JP2020033148A - 媒体給送装置、画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿給送装置において左右の分離ローラーの分離能力の調整をトルクリミッターのトルク調整のみに頼る場合、分離能力の調整の自由度に限りがある。【解決手段】媒体給送装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップして前記媒体の分離を行う分離ローラーと、前記分離ローラーを前記第1回転方向に空転させるトルクリミッターと、を備え、前記分離ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1分離ローラー及び第2分離ローラーを備えて構成される。前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーは、独自に回転軸及び前記トルクリミッターを有するとともに、独自の押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧される。【選択図】図4
Description
本発明は、媒体を給送する媒体給送装置並びにこれを備えた画像読取装置に関する。
以下、画像読取装置の一例であるスキャナーを例に説明する。スキャナーには、媒体の一例である原稿を自動送りする原稿給送装置が設けられ、複数枚の原稿の自動送りと読み取りとを行える様に構成されたものがある。この原稿給送装置は、ADF(Auto Document Feeder)とも呼ばれる場合がある。
そして原稿給送装置としては、複数枚の原稿を載置面に載置する原稿トレイと、原稿トレイにセットされた原稿に接触して回転することにより、原稿トレイから原稿を送り出す給送ローラーと、給送ローラーに接して原稿を分離する分離ローラーと、を備えて構成されるものがある。
分離ローラーにより原稿を分離する方式は、モーターの動力トルクが駆動されずにトルクリミッターによる回転抵抗のみで原稿を分離する非アクティブ方式のほか、原稿を戻す回転方向への駆動トルクをトルクリミッターを介して分離ローラーに伝達するアクティブ方式がある。
特許文献1には、その様な非アクティブ方式及びアクティブ方式の分離ローラーを備えた構成が開示されている。尚、特許文献1では、分離ローラーはブレーキローラーと称されている。
特許文献1には、その様な非アクティブ方式及びアクティブ方式の分離ローラーを備えた構成が開示されている。尚、特許文献1では、分離ローラーはブレーキローラーと称されている。
特許文献1に記載の構成において、分離ローラーは、原稿給送方向と交差する方向である原稿幅方向において2つ設けられている。また、2つの分離ローラーのうち一方のローラーと他方のローラーとにそれぞれに個別にトルクリミッターを設け、給送方向と逆方向に回転する量をローラー毎に異なる様にして、原稿のスキューを軽減させている。
しかしながら特許文献1に記載の構成においては、左右の分離ローラーの分離能力の調整は専らトルクリミッターのトルク調整に頼ることになり、分離能力の調整の自由度に限りがある。
しかしながら特許文献1に記載の構成においては、左右の分離ローラーの分離能力の調整は専らトルクリミッターのトルク調整に頼ることになり、分離能力の調整の自由度に限りがある。
上記課題を解決する為の、本発明の媒体給送装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップして前記媒体の分離を行うローラーであって、前記媒体を下流に送る第1回転方向とは逆の第2回転方向に駆動源による駆動トルクが付与される分離ローラーと、前記分離ローラーに対して前記第1回転方向に掛かる回転トルクが所定のトルク上限値であるリミットトルクを越えた場合に、前記分離ローラーを前記第1回転方向に空転させるトルクリミッターと、を備え、前記給送ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1給送ローラー及び第2給送ローラーを含み、前記分離ローラーは、前記第1給送ローラーと接する第1分離ローラー及び前記第1給送ローラーと接する第2分離ローラーを含み、前記トルクリミッターは、前記第1分離ローラーに対して設けられる第1トルクリミッター及び前記第2分離ローラーに対して設けられる第2トルクリミッターを含み、前記第1分離ローラーは、第1回転軸を中心に回転可能であるとともに、第1押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧され、前記第2分離ローラーは、前記第1回転軸とは異なる第2回転軸を中心に回転可能であるとともに、前記第1押圧手段とは異なる第2押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧されることを特徴とする。
以下、本発明を概略的に説明する。
本発明の第1の態様に係る媒体給送装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップして前記媒体の分離を行うローラーであって、前記媒体を下流に送る第1回転方向とは逆の第2回転方向に駆動源による駆動トルクが付与される分離ローラーと、前記分離ローラーに対して前記第1回転方向に掛かる回転トルクが所定のトルク上限値であるリミットトルクを越えた場合に、前記分離ローラーを前記第1回転方向に空転させるトルクリミッターと、を備え、前記給送ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1給送ローラー及び第2給送ローラーを含み、前記分離ローラーは、前記第1給送ローラーと接する第1分離ローラー及び前記第1給送ローラーと接する第2分離ローラーを含み、前記トルクリミッターは、前記第1分離ローラーに対して設けられる第1トルクリミッター及び前記第2分離ローラーに対して設けられる第2トルクリミッターを含み、前記第1分離ローラーは、第1回転軸を中心に回転可能であるとともに、第1押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧され、前記第2分離ローラーは、前記第1回転軸とは異なる第2回転軸を中心に回転可能であるとともに、前記第1押圧手段とは異なる第2押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧されることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る媒体給送装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップして前記媒体の分離を行うローラーであって、前記媒体を下流に送る第1回転方向とは逆の第2回転方向に駆動源による駆動トルクが付与される分離ローラーと、前記分離ローラーに対して前記第1回転方向に掛かる回転トルクが所定のトルク上限値であるリミットトルクを越えた場合に、前記分離ローラーを前記第1回転方向に空転させるトルクリミッターと、を備え、前記給送ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1給送ローラー及び第2給送ローラーを含み、前記分離ローラーは、前記第1給送ローラーと接する第1分離ローラー及び前記第1給送ローラーと接する第2分離ローラーを含み、前記トルクリミッターは、前記第1分離ローラーに対して設けられる第1トルクリミッター及び前記第2分離ローラーに対して設けられる第2トルクリミッターを含み、前記第1分離ローラーは、第1回転軸を中心に回転可能であるとともに、第1押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧され、前記第2分離ローラーは、前記第1回転軸とは異なる第2回転軸を中心に回転可能であるとともに、前記第1押圧手段とは異なる第2押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧されることを特徴とする。
本態様によれば、給送ローラーと対向する分離ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1分離ローラー及び第2分離ローラーを備えて構成され、前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーは、独自に回転軸及びトルクリミッターを有するので、一方のローラーが他方のローラーの影響を受けることなく回転でき、スキューを適切に矯正できる。
