[go: up one dir, main page]

JP2020081621A - 靴用素材及び靴 - Google Patents

靴用素材及び靴 Download PDF

Info

Publication number
JP2020081621A
JP2020081621A JP2018223598A JP2018223598A JP2020081621A JP 2020081621 A JP2020081621 A JP 2020081621A JP 2018223598 A JP2018223598 A JP 2018223598A JP 2018223598 A JP2018223598 A JP 2018223598A JP 2020081621 A JP2020081621 A JP 2020081621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
shoe
leather
elongation
lateral direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018223598A
Other languages
English (en)
Inventor
裕之 ▲高▼遠
裕之 ▲高▼遠
Hiroyuki Takato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cataloghouse Ltd
Original Assignee
Cataloghouse Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cataloghouse Ltd filed Critical Cataloghouse Ltd
Priority to JP2018223598A priority Critical patent/JP2020081621A/ja
Publication of JP2020081621A publication Critical patent/JP2020081621A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、履き心地が優れた靴とその素材を提供すること。【解決手段】靴用素材1は、皮革素材10と、裏地素材20とを有し、皮革素材10の横方向の伸長率は、45〜51%であり、皮革素材10の横方向の30秒後の伸長回復率は、73〜79%であり、皮革素材10の横方向の1時間後の伸長回復率は、78〜84%であり、裏地素材20の横方向の伸長率は、52〜58%であり、裏地素材20の横方向の30秒後の伸長回復率は、72〜78%であり、裏地素材20の横方向の1時間後の伸長回復率は、85〜91%である。【選択図】図1

