JP2020121277A - アクチュエータ及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】板ばねの連結部分における応力の集中を抑制する。【解決手段】アクチュエータは、筐体部と、前記筐体部に対して移動自在な可動部と、前記可動部の往復運動によって弾性変形する板ばねと、を備え、前記筐体部及び前記可動部の一方は、永久磁石を含み、前記筐体部及び前記可動部の他方は、コイルを含み、前記板ばねは、波状に曲がった凸部を連結部分の近傍に有する。【選択図】図2
Description
本発明の一態様は、電子機器等に用いられるアクチュエータに関する。
携帯端末等の電子機器においては、着信や情報の受信をユーザに伝えるため、また、タッチパネルの操作の感触を指に伝えるために、電子機器を振動させる機能を有するものが多い。このような機能は、電子機器の内部に配置されたアクチュエータ等の動作により実現されている。このようなアクチュエータは、たとえば特許文献1などに開示されている。
特許文献1に記載のアクチュエータでは、筐体に対して一方向に沿って往復運動する振動体が、当該振動体と筐体との間に位置する板ばねにより支持される構成を有する。板ばねは、変形することにより往復運動する振動体の運動エネルギーを吸収するが、板ばねと筐体または振動体との固定部に応力が集中することが多い。応力の集中部分では、板ばねの永久変形またはひび割れなどが発生することがあり、好ましくない。
本発明は、上記の課題などを解決するために次のような手段を採る。なお、以下の説明において、発明の理解を容易にするために図面中の符号等を括弧書きで付記するが、本発明の各構成要素はこれらの付記したものに限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
本発明の一の手段は、
筐体部(4)と、
前記筐体部に対して移動自在な可動部(2)と、
前記可動部の往復運動によって弾性変形する板ばね(10A、10B)と、を備え、
前記筐体部及び前記可動部の一方は、永久磁石(26A、26B)を含み、
前記筐体部及び前記可動部の他方は、コイル(28)を含み、
前記板ばねは、波状に曲がった凸部(11a)を連結部分(11b)の近傍に有する、
アクチュエータである。
筐体部(4)と、
前記筐体部に対して移動自在な可動部(2)と、
前記可動部の往復運動によって弾性変形する板ばね(10A、10B)と、を備え、
前記筐体部及び前記可動部の一方は、永久磁石(26A、26B)を含み、
前記筐体部及び前記可動部の他方は、コイル(28)を含み、
前記板ばねは、波状に曲がった凸部(11a)を連結部分(11b)の近傍に有する、
アクチュエータである。
上記構成のアクチュエータによれば、板ばねが波状に曲がった凸部を連結部分の近傍に有する構成により、応力が集中しやすい連結部分における応力を分散させることができるので、板ばねの永久変形またはひび割れなどを抑制し、板ばねを長期にわたって良好に機能させることができる。
上記アクチュエータにおいて、好ましくは、
前記連結部分は、溶接されている。
前記連結部分は、溶接されている。
上記構成のアクチュエータによれば、応力が集中しやすい溶接部分における応力を効果的に分散させ、板ばねの永久変形またはひび割れなどを抑制することができる。
上記アクチュエータにおいて、好ましくは、
前記連結部分において、前記筐体と前記板ばねとが連結される。
前記連結部分において、前記筐体と前記板ばねとが連結される。
たとえば、アクチュエータの組み立て時などにおいて、作業スペースが制限された状況で筐体と板ばねとを溶接する場合、溶接される部分の面積が小さくなることがある。小さい面積の溶接部分には応力が特に集中するが、上記構成のアクチュエータによれば、このような溶接が施された場合においても、連結部分の応力を分散させることができるので、良好な品質のアクチュエータを製造することができる。
上記アクチュエータにおいて、好ましくは、
前記凸部は、円弧に沿って曲がっている。
前記凸部は、円弧に沿って曲がっている。
上記構成のアクチュエータによれば、凸部が円弧に沿って曲がっている簡易な形状で連結部分における応力を効果的に分散させることができるとともに、板ばねの生産コストを抑制することができる。
上記アクチュエータにおいて、好ましくは、
前記円弧の曲率半径は、前記可動部の移動量より小さい。
前記円弧の曲率半径は、前記可動部の移動量より小さい。
上記構成のアクチュエータによれば、連結部分における応力を分散させるのに適した板ばねの形状を実現することができる。
上記いずれかのアクチュエータは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン及びタブレットなどの電子機器(100)に好適に適用される。
