[go: up one dir, main page]

JP2020104056A - 吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法 - Google Patents

吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020104056A
JP2020104056A JP2018244835A JP2018244835A JP2020104056A JP 2020104056 A JP2020104056 A JP 2020104056A JP 2018244835 A JP2018244835 A JP 2018244835A JP 2018244835 A JP2018244835 A JP 2018244835A JP 2020104056 A JP2020104056 A JP 2020104056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
voc
air
regenerated
impurities
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018244835A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7280694B2 (ja
Inventor
高橋 秀人
Hideto Takahashi
秀人 高橋
将行 河岡
Masayuki Kawaoka
将行 河岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Thermal Engineering Co Ltd filed Critical Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority to JP2018244835A priority Critical patent/JP7280694B2/ja
Publication of JP2020104056A publication Critical patent/JP2020104056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7280694B2 publication Critical patent/JP7280694B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Landscapes

  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

【課題】VOCを回収する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生する際、VOCと再生空気との反応による影響を低減しつつ、吸着材の吸着性能の維持に要するコストを削減する技術を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、回収対象のVOCを回収処理する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生するための吸着材再生装置であって、吸着材に吸着される不純物及びVOCを吸着材から脱離させ、吸着材を再生する再生空気を吸着材へ送り込む送風手段と、吸着材を通過した再生空気に含まれる、吸着材から脱離したVOCの濃度が所定の濃度以下となるように、吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御する温度制御手段と、を備える、吸着材再生装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、吸着材再生装置、VOC回収装置、VOC回収システム及び吸着材再生方法に関する。
例えば印刷や粘着テープの製造において、溶剤を塗布して乾燥させる乾燥工程がある。当該乾燥工程において溶剤を乾燥させる場合に、溶剤から様々な揮発性有機化合物(以下、VOCという)が揮発する。また、例えば特許文献1では、揮発したVOCを除去する技術が開示されている。
特開2017−064618号公報
VOCが回収ロータによって吸着回収される場合、回収ロータに吸着される物質には、回収対象のVOCだけではなく、例えば印刷に使用されるインキの成分や粘着テープに使用される粘着剤といった物質(以下、不純物という)も含まれる。このような不純物がVOCと共に回収ロータに吸着される場合、VOCの回収効率が低減する虞がある。そこで、VOCの吸着回収の前処理として、不純物を回収することが考えられる。
不純物を回収する手段の1つとして不純物を吸着する吸着材を使用することが考えられる。そして、不純物を吸着した吸着材の吸着性能を維持するために、加熱された空気を吸着材へ送り込み、吸着材を再生することが考えられる。しかしながら、不純物を吸着する吸着材には、VOCも吸着しており、加熱再生の際に、加熱開始初期は不純物よりも沸点の低いVOCが主に脱着し、吸着材から脱離したVOCと再生空気とが反応する場合が考えられる。
そこで、吸着材を再生せずに交換することにより、吸着材の吸着性能を維持することが考えられる。しかしながら、このような場合、交換する作業が煩雑となり、コストも嵩む虞がある。
そこで、吸着材の充填量を高めることにより、吸着材を交換する頻度を抑制することが考えられる。しかしながら、このような場合、吸着材を通る空気の圧力損失が増大し、不純物の回収コストが増大する虞が生じる。また、吸着材を通る空気の圧力損失の増大を抑制するために、吸着材の通気する部分の断面積を大きくすることが考えられる。しかしながら、このような場合、大量の吸着材を要することとなり、コストが嵩む虞がある。
そこで、本願は、VOCを回収する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生する際、VOCと再生空気との反応による影響を低減しつつ、吸着材の吸着性能の維持に要するコストを削減する技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、吸着材へ送り込む再生空気の温度を制御し、吸着材を通過した再生空気に含まれる、吸着材から脱離したVOCの濃度が所定の濃度以下と
なるようにした。
詳細には、本発明は、回収対象のVOCを回収処理する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生するための吸着材再生装置であって、吸着材に吸着される不純物及びVOCを吸着材から脱離させ、吸着材を再生する再生空気を吸着材へ送り込む送風手段と、吸着材を通過した再生空気に含まれる、吸着材から脱離したVOCの濃度が所定の濃度以下となるように、吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御する温度制御手段と、を備える、吸着材再生装置である。
このような吸着材再生装置であれば、吸着材は再生空気によって再生させられる。よって、吸着材を交換することなく吸着材の吸着性能を維持することが可能となる。よって、吸着材の吸着性能の維持に要するコストを削減することができる。
また、このような吸着材再生装置であれば、吸着材から脱離したVOCの濃度は所定の濃度以下に抑制される。すなわち、脱離したVOCと再生空気との反応による影響を低減することが可能となる。
なお、吸着材再生装置は、吸着材へ送り込まれる再生空気へ所定の量の外気を混合させる外気混合手段と、吸着材を通過した再生空気を吸着材へ循環させる循環手段と、を備えてもよい。
このような吸着材再生装置であれば、外気を混合させ、吸着材へ送り込む再生空気の量を好適な量とすることができる。よって、混合させる外気の量が過少であり、吸着材の再生が長時間に及ぶことにより、装置の消費エネルギーが嵩むことは抑制される。また、混合させる外気の量が過大であり、温度制御手段が外気を含む再生空気の温度を制御するために要するエネルギーが増大し、装置の消費エネルギーが嵩むことは抑制される。
また、吸着材再生装置は、吸着材を通過した再生空気に含まれる、吸着材から脱離したVOCの濃度を検出する濃度検出手段を更に備え、温度制御手段は、濃度検出手段によって検出されるVOCの濃度が略一定となるように吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御してもよい。
このような吸着材再生装置であれば、所定濃度のVOCとなるように吸着材が再生でき、加熱された再生空気との反応性が高い物質であっても、VOCと再生空気との反応による影響を低減することが可能となる。
また、温度制御手段は、吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を所定の速度で上昇させる、吸着材再生装置であってもよい。