そして前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーは、独自の押圧手段により対向する給送ローラーに向けて押圧されるので、前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーとで別個独立に押圧荷重を設定することでき、スキューが生じる場合には前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーとで前記押圧荷重を適正化することでスキューを適切に抑制できる。即ち、分離能力の調整の自由度が向上する。
そして前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーは、独自の押圧手段により対向する給送ローラーに向けて押圧されるので、前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーとで別個独立に押圧荷重を設定することでき、スキューが生じる場合には前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーとで前記押圧荷重を適正化することでスキューを適切に抑制できる。即ち、分離能力の調整の自由度が向上する。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記第1押圧手段及び前記第2押圧手段は、制御手段の制御のもと、それぞれ押圧荷重を調整可能に構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1押圧手段及び前記第2押圧手段は、制御手段の制御のもと、それぞれ押圧荷重を調整可能に構成されているので、サービスマン或いはユーザーが前記押圧荷重の調整を行う必要がなく、利便性が向上する。
本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記駆動源は、前記第1分離ローラーを駆動する第1駆動源と、前記第2分離ローラーを駆動する第2駆動源と、を備えて構成され、前記媒体幅方向において前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーとの中間位置を対称中心にして、第1媒体検出手段及び第2媒体検出手段を備え、前記第1媒体検出手段及び前記第2媒体検出手段は、前記媒体給送方向に沿って複数のセンサーを備えて成り、前記複数のセンサーの前記媒体給送方向における配置領域は、前記給送ローラーと前記分離ローラーとのニップ位置を含み、前記第1駆動源及び前記第2駆動源を制御する制御手段は、前記第1媒体検出手段及び前記第2媒体検出手段の検出情報をもとにして、前記第1分離ローラー及び前記第2分離ローラーのうち前記媒体の先端が下流に先行している方に対し、前記第2回転方向への単位時間当たりの回転量を多くすることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1媒体検出手段及び前記第2媒体検出手段によって媒体のスキューを検出し、そのスキューの状況に応じて、前記第1分離ローラー及び前記第2分離ローラーのうち前記媒体の先端が下流に先行している方を前記第2回転方向に多く回転させるので、媒体のスキューをより正確に矯正することができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備えることを特徴とする。
仮に前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーが1つの回転軸に取り付けられて同期して回転する構成では、スキューしている媒体の後端が前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーを抜ける際、スキューによって先に後端が抜けた側の給送ローラーの回転により、待機している次の媒体の先端が送り出されてしまい、スキューしてしまうこととなる。この様に先行する媒体のスキューによって後続の媒体がスキューしてしまうことを以降では連鎖スキューと称することとする。
本態様によれば、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備えるので、スキューによって先に後端が抜けた側の給送ローラーは停止することができ、これにより連鎖スキューを抑制できる。
また、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーのそれぞれにワンウェイクラッチを設けることで同様な作用効果を得る場合に比べて、コストアップを抑制できる。
本態様によれば、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備えるので、スキューによって先に後端が抜けた側の給送ローラーは停止することができ、これにより連鎖スキューを抑制できる。
また、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーのそれぞれにワンウェイクラッチを設けることで同様な作用効果を得る場合に比べて、コストアップを抑制できる。
本発明の第5の態様に係る媒体給送装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップして前記媒体の分離を行うローラーであって、前記媒体を下流に送る第1回転方向とは逆の第2回転方向に駆動源による駆動トルクが付与される分離ローラーと、前記分離ローラーに対して前記第1回転方向に掛かる回転トルクが所定のトルク上限値であるリミットトルクを越えた場合に、前記分離ローラーを前記第1回転方向に空転させるトルクリミッターと、を備え、前記分離ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1分離ローラー及び第2分離ローラーを備えて構成され、前記給送ローラーは、前記媒体幅方向に間隔を空けて設けられた、前記第1分離ローラーと対向する第1給送ローラー、及び前記第2分離ローラーと対向する第2給送ローラーを備えて構成され、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備えることを特徴とする。
仮に前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーが1つの回転軸に取り付けられて同期して回転する構成では、スキューしている媒体の後端が前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーを抜ける際、スキューによって先に後端が抜けた側の給送ローラーの回転により、待機している次の媒体の先端が送り出されてしまい、スキューしてしまうこととなる。この様に先行する媒体のスキューによって後続の媒体がスキューしてしまうことを以降では連鎖スキューと称することとする。
本態様によれば、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備えるので、スキューによって先に後端が抜けた側の給送ローラーは停止することができ、これにより連鎖スキューを抑制できる。
また、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーのそれぞれにワンウェイクラッチを設けることで同様な作用効果を得る場合に比べて、コストアップを抑制できる。
本態様によれば、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備えるので、スキューによって先に後端が抜けた側の給送ローラーは停止することができ、これにより連鎖スキューを抑制できる。
また、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーのそれぞれにワンウェイクラッチを設けることで同様な作用効果を得る場合に比べて、コストアップを抑制できる。
本発明の第6の態様に係る画像読取装置は、媒体を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段へと前記媒体を給送する、第1から第5の態様のいずれかに係る前記媒体給送装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第5の態様のいずれかと同様な作用効果が得られる。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第5の態様のいずれかと同様な作用効果が得られる。
以下、本発明を具体的に説明する。
以下、本実施形態に係る媒体給送装置及び画像読取装置の一実施形態について図面に基づき説明する。本実施形態では画像読取装置の一例として、媒体の一例である原稿(以下、原稿Pと言う)の表面及び裏面の少なくとも一面を読み取り可能なドキュメントスキャナー(以下、単にスキャナー1Aと称する)を例に挙げる。
