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JP2020037431A - 熱収縮フィルム及び密封包装体 - Google Patents

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正邦 芝
Masakuni Shiba
正邦 芝
里美 柴田
Satomi Shibata
里美 柴田
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Abstract

【課題】製造過程におけるフィルム切れを抑制することができ、また、張りがありかつ易開封性を有する密封包装体を与えることのできる熱収縮フィルム及び当該密封包装体を提供すること目的とする。【解決手段】塩化ビニリデン系樹脂を含む熱収縮フィルムであって、TD及びMDの120℃の熱収縮率が、各々独立して、25%〜40%であり、前記熱収縮フィルムの端から1.0mm〜5.0mmの領域である側縁部に、前記熱収縮フィルムを貫通する傷痕が長手方向に並んだ傷痕列を少なくとも1列有し、前記傷痕の前記長手方向の間隔が、4mm〜30mmである、熱収縮フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、熱収縮フィルム及び密封包装体に関する。
ハム、ソーセージ、チーズ、羊羹、ういろう等を収容する筒状包装体として、合成樹脂フィルムを使用したものが広く知られている。この筒状包装体は、自動充填包装機(例えば旭化成(株)社製「ADP(登録商標)」)で、帯状の合成樹脂フィルムを走行させながら、両側縁部を交叉させて重なり合うように筒状に丸め、その重ね合わせ部をシールして筒状フィルムに成形し、この筒状フィルム内に内容物を充填後、上端及び下端を結紮(封止)して製造される。
これらの筒状包装体から筒状の樹脂フィルムを剥がして内容物である食品を取り出すためには、筒状の樹脂フィルムを、長手方向に延びる両側縁部の縦シールされた部分に沿って、または、縦シールされた部分に直交する方向に切断したりして、内容物を露出させる必要がある。その際に、十分な開封性がないと、消費者が内容物を取り出す際、手指の力だけでは開封ができない場合がある。
筒状包装体からの内容物の取り出しが容易である易開封性を有する筒状包装体を提供することを目的として、例えば、特許文献1には、長手方向に延びる外耳部を有する縦シール部を備え、長手方向の両端部が集束された筒状の樹脂フィルムに、内容物が充填されて封入されてなる筒状包装体であって、長手方向に延びる外耳部を有する縦シール部のT型剥離強度が23N以下、かつ、せん断剥離強度が40N以上である筒状包装体が開示されている。
特開2015−164860号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、実際に達成されているT型剥離強度がいずれも高く、易開封性が十分に達成されているとは言い難い。また、剥離強度を低くしすぎると、意図しない場合においても容易に破袋し、かえって一般的な使用に耐えられない。
これを解決する手段の一つとして、筒状包装体の外耳部に傷痕を設けることが考えられる。このような外耳部に傷痕を有する筒状包装体は、側縁部に傷痕を有するフィルム原反を用いて製造される。具体的には、ロール状のフィルム原反からフィルムを繰り出し、両側縁部を重ね合わせてシールすることで筒状にし、必要に応じて適当な長さにカットする。しかしながら、単に傷痕を設けただけでは、フィルム原反のロールのうち、傷痕を有する側縁部側が耳立ちし(ロールの軸方向の中心部に比べて、端部が太くなること)、フィルムをフラットに繰り出すことが難しく、また、フィルムの面方向においてかかる張力が異なるために、フィルムの端部に部分的にテンションがかかり、フィルム切れが発生することがわかってきた。特に、近年では充填の高速化に伴い、フィルムの端部にかかるテンションがより大きくなり、切れの問題が課題となっている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、製造過程におけるフィルム切れを抑制することができ、また、張りがありかつ易開封性を有する密封包装体を与えることのできる熱収縮フィルム及び当該密封包装体を提供すること目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、所定の位置に所定の傷痕を有し、熱収縮率を調整することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
塩化ビニリデン系樹脂を含む熱収縮フィルムであって、
TD及びMDの120℃の熱収縮率が、各々独立して、25%〜40%であり、