このような吸着材再生装置であれば、VOCが不純物よりも低温で吸着材から脱離する場合、VOCが急激に吸着材から脱離することは抑制される。よって、VOCが、加熱された再生空気との反応性が高い物質であっても、VOCと再生空気との反応による影響を低減することが可能となる。
また、不純物のうちの少なくとも一部は、VOCが吸着材から脱離する際の温度よりも高い温度の再生空気が吸着材へ送り込まれた場合に吸着材から脱離し、VOCが吸着材から脱離する際の温度よりも高い温度の空気と化学反応することにより分解される、吸着材再生装置であってもよい。
このような吸着材再生装置であれば、吸着材を通過した再生空気が、VOCの回収処理
へ送られる場合であって、再生空気に含まれる不純物がVOCの回収処理に影響を及ぼす物質である場合であっても、不純物は分解されているため、VOCの回収処理への影響は低減される。
また、吸着材は、並列して複数設けられ、複数の吸着材のうちの所定の吸着材が不純物を吸着回収している場合に、複数の吸着材のうちの所定の吸着材以外の少なくとも一つの吸着材は、再生対象の吸着材として再生され、再生対象の吸着材を通過し、分解された不純物を含む再生空気を、所定の吸着材へ送り込む第二の送風手段を更に備える、吸着材再生装置であってもよい。
このような吸着材再生装置であれば、不純物を吸着回収した吸着材を再生している間に所定の吸着材によって不純物の吸着は継続される。すなわち、回収対象のVOCを回収する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する処理を継続的に行うことが可能となる。よって、VOCの回収処理が回収ロータによって吸着回収される場合、不純物の吸着による回収ロータの回収効率が低減することは抑制される。
また、このような吸着材再生装置であれば、再生対象の吸着材を通過した再生空気が、第二の送風手段によって不純物を吸着回収している所定の吸着材へ送り込まれることとなる。そして、所定の吸着材を通過した再生空気が、VOCの回収処理へ送られる場合であって、再生空気に含まれる不純物がVOCの回収処理に影響を及ぼす物質である場合であっても、当該吸着材再生装置では不純物は分解されているため、VOCの回収処理への影響は低減される。
また、吸着材再生装置は、吸着材を通過した再生空気のうち少なくとも一部を、不純物を燃焼する処理を行う燃焼処理装置へ送り込む第三の送風手段を更に備えてもよい。
このような吸着材再生装置であれば、再生対象の吸着材から脱離した不純物を、再生対象の吸着材を通過した再生空気から分離し、燃焼させることができる。よって、再生対象の吸着材を通過した再生空気が、再生対象の吸着材へ循環する場合、再生空気による吸着材の再生効率の低下は抑制される。
また、上記のうちいずれかに記載の吸着材再生装置と、吸着材再生装置から送られる回収対象のVOCを吸着回収する処理を行う吸着ロータと、を備える、VOC回収装置であってもよい。
このようなVOC回収装置であれば、吸着ロータによってVOCを回収する前処理として不純物を回収することができる。よって、吸着ロータにおけるVOCの回収効率の低減は抑制される。
また、VOCが気化して発生するVOC発生部と、VOC発生部において発生したVOCを回収する上記に記載のVOC回収装置と、VOC発生部から吸着ロータの吸着ゾーンを通って再びVOC発生部へ戻る気体の循環経路である第1循環経路を形成する主吸着回収部と、吸着ロータの脱着ゾーンから、VOCを含む気体を凝縮することによりVOCを回収する冷却器を通って吸着ロータの冷却ゾーンへ至り、加熱器を通って再び脱着ゾーンへ戻る気体の循環経路である第2循環経路を形成する凝縮回収部と、を備える、VOC回収システムであってもよい。
このようなVOC回収システムであれば、主吸着回収部において回収されなかったVOCはVOC発生部に循環され、再度主吸着回収部を通過することとなる。すなわち、VOCの回収効率は向上する。また、凝縮回収部においてVOCを回収することにより、VO
Cを再利用することができる。
また、本発明は、方法の側面から捉えることもできる。すなわち、例えば、回収対象のVOCを回収処理する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生するための吸着材再生方法であって、吸着材に吸着される不純物及びVOCを吸着材から脱離させ、吸着材を再生する再生空気を吸着材へ送り込む送風工程と、吸着材を通過した再生空気に含まれる、吸着材から脱離したVOCの濃度が所定の濃度以下となるように、吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御する温度制御工程と、を含む、吸着材再生方法であってもよい。
上記の吸着材再生装置、VOC回収装置、VOC回収システム及び吸着材再生方法は、VOCを回収する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生する際、VOCと再生空気との反応による影響を低減しつつ、吸着材の吸着性能の維持に要するコストを削減する技術を提供することができる。
図1は、実施形態に係るVOC回収システムの概要の一例を示している。 図2は、VOC回収システムの動作を示すフローチャートの一例を示す。 図3は、昇温プログラムに従ったヒータからの出力の経時変化の一例を示している。 図4は、濃度計によって計測される再生空気に含まれるVOCの濃度の経時変化の一例を示している。 図5は、回収ロータにおいて吸着回収されるVOCの吸着回収量の一例を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
<装置構成>
図1は、本実施形態に係るVOC回収システム100の概要の一例を示している。VOC回収システム100は、例えば粘着テープ、ドライラミネート、印刷、塗装、リチウムイオン電池等の製造の際に、有機溶剤を塗布して乾燥させる乾燥工程を実行する乾燥炉1から発生したVOCを回収する。ここで、VOCとは、例えばトルエンや酢酸エチルなどの物質であって、有機溶剤を乾燥させた際に有機溶剤から揮発される揮発性の有機化合物のことをいう。
VOC回収システム100は、乾燥炉1において揮発したVOCを回収する回収ロータ2を備える。ここで、回収ロータ2でのVOCの回収は、本発明の「回収対象のVOCを回収処理すること」の一例である。また、VOC回収システム100は、乾燥炉1と回収ロータ2とを接続する配管を備える。当該配管は、乾燥炉1と回収ロータ2とを含む循環経路を形成している。
回収ロータ2は、ロータ表面にVOCを吸着する吸着材を備える。そして、回収ロータ2は、ロータ表面に備わる吸着材にVOCを吸着させる吸着ゾーン3を備える。吸着ゾーン3には、乾燥炉1から流出したVOCを含む空気が流入する。
また、VOC回収ステムは、吸着材充填層ユニット4A、4Bを備える。吸着材充填層ユニット4A、4Bは、乾燥炉1と吸着ゾーン3との間に並列に設けられる。吸着材充填
層ユニット4A、4Bには、夫々例えば稚内層珪藻頁岩が充填されている。稚内層珪藻頁岩は、乾燥炉1における有機溶剤に混ざっている不純物であって、乾燥炉1からVOCと共に流出した不純物を吸着する性能を有する。ここで、稚内層珪藻頁岩は、本発明の「吸着材」の一例である。また、不純物は、例えば、シロキサン、アクリル酸エステル、スチレンを含む。これらの不純物は、回収ロータ2におけるVOCの回収、あるいは燃焼処理の前処理として用いられるロータ方式あるいはバッチ式濃縮用吸着材を早期に劣化、機能低下をもたらすことが知られている。
また、VOC回収システム100は、上記の吸着材充填層ユニット4A、4Bを再生する吸着材再生装置5を備える。ここで、吸着材再生装置5は、本発明の「吸着材再生装置」の一例である。
吸着材再生装置5は、モータダンパ6A、6Bを備える。モータダンパ6A、6Bは、乾燥炉1から吸着材充填層ユニット4A、4Bへ流入する空気の量をそれぞれ調整する。
また、吸着材再生装置5は、モータダンパ6C、6Dを備える。モータダンパ6C、6Dは、吸着材充填層ユニット4A、4Bを通過し、回収ロータ2の吸着ゾーン3へ流入する空気の量をそれぞれ調整する。
また、吸着材再生装置5は、ファン7を備える。ファン7は、吸着材充填層ユニット4A及び4Bへ吸着材を再生するための再生空気を送り込む機能を有する。ここで、ファン7は、本発明の「送風手段」の一例である。
また、吸着材再生装置5は、ヒータ8を備える。ヒータ8は、ファン7によって吸着材充填層ユニット4A及び4Bへ送り込まれる再生空気を所望の温度へ加熱する機能を有する。ここで、ヒータ8は、本発明の「温度制御手段」の一例である。
また、吸着材再生装置5は、再生空気がファン7、ヒータ8、そして吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bを循環する循環経路を備える。
また、吸着材再生装置5は、温度計9を備える。温度計9は、ヒータ8と吸着材充填層ユニット4A、4Bとの間に設けられる。温度計9は、ヒータ8によって加熱された空気の温度を計測する。