上記構成の電子機器によれば、アクチュエータにおいて、板ばねが波状に曲がった凸部を連結部分の近傍に有する構成により、応力が集中しやすい連結部分における応力を分散させることができるので、板ばねの永久変形またはひび割れなどを抑制し、板ばねを長期にわたって良好に機能させることができる。これにより、アクチュエータからの振動に基づく電子機器の良好な操作感を長期にわたって維持することができる。
本発明のアクチュエータは、筐体部と、筐体部に対して移動自在な可動部と、可動部の往復運動によって弾性変形する板ばねと、を備える構成において、板ばねが、波状に曲がった凸部を連結部分の近傍に有する構成としている点を特徴のひとつとする。
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
1.実施形態
2.本実施形態の特徴
3.補足事項
1.実施形態
2.本実施形態の特徴
3.補足事項
<1.実施形態>
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のリニアモータの斜視図である。図2は、本実施形態のリニアモータの分解斜視図である。図3は、本実施形態のリニアモータをz軸−側からz軸+側へ見た分解図である。図4は、図3におけるIVの部分拡大図である。図5は、本実施形態の可動部及び板ばねの斜視図である。図6は、本実施形態の板ばねの一部をy軸+側からy軸−側へ見た平面図である。なお、図5及び図6では、板ばねが可動部に固定されている状態が示される。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のリニアモータの斜視図である。図2は、本実施形態のリニアモータの分解斜視図である。図3は、本実施形態のリニアモータをz軸−側からz軸+側へ見た分解図である。図4は、図3におけるIVの部分拡大図である。図5は、本実施形態の可動部及び板ばねの斜視図である。図6は、本実施形態の板ばねの一部をy軸+側からy軸−側へ見た平面図である。なお、図5及び図6では、板ばねが可動部に固定されている状態が示される。
各図面にはx軸、y軸およびz軸を示している。可動部2の移動する方向(以下、移動方向と称することがある。)に平行な軸であって、基板29が地板21から突出している方向を「z軸」と定義する。z軸に垂直な軸であって、地板21から見てケース22へ向いている軸を「y軸」と定義する。また、y軸およびz軸の両方に垂直な軸を「x軸」と定義する。ここでは、x軸、y軸およびz軸は、右手系の3次元の直交座標を形成する。以下、z軸の矢印方向をz軸+側、矢印とは逆方向をz軸−側と呼ぶことがあり、その他の軸についても同様である。
<リニアモータ1>
図1〜図6に示されるように、本実施形態のリニアモータ1は、可動部2、筐体部4、板ばね10A及び10Bならびに保護プレート27A及び27Bを含んで構成される。リニアモータ1は、たとえば、スマートフォン、タブレット、ノートPCまたはゲームコントローラなどの電子機器に取り付けられる。リニアモータ1は、本発明でいう「アクチュエータ」の一具体例である。
図1〜図6に示されるように、本実施形態のリニアモータ1は、可動部2、筐体部4、板ばね10A及び10Bならびに保護プレート27A及び27Bを含んで構成される。リニアモータ1は、たとえば、スマートフォン、タブレット、ノートPCまたはゲームコントローラなどの電子機器に取り付けられる。リニアモータ1は、本発明でいう「アクチュエータ」の一具体例である。
可動部2は、ヨーク23、分銅24A及び24Bならびにマグネット26A及び26Bを含んで構成される。以下、板ばね10A及び10Bの各々を、板ばね10と称することがある。分銅24A及び24Bの各々を、分銅24と称することがある。マグネット26A及び26Bの各々を、マグネット26と称することがある。保護プレート27A及び27Bの各々を、保護プレート27と称することがある。
<筐体部4>
筐体部4は、地板21、ケース22、コイル28及び基板29を含んで構成される。筐体部4は、電子機器に固定される固定部として機能する。
筐体部4は、地板21、ケース22、コイル28及び基板29を含んで構成される。筐体部4は、電子機器に固定される固定部として機能する。
<地板21及びケース22>
