合体溶液7(RHMA−t−BMA−MMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、メタクリル酸t−ブチル55.0部、メタクリル酸メチル15.0部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)20.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液7を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例8)
共重合体溶液8(RHMA−t−BMA−MMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、メタクリル酸t−ブチル20.0部、メタクリル酸メチル15.0部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)55.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液8を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例9)
共重合体溶液9(BzMI−RHMA−t−BA−AEHS共重合体へのGMA付加溶液)の調製
温度計、攪拌機、ガス導入管、冷却管及び滴下槽導入口を備えた反応槽に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート85.2部、プロピレングリコールモノメチルエーテル48.9部を仕込み、窒素置換した後、加熱して90℃まで昇温した。他方、滴下槽(A)として、ビーカーに2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル10.0部、N−ベンジルマレイミド5.0部、アクリル酸t−ブチル47.0部、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)38.0部及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日油社製)2.0部を攪拌混合したものを準備し、滴下槽(B)に、n−ドデシルメルカプタン0.8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20.0部を攪拌混合したものを準備した。反応槽の温度が90℃になった後、同温度を保持しながら、滴下槽から3時間かけて滴下を開始し、重合を行った。滴下終了後30分間90℃を保った後、115℃まで昇温し、90分間熟成を行った。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)13.2部、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.2部、触媒としてトリエチルアミン0.3部を仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液9を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例10)
共重合体溶液10(BzMI−t−BMA−MMA−HEMA−AA共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、N−ベンジルマレイミド10.0部、メタクリル酸t−ブチル35.0部、メタクリル酸メチル21.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル20.0部、及びメタクリル酸14.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液10を得た。各種物性を表1に示す。
(合成例11)
共重合体溶液11(BzMI−t−BMA−HEMA−HOMS共重合体溶液)の調製
滴下槽(A)における単量体の仕込み量を、N−ベンジルマレイミド10.0部、メタクリル酸t−ブチル25.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル20.0部、及びコハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)45.0部とした以外は合成例1と同様の方法で、共重合体溶液11を得た。各種物性を表1に示す。
実施例1〜9、比較例1〜2
<耐熱着色性の評価>
得られた共重合体溶液1〜11を用いて耐熱着色性を評価した。結果を表1に示す。
表1中の記載は、下記のとおりである。
RHMA:2−(1−ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル
BzMI:N−ベンジルマレイミド
VT:ビニルトルエン
t−BMA:メタクリル酸t−ブチル
t−BA:アクリル酸t−ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
AEHS:コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)
HOMS:コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)
GMA:メタクリル酸グリシジル
Figure 2020122052
表1より、AEHS又はHOMS由来の構成単位とRHMA由来の構成単位を有するアルカリ可溶性樹脂は、これらの構成単位を有しないアルカリ可溶性樹脂と比較して、Δbの値が小さく、耐熱着色性に優れることが確認された(実施例1〜9)。
また、上述の構成単位に加えて、t−BMA由来の構成単位を有するアルカリ可溶性樹脂は、Δbの値が非常に小さく、耐熱着色性が格段に優れることが確認された(実施例1〜8)。
実施例10
<耐溶剤性の評価>
(調製例1)
顔料分散体1の調製
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを12.9部、分散剤としてディスパロンDA−7301を0.4部、色材としてC.I.ピグメントグリーン58を2.25部、及び、C.I.ピグメントイエロー138を1.5部混合し、ペイントシェーカーにて3時間分散することで顔料分散体1(固形分22質量%)を得た。
共重合体溶液1を37.5部、ラジカル重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを37.5部、ラジカル重合性光重合開始剤としてイルガキュア907(BASFジャパン社製)を15.0部、顔料分散体1を10.0部、更に希釈溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を樹脂組成物の固形分濃度が20%となるように加え、攪拌することで硬化性樹脂組成物1を得た。
実施例11〜18、比較例3〜4
表2に示す配合としたこと以外は実施例10と同様にして硬化性樹脂組成物2〜11を得た。なお、表2中の配合量は、固形分換算量である。得られた硬化性樹脂組成物1〜11を用いて耐溶剤性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2020122052
表2より、AEHS又はHOMS由来の構成単位とRHMA由来の構成単位の両方を有するアルカリ可溶性樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物は、これらの構成単位を有しないアルカリ可溶性樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物と比較して、耐溶剤性に顕著に優れることが確認された。

Claims (9)

  1. 酸基含有重合体であるアルカリ可溶性樹脂であって、
    該酸基含有重合体は、側鎖部分に酸基を有し、該酸基が主鎖から2原子以上離れた位置にあるビニル系単量体由来の構成単位(A)と、
    下記一般式(1):
    Figure 2020122052
    (式中、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は有機基を表す。lは、一般式(1)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。)
    で表される構成単位(B)とを有することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂。
  2. 前記構成単位(A)は、下記一般式(2):
    Figure 2020122052
    (式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、置換基を有してもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。Rは、2価の有機基を表す。Xは、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、又はリン酸基を表す。mは、一般式(2)で表される構成単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。nは、0又は1である。)
    で表されるビニル系単量体由来の構成単位であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  3. 前記酸基含有共重合体は、更に、−COO(Rは、一価の有機基であり、Oに結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体由来の構成単位を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂。
  4. 前記構成単位(B)は、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステル由来の構成単位であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂。
  5. 前記酸基含有重合体は、酸価が20〜200mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂、及び、重合性化合物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項6に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなることを特徴とする硬化物。
  8. 請求項7に記載の硬化物を含んでなることを特徴とするカラーフィルター。
  9. 請求項8に記載のカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置。
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