また、吸着材再生装置5は、温度計10A、10Bを備える。温度計10A、10Bは、温度計10A、10Bは、それぞれ吸着材充填層ユニット4A及び4Bから再生空気が流出する流出口近傍に設けられ、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bを通過した再生空気の温度を計測する。
また、吸着材再生装置5は、モータダンパ11A、11Bを備える。モータダンパ11A及び11Bは、それぞれヒータ8と吸着材充填層ユニット4A及び4Bとの間に設けられる。モータダンパ11A、11Bは、ヒータ8によって加熱され、吸着材充填層ユニット4A及び4Bへ流入する再生空気の量を調整する。
また、吸着材再生装置5は、モータダンパ11C、11Dを備える。モータダンパ11C及び11Dは、それぞれ吸着材充填層ユニット4A及び4Bから再生空気が流出する流出口近傍に設けられる。モータダンパ11C、11Dは、それぞれ吸着材充填層ユニット4A及び4Bから流出する再生空気の量を調整する。
また、吸着材再生装置5は、濃度計12を備える。濃度計12は、モータダンパ11C
及び11Dの更に下流に設けられる。そして、濃度計12は、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bから流出した再生空気に含まれるVOCの濃度を計測する。ここで、濃度計12は、本発明の「濃度検出手段」の一例である。
また、吸着材再生装置5は、吸着材充填層ユニット4A,4Bの下流において、再生空気の循環経路から分岐した分岐管を備える。そして、当該分岐管は、乾燥炉1から吸着材充填層ユニット4A及び4Bへ向かうVOCを含む空気が通過する配管の、モータダンパ6A及び6Bよりも上流の場所において、当該配管と連結している。そして、吸着材再生装置5は、当該分岐管の途中にモータダンパ13を備える。モータダンパ13は、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bを通過した再生空気であって、乾燥炉1から吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bへ向かう空気と混合させる再生空気の量を調整する。
また、吸着材再生装置5は、ファン14を備える。ファン14は、当該分岐管の途中であってモータダンパ13の下流に設けられる。そして、ファン14は、乾燥炉1から吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bへ向かう空気へ再生空気を送り込む機能を有する。
また、吸着材再生装置5は、モータダンパ15を備える。モータダンパ15は、系外から再生空気の循環経路へ流入する外気の量を調整する。ここで、モータダンパ15は、本発明の「外気混合手段」の一例である。
また、吸着材再生装置5は、モータダンパ16を備える。モータダンパ16は、系外の燃焼処理設備へ再生空気を送り込む量を制御する。ここで、燃焼処理設備とは、VOCに含まれる不純物を燃焼処理する設備のことである。また、ファン7及びモータダンパ16は、本発明の「第三の送風手段」の一例である。
また、VOC回収システム100は、冷却器17を備える。冷却器17は、乾燥炉1から流出し、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bへ向かう空気を冷却する。
また、VOC回収システム100は、ファン18を備える。ファン18は、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bを通過した空気を吸着ゾーン3へ送り込む機能を有する。
また、VOC回収システム100は、ファン19を備える。ファン19は、吸着ゾーン3を通過した空気を乾燥炉1へ循環させる。
また、VOC回収システム100の回収ロータ2は、ロータ表面の吸着材に付着したVOCを脱着させる脱着ゾーン20を備える。また、VOC回収システム100は、脱着ゾーン20の上流に、脱着ゾーン20へ加熱された気体を送り、ロータ表面を再生させる加熱器21を備える。加熱器21は、VOCを排出する生産設備の余熱を熱源としてもよいし、電気ヒータの熱を熱源としてもよい。
また、VOC回収システム100は、脱着ゾーン20の下流に、ドレンパンを有する冷却器22を備える。また、VOC回収システム100は、脱着ゾーン20の下流に、脱着ゾーン20から流出した空気を冷却器22へ送り込むファン23を備える。また、VOC回収システム100は、脱着ゾーン20の下流に、脱着ゾーン20から流出した空気の少なくとも一部を、加熱器21へ循環させる循環経路と、当該循環経路の途中にファン24を備える。
また、VOC回収システム100は、冷却器22のドレンパンと接続し、ドレンパン上に存在する、冷却されて凝縮された液体を一時的に貯める回収容器25を備える。
また、回収ロータ2は、冷却器22によって冷却された冷却気体が流入し、ロータ表面を冷却する冷却ゾーン26を備える。また、VOC回収システム100は、冷却器22から流出した空気を冷却ゾーン26へ送り込むファン27を備える。また、VOC回収システム100は、冷却ゾーン26から流出した空気を、加熱器21へ送り込むファン28を備える。すなわち、VOC回収システム100には、加熱器21→脱着ゾーン20→冷却器22→冷却ゾーン26→加熱器21という循環経路が形成される。
<動作例>
次に、VOC回収システム100の吸着材充填層ユニット4A及び4Bに充填される吸着材が再生される場合の、吸着材再生装置5の動作の一例を示す。ただし、吸着材再生装置5の運転が開始される前に、VOC回収システム100は、回収ロータ2の運転を開始し、回収ロータ2を回転させる。また、加熱器21、冷却器22、ファン24、ファン27、ファン28をそれぞれ起動する。また、VOC回収システム100は、冷却器17、ファン18、ファン19を夫々起動する。また、吸着材再生装置5のモータダンパ6A、及びモータダンパ6Cは開かれた状態にしておく。
そして、乾燥炉1においては、有機溶剤を乾燥する乾燥工程が実行される。有機溶剤から例えばトルエンや酢酸エチルなどのVOCが揮発する。また、有機溶剤からは、例えばアクリル酸2エチルヘキシル等の不純物が揮発する。すなわち、乾燥炉1では、上記のようなVOCに不純物が混合した混合気体が発生する。
乾燥炉1において発生した混合気体は、吸着材充填層ユニット4Aへ流入する。ただし、混合気体は、冷却器17を通過した際に冷却させられている。そして、混合気体に含まれる不純物は、吸着材充填層ユニット4Aに充填される稚内層珪藻頁岩が有する細孔に吸着される。また、混合気体に含まれるVOCの一部も当該細孔に吸着される。また、モータダンパ6Bは閉じられており、乾燥炉1において発生した混合気体が吸着材充填層ユニット4Bへ流入することは抑制されている。
そして、吸着材充填層ユニット4Aを通過した混合気体は、ファン18によって回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込まれる。そして、混合気体は、回収ロータ2の吸着ゾーン3を通過する。そして、混合気体に含まれるVOCは、吸着ゾーン3において回収ロータ2に吸着回収される。
そして、回収ロータ2のロータが回転し、VOCが付着した部分を脱着ゾーン20に送る。また、脱着ゾーン20には、加熱器21から送られる加熱気体が流れている。VOCは、加熱器21からの加熱気体によってロータ表面から脱着させられる。そして、VOCは、ファン23によってロータの下流に設けられた冷却器22へ送り込まれる。また、脱着ゾーン20を通過した加熱気体の一部は、冷却器22へ流入せず、ファン24によって送風されることにより、加熱器21へ循環させられる。
VOCは、冷却器22において凝縮されて液体となり、ドレンパンに垂れる。そして、VOCは、回収容器25に蓄えられる。回収容器25に貯められたVOCは、乾燥炉1へ送られ、再利用されてもよい。また、冷却器22において凝縮されなかった気体状態のVOCは、ファン27及びファン28により、冷却ゾーン26→加熱器21→脱着ゾーン20を経由して冷却器22へ循環される。
上記のようにVOCが回収されている状態において、吸着材再生装置5は、下記のような動作を行う。図2は、吸着材再生装置5の動作を示すフローチャートの一例を示す。
(ステップS101)
ステップS101では、吸着材再生装置5は、モータダンパ6Aを閉じ、モータダンパ6Bを開く。また、吸着材再生装置5は、モータダンパ6Cを閉じ、モータダンパ6Dを開く。すなわち、乾燥炉1において発生した混合気体が、吸着材充填層ユニット4Aへ流入することは抑制される。そして、乾燥炉1において発生した混合気体は、吸着材充填層ユニット4Bへ流入する。また、ファン18は、吸着材充填層ユニット4Bを通過した混合気体を回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込む。
(ステップS102)
