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JP2020117388A - 給紙装置およびプリンタ - Google Patents

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JP2020117388A
JP2020117388A JP2019012429A JP2019012429A JP2020117388A JP 2020117388 A JP2020117388 A JP 2020117388A JP 2019012429 A JP2019012429 A JP 2019012429A JP 2019012429 A JP2019012429 A JP 2019012429A JP 2020117388 A JP2020117388 A JP 2020117388A
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unit
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章太 小田島
Shota Odajima
章太 小田島
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Canon Finetech Nisca Inc
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Abstract

【課題】多様なシートサイズに対応可能な収納部を備える給紙装置において、該収納部の適切な開閉動作を比較的簡素な構成で実現する。【解決手段】給紙装置は、開閉自在に構成され且つ積載シートを収納可能な収納部と、該積載シートからシートを順に搬送可能に構成された搬送部と、を備える給紙装置であって、前記積載シートのシート端をシートサイズに応じた位置で規制する規制部と、前記規制部によるシート端の規制位置に応じた位置で前記収納部を開閉方向に付勢する付勢部と、を更に備えることを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、主に給紙装置に関する。
給紙装置(ペーパーデッキ)のなかには多様なシートサイズに対応可能な収納部(収納庫)を備えるものがある。収納部は一般に開閉自在に構成され、ユーザは、所望のシートサイズのシートを収納部に積載して収納することができる。給紙装置には、収納部を開放するのに際して収納部を付勢する付勢部(ばね)が設けられうる(特許文献1参照)。
特開2004−256186号公報
多様なシートサイズに対応可能な収納部を備える上記構造においては、ユーザが収納する積載シートのシートサイズによって収納部全体の重心位置が変動しうる。そのため、付勢部が設けられた構成においては収納部に加わる付勢力により該収納部に不測のモーメントが発生することが考えられ、このことは、収納部の適切な開閉動作を妨げる原因となり、付随的に収納部を適切にロックすることを妨げる可能性もあった。
本発明は、多様なシートサイズに対応可能な収納部を備える給紙装置において、該収納部の適切な開閉動作を比較的簡素な構成で実現することを例示的目的とする。
本発明の一つの側面は給紙装置にかかり、前記給紙装置は、開閉自在に構成され且つ積載シートを収納可能な収納部と、該積載シートからシートを順に搬送可能に構成された搬送部と、を備える給紙装置であって、前記積載シートのシート端をシートサイズに応じた位置で規制する規制部と、前記規制部によるシート端の規制位置に応じた位置で前記収納部を開閉方向に付勢する付勢部と、を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、収納部の適切な開閉動作を実現可能となる。
プリンタの構造の例を説明するための模式図である。 ペーパーデッキのシステム構成の例を説明するためのブロック図である。 ペーパーデッキの内部構造の例を説明するための斜視図である。 ペーパーデッキの内部構造の例を説明するための側面図である。 積載機構の挙動を説明するための側面図である。 ペーパーデッキの内部構造の例を説明するための上面図である。 ペーパーデッキの内部構造の例を説明するための斜視図である。 ペーパーデッキの使用方法を説明するためのフローチャートである。 ペーパーデッキにおける収納庫の開閉動作を説明するための上面図である。 収納庫を付勢する付勢部の構成の例を説明するための側面図である。 付勢部の位置の調整方法の例を説明するための上面図である。 付勢部の設置態様の他の例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。尚、各図は構造ないし構成を説明する目的で記載された模式図に過ぎず、図示された寸法は必ずしも現実のものを反映するものではない。また、図示された同一の要素には同一の参照番号が付されるものとし、本明細書において重複する内容の説明は省略されうる。
図1は、実施形態に係るプリンタ1000のシステム構成を説明するための模式図である。本実施形態ではプリンタ1000は電子写真方式を採用するものとするが、インクジェット方式等の他の印刷方式が採用されてもよい。
プリンタの概念には、シートへの画像形成または記録(印刷)を主たる機能として備えるものだけでなく、これを補助的な機能として備えるもの(例えば、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を更に備えるマルチファンクションプリンタ等)も含まれる。よって、「プリンタ」は、画像形成装置あるいは画像形成システムと称されてもよいし、記録装置あるいは記録システム(印刷システム)と称されてもよい。
本実施形態では、プリンタ1000は、装置本体900と、スキャナ(読取装置)2000と、ペーパーデッキ(給紙装置、給送装置)3000とを具備する。装置本体900は、画像形成を行うための各機構を備え、シートSに画像を形成する(印刷を行う。)。また、スキャナ2000は、シートS上の画像を読み取って、その画像に応じたデータ(画像データ)を生成し、装置本体900に出力する。ペーパーデッキ3000は、詳細については後述とするが、多様なシートサイズに対応可能に構成され、所望のシートサイズのシートSを収納し、また、該シートSを装置本体900に対して給送(或いは給紙/出力)することができる。
例えば、装置本体900は、スキャナ2000からの画像データに基づいて、ペーパーデッキ3000から受け取ったシートSに印刷を行い、或いは、装置本体900内のシートSに印刷を行い、そして、印刷済みのシートSを排出する。また、装置本体900は、有線(LAN等)または無線(Wi−Fi等)により汎用コンピュータと通信可能であり、該汎用コンピュータから入力された画像データに基づいて印刷を行うことも可能である。
