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JP2020065983A - 直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法及び静電塗装装置 - Google Patents

直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法及び静電塗装装置 Download PDF

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JP2020065983A
JP2020065983A JP2018201045A JP2018201045A JP2020065983A JP 2020065983 A JP2020065983 A JP 2020065983A JP 2018201045 A JP2018201045 A JP 2018201045A JP 2018201045 A JP2018201045 A JP 2018201045A JP 2020065983 A JP2020065983 A JP 2020065983A
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敬二 真鍋
峻 秋元
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峻 秋元
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Abstract

【課題】被塗物に対する溶剤系塗料の塗着効率を向上させる。【解決手段】溶剤系塗料tが塗料経路6を通じて塗料噴霧部4に供給されるステップと、高電圧電極5との直接接触により溶剤系塗料tに高電圧が印加されるステップと、高電圧電極5により溶剤系塗料tに高電圧が印加されている状態において、溶剤系塗料tが塗料噴霧部4から噴霧されるステップと、を含む静電塗装において、電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料tを使用することで、溶剤系塗料tの塗料粒子と高電圧電極5との直接接触が断たれる時点での塗料粒子の帯電量を増大させるステップと、飛翔する塗料粒子に対して高電圧電極5から放出されるイオンを衝突させることで、塗料粒子の帯電量をさらに増大させるステップとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法及び静電塗装装置に関し、詳しくは、溶剤系塗料が塗料経路を通じて塗料噴霧部に供給されるステップと、前記塗料噴霧部に装備された高電圧電極と前記溶剤系塗料との直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されるステップと、
前記高電圧電極により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されている状態において、前記溶剤系塗料が前記塗料噴霧部から噴霧されるステップと、を含む直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法、及び、その方法を実施する静電塗装装置に関する。
静電塗装には間接帯電方式と直接帯電方式とがあり、これら間接帯電方式及び直接帯電方式では、塗装機から噴霧される塗料粒子は夫々、次のような帯電形態で帯電する。
間接帯電方式(図4参照)では、マイナスの高電圧が塗装機3の外部電極5′に印加されると、外部電極5′の周囲には大量のマイナスイオンiが放出される。このため、塗装機3から噴霧される塗料粒子pは、外部電極5′よる静電誘導により一度はプラス極性に帯電するが、噴霧後の飛翔過程において塗料粒子pは、外部電極5′から放出されたマイナスイオンiと衝突することで電気的に中和されるとともに、更に多くのマイナスイオンiと衝突することでマイナス極性に帯電する。そして、このようにマイナス極性に帯電した塗料粒子pが、被塗物2との間に働く静電引力により被塗物2に引き付けられて被塗物2の表面に付着する。
一方、直接帯電方式(図5参照)では、塗装機3の先端に装備された回転霧化頭4にマイナスの高電圧が印加されるが、従来使用されている電気抵抗値が100MΩ・cm以上の塗料は、回転霧化頭4において微粒化される際にマイナス極性に帯電することはなく、微粒化された塗料粒子pは、その後の飛翔過程において、回転霧化頭4から大量に放出されたマイナスイオンiと衝突することでマイナス極性に帯電する。そして、このようにマイナス極性に帯電した塗料粒子pが、被塗物2との間に働く静電引力により被塗物2に引き付けられて被塗物2の表面に付着する。
