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JP2020019439A - 車両用の空調装置 - Google Patents

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JP2020019439A
JP2020019439A JP2018146335A JP2018146335A JP2020019439A JP 2020019439 A JP2020019439 A JP 2020019439A JP 2018146335 A JP2018146335 A JP 2018146335A JP 2018146335 A JP2018146335 A JP 2018146335A JP 2020019439 A JP2020019439 A JP 2020019439A
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compressor
evaporator
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air conditioner
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JP2018146335A
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智弘 丸山
Tomohiro Maruyama
智弘 丸山
信之介 前多
Shinnosuke Maeta
信之介 前多
秀介 河井
Shusuke Kawai
秀介 河井
達 川俣
Tatsu Kawamata
達 川俣
幸治 廣野
Koji Hirono
幸治 廣野
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Marelli Corp
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Marelli Corp
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Abstract

【課題】圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化を防止する。【解決手段】空調装置1は、ヒートポンプシステム2と、液化防止部5と、を有している。ヒートポンプシステム2では、熱媒体R1の循環路20に沿って、熱媒体R1の圧縮器31と、圧縮器31で圧縮された熱媒体R1のインターナルコンデンサ32(放熱器)と、インターナルコンデンサ32で放熱した熱媒体R1の膨張装置(膨張弁11、12)と、蒸発器361と、が設けられている。蒸発器361は、循環路20での熱媒体R1の通流方向における圧縮器31よりも上流側に設けられている。蒸発器361では、圧縮器31に吸引される熱媒体R1が、外気よりも高温度の熱媒体との間での熱交換により加熱されて蒸発する。液化防止部5は、蒸発器361で加熱されて気体状態になった熱媒体R1が通流する流路24に設けられており、圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化を防止する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用の空調装置に関する。
特許文献1には、暖房モードと冷房モードとを有するヒートポンプ式の空調装置が開示されている。
特表2013−535372号公報
この空調装置では、暖房モードでの動作時に、圧縮器で圧縮された冷媒が、内部熱交換器(凝縮器)での熱交換により空調空気を加熱する。
内部熱交換器での熱交換により冷却された冷媒は、第1の膨張装置と、外部熱交換器と、受け入れ装置(気液分離装置)とを経たのち、圧縮器で再び圧縮される。
外部熱交換機において冷媒は、外気との間での熱交換により熱量を受け取って暖められる。しかしながら、空調装置が暖房モードで動作する冬季の場合、外気の温度が低いことが多いので、冷媒は、外部熱交換器で多くの熱量を受け取ることができない。
そこで、外気よりも温度が高い熱源との熱交換で冷媒を暖めることが考えられる。
この場合、例えば、外部熱交換器(または受け入れ装置)と圧縮器とを繋ぐ配管の途中に、外気よりも温度が高い熱源との熱交換器を設けて、圧縮器に供給される冷媒を暖めることになる。
しかしながら、配管における熱交換器と圧縮器の間の領域が外気で冷やされると、外気よりも温度が高い熱源との熱交換で暖められた冷媒が、冷却されて再液化する可能性がある。かかる場合、圧縮器に液冷媒が吸入されてしまう。
そこで、圧縮器に吸引される冷媒が再液化しないようにすることが求められている。
本発明は、
冷媒の循環路に沿って、冷媒の圧縮器と、前記圧縮器で圧縮された冷媒の放熱器と、前記放熱器で放熱した冷媒の膨張装置と、前記圧縮器に吸引される冷媒を、外気よりも高温度の熱媒体との熱交換で蒸発させる蒸発器と、が設けられたヒートポンプシステムと、
前記循環路における前記蒸発器と前記圧縮器との間の領域に設けられて、前記圧縮器に吸引される冷媒の液化を防止する液化防止部と、を有する構成の車両用の空調装置とした。
本発明によれば、圧縮器に吸引される冷媒が、外気により冷やされて液化することを好適に防止できる。
