[go: up one dir, main page]

JP2020092312A - 電子機器およびその制御方法 - Google Patents

電子機器およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020092312A
JP2020092312A JP2018227429A JP2018227429A JP2020092312A JP 2020092312 A JP2020092312 A JP 2020092312A JP 2018227429 A JP2018227429 A JP 2018227429A JP 2018227429 A JP2018227429 A JP 2018227429A JP 2020092312 A JP2020092312 A JP 2020092312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
projection
control value
light source
brightness
iris
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018227429A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7309352B2 (ja
Inventor
正樹 藤岡
Masaki Fujioka
正樹 藤岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018227429A priority Critical patent/JP7309352B2/ja
Publication of JP2020092312A publication Critical patent/JP2020092312A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7309352B2 publication Critical patent/JP7309352B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

【課題】複数の投影装置の間で個体差がある場合に、個体差に起因した輝度ムラなどが高精度に低減された合成画像を表示可能にする技術を提供する。【解決手段】本発明の電子機器は、複数の投影装置のそれぞれについて、投影画像の輝度とコントラスト比に関する投影情報を取得する取得手段と、各投影装置の投影情報に基づいて、前記複数の投影装置のそれぞれについて、投影装置の光源の輝度を制御する光源制御値と、投影装置のアイリスの状態を制御するアイリス制御値とを決定する決定手段と、前記複数の投影装置のそれぞれについて、前記決定手段で決定された光源制御値で前記光源の輝度が制御され、前記決定手段で決定されたアイリス制御値で前記アイリスの状態が制御されるように制御を行う制御手段と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、投影装置を制御する電子機器およびその制御方法に関する。
複数の投影装置がそれぞれ投影した複数の画像(投影画像)を組み合わせて1つの画像(合成画像)を表示する技術がある。このような技術を用いることで、高解像度の合成画像を表示できる。一例として、各々の投影画像の解像度(水平方向の画素数×垂直方向の画素数)が1920×1080である2台の投影装置を使用する場合を考える。この場合には、最大で3840×1080または1920×2160の解像度を有する合成画像を表示できる。
ここで、製造時の誤差や、投影装置の劣化(経時変化)などにより、複数の投影装置の間で、光源やパネル、光学系などの特性がばらつくことがある(個体差の発生)。上記技術では、複数の投影装置の間で個体差がある場合に、個体差に起因した輝度ムラなどが合成画像に発生する。
特許文献1には、複数の投影装置の輝度情報(光源の輝度)を取得し、輝度情報に基づいて目標値情報(光源の輝度の目標値)を生成し、目標値情報に基づいて光源の輝度を目標値に制御することが記載されている。特許文献2には、複数の投影装置のうち、黒レベル(投影画像の黒色の輝度)が高い投影装置の光彩絞り(アイリス)の状態を制御して、黒レベルが高い投影装置の黒レベルを他の投影装置の黒レベルに合致させることが記載されている。
特開2009−69597号公報 特開2005−258214号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように光源の輝度を制御しても、複数の投影装置の間で、特定の階調値に対応する投影輝度(投影画像の輝度)しか合わず、他の階調値に対応する投影輝度は合わない。このため、合成画像の輝度ムラ(複数の投影装置の間で個体差に起因した輝度ムラ)などを高精度に低減できない。特許文献2に記載の技術を用いて複数の投影装置の間で黒レベルが合うようにアイリスの状態を制御したり、特許文献1,2に記載の技術を組み合わせたりしても、同様の課題が生じる。
本発明は、複数の投影装置の間で個体差がある場合に、個体差に起因した輝度ムラなどが高精度に低減された合成画像を表示可能にする技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
複数の投影装置のそれぞれについて、投影画像の輝度とコントラスト比に関する投影情報を取得する取得手段と、
各投影装置の投影情報に基づいて、前記複数の投影装置のそれぞれについて、投影装置の光源の輝度を制御する光源制御値と、投影装置のアイリスの状態を制御するアイリス制御値とを決定する決定手段と、
前記複数の投影装置のそれぞれについて、前記決定手段で決定された光源制御値で前記光源の輝度が制御され、前記決定手段で決定されたアイリス制御値で前記アイリスの状態が制御されるように制御を行う制御手段と、
を有することを特徴とする電子機器である。
本発明の第2の態様は、
複数の投影装置のそれぞれについて、投影画像の輝度とコントラスト比に関する投影情報を取得するステップと、
各投影装置の投影情報に基づいて、前記複数の投影装置のそれぞれについて、投影装置の光源の輝度を制御する光源制御値と、投影装置のアイリスの状態を制御するアイリス制御値とを決定するステップと、
前記複数の投影装置のそれぞれについて、決定された光源制御値で前記光源の輝度が制御され、決定されたアイリス制御値で前記アイリスの状態が制御されるように制御を行うステップと、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法である。
本発明の第3の態様は、コンピュータを、上述した電子機器の各手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、複数の投影装置の間で個体差がある場合に、個体差に起因した輝度ムラなどが高精度に低減された合成画像を表示可能となる。
本実施形態に係る投影システムの構成例を示す図 本実施形態に係る投影装置の構成例を示すブロック図 本実施形態に係る処理フロー例を示すフローチャート 本実施形態に係る基本的な特性の一例を示す図 本実施形態に係る投影情報に一例を示す図 本実施形態に係る投影画像の輝度とコントラスト比の一例を示す図