Description

本発明は、靴用素材及び靴用素材を備えた靴に関する。
従来、伸長素材を取り付けた靴が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような靴は、靴用素材が硬いことによる靴の履き心地の悪さ(窮屈感等)を緩和するものである。
特開2017−123974号公報
しかし、靴用素材が柔らかく伸びやすいものであると、足と靴との間に余分な隙間ができてしまう。つまり、靴の履き心地は、靴用素材を単純に柔らかく伸びやすいものにしたからといって改善されるわけではない。
本発明は、履き心地が優れた靴とその素材を提供することを目的とする。
本発明は、皮革素材と、裏地素材とを有し、前記皮革素材の横方向の伸長率は、45〜51%であり、前記皮革素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、73〜79%であり、前記皮革素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、78〜84%であり、前記裏地素材の横方向の伸長率は、52〜58%であり、前記裏地素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、72〜78%であり、前記裏地素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、85〜91%である靴用素材に関する。
また、前記靴用素材の横方向の伸長率は、22〜28%であり、前記靴用素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、62〜68%であり、前記靴用素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、77〜83%であることが好ましい。
また、前記裏地素材は、前記皮革素材と反対側に配置される低伸長層を含み、前記低伸長層の横方向の伸長率は、67〜73%であり、前記低伸長層の横方向の30秒後の伸長回復率は、63〜69%であり、前記低伸長層の横方向の1時間後の伸長回復率は、86〜92%であることが好ましい。
また、前記裏地素材は、前記低伸長層よりも前記皮革素材の側に配置されるクッション素材からなるクッション層を含むことが好ましい。
また、前記裏地素材は、前記クッション層よりも前記皮革素材の側に配置される高伸長層を含み、前記高伸長層の横方向の伸長率は、115〜121%であり、前記高伸長層の横方向の30秒後の伸長回復率は、33〜39%であり、前記高伸長層の横方向の1時間後の伸長回復率は、51〜57%であることが好ましい。
また、本発明は、少なくとも足の甲に対応する位置に上記靴用素材を備えた靴に関する。
本発明によれば、履き心地が優れた靴とその素材を提供することができる。
本発明の実施形態に係る靴用素材の模式図である。 本発明の実施形態に係る靴用素材を備えた靴の模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る靴用素材の模式図である。図2は、本発明の実施形態に係る靴用素材を備えた靴の模式図である。
先ず本発明の実施形態に係る靴用素材1について説明する。図1に示すように、靴用素材1は、皮革素材10と、裏地素材20とを有する。本実施形態においては、皮革素材10及び裏地素材20を糊で張り合わせることによって靴用素材1が製造される。また、本実施形態においては、靴用素材1の厚さは1.5〜3.5mmであり、好ましくは2.1〜2.4mmである。
靴用素材1の横方向の伸長率は、22〜28%であり、靴用素材1の横方向の30秒後の伸長回復率は、62〜68%であり、靴用素材1の横方向の1時間後の伸長回復率は、77〜83%である。
なお、本明細書において、伸長率とは、後述するようにJIS L 1096 B法を準用して測定される値を言う。また、伸長回復率とは、後述するようにJIS L 1096 B−1法を準用して測定される値を言う。また、横方向とは、素材や層が最も伸長しやすい方向を言う。また、時間の経過とともに伸長回復率は高くなるため、1時間後の伸長回復率は、30秒後の伸長回復率よりも高くなる。
本実施形態においては、皮革素材10は、第1層11と、第2層12と、を含む。また、皮革素材10の厚さは0.5〜1.5mmであり、好ましくは0.8〜1.0mmである。
皮革素材10の横方向の伸長率は、45〜51%であり、皮革素材10の横方向の30秒後の伸長回復率は、73〜79%であり、皮革素材10の横方向の1時間後の伸長回復率は、78〜84%である。
第1層11は、裏地素材20と反対側(靴100の表面側)に配置される。本実施形態においては、第1層11は、天然皮(例えば、羊皮)からなる。第1層11が靴100の最表面に配置されることで、靴100に天然皮(例えば、羊皮)特有の美しい外観が付与される。
第2層12は、裏地素材20の側に配置される。本実施形態においては、第2層12は第1層11に裏張りされる。また、第2層12は第1層11よりも伸長率が高い。第2層12には、例えば、綿、ポリウレタン、ナイロン又はこれらを混合したストレッチ素材が用いられる。第2層12にこのように第1層11よりも伸長率が高いストレッチ素材(第2層12)が裏張りされることにより、天然皮(第1層11)を含んでいても皮革素材10全体として、上述した良好な伸長特性(伸長率及び伸長回復率)を示すことができる。
本実施形態においては、裏地素材20は、高伸長層としての第3層23と、クッション層としての第4層24と、低伸長層としての第5層25とを含む。本実施形態においては、第3層23、第4層24及び第5層25をラミネート加工することによって裏地素材20が製造される。また、裏地素材20の厚さは1.0〜2.0mmであり、好ましくは1.3〜1.4mmである。
裏地素材20の横方向の伸長率は、52〜58%であり、裏地素材20の横方向の30秒後の伸長回復率は、72〜78%であり、裏地素材20の横方向の1時間後の伸長回復率は、85〜91%である。
第3層23は、第4層24よりも皮革素材10の側に配置される層であり、本実施形態においては、第2層12と接触する層である。また、第3層23は、皮革素材10よりも伸長率が高い層である。具体的には、第3層23の横方向の伸長率は、115〜121%である。また、第3層23の横方向の30秒後の伸長回復率は、33〜39%であり、第3層23の横方向の1時間後の伸長回復率は、51〜57%である。裏地素材20の中で、伸長率が比較的高い第3層23が皮革素材10の側に配置されることで、皮革素材10の伸縮に裏地素材20の伸縮が対応しやすくなる。第3層23には、例えばナイロン、コットン、ポリウレタン又はこれらを混合した素材が用いられる。