車両用の空調装置の概略構成図であって、空調装置の動作モードが、暖房運転である場合を説明する図である。 車両用の空調装置のブロック図である。 液化防止部の構成例を説明する図である。 車両用の空調装置の動作モードが、冷房運転である場合を説明する図である。 車両用の空調装置の動作モードが、除湿暖房運転である場合を説明する図である。 車両用の空調装置の変形例を説明する図である。 車両用の空調装置の変形例を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を、ヒートポンプシステム2を備える車両用の空調装置1を例に挙げて説明する。
図1は、実施の形態に係る車両用の空調装置1の概略構成図であって、空調装置1の動作モードが暖房運転である場合の熱媒体R1、R2の通流経路を示した図である。
図2は、車両用の空調装置1のブロック図である。この図2では、空調装置1が備える制御装置10と、制御装置10による制御対象との関係が示されている。
車両用の空調装置1は、ヒートポンプシステム2と、ヒートパイプシステム4と、を有している。
空調装置1は、ヒートポンプシステム2を用いて、車室内に供給する空気Airを加熱/冷却して、車室内を空調する一方で、ヒートパイプシステム4を用いて回収したエンジンENGの排熱を、暖房時の熱源の一部として利用する。
空調装置1には、「暖房運転」、「冷房運転」、「除湿暖房運転」の3つの動作モード(運転モード)が用意されている。
エンジンENGの排熱の回収は、空調装置1の動作モードが「暖房運転」または「除湿暖房」である場合に実施される。
ヒートポンプシステム2では、熱媒体R1(冷媒)の循環路20に沿って、熱媒体R1の圧縮器31と、インターナルコンデンサ32(放熱器)と、外部熱交換器33と、リキッドタンク34と、膨張装置(膨張弁11、12)と、蒸発器361と、エバポレータ35(蒸発器)と、が設けられている。
圧縮器31は、熱媒体R1を高温高圧に圧縮し、高温高圧に圧縮された熱媒体R1は、流路25を介して、インターナルコンデンサ32に送出される。
インターナルコンデンサ32は、空調装置1における空気の流路110内に設置されている。
インターナルコンデンサ32では、圧縮器31から送出された高温高圧の熱媒体R1が、空気Airとの熱交換により凝縮する。この際に空気Airが、熱媒体R1との熱交換で加熱される。
外部熱交換器33は、循環路20での熱媒体R1の移動方向において、インターナルコンデンサ32の下流側に位置している。
外部熱交換器33では、空調装置1の冷房運転時に、熱媒体R1が外気との熱交換で冷却される。
循環路20には、外部熱交換器33側の流路21を迂回するバイパス路27が設けられている。
バイパス路27は、循環路20(流路21)における外部熱交換器33の上流側と下流側に接続されている。バイパス路27における外部熱交換器33の上流側との接続部には、三方弁V1が設けられている。
三方弁V1は、制御装置10(図2参照)により制御される。
制御装置10は、三方弁V1を駆動して、熱媒体R1の供給先を、外部熱交換器33側の流路21とバイパス路27との間で切り替える。
制御装置10は、後記するヒートパイプシステム4を用いて回収したエンジンENGの排熱を熱源として利用する場合、すなわち、空調装置1の暖房運転時または除湿暖房時に、熱媒体R1の供給先をバイパス路27に設定する。
また、制御装置10は、空調装置1の冷房運転時に、三方弁V1を駆動して、熱媒体R1の供給先を、外部熱交換器33側の流路21に設定する。
熱媒体R1の供給先がバイパス路27に設定されると、インターナルコンデンサ32側から供給された熱媒体R1は、外部熱交換器33を迂回してリキッドタンク34側に供給される。
リキッドタンク34は、循環路20での熱媒体R1の移動方向において、外部熱交換器33の下流側に位置している。
リキッドタンク34は、流路22を介して供給された熱媒体R1を気液に分離する。
循環路20においてエバポレータ35は、流路23を介してリキッドタンク34に接続されていると共に、流路24を介して圧縮器31に接続されている。
これら流路23、24には、後記する蒸発器361が接続路28、29を介して接続されている。
循環路20では、エバポレータ35と蒸発器361とが、循環路20上で並列に配置されている。
エバポレータ35には、空調装置1の冷房運転時または除湿暖房運転時に、流路23を通流する液体状の熱媒体R1が、膨張弁11を介して供給される、エバポレータ35は、リキッドタンク34側から供給された熱媒体R1を蒸発させる。
蒸発器361には、空調装置1の暖房運転時または除湿暖房運転時に、流路23から接続路28に流入した液体状の熱媒体R1が、膨張弁12を介して供給される。
蒸発器361は、リキッドタンク34側から供給された熱媒体R1を蒸発させる。
圧縮器31は、空調装置1の冷房運転時または除湿暖房運転時に、エバポレータ35で蒸発した熱媒体R1を、流路24を介して吸引する。
圧縮器31は、空調装置1の暖房運転時または除湿暖房運転時に、蒸発器361で蒸発した熱媒体R1を、流路24、接続路29を介して吸引する。
圧縮器31は、吸引した熱媒体R1を高温高圧に圧縮したのち、流路25を介して、インターナルコンデンサ32に再び送出する。
このように、複数の流路21〜26と、バイパス路27と、接続路28、29により、熱媒体R1が循環する循環路20が形成されており、熱媒体R1が、循環路20内を気化、液化しつつ移動することで、空調装置1のヒートポンプシステム2が稼動される。
循環路20では、エバポレータ35の入口(流路23)と出口(流路24)とに跨がって、熱媒体R1を減圧膨張させる膨張弁11が設けられている。
膨張弁11は、開閉弁としての機能を有しており、エバポレータ35側への熱媒体R1の流入/非流入の切り替えが可能である。