地板21及びケース22は、リニアモータ1の筐体を形成する部材であって金属または樹脂などで形成される。地板21は、略矩形の断面を有する板状の部材であり、y軸+側に向いた第1面と、y軸−側に向いた第2面と、を有する。ケース22は、y軸−側が地板21と連結可能に開放されている。ケース22は、略矩形の断面を有し、地板21と対向する板状の対向部と、当該対向部の四辺からそれぞれy軸−側へ延びる4つの側板部と、を有している。以下、z軸−側の側板部を側板部22aと定義する。側板部22aと対向する側板部、すなわちz軸+側の側板部を側板部22bと定義する。地板21とケース22とが連結されることで、可動部2、板ばね10A及び10B、保護プレート27A及び27B、コイル28ならびに基板29を収容する内部空間が形成される。
地板21及びケース22は、リニアモータ1の筐体を形成する部材であって金属または樹脂などで形成される。地板21は、略矩形の断面を有する板状の部材であり、y軸+側に向いた第1面と、y軸−側に向いた第2面と、を有する。ケース22は、y軸−側が地板21と連結可能に開放されている。ケース22は、略矩形の断面を有し、地板21と対向する板状の対向部と、当該対向部の四辺からそれぞれy軸−側へ延びる4つの側板部と、を有している。以下、z軸−側の側板部を側板部22aと定義する。側板部22aと対向する側板部、すなわちz軸+側の側板部を側板部22bと定義する。地板21とケース22とが連結されることで、可動部2、板ばね10A及び10B、保護プレート27A及び27B、コイル28ならびに基板29を収容する内部空間が形成される。
<基板29>
基板29は、コイル28へ電流を供給する配線が設けられた板状の部材である。基板29は、一部が地板21に対してz軸+側へ突出するように、地板21のy軸+側に向いた面すなわち地板21の第1面に配置される。当該一部には、配線を介してコイル28と電気的に接続される端子29a及び29bが配置される。端子29a及び29bには、たとえば、可動部2の質量ならびに板ばね10A及び10Bの弾性係数などで定まる共振周波数(固有振動数)を有する交流電流またはパルス電流が、供給される。
基板29は、コイル28へ電流を供給する配線が設けられた板状の部材である。基板29は、一部が地板21に対してz軸+側へ突出するように、地板21のy軸+側に向いた面すなわち地板21の第1面に配置される。当該一部には、配線を介してコイル28と電気的に接続される端子29a及び29bが配置される。端子29a及び29bには、たとえば、可動部2の質量ならびに板ばね10A及び10Bの弾性係数などで定まる共振周波数(固有振動数)を有する交流電流またはパルス電流が、供給される。
<コイル28>
コイル28は、マグネット26A及び26Bと地板21との間に設けられる。詳細には、コイル28は、マグネット26A及び26Bと所定の間隔を空けて、基板29のy軸+側に固定される。コイル28は、y軸と平行な軸(以下、巻回軸と称することがある。)の回りに線材が巻回されることで形成され、環状を有する。
コイル28は、マグネット26A及び26Bと地板21との間に設けられる。詳細には、コイル28は、マグネット26A及び26Bと所定の間隔を空けて、基板29のy軸+側に固定される。コイル28は、y軸と平行な軸(以下、巻回軸と称することがある。)の回りに線材が巻回されることで形成され、環状を有する。
<可動部2>
上述したように、可動部2は、ヨーク23、分銅24A及び24Bならびにマグネット26A及び26Bを含んで構成される。可動部2は、移動方向に沿って筐体部4に対して移動自在である。
上述したように、可動部2は、ヨーク23、分銅24A及び24Bならびにマグネット26A及び26Bを含んで構成される。可動部2は、移動方向に沿って筐体部4に対して移動自在である。
<マグネット26>
マグネット26は、略直方体に形成された永久磁石であり、コイル28の巻回軸方向すなわちy軸方向の一方及び他方にそれぞれN極及びS極を有する。マグネット26A及び26Bは、長手方向がx軸と平行になり、磁極が互いに逆になるように、z軸−側からz軸+側へ向かってこの順に並ぶ。
マグネット26は、略直方体に形成された永久磁石であり、コイル28の巻回軸方向すなわちy軸方向の一方及び他方にそれぞれN極及びS極を有する。マグネット26A及び26Bは、長手方向がx軸と平行になり、磁極が互いに逆になるように、z軸−側からz軸+側へ向かってこの順に並ぶ。
<ヨーク23>
ヨーク23は、略矩形の断面を有し、zx面に平行な底板部と、底板部のx軸+側の端面からy軸−側へ延びる側板部23aと、底板部のx軸−側の端面からy軸−側へ延びる側板部23bと、を有する。ヨーク23は、たとえば、透磁率の大きい板状の金属をコの字状に折り曲げることにより形成される。ヨーク23は、側板部23aと側板部23bとの間にマグネット26A及び26Bを収容する。本実施形態では、移動方向から見たマグネット26の両端が、接着剤によってそれぞれ側板部23a及び23bに接着される。