本明細書において、画像の概念には、例えば、文字、記号、模様、図形、絵、写真等の視覚的に認識可能な情報の他、空白(紙面の地色と実質的に同一の領域)も含まれる。また、シートは、画像の形成ないし記録が可能な記録媒体であればよく、一般にはA3、A4等、所定規格に準拠したサイズの紙が用いられるが、規格外のサイズのものが用いられてもよい。
装置本体900は、画像形成部901と、シート搬送機構902と、複数の給紙部1001〜1004と、コントローラ120とを備える。画像形成部901は、シート搬送機構902により搬送されたシートSに対して画像を形成する。シート搬送機構902は、後述の実施形態ではペーパーデッキ3000からのシートSを画像形成部901に向かって搬送する態様を述べるが、給紙部1001〜1004からのシートSを画像形成部901に向かって搬送することも可能である。
コントローラ120は、装置本体900での印刷が適切に実現されるように、装置本体900内の各要素の動作を制御する。コントローラ120は、例えば、CPU(中央演算装置)およびメモリを用いて所定のプログラムを実現可能に構成されてもよいし、PLD(プログラマブルロジックデバイス)、ASIC(特定用途向け集積回路)等の半導体デバイスにより実現されてもよい。即ち、コントローラ120による制御は、ハードウェアおよびソフトウェアの何れによっても実現可能である。
画像形成部901は、レーザ光走査部111、感光ドラム112、ミラー113、現像器114、転写帯電器115、分離帯電器116、搬送ベルト117、定着器118、排出ローラ119、及び、排出センサ122を含む。レーザ光走査部111は、スキャナ2000からの画像データに基づいて、レーザ光を出力する。このレーザ光は、ミラー113で反射され、ミラー113からの反射光が感光ドラム112の表面を走査するように、レーザ光走査部111から出力される。これにより、感光ドラム112表面には電位分布が潜像として形成される。
現像器114は、感光ドラム112表面にトナーを付着させ、上記電位分布に基づく現像を行う。ここで、後述のシート搬送機構902によって、シートSが感光ドラム112下方の位置112aまで搬送される。感光ドラム112表面のトナーは、このシートSに対して、転写部112bにおいて転写帯電器115により転写される。これにより、シートSに画像が形成される。このシートSは、分離帯電器116によって感光ドラム112から分離された後、搬送ベルト117により定着器118に搬送される。定着器118は、シートSに転写されたトナーを定着させる。その後、このシートSは、排出ローラ119により装置本体900の外部へ排出される。排出センサ122は、シートSが排出されたことを検知し、例えば、1枚分の印刷が完了したことを示す信号をコントローラ120に出力する。
シート搬送機構902は、ピックアップローラ11、搬送用ローラ対15、フィードローラ22及びリタードローラ23から成るローラ対25、検知センサ24、シート搬送路108、プレレジストローラ対130、並びに、レジストローラ対110を含む。尚、以下の説明において、搬送方向(或いは給送方向)に従う下流側を単に下流側と表現し、その反対側を単に上流側と表現する場合がある。
ピックアップローラ11は、各給紙部1001〜1004に配され、対応の給紙部(1001等)からシートSを1枚ずつ取り出して下流側に搬送する。ローラ対25は、各給紙部1001〜1004に配され、フィードローラ22及びリタードローラ23を用いて、対応の給紙部から取り出されたシートSを1枚ずつ搬送し、2枚以上のシートSが取り出された場合にはそれらを分離する。具体的には、1枚のシートSが取り出された場合には、フィードローラ22及びリタードローラ23は、そのシートSを下流側に搬送する方向に回転する。2枚以上のシートSが取り出された場合には、リタードローラ23は逆回転を行い、2枚以上のシートSを分離して1枚のシートSを下流側に搬送すると共にそれ以外のシートSを対応の給紙部に戻す。
検知センサ24は、各給紙部1001〜1004に配され、シートSが通過したことを示す信号をコントローラ120に出力する。搬送用ローラ対15は、シート搬送路108の各位置に配され、給紙部1001〜1004からのシートSを下流側に向かって搬送する。
プレレジストローラ対130は、給紙部1001〜1004の何れかからのシートS、或いは、後述のペーパーデッキ3000からのシートSを、下流側に搬送する。そして、このシートSは、画像形成部901による印刷開始のタイミングに合わせて、レジストローラ対110により画像形成部901に向かって搬送される。
各給紙部1001〜1004には給紙カセット10が配されており、ユーザは、対応のサイズのシートSを給紙カセット10に収納することができる。尚、給紙部1001〜1004には同一サイズのシートSが収納されてもよいし、これらの一部/全部には互いに異なるサイズのシートSが収納されていてもよい。
スキャナ2000は、走査用光源201、プラテンガラス202、圧板203、レンズ204、受光素子205、プロセッサ206、通信用ケーブル207、メモリ208、及び、自動原稿給紙部(Auto Document Feeder)250を備える。走査用光源201は、ユーザによりプラテンガラス202上に配され圧板203により押圧された原稿(何らかの画像が形成された紙、例えば雑誌等の切り抜き)に対して、光を照射する。この光は、原稿表面を走査するように照射される。
原稿からの反射光は、図中に示されるように、本実施形態ではミラーによって導かれ、レンズ204によって集光され、その後、受光素子205によって検知される。プロセッサ206は、受光素子205による検知結果に基づいて、原稿上の画像に基づく画像データを生成する。プロセッサ206は、この画像データを、通信用ケーブル207を介して装置本体900に出力することもできるし、メモリ208に格納することもできる。
自動原稿給紙部250は、ユーザにより1枚以上の原稿が載置された場合に、それらを1枚ずつスキャナ2000内に取り込むように構成される。これにより、該取り込まれた原稿上の画像に基づく画像データが、プロセッサ206によって上記同様の手順で生成される。
尚、装置本体900およびスキャナ2000の構成は一例に過ぎず、プリンタ1000は上記構成に限られるものではない。
ペーパーデッキ3000は、装置本体900に対してシートSを供給可能に接続されており、本実施形態では、給紙機構30、コントローラ41、及び、それらを内蔵する筐体3000aを備える。本実施形態では、給紙機構30は、多様なシートサイズのシートSを積載可能に構成された積載機構61と、開閉自在に構成され且つ積載機構61と共にシートSを収納可能な収納庫(収納部)62とを含む。以下の説明において、積載機構61に積載されたシートSの束ないし群は、積載シートSと表現されうる。