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る投影システムの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る投影システムは、2台の投影装置100,200(プロジェクタ)と、ハブ500とを有する。投影装置100は画像1001(投影画像)を投影し、投影装置200は画像2001(投影画像)を投影する。これにより、不図示の投影面(スクリーン)上に、投影画像1001,2001を組み合わせた1つの画像(合成画像)が表示される。合成画像は、投影画像1001の一部と投影画像2001の一部とが重なり合う重畳領域3001を有する。さらに、投影装置100と投影装置200をハブ500を介して互いに接続することで、投影装置100と投影装置200が互いに通信可能とされている。なお、投影装置100と投影装置200の間の通信は、ハブ500を介した通信に限られない。例えば、投影装置100と投影装置200の間の通信として、無線LANルータを使用した無線通信が行われてもよい。投影装置100を他の装置を介さず投影装置200に直接接続し、投影装置100と投影装置200の間で他の装置を介さず直接通信が行われてもよい。なお、投影システムが有する投影装置の台数は2台より多くてもよい。
図2(A)は、投影装置100の構成例を示すブロック図である。投影装置100は、CPU110、RAM111、ROM112、操作部113、通信部114、輝度センサ115、画像入力部120、画像処理部140、光変調パネル制御部150、及び、光変
調パネル170R,170G,170Bを有する。投影装置100は、さらに、光源制御部130、アイリス制御部131、光源160、アイリス161、色分離部162、色合成部180、及び、投影光学系183、投影光学系制御部184を有する。CPU110、RAM111、ROM112、操作部113、通信部114、輝度センサ115、及び、画像入力部120は、バス199に接続されている。光源制御部130、アイリス制御部131、画像処理部140、光変調パネル制御部150、及び、投影光学系制御部184も、バス199に接続されている。バス199に接続された複数のブロック(動作ブロック)の間で、バス199を介したデータ(信号)の送受信を行うことができる。
CPU110は、投影装置100の各ブロックを制御する。ROM112には、CPU110の処理手順を記述したプログラム(制御プログラム)が格納されている。RAM111はワークメモリとして使用され、RAM111には、プログラムやデータが一時的に格納される。CPU110は、画像入力部120や通信部114によって取得された画像データ(静止画データや動画データ)を一時的に記憶し、ROM112に格納されたプログラムに従って、当該画像データに基づく画像(静止画や動画)を再生することもできる。
操作部113は、ユーザからの指示を受け付け可能な受付部であり、受け付けた指示に応じた指示信号をCPU110に送信する。例えば、操作部113は、スイッチやダイヤルなどを有する。操作部113は、リモートコントローラからの信号を受信し、受信した信号に応じた指示信号をCPU110に送信する信号受信部(赤外線受信部など)であってもよい。CPU110は、操作部113から送信された指示信号を受信すると、当該指示信号に応じて投影装置100の各ブロックを制御する。
通信部114は、外部装置との通信を行い、外部装置から画像データを取得したり、外部装置から制御信号を受信したりする。通信部114は、受信した制御信号をCPU110に送信する。CPU110は、通信部114から送信された制御信号を受信すると、当該制御信号に応じて投影装置100の各ブロックを制御する。通信部114の通信方式は特に限定されない。例えば、通信部114による通信は、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などを用いた通信である。画像入力部120の端子がHDMI(登録商標)端子である場合には、通信部114による通信は、画像入力部120のHDMI端子を介したCEC通信であってもよい。投影装置100(通信部114)と通信を行うことができれば、外部装置は特に限定されない。例えば、外部装置は、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモートコントローラなどである。
輝度センサ115は、投影画像1001の輝度(不図示の投影面上の輝度)を検出する。本実施形態では、輝度センサ115は、投影装置100に内蔵されており、投影画像1001の中心の輝度を検出する。なお、投影画像1001の輝度を検出できれば、輝度センサ115の構成は特に限定されない。例えば、輝度センサ115として、RGBセンサやカメラなどを用いることができる。輝度センサは、投影装置100とは別体の検出装置(投影装置100に対して着脱可能なRGBセンサやカメラなど)であってもよく、通信部114が、検出装置から検出値を取得してもよい。
画像入力部120は、外部装置から画像データを取得する。外部装置から画像データを取得できれば、外部装置は特に限定されない。例えば、外部装置は、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機などである。外部装置は、USBフラッシュメモリやSDカードのような記憶媒体(記憶装置)であってもよい。画像入力部120は、取得した画像データを画像処理部140に出力する。画像入力部120は、CPU110からの指示に基づき、取得した画像データをRAM
111に出力して記録することもできる。
光源制御部130は、光源160のオン/オフや輝度(光量)の制御を行うものであり、例えば制御用のマイクロプロセッサなどからなる。光源制御部130からの信号(制御値)で光源に供給する電圧または電流を制御することにより、光源160の輝度が制御される。なお、光源制御部130は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、CPU110が、ROM112に格納されたプログラムに従って、光源制御部130と同様の処理を実行してもよい。
光源160は、不図示の投影面に画像を投影するための光を発する。例えば、光源160は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、レーザー、LED、蛍光体などである。複数種類の光源の組み合わせが光源111として使用されてもよい。
光源制御値、投影画像の輝度、及び、投影画像のコントラスト比の対応関係(光源制御特性)は、一般的に図4(A)に示すような対応関係となる。光源制御値は、光源の輝度を制御するための制御値であり、光源制御値が大きいほど光源の輝度が高くなる。図4(A)において、横軸は光源制御値を示し、左側縦軸は投影画像の白輝度(白色の輝度)を示し、右側縦軸はコントラスト比を示す。実線は光源制御値と白輝度の対応関係(輝度特性)を表し、破線は光源制御値とコントラスト比の対応関係(コントラスト比特性)を表す。図4(A)に示すように、光源制御値(光源の輝度)の低下により、白輝度は低下する。一方で、コントラスト比は光源制御値に依らず一定である。なお、図4(A)では光源制御値の低下に対して白輝度が線形に低下しているが、光源制御値の低下に対して白輝度が非線形に低下してもよい。
本実施形態では、基本的な(基準の)光源制御特性の情報として、図4(B)に示すようなテーブルがROM112に格納されている。図4(B)のテーブルは、所定の間隔で光源制御値を変えながら得られた白輝度とコントラスト比を用いて生成できる。図4(B)のテーブルは光源制御値、白輝度、及び、コントラスト比の3つの要素を示す。図4(B)のテーブルでは、光源制御値が100%のとき、すなわち光源の輝度が上限輝度のときに、白輝度が100%となり、コントラスト比が1倍となるように、白輝度とコントラスト比の値が正規化されている。