前記熱収縮フィルムの端から1.0mm〜5.0mmの側縁部の少なくとも一部に、前記熱収縮フィルムを貫通する傷痕が長手方向に並んだ傷痕列を有し、
前記傷痕の前記長手方向の間隔が、4.0mm〜30mmである、
熱収縮フィルム。
〔2〕
請求項1に記載の熱収縮フィルムの両側縁部を該熱収縮フィルムの表裏面が対向するように重ね合わせ、長手方向にシールした筒状フィルムと、
内容物が充填された前記筒状フィルムの両端部を封止する封止部材と、を備え、
前記熱収縮フィルムの傷痕列を有する側縁部は、前記筒状フィルムの外側に帯状にはみ出した外耳片を形成し、
熱処理後の前記側縁部が有する傷痕の長手方向の間隔が、3.0mm〜28mmである、
密封包装体。
本発明によれば、製造過程におけるフィルム切れを抑制することができ、また、張りがありかつ易開封性を有する密封包装体を与えることのできる熱収縮フィルム及び当該密封包装体を提供することができる。
本実施形態の熱収縮フィルムの斜視図を示す。 本実施形態の熱収縮フィルムの有する傷痕の一態様を示す。 本実施形態の熱収縮フィルムの有する傷痕列の一態様を示す。 本実施形態の熱収縮フィルムの有する傷痕列の別態様を示す。 本実施形態の密封包装体の斜視図を示す。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔筒状包装体〕
本実施形態の筒状包装体は、塩化ビニリデン系樹脂を含む熱収縮フィルムであって、TD及びMDの120℃の熱収縮率が、各々独立して、25%〜40%であり、熱収縮フィルムの端から1.0mm〜5.0mmの側縁部の少なくとも一部に、熱収縮フィルムを貫通する傷痕が長手方向に並んだ傷痕列を有し、傷痕の長手方向の間隔が、4.0mm〜30mmである。
(熱収縮率)
MDの120℃の熱収縮率は、25%〜40%であり、好ましくは25%〜35%であり、より好ましくは25%〜30%である。MDの120℃の熱収縮率が25%以上であることにより、後述する密閉包装体の外耳部が熱収縮したときの傷痕の間隔が適度に狭まり、これにより易開封性がより向上するほか、張りがあり製品外観性に優れた密封包装体を得ることができる。また、熱収縮前のフィルムの状態においては、傷痕の間隔が適度に開いた状態で維持されることから製造過程におけるフィルム切れがより抑制される。また、MDの120℃の熱収縮率が40%以下であることにより、レトルト処理における破袋が抑制され、後述する密閉包装体の外耳部が熱収縮したときの傷痕の間隔が狭まりすぎることにより、傷痕状態が悪化することを抑制することができる。
TDの120℃の熱収縮率は、25%〜40%であり、好ましくは30%〜40%であり、より好ましくは35%〜40%である。TDの120℃の熱収縮率が25%以上であることにより、後述する密封包装体の円周方向への熱収縮性が良好となり、張りがあり、製品外観性に優れた密封包装体を得ることができる。また、TDの120℃の熱収縮率が40%以下であることにより、レトルト処理における破袋が抑制され、後述する密閉包装体の外耳部が熱収縮したときの傷痕のTD方向の形状が変形しすぎることにより、傷痕状態が悪化することを抑制することができる。
なお、熱収縮率は、延伸条件及び用いる樹脂種により調整することができる。
(傷痕)
本実施形態の熱収縮フィルムの傷痕について、熱収縮フィルムの斜視図である図1と、傷痕の態様を示す図2〜4を用いて説明する。図1に示されるように、本実施形態の熱収縮フィルム1は、端2から1.0mm〜5.0mmの領域である側縁部3の少なくとも一部に、傷痕4を有する。ここで、すべての側縁部が傷痕を有する必要はなく、好ましい態様としてはMD方向に沿った端のうち1つの側縁部が傷痕を有すればよい。
熱収縮フィルム1を貫通する傷痕4の態様としては、図2に示されるように、傷痕形成前のフィルム部分が取り除かれた態様と、傷痕形成前のフィルム部分が取り除かれずに残っている態様とが考えられる。前者の傷痕は貫通孔であり、後者の傷痕は切込みともいうことができる。本実施形態においては、取り除かれたフィルム屑が発生しないという点で、後者の傷痕が好ましい。特に、後者の傷痕の場合、フィルム原反のロールとしたときに、傷痕を有する側縁部側が耳立ちし、ロールの軸方向の中心部に比べて、側縁部側が太くなりやすい傾向にあり、製造過程におけるフィルム切れの問題が顕著になりやすい。しかしながら、本実施形態においては傷痕の間隔等を調整することにより、フィルム切れを抑制することができる。
傷痕は、長手方向(図1でいえばMD方向)に並び、傷痕列を形成する。傷痕列は1つであっても、複数であってもよい。また、図3及び4に示すように、傷痕列4’が複数ある場合には、隣り合う傷痕列4’の傷痕4の位置は長手方向で見た時に同じ位置にあっても、ずれた位置にあってもよいし、傷痕列4’の傷痕4の間隔は列間で同一であっても異なっていてもよい。さらに、同一の列内における傷痕4の間隔についても、所定の範囲を満たすものであれば、均等であっても不均等であってもよい。
