JP2020022236A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】回転するロータへの負荷を低減できる。【解決手段】大気圧より低い内圧を有する内部の空間を備える容器2と、容器2内にあるシャフト3と、容器2内で、シャフト3に支持されているロータ4と、容器2内でシャフト3に支持されている第1磁性部材7Aと、シャフト3の長手方向において、容器2の外側で、第1磁性部材7Aと対向する第2磁性部材7Bと、を備え、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとの間に磁力が発生する。【選択図】図1
Description
本発明は、モータに関する。
モータに関する技術として、スパイダの外周面において、放射状に極数の半数が、ロータ周方向に1つ置きのロータコアに対し、その側面を囲うようにして配置され、それぞれ各ロータコアの最大幅よりも大きい幅の内周面を有する真空容器を備える界磁超電導回転機が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に開示される界磁超電導回転機は、上記真空容器内に、内周面に沿って極数の半数の超電導コイルが格納される。
ところで、モータは、ロータの周囲の空気が抵抗となり、回転の負荷になっていた。モータにおいて、ロータの回転が高速になるにつれて、空気抵抗による負荷が大きくなる。
しかしながら、特許文献1に開示されるモータでは、ロータが回転する時の空気抵抗を低減することが鑑みられていなかった。
本発明は、上述の課題を一例とするものであり、回転するロータへの負荷を低減できるモータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るモータは、大気圧より低い内圧を有する内部の空間を備える容器と、容器内にあるシャフトと、容器内で、シャフトに支持されているロータと、容器内でシャフトに支持されている第1磁性部材と、シャフトの長手方向において、容器の外側で、第1磁性部材と対向する第2磁性部材と、を備え、第1磁性部材と第2磁性部材との間に磁力が発生する。
本発明の一態様に係るモータにおいて、第1磁性部材と第2磁性部材との間には容器の一部が配置されており、シャフトの長手方向において、容器の一部と第1磁性部材及び容器の一部と第2磁性部材との間には所定の間隙が設けられている。
本発明の一態様に係るモータにおいて、第1磁性部材と第2磁性部材は、ロータとともに回転する。
本発明の一態様に係るモータにおいて、第2磁性部材には、外部に回転力を伝達する出力部が設けられている。
本発明の一態様に係るモータにおいて、第1磁性部材と第2磁性部材は、互いに非接触であり、第1磁性部材、第2磁性部材及び出力部で動力伝達部を形成している。
本発明の一態様に係るモータにおいて、ロータは、ヨークと、磁石と、を備える。
本発明の一態様に係るモータにおいて、磁性部材と、磁性部材に巻かれるコイルと、を有するステータを備える。
本発明の一態様に係るモータにおいて、容器は、非磁性部材で形成されている。
本発明の一態様に係るモータにおいて、非磁性部材は、セラミックで形成される。
本発明の一態様に係るモータにおいて、容器の内部空間は、真空である。
本発明に係るモータによれば、回転するロータへの負荷を低減できる。
以下、本発明の実施の形態に係るモータについて図面を参照しながら説明する。
[モータの全体構成]
本発明の一実施の形態に係るモータについて、全体構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るモータ10の構成を概略的に示す斜視断面図である。図2は、モータ10の構成を概略的に示す断面図である。
本発明の一実施の形態に係るモータについて、全体構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るモータ10の構成を概略的に示す斜視断面図である。図2は、モータ10の構成を概略的に示す断面図である。
以下の説明では、軸線x方向は、シャフト3の長手方向である。また、以下の説明では、便宜上、図1及び図2に示す軸線x方向に垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)をモータ10の正面とする。また、以下の説明では、便宜上、軸線x方向において矢印a方向を上側a(図2の左方向)とし、矢印b方向を下側b(図2の右方向)とする。また、径方向において、軸線xから遠ざかる方向(図2の矢印c方向)を外周側cとし、軸線xに向かう方向(図2の矢印d方向)を内周側dとする。