積載機構61は、メインリフタである第1積載部61aと、延長リフタである第2積載部61bとを含む。詳細については後述とするが、第2積載部61bは、第1積載部61aに連結可能に構成されている。例えば、第1積載部61aを用いて通常サイズ(第1サイズ)のシートSを積載することが可能である。また、第1積載部61aと第2積載部61bとを連結させて第1〜第2積載部61a及び61bを共通に用いて大型サイズ(第2サイズ)のシートSを積載することも可能である。図1は、ペーパーデッキ3000において、第1〜第2積載部61a及び61bの双方を用いて大型サイズのシートSが積載された態様を示している。収納庫62の底板63上には、第1積載部61aの可動領域の下端となる位置に緩衝部材81が配されてもよい。
本明細書では説明の容易化のため、シートサイズの種類として通常サイズ/大型サイズと表現する場合があるが、これらは、相対的な大きさを示すものに過ぎず、積載機構61の使用態様に従うものである。例えば、大型サイズは、通常サイズの1.5〜3倍程度の長さ(搬送方向での長さ)を有する長尺状のサイズであり、例えばA4サイズの見開き2ページ或いは4ページのカタログ、パンフレット、POP広告、ブックカバー等に用いられうる。
積載機構61上のシートSは、加圧部84により押圧され、これにより、積載シートSの浮き上がりを防ぐことができる。積載シートSのうち最上の1枚は、ピックアップローラ51により取り出され、フィードローラ12及びリタードローラ13から成るローラ対31により、接続搬送路32に向かって搬送される。接続搬送路32は、装置本体900内のシート搬送路108に接続される。検知センサ14は、シートSが接続搬送路32を通過したことを示す信号をコントローラ41に出力する。接続搬送路32に搬送されたシートSは、シート搬送路108に搬送され、その後、プレレジストローラ対130およびレジストローラ対110により画像形成部901に向かって搬送される。
尚、ピックアップローラ51の機能は、ピックアップローラ11の機能同様である。また、フィードローラ12及びリタードローラ13の機能は、ローラ対31のフィードローラ22及びリタードローラ23の機能とそれぞれ同様である。これらは、積載シートSからシートSを順に搬送可能な搬送部として作用し、シート搬送部等と表現されてもよい。
図2は、ペーパーデッキ3000のシステム構成の詳細を説明するためのブロック図である。ペーパーデッキ3000は、ドライバ45および収納庫ロックソレノイド46を備えており、収納庫62はソレノイドロック方式でロック可能となっている。コントローラ41は、ドライバ45により収納庫ロックソレノイド46を駆動することにより、収納庫62をロックし(収納庫62の開放を制限し)、又は、そのロックを解除する(収納庫62を開放可能にする。)。
ペーパーデッキ3000は、給紙機構30において、IOインタフェース42、モータドライバ43、各種モータ44、モータドライバ53および駆動機構54を更に備える。コントローラ41は、IOインタフェース42を介して、例えばモータドライバ43により各種モータ44を駆動し、それによりピックアップローラ51を回転させる。
また、コントローラ41は、IOインタフェース42を介して、例えばモータドライバ53を駆動し、それにより駆動機構54を駆動する。詳細については後述とするが、駆動機構54は、動力源である昇降モータ55等を含み、メインリフタである第1積載部61aを上下方向に昇降させる昇降駆動部として作用する。このような構成により、コントローラ41は、モータドライバ53を用いて昇降モータ55を駆動し、第1積載部61aの昇降制御を行う。
ペーパーデッキ3000は、更に、収納庫開閉ボタン306を備える。収納庫62の開放が許容される動作状態(例えば、装置本体900内において印刷が行われていない状態)の下で収納庫開閉ボタン306がユーザにより押された場合には、収納庫62の開放要求があったことを示す信号75がコントローラ41に入力される。詳細については後述とするが、信号75に応答して、コントローラ41は、ドライバ45により収納庫ロックソレノイド46を駆動して収納庫62のロックを解除し、該収納庫62を開ける。
また、ペーパーデッキ3000は、更に、複数のセンサ48〜50及び300〜304を備える。これらセンサ48〜50及び300〜304の検知結果は、検知信号69としてコントローラ41に入力される。これに応答して、コントローラ41は、ペーパーデッキ3000内、主に給紙機構30の各要素の動作を制御する。
中継ぎセンサ48は、第1積載部61aの位置を検知するためのセンサの1つであり、収納庫62が開いた際に、第1積載部61aを、ユーザがシートSを補充しやすい位置まで移動させるためのセンサである。収納庫開閉センサ49は、収納庫62が開いた状態か閉じられた状態かを検知するためのセンサである。紙面検知センサ50は、積載機構61上の積載シートSの最上の位置を検知するためのセンサである。
また、紙有無センサ300は、積載機構61上のシートSの有無を検知するためのセンサである。下限検知センサ301は、第1積載部61aが可動領域の下端に位置しているか否かを検知するためのセンサである。規制部検知センサ302は、詳細については後述とするが、シートSのサイズを検知するためのセンサである。
載置部位置センサ303及び304は、コントローラ41による積載機構61の制御態様を、積載機構61上の積載シートSの種類に応じたものにするのに用いられうる。例えば、載置部位置センサ303は、第1積載部61aの可動領域を制限するためのセンサであり、大型サイズのシートSが積載される場合に用いられうる。また、載置部位置センサ304は、通常サイズのシートSが積載される場合に第2積載部61bが所定高さに位置しているか否かを検出するためのセンサである。
以上のような構成により、コントローラ41は、給紙機構30による給紙が適切に実現されるように、給紙機構30内の各要素の動作を制御する。コントローラ41による制御は、コントローラ120同様、ハードウェアおよびソフトウェアの何れによっても実現可能である。
ペーパーデッキ3000は、コントローラ41により、装置本体900との間で信号通信が可能であり、例えば、装置本体900からの給紙要求を受け付け、また、印刷開始のタイミング、給紙のタイミング等について同期をとることができる。装置本体900は、操作パネル40を介して、ユーザからの印刷ジョブを受け付ける。また、装置本体900は、操作パネル40を介して、印刷に必要な情報(例えば、シートSの補充が必要になったこと、トナー交換が必要となったこと、紙詰まりが発生したこと等)をユーザに対して通知することができる。尚、操作パネル40にはタッチパネルディスプレイ等が用いられ、操作パネル40は、ユーザにとって見やすい位置、例えば装置本体900の上部に設けられうる。
