JP2020012930A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二成分現像方式が適用された画像形成装置において、キャリアの劣化状態を正確に判断できるようにする。【解決手段】モード制御部984は、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させる。モード制御部984は、前記周波数の変化量と、感光体ドラム20の表面における静電潜像が形成されていない潜像無領域が現像ローラー231と対向しているときに電流測定部973が測定した、像担持体と現像ローラーとの間を流れる電流値の変化量と、の関係に基づき、キャリアの劣化状態を判断する。【選択図】図2
Description
本発明は、二成分現像方式が適用された画像形成装置に関する。
従来から、感光体ドラム(像担持体)と現像装置と転写部材とを備え、シートに画像を形成する画像形成装置が知られている。このような画像形成装置では、感光体ドラム上に形成された静電潜像が現像装置によって顕在化され、感光体ドラム上にトナー像が形成される。そして、このトナー像が転写部材によってシートに転写される。また、静電潜像を顕在化し、トナー像を形成する現像技術として、トナー及びキャリアを含む現像剤を使用する二成分現像技術が知られている。
二成分現像では、印字枚数、環境変動、印字モード(1ジョブあたりの連続印字枚数)及び印字率等の影響を受けて、現像剤が劣化するという現象が見られる。その結果、画像濃度の低下、トナーかぶりの発生やトナー飛散の増加といった問題が発生する。このような問題に対応するため、従来、印字枚数、環境変動、印字モード及び印字率等から現像剤の劣化状態を予測し、トナー濃度、現像バイアス、感光体の表面電位、現像ローラーの回転速度、飛散トナーを回収する吸引ファンの出力等を調整し、画像濃度の低下やトナーかぶりの悪化、トナー飛散の悪化を抑制する技術が採用されていた。
しかしながら、これらの技術は、印字枚数、環境変動、印字モード及び印字率のそれぞれの条件下での予測を組み合わせたものに過ぎず、複数の条件が複合的に変化すると、現像剤の劣化状態を正確に予測することは困難であった。
このため、従来から、現像剤の劣化状態を表すものとして、トナーの帯電量を正確に予測する技術が提案されている。例えば、特許文献1乃至3では、現像剤を担持する現像ローラーに現像バイアスを印加している際に、感光体ドラムと現像ローラーとの間を流れる電流(以降、現像電流)の電流値が測定される。そして、当該測定された現像電流の電流値が、感光体ドラムに移動したトナーの電荷量であるものとして算出される。また、現像されたトナー層の画像濃度の測定結果からトナーの現像量が算出される。そして、このトナーの電荷量とトナーの現像量とからトナーの帯電量が算出される。
しかし、上記従来技術では、静電潜像が形成されていない領域(以降、潜像無領域)が現像ローラーと対向しているときに、トナーの移動が生じていないキャリア中を流れる電流(以降、キャリア電流)の電流値が、現像電流の電流値として測定される虞があった。このため、当該測定された現像電流の電流値を、現像ローラーから感光体ドラムに移動したトナーの電荷量であるものとして誤って算出し、当該誤って算出したトナーの電荷量を用いてトナーの帯電量を誤って算出する虞があった。
ここで、キャリア電流の電流値が一定値であれば、測定した現像電流の電流値から前記一定値分だけ除外した電流値をトナーの電荷量として算出すればよい。しかし、現像の機会が増え、現像剤が現像ローラーへ搬送される機会が増えると、トナーとキャリアとが擦れあうことで、キャリアが削れや汚染によって劣化する虞があった。その結果、キャリアの抵抗値やインピーダンスに変化が生じ、キャリア電流の電流値が一定値にならない虞があった。
このように、従来技術では、キャリアの劣化状態を正確に把握せず、測定した現像電流の電流値からキャリア電流の電流値を正確に除外していないため、トナーの電荷量を正確に算出することが困難であった。このため、トナーの帯電量を正確に予測できず、現像剤の劣化状態を正確に把握できない虞があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、二成分現像方式が適用された画像形成装置において、キャリアの劣化状態を正確に判断できるようにすることを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、回転され、表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面に前記静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体に対向して配置され、回転され、周面にトナー及びキャリアからなる現像剤を担持するとともに前記像担持体にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラーと、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを前記現像ローラーに印加可能な現像バイアス印加部と、前記像担持体と前記現像ローラーとの間を流れる電流の電流値を測定する電流測定部と、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させ、前記周波数の変化量と、前記像担持体の表面における前記静電潜像が形成されていない潜像無領域が前記現像ローラーと対向しているときに前記電流測定部が測定した電流値であるキャリア電流値の変化量と、の関係に基づき、前記キャリアの劣化状態を判断する判断部と、を備える。