図1及び図2に示すように、モータ10は、大気圧より低い内圧を有する内部の空間を備える容器2と、容器2内にある回転軸としてのシャフト3と、を備える。容器2は、非磁性部材を用いて形成され、内部の空間の気圧が大気圧より低く設定されている。シャフト3は、容器2に収容されている。モータ10は、容器2内で、シャフト3に支持されているロータ4と、ロータ4を囲むステータ5と、容器2の外側に設けられた出力部6とを備える。この出力部6は、シャフト3の長手方向において、シャフト3の一端部31に対向して配置されている。モータ10は、容器2内で、シャフト3に支持されている第1磁性部材7Aと、シャフト3の長手方向において、容器2の外側で、第1磁性部材7Aと対向する第2磁性部材7Bと、を備える。第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとの間に磁力が発生する。また、モータ10は、シャフト3の一端部31と出力部6の一端部61との間に設けられ、容器2を通過する磁力により非接触でロータ4の回転力を出力部6に伝達するように構成されている動力伝達部7を備える。動力伝達部7は、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとを備える。第1磁性部材7Aは、シャフト3の一端部31に設けられ一端部31から出力部6の方向に磁界を生じる。第2磁性部材7Bは、出力部6において第1磁性部材7Aに対向して設けられ、第1磁性部材7Aの方向に磁界を生じる。以下、本発明の実施の形態に係るモータ10について図面を参照しながら説明する。
ハウジング1は、例えばシャフト3の長手方向(以下、軸線x方向と呼称する。)を長手方向とする円筒形状を備えている。本実施形態では、ハウジング1は金属部材で形成されている。ハウジング1は、筒部1aと、筒部1aの開口を塞ぐ2つの蓋部1b,1cを備えている。2つの蓋部1b,1cのうち、蓋部1bはシャフト3の軸線x方向において、容器2の底部と対向している。ハウジング1には、容器2、ロータ4、ステータ5、出力部6、及び動力伝達部7を含む、モータ10の構成要素が収容されている。ハウジング1は、上述の構成要素を収容するために内部に空間を有する。
なお、ハウジング1は、モータ10の構成要素を収容することができるものであれば、上述の例に限定されない。ハウジング1は、例えば円筒形の一部が変形した略円筒形、あるいは角柱形などであってもよい。
容器2は、ハウジング1の内部に配置され、筒部2aと底部2bと後述する蓋部21を備える。また、容器2は非磁性部材で形成されている。容器2は、モータ10のロータ4の構成要素を収容するために内部に空間を有する。容器2は、容器2の形状を構成する蓋部21により、容器2の外部と内部の空間とが隔離されている。容器2は、蓋部21により外部から隔離されている内部の空間が、大気圧より低い気圧(例えば真空)に設定されている。容器2の内部の気圧は、適宜定められる。容器2の内部の空間には、空気よりも密度が軽い、例えばヘリウムなどの気体で満たされていてもよい。
容器2は、内部の空間において、例えばシャフト3及びロータ4が共に軸線xを中心として回転可能な形状を有する。容器2の具体的な形状は、例えば軸線x方向を長手方向とする円筒形である。容器2は、非磁性部材を用いて形成されている。容器2は、非磁性部材の一例であるセラミック(具体的にはファインセラミックスなど)を用いて形成されるのが望ましい。
なお、容器2の形状は、内部に空間を有し、この空間内においてシャフト3及びロータ4が回転可能な形状であれば、上述の例に限定されない。
シャフト3は、軸線x方向を長手方向として容器2の内部に配置される。シャフト3は、軸線x方向を長手方向とする丸棒の部材である。シャフト3は、容器2の内部で軸線x方向を中心に回転する。シャフト3は、例えばJIS(Japanese Industrial Standards)に規定されるSUS420系のステンレス鋼などの磁性部材を用いて形成される。