図3は、ペーパーデッキ3000の内部構造、主に給紙機構30の斜視図である。ピックアップローラ51がa方向に回転すると、積載機構61上に積載されたシートSの最上の1枚がb方向に取り出され、そのシートSの搬送が開始される。シートSは、フィードローラ12がc方向に回転することで接続搬送路32に向かって搬送され、プレレジストローラ対130がd方向に回転することで更に下流側に搬送される。
給紙機構30は、b方向における一端部側(下流側)において前端規制部86を更に含み、また、他端部側(上流側)において後端規制部87を更に含む。前端規制部86は、収納庫62の側面部を形成する板材である。後端規制部87は、b方向に移動可能/位置調整可能に構成された柱状部材である。このような規制部86及び87により、積載機構61上の積載シートSのシート端あるいはシート長を規制し、付随的にシートSの束を整えることが可能となる。
b方向と交差(ここでは実質的に直交)する方向をh方向とする。給紙機構30は、h方向の両側それぞれにおいて側端規制部80及び83を更に含む。側端規制部80は、下流側において、積載シートSを側方側から挟持するように一対配される。同様に、側端規制部83は、上流側において一対配される。側端規制部80及び83は、それぞれ、それらの位置をh方向に移動可能に構成されている。即ち、側端規制部80は、第1積載部61aによるシートSの積載領域の一部をh方向に移動可能であり、側端規制部83は、第2積載部61bによるシートSの積載領域の一部をh方向に移動可能である。このような規制部80及び83により、積載シートSの他のシート端あるいはシート幅を規制し、付随的にシートSの束を整えることが可能となる。
側端規制部80及び83のh方向の可動範囲は、後端規制部87のb方向の位置に基づいて変更されてもよい。例えば、通常サイズのシートSが積載される場合、後端規制部87は一対の側端規制部83よりも下流側に位置し、これら一対の側端規制部83は互いに近接する位置まで移動可能となりうる。
上述の規制部80等は他の表現で称されてもよく、例えば、規制部86及び87はシート長規制部等とも称され、規制部80及び83はシート幅規制部等とも称されうる。或いは、これらは、纏めてシート端規制部等と表現されてもよいし、ガイド機構、ガイド部材等と表現されてもよい。
図4は、給紙機構30の側面図(h方向の視点での側面図)である。ここでは、積載機構61の構造の詳細を説明するため、シートSを積載していない状態を図示する。前述のとおり、積載機構61は、メインリフタである第1積載部61aと、延長リフタである第2積載部61bとを含む。図4には、第1積載部61aがその可動領域の下端に位置している様子が示される。
第1積載部61aは、上流側において肉薄の部分61a’を含む。第2積載部61bは、部分61a’と重なることにより第1積載部61aに連結可能に構成される(第1〜第2積載部61a及び61bは相互に連結可能に構成される。)。即ち、部分61a’は、第2積載部61bとの連結を実現する連結部として作用する。
そして、第2積載部61bは、第1積載部61aと連結していない状態では、支持部305に支持されることで底板63から所定高さの位置、ここでは底板63から所定距離だけ上方の位置P1に固定される。
駆動機構54(図2参照)は、昇降モータ55の他、図4に示されるように、駆動用プーリ90、複数のガイドプーリ91、及び、複数のワイヤ(吊り上げ部材)92a〜92cを更に含む。駆動用プーリ90は、昇降モータ55の回転軸と同軸上に配される。複数のガイドプーリ91は、第1積載部61aを固定可能な各位置にワイヤ92a〜92cを導くように配される。ワイヤ92aは、第1積載部61aの下流側の端部に固定される。ワイヤ92bは、第1積載部61aの中央部に固定される。ワイヤ92cは、第1積載部61a(の肉薄の部分61a’)の上流側の端部に固定される。
昇降モータ55が回転すると駆動用プーリ90が回転し、その回転は各ワイヤ92a〜92cを介して第1積載部61aに伝達される。このような構成により、昇降モータ55の駆動力は第1積載部61aに直接的/間接的に伝達され、例えば、昇降モータ55が一方向に回転すると第1積載部61aは上昇し、他方向に回転すると第1積載部61aは下降する。
ワイヤ92a〜92cが、第1積載部61aの下流側の端部、中央部、上流側の端部にそれぞれ固定されることで、第1積載部61aは、その姿勢を水平に維持しながら且つその歪みを抑制しながら、昇降可能となる。詳細については後述とするが、第1積載部61aは、第2積載部61bが連結された場合には第2積載部61bを支持する形となる。そのため、本実施形態のようにワイヤ92a等により第1積載部61aを複数の位置で固定する場合、それらの固定位置は、b方向において、少なくとも、第2積載部61bの重心に対して上流側および下流側の2点を含むとよい。ここで、第2積載部61bの重心は、図4において一点鎖線により示される。
図3の斜視図からも分かるように、上述の駆動用プーリ90、複数のガイドプーリ91およびワイヤ92a〜92cは、h方向の両側それぞれに設けられる。また、ワイヤ92a〜92cは、昇降モータ55の駆動力を伝達可能なものであればよく、これらには、ワイヤの代わりに、例えばケーブル、ベルト、チェーン等、紐状、帯状あるいは鎖状の他の伝達部材が用いられてもよい。
図5(a)〜5(b)は、積載機構61の挙動を説明するための給紙機構30の側面図(h方向の視点での側面図)である。図5(a)は、第1積載部61aが位置P1より下方の第1領域R1に位置し、かつ、第2積載部61bが位置P1に固定された状態での構造を示す。図5(a)において、後端規制部87は、支持部305より下流側に(或いは第2積載部61bよりも下流側に)位置している。この状態において、第1積載部61a上には通常サイズ(例えばA3、A4サイズ)のシートSを積載可能である。
図5(b)は、第1積載部61aが位置P1より上方の第2領域R2に位置し、かつ、第2積載部61bが第1積載部61aに連結された状態での構造を示す。後端規制部87は、支持部305より上流側に位置している。この状態において、第1〜第2積載部61a〜61b上には大型サイズ(例えば、通常サイズよりも長い規格外のサイズ)のシートSを積載可能である。ユーザ側の観点では、ユーザは後端規制部87をb方向に移動可能/位置調整可能であり、後端規制部87を下流側に移動させることで通常サイズのシートSを積載可能となり、後端規制部87を上流側に移動させることで大型サイズのシートSを積載可能となる。
このような構成において、第1積載部61aは、第1〜第2領域R1及びR2の双方を可動領域として昇降可能である。一方、第2積載部61bは、第1積載部61aが第1領域R1内の場合には、位置P1に保持され、第1積載部61aが第2領域R2内の場合には、第1積載部61aの部分61a’と連結して第1積載部61aと共に昇降可能である。即ち、位置P1において、第2積載部61bは、第1積載部61aの上昇動作に連動して第1積載部61aと連結され、第1積載部61aの下降動作に連動して該連結が解除される。位置P1は、第1積載部61aの下降可能な下限位置よりも高く且つ第1〜第2積載部61a及び61bの上昇可能な上限位置よりも低い位置と云える。
