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JP2020060487A - 犠牲陽極の発生電流推定方法及び装置 - Google Patents

犠牲陽極の発生電流推定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クラスタリングを用いた金属製構造物、特に海洋鋼構造物の電気防食における犠牲陽極の発生電流推定方法及び装置を提供する。【解決手段】電解質中の金属製構造物の電気防食状態をモニタリングするための犠牲陽極発生電流推定方法であって、金属製構造物に沿って、複数深度の測定点での電位情報を取得するステップと、犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さに対応したモデルを構築するステップと、解析モデルを構築するステップと、観測方程式を構築するステップと、前記電位情報から、最適化手法を用いて、前記観測方程式が前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータを推定するステップと、犠牲陽極近傍の情報を抽出するステップと、前記観測方程式を再構築するステップと、推定した前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータをクラスタリングにより犠牲陽極毎に分類するステップと、を具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、電解質中の金属製構造物の電気防食状態をモニタリングするための犠牲陽極の発生電流推定方法及び装置に関する。
炭素鋼、ステンレス鋼に代表される金属材料は、加工が容易なため、例えば、港湾設備やオイルコンビナートに代表されるインフラ設備、送電設備、ガス配管や水道配管といったライフライン等の金属製構造物の材料として広く用いられている。
これら金属材料は、様々な優れた特性がある一方で、「腐食」するという性質を持つ。特に海洋や沿岸部に建設されている海洋鋼構造物は、海水という厳しい腐食環境に曝されているため、金属の腐食は構造物の寿命を左右する重要な因子である。
こうした金属製構造物における防食対策として、電気防食や被覆防食が知られている。例えば、海洋鋼構造物を考えた場合、その腐食環境は、大気中に存在している部分から海面を経て海水の深さ方向へと深くなっていく順に、海上大気中、飛沫帯、干満帯、海水中、海底土中に区分される。この内、海上大気中、飛沫帯及び干満帯においては被覆防食が適用され、干満帯、海水中及び海底土中部においては電気防食が適用される。但し、干満帯に対しては、電気防食と被覆防食が併用される。これは、干満帯が大気と海水の両方に触れる環境のためである。そして、海洋鋼構造物の電気防食は、犠牲陽極(流電陽極)を用いた流電陽極方式が主流である。
しかしながら、流電陽極方式にて用いられる犠牲陽極は、その性質上、時間経過とともに消耗し、発生電流が減少する。そのため、犠牲陽極の発生電流の測定により、犠牲陽極の寿命評価が必要となる。またそれと同時に、被防食体、例えば海洋鋼構造物の防食状態についても、定期点検を行う必要があった(平成26年3月28日公布・施行「技術基準対象施設の維持に関する必要な事項を定める告示」国土交通省参照)。
従来、海洋鋼構造物における犠牲陽極の寿命評価及び防食状態の評価については、潜水士による検査(主に目視検査や犠牲陽極の残存量計測)や電位計測が主であった。しかしながら、潜水士による検査の場合、大量の犠牲陽極が取り付けられている大型の鋼構造物においては時間や労力がかかるといったことが懸念材料となっていた。
このような問題点を解決するため、ベイズ推定を用いて金属製構造物の電気防食をモニタリング(評価)する方法及び装置が、特許第6120307号公報(特許文献1)や特許第6365862号公報(特許文献2)に開示されている。特許文献1又は2に記載の方法及び装置は、金属製構造物に取り付けられている犠牲電極から、所定の距離にある複数の観測点で測定された電位測定値や電気防食状態の事前情報から、ベイズ推定を用いて、電気防食状態を反映する未知の解析パラメータを同定し、該パラメータから電気防食状態をモニタリングするという方法である。
特許第6120307号公報 特許第6365862号公報 特願2017‐111035号
平岡泰明,大西有希,天谷賢治,斎藤達哉,「逆解析による犠牲陽極の位置及び電流モニタリング手法」,第64回材料と環境討論会講演集(2017年),393−396頁.