ロータ4は、ロータ本体4Aとロータ本体4Bを備える。ロータ本体4A,4Bは、軸線xを中心軸として軸線x方向の長さよりも径方向の長さが長い円柱形状の回転体である。ロータ本体4A,4Bは、軸線x方向を長手方向としてシャフト3に固定される。ロータ本体4A及びロータ本体4Bは、長手方向において互いに所定の間隔が設けられてシャフト3に固定される。
ステータ5は、ハウジング1の内部であって容器2の外部に配置されており、ロータ4を囲んでいる。ステータ5は、ロータ4の数に対応して設けられる。ステータ5は、具体的には、モータ10の径方向において、ロータ本体4Aに対向する位置に配置されているステータ本体5Aと、ロータ本体4Bに対向する位置に配置されているステータ本体5Bとを備える。ロータ本体4A,4B及びステータ本体5A,5Bの詳細な構成については後述する。なお、ステータ5は、図1及び図2においてハウジング1の内部であって容器2の外部に設けられているが、本発明においてはこれに限定されない。ステータ5は、例えば容器2の内部に設けられ、容器2の筒部2aに固定されていてもよい。また、モータ10において、ロータ本体4A,4Bの2つが一組のロータ4として備えられ、ステータ本体5A,5Bの2つが一組のステータ5として備えられるが、本発明においてロータ及びステータの構成はこれに限定されない。
出力部6は、容器2の外部における、ロータ4の回転軸であるシャフト3と同軸である軸線x上に設けられる。また、出力部6は、容器2の外側において、シャフト3の一端部31に対向して設けられる。シャフト3の一端部31は、容器2の蓋部21側又はハウジング1の蓋部1b側に設けられている。出力部6は、モータ10が生じる回転力を外部に出力する。出力部6とシャフト3との間に容器2の蓋部21があるため、出力部6は、シャフト3からの回転力が機械的に伝達可能なように接続されていない。
図1に示すように、動力伝達部7は、シャフト3の一端部31と出力部6の一端部61との間に設けられる。上述のように容器2の蓋部21が介在することにより、シャフト3の一端部31と出力部6の一端部61との間は、機械的に接続されていない。このため、動力伝達部7は、磁力を用いて容器2の蓋部21を介してシャフト3から出力部6に回転力を伝達する。
[動力伝達部の構成]
本実施の形態に係るモータ10が備える動力伝達部7の構成について説明する。
本実施の形態に係るモータ10が備える動力伝達部7の構成について説明する。
動力伝達部7は、磁気ギア、磁気継手、磁気カップリングなどとも称される。動力伝達部7は、軸線x方向に垂直な方向に延在する面を有する第1磁性部材7A及び第2磁性部材7Bを備える。
図1,2に示すように、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとの間には容器2の一部が配置されており、シャフト3の長手方向において、容器2の一部と第1磁性部材7A及び容器2の一部と第2磁性部材7Bとの間には所定の間隙7Cが設けられている。これら第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bは、ロータ4とともに回転する。第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bは互いに非接触であり、第1磁性部材7A、第2磁性部材7B及び出力部6で動力伝達部7を形成している。第2磁性部材には、外部にロータ4の回転力を伝達する出力部6が設けられている。
図3は、モータ10の動力伝達部7の第1磁性部材7A及び第2磁性部材7Bの一例を示す模式図である。図3に示すように、第1磁性部材7A及び第2磁性部材7Bは、それぞれ中心から放射状に所定の区画に分割された領域に、永久磁石のS極71A,71BとN極72A,72Bの磁極が周方向に交互に配置される。動力伝達部7において、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとの間の間隙7Cには磁界が形成されており、この間隙7Cはいわゆる磁気ギャップとなっている。具体的には、図1及び図2に示すように動力伝達部7をモータ10に取り付けた状態において、第1磁性部材7Aが第2磁性部材7Bの方向に、第2磁性部材7Bが第1磁性部材7Aの方向に、磁力が生じる。