適当な先行技術文献が見当たらない。
ところで、直接帯電方式は、間接帯電方式に比べて一般的に、噴霧された塗料粒子の帯電量が大きくて、被塗物に対する塗料の塗着効率が高いとされている。
しかし、塗着効率の向上は、塗装作業能率の向上や塗装品質の向上、あるいはまた、塗装作業環境の良化などに繋がることから、近年においても常に求められており、この点で、直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装においても塗着効率の一層の改善が望まれている。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、噴霧される塗料粒子の帯電形態を合理化することにより、直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装で得られる塗着効率を一層向上させる点にある。
本発明の第1特徴構成は、直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法に係り、その特徴は、
溶剤系塗料が塗料経路を通じて塗料噴霧部に供給されるステップと、
前記塗料噴霧部に装備された高電圧電極と前記溶剤系塗料との直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されるステップと、
前記高電圧電極により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されている状態において、前記溶剤系塗料が前記塗料噴霧部から噴霧されるステップと、を含む直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法であって、
前記溶剤系塗料として電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料を使用することで、前記塗料噴霧部での噴霧過程において前記溶剤系塗料の塗料粒子と前記高電圧電極との直接接触が断たれる時点での前記塗料粒子の帯電量を増大させるステップと、
前記噴霧過程に続き前記高電圧電極との直接接触が断たれた状態で飛翔する前記塗料粒子に対して前記高電圧電極から放出されるイオンを衝突させることで、前記塗料粒子の帯電量をさらに増大させるステップと、を含む点にある。
この第1特徴構成の静電塗装方法によれば、従前における直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装に比べて、塗料噴霧部から噴霧された溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量を効果的に増大させることができ、これにより、被塗物に対する溶剤系塗料の塗着効率を向上させることができる。
つまり、電気抵抗値が100MΩ・cm以上の塗料が使用される従来の直接帯電方式の静電塗装では、先にも記述したが、図3に模式的に示すように、塗料噴霧部4に装備された高電圧電極5がマイナス極性である場合、塗料噴霧部4での噴霧過程において溶剤系塗料t′の塗料粒子p′は、高電圧電極5と直接接触している状態においてマイナス極性に帯電することは無く(あるいは帯電したとしても極僅かに過ぎず)、電気的中和状態のままで塗料噴霧部4から噴霧されて高電圧電極5との直接接触が断たれてしまう。
そして、電気的中和状態のままで噴霧された塗料粒子p′は、その後の飛翔過程において、高電圧電極5から大量に放出されるマイナスイオンiと衝突することで、初めてマイナス極性に帯電する。
即ち、従来の直接帯電方式の静電塗装では、溶剤系塗料t′の噴霧の際には、塗料粒子p′は帯電せず、高電圧電極5から大量に放出されるイオンiとの衝突だけで塗料粒子p′が帯電することが、塗料粒子p′の帯電量を制限する原因となっていることが判った。
これに対して、上記第1特徴構成の静電塗装方法であれば、溶剤系塗料として電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料を使用することで、塗料噴霧部4での噴霧過程において、溶剤系塗料tの塗料粒子pは、図2に示すように、高電圧電極5がマイナス極性である場合、高電圧電極5との直接接触により誘電分極が効果的に進んで、高電圧電極5との直接接触が断たれる時点では既にマイナス極性に帯電した状態(以下、この形態の帯電を誘導帯電と称する)になり、その帯電状態の塗料粒子pが塗料噴霧部4から噴霧されるようにすることができる。