膨張弁11は、エバポレータ35の出口側に取り付けられた感温筒部(図示せず)を有している。膨張弁11では、エバポレータ35の出口側における熱媒体R1の過熱度が所定値に維持されるように、開度が自動的に調整される。
エバポレータ35は、空調装置1における空気の通流路100内に設置されている。そのため、熱媒体R1が蒸発する際の蒸発熱で、エバポレータ35を通過する空調用の空気Airが冷却される。
車両用の空調装置1では、通流路100での空気Airの通流方向におけるインターナルコンデンサ32(ヒータコア)の上流側に、エバポレータ35が設けられている。
エバポレータ35とインターナルコンデンサ32との間には、ミックスドア101が設けられている。
ここで、空調用の空気Airが通流する通流路100は、ミックスドア101の部分で、インターナルコンデンサ32が設けられた流路110と、設けられていない流路120とに分岐している。
制御装置10(図2参照)は、ミックスドア101を駆動して、エバポレータ35を通過する際に冷却された空気Airを、流路110と流路120との間で分配する。
インターナルコンデンサ32の下流側では、流路110を通過する際にインターナルコンデンサ32で暖められた空気Airと、エバポレータ35で冷却されたのちに流路120を通過した空気Airとが混合される。そして、混合された空気Airが、車室内に供給される。
制御装置10(図2参照)は、ミックスドア101を駆動して、インターナルコンデンサ32側の流路110(図1参照)を通過する空気Airの流量と、インターナルコンデンサ32が設けられていない流路120を通過する空気Airの流量を調節する。これにより、混合後に車室内に供給される空気の温度が調節される。
ヒートポンプシステム2は、圧縮器31側に吸引される熱媒体R1との熱交換を行う熱交換部36(車内熱交換部)を有している。
熱交換部36は、熱媒体R1を蒸発させる蒸発器361を有している。蒸発器361は、接続路28、29を介して、循環路20側の流路23、24に接続されている。
接続路28は、蒸発器361の入口に接続されており、接続路29は、蒸発器361の出口に接続されている。
接続路28は、循環路20での熱媒体R1の通流方向において、エバポレータ35の上流側で、循環路20(流路23)に接続されている。
接続路29は、循環路20での熱媒体R1の通流方向において、エバポレータ35の下流側で、循環路20(流路24)に接続されている。
熱交換部36では、蒸発器361の入口(接続路28)と出口(接続路29)とに跨がって、熱媒体R1を減圧膨張させる膨張弁12が設けられている。
膨張弁12は、開閉弁としての機能を有しており、蒸発器361側への熱媒体R1の流入/非流入の切り替えが可能である。
膨張弁12は、蒸発器361の出口側に取り付けられた感温筒部(図示せず)を有している。膨張弁12では、蒸発器361の出口側における熱媒体R1の過熱度が所定値に維持されるように、開度が自動的に調整される。
熱交換部36では、ヒートパイプシステム4側の放熱部42が、蒸発器361と熱交換可能に設けられている。
ヒートパイプシステム4は、熱媒体R2が循環するヒートパイプ40を有している。ヒートパイプ40は、金属材料からなる筒状管を環状に配置して、内部に熱媒体R2を減圧封入したものである。
金属材料は、熱伝導率の高い銅やアルミ合金や耐熱性に優れたステンレス等とすることができる。熱媒体R2は、例えば、HFC−134a、水等を用いることができる。
ヒートパイプ40では、排熱回収器16に熱的に接続した吸熱部41と、ヒートポンプシステム2側の蒸発器361に熱的に接続した放熱部42と、を有している。
排熱回収器16は、エンジンENGの排気ガスGが通流する排気ガス管15で、触媒の下流側に設けられている。
吸熱部41では、排熱回収器16で回収した排気ガスGの熱との熱交換で、熱媒体R2を蒸発させる。蒸発して気体状態になった熱媒体R2は、ヒートパイプ40内を放熱部42が設けられた熱交換部36に向けて移動する。
熱交換部36では、放熱部42を通過する高温の熱媒体R2と、蒸発器361を通過する熱媒体R1との熱交換により、ヒートパイプ40側の熱媒体R2が冷却されて凝縮する。
なお、凝縮して液体状態になった熱媒体R2は、ヒートパイプ40を通って吸熱部41に向けて自重で移動する。吸熱部41に到達した液体状態の熱媒体R2は、排気ガスGから回収した熱で再び加熱されて蒸発する。
これにより、ヒートパイプシステム4では、熱媒体R2が、吸熱部41と放熱部42との間を循環する。
一方、熱交換部36では、放熱部42を通過する高温の熱媒体R2と、蒸発器361を通過する熱媒体R1との熱交換により、ヒートポンプシステム2側の熱媒体R1が加熱されて蒸発する。
蒸発して気体状態になった熱媒体R1は、接続路29を介して、循環路20側の流路24に流入し、流路24を通って圧縮器31側に吸引される。
そのため、圧縮器31には、高い温度の熱媒体R1が供給される。
ここで、冬季における空調装置1の暖房運転時や除湿暖房運転時には、ヒートパイプ40で回収した熱で加熱されて気化した熱媒体R1が、圧縮器31側に吸引されて流路24を通流する。
空調装置1において流路24が、外気との熱交換が可能な位置に設けられていると、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が、流路24の周壁を介した外気との熱交換で冷却されて凝縮する可能性がある。
圧縮器31は、気体状態の熱媒体R1を吸引して圧縮するので、凝縮して液体状態になった熱媒体R1が圧縮器31に供給されると、圧縮器31の稼動に支障がある。
そのため、本実施形態では、循環路20における流路24の部分に、圧縮器31側に吸引される熱媒体R1の液化を防止する液化防止部5が設けられている。