動力伝達部7は、第1磁性部材7AのS極71Aと第2磁性部材7BのN極72B、及び、第1磁性部材7AのN極72Aと第2磁性部材7BのS極71Bが互いに引き付け合う力を発揮する。動力伝達部7は、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとの間の引き付け合う磁力により、第1磁性部材7Aの回転運動が、第2磁性部材7Bに非接触で伝達される。ここで、容器2は、上述したように非磁性部材であるファインセラミックスを用いて、透磁性を有するように形成されている。動力伝達部7は、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bとの間に容器2の蓋部21が介在しても、第1磁性部材7A及び第2磁性部材7Bの磁力が蓋部21を通過できるため、容器2の内部におけるシャフト3の回転力を容器2の外部の出力部6に伝達できる。なお、動力伝達部7の磁極の数及び配置、第1磁性部材7Aと第2磁性部材7Bの形状は、上述の例に限定されない。
以上説明した動力伝達部7の構成により、モータ10は、外部から隔離されている容器2の内部の空間で回転するロータ本体4A,4B及びシャフト3の回転力を、外部に伝達することができる。
[ロータ及びステータの構成]
本実施の形態に係るモータ10が備えるロータ本体4A,4B、及びステータ本体5A,5Bの構成について説明する。
図4は、モータ10におけるロータ本体4A,4B及びステータ本体5A,5Bを模式的に示す斜視図である。図4では、説明のために、モータ10のハウジング1及び容器2の内部における配置を維持して、1組のロータ本体4A,4B及びステータ本体5A,5Bとの組み合わせのみを示している。
本実施の形態に係るモータ10が備えるロータ本体4A,4B、及びステータ本体5A,5Bの構成について説明する。
図4は、モータ10におけるロータ本体4A,4B及びステータ本体5A,5Bを模式的に示す斜視図である。図4では、説明のために、モータ10のハウジング1及び容器2の内部における配置を維持して、1組のロータ本体4A,4B及びステータ本体5A,5Bとの組み合わせのみを示している。
ロータ本体4A,4Bは、概略の形状が円柱または略円柱形状である。図4において、ロータ4は、軸線x方向の長さよりも径方向の長さの方が大きい扁平な円柱形状である。ロータ本体4A,4Bは、ヨーク41A,41Bと、孔部42A,42Bと、凸部43A,43Bと、磁石44A,44Bと、凹部45A,45Bと、を備える。
ヨーク41A,41Bは、ロータ本体4A,4Bの上述の概略の形状を定める。ヨーク41A,41Bは、磁性材料により形成されている。
孔部42A,42Bは、上述した円柱または略円柱形状のヨーク41A,41Bの中心に形成された貫通孔である。孔部42A,42Bは、ロータ本体4A,4Bをシャフト3に貫通させるために設けられている。
凸部43A,43Bは、ヨーク41A,41Bの外周面に設けられている。凸部43A,43Bは、磁石44A、44Bの極間のギャップを形成する。ヨーク41A,41Bの外周面において、凸部43A,43Bの間には、ヨーク41A,41Bに取り付けられる磁石44A,44Bを収容可能な凹部45A,45Bが設けられている。凸部43A,43B及び凹部45A,45Bは、磁石44A,44Bがヨーク41A,41Bに取り付けられたときに、磁石44A,44Bの高さと同一または略同一の高さとなるように形成されている。凸部43A,43Bと凹部45A,45Bは、磁石44A,44Bの数に対応して設けられている。本実施の形態において、凸部43A,43B及び凹部45A,45Bは、4個設けられている。凸部43A,43Bにより形成されるギャップは、複数の磁石44A,44Bの極間をやや広めに設けることが望ましい。
磁石44A,44Bは、ヨーク41A,41Bの凹部45A,45Bに対応して、4個設けられる。磁石44A,44Bは、外周面441A,441Bがヨーク41A,41Bの外周部分に対応した形状を有する。また、磁石44A,44Bは、内周面442A,442Bがヨーク41A,41Bの凹部45A,45Bの形状に対応した形状を有する。磁石44A,44Bは、例えばNdFeB(ネオジム系)ボンド磁石を用いることができる。
以上の構成を有するロータ本体4A,4Bは、ヨーク41A,41Bの外周面に4個の磁石44A,44Bが設けられる、4極の表面磁石(Surface Permanent Magnet:SPM)型のロータである。ロータ本体4A,4Bは、孔部42A,42Bがシャフト3に挿入されることで、シャフト3に支持されている。シャフト3に支持されたロータ本体4A,4Bは、シャフト3と共に回転する。ヨーク41A,41Bに設けられる凸部43A,43B、及び磁石44A,44Bの外周面441A,441Bは、ロータ本体4A,4Bの外周面を形成する。
