JP2020091256A - 処理装置、撮像装置、処理方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】スペクトル推定により高精度なスペクトルを効率よく得るための技術を提供することが一例として挙げられる。【解決手段】処理装置10は、取得部110、推定部130、および生成部150を備える。取得部110は、一以上の受光素子231から複数の出力を取得する。推定部130は、複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する。生成部150は、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する。複数の出力は、一以上の受光素子231において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタ210のそれぞれを介して得られる。kは2以上の整数である。【選択図】図1
Description
本発明は、処理装置、撮像装置、処理方法、およびプログラムに関する。
物体の分析手法に分光法がある。物体はそれぞれ固有の反射スペクトルを持つため、物体の反射スペクトルを得られれば、その物体の素材や状態が判断できる。ここで、限られた分光データに基づいて、連続スペクトルを推定する方法が提案されている。
特許文献1には、波長可変フィルタを用いて撮影波長領域を複数チャンネルに分割して得たマルチバンド画像から、被写体の分光反射率のスペクトルを推定する方法が記載されている。
非特許文献1には、6色カメラを用いて、照明光の分光分布と物体表面の分光反射率を推定するためのカメラシステムと、アルゴリズムが記載されている。
非特許文献2には、絵画を対象として分光反射率推定を行う場合、最適化したフィルタを用いれば、6バンドで色差1以下を実現できることが記載されている。
高橋悦史、富永昌治、「6色カメラによる照明と物体表面の分光推定」、電子情報通信学会技術研究報告、電気情報通信学会、1998年11月13日、第98巻、第395号、p.31−38
羽石秀昭、「分光反射率推定におけるフィルタの最適化」、日本写真学会誌、日本写真学会、2002年8月25日、第65巻、第4号、p.245−250
しかし、用いるフィルタをどのように選択し、処理すれば効果的にスペクトル推定を行えるかについては依然として検討の余地があった。
本発明が解決しようとする課題としては、スペクトル推定により高精度なスペクトルを効率よく得るための技術を提供することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理装置である。
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理装置である。
請求項11に記載の発明は、
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理装置である。
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理装置である。
請求項14に記載の発明は、
請求項1から13のいずれか一項に記載の処理装置と、
前記一以上の受光素子を含む撮像素子と、
前記k個の光フィルタとを備える撮像装置である。
請求項1から13のいずれか一項に記載の処理装置と、
前記一以上の受光素子を含む撮像素子と、
前記k個の光フィルタとを備える撮像装置である。
請求項15に記載の発明は、
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理方法である。
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理方法である。
請求項16に記載の発明は、
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理方法である。
一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理方法である。
請求項17に記載の発明は、
請求項15または16に記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
請求項15または16に記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
以下に示す説明において、処理装置10の各構成要素は、特に説明する場合を除き、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。処理装置10の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る処理装置10および撮像装置20の構成を例示する図である。本図において、光の入射方向を白矢印で示している。図2は、複数の光フィルタの分光スペクトルを合わせて例示する図である。本実施形態に係る処理装置10は、取得部110、推定部130、および生成部150を備える。取得部110は、一以上の受光素子231から複数の出力を取得する。推定部130は、複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する。生成部150は、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する。複数の出力は、一以上の受光素子231において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタ210のそれぞれを介して得られる。kは2以上の整数である。
図1は、第1の実施形態に係る処理装置10および撮像装置20の構成を例示する図である。本図において、光の入射方向を白矢印で示している。図2は、複数の光フィルタの分光スペクトルを合わせて例示する図である。本実施形態に係る処理装置10は、取得部110、推定部130、および生成部150を備える。取得部110は、一以上の受光素子231から複数の出力を取得する。推定部130は、複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する。生成部150は、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する。複数の出力は、一以上の受光素子231において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタ210のそれぞれを介して得られる。kは2以上の整数である。
そして、以下の第1の条件および第2の条件の少なくとも一方が満たされる。すなわち、第1の条件のみが満たされてもよいし、第2の条件のみが満たされてもよいし、第1の条件と第2の条件の両方が満たされてもよい。
第1の条件は、0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つことである。ここで、k個の光フィルタ210のうち、第1の光フィルタ210のピーク波長がλmaxであり、第2の光フィルタ210のピーク波長がλminであり、第1の波長範囲の幅がw1である。ここで第1の光フィルタ210は、最も長波長側の光フィルタ210であり、すなわち、k個の光フィルタ210のうち分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい光フィルタ210である。そして、第2の光フィルタ210は、最も短波長側の光フィルタ210であり、すなわち、k個の光フィルタ210のうち分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も小さい光フィルタ210である。なお、特に説明しない限り、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長を単にピーク波長とも呼ぶ。
第2の条件は、k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、k個の光フィルタの半値幅がそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、かつ(w2/Δλ)≦kが成り立つことである。ここで、w2は第2の連続スペクトルの波長範囲の幅である。以下に詳しく説明する。