第4層24は、第5層25よりも皮革素材10の側に配置される層であり、本実施形態においては、第3層23と、第5層25との間に配置される層である。また、第4層はクッション素材(例えば、ウレタン、EVA又はこれらを混合したクッション素材)からなる層である。第4層24にクッション素材が用いられることにより、靴に加わる衝撃を第4層24で吸収することができる。これにより、靴100のクッション性が向上する。
第5層25は、皮革素材10と反対側に配置される層であり、本実施形態においては、第4層と接する層である。また、第5層25は、靴100を使用した場合に使用者の足(単に素足だけでなく、靴下、ストッキング等を履いた足を含む。以下同様。)と接する層である。
第5層25は、第3層23よりも横方向の伸長率が低い層である。足になじみやすい伸長率である第5層25が足と接する面に配置されることで、靴100に対する足の触感(肌触り)が向上する。
具体的な第5層25の横方向の伸長率は、67〜73%である。また、第5層25の横方向の30秒後の伸長回復率は、63〜69%であり、第5層25の横方向の1時間後の伸長回復率は、86〜92%である。第5層25には、例えばナイロン、コットン、ポリウレタン又はこれらを混合した素材が用いられる。なお、第3層23と、第5層25とに同じ素材が用いられる場合には、例えば素材の編み方、加工方法等を変更することによって、第5層25の横方向の伸長率を、第3層23の横方向の伸長率よりも低くすることができる。
続いて、本発明の実施形態に係る靴用素材を備えた靴について説明する。図2に示すように、本実施形態に係る靴100は、少なくとも足の甲(第3中足骨)に対応する位置に靴用素材1を備える。これにより、靴100を履いたときの窮屈感、特に甲高足に伴う窮屈感をより緩和することができる。また、靴用素材1の横方向は、足の甲の向き(第3中足骨の向き)と直交するように、言い換えれば、靴用素材1の縦方向は、足の甲の向きと平行するように配置される。これにより、靴100の履き心地がより改善される。
以上説明したように、本実施形態に係る靴用素材1は、皮革素材10と、裏地素材20とを有し、皮革素材10の横方向の伸長率は、45〜51%であり、皮革素材10の横方向の30秒後の伸長回復率は、73〜79%であり、皮革素材10の横方向の1時間後の伸長回復率は、78〜84%であり、裏地素材20の横方向の伸長率は、52〜58%であり、裏地素材20の横方向の30秒後の伸長回復率は、72〜78%であり、裏地素材20の横方向の1時間後の伸長回復率は、85〜91%である。
皮革素材10と、裏地素材20とは互いに伸長特性が似ているが、皮革素材10は、裏地素材20よりも、伸長率が低く、伸長回復率(1時間後)が低い。つまり、皮革素材10(靴の外面)は裏地素材20(靴の内面)よりもやや硬く、靴100は全体としての形が崩れにくい。そのため、裏地素材20が多少伸びたとしても靴100全体としての形が崩れにくく、足と靴との間に余分な隙間ができにくい。反対に、裏地素材20は、皮革素材10よりも、伸長率が高く、伸長回復率(1時間後)が高い。つまり、裏地素材20(靴の内面)は皮革素材10(靴の外面)よりもやや柔らかい。そのため、靴100は全体として窮屈感を感じにくい。これにより、履き心地が優れた靴100の靴用素材1を提供することができる。
また、靴用素材1の横方向の伸長率は、22〜28%であり、靴用素材1の横方向の30秒後の伸長回復率は、62〜68%であり、靴用素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、77〜83%である。靴用素材1の伸長率、伸長回復率が上記範囲にあることで、靴100の履き心地がより改善される。
また、裏地素材20は、皮革素材10と反対側に配置される第5層25を含み、第5層25の横方向の伸長率は、67〜73%であり、第5層25の横方向の30秒後の伸長回復率は、63〜69%であり、第5層25の横方向の1時間後の伸長回復率は、86〜92%である。裏地素材20の中で、伸長率が比較的低い第5層25が足と接する面に配置されることで、足になじみやすい伸長率である第5層25が足と接する面に配置されることになる。これにより、靴100に対する足の触感が向上する。
また、裏地素材20は、第5層25よりも皮革素材10の側に配置されるクッション素材からなる第4層24を含む。第4層24にクッション素材が用いられることにより、靴に加わる衝撃を第4層24で吸収することができる。これにより、靴100のクッション性が向上する。
また、裏地素材20は、第4層24よりも皮革素材10の側に配置される第3層23を含み、第3層23の横方向の伸長率は、115〜121%であり、第3層23の横方向の30秒後の伸長回復率は、33〜39%であり、第3層23の横方向の1時間後の伸長回復率は、51〜57%である。裏地素材20の中で、伸長率が比較的高い第3層23が皮革素材10の側に配置されることで、皮革素材10の伸縮に裏地素材20の伸縮が対応しやすくなる。これにより、靴100の履き心地がより改善される。
また、靴100は、少なくとも足の甲に対応する位置に靴用素材1を備える。そのため、靴100を履いたときの窮屈感をより緩和することができる。これにより、靴100の履き心地がより改善される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、皮革素材10は第1層11と、第2層12との2層である例を説明したが、これに限定されない。皮革素材10は、1層であってもよく、3層以上であってもよい。同様に、裏地素材20は第3層23と、第4層24と、第5層25との3層である例を説明したが、これに限定されない。裏地素材20は、1層または2層であってもよく、4層以上であってもよい。1層の裏地素材は、第5層25のみ有することが好ましい。2層の裏地素材は、第4層24及び第5層25のみ有することが好ましい。
第1層11には、羊皮(天然皮)が用いられる例を説明したが、これに限定されない。第1層11には、羊皮以外の天然皮(例えば、牛革、馬革、豚革、鹿革、ヤギ革、イノシシ革、象革、ワニ革、ダチョウ革、蛇革、エイ革、鮫革)が用いられてもよく、人工皮が用いられてもよい。
靴100は、少なくとも足の甲に対応する位置に靴用素材1を備える例を説明したが、これに限定されない。靴100は、爪先側、踵側、第1中足骨側(足の内側)、第5中足骨側(足の外側)に靴用素材1を備えてもよい。
また、靴100は図2に示すようないわゆるブーツに限定されない。靴100は、例えば、いわゆるスニーカー、運動靴、スリッパ等であってもよい。更には、足の甲に対応する位置に素材がない靴、例えば、いわゆるハイヒール、バレーシューズ等であってもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<実施例1>
羊皮に綿混ストレッチ素材を裏張りしたストレッチレザー(イージャス社製)を実施例1の皮革素材とした。