特許文献1又は2に記載の方法や装置では、電位測定値や防食状態、更には犠牲陽極の取り付け位置や形状といった事前情報が必要であった。しかしながら、実際の現場では、犠牲陽極の取り付け位置や形状が事前情報と異なる場合があり、適切な数値解析メッシュを構築することができないという問題があった。言い換えると、注目すべき海洋鋼構造物の図面がない場合や、図面があったとしても犠牲陽極が図面と異なる位置に設置されている場合には、特許文献1に記載の方法ではモニタリングが困難であった。
犠牲陽極が図面と異なる位置に設置されている場合及び/又は経年的な消耗による形状変化のため、電気防食状態のモニタリングが困難である等といった前記問題を解決するために、犠牲陽極からの電流流出を多数の電流の点湧き出し(群点)で表現し、これらを犠牲陽極が取り付けられている可能性がある領域を広くカバーするように散布してモデル化し、各点の湧き出し電流を逆解析により推定する、という手法が提案されている(非特許文献1)。なお、該群点を散布した領域を群点領域という。
しかしながら、非特許文献1に記載の方法では、1つの群点領域内の湧き出し電流の総和を、1つの犠牲陽極の発生電流として評価していた。そのため、犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さには対応できても、1つの群点領域内に複数の犠牲陽極が存在する条件には対応が困難であった。
以上、前述のような実情に鑑み、本発明では、クラスタリングを用いた金属製構造物の電気防食における犠牲陽極の発生電流推定方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法の目的は、電解質中の金属製構造物の電気防食状態をモニタリングするための犠牲陽極発生電流推定方法であって、金属製構造物に沿って、複数深度の測定点における電位情報を取得するステップと、犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さに対応したモデルを構築するステップと、解析モデルを構築するステップと、観測方程式を構築するステップと、前記電位情報から、最適化手法を用いて、前記観測方程式が前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータを推定するステップと、犠牲陽極近傍の情報を抽出するステップと、前記観測方程式を再構築するステップと、推定した前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータをクラスタリングにより犠牲陽極毎に分類するステップと、を具備することを特徴とすることにより、効果的に達成される。
本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法はまた、前記犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さに対応したモデルが、犠牲陽極からの電流流出を多数の電流の点湧き出しで表現したモデルであることにより、
或いは前記解析モデルが、前記金属製構造物周囲の電解質で満たされた領域Ωを解析領域とし、前記解析領域は、境界Γ、境界Γ及び境界Γで囲まれ、
但し、境界Γは電流湧き出し点でアノードとなる境界であり、境界Γは金属でカソードとなる境界であり、境界Γは電解質を仮想的に分割した境界であり、
前記解析領域Ω内の電位を
電気伝導度を
とすると、支配方程式
を満足し、
但し、
はベクトル微分演算子を表し、前記境界Γ、前記境界Γ及び前記境界Γの境界条件を次のように与え、
ここで、前記境界Γには、定電流条件
を与え、電流湧き出し点の位置座標を
各電流湧き出し点に割り振った番号をkとし、
前記境界Γには、前記金属製構造物の電解質中の金属の分極抵抗
外向き法線方向の電流密度
及び自然電位
で定まる金属境界条件を与え、境界Γは絶縁境界とし、
或いは前記電位情報を
とし、前記未知の解析パラメータを
とすると、観測方程式
が成立し、但し、
は前記観測方程式の係数行列を表す観測行列であり、
は電位の測定誤差であり、前記係数行列の各成分を求めて前記観測方程式を構築することにより、
或いは偏微分方程式の離散化手法に基づいて前記係数行列を構築することにより、
或いは前記最適化手法は、最大事後確率推定法、ベイズ推定法、最尤推定法又はスパース正則化のいずれかであることにより、
或いは前記最大事後確率推定法は、前記電位情報及び前記電気防食状態の事前情報から、未知の解析パラメータを推定することにより、
或いは前記電気防食状態の前記事前情報は、前記犠牲陽極の発生電流及び測定線のオフセット項に関する統計的情報であることにより、
或いは前記犠牲陽極近傍の情報の抽出は、前記推定した電流の度数分布又は累積相対度数分布に基づくことにより、
或いは前記クラスタリング手法は、k−means法であることにより、より効果的に達成される。
