JP2020099206A - 油脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ω3脂肪酸を比較的高い濃度で含有し、かつ食用に適した風味や呈味を有する油脂組成物およびその製造方法を提供すること。【解決手段】 本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を含有する。本発明の油脂組成物において、リノール酸トランス体とリノレン酸トランス体との合計含有量は当該油脂組成物の重量を基準として0重量%〜0.5重量%であり、そして酸価は0〜1である。本発明によれば、種々のω3脂肪酸、特にα−リノレン酸を比較的高い濃度で含有することにより、従来の食用油に代わる食用油を提供することができる。【選択図】 なし
Description
本発明は、油脂組成物およびその製造方法に関し、より詳細には嗜好性が良好である油脂組成物およびその製造方法に関する。
n3系脂肪酸は、ω3脂肪酸ともいわれ、ヒトが体内で生成できないことから、必須脂肪酸に分類されている。こうしたω3脂肪酸には、健康に寄与する様々な効果が明らかにされている。その効果を効率的に得るために、ω3脂肪酸を豊富に含む食物原料からの抽出や濃縮によってω3脂肪酸の含有量が高められた油脂組成物が開発され、市場に提供されている。すでに市販されている油脂組成物の例としては、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサペンタエン酸)を含む魚油が挙げられる。
一方、α−リノレン酸もω3脂肪酸の1種である。α−リノレン酸をトリグリセロールの形態で含有する植物性油脂としてアマニ油(フラックスシード油)やエゴマ油(シソ油)が知られている。これらの植物性油脂は、50%〜60%のα−リノレン酸を含有し、健康増進に関連する効果が期待されている。
しかし、こうしたα−リノレン酸を高含有量で含む食品の種類は少ない。例えば、サチャインチやクルミは、100g中におけるα−リノレン酸の含有量は、それぞれ23gおよび8.9gに過ぎない(非特許文献1)が、いずれもω3脂肪酸高含有食品として扱われている。
また、上記アマニ油は、ω3脂肪酸高含有食品の1種として分類されているが、当初は乾性油として工業原料に用いられるのみであった。アマニ油は、元々食用とするには不向きな風味があったためである。現在では、精製による改良が行われ、ほぼ無味無臭の製品として加工されているものが多いが、依然として食味に違和感がある消費者が存在する。
Composition of Foods Raw, Processed, Prepared USDA National Nutrient Database for Standard Reference, Release 26, U.S. Department of Agriculture, 2013年8月
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、ω3脂肪酸を比較的高い濃度で含有し、かつ食用に適した風味や呈味を有する油脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有する、油脂組成物であって、
該油脂組成物におけるリノール酸トランス体とリノレン酸トランス体との合計含有量が、該油脂組成物の重量を基準として0重量%〜0.5重量%であり、そして
該油脂組成物の酸価が0〜1である、油脂組成物である。
該油脂組成物におけるリノール酸トランス体とリノレン酸トランス体との合計含有量が、該油脂組成物の重量を基準として0重量%〜0.5重量%であり、そして
該油脂組成物の酸価が0〜1である、油脂組成物である。
1つの実施形態では、上記油脂組成物における不飽和脂肪酸の含有量は、該油脂組成物の重量を基準として72重量%〜100重量%である。
1つの実施形態では、上記油脂組成物におけるα−リノレン酸の含有量は、該油脂組成物の重量を基準として48重量%〜72重量%である。
1つの実施形態では、上記油脂組成物におけるビタミンEの含有量は、該油脂組成物100g中60mg〜130mgである。
1つの実施形態では、上記油脂組成物におけるヘキサナールの含有量は10ppm以下である。
1つの実施形態では、本発明の油脂組成物は食用油脂組成物である。
本発明はまた、食品素材と上記油脂組成物とを含有する、食品である。
本発明はまた、油脂組成物の製造方法であって、
トチュウ種子から搾油して原料油脂を得る工程、および
該原料油脂を170℃〜220℃の温度下で脱臭する工程、
を包含する、方法である。
トチュウ種子から搾油して原料油脂を得る工程、および
該原料油脂を170℃〜220℃の温度下で脱臭する工程、
を包含する、方法である。
1つの実施形態では、上記油脂組成物は食用油脂組成物である。
