JP2020121634A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置全体の径方向及び軸方向における小型化を図りつつ、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に、潤滑のための油を適切に供給することが可能な車両用駆動装置を実現する。【解決手段】ロータ支持部材30は、変速入力部材20の外周面に係合する係合部34を備え、係合部34は、締結部材40によって変速入力部材20に対する軸方向第1側L1への移動が規制される。変速入力部材20は、ケース50に設けられた第1油路71と第1筒状部21の内部とを連通する第2油路72を備え、締結部材40は、当該締結部材40を軸方向Lに貫通して第1筒状部21の内部と外部とを連通する第3油路73を備え、入力部材10は、第3油路73から第1筒状部21の外部に排出された油を支持軸受B1に供給する第4油路74を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と車輪に駆動連結される出力部材とを結ぶ動力伝達経路に、入力部材の側から順に、回転電機と、変速入力部材と、変速入力部材の回転を変速して出力部材の側へ伝達する変速機と、を備えた車両用駆動装置に関する。
上記のような車両用駆動装置の一例が、特開2017−177884号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1の車両用駆動装置では、当該文献の図1及び図2に示されているように、トルクコンバータ(TC)と変速機構(TM)とにより、変速入力部材としての第一連結部材(91)の回転を変速して出力部材(O)の側へ伝達する変速機が構成されている。そして、この車両用駆動装置では、回転電機(MG)が備えるロータ支持部材(22)と第一連結部材(91)とを、第二連結部材(92)を介して連結している。具体的には、第二連結部材(92)は、軸方向(L)の一方側において、第一連結部材(91)の外周面にスプライン嵌合した状態で、ボルトによって第一連結部材(91)に対して軸方向(L)に相対移動不能に固定されている。また、第二連結部材(92)は、軸方向(L)の他方側において、ロータ支持部材(22)に対して、軸方向に相対移動可能な状態で一体的に回転するように連結されている。
特許文献1には明記されていないが、特許文献1の図2及び図3から、特許文献1に記載の車両用駆動装置では、入力部材の筒状部の内部の油を、当該筒状部に形成された貫通孔から径方向外側に排出することで、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に、潤滑のための油を供給していると理解される。そして、この車両用駆動装置では、ロータ支持部材と変速入力部材とを連結する連結部材(上述した第二連結部材)における、連結部材と変速入力部材とを固定するためのボルトに対して軸方向で入力部材の側の部分に貫通孔を形成し、ケースに設けられた油路の油を当該貫通孔から連結部材の内部を経由して入力部材の内部に供給することで、支持軸受に油を供給するための油路を、当該ボルトを避けて形成していると理解される。
このように、特許文献1に記載の車両用駆動装置では、支持軸受に油を供給するための油路を、連結部材を用いて形成しているが、連結部材は、径方向におけるロータ支持部材と変速入力部材との間に配置されるため、このような連結部材が設けられない場合に比べて装置全体が径方向に大型化するおそれがある。なお、車両用駆動装置の車両への搭載性を考慮すると、車両用駆動装置の寸法は、径方向だけでなく軸方向においても小さく抑えられることが望ましい。
そこで、装置全体の径方向及び軸方向における小型化を図りつつ、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に、潤滑のための油を適切に供給することが可能な車両用駆動装置の実現が望まれる。
本開示に係る車両用駆動装置は、内燃機関に駆動連結される入力部材と車輪に駆動連結される出力部材とを結ぶ動力伝達経路に、前記入力部材の側から順に、回転電機と、変速入力部材と、前記変速入力部材の回転を変速して前記出力部材の側へ伝達する変速機と、を備えた車両用駆動装置であって、前記入力部材と前記回転電機と前記変速入力部材とは同軸に配置され、前記変速入力部材は、ケースに対して回転自在に支持され、前記入力部材は、前記変速入力部材に対して軸方向の一方側である軸方向第1側に配置されると共に、支持軸受を介して前記ケースに対して回転自在に支持され、前記回転電機は、ロータと、前記ロータを径方向の内側から支持するロータ支持部材と、を備え、前記ロータ支持部材は、前記変速入力部材の外周面に係合する係合部を備え、前記変速入力部材は、前記軸方向第1側の部分に、前記軸方向に延びる筒状に形成された第1筒状部を備え、前記係合部は、前記第1筒状部の内周面に前記軸方向第1側から螺合されている締結部材によって、前記変速入力部材に対する前記軸方向第1側への移動が規制され、前記変速入力部材は、前記ケースに設けられた第1油路と前記第1筒状部の内部とを連通する第2油路を備え、前記締結部材は、当該締結部材を前記軸方向に貫通して前記第1筒状部の内部と外部とを連通する第3油路を備え、前記入力部材は、前記第3油路から前記第1筒状部の外部に排出された油を前記支持軸受に供給する第4油路を備えている。
この構成によれば、ロータ支持部材が変速入力部材の外周面に係合する係合部を備えるため、ロータ支持部材と変速入力部材とを直接連結することができる。よって、ロータ支持部材と変速入力部材とが、径方向におけるこれら2つの部材の間に配置される他部材を介して連結される場合に比べて、装置全体の径方向における小型化を図ることができる。
そして、上記の構成では、第1油路の油を、第2油路、第3油路、及び第4油路を順に流通させて、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に供給することができる。ここで、第3油路は、締結部材を軸方向に貫通して形成されるため、係合部の変速入力部材に対する軸方向第1側への移動を締結部材によって規制する構成としても、締結部材が螺合される内周面を備える第1筒状部を用いて、支持軸受に油を供給するための油路を形成することができる。
なお、係合部の変速入力部材に対する軸方向第1側への移動を締結部材によって規制する構成においても、例えば、締結部材の全体が支持軸受に対して軸方向第1側に配置される程度に第1筒状部を軸方向に長く形成し、第1筒状部の内部の油を、第1筒状部を径方向に貫通するように形成された貫通孔から排出して、支持軸受に供給することが考えられる。しかしながら、この場合、第1筒状部が軸方向に長くなることで、装置全体が軸方向に大型化しやすくなる。これに対して、上記の構成によれば、締結部材を軸方向に貫通して第3油路を形成することで、第1筒状部が軸方向に長くなることを抑制しつつ、支持軸受に油を供給するための油路を形成することができる。
以上のように、上記の構成によれば、装置全体の径方向及び軸方向における小型化を図りつつ、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に、潤滑のための油を適切に供給することが可能となる。
そして、上記の構成では、第1油路の油を、第2油路、第3油路、及び第4油路を順に流通させて、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に供給することができる。ここで、第3油路は、締結部材を軸方向に貫通して形成されるため、係合部の変速入力部材に対する軸方向第1側への移動を締結部材によって規制する構成としても、締結部材が螺合される内周面を備える第1筒状部を用いて、支持軸受に油を供給するための油路を形成することができる。