そして、このようにマイナス極性に帯電した状態で塗料噴霧部4から噴霧された溶剤系塗料tの塗料粒子pは、その後の飛翔過程において、高電圧電極5から大量に放出されるマイナスイオンiとの衝突により、マイナス極性の帯電量が更に増大する(以下、この形態の帯電を衝突帯電と称する)。
即ち、これら誘導帯電とそれに続く衝突帯電とにより、従前における直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装に比べ、塗料噴霧部から噴霧された溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量を効果的に増大させることができ、これにより、被塗物に対する溶剤系塗料の塗着効率を効果的に向上させることができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の静電塗装方法を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料として、体積電気抵抗値が10MΩ・cm以下の溶剤系塗料を使用する点にある。
使用する溶剤系塗料の電気抵抗値に関して実験を行った結果、溶剤系塗料の体積電気抵抗値(体積固有抵抗値)を100MΩ未満にすれば前記した誘電帯電が認め初められるようになり、さらに、溶剤系塗料の体積電気抵抗値を10MΩ以下にすれば前記した誘電帯電が顕著に認められて、塗料粒子の帯電量の増大が従前に比べ一層顕著になることが判明した。
したがって、この第2特徴構成の静電塗装方法によれば、従前に比べ、塗料噴霧部から噴霧された溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量を一層効果的に増大させることができて、被塗物に対する溶剤系塗料の塗着効率を一層効果的に向上させることができる。
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成の静電塗装方法を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記塗料噴霧部として、回転による遠心力により前記溶剤系塗料を周縁部から飛散させる回転霧化頭を使用し、
前記回転霧化頭を前記高電圧電極として、前記回転霧化頭に供給された前記溶剤系塗料と前記回転霧化頭との直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧を印加する点にある。
この第3特徴構成の静電塗装方法では、塗料経路を通じて回転霧化頭に供給された溶剤系塗料が回転霧化頭の回転による遠心力により回転霧化頭の周縁部から微粒化されて飛散する形態で噴霧されるが、回転霧化頭が高電圧電極であることにより、溶剤系塗料の塗料粒子が回転霧化頭の周縁部から離脱して飛散する際に、前記した誘導帯電により溶剤系塗料の塗料粒子が高電圧電極である回転霧化頭と同じ極性に帯電する。
そして、高電圧電極である回転霧化頭の周縁部から回転霧化頭と同極性のイオンが大量に放出されることで、回転霧化頭の周縁部から離脱して飛翔する溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量が前記した衝突帯電により更に増大する。
つまり、この第3特徴構成の静電塗装方法によれば、塗料経路を通じて供給する溶剤系塗料の全量が回転霧化頭の周縁部からの飛散により噴霧されることで、供給した溶剤系塗料の全量について前記した誘導帯電及び衝突帯電の双方を一層効率良く生じさせることができる。
また、回転霧化頭における周縁部の全周から回転霧化頭と同極性のイオンが放出されることで、誘導帯電後の塗料粒子に対する衝突帯電も効果的に生じ、これらのことにより、塗料噴霧部から噴霧された溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量をさらに効果的に増大させることができる。
本発明の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれかの静電塗装方法を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