傷痕列4’の傷痕4の間隔aは、4.0mm〜30mmであり、好ましくは4.0mm〜25mmであり、より好ましくは4.0〜20mmである。傷痕4の間隔が4.0mm以上であることにより、耳立ちが緩和され、製造過程におけるフィルム切れが抑制されるほか、後述する密閉包装体の外耳部が熱収縮したときの傷痕の間隔が狭まりすぎることにより、傷痕状態が悪化することを抑制することができる。また、傷痕の間隔が30mm以下であることにより、易開封性がより向上する。また、傷痕列4’が複数ある場合に、それら傷痕列の間隔bは、好ましくは0.1mm〜1mmである。
(樹脂)
熱収縮フィルムは、塩化ビニリデン系樹脂を含むものであれば特に制限されず、その他の樹脂を含んでいてもよい。熱収縮フィルムは、単層フィルムであっても、積層フィルムであってもよく、例えば、塩化ビニリデン系樹脂からなる単層フィルム、塩化ビニリデン系樹脂とその他の樹脂を含む単層フィルム、塩化ビニリデン系樹脂からなるフィルムとその他の樹脂からなる積層フィルム、塩化ビニリデン系樹脂とその他の樹脂を含むフィルムとその他の樹脂からなる積層フィルムなどの組み合わせが挙げられる。塩化ビニリデン系樹脂を用いることにより、熱収縮後に張りのある外観を与えることができ、また、製造過程におけるフィルム切れがより抑制される。
塩化ビニリデン系樹脂としては、塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン単独重合体が挙げられる。ここで、塩化ビニリデン共重合体とは、塩化ビニリデン単量体とそれと共重合可能な単量体(コモノマー)との共重合体である。塩化ビニリデン単量体と共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル;アクリル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル;メタクリル酸;メチルアクリロニトリル;酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも、水蒸気非透過性及び酸素非透過性と押出加工性のバランスの観点から塩化ビニル、アクリル酸メチル等のアクリル酸エステル、メタアクリル酸メチルなどのメタアクリル酸エステル、メチルアクリロニトリルが好ましい。これらの共重合可能な単量体は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
塩化ビニリデン共重合体のコモノマー含有量は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは3.5〜25質量%である。塩化ビニリデン共重合体のコモノマー含有量が1質量%以上であることにより、押出時の溶融特性がより向上する傾向にある。また、塩化ビニリデン共重合体のコモノマー含有量が40質量%以下であることにより、水蒸気非透過性及び酸素非透過性がより向上する傾向にある。
塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは50,000〜150,000であり、より好ましくは60,000〜130,000であり、さらに好ましくは70,000〜125,000である。重量平均分子量(Mw)が50,000以上であることにより、成形に必要な溶融張力がより向上する傾向にある。また、重量平均分子量(Mw)が150,000以下であることにより、熱安定性を維持した溶融押出が可能となる傾向にある。なお、本実施形態において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエ−ションクロマトグラフィー法(GPC法)により、標準ポリスチレン検量線を用いて求めることができる。
また、その他の樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン系樹脂が挙げられる。このなかでも、易開封性と製造過程におけるフィルム切れの抑制の観点から、ポリアミド系樹脂が好ましく、塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド系樹脂がより好ましい。
〔熱収縮フィルムの製造方法〕
熱収縮フィルムの製造方法としては、特に制限されないが、例えば、塩化ビニリデン系樹脂をフィルム上に成形する工程と、成形したフィルムをMD及びTD方向に延伸する工程と、延伸したフィルムの側縁部に傷痕を形成する工程とを有する方法が挙げられる。また、これに加えて、傷痕形成後の熱収縮フィルムをロール状に巻き取る工程を有していてもよい。
〔密封包装体〕