なお、係合部の変速入力部材に対する軸方向第1側への移動を締結部材によって規制する構成においても、例えば、締結部材の全体が支持軸受に対して軸方向第1側に配置される程度に第1筒状部を軸方向に長く形成し、第1筒状部の内部の油を、第1筒状部を径方向に貫通するように形成された貫通孔から排出して、支持軸受に供給することが考えられる。しかしながら、この場合、第1筒状部が軸方向に長くなることで、装置全体が軸方向に大型化しやすくなる。これに対して、上記の構成によれば、締結部材を軸方向に貫通して第3油路を形成することで、第1筒状部が軸方向に長くなることを抑制しつつ、支持軸受に油を供給するための油路を形成することができる。
以上のように、上記の構成によれば、装置全体の径方向及び軸方向における小型化を図りつつ、入力部材をケースに対して回転自在に支持する支持軸受に、潤滑のための油を適切に供給することが可能となる。
車両用駆動装置の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
車両用駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、特に区別して明記している場合を除き、「軸方向L」、「径方向R」、及び「周方向」は、後述する入力部材10の回転軸心A(図2、図3参照)を基準として定義している。入力部材10や、入力部材10と同軸に配置される回転部材は、回転軸心A周りに回転する。そして、軸方向Lの一方側を「軸方向第1側L1」とし、軸方向Lの他方側(軸方向Lにおける軸方向第1側L1とは反対側)を「軸方向第2側L2」とする。また、径方向Rの外側を「径方向外側R1」とし、径方向Rの内側を「径方向内側R2」とする。以下の説明における各部材についての方向は、それらが車両用駆動装置1に組み付けられた状態での方向を表す。なお、各部材についての寸法、配置方向、配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態を含む概念である。
本明細書では、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力(トルクと同義)を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等)が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等)が含まれていてもよい。
また、本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。また、本明細書では、2つの部材の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを意味する。
図1に示すように、車両用駆動装置1は、内燃機関2に駆動連結される入力部材10と車輪3に駆動連結される出力部材19とを結ぶ動力伝達経路に、入力部材10の側から順に、回転電機5と、変速入力部材20と、変速入力部材20の回転を変速して出力部材19の側へ伝達する変速機4と、を備えている。入力部材10と回転電機5と変速入力部材20とは同軸に配置されている。車両用駆動装置1は、更に、ケース50を備えている。車両用駆動装置1は、内燃機関2及び回転電機5の一方又は双方の出力トルクを、出力部材19を介して車輪3に伝達させて、車両(車両用駆動装置1が搭載された車両)を走行させる。本実施形態では、出力部材19は、差動歯車装置6(出力用差動歯車装置)を介して左右2つの車輪3(ここでは、左右2つの後輪)に連結されており、車両用駆動装置1は、内燃機関2及び回転電機5の一方又は双方の出力トルクを左右2つの車輪3に伝達させて車両を走行させる。
入力部材10は、内燃機関2の出力部材(クランクシャフト等)である内燃機関出力部材2aに駆動連結される。本実施形態では、入力部材10は、ダンパ7を介して内燃機関出力部材2aに連結される。入力部材10がダンパ7を介さずに内燃機関出力部材2aに連結される構成(例えば、入力部材10が内燃機関出力部材2aと一体的に回転するように連結される構成)とすることもできる。なお、内燃機関2は、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。
入力部材10は、回転電機5に駆動連結される。本実施形態では、車両用駆動装置1は、入力部材10と回転電機5との間の動力伝達経路に係合装置60を備えており、入力部材10は、係合装置60を介して回転電機5に連結されている。係合装置60は、入力部材10と回転電機5とを選択的に連結し(すなわち、連結又は連結解除し)、係合装置60が係合した状態(ここでは、直結係合した状態)で、入力部材10と回転電機5とが一体的に回転する。
図2に示すように、係合装置60は、当該係合装置60の第1係合部材61を径方向内側R2から支持する内側支持部63を備えている。また、係合装置60は、当該係合装置60の第2係合部材62を径方向外側R1から支持する外側支持部64を備えている。第1係合部材61と第2係合部材62とは互いに係合可能に配置され、第1係合部材61と第2係合部材62とが係合した状態で、係合装置60によるトルクの伝達が行われる。本実施形態では、内側支持部63は、入力部材10と一体的に回転するように連結され、外側支持部64は、回転電機5と一体的に回転するように連結されている。具体的には、外側支持部64は、後述するロータ支持部材30と一体的に回転するように構成されている。ここでは、外側支持部64は、ロータ支持部材30が備える後述するロータ支持部33と一体的に形成されている。なお、外側支持部64がロータ支持部材30とは別部材により構成され、外側支持部64がロータ支持部材30と一体的に回転するように連結(例えば、スプライン連結)される構成としてもよい。本実施形態では、第1係合部材61が「係合部材」に相当する。
本実施形態では、係合装置60は、摩擦係合装置(ここでは、湿式多板クラッチ)であり、第1係合部材61と第2係合部材62との間に発生する摩擦力によりトルクの伝達を行う。具体的には、第1係合部材61は、内側支持部63に対して周方向の相対回転が規制された状態で軸方向Lに移動自在に支持される摩擦板であり、第2係合部材62は、外側支持部64に対して周方向の相対回転が規制された状態で軸方向Lに移動自在に支持される摩擦板である。第1係合部材61及び第2係合部材62は、それぞれの摩擦当接面(軸方向Lの端面)同士が軸方向Lに当接可能なように配置されている。係合装置60は、第1係合部材61及び第2係合部材62を軸方向Lに押圧するピストン65を備えており、ピストン65が第1係合部材61及び第2係合部材62を軸方向Lに押圧することで、第1係合部材61と第2係合部材62とが係合する。本実施形態では、ピストン65は、外側支持部64に対して周方向の相対回転が規制された状態で軸方向Lに移動自在に支持されている。
本実施形態では、係合装置60は、供給される油圧に応じて動作する油圧駆動部(ここでは、油圧サーボ機構)を備えた、油圧駆動式の係合装置である。具体的には、図3に示すように、係合装置60は、上述したピストン65と、ピストン65の駆動用の油圧が供給される第1油室H1(作動油圧室)と、ピストン65を油圧による移動方向とは反対方向に付勢する付勢部材66(ここでは、コイルばね)と、を備えている。本実施形態では、係合装置60は、ノーマルオープン型の係合装置であり、第1油室H1は、ピストン65に対して、ピストン65による第1係合部材61及び第2係合部材62の押圧方向側とは反対側に設けられている。ここでは、ピストン65は、第1係合部材61及び第2係合部材62を軸方向第2側L2から押圧するように構成されており、第1油室H1は、ピストン65に対して軸方向第2側L2に形成されている。
本実施形態では、係合装置60は、更に、第1油室H1で発生する遠心油圧に対向する油圧を生じさせる第2油室H2(キャンセル油圧室)を備えている。具体的には、ピストン65に対して第1油室H1側とは反対側(本実施形態では、軸方向第1側L1)にキャンセルプレート67が設けられており、第2油室H2は、軸方向Lにおけるピストン65とキャンセルプレート67との間に形成されている。付勢部材66は、第2油室H2に配置されている。第2油室H2は、第1係合部材61及び第2係合部材62に対して径方向内側R2であって、径方向Rに沿った径方向視で第1係合部材61及び第2係合部材62と重複する位置に配置されている。