第2積載部61bは、第1積載部61aと協働して大型サイズのシートSを積載可能とするため、b方向(即ち、大型サイズのシートSの長辺と平行な方向)において、第1積載部61aのうち通常サイズのシートSを載置可能な部分と並設される。
ここで、1枚あたりのシートSの重さは、大型サイズの方が通常サイズよりも大きい。そして、本実施形態によれば、積載するシートSが通常サイズの場合、第1積載部61aの可動領域の下端は位置P1よりも下方である。一方、積載するシートSが大型サイズの場合、第1積載部61a(及び第2積載部61b)の可動領域の下端は位置P1である。よって、大型サイズの場合のシートSの最大積載数量(例えば1500枚)は、通常サイズの場合の最大積載数量(例えば3000枚)よりも小さくなる。そのため、本実施形態によれば、大型サイズのシートSを積載する場合においても昇降モータ55の過負荷となることもない。尚、大型サイズのシートSの積載量は、第1〜第2積載部61a及び61bが位置P1に固定されている状態で最大となる。
また、規制部検知センサ302は、後端規制部87の位置によって、積載を予定しているシートSのサイズが通常サイズおよび大型サイズのいずれかを検知可能な検知部として作用する。コントローラ41は、規制部検知センサ302による検知結果に基づいて、シートSのサイズを計測可能となり、例えば、ピックアップローラ51によるシートSの搬送距離を決定することができる。また、コントローラ41は、載置部位置センサ303及び304の検知結果に基づいて、給紙機構30が適切な状態か否か、即ち、第1〜第2積載部61a及び61bがそれぞれ所定位置か否か、を判定することも可能である。
図6(a)は、図5(a)に対応する給紙機構30の上面図(b方向及びh方向の双方に直交する方向の視点での図)であり、また、図6(b)は、図5(b)に対応する給紙機構30の上面図である。図6(a)〜6(b)から分かるように、積載機構61には、b方向に延在する長穴部61cが設けられており、後端規制部87は、長穴部61c内においてb方向に移動可能となっている。
ここで、第1積載部61aは、上面視において(b方向及びh方向の双方に直交する方向の視点/上下方向の視点(或いは平面視)において)、b方向に延びた幅広部と、この幅広部からh方向に延びた複数の幅狭部と、を含む冊状形状である。これにより、積載シートSの撓みを防ぐと共に、側端規制部80及び83が第1積載部61aからh方向に離間して配され且つh方向に移動可能となっている。尚、幅広部のh方向での幅は、各幅狭部のb方向での幅より広くなっており、この幅広部に上記長穴部61cが設けられる。
また、第2積載部61bは、上面視において、第1積載部61aの上流側の一部、ここでは肉薄の部分61a’、と重なるように設けられる。このような構造により、第2積載部61bは、第1積載部61aが位置P1まで上昇すると、第1積載部61aに連結され、そして、位置P1より上方の第2領域R2を第1積載部61aと共に昇降可能となる。また、第2積載部61bが第1積載部61a同様に冊状形状をとることにより、側端規制部83が第1〜第2積載部61a及び61bからh方向に離間して配され且つh方向に移動可能となっている。
上記長穴部61cは、図6(a)〜6(b)では、矩形状の1つの穴として描かれるが、第1積載部61aおよび第2積載部61bの双方に設けられて成る。即ち、上面視において、第1積載部61aについては第2積載部61bと重なっている部分および重なっていない部分の双方にわたって、かつ、第2積載部61bについては第1積載部61aと重なっている部分に、1つの穴が設けられる。これにより、後端規制部87はb方向に移動可能となっている。
図7(a)〜7(b)は、ペーパーデッキ3000の内部構造、主に筐体3000aおよび収納庫62を説明するための斜視図である。図7(a)は、収納庫62が閉じられた状態の斜視図であり、また、図7(b)は、収納庫62が開いた状態の斜視図である。図2を参照しながら述べたように、ユーザにより収納庫開閉ボタン306が押されたことに応答して、コントローラ41は収納庫62を開放可能な状態にする。詳細については後述とするが、収納庫62の開閉動作に際して収納庫62に所定の付勢力が加えられることにより該開閉動作が補助され、例えば、ユーザにより収納庫開閉ボタン306が押されたことに応答して収納庫62が開く。
図8(a)〜8(b)は、ペーパーデッキ3000の使用方法を説明するためのフローチャートである。これらのフローチャートの各ステップの内容は主としてコントローラ41により実行される。図8(a)のフローチャートは、収納庫62に収納可能なシートSのサイズの設定の仕方を示す。本フローチャートでは、収納庫62が開けられた後、ユーザは後端規制部87の位置を調整することでシートSのサイズを設定可能である。
先ず、ステップS100(以下、単に「S100」とする。他のステップについても同様。)では、収納庫開閉ボタン306(図2、図7参照)が押されたか否かを判定する。ボタン306が例えばユーザにより押された場合にはS110に進み、そうでない場合にはS100に戻る。S110では、ボタン306が押されたことに応答して収納庫62を開ける。
S120では、収納庫62がユーザにより閉じられたか否かを判定する。収納庫62が例えばユーザにより閉じられた場合には本フローチャートを終了し、そうでない場合にはS130に進む。S120は、収納庫開閉センサ49(図2参照)の検知結果により実現可能である。
S130では、後端規制部87の位置が変更されたか否かを判定する。後端規制部87の位置が変更された場合にはS140に進み、そうでない場合にはS120に戻る。S130は、規制部検知センサ302(図2、図5参照)の検知結果に基づいて実現可能である。
S140では、後端規制部87の位置が変更されたことに基づいて、即ち、新たに収納ないし搬送対象となるシートSのサイズに基づいて、動作モードの設定を行う。例えば、シートSの搬送距離の調整、本実施形態では、ピックアップローラ51やローラ対31の回転量の調整が行われる。
図8(b)のフローチャートは、S140の動作モードの設定方法の一例を示す。S1401では、後端規制部87の位置が所定条件を満たすか否かを判定する。本実施形態では、後端規制部87が支持部305より下流側に位置する場合にはS1402に進み、そうでない場合にはS1403に進む。