本実施形態の密封包装体は、上記熱収縮フィルムの両側縁部を該熱収縮フィルムの表裏面が対向するように重ね合わせ、長手方向にシールした筒状フィルムと、内容物が充填された筒状フィルムの両端部を封止する封止部材と、を備え、熱収縮フィルムの傷痕列を有する側縁部は、筒状フィルムの外側に帯状にはみ出した外耳片を形成し、熱処理後の側縁部が有する傷痕の長手方向の間隔が、3.0mm〜28mmである。
図5に、密封包装体10の斜視図を示す。筒状フィルムは、熱収縮フィルム1の傷痕列4’を有する側縁部3が筒状フィルムの外側に帯状にはみ出した外耳片5を形成するように、熱収縮フィルムの両側縁部を該熱収縮フィルムの表裏面が対向するように重ね合わせ、長手方向にシールしたものである。内容物を充填する密封包装体1は、熱収縮処理の施されたものであり、外耳部5に形成される傷痕4の間隔は、熱収縮フィルム1の側縁部が有する傷痕の間隔が熱収縮により狭まったものである。このような傷痕群を起点として、外耳部は容易に手で切断できるようになる。
密封包装体における傷痕列の傷痕の間隔a’は、3.0mm〜28mmであり、好ましくは3.0mm〜25mmであり、より好ましくは3.0〜20mmである。傷痕の間隔が3.0mm以上であることにより、傷痕状態が悪化し、意図せず傷痕部分から切断が起こることを抑制することができる。また、傷痕の間隔が28mm以下であることにより、易開封性がより向上する。また、傷痕列が複数ある場合に、それら傷痕列の間隔bは、好ましくは0.1mm〜0.9mmである。
外耳部の幅は、好ましくは1.0mm〜8.0mmであり、より好ましくは2.0mm〜8.0mmであり、さらに好ましくは3.0mm〜8.0mmである。外耳部の幅が上記範囲内であることにより、易開封性がより向上し、意図しない切断あるいは破袋を抑制することができる。
なお、シール方法は特に制限されず、一例として超音波融着を挙げることができる。超音波条件は、適切なシール強度となるように、フィルム厚み、材質(非晶性/結晶性、及び、融点などの熱的特性)や製袋速度によって適宜調整することができ、超音波接圧と振幅を連続的に制御して超音波出力を一定にコントロールすることによってシール部の強度を一定にコントロールしやすくなる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔包装適性:製造過程におけるフィルム切れ〕
実施例及び比較例において得られた熱収縮フィルムのロールを、自動充填包装機(旭化成(株)社製「ADP(登録商標)」)にセットし、熱収縮フィルムを繰り出した。繰り出された熱収縮フィルムを、長手方向に延びる両側縁部が重なり、かつ、傷痕が形成された側縁部が外耳部となるように筒状に巻いて下流に走行させながら、重なった両側縁部を高周波にてシールして円筒フィルムを形成した。その後、円筒フィルムの内部に魚肉用すり身を充填し、両端をアルミニウム鋼線でクリップすることにより、クリップ間の長さ200mm、幅7mmの外耳部を有する包装体を200本/分のスピードで作製した。熱収縮フィルム1500mを用いて上記充填作業を行い、その途中でフィルムの切れが生じた回数をカウントし、下記評価基準により包装適性を評価した。
(評価基準)
○:製造過程においてフィルム切れが発生した回数が0回
×:製造過程においてフィルム切れが発生した回数が1回以上
〔レトルト耐性評価〕
上記包装適性試験で得られた包装体1000本を、(株)日阪製作所製 高温高圧調理殺菌装置(熱水貯湯・回転式:130型)を使用して、加熱缶内ゲージ圧が0.20MPaの条件下で、120℃20分のレトルト処理を行い、密封包装体を得た。レトルト処理後の密封包装体のうち、破袋した本数をカウントし、下記評価基準によりレトルト耐性を評価した。
(評価基準)
○:破袋数が0本
×:破袋数が1本以上
〔レトルト処理後の傷痕状態〕
上記レトルト処理後の密封包装体のうち、破袋が発生しなかったものを無作為に100本サンプリングした。得られたサンプルの外耳部の傷痕状態を目視にて観察し、下記評価基準により傷痕状態を評価した。
(評価基準)
○:外耳部に切れがある本数が0本
×:外耳部に切れがある本数が1本以上
〔易開封性試験〕
上記レトルト処理後の密封包装体のうち、破袋が発生しなかったものを無作為に100本サンプリングした。得られたサンプルについて、外耳片を摘まみ人力で開封することでどの程度の力で開封が可能かを官能検査にて評価した。具体的には、10名のパネラーが、各自10本の包装体サンプルを開封し、包装体毎に0点〜2点の官能検査点数で評価した。
(評価基準)
2点: 誰でも簡単に開封が可能
1点: 力をいれれば誰でも開封が可能
0点: 素手で開封できない
総計100本の官能検査点数の平均値の小数点第2位を四捨五入して評価点とした。得られた評価点に基づき、以下の基準に従って易開封性を評価した。