本発明によれば、ω3脂肪酸としてα−リノレン酸を比較的高い濃度で含有することにより、アマニ油などの従来の食用油に代わる食用油を提供することができる。本発明はまた、必ずしも高度かつ複雑な製造設備を必要とすることなく、人体への安全性に優れた油脂組成物を効率よく提供することができる。
以下、本発明について詳述する。
(油脂組成物)
本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有する。
本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有する。
トチュウ(Eucommia ulmoides O.)は、トチュウ目トチュウ科に属する木本性の蕎木である。
例えば、トチュウの種子に含まれる種皮を除く内容物(例えば、胚芽および胚乳)は、絶乾した状態で合計約20重量%もの油脂成分を有する。さらに、当該内容物に含まれる油脂成分は不飽和脂肪酸を含有し、特にω3脂肪酸を含有する。トチュウ種子の内容物に含まれる不飽和脂肪酸としては、例えばオレイン酸(C18:1)、リノール酸(C18:2)、およびα−リノレン酸(C18:3)が挙げられる。これらの不飽和脂肪酸のうち、α−リノレン酸(C18:3)はω3脂肪酸である。
本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有することにより、不飽和脂肪酸またはω3脂肪酸を比較的高い含有量で含有する。この点で、本発明の油脂組成物は、例えば後述の製造方法を用いることにより、油脂組成物の重量を基準として、好ましくは72重量%〜100重量%、より好ましくは81重量%〜100重量%の不飽和脂肪酸を含有する。あるいは、本発明の油脂組成物は、例えば後述の製造方法を用いることにより、油脂組成物の重量を基準として、好ましくは48重量%〜72重量%、より好ましくは54重量%〜66重量%のα−リノレン酸を含有する。
本発明の油脂組成物における、不飽和脂肪酸またはω3脂肪酸の上記含有量は、アマニ油やエゴマ油における不飽和脂肪酸またはω3脂肪酸の含有量と同等またはそれ以上である。このことから、例えば、人が、本発明の油脂組成物、アマニ油およびエゴマ油を各同量ずつ摂取することがあった場合、本発明の油脂組成物において同等またはそれ以上の不飽和脂肪酸またはω3脂肪酸を摂取することが可能である。
上記トチュウ種子由来の油脂成分はまた、ビタミンEを多く含有する。ここで、ビタミンEはトコフェロールとも呼ばれる脂溶性ビタミンの1種である。ビタミンEは、抗酸化作用を有し、例えば生体内の細胞膜を酸化障害から防御するように働く。
本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有することにより、ビタミンEを比較的高い含有量で含有する。この点で、本発明の油脂組成物は、例えば後述の製造方法を用いることにより、油脂組成物100g中、好ましくは60mg〜130mg、より好ましくは67mg〜120mgのビタミンEを含有する。
本発明の油脂組成物における、ビタミンEの上記含有量は、アマニ油やエゴマ油におけるビタミンEの含有量を遥かに上回るものである。このことから、例えば、人が、本発明の油脂組成物、アマニ油およびエゴマ油を各同量ずつ摂取することがあった場合、本発明の油脂組成物において最も多くのビタミンEを摂取することが可能である。
さらに、上記トチュウ種子由来の油脂成分では、リノール酸トランス体およびリノレン酸トランス体の含有量が比較的少ない。ここで、リノール酸トランス体およびリノレン酸トランス体は、脂肪酸鎖中にトランス型の二重結合を有するトランス型不飽和脂肪酸に分類されており、天然の動植物の脂肪中に極微量存在することが知られているが、一般的には油脂抽出条件、特に加熱によって生成することが知られている。トランス型不飽和脂肪酸は、例えば心臓疾患などのリスクを増加させる物質であるとも報告されており、様々な国において、人への摂取量も低減すべきものとして、食品における規制や表示義務、またはガイドラインを通じて注意喚起がなされている。
本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有することにより、ビタミンEを比較的高い含有量で含有する。この点で、本発明の油脂組成物は、例えば後述の製造方法を用いることにより、リノール酸トランス体とリノレン酸トランス体との合計含有量を当該油脂組成物の重量を基準として、0.5重量以下、すなわち0重量%〜0.5重量%、好ましくは0重量%〜0.3重量%という量に抑えることができる。
本発明の油脂組成物における、リノール酸トランス体およびリノレン酸トランス体の上記合計含有量は、アマニ油やエゴマ油に含まれる当該トランス体の合計含有量を遥かに下回るものである。このことから、本発明の油脂組成物は、摂取した人がこれらのトランス体によって自らの健康を損なうリスクを予め低減または解消することができる。