高電圧印可状態にある前記高電圧電極が前記塗料経路に存在する前記溶剤系塗料を通じて短絡的な接地状態になることを防止するために、前記塗料経路上の電気的接地箇所と前記高電圧電極との間における一連の前記溶剤系塗料の通電抵抗値を設定安全値以上に保持する点にある。
この第4特徴構成の静電塗装方法によれば、上記設定安全値として十分に大きな通電抵抗値を設定しておけば、高電圧電極から一連の溶剤系塗料を通じて塗料経路上の電気的接地箇所に至る間に、高電圧電極により溶剤系塗料に印可される高電圧を溶剤系塗料の通電抵抗により十分に電圧降下させることができ、これにより、溶剤系塗料として電気抵抗値が小さい溶剤系塗料を使用しながらも、静電塗装作業を安全かつ安定的に実施することができる。
なお、塗料経路上の電気的接地箇所と高電圧電極との間における一連の溶剤系塗料の通電抵抗値を設定安全値以上に保持する具体的な方法としては、高電圧電極と電気的接地箇所との間の距離が短いほど塗料経路の口径を小さくすることで、また、塗料経路の口径が大きいほど高電圧電極と電気的接地箇所との間の距離を大きくすることで、電気的接地箇所と高電圧電極との間における一連の溶剤系塗料の通電抵抗値が設定安全値以上になるようにすればよい。
本発明の第5特徴構成は、前記した第1特徴構成の静電塗装方法を実施する直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装装置に係り、その特徴は、
溶剤系塗料が塗料経路を通じて供給される塗料噴霧部を備え、
前記塗料噴霧部には、前記溶剤系塗料に対する直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧を印加する高電圧電極が装備され、
前記高電圧電極により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されている状態において、前記溶剤系塗料が前記塗料噴霧部から噴霧される直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装装置であって、
前記溶剤系塗料の体積電気抵抗値が10MΩ・cm以下であり、
前記高電圧電極は、前記溶剤系塗料に対する高電圧印加に併行して、周囲に前記高電圧電極と同極性のイオンを放出するイオン放出性を備えている点にある。
この第5特徴構成の静電塗装装置によれば、使用する溶剤系塗料の体積電気抵抗値(体積固有抵抗値)が10MΩ・cm以下であるから前記した誘導帯電が効果的に生じ、また、高電圧電極が周囲に高電圧電極と同極性のイオンを放出するイオン放出性を備えているから、前記した衝突帯電も効果的に生じる。
したがって、この第5特徴構成の静電塗装装置によれば、前記した第1特徴構成の静電塗装方法が実施されることで、従前における直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装に比べ、塗料噴霧部から噴霧された溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量を効果的に増大させることができ、これにより、被塗物に対する溶剤系塗料の塗着効率を効果的に向上させることができる。
本発明の第6特徴構成は、第5特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記塗料噴霧部が、前記高電圧電極を兼ねるベル型回転霧化頭である点にある。
この第6特徴構成の静電塗装装置では、塗料経路を通じてベル型回転霧化頭に供給された溶剤系塗料がベル型回転霧化頭の回転による遠心力によりベル型回転霧化頭の周縁部から微粒化されて飛散する形態で噴霧されるが、前記した第3特徴構成の静電塗装方法と同様、ベル型回転霧化頭が高電圧電極を兼ねることにより、溶剤系塗料の塗料粒子がベル型回転霧化頭の周縁部から離脱して飛散する際に、前記した誘導帯電により溶剤系塗料の塗料粒子が高電圧電極であるベル型回転霧化頭と同じ極性に帯電する。
そして、高電圧電極を兼ねるベル型回転霧化頭の周縁部からベル型回転霧化頭と同極性のイオンが大量に放出されることで、ベル型回転霧化頭の周縁部から離脱して飛翔する溶剤系塗料の塗料粒子の帯電量が前記した衝突帯電により更に増大する。
つまり、この第6特徴構成の静電塗装装置によれば、前記した第3特徴構成の静電塗装方法が実施されて、塗料経路を通じて供給する溶剤系塗料の全量がベル型回転霧化頭の周縁部からの飛散により噴霧されることで、供給した溶剤系塗料の全量について前記した誘導帯電及び衝突帯電の双方を一層効率良く生じさせることができる。