アイリス制御部131は、アイリス161の状態(開閉状態)の制御するものであり、例えば制御用のマイクロプロセッサなどからなる。アイリス制御部131からの信号(制御値)でモーターを駆動することにより、アイリス161の状態が制御される。なお、アイリス制御部131は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、CPU110が、ROM112に格納されたプログラムに従って、アイリス制御部131と同様の処理を実行してもよい。
アイリス161は、光源111から発せられて色分離部162に入射する光量を制御する絞りである。具体的には、アイリス制御部131によってアイリス161の状態が制御されることにより、色分離部162に入射する光量が制御される。
アイリス制御値、投影画像の輝度、及び、投影画像のコントラスト比の対応関係(アイリス制御特性)は、一般的に図4(C)に示すような対応関係となる。アイリス制御値は、アイリスの状態を制御するための制御値であり、アイリス制御値の増加によりアイリスが徐々に開く。図4(C)において、横軸はアイリス制御値を示し、左側縦軸は投影画像の白輝度を示し、右側縦軸はコントラスト比を示す。実線はアイリス制御値と白輝度の対応関係(輝度特性)を表し、破線はアイリス制御値とコントラスト比の対応関係(コントラスト比特性)を表す。図4(C)に示すように、アイリス制御値の低下により(アイリ
スがクローズ状態(完全に閉じた状態)に近づくことにより)、白輝度が非線形に低下する。一方で、アイリス制御値の低下により、コントラスト比は非線形に上がる。なお、アイリス制御特性は図4(C)の特性に限られない。
本実施形態では、基本的な(基準の)アイリス制御特性の情報として、図4(D)に示すようなテーブルがROM112に格納されている。図4(D)のテーブルは、所定の間隔でアイリス制御値を変えながら得られた白輝度とコントラスト比を用いて生成できる。図4(D)のテーブルはアイリス制御値、白輝度、及び、コントラスト比の3つの要素を示す。図4(D)のテーブルでは、アイリス制御値が100%のとき、すなわちアイリスがオープン状態(完全に開いた状態;開放状態)のときに、白輝度が100%となり、コントラスト比が1倍となるように、白輝度とコントラスト比の値が正規化されている。
画像処理部140は、画像入力部120や通信部114によって取得された画像データに画像処理を施し、画像処理後の画像データを光変調パネル制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサなどからなる。画像処理部140で行われる画像処理は、例えば、フレーム数を変更する処理、画素数を変更する処理(解像度変換処理)、画像の形状を変更する処理(キーストン補正処理など)等である。色補正処理、OSD重畳処理、ブレンド処理などが行われてもよい。画像処理部140は、CPU110から各ブロックに出力された制御情報に基づいて画像処理を行ってもよい。なお、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、CPU110が、ROM112に格納されたプログラムに従って、画像処理部140と同様の処理を実行してもよい。画像処理部140の詳細な構成については、図2(B)を用いて後述する。
光変調パネル制御部150は、画像処理部140から出力された画像データに基づいて、光変調パネル170R,170G,170Bの光変調率(光変調率分布)を制御する。例えば、光変調パネル制御部150は、光変調パネル170R,170G,170Bに印可する電圧を制御することにより、光変調パネル170R,170G,170Bの光変調率を制御する。
光変調パネル170R,170G,170Bのそれぞれは、画像処理部140から出力された画像データに基づく光変調率(光変調率分布)で光を変調する光変調パネルである。画像処理部140から出力された画像データに基づく光変調率で光を変調することで、当該画像データに基づく画像が光変調パネル170R,170G,170Bに表示される。光変調パネル170R,170G,170Bのそれぞれは、例えば、画像処理部140から出力された画像データに基づく透過率(透過率分布)で光を透過する透過パネルであり、液晶パネルなどである。光変調パネル170R,170G,170Bのそれぞれは複数の光変調素子(液晶素子など)を有し、画像処理部140から出力された画像データに基づいて各光変調素子の光変調率が制御される。
光変調パネル170Rは、赤色に対応する光変調パネルであり、色分離部162によって得られた赤色光を変調する。光変調パネル170Gは、緑色に対応する光変調パネルであり、色分離部162によって得られた緑色光を変調する。光変調パネル170Bは、青色に対応する光変調パネルであり、色分離部162によって得られた青色光を変調する。
色分離部162は、光源160から発せられてアイリス161を通った光を、赤色光、緑色光、及び、青色光に分離する。例えば、色分離部162は、ダイクロイックミラーやプリズムなどである。なお、赤色光を発する光源、緑色光を発する光源、及び、青色光を発する光源の組み合わせを光源160として使用する場合には、色分離部162は不要である。
色合成部180は、光変調パネル170Rによる変調(透過)後の赤色光、光変調パネル170Gによる変調(透過)後の緑色光、及び、光変調パネル170Bによる変調(透過)後の青色光を合成する。例えば、色合成部180は、ダイクロイックミラーやプリズムなどである。色合成部180による合成後の光は、投影光学系183に送られる。
投影光学系制御部184は、投影光学系183を制御するものであり、例えば制御用のマイクロプロセッサなどからなる。なお、投影光学系制御部184は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、CPU110が、ROM112に格納されたプログラムに従って、投影光学系制御部184と同様の処理を実行してもよい。
投影光学系183は、色合成部180からの光を投影面に投影する。例えば、投影光学系183は、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータなどを有する。レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像1001(光の投影によって投影面上に表示された画像)の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。画像処理部140から出力された画像データに基づいて光変調パネル170R,170G,170Bの光変調率(光変調率分布)が制御されていれば、画像処理部140から出力された画像データに基づく画像が投影画像1001として得られる。
図2(B)は、画像処理部140の構成例を示すブロック図である。画像処理部140は、解像度変換部141、色補正部142、OSD重畳部143、ブレンド処理部144、変形処理部145、及び、フレームメモリ146を有する。