以下、本実施形態に係る媒体給送装置及び画像読取装置の一実施形態について図面に基づき説明する。本実施形態では画像読取装置の一例として、媒体の一例である原稿(以下、原稿Pと言う)の表面及び裏面の少なくとも一面を読み取り可能なドキュメントスキャナー(以下、単にスキャナー1Aと称する)を例に挙げる。
尚、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が装置幅方向であり、また、原稿給送方向(搬送方向)と交差する方向である原稿幅方向である。また、Y方向が原稿給送方向(搬送方向)である。Z方向はY方向と交差する方向であって、概ね搬送される原稿の面と直交する方向を示している。また、+Y方向を装置前面方向とし、−Y方向を装置背面方向とする。また、装置前面から見て左方向が+X方向、右方向が−X方向となる。また、+Z方向を装置上方(上部、上面等を含む)とし、−Z方向側を装置下方(下部、下面等を含む)とする。また、原稿Pが給送されていく方向(+Y方向)を「下流」といい、これと反対の方向(−Y方向)を「上流」という。
以下、主として図1を参照して、本発明に係る画像読取装置としてのスキャナー1Aについて説明する。図1は本発明に係るスキャナー1Aを示す外観斜視図である。
スキャナー1Aは、原稿Pの画像を読み取る読取部20(図2)を内部に備える装置本体2を備えている。
装置本体2は、下部ユニット3及び上部ユニット4を備えて構成されている。上部ユニット4は下部ユニット3に対して原稿搬送方向下流を回動支点として開閉可能に設けられており、上部ユニット4を装置前面方向に回動して開き、原稿Pの原稿搬送経路を露呈させて原稿Pのジャムの処理を容易に行うことができる様に構成されている。
スキャナー1Aは、原稿Pの画像を読み取る読取部20(図2)を内部に備える装置本体2を備えている。
装置本体2は、下部ユニット3及び上部ユニット4を備えて構成されている。上部ユニット4は下部ユニット3に対して原稿搬送方向下流を回動支点として開閉可能に設けられており、上部ユニット4を装置前面方向に回動して開き、原稿Pの原稿搬送経路を露呈させて原稿Pのジャムの処理を容易に行うことができる様に構成されている。
装置本体2の装置背面方向には、給送される原稿Pを載置する載置面11aを有する原稿載置部11が設けられている。原稿載置部11は、装置本体2に対して着脱可能に設けられている。
また、原稿載置部11には、原稿Pの原稿幅方向の側縁をガイドする一対のエッジガイド、即ち第1エッジガイド12A及び第2エッジガイド12Bが設けられている。第1エッジガイド12A及び第2エッジガイド12Bは、原稿Pの側縁をガイドするガイド面U1、U2をそれぞれ備えている。
また、原稿載置部11には、原稿Pの原稿幅方向の側縁をガイドする一対のエッジガイド、即ち第1エッジガイド12A及び第2エッジガイド12Bが設けられている。第1エッジガイド12A及び第2エッジガイド12Bは、原稿Pの側縁をガイドするガイド面U1、U2をそれぞれ備えている。
原稿載置部11は、第1ペーパーサポート8及び第2ペーパーサポート9を備えている。第1ペーパーサポート8及び第2ペーパーサポート9は、原稿載置部11の内部に収納可能であり、且つ、図1に示す様に原稿載置部11から引き出し可能に構成され、載置面11aの長さを調整可能になっている。
装置本体2は、上部ユニット4の上面に、各種読み取り設定や読み取り実行の操作を行ったり、読み取り設定内容等を示すユーザインタフェース(UI)が実現される操作パネル7を備えている。操作パネル7は、本実施形態では表示と入力の双方が行える所謂タッチパネルであり、各種操作を行う為の操作部と、各種情報を表示する為の表示部とを兼用する。
上部ユニット4の上部には装置本体2内部に連なる給送口6が設けられており、原稿載置部11に載置される原稿Pは、給送口6から装置本体2内部に設けられる読取部20に向けて送られる。
また、下部ユニット3の装置前面側には、排出される原稿Pを受ける排紙トレイ5が設けられている。
上部ユニット4の上部には装置本体2内部に連なる給送口6が設けられており、原稿載置部11に載置される原稿Pは、給送口6から装置本体2内部に設けられる読取部20に向けて送られる。
また、下部ユニット3の装置前面側には、排出される原稿Pを受ける排紙トレイ5が設けられている。
次に、主として図2及び必要に応じて他の図面を参照して、本発明に係る原稿給送装置1Bについて、即ちスキャナー1Aにおける原稿給送経路について説明する。図2は本発明に係るスキャナー1Aにおける原稿給送経路を示す側断面図である。
スキャナー1Aは、原稿給送装置1Bを備えている。原稿給送装置1Bは、大略的にはスキャナー1Aにおいて原稿給送に係る構成要素、具体的には原稿載置部11、エッジガイド12、給送ローラー14、分離ローラー15等で構成される。原稿給送装置1Bは、別の観点では、スキャナー1Aから原稿読み取りに係る機能、具体的には後述する読取部20を省いた装置と捉えることもできる。或いは、読取部20を備えていても、原稿給送の観点に着目すれば、スキャナー1Aそのものが原稿給送装置と捉えることもできる。
図2において符号Tで示す実線は、原稿給送経路、即ち原稿Pの通過軌跡を示している。原稿給送経路Tは、下部ユニット3と、上部ユニット4とによって挟まれた空間である。尚、原稿給送経路Tは、原稿載置部11から搬送ローラー対16に至る経路と定義することができる為、図2では搬送ローラー対16より下流の原稿搬送経路は破線で示している。
スキャナー1Aは、原稿給送装置1Bを備えている。原稿給送装置1Bは、大略的にはスキャナー1Aにおいて原稿給送に係る構成要素、具体的には原稿載置部11、エッジガイド12、給送ローラー14、分離ローラー15等で構成される。原稿給送装置1Bは、別の観点では、スキャナー1Aから原稿読み取りに係る機能、具体的には後述する読取部20を省いた装置と捉えることもできる。或いは、読取部20を備えていても、原稿給送の観点に着目すれば、スキャナー1Aそのものが原稿給送装置と捉えることもできる。
図2において符号Tで示す実線は、原稿給送経路、即ち原稿Pの通過軌跡を示している。原稿給送経路Tは、下部ユニット3と、上部ユニット4とによって挟まれた空間である。尚、原稿給送経路Tは、原稿載置部11から搬送ローラー対16に至る経路と定義することができる為、図2では搬送ローラー対16より下流の原稿搬送経路は破線で示している。
原稿給送経路Tの最も上流には、原稿載置部11が設けられており、原稿載置部11の下流には、原稿載置部11の載置面11aに載置された原稿Pを読取部20に向けて送る給送ローラー14と、給送ローラー14との間で原稿Pをニップして分離する分離ローラー15が設けられている。
給送ローラー14は、原稿載置部11の載置面11aに載置された原稿Pのうち、最下位のものと接する。従って、スキャナー1Aにおいて複数枚の原稿Pを原稿載置部11にセットした場合には、載置面11a側の原稿Pから順に下流に向けて給送される。
尚、原稿載置部11には、原稿載置部11上に原稿Pが存在するか否かを検出する為の載置検出手段としての載置検出部35が設けられている。
尚、原稿載置部11には、原稿載置部11上に原稿Pが存在するか否かを検出する為の載置検出手段としての載置検出部35が設けられている。
給送ローラー14と対向する位置には分離ローラー15が設けられており、この分離ローラー15により、原稿Pの重送が防止される。
尚、給送ローラー14と分離ローラー15については後に詳述する。
尚、給送ローラー14と分離ローラー15については後に詳述する。
給送ローラー14の下流には、搬送ローラー対16と、画像を読み取る読取部20と、排出ローラー対17とが設けられている。搬送ローラー対16は、搬送ローラー用モーター46(図3)により回転駆動される搬送駆動ローラー16aと、従動回転する搬送従動ローラー16bとを備えて成る。
給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流に給送された原稿Pは搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流に位置する読取部20に搬送される。
給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流に給送された原稿Pは搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流に位置する読取部20に搬送される。