さらに、上記トチュウ種子由来の油脂成分は、通常、所定量のヘキサナールを含有する。ここで、ヘキサナールは鎖状脂肪族アルデヒドの1種であり、食品に含まれている場合、摂取した人が「青臭さ」を感じる原因物質の1つである。
本発明の油脂組成物は、トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有するものの、ヘキサナールを比較的低い含有量で含有する。この点で、本発明の油脂組成物は、例えば後述の製造方法を用いることにより、当該油脂組成物におけるヘキサナールの含有量を、好ましくは10ppm以下、より好ましくは8ppm以下という量に抑えることができる。
本発明の油脂組成物においてヘキサナールの含有量が、上記範囲を満足することにより、油脂組成物は、人が摂取した場合に「青臭さ、薬臭さ、酸化臭」のような不快な臭気を惹起する物質が低含有量に抑えられていることとなる。これにより、例えば、食用油として他の食品素材と一緒に混合または調理されるような場合でも、得られる食品自体の風味および/または呈味を損なうことが低減され得る。
本発明の油脂組成物はまた、0〜1、好ましくは0〜0.4の酸価を有する。ここで、用語「酸価」は、油脂(組成物)1グラム中に存在する遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数として表され、油脂の精製および変性の程度を示す指標として用いられている。一般に酸価が高くなるほど、当該油脂(組成物)の風味は悪化することが知られている。本発明の油脂組成物が、このような酸価の範囲を満たしていることにより、本発明の油脂組成物は、不快な臭気や風味はなく食用油として有用となる。
本発明の油脂組成物は、例えば、上記リノール酸トランス体およびリノレン酸トランス体の合計含有量の範囲、ならびに酸価の範囲を満たしている限りにおいて、トチュウ種子由来の油脂成分以外に他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、例えば、他の植物性油脂;動物性油脂;当該他の植物性油脂および動物性油脂のエステル交換油、水素添加油および分別油;ならびに当該他の植物性油脂および動物性油脂から抽出かつ精製された成分;が挙げられる。他の植物性油脂としては、例えば大豆油、ナタネ油、サフラワー油、米油、コーン油、ヒマワリ油、綿実油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、ハトムギ油、小麦胚芽油、シソ油、アマニ油、エゴマ油、サチャインチ油、クルミ油、キウイ種子油、サルビア種子油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、椿油、茶実油、ボラージ油、パーム油、パームオレイン、パームステアリン、やし油、パーム核油、カカオ脂、サル脂、シア脂、および藻油、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。動物性油脂としては、例えば魚油、ラード、牛脂、およびバター脂、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。他の植物性油脂および動物性油脂から抽出かつ精製された成分としては、例えば、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリルなどの中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT);エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸などの多価不飽和脂肪酸;ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。本発明の油脂組成物において、上記他の成分の含有量は必ずしも限定されず、上記リノール酸トランス体およびリノレン酸トランス体の合計含有量の範囲、ならびに酸価の範囲を満たしている限りにおいて、適切な量が当業者によって選択され得る。
本発明の油脂組成物は、例えば、人、家畜、家禽などの生物に対する栄養強化のための組成物として機能することができ、例えば食用油(食用油脂組成物)、餌料用油脂組成物として使用され得る。特に本発明の油脂組成物が食用油として使用される場合、例えばアマニ油、エゴマ油などの既存の食用油の代替品として種々の食品(例えば固形食品、半固形食品、飲料を包含する)に配合することができる。