解像度変換部141は、画像処理部140に入力された画像データ(入力画像)の解像度(画素数;画像サイズ)を、CPU110により指定された解像度に変換し、変換後の画像データを色補正部142に出力する。本実施形態では、解像度変換部141は、光変調パネル170R,170G,170Bの解像度(光変調パネル170R,170G,170Bで表示可能な画像の解像度の上限)に合うように入力画像の解像度を変換する。一例として、入力画像の解像度(水平方向の画素数×垂直方向の画素数)が1280×720であり、且つ、光変調パネル170R,170G,170Bの解像度が1920×1080である場合を考える。この場合には、入力画像の水平サイズ(水平方向の画素数)と垂直サイズ(垂直方向の画素数)とをそれぞれ1.5倍に拡大することにより、入力画像の解像度が1920×1080に変換される。このように、入力画像のアスペクト比(水平方向の画素数と垂直方向の画素数の比)が光変調パネル170R,170G,170Bと等しい場合には、入力画像を単純に拡大または縮小すればよい。ただし、入力画像の解像度が1024×768である場合のように、入力画像のアスペクト比が光変調パネル170R,170G,170Bのアスペクト比と異なることがある。この場合には、入力画像の水平サイズと垂直サイズの一方が光変調パネル170R,170G,170Bに合うように、入力画像のアスペクト比を維持しながら入力画像が拡大または縮小される。拡大または縮小後の画像は光変調パネル170R,170G,170Bの中央部で表示され、光変調パネル170R,170G,170Bの残りの部分では黒画像が表示される。
色補正部142は、解像度変換部141から出力された画像データに、カラーマトリクス変換、クロマ処理、ガンマ処理、色空間変換などの色補正処理を施し、色補正処理後の画像データをOSD重畳部143に出力する。本実施形態では、投影画像1001の色が、CPU110により指定された色となるように、色補正処理が行われる。
OSD重畳部143は、CPU110により指定されたグラフィック画像(OSD(On Screen Display)画像;設定メニューや、重畳領域3001の投影位置を調整するためのパターンなど)のデータを生成する。そして、OSD重畳部143は
、生成したデータを、色補正部142から出力された画像データに合成し(生成したグラフィック画像を、色補正部142から出力された画像に重ね)、合成後の画像データをブレンド処理部144に出力する。
ブレンド処理部144は、投影画像1001のうち重畳領域3001に対応する部分の輝度を低減するための画像処理(ブレンド処理;減光処理)を、OSD重畳部143から出力された画像データに施す。そして、ブレンド処理部144は、ブレンド処理後の画像データを変形処理部145に出力する。本実施形態では、重畳領域3001の幅と位置がCPU110により指定され、ブレンド処理部144は、CPU110により指定されたそれらに基づいてブレンド処理を行う。重畳領域3001の幅と位置の取得方法は特に限定されない。例えば、ユーザが操作部113を用いて重畳領域3001の幅と位置を入力することによって、重畳領域3001の幅と位置が取得されてもよい。ブレンド処理は、重畳領域3001の輝度(投影画像1001の輝度と投影画像2001の輝度との合計)を、投影画像1001のうち重畳領域3001以外の部分の輝度に合わせるための処理である。
変形処理部145は、CPU110により指定された形状(任意の形状)に画像の形状を変更をする変形処理を、ブレンド処理部144から出力された画像データに施し、変形処理後の画像データをフレームメモリ146に書き込む。フレームメモリ146は、例えば、1フレーム分の画像データを記憶可能なメモリである。フレームメモリ146への書き込みの完了後に、変形処理部145は、画像データをフレームメモリ146から読み出し、光変調パネル制御部150に出力する。変形処理では、例えば、所定の変形式と、複数の画素(画像の一部の画素)の変形前後の位置関係とに基づいて、画像全体の各画素の変形前後の位置関係が算出され、算出された位置関係に基づいて画像が変形される。
投影装置200は、投影装置100(図2(A),2(B))と同様の構成を有する。投影装置200の各ブロックでは、「投影装置100」を「投影装置200」に、「投影画像1001」を「投影画像2001」に読み替えた処理が行われる。
投影装置100,200では、投影画像1001,2001の合成画像を表示する際に、動作モードとしてマスターモードまたはスレーブモードが設定される。操作部113を介して得られるユーザ指定に応じて動作モードが設定されてもよいし、通信部114を介して接続される外部装置からの指示に応じて設定されてもよい。本実施形態では、投影装置100がマスターモードで動作し、投影装置200がスレーブモードで動作するものとして説明を行う。
図3(A)は、マスターモードの投影装置100が実行する処理(マスターモード処理)の処理フロー例を示すフローチャートである。
ステップS300にて、投影装置100のCPU110は、投影画像1001の輝度とコントラスト比に関する投影情報(光源制御特性とアイリス制御特性の情報)を更新して取得する。そして、投影装置100のCPU110は、取得した投影情報を、投影装置100のRAM111に格納する。更新方法については、図3(C)のフローチャートを用いて後述する。本実施形態では、光源制御値100%およびアイリス制御値100%の場合に、投影装置100の白輝度が2000lxであり、投影装置100のコントラスト比が1000:1であるとする。そして、投影装置100の光源制御特性の情報として図5(A)のテーブルが得られ、投影装置100のアイリス制御特性の情報として図5(B)のテーブルが得られたとする。図5(A),5(B)のテーブルは、図4(B),4(D)と同様の構造を有する。但し、白輝度もコントラスト比も正規化されていない値で示されている。図5(A)のテーブルは、アイリス制御値100%の場合の値を示し、図5(
B)のテーブルは、光源制御値100%の場合の値を示す。
なお、マスターモード処理の度に投影情報を更新しなくてもよく、例えば、定期的に投影情報を更新するようにしてもよい。定期的に投影情報を更新する場合には、投影装置100のCPU110は、更新後の投影情報をROM112に格納する。そして、ステップS300にて、投影装置100のCPU110は、投影装置100の投影情報をROM112から読み出してRAM111に格納する。投影装置100の投影情報の更新により、投影装置100の劣化による特性の変化(経時変化)を反映した投影情報を得ることができ、投影装置100の投影情報を用いた処理の精度を向上させることができる。
ステップS301にて、投影装置100のCPU110は、投影装置100の通信部114を介して、スレーブモードで動作する全ての投影装置に投影情報を要求する。本実施形態では、投影装置100のCPU110は、投影装置200に、投影装置200の投影情報を要求する。
ステップS302にて、投影装置100のCPU110は、スレーブモードで動作する各投影装置(本実施形態では投影装置200)から送信された投影情報を受信し、受信した投影情報を投影装置100のRAM111に格納する。本実施形態では、光源制御値100%およびアイリス制御値100%の場合に、投影装置200の白輝度が1900lxであり、投影装置200のコントラスト比が1500:1であるとする。そして、投影装置200の光源制御特性の情報として図5(C)のテーブルが得られ、投影装置200のアイリス制御特性の情報として図5(D)のテーブルが得られたとする。図5(C),5(D)のテーブルは、図4(B),4(D)と同様の構造を有する。但し、白輝度もコントラスト比も正規化されていない値で示されている。図5(C)のテーブルは、アイリス制御値100%の場合の値を示し、図5(D)のテーブルは、光源制御値100%の場合の値を示す。
