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JP2020030757A - 故障個所診断システム、故障個所診断方法、およびプログラム - Google Patents

故障個所診断システム、故障個所診断方法、およびプログラム Download PDF

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JP2020030757A JP2018157490A JP2018157490A JP2020030757A JP 2020030757 A JP2020030757 A JP 2020030757A JP 2018157490 A JP2018157490 A JP 2018157490A JP 2018157490 A JP2018157490 A JP 2018157490A JP 2020030757 A JP2020030757 A JP 2020030757A
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Osamu Okamoto
理 岡本
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Abstract

【課題】故障し得る複数個所のうちのどこで故障が発生しているかを、高い専門性を必要とせず、かつ、精度よく推定するのに適した技術を提供する。
【解決手段】故障個所診断システム100は、ロジスティック回帰モデルが記憶された記憶部110を備える。ロジスティック回帰モデルは、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、発電システム200の複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する。
【選択図】図3

Description

本開示は、故障個所診断システム、故障個所診断方法、およびプログラムに関する。
燃料電池等を用いた発電システムに、複数のセンサを取り付けることが行われている。特許文献1には、センサが取り付けられた発電システムが記載されている。
センサによれば、流量、圧力、温度、電圧等の機器状態値を計測できる。また、センサによれば、実行中の制御工程における、制御設定値、制御出力値等の制御状態値を計測できる。典型的には、機器状態値および制御状態値等の計測データは、一定周期で記憶される。
一従来例では、発電システムに、該システムのどこかで故障が発生していると判断できる制御部が設けられている。しかし、制御部のみで故障個所が具体的にどこなのかを判断しきることは難しかった。そこで、制御部により発電システムのどこかで故障が発生していると判断された場合、専門家が、一定周期で記憶された機器状態値や制御状態値等を確認することによって、事後的に発電システムの故障個所を推定していた。
近年、ロジスティック回帰モデルを利用して故障個所を診断するシステムが提案されている。特許文献2には、診断対象機器の故障内部情報と正常内部情報とから作成したロジスティック回帰式モデルを用いた診断システムの一例が記載されている。
特開2006−032098号公報 特開2009−003561号公報
典型的な発電システムにおいては、発電に、複数の部品が用いられる。通常、複数の部品の中には、故障が発生する可能性がある個所が複数ある。発電に異常が発生した場合、複数個所のうちのどこかで故障が発生していることが予想される。しかし、その「どこか」を具体的に推定するのは、専門家にとっても必ずしも容易ではない。また、特許文献2では、上記の場合において、実際に故障している個所を推定することについては検討がなされていない。
そこで、本開示は、故障し得る複数個所のうちのどこで故障が発生しているかを、高い専門性を必要とせず、かつ、精度よく推定するのに適した技術を提供することを目的とする。
本開示は、
発電システムの故障個所診断システムであって、
ロジスティック回帰モデルが記憶された記憶部を備え、
前記ロジスティック回帰モデルは、前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する、故障個所診断システムを提供する。
本開示に係る技術は、故障し得る複数個所のうちのどこで故障が発生しているかを、高い専門性を必要とせず、かつ、精度よく推定するのに適している。
図1は、特徴量と故障個所の関係を示す散布図である。 図2は、各確率を説明するためのベン図である。 図3は、発電システムおよび故障個所診断システムのブロック図である。 図4は、燃料電池発電装置のブロック図である。 図5は、故障個所診断システムの構成図である。 図6は、故障個所診断のフロー図である。 図7は、特徴量の変動を示す模式図である。 図8は、特徴量をまとめて記載した図である。 図9は、特徴量の変動およびサンプリングタイミングを示す模式図である。 図10は、確信度を説明するための図である。
本開示に係る技術を説明する際、「故障」という用語を使用する場合がある。「故障」は、機器が完全に機能しない状態のみを示すものではない。「故障」は、機器の一部のみが機能しない状態を含む。
「故障」は、「異常」を包含する概念である。例えば、燃料供給経路の閉塞は「故障」に該当し得る。燃料供給経路という個所に「故障」があることを診断することは、故障個所の診断に該当する。水の経路という個所に「故障」があることを診断することは、故障個所の診断に該当する。当然ながら、この場合において、水の経路のうち、ポンプ、弁、フィルタ等という具体的な個所に「故障」があるという診断することも、故障個所の診断に該当する。
発電システムの「故障」は、発電の異常を引き起こすものを包含する概念である。すなわち、発電システムが自身の異常検出時または故障検出時にエラー発報を行うものである場合、発電システムの「故障」は、そのエラー発報を引き起こすものを包含する概念である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、発電に異常が発生した場合において、故障し得る複数個所のうちのどこで故障が実際に発生しているのかを推定するのに適した技術を実現することを検討した。具体的には、本発明者らは、そのような推定に適した故障個所診断システムを、ロジスティック回帰モデルを用いて実現することを検討した。以下、ロジスティック回帰モデルを構築するための学習について、図1および2を参照しながら説明する。
図1において、特徴量JおよびKは、発電システムの運転情報を表す。特徴量JおよびKは、発電システムの故障個所を表すプロットと対応付けられている。特徴量Jは、例えば、センサJの検出値である。特徴量Kは、例えば、別のセンサKの検出値である。「X」のプロットは、発電システムの実際の故障個所が個所Xであったことを表している。「Y」のプロットは、発電システムの実際の故障個所が個所Yであったことを表している。「Z」のプロットは、発電システムの実際の故障個所が個所Zであったことを表している。
特徴量JおよびKと、「X」、「Y」および「Z」のプロットとによって、ロジスティック回帰モデル用の教師データを構成できる。具体的には、特徴量JおよびKを説明変数に対応付け、「X」、「Y」および「Z」のプロットを目的変数に対応付けることができる。
具体的には、説明変数JおよびKから、個所Xが故障しており個所YおよびZが故障していない確率Pxを表す目的変数を特定するロジスティック回帰モデルXを構築できる。説明変数JおよびKから、個所Yが故障しており個所ZおよびXが故障していない確率Pyを表す目的変数を特定するロジスティック回帰モデルYを構築できる。説明変数JおよびKから、個所Zが故障しており個所XおよびYが故障していない確率Pzを表す目的変数を特定するロジスティック回帰モデルZを構築できる。確率Px、PyおよびPzを表すベン図を、図2に示す。
ところで、発電システムにおいては、複数個所が故障している場合には、単一個所が故障している場合に比べ、運転情報が無秩序な挙動を示し易い。このため、発電システムにおいて複数個所が故障している確率を特定しようとすると、その特定精度は低くなる傾向にある。この傾向は、発電システムが多数の部品から構成されておりそれらの部品が複雑に絡み合っている場合には顕在化し易い。燃料電池を用いた発電システムは、そのような発電システムに該当し得る。
仮に、図2とは異なり、個所Xだけが故障している第1確率と、個所Xとともに個所YおよびZが故障している第2確率と、の合計確率を表す目的変数を特定するロジスティック回帰モデルを構築したとする。この合計確率の特定精度を確保するのは難しい。なぜなら、上述の理由でこの合計確率のうちの上記第2確率相当分の特定精度は低くなり易く、この低さは合計確率の特定精度低下を招くためである。一方、図2に示す確率Px、PyおよびPzは、第2確率に相当する成分を含まない。
以上の議論により、発電に異常が発生した場合において、故障し得る複数個所のうちのどこで故障が実際に発生しているのかを推定するのに適した故障個所診断システムについて、以下のことが言える。すなわち、そのような故障個所診断システムをロジスティック回帰モデルを用いて実現するには、ロジスティック回帰モデルが、以下の特徴を有していることが有利である。
特徴:発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する。
なお、常にではないが、発電システムでは、発電の異常は、異常発生から比較的早い段階で把握され得る。このことは、発電システムにおける1つの個所の故障が他の個所の故障に波及する前に、発電の異常が把握され得ることを意味する。このため、発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定するロジスティック回帰モデルには、十分な価値がある。
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第1態様に係る故障個所診断システムは、
発電システムの故障個所診断システムであって、
ロジスティック回帰モデルが記憶された記憶部を備え、
前記ロジスティック回帰モデルは、前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する。
第1態様に係る技術は、故障し得る複数個所のうちのどこで故障が発生しているかを、高い専門性を必要とせず、かつ、精度よく推定するのに適している。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係る故障個所診断システムは、