第3層としてのナイロントリコット素材(ユニチカトレーディング社製、品番U4032)と、第5層としてのメッシュ状のナイロントリコット素材(ユニチカトレーディング社製、品番U3258)との間に、第4層としてのウレタン素材(アキレス株式会社、ウレタン事業部製、品種 SCP アキレスエアロン)を配置した状態で各素材をラミネート加工して実施例1の裏地素材とした。
皮革素材の綿混ストレッチ素材側の面と、ナイロントリコット素材(ユニチカトレーディング社製、品番U4032)側の面とを接触させた状態で皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて実施例1の靴用素材を得た。また、実施例1の靴用素材を用いた靴(以下、実施例1の靴という)を作成した。
一般財団法人(キューテック)日本繊維製品品質技術センター東部事業所に依頼して、実施例1の皮革素材、裏地素材、靴用素材のそれぞれの横方向の伸長率及び横方向の30秒後及び1時間後の伸長回復率を以下に示すように測定した。
横方向の伸長率を、JIS L 1096 B法を準用して測定した。具体的には、横方向に110mm間隔で目印をつけ、各素材の横方向に14.7Nの定荷重を加えた。この状態を1分間保持することで伸長した目印の間隔を測定して伸長率を算出した。また、横方向の30秒後及び1時間後の伸長回復率を、JIS L 1096 B−1法を準用して測定した。具体的には、横方向に110mm間隔で目印をつけ、各素材の横方向に14.7Nの定荷重を加えた。この状態を1分間保持した。その後、定荷重を解除し30秒後および1時間後の目印の間隔を測定して伸長回復率を算出した。結果を表1に示した。
Figure 2020081621
<実施例2>
実施例1の裏地素材から第3層を除き、伸長率及び伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1の裏地素材と同程度になるように、裏地素材の第4層、第5層に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、実施例2の裏地素材とした。実施例1の皮革素材と同じ素材を実施例2の皮革素材とした。実施例2の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、実施例2の靴用素材を得た。実施例2の裏地素材の横方向の伸長率、伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1と同程度(±3%の範囲内)であることを確認した。また、実施例2の靴用素材を用いた靴(以下、実施例2の靴という)を作成した。
<実施例3>
実施例1の裏地素材から第4層を除き、伸長率及び伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1の裏地素材と同程度になるように、裏地素材の第3層、第5層に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、実施例3の裏地素材とした。実施例1の皮革素材と同じ素材を実施例3の皮革素材とした。実施例3の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、実施例3の靴用素材を得た。実施例3の裏地素材の横方向の伸長率、伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1と同程度(±3%の範囲内)であることを確認した。また、実施例3の靴用素材を用いた靴(以下、実施例3の靴という)を作成した。
<実施例4>
実施例1の裏地素材の第3層と第5層とを入れ替えて(実施例1の裏地素材を裏返しにして)靴(以下、実施例4の靴という)を作成した。
[歩行試験1]
実施例1〜4の靴を用いた歩行試験を行った。試験は3人のモニターによって行われた。各モニターは実施例1〜4の靴を履き、2週間の日常生活を行った後、靴のクッション性、足の触感を0:不良、1:普通、2:良好の3段階で評価した。また、履き心地を以下の3段階で評価した。結果を表2に示した。
<履き心地評価基準>
1:柔らかすぎた(足と靴との間に余分な隙間ができた)
2:履き心地が優れていた(柔らかすぎない、硬すぎないを含む)
3:履き心地がとても優れていた
4:硬すぎた(窮屈であった)
Figure 2020081621
表2に示したように、実施例1〜4の比較により、裏地素材の層の数にかかわらず、裏地素材の横方向の伸長率が52〜58%であり、裏地素材の横方向の30秒の伸長回復率が72〜78%であり、裏地素材の横方向の1時間後の伸長回復率が85〜91%である場合に、靴は、硬すぎず柔らかすぎない優れた履き心地となることが分かった。
また、実施例1と実施例2との比較により、第3層の有無にかかわらず、クッション性、触感はともに良好であることが分かった。
実施例1と実施例3との比較により、第4層の無い場合に良好なクッション性は得られないことが分かった。別の言い方をすれば、第4層にクッション素材が用いられることにより、靴100のクッション性が向上することが分かった。
実施例1と実施例4との比較により、第5層が足と接する面に配置されない場合に良好な触感は得られないことが分かった。別の言い方をすれば、裏地素材の中で、伸長率が比較的低い第5層が足と接する面に配置されることで、靴に対する足の触感が向上することが分かった。
これらのことから、裏地素材を2層とする場合、第4層及び第5層のみ有することが好ましいと考えられた。また、第5層よりも皮革素材の側に配置されるという第4層の構造から、裏地素材を1層とする場合、第5層のみ有することが好ましいと考えられた。
<実施例5>
実施例1の皮革素材を基準に、伸長率が高くなるように、皮革素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、実施例5の皮革素材とした。実施例1の裏地素材と同じ素材を実施例5の裏地素材とした。実施例5の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、実施例5の靴用素材を得た。実施例5の皮革素材の横方向の伸長率を測定し、表3に示した。実施例5の皮革素材の横方向の伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1と同程度(±3%の範囲内)であることを確認した。また、実施例5の靴用素材を用いた靴(以下、実施例5の靴という)を作成した。
<実施例6>
実施例1の皮革素材を基準に、伸長率が低くなるように、皮革素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、実施例6の皮革素材とした。実施例1の裏地素材と同じ素材を実施例6の裏地素材とした。実施例6の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、実施例6の靴用素材を得た。実施例6の皮革素材の横方向の伸長率を測定し、表3に示した。実施例6の皮革素材の横方向の伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1と同程度(±3%の範囲内)であることを確認した。また、実施例6の靴用素材を用いた靴(以下、実施例6の靴という)を作成した。