処理装置10では、取得部110が、一以上の受光素子231から複数の出力を複数のチャネルの分光データρ1,ρ2,・・・,ρkとして得る。ここで分光データの数は光フィルタ210の数に一致する。そして、処理装置10は、得られた複数の分光データを用いて、連続スペクトルを生成する。そうすることで、分光データを得るための装置規模や時間、および扱うデータ量を抑えつつ、連続スペクトルを得ることができる。
また、所定の条件を満たす光フィルタ210を用いて得られる分光データに基づいて、推定部130が第1の連続スペクトルを生成する。そして、第1の連続スペクトルから一部の波長帯域を除いた第2の連続スペクトルを生成部150が生成する。そうすることにより、限られた数の分光データから広帯域の連続スペクトルを精度良く生成することができる。
撮像装置20は、処理装置10、撮像素子230、およびk個の光フィルタ210を備える。撮像素子230は一以上の受光素子231を含む。光フィルタ210の数であるkは2以上であれば特に限定されないが、3以上であることが好ましく、4以上であることがさらに好ましい。kが4以上である場合、光フィルタ210、および撮像素子230はたとえばマルチスペクトルカメラを構成する。マルチスペクトルカメラでは、RGBよりも多数のチャネルの分光データが得られる。ここで、チャネルの数はkである。なお、撮像装置20は、さらにレンズやシャッター等を含んでも良い。
本実施形態において、kは特に限定されず、w1の大きさ等に依存して変更しうる。例としては、4≦k≦16が成り立つことがより好ましく、4≦k≦9が成り立つことがさらに好ましい。そうすることで、特にw1が300nm程度の場合、良好な精度で第2の連続スペクトルが得られる。また、分光データの取得時間や処理時間、撮像装置20の装置規模を抑えることができる。
なお、処理装置10は必ずしも撮像装置20に含まれる必要は無い。処理装置10は、フォトダイオード等、独立した受光素子231から出力を取得しても良い。
撮像素子230は、受光素子231と回路232を備える。受光素子231はたとえばフォトダイオードである。また、回路232は受光素子231への入射光の強度に基づく出力信号を生成する。取得部110は、回路232を介して受光素子231の出力を取得できる。なお、取得部110は、取得部110からアクセス可能な記憶装置に保持された受光素子231の出力を読み出して取得しても良い。なお、この記憶装置は処理装置10に備えられていても良いし、処理装置10の外部に設けられていてもよい。記憶装置はたとえば、後述する計算機1000のストレージデバイス1080である。
光フィルタ210の形状や原理は特に限定されず、光フィルタ210はたとえば透過型の分光フィルタまたは反射型の分光フィルタであり得る。上記した通り、k個の光フィルタ210は互いに異なる分光スペクトルを有する。光フィルタ210が透過型の分光フィルタである場合、光フィルタ210は一部の帯域の光を他の帯域の光よりも高い透過率で透過させる。この場合、光フィルタ210の分光スペクトルは光フィルタ210の透過スペクトルである。光フィルタ210が反射型の分光フィルタである場合、光フィルタ210は一部の帯域の光を他の帯域の光よりも高い反射率で反射させる。この場合、分光スペクトルは光フィルタ210の反射スペクトルである。
k個の光フィルタ210の最大ピークのピーク波長の間隔の平均値は20nm以上40nm以下であることが好ましく、25nm以上35nm以下であることがより好ましい。なお、光フィルタ210の最大ピークのピーク波長の間隔は、たとえば図2中のΔλ1、Δλ2等に相当する。また、w1(nm)を用いてw1/kで得られる値は、18nm以上75nm以下であることが好ましい。
図1の例において、撮像装置20はさらにバンドパスフィルタ250を備える。そして複数の出力は、一以上の受光素子231においてさらにバンドパスフィルタ250を介して得られる。ここで、バンドパスフィルタ250は透過型のフィルタでもよいし、反射型のフィルタでも良い。バンドパスフィルタ250が透過型のフィルタである場合、バンドパスフィルタ250の透過帯域の幅は、いずれの光フィルタ210の分光スペクトルにおける最大ピークの半値幅よりも広い。また、バンドパスフィルタ250が反射型のフィルタである場合、バンドパスフィルタ250の反射帯域の幅は、いずれの光フィルタ210の分光スペクトルにおける最大ピークの半値幅よりも広い。また、バンドパスフィルタ250はたとえば紫外領域(たとえば700nm以上)の波長の光および赤外領域(たとえば400nm以下)の波長の光をカットするUV−IRカットフィルタである。バンドパスフィルタ250は少なくとも、第2の波長領域における各波長の光を、70%以上撮像素子230に向けて透過または反射させる。なお、上記した透過帯域および反射帯域はそれぞれ、たとえば透過率および反射率が70%以上の帯域をいう。
図1の例において、撮像素子230は受光素子231a、受光素子231b、および受光素子231cを少なくとも含む。また、k個の光フィルタ210は互いに異なる分光スペクトルを有する光フィルタ210a、光フィルタ210b、および光フィルタ210cを少なくとも含む。本図において撮像素子230に入射する光を矢印で示している。撮像素子230に入射する光は、たとえば光源からの光が物体に反射した反射光である。光源はたとえば太陽、蛍光灯、白熱灯、ハロゲンランプ、LED、またはこれらから選択される一以上の組み合わせである。
撮像装置20の受光部に入射した光の一部はバンドパスフィルタ250および光フィルタ210aを介して受光素子231aに入射する。他の一部はバンドパスフィルタ250および光フィルタ210bを介して受光素子231bに入射する。さらに他の一部はバンドパスフィルタ250および光フィルタ210cを介して受光素子231cに入射する。そして、取得部110は、各受光素子231から回路232を介して出力を取得する。本例の場合、一つの受光素子231の出力が一つの分光データρj(j=1,2,・・・,k)に相当する。また、取得部110は複数の受光素子231の出力を、複数の分光データとして同時に取得することができる。
ただし、撮像装置20の構成は本例に限定されない。たとえば、撮像装置20の受光部に入射した光の一部はいずれかの光フィルタ210を介して複数の受光素子231に入射し、その複数の受光素子231の出力から一つの分光データρjを生成しても良い。この場合、たとえば、複数の受光素子231の出力の和、または平均を分光データρjとすることができる。
また、撮像装置20の受光部に入射した光の一部がバンドパスフィルタ250およびいずれかの光フィルタ210を介して複数の受光素子231に入射する場合、その複数の受光素子231により一つの分光画像を得ても良い。その場合、分光画像の各画素の値が、分光データρjに相当する。そして、複数の分光画像から、互いに対応する画素の出力を抽出し、複数の分光データとすることができる。なお、分光画像の取得については第2の実施形態で詳しく説明する。
また、少なくとも一つの受光素子231に対して、複数の光フィルタ210が時間毎に切り替わるように構成されていても良い。その場合、その受光素子231から異なるタイミングで得られる複数の出力を、複数の分光データとすることができる。
推定部130は、取得部110が取得した複数の出力を分光データρ1,ρ2,・・・,ρkとして用いる。ただし、推定部130は、取得部110が取得した複数の出力に対し、必要に応じて変換処理を行い、複数の分光データρ1,ρ2,・・・,ρkを生成しても良い。
推定部130は複数の分光データρ1,ρ2,・・・,ρkを用い、物体の分光スペクトルとして第1の連続スペクトルを推定する。推定部130が第1の連続スペクトルを推定する方法は特に限定されないが、たとえば、低次元線形近似法、Wiener推定法、ニューラルネットワークを用いた方法、または重回帰分析法である。中でも、推定部130は、低次元線形近似法を用いて第1の連続スペクトルを推定することが好ましい。
低次元線形近似法について、以下に詳しく説明する。
受光素子231の出力値(I)は撮像装置20の総合分光感度(C(λ))と照明スペクトル(L(λ))と物体の分光スペクトル(S(λ))との積を波長に関して積分したものである。したがって出力値(I)は、以下の式(1)で表現できる。ここで、撮像装置20の総合分光感度(C(λ))は、光フィルタ210の分光スペクトルと受光素子231の分光感度曲線の積である。また、照明スペクトルは人工照明のスペクトルに限らず、太陽光等の自然光のスペクトルであっても良いし、それらの混合であっても良い。