続いて、給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ位置の下流には、第1原稿検出部31が設けられている。第1原稿検出部31は、一例として光学式センサーとして構成され、原稿給送経路Tを挟んで対向配置される発光部31aと、受光部31bとを備えて成り、受光部31bが制御部40(図3)に検出光の強度を示す電気信号を送信する。搬送される原稿Pが発光部31aから発せられる検出光を遮ることにより、前記検出光の強度を示す電気信号が変化し、これにより制御部40(図3)は、原稿Pの先端或いは後端の通過を検知できる。
また、第1原稿検出部31の下流には、原稿Pの重送を検出する重送検出部30が配置されている。重送検出部30は、原稿給送経路Tを挟んで対向配置される超音波発信部30aと、超音波を受信する超音波受信部30bとを備えて成り、超音波受信部30bが制御部40(図3)に検出した超音波の強度を示す電気信号を送信する。原稿Pの重送が生じると、前記超音波の強度を示す電気信号が変化し、これにより制御部40(図3)は、原稿Pの重送を検知できる。
また、重送検出部30の下流、より具体的には搬送ローラー対16の下流には、第2原稿検出部32が設けられている。第2原稿検出部32は、レバーを有する接触式センサーとして構成されており、原稿Pの先端或いは後端の通過に伴いレバーが回動すると、第2原稿検出部32から制御部40(図3)に送られる電気信号が変化し、これにより制御部40(図3)は、原稿Pの先端或いは後端の通過を検知できる。
制御部40(図3)は、上述した第1原稿検出部31及び第2原稿検出部32により、原稿給送経路Tにおける原稿Pの位置を把握することができる。
制御部40(図3)は、上述した第1原稿検出部31及び第2原稿検出部32により、原稿給送経路Tにおける原稿Pの位置を把握することができる。
次に、第2原稿検出部32の下流に設けられた読取部20は、上部ユニット4側に設けられた上部読取センサー20aと、下部ユニット3側に設けられた下部読取センサー20bとを備えている。本実施形態において、上部読取センサー20a及び下部読取センサー20bは一例として密着型イメージセンサーモジュール(CISM)として構成されている。
原稿Pは、読取部20において原稿Pの表面及び裏面の少なくとも一方の面の画像を読み取られた後、読取部20の下流に位置する排出ローラー対17にニップされて、下部ユニット3の装置前面側に設けられた排出口18から排出される。
排出ローラー対17は、搬送ローラー用モーター46(図3)により回転駆動される排出駆動ローラー17aと、従動回転する排出従動ローラー17bとを備えて成る。
排出ローラー対17は、搬送ローラー用モーター46(図3)により回転駆動される排出駆動ローラー17aと、従動回転する排出従動ローラー17bとを備えて成る。
以下、図3を参照しつつスキャナー1A及び原稿給送装置1Bにおける制御系統について説明する。図3は本発明に係るスキャナー1Aの制御系統を示すブロック図である。
図3において、制御手段としての制御部40は原稿Pの給送、搬送、排出制御及び読み取り制御を含め、その他スキャナー1A及び原稿給送装置1Bの各種制御を行う。制御部40には操作パネル7からの信号が入力され、また、操作パネル7の表示を制御する為の信号が制御部40から操作パネル7に送信される。
制御部40は、給送ローラー用モーター45と搬送ローラー用モーター46を制御する。上述したように給送ローラー用モーター45は、図2に示した給送ローラー14の駆動源であり、搬送ローラー用モーター46は、図2に示した分離ローラー15、搬送ローラー対16、排出ローラー対17、のこれらの駆動源である。
制御部40には、読取部20からの読み取りデータが入力され、また、読取部20を制御する為の信号が制御部40から読取部20に送信される。
制御部40には、重送検出部30、第1原稿検出部31、第2原稿検出部32、載置検出部35、のこれら検出手段からの信号も入力される。
図3において、制御手段としての制御部40は原稿Pの給送、搬送、排出制御及び読み取り制御を含め、その他スキャナー1A及び原稿給送装置1Bの各種制御を行う。制御部40には操作パネル7からの信号が入力され、また、操作パネル7の表示を制御する為の信号が制御部40から操作パネル7に送信される。
制御部40は、給送ローラー用モーター45と搬送ローラー用モーター46を制御する。上述したように給送ローラー用モーター45は、図2に示した給送ローラー14の駆動源であり、搬送ローラー用モーター46は、図2に示した分離ローラー15、搬送ローラー対16、排出ローラー対17、のこれらの駆動源である。
制御部40には、読取部20からの読み取りデータが入力され、また、読取部20を制御する為の信号が制御部40から読取部20に送信される。
制御部40には、重送検出部30、第1原稿検出部31、第2原稿検出部32、載置検出部35、のこれら検出手段からの信号も入力される。
制御部40は、CPU41、ROM42、メモリ43を備えている。CPU41はROM42に格納されたプログラム44に従って各種演算処理を行い、スキャナー1A全体の動作を制御する。記憶部の一例であるメモリ43は読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリであり、各種制御に必要なパラメータ等は全てメモリ43に記憶され、また、必要に応じてその値が制御部40によって更新される。
またスキャナー1Aは外部コンピュータ90と接続可能に構成されており、制御部40には、外部コンピュータ90から情報が入力される。
またスキャナー1Aは外部コンピュータ90と接続可能に構成されており、制御部40には、外部コンピュータ90から情報が入力される。
続いて図4以降をも参照しつつ、給送ローラー14及び分離ローラー15について詳説する。
給送ローラー14は、本実施形態では図4に示す様に、原稿幅方向の中心位置CLに対して対称となる様に間隔を空けて2つ配置されている。図4では中心位置CLに対し左側の給送ローラーを第1給送ローラーとして符号14Aで、中心位置CLに対し右側の給送ローラーを第2給送ローラーとして符号14Bで、それぞれ示している。
同様に分離ローラー15も、中心位置CLに対して対称となる様に間隔を空けて2つ配置されている。図4では中心位置CLに対し左側の分離ローラーを第1分離ローラーとして符号15Aで、中心位置CLに対し右側の給送ローラーを第2給送ローラーとして符号15Bで、それぞれ示している。
以降では第1給送ローラー14A及び第2給送ローラー14Bを特に区別する必要がない場合は給送ローラー14と称し、同様に第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bを特に区別する必要がない場合は分離ローラー15と称する。
給送ローラー14は、本実施形態では図4に示す様に、原稿幅方向の中心位置CLに対して対称となる様に間隔を空けて2つ配置されている。図4では中心位置CLに対し左側の給送ローラーを第1給送ローラーとして符号14Aで、中心位置CLに対し右側の給送ローラーを第2給送ローラーとして符号14Bで、それぞれ示している。
同様に分離ローラー15も、中心位置CLに対して対称となる様に間隔を空けて2つ配置されている。図4では中心位置CLに対し左側の分離ローラーを第1分離ローラーとして符号15Aで、中心位置CLに対し右側の給送ローラーを第2給送ローラーとして符号15Bで、それぞれ示している。
以降では第1給送ローラー14A及び第2給送ローラー14Bを特に区別する必要がない場合は給送ローラー14と称し、同様に第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bを特に区別する必要がない場合は分離ローラー15と称する。
図2において、給送ローラー14には、ワンウェイクラッチ49を介して、給送ローラー用モーター45(図3)の駆動力が伝達される。給送ローラー14は、給送ローラー用モーター45から回転トルクを得て、図2において反時計回り方向に回転することにより、原稿Pを下流へ給送する。以下では、給送ローラー14が原稿Pを下流に送る際の給送ローラー14の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
同様に給送ローラー用モーター45の回転方向についても、原稿Pを下流に送る際の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
同様に給送ローラー用モーター45の回転方向についても、原稿Pを下流に送る際の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