ステップS303にて、投影装置100のCPU110は、スレーブモードで動作する全ての投影装置から投影情報を受信したか否かを判断する。例えば、投影装置100のCPU110は、投影システムが有する投影装置の台数(投影装置100に接続された他の投影装置の台数に1台(投影装置100分)を加算した台数)が、RAM111に格納されている投影情報の個数に一致しているか確認する。投影装置100のCPU110は、一致の場合に、スレーブモードで動作する全ての投影装置から投影情報を受信したと判断し、不一致の場合に、投影情報を受信していない投影装置(スレーブモードで動作する投影装置)が存在すると判断する。スレーブモードで動作する全ての投影装置から投影情報を受信したと判断された場合はステップS304へ処理が進められ、投影情報を受信していない投影装置が存在すると判断された場合はステップS302へ処理が戻される。
ステップS304にて、投影装置100のCPU110は、投影システムの全ての投影装置の間で投影画像の輝度とコントラスト比が等しくなるように、各投影装置の投影情報に基づいて、各投影装置の光源制御値とアイリス制御値を決定する。
光源制御値とアイリス制御値を決定方法について、具体的に説明する。本実施形態では、投影装置100のCPU110は、最初にアイリス制御値を決定する。図4(C),4(D)に示すように、アイリス制御値の低下によりコントラスト比は上がる。このため、投影装置100のCPU110は、アイリス制御値100%の場合の、複数の投影装置にそれぞれ対応する複数のコントラスト比の最大値に対応するように、各投影装置のアイリス制御値を決定する。本実施形態では、アイリス制御値100%の場合に、投影装置100のコントラスト比は1000:1であり、投影装置200のコントラスト比は1500:1である。このため、投影装置100のCPU110は、投影装置200のアイリス制
御値として100%を決定し、投影装置100のアイリス制御値として、コントラスト比1500に対応するアイリス制御値60%(図5(B))を決定する。
次に、投影装置100のCPU110は、光源制御値を決定する。白輝度には上限がある。このため、投影装置100のCPU110は、決定したアイリス制御値でアイリスの状態が制御され且つ光源制御値が100%である場合の、複数の投影装置にそれぞれ対応する複数の白輝度の最小値に対応するように、各投影装置の光源制御値を決定する。本実施形態では、光源制御値100%且つアイリス制御値60%に対応する投影装置100の白輝度は1800lx(図5(B))である。そして、光源制御値100%且つアイリス制御値100%に対応する投影装置200の白輝度は1900lx(図5(C),5(D))である。このため、投影装置100のCPU110は、投影装置100の光源制御値として100%を決定し、投影装置200の光源制御値として、白輝度1800lxに対応する光源制御値を決定する。具体的には、投影装置100のCPU110は、図5(C)の情報を用いた線形補間により、光源制御値100%の白輝度1520lxと、光源制御値80%の白輝度1900lxとから、投影装置200の光源制御値94.74%を算出する。
なお、投影システムの全ての投影装置の間で投影画像の輝度とコントラスト比が等しくなれば、光源制御値とアイリス制御値を決定方法は特に限定されない。例えば、100%よりも低いアイリス制御値の最大コントラスト比(複数の投影装置にそれぞれ対応する複数のコントラスト比の最大値)に対応するように、各投影装置のアイリス制御値が決定されてもよい。同様に、100%よりも低い光源制御値の最小白輝度(複数の投影装置にそれぞれ対応する複数の白輝度の最小値)に対応するように、各投影装置の光源制御値が決定されてもよい。複数の投影装置の間における投影画像の輝度やコントラスト比の違いが目立たなければ、複数の投影装置の間で投影画像の輝度とコントラスト比が完全に等しくなくてもよい。
また、投影画像の輝度とコントラスト比に関する情報であれば、投影情報は特に限定されない。例えば、テーブルにおける複数の制御値(光源制御値やアイリス制御値)の刻み間隔は、20%より小さくても大きくてもよいし、等間隔であってもなくてもよい。テーブルに示されていない値を得るための補間は、スプライン補間などであってもよい。スプライン補間を行えば、線形補間を行う場合よりも高精度に制御値を算出できる。制御値の変化により白輝度やコントラスト比が非線形に変化する場合には、制御値の刻み間隔が小さいほど高精度に制御値を決定できる。投影情報や上記処理において、白輝度でなく、黒色やグレー色などの他の所定の色の輝度が使用されてもよい。複数の色のそれぞれの輝度が使用されてもよい。光源制御特性の情報に対応するアイリス制御値は100%より低くてもよい(100%とは異なる他の所定値であってもよい)。アイリス制御特性の情報に対応する光源制御値も100%より低くてもよい(100%とは異なる他の所定値であってもよい)。光源制御特性やアイリス制御特性の情報は、テーブルでなく、関数であってもよい。
ステップS305,S306にて、投影装置100のCPU110は、各投影装置について、ステップS304で決定した光源制御値で光源の輝度が制御され、ステップS304で決定したアイリス制御値でアイリスの状態が制御されるように制御を行う。具体的には、ステップS305にて、投影装置100のCPU110は、ステップS304で決定した光源制御値100%を光源制御部130に送信して設定し、ステップS304で決定したアイリス制御値60%をアイリス制御部131に送信して設定する。ステップS306にて、投影装置100のCPU110は、投影装置100の通信部114を介して、スレーブモードで動作する全ての投影装置に、ステップS304で決定した光源制御値とアイリス制御値を送信する。本実施形態では、投影装置100のCPU110は、投影装置
200の光源制御値94.74%とアイリス制御値100%を、投影装置200に送信する。
図3(B)は、スレーブモードの投影装置200が実行する処理(スレーブモード処理)の処理フロー例を示すフローチャートである。
ステップS320にて、投影装置200のCPU110は、マスターモードで動作する投影装置100から投影装置200の通信部114を介して投影情報の要求(図3(A)のステップS301の要求)を受信したか否かを判断する。要求を受信したと判断されるまでステップS320の処理が繰り返され、要求を受信したと判断された場合にステップS321へ処理が進められる。
ステップS321にて、投影装置200のCPU110は、投影画像2001の輝度とコントラスト比に関する投影情報(光源制御特性とアイリス制御特性の情報)を更新して取得する。そして、投影装置200のCPU110は、取得した投影情報を、投影装置200のRAM111に格納する。更新方法については、図3(C)のフローチャートを用いて後述する。上述したように、本実施形態では、光源制御値100%およびアイリス制御値100%の場合に、投影装置200の白輝度は1900lxであり、投影装置200のコントラスト比は1500:1である。そして、投影装置200の光源制御特性の情報として図5(C)のテーブルが得られ、投影装置200のアイリス制御特性の情報として図5(D)のテーブルが得られる。
なお、スレーブモード処理の度に投影情報を更新しなくてもよく、例えば、定期的に投影情報を更新するようにしてもよい。定期的に投影情報を更新する場合には、投影装置200のCPU110は、更新後の投影情報をROM112に格納する。そして、ステップS321にて、投影装置200のCPU110は、投影装置200の投影情報をROM112から読み出してRAM111に格納する。投影装置200の投影情報の更新により、投影装置200の劣化による特性の変化(経時変化)を反映した投影情報を得ることができ、投影装置200の投影情報を用いた処理の精度を向上させることができる。