本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定装置の目的は、電解質中の金属製構造物の電気防食状態をモニタリングするための犠牲陽極発生電流推定装置であって、金属製構造物に沿って、複数深度の測定点での電位情報を取得する手段と、前記犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さに対応したモデルを構築する手段と、解析モデルを構築する手段と、観測方程式を構築する手段と、前記電位情報から、最適化手法を用いて、前記観測方程式の前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータを推定する手段と、犠牲陽極近傍の情報を抽出する手段と、前記観測方程式を再構築する手段と、推定した前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータをクラスタリングにより犠牲陽極毎に分類する手段と、を具備することを特徴とすることにより、効果的に達成される。
本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法によれば、図面のない施設における発生電流が精度よく推定できる共に、経年的に消耗した犠牲陽極に対しても発生電流が精度よく推定できるようになった。また、犠牲陽極の取り付け位置や個数の制限を受けず、正確な犠牲陽極の将来予測が可能となった。
また、本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法によれば、公共インフラ施設やライフラインの維持管理に係る精度の向上、費用の削減、技術者の負担の軽減が可能となった。
本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法を示すフローチャートである。 群点湧き出しモデルの概念図である。 海洋鋼構造物周囲の領域並びに境界の関係を示す概略図である。 犠牲陽極近傍の電流湧き出し点を抽出するための閾値に係る度数分布とそのガウシアンフィッティングの結果を示すグラフである。 犠牲陽極近傍の電流湧き出し点を抽出するための閾値に係る累積相対度数分布と閾値の関係を示すグラフである。 実施例に係る計測モデルの概念図である。 実施例における各測定点の関係を示す概略図である。 実施例においてk−means法を適用した結果の一例を示す図である。 実施例においてk−means法により近接犠牲陽極の発生電流を推定した結果を示すグラフである。
本発明は、金属製構造物に沿って計測した電位情報から犠牲陽極の発生電流を推定する逆問題を解く逆解析手法であり、特許文献1をさらに発展させた手法である。以下、本発明に係る実施形態を、海洋鋼構造物を例に、図1に示すフローチャートに基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の流れは、海水中の電位情報の取得(S1)を起点とし、順に、群点湧き出しモデルの構築(S2)、解析モデルの構築(S3)、逆問題の設定(観測方程式の構築)(S4)、逆解析(S5)、湧き出し点の抽出(S6)、逆問題の再設定(観測方程式の再構築)(S7)、逆解析(S8)及びクラスタリング(S9)である。S6〜S8の過程は、複数回繰り返し行ってもよいが、通常、1回で十分である。
(1)海水中の電位情報の取得(S1)
海洋鋼構造物に沿って、複数深度の測定点で測定された電位情報を測定値とする。測定値の取得方法としては、例えば、特許文献2又は特許文献3に記載されている手法に則り、行えばよい。具体的には、電位センサー及び深度センサー等の各種センサーを備えた機器を用い、この機器を海洋鋼構造物に沿って引上げ又は沈降させることで、複数深度の測定点における電位情報を取得するものである。以下では特許文献3で記載の方法で取得した「電位差分」を測定値とする。但し、電位差分は複数の電位センサーで計測した電位同士の差である。また、測定値は「電位分布」でもよい。
(2)群点湧き出しモデルの構築(S2)
図2は、群点湧き出しモデルの概念図である。群点湧き出しモデルとは、犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さ(以下ではこれらをまとめて「位置不明問題」とする。)に対応したモデル化手法のことを指す。具体的な群点湧き出しモデルの構築方法を以下に示す。先ず、犠牲陽極からの電流流出を多数の電流湧き出し点で表現する。そして、この電流湧き出し点を犠牲陽極が取り付けられている可能性がある領域をカバーするように、広く散布して構築する。なお、湧き出し点の散布については規則的な配置でもランダムな配置でもよい。