ヨーク23は、略矩形の断面を有し、zx面に平行な底板部と、底板部のx軸+側の端面からy軸−側へ延びる側板部23aと、底板部のx軸−側の端面からy軸−側へ延びる側板部23bと、を有する。ヨーク23は、たとえば、透磁率の大きい板状の金属をコの字状に折り曲げることにより形成される。ヨーク23は、側板部23aと側板部23bとの間にマグネット26A及び26Bを収容する。本実施形態では、移動方向から見たマグネット26の両端が、接着剤によってそれぞれ側板部23a及び23bに接着される。
<分銅24>
分銅24は、略直方体の部材であり、たとえばタングステンなどの密度の大きい材料によって形成される。分銅24A及び24Bは、マグネット26に対するx軸+側及びx軸−側にそれぞれ設けられる。本実施形態では、分銅24Aは、板ばね10Aを挟んでヨーク23の側板部23aに固定される。分銅24Bは、板ばね10Bを挟んでヨーク23の側板部23bに固定される。分銅24の固定方法については、後述する。
分銅24は、略直方体の部材であり、たとえばタングステンなどの密度の大きい材料によって形成される。分銅24A及び24Bは、マグネット26に対するx軸+側及びx軸−側にそれぞれ設けられる。本実施形態では、分銅24Aは、板ばね10Aを挟んでヨーク23の側板部23aに固定される。分銅24Bは、板ばね10Bを挟んでヨーク23の側板部23bに固定される。分銅24の固定方法については、後述する。
<板ばね10>
板ばね10は、可動部2の往復運動によって弾性変形し、凸部11a、ケース側連結部11b、弾性変形部11c及び可動体側連結部11dを含んで構成される。板ばね10は、たとえば、可撓性を有する金属製の板材を略L字状に折り曲げることにより形成される。板ばね10Aは、マグネット26に対するz軸−側に固定される。板ばね10Bは、マグネット26に対するz軸+側に固定される。本実施形態では、板ばね10A及び10Bは、同じ部品であるため、ここでは、板ばね10Aについて代表的に説明し、板ばね10Bについては簡潔に説明する。
板ばね10は、可動部2の往復運動によって弾性変形し、凸部11a、ケース側連結部11b、弾性変形部11c及び可動体側連結部11dを含んで構成される。板ばね10は、たとえば、可撓性を有する金属製の板材を略L字状に折り曲げることにより形成される。板ばね10Aは、マグネット26に対するz軸−側に固定される。板ばね10Bは、マグネット26に対するz軸+側に固定される。本実施形態では、板ばね10A及び10Bは、同じ部品であるため、ここでは、板ばね10Aについて代表的に説明し、板ばね10Bについては簡潔に説明する。
<板ばね10A>
板ばね10Aの可動体側連結部11dは、可動部2のヨーク23と板ばね10Aとを連結する。本実施形態では、可動体側連結部11dは、yz面に略平行な板状の部材であり、ヨーク23の側板部23aと分銅24Aとの間に挟まれて固定される。詳細には、可動体側連結部11dは、ヨーク23の側板部23aに溶接によって固定される。そして、分銅24は、この可動体側連結部11dに溶接によって固定される。
板ばね10Aの可動体側連結部11dは、可動部2のヨーク23と板ばね10Aとを連結する。本実施形態では、可動体側連結部11dは、yz面に略平行な板状の部材であり、ヨーク23の側板部23aと分銅24Aとの間に挟まれて固定される。詳細には、可動体側連結部11dは、ヨーク23の側板部23aに溶接によって固定される。そして、分銅24は、この可動体側連結部11dに溶接によって固定される。
板ばね10Aのケース側連結部11bは、筐体部4の側板部22aと板ばね10Aとを連結する。本実施形態では、ケース側連結部11bは、xy面に略平行な板状の部材であり、ケース22の側板部22aに溶接によって固定される。詳細には、ケース側連結部11bの一部の領域(以下、溶接領域11fと称することがある。)が、溶接によって側板部22aに固定される。溶接領域11fは、本発明でいう「連結部分」の一具体例である。
板ばね10Aの弾性変形部11cは、ケース22の側板部22aとマグネット26Aとの間に位置する。弾性変形部11cは、ケース側連結部11bのx軸+側の端部から可動体側連結部11dへ近づく方向へ向かって延びる板状の部材であり、可動体側連結部11dのz軸−側の端部に接続される。詳細には、弾性変形部11cは、波状に曲がった凸部11aを溶接領域11fの近傍に有する。より詳細には、弾性変形部11cは、ケース側連結部11bのx軸+側の端部からx軸+側へ少し離れた位置において、凸部11aを有する。当該位置では、弾性変形部11cの延伸方向が、可動体側連結部11dへ近づく方向、マグネット26Aへ近づく方向、マグネット26Aから離れる方向、及び可動体側連結部11dへ近づく方向の順に変化することで、z軸+側へ波状に曲がった凸部11aが形成される。