式(1)のうち、物体の分光反射スペクトル(S(λ))が求める値である。これを、以下の式(2)のように「物体の分光スペクトルは主成分分析によって得られる低次元の線形独立な基底スペクトル関数の線形和で近似できる」という事実を用いることで、推定計算して求めることができる。ここで、σiは規定スペクトル関数の重み係数であり、Si(λ)は基底スペクトル関数である。
iは基底スペクトル関数の次元数、Si(λ)はi番目の基底スペクトル関数である。未知数σiを求めることでS(λ)が求められる。式(1)および式(2)から、式(3)が得られる。
そして、k個の光フィルタ210で分光データを取得し、基底関数をn次まで使用すると仮定すると、式(3)は以下の式(4)のように書き換えられる。なお、Cj(λ)(j=1,2,・・・,k)は、各光フィルタ210に対応する総合分光感度である。
ここでベクトルσを求めるには行列Aの逆行列を求めればいい。実際には、測定データには誤差があり、完全な逆行列を常に求められないため、疑似逆行列A+を求めることを考える。式(5)より式(6)が成り立つ。
行列Aの特異値分解(singular value decomposition:SVD)を行い、以下のように擬似逆行列A+を求める。
上記の式から、S(λ)は以下の式(9)で表され、分光反射率Sが求まる。
実際には、基底スペクトル関数の次数がnのとき未知数σiはn個あることになるがn個以上の異なる分光フィルタk個でのデータがあれば数学的に分光スペクトルを求めることが可能である。基底スペクトル関数はたとえばスペクトルデータベースから主成分分析を行って事前に求めた関数である。出力値(I)は実測値であり、照明スペクトル(L(λ))は照明環境により決まる固定値であるため、推定精度に関わるパラメーターは推定アルゴリズムによって値が決まる重み係数(σi)と光フィルタ210の分光スペクトル(ただし受光素子231の分光感度は固定値とする)と基底スペクトル関数(Si(λ))との3つとなる。
推定部130が具体的に行う処理の第1例および第2例について以下に説明する。第1例では、光源が予め定まっている場合の例である。また、第2例は、推定部130が第1の連続スペクトルを推定する際に、光源に応じて擬似逆行列A+を算出する例である。
第1例において、推定部130は、推定部130からアクセス可能な記憶装置に予め保持された擬似逆行列A+および基底スペクトル関数Si(λ)(i=1,2,・・・,n)を読み出して取得する。そして、上記の式(9)を用いてS(λ)を第1の連続スペクトルとして導出する。なお、上記の各式において、積分の範囲が第1の連続スペクトルの範囲、すなわち第1の波長範囲に相当する。第1の波長範囲を示す情報は、予め記憶装置に保持されていても良いし、処理装置10に対してユーザが入力しても良い。第1の波長範囲は特に限定されないが、たとえば第1の波長範囲の下端は300nm以上500nm以下であることが好ましく、350nm以上450nm以下であることがより好ましい。また、第1の波長範囲の上端は、600nm以上800nm以下であることが好ましく、650nm以上750nm以下であることがより好ましい。w1は特に限定されないが、200nm以上400nm以下であることが好ましく、250nm以上350nm以下であることがより好ましい。ただし、本実施形態に係る処理方法は近赤外分光(NIR)や短波近赤外分光(SWIR)等にも適用でき、第1の波長範囲の上端は800nm超過であっても良い。
なお、記憶装置には複数の擬似逆行列A+が、光源、光フィルタ210の組み合わせ、および用いる基底スペクトル関数別に保持されていても良い。また、複数組の基底スペクトル関数Si(λ)(i=1,2,・・・,n)が記憶装置に保持されていてもよい。たとえば、受光素子231が光を検出する検出環境、すなわち撮像装置20の撮像環境(昼間、夜間、屋内、屋外等)や、対象の物体の種類(植物、人工物等)等に基づいて、推定部130が擬似逆行列A+および基底スペクトル関数を選択して用いてもよい。この場合、処理装置10はユーザからの検出環境および対象の物体の種類を示す情報の入力を受け付けることができ、入力された情報を用いて推定部130が擬似逆行列A+および基底スペクトル関数を選択する。
ここで、基底スペクトル関数の数nは、k以下であり、かつ9以下であることが好ましい。そうすることで、処理負荷が大きくなりすぎない。また、9を超えてnを増やしても、推定精度にはあまり影響しない。一方、第2の連続スペクトルの精度向上の観点から、nは3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。
第2例において、推定部130は、たとえば白色参照板を用いて照明の特性を測定した結果を用いて第1の連続スペクトルを導出する。白色参照板を用いた照明の特性の測定には、ファイバー型の分光器を用いても良いし、撮像装置20の撮像素子230を用いても良い。撮像素子230を用いる場合、光源の基底関数を予め準備しておき、その基底関数と撮像装置20の撮像結果とから照明の特性を推定することができる。推定部130は、照明の特性として得られた照明スペクトルL(λ)を用い、擬似逆行列A+を算出する。そして、推定部130は、算出された擬似逆行列A+を用い、第1例と同様に第1の連続スペクトルを導出することができる。第2例の方法では、たとえば光源が太陽光のように径時変化する場合においても、高精度の第1の連続スペクトルが得られる。
たとえば光源は撮影場所により異なる。また、太陽光は時刻、季節、天候等によりスペクトルが変動する。第2例の処理によれば、このように光源が定まらない場合にも、実際の照明スペクトルに基づき精度良く推定が行える。
なお、第1の波長範囲および基底スペクトル関数の数nについては上記した第1例と同様である。
また、記憶装置には複数の基底スペクトル関数が、対象の物体の種類(植物、人工物等)別に保持されていても良い。そして、対象の物体の種類(植物、人工物等)等に基づいて、推定部130が基底スペクトル関数を選択して用いてもよい。この場合、処理装置10はユーザからの対象の物体の種類を示す情報の入力を受け付けることができ、入力された情報を用いて推定部130が基底スペクトル関数を選択することができる。ただし、推定部130は、実測スペクトル情報に基づき、用いるべき基底スペクトル関数を選択しても良い。
第1の連続スペクトルの精度について以下に説明する。
図3は、撮像素子230の分光感度の例を示す図であり、図4は、UV−IRカットフィルタの分光スペクトルを例示する図であり、図5は、撮像装置20の総合分光感度を例示する図である。なお、図5は、9個の光フィルタ210に対する総合分光感度を合わせて示している。
正確な推定を行うには、撮像装置20の総合分光感度(C(λ))が正確である必要がある。たとえば撮像素子230がSiを用いたCMOSである場合、約300nmから約900nmの範囲で撮像素子230の分光感度がある。撮像素子230、光フィルタ210、バンドパスフィルタ250等、撮像装置20の各部の分光特性の積が総合分光感度となる。ここで、各部の分光特性において、演算範囲、すなわち第1の波長範囲の内外を正確に切り分けることは難しい。たとえば光フィルタ210の分光スペクトルのピークは、矩形ピークではなく、ある程度の傾きの裾を有するからである。以下に例を説明する様に、各部の分光特性や推定原理に起因して、第1の連続スペクトルの波長軸方向の端では、推定精度が低下する傾向がある。
たとえば図5の例では、短波長側では400nm以下の光は遮断できているが、長波長側では約710nmまで分光感度がある。ここで仮に400nmから700nmまでの範囲の連続スペクトルを推定するよう演算するとする。すると、最も長波長側の光フィルタ210による分光データにおいて、700nmから710nmまでの波長帯で生じる応答分が理論値よりも多く計測される。その結果、長波長側の端の推定精度が低くなる。一方、400nmから405nmまでの波長帯の光については、かなり強い光が入射しても、すべての分光フィルタで分光感度が低いエリアであるため最も短波長側の光フィルタ210による分光データにおいてさえほとんど変化が現れない。その結果、推定計算には厳しい条件となり、短波長側の端の推定精度が低くなる。
以上に説明した様に、推定範囲の端に対してフィルタカバー範囲の端が長波長側にずれても短波長側にずれても、第1の波長範囲の端での推定精度は低くなってしまう傾向にある。本実施形態に係る処理装置10では、光フィルタ210を適切に設定すること、および、生成部150が、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成することにより、スペクトルの推定を精度良く効果的に行うことができる。