S1402では、動作モードを普通紙モードに設定する。後端規制部87が支持部305より下流側に位置する場合、第2積載部61bとの連結に関わらず(第1〜第2領域R1及びR2の何れに位置するかに関わらず)、第1積載部61aには普通サイズのシートSが積載される。普通紙モードでは、収納庫62が開いた状態では、例えばユーザが普通サイズのシートSを積載しやすくなるように、第1積載部61aは第1領域R1内の所定位置まで降下される。
S1403では、動作モードを大型紙モードに設定する。後端規制部87が支持部305より上流側に位置する場合、第1積載部61aの可動領域は第2領域R2のみに制限される。そして、第1積載部61aと第2積載部61bとは連結され、これらには大型サイズのシートSが積載される。大型紙モードでは、収納庫62が開いた状態では、例えばユーザが大型サイズのシートSを積載しやすくなるように、第1積載部61aは第2領域R2の下端、即ち位置P1に移動される。
以上のような制御によれば、ユーザは、適切にペーパーデッキ3000から収納庫62を引き出し、該収納庫62内に所望のシートサイズのシートSを積載し収納可能となる。
再び図3を参照すると、普通紙モードの場合(後端規制部87が下流側に位置する場合)には、側端規制部83はホームポジション(例えば、大型サイズのシートSの積載を許容しない位置)に移動するように構成されてもよい。また、普通紙モードの場合においてユーザが誤って大型サイズのシートSを積載しようとしたときには、コントローラ41は、該積載が中止されるべきであることを、操作パネル40に表示することでユーザに通知してもよい。また、動作モードが変更される場合には、コントローラ41は、変更前のサイズのシートSが積載機構61から取り除かれるべきであることをユーザに通知してもよい。これらの通知は、音、光等を用いた他の通知部により行われてもよい。
以上を小括すると、本実施形態によれば、ペーパーデッキ3000は、第1積載部61aと、第1積載部に連結可能に構成された第2積載部61bと、昇降駆動部として作用する駆動機構54と、を備える。第1積載部61aには、本実施形態では通常サイズのシートSを積載可能である。第2積載部61bは、第1積載部61aと連結することで第1積載部61aと共に大型サイズのシートSを載置可能となる。駆動機構54は、第1積載部61aを上下方向に昇降させる。第2積載部61bは、第1積載部61aが位置P1より低い第1領域R1を昇降する場合、位置P1に固定される。一方、第2積載部61bは、第1積載部61aが位置P1より高い第2領域R2を昇降する場合、第1積載部61aと連結して第1積載部61aと共に昇降する。
例えば、ペーパーデッキ3000に通常サイズのシートSを収納する場合には、通常サイズのシートSは第1積載部61aに積載される。一方、ペーパーデッキ3000に大型サイズのシートSを収納する場合には、大型サイズのシートSは、互いに連結された第1〜第2積載部61a及び61bに積載される。このような構成によれば、比較的簡素な構成で、例えば駆動機構54の昇降モータ55を複数設けることなく、第1積載部61a、及び、付随的に第2積載部61bを昇降可能となる。
また、一般に、大型サイズのシートSの1枚あたりの質量の方が、通常サイズSのシートの1枚あたりの質量よりも大きい。ここで、第2積載部61bの可動領域は、位置P1より上、即ち第2領域R2となる。そのため、第1〜第2積載部61a及び61bに大型サイズのシートSを積載する場合の最大積載数量は、第1積載部61aに通常サイズのシートSを積載する場合の最大積載数量よりも少ない。よって、大型サイズのシートSが過剰にペーパーデッキ3000に収納されることがないため、駆動機構54(例えば昇降モータ55)に過負荷が加わることもない。
図7を参照しながら述べたとおり、本実施形態においては、収納庫62の開閉動作に際して、収納庫62には所定の付勢力が加えられて該開閉動作が補助される。このことについて、以下、図9〜11を参照しながら述べる。
図9(a)は、収納庫62が閉じられた状態(閉塞状態)におけるペーパーデッキ3000の内部構成を示す上面図である。図9(b)は、収納庫62が開けられた状態(開放状態)におけるペーパーデッキ3000の内部構成を示す上面図である。ペーパーデッキ3000は、レール93U、93D及び93B、ロック機構94、付勢用スプリング部(付勢部)95、並びに、モータ96を更に備える。
レール93U及び93Dは、収納庫62のe方向の移動(即ち、収納庫62の開閉)をガイドするためのスライドレールないしガイドレールであり、収納庫62をe方向に摺動可能に支持する。レール93Uは、筐体3000aの上流側内壁部に固定され、また、レール93Dは、筐体3000aの下流側内壁部に固定される。尚、e方向は、収納庫62の開閉方向に対応し、図3のh方向と実質的に平行とする。
レール93Bは、本実施形態においては収納庫62の開閉方向で収納庫62と対向する筐体3000aの内壁部に固定されたスライドレールないしガイドレールであり、詳細については後述とするが、スプリング部95を摺動可能に支持する。
ロック機構94は、収納庫62が閉じられた場合に、その収納庫62を閉塞状態に維持する機構である。図9(a)に示されるように、ロック機構94は、本実施形態では一対設置され、それらは収納庫62の両端部にそれぞれ設置される。
図10は、ロック機構94の構成を示す模式図である。ロック機構94は、前述の収納庫ロックソレノイド46の他、フック部405、係止用スプリング部406および引掛け部408を含む。本実施形態においては、フック部405は、収納庫62の開閉方向で収納庫62と対向する筐体3000aの内壁部に、収納庫ロックソレノイド46により回動可能に軸支される。スプリング部406は、収納庫ロックソレノイド46の駆動により回動したフック部405を、それが元の位置に戻るように付勢する。引掛け部408は、収納庫62におけるフック部405と係止可能な位置に軸支されたローラとする。
例えば、収納庫62は、フック部405と引掛け部408とが係止した状態となることで閉塞状態に維持される(ロックされる。)。そして、収納庫開閉ボタン306が押されて収納庫ロックソレノイド46が駆動されると、フック部405が回動してフック部405と引掛け部408との係止が解除され、収納庫62は開放可能な状態となる(上記ロックが解除される。)。
スプリング部95は、レール93Bにより摺動可能に支持された基部と、該基部に固定されたスプリングとを含み、収納庫62を付勢する付勢部として作用する。上述のロックが解除されて収納庫62が開放可能な状態となった場合、該収納庫62は、このスプリング部95からの付勢により押し出されて開けられることとなる。