ステップS102では、吸着材再生装置5は、ファン7及びヒータ8を起動する。また、吸着材再生装置5は、モータダンパ11A、モータダンパ11C、モータダンパ15、モータダンパ16を開く。
ヒータ8は、ファン7から送風される空気を加熱する。そして、加熱された空気は、モータダンパ11Aを通過して吸着材充填層ユニット4Aへ流入する。吸着材充填層ユニット4Aへ送り込まれた空気は、吸着材充填層ユニット4Aに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔の吸着性能を再生させる。また、モータダンパ11Bは閉じられているため、ヒータ8によって加熱された空気が吸着材充填層ユニット4Bへ流入することは抑制される。
ここで、本実施形態においては、予めシミュレーション等により再生対象の吸着材充填層ユニットへ流入する再生空気の温度と、再生対象の吸着材充填層ユニットを通過した再生空気に含まれるVOCの濃度との関係が計算されている。そして、ヒータ8における再生空気を加熱する昇温プログラムは、当該計算結果に基づいた、徐々に再生空気を加熱するようなプログラムである。ここで、当該昇温プログラムは、本発明の「吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を所定の速度で上昇させる」ことの一例である。
また、本実施形態では、ヒータ8における再生空気を加熱する昇温プログラムは、VOCが吸着材充填層ユニット4Aに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔から脱離する際の温度よりも高い温度の空気にさらされた環境下で、不純物が酸化反応等の化学反応により分解される程度の温度まで昇温するように設定される。
ヒータ8において、上記のような昇温プログラムが実行されると、吸着材充填層ユニット4Aに再生空気が送り込まれ、まず吸着材充填層ユニット4Aに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔に吸着しているVOCが、当該細孔から脱離する。一方で、稚内層珪藻頁岩の細孔に吸着している不純物の脱離は遅れることとなる。なぜならば、不純物と稚内層珪藻頁岩の細孔との結合力は、VOCと稚内層珪藻頁岩の細孔との間の結合力よりも強く、また、再生空気が送り込まれる当初の段階では、再生空気は、不純物と稚内層珪藻頁岩の細孔との結合が切れるほど十分に加温されていないためである。
ヒータ8によって再生空気が昇温されている間、吸着材充填層ユニット4Aを通過した再生空気は、ヒータ8によって再度加熱され、吸着材充填層ユニット4Aへ循環させられる。ここで、当該循環は、本発明の「吸着材を通過した再生空気を吸着材へ循環させる循環手段」の一例である。
ここで、濃度計12は、吸着材充填層ユニット4Aを通過した再生空気に含まれるVOCの濃度を計測する。そして、ヒータ8は、濃度計12により計測されるVOCの濃度が予め設定しておいた濃度以上となった場合には、加熱を停止する。また、ヒータ8は、加熱を停止した後に濃度計12により計測されるVOCの濃度が予め設定しておいた濃度以下となった場合には、加熱を再開する。
また、モータダンパ15は開けられているため、系外から外気が流入し、循環する再生
空気と混ざる。再生空気と混ざる外気の量は、モータダンパ15の開度を制御することによって調整される。本実施形態では、吸着材再生装置5は、例えば再生空気の循環風量の数パーセントが外気となるようにモータダンパ15を制御する。
また、モータダンパ16は開けられているため、吸着材充填層ユニット4Aを通過した再生空気の少なくとも一部は、系外の燃焼処理設備へ送り込まれる。すなわち、再生空気に含まれる不純物は、燃焼処理設備において燃焼されることとなる。このように、モータダンパ16が開けられることにより、不純物が吸着材充填層ユニット4Aから分解されずに脱離される場合、当該不純物は再生空気から除外処理される。
また、モータダンパ13は閉じられた状態にしておく。すなわち、吸着材充填層ユニット4Aを通過した再生空気と、乾燥炉1から吸着材充填層ユニット4Bへ向かう空気との混合は抑制される。
(ステップS103)
ステップS103では、ヒータ8は、ヒータ8によって加熱された再生空気の温度が、不純物が分解される程度の温度に達したか否かを判定する。ヒータ8は、温度計9、10A、10Bによって計測される温度に基づき、当該判定を実行する。
ヒータ8が、加熱された再生空気の温度が、不純物が分解される程度の温度に達したと判定した場合、ヒータ8は、再生空気の温度が一定となるように加熱の度合を制御する。また、不純物が分解される程度の温度の再生空気が吸着材充填層ユニット4Aへ流入した場合、吸着材充填層ユニット4Aに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔に吸着される不純物は分解される。そして、分解された不純物を含む再生空気が吸着材充填層ユニット4Aから流出する。
また、吸着材再生装置5は、閉じていたモータダンパ13を開き、ファン14を起動する。よって、再生対象の吸着材充填層ユニット4Aから流出した再生空気のうちの少なくとも一部は、乾燥炉1から流出した混合気体へ混ざる。すなわち、再生対象の吸着材充填層ユニット4Aから流出した再生空気は、混合気体に含まれる不純物を吸着回収している吸着材充填層ユニット4Bへ送り込まれることとなる。そして、吸着材充填層ユニット4Bへ送り込まれた再生空気は、回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込まれることとなる。すなわち、再生対象の吸着材充填層ユニット4Aから流出した再生空気には、吸着材充填層ユニット4Aに吸着していたVOCや分解された不純物が含まれているが、VOCは、回収ロータ2の吸着ゾーン3において吸着回収される。ここで、モータダンパ13及びファン14は、本発明の「第二の送風手段」の一例である。
また、吸着材再生装置5は、開いていたモータダンパ16を閉じる。よって、吸着材充填層ユニット4Aから流出した再生空気が、系外の燃焼処理設備へ送り込まれることは抑制される。すなわち、分解された不純物を含む再生空気は、ヒータ8によって再度加熱され、吸着材充填層ユニット4Aへ循環するか、もしくは、乾燥炉1から流出した混合気体へ混ざった後に吸着材充填層ユニット4Bへ送り込まれ、吸着材充填層ユニット4Bから回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込まれることとなる。ここで、再生空気を回収ロータ2の吸着ゾーンに送り込むことは、吸着材充填層ユニット4Aで吸着していたVOCが、当該吸着材充填層ユニット4Aから流出した再生空気に含まれるため、当該VOCを回収することが目的である。また、このように、再生空気に含まれる不純物が吸着材充填層ユニット4Aから分解されて脱離される場合、再生空気は乾燥炉1から流出した混合気体に吸着材充填層ユニット4Bよりも上流において混合させることができる。また、再生空気は再生空気を燃焼させる燃焼処理設備に送られることは不要となる。
(ステップS104)
ステップS104では、ヒータ8が再生空気の温度が一定となるように一定時間加熱を実行した後、吸着材再生装置5がヒータ8の運転を停止する。その後、ファン7は、所定の期間、ヒータ8によって加熱されていない空気を吸着材充填層ユニット4Aへ送り込む。ここで、加熱されていない空気を送る理由は、吸着材充填層ユニット4Aに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔が高温である場合、吸着容量が小さくなることから、再生後の当該細孔を冷却するためである。そして所定の期間の経過後、吸着材再生装置5は、ファン7の運転を停止する。また、吸着材再生装置5は、温度計10Aによって計測される温度が予定の温度以下となった場合にファン7の運転を停止してもよい。
(ステップS105)
ステップS105では、ファン7の運転が停止されてから更に所定の期間が経過した後、吸着材再生装置5は、再生が終了した吸着材充填層ユニット4Aを、不純物を吸着する吸着材充填層ユニットとする。そして、吸着材充填層ユニット4Bを再生対象の吸着材充填層ユニットとする。すなわち、吸着材再生装置5は、モータダンパ6A、及びモータダンパ6Cを開き、一方でモータダンパ6B、及びモータダンパ6Dを閉じる。すなわち、乾燥炉1において発生した混合気体が、吸着材充填層ユニット4Bへ流入することは抑制される。そして、乾燥炉1において発生した混合気体は、吸着材充填層ユニット4Aへ流入する。また、吸着材充填層ユニット4Aを通過した混合気体は、ファン18によって回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込まれる。
(ステップS106)
ステップS106では、吸着材再生装置5は、ファン7及びヒータ8を起動する。また、吸着材再生装置5は、モータダンパ11A、及びモータダンパ11Cを閉じる。そして、吸着材再生装置5は、モータダンパ11B、モータダンパ11D、及びモータダンパ16を開く。