図1に示すように、回転電機5は、ケース50に固定されるステータ5bと、ステータ5bに対して回転自在に支持されるロータ5aと、を備えている。本実施形態では、回転電機5は、インナロータ型の回転電機であり、ロータ5aは、ステータ5bに対して径方向内側R2であって径方向視でステータ5bと重複する位置に配置されている。また、本実施形態では、係合装置60は、ロータ5aに対して径方向内側R2であって径方向視でロータ5aと重複する位置に配置されている。なお、図2では、回転電機5の詳細な図示は省略して、回転電機5を簡略化して示している。
回転電機5は、変速入力部材20と一体的に回転するように連結される。具体的には、回転電機5は、ロータ5aを径方向内側R2から支持するロータ支持部材30を備えている。ロータ5aは、ロータ支持部材30に対して各方向の移動が規制された状態で、ロータ支持部材30に支持されている。図2及び図3に示すように、ロータ支持部材30は、変速入力部材20の外周面に係合する係合部34を備えている。係合部34は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成されており、係合部34は、変速入力部材20(具体的には、変速入力部材20の軸方向第1側L1の端部を含む部分)の外周面に嵌合している。そして、係合部34は、変速入力部材20の外周面にスプライン係合するように構成されている。すなわち、係合部34の内周面には、軸方向Lに延びるように形成されると共に周方向に沿って並ぶ複数の内歯(内周スプライン歯)が形成され、変速入力部材20の外周面(ここでは、後述する第1筒状部21の外周面)には、軸方向Lに延びるように形成されると共に周方向に沿って並ぶ複数の外歯(外周スプライン歯)が形成されており、これらの内歯と外歯とがスプライン係合している。よって、回転電機5のロータ5aは、ロータ支持部材30に支持された状態で、変速入力部材20と一体的に回転するように連結されている。
図2に示すように、ロータ支持部材30は、軸方向Lに延びる円筒状に形成されてロータ5aを径方向内側R2から支持するロータ支持部33と、径方向Rに延びるように形成されてロータ支持部33を径方向内側R2から支持する第1支持部31と、を備えている。第1支持部31における径方向内側R2の端部に、係合部34が形成されている。第1支持部31は、軸方向Lにおける係合装置60とケース50(具体的には、後述する第1壁部51)との間を、ロータ支持部33から径方向内側R2に延びるように配置されている。図3に示すように、第1支持部31とピストン65との間に、第1油室H1が形成されている。本実施形態では、ロータ支持部材30は、径方向Rに延びるように形成されてロータ支持部33を径方向内側R2から支持する第2支持部32を更に備えている。第2支持部32は、軸方向Lにおける係合装置60とケース50(具体的には、後述する第2壁部52)との間を、ロータ支持部33から径方向内側R2に延びるように配置されている。
変速機4は、変速比を段階的に或いは無段階に変更可能に構成され、変速入力部材20の回転を現時点での変速比で変速して、変速機4の出力部材である変速出力部材に伝達する。変速出力部材は、出力部材19、又は出力部材19に駆動連結される部材とされ、本実施形態では、出力部材19が変速出力部材とされる。変速機4は、変速比を変更するための変速機構(例えば、自動有段変速機構又は無段変速機構)を備える。変速機4が、このような変速機構に加えてトルクコンバータを備える構成としてもよい。この場合、例えば、トルクコンバータが変速入力部材20と変速機構との間の動力伝達経路に配置され、変速入力部材20が、トルクコンバータのポンプインペラと一体的に回転するように連結される構成とすることができる。
次に、本実施形態の車両用駆動装置1における各部材のケース50に対する支持構造について説明する。図2に示すように、ケース50は、回転電機5に対して軸方向第2側L2に配置される第1壁部51と、回転電機5に対して軸方向第1側L1に配置される第2壁部52と、を備えている。図示は省略するが、ケース50は、回転電機5を径方向外側R1から囲む周壁部を備えており、周壁部に囲まれて形成されるケース内空間における第1壁部51と第2壁部52との軸方向Lの間の空間に、回転電機5が収容されている。本実施形態では、この空間に、係合装置60も収容されている。また、周壁部に囲まれて形成されるケース内空間における第1壁部51に対して軸方向第2側L2の空間に、変速機4が収容されている。第1壁部51や第2壁部52は、周壁部から径方向内側R2に延びるように周壁部と一体的に形成されても、周壁部に固定される別部材(ケース50が備える周壁部とは別の部材)であってもよい。
第1壁部51は、径方向Rに延びるように形成され、本実施形態では、軸方向Lに沿った軸方向視で回転軸心Aと同軸の円環状に形成されている。すなわち、第1壁部51は、径方向Rに加えて周方向にも延びる円板状の壁部を備えている。第1壁部51の径方向Rの中心部(径方向内側R2の端部)には、第1壁部51を軸方向Lに貫通する貫通孔が形成されており、変速入力部材20はこの貫通孔に挿通されている。変速入力部材20は、第1壁部51を軸方向Lに貫通するように配置された状態で、第1壁部51に対して軸方向第1側L1に配置された回転電機5(具体的には、ロータ支持部材30)と、第1壁部51に対して軸方向第2側L2に配置された変速機4とを連結している。
本実施形態では、第1壁部51は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成された筒状支持部53を備えている。筒状支持部53は、第1壁部51の径方向Rの中心部に形成されている。また、筒状支持部53は、第1壁部51における筒状支持部53に対して径方向外側R1に隣接する部分に対して、軸方向第1側L1に突出するように形成されている。第1壁部51の上記貫通孔(変速入力部材20が挿通される貫通孔)は、筒状支持部53の内周面に囲まれて形成されている。変速入力部材20における筒状支持部53に対して軸方向第1側L1に配置される部分の外周面に、ロータ支持部材30(具体的には、第1支持部31)が備える係合部34が係合している。以下に述べるように、筒状支持部53は、変速入力部材20を径方向外側R1から支持している。
筒状支持部53の内周面と変速入力部材20の外周面との間には、変速入力部材20をケース50に対して回転自在に支持するための軸受が配置されている。図3に示すように、本実施形態では、変速入力部材20をケース50に対して回転自在に支持するための軸受として、第4軸受B4(ここでは、ブッシュ)及び第5軸受B5(ここでは、ブッシュ)の2つの軸受が、筒状支持部53の内周面と変速入力部材20の外周面との間に配置されている。第5軸受B5は、第4軸受B4に対して軸方向第1側L1に配置されている。このように、変速入力部材20は、ケース50に対して回転自在に支持され、本実施形態では、第4軸受B4及び第5軸受B5を介してケース50に対して回転自在に支持されている。
本実施形態では、筒状支持部53の内周面と変速入力部材20の外周面との間に、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成された第1スリーブ部材81が配置されている。第1スリーブ部材81は、筒状支持部53の内周面に嵌合している。そして、変速入力部材20をケース50に対して回転自在に支持するための軸受(本実施形態では、第4軸受B4及び第5軸受B5)は、第1スリーブ部材81の内周面と変速入力部材20の外周面との間に、第1スリーブ部材81及び変速入力部材20のそれぞれと当接するように配置されている。第1スリーブ部材81は、例えば、第1壁部51よりも硬い材質により構成される。一例として、第1壁部51はアルミニウム合金により構成され、第1スリーブ部材81は鋼により構成される。本実施形態では、第1スリーブ部材81が「スリーブ部材」に相当する。