ステータ本体5A,5Bは、ステータコア51A,51Bと、磁極部としてのスロット52A,52Bと、コイル53A,53Bと、ロータコイル54A,54Bと、を備える。ステータ本体5A,5Bは、具体的には、軸線x方向においてロータ4に対応する位置に、径方向においてロータ本体4A,4Bよりも中心から離れた位置に配置されている。
ステータコア51A,51Bは、例えば複数の磁性体としての電磁鋼板を積み重ねることにより、略円筒形状に形成される。シャフト3の長手方向において、複数の電磁鋼板のうち、対向し合う2つの電磁鋼板の面には凹部と凸部が設けられており、これら凹部と凸部とが嵌合することで、複数の電磁鋼板は互いに固定されている。ステータコア51A,51Bは、環状の外周部511A,511Bの内側に複数(例えば24個)のスロット52A,52Bが設けられている。ステータコア51A,51Bの中心部分には、ロータ本体4A,4Bを収容可能な略円柱状の空間として、ロータ収容部512A、512Bが設けられている。
スロット52A,52Bは、上述したようにステータコア51A,51Bの外周部511A,511Bの内側に設けられている。スロット52A,52Bは、ステータコア51A,51Bの外周部511A,511Bから中心に向かって延在する。ステータ本体5A,5Bには、例えば24個のスロット52A,52Bが形成される。なお、スロット52A,52Bの数は、上述の例に限定されない。
コイル53A,53Bは、複数のスロット52A,52Bの間のステータコア51A,51Bの外面を覆うインシュレータに巻回される導線により構成されている。インシュレータは、コイル53A、53Bとスロット52A,52Bとの間に設けられてコイル53A,53Bをスロット52A,52Bに対して絶縁していればよく、樹脂部材で形成したり、スロット52A,52Bの外面をコーティングにより覆うように形成しても構わないため、公知のものを使用することができる。モータの回転を制御するコイル53A,53Bには、ステータ5のロータ収容部512A,512Bにおいてロータ本体4A,4Bを磁力により回転させるために、電流などの電力が供給される。
ロータ4を容器2に対して保持するロータコイル54A,54Bは、径方向において、コイル53A,53Bとは異なる位置に配置されている。具体的には、ロータコイル54A,54Bは、複数のスロット52A,52Bの間のステータコア51A,51Bの一部に導線を巻き回すことで形成され、コイル53A,53Bとは異なる位置にある。ロータコイル54A,54Bには、ステータ本体5A,5Bのロータ収容部512A,512Bにおいてロータ本体4A,4Bを含むロータ4全体を磁力により浮遊させるために、電流などの電力が供給される。
ハウジング1の内部において、ステータ本体5A,5Bは、容器2の内部に収容されるロータ本体4A,4Bを囲むように配置されている。ステータコア51A,51Bのロータ収容部512A,512Bとロータ本体4A,4Bの外周面との間には、容器2の内部空間と蓋部21とを含めて磁気ギャップが設けられている。
[ステータへの通電動作]
本実施の形態に係るモータ10が備えるステータ本体5A,5Bへの通電動作について説明する。モータ10は、以下説明するように、U相、V相、及びW相の三相に通電してロータ本体4A,4Bを浮遊させると共に回転させる。具体的には、モータ10は、U相、V相、及びW相の各相において、軸線xが通る中心点に関して対称な位置にある4つの極のコイル53A,53Bの導線に通電される。ここで、コイル53A,53Bは、各極において隣接する2つの導線が通電されることで、ロータ本体4A,4Bを回転させる。また、モータ10は、U相、V相、及びW相の各相において、軸線xが通る中心点に関して対称な位置にある2つの極のロータコイル54A,54Bの導線に通電される。ここで、ロータコイル54A,54Bは、各極において隣接する2つのロータコイル54A,54Bの導線に通電されることで、ロータ本体4A,4Bを浮遊させる。