ヒータ8は、ファン7から送風される空気を加熱する。そして、加熱された空気は、モータダンパ11Bを通過して吸着材充填層ユニット4Bへ流入する。吸着材充填層ユニット4Bへ送り込まれた空気は、吸着材充填層ユニット4Bに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔の吸着性能を再生させる。また、モータダンパ11Aは閉じられているため、ヒータ8によって加熱された空気が吸着材充填層ユニット4Aへ流入することは抑制される。
また、ヒータ8における再生空気を加熱する昇温プログラムは、ステップS102と同様に決定され、実行される。
ヒータ8において、上記のような昇温プログラムが実行されると、吸着材充填層ユニット4Bに再生空気が送り込まれ、まず吸着材充填層ユニット4Bに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔に吸着しているVOCが脱離される。一方で、稚内層珪藻頁岩の細孔に吸着している不純物の脱離は遅れることとなる。
ヒータ8によって再生空気が昇温されている間、吸着材充填層ユニット4Bを通過した再生空気は、ヒータ8によって再度加熱され、吸着材充填層ユニット4Bへ循環させられる。
ここで、濃度計12は、吸着材充填層ユニット4Bから流出した再生空気に含まれるVOCの濃度を計測する。そして、ヒータ8は、濃度計12により計測されるVOCの濃度が予め設定しておいた濃度以上となった場合には、加熱を停止する。また、ヒータ8は、加熱を停止した後に濃度計12により計測されるVOCの濃度が予め設定しておいた濃度以下となった場合には、加熱を再開する。
また、吸着材再生装置5は、ステップS106における処理と同様に、モータダンパ15は開けられているため、系外から外気が流入し、循環する再生空気と混ざる。再生空気と混ざる外気の量は、モータダンパ15の開度を制御することによって調整される。本実施形態では、例えば再生空気の循環風量の数パーセントが外気となるようにモータダンパ15を制御する。
また、ステップS102における処理と同様に、モータダンパ16は開けられているため、吸着材充填層ユニット4Bを通過した再生空気の少なくとも一部は系外の燃焼処理設備へ送り込まれる。すなわち、再生空気に含まれる不純物は、燃焼処理設備において燃焼されることとなる。このように、モータダンパ16が開けられることにより、不純物が吸着材充填層ユニット4Bから分解されずに脱離される場合、当該不純物は再生空気から除外処理される。
また、ステップS102における処理と同様に、モータダンパ13は閉じられた状態にしておき、ファン14の運転は停止しておく。すなわち、吸着材充填層ユニット4Bを通過した再生空気と、乾燥炉1から吸着材充填層ユニット4Aへ向かう空気との混合は抑制される。
(ステップS107)
ステップS107では、ステップS103における処理と同様に、ヒータ8は、ヒータ8によって加熱された再生空気の温度が、VOCが吸着材充填層ユニット4Bに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔から脱離する際の温度よりも高い温度の空気にさらされた環境下で、不純物が酸化反応等の化学反応により分解される程度の温度に達したか否かを判定する。ヒータ8は、温度計9、10A、10Bによって計測される温度に基づき、当該判定を実行する。
そして、ヒータ8が、加熱された再生空気の温度が、不純物が分解される程度の温度に達したと判定した場合、ヒータ8は、再生空気の温度が一定となるように加熱の度合を制御する。そして、当該温度の再生空気が吸着材充填層ユニット4Bへ流入した場合、吸着材充填層ユニット4Bに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔に吸着される不純物は分解される。そして、分解された不純物を含む再生空気が吸着材充填層ユニット4Bから流出する。
また、吸着材再生装置5は、閉じていたモータダンパ13を開き、ファン14を起動する。よって、再生対象の吸着材充填層ユニット4Bから流出した再生空気のうちの少なくとも一部は、乾燥炉1から流出した混合気体へ混ざる。すなわち、再生対象の吸着材充填層ユニット4Bから流出した再生空気は、混合気体に含まれる不純物を吸着回収している吸着材充填層ユニット4Aへ送り込まれることとなる。そして、吸着材充填層ユニット4Aへ送り込まれた再生空気は、回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込まれることとなる。すなわち、再生対象の吸着材充填層ユニット4Bから流出した再生空気には、吸着材充填層ユニット4Bに吸着していたVOCや分解された不純物が含まれているが、VOCは、回収ロータ2の吸着ゾーン3において吸着回収される。
また、吸着材再生装置5は、開いていたモータダンパ16を閉じる。よって、吸着材充填層ユニット4Bから流出した再生空気が、系外の燃焼処理設備へ送り込まれることは抑制される。すなわち、分解された不純物を含む再生空気は、ヒータ8によって再度加熱され、吸着材充填層ユニット4Bへ循環するか、もしくは、乾燥炉1から流出した混合気体へ混ざった後に吸着材充填層ユニット4Aへ送り込まれ、吸着材充填層ユニット4Aから回収ロータ2の吸着ゾーン3へ送り込まれることとなる。ここで、再生空気を回収ロータ
2の吸着ゾーンに送り込むことは、吸着材充填層ユニット4Bで吸着していたVOCが、当該吸着材充填層ユニット4Bから流出した再生空気に含まれるため、当該VOCを回収することが目的である。また、このように、再生空気に含まれる不純物が吸着材充填層ユニット4Bから分解されて脱離される場合、再生空気は乾燥炉1から流出した混合気体に吸着材充填層ユニット4Aよりも上流において混合させることができる。また、再生空気は再生空気を燃焼させる燃焼処理設備に送られることは不要となる。
(ステップS108)
ステップS108では、ステップS104における処理と同様に、吸着材再生装置5がヒータ8の運転を停止する。その後、所定の期間、ファン7は、ヒータ8によって加熱されていない空気を吸着材充填層ユニット4Bへ送り込む。そして所定の期間の経過後、吸着材再生装置5はファン7の運転を停止する。
そして、ファン7の運転が停止されてから更に所定の期間が経過した後、ステップS101以降の処理を繰り返し実行する。
<実証実験>
上記のようにVOC回収システム100を動作させた場合、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気に含まれるVOCの濃度が所定の濃度以下となっているか実証実験を行った。乾燥炉1から流出したVOC及び不純物を含む混合気体の風量は、ファン18を制御することにより5000Nm/hに調整された。また、乾燥炉1から流出した混合気体には、VOCの一例である酢酸エチルが含まれおり、その濃度は約4000ppmであった。また、乾燥炉1から流出した混合気体には、不純物の一例であるアクリル酸2エチルヘキシルのモノマー、ダイマーおよびトリマーが合わせて10ppm含まれていた。
また、吸着材充填層ユニット4A、4Bには、厚さ300mmの稚内層珪藻頁岩を充填した。充填層ユニットに充填した吸着材は各0.8トンであった。このような吸着材充填層ユニット4A、4Bの通気面風速は、0.3m/sとなる。
また、VOC回収システム100は、吸着材充填層ユニット4A、4Bのうち何れか一方の吸着材充填層ユニットに乾燥炉1から流出した混合気体を流入させて混合気体に含まれる不純物を吸着処理する。また、VOC回収システム100は、吸着処理していない他方の吸着材充填層ユニットを再生処理する。そして、その吸着処理と再生処理の切り替えは4日毎とした。
また、吸着材充填層ユニットを再生する場合、再生空気の昇温が実行されるが、昇温プログラムは、予め別の実験及びシミュレーションに基づき作成された。図3は、昇温プログラムに従ったヒータ8からの出力の経時変化の一例を示している。また、図3には、温度計10Aあるいは10Bにより計測された、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気の温度が示されている。図3に示されるように、再生空気は、ヒータ8によって約14時間かけて昇温された。そして、昇温後、温度計10Aあるいは10Bにより計測される温度が300℃で3時間略一定となるように、ヒータ8の出力は制御された。ここで、温度計10Aあるいは10Bにより計測される温度が300℃で3時間略一定に保たれることにより、不純物であるアクリル酸2エチルヘキシルは、酸化反応等の化学反応により分解される。また、ステップS104及びステップS108に示されるように、ヒータ8による加熱が終了した後、ヒータ8の運転は停止された。ここで、運転が停止される期間は、6時間とした。この間、ファン7は、ヒータ8によって加熱されていない空気を、再生対象の吸着材充填ユニットへ送り込む。また、ヒータ8の運転が6時間停止された後、吸着材再生装置5はファン7の運転を3日間停止した。