図3に示すように、変速入力部材20は、軸方向第1側L1の部分(軸方向第1側L1の端部を含む部分)に、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成された第1筒状部21を備えている。本実施形態では、第1筒状部21は、変速入力部材20における軸方向第1側L1の端部を含む一部を構成している。すなわち、第1筒状部21は、軸方向第2側L2に底部を備える有底円筒状に形成されている。そして、第1筒状部21における筒状支持部53に対して軸方向第1側L1に配置される部分の外周面に、係合部34が係合している。第1筒状部21は、筒状支持部53の内部(筒状支持部53の内周面に囲まれる空間)に配置される部分を備える。本実施形態では、第1筒状部21における軸方向第2側L2の部分(軸方向第2側L2の端部を含む部分)が、筒状支持部53の内部に配置されている。
係合部34は、第1筒状部21の内周面に軸方向第1側L1から螺合されている締結部材40によって、変速入力部材20に対する軸方向第1側L1への移動が規制されている。締結部材40は、第1筒状部21の内周面に螺合される軸部41aと、第1筒状部21に対して軸方向第1側L1に配置される頭部41bと、を備えるボルト41である。頭部41bは、例えば、軸方向視で六角形状に形成される。第1筒状部21の内周面には、軸部41aの外周面に形成された雄ねじが螺合する雌ねじが形成されている。軸部41aの軸方向第2側L2の端部は、第1筒状部21における軸方向Lの中間部分に配置されている。
締結部材40に対して、又は締結部材40によって第1筒状部21に対して固定された部材(例えば、ワッシャ)に対して、係合部34が軸方向第2側L2から当接する位置を限度位置として、係合部34は、当該限度位置よりも変速入力部材20に対して軸方向第1側L1に移動することが、締結部材40によって規制される。本実施形態では、締結部材40(ボルト41)として、頭部41bに対して径方向外側R1に突出するフランジ部41cが一体的に形成されたフランジボルト(フランジ付きボルト)を用いている。フランジ部41cの外径は、第1筒状部21の外周面よりも大径に形成されている。そして、締結部材40が第1筒状部21の内周面に螺合されている状態で、フランジ部41cが係合部34に対して軸方向第1側L1から対向するように配置されている。よって、本実施形態では、締結部材40の一部であるフランジ部41cに対して係合部34が軸方向第2側L2から当接する位置が、限度位置となる。
このように、本実施形態では、締結部材40(ボルト41)としてフランジボルトを用いているが、締結部材40として、フランジ部41cが一体的に形成されていないボルトを用いることも可能である。この場合、例えば、第1筒状部21の外周面よりも大径の外径を有するワッシャが、軸方向Lにおける頭部41bと第1筒状部21との間に配置され、当該ワッシャに対して係合部34が軸方向第2側L2から当接する位置が、上記の限度位置となる構成とすることができる。この場合、本実施形態とは異なり、締結部材40によって第1筒状部21に対して固定された部材(具体的には、ワッシャ)に対して、係合部34が軸方向第2側L2から当接する位置が、限度位置となる。また、締結部材40として、頭部41bの外径(軸方向視で頭部41bに外接する円の径)が第1筒状部21の外周面よりも大径に形成されたボルトを用い、締結部材40の一部である頭部41bに対して係合部34が軸方向第2側L2から当接する位置が、限度位置となる構成とすることもできる。
図3に示すように、本実施形態では、変速入力部材20の軸方向第1側L1への移動を第6軸受B6(ここでは、スラストベアリング)によって規制するように構成されている。具体的には、変速入力部材20は、筒状支持部53に対して軸方向第2側L2に、筒状支持部53の内部(筒状支持部53の内周面に囲まれる空間)に配置される部分よりも大径に形成された拡径部22を備えている。この拡径部22は、軸方向視で第1壁部51と重複するように配置されている。そして、軸方向Lにおける拡径部22と第1壁部51との間に、第6軸受B6が、拡径部22及び第1壁部51のそれぞれと当接するように配置されている。上記のように係合部34の変速入力部材20に対する軸方向第1側L1への移動を締結部材40によって規制するため、ロータ支持部材30(具体的には、第1支持部31)に作用する軸方向第1側L1への荷重は、締結部材40を介して変速入力部材20に伝達されるが、変速入力部材20に伝達される軸方向第1側L1への荷重は、第6軸受B6を介して第1壁部51によって受けることができる。
また、本実施形態では、変速入力部材20の軸方向第2側L2への移動を、ロータ支持部材30をケース50に対して回転自在に支持するための第2軸受B2(ここでは、ボールベアリング)によって規制するように構成されている。具体的には、ロータ支持部材30の第1支持部31は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成された第4筒状部37を備えている。第4筒状部37は、第1壁部51に形成された軸受支持部54に対して径方向外側R1であって、径方向視で軸受支持部54と重複する位置に配置されている。軸受支持部54は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)の外周面を備えている。
そして、第2軸受B2は、第4筒状部37の内周面と軸受支持部54の外周面との間に、第4筒状部37及び軸受支持部54のそれぞれと当接するように配置されている。更に、第2軸受B2は、第1支持部31に対して軸方向第2側L2から当接すると共に、第1壁部51に対して軸方向第1側L1から当接するように配置されている。具体的には、第4筒状部37の内周面には、軸方向第2側L2を向く段差面を備える段差部が形成されており、第2軸受B2(具体的には、第2軸受B2の外輪)は、当該段差面に対して軸方向第2側L2から当接するように配置されている。また、軸受支持部54の外周面には、軸方向第1側L1を向く段差面を備える段差部が形成されており、第2軸受B2(具体的には、第2軸受B2の内輪)は、当該段差面に対して軸方向第1側L1から当接するように配置されている。なお、本明細書において、軸受の配置に関して「当接する」とは、当該軸受の配設部位における隙間(クリアランス)が詰められた状態で少なくとも当接することを意味する。
このように、第2軸受B2が、第1支持部31に対して軸方向第2側L2から当接すると共に、第1壁部51に対して軸方向第1側L1から当接するように配置されるため、第1支持部31に作用する軸方向第2側L2への荷重は、第2軸受B2を介して第1壁部51によって受けることができる。すなわち、第1支持部31の軸方向第2側L2への移動は、第2軸受B2によって規制される。変速入力部材20に作用する軸方向第2側L2への荷重は、締結部材40を介してロータ支持部材30(具体的には、第1支持部31)に伝達されるが、第1支持部31の軸方向第2側L2への移動はこのように第2軸受B2によって規制されているため、変速入力部材20の軸方向第2側L2への移動も、第2軸受B2によって規制される。このように、この車両用駆動装置1では、変速入力部材20の軸方向第2側L2への移動を、専用の軸受ではなく、ロータ支持部材30をケース50に対して回転自在に支持するための第2軸受B2によって規制することが可能となっている。
第2壁部52は、径方向Rに延びるように形成され、本実施形態では、軸方向Lに沿った軸方向視で回転軸心Aと同軸の円環状に形成されている。すなわち、第2壁部52は、径方向Rに加えて周方向にも延びる円板状の壁部を備えている。第2壁部52の径方向Rの中心部には、第2壁部52を軸方向Lに貫通する貫通孔が形成されており、入力部材10はこの貫通孔に挿通されている。入力部材10は、第2壁部52を軸方向Lに貫通するように配置された状態で、第2壁部52に対して軸方向第1側L1に配置されたダンパ7と、第2壁部52に対して軸方向第2側L2に配置された係合装置60(具体的には、内側支持部63)とを連結している。入力部材10は、変速入力部材20に対して軸方向第1側L1に配置されている。