前記発電システムがエラー発報を行った時刻に対応付けられた複数の前記説明変数から前記目的変数を特定する。
第2態様によれば、目的変数を、エラー発報がなされた時刻に対応付けることができる。このようにすれば、上記確率を精度よく表す目的変数が得られ易い。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様に係る故障個所診断システムでは、
前記発電システムは、前記発電システムの運転情報をサンプリングタイミング毎に取得し、
前記エラー発報の直前のサンプリングタイミングにおける前記発電システムの運転情報に基づいたものを含む複数の前記説明変数から、前記目的変数を特定する。
本開示の第4態様において、例えば、第3態様に係る故障個所診断システムは、
前記発電システムの発電開始または発電再開が第1時刻になされ、前記第1時刻の後の1回目の前記エラー発報が第2時刻になされた場合において、
前記第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおける前記発電システムの運転情報に基づいたものと、前記第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける前記発電システムの運転情報に基づいたものと、を含む複数の前記説明変数から、前記目的変数を特定する。
第3態様および第4態様は、精度のよい故障個所診断システムを実現する観点から有利である。
本開示の第5態様において、例えば、第2態様から第4態様のいずれか1つに係る故障個所診断システムは、
前記発電システムにおいて複数回の前記エラー発報がなされた場合において、
前記エラー発報が行われた時刻に対応付けられた複数の前記説明変数から前記目的変数を特定することを、複数回の前記エラー発報について行い、これにより、複数の前記目的変数を特定し、
複数の前記目的変数に基づいて、前記発電システムの故障個所を判定する際に前記確率として使用される値である確信度を特定する。
第5態様では、複数の目的変数に基づいて、確信度を特定する。1つの目的変数ではなく確信度を上記確率として使用することは、故障個所判定の信頼性向上に寄与し得る。
本開示の第6態様において、例えば、第5態様に係る故障個所診断システムでは、
前記確信度は、複数の前記目的変数の幾何平均である。
本開示の第7態様において、例えば、第5態様に係る故障個所診断システムでは、
前記確信度は、複数の前記目的変数のうち大きいものから数えてN番目のものまでを含む群から選択される1つの値である、または、前記群から選択される少なくとも2つの前記目的変数の幾何平均である。
ここで、複数の前記目的変数の個数をMとしたとき、Mが偶数の場合にはNは2以上かつM/2以下の値であり、Mが奇数の場合にはNは2以上かつ(M+1)/2以下の値である。
本開示の第8態様において、例えば、第5態様に係る故障個所診断システムでは、
前記確信度は、複数の前記目的変数のうち複数の前記目的変数のうち大きいものから数えてN番目のもの以上の値である。
ここで、複数の前記目的変数の個数をMとしたとき、Mが偶数の場合にはNは2以上かつM/2以下の値であり、Mが奇数の場合にはNは2以上かつ(M+1)/2以下の値である。
第6態様、第7態様および第8態様の確信度によれば、故障個所の判定の信頼性を高めることができる。
本開示の第9態様において、例えば、第1態様から第8態様のいずれか1つに係る故障個所診断システムでは、
前記記憶部には、ルールベースモデルが記憶され、
前記ルールベースモデルは、前記発電システムの運転情報に基づいて、ルールベースで前記発電システムの故障個所を特定する。
第9態様によれば、ロジスティック回帰モデルとルールベースモデルの双方の利点を生かした故障個所診断システムを実現できる。
本開示の第10態様において、例えば、第1態様から第9態様のいずれか1つに係る故障個所診断システムは、
前記目的変数に基づいて、前記発電システムの故障個所を判定し、
前記故障個所を復旧させるための保守部品の少なくとも1つの候補を、人が認識可能な態様で報知する。
第10態様によれば、ロジスティック回帰モデルに基づく故障個所の判定結果を、故障個所の復旧に役立てることができる。
本開示の第11態様に係る故障個所診断方法は、
発電システムの故障個所診断方法であって、
前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定することを備える。
ここで、複数の前記説明変数および前記目的変数は、ロジスティック回帰モデルに基づいたものである。
本開示の第12態様に係るプログラムは、
コンピュータを、前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する手段として機能させる。
ここで、複数の前記説明変数および前記目的変数は、ロジスティック回帰モデルに基づいたものである。
故障個所診断システムの技術は、故障個所診断方法およびプログラムに適用できる。故障個所診断方法の技術は、故障個所診断システムおよびプログラムに適用できる。プログラムの技術は、故障個所診断システムおよび故障個所診断方法に適用できる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本開示が限定されるものではない。
図3に、実施の形態に係る発電システム200および故障個所診断システム100を示す。診断システム100は、発電システム200の故障個所診断を行う。
発電システム200は、発電部210と、検出部221と、検出部222と、検出部223と、検出部224と、運転情報取得部240と、制御部270と、を含む。
発電部210は、発電を行う。発電部210として、公知の発電装置を使用できる。本実施の形態では、発電部210は、燃料電池発電装置である。燃料電池発電装置の構成例を、図4に示す。
図4に示す燃料電池発電装置210fは、水供給器211と、燃料供給器212と、水素生成器213と、空気供給器214と、セルスタック215と、インバータ216と、を含む。
水供給器211は、水素生成器213に水を供給する。燃料供給器212は、水素生成器213に燃料を供給する。水素生成器213は、水と燃料から水素を生成する。空気供給器214は、セルスタック215に空気を供給する。これにより、セルスタック215に、空気中の酸素が与えられる。セルスタック215は、酸素および水素から直流電力を生成する。インバータ216は、直流電力を交流電力に変換する。交流電力は、負荷において利用される。
本実施の形態では、燃料は、都市ガス、液化石油ガス(LPガス)等の燃料ガスである。水供給器211は、少なくとも1つの弁と、フィルターと、ポンプと、を含む。燃料供給器212は、少なくとも1つの弁と、ポンプと、を含む。燃料供給器212のポンプは、具体的には、ブースターポンプである。空気供給器214は、少なくとも1つの弁と、ブロワと、を含む。
水供給器211、燃料供給器212および空気供給器214の弁として、開閉弁を用いてもよい。これらの弁として、開度調整弁を用いてもよい。ここで、開閉弁は、その開度が0%および100%のいずれかに設定される弁である。開度調整弁は、開度を0〜100%の間の任意の値に設定可能な弁である。開度調整弁の例は、ニードル弁である。水供給器211は、開閉弁および開度調整弁の両方または一方を有し得る。燃料供給器212および空気供給器214についても同様である。
一具体例では、水供給器211は、複数の開閉弁を有する。燃料供給器212は、複数の開閉弁と、1つのニードル弁と、を有する。空気供給器214は、複数の開閉弁と、1つのニードル弁と、を有する。
本実施の形態では、水素生成器213は、改質部と、変成部と、選択酸化部と、燃焼器と、を含む。改質部は、改質触媒を有する。変成部は、変成触媒を有する。選択酸化部は、選択酸化触媒を有する。改質触媒は、水と燃料を用いた改質反応によって、水素を生成する。変成触媒は、水と一酸化炭素とを反応させることによって、一酸化炭素を低減させる。選択酸化触媒は、選択酸化反応によって、一酸化炭素を低減させる。燃焼器は、改質反応に必要な熱を生成する。燃焼器は、例えば、バーナーである。
本実施の形態では、図4に示すように、空気供給器214は、水素生成器213にも空気を供給する。これにより、水素生成器213に、改質反応および選択酸化反応に用いる酸素が与えられる。
なお、図4を参照して説明した燃料電池発電装置210fは、具体的には、固体高分子形燃料電池(PEFC)を用いた発電装置の一例である。本開示に係る技術は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)にも適用可能である。固体酸化物形燃料電池では、改質ガス中における一酸化炭素の存在を許容できる。このため、固体酸化物形燃料電池は、変成部および選択酸化部を有さなくてもよい。固体高分子形燃料電池についても、変成部および選択酸化部は必須ではない。また、本開示に係る技術は、燃料電池発電装置以外の発電装置にも適用可能である。
図3に戻って、検出部221,222,223および224は、発電部210の物理量を検出する。これらの検出部として、公知のセンサを使用できる。具体的には、これらの検出部は、検出結果を表す検出信号を、運転情報取得部240に送信する。
運転情報取得部240は、発電システム200の運転情報を取得する。具体的には、運転情報取得部240は、検出部221,222,223および224からの検出信号を受信する。これにより、運転情報取得部240は、検出部221,222,223および224の物理量の検出値を、特徴量として取得する。
検出値以外の特徴量として、目標値が挙げられる。目標値である特徴量は、例えば、制御部270から運転情報取得部240に送信される。目標値として、発電部210の発電電力目標値、各種温度の目標値、空気流量の目標値、燃料流量の目標値等が例示される。目標値の他の例は、後述の説明により明らかとなる。
検出値以外の特徴量として、操作量も挙げられる。操作量は、ある機器の出力の最大値を100%としたときの出力のパーセンテージを指す。操作量として、各種ポンプの操作量、ニードル弁の開度操作量、ブロワの操作量等が例示される。操作量の例は、後述の説明により明らかとなる。
上述の記載から理解されるように、特徴量は、検出値、目標値および操作量を含む概念である。特徴量は、検出値および目標値の差分であってもよい。特徴量は、発電システム200の運転情報を表す。