図2(a)は、海洋鋼構造物100の海水面以下の鋼材101に2個の犠牲陽極102が取り付けられている様子を示す概略図である。海洋鋼構造物100は、例えば特許文献1に記載されているジャケット式桟橋や鋼矢板構造・鋼管矢板構造・杭桟橋構造などがあるが、本発明では、特にその構造に制限はない。また、海洋鋼構造物100の材質であるが、炭素鋼やステンレス鋼等あらゆる金属や合金が使用可能である。なお、図2における群点湧き出しモデルについては、電解質中の金属製構造物であれば、海中だけでなく、淡水や土壌中などに設置される構造物(例えば水道配管)でも適用可能である。そして、先に述べたように海水面以下の鋼材101に対して並列に犠牲陽極102が取り付けられているが、該犠牲陽極に関しては、取り付け位置や個数の制限はない(犠牲陽極の取り付け位置や個数に関しては、一般財団法人沿岸技術研究センター編「港湾鋼構造物防食・補修マニュアル 2009年版」(平成21年11月発刊)参照)。
図2(a)に示すような海洋鋼構造物において、犠牲陽極の位置不明問題に対応した解析モデルを構築するために、図2(b)で示すような群点湧き出しモデルを構築する。
図2(b)に示すように、犠牲陽極102が取り付けられている可能性がある領域に、電流湧き出し点を広く散布する。このようなモデルの場合、図2(c)に示すように、犠牲陽極102周辺の湧き出し点では電流が大きくなり(図2(c)の○を指す)、犠牲陽極102から距離が離れた湧き出し点では電流が小さくなる(図2(c)の●を指す)。
(3)解析モデルの構築(S3)
図3は、群点湧き出しモデルを適用した際の海洋鋼構造物周囲の解析領域とその境界を示す概略図である。図3に示すように、海洋鋼構造物周囲の海水で満たされた領域Ω(図3において破線で囲まれた部分)を解析領域とする。解析領域Ωは、境界Γ、境界Γ及び境界Γの3種類の境界で囲まれる。
ここで、境界Γは電流湧き出し点でアノードとなる境界であり、境界Γは海洋鋼構造物の海水面以下の鋼材でカソードとなる境界である。また、境界Γは海水を仮想的に分割した海中領域の鉛直面境界及び上部の境界、海底土表面の境界をまとめた境界である。
領域Ω内の電位を
電気伝導度を
とする。本実施形態では、領域Ωにおいて、イオンの損失や増加が生じないとしており、領域内の電位φは後記数1で表される支配方程式を満たす。但し、後記数1において、
はベクトル微分演算子である。
を与える。但し、電流湧き出し点の位置座標を
とし、各電流湧き出し点に割り振った番号をkとする。また境界Γには、後記数2で表されるように、金属境界条件として、海水面以下の鋼材の分極曲線を区間線形近似したものを用いる。ただし、境界における法線方向の電流密度を
とし、
は鋼材の分極抵抗を、
は鋼材の自然電位を意味する。更に、後記数2で表されるように、境界Γは絶縁境界として扱う。すなわち、本実施形態では、領域Ω外への電流の流出入は起こらないと仮定する。これは、解析領域を十分に大きくとり、湧き出し点からの電流がすべて鋼材であるΓに流入すると仮定するからである。
(4)逆問題の設定(観測方程式の構築)(S4)
ここで、前記S1において取得した誤差を含んだ測定値を
とする。但し、
は複数箇所の(m箇所)測定点で測定された、複数個(m個)の測定値から成るm次元列ベクトルである。また本実施形態では、推定値であるn個の境界Γからの湧き出し電流及びa本の測定線におけるオフセット項を成分とする(n+a)次元列ベクトルを
とする。オフセット項とは、測定線上の水面付近の測定点における測定値と推定値の誤差を補う項であり、測定線の数に依存する。
ここで、測定値
を測定値の真の値
と測定誤差やモデル誤差などの誤差をまとめた項である
の2つに分離する。領域Ω内の電位は、前記数1で表す支配方程式を満たすため、測定値
と推定値(未知の解析パラメータ)
の間には、後記数3で表される観測方程式が成立する。但し、
はm行(n+a)列の観測行列である。
本実施形態では、有限要素法、境界要素法、差分法、有限体積法などの偏微分方程式の離散化手法に基づいて計算を行い、観測行列
の各成分を求めることにより、観測方程式を構築する。
(5)逆解析(S5及びS8)
本実施形態では、逆解析により、構築した観測方程式を用いて、測定値
から未知の解析パラメータ
を推定する。用いる逆解析手法としては、最大事後確率推定法(以下では「MAP法」とする。)及びベイズ推定法等の最適化手法がある。本実施形態においては、MAP法が望ましいが、他の最適化手法を用いてもよい。なお、MAP法は事後分布を最大にするパラメータを最適解とする最適化手法である。
ここで、本実施形態では、推定する未知の解析パラメータに関する統計的な情報を、MAP法の事前情報として使用している。その際、事前分布を正規分布として与え、事前分布の平均値や標準偏差若しくは分散を事前情報とする。
測定値
が得られたときの推定値
の尤度関数の事後分布を最大にするパラメータは後記数4及び数5によって表される。ただし、後記数4及び数5において、

は行列の転置を表し、

は逆行列を表している。また、
の事前情報として、
を、未知の解析パラメータ
の事前情報として、