生成部150は、推定部130により推定された第1の連続スペクトルから、波長範囲の少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する。上記したように、推定部130で推定された第1の連続スペクトルの端には、様々な要因で誤差が大きくなる領域が生じるが、そのような端の部分を除くことにより、第1の連続スペクトルよりも全体としての推定精度が高い第2の連続スペクトルが得られる。
具体的には、生成部150からアクセス可能な記憶装置に予め保持された生成条件に基づき生成部150は、第2の連続スペクトルを生成する。生成条件はたとえば、第2の連続スペクトルの波長範囲、すなわち第2の波長範囲を示す情報である。また、生成条件は、第1の連続スペクトルのどちらの端を除去するか、および、どれだけの幅分除去するかを示す情報であっても良い。生成条件は、第1の連続スペクトルで生じることが予想される各波長の推定誤差を予め実験やシミュレーション等により確認し、その確認結果に基づいて定めておくことができる。また、第2の連続スペクトルの利用目的に応じて第2の波長範囲を設定し、逆算的に第1の波長範囲を定めておいても良い。
また、生成部150は、推定部130が用いる擬似逆行列A+および基底スペクトル関数の組み合わせと、用いるべき生成条件を関連づけた対応情報にさらに基づいて、第2の連続スペクトルを生成しても良い。推定部130がどの擬似逆行列A+および基底スペクトル関数を推定に用いるかにより、第1の連続スペクトルにおいて予想される推定誤差が異なるからである。この場合、対応情報は予め記憶装置に保持されており、生成部150は記憶装置から対応情報を読み出すことにより取得する。そして、生成部150は、対応情報に含まれる複数の組み合わせから、推定部130で用いられた組み合わせを抽出する。その上で、その組み合わせに関連づけられた生成条件を導出して第2の連続スペクトルの生成に用いる。
第2の連続スペクトルの波長範囲は特に限定されず、その利用目的に応じて設定することができる。分光データに基づく第1の連続スペクトルの情報を有効に利用する観点から、0.5≦w2/w1が成り立つことが好ましく、0.65≦w2/w1が成り立つことがより好ましい。なお、w2/w1<1が成り立つ。
生成部150で生成された第2の連続スペクトルは、処理装置10の内部または外部の装置でさらに処理や解析がされても良いし、いずれかの記憶装置に保持されても良い。
第1の条件および第2の条件について以下に詳しく説明する。上記した通り、第1の条件は、0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つことである。たとえば図2に示すように、λminからλmaxまでの範囲をフィルタカバー範囲と考える。するとこのフィルタカバー範囲の幅は(λmax−λmin)で表される。そして、(λmax−λmin)/w1は第1の波長範囲のうちフィルタカバー範囲で占められる割合を示し、たとえばフィルタカバー率と呼ぶことができる。第1の条件はこのフィルタカバー率についての条件である。フィルタカバー率については、0.70≦(λmax−λmin)/w1が成り立つことがより好ましく、0.75≦(λmax−λmin)/w1が成り立つことがさらに好ましい。また、(λmax−λmin)/w1<1.0が成り立つことがより好ましく、(λmax−λmin)/w1≦0.9が成り立つことがさらに好ましい。
上記した通り、第2の条件は、k個の光フィルタ210の分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、k個の光フィルタ210の半値幅がそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、かつ(w2/Δλ)≦kが成り立つことである。第2の条件は、ピーク間隔とピークの鋭さに関する条件、および、光フィルタ210の数kに関する条件である。すなわち、第2の条件は、第2の波長範囲における光フィルタ210のピークの重なり具合に関連する。
ここで、k個の光フィルタ210の分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔を図2に示すようにΔλ1、Δλ2、・・・、Δλk−1とすると、平均値Δλは、Δλ=(Δλ1+Δλ2+・・・+Δλk−1)/(k−1)で得られる値である。平均値Δλが20nm以上40nm以下であることにより、得たい連続スペクトルの幅に対して分光データ数が過剰となったり、推定精度が低下したりすることを避けられる。なお、平均値Δλは25nm以上35nm以下であることがより好ましい。
また、k個の光フィルタ210の最大ピークの間隔はバラツキが小さいことが好ましい。具体的には、Δλ1、Δλ2、・・・、Δλk−1の最大値と最小値の差は50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。ただし、最大ピークの間隔は特に限定されず、他の条件に応じて適宜設定可能である。
また、k個の光フィルタ210の半値幅がそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であることにより、推定する波長範囲の全体が複数の光フィルタ210のピークでカバーされ、いずれの光フィルタ210にも受光されない波長域の発生が避けられる。また、半値幅が広すぎる場合に大きくなる、測定ノイズの影響を低減し、推定精度の低下を避けられる。さらに、k個の光フィルタ210の半値幅の最大値と最小値の差は30nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。
さらに、(w2/Δλ)≦kが成り立つように光フィルタ210の数を定めることで、効率よく、推定精度の高い連続スペクトルが得られる。また、kについては、k<(w2/Δλ)+1が成り立つことがより好ましい。
本実施形態において、k個の光フィルタの最大ピークの半値幅はそれぞれ、w2/(k×2)以上80nm以下であることが好ましい。そうすることで、第1の波長範囲の全体が複数の光フィルタ210のピークでカバーされ、いずれの光フィルタ210にも受光されない波長域の発生が避けられる。また、半値幅が広すぎる場合に大きくなる、測定ノイズの影響を低減し、推定精度の低下を避けられる。また、同様の観点から具体的には、k個の光フィルタの最大ピークの半値幅はそれぞれ、12nm以上80nm以下であることが好ましい。また、k個の光フィルタの最大ピークの半値幅はそれぞれ、60nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。なお、特に推定における上記nが7以上である場合、k個の光フィルタの最大ピークの半値幅はそれぞれ、60nm以下であることが好ましい。
また、0.8≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つことが好ましく、1.0≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つことがより好ましい。ここで、(λmax−λmin)は、上記したフィルタカバー範囲である。また、第2の波長範囲は精度良く推定される有効波長範囲であると考えることができる。したがって、w2/(λmax−λmin)は、フィルタカバー範囲の幅に対する有効波長範囲の幅の比率である。この比率が高いほど、取得したデータを有効に利用して広範囲な推定ができていると言える。特に1.0≦w2/(λmax−λmin)が成り立つとき、フィルタカバー範囲より広い範囲で、精度良く推定ができると言える。
図6は、本実施形態に係る処理方法を例示するフローチャートである。本処理方法は取得ステップS110、推定ステップS130および生成ステップS150を含む。取得ステップS110では、一以上の受光素子231から複数の出力が取得される。推定ステップS130では、複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルが推定される。生成ステップS150では、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルが生成される。複数の出力は、一以上の受光素子231において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタ210のそれぞれを介して得られる。kは2以上の整数である。そして、上記した第1の条件および第2の条件の少なくとも一方が満たされる。