特徴量は、物理量の瞬時値であってもよく、物理量の変動量であってもよい。物理量の変動量は、時間経過に伴う物理量の変化を表すものである。物理量の変動量は、例えば、物理量の時間微分である。物理量の変動量は、隣り合うサンプリング間隔で取得された2つの物理量の差分を、サンプリング間隔で割ることによって求めることもできる。このようにして求められた値は、時間微分の近似値の意味合いを有する。物理量の変動量は、隣り合うサンプリング間隔で取得された2つの物理量の差分であってもよい。
本実施の形態では、複数の時刻における運転情報を表す時系列データが、運転情報取得部240に記憶される。時系列データには、最新の時刻の特徴量が逐次追加される。運転情報取得部240は、この記憶を行うための、図示しない記憶部を含む。記憶部は、SDカード等の取り外し可能なものであってもよく、運転情報取得部240に固定されたものであってもよい。
制御部270は、発電部210を制御する。具体的には、制御部270は、上記目標値を発電部210に送信することによって、発電部210を制御する。この例では、上述のように、制御部270は、上記目標値を、運転情報取得部240にも送信する。
発電システム200は、エラー発報を行うことができる。エラー発報は、発電システム200において異常が生じた場合に発せられる。エラー発報は、発電システム200のユーザーが認識可能なものであってもよく、ユーザーが認識不可能なものであってもよい。例えば、異常発生をデータとして記録することは、後者のエラー発報に該当し得る。
エラー発報を引き起こす異常は、例えば、発電部210の出力電圧低下である。典型的には、出力電圧低下は、出力電圧が閾値を下回ることを指す。出力電圧低下によるエラー発報は、例えば、発電部210の定常運転の期間、定常運転開始直前の繋ぎ込みの期間等においてなされる。定常運転は、例えば、発電部210の出力電力を定格範囲内に維持する運転である。本実施の形態では、エラー発報がなされたときには、エラー発報がなされた時刻が、運転情報取得部240に記憶される。
エラー発報を引き起こす異常の別の例は、過昇温である。例えば、選択酸化部の温度が閾値を越えた場合には、選択酸化部の過昇温によるエラー発報が行われる。選択酸化部の過昇温は、例えば、水素生成器213への水の供給異常により生じ得る。なお、選択酸化部の温度は、例えば、サーミスタによって検出できる。この点は、他の個所の温度についても同様である。
本実施の形態では、発電システム200は、所定期間内にエラー発報が所定回数なされると、「エラー確定状態」となる。エラー確定状態では、発電部210の発電が停止され、発電部210の発電再開が禁止される。発電システム200のユーザーは、発電システム200の表示部に表示されるエラーコードによって、エラー確定状態となったことを知ることができる。所定期間は、例えば1週間である。所定回数は、例えば4回である。表示部は、例えば、発電システム200を制御するリモートコントローラーに含まれている。
診断システム100は、記憶部110と、判定部140と、報知部170と、を含む。
記憶部110には、複数のロジスティック回帰モデルが記憶されている。具体的には、記憶部110には、ロジスティック回帰モデルM1と、ロジスティック回帰モデルM2と、ロジスティック回帰モデルM3と、ロジスティック回帰モデルM4と、が記憶されている。
ロジスティック回帰モデルM1は、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、確率P1を表す目的変数を特定する。確率P1は、発電システム200の複数個所のうち第1個所が故障しており他の個所が故障していない確率である。
ロジスティック回帰モデルM2は、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、確率P2を表す目的変数を特定する。確率P2は、発電システム200の複数個所のうち第2個所が故障しており他の個所が故障していない確率である。
ロジスティック回帰モデルM3は、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、確率P3を表す目的変数を特定する。確率P3は、発電システム200の複数個所のうち第3個所が故障しており他の個所が故障していない確率である。
ロジスティック回帰モデルM4は、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、確率P4を表す目的変数を特定する。確率P4は、発電システム200の複数個所のうち第4個所が故障しており他の個所が故障していない確率である。
このように、複数のロジスティック回帰モデルは、それぞれ、故障が発生し得る個所と対応付けられている。具体的には、ロジスティック回帰モデルM1は、第1個所に対応付けられている。ロジスティック回帰モデルM2は、第2個所に対応付けられている。ロジスティック回帰モデルM3は、第3個所に対応付けられている。ロジスティック回帰モデルM4は、第4個所に対応付けられている。
故障が発生し得る個所は、例えば、水供給器211と、燃料供給器212、水素生成器213、空気供給器214、セルスタック215、インバータ216等である。これらの機器の間には、燃料、水、空気、水素、電気等の流体の流路が形成されている。このような流路も、故障が発生し得る個所に該当し得る。
故障が発生し得る個所は、ピンポイントなものであってもよい。具体的に、故障が発生し得る個所は、例えば、水供給器211の弁、水供給器211のフィルター、水供給器211のポンプ、燃料供給器212の弁、燃料供給器212のポンプ、空気供給器214の弁、空気供給器214のブロワ等であってもよい。
故障が発生し得る個所は、大雑把なものであってもよい。具体的に、故障が発生し得る個所は、例えば、水供給器211を含む水の経路、燃料供給器212を含む燃料の経路、水素生成器213を含む水素の経路、空気供給器214を含む空気の経路、セルスタック215および/またはインバータ216を含む電気の経路等であってもよい。
なお、本実施の形態では、上記複数個所は、第1個所、第2個所、第3個所および第4個所である。各ロジスティック回帰モデルの説明変数は、全て重複していてもよく、一部重複していてもよく、全く重複していなくてもよい。
本実施の形態では、運転情報を表す特徴量を、説明変数として用いる。このため、説明変数は、運転情報を表すものである。
説明変数は、例えば、水供給器211における水の流量、燃料供給器212における燃料の温度、燃料供給器212における燃料の流量、水素生成器213の温度(例えば、水素生成器213の改質部、変成部、選択酸化部等の温度)、水素生成器213における燃料、空気または水の流量、水素生成器213で生成される水素の流量、空気供給器214における空気の流量、インバータ216の入力電圧、インバータ216の入力電流、発電部210の出力電力等である。これらの目標値、変動量、操作量等も、説明変数として利用できる。各機器における流体の温度および流量は、各機器の入口、内部および出口のいずれの位置のものであってもよい。当然ではあるが、これらは、説明変数として用いられる特徴量の例でもある。
水供給器211における水の流量の操作量は、例えば、水供給器211のポンプの操作量(ポンプ出力のパーセンテージ)、水供給器211の弁の開度操作量等である。燃料供給器212における燃料の流量の操作量は、例えば、燃料供給器212のポンプの操作量(ポンプ出力のパーセンテージ)、燃料供給器212の弁の開度操作量等である。空気供給器214における空気の流量の操作量は、例えば、空気供給器214のブロワの操作量(ブロワ出力のパーセンテージ)、空気供給器214の弁の開度操作量等である。
本実施の形態では、ロジスティック回帰モデルM1、M2、M3およびM4は、以下の関数Pk(Zk)で表される。kおよびmは、自然数である。具体的に、P1(Z1)は、ロジスティック回帰モデルM1の目的変数である。目的変数P1(Z1)は、確率P1を表す。P2(Z2)は、ロジスティック回帰モデルM2の目的変数である。目的変数P2(Z2)は、確率P2を表す。P3(Z3)は、ロジスティック回帰モデルM3の目的変数である。目的変数P3(Z3)は、確率P3を表す。P4(Z4)は、ロジスティック回帰モデルM4の目的変数である。目的変数P4(Z4)は、確率P4を表す。akiは、回帰係数である。xkiは説明変数である。
Figure 2020030757
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上述のとおり、本実施の形態のロジスティック回帰モデルは、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、発電システム200の複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する。このことは、精度のよい故障個所診断を実現する観点から有利である。診断精度が確保されることにより、誤診断を抑えることができる。また、回帰モデルを利用した故障個所の診断は、高い専門性を必要とすることなく実施できる。
また、本実施の形態は、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、発電システム200の複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定することを備える、発電システム200の故障個所診断方法を開示するとも言える。ここで、複数の説明変数および目的変数は、ロジスティック回帰モデルに基づいたものである。
本実施の形態の技術を、プログラムに適用することもできる。そのようなプログラムは、コンピュータを、発電システム200の運転情報を表す複数の説明変数から、発電システム200の複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する手段として機能させることができる。ここで、複数の説明変数および目的変数は、ロジスティック回帰モデルに基づいたものである。
本実施の形態では、故障個所診断システム100は、発電システム200がエラー発報を行った時刻に対応付けられた複数の説明変数から目的変数を特定する。具体的には、この特定は、判定部140がロジスティック回帰モデルを用いて行う。このようにすれば、目的変数を、エラー発報がなされた時刻に対応付けることができる。このようにすれば、上記確率を精度よく表す目的変数が得られ易い。