zx面を平面視した場合における凸部11aの形状(以下、側面形状と称することがある。)は、円弧に沿って曲がっている。凸部11aの側面形状の曲率半径は、可動部2の移動量より小さい。本実施形態では、可動部2の移動量が最大で略1.8ミリメートルであるのに対して、凸部11aの側面形状の曲率半径は、略0.3ミリメートルである。また、弾性変形部11cの厚さは、略0.15ミリメートルである。
なお、凸部11aが、z軸+側すなわちマグネット26A側へ波状に曲がる構成について説明したが、凸部11aが、z軸−側すなわち側板部22a側へ曲がる構成であってもよい。しかしながら、凸部11aが、側板部22a側へ曲がる構成では、凸部11aと側板部22aとが物理的に干渉する可能性が高まるので、凸部11aが、マグネット26側へ波状に曲がる構成が好ましい。
板ばね10Aの弾性変形部11cは、凸部11aから可動体側連結部11dへ近づく方向へ向かって延伸しながら、y軸方向の幅を徐々に小さくしてから徐々に大きくして元の幅に戻し、くびれ部を形成する。このくびれ部のy軸方向の幅を調整することで、弾性変形部11cのばね定数を調整することができる。弾性変形部11cは、折り曲げ部11eにおいて延伸方向をz軸+側へ変え、可動体側連結部11dのz軸−側の端部に接続する。
<板ばね10B>
板ばね10Bの可動体側連結部11dは、ヨーク23の側板部23bに溶接により固定される。板ばね10Bのケース側連結部11bは、xy面に略平行な板状の部材であり、ケース側連結部11bの一部の領域すなわち溶接領域11fが、溶接によって側板部22aに固定される。
板ばね10Bの可動体側連結部11dは、ヨーク23の側板部23bに溶接により固定される。板ばね10Bのケース側連結部11bは、xy面に略平行な板状の部材であり、ケース側連結部11bの一部の領域すなわち溶接領域11fが、溶接によって側板部22aに固定される。
板ばね10Bの弾性変形部11cは、溶接領域11fの近傍すなわちケース側連結部11bのx軸−側の端部からx軸−側へ少し離れた位置において、凸部11aを有する。当該位置では、弾性変形部11cの延伸方向が、可動体側連結部11dへ近づく方向、マグネット26Bへ近づく方向、マグネット26Bから離れる方向、及び可動体側連結部11dへ近づく方向の順に変化することで、z軸−側へ波状に曲がった凸部11aが形成される。板ばね10Bの凸部11aの側面形状は、板ばね10Aの凸部11aの側面形状と同様である。弾性変形部11cは、凸部11aから可動体側連結部11dへ近づく方向へ向かってくびれ部を形成しながら延伸し、折り曲げ部11eにおいて延伸方向をz軸−側へ変え、可動体側連結部11dのz軸+側の端部に接続する。
<保護プレート27>
保護プレート27は、略矩形の断面を有する板状の部材であり、衝突による衝撃を緩和するために板ばね10とマグネット26と間に設けられる。本実施形態では、保護プレート27Aは、板ばね10Aのケース側連結部11bのz軸+側に固定され、マグネット26Aとの衝突による衝撃を緩和する。保護プレート27Bは、板ばね10Bのケース側連結部11bのz軸−側に固定され、マグネット26Bとの衝突による衝撃を緩和する。
保護プレート27は、略矩形の断面を有する板状の部材であり、衝突による衝撃を緩和するために板ばね10とマグネット26と間に設けられる。本実施形態では、保護プレート27Aは、板ばね10Aのケース側連結部11bのz軸+側に固定され、マグネット26Aとの衝突による衝撃を緩和する。保護プレート27Bは、板ばね10Bのケース側連結部11bのz軸−側に固定され、マグネット26Bとの衝突による衝撃を緩和する。
<シミュレーション結果>
板ばね10における応力についてシミュレーションを行った結果、凸部11aを設けた場合における応力の最大値として688.5ニュートン毎平方ミリメートルが得られた。また、凸部11aを設けない場合における応力の最大値として743.8ニュートン毎平方ミリメートルが得られた。つまり、溶接領域11fの近傍に凸部11aを設けることで、応力の最大値を約7.4%減少させることが可能となった。
板ばね10における応力についてシミュレーションを行った結果、凸部11aを設けた場合における応力の最大値として688.5ニュートン毎平方ミリメートルが得られた。また、凸部11aを設けない場合における応力の最大値として743.8ニュートン毎平方ミリメートルが得られた。つまり、溶接領域11fの近傍に凸部11aを設けることで、応力の最大値を約7.4%減少させることが可能となった。
<携帯情報端末100>