本発明の油脂組成物が食用油脂組成物として使用される場合、当該油脂組成物は、様々な食品素材に添加、混合、練込み、付与等されることにより、所望の食品に加工することができる。本発明の油脂組成物が使用可能な食品としては、例えばハンバーグ、ミートボール、肉団子、ミートローフ、ミートパテ、チキンナゲット、ミートコロッケ、メンチカツ、つくね、ハム、ソーセージ、ウインナーなどの畜肉および水産加工品;食パン、菓子パン、デニッシュ・ペストリー、ブリオッシュ、バラエティーブレッド、バターロール、ソフトロール、ハードロール、スイートロール、米菓、蒸しパン、蒸しケーキ、パイ、どら焼、今川焼き、ホットケーキ、クレープ、バターケーキ、スポンジケーキ、クッキー、ビスケット、クラッカー、乾パン、プレッツエル、カットパン、ウェハース、サブレ、マカロン、シュー、ドーナツ、ワッフル、スコーン、発酵菓子、ピザ生地、中華饅頭等などのベーカリー製品;うどん、中華麺、そば、そうめん、冷麦、冷麺、ビーフン、きしめん、ちゃんぽん、にゅう麺、マカロニ、パスタ、スパゲッティーなどの麺類;餃子の皮、しゅうまいの皮、ラビオリの皮、ワンタンの皮、春巻きの皮などの惣菜;餅、求肥、団子などの餅製品;が挙げられる。
(油脂組成物の製造方法)
本発明の油脂組成物は、例えば以下のようにして製造することができる。
本発明の油脂組成物は、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、トチュウ種子から搾油され、原料油脂が作製される。
トチュウ種子は、不要な水分の混入を防止するために好ましくは乾燥種子が用いられ、より好ましくは絶乾した種子が用いられる。さらに、トチュウ種子は搾油効率を高めるために予め種皮を取り除き、胚芽や胚乳などの内容物が表出したものであってもよい。
トチュウ種子からの搾油は、当業者に公知の手段が使用され得る。当該搾油には、例えば、圧搾法、低温圧搾法、抽出法、圧抽法のいずれが採用されてもよい。特に抽出法では、超臨界二酸化炭素、二酸化炭素とエタノールとの超臨界混合流体などの超臨界流体を用いた超臨界抽出が採用されてもよい。超臨界抽出では、例えば、室温付近に近い状態で、酸素との接触を回避してトチュウ種子から油成分を抽出することができる。これにより、温度に不安定な物質の所望でない分解や反応を回避し、かつ酸化し易い物質の所望でない酸化を防止することができる。超臨界抽出に採用され得る条件は特に限定されず、適切な条件が当業者によって採用され得る。
このようにしてトチュウ種子から原料油脂を得ることができる。
得られた原料油脂は、必要に応じて、脱酸工程、脱ガム工程、および脱色工程のうちの1つまたはそれ以上が行われてもよい。本発明において、脱酸工程、脱ガム工程、および脱色工程はいずれも当業者に公知の手段を用いて行われ得る。
本発明では、次いで、原料油脂が所定の温度下で脱臭される。
この脱臭工程において採用される温度は、170℃〜220℃、好ましくは180℃〜210℃である。脱臭工程において採用される温度が170℃未満では、原料油脂からヘキサナール等の不快臭気成分を十分に取り除くことができず、得られた油脂組成物に青臭さ、薬臭さ、酸化臭などの不快臭や好適ではない風味および呈味が残存する場合がある。脱臭工程において採用される温度が220℃を超えると、トランス型脂肪酸が生成し易く、かつα−リノレン酸の変性が起こり易くなる場合がある。
なお、脱臭工程に採用される時間は当該工程に使用する原料油脂の量等によって変動することがあるため、特に限定されないが、例えば、0.5分間〜120分間、好ましくは5分間〜60分間の時間が採用され得る。脱臭工程がこのような時間内で行われることにより、トチュウ種子に基づく上記原料油脂の不快臭や好適ではない風味および呈味が適切に取り除かれ、食用油として適切な油脂組成物を得ることができる。
このようにして本発明の油脂組成物を製造することができる。
本発明の油脂組成物は、α−リノレン酸を含むω3脂肪酸を豊富に含有するとともに、消費者には所望されないトランス型脂肪酸の含有が極力抑えられている。これにより、より安全な油脂組成物として、上記食品だけでなく、飲料、化粧品、医薬品、医薬部外品などの種々の製品にも使用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1:トチュウ種子由来油脂の製造(E1))
乾燥させたトチュウ種子を、超臨界二酸化炭素を用いる超臨界流体抽出法によって抽出して、トチュウ種子由来の原料油脂(EP1)を得た。
乾燥させたトチュウ種子を、超臨界二酸化炭素を用いる超臨界流体抽出法によって抽出して、トチュウ種子由来の原料油脂(EP1)を得た。
次いで、上記で得られた原料油脂(EP1)に対して、以下のような精製処理を行った。
まず、原料油脂(EP1)に対して、添加濃度が7重量%となるように常温で水を添加して混合し、これを遠心分離機にかけて水相および油相に分離し、ガム質を含む水相を取り除いた。