図3に示すように、第2壁部52の内周面(具体的には、第2壁部52に形成された上記貫通孔の内周面)と入力部材10の外周面との間には、入力部材10をケース50に対して回転自在に支持するための第1軸受B1(ここでは、ニードルベアリング)が配置されている。具体的には、入力部材10は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成された第2筒状部12を備えている。第2筒状部12は、軸方向第1側L1に底部12bを備える有底円筒状に形成されている。第2筒状部12は、変速入力部材20に対して径方向外側R1であって径方向視で変速入力部材20(具体的には、第1筒状部21)と重複する位置に配置される部分を備えている。変速入力部材20は、第2筒状部12の内周面によって囲まれる空間に対して軸方向第2側L2から挿入された状態で、入力部材10に対して相対回転可能に配置されている。変速入力部材20の外周面には係合部34が係合しており、第2筒状部12は、第2筒状部12の内周面が係合部34の外周面と間隔を空けて対向するように、係合部34に対して径方向外側R1に配置されている。そして、第1軸受B1は、第2壁部52の内周面と第2筒状部12の外周面との間に配置されている。本実施形態では、第1軸受B1は、締結部材40に対して径方向外側R1であって径方向視で締結部材40と重複する位置に配置されている。このように、入力部材10は、第1軸受B1を介してケース50に対して回転自在に支持されている。また、軸方向Lにおける第2筒状部12と第1支持部31(具体的には、後述する第2円環板状部38)との間には、第2筒状部12及び第1支持部31のそれぞれと当接するように第7軸受B7(ここでは、スラストワッシャ)が配置されている。本実施形態では、第1軸受B1が「支持軸受」に相当する。
図3に示すように、第2筒状部12には、内側支持部63と一体的に回転するように連結される連結部13が設けられている。本実施形態では、連結部13は、第2筒状部12から径方向外側R1に延びるように形成されている。ここでは、連結部13は、径方向Rに加えて周方向にも延びる円環板状(フランジ状)に形成されている。また、連結部13は、第2筒状部12における軸方向第2側L2の端部に設けられている。そして、連結部13の径方向外側R1の端部に、内側支持部63の径方向内側R2の端部が連結(ここでは、溶接により接合)されている。第1軸受B1は、連結部13に対して軸方向第1側L1において、入力部材10を径方向外側R1から支持するように配置されている。具体的には、第1軸受B1は、第2筒状部12の外周面における連結部13に対して軸方向第1側L1の部分を、径方向外側R1から支持するように配置されている。また、軸方向Lにおける第2壁部52と連結部13との間には、第2壁部52及び連結部13のそれぞれと当接するように第8軸受B8(ここでは、スラストワッシャ)が配置されている。
本実施形態では、ロータ支持部材30をケース50に対して回転自在に支持するための軸受として、上述した第2軸受B2に加えて第3軸受B3(ここでは、ボールベアリング)が設けられている。第2軸受B2が第1支持部31をケース50(具体的には、第1壁部51)に対して回転自在に支持するための軸受であるのに対して、第3軸受B3は第2支持部32をケース50(具体的には、第2壁部52)に対して回転自在に支持するための軸受である。本実施形態では、第3軸受B3は、第1軸受B1に対して径方向外側R1であって径方向視で第1軸受B1と重複する位置に配置されている。
図3に示すように、本実施形態では、入力部材10における軸方向第2側L2を向く面に、軸方向第1側L1に窪む凹部11が形成されている。具体的には、第2筒状部12の底部12bに形成される軸方向第2側L2を向く底面に凹部11が形成されている。凹部11は、軸方向視で円形状に形成されている。凹部11の内周面は、第2筒状部12の内周面よりも小径であって、締結部材40(ボルト41)の頭部41bの外径(軸方向視で頭部41bに外接する円の径)よりも大径に形成されている。そして、凹部11は、頭部41b(ここでは、頭部41bにおける軸方向第1側L1の一部)を軸方向第1側L1及び径方向外側R1から囲むように配置されている。すなわち、頭部41bは、凹部11に対して軸方向第2側L2から挿入された状態で配置されている。頭部41bにおける凹部11に挿入されていない部分(軸方向第2側L2の部分)は、第2筒状部12の内周面によって径方向外側R1から囲まれている。なお、頭部41bは、凹部11や第2筒状部12と間隔を空けて配置されている。
次に、本実施形態の車両用駆動装置1における各部に対する油の供給構造について説明する。図3に示すように、変速入力部材20は、ケース50に設けられた第1油路71と第1筒状部21の内部(第1筒状部21の内周面に囲まれて形成される内部空間S)とを連通する第2油路72を備えている。図3に油の流れを破線で示すように、油圧制御装置(図示せず)による制御後の油圧が、第1油路71と第2油路72とを順に流通して、内部空間Sに供給される。本実施形態では、第1油路71は、第1壁部51に設けられており、ここでは、第1壁部51の内部に形成されている。そして、第1油路71は、筒状支持部53の内周面に開口する第1開口部71aを備えている。ここでは、筒状支持部53の内周面に、径方向外側R1に窪む凹部が形成されており、第1開口部71aは当該凹部の底面(径方向内側R2を向く面)に形成されている。
上述したように、本実施形態では、第2壁部52に対して軸方向第1側L1にダンパ7が配置されている。そのため、第2壁部52に第1油路71を設ける場合には、ダンパ7との干渉を避けるように第1油路71を設ける必要があり、第1油路71を設けることが困難となる場合がある。この点に鑑みて、本実施形態では、第2壁部52ではなく第1壁部51に、第1油路71を設けている。
図3に示すように、第2油路72は、第1筒状部21の内周面と変速入力部材20の外周面(ここでは、第1筒状部21の外周面)とを連通するように設けられている。よって、第2油路72は、変速入力部材20(ここでは、第1筒状部21)の外周面に開口する第2開口部72aを備えている。また、第2油路72は、第1筒状部21の内周面における、締結部材40(ボルト41)の軸部41aに対して軸方向第2側L2の部分に開口する第3開口部72bを備えている。本実施形態では、第2油路72は、第1筒状部21を径方向Rに貫通する貫通孔(ここでは、径方向Rに平行に貫通する貫通孔)によって形成されている。そして、第2開口部72aは、第1油路71の第1開口部71aと連通するように配置されており、これにより、第1開口部71aから第1油路71の外部に流出する油を、第2開口部72aから第2油路72に流入させることが可能となっている。上述したように、本実施形態では、筒状支持部53の内周面と変速入力部材20の外周面との間に第1スリーブ部材81が配置されている。そして、第1開口部71aと第2開口部72aとは、第1スリーブ部材81を径方向Rに貫通するように形成された第1貫通孔81a(ここでは、径方向Rに平行に貫通するように形成された貫通孔)を介して連通している。なお、第1貫通孔81aは、軸方向Lにおける第4軸受B4と第5軸受B5との間に形成されている。
このように、油圧制御装置による制御後の油圧は、第1油路71と第2油路72とを順に流通して内部空間Sに供給される。そして、内部空間Sの油は、以下に述べる第3油路73と第4油路74とを順に流通して、第1軸受B1に供給される。具体的には、図3に示すように、締結部材40は、当該締結部材40を軸方向Lに貫通して第1筒状部21の内部と外部とを連通する第3油路73を備えている。よって、図3に油の流れを破線で示すように、内部空間Sの油は、第3油路73を軸方向第1側L1に流通して、第1筒状部21の外部に排出される。第3油路73は、軸方向Lに沿って延びるように(ここでは、軸方向Lに平行に延びるように)形成されている。このように、本実施形態では、締結部材40として、径方向Rの中心部に軸方向Lに沿って延びる貫通孔が形成されたボルト41を用いており、当該貫通孔によって第3油路73が形成されている。