(評価基準)
◎: 官能検査点数の平均値が2.0
○: 官能検査点数の平均値が1.5以上2未満
△: 官能検査点数の平均値が1以上1.5未満
×: 官能検査点数の平均値が1未満
〔熱収縮率〕
熱収縮フィルムの熱収縮率は、ASTM D2732に準拠して測定した。具体的には、120℃のシリコンオイル中に熱収縮フィルムを10分間浸漬させ、浸漬前後のフィルムサンプルの寸法を測定し算出した。なお、MD、TD共にn=5の平均値を採用した。
〔密封包装体の張り〕
上記レトルト処理後の密封包装体のうち、破袋が発生しなかったものを無作為に100本サンプリングした。得られたサンプルの密封包装体の張りを下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:しわがなく、指で押しても元に戻る状態
×:しわはないが、指で押しても元に戻らない状態
〔実施例1〕
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体(塩化ビニリデン含有量/塩化ビニル含有量=89質量%/11質量%、重量平均分子量125000)を溶融して、環状ダイから押し出して環状フィルムを製造し、延伸温度30℃、長手方向に3.0倍、巾方向に4.0倍のインフレーション2軸延伸を行い環状フィルムの内側同士を重ね合わせて、厚み43μm(厚み21.5μmのフィルム2枚の厚み)のフィルム原反を得た。原反を巻ほどきながら巾86mmに裁断し、フィルム端部から1.0mmの位置に貫通傷痕を図3の様に入れた帯状のフィルム原反を得た。なお、図3に示す傷痕の間隔aは15mmとした。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔実施例2〕
図3に示す長さaとbの間隔がそれぞれ30mmと0.8mmとなるように傷痕列を2本形成したこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔実施例3〕
図3に示す長さaとbの間隔がそれぞれ5mmと0.8mmとなるように傷痕列を2本したこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔実施例4〕
延伸温度を28℃にしたこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔比較例1〕
延伸温度を35℃にしたこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔比較例2〕
図3に示す長さaとbの間隔がそれぞれ2mmと0.8mmとなるように傷痕列を2本したこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔比較例3〕
図3に示す長さaとbの間隔がそれぞれ35mmと0.8mmとなるように傷痕列を2本したこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔比較例4〕
延伸温度を25℃にしたこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
〔比較例5〕
フィルム端部から0.5mmの位置に傷痕を入れたこと以外は、実施例1と同様に熱収縮フィルムを作製した。表1に各種性能評価の評価結果を示す。
本発明の熱収縮フィルムは、ハム、ソーセージ、チーズ、羊羹、ういろう等を収容するフィルムとして、産業上の利用可能性を有する。
1…熱収縮フィルム、2…端、3…側縁部、4…傷痕、4’…傷痕列、5…外耳部、6…封止部材、10…密封包装体。

Claims (2)

  1. 塩化ビニリデン系樹脂を含む熱収縮フィルムであって、
    TD及びMDの120℃の熱収縮率が、各々独立して、25%〜40%であり、
    前記熱収縮フィルムの端から1.0mm〜5.0mmの側縁部の少なくとも一部に、前記熱収縮フィルムを貫通する傷痕が長手方向に並んだ傷痕列を有し、
    前記傷痕の前記長手方向の間隔が、4.0mm〜30mmである、
    熱収縮フィルム。
  2. 請求項1に記載の熱収縮フィルムの両側縁部を該熱収縮フィルムの表裏面が対向するように重ね合わせ、長手方向にシールした筒状フィルムと、
    内容物が充填された前記筒状フィルムの両端部を封止する封止部材と、を備え、
    前記熱収縮フィルムの傷痕列を有する側縁部は、前記筒状フィルムの外側に帯状にはみ出した外耳片を形成し、
    熱処理後の前記側縁部が有する傷痕の長手方向の間隔が、3.0mm〜28mmである、
    密封包装体。
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