その後、上記で得られた原料油脂(油相)に、酸価基準で110%に相当する、ボーメ度16Bhに調製した水酸化ナトリウムを添加し、発生したケン化物を遠心除去した。次いで、この油相に、油脂量に対して0.5重量%に相当する水酸化ナトリウムをさらに添加し、ケン化物を除去した後、中性になるまで水洗し、脱水することにより脱酸処理を行った。
上記脱酸処理の後、原料油脂に、1.5質量%の活性白土(硫酸処理白土,水澤化学工業株式会社製V2F)を添加して脱色を行い、濾過した。
その後、得られた原料油脂を、減圧下で200℃の水蒸気を30分間吹き込むことにより原料油脂の脱臭を行って、油脂(EA1)を得た。
(油脂の分析)
上記で作製された精製処理を行う前の原料油脂(EP1;「精製前油脂(EP1)」ともいう)と、精製処理を行った後の油脂(EA1;「精製後油脂(EA1)」ともいう)とを、日本油化学会基準油脂分析試験法2013年版に準拠して分析を行った。得られた結果を表1に示す。
上記で作製された精製処理を行う前の原料油脂(EP1;「精製前油脂(EP1)」ともいう)と、精製処理を行った後の油脂(EA1;「精製後油脂(EA1)」ともいう)とを、日本油化学会基準油脂分析試験法2013年版に準拠して分析を行った。得られた結果を表1に示す。
表1に示すように、精製後油脂(EA1)では、精製前油脂(EP1)と比較して、青臭さのような独特の臭気が失われており、酸価の値も著しく低下していたことがわかる。また、精製後油脂(EA1)では、α−リノレン酸(C18:3)が最も多く含まれており、その含有量60.2%は、市販のアマニ油やエゴマ油のα−リノレン酸含有量と同等またはそれ以上であった。一方、精製後油脂(EA1)では、リノール酸トランス体(C18:2T)およびリノレン酸トランス体(C18:3T)の含有量がいずれも低く、合計で0.4%に過ぎなかった。このことから、比較的低い温度で抽出、精製処理を行うことにより、トランス型脂肪酸の発生量を著しく低減することができたことがわかる。
(揮発性物質の分析)
上記で作製された精製前油脂(EP1)および精製後油脂(EA1)に含まれる揮発成分を、ソフトイオン化質量分析計(アナリティクセンス株式会社製AirSense)を用いて、1gのサンプル質量、20mLのバイアル容量、80℃かつ15分間の加熱条件、100mL/分の流量にて、バイアル内のヘッドスペースを5秒間の吸引により採取することにより、測定した。得られた結果を表2に示す。
上記で作製された精製前油脂(EP1)および精製後油脂(EA1)に含まれる揮発成分を、ソフトイオン化質量分析計(アナリティクセンス株式会社製AirSense)を用いて、1gのサンプル質量、20mLのバイアル容量、80℃かつ15分間の加熱条件、100mL/分の流量にて、バイアル内のヘッドスペースを5秒間の吸引により採取することにより、測定した。得られた結果を表2に示す。
表2に示すように、精製後油脂(EA1)では、精製前油脂(EP1)と比較して、表2内に記載される全ての揮発成分の揮発量が低減していた。特に精製処理を通じて、アセトアルデヒドおよびブタン/ペンタナールの揮発量の低下が著しかったことがわかる。
(ガスクロマトグラフィーによる分析)
上記で作製された精製前油脂(EP1)および精製後油脂(EA1)に含まれるヘキサナール、トランス−2−ヘプタナール、トランス−2−ヘキセナールおよび2,4−ヘプタジエナールの含有量を、Instant Connect水素炎イオン化検出器(FID)を備えるガスクロマトグラフィー分析装置(Thermo Fisher SCIENTIFIC社製TRACE130)を用いて分析した。得られた結果を表3に示す。
上記で作製された精製前油脂(EP1)および精製後油脂(EA1)に含まれるヘキサナール、トランス−2−ヘプタナール、トランス−2−ヘキセナールおよび2,4−ヘプタジエナールの含有量を、Instant Connect水素炎イオン化検出器(FID)を備えるガスクロマトグラフィー分析装置(Thermo Fisher SCIENTIFIC社製TRACE130)を用いて分析した。得られた結果を表3に示す。
表3に示す化合物は、油脂の酸化等によって生じ得るものであると考えられている。ここで、表3に示すように、精製後油脂(EA1)では、精製前油脂(EP1)と比較して、表3内に記載される全ての化合物の含有量が著しく低減していたことがわかる。
(呈味の評価)
上記で作製された精製前油脂(EP1)、精製後油脂(EA1)、および食用油としてエゴマ油(株式会社ライフコーポレーション製「毎日使いやすい えごま油」)について試食による呈味の評価を行った。
上記で作製された精製前油脂(EP1)、精製後油脂(EA1)、および食用油としてエゴマ油(株式会社ライフコーポレーション製「毎日使いやすい えごま油」)について試食による呈味の評価を行った。
まず、以下の5つのサンプル:
(1)精製前油脂(EP1)単独で構成されるもの;
(2)精製後油脂(EA1)単独で構成されるもの;
(3)精製後油脂(EA1)に適量の塩を添加して構成されるもの;
(4)エゴマ油単独で構成されるもの;および
(5)エゴマ油に適量の塩を添加して構成されるもの;
を準備し、10名のテスターが、これらのサンプルを:
(a)そのまま摂取した場合;
(b)カットしたトマトに適量付けてトマトとともに食した場合;
(c)カットサラダに適量かけてサラダとともに食した場合;
(d)食パン(山崎製パン株式会社製「スイートブレッド」)に適量付けてパンとともに食した場合;および
(e)生こんにゃくに適量付けてこんにゃくとともに食した場合;
についてそれぞれ以下の評価基準で採点し、得られた採点結果から「平均点±標準偏差」を算出した:
<評価基準>
5点:大変おいしいと感じた。
4点:おいしいと感じた。
3点:おいしいともおいしくないとも思わなかった。
2点:おいしくないが食べられないものではなかった。
1点:おいしくなく、食すること自体が困難であった。
(1)精製前油脂(EP1)単独で構成されるもの;
(2)精製後油脂(EA1)単独で構成されるもの;
(3)精製後油脂(EA1)に適量の塩を添加して構成されるもの;
(4)エゴマ油単独で構成されるもの;および
(5)エゴマ油に適量の塩を添加して構成されるもの;
を準備し、10名のテスターが、これらのサンプルを:
(a)そのまま摂取した場合;
(b)カットしたトマトに適量付けてトマトとともに食した場合;
(c)カットサラダに適量かけてサラダとともに食した場合;
(d)食パン(山崎製パン株式会社製「スイートブレッド」)に適量付けてパンとともに食した場合;および
(e)生こんにゃくに適量付けてこんにゃくとともに食した場合;
についてそれぞれ以下の評価基準で採点し、得られた採点結果から「平均点±標準偏差」を算出した:
<評価基準>
5点:大変おいしいと感じた。
4点:おいしいと感じた。
3点:おいしいともおいしくないとも思わなかった。
2点:おいしくないが食べられないものではなかった。
1点:おいしくなく、食すること自体が困難であった。
得られた結果を表4に示す。
表4に示すように、「(1)精製前油脂(EP1)」の結果は、(a)〜(e)のいずれの条件で食した場合も低い点数となり、食用油としては適していないことがわかる。これに対し、「(2)精製後油脂(EA1)」および「(3)精製後油脂(EA1)および塩」の結果は、それぞれ「(4)エゴマ油単独」および「(5)エゴマ油および塩」のものと比較して同等またはそれ以上の点数となっていた。このことから、上記精製後油脂(EA1)は、エゴマ油に匹敵する食用油として有用であることがわかる。
(実施例2:トチュウ種子由来油脂の製造(E2))
実施例1と同様にしてトチュウ種子由来の原料油脂(EP1)を得た。次いで、この原料油脂(EP1)に対して、添加濃度が3重量%となるように常温で水を添加して混合し、これを遠心分離機にかけて水相および油相に分離し、ガム質を含む水相を取り除いた。その後、上記で得られた原料油脂(油相)に、酸価基準で150%に相当する、ボーメ度16Bhに調製した水酸化ナトリウムを添加し、発生したケン化物を遠心除去した後、中性になるまで水洗し、脱水することにより脱酸処理を行った。
実施例1と同様にしてトチュウ種子由来の原料油脂(EP1)を得た。次いで、この原料油脂(EP1)に対して、添加濃度が3重量%となるように常温で水を添加して混合し、これを遠心分離機にかけて水相および油相に分離し、ガム質を含む水相を取り除いた。その後、上記で得られた原料油脂(油相)に、酸価基準で150%に相当する、ボーメ度16Bhに調製した水酸化ナトリウムを添加し、発生したケン化物を遠心除去した後、中性になるまで水洗し、脱水することにより脱酸処理を行った。
上記脱酸処理の後、得られた原料油脂を、オイルバススターラー装置(理工科学産業株式会社製RTC−II)および真空ポンプ(柴田科学株式会社製P型)を用いて減圧下で170℃にて20分間加熱することにより原料油脂の脱臭を行って、油脂(EA2)を得た。
得られた油脂(EA2)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。精製前油脂(EP1)の結果とともに、得られた結果を表5に示す。
(実施例3:トチュウ種子由来油脂の製造(E3))
脱臭の際の温度を180℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(EA3)を得た。この油脂(EA3)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
脱臭の際の温度を180℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(EA3)を得た。この油脂(EA3)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