入力部材10は、第3油路73から第1筒状部21の外部に排出された油を第1軸受B1に供給する第4油路74を備えている。すなわち、第4油路74は、入力部材10を用いて形成される。上述したように、本実施形態では、入力部材10に形成された凹部11が、締結部材40(ボルト41)の頭部41bを軸方向第1側L1及び径方向外側R1から囲むように配置されている。そして、凹部11の内面と頭部41bとの間に形成された隙間が、第4油路74の一部を構成している。第2筒状部12の底面及び内周面と、頭部41b及びフランジ部41cとの間に形成された隙間も、第4油路74の一部を構成している。図3に油の流れを破線で示すように、第3油路73から第1筒状部21の外部に排出された油は、凹部11の内面と頭部41bとの間に形成された隙間を径方向外側R1に流通して、第2筒状部12の内周面に供給される。そして、第2筒状部12の内周面に供給された油は、連結部13に対して軸方向第1側L1において第2筒状部12を径方向Rに貫通するように形成された第2貫通孔12aを径方向外側R1に流通して、第1軸受B1に供給される。すなわち、第2貫通孔12aも、第4油路74の一部を構成している。ここでは、第2貫通孔12aは、第2筒状部12を径方向Rに平行に貫通するように形成されている。なお、第2筒状部12の内周面に供給された油の一部は、第7軸受B7に供給され、第7軸受B7を潤滑した後の油が、係合装置60や回転電機5に対して径方向内側R2から供給されるように構成されている。
本実施形態では、第1開口部71aから第1油路71の外部に流出する油の一部を、第2油室H2に供給するように構成されている。具体的には、図3に示すように、筒状支持部53には、筒状支持部53の内周面と筒状支持部53の軸方向第1側L1の端面とを連通する第3貫通孔53aが形成されており、第1開口部71aから第1油路71の外部に流出する油の一部が、第3貫通孔53aと、第1支持部31の第3筒状部35を径方向Rに貫通するように形成された貫通孔とを順に流通して、第2油室H2に供給されるように構成されている。なお、第3筒状部35は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成されており、筒状支持部53に対して径方向外側R1であって径方向視で筒状支持部53と重複する位置に配置されている。そして、第3筒状部35の軸方向第2側L2の端部は、径方向R及び周方向に延びる円環板状に形成された第1円環板状部36を介して、第4筒状部37の軸方向第1側L1の端部に連結されている。また、第3筒状部35の軸方向第1側L1の端部は、径方向R及び周方向に延びる円環板状に形成された第2円環板状部38を介して、係合部34の軸方向第2側L2の端部に連結されている。
本実施形態では、第1壁部51には、油圧制御装置による制御後の油圧を第1油室H1に供給するための第5油路75も形成されている。第5油路75の油は、筒状支持部53を径方向Rに貫通するように形成された第4貫通孔53bと、第2スリーブ部材82を径方向Rに貫通するように形成された第5貫通孔82aと、第3筒状部35を径方向Rに貫通するように形成された貫通孔とを順に流通して、第1油室H1に供給されるように構成されている。ここで、第2スリーブ部材82は、軸方向Lに延びる筒状(ここでは、円筒状)に形成された部材であり、第3筒状部35の内周面と筒状支持部53の外周面との間に配置されている。
〔その他の実施形態〕
次に、車両用駆動装置のその他の実施形態について説明する。
次に、車両用駆動装置のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、第1開口部71aと第2開口部72aとが、第1スリーブ部材81を径方向Rに貫通するように形成された第1貫通孔81a介して連通する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1開口部71aと第2開口部72aとが、軸方向Lに延びるように第1スリーブ部材81に形成された油路(例えば、第1スリーブ部材81の内部に形成された油路)を介して連通する構成とすることも可能である。
(2)上記の実施形態では、入力部材10における軸方向第2側L2を向く面に凹部11が形成され、凹部11が、締結部材40(ボルト41)の頭部41bを軸方向第1側L1及び径方向外側R1から囲むように配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、入力部材10における軸方向第2側L2を向く面に凹部11が形成されず(すなわち、第2筒状部12の底部12bに形成される底面が平坦状に形成され)、頭部41bの全体が、第2筒状部12の底面と内周面とによって軸方向第1側L1及び径方向外側R1から囲まれる構成とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、第1軸受B1が、径方向視で締結部材40と重複する位置に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1軸受B1が、径方向視で締結部材40と重複しないように締結部材40とは軸方向Lの異なる位置に配置される構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、車両用駆動装置1が、入力部材10と回転電機5との間の動力伝達経路に係合装置60を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、車両用駆動装置1がこのような係合装置60を備えず、入力部材10と回転電機5とが常時連動して回転する構成(例えば、入力部材10が回転電機5と一体的に回転するように連結される構成)とすることもできる。
(5)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した車両用駆動装置の概要について説明する。
以下、上記において説明した車両用駆動装置の概要について説明する。
車両用駆動装置(1)は、内燃機関(2)に駆動連結される入力部材(10)と車輪(3)に駆動連結される出力部材(19)とを結ぶ動力伝達経路に、前記入力部材(10)の側から順に、回転電機(5)と、変速入力部材(20)と、前記変速入力部材(20)の回転を変速して前記出力部材(19)の側へ伝達する変速機(4)と、を備え、前記入力部材(10)と前記回転電機(5)と前記変速入力部材(20)とは同軸に配置され、前記変速入力部材(20)は、ケース(50)に対して回転自在に支持され、前記入力部材(10)は、前記変速入力部材(20)に対して軸方向(L)の一方側である軸方向第1側(L1)に配置されると共に、支持軸受(B1)を介して前記ケース(50)に対して回転自在に支持され、前記回転電機(5)は、ロータ(5a)と、前記ロータ(5a)を径方向(R)の内側から支持するロータ支持部材(30)と、を備え、前記ロータ支持部材(30)は、前記変速入力部材(20)の外周面に係合する係合部(34)を備え、前記変速入力部材(20)は、前記軸方向第1側(L1)の部分に、前記軸方向(L)に延びる筒状に形成された第1筒状部(21)を備え、前記係合部(34)は、前記第1筒状部(21)の内周面に前記軸方向第1側(L1)から螺合されている締結部材(40)によって、前記変速入力部材(20)に対する前記軸方向第1側(L1)への移動が規制され、前記変速入力部材(20)は、前記ケース(50)に設けられた第1油路(71)と前記第1筒状部(21)の内部とを連通する第2油路(72)を備え、前記締結部材(40)は、当該締結部材(40)を前記軸方向(L)に貫通して前記第1筒状部(21)の内部と外部とを連通する第3油路(73)を備え、前記入力部材(10)は、前記第3油路(73)から前記第1筒状部(21)の外部に排出された油を前記支持軸受(B1)に供給する第4油路(74)を備えている。