を与える。但し、括弧内の左側の項は平均値、右側の項は分散行列である。
ここで、前記数5の
は未知の解析パラメータである
の推定尤度分布の平均値を、前記数4の
は未知の解析パラメータである
の推定尤度分布の分散共分散行列を意味し、これらを未知の解析パラメータの推定値として算出した。
(6)湧き出し点の抽出(S6)
本ステップの目的は、湧き出し電流が0mAを中心とした、値の小さな湧き出し点を取り除き、犠牲陽極近傍の有用な湧き出し点のみを抽出することである。ここで、抽出した湧き出し点には、推定された湧き出し電流及びその位置座標等の情報が含まれている。以下に、犠牲陽極近傍の電流湧き出し点の抽出方法を説明する。大まかな流れとしては、前記S5において推定した、各電流湧き出し点の湧き出し電流の度数分布若しくは累積相対度数分布を作成することにより、閾値を決定する。そして、閾値以上の値を持つ電流湧き出し点を、陽極近傍の電流湧き出し点として抽出する。
先ず、度数分布を用いた電流湧き出し点の抽出方法について具体的に説明する。前記S5において推定した湧き出し電流について、度数分布を作成する。ここで、この度数分布が正規分布(ガウス分布)に従うと仮定し、ガウシアンフィッティング(フィッティング)を行う。このガウシアンフィッティングにおいては、後記数6に示す正規分布の一般式で表される。但し、
である。なお、度数分布の作成における階級数に制限はなく、階級数が多いほどフィッティングの精度が上がる。
度数分布とそのガウシアンフィッティングの結果は、図4のように示される。ガウシアンフィッティングから、平均値
と標準偏差
を得て、
となる値を閾値とし、閾値以上の値を持つ湧き出し点のみを抽出し、これらの湧き出し点を犠牲陽極近傍の湧き出し点とする。これに対し、閾値を
とすると、数十%以上のデータが残り、閾値を設ける意味がなくなる。また、閾値を
とすると、約1%のデータしか残らず、必要な湧き出し点まで切り捨てる可能性がある。
以上、度数分布を用いた犠牲陽極近傍の湧き出し点の抽出について説明したが、前記目的を達成できる閾値であれば制限はない。但し、本手法は、得られた度数分布がガウス分布に従うことを前提としているため、度数分布がガウス分布から離れている場合は適用できない。
そこで、湧き出し電流の累積相対度数分布を用いた電流湧き出し点の抽出方法について具体的に説明する。
前記S5において推定した湧き出し電流について累積相対度数分布を作成する。なお、累積相対度数分布の作成における階級数に制限はなく、階級数が多いほど精度が上がる。そして、累積相対度数が0.975となる値を閾値とする。なお、この閾値は前記度数分布を用いた場合に設定した閾値
と同等の値である。閾値以上の値を持つ電流湧き出し点のみを抽出し、これらの電流湧き出し点を犠牲陽極近傍の電流湧き出し点とする。累積相対度数分布を用いて閾値を決定する場合における累積相対度数分布と閾値の関係を図5として示す。但し、前記目的を達成できる閾値であれば、制限はない。
(7)逆問題の再設定(観測方程式の再構築)(S7)
前記S6で抽出された陽極近傍の湧き出し点に対して、改めて逆問題を設定する。なお逆問題の再設定の手順は前記S4と同様である。
(8)クラスタリング(S9)
前記S8において推定した湧き出し電流の推定値の各成分をクラスタリングにより、犠牲陽極毎に分類する。一般的に、クラスタリングとは、分類対象の集合を内的結合と外的結合が達成されるような部分集合に分類することをいい、代表的な教師無し学習手法、即ち観測データだけを対象に分析を行う手法である。なお、分類後の各部分集合はクラスタと称される。クラスタリングの方法としては、最短距離法、最長距離法、群平均法又はウォード法といった階層的手法並びにk−means法(k平均法)に代表される非階層的手法が知られている。本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法において、クラスタリングの方法については、特に制限はないが、サンプル数などを考慮するとk−means法が望ましい。
次に、k−means法を例に、本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法におけるクラスタリング手法について説明する。
本実施形態では、先に述べたように、前記S8において推定した
の各成分をクラスタリングにより犠牲陽極毎に分類する。この手法は、中心点とクラスタ内のデータ間の距離の二乗の総和が最小となるようにk個のクラスタに分類する方法であり、下記数7に記される最小化問題を解くアルゴリズムである。
前記数7において、
はクラスタ数、
は前記S6にいて抽出した電流湧き出し点の総数であり、
は各クラスタの中心点を意味する。また、
は推定された湧き出し電流及びその位置座標を含んだ情報である。
以上、本発明に係る犠牲陽極の発生電流推定方法について、実施形態を説明したが、特許請求の範囲、明細書又は図面等に記載の事項を逸脱しなければ、種々の態様を採ることが可能であることは言うまでもない。