モータ96は、スプリング部95をレール93Bに沿って移動させるための動力源(例えば、三相誘導モータ等の電動モータ)であり、例えばコントローラ41によりモータドライバを介して駆動される。一例として、レール93Bには、ボールねじ軸(不図示)が並設され、スプリング部95の基部には、該ボールねじ軸に螺合したボールナット(不図示)が設けられる。このような構成によれば、モータ96は、該ボールねじ軸を回転させることにより、スプリング部95の基部をスライダとして作用させ、スプリング部95をレール93Bに沿って移動させることができる。この場合、レール93Bおよびモータ96は、上記モータドライバ、ボールねじ軸、ボールナット等と共に、スプリング部95を所望の位置に移動し或いは位置調整するための移動機構として作用することとなる。
図11は、ペーパーデッキ3000の内部構成を示す上面図であって、上述の付勢用スプリング部95の位置の決定方法を説明するための上面図を示す。前述のとおり、本実施形態においては、収納庫62には通常サイズまたは大型サイズの積載シートSが収納されうる。そのため、収納庫62全体の重心は、積載シートSのシートサイズによって変動しうる。
或るサイズ(例えば通常サイズ)の積載シートSが収納されている場合の収納庫62全体の重心の位置を重心位置G1とする。このとき、スプリング部95は、上面視において、収納庫62の開閉方向で重心位置G1と重なるように位置するとよい。より好適には、スプリング部95による付勢の位置を付勢位置B1としたとき、上面視において、重心位置G1と付勢位置B1とは収納庫62の開閉方向で互いに重なっているとよい。即ち、重心位置G1と付勢位置B1とを結ぶ仮想線(図中において一点鎖線で示される線)は、レール93U及び93Dと平行であるとよい。
収納庫62の開閉方向(e方向)と上記仮想線とが平行でない場合、収納庫62に重心位置G1を中心とするモーメントが加わるため、収納庫62の適切な開閉動作が妨げられる場合がある。このことは、例えば、レール93U及び93Dに沿った摺動が滑らかに行われないことや、閉塞状態の収納庫62がレール93U及び93Dに対して傾いた姿勢となって適切にロックされないこと等、ユーザビリティの低下の原因となりうる。これに対して、本実施形態によれば、収納庫62の開閉に際して該収納庫62に上記モーメントが実質的に発生することもないため、収納庫62を適切に開閉可能となる。
上面視において、重心位置G1は、積載シートSを収納している収納庫62全体の重心の位置とし、例えば、収納庫62そのものの重量が積載シートSに比べて充分に小さい場合には積載シートSの中央位置に対応する。よって、比較的多数のシートSを収納可能とする本実施形態においては、重心位置G1は積載シートSの中央領域内の位置となる。この中央領域は、例えば上面視において、シートSのb方向の幅の40〜60%の範囲内、より好適には45〜55%の範囲内の領域である。
現実には、重心位置G1は、積載シートSの積載量によっても変動する。そのため、付勢位置B1は、より簡便に、例えば簡易化されたモデルに基づいて、決定されてもよい。例えば、上面視において、位置B1は、積載シートSのシートサイズ(ここではb方向の幅)に基づく収納庫62内の一点に、一義的に決められうる。一例として、収納庫62そのものの重量が充分に小さい場合には、位置B1は、上面視における積載シートSの中心軸であってe方向と直交する中心軸(図3のb方向と平行な中心軸)上に位置するように決められてもよい。尚、付勢位置B1は、スプリング部95の収納庫62と接触する部位あるいはその中心部で特定されうる。
小括すると、付勢位置B1は、積載シートSのシートサイズに基づいて簡便に決定可能であり、その場合、後端規制部87によるシート端の規制位置、或いは単に後端規制部87の位置、に基づいて決定されうる。即ち、コントローラ41は、後端規制部87によるシート端の規制位置に応じた位置B1に、スプリング部95を上記モータ96によりレール93Bに沿って移動させる。尚、後端規制部87による規制位置は、規制部検知センサ302による検知結果に基づいて特定可能である。
収納庫62の開閉動作を補助するための付勢態様は、上述の例に限られるものでないことは言うまでもなく、例えば目的等に応じて、付勢用スプリング部95の設置態様、設置位置、数量等は変更されてもよい。一例として、本実施形態では、スプリング部95はモータ96を用いた電子制御により移動可能としたが、このことは電子制御以外の方式(例えば機械式あるいは手動)で実現されてもよい。また、スプリング部95は収納庫62に付勢可能に設置されればよく、本実施形態では、スプリング部95を摺動可能に支持するレール93Bが筐体3000aの内壁部に固定されているものとしたが、レール93Bは収納庫62側に設けられてもよい。また、スプリング部95は2つ以上設けられてもよい。
図12(a)は、収納庫62が開放された状態におけるペーパーデッキ3000の内部構成の他の例を示す上面図であり、図12(b)は、その側面図(b方向の視点での側面図)である。本例においては、スプリング部95は収納庫62側に2つ設けられ、それらのうちの一方(スプリング部95aとする。)は他方(スプリング部95bとする。)に対して下流側に固定され、他方はレール93Bにより摺動可能に支持されるものとする。
この例では、スプリング部95bは、連結部材412により後端規制部87に連結されており、後端規制部87のb方向の移動に付随してレール93Bに沿って移動となっている。この例では、連結部材412は、図12(b)に示されるように、後端規制部87の下端部からレール93Bまで、収納庫62の下方を通って筐体3000a側の側方を通るようにL字状に延設されている。
このような構成によっても図11の構成同様のことが実現可能であり、この場合、連結部材412およびレール93Bは、スプリング部95bを所望の位置に移動し或いは位置調整するための移動機構として作用することとなる。例えば、後端規制部87によるシート端の規制位置を下流側に移動させると(通常サイズのシートSを積載可能な態様とすると)、スプリング部95bは通常サイズのシートSの上流側端部側に位置することとなる。また、例えば、後端規制部87によるシート端の規制位置を上流側に移動させると(大型サイズのシートSを積載可能な態様とすると)、スプリング部95bは大型サイズのシートSの上流側端部側に位置することとなる。
スプリング部95を1つ設置する場合においても同様であるが、図12のようにスプリング部95を2以上設置する場合、収納庫62全体に加わる付勢力の方向が収納庫62の開閉方向(e方向)と平行となるように、それらの個々の位置が決められればよい。例えば、図12の例においては、スプリング部95a及び95bの双方が移動可能であってもよい。その場合、それらの中心(e方向と直交する方向(図3のb方向)における中心)が重心位置G1と一致するように、スプリング部95aを重心位置G1より下流側に移動させ且つスプリング部95bを重心位置G1より上流側に移動させてもよい。