現像ローラーと像担持体の表面における潜像無領域とが対向している場合に、現像ローラーと潜像無領域との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像ローラーに印加する現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させたとする。このとき、前記周波数の変化量と、潜像無領域と現像ローラーとの間を流れる電流の電流値であるキャリア電流値の変化量との関係が、キャリアの劣化状態に応じて異なることを発明者は知見した。
具体的には、キャリアは、抵抗とコンデンサとが並列に接続された並列回路によって表すことができる。現像バイアスの周波数が高くなると、前記並列回路に含まれるコンデンサのインピーダンスが低くなるため、キャリアのインピーダンスが低くなる。このため、周波数の増大に応じて、キャリア電流値は増大する。現像バイアスの周波数が低くなると、前記コンデンサのインピーダンスが高くなるため、キャリアのインピーダンスが高くなる。このため、周波数の減少に応じて、キャリア電流値は減少する。これらのことから、発明者は、周波数の変化量とキャリア電流値の変化量との関係が、傾きが正の直線で近似できることを知見した。
また、キャリアが削れるにつれて、前記並列回路に含まれる抵抗の抵抗値は小さくなり、キャリア電流値は大きくなる。このため、キャリアが削れるにつれて、前記直線の傾きが大きくなることを発明者は知見した。一方、キャリアが汚染されるにつれて、前記並列回路に含まれる抵抗の抵抗値は大きくなり、キャリア電流値は小さくなる。このため、キャリアが汚染されるにつれて、前記直線の傾きが小さくなることを発明者は知見した。
したがって、本構成によれば、発明者が知見したように、現像ローラーと潜像無領域とが対向している場合に、現像ローラーと像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させたときの、周波数の変化量とキャリア電流値の変化量との関係が、傾きが正の直線で近似でき、且つ、当該直線の傾きがキャリアの劣化状態に応じて異なることを利用して、キャリアの劣化状態を正確に判断することができる。
また、前記判断部は、前記周波数の変化量に対する前記キャリア電流値の変化量の関係を示す測定用直線の傾きが所定の基準傾きよりも大きいか否かに応じて、前記キャリアの劣化状態を判断してもよい。
本構成によれば、周波数の変化量に対するキャリア電流値の変化量の関係を示す測定用直線の傾きが所定の基準傾きよりも大きいか否かに応じて、キャリアの劣化状態を規則的に判別することができる。
また、前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも大きい程、削れによる前記キャリアの劣化が大きいと判断してもよい。
本構成によれば、上述した発明者の知見を利用して、前記測定用直線の傾きが基準傾きよりも大きい程、削れによるキャリアの劣化が大きいことを適切に判断することができる。
また、前記判断部は、前記測定用直線の傾きが、前記基準傾きよりも大きい所定の第一傾きよりも大きい場合、削れによる前記キャリアの寿命が訪れたと判断してもよい。
本構成によれば、上述した発明者の知見を利用して、前記測定用直線の傾きが基準傾きよりも大きい第一傾きよりも大きい場合、削れによるキャリアの劣化の度合が第一傾きに対応する度合よりも大きくなり、削れによるキャリアの寿命が訪れたことを適切に判断することができる。
また、前記第一傾きから前記測定用直線の傾きを減算して算出される第一差分と、前記キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命と、の関係を示す第一余命情報を予め格納する記憶部を備え、前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも大きく且つ前記第一傾き以下である場合、前記第一差分を算出し、前記キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命が、前記第一余命情報において前記算出した前記第一差分に対応付けられている余命であると判断してもよい。
本構成によれば、記憶部に予め格納されている第一余命情報を用いて、前記測定用直線の傾きが、削れによるキャリアの寿命が訪れたか否かの判断に用いられる第一傾きよりも、どの程度小さいかに応じて、削れによるキャリアの寿命が訪れるまでの余命を適切に把握することができる。
また、前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも小さい程、汚染による前記キャリアの劣化が大きいと判断してもよい。
本構成によれば、上述した発明者の知見を利用して、前記測定用直線の傾きが基準傾きよりも小さい程、汚染によるキャリアの劣化が大きいことを適切に判断することができる。
また、前記判断部は、前記測定用直線の傾きが、前記基準傾きよりも小さい所定の第二傾きよりも小さい場合、汚染による前記キャリアの寿命が訪れたと判断してもよい。