前述した実施形態について、矢板式岸壁を模擬した数値実験を、本発明に係る実施例として説明する。ここでいう数値実験とは、模擬測定データを生成し、MAP法により湧き出し電流を推定し、クラスタリングにより犠牲陽極毎の発生電流を精度良く評価できるかを検証することである。但し、模擬測定データの生成及び観測行列の構築には有限要素法を用いる。なお、本実施例では、解析対象として、矢板式岸壁に設置された2個の犠牲陽極に対して電流の推定を行った。更に、2個の犠牲陽極の距離を変化させることで、近接した犠牲陽極の発生電流の推定精度の評価を行った。また、必要に応じて、前記数1乃至7に記した数式等を用いて説明する。
(1)解析モデルの構築
図6に実施例に係る数値モデルの概念図を示す。図6において、幅10.0×奥行き5.0×高さ7.0mの直方体を解析領域Ωとし、幅10.0×高さ7.0mの一面を鋼材、他面を絶縁境界とした。設置後18年相当(幅0.07×奥行き0.07×高さ0.53m、以下では「消耗」と呼称する。)と犠牲陽極は設置後0年相当(幅0.2×奥行き0.2×高さ0.8m、以下では「健全」と呼称する。)の2種類を用意し、水深3.0m、犠牲陽極中心から鋼材表面までの距離が0.2mとなるように配置した。健全のx方向の取り付け位置は6.5mとし、消耗は健全からの距離Rが0.5〜3.0mとなるようにした。また、境界条件としては、健全には2.0Aの定電流条件を、消耗には0.5Aの定電流条件を与え、領域内の電気伝導度は5.0S/mとした。この条件を基に、有限要素法により領域Ωの電位分布を順解析した。これらの順解析については、前記数1及び2を用いて行った。
(2)模擬測定データの生成(電位情報の取得)
図7は、各測定点の関係を表す概略図である。測定値は電位差分であり、電位差分は図7 に示す相対位置を固定した4つの電極間の電位差とし、鋼材表面から1.2m離れたx=3.5,4.5,5.5,6.5mの4箇所で測定した。但し、測定線は鉛直であるとし、海面から海底までを2mm間隔で電位差分を取得した。これに平均0mV、標準偏差0.2mVのガウス分布に従うノイズを与え、模擬測定データとした。
(3)群点湧き出しモデルの構築
群点領域は、鋼材表面から0.2m離れたxz平面上の幅5.0×高さ3.0mの領域とし、電流湧き出し点を3081点規則的に配置した。この平面はx方向において犠牲陽極中心となり、群点領域の重心と鋼材の重心が一致するように配置した。
(4)k−means法を用いたクラスタリングの一例
本実施形態を適用した一例として、R=3.0mとしたときの湧き出し電流の2次元分布を図8(a)に示す。但し、図中の矩形は、予め与えた犠牲陽極の取り付け位置と形状を示している。これより、矩形周囲の電流値が高くなっており、各々の犠牲陽極の取り付け位置及び形状を精度良く推定できているのがわかる。図8(b)にk−means法を適用したクラスタリングの結果を示す。湧き出し点は●のクラスタと×のクラスタに分かれており、各々消耗が進んだ犠牲陽極及び残存量の多い犠牲陽極に対応する群点領域を示している。ここで、各クラスタ内の湧き出し電流の総和を各発生電流として評価すると、消耗:0.57A(正解:0.5A) 、健全:2.28A(正解:2.0A)であり、いずれも正解値との誤差は10%程度であった。これは、群点領域を鋼材近傍に設置した影響だと考えられる。即ち、本来の犠牲陽極よりも測定点から離れた位置に群点領域が存在するため、測定線における電場(電位差分)と同様の電場を形成するために、大きめの湧き出し電流が推定されたと考えられる。R=3.0mと同様の評価をR=0.5〜2.0mに対しても行った。
(5)近接犠牲陽極の発生電流推定精度の評価
図9に全ての条件に対して本手法を適用した結果を示す。図9から分かるように、いずれの発生電流の推定値も正解値に対して約10%の誤差があった。これは前述した要因によるものと考えられる。R=0.5mでは消耗と健全の2つのクラスタとして適切に分離できなかったが、合計の発生電流は2.79A(正解:2.5A)であり、他の条件と同程度の精度で評価できていた。以上のことから、本実施例ではR>1.0mの条件で本手法を適用することで、陽極発生電流を適切に評価できるといえる。
本発明の実施例を述べたが、あくまで一例であり、本実施例もまた、特許請求の範囲、明細書又は図面等に記載の事項を逸脱しなければ、種々の態様を採ることが可能である。
本発明によれば、海洋鋼構造物だけではなく、あらゆる金属製構造物の電気防食に係る犠牲陽極の点検等に利用することが可能である。
100 海洋鋼構造物
101 海水面以下の鋼材
102 犠牲陽極

Claims (10)

  1. 電解質中の金属製構造物の電気防食状態をモニタリングするための犠牲陽極発生電流推定方法であって、
    金属製構造物に沿って、複数深度の測定点での電位情報を取得するステップと、
    犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さに対応したモデルを構築するステップと、
    解析モデルを構築するステップと、
    観測方程式を構築するステップと、
    前記電位情報から、最適化手法を用いて、前記観測方程式が前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータを推定するステップと、
    犠牲陽極近傍の情報を抽出するステップと、
    前記観測方程式を再構築するステップと、
    推定した前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータをクラスタリングにより犠牲陽極毎に分類するステップと、を具備することを特徴とする犠牲陽極の発生電流推定方法。
  2. 前記解析モデルが、前記金属製構造物周囲の電解質で満たされた領域Ωを解析領域とし、前記解析領域は、境界Γ、境界Γ及び境界Γで囲まれ、
    但し、境界Γは電流湧き出し点でアノードとなる境界であり、境界Γは金属でカソードとなる境界であり、境界Γは電解質を仮想的に分割した境界であり、
    前記解析領域Ω内の電位を
    電気伝導度を
    とすると、支配方程式
    を満足し、
    但し、
    はベクトル微分演算子を表し、前記境界Γ、前記境界Γ及び前記境界Γの境界条件を次のように与え、
    ここで、前記境界Γには、定電流条件
    を与え、電流湧き出し点の位置座標を
    とし、各電流湧き出し点に割り振った番号をkとし、前記境界Γには、前記金属製構造物の電解質中の金属の分極抵抗
    外向き法線方向の電流密度
    及び自然電位
    で定まる金属境界条件を与え、境界Γは絶縁境界とすることを特徴とする請求項1に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  3. 前記電位情報を
    とし、前記未知の解析パラメータを
    とし、観測方程式
    が成立し、ただし、
    は前記観測方程式の係数行列を表す観測行列であり、
    は電位の測定誤差であり、前記係数行列の各成分を求めて前記観測方程式を構築することを特徴とする請求項1又は2に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  4. 偏微分方程式の離散化手法に基づいて前記係数行列を構築することを特徴とする請求項3に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  5. 前記最適化手法は、最大事後確率推定法、ベイズ推定法、最尤推定法又はスパース正則化のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  6. 前記最大事後確率推定法は、前記電位情報及び前記電気防食状態の事前情報から、未知の解析パラメータを推定することを特徴とする請求項5に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  7. 前記電気防食状態の前記事前情報は、前記犠牲陽極の発生電流及び測定線のオフセット項に関する統計的情報であることを特徴とする請求項6に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  8. 前記犠牲陽極近傍の情報の抽出方法は、前記推定した電流の度数分布又は累積相対度数分布に基づくことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  9. 前記クラスタリング手法は、k−means法であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の犠牲陽極の発生電流推定方法。
  10. 電解質中の金属製構造物の電気防食状態をモニタリングするための犠牲陽極発生電流推定装置であって、
    金属製構造物に沿って、複数深度の測定点での電位情報を取得する手段と、
    前記犠牲陽極の取り付け位置や形状の曖昧さに対応したモデルを構築する手段と、
    解析モデルを構築する手段と、
    観測方程式を構築する手段と、
    前記電位情報から、最適化手法を用いて、前記観測方程式の前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータを推定する手段と、
    犠牲陽極近傍の電流湧き出し点を抽出する手段と、
    前記観測方程式を再構築する手段と、
    推定した前記電気防食状態を反映する未知の解析パラメータをクラスタリングにより犠牲陽極毎に分類する手段と、を具備することを特徴とする犠牲陽極の発生電流推定装置。
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