本実施の形態では、記憶部110には、ルールベースモデルRが記憶されている。ルールベースモデルRは、発電システム200の運転情報に基づいて、ルールベースで発電システム200の故障個所を特定する。具体的には、ルールベースモデルRは、発電システム200の運転情報を表す1または複数の特徴量を用いて、ルールベースで発電システム200の故障個所を特定する。
本実施の形態では、ルールベースモデルRは、ルールR1、ルールR2、ルールR3およびルールR4を含む。
本実施の形態では、ルールR1は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の複数個所のうち第1個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。ただし、ルールR1は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の第1個所が故障しているか否かを判定するものであってもよい。
本実施の形態では、ルールR2は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の複数個所のうち第2個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。ただし、ルールR2は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の第2個所が故障しているか否かを判定するものであってもよい。
本実施の形態では、ルールR3は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の複数個所のうち第3個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。ただし、ルールR3は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の第3個所が故障しているか否かを判定するものであってもよい。
本実施の形態では、ルールR4は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の複数個所のうち第4個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。ただし、ルールR4は、発電システム200の1または複数の特徴量から、発電システム200の第4個所が故障しているか否かを判定するものであってもよい。
ルールベースモデルRで用いられる特徴量は特に限定されない。説明変数として用いられ得る特徴量として先に説明した特徴量を、ルールベースモデルRで用いる特徴量として利用できる。
判定部140は、回帰モデル設定部141と、目的変数特定部142と、確信度特定部143と、故障個所判定部144と、ルールベースモデル利用部145を含む。判定部140は、発電システム200の故障個所を判定する。
報知部170は、発電システム200の故障個所を報知する。典型的には、報知は、人が認識可能なものある。一例では、報知部170は表示部であり、報知は視覚に基づいたものである。別例では、報知部170は音出力部であり、報知は音に基づいたものである。
本実施の形態における情報の流れを簡単にまとめると、以下のようになる。検出値、目標値、操作量等である発電システム200の運動情報が、運転情報取得部240によって取得される。運動情報は、特徴量として扱われる。特徴量は、故障個所診断システム100に送られる。故障個所診断システム100において、特徴量は、ロジスティック回帰モデルによって用いられたり、ルールモデルRによって用いられたりする。ロジスティック回帰モデルは、特徴量を、説明変数として用いる。別の言い方をすると、特徴量が、説明変数に代入される。これにより、目的変数が特定される。この代入および特定が複数回行われ、得られた複数の目的変数に基づいて後述の確信度が特定される。確信度の特定がロジスティック回帰モデル毎に行われ、得られた複数の確信度に基づいて故障個所が判定される。一方、ルールモデルRは、特徴量に基づいて、ルールベースで故障個所を判定する。
図5に、故障個所診断システム100の構成例を示す。図5の例では、診断システム100は、ポータブル端末310と、保守センター320と、を含む。ポータブル端末310のコンピュータは、図3に示す記憶部110と、判定部140と、報知部170と、を含む。ポータブル端末310は、例えば、タブレットである。
図5の例において、発電システム200で所定期間内にエラー発報が所定回数なされ、発電システム200が「エラー確定状態」になったとする。その場合、発電システム200のユーザーは、保守センター320に連絡する。保守センター320から、ポータブル端末310を持ったサービスマンが発電システム200に派遣される。発電システム200からポータブル端末310に発電システム200の特徴量が抽出される。この抽出は、例えば、運転情報取得部240から記憶部を取り外し、該記憶部をポータブル端末310に取り付けることによって行われる。この抽出は、運転情報取得部240とポータブル端末310との間の有線通信または無線通信によって行われてもよい。ポータブル端末310は、記憶部110および判定部140を用いて、発電システム200の故障個所診断を行う。ポータブル端末310は、報知部170を用いて、診断結果を報知する。サービスマンは、報知内容に基づいて、発電システム200を修理する。
別例では、保守センター320のコンピュータが、記憶部110と、判定部140と、を含む。ポータブル端末310は、保守センター320との通信機能を有する。この別例では、発電システム200の特徴量が、発電システム200からポータブル端末310に抽出され、その後、ポータブル端末310から保守センター320に送信される。保守センター320は、記憶部110および判定部140を用いて、発電システム200の故障個所診断を行う。保守センター320は、診断結果を、ポータブル端末310に送信する。ポータブル端末310は、報知部170を用いて、診断結果を報知する。サービスマンは、報知内容に基づいて、発電システム200を修理する。
以下、故障個所診断の詳細を、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下で説明する例では、エラー発報が所定期間内に4回なされ、発電システム200が「エラー確定状態」であるときに故障個所診断が行われることを想定している。
ステップS1において、故障個所診断システム100は、発電システム200の特徴量を抽出する。具体的には、運転情報取得部240から判定部140へと、特徴量が抽出される。
ステップS1の次に、ステップS2、S3、S4およびS5において、診断システム100は、ルールベースモデルRによる故障個所診断を行う。具体的には、ルールベースモデル利用部145は、特徴量をルールベースモデルRに当てはめる。ルールベースモデル利用部145は、この当てはめにより、発電システム200の故障個所を特定する。
具体的には、ステップS2において、ルールベースモデル利用部145は、特徴量をルールR1に当てはめる。ルールベースモデル利用部145は、この当てはめにより、発電システム200の複数個所のうち第1個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。
ステップS3において、ルールベースモデル利用部145は、特徴量をルールR2に当てはめる。ルールベースモデル利用部145は、この当てはめにより、発電システム200の複数個所のうち第2個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。
ステップS4において、ルールベースモデル利用部145は、特徴量をルールR3に当てはめる。ルールベースモデル利用部145は、この当てはめにより、発電システム200の複数個所のうち第3個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。
ステップS5において、ルールベースモデル利用部145は、特徴量をルールR4に当てはめる。ルールベースモデル利用部145は、この当てはめにより、発電システム200の複数個所のうち第4個所が故障しており他の個所が故障していないという状況にあるか否かを判定する。
ルールベースモデルRによる故障個所診断について、特徴量の時間変化に触れつつ、図7および図8を参照して詳細に説明する。
図7は、一例に係る、特徴量の時間変化を示す。特徴量は、エラー発報がなされるタイミング付近で特異な変動を示す傾向にある。
図7において、エラー発報E1がなされたタイミング付近で、特徴量が急激に変動している。エラー発報E1を契機として、発電が一旦停止される。この一旦停止により、発電システム200の内部状態は、初期状態となる。これにより、特徴量の変動は解消されていく。
エラー発報E1から一定時間経過後に、発電が再開される。この発電再開後に、エラー発報E2がなされている。エラー発報E2がなされたタイミング付近で、特徴量が急激に変動している。エラー発報E2を契機として、発電が一旦停止される。この一旦停止により、発電システム200の内部状態は、初期状態となる。これにより、特徴量の変動は解消されていく。
エラー発報E2から一定時間経過後に、発電が再開される。この発電再開後に、エラー発報E3がなされている。エラー発報E3がなされたタイミング付近で、特徴量が急激に変動している。エラー発報E3を契機として、発電が一旦停止される。この一旦停止により、発電システム200の内部状態は、初期状態となる。これにより、特徴量の変動は解消されていく。
エラー発報E3から一定時間経過後に、発電が再開される。この発電再開後に、エラー発報E4がなされている。エラー発報E4は、エラー発報E1から数えて4回目のエラー発報である。このため、エラー発報E4により、発電システム200は「エラー確定状態」となっている。
図8に示すように、特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値が、エラー発報E1と対応付けられて取得される。特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値が、エラー発報E2と対応付けられて取得される。特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値が、エラー発報E3と対応付けられて取得される。特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値が、エラー発報E4と対応付けられて取得される。図8は、例えば、エラー発報E2に対応付けられて取得された特徴量F3の値がf23であることを示している。