給送ローラー14と給送ローラー用モーター45(図3)との間の駆動力伝達経路にはワンウェイクラッチ49が設けられているので、給送ローラー用モーター45が逆回転しても、給送ローラー14は逆回転しない。また、給送ローラー用モーター45が停止した状態においては、搬送される原稿Pによって、給送ローラー14は正回転方向に従動回転することができる。
例えば、原稿Pの先端が搬送ローラー対16の下流に配置された第2原稿検出部32で検出されると、制御部40は、給送ローラー用モーター45の駆動を停止し、搬送ローラー用モーター46のみを駆動する。これにより原稿Pは搬送ローラー対16により搬送され、そして給送ローラー14は搬送される原稿Pに接して正回転方向に従動回転する。
例えば、原稿Pの先端が搬送ローラー対16の下流に配置された第2原稿検出部32で検出されると、制御部40は、給送ローラー用モーター45の駆動を停止し、搬送ローラー用モーター46のみを駆動する。これにより原稿Pは搬送ローラー対16により搬送され、そして給送ローラー14は搬送される原稿Pに接して正回転方向に従動回転する。
続いて、分離ローラー15には、搬送ローラー用モーター46(図3)から、トルクリミッター55を介して回転トルクが伝達される。
図4において、符号50は搬送ローラー用モーター46から動力が伝達されて回転する伝達軸である。伝達軸50には歯車51が設けられており、この歯車51から歯車52を介して歯車53に伝達される。
歯車53を介して、第1トルクリミッター55A及び第2トルクリミッター55Bに駆動力が伝達される。
第1トルクリミッター55Aは、第1回転軸56Aに駆動力を伝達する。第2トルクリミッター55Bは、第2回転軸56Bに駆動力を伝達する。尚、以降では第1トルクリミッター55A及び第2トルクリミッター55Bを特に区別する必要がない場合はトルクリミッター55と称する。
第1回転軸56Aには、第1分離ローラー15Aが取り付けられ、第2回転軸56Bには、第2分離ローラー15Bが取り付けられている。第1回転軸56Aと第2回転軸56Bは、異なる軸である。
図4において、符号50は搬送ローラー用モーター46から動力が伝達されて回転する伝達軸である。伝達軸50には歯車51が設けられており、この歯車51から歯車52を介して歯車53に伝達される。
歯車53を介して、第1トルクリミッター55A及び第2トルクリミッター55Bに駆動力が伝達される。
第1トルクリミッター55Aは、第1回転軸56Aに駆動力を伝達する。第2トルクリミッター55Bは、第2回転軸56Bに駆動力を伝達する。尚、以降では第1トルクリミッター55A及び第2トルクリミッター55Bを特に区別する必要がない場合はトルクリミッター55と称する。
第1回転軸56Aには、第1分離ローラー15Aが取り付けられ、第2回転軸56Bには、第2分離ローラー15Bが取り付けられている。第1回転軸56Aと第2回転軸56Bは、異なる軸である。
図2に戻り、給送ローラー14と分離ローラー15との間に原稿Pが介在しない場合、或いは1枚のみ介在する場合、分離ローラー15は、トルクリミッター55において滑りが生じることにより、搬送ローラー用モーター46から受ける回転トルクに拘わらず正回転方向に従動回転する。
以降では、分離ローラー15が給送ローラー14の回転或いは給送される原稿Pに追従して従動回転する方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
同様に搬送ローラー用モーター46の回転方向についても、分離ローラー15を正回転方向に回転させようとする際の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
原稿Pの給送中、基本的に搬送ローラー用モーター46は逆回転しており、即ち分離ローラー15を逆回転させる様な駆動トルクを発生させている。
以降では、分離ローラー15が給送ローラー14の回転或いは給送される原稿Pに追従して従動回転する方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
同様に搬送ローラー用モーター46の回転方向についても、分離ローラー15を正回転方向に回転させようとする際の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
原稿Pの給送中、基本的に搬送ローラー用モーター46は逆回転しており、即ち分離ローラー15を逆回転させる様な駆動トルクを発生させている。
次に、給送ローラー14と分離ローラー15との間に、給送されるべき原稿Pに加えて更に2枚目以降の原稿Pが入り込むと、原稿間で滑りが生じることにより、分離ローラー15は搬送ローラー用モーター46から受ける駆動トルクにより、逆回転する。これにより、重送されようとする2枚目以降の原稿Pが上流に戻され、即ち重送が防止される。
尚、給送ローラー14及び分離ローラー15は外周面がエラストマ等の弾性材料で形成されており、給送ローラー14と分離ローラー15との間の摩擦係数をμ1、原稿間の摩擦係数をμ2、給送ローラー14と原稿Pとの間の摩擦係数をμ3、分離ローラー15と原稿Pとの間の摩擦係数をμ4、とすると、μ1>μ2の関係が成り立つ。また、μ1>μ3、μ4の関係が成り立つ。また、μ2<μ3、μ4の関係が成り立つ。また、本実施例ではμ4≧μ3に設定されている。但し、他の実施例としてμ4<μ3としても良い。
図4において、第1回転軸56Aは、第1分離ローラーホルダ60Aに支持され、第2回転軸56Bは、第2分離ローラーホルダ60Bに支持されている。尚、以降では第1分離ローラーホルダ60A及び第2分離ローラーホルダ60Bを特に区別する必要がない場合は分離ローラーホルダ60と称する。
分離ローラーホルダ60は、伝達軸50を中心に揺動可能に設けられている。即ち分離ローラーホルダ60は、上部ユニット4に対し揺動可能に設けられており、揺動することにより、分離ローラー15を給送ローラー14に対して進退させる。
分離ローラーホルダ60は、伝達軸50を中心に揺動可能に設けられている。即ち分離ローラーホルダ60は、上部ユニット4に対し揺動可能に設けられており、揺動することにより、分離ローラー15を給送ローラー14に対して進退させる。
分離ローラーホルダ60には図5に示す様にばね掛止部60aが設けられており、押圧手段の一例であるコイルばね61が、ばね掛止部60aと、上部ユニット4の不図示のフレームに設けられたばね掛止部62との間にばね力を作用させる。コイルばね61のばね力により、分離ローラーホルダ60即ち分離ローラー15が給送ローラー14に向けて押圧される。
尚、図4に示す様にコイルばね61は、第1分離ローラーホルダ60Aを押圧する第1押圧手段としての第1コイルばね61Aと、第2分離ローラーホルダ60Bを押圧する、第1押圧手段とは異なる第2押圧手段としての第2コイルばね61Bとを含む。本明細書では、第1コイルばね61A及び第2コイルばね61Bを特に区別する必要がない場合はコイルばね61と称する。
尚、図4に示す様にコイルばね61は、第1分離ローラーホルダ60Aを押圧する第1押圧手段としての第1コイルばね61Aと、第2分離ローラーホルダ60Bを押圧する、第1押圧手段とは異なる第2押圧手段としての第2コイルばね61Bとを含む。本明細書では、第1コイルばね61A及び第2コイルばね61Bを特に区別する必要がない場合はコイルばね61と称する。
続いて、図6を参照しつつ本実施構成とは異なり一対の第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bが連結され、同期して回転する場合の問題点を説明する。
図6において一対の第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bは共通の回転軸56Cに設けられ、トルクリミッター55Cを介してモーターの駆動力が伝達される構成である。
図6において一対の第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bは共通の回転軸56Cに設けられ、トルクリミッター55Cを介してモーターの駆動力が伝達される構成である。
符号N1は第1給送ローラー14Aと第1分離ローラー15Aとが接する領域、即ちニップ領域であり、符号N2は第2給送ローラー14Bと第2分離ローラー15Bとが接する領域、即ちニップ領域である。
分離ローラー15には逆回転方向に回転する駆動トルクが伝達される為、分離ローラー15と給送ローラー14との間に原稿Pが介在する場合、分離ローラー15は逆回転でき、原稿Pを上流に戻すことができる。
分離ローラー15には逆回転方向に回転する駆動トルクが伝達される為、分離ローラー15と給送ローラー14との間に原稿Pが介在する場合、分離ローラー15は逆回転でき、原稿Pを上流に戻すことができる。