液化防止部5は、流路23を通流する気体状態の熱媒体R1を、加熱および/または断熱することで、熱媒体R1の液化を防止する。
具体的には、循環路20において液化防止部5は、流路23と流路24とに跨がって設けられている。液化防止部5は、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1を、流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1との熱交換により加熱して、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1の温度低下による液化(凝縮)を防いでいる。
流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1は、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1よりも温度が高い。そのため、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1と、流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1との間で熱交換を行うと、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が加熱されることになるからである。
図3は、液化防止部5の構成例を説明する図である。図3の(a)は、液化防止部5の部分における流路23、24との配置関係を説明する模式図である。図3の(b)は、(a)におけるA−A線に沿って切断した断面を模式的に示した図である。
なお、図3では、液化防止部5の内部空間50内を満たす熱媒体R1を、仮想線のハッチングで示している。
液化防止部5では、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1を断熱しつつ、熱交換で加熱するために、二重管構造が採用されている。
液化防止部5は、流路23の途中に設けられた大径部であり、筒状の基部51と、基部51の長手方向の一端と他端を封止する底壁部52、53を有している。
一方の底壁部52と他方の底壁部53には、流路23が接続されており、流路23と、液化防止部5の内部空間50とが互いに連通している。
液化防止部5には、リキッドタンク34側から液体状態の熱媒体R1が流入するようになっており、液化防止部5の内部空間50は、液体状態の熱媒体R1で満たされている。
気体状態の熱媒体R1が通流する流路24は、液化防止部5を長手方向(図2の(a)における上下方向)に貫通している。
流路24は、接続路29との接続口よりも下流側(図2の(a)における上側)の領域が、流路23に沿って設けられている。流路24は、液化防止部5の底壁部52、53を、流路23に沿う方向に貫通している。
流路24における液化防止部5内に位置する領域は、内部空間50に貯留された液体状態の熱媒体R1により取り囲まれている。
そのため、流路24における液化防止部5内に位置する領域は、空調装置1の外部に露出しておらず、外気との直接接触が阻止されている。
よって、流路24における液化防止部5内に位置する領域は、外気から断熱されている。
この状態において、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1は、流路24の周壁を介して、液体状態の熱媒体R1と熱交換可能である。
そして、前記したように、流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1は、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1よりも温度が高い。そのため、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1は、流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1との間での熱交換により加熱される。
なお、液化防止部5における液体状態の熱媒体R1の移動方向と、気体状態の熱媒体R1の移動方向が逆であるので、移動方向が同じである場合よりも液体状態の熱媒体R1と気体状態の熱媒体R1との接触時間(有効な熱交換時間)が長くなる。
これにより、移動方向が同じである場合に比べて、気体状態の熱媒体R1を、より高い温度まで加熱できる。
なお、気体状態の熱媒体R1と液体状態の熱媒体R1との間での熱交換の効率を高めるために、流路24における液化防止部5内に位置する領域の外周に、伝熱フィン241(図3の(c)、(d)参照)を設けた構成の液化防止部5Aを採用しても良い。
また、流路24における内部空間50内に位置する領域を、例えば湾曲させて設けて、流路24における内部空間50内に位置する領域の道のりを長くすることで、気体状態の熱媒体R1がより高い温度まで加熱されるようにしても良い。
かかる構成の空調装置1の動作を説明する。
[暖房運転]
図1に示すように、暖房運転時には、制御装置10が三方弁V1を駆動して、熱媒体R1が、外部熱交換器33を迂回するバイパス路27側を通流するようにする。
さらに、制御装置10が、膨張弁11に一体になった開閉弁を閉じてエバポレータ35への熱媒体R1の流入を阻止する一方で、膨張弁12に一体になった開閉弁を制御して、流路23内の熱媒体R1が、熱交換部36側を通流するようにする。