ステップS322にて、投影装置200のCPU110は、投影装置200の通信部114を介して、マスターモードで動作する投影装置100に、ステップS321で取得した(RAM111に格納した)投影情報を送信する。
ステップS323にて、投影装置200のCPU110は、マスターモードで動作する投影装置100から投影装置200の通信部114を介して光源制御値とアイリス制御値(図3(A)のステップS306の制御値)を受信したか否かを判断する。光源制御値とアイリス制御値を受信したと判断されるまでステップS323の処理が繰り返され、光源制御値とアイリス制御値を受信したと判断された場合にステップS324へ処理が進められる。本実施形態では、光源制御値94.74%とアイリス制御値100%が受信されて、ステップS324へ処理が進められる。
ステップS324にて、投影装置200のCPU110は、ステップS323で受信した光源制御値94.74%を光源制御部130に送信して設定し、ステップS323で受信したアイリス制御値100%をアイリス制御部131に送信して設定する。
図3(C)は、図3(A)のステップS300および図3(B)のステップS321で行われる更新処理(投影情報を更新する処理)の処理フロー例を示すフローチャートである。図3(A)のステップS300の更新処理の場合は、以下の説明における各ブロックは投影装置100のブロックであり、図3(B)のステップS321の更新処理の場合は
、以下の説明における各ブロックは投影装置200のブロックである。
ステップS340にて、CPU110は、投影画像として全白パターン(全体が白色の画像)を表示する。具体的には、CPU110は、全白パターンを生成するよう画像処理部140のOSD重畳部143に指示し、生成された全白パターンを光変調パネル170R,170G,170Bに表示するよう光変調パネル制御部150に指示する。これにより、全白パターンが投影面に投影され、投影面に投影された全白パターンの輝度(白輝度)が輝度センサ115で検出されるようになる。
ステップS341にて、CPU110は、投影面に投影された全白パターンの輝度(白輝度)を輝度センサ115から取得する。
ステップS342にて、CPU110は、投影画像として全黒パターン(全体が黒色の画像)を表示する。具体的には、CPU110は、全黒パターンを生成するよう画像処理部140のOSD重畳部143に指示し、生成された全黒パターンを光変調パネル170R,170G,170Bに表示するよう光変調パネル制御部150に指示する。これにより、全黒パターンが投影面に投影され、投影面に投影された全黒パターンの輝度(黒輝度)が輝度センサ115で検出されるようになる。
ステップS343にて、CPU110は、投影面に投影された全黒パターンの輝度(黒輝度)を輝度センサ115から取得する。
ステップS344にて、CPU110は、ステップS341で取得した白輝度LwとステップS343で取得した黒輝度Lbとの比を、現在のアイリス制御値と光源制御値に対応するコントラスト比として算出する。具体的には、コントラスト比として、Lw/Lb:1が算出される。
ステップS345にて、CPU110は、ステップS341で取得した白輝度、ステップS344で算出したコントラスト比、及び、基本的な特性の情報(図4(B),(D))に基づいて、投影情報(光源制御特性とアイリス制御特性)を更新する。本実施形態では、CPU110は、ステップS341で取得した白輝度と、ステップS344で算出したコントラスト比とを、基本的な特性の情報に当てはめて、更新後の投影情報を得る。
光源制御値100%且つアイリス制御値100%で、白輝度2000lxとコントラスト比1000:1が得られると、図4(B),(D)のテーブルを用いて、更新後の投影情報として図5(A),5(B)のテーブルが得られる。例えば、図4(D)のテーブルでは、アイリス制御値60%に白輝度90%とコントラスト比1.5倍とが対応付けられている。このため、図5(B)に示すように、アイリス制御値60%に対応する白輝度として2000lx×90%=1800lxが算出され、アイリス制御値60%に対応するコントラスト比として1000×1.5=1500(:1)が算出される。そして、他の光源制御値や他のアイリス制御値についても同様の演算が行われ、図5(A),5(B)のテーブルが得られる。光源制御値100%且つアイリス制御値100%で、白輝度1900lxとコントラスト比1500:1が得られると、図4(B),(D)のテーブルを用いて、更新後の投影情報として図5(C),5(D)のテーブルが得られる。
なお、投影情報の更新方法は上記方法に限られない。例えば、光源制御値とアイリス制御値を変えながら、光源制御値とアイリス制御値の組み合わせごとに、白輝度の検出、黒輝度の検出、及び、コントラスト比の算出が行われてもよい。そして、各組み合わせの白輝度とコントラスト比を用いて、更新後の投影情報が生成されてもよい。白輝度の検出、黒輝度の検出、及び、コントラスト比の算出が外部装置で行われてもよい。そして、ユー
ザが操作部113を用いて白輝度やコントラスト比を入力してもよいし、外部装置から通信部114を介して白輝度やコントラスト比が取得されてもよい。白色領域(白色の領域)と黒色領域(黒色の領域)を有する1つの画像が表示され、当該画像から白色領域の輝度(白輝度)と黒色領域の輝度(黒輝度)とが検出されてもよい。
図6(A)〜6(C)を用いて、本実施形態の効果の具体例について説明する。図6(A)〜6(C)は、投影画像1001,2001(投影装置100,200の投影画像)の輝度の一例を示す。簡単のため、投影画像1001,2001の輝度として0〜15の15段階の輝度レベルが示されている。輝度レベル0は輝度0%に対応し、輝度レベル15は輝度100%に対応する。
図6(A)は、本実施形態の処理(図3(A)〜3(C)の処理)を実行する前の状態を示す。図6(A)では、投影画像1001の輝度は投影画像2001の輝度よりも相対的に高く、投影画像1001のコントラスト比は投影画像2001のコントラスト比よりも低い。
図6(B)は、複数の投影画像の白輝度が合うように光源の輝度のみを制御する従来技術の結果を示す。図6(B)では、投影画像1001の輝度レベル15は投影画像2001の輝度レベル15に一致している。しかしながら、投影画像1001のコントラスト比が投影画像2001のコントラスト比よりも低い状態は維持されており、輝度レベル15以外の輝度レベルは投影画像1001と投影画像2001の間で異なっている。このため、投影画像1001と投影画像2001の境界部分における輝度段差などの画質劣化が視認される。
図6(C)は、本実施形態の処理(図3(A)〜3(C)の処理)を実行した後の状態を示す。図6(C)では、図6(B)とは異なり、投影装置100のアイリスを制御することで、投影画像1001のコントラスト比を投影画像2001のコントラスト比に一致させている。さらに、光源の輝度を制御することで、投影画像1001の輝度レベル15を投影画像2001の輝度レベル15に一致させている。これにより、投影画像1001と投影画像2001の間で、0〜15の全ての輝度レベルを一致させることができる。その結果、投影画像1001と投影画像2001の境界部分における輝度段差などの画質劣化を十分に低減する(解消する)ことができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、複数の投影装置の間で投影画像の輝度とコントラスト比が一致するように、各投影装置の光源とアイリスが制御される。これにより、複数の投影装置の間で個体差がある場合に、個体差に起因した輝度ムラなどが高精度に低減された合成画像を表示可能となる。