この構成によれば、ロータ支持部材(30)が変速入力部材(20)の外周面に係合する係合部(34)を備えるため、ロータ支持部材(30)と変速入力部材(20)とを直接連結することができる。よって、ロータ支持部材(30)と変速入力部材(20)とが、径方向(R)におけるこれら2つの部材の間に配置される他部材を介して連結される場合に比べて、装置全体の径方向(R)における小型化を図ることができる。
そして、上記の構成では、第1油路(71)の油を、第2油路(72)、第3油路(73)、及び第4油路(74)を順に流通させて、入力部材(10)をケース(50)に対して回転自在に支持する支持軸受(B1)に供給することができる。ここで、第3油路(73)は、締結部材(40)を軸方向(L)に貫通して形成されるため、係合部(34)の変速入力部材(20)に対する軸方向第1側(L1)への移動を締結部材(40)によって規制する構成としても、締結部材(40)が螺合される内周面を備える第1筒状部(21)を用いて、支持軸受(B1)に油を供給するための油路を形成することができる。
なお、係合部(34)の変速入力部材(20)に対する軸方向第1側(L1)への移動を締結部材(40)によって規制する構成においても、例えば、締結部材(40)の全体が支持軸受(B1)に対して軸方向第1側(L1)に配置される程度に第1筒状部(21)を軸方向(L)に長く形成し、第1筒状部(21)の内部の油を、第1筒状部(21)を径方向(R)に貫通するように形成された貫通孔から排出して、支持軸受(B1)に供給することが考えられる。しかしながら、この場合、第1筒状部(21)が軸方向(L)に長くなることで、装置全体が軸方向(L)に大型化しやすくなる。これに対して、上記の構成によれば、締結部材(40)を軸方向(L)に貫通して第3油路(73)を形成することで、第1筒状部(21)が軸方向(L)に長くなることを抑制しつつ、支持軸受(B1)に油を供給するための油路を形成することができる。
以上のように、上記の構成によれば、装置全体の径方向(R)及び軸方向(L)における小型化を図りつつ、入力部材(10)をケース(50)に対して回転自在に支持する支持軸受(B1)に、潤滑のための油を適切に供給することが可能となる。
そして、上記の構成では、第1油路(71)の油を、第2油路(72)、第3油路(73)、及び第4油路(74)を順に流通させて、入力部材(10)をケース(50)に対して回転自在に支持する支持軸受(B1)に供給することができる。ここで、第3油路(73)は、締結部材(40)を軸方向(L)に貫通して形成されるため、係合部(34)の変速入力部材(20)に対する軸方向第1側(L1)への移動を締結部材(40)によって規制する構成としても、締結部材(40)が螺合される内周面を備える第1筒状部(21)を用いて、支持軸受(B1)に油を供給するための油路を形成することができる。
なお、係合部(34)の変速入力部材(20)に対する軸方向第1側(L1)への移動を締結部材(40)によって規制する構成においても、例えば、締結部材(40)の全体が支持軸受(B1)に対して軸方向第1側(L1)に配置される程度に第1筒状部(21)を軸方向(L)に長く形成し、第1筒状部(21)の内部の油を、第1筒状部(21)を径方向(R)に貫通するように形成された貫通孔から排出して、支持軸受(B1)に供給することが考えられる。しかしながら、この場合、第1筒状部(21)が軸方向(L)に長くなることで、装置全体が軸方向(L)に大型化しやすくなる。これに対して、上記の構成によれば、締結部材(40)を軸方向(L)に貫通して第3油路(73)を形成することで、第1筒状部(21)が軸方向(L)に長くなることを抑制しつつ、支持軸受(B1)に油を供給するための油路を形成することができる。
以上のように、上記の構成によれば、装置全体の径方向(R)及び軸方向(L)における小型化を図りつつ、入力部材(10)をケース(50)に対して回転自在に支持する支持軸受(B1)に、潤滑のための油を適切に供給することが可能となる。
ここで、前記ケース(50)は、前記軸方向(L)に延びる筒状に形成されて前記変速入力部材(20)を前記径方向(R)の外側から支持する筒状支持部(53)を備え、前記筒状支持部(53)の内周面と前記変速入力部材(20)の外周面との間に、前記軸方向(L)に延びる筒状に形成されたスリーブ部材(81)が配置され、前記第1油路(71)は、前記筒状支持部(53)の内周面に開口する第1開口部(71a)を備え、前記第2油路(72)は、前記変速入力部材(20)の外周面に開口する第2開口部(72a)を備え、前記第1開口部(71a)と前記第2開口部(72a)とが、前記スリーブ部材(81)を前記径方向(R)に貫通するように形成された第1貫通孔(81a)を介して連通していると好適である。
この構成によれば、第1開口部(71a)と第2開口部(72a)とが、軸方向(L)に延びるようにスリーブ部材(81)に形成された油路を介して連通する場合に比べて、スリーブ部材(81)の径方向(R)の寸法を小さく抑えやすくなる。よって、装置全体の径方向(R)における小型化をより一層図ることができる。
また、前記支持軸受(B1)が、前記径方向(R)に沿った径方向視で前記締結部材(40)と重複する位置に配置されていると好適である。
この構成によれば、支持軸受(B1)が、径方向視で締結部材(40)と重複しないように締結部材(40)とは軸方向(L)の異なる位置に配置される場合に比べて、装置全体を軸方向(L)に小型化しやすくなる。
また、前記締結部材(40)は、前記第1筒状部(21)の内周面に螺合される軸部(41a)と、前記第1筒状部(21)に対して前記軸方向第1側(L1)に配置される頭部(41b)と、を備えるボルト(41)であり、前記軸方向(L)における前記軸方向第1側(L1)とは反対側を軸方向第2側(L2)として、前記入力部材(10)における前記軸方向第2側(L2)を向く面に、前記軸方向第1側(L1)に窪む凹部(11)が形成され、前記凹部(11)は、前記頭部(41b)を前記軸方向第1側(L1)及び前記径方向(R)の外側から囲むように配置され、前記凹部(11)の内面と前記頭部(41b)との間に形成された隙間が、前記第4油路(74)の一部を構成していると好適である。
この構成によれば、ボルト(41)の頭部(41b)を凹部(11)に対して軸方向第2側(L2)から挿入することで、第4油路(74)を適切に形成しつつ、入力部材(10)と変速入力部材(20)とを軸方向(L)に近づけて配置することができる。よって、装置全体の軸方向(L)における小型化をより一層図ることができる。
また、前記入力部材(10)と前記回転電機(5)との間の動力伝達経路に係合装置(60)を備え、前記係合装置(60)は、前記ロータ(5a)に対して前記径方向(R)の内側であって前記径方向(R)に沿った径方向視で前記ロータ(5a)と重複する位置に配置され、前記係合装置(60)は、当該係合装置(60)の係合部材(61)を前記径方向(R)の内側から支持する内側支持部(63)を備え、前記入力部材(10)は、前記軸方向(L)に延びる筒状に形成された第2筒状部(12)を備え、前記第2筒状部(12)は、前記変速入力部材(20)に対して前記径方向(R)の外側であって前記径方向視で前記変速入力部材(20)と重複する位置に配置される部分を備え、前記第2筒状部(12)に、前記内側支持部(63)と一体的に回転するように連結される連結部(13)が設けられ、前記支持軸受(B1)は、前記連結部(13)に対して前記軸方向第1側(L1)において、前記入力部材(10)を前記径方向(R)の外側から支持するように配置され、前記連結部(13)に対して前記軸方向第1側(L1)において前記第2筒状部(12)を前記径方向(R)に貫通するように形成された第2貫通孔(12a)が、前記第4油路(74)の一部を構成していると好適である。