本実施の形態に係るモータ10が備えるステータ本体5A,5Bへの通電動作について説明する。モータ10は、以下説明するように、U相、V相、及びW相の三相に通電してロータ本体4A,4Bを浮遊させると共に回転させる。具体的には、モータ10は、U相、V相、及びW相の各相において、軸線xが通る中心点に関して対称な位置にある4つの極のコイル53A,53Bの導線に通電される。ここで、コイル53A,53Bは、各極において隣接する2つの導線が通電されることで、ロータ本体4A,4Bを回転させる。また、モータ10は、U相、V相、及びW相の各相において、軸線xが通る中心点に関して対称な位置にある2つの極のロータコイル54A,54Bの導線に通電される。ここで、ロータコイル54A,54Bは、各極において隣接する2つのロータコイル54A,54Bの導線に通電されることで、ロータ本体4A,4Bを浮遊させる。
図5は、モータ10におけるステータ本体5A,5BのU相の導線の通電状態を示す模式図である。図5乃至図7において、ステータ本体5A,5Bは、上側aから下側b方向を見た状態を示している。図5に示すように、U相において通電されるコイル53A,53Bは、グループ53U1,53U2,53U3,53U4の4組の導線である。グループ53U1,53U3は、下側b方向に電流が流れる。グループ53U2,53U4は、上側a方向に電流が流れる。U相において通電されるロータコイル54A,54Bは、グループ54U1,54U2の2組の導線である。グループ54U1は、上側a方向に電流が流れる。グループ54U2は、下側b方向に電流が流れる。
図6は、モータ10におけるステータ本体5A,5BのV相の導線の通電状態を示す模式図である。図6に示すように、V相において通電されるコイル53A,53Bは、グループ53V1,53V2,53V3,53V4の4組の導線である。グループ53V1,53V3は、上側a方向に電流が流れる。グループ53V2,53V4は、下側b方向に電流が流れる。V相において通電されるロータコイル54A,54Bは、グループ54V1,54V2の2組の導線である。グループ54V1は、上側a方向に電流が流れる。グループ54V2は、下側b方向に電流が流れる。
図7は、モータ10におけるステータ本体5A,5BのW相の導線の通電状態を示す模式図である。図7に示すように、W相において通電されるコイル53A,53Bは、グループ53W1,53W2,53W3,53W4の4組の導線である。グループ53W1,53W3は、上側a方向に電流が流れる。グループ53W2,53W4は、下側b方向に電流が流れる。W相において通電されるロータコイル54A,54Bは、グループ54W1,54W2の2組の導線である。グループ54W1は、下側b方向に電流が流れる。グループ54V2は、上側a方向に電流が流れる。
モータ10は、通電されてロータ本体4A,4Bとステータ本体5A,5Bとの間で磁力を発揮する。ロータ本体4A,4Bは、ロータコイル54A,54Bの磁力とステータ本体5A,5Bの磁力との反発力により、ステータ本体5A,5Bのロータ収容部512A,512Bにおいて浮遊する。浮遊したロータ本体4A,4Bは、コイル53A,53Bの磁力とステータ本体5A,5Bの磁力との反発力により、ステータ本体5A,5Bのロータ収容部512A,512Bにおいて回転する。
以上説明した本実施の形態に係るモータ10は、軸線x方向を中心に回転するロータ4が、非磁性部材で形成され、内部の空間が大気圧より低い気圧に維持されている容器2に収容される。
シャフト3及びロータ4が、例えば真空状態など、大気圧より低い空気圧に保たれている容器2に収容されることにより、容器2の内部において空気の密度が低くなる。このため、モータ10は、ロータ4の回転時に生じる空気抵抗が低減され、回転による負荷を減少することができる。
また、モータ10は、容器2の外側に設けられ軸線x方向においてシャフト3の端部に対向する出力部6との間に、磁力によりシャフト3の回転力を出力部6に伝達するように構成されている動力伝達部7を備える。これにより、モータ10は、容器2内部の空気圧を外部よりも低い状態で維持したまま回転力を外部に伝達できる。このため、モータ10は、回転による負荷を減少することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に係るモータ10に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