なお、本実施形態では、複数の投影装置のうちの1台がマスターモード処理を行い、残りがスレーブモード処理を行う例を説明したが、マスターモード処理を行う電子機器は投影装置でなくてもよい。例えば、複数の投影装置とは異なる情報処理装置(パーソナルコンピュータなど)が、マスターモード処理(具体的には、図3(A)のステップS301〜S304,S306の処理)を行い、全ての投影装置がスレーブモード処理を行ってもよい。
なお、本実施形態(図2(A),2(B))の各ブロックは、個別のハードウェアであってもよいし、そうでなくてもよい。2つ以上のブロックの機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。1つのブロックの複数の機能のそれぞれが、個別のハードウェアによって実現されてもよい。1つのブロックの2つ以上の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。また、各ブロックは、ハードウェアによって実現されても
よいし、そうでなくてもよい。例えば、装置が、プロセッサと、制御プログラムが格納されたメモリとを有していてもよい。そして、装置が有する少なくとも一部のブロックの機能が、プロセッサがメモリから制御プログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
なお、本実施形態(上述した変形例を含む)はあくまで一例であり、本発明の要旨の範囲内で本実施形態の構成を適宜変形したり変更したりすることにより得られる構成も、本発明に含まれる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:投影装置 110:CPU

Claims (13)

  1. 複数の投影装置のそれぞれについて、投影画像の輝度とコントラスト比に関する投影情報を取得する取得手段と、
    各投影装置の投影情報に基づいて、前記複数の投影装置のそれぞれについて、投影装置の光源の輝度を制御する光源制御値と、投影装置のアイリスの状態を制御するアイリス制御値とを決定する決定手段と、
    前記複数の投影装置のそれぞれについて、前記決定手段で決定された光源制御値で前記光源の輝度が制御され、前記決定手段で決定されたアイリス制御値で前記アイリスの状態が制御されるように制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする電子機器。
  2. 前記投影情報は、
    前記光源制御値と前記投影画像の輝度との対応関係を示す第1の情報と、
    前記アイリス制御値、前記投影画像の輝度、及び、前記投影画像のコントラスト比の対応関係を示す第2の情報と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記第1の情報は、前記アイリス制御値が第1の所定値である場合の対応関係を示し、
    前記第2の情報は、前記光源制御値が第2の所定値である場合の対応関係を示す
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記第1の所定値は、前記アイリスの開放状態に対応するアイリス制御値であり、
    前記第2の所定値は、前記光源の上限輝度に対応する光源制御値である
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記決定手段は、
    前記アイリス制御値が前記第1の所定値である場合の、前記複数の投影装置にそれぞれ対応する複数のコントラスト比の最大値に対応するように、各投影装置のアイリス制御値を決定し、
    決定したアイリス制御値で前記アイリスの状態が制御され且つ前記光源制御値が前記第2の所定値である場合の、前記複数の投影装置にそれぞれ対応する前記投影画像の複数の輝度の最小値に対応するように、各投影装置の光源制御値を決定する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の電子機器。
  6. 前記投影画像の輝度は所定の色の輝度である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器。
  7. 前記所定の色は白色である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
  8. 前記コントラスト比は、白色の輝度と黒色の輝度の比である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子機器。
  9. 前記投影情報は、前記投影画像の白色の輝度と黒色の輝度とを検出して更新される
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子機器。
  10. 前記電子機器は、前記複数の投影装置のいずれかである
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 前記電子機器は、前記複数の投影装置とは異なる情報処理装置である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子機器。
  12. 複数の投影装置のそれぞれについて、投影画像の輝度とコントラスト比に関する投影情報を取得するステップと、
    各投影装置の投影情報に基づいて、前記複数の投影装置のそれぞれについて、投影装置の光源の輝度を制御する光源制御値と、投影装置のアイリスの状態を制御するアイリス制御値とを決定するステップと、
    前記複数の投影装置のそれぞれについて、決定された光源制御値で前記光源の輝度が制御され、決定されたアイリス制御値で前記アイリスの状態が制御されるように制御を行うステップと、
    を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
  13. コンピュータを、請求項1〜11のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
JP2018227429A 2018-12-04 2018-12-04 電子機器およびその制御方法 Active JP7309352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018227429A JP7309352B2 (ja) 2018-12-04 2018-12-04 電子機器およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018227429A JP7309352B2 (ja) 2018-12-04 2018-12-04 電子機器およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020092312A true JP2020092312A (ja) 2020-06-11
JP7309352B2 JP7309352B2 (ja) 2023-07-18

Family