また、制御装置10が、排熱回収器16の開閉弁(図示せず)を駆動して、排熱回収器16で排気ガスGの熱を回収できるようにする。さらに、制御装置10が、ミックスドア101を駆動して、エバポレータ35を通過した空気Airが、インターナルコンデンサ32側の流路110を通過するようにする。
ヒートポンプシステム2側では、圧縮器31が熱媒体R1を高温高圧に圧縮してインターナルコンデンサ32に送出する。
インターナルコンデンサ32では、圧縮器31から送出された高温高圧の熱媒体R1と、空気Airとの熱交換が行われて、空気Airが熱媒体R1との熱交換で加熱される。これにより、車室内には熱媒体R1との熱交換で加熱された空気Airが供給される。
一方、熱媒体R1は、空気Airとの熱交換により熱が奪われて凝縮する。
凝縮した熱媒体R1は、流路26とバイパス路27とを通ってリキッドタンク34に到達する。熱媒体R1は、リキッドタンク34において気液に分離されたのち、リキッドタンク34とエバポレータ35とを接続する流路23に供給される。
流路23に供給された液体状態の熱媒体R1は、接続路28を通過する際に、膨張弁12で減圧されたのちに熱交換部36の蒸発器361に供給される。熱交換部36では、ヒートパイプシステム4側の放熱部42が、蒸発器361と熱交換可能に設けられている。放熱部42には、吸熱部41での排気ガスGとの熱交換で加熱されて気体状態になった熱媒体R2が供給される。
そのため、熱交換部36では、放熱部42を通過する高温の熱媒体R2と、蒸発器361を通過する熱媒体R1との熱交換により、ヒートポンプシステム2側の熱媒体R1が加熱されて蒸発する。
蒸発して気体状態になった熱媒体R1は、接続路29を介して、循環路20側の流路24に流入し、流路24を通って圧縮器31側に吸引される。
前記したように、流路24には、圧縮器31側に吸引される熱媒体R1の液化を防止する液化防止部5が設けられている。
液化防止部5では、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1を断熱しつつ、熱交換で加熱するために、二重管構造が採用されている(図3参照)。
そのため、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1は、流路23を通流する液体状態の熱媒体R1により外気から断熱された状態で、液体状態の熱媒体R1との熱交換により加熱される。
よって、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が、圧縮器31に到達する前に、冷やされて凝縮しないようになっている。
よって、圧縮器31には、高い温度の熱媒体R1が供給されるので、圧縮器31で熱媒体R1を圧縮する際の熱効率が改善する。
さらに、液体状態の熱媒体R1が、圧縮器31に供給されないので、凝縮して液体状態になった熱媒体R1が圧縮器31に供給される場合のように、圧縮器31の稼動に支障が生じない。
[冷房運転]
図4は、空調装置1の動作モードが冷房運転である場合の熱媒体R1、R2の通流経路を示した図である。
図4に示すように、冷房運転時には、制御装置10が三方弁V1を駆動して、熱媒体R1が、外部熱交換器33が設けられた流路21側を通流するようにする。
さらに、制御装置10が、膨張弁12に一体になった開閉弁を閉じて熱交換部36側への熱媒体R1の流入を阻止する一方で、膨張弁11に一体になった開閉弁を制御して、流路23内の熱媒体R1が、エバポレータ35側を通流するようにする。
また、制御装置10が、排熱回収器16の開閉弁(図示せず)を駆動して、排熱回収器16での排気ガスGの熱回収をできないようにする。
これにより、ヒートパイプ40内を熱媒体R2が循環しないので、ヒートパイプシステム4による熱回収が休止状態になる。
さらに、制御装置10が、ミックスドア101を駆動して、エバポレータ35を通過した空気Airが、インターナルコンデンサ32が設けられていない側の流路120を通過するようにする。
ヒートポンプシステム2側では、圧縮器31が熱媒体R1を高温高圧に圧縮してインターナルコンデンサ32に送出する。
空調装置1の動作モードが冷房モードである場合には、インターナルコンデンサ32が設けられた流路120内を空気Airが通流しない。
そのため、インターナルコンデンサ32に供給された熱媒体R1は、流路26、21を通って外部熱交換器33に供給される。
外部熱交換器33では、インターナルコンデンサ32側から供給された熱媒体R1が、車外の空気Airとの熱交換で冷却されて凝縮する。
凝縮した熱媒体R1は、流路22を通ってリキッドタンク34に到達する。熱媒体R1は、リキッドタンク34において気液に分離されたのち、リキッドタンク34とエバポレータ35とを接続する流路23に供給される。
流路23に供給された液体状態の熱媒体R1は、エバポレータ35内で蒸発して気体状態の熱媒体R1になる。エバポレータ35で蒸発した熱媒体R1は、流路24を通って圧縮器31側に吸引される。
エバポレータ35では、蒸発した熱媒体R1と、空気Airとの熱交換が行われて、空気Airが熱媒体R1との熱交換で冷却される。
エバポレータ35を通過する際に熱媒体R1との熱交換で冷却された空気Airは、ミックスドア101により流路120側に誘導されたのち、車室内に供給される。
これにより、車室内には、エバポレータ35での熱交換で冷却された空気Airが供給される。
[除湿暖房]
図5は、空調装置1の動作モードが除湿暖房運転である場合の熱媒体R1、R2の通流経路を示した図である。
図5に示すように、除湿暖房運転時には、循環路20を通流する熱媒体R1が、熱交換部36だけではなく、エバポレータ35にも供給される。
そのため、通流路100を通流する空気Airは、エバポレータ35で冷却されつつ除湿される。