しかしながら図6に示す様に原稿Pのスキューにより、一方の第1分離ローラー15A及び第1給送ローラー14Aのニップ領域N1に原稿Pが位置し、他方の第2分離ローラー15B及び第2給送ローラー14Bのニップ領域N2から原稿Pが外れている状態では、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bはいずれも逆回転できない。給送ローラー14はワンウェイクラッチ49(図2)の機能によって逆回転できないため、第2給送ローラー14Bと直接に接触する第2分離ローラー15Bも逆回転できず、この第2分離ローラー15Bと一体化されている第1分離ローラー15Aも逆転できないからである。
以下、上記の原理を力学的に説明する。図6の左側の図は第1給送ローラー14A及び第1分離ローラー15Aで生じる力を示しており、図6の右側の図は第2給送ローラー14B及び第2分離ローラー15Bで生じる力を示している。
図中、符号TLはトルクリミッター55Cのリミットトルク値を示している。符号FL、FRは各分離ローラーを各給送ローラーに向けて押圧する押圧力を示している。符号Rは分離ローラー15の半径である。分離ローラー15の戻し力は、TL/Rとなる。
図中、符号TLはトルクリミッター55Cのリミットトルク値を示している。符号FL、FRは各分離ローラーを各給送ローラーに向けて押圧する押圧力を示している。符号Rは分離ローラー15の半径である。分離ローラー15の戻し力は、TL/Rとなる。
原稿Pが上流に戻される際、給送ローラー14はワンウェイクラッチ49(図2)の機能によって停止しており、原稿Pは給送ローラー14の外周面を滑る形で上流に戻される。そして更に原稿戻し量が増えると、給送ローラー14と分離ローラー15との接触が始まる。
分離ローラー15と給送ローラー14が一対のみ設けられている構成を考えると、分離ローラー15が給送ローラー14に押圧力Fで押圧される場合、この押圧力Fは、原稿無し範囲での押圧力F1と、原稿あり範囲での押圧力F2とに分解される。
給送ローラー14と分離ローラー15との間の摩擦係数をμ1、給送ローラー14と原稿Pとの間の摩擦係数をμ3、とすると、原稿Pの静止状態では以下の式が成立する。
TL/R=μ1×F1+μ3×F2
ここで、分離ローラー15による原稿戻し力は、μ3×F2のみである。
分離ローラー15と給送ローラー14が一対のみ設けられている構成を考えると、分離ローラー15が給送ローラー14に押圧力Fで押圧される場合、この押圧力Fは、原稿無し範囲での押圧力F1と、原稿あり範囲での押圧力F2とに分解される。
給送ローラー14と分離ローラー15との間の摩擦係数をμ1、給送ローラー14と原稿Pとの間の摩擦係数をμ3、とすると、原稿Pの静止状態では以下の式が成立する。
TL/R=μ1×F1+μ3×F2
ここで、分離ローラー15による原稿戻し力は、μ3×F2のみである。
上記は分離ローラー15と給送ローラー14が一対のみ設けられている場合の式であり、二対設けられている構成では、以下の式となる。尚、押圧力FLは、原稿無し範囲での押圧力FL1と、原稿あり範囲での押圧力FL2とに分解される。同様に押圧力FRは、原稿無し範囲での押圧力FR1と、原稿あり範囲での押圧力FR2とに分解される。
TL/R=(μ1×FL1+μ3×FL2)+(μ1×FR1+μ3×FR2)
=(FL1+FR1)×μ1+(FL2+FR2)×μ3
ここで、μ1>μ3であるため、分離ローラー15が給送ローラー14に接触するとローラー間ブレーキ力が効き始め原稿戻し力が急激に失われる。そのため、原稿戻し位置では押圧力FL1、FR1の寄与率が高くなり、第2給送ローラー14Bと広い範囲で直接に接触する第2分離ローラー15Bは逆回転できず、この第2分離ローラー15Bと一体化されている第1分離ローラー15Aも逆転できないことになり、原稿Pのスキューが残存する。
TL/R=(μ1×FL1+μ3×FL2)+(μ1×FR1+μ3×FR2)
=(FL1+FR1)×μ1+(FL2+FR2)×μ3
ここで、μ1>μ3であるため、分離ローラー15が給送ローラー14に接触するとローラー間ブレーキ力が効き始め原稿戻し力が急激に失われる。そのため、原稿戻し位置では押圧力FL1、FR1の寄与率が高くなり、第2給送ローラー14Bと広い範囲で直接に接触する第2分離ローラー15Bは逆回転できず、この第2分離ローラー15Bと一体化されている第1分離ローラー15Aも逆転できないことになり、原稿Pのスキューが残存する。
以上の様に、一対の第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bが連結され、同期して回転する構成においては、給送待機状態にある原稿Pのスキューを適切に矯正することができない場合がある。
これに対し本実施形態では、図4に示す様に第1分離ローラー15Aは第1回転軸56Aに設けられ、第2分離ローラー15Bは第2回転軸56Bに設けられている。即ち第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bは、独自の回転軸を有している。これにより図6を参照しつつ説明した様な問題、即ち一方のローラーが他方のローラーの影響を受けることを回避でき、スキューを適切に矯正できる。
そして図4を参照しつつ説明したように第1分離ローラー15Aは第1コイルばね61Aにより第1給送ローラー14Aに向けて押圧され、第2分離ローラー15Bは第2コイルばね61Bにより第2給送ローラー14Bに向けて押圧される。即ち、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bは独自の押圧手段によって給送ローラー14に向けて押圧されるので、スキューが生じる場合には第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bとで押圧荷重を適正化することでスキューを適切に抑制できる。
具体的には、第1コイルばね61Aと第2コイルばね61Bとで異なるばね力を設定することができ、分離能力の調整の自由度が向上する。
加えて、第1トルクリミッター55Aと第2トルクリミッター55Bとで異なるリミットトルク値を設定することもでき、これにより更に分離能力の調整の自由度が向上する。
そして図4を参照しつつ説明したように第1分離ローラー15Aは第1コイルばね61Aにより第1給送ローラー14Aに向けて押圧され、第2分離ローラー15Bは第2コイルばね61Bにより第2給送ローラー14Bに向けて押圧される。即ち、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bは独自の押圧手段によって給送ローラー14に向けて押圧されるので、スキューが生じる場合には第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bとで押圧荷重を適正化することでスキューを適切に抑制できる。
具体的には、第1コイルばね61Aと第2コイルばね61Bとで異なるばね力を設定することができ、分離能力の調整の自由度が向上する。
加えて、第1トルクリミッター55Aと第2トルクリミッター55Bとで異なるリミットトルク値を設定することもでき、これにより更に分離能力の調整の自由度が向上する。
尚、第1分離ローラー15Aを押圧する押圧手段を第1押圧手段とし、第2分離ローラー15Bを押圧する押圧手段を第2押圧手段として、第1押圧手段及び第2押圧手段を、制御部40の制御のもと、それぞれ押圧荷重を調整可能に構成することもできる。
図7はその様な構成の一例を示すものであり、図5に示したばね掛止部62に代えて、カム62Aを採用する。カム62Aは制御部40により制御されるカム駆動モーター63から駆動力を受けて回転するカムであって、回転中心から外周までの距離が回転に伴い変化する形状、例えば楕円形状を成している。従ってカム62Aの回転によってコイルばね61が分離ローラーホルダ60に付与する押圧力が変化し、これにより分離ローラー15が給送ローラー14に接する荷重が変化する。尚、この様な構成においては、カム62Aの位相を検出する手段を設けることが好適である。
この様な構成により、サービスマン或いはユーザーが上記押圧荷重の調整を行う必要がなく、利便性が向上する。
図7はその様な構成の一例を示すものであり、図5に示したばね掛止部62に代えて、カム62Aを採用する。カム62Aは制御部40により制御されるカム駆動モーター63から駆動力を受けて回転するカムであって、回転中心から外周までの距離が回転に伴い変化する形状、例えば楕円形状を成している。従ってカム62Aの回転によってコイルばね61が分離ローラーホルダ60に付与する押圧力が変化し、これにより分離ローラー15が給送ローラー14に接する荷重が変化する。尚、この様な構成においては、カム62Aの位相を検出する手段を設けることが好適である。