本処理方法は上記したような処理装置10により実行される。ここで、取得ステップS110、推定ステップS130および生成ステップS150は、それぞれ、取得部110、推定部130、および生成部150により上記したように実行される。
処理装置10の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、処理装置10の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
図7は、処理装置10を実現するための計算機1000を例示する図である。計算機1000は任意の計算機である。例えば計算機1000は、SoC(System On Chip)、Personal Computer(PC)、サーバマシン、タブレット端末、又はスマートフォンなどである。計算機1000は、処理装置10を実現するために設計された専用の計算機であってもよいし、汎用の計算機であってもよい。
計算機1000は、バス1020、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120を有する。バス1020は、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1040などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ1040は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ1060は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス1080は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
入出力インタフェース1100は、計算機1000と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース1100には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。また、入出力インタフェース1100には、撮像素子230の回路232が接続される。
ネットワークインタフェース1120は、計算機1000をネットワークに接続するためのインタフェースである。この通信網は、例えば LAN(Local Area Network)や WAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1120がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
ストレージデバイス1080は、処理装置10の各機能構成部を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1040は、これら各プログラムモジュールをメモリ1060に読み出して実行することで、各プログラムモジュールに対応する機能を実現する。
以上、本実施形態によれば、第1の条件および第2の条件の少なくとも一方が満たされる。また、生成部150は、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する。したがって、限られた数の分光データから広帯域の連続スペクトルを精度良く生成することができる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る処理装置10および撮像装置20の構成を例示する図である。本図において、光の入射方向を白矢印で示している。本実施形態に係る処理装置10および撮像装置20は、それぞれ、以下に説明する点を除いて第1の実施形態に係る処理装置10および撮像装置20と同様である。
図8は、第2の実施形態に係る処理装置10および撮像装置20の構成を例示する図である。本図において、光の入射方向を白矢印で示している。本実施形態に係る処理装置10および撮像装置20は、それぞれ、以下に説明する点を除いて第1の実施形態に係る処理装置10および撮像装置20と同様である。
本実施形態に係る処理装置10は、解析部170をさらに備える。解析部170は一以上の受光素子231の出力により構成される画像を、第2の連続スペクトルを用いて解析する。
本実施形態において、撮像素子230はたとえばマルチスペクトルカメラを構成しており、受光素子231は撮像素子230の各画素に対応する。そして、取得部110は、撮像素子230の出力として、画像データを取得する。
具体的には、撮像装置20の受光部に入射した光の一部がバンドパスフィルタ250、およびいずれかの光フィルタ210を介して複数の受光素子231に入射する。そしてその複数の受光素子231により一つの分光画像が得られる。ここで、複数の受光素子231は、撮像素子230の受光面の一部の領域の画素である。すなわち、本図の例において、撮像素子230の受光面全体で得られる画像が領域毎に分割されて複数の分光画像となる。ただし、撮像素子230に対する光フィルタ210が時間毎に切り替えられ、複数のタイミングのそれぞれで、そのときの光フィルタ210に対応する分光画像が得られても良い。その場合、撮像素子230の受光面全体で得られる画像が一つの分光画像を構成しても良い。なお、撮像対象の位置や状態は複数の分光画像においてほぼ同じであるとする。
本実施形態において、分光画像の各画素の値(輝度値)が分光データに相当する。そして、複数の分光画像から、互いに対応する位置の画素の値を抽出し、複数の分光データとすることができる。このように得られた複数の分光データを、以下では「一組の分光データ」等と呼ぶ。すなわち、各組に含まれる複数の分光データは、複数の分光画像の互いに対応する位置の画素に基づくデータであり、互いに異なる光フィルタ210で得られたデータである。また、取得部110は、画像の複数位置に対応する複数組の分光データを取得する。
各組の分光データはたとえばベクトルPm={ρ1,m,ρ2,m,・・・,ρk,m}(m=1,2,・・・,M)で表される。ここで添え字mは画素を特定する番号であり、Mは、分光画像の画素数である。なお、ベクトルPmの要素であるρj,mは、たとえば一つの画素の輝度値である。ただし、複数の画素(たとえば互いに隣接する数個の画素)の輝度値の平均値、または合計値をρj,mとしてもよい。
本実施形態では、各組の分光データに対し、第1の実施形態と同様の方法で、第2の連続スペクトルが生成される。そして、画像中の各画素に対して、すなわちP1,P2,・・・,PMのそれぞれに対して、第2の連続スペクトルが生成される。そうすることにより、画像に写っている物体の、固有の反射スペクトルS(λ)を導出することができる。そして、導出された反射スペクトルS(λ)に基づいて、物体の素材や状態を判別できる。
本実施形態に係る処理装置10および撮像装置20を用いれば、たとえばドローン等の飛行体にバンドパスフィルタ250、光フィルタ210、および撮像素子230を備えるハイパースペクトルカメラを搭載し、空撮して、森林の植生を可視化することができる。物体の腐食や劣化等を可視化することができる。また、工場での食材の鮮度判定や、異物検査を行うことができる。さらに、撮像装置20を自動車に搭載して物体認識に使用し、走行時の危険回避のためのセンシングに用いることができる。
本実施形態に係る処理装置10は、図7と同様の計算機1000を用いて実現可能である。ストレージデバイス1080は、解析部170を実現するプログラムモジュールをさらに記憶している。プロセッサ1040は、これらこのプログラムモジュールをメモリ1060に読み出して実行することで、解析部170の機能を実現する。
本実施形態に係る処理装置10の動作について以下に詳しく説明する。本実施形態において取得部110は、撮像素子230から、受光素子231の出力として画像データを取得する。そして推定部130は、取得された画像データに基づき複数組の分光データP1,P2,・・・,PMを生成する。複数組の分光データはたとえば、画像データから必要な輝度値を抽出する等の変換処理を行うことで生成できる。
推定部130は、第1の実施形態において説明したのと同様の方法で、各組の分光データから、第1の連続スペクトルを推定する。そして、生成部150は、推定部130で生成された第1の連続スペクトルのそれぞれに基づき、第1の実施形態において説明したのと同様の方法で、第2の連続スペクトルを生成する。