1つのエラー発報に対応付けられた特徴量の値の集合を、「特徴量の行」と定義する。エラー発報E1に対応付けられた「第1の特徴量の行」は、値f11、f12、f13、f14、f15およびf16によって構成される。エラー発報E2に対応付けられた「第2の特徴量の行」は、値f21、f22、f23、f34、f25およびf26によって構成される。エラー発報E3に対応付けられた「第3の特徴量の行」は、値f31、f32、f33、f34、f35およびf36によって構成される。エラー発報E4に対応付けられた「第4の特徴量の行」は、値f41、f42、f43、f44、f45およびf46によって構成される。
ルールR1について説明する。第1の特徴量の行について、特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値の少なくとも1つを用いた処理を行う。これにより、値r11を得る。第2の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r21を得る。第3の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r31を得る。第4の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r41を得る。これらの値のうち、所定範囲にあるものの数を数える。この数が所定個以上である場合を、ルールR1が成立する場合と設定できる。
一具体例では、上記処理は、特徴量F2と特徴量F4の掛算である。所定範囲は、閾値よりも大きいという範囲である。所定個は、2個である。つまり、この具体例では、特徴量F2と特徴量F4の積が閾値よりも大きい行が2つ以上ある場合が、ルールR1が成立する場合に該当する。
所定個は1個であってもよく、複数個であってもよく、特徴量の行の数と同じであってもよい。処理は、演算であってもよく、F1〜F6からの1つの値の抽出であってもよい。所定範囲は、閾値よりも大きいという範囲、閾値よりも小さいという範囲、および、2つの閾値に挟まれた範囲のいずれであってもよい。これらは、ルールR2、ルールR3およびR4についても同様である。
ルールR1と同様に、ルールR2、ルールR3およびR4を設定できる。ルールR1、ルールR2、ルールR3およびR4は、互いに異なるルールである。具体的には、これらのルール間では、上記の所定個、処理、所定範囲等から選択される少なくとも1つが互いに異なる。
ルールR2について説明する。第1の特徴量の行について、特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値の少なくとも1つを用いた処理を行う。これにより、値r12を得る。第2の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r22を得る。第3の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r32を得る。第4の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r42を得る。これらの値のうち、所定範囲にあるものの数を数える。この数が所定個以上である場合を、ルールR2が成立する場合と設定できる。
ルールR3について説明する。第1の特徴量の行について、特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値の少なくとも1つを用いた処理を行う。これにより、値r13を得る。第2の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r23を得る。第3の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r33を得る。第4の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r43を得る。これらの値のうち、所定範囲にあるものの数を数える。この数が所定個以上である場合を、ルールR3が成立する場合と設定できる。
ルールR4について説明する。第1の特徴量の行について、特徴量F1、F2、F3、F4、F5およびF6の値の少なくとも1つを用いた処理を行う。これにより、値r14を得る。第2の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r24を得る。第3の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r34を得る。第4の特徴量の行について、同じ処理を行うことによって、値r44を得る。これらの値のうち、所定範囲にあるものの数を数える。この数が所定個以上である場合を、ルールR4が成立する場合と設定できる。
図6に戻って、ステップS5の後に、ステップS6において、故障個所診断システム100は、故障個所が特定されたか否かを判断する。具体的には、診断システム100は、ステップS2〜S5のいずれかにおいて故障個所が特定されたか否かを判断する。故障個所が特定されている場合には、フローは終了する。故障個所が判定されていない場合には、ステップS7に進む。
ステップS7において、診断システム100は、ロジスティック回帰モデルM1を用いて、確信度C1を特定する。具体的には、回帰モデル設定部141は、ロジスティック回帰モデルM1を選択する。目的変数特定部142は、ロジスティック回帰モデルM1の説明変数として、ステップS1で抽出された特徴量の少なくとも一部を用いる。これにより、確率P1を表す目的変数が特定される。具体的には、目的変数特定部142は、目的変数を、エラー発報E1〜E4のそれぞれについて特定する。確信度特定部143は、得られた複数の目的変数に基づいて、確信度C1を特定する。
ステップS8において、診断システム100は、ロジスティック回帰モデルM2を用いて、確信度C2を特定する。具体的には、回帰モデル設定部141は、ロジスティック回帰モデルM2を選択する。目的変数特定部142は、ロジスティック回帰モデルM2の説明変数として、ステップS1で抽出された特徴量の少なくとも一部を用いる。これにより、確率P2を表す目的変数が特定される。具体的には、目的変数特定部142は、目的変数を、エラー発報E1〜E4のそれぞれについて特定する。確信度特定部143は、得られた複数の目的変数に基づいて、確信度C2を特定する。
ステップS9において、診断システム100は、ロジスティック回帰モデルM3を用いて、確信度C3を特定する。具体的には、回帰モデル設定部141は、ロジスティック回帰モデルM3を選択する。目的変数特定部142は、ロジスティック回帰モデルM3の説明変数として、ステップS1で抽出された特徴量の少なくとも一部を用いる。これにより、確率P3を表す目的変数が特定される。具体的には、目的変数特定部142は、目的変数を、エラー発報E1〜E4のそれぞれについて特定する。確信度特定部143は、得られた複数の目的変数に基づいて、確信度C3を特定する。
ステップS10において、診断システム100は、ロジスティック回帰モデルM4を用いて、確信度C4を特定する。具体的には、回帰モデル設定部141は、ロジスティック回帰モデルM4を選択する。目的変数特定部142は、ロジスティック回帰モデルM4の説明変数として、ステップS1で抽出された特徴量の少なくとも一部を用いる。これにより、確率P4を表す目的変数が特定される。具体的には、目的変数特定部142は、目的変数を、エラー発報E1〜E4のそれぞれについて特定する。確信度特定部143は、得られた複数の目的変数に基づいて、確信度C4を特定する。
確信度について、確信度を特定する必要性に触れつつ、図7、8、9および10を参照して詳細に説明する。
図9は、図7のエラー発報E1の時刻付近を拡大した拡大図である。特徴量が検出されてから次に特徴量が検出されるまでの期間を、サンプリング間隔siと定義する。サンプリング間隔siの存在により、特徴量のピークを検出できないことがある。具体的に、図9では、特徴量として、値s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7およびs8が検出されている。s5では、ある程度は特徴量の高まりが示されている。しかし、値s5およびs6の検出時刻の間において、特徴量がピークとなっている。図9の例では、このピークを検出できていない。ピーク付近の特徴量が検出されることが想定されているにも関わらずピーク付近にない特徴量が検出されると、上記確率を表す目的変数が精度よく特定されないおそれがある。
そこで、確信度を特定する。具体的には、発電システム200において複数回のエラー発報がなされた場合において、エラー発報が行われた時刻に対応付けられた複数の説明変数から目的変数を特定することを、複数回のエラー発報について行う。これにより、複数の目的変数を特定する。そして、故障個所診断システム100は、これら複数の目的変数に基づいて、発電システム200の故障個所を判定する際に上記確率として使用される値である確信度を特定する。1つの目的変数ではなく確信度を上記確率として使用することは、故障個所判定の信頼性向上に寄与し得る。なお、複数の目的変数の特定は、具体的には、判定部140がロジスティック回帰モデルを用いて行う。確信度の特定は、確信度特定部143が行う。
具体的に、確信度の採用により、上記のピークの不検出による、故障個所判定の信頼性低下のリスクを緩和できる。検出誤差による、故障個所判定の信頼性低下も緩和できる。また、故障した部品が存在する場合、その部品の挙動は時間経過とともに変動することがある。例えば、弁が故障していて上手く開閉しない場合、その開度が時間経過とともに変動し、この変動に伴い目的変数も変動することがあり得る。しかし、確信度の採用により、目的変数のそのような変動による影響を抑制でき、故障個所判定の信頼性を確保できる。
なお、図9は、説明用の模式図である。サンプリング間隔siと曲線の曲がり方との関係が正確に表現されているとは限らない。図7の曲線についても同様である。
以下、確信度について、さらに説明する。