ID=71013128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018227429A Active JP7309352B2 (ja) 2018-12-04 2018-12-04 電子機器およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7309352B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10307332A (ja) * 1992-01-06 1998-11-17 Mitsubishi Electric Corp 投写型表示装置
JP2005258214A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Goto Optical Mfg Co プラネタリウム施設における投映方法
JP2007178772A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 映像表示装置およびマルチディスプレイ装置
JP2009069597A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Seiko Epson Corp プロジェクタ、制御システムおよび制御方法
JP2015097350A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 キヤノン株式会社 画像処理装置およびマルチプロジェクションシステム
JP2017518695A (ja) * 2014-05-15 2017-07-06 エムティティ イノベーション インコーポレイテッドMtt Innovation Incorporated マルチプルプロジェクタシステムのための駆動スキームの最適化
JP2017182053A (ja) * 2017-02-09 2017-10-05 日立マクセル株式会社 投射型映像表示装置
JP2018010062A (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 株式会社Jvcケンウッド 投射型表示装置及び投射型表示装置の制御方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10307332A (ja) * 1992-01-06 1998-11-17 Mitsubishi Electric Corp 投写型表示装置
JP2005258214A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Goto Optical Mfg Co プラネタリウム施設における投映方法
JP2007178772A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 映像表示装置およびマルチディスプレイ装置
JP2009069597A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Seiko Epson Corp プロジェクタ、制御システムおよび制御方法
JP2015097350A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 キヤノン株式会社 画像処理装置およびマルチプロジェクションシステム
JP2017518695A (ja) * 2014-05-15 2017-07-06 エムティティ イノベーション インコーポレイテッドMtt Innovation Incorporated マルチプルプロジェクタシステムのための駆動スキームの最適化
JP2018010062A (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 株式会社Jvcケンウッド 投射型表示装置及び投射型表示装置の制御方法
JP2017182053A (ja) * 2017-02-09 2017-10-05 日立マクセル株式会社 投射型映像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7309352B2 (ja) 2023-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107018389B (zh) 图像投射系统、投影机及图像投射系统的控制方法
JP5971973B2 (ja) 投影装置
US10681319B2 (en) Image projection system, projector, and method for controlling image projection system
JP7338404B2 (ja) 表示システムの制御方法および制御装置
US10148924B2 (en) Projection apparatus, method of controlling projection apparatus, and projection system
JP7363380B2 (ja) 表示システムの制御方法および制御装置
JP6794092B2 (ja) 表示装置
JP2017147634A (ja) 投影装置、投影方法及び投影システム
JP6707871B2 (ja) 画質補正方法、及び、画像投射システム
JP6657987B2 (ja) プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法
JP7155697B2 (ja) 表示装置、及び、表示装置の制御方法
JP2021101204A (ja) 制御装置の動作方法、プロジェクターの制御方法およびプロジェクター
JP2018032922A (ja) プロジェクター装置およびプロジェクター装置の制御方法
JP6665543B2 (ja) プロジェクター、及び、撮像画像の補正方法
JP7309352B2 (ja) 電子機器およびその制御方法
JP6659116B2 (ja) 投影装置、及び投影方法
US20180376031A1 (en) Projection apparatus that improves dynamic range of luminance of printed material, control method therefor, and storage medium
JP6866915B2 (ja) 画像投射システム、及び画像投射システムの制御方法
JP2014143484A (ja) 投影装置、その制御方法、及びプログラム
JP2020061688A (ja) 投影装置及びその制御方法、プログラム、並びに記憶媒体
JP2018032923A (ja) プロジェクター装置およびプロジェクター装置の制御方法
US20200296340A1 (en) Color conversion method, color conversion device, and display device
JP2024065304A (ja) 情報処理方法、情報処理装置、及び、プログラム
JP2016184849A (ja) プロジェクター、プロジェクションシステム、及び、プロジェクターの制御方法
JP2015126462A (ja) 投影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230705

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7309352

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151