解析部170は、生成部150で生成された複数の第2の連続スペクトルに基づき、撮像素子230で得られた画像に写された物体の属性を特定する。物体の属性は、たとえば、物体の種類(人、車、樹木、建物等)、素材、および状態(濡れている、乾いている等)の少なくともいずれかを含む。さらに解析部170は、画像中、特定結果が共通する画素からなる領域を抽出する。たとえば解析部170は、互いに隣接する複数の画素について、特定結果が互いに同じである場合、それらの画素が同じ物体を写した領域に属すると判定し、それらの画素を同一領域に含めるよう互いに関連づける。そして、解析部170は、たとえば、撮像素子230で得られた画像を、特定結果、およびその特定結果に対応する領域が識別可能な状態で、表示装置に表示させるよう、出力する。なお、画像データ、特定結果、および領域を示す情報は、表示装置への出力に代えて、または加えて、互いに関連づけられていずれかの記憶装置に保持されても良い。
なお、解析部170は、物体の属性を特定した後に領域の抽出を行う代わりに、互いに隣接し、互いに類似した第2の連続スペクトルを有する領域を抽出した後に、その領域について、物体の属性を特定しても良い。その場合、解析部170は、まず互いに類似した第2の連続スペクトルを有する領域を抽出する。この抽出方法としては、たとえばパターンマッチングを用いる方法が挙げられる。その上で解析部170は、たとえば各領域中の全ての画素の第2の連続スペクトルのそれぞれを用いて特定を行い、最も多くの画素について共通する特定結果をその領域の特定結果とする。または、解析部170は、各領域中の全ての画素の第2の連続スペクトルを平均化したスペクトルを算出し、算出されたスペクトルを第2の連続スペクトルの代わりに用いて特定を行っても良い。さらに、解析部170はたとえば第2の連続スペクトルの形状に加えて、抽出した領域の形状や大きさ等にさらに基づいて物体を特定しても良い。
解析部170が、第2の連続スペクトルに基づき、物体の属性を特定する方法について以下に詳しく説明する。解析部170からアクセス可能な記憶装置には、予め参照スペクトル情報が保持されている。この記憶装置は、処理装置10に備えられていても良いし、処理装置10の外部に設けられていても良い。処理装置10に備えられた記憶装置はたとえば計算機1000のストレージデバイス1080で実現される。参照スペクトル情報は、複数の参照スペクトルを含む情報である。また、各参照スペクトルは、物体の種類、素材、表面の種類、表面の状態の少なくともいずれかを示す情報に関連づけられている。
解析部170は、記憶装置から参照スペクトル情報を読み出す。そして、複数の参照スペクトルのうち、第2の連続スペクトルに最も類似する参照スペクトルを、たとえばパターンマッチングにより探し出す。そして、その参照スペクトルに関連づけられた属性を、第2の連続スペクトルが示す物体の属性として特定する。参照スペクトル情報は、既知の物体の反射スペクトルを計測することで生成し、記憶装置に保持させておくことができる。
以上、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、第1の条件および第2の条件の少なくとも一方が満たされる。また、生成部150は、第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する。したがって、限られた数の分光データから広帯域の連続スペクトルを精度良く生成することができる。
くわえて、解析部170が一以上の受光素子231の出力により構成される画像を、第2の連続スペクトルを用いて解析する。したがって、画像に写された物体の属性を特定できる。
以下、本実施形態を、実施例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
図9および図10は、実施例に係る各分光フィルタの分光スペクトルおよび推定結果を例示する図である。実施例では、第1の実施形態で説明した処理方法で、9バンド(すなわちk=9)のマルチスペクトルカメラを想定したシミュレーション計算を実施した。本実施例では、ON Semiconductor社のMT9P031の分光感度を実測した結果を撮像素子の分光感度として用いた。また、シグマ光機社の紫外赤外カットフィルタの分光感度を実測した結果をUV−IRカットフィルタの分光感度として用いた。9つの分光フィルタとしてはAgを反射膜として用いたエタロンを想定した。そして、分光スペクトルを近似した、ガウシアン曲線による関数を、各分光フィルタの分光スペクトルとし、波長軸方向に等間隔に並ぶよう複数の関数を設定した。また、各分光スペクトルのピークの半値幅は24nmとした。その上で、撮像素子の分光感度、UV−IRカットフィルタの分光感度、および分光フィルタの分光スペクトルの積をカメラの総合分光感度として推定計算に用いた。
さらに、マンセルカラーブック1269色を計測してスペクトルデータを取得し、そのスペクトルを主成分分析して、推定計算で用いる9個の基底スペクトル関数を生成した。照明光はハロゲン光とした。推定計算は低次元線形近似法を用いて行った。
推定計算において具体的には、第1の波長範囲を400nmから700nmまでに固定し、フィルタカバー範囲を変化させた場合の、推定精度の変化を算出した。そうすることで、広い波長領域で良好な精度を保ったまま推定を行うための条件を確認した。具体的には、分光フィルタの間隔を15nmから40nmまでの範囲で変化させた。なお、分光フィルタの間隔とは、たとえば図9および図10において、互いに隣り合うピークのピーク波長の間隔である。図9は、フィルタカバー率が67%の例を示し、図10は、フィルタカバー率が100%の例を示している。
被写体としてはX-rite社のカラーチェッカーパスポートの24色を用いた。具体的には、ハロゲン光を照明光として、この被写体の分光反射スペクトルを実測した。実測された分光反射スペクトルを、後述する推定誤差の算出に用いる真値とした。また、実測された分光反射スペクトルと、ハロゲン光のスペクトル(照明スペクトル)と、上記したカメラの総合分光感度との積を、各分光フィルタに関する分光データとして推定計算に用いた。
推定精度は被写体とした24色のスペクトルの推定誤差値の平均値で検証した。推定計算範囲、すなわち第1の波長範囲においてスペクトル推定計算を行い、両端の、推定精度が低い範囲(誤差増大領域)をカットした有効推定領域で真値と推定値のスペクトルの平均二乗誤差を求め、この値を推定誤差値とした。なお、以下では、24色のスペクトルの推定誤差値の平均値を単に「推定誤差」と呼ぶ。また、後述する図11のグラフの右の縦軸に示された「推定誤差」は、24色のスペクトルの推定誤差値の平均値を示している。
誤差増大領域は、両端において同じ幅とした。その上で、各フィルタ間隔の推定結果において、第1の波長範囲から誤差増大領域を除いた領域の推定誤差が最も小さくなるように、誤差増大領域を定めた。
図11は、実施例の結果より得られた、フィルタカバー率と、有効推定領域長と、推定誤差との関係を示す図である。また、図12は、実施例の結果より得られた、フィルタカバー率と、(有効推定領域長/フィルタカバー範囲の幅)との関係を示す図である。具体的には、(有効推定領域長/フィルタカバー範囲の幅)は、フィルタカバー率0.67に対して1.08であり、フィルタカバー率0.80に対して1.07であり、フィルタカバー率0.93に対して1.02であり、フィルタカバー率1.00に対して0.99であった。本結果の通り、フィルタカバー率が0.6以上0.9以下の範囲で特にフィルタカバー範囲の幅に対する有効推定領域長の比率が高くなった。また、フィルタカバー率0.8で、推定誤差が最も小さくなった。
分光フィルタの間隔が狭くなると、すなわち、フィルタカバー率が小さくなると、第1の波長範囲の中心付近では波長あたりのデータ数が増えるため、推定精度が高くなる。一方、波長範囲の両端付近にはデータが存在しない波長領域が増えるため、たとえばフィルタカバー率が60%未満の範囲では、両端の推定破綻が第1の波長範囲の全体に及ぶようになり、かえって推定精度が低下する。