図8に戻って、ロジスティック回帰モデルM1は、「第1の特徴量の行」に属する複数の特徴量を複数の説明変数として用いる。そして、ロジスティック回帰モデルM1は、それら複数の特徴量から、確率P1の値p11を特定する。ロジスティック回帰モデルM1は、「第2の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P1の値p21を特定する。ロジスティック回帰モデルM1は、「第3の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P1の値p31を特定する。ロジスティック回帰モデルM1は、「第4の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P1の値p41を特定する。
ロジスティック回帰モデルM2は、「第1の特徴量の行」に属する複数の特徴量から、確率P2の値p12を特定する。ロジスティック回帰モデルM2は、「第2の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P2の値p22を特定する。ロジスティック回帰モデルM2は、「第3の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P2の値p32を特定する。ロジスティック回帰モデルM2は、「第4の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P2の値p42を特定する。
ロジスティック回帰モデルM3は、「第1の特徴量の行」に属する複数の特徴量から、確率P3の値p13を特定する。ロジスティック回帰モデルM3は、「第2の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P3の値p23を特定する。ロジスティック回帰モデルM3は、「第3の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P3の値p33を特定する。ロジスティック回帰モデルM3は、「第4の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P3の値p43を特定する。
ロジスティック回帰モデルM4は、「第1の特徴量の行」に属する複数の特徴量から、確率P4の値p14を特定する。ロジスティック回帰モデルM4は、「第2の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P4の値p24を特定する。ロジスティック回帰モデルM4は、「第3の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P4の値p34を特定する。ロジスティック回帰モデルM4は、「第4の特徴量の行」に属する同じ特徴量から、確率P4の値p44を特定する。
モデルM1が確率P1の特定に用いる複数の特徴量と、モデルM2が確率P2の特定に用いる複数の特徴量とは、全て重複していてもよく、一部重複していもよく、全く重複していなくてもよい。他の2つのモデルの組み合わせについても、同様である。
得られた値p11、p21、p31、p41、p12、p22、p32、p42、p13、p23、p33、p43、p14、p24、p34およびp44を、図10にまとめる。
図10において、確率P1として特定された値の集合を、「確率P1の列」と定義する。確率P2として特定された値の集合を、「確率P2の列」と定義する。確率P3として特定された値の集合を、「確率P3の列」と定義する。確率P4として特定された値の集合を、「確率P4の列」と定義する。
「確率P1の列」は、p11、p21、p31およびp41によって構成される。「確率P2の列」は、p12、p22、p32およびp42によって構成される。「確率P3の列」は、p13、p23、p33およびp43によって構成される。「確率P4の列」は、p14、p24、p34およびp44によって構成される。
「確率P1の列」に基づいて、確信度C1が特定される。「確率P2の列」に基づいて、確信度C2が特定される。「確率P3の列」に基づいて、確信度C3が特定される。「確率P4の列」に基づいて、確信度C4が特定される。
この例では、確信度は、上記の複数の目的変数の幾何平均である。確信度は、上記の複数の確率の幾何平均であるとも言える。具体的には、確信度C1は、確率P1の列の値p11、p21、p31およびp41の幾何平均である。確信度C2は、確率P2の列の値p12、p22、p32およびp42の幾何平均である。確信度C3は、確率P3の列の値p13、p23、p33およびp43の幾何平均である。確信度C4は、確率P4の列の値p14、p24、p34およびp44の幾何平均である。このような確信度によれば、故障個所の判定の信頼性を高めることができる。
第1の別例では、確信度は、複数の目的変数のうち大きいものから数えてN番目のものまでを含む群から選択される1つの値である。ここで、複数の目的変数の個数をMとしたとき、Mが偶数の場合にはNは2以上かつM/2以下の値であり、Mが奇数の場合にはNは2以上かつ(M+1)/2以下の値である。例えば、p11>p21>p31>p41であるとする。図10の例では、Mは4であり、Nは2である。このため、この例では、確信度C1は、p11またはp21である。確信度C2、C3およびC4についても、同様に特定され得る。
第2の別例では、確信度は、複数の目的変数のうち大きいものから数えてN番目のものである。例えば、p11>p21>p31>p41であるとする。図10の例では、Mは4であり、Nは2である。このため、この例では、確信度C1は、p21である。確信度C2、C3およびC4についても、同様に特定され得る。
第3の別例では、確信度は、上記群から選択される少なくとも2つの目的変数の幾何平均である。例えば、p11>p21>p31>p41であるとする。図10の例では、Mは4であり、Nは2である。このため、この例では、確信度C1は、p11およびp21の幾何平均=(p11×p21)1/2である。確信度C2、C3およびC4についても、同様に特定され得る。
確信度は、複数の目的変数のうち大きいものから数えてN番目のもの以上の値であり得る。この場合、確信度は、例えば、複数の目的変数のうち最も大きいもの以下の値である。
図6に戻って、ステップS10の後に、ステップS11において、故障個所診断システム100は、複数の確信度C1、C2、C3およびC4に基づいて、故障個所を判定する。具体的には、故障個所判定部144は、複数の確信度C1、C2、C3およびC4に基づいて、故障個所を判定する。
この例では、複数の確信度C1、C2、C3およびC4に閾値を超えるものが含まれている場合において、最も大きい確信度に対応する個所が、故障個所として特定される。確信度C1が閾値を超えておりかつ最も大きい場合、第1個所が故障個所として特定される。確信度C2が閾値を超えておりかつ最も大きい場合、第2個所が故障個所として特定される。確信度C3が閾値を超えておりかつ最も大きい場合、第3個所が故障個所として特定される。確信度C4が閾値を超えておりかつ最も大きい場合、第4個所が故障個所として特定される。閾値は、例えば、0.5よりも大きい値である。
確信度を特定することは、必須ではない。例えば、たとえば、ステップS11において、確信度C1、C2、C3およびC4に代えて、確率P1、P2、P3およびP4を用いてもよい。
ロジスティック回帰モデルの数、ルールベースモデルRが有するルールの数、特徴量の数、確信度の特定に際して考慮されるエラー発報の数等は、特に限定されない。これらの数は、1つであってもよい。ロジスティック回帰モデルの数とルールベースモデルRが有するルールの数とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
サンプリング間隔siを十分に小さくすることは、図9で説明した特徴量のピークを検出する観点から有利である。このようにすることは、確信度を特定する場合およびこれに代えて確率を用いる場合の両方において、故障個所診断の精度を確保する観点から有利である。この観点から、サンプリング間隔siを、例えば10秒以下にすることができる。
先に述べたとおり、本実施の形態では、故障個所診断システム100は、エラー発報が行われた時刻に対応付けられた複数の説明変数から目的変数を特定する。エラー発報が行われた時刻に対応付けられた複数の説明変数は、いつの時刻の運転情報を表すものであっても構わない。
本実施の形態では、発電システム200は、発電システム200の運転情報をサンプリングタイミング毎に取得する。故障個所診断システム100は、エラー発報の直前のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報に基づいたものを含む複数の説明変数から、目的変数を特定する。具体的には、この特定は、判定部140がロジスティック回帰モデルを用いて行う。図9の例では、この運転情報は、値s5に対応する。このタイミングにおける運転情報は、特異な傾向を示すことが多い。このことは、図9のs5近傍で特徴量がピークとなっていることから理解される。そのような運転情報に基づいたものを含む複数の説明変数から目的変数を特定することは、精度のよい故障個所診断システム100を実現する観点から有利である。
本実施の形態では、発電システム200の発電開始または発電再開が第1時刻になされ、第1時刻の後の1回目のエラー発報が第2時刻になされた場合において、故障個所診断システム100は、第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報(以下、第1運転情報)に基づいたものと、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報(以下、第2運転情報)に基づいたものと、を含む複数の説明変数から、目的変数を特定する。具体的には、この特定は、判定部140がロジスティック回帰モデルを用いて行う。図9の例では、第1運転情報は値s1に対応し、第2運転情報は値s5に対応する。
先の説明から理解されるように、第2運転情報は、特異な傾向を示すことが多い。このことは、図9のs5近傍で運転情報がピークとなっていることから理解される。そのような運転情報に基づいたものを含む複数の説明変数から目的変数を特定することは、精度のよい故障個所診断システム100を実現する観点から有利である。