1…ハウジング、2…容器、3…シャフト、4…ロータ、4A…ロータ本体、4B…ロータ本体、5…ステータ、5A,5B…ステータ本体、6…出力部、7…動力伝達部、7A…第1磁性部材、7B…第2磁性部材、7C…間隙、10…モータ、21…蓋部、31…一端部、41A,41B…ヨーク、42A,42B…孔部、43A,43B…凸部、44A,44B…磁石、45A,45B…凹部、51A,51B…ステータコア、52A,52B…スロット、53A,53B…コイル、54A,54B…ロータコイル、61…一端部、71A,71B…S極、72A,72B…N極、441A,441B…外周面、442A,442B…内周面、511A,511B…外周部、512A,512B…ロータ収容部
Claims (10)
- 大気圧より低い内圧を有する内部の空間を備える容器と、
前記容器内にあるシャフトと、
前記容器内で、前記シャフトに支持されているロータと、
前記容器内で、前記シャフトに支持されている第1磁性部材と、
前記シャフトの長手方向において、前記容器の外側で、前記第1磁性部材と対向する第2磁性部材と、を備え、
前記第1磁性部材と前記第2磁性部材との間に磁力が発生する、モータ。 - 前記第1磁性部材と前記第2磁性部材との間には前記容器の一部が配置されており、
前記シャフトの長手方向において、前記容器の一部と前記第1磁性部材及び前記容器の一部と前記第2磁性部材との間には所定の間隙が設けられている、
請求項1に記載のモータ。 - 前記第1磁性部材と前記第2磁性部材は、前記ロータとともに回転する、
請求項1または2に記載のモータ。 - 前記第2磁性部材には、外部に回転力を伝達する出力部が設けられている、
請求項1から3のいずれかに記載のモータ。 - 前記第1磁性部材と前記第2磁性部材は、互いに非接触であり、
前記第1磁性部材、前記第2磁性部材及び前記出力部で動力伝達部を形成している、
請求項4に記載のモータ。 - 前記ロータは、
ヨークと、磁石と、を備える、
請求項1から5のいずれかに記載のモータ。 - 磁性部材と、前記磁性部材に巻かれるコイルと、を有するステータを備える、
請求項1から6のいずれかに記載のモータ。 - 前記容器は、非磁性部材で形成されている、
請求項1から7のいずれかに記載のモータ。 - 前記非磁性部材は、セラミックで形成される、
請求項8に記載のモータ。 - 前記容器の内部空間は、真空である、
請求項1から9のいずれかに記載のモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018142933A JP2020022236A (ja) | 2018-07-30 | 2018-07-30 | モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018142933A JP2020022236A (ja) | 2018-07-30 | 2018-07-30 | モータ |
Publications (1)
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JP2020022236A true JP2020022236A (ja) | 2020-02-06 |
Family
ID=69588863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018142933A Pending JP2020022236A (ja) | 2018-07-30 | 2018-07-30 | モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020022236A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112072892A (zh) * | 2020-08-27 | 2020-12-11 | 江苏师范大学 | 一种液冷式永磁涡轮联轴器 |
-
2018
- 2018-07-30 JP JP2018142933A patent/JP2020022236A/ja active Pending
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CN112072892A (zh) * | 2020-08-27 | 2020-12-11 | 江苏师范大学 | 一种液冷式永磁涡轮联轴器 |
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