一方、分光フィルタの間隔が広くなると、すなわち、フィルタカバー率が大きくなると、両端の分光フィルタの分光データでは、UV−IRカットフィルタによって実効的な半値幅が小さくなり、それに伴いカメラへ入射する光が少なくなる。つまり、両端の分光フィルタ以外のフィルタと明るさが極端に異なるため、撮影時に使えるカメラの有効階調が低下してしまう。一般的なカメラの使用階調数は多くても12bit程度であるが、実際にはダークノイズ、時間ノイズ等の影響で有効階調の精度は8bit程に低下してしまうため、フィルタの明るさの違いによる有効階調の低下は極力抑える必要がある。具体的にはフィルタカバー率が100%の場合、両端の分光フィルタの半値幅は実効的に半分になる。したがって、有効階調の低下を抑える観点から、フィルタカバー率は100%以下とすることが好ましいと分かる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1−1. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理装置。
1−2. 1−1.に記載の処理装置において、
0.75≦(λmax−λmin)/w1≦0.9が成り立つ処理装置。
1−3. 1−1.または1−2.に記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、w2/(k×2)以上80nm以下である処理装置。
1−4. 1−1.から1−3.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、12nm以上80nm以下である処理装置。
1−5. 1−1.から1−4.のいずれか一つに記載の処理装置において、
4≦k≦16が成り立つ処理装置。
1−6. 1−1.から1−5.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの間隔の平均値は20nm以上40nm以下である処理装置。
1−7. 1−1.から1−6.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子においてさらにバンドパスフィルタを介して得られる処理装置。
1−8. 1−1.から1−7.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記推定部は、低次元線形近似法を用いて前記第1の連続スペクトルを推定する処理装置。
1−9. 1−1.から1−8.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、0.5≦w2/w1が成り立つ処理装置。
1−10. 1−1.から1−9.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、1.0≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つ処理装置。
1−11. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理装置。
1−12. 1−11.に記載の処理装置において、
k<(w2/Δλ)+1が成り立つ処理装置。
1−13. 1−1.から1−12.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記一以上の受光素子の出力により構成される画像を、前記第2の連続スペクトルを用いて解析する解析部をさらに備える処理装置。
1−14. 1−1.から1−13.のいずれか一つに記載の処理装置と、
前記一以上の受光素子を含む撮像素子と、
前記k個の光フィルタとを備える撮像装置。
2−1. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理方法。
2−2. 2−1.に記載の処理方法において、
0.75≦(λmax−λmin)/w1≦0.9が成り立つ処理方法。
2−3. 2−1.または2−2.に記載の処理方法において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、w2/(k×2)以上80nm以下である処理方法。
2−4. 2−1.から2−3.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、12nm以上80nm以下である処理方法。
2−5. 2−1.から2−4.のいずれか一つに記載の処理方法において、
4≦k≦16が成り立つ処理方法。
2−6. 2−1.から2−5.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの間隔の平均値は20nm以上40nm以下である処理方法。
2−7. 2−1.から2−6.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子においてさらにバンドパスフィルタを介して得られる処理方法。
2−8. 2−1.から2−7.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記推定ステップでは、低次元線形近似法を用いて前記第1の連続スペクトルを推定する処理方法。
2−9. 2−1.から2−8.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、0.5≦w2/w1が成り立つ処理方法。
2−10. 2−1.から2−9.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、1.0≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つ処理方法。
2−11. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理方法。
2−12. 2−11.に記載の処理方法において、
k<(w2/Δλ)+1が成り立つ処理方法。
2−13. 2−1.から2−12.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記一以上の受光素子の出力により構成される画像を、前記第2の連続スペクトルを用いて解析する解析ステップをさらに備える処理方法。
3−1. 2−1.から2−13.のいずれか一つに記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
1−1. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理装置。
1−2. 1−1.に記載の処理装置において、
0.75≦(λmax−λmin)/w1≦0.9が成り立つ処理装置。
1−3. 1−1.または1−2.に記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、w2/(k×2)以上80nm以下である処理装置。
1−4. 1−1.から1−3.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、12nm以上80nm以下である処理装置。
1−5. 1−1.から1−4.のいずれか一つに記載の処理装置において、
4≦k≦16が成り立つ処理装置。
1−6. 1−1.から1−5.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの間隔の平均値は20nm以上40nm以下である処理装置。
1−7. 1−1.から1−6.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子においてさらにバンドパスフィルタを介して得られる処理装置。
1−8. 1−1.から1−7.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記推定部は、低次元線形近似法を用いて前記第1の連続スペクトルを推定する処理装置。
1−9. 1−1.から1−8.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、0.5≦w2/w1が成り立つ処理装置。
1−10. 1−1.から1−9.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、1.0≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つ処理装置。
1−11. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理装置。
1−12. 1−11.に記載の処理装置において、
k<(w2/Δλ)+1が成り立つ処理装置。