この構成によれば、連結部(13)に対して軸方向第1側(L1)において入力部材(10)を径方向(R)の外側から支持するように支持軸受(B1)が配置される場合であっても、支持軸受(B1)に油を供給するための第4油路(74)を適切に形成することができる。なお、上記の構成では、第2筒状部(12)が径方向視で変速入力部材(20)と重複する位置に配置される部分を備える程度に、入力部材(10)と変速入力部材(20)とを軸方向(L)に近づけて配置することができるため、装置全体の軸方向(L)における小型化を図りつつ第4油路(74)を適切に形成することができる。
本開示に係る車両用駆動装置は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
1:車両用駆動装置
2:内燃機関
3:車輪
4:変速機
5:回転電機
5a:ロータ
10:入力部材
11:凹部
12:第2筒状部
12a:第2貫通孔
13:連結部
19:出力部材
20:変速入力部材
21:第1筒状部
30:ロータ支持部材
34:係合部
40:締結部材
41:ボルト
41a:軸部
41b:頭部
50:ケース
53:筒状支持部
60:係合装置
61:第1係合部材(係合部材)
63:内側支持部
71:第1油路
71a:第1開口部
72:第2油路
72a:第2開口部
73:第3油路
74:第4油路
81:第1スリーブ部材(スリーブ部材)
81a:第1貫通孔
B1:第1軸受(支持軸受)
L:軸方向
L1:軸方向第1側
L2:軸方向第2側
R:径方向
2:内燃機関
3:車輪
4:変速機
5:回転電機
5a:ロータ
10:入力部材
11:凹部
12:第2筒状部
12a:第2貫通孔
13:連結部
19:出力部材
20:変速入力部材
21:第1筒状部
30:ロータ支持部材
34:係合部
40:締結部材
41:ボルト
41a:軸部
41b:頭部
50:ケース
53:筒状支持部
60:係合装置
61:第1係合部材(係合部材)
63:内側支持部
71:第1油路
71a:第1開口部
72:第2油路
72a:第2開口部
73:第3油路
74:第4油路
81:第1スリーブ部材(スリーブ部材)
81a:第1貫通孔
B1:第1軸受(支持軸受)
L:軸方向
L1:軸方向第1側
L2:軸方向第2側
R:径方向
Claims (5)
- 内燃機関に駆動連結される入力部材と車輪に駆動連結される出力部材とを結ぶ動力伝達経路に、前記入力部材の側から順に、回転電機と、変速入力部材と、前記変速入力部材の回転を変速して前記出力部材の側へ伝達する変速機と、を備えた車両用駆動装置であって、
前記入力部材と前記回転電機と前記変速入力部材とは同軸に配置され、
前記変速入力部材は、ケースに対して回転自在に支持され、
前記入力部材は、前記変速入力部材に対して軸方向の一方側である軸方向第1側に配置されると共に、支持軸受を介して前記ケースに対して回転自在に支持され、
前記回転電機は、ロータと、前記ロータを径方向の内側から支持するロータ支持部材と、を備え、
前記ロータ支持部材は、前記変速入力部材の外周面に係合する係合部を備え、
前記変速入力部材は、前記軸方向第1側の部分に、前記軸方向に延びる筒状に形成された第1筒状部を備え、
前記係合部は、前記第1筒状部の内周面に前記軸方向第1側から螺合されている締結部材によって、前記変速入力部材に対する前記軸方向第1側への移動が規制され、
前記変速入力部材は、前記ケースに設けられた第1油路と前記第1筒状部の内部とを連通する第2油路を備え、
前記締結部材は、当該締結部材を前記軸方向に貫通して前記第1筒状部の内部と外部とを連通する第3油路を備え、
前記入力部材は、前記第3油路から前記第1筒状部の外部に排出された油を前記支持軸受に供給する第4油路を備えている、車両用駆動装置。 - 前記ケースは、前記軸方向に延びる筒状に形成されて前記変速入力部材を前記径方向の外側から支持する筒状支持部を備え、
前記筒状支持部の内周面と前記変速入力部材の外周面との間に、前記軸方向に延びる筒状に形成されたスリーブ部材が配置され、
前記第1油路は、前記筒状支持部の内周面に開口する第1開口部を備え、
前記第2油路は、前記変速入力部材の外周面に開口する第2開口部を備え、
前記第1開口部と前記第2開口部とが、前記スリーブ部材を前記径方向に貫通するように形成された第1貫通孔を介して連通している、請求項1に記載の車両用駆動装置。 - 前記支持軸受が、前記径方向に沿った径方向視で前記締結部材と重複する位置に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
- 前記締結部材は、前記第1筒状部の内周面に螺合される軸部と、前記第1筒状部に対して前記軸方向第1側に配置される頭部と、を備えるボルトであり、
前記軸方向における前記軸方向第1側とは反対側を軸方向第2側として、前記入力部材における前記軸方向第2側を向く面に、前記軸方向第1側に窪む凹部が形成され、
前記凹部は、前記頭部を前記軸方向第1側及び前記径方向の外側から囲むように配置され、
前記凹部の内面と前記頭部との間に形成された隙間が、前記第4油路の一部を構成している、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。 - 前記入力部材と前記回転電機との間の動力伝達経路に係合装置を備え、
前記係合装置は、前記ロータに対して前記径方向の内側であって前記径方向に沿った径方向視で前記ロータと重複する位置に配置され、
前記係合装置は、当該係合装置の係合部材を前記径方向の内側から支持する内側支持部を備え、
前記入力部材は、前記軸方向に延びる筒状に形成された第2筒状部を備え、
前記第2筒状部は、前記変速入力部材に対して前記径方向の外側であって前記径方向視で前記変速入力部材と重複する位置に配置される部分を備え、
前記第2筒状部に、前記内側支持部と一体的に回転するように連結される連結部が設けられ、
前記支持軸受は、前記連結部に対して前記軸方向第1側において、前記入力部材を前記径方向の外側から支持するように配置され、
前記連結部に対して前記軸方向第1側において前記第2筒状部を前記径方向に貫通するように形成された第2貫通孔が、前記第4油路の一部を構成している、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019014297A JP2020121634A (ja) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | 車両用駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019014297A JP2020121634A (ja) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | 車両用駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020121634A true JP2020121634A (ja) | 2020-08-13 |
Family
ID=71991984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019014297A Pending JP2020121634A (ja) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | 車両用駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020121634A (ja) |
-
2019
- 2019-01-30 JP JP2019014297A patent/JP2020121634A/ja active Pending
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Legal Events
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---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20210423 |