また、吸着材再生装置5は、再生対象の吸着材充填層ユニットを再生している間、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気を、再生対象の吸着材充填層ユニットへ循環させた。また、吸着材再生装置5は、その循環風量が5000Nm/hとなるようにファン7を制御した。また、吸着材再生装置5は、モータダンパ15を制御することにより、循環する再生空気のうち、吸着材充填量1トン当たり190Nm/hすなわち
150Nm/hが系外から送り込まれた外気であるようにした。
また、VOC回収システム100は、濃度計12により計測される酢酸エチルの濃度が7000ppm以上の濃度となった場合にヒータ8の出力を停止させることとした。
図4は、図3に示されるようにヒータ8の出力が制御された場合の、濃度計12によって計測される、再生空気に含まれる酢酸エチルの濃度の経時変化の一例を示している。図4に示されるように、ヒータ8の出力が徐々に増大し、温度計10Aあるいは10Bにより計測される温度が昇温している場合であっても、酢酸エチルの濃度は7000ppm未満となっていることが確認された。すなわち、酢酸エチルは、加熱された空気との反応性が高い物質であるが、当該実験結果は、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気に含まれる酢酸エチルと再生空気との反応による影響を低減することが可能となることを示している。
また、図5は、上記のような実証実験を行った場合に、回収ロータ2において吸着回収された酢酸エチルの吸着回収量の一例を示す。また、図5は、吸着材充填層ユニットを再生しない場合のVOC回収システムにおいて、回収ロータ2において吸着回収された酢酸エチルの吸着回収量との比較の一例を示している。また、図5は、吸着材充填層ユニット自体が無い場合のVOC回収システムにおいて、回収ロータ2において吸着回収された酢酸エチルの吸着回収量との比較の一例を示している。
図5に示されるように、本実施形態に係るVOC回収システム100は、9か月以上初期の性能と同等の性能を維持した。一方で、吸着材充填層ユニットが再生されない場合は、吸着処理の開始の1週間後から回収ロータ2の吸着回収の性能が劣化した。また、吸着材充填層ユニット自体が無い場合は、処理開始の直後から回収ロータ2の吸着回収の性能が劣化した。すなわち、本実施形態に係るVOC回収システム100は、吸着材充填層ユニットが再生されない場合、及び吸着材充填層ユニット自体が無い場合と比較して回収ロータ2の酢酸エチルの回収機能は持続していることが分かる。
また、表1は、本実施形態に係るVOC回収システム100と、吸着材充填層ユニットの代わりに活性炭フィルタが使用された場合との、イニシャルコスト及びランニングコストの比較の一例を示している。ただし、表1に示されるコストの値は、本実施形態に係るVOC回収システム100において、不純物濃度が5ppmである場合のランニングコストに対する比率である。また、経年累積コストは、イニシャルコストとランニングコストの合計から算出された。
Figure 2020104056
また、本実施形態に係るVOC回収システムの吸着材充填層ユニットに充填される稚内層珪藻頁岩の不純物の除去容量、及び活性炭フィルタの不純物の除去容量は別途試験によって把握された。そして、風量5000Nm/hの不純物を含む気体が、本実施形態の吸着材充填層ユニット、あるいは活性炭フィルタへ流入したと仮定した。そして、本実施形態に係るVOC回収システムの場合、充填量と再生される頻度を算出し、年間のランニングコストは計算された。一方、活性炭フィルタの場合、活性炭の年間の必要量から年間のランニングコストは計算された。
表1に示されるように、不純物が10ppm以上の場合、本実施形態に係るVOC回収システム100の累積コストは、3年以下で活性炭フィルタに比べて安くなり、優位となることが確認された。
<作用・効果>
上記のような吸着材再生装置5であれば、図4に示される通り、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔から脱離したVOCの濃度は、7000ppm以下となっており、その値も略一定である。すなわち、上記のような吸着材再生装置5は、再生対象の吸着材充填層ユニットへ送り込まれる再生空気の温度を制御することにより、再生対象の吸着材充填層ユニットに充填される稚内層珪藻頁岩の細孔から脱離したVOCの濃度を所定の濃度以下に保つことができる。よって、上記のような吸着材再生装置5であれば、VOCが、加熱された再生空気との反応性が高い物質であっても、VOCと再生空気との反応による影響を低減することが可能となる。
また、上記のような吸着材再生装置5であれば、図5に示されるように、吸着材充填層ユニット4A及び4Bに充填される稚内層珪藻頁岩を交換することなく、当該稚内層珪藻頁岩の吸着性能を維持することが可能となる。また、表1に示される通り、不純物が10ppm以上の場合、本実施形態に係るVOC回収システム100の累積コストは、3年以下で活性炭フィルタを使用する場合に比べて安くなり、優位となることが確認されている。
すなわち、上記のような吸着材再生装置5であれば、VOCを回収する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する稚内層珪藻頁岩を再生する、加熱された再生空気と、VOCとの反応性が高い場合であっても、VOCと再生空気との反応による影響を低減しつつ、稚内層珪藻頁岩の吸着性能の維持に要するコストを削減することができる。
また、上記のような吸着材再生装置5であれば、外気を吸着材充填量1トン当たり19
0Nm/hすなわち約150Nm/hで混合させ、吸着材充填層ユニット4Aあるいは4Bへ送り込む再生空気の風量を5000Nm/hとしている。ここで、一部外気導入量は、加熱エネルギーの節約のため、充填された吸着材1トン当たり190Nm/h
とすることが望ましい。その理由として、外気導入量が少なすぎるとヒータ8の容量は小さくできるが、所定の温度までの到達に長時間を要するとともに、再生完了までに要するトータルの消費エネルギーが嵩むからである。一方、一部外気導入量が多すぎると、昇温速度は速くできるがヒータ8の容量を大きくする必要があるとともに、これも再生完了までに要するトータルの消費エネルギーが嵩むからである。外気導入量は、充填された吸着材1トン当たり70Nm/h以上で700Nm/h以下が望ましく、190Nm/h程度がより好ましい。
また、上記のような吸着材再生装置5であれば、図3に示される通り、再生空気の温度は所定の速度で徐々に上昇させている。よって、VOCが不純物よりも低温で稚内層珪藻頁岩から脱離する場合、VOCが急激に吸着材から脱離することは抑制される。よって、VOCが、加熱された再生空気との反応性が高い物質であっても、VOCと再生空気との反応による影響を低減することが可能となる。
また、上記のような吸着材再生装置5であれば、一方の吸着材充填層ユニットによって不純物の吸着を行っている間に、他方の吸着材充填層ユニットを再生対象のユニットとして再生している。また、不純物を吸着する吸着材充填層ユニットと、再生空気を流入させる吸着材充填層ユニットとは、交互に切り換えられている。すなわち、回収対象のVOCを回収ロータ2によって回収する前に、VOCに含まれる不純物を吸着回収する処理を継続的に行うことが可能となる。よって、VOC回収システム100のVOCの回収効率が低減することは抑制される。
また、上記のような吸着材再生装置5であれば、再生対象の吸着材充填層ユニットを通過した再生空気が、モータダンパ13及びファン14によって不純物を吸着回収している他方の吸着材充填層ユニットへ送り込まれている。また、当該再生空気に含まれる不純物は分解している。よって、他方の吸着材充填層ユニットを通過した再生空気が、VOCの回収ロータ2へ送られる場合であって、再生空気に含まれる不純物がVOCの回収処理に影響を及ぼす物質である場合であっても、VOCの回収処理に送られている不純物は分解されているため、VOCの回収処理への影響は低減される。
また、上記のような吸着材再生装置5であれば、再生空気の温度が不純物を分解させない温度である場合、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気の少なくとも一部を系外の燃焼処理設備へ送り込んでいる。そして、再生空気に含まれる不純物は、燃焼処理設備において燃焼される。よって、ヒータ8と再生対象の吸着材充填層ユニットとを循環する再生空気からは不純物が除去されていることとなる。すなわち、吸着材充填層ユニットを再生する再生空気の再生効率の低下は抑制される。
<変形例>
上記の実施形態では、再生対象の吸着材充填層ユニットへ送り込まれる再生空気に外気を混合させていたが、外気は、当該再生空気へ混合されなくともよい。