1−13. 1−1.から1−12.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記一以上の受光素子の出力により構成される画像を、前記第2の連続スペクトルを用いて解析する解析部をさらに備える処理装置。
1−14. 1−1.から1−13.のいずれか一つに記載の処理装置と、
前記一以上の受光素子を含む撮像素子と、
前記k個の光フィルタとを備える撮像装置。
2−1. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理方法。
2−2. 2−1.に記載の処理方法において、
0.75≦(λmax−λmin)/w1≦0.9が成り立つ処理方法。
2−3. 2−1.または2−2.に記載の処理方法において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、w2/(k×2)以上80nm以下である処理方法。
2−4. 2−1.から2−3.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、12nm以上80nm以下である処理方法。
2−5. 2−1.から2−4.のいずれか一つに記載の処理方法において、
4≦k≦16が成り立つ処理方法。
2−6. 2−1.から2−5.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの間隔の平均値は20nm以上40nm以下である処理方法。
2−7. 2−1.から2−6.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子においてさらにバンドパスフィルタを介して得られる処理方法。
2−8. 2−1.から2−7.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記推定ステップでは、低次元線形近似法を用いて前記第1の連続スペクトルを推定する処理方法。
2−9. 2−1.から2−8.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、0.5≦w2/w1が成り立つ処理方法。
2−10. 2−1.から2−9.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、1.0≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つ処理方法。
2−11. 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理方法。
2−12. 2−11.に記載の処理方法において、
k<(w2/Δλ)+1が成り立つ処理方法。
2−13. 2−1.から2−12.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記一以上の受光素子の出力により構成される画像を、前記第2の連続スペクトルを用いて解析する解析ステップをさらに備える処理方法。
3−1. 2−1.から2−13.のいずれか一つに記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
10 処理装置
20 撮像装置
110 取得部
130 推定部
150 生成部
170 解析部
210 光フィルタ
230 撮像素子
231 受光素子
232 回路
250 バンドパスフィルタ
1000 計算機
1020 バス
1040 プロセッサ
1060 メモリ
1080 ストレージデバイス
1100 入出力インタフェース
1120 ネットワークインタフェース
20 撮像装置
110 取得部
130 推定部
150 生成部
170 解析部
210 光フィルタ
230 撮像素子
231 受光素子
232 回路
250 バンドパスフィルタ
1000 計算機
1020 バス
1040 プロセッサ
1060 メモリ
1080 ストレージデバイス
1100 入出力インタフェース
1120 ネットワークインタフェース
Claims (17)
- 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理装置。 - 請求項1に記載の処理装置において、
0.75≦(λmax−λmin)/w1≦0.9が成り立つ処理装置。 - 請求項1または2に記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、w2/(k×2)以上80nm以下である処理装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの半値幅はそれぞれ、12nm以上80nm以下である処理装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の処理装置において、
4≦k≦16が成り立つ処理装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記k個の光フィルタの前記最大ピークの間隔の平均値は20nm以上40nm以下である処理装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子においてさらにバンドパスフィルタを介して得られる処理装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記推定部は、低次元線形近似法を用いて前記第1の連続スペクトルを推定する処理装置。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、0.5≦w2/w1が成り立つ処理装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、1.0≦w2/(λmax−λmin)≦1.2が成り立つ処理装置。 - 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得部と、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定部と、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成部とを備え、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理装置。 - 請求項11に記載の処理装置において、
k<(w2/Δλ)+1が成り立つ処理装置。 - 請求項1から12のいずれか一項に記載の処理装置において、
前記一以上の受光素子の出力により構成される画像を、前記第2の連続スペクトルを用いて解析する解析部をさらに備える処理装置。 - 請求項1から13のいずれか一項に記載の処理装置と、
前記一以上の受光素子を含む撮像素子と、
前記k個の光フィルタとを備える撮像装置。 - 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタのうち、分光スペクトルの最大ピークのピーク波長が最も大きい第1の光フィルタの前記ピーク波長がλmaxであり、前記ピーク波長が最も小さい第2の光フィルタの前記ピーク波長がλminであり、前記第1の波長範囲の幅がw1であり、
0.6≦(λmax−λmin)/w1≦1.0が成り立つ処理方法。 - 一以上の受光素子から複数の出力を取得する取得ステップと、
前記複数の出力に基づき、第1の波長範囲の第1の連続スペクトルを推定する推定ステップと、
前記第1の連続スペクトルの少なくとも一方の端を除いた第2の連続スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
前記複数の出力は、前記一以上の受光素子において互いに異なる分光スペクトルを有するk個の光フィルタのそれぞれを介して得られ、
kは2以上の整数であり、
前記k個の光フィルタの分光スペクトルの最大ピークの、互いに隣接するピーク波長の間隔の平均値Δλが20nm以上40nm以下であり、
前記k個の光フィルタの半値幅はそれぞれΔλ/2nm以上80nm以下であり、
前記第2の連続スペクトルの波長範囲の幅をw2としたとき、(w2/Δλ)≦kが成り立つ処理方法。 - 請求項15または16に記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
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