この様な構成により、サービスマン或いはユーザーが上記押圧荷重の調整を行う必要がなく、利便性が向上する。
また、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bをそれぞれ別駆動源により駆動することもできる。図8において符号65Aは第1分離ローラー15Aを駆動するモーター、符号65Bは第2分離ローラー15Bを駆動するモーターを示している。
また図8に示す様に、原稿幅方向において第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bとの中間位置CLを対称にして、第1分離ローラー15Aの横に第1媒体検出手段66Aを設け、第2分離ローラー15Bの横に第2媒体検出手段66Bを設ける。
また図8に示す様に、原稿幅方向において第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bとの中間位置CLを対称にして、第1分離ローラー15Aの横に第1媒体検出手段66Aを設け、第2分離ローラー15Bの横に第2媒体検出手段66Bを設ける。
第1媒体検出手段66A及び第2媒体検出手段66Bは、原稿給送方向に沿って複数の光学センサー67を備えて成る。複数の光学センサー67の原稿給送方向における配置領域は、給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ位置を含んでいる。
第1分離ローラー15Aの駆動源であるモーター65A及び第2分離ローラー15Bの駆動源であるモーター65Bを制御する制御部40は、第1媒体検出手段66A及び第2媒体検出手段66Bの検出情報をもとにして、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bのうち原稿先端が下流に先行している方を逆回転方向に多く回転させることで、原稿Pのスキューをより正確に矯正できる。
第1分離ローラー15Aの駆動源であるモーター65A及び第2分離ローラー15Bの駆動源であるモーター65Bを制御する制御部40は、第1媒体検出手段66A及び第2媒体検出手段66Bの検出情報をもとにして、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bのうち原稿先端が下流に先行している方を逆回転方向に多く回転させることで、原稿Pのスキューをより正確に矯正できる。
以下、図9及び図8を参照しつつ更に説明する。図9において制御部40は、給送待機状態の原稿Pのスキュー矯正に際し、第1媒体検出手段66A及び第2媒体検出手段66Bの検出情報をもとにして、原稿先端の左右差を取得する(ステップS101)。
そして取得した左右差が左側先行の場合(ステップS102においてYes)、取得した左右差に基づき左側分離ローラーを逆転駆動する(ステップS105)。ここでの左側分離ローラーとは、図8に示す第1分離ローラー15Aである。
逆に、取得した左右差が右側先行の場合(ステップS103においてYes)、取得した左右差に基づき右側分離ローラーを逆転駆動する(ステップS104)。ここでの右側分離ローラーとは、図8に示す第2分離ローラー15Bである。
例えば、図8の例では、原稿Pの先端は第1分離ローラー15Aの側が、第2分離ローラー15Bの側よりも下流に先行しているので、第1分離ローラー15Aを第2分離ローラー15Bよりも逆回転方向に多く回転させる。
これにより、原稿Pのスキューをより正確に矯正できる。
そして取得した左右差が左側先行の場合(ステップS102においてYes)、取得した左右差に基づき左側分離ローラーを逆転駆動する(ステップS105)。ここでの左側分離ローラーとは、図8に示す第1分離ローラー15Aである。
逆に、取得した左右差が右側先行の場合(ステップS103においてYes)、取得した左右差に基づき右側分離ローラーを逆転駆動する(ステップS104)。ここでの右側分離ローラーとは、図8に示す第2分離ローラー15Bである。
例えば、図8の例では、原稿Pの先端は第1分離ローラー15Aの側が、第2分離ローラー15Bの側よりも下流に先行しているので、第1分離ローラー15Aを第2分離ローラー15Bよりも逆回転方向に多く回転させる。
これにより、原稿Pのスキューをより正確に矯正できる。
続いて、給送ローラーの他の実施形態について説明する。第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bとの間に、図10に示す様に第1給送ローラー14Aの回転と第2給送ローラー14Bの回転に差を生じさせるディファレンシャルギア70を設けることができる。
図10において、搬送ローラー用モーター46(図3)の駆動力は軸71からワンウェイクラッチ49を介して軸72に伝達され、軸72に取り付けられた歯車73から減速大歯車74に駆動力が伝達される。
図10において、搬送ローラー用モーター46(図3)の駆動力は軸71からワンウェイクラッチ49を介して軸72に伝達され、軸72に取り付けられた歯車73から減速大歯車74に駆動力が伝達される。
ディファレンシャルギア70は、第1給送ローラー14Aと一体に設けられた差動大歯車75Aと、第2給送ローラー14Bと一体に設けられた差動大歯車75Bと、差動大歯車75A、75Bの間に設けられた差動小歯車76A、76Bと、を備えて構成された、公知の構造のディファレンシャルギアである。ディファレンシャルギア70により、第1給送ローラー14Aの回転と第2給送ローラー14Bの回転とに差を生じさせることができる。
以下、第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bとの間にディファレンシャルギア70が設けられていない構成、即ち第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bとが一体に回転する構成の課題について図11を参照しつつ説明する。
図11の上の図において、先に給送されている原稿P1はスキューしている。ここで、給送ローラー14と分離ローラー15との間から原稿P1の後端が抜けると、基本的には、給送ローラー14の正回転方向への従動回転は停止する。
しかしながら原稿P1がスキューしているので、図11の例では右側の第2給送ローラー14Bと第2分離ローラー15Bとの間から原稿後端が抜けても、左側の第1給送ローラー14Aと第1分離ローラー15Aとの間からは原稿後端が抜けていないので、第1給送ローラー14Aは正回転方向への従動回転を継続する。
図11の上の図において、先に給送されている原稿P1はスキューしている。ここで、給送ローラー14と分離ローラー15との間から原稿P1の後端が抜けると、基本的には、給送ローラー14の正回転方向への従動回転は停止する。
しかしながら原稿P1がスキューしているので、図11の例では右側の第2給送ローラー14Bと第2分離ローラー15Bとの間から原稿後端が抜けても、左側の第1給送ローラー14Aと第1分離ローラー15Aとの間からは原稿後端が抜けていないので、第1給送ローラー14Aは正回転方向への従動回転を継続する。
そして第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bとは一体化されているので、先に給送されている原稿P1の後端が第2給送ローラー14Bと第2分離ローラー15Bとの間から抜けても、第2給送ローラー14Bが引き続き正回転方向に回転し、これにより図11の下の図に示す様に待機している次の原稿P2の先端が送り出されてしまう。これにより、次の原稿P2にもスキューが連鎖してしまうこととなる。
しかしながら上述のように、第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bとの間にディファレンシャルギア70を設けることで、図11の例では第2給送ローラー14Bが停止した状態で第1給送ローラー14Aのみが回転することができ、これにより連鎖スキューを抑制することができる。
また、同様な作用を得る為の別の手段として、第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bのそれぞれにワンウェイクラッチを設けることも考えられるが、その様な構成に比べて、コストアップを抑制できる。
また、同様な作用を得る為の別の手段として、第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bのそれぞれにワンウェイクラッチを設けることも考えられるが、その様な構成に比べて、コストアップを抑制できる。