(実施例4:トチュウ種子由来油脂の製造(E4))
脱臭の際の温度を190℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(EA4)を得た。この油脂(EA4)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
脱臭の際の温度を190℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(EA4)を得た。この油脂(EA4)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
(実施例5:トチュウ種子由来油脂の製造(E5))
脱臭の際の温度を200℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(EA5)を得た。この油脂(EA5)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
脱臭の際の温度を200℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(EA5)を得た。この油脂(EA5)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
(比較例1:トチュウ種子由来油脂の製造(C1))
脱臭の際の温度を230℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(CA1)を得た。この油脂(CA1)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
脱臭の際の温度を230℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして油脂(CA1)を得た。この油脂(CA1)について、実施例1と同様にして揮発性物質の分析を行った。得られた結果を表5に示す。
表5に示すように、実施例2〜5で得られた精製後油脂(EA2)〜(EA5)では、精製前油脂(EP1)と比較して、表5内に記載されるほぼ全ての揮発成分の揮発量が低減していた。特に精製処理を通じて、アセトアルデヒド、ブタン/ペンタナール、イソプロピルアルコール、およびホルムアルデヒドの揮発量の低下が著しかったことがわかる。これに対し、脱臭の際の温度を230℃に設定した比較例1の精製後油脂(CA1)では、精製前油脂(EP1)と比較して、アセトアルデヒド、ブタン/ペンタナール、イソプロピルアルコール、およびホルムアルデヒドの揮発量は低下していたものの、実施例2〜5の結果と比較して上昇していた。また、比較例1の精製後油脂(CA1)では、精製前油脂(EP1)と同様にアクロレインの揮発量が大きいものであった。このように、比較例1のように脱臭温度を230℃のように高く設定した場合には、揮発成分の揮発量が増加し、得られる油脂組成物の風味や呈味に影響を及ぼすおそれがあることがわかる。
(実施例6:トチュウ種子由来油脂の製造(E6))
実施例1と同様にしてトチュウ種子由来の原料油脂(EP1)を得た。次いで、この原料油脂(EP1)に対して、添加濃度が3重量%となるように常温で水を添加して混合し、これを遠心分離機にかけて水相および油相に分離し、ガム質を含む水相を取り除いた。その後、上記で得られた原料油脂(油相)に、酸価基準で150%に相当する、ボーメ度16Bhに調製した水酸化ナトリウムを添加し、発生したケン化物を遠心除去した後、中性になるまで水洗し、脱水することにより脱酸処理を行った。
実施例1と同様にしてトチュウ種子由来の原料油脂(EP1)を得た。次いで、この原料油脂(EP1)に対して、添加濃度が3重量%となるように常温で水を添加して混合し、これを遠心分離機にかけて水相および油相に分離し、ガム質を含む水相を取り除いた。その後、上記で得られた原料油脂(油相)に、酸価基準で150%に相当する、ボーメ度16Bhに調製した水酸化ナトリウムを添加し、発生したケン化物を遠心除去した後、中性になるまで水洗し、脱水することにより脱酸処理を行った。
上記脱酸処理の後、得られた原料油脂を、オイルバススターラー装置(理工化学産業株式会社製RTC−II)および真空ポンプ(柴田科学株式会社製P型)を用いて減圧下で200℃にて20分間加熱することにより原料油脂の脱臭を行って、油脂(EA6)を得た。
得られた油脂(EA6)について、Instant Connect水素炎イオン化検出器(FID)を備えるガスクロマトグラフィー分析装置(Thermo Fisher SCIENTIFIC社製TRACE130)を用いて、当該油脂中に含まれるビタミンEの含有量を測定した。精製前油脂(EP1)の結果とともに、得られた結果を表6に示す。