<実施例7>
実施例1の裏地素材を基準に、伸長率が高くなるように、裏地素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、実施例7の裏地素材とした。実施例1の皮革素材と同じ素材を実施例7の皮革素材とした。実施例7の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、実施例7の靴用素材を得た。実施例7の裏地素材の横方向の伸長率を測定し、表3に示した。実施例7の裏地素材の横方向の伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1と同程度(±3%の範囲内)であることを確認した。また、実施例7の靴用素材を用いた靴(以下、実施例7の靴という)を作成した。
<実施例8>
実施例1の裏地素材を基準に、伸長率が低くなるように、裏地素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、実施例8の裏地素材とした。実施例1の皮革素材と同じ素材を実施例8の皮革素材とした。実施例8の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、実施例8の靴用素材を得た。実施例8の裏地素材のそれぞれの横方向の伸長率を測定し、表3に示した。実施例8の裏地素材のそれぞれの横方向の伸長回復率(30秒後、1時間後)が実施例1と同程度(±3%の範囲内)であることを確認した。また、実施例8の靴用素材を用いた靴(以下、実施例8の靴という)を作成した。
<比較例1>
実施例5の皮革素材を基準に、伸長率が高くなるように、皮革素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、比較例1の皮革素材とした。実施例1の裏地素材と同じ素材を比較例1の裏地素材とした。比較例1の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、比較例1の靴用素材を得た。比較例1の皮革素材、裏地素材のそれぞれの横方向の伸長率を測定し、表3に示した。また、比較例1の靴用素材を用いた靴(以下、比較例1の靴という)を作成した。
<比較例2>
実施例6の皮革素材を基準に、伸長率が低くなるように、皮革素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、比較例2の皮革素材とした。実施例1の裏地素材と同じ素材を比較例2の裏地素材とした。比較例2の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、比較例2の靴用素材を得た。比較例2の皮革素材、裏地素材のそれぞれの横方向の伸長率を測定し、表3に示した。また、比較例2の靴用素材を用いた靴(以下、比較例2の靴という)を作成した。
<比較例3>
実施例7の裏地素材を基準に、伸長率が高くなるように、裏地素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、比較例3の裏地素材とした。実施例1の皮革素材と同じ素材を比較例3の皮革素材とした。比較例3の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、比較例3の靴用素材を得た。比較例3の皮革素材、裏地素材のそれぞれの横方向の伸長率を測定し、表3に示した。また、比較例3の靴用素材を用いた靴(以下、比較例3の靴という)を作成した。
<比較例4>
実施例8の裏地素材を基準に、伸長率が低くなるように、裏地素材に用いられる素材の選択、編み方、加工方法等を変更して、比較例4の裏地素材とした。実施例1の皮革素材と同じ素材を比較例4の皮革素材とした。比較例4の皮革素材及び裏地素材を糊で張り合わせて、比較例4の靴用素材を得た。比較例4の皮革素材、裏地素材のそれぞれの横方向の伸長率を測定し、表3に示した。また、比較例4の靴用素材を用いた靴(以下、比較例4の靴という)を作成した。
<比較例5>
実施例1の皮革素材と裏地素材とを入れ替えて(実施例1の靴用素材を裏返しにして)靴(以下、比較例5の靴という)を作成した。
[歩行試験2]
実施例1、5〜8、比較例1〜5の靴を用いて上記歩行試験1と同様の歩行試験を行い、実施例1、5〜8、比較例1〜5の靴の履き心地を評価した。結果を表3に示した。
Figure 2020081621
表3に示したように、実施例5と比較例1との比較により、皮革素材の横方向の伸長率が51%以下である場合に、靴は、硬すぎない優れた履き心地となることが分かった。実施例6と比較例2との比較により、皮革素材の横方向の伸長率が45%以上である場合に、靴は、柔らかすぎない優れた履き心地となることが分かった。つまり、皮革素材の横方向の伸長率が45〜51%である場合に、靴は、硬すぎず柔らかすぎない優れた履き心地となることが分かった。なお、靴が優れた履き心地となる場合の皮革素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、73〜79であり、皮革素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、78〜84%である。
また、実施例7と比較例3との比較により、裏地素材の横方向の伸長率が58%以下である場合に、靴は、硬すぎない優れた履き心地となることが分かった。実施例8と比較例4との比較により、裏地素材の横方向の伸長率が52%以上である場合に、靴は、柔らかすぎない優れた履き心地となることが分かった。つまり、裏地素材の横方向の伸長率が52〜58%である場合に、靴は、硬すぎず柔らかすぎない優れた履き心地となることが分かった。なお、靴が優れた履き心地となる場合の裏地素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、72〜78であり、裏地素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、85〜91%である。
また、実施例1と比較例5との比較により、皮革素材と裏地素材とを入れ替えた場合には硬すぎる履き心地となることが分かった。このことから、靴用素材全体としての伸長率が同程度であっても、皮革素材が硬く(裏地素材よりも伸長率が低く)、裏地素材が柔らかい(皮革素材よりも伸長率が高い)場合に、靴は、硬すぎず柔らかすぎない優れた履き心地となることが分かった。
1 靴用素材
10 皮革素材
11 第1層
12 第2層
20 裏地素材
23 第3層(高伸長層)
24 第4層(クッション層)
25 第5層(低伸長層)
100 靴