レール93Bは、図11の例では筐体1000a側に設けられ、図12の例では収納庫62側に設けられるものとしたが、何れの場合においてもスプリング部95による付勢力は収納庫62の開閉動作を補助することとなる。例えば、スプリング部95は、収納庫62を開ける際にはそれを補助し、また、収納庫62を閉じる際にはその衝撃を緩和する。
スプリング部95を移動可能とする構成として、ここでは、図11の電子制御式の態様(モータ96を用いた態様)および図12の機械式の態様(連結部材412を用いた態様)を例示したが、これらはスプリング部95の数量に関わらず相互に適用可能である。例えば、スプリング部95の数量を1つとする図11の構成において、該1つのスプリング部95の移動/位置調整を、連結部材412を用いた構成で行うことも可能である。この場合、後端規制部87の移動量とスプリング部95の移動量とは互いに異なりうるが、例えば、後端規制部87の移動量を所定比率で変換するギア機構を連結部材412に設けることでスプリング部95を適切な位置B1に移動可能となる。
以上では、スプリング部95の水平方向での移動可能とする構成を例示したが、更に上下方向での移動可能としてもよい。例えば、スプリング部95の上下方向での移動は、積載シートSの積載量(枚数、厚み等)に基づいて行われてもよい。或いは、本実施形態においては収納庫62に収納するシートSのシートサイズにより積載機構61の第1〜第2積載部61a及び61bの可動領域が異なる。そのため、より簡便には、スプリング部95の位置は、該シートサイズに基づいて、換言すると後端規制部87によるシート端の規制位置に基づいて、一義的に決定可能である。
また、本明細書では説明の容易化のため、通常サイズおよび大型サイズの2種類のシートサイズを例示したが、シートサイズの種類は3以上であってもよいし、収納庫62は、予め定められたサイズではないもの(規格外のサイズ)にも対応可能とする。
以上、本実施形態によれば、多様なシートサイズに対応可能な収納庫62を備えるペーパーデッキ3000において、付勢用スプリング部95は、後端規制部87によるシート端の規制位置に応じた位置で収納庫62を開閉方向に付勢する。このような構成によれば、何れのシートサイズのシートSが収納庫62に積載され収納された場合においても、シートサイズに応じた位置での付勢により収納庫62の開閉動作を補助可能となる。よって、収納庫62の開閉動作が適切に実現され、ユーザビリティを向上させることができる。
以上、いくつかの好適な態様を例示したが、本発明はこれらの例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その一部が変更されてもよい。また、本明細書に記載された個々の用語は、本発明を説明する目的で用いられたものに過ぎず、本発明は、その用語の厳密な意味に限定されるものでないことは言うまでもなく、その均等物をも含みうる。
3000:ペーパーデッキ(給紙装置)、62:収納庫(収納部)、12:フィードローラ、13:リタードローラ、51:ピックアップローラ、87:後端規制部、95:付勢用スプリング部(付勢部)。

Claims (11)

  1. 開閉自在に構成され且つ積載シートを収納可能な収納部と、
    前記積載シートからシートを順に搬送可能に構成された搬送部と、
    前記積載シートのシート端をシートサイズに応じた位置で規制する規制部と、
    前記規制部によるシート端の規制位置に応じた位置で前記収納部を開閉方向に付勢する付勢部と、を備える
    ことを特徴とする給紙装置。
  2. 前記開閉方向を第1方向として、
    前記規制部は、前記第1方向と交差する第2方向に移動することにより前記積載シートのシート端を規制し、
    前記付勢部は、前記第2方向に移動可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  3. 前記規制位置に応じた位置に前記付勢部を移動させる移動機構を更に備える
    ことを特徴とする請求項2記載の給紙装置。
  4. 前記第1方向及び前記第2方向の双方に直交する方向での視点において、前記移動機構は、前記積載シートを収納する前記収納部全体に加わる付勢力の方向が前記第1方向と平行となるように、前記付勢部を移動させる
    ことを特徴とする請求項3記載の給紙装置。
  5. 前記第1方向及び前記第2方向の双方に直交する方向での視点において、前記移動機構は、前記積載シートのシートサイズに基づいて決められた前記収納部内の第1位置と前記付勢部とが前記第1方向で重なるように前記付勢部を移動させる
    ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の給紙装置。
  6. 前記第1方向及び前記第2方向の双方に直交する方向での視点において、前記第1位置の前記第2方向における位置は、前記積載シートの前記第2方向における中心と同じ位置である
    ことを特徴とする請求項5記載の給紙装置。
  7. 前記第1位置は、前記積載シートを収納する前記収納部全体の重心位置に対応する
    ことを特徴とする請求項5記載の給紙装置。
  8. 前記付勢部は2つ設けられており、該2つの付勢部のうちの一方は、前記積載シートの前記第2方向における一端部側に固定され、他方は、前記積載シートの前記第2方向における他端部側に前記移動機構により移動可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の給紙装置。
  9. 前記付勢部は2つ設けられており、該2つの付勢部のうちの一方は、前記積載シートの前記第2方向における一端部側に前記移動機構により移動可能に構成され、他方は、前記積載シートの前記第2方向における他端部側に前記移動機構により移動可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の給紙装置。
  10. 前記移動機構は、
    前記付勢部を摺動可能に保持するレールと、
    前記規制部と前記付勢部とを連結する連結部材であって前記規制部の移動に連動して前記付勢部を前記レールに沿って摺動させる連結部材と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項3〜9の何れか1項記載の給紙装置。
  11. 請求項1〜10の何れか1項記載の給紙装置と、
    前記給紙装置からのシートに対して画像を形成する画像形成手段と、を備える
    ことを特徴とするプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7527894B2 (ja) 2020-08-28 2024-08-05 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート給送装置及び画像形成システム

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