制御装置10は、ミックスドア101を駆動して、エバポレータ35を通過した空気Airを、流路110と流路120の間で分配する。分配比は、目的とする空調空気の温度および湿度に応じて決定される。
これにより、目的の温度および除湿に調整された空気Airが車室内に供給される。
このように、本実施形態にかかる空調装置1では、冬季における暖房運転時や除湿暖房運転時に、ヒートパイプ40で回収した熱で加熱されて気化した熱媒体R1が、流路24を通って圧縮器31側に吸引される。
そして、流路24には、圧縮器31側に吸引される熱媒体R1の液化を防止する液化防止部5が設けられている。そのため、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1は、流路23を通流する液体状態の熱媒体R1により外気から断熱された状態で、液体状態の熱媒体R1との熱交換により加熱される。
これにより、圧縮器31には、高い温度の熱媒体R1が供給されるので、圧縮器31で熱媒体R1を圧縮する際の熱効率が改善する。
流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が、圧縮器31に到達する前に、冷やされて凝縮しないようになっている。これにより、液体状態の熱媒体R1が、圧縮器31に供給されないので、凝縮して液体状態になった熱媒体R1が圧縮器31に供給される場合のように、圧縮器31の稼動に支障が生じない。
以上の通り、本実施形態にかかる車両用の空調装置1は、以下の構成を有している。
(1)空調装置1は、ヒートポンプシステム2と、液化防止部5と、を有している。
ヒートポンプシステム2では、熱媒体R1(冷媒)の循環路20に沿って、熱媒体R1の圧縮器31と、圧縮器31で圧縮された熱媒体R1の放熱器であるインターナルコンデンサ32と、インターナルコンデンサ32で放熱した熱媒体R1の膨張装置(膨張弁11、12)と、蒸発器361と、が設けられている。
蒸発器361は、循環路20での熱媒体R1の通流方向における圧縮器31よりも上流側に設けられている。
蒸発器361では、圧縮器31に吸引される熱媒体R1が、外気よりも高温度の熱媒体との間での熱交換により加熱されて蒸発する。
液化防止部5は、蒸発器361で加熱されて気体状態になった熱媒体R1が通流する流路24に設けられており、圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化を防止する。
このように構成すると、圧縮器31に吸引される熱媒体R1が、外気により冷やされて再液化することを好適に防止できる。
本実施形態にかかる車両用の空調装置1は、以下の構成を有している。
(2)蒸発器361では、圧縮器31に吸引される熱媒体R1が、エンジンENGの排熱(排気ガスG)との熱交換により加熱されて蒸発する。
エンジンENGの排気ガスは、外気よりも高温であり、外気との温度差が大きい。エンジンENGの排気ガスから回収される熱量は、外気から回収される熱量よりも多いので、圧縮器31に吸引される熱媒体R1により多くの熱量を受け渡すことができる。
本実施形態にかかる車両用の空調装置1は、以下の構成を有している。
(3)エンジンENGの排熱は、エンジンENGの排気ガスGの熱である。
蒸発器361では、ヒートパイプ40を用いて回収した排気ガスGの熱との熱交換により、圧縮器31に吸引される熱媒体R1が加熱されて蒸発する。
ヒートパイプ40で輸送することができる熱の温度の上限は、ヒートパイプ40に封入された熱媒体R2の物性(気化温度、分解温度)に応じて決まる。
よって、熱輸送の温度域を考慮して適切な熱媒体R2を選択することで、種々温度域において、適切に熱輸送を行える。
また、水に代えて、水よりも沸点が高い熱媒体R2を選択すると、水の場合よりも高い温度域での熱輸送が可能になる。
また、ヒートパイプ40での熱輸送に、ポンプなどの駆動装置を別途用意する必要がないので、ヒートパイプ40を設けるために、空調装置1が必要以上に大型化することを好適に防止できる。
本実施形態にかかる車両用の空調装置1は、以下の構成を有している。
(4)液化防止部5は、循環路20におけるインターナルコンデンサ32と膨張弁12(膨張装置)との間の領域にある流路23と、循環路20における蒸発器361と圧縮器31との間の領域にある流路24との間で熱交換を行う内部熱交換器である。
流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1は、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1よりも温度が高い。そのため、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1と、流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1との間で熱交換を行うと、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が加熱される。
これにより、圧縮器31に吸引される熱媒体R1を加熱して、熱媒体R1が圧縮器31到達する前に液化することを好適に防止できる。
(5)液化防止部5では、気体状態の熱媒体R1が通流する流路24が、液体状態の熱媒体R1が通流する流路23の内側に収容された二重管構造で設けられている。
このように構成すると、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が、流路23を通流する液体状態の熱媒体R1により、外気との熱交換が阻止された状態で、液体状態の熱媒体R1との熱交換で加熱される。