Claims (6)

  1. 皮革素材と、裏地素材とを有し、
    前記皮革素材の横方向の伸長率は、45〜51%であり、
    前記皮革素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、73〜79%であり、
    前記皮革素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、78〜84%であり、
    前記裏地素材の横方向の伸長率は、52〜58%であり、
    前記裏地素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、72〜78%であり、
    前記裏地素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、85〜91%である靴用素材。
  2. 前記靴用素材の横方向の伸長率は、22〜28%であり、
    前記靴用素材の横方向の30秒後の伸長回復率は、62〜68%であり、
    前記靴用素材の横方向の1時間後の伸長回復率は、77〜83%である請求項1に記載の靴用素材。
  3. 前記裏地素材は、前記皮革素材と反対側に配置される低伸長層を含み、
    前記低伸長層の横方向の伸長率は、67〜73%であり、
    前記低伸長層の横方向の30秒後の伸長回復率は、63〜69%であり、
    前記低伸長層の横方向の1時間後の伸長回復率は、86〜92%である請求項1又は2に記載の靴用素材。
  4. 前記裏地素材は、前記低伸長層よりも前記皮革素材の側に配置されるクッション素材からなるクッション層を含む請求項3に記載の靴用素材。
  5. 前記裏地素材は、前記クッション層よりも前記皮革素材の側に配置される高伸長層を含み、
    前記高伸長層の横方向の伸長率は、115〜121%であり、
    前記高伸長層の横方向の30秒後の伸長回復率は、33〜39%であり、
    前記高伸長層の横方向の1時間後の伸長回復率は、51〜57%である請求項4に記載の靴用素材。
  6. 少なくとも足の甲に対応する位置に請求項1〜5のいずれかに記載の靴用素材を備えた靴。
JP2018223598A 2018-11-29 2018-11-29 靴用素材及び靴 Pending JP2020081621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018223598A JP2020081621A (ja) 2018-11-29 2018-11-29 靴用素材及び靴