また、ディファレンシャルギア70を設けることで、第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bは一方が停止した状態で他方が逆回転することができる。これにより、図8及び図9を参照しつつ説明した実施形態を適用した場合には、第1分離ローラー15A及び第2分離ローラー15Bのいずれかを逆回転させた際にそれと接する給送ローラー14も追従して逆回転し、給送待機中の原稿Pのスキューをより確実に矯正することができる。
上記実施形態は、本発明に係る媒体給送装置を画像読取装置の一例であるスキャナーに適用した場合を説明したが、プリンターに代表される、媒体へ記録を行う記録ヘッドを備えた記録装置に適用することも可能である。
1A…スキャナー(画像読取装置)、1B…原稿給送装置、2…装置本体、3…下部ユニット、4…上部ユニット、5…排紙トレイ、6…給送口、7…操作パネル、8…第1ペーパーサポート、9…第2ペーパーサポート、11…原稿載置部、12A、12B…エッジガイド、14…給送ローラー、14A…第1給送ローラー、14B…第2給送ローラー、15…分離ローラー、15A…第1分離ローラー、15B…第2分離ローラー、16…搬送ローラー対、16a…搬送駆動ローラー、16b…搬送従動ローラー、17…排出ローラー対、17a…排出駆動ローラー、17b…排出従動ローラー、18…排出口、20…読取部、20a…上部読取センサー、20b…下部読取センサー、
30…重送検出部、30a…超音波発信部、30b…超音波受信部、31…第1原稿検出部、31a…発光部、31b…受光部、32…第2原稿検出部、35…載置検出部、
40…制御部、41…CPU、42…ROM、43…メモリ、44…プログラム、45…給送ローラー用モーター、46…搬送ローラー用モーター、49…ワンウェイクラッチ、50…伝達軸、51、52、53…歯車、55…トルクリミッター、55A…第1トルクリミッター、55B…第2トルクリミッター、56…回転軸、56A…第1回転軸、56B…第2回転軸、60…分離ローラーホルダ、60A…第1分離ローラーホルダ、60B…第2分離ローラーホルダ、61…コイルばね、61A…第1コイルばね、61B…第2コイルばね、62…ばね掛止部、62A…カム、63…カム駆動モーター、65A、65B…モーター、66A…第1媒体検出手段、66B…第2媒体検出手段、67…光学センサー、70…ディファレンシャルギア、71、72…軸、73…歯車、74…減速大歯車、75A、75B…差動大歯車、76A、76B…差動小歯車、90…外部コンピュータ、P…原稿(媒体)
30…重送検出部、30a…超音波発信部、30b…超音波受信部、31…第1原稿検出部、31a…発光部、31b…受光部、32…第2原稿検出部、35…載置検出部、
40…制御部、41…CPU、42…ROM、43…メモリ、44…プログラム、45…給送ローラー用モーター、46…搬送ローラー用モーター、49…ワンウェイクラッチ、50…伝達軸、51、52、53…歯車、55…トルクリミッター、55A…第1トルクリミッター、55B…第2トルクリミッター、56…回転軸、56A…第1回転軸、56B…第2回転軸、60…分離ローラーホルダ、60A…第1分離ローラーホルダ、60B…第2分離ローラーホルダ、61…コイルばね、61A…第1コイルばね、61B…第2コイルばね、62…ばね掛止部、62A…カム、63…カム駆動モーター、65A、65B…モーター、66A…第1媒体検出手段、66B…第2媒体検出手段、67…光学センサー、70…ディファレンシャルギア、71、72…軸、73…歯車、74…減速大歯車、75A、75B…差動大歯車、76A、76B…差動小歯車、90…外部コンピュータ、P…原稿(媒体)
Claims (5)
- 媒体を載置する媒体載置部と、
前記媒体載置部から前記媒体を給送する給送ローラーと、
前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップして前記媒体の分離を行うローラーであって、前記媒体を下流に送る第1回転方向とは逆の第2回転方向に駆動源による駆動トルクが付与される分離ローラーと、
前記分離ローラーに対して前記第1回転方向に掛かる回転トルクが所定のトルク上限値であるリミットトルクを越えた場合に、前記分離ローラーを前記第1回転方向に空転させるトルクリミッターと、を備え、
前記給送ローラーは、媒体給送方向と交差する方向である媒体幅方向に間隔を空けて設けられた第1給送ローラー及び第2給送ローラーを含み、
前記分離ローラーは、前記第1給送ローラーと接する第1分離ローラー及び前記第1給送ローラーと接する第2分離ローラーを含み、
前記トルクリミッターは、前記第1分離ローラーに対して設けられる第1トルクリミッター及び前記第2分離ローラーに対して設けられる第2トルクリミッターを含み、
前記第1分離ローラーは、第1回転軸を中心に回転可能であるとともに、第1押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧され、
前記第2分離ローラーは、前記第1回転軸とは異なる第2回転軸を中心に回転可能であるとともに、前記第1押圧手段とは異なる第2押圧手段により前記給送ローラーに向けて押圧される、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1に記載の媒体給送装置において、前記第1押圧手段及び前記第2押圧手段は、制御手段の制御のもと、それぞれ押圧荷重を調整可能に構成されている、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1に記載の媒体給送装置において、前記駆動源は、前記第1分離ローラーを駆動する第1駆動源と、前記第2分離ローラーを駆動する第2駆動源と、を備えて構成され、
前記媒体幅方向において前記第1分離ローラーと前記第2分離ローラーとの中間位置を対称中心にして、第1媒体検出手段及び第2媒体検出手段を備え、
前記第1媒体検出手段及び前記第2媒体検出手段は、前記媒体給送方向に沿って複数のセンサーを備えて成り、
前記複数のセンサーの前記媒体給送方向における配置領域は、前記給送ローラーと前記分離ローラーとのニップ位置を含み、
前記第1駆動源及び前記第2駆動源を制御する制御手段は、前記第1媒体検出手段及び前記第2媒体検出手段の検出情報をもとにして、前記第1分離ローラー及び前記第2分離ローラーのうち前記媒体の先端が下流に先行している方に対し、前記第2回転方向への単位時間当たりの回転量を多くする、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の媒体給送装置において、前記第1給送ローラーと前記第2給送ローラーとの間に、前記第1給送ローラーの回転と前記第2給送ローラーの回転に差を生じさせるディファレンシャルギアを備える、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 媒体を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段へと前記媒体を給送する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の前記媒体給送装置と、
を備えた画像読取装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018161125A JP2020033148A (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 媒体給送装置、画像読取装置 |
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JP2020033148A true JP2020033148A (ja) | 2020-03-05 |
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JP (1) | JP2020033148A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023132077A1 (ja) * | 2022-01-07 | 2023-07-13 | 株式会社Pfu | 媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラム |
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2018
- 2018-08-30 JP JP2018161125A patent/JP2020033148A/ja active Pending
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