本発明の第7特徴構成は、第5又は第6特徴構成の静電塗装装置を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
高電圧印可状態にある前記高電圧電極が前記塗料経路に存在する前記溶剤系塗料を通じて短絡的な接地状態になることを防止するために、前記塗料経路上の電気的接地箇所と前記高電圧電極との間における一連の前記溶剤系塗料の通電抵抗値が設定安全値以上である点にある。
この第7特徴構成の静電塗装装置によれば、前記した第4特徴構成の静電塗装方法が実施されることで、高電圧電極から一連の溶剤系塗料を通じて塗料経路上の電気的接地箇所に至る間に、高電圧電極により溶剤系塗料に印可される高電圧を溶剤系塗料の通電抵抗により十分に電圧降下させることができ、これにより、溶剤系塗料として電気抵抗値が小さい溶剤系塗料を使用しながらも、静電塗装作業を安全かつ安定的に実施することができる。
なお、塗料経路上の電気的接地箇所と高電圧電極との間における一連の溶剤系塗料の通電抵抗値を設定安全値以上にする具体的な方法としては、第4特徴構成の静電塗装方法と同様、高電圧電極と電気的接地箇所との間の距離が短いほど塗料経路の口径を小さくすることで、また、塗料経路の口径が大きいほど高電圧電極と電気的接地箇所との間の距離を大きくすることで、電気的接地箇所と高電圧電極との間における一連の溶剤系塗料の通電抵抗値が設定安全値以上になるようにすればよい。
実施形態を示す溶剤系塗料使用静電塗装装置の概略図 溶剤系塗料粒子の帯電形態を示す模式図 従前における溶剤系塗料粒子の帯電形態を示す模式図 特許文献1に示された間接帯電方式の説明図 特許文献1に示された直接帯電方式の説明図
図1は直接帯電方式の静電塗装装置1を示し、この静電塗装装置1は、シンナーなどの有機溶剤を含む溶剤系塗料tを自動車ボディなどの被塗物2に対して噴霧する塗装機3を備えており、この塗装機3の先端部には、塗料噴霧部としてベル型の回転霧化頭4が装備されている。
ベル型回転霧化頭4の中央部に形成された塗料吐出口4aには、溶剤系塗料tを導く塗料経路6が接続されており、この塗料経路6は、塗料供給源7から塗装機3にわたる塗料ホースや、塗装機3の内部を通過する内部塗料管などにより形成されている。
この塗料経路6を通じてベル型回転霧化頭4の塗料吐出口4aに供給された溶剤系塗料tは、塗料吐出口4aからベル型回転霧化頭4における前面側凹部の中央底頂部に吐出され、この吐出に続き溶剤系塗料tは、ベル型回転霧化頭4の高速回転に伴い生じる遠心力により、ベル型回転霧化頭4における前面側凹部の表面を伝ってベル型回転霧化頭4の周縁部に至る。
これにより、ベル型回転霧化頭4の高速回転に伴い、ベル型回転霧化頭4の周縁部においては、その周縁部の全周から溶剤系塗料tが放射状に飛散する形態で噴霧される。
また、静電塗装装置1には、被塗物2と塗装機3との間に電位差を付与する高電圧発生装置8が装備されており、本例では、この高電圧発生装置8のマイナス端子が塗装機3の内部の導電経路を通じてベル型回転霧化頭4に接続されており、これにより、ベル型回転霧化頭4は、塗料噴霧部であると同時に、高電圧発生装置8が発生するマイナス極性の高電圧を噴霧対象の溶剤系塗料tに印加する高電圧電極に兼用されている。
即ち、塗料吐出孔4aから吐出された溶剤系塗料tには、その吐出された溶剤系塗料tが噴霧塗料粒子pとなってベル型回転霧化頭4の周縁部から離脱するまで間、ベル型回転霧化頭4との直接接触によりマイナス極性の高電圧が印加される。
一方、高電圧発生装置8の反対極性端子は接地用端子として電気的に接地されており、また、被塗物2もアース線9を通じて電気的に接地されている。
つまり、ベル型回転霧化頭4から噴霧される溶剤系塗料tの塗料粒子pは、高電圧電極5を兼ねるベル型回転霧化頭4の存在により、ベル型回転霧化頭4と同極性のマイナス極性に帯電し、これにより、ベル型回転霧化頭4から噴霧された溶剤系塗料tの帯電塗料粒子pは、被塗物2との間に働く静電引力により被塗物2に引き付けられて被塗物2の表面に塗着する。
この静電塗装装置1では、電気抵抗値が通常の溶剤系塗料よりも小さい高導電性の溶剤系塗料tが使用されており、具体的には、体積電気抵抗値r(体積固有抵抗値)が10MΩ・cm以下の溶剤系塗料tが、塗料供給源7から塗装機3のベル型回転霧化頭4に供給される。