図7は、本実施形態の携帯情報端末の斜視図である。携帯情報端末100は、リニアモータ1及びタッチ操作パネル50を含んで構成される。携帯情報端末100は、タッチ操作パネル50を備える家電製品である。具体的には、携帯情報端末100は、たとえばスマートフォンである。なお、携帯情報端末100は、タブレット、ノートPCまたはゲームコントローラなどであってもよい。携帯情報端末100は、本発明でいう「電子機器」の一具体例である。
図7は、本実施形態の携帯情報端末の斜視図である。携帯情報端末100は、リニアモータ1及びタッチ操作パネル50を含んで構成される。携帯情報端末100は、タッチ操作パネル50を備える家電製品である。具体的には、携帯情報端末100は、たとえばスマートフォンである。なお、携帯情報端末100は、タブレット、ノートPCまたはゲームコントローラなどであってもよい。携帯情報端末100は、本発明でいう「電子機器」の一具体例である。
タッチ操作パネル50は、たとえばタッチディスプレイである。携帯情報端末100は、タッチ操作パネル50のタッチ操作に応じてリニアモータ1を振動させるように構成される。板ばね10に凸部11aを設けることで、振動時における板ばね10の連結部分の応力を分散させることができるので、板ばね10の永久変形またはひび割れなどを防ぎ、板ばね10を長期にわたって良好に機能させることができる。これにより、リニアモータ1の製品寿命を延ばし、良好な性能を継続して持続させることができるので、携帯情報端末100の良好な操作感を長期にわたって維持することができる。なお、タッチ操作パネル50が、タッチパッドである構成であってもよい。また、リニアモータ1は、タッチ操作パネル50を有しない電子機器に設けられる構成であってもよい。
<2.本実施形態の特徴>
上記構成のリニアモータによれば、板ばね10が波状に曲がった凸部11aをケース側連結部11bの近傍に有する構成により、応力が集中しやすいケース側連結部11bにおける応力を分散させることができるので、板ばね10の永久変形またはひび割れなどを抑制し、板ばね10を長期にわたって良好に機能させることができる。
上記構成のリニアモータによれば、板ばね10が波状に曲がった凸部11aをケース側連結部11bの近傍に有する構成により、応力が集中しやすいケース側連結部11bにおける応力を分散させることができるので、板ばね10の永久変形またはひび割れなどを抑制し、板ばね10を長期にわたって良好に機能させることができる。
上記構成のリニアモータでは、ケース側連結部11bが溶接されているため、応力が集中しやすいケース側連結部11bにおける応力を効果的に分散させ、板ばね10の永久変形またはひび割れなどを抑制することができる。
上記構成のリニアモータでは、ケース側連結部11bにおいて、ケース22と板ばね10とが連結されるため、たとえば、リニアモータ1の組み立て時などにおいて、作業スペースが制限された状況でケース22と板ばね10とを溶接する場合、溶接される部分の面積が小さくなることがある。小さい面積の溶接部分には応力が特に集中するが、このような溶接がケース側連結部11bに施された場合においても、ケース側連結部11bの応力を分散させることができるので、良好な品質のリニアモータ1を製造することができる。
上記構成のリニアモータでは、凸部11aが円弧に沿って曲がっているため、簡易な形状でケース側連結部11bにおける応力を効果的に分散させることができるとともに、板ばね10の生産コストを抑制することができる。
上記構成のリニアモータでは、上記円弧の曲率半径が、可動部2の移動量より小さいため、ケース側連結部11bにおける応力を分散させるのに適した板ばね10の形状を実現することができる。
<3.補足事項>
以上、本発明の実施形態についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
以上、本発明の実施形態についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
本実施形態のアクチュエータでは、可動部2がマグネット26A及び26Bを含み、筐体部4がコイル28を含む構成について説明したが、可動部2がコイルを含み、筐体部4が永久磁石を含む構成であってもよい。
また、本実施形態のアクチュエータでは、凸部11aが、溶接領域11fの近傍に設けられる構成について説明したが、凸部は、可動体側連結部11dの一部の領域であって溶接によってヨーク23に固定される領域の近傍に設けられる構成であってもよい。
また、本実施形態のアクチュエータでは、板ばね10のケース側連結部11bとケース22とが溶接によって固定される構成について説明したが、板ばね10のケース側連結部11bとケース22とが、カシメなどの溶接と異なる方法により固定される構成であってもよい。