(比較例2:トチュウ種子由来油脂の製造(C2))
脱臭の際の温度を110℃に変更したこと以外は、実施例6と同様にして油脂(CA2)を得た。この油脂(CA2)について、実施例6と同様にして油脂中に含まれるビタミンEの含有量を測定した。得られた結果を表6に示す。
脱臭の際の温度を110℃に変更したこと以外は、実施例6と同様にして油脂(CA2)を得た。この油脂(CA2)について、実施例6と同様にして油脂中に含まれるビタミンEの含有量を測定した。得られた結果を表6に示す。
(比較例3:トチュウ種子由来油脂の製造(C3))
脱臭の際の温度を230℃に変更したこと以外は、実施例6と同様にして油脂(CA3)を得た。この油脂(CA3)について、実施例6と同様にして油脂中に含まれるビタミンEの含有量を測定した。得られた結果を表6に示す。
脱臭の際の温度を230℃に変更したこと以外は、実施例6と同様にして油脂(CA3)を得た。この油脂(CA3)について、実施例6と同様にして油脂中に含まれるビタミンEの含有量を測定した。得られた結果を表6に示す。
表6に示すように、精製前油脂(EP1)と比較して、脱臭温度を高めるほど得られる精製後油脂に含まれるビタミンEの含有量が低下する傾向にあった。しかし、実施例6で得られた精製後油脂(EA6)のビタミンEの含有量は、精製前油脂(EP1)のものと比較して、50%以上のビタミンEの含有量が保持されており、実施例6で採用したような脱臭温度では、ビタミンEの含有量の低下を比較的緩やかに抑えていたことがわかる。
本発明によれば、従来のアマニ油やエゴマ油に匹敵する高含有量のω3脂肪酸(α−リノレン酸)を含有するとともに、健康への悪影響が懸念されるトランス型脂肪酸の含有量を可能な限り低減することができる。本発明の油脂組成物は、アマニ油などの従来の食用油に代わる新たな食用油を提供することが可能である。本発明の油脂組成物は、例えば、食品分野、化粧品分野、医薬品分野などの幅広い分野において有用である。
Claims (9)
- トチュウ種子由来の油脂成分を主成分として含有する、油脂組成物であって、
該油脂組成物におけるリノール酸トランス体とリノレン酸トランス体との合計含有量が、該油脂組成物の重量を基準として0重量%〜0.5重量%であり、そして
該油脂組成物の酸価が0〜1である、油脂組成物。 - 前記油脂組成物における不飽和脂肪酸の含有量が、該油脂組成物の重量を基準として72重量%〜100重量%である、請求項1に記載の油脂組成物。
- 前記油脂組成物におけるα−リノレン酸の含有量が、該油脂組成物の重量を基準として48重量%〜72重量%である、請求項1または2に記載の油脂組成物。
- 前記油脂組成物におけるビタミンEの含有量が、該油脂組成物100g中60mg〜130mgである、請求項1から3のいずれかに記載の油脂組成物。
- 前記油脂組成物におけるヘキサナールの含有量が10ppm以下である、請求項1から4のいずれかに記載の油脂組成物。
- 食用油脂組成物である、請求項1から5のいずれかに記載の油脂組成物。
- 食品素材と請求項6に記載の油脂組成物とを含有する、食品。
- 油脂組成物の製造方法であって、
トチュウ種子から搾油して原料油脂を得る工程、および
該原料油脂を170℃〜220℃の温度下で脱臭する工程、
を包含する、方法。 - 前記油脂組成物が食用油脂組成物である、請求項8に記載の方法。
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CN103045357A (zh) * | 2012-12-24 | 2013-04-17 | 河南大学 | 杜仲籽油的提取精炼法 |
CN103113983A (zh) * | 2013-01-25 | 2013-05-22 | 灵宝金地杜仲产业有限公司 | 杜仲籽油精炼工艺 |
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Title |
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OPTIMIZATION OF SUPERCRITICAL CARBON DIOXIDE EXTRACTION OF EUCOMMIA ULMOIDES SEED OIL AND QUALITY EV, JPN6021043138, ISSN: 0004634690 * |
植物油の精製工程におけるトランス酸の生成および食用植物油脂に含まれるトランス酸について, 日本油化学会, JPN6021043140, ISSN: 0004634691 * |
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