一方、第1運転情報は、一定の傾向を示すことが多い。上述のように、本実施の形態では、第2運転情報に基づいたもののみならず第1運転情報に基づいたものを含む複数の説明変数から目的変数を特定する。運転情報には、正常時には、ある発電開始直後と別の発電開始直後とでバラツキ難いものがある。発電開始直後において、その運転情報が想定されるバラツキの範囲を逸脱している場合、その運転情報は異常の存在を示唆していると言える。このような理由で、第1運転情報は、故障個所診断に役立ち得る。なお、複数の説明変数は、第2運転情報に基づいたものを含まず第1運転情報に基づいたものを含んでいてもよい。
一例では、第1運転情報に基づいた説明変数は、第1運転情報を表すものである。この例では、第1運転情報に基づいた説明変数は、図9の値s1に対応する。
別例では、第1運転情報に基づいた説明変数は、第1運転情報を用いて得られる変動量を表すものである。別例の具体例では、第1運転情報に基づいた説明変数は、第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報(すなわち第1運転情報)を、その1つ後のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報から差し引いた差分を表すものである。この具体例では、第1運転情報に基づいた説明変数は、図9の値s2から値s1を差し引いた差分に対応する。
一例では、第2運転情報に基づいた説明変数は、第2運転情報を表すものである。この例では、第2運転情報に基づいた説明変数は、図9の値s5に対応する。
別例では、第2運転情報に基づいた説明変数は、第2運転情報を用いて得られる変動量を表すものである。別例の具体例では、第2運転情報に基づいた説明変数は、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報(すなわち第2運転情報)から、その1つ前のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報を差し引いた差分を表すものである。この具体例では、第2運転情報に基づいた説明変数は、図9の値s5から値s4を差し引いた差分に対応する。以下、このような差分を、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける差分と称することがある。
図示の例では、検出部により、第1運転情報および第2運転情報が検出される。検出されたこれらの情報は、特徴量として、運転情報取得部240に取得される。別の言い方をすると、これらの情報は、検出値として取り出される情報である。第1運転情報のサンプリングタイミングの1つ後のサンプリングタイミングにおける運転情報についても、同様である。第2運転情報のサンプリングタイミングの1つ前のサンプリングタイミングにおける運転情報についても、同様である。ただし、第1運転情報および第2運転情報は、目標値または操作量であり得る。制御の態様等にもよるが、これらの値も、エラー発報の直前に特異な挙動を示すことがある。例えば、ある物理量の上昇が不十分である場合に、目標値が通常よりも高い値を採ることはあり得る。
第2運転情報に基づいた説明変数に関する上記議論は、上述の「エラー発報の直前のサンプリングタイミングにおける発電システム200の運転情報に基づいたものを含む複数の説明変数」にも適用され得る。
図9ではエラー発報E1が記載されているが、エラー発報E2、E3およびE4についても、これらの議論は成立し得る。エラー発報E2については、エラー発報E2の時刻が第2時刻に対応し、エラー発報E1とエラー発報E2の間になされた発電再開(図7参照)の時刻が第1時刻に対応する。エラー発報E3については、エラー発報E3の時刻が第2時刻に対応し、エラー発報E2とエラー発報E3の間になされた発電再開の時刻が第1時刻に対応する。エラー発報E4については、エラー発報E4の時刻が第2時刻に対応し、エラー発報E3とエラー発報E4の間になされた発電再開の時刻が第1時刻に対応する。
第1運転情報として得られる運転情報は、いずれの運転情報であってもよい。そのような運転情報の例は、インバータ216の入力電圧である。
一具体例に係る発電システム200では、発電開始時において、発電部200の発電電力目標値が所定値に設定される。このため、ある発電開始直後と別の発電開始直後とで、発電電力目標値はバラツキ難い。このことは、インバータ216の入力電圧は、ある発電開始直後と別の発電開始直後とでバラツキ難いことを意味する。これに反し、発電開始直後において、インバータ216の入力電圧が想定されるバラツキの範囲を逸脱している場合、その入力電圧は異常の存在を示唆していると言える。このような理由で、第1運転情報として得られる運転情報がインバータ216の入力電圧であることは、精度のよい故障個所診断に寄与し得る。
さらに説明すると、例えば、セルスタック215が故障した状態では、セルスタック215の出力電圧すなわちインバータ216の入力電圧は、通常よりも低くなる傾向にある。ただし、入力電圧が通常よりも低いという現象が、分かり易い異常として現れるとは限らない。なぜなら、発電電力目標値は電力需要によって変動し、この変動に伴いインバータ216の入力電圧もまた変動し得るためである。しかし、発電開始時において発電部200の発電電力目標値が所定値に設定される場合は、これらの変動は発生し難い。この説明により、第1運転情報として得られる運転情報がインバータ216の入力電圧であることの優位性は、より明らかになる。
第2運転情報として得られる運転情報は、いずれの運転情報であってもよい。そのような運転情報の例は、水供給器211における水の流量、燃料供給器212における燃料の温度、燃料供給器212における燃料の流量、水素生成器213の温度(例えば、水素生成器213の改質部、変成部、選択酸化部等の温度)、水素生成器213における燃料、空気または水の流量、水素生成器213で生成される水素の流量、空気供給器214における空気の流量、インバータ216の入力電圧、インバータ216の入力電流、発電部210の出力電力等である。これらの目標値、変動量、操作量等も、そのような運転情報の例である。
一具体例に係るロジスティック回帰モデルM1では、第1個所は、水供給器211を含む水の経路である。ロジスティック回帰モデルM1の説明変数は、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213の変成部の温度、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213に流入する空気の流量、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水供給器211のポンプの操作量、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける空気供給器214のブロワの操作量、および、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける発電部210の発電電力の目標値の差分、から選択される少なくとも1つを含む。
一具体例に係るロジスティック回帰モデルM2では、第2個所は、セルスタック215である。ロジスティック回帰モデルM2の説明変数は、第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおけるインバータ216の入力電圧、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213に流入する燃料ガスの流量の目標値の差分、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける空気供給器214の弁の開度の操作量、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおけるインバータ216の入力電圧、および、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける空気供給器214のブロワの操作量の差分、から選択される少なくとも1つを含む。
一具体例に係るロジスティック回帰モデルM3では、第3個所は、水素生成器213である。ロジスティック回帰モデルM3の説明変数は、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213の変成部の温度、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213の選択酸化部の温度、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213に流入する空気の流量の差分、第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおけるインバータ216の入力電圧、および、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける空気供給器214のブロワの操作量の差分、から選択される少なくとも1つを含む。
一具体例に係るロジスティック回帰モデルM4では、第4個所は、空気供給器214を含む空気の経路である。ロジスティック回帰モデルM4の説明変数は、第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおけるインバータ216の入力電圧、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける燃料供給機212における燃料ガスの流量、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおけるインバータ216の入力電流、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213に流入する燃料ガスの流量の目標値、および、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおけるインバータ216の入力電圧、から選択される少なくとも1つを含む。
一具体例に係るルールR1は、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける燃料供給器212の弁の開度の操作量と、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける燃料供給器212のポンプの操作量と、の積が閾値よりも大きいという条件が所定回成立した場合に、燃料供給器212を含む燃料の経路に故障が存在すると判断する。