また、本実施形態のアクチュエータでは、板ばね10の可動体側連結部11dとヨーク23とが溶接によって固定される構成について説明したが、板ばね10の可動体側連結部11dとヨーク23とが、カシメなどの溶接と異なる方法により固定される構成であってもよい。
また、本実施形態のアクチュエータでは、1つの凸部11aが板ばね10に設けられる構成について説明したが、複数の凸部が板ばね10に設けられる構成であってもよい。
本発明は、スマートフォン、タブレット、ノートPCまたはゲームコントローラなどの電子機器において振動を発生させるアクチュエータとして好適に利用される。
1…リニアモータ
2…可動部
4…筐体部
10A、10B…板ばね
11a…凸部
11b…ケース側連結部
11c…弾性変形部
11d…可動体側連結部
11e…折り曲げ部
11f…溶接領域
21…地板
22…ケース
22a、22b…側板部
23…ヨーク
23a、23b…側板部
24A、24B…分銅
26A、26B…マグネット
27A、27B…保護プレート
28…コイル
29…基板
29a、29b…端子
2…可動部
4…筐体部
10A、10B…板ばね
11a…凸部
11b…ケース側連結部
11c…弾性変形部
11d…可動体側連結部
11e…折り曲げ部
11f…溶接領域
21…地板
22…ケース
22a、22b…側板部
23…ヨーク
23a、23b…側板部
24A、24B…分銅
26A、26B…マグネット
27A、27B…保護プレート
28…コイル
29…基板
29a、29b…端子
Claims (6)
- 筐体部と、
前記筐体部に対して移動自在な可動部と、
前記可動部の往復運動によって弾性変形する板ばねと、を備え、
前記筐体部及び前記可動部の一方は、永久磁石を含み、
前記筐体部及び前記可動部の他方は、コイルを含み、
前記板ばねは、波状に曲がった凸部を連結部分の近傍に有する、
アクチュエータ。 - 前記連結部分は、溶接されている、
請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記連結部分において、前記筐体と前記板ばねとが連結される、
請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。 - 前記凸部は、円弧に沿って曲がっている、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアクチュエータ。 - 前記円弧の曲率半径は、前記可動部の移動量より小さい、
請求項4に記載のアクチュエータ。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアクチュエータを備える、
電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019015050A JP2020121277A (ja) | 2019-01-31 | 2019-01-31 | アクチュエータ及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019015050A JP2020121277A (ja) | 2019-01-31 | 2019-01-31 | アクチュエータ及び電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020121277A true JP2020121277A (ja) | 2020-08-13 |
Family
ID=71993322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019015050A Pending JP2020121277A (ja) | 2019-01-31 | 2019-01-31 | アクチュエータ及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020121277A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022134205A1 (zh) * | 2020-12-22 | 2022-06-30 | 瑞声声学科技(深圳)有限公司 | 一种振动马达 |
-
2019
- 2019-01-31 JP JP2019015050A patent/JP2020121277A/ja active Pending
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WO2022134205A1 (zh) * | 2020-12-22 | 2022-06-30 | 瑞声声学科技(深圳)有限公司 | 一种振动马达 |
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