ところで、体積電気抵抗値rが100MΩ・cmより大きい溶剤系塗料t′が使用される従前の直接帯電方式の静電塗装では、図3に示すように、ベル型回転霧化頭4からの噴霧過程において溶剤系塗料t′の塗料粒子p′は、高電圧電極5であるベル型回転霧化頭4と直接接触している状態においてマイナス極性に帯電することは無く(あるいは帯電したとしても極僅かに過ぎず)、電気的中和状態のままでベル型噴霧頭4の周縁部から離脱して飛散してしまう。
そして、電気的中和状態のままで噴霧された塗料粒子p′は、その後の飛翔過程において、高電圧電極5であるベル型回転霧化頭4から放出されるマイナスイオンi(具体的にはイオン化した空気)と衝突することで、初めて、マイナスイオンiからマイナス電荷(−)が付与される衝突帯電によりマイナス極性に帯電し、これにより、塗料粒子p′が静電引力により被塗物2に引き付けられる状態になる。
これに対して、高導電性の溶剤系塗料tを使用する本例の静電塗装装置1では、ベル型回転霧化頭4からの噴霧過程において溶剤系塗料tの塗料粒子pは、図2に示すように、高電圧電極5であるベル型霧化頭4との直接接触により誘電分極が効果的に進んで、高電圧電極5であるベル型霧化頭4との直接接触が断たれる時点では既に誘導帯電によりマイナス極性に帯電した状態になり、その帯電状態の塗料粒子pがベル型回転霧化頭4の周縁部から飛散するようになる。
そして、このようにマイナス極性に帯電した状態でベル型回転霧化頭4から噴霧された溶剤系塗料tの塗料粒子pは、その後の飛翔過程において、高電圧電極5であるベル型回転霧化頭4から大量に放出されるマイナスイオンiとの衝突することで、いわゆる衝突帯電によりマイナス極性の帯電量が更に増大する。
つまり、本例の静電塗装装置1では、従前における直接帯電方式の静電塗装に比べ、上記誘導帯電とそれに続く衝突帯電との2種の帯電により塗料粒子pの帯電量を効果的に増大させることができ、これにより、被塗物2に対する溶剤系塗料tの塗着効率を効果的に高めることができる。
一方、ベル型回転霧化頭4に溶剤系塗料tを供給する塗料経路6のうち、その塗料経路6の途中に存在する電気的接地箇所10とベル型回転霧化頭4との間の部分6eは、その部分6eに連続状態で存在する溶剤系塗料tを通じてベル型回転霧化頭4が電気的に接地される接地経路部分になるが、この接地経路部分6eについては、その接地経路部分6eに存在する溶剤系塗料tの通電抵抗値R(即ち、ベル型回転霧化頭4と上記電気的接地箇所10との間における一連の溶剤系塗料tの通電抵抗値)が設定安全値SR以上に保たれるように、接地経路部分6eの経路長及び経路口径を決定してある。
つまり、接地経路部分6eに存在する溶剤系塗料tの通電抵抗値Rを設定安全値SRに保つことで、高電圧電極5であるベル型回転霧化頭4が塗料経路6内の溶剤系塗料tを通じて短絡的な接地状態になることが確実に防止され、これにより、電気抵抗値rが小さい溶剤系塗料tを使用しながらも静電塗装作業を安全かつ安定的に実施することができる。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
上記の実施形態では、体積電気抵抗値rが10MΩ・cm以下の溶剤系塗料tを使用する例を示したが、使用する溶剤系塗料tの体積抵抗値rを100MΩ・cm未満にすれば、塗料粒子pと高電圧電極5との直接接触が断たれる時点において塗料粒子pが既に帯電状態になる前記誘導帯電が認め初められることから、例えば体積抵抗値rが30MΩ・cm以下や50MΩ・cm以下の溶剤系塗料tを使用するようにしてもよい。
即ち、電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料tを使用するのに、その設定閾値は誘導帯電が十分に認められる電気抵抗値であればよい。
前述の実施形態では、ベル型などの回転霧化頭4を塗料噴霧部とする例を示したが、これに限らず、塗料噴霧部はノズル形式のものであってもよい。
前記実施形態では、ベル型回転霧化頭4を高電圧電極5に兼用する例を示したが、これに限らず、塗料噴霧部4に装備する高電圧電極5は、針状電極であってもよく、また、ノズル形式の塗料噴霧部4を採用する場合において、塗料噴霧部4であるノズルを高電圧電極に兼用するようにしてもよい。
被塗物2は、自動車ボディに限らず、バンパーなどの自動車部品、家電製品のケーシング、あるいは、建築資材など、どのようなものであってもよい。
本発明は、種々の被塗物を溶剤系塗料により塗装する直接帯電方式の静電塗装に利用することができる。
t 溶剤系塗料
6 塗料経路
4 ベル型回転霧化頭(塗料噴霧部)