一具体例に係るルールR2は、所定の内部シーケンスにおいて、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける水素生成器213に流入する空気の流量が閾値以上であるという条件が所定回成立した場合に、空気供給器214を含む空気の経路に故障が存在すると判断する。
なお、内部シーケンスは、発電部210の運転段階を指す。内部シーケンスとしては、起動運転シーケンス、定常運転シーケンス、停止運転シーケンス等がある。内部シーケンスには、定常運転開始直前の繋ぎ込みシーケンスもある。
一具体例に係るルールR3は、所定の内部シーケンスにおいて、第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける空気供給機214のブロワの操作量が閾値以上であるという条件が所定回成立した場合に、インバータ216が故障していると判断する。
故障個所診断システム100は、発電システム200の第1運転において、ルールベースモデルRのルールベースで発電システム200の故障個所を特定し、発電システム200の第2運転において、ロジスティック回帰モデルに基づく目的変数を用いて発電システム200の故障個所を特定するものであってもよい。第1運転は、例えば、ロジスティック回帰モデル用の説明変数として利用し易い運転情報を取得するのが難しい運転である。ルールベースモデルRによれば、発電システム200がそのような第1運転を行っているときであっても、発電システム200の故障個所を特定し易い。
第1運転の具体例は、起動運転である。起動運転は、例えば、発電部210の出力電力を定格範囲へと上昇させていく運転である。第2運転の具体例は、定常運転である。先に説明したとおり、定常運転は、例えば、発電部210の出力電力を定格範囲内に維持する運転である。
起動運転において、ロジスティック回帰モデルに基づく目的変数を用いて発電システム200の故障個所を特定してもよい。
本実施の形態では、故障個所診断システム100は、目的変数に基づいて、発電システム200の故障個所を判定する。そして、故障個所診断システム100は、その故障個所を復旧させるための保守部品の少なくとも1つの候補を、人が認識可能な態様で報知する。このようにすれば、ロジスティック回帰モデルに基づく故障個所の判定結果を、故障個所の復旧に役立てることができる。この報知は、報知部170により実行され得る。なお、保守部品は、故障個所を復旧させるための部品全般を指す。
一例では、保守部品の候補の選定に、過去のデータが使用される。具体的には、過去のデータは、故障個所の復旧にどの保守部品が使用されたのかを表すデータである。ここで、ある個所が故障個所であると特定された複数のケースにおいて、その故障個所を復旧するために最も高い頻度で使用された保守部品を、優先交換部品と定義する。故障個所診断システム100は、優先交換部品と、上記頻度を表す割合と、を特定する。具体的には、故障個所診断システム100は、これらの特定を行う優先交換部品設定処理部を備える。故障個所診断システム100は、故障個所を復旧するために必要な保守部品の候補を、優先交換部品設定処理部から読み出す。典型的には、上記候補は、優先交換部品を含む。このようにすれば、過去の修理結果を、故障個所の復旧に役立てることができる。なお、報知部170に、上記優先交換部品とともに、上記頻度を表す割合を報知させてもよい。
(ロジスティック回帰モデルの学習について)
以下、本実施の形態のロジスティック回帰モデルを構築するための学習について説明する。
ロジスティック回帰モデルを構築するための学習においては、教師データが必要である。教師データとして、過去に取得した発電システム200のデータを使用できる。
本実施の形態では、分析により、エラー発報を引き起こした故障個所を特定する。この分析は、人間が行ってもよく、コンピュータに行わせてもよい。故障個所の特定後に、エラー発報毎に、複数の特徴量を特定する。これらの特徴量は、典型的には、対応するエラー発報と相関のある特徴量を含む。特定された複数の特徴量と、分析により判明した故障個所と、の関係を示す教師データを作る。その教師データを用いて、ロジスティック回帰モデルを構築する。
本実施の形態では、発電システム200の定常運転のデータのみを、教師データとして採用している。このようにすると、傾向が揃った教師データが得られ易い。このことは、ロジスティック回帰モデルの精度確保に寄与し得る。
本実施の形態では、特異な傾向を示すデータを、ロジスティック回帰モデルの構築ではなく、ルールベースモデルの構築に用いている。ケースにもよるが、ルールベースモデルは、特異な傾向を示すデータから故障個所を特定するのに適していることが多い。一方、上述のように、ロジスティック回帰モデルは、特異な傾向を示すデータを含まない教師データにより構築されることにより、精度のよいモデルとなり易い。つまり、ロジスティック回帰モデルとルールベースモデルとを併用することにより、双方の利点を生かした故障個所診断システム100が実現される。
また、特徴量と故障個所の対応関係は、技術的に説明がつく場合がある。そのような場合の故障個所診断をルールベースモデルに担当させることは、故障個所診断の精度向上に繋がる。このこともまた、ロジスティック回帰モデルに加えてルールベースモデルを用いるメリットと言える。
本開示は、上記のような学習方法も開示する。
本開示に係る故障個所診断システムは、発電システムの故障個所診断に利用できる。具体的には、故障個所診断システムは、エラー発報がなされた発電システムの故障個所を特定するための、故障個所診断に利用できる。
100 故障個所診断システム
110 記憶部
140 判定部
141 回帰モデル設定部
142 目的変数特定部
143 確信度特定部
144 故障個所判定部
145 ルールベースモデル利用部
170 報知部
200 発電システム
210 発電部
210f 燃料電池発電装置
211 水供給器
212 燃料供給器
213 水素生成器
214 空気供給器
215 セルスタック
216 インバータ
221,222,223,224 検出部
240 運転情報取得部
270 制御部
310 ポータブル端末
320 保守センター

Claims (12)

  1. 発電システムの故障個所診断システムであって、
    ロジスティック回帰モデルが記憶された記憶部を備え、
    前記ロジスティック回帰モデルは、前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する、故障個所診断システム。
  2. 前記発電システムがエラー発報を行った時刻に対応付けられた複数の前記説明変数から、前記目的変数を特定する、請求項1に記載の故障個所診断システム。
  3. 前記発電システムは、前記発電システムの運転情報をサンプリングタイミング毎に取得し、
    前記故障個所診断システムは、前記エラー発報の直前のサンプリングタイミングにおける前記発電システムの運転情報に基づいたものを含む複数の前記説明変数から、前記目的変数を特定する、請求項2に記載の故障個所診断システム。
  4. 前記発電システムの発電開始または発電再開が第1時刻になされ、前記第1時刻の後の1回目の前記エラー発報が第2時刻になされた場合において、
    前記第1時刻の直後のサンプリングタイミングにおける前記発電システムの運転情報に基づいたものと、前記第2時刻の直前のサンプリングタイミングにおける前記発電システムの運転情報に基づいたものと、を含む複数の前記説明変数から、前記目的変数を特定する、請求項3に記載の故障個所診断システム。
  5. 前記発電システムにおいて複数回の前記エラー発報がなされた場合において、
    前記エラー発報が行われた時刻に対応付けられた複数の前記説明変数から前記目的変数を特定することを、複数回の前記エラー発報について行い、これにより、複数の前記目的変数を特定し、
    複数の前記目的変数に基づいて、前記発電システムの故障個所を判定する際に前記確率として使用される値である確信度を特定する、請求項2から4のいずれか1項に記載の故障個所診断システム。
  6. 前記確信度は、複数の前記目的変数の幾何平均である、請求項5に記載の故障個所診断システム。
  7. 前記確信度は、複数の前記目的変数のうち大きいものから数えてN番目のものまでを含む群から選択される1つの値である、または、前記群から選択される少なくとも2つの前記目的変数の幾何平均である、請求項5に記載の故障個所診断システム。
    ここで、複数の前記目的変数の個数をMとしたとき、Mが偶数の場合にはNは2以上かつM/2以下の値であり、Mが奇数の場合にはNは2以上かつ(M+1)/2以下の値である。
  8. 前記確信度は、複数の前記目的変数のうち大きいものから数えてN番目のもの以上の値である、請求項5に記載の故障個所診断システム。
    ここで、複数の前記目的変数の個数をMとしたとき、Mが偶数の場合にはNは2以上かつM/2以下の値であり、Mが奇数の場合にはNは2以上かつ(M+1)/2以下の値である。
  9. 前記記憶部には、ルールベースモデルが記憶され、
    前記ルールベースモデルは、前記発電システムの運転情報に基づいて、ルールベースで前記発電システムの故障個所を特定する、請求項1から8のいずれか1項に記載の故障個所診断システム。
  10. 前記目的変数に基づいて、前記発電システムの故障個所を判定し、
    前記故障個所を復旧させるための保守部品の少なくとも1つの候補を、人が認識可能な態様で報知する、請求項1から9のいずれか1項に記載の故障個所診断システム。
  11. 発電システムの故障個所診断方法であって、
    前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定することを備えた、故障個所診断方法。
    ここで、複数の前記説明変数および前記目的変数は、ロジスティック回帰モデルに基づいたものである。
  12. コンピュータを、前記発電システムの運転情報を表す複数の説明変数から、前記発電システムの複数個所のうち所定個所が故障しており他の個所が故障していない確率を表す目的変数を特定する手段として機能させる、プログラム。
    ここで、複数の前記説明変数および前記目的変数は、ロジスティック回帰モデルに基づいたものである。
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