また、上記のヒータ8における昇温プログラムは、上記の実施形態や実施例に示される例に限定されず、濃度計12において計測されるVOCの濃度が、再生空気との反応による影響が低減される、所定の濃度以下となるような昇温プログラムであればよい。また、ヒータ8の動作は、濃度計12において計測されるVOCの濃度が、再生空気との反応による影響が低減され、かつ所定の濃度で略一定となるように制御されてもよい。このようにヒータ8の動作を制御することにより、吸着材充填層ユニットの再生の完了を可及的に早めることができる。
また、不純物は、VOCが稚内層珪藻頁岩の細孔から脱離する際の温度以下の再生空気
が吸着材充填層ユニットへ送り込まれた場合に、当該細孔から脱離する物質であってもよい。
また、不純物は、VOCが稚内層珪藻頁岩の細孔から脱離する際の温度よりも高い温度の空気と化学反応した場合であっても、分解されない物質であってもよい。
また、濃度計12によって不純物の濃度が計測されてもよい。そして、当該計測された不純物の濃度が所定の濃度以上である場合にモータダンパ13が閉じられ、モータダンパ16が開かれてもよい。また、当該計測された不純物の濃度が所定の濃度未満である場合にモータダンパ13が開けられ、モータダンパ16が閉じられてもよい。
このような吸着材再生装置であれば、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気に含まれる不純物の濃度が所定の濃度以上である場合、当該再生空気が、乾燥炉1から流出した混合気体に含まれる不純物を吸着回収している他方の吸着材充填ユニットへ送り込まれることは抑制される。よって、再生空気に含まれる不純物が、不純物を吸着回収している他方の吸着材充填ユニットから回収ロータ2へ流出し、回収ロータ2によるVOCの回収処理へ及ぼす影響は低減される。また、このような吸着材再生装置であれば、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気に含まれる不純物の濃度が所定の濃度以上である場合、ヒータ8と再生対象の吸着材充填層ユニットとを循環する再生空気の少なくとも一部は、燃焼処理設備へ送られる。よって、吸着材充填層ユニットを再生する再生空気から不純物は除去され、当該再生空気の再生効率の低下は抑制される。
また、逆に再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気に含まれる不純物の濃度が所定の濃度未満である場合、再生空気が燃焼処理設備へ送られることは抑制される。そして、当該再生空気が、乾燥炉1から流出した混合気体に含まれる不純物を吸着回収している他方の吸着材充填ユニットへ送り込まれることとなる。よって、他方の吸着材充填層ユニットを通過した再生空気が、VOCの回収ロータ2へ送られる場合であって、再生空気に含まれる不純物がVOCの回収処理に影響を及ぼす物質である場合であっても、VOCの回収処理に送られる不純物は所定の濃度以下であるため、VOCの回収処理への影響は低減される。また、燃焼処理設備を使用せずに不純物を除去することができ、経済的である。
また、モータダンパ13は常に閉じられ、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気が、混合気体に含まれる不純物を吸着回収している他方の吸着材充填ユニットへ送り込まれることは抑制されてもよい。
また、モータダンパ16は常に閉じられ、再生対象の吸着材充填層ユニットから流出した再生空気が、燃焼処理装置へ送り込まれることは抑制されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
1・・乾燥炉;2・・回収ロータ;3・・吸着ゾーン;4A、4B・・吸着材充填層ユニット;5・・吸着材再生装置;6A、6B、6C、6D・・モータダンパ;7・・ファン;8・・ヒータ;9、10A、10B・・温度計;11A、11B、11C、11D・・モータダンパ;12・・濃度計;13・・モータダンパ;14・・ファン;15、16・
・モータダンパ;17・・冷却器;18、19・・ファン;20・・脱着ゾーン;21・・加熱器;22・・冷却器;23、24・・ファン;25・・回収容器;26・・冷却ゾーン;27、28・・ファン;100・・VOC回収システム

Claims (10)

  1. 回収対象のVOCを回収処理する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生するための吸着材再生装置であって、
    前記吸着材に吸着される不純物及びVOCを前記吸着材から脱離させ、前記吸着材を再生する再生空気を前記吸着材へ送り込む送風手段と、
    前記吸着材を通過した再生空気に含まれる、前記吸着材から脱離したVOCの濃度が所定の濃度以下となるように、前記吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御する温度制御手段と、を備える、
    吸着材再生装置。
  2. 前記吸着材へ送り込まれる再生空気へ所定の量の外気を混合させる外気混合手段と、
    前記吸着材を通過した再生空気を前記吸着材へ循環させる循環手段と、を備える、
    請求項1に記載の吸着材再生装置。
  3. 前記吸着材を通過した再生空気に含まれる、前記吸着材から脱離したVOCの濃度を検出する濃度検出手段を更に備え、
    前記温度制御手段は、前記濃度検出手段によって検出されるVOCの濃度が略一定となるように前記吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御する、
    請求項1又は2に記載の吸着材再生装置。
  4. 前記温度制御手段は、前記吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を所定の速度で上昇させる、
    請求項1から3のうち何れか1項に記載の吸着材再生装置。
  5. 不純物のうちの少なくとも一部は、
    VOCが前記吸着材から脱離する際の温度よりも高い温度の再生空気が前記吸着材へ送り込まれた場合に前記吸着材から脱離し、
    VOCが前記吸着材から脱離する際の温度よりも高い温度の空気と化学反応することにより分解される、
    請求項1から4のうち何れか1項に記載の吸着材再生装置。
  6. 前記吸着材は、並列して複数設けられ、
    前記複数の吸着材のうちの所定の吸着材が不純物を吸着回収している場合に、前記複数の吸着材のうちの前記所定の吸着材以外の少なくとも一つの吸着材は、再生対象の吸着材として再生され、
    前記再生対象の吸着材を通過し、前記分解された不純物を含む再生空気を、前記所定の吸着材へ送り込む第二の送風手段を更に備える、
    請求項5に記載の吸着材再生装置。
  7. 前記吸着材を通過した再生空気のうち少なくとも一部を、不純物を燃焼する処理を行う燃焼処理装置へ送り込む第三の送風手段を更に備える、
    請求項1から5のうち何れか1項に記載の吸着材再生装置。
  8. 請求項1から7のうち何れか1項に記載の吸着材再生装置と、
    前記吸着材再生装置から送られる前記回収対象のVOCを吸着回収する処理を行う吸着ロータと、を備える、
    VOC回収装置。
  9. VOCが気化して発生するVOC発生部と、
    前記VOC発生部において発生したVOCを回収する請求項8に記載のVOC回収装置と、
    前記VOC発生部から前記吸着ロータの吸着ゾーンを通って再び前記VOC発生部へ戻る気体の循環経路である第1循環経路を形成する主吸着回収部と、
    前記吸着ロータの脱着ゾーンから、VOCを含む気体を凝縮することによりVOCを回収する冷却器を通って前記吸着ロータの冷却ゾーンへ至り、加熱器を通って再び前記脱着ゾーンへ戻る気体の循環経路である第2循環経路を形成する凝縮回収部と、を備える、
    VOC回収システム。
  10. 回収対象のVOCを回収処理する前にVOCに含まれる不純物を吸着回収する吸着材を再生するための吸着材再生方法であって、
    前記吸着材に吸着される不純物及びVOCを前記吸着材から脱離させ、前記吸着材を再生する再生空気を前記吸着材へ送り込む送風工程と、
    前記吸着材を通過した再生空気に含まれる、前記吸着材から脱離したVOCの濃度が所定の濃度以下となるように、前記吸着材へ送り込まれる再生空気の温度を制御する温度制御工程と、を含む、
    吸着材再生方法。
JP2018244835A 2018-12-27 2018-12-27 吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法 Active JP7280694B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018244835A JP7280694B2 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018244835A JP7280694B2 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020104056A true JP2020104056A (ja) 2020-07-09