これにより、圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化をより確実に防止できる。
本実施形態にかかる車両用の空調装置1は、以下の構成を有している。
(6)蒸発器361とインターナルコンデンサ32との間にリキッドタンク34(気液分離器)が設けられている。
膨張弁12(膨張装置)は、開閉弁付きの温度自動膨張弁である。
このように構成すると、膨張弁12では、蒸発器361の出口側における熱媒体R1の過熱度が所定値に維持されるように、開度が自動的に調整される。
蒸発器361の出口側で過熱度を取ることができるので、圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化をより確実に防止できる。
なお、膨張弁12は、開閉弁の付いていない温度自動膨張弁であってもよい。この場合において、開閉弁は、接続路28に設けられていることが好ましい。
[空調装置1A]
前記した実施形態では、蒸発器361の入口(接続路28)と出口(接続路29)とに跨がって、熱媒体R1を減圧膨張させる膨張弁12が設けられている場合を例示した。
膨張弁12を、切替バルブ61と、オリフィス62と、気液分離装置65(アキュームレータ)とに代替した構成の空調装置1A(図6参照)としても良い。
始めに、図6に示す空調装置1Aにおける前記した空調装置1(図1参照)との相違点を説明する。
(a)空調装置1Aでは、外部熱交換器33と液化防止部5との間に、リキッドタンク34が設けられていない。
(b)空調装置1Aでは、エバポレータ35の入口(流路23)と出口(流路24)とに跨がる膨張弁11が設けられていない。代わりに、エバポレータ35の入口側の流路23に、切替バルブ63(開閉弁)とオリフィス64が設けられている。
(c)空調装置1Aでは、蒸発器361の入口(接続路28)と出口(接続路29)とに跨がる膨張弁12が設けられていない。代わりに、蒸発器361の入口側の接続路28に、切替バルブ61(開閉弁)とオリフィス62が設けられている。
(d)空調装置1Aでは、流路24における液化防止部5と、蒸発器361およびエバポレータ35との間の領域に、気液分離装置65(アキュムレータ)が設けられている。
(e)流路24における液化防止部5とエバポレータ35との間の領域は、気液分離装置65から見てエバポレータ35側の流路24aと、液化防止部5側の流路24bとに分かれている。蒸発器361の出口から延びる接続路29は、流路24aに接続されている。
空調装置1Aでは、暖房運転時や除湿暖房運転時に、制御装置10が、切替バルブ61を開いて、流路23内の液体状態の熱媒体R1を、蒸発器361側の接続路28に流入させる。
なお、制御装置10は、暖房運転時において、切替バルブ63を閉じて、流路23内の液体状態の熱媒体R1のエバポレータ35側への流入を阻止し、除湿暖房運転時に、切替バルブ63を開いて、流路23内の液体状態の熱媒体R1のエバポレータ35側への流入を許容する。
接続路28では、切替バルブ61と蒸発器361との間にオリフィス62(膨張装置)が設けられており、液体状態の熱媒体R1は、オリフィス62を通過する際に膨張して、蒸発器361での熱媒体R2との熱交換で加熱されて、蒸発する。
蒸発して気体状態になった熱媒体R1は、接続路29を通って流路24(流路24a)に流入し、流路24aと流路24bとの間に設けた気液分離装置65で気液に分離される。そして、気体状態の熱媒体R1は、流路24(流路24b)と液化防止部5を通って、圧縮器31に吸引される。
この空調装置1Aでも、流路24と流路23とに跨がって液化防止部5が設けられている。
そのため、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が、流路23を通流する液体状態の熱媒体R1との熱交換で加熱される。この際に、気体状態の熱媒体R1は、外気との熱交換が阻止された状態で、液体状態の熱媒体R1との間で熱交換が行われる。
これにより、圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化をより確実に防止できる。
変形例にかかる空調装置1Aは、以下の構成を有している。
(7)液化防止部5は、循環路20におけるインターナルコンデンサ32とオリフィス62(膨張装置)との間の領域にある流路23と、循環路20における蒸発器361と圧縮器31との間の領域にある流路24との間で熱交換を行う内部熱交換器である。
このように構成することによっても、流路24内を通流する気体状態の熱媒体R1と、流路23内を通流する液体状態の熱媒体R1との間での熱交換により、流路24を通流する気体状態の熱媒体R1が加熱される。
これにより、圧縮器31に吸引される熱媒体R1を加熱して、熱媒体R1が圧縮器31に到達する前に液化することを好適に防止できる。
変形例にかかる空調装置1Aは、以下の構成を有している。
(8)膨張装置は、オリフィス62である。
蒸発器361と圧縮器31との間に気液分離装置65が設けられている。
気液分離装置65と圧縮器31との間に液化防止部5が設けられている。
このように構成すると、オリフィス62と圧縮器31との間に気液分離装置65が設けられており、気液分離装置65と圧縮器31との間の流路24に、液化防止部5が設けられているので、圧縮器31に吸引される熱媒体R1の液化をより確実に防止できる。
これにより、凝縮して液体状態になった熱媒体R1が圧縮器31に供給されることを好適に防止できる。
[空調装置1B]