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018223598A JP2020081621A (ja) 2018-11-29 2018-11-29 靴用素材及び靴

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020081621A true JP2020081621A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70905024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018223598A Pending JP2020081621A (ja) 2018-11-29 2018-11-29 靴用素材及び靴

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020081621A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102623697B1 (ko) * 2023-07-04 2024-01-11 주식회사 포스팀 착용감을 개선한 신발

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102623697B1 (ko) * 2023-07-04 2024-01-11 주식회사 포스팀 착용감을 개선한 신발

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI267360B (en) Insole, and footwear system incorporating same
US20180242687A1 (en) Sandal with Cushioning and Contoured Support
US8266825B2 (en) Shoe sole element
US5964046A (en) Footwear
US10709204B2 (en) Shoes
US8959798B2 (en) Shoe sole element
CN114641217A (zh) 鞋类物品
US7707747B2 (en) Footwear of shoe structure
US20220240619A1 (en) Comfortable Dress Shoes
US20250212998A1 (en) Sole board
JP2017525505A (ja) アッパーのかかと部用のニット構成要素を組み込んだ履物製品
CN108778026A (zh) 具有中央感觉节点元件的鞋类物品和鞋底结构
US10299534B2 (en) Midfoot orthotic shoe insert
US11311079B2 (en) Footwear with felting transition between materials
CA3105468A1 (en) An assembly for providing footwear with a plurality of removable and interchangeable footbeds
JP2020081621A (ja) 靴用素材及び靴
US20160286895A1 (en) Footwear
CN109561976A (zh) 支撑足部的服装和方法
US20050066545A1 (en) Shoe insert pad
EP4215075A1 (en) Sock shoe
CN106455754A (zh) 具有选择性定位的衬垫的鞋类鞋面
CN109953419A (zh) 一种高跟鞋鞋底缓冲垫
KR200341150Y1 (ko) 헬스 신발
JP2022172486A (ja) 靴の中敷き
JP2009100881A (ja) 靴底

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20181220