JP7280694B2 JP7280694B2 (ja) 2023-05-24

Family

ID=71447634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018244835A Active JP7280694B2 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7280694B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042302A1 (ja) * 2021-09-15 2023-03-23 カンケンテクノ株式会社 酸化エチレンガスの除去方法及びそれを用いた酸化エチレンガス除去システム
WO2024162690A1 (ko) * 2023-02-01 2024-08-08 주식회사 엔바이온 대풍량 가스상 물질 농축 장치 및 이를 포함하는 가스상 물질 처리 장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5263868A (en) * 1975-11-21 1977-05-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Solvent recovering method
JP2007014885A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Toyo Netsu Kogyo Kk ガス処理システム
JP2010538826A (ja) * 2007-09-12 2010-12-16 マンターズ コーポレイション ロータ式収着濃縮器のその場での高温再生のための装置および方法
JP2011244835A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Livedo Corporation 吸収性物品
JP2013163156A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Jfe Engineering Corp 揮発性有機化合物を含有する排ガスの処理装置および処理方法
JP2017087149A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 高砂熱学工業株式会社 Voc処理システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5263868A (en) * 1975-11-21 1977-05-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Solvent recovering method
JP2007014885A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Toyo Netsu Kogyo Kk ガス処理システム
JP2010538826A (ja) * 2007-09-12 2010-12-16 マンターズ コーポレイション ロータ式収着濃縮器のその場での高温再生のための装置および方法
US20110209613A1 (en) * 2007-09-12 2011-09-01 Jensen Christopher P Apparatus and method for in-situ high temperature regeneration of a rotor sorption concentrator
JP2011244835A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Livedo Corporation 吸収性物品
JP2013163156A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Jfe Engineering Corp 揮発性有機化合物を含有する排ガスの処理装置および処理方法
JP2017087149A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 高砂熱学工業株式会社 Voc処理システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042302A1 (ja) * 2021-09-15 2023-03-23 カンケンテクノ株式会社 酸化エチレンガスの除去方法及びそれを用いた酸化エチレンガス除去システム
JPWO2023042302A1 (ja) * 2021-09-15 2023-03-23
JP7418770B2 (ja) 2021-09-15 2024-01-22 カンケンテクノ株式会社 酸化エチレンガス除去システム
WO2024162690A1 (ko) * 2023-02-01 2024-08-08 주식회사 엔바이온 대풍량 가스상 물질 농축 장치 및 이를 포함하는 가스상 물질 처리 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP7280694B2 (ja) 2023-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102471362B1 (ko) 제습 공조 장치
JP5877922B1 (ja) 吸収式除去・濃縮装置
JP6138457B2 (ja) グローブボックス用乾燥室
JP6107695B2 (ja) 二酸化炭素回収装置及び二酸化炭素回収方法
JPH06510220A (ja) ガス流から有機化合物を除去するための装置及び方法
WO2008053680A1 (fr) Dispositif et procédé pour la concentration de gaz inflammable
JP2010184229A (ja) 二酸化炭素吸着材及びこれを用いた二酸化炭素回収装置
US8133304B2 (en) Process for the production of carbonaceous adsorption agents doped with elementary sulfur and a process for waste gas cleaning using such adsorption agents
JP7280694B2 (ja) 吸着材再生装置、voc回収装置、voc回収システム及び吸着材再生方法
CN102166465B (zh) 用于从气体物流中除去湿气的方法
CN107497245A (zh) 一种提高浓缩倍数、降低能耗的低浓度voc处理工艺
JP2014000526A (ja) 溶剤回収装置及びその制御方法
JP2014181162A (ja) 二酸化炭素回収装置
JP2013132582A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
JP4548891B2 (ja) 有機溶剤の回収方法
JP7481859B2 (ja) ガス分離回収装置
JP5581550B2 (ja) 吸脱着式濃縮装置
KR20050107323A (ko) 흡착농축 및 역기류식, 열풍식 탈착 촉매 산화장치
CN212468136U (zh) 吸附材料在线活化装置
CN223127656U (en) Combined type heat accumulation rotary bed molecular sieve runner adsorbs recovery unit
JPS60820A (ja) 臭気ガスの脱臭処理方法
JP2019177353A (ja) Voc回収装置及びvoc回収方法
JPH08155253A (ja) 濃縮式脱臭装置における濃縮倍率の制御方法
JP2017087150A (ja) Voc処理システム
CN111482164A (zh) 吸附材料在线活化装置和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230414

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20230414

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230421

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20230425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7280694

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150