前記した実施形態では、ヒートパイプシステム4により回収したエンジンENGの排熱で、熱媒体R1を加熱、蒸発させる場合を例示した。
ヒートパイプシステム4に代えて、エンジンENGの冷却水回路7を用いて、熱媒体R1を加熱、蒸発させる構成の空調装置1Bとしても良い。
冷却水回路7は、エンジンENGの冷却水Wの循環路70を有している。循環路70には、ポンプPと、放熱部42とが設けられている。ポンプPが駆動されると、循環路70内の冷却水Wが、エンジンENGと放熱部42との間を循環する。
冷却水Wは、エンジンENGを通過する際に加熱される。加熱された冷却水Wは、熱交換部36の放熱部42を通過する際に、蒸発器361を通過するヒートポンプシステム2側の熱媒体R1との熱交換で冷却される。
これにより、蒸発器361では、熱媒体R1が熱交換により加熱されて、気体状態の熱媒体R1になる。
冷却水回路7には、吸熱部41が経路上に設けられた迂回路71が、三方弁V2、V3を介して接続されている。
制御装置10が、三方弁V2、V3を駆動して、冷却水Wの一部を迂回路71側を通過させると、迂回路71を通流する冷却水が、排熱回収器16と熱交換可能に設けられた吸熱部41で加熱される。
これにより、冷却水Wは、エンジンENGの排熱だけでなく、排気ガスGの排熱を利用して加熱される。
始動直後の冷却水Wの温度が低い期間には、排気ガスから回収した熱で冷却水Wを加熱することで、ヒートポンプシステム2側の熱媒体R1を、より短時間で加熱、蒸発させることができる。
変形例にかかる空調装置1Bは、以下の構成を有している。
(9)蒸発器361では、圧縮器31に吸引される熱媒体R1が、エンジンENGの冷却水Wとの熱交換により加熱される。
エンジンENGの冷却水Wは、外気よりも高温になるので、エンジンENGの冷却水Wは、外気との温度差が大きい。エンジンENGの冷却水Wから回収される熱量は、外気から回収される熱量よりも多いので、圧縮器31に吸引される熱媒体R1により多くの熱量を受け渡すことができる。
以上の通り、本件発明の実施形態および変形例を説明した。本件発明は、上記した実施形態及び変形例にのみ限定されない。本件発明の技術的な思想の範囲内で適宜変更可能である。
1、1A、1B 空調装置
2 ヒートポンプシステム
20 循環路
21〜26 流路
241 伝熱フィン
27 バイパス路
28、29 :接続路
31 圧縮器
32 インターナルコンデンサ(ヒータコア)
33 外部熱交換器(ラジエータ)
34 リキッドタンク(気液分離装置)
35 エバポレータ(クーラコア)
36 熱交換部
361 蒸発器
4 ヒートパイプシステム
40 ヒートパイプ
41 吸熱部
42 放熱部
5、5A 液化防止部
50 内部空間
51 基部
52、53 :底壁部
61、63 切替バルブ
62、64 オリフィス
65 気液分離装置(アキュムレータ)
7 冷却水回路
70 循環路
71 迂回路
10 制御装置
11、12 膨張弁
15 排気ガス管
16 排熱回収器
100 通流路
101 ミックスドア
110、120 :流路
Air 空気
ENG エンジン
G 排気ガス
P ポンプ
R1 熱媒体(冷媒)
R2 熱媒体
V1〜V3 三方弁
W 冷却水

Claims (8)

  1. 冷媒の循環路に沿って、冷媒の圧縮器と、前記圧縮器で圧縮された冷媒の放熱器と、前記放熱器で放熱した冷媒の膨張装置と、前記圧縮器に吸引される冷媒を、外気よりも高温度の熱媒体との熱交換で蒸発させる蒸発器と、が設けられたヒートポンプシステムと、
    前記循環路における前記蒸発器と前記圧縮器との間の領域に設けられて、前記圧縮器に吸引される冷媒の液化を防止する液化防止部と、を有することを特徴とする車両用の空調装置。
  2. 前記蒸発器では、前記圧縮器に吸引される冷媒が、エンジンの排熱との熱交換により加熱されて蒸発することを特徴とする請求項1に記載の車両用の空調装置。
  3. 前記排熱は、前記エンジンの排気ガスの熱であり、
    前記蒸発器では、ヒートパイプを用いて回収した前記排気ガスの熱との熱交換により、前記圧縮器に吸引される冷媒が加熱されて蒸発することを特徴とする請求項2に記載の車両用の空調装置。
  4. 前記排熱は、前記エンジンの冷却水の熱であり、
    前記蒸発器では、前記エンジンの冷却水との熱交換により、前記圧縮器に吸引される冷媒が加熱されて蒸発することを特徴とする請求項2に記載の車両用の空調装置。
  5. 前記液化防止部は、
    前記循環路における前記放熱器と前記膨張装置との間の領域と、前記循環路における前記蒸発器と前記圧縮器との間の領域との間で熱交換を行う内部熱交換器であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の車両用の空調装置。
  6. 前記液化防止部では、前記循環路における前記蒸発器と前記圧縮器との間の領域が、前記循環路における前記放熱器と前記膨張装置との間の領域内に収容された二重管構造で設けられていることを特徴とする請求項5に記載の車両用の空調装置。
  7. 前記蒸発器と前記放熱器との間に気液分離装置が設けられており、
    前記膨張装置は、温度自動膨張弁であることを特徴とする請求項1に記載の車両用の空調装置。
  8. 前記膨張装置は、オリフィスであり、
    前記蒸発器と前記圧縮器との間に気液分離装置が設けられており、
    前記気液分離装置と前記圧縮器との間に前記液化防止部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用の空調装置。
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