5 高電圧電極
p 塗料粒子
i イオン
r 体積電気抵抗値
10 電気的接地箇所
R 通電抵抗値
SR 設定安全値

Claims (7)

  1. 溶剤系塗料が塗料経路を通じて塗料噴霧部に供給されるステップと、
    前記塗料噴霧部に装備された高電圧電極と前記溶剤系塗料との直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されるステップと、
    前記高電圧電極により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されている状態において、前記溶剤系塗料が前記塗料噴霧部から噴霧されるステップと、を含む直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法であって、
    前記溶剤系塗料として電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料を使用することで、前記塗料噴霧部での噴霧過程において前記溶剤系塗料の塗料粒子と前記高電圧電極との直接接触が断たれる時点での前記塗料粒子の帯電量を増大させるステップと、
    前記噴霧過程に続き前記高電圧電極との直接接触が断たれた状態で飛翔する前記塗料粒子に対して前記高電圧電極から放出されるイオンを衝突させることで、前記塗料粒子の帯電量をさらに増大させるステップと、
    を含む直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法。
  2. 前記電気抵抗値が設定閾値よりも小さい溶剤系塗料として、体積電気抵抗値が10MΩ・cm以下の溶剤系塗料を使用する請求項1に記載した直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法。
  3. 前記塗料噴霧部として、回転による遠心力により前記溶剤系塗料を周縁部から飛散させる回転霧化頭を使用し、
    前記回転霧化頭を前記高電圧電極として、前記回転霧化頭に供給された前記溶剤系塗料と前記回転霧化頭との直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧を印加する請求項1又は2に記載した直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法。
  4. 高電圧印可状態にある前記高電圧電極が前記塗料経路に存在する前記溶剤系塗料を通じて短絡的な接地状態になることを防止するために、前記塗料経路上の電気的接地箇所と前記高電圧電極との間における一連の前記溶剤系塗料の通電抵抗値を設定安全値以上に保持する請求項1〜3のいずれか1項に記載した直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装方法。
  5. 溶剤系塗料が塗料経路を通じて供給される塗料噴霧部を備え、
    前記塗料噴霧部には、前記溶剤系塗料に対する直接接触により前記溶剤系塗料に高電圧を印加する高電圧電極が装備され、
    前記高電圧電極により前記溶剤系塗料に高電圧が印加されている状態において、前記溶剤系塗料が前記塗料噴霧部から噴霧される直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装装置であって、
    前記溶剤系塗料の体積電気抵抗値が10MΩ・cm以下であり、
    前記高電圧電極は、前記溶剤系塗料に対する高電圧印加に併行して、周囲に前記高電圧電極と同極性のイオンを放出するイオン放出性を備えている直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装装置。
  6. 前記塗料噴霧部が、前記高電圧電極を兼ねるベル型回転霧化頭である請求項5に記載した直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装装置。
  7. 高電圧印可状態にある前記高電圧電極が前記塗料経路に存在する前記溶剤系塗料を通じて短絡的な接地状態になることを防止するために、前記塗料経路上の電気的接地箇所と前記高電圧電極との間における一連の前記溶剤系塗料の通電抵抗値が設定安全値以上である請求項5又は6に記載した直接帯電方式の溶剤系塗料使用静電塗装装置。
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