本構成によれば、上述した発明者の知見を利用して、前記測定用直線の傾きが基準傾きよりも小さい第二傾きよりも小さい場合、汚染によるキャリアの劣化の度合が第二傾きに対応する度合よりも大きくなり、汚染によるキャリアの寿命が訪れたことを適切に判断することができる。
また、前記測定用直線の傾きから前記第二傾きを減算して算出される第二差分と、前記キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命と、の関係を示す第二余命情報を予め格納する記憶部を備え、前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも小さく且つ前記第二傾き以上である場合、前記第二差分を算出し、前記キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命が、前記第二余命情報において前記算出した前記第二差分に対応付けられている余命であると判断してもよい。
本構成によれば、記憶部に予め格納されている第二余命情報を用いて、前記測定用直線の傾きが、汚染によるキャリアの寿命が訪れたか否かの判断に用いられる第二傾きよりも、どの程度大きいかに応じて、汚染によるキャリアの寿命が訪れるまでの余命を適切に把握することができる。
また、前前記基準傾きは、前記キャリアが劣化していない状態のときに得られる前記測定用直線の傾きに予め定められていてもよい。
本構成によれば、周波数の変化量に対するキャリア電流値の変化量の関係を示す測定用直線の傾きが、キャリアが劣化していない状態のときに得られる測定用直線の傾きよりも大きいか否かに応じて、キャリアの劣化状態を適切に判別することができる。
また、前記像担持体に形成された前記トナー像をシートに転写する転写装置を更に備え、前記判断部による前記キャリアの劣化状態の判断は、前記転写装置によって複数のシートに連続して前記トナー像が転写される場合における一のシートと後続の他のシートとの紙間に相当する時に行われてもよい。
本構成によれば、転写装置によって複数のシートに連続してトナー像が転写される場合における一のシートと後続の他のシートとの紙間に相当する、潜像無領域が現像ローラーと対向している期間を利用して、キャリアの劣化状態の判断を効率良く行うことができる。
または、シートに転写されるトナー像の画質を定めるパラメータを調整するキャリブレーション動作を実行する画像条件調整部を更に備え、前記キャリブレーション動作には、前記現像バイアスを変化させて、前記像担持体に複数の前記トナー像を形成させる動作が含まれ、前記判断部による前記キャリアの劣化状態の判断は、前記キャリブレーション動作の実行中における一のトナー像の形成時と後続の他のトナ像ーの形成時との間に相当する時に行われてもよい。
本構成によれば、画像条件調整部によるキャリブレーション動作の実行中における、一のトナー像の形成時と後続の他のトナー像の形成時との間に相当する、潜像無領域が現像ローラーと対向している期間を利用して、キャリアの劣化状態の判断を効率良く行うことができる。
また、本構成によれば、キャリブレーション動作による、シートに転写されるトナー像の画質を定めるパラメータの調整中にキャリアの劣化状態の判断が行われる。このため、調整済みのパラメータを用いてキャリアの劣化状態を適切に判断することができ、また、当該キャリアの劣化状態の判断結果を利用して、未調整のパラメータを適切に調整することができる。
本発明によれば、二成分現像方式が適用された画像形成装置において、キャリアの劣化状態を正確に判断することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る画像形成装置10について、図面に基づき詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置の一例として、タンデム方式のカラープリンタを例示する。画像形成装置は、例えば、複写機、ファクシミリ装置、及びこれらの複合機等であってもよい。また、画像形成装置は、単色(モノクロ)画像を形成するものでもよい。
図1は、画像形成装置10の内部構造を示す断面図である。この画像形成装置10は、箱形の筐体構造を備える装置本体11を備える。この装置本体11内には、シートPを給紙する給紙部12、給紙部12から給紙されたシートPに転写するトナー像を形成する画像形成部13、前記トナー像が一次転写される中間転写ユニット14(転写装置)、画像形成部13にトナーを補給するトナー補給部15、及び、シートP上に形成された未定着トナー像をシートPに定着する処理を施す定着部16が内装されている。さらに、装置本体11の上部には、定着部16で定着処理の施されたシートPが排紙される排紙部17が備えられている。
装置本体11の上面の適所には、シートPに対する出力条件等を入力操作するための操作パネル18が設けられている。この操作パネル18には、電源キーや出力条件を入力するためのタッチパネルや各種の操作キーが設けられている。
装置本体11内には、さらに、画像形成部13より右側位置に、上下方向に延びるシート搬送路111が形成されている。シート搬送路111には、適所にシートを搬送する搬送ローラー対112が設けられている。また、シートのスキュー矯正を行うと共に、後記する二次転写のニップ部に所定のタイミングでシートを送り込むレジストローラー対113が、シート搬送路111における前記ニップ部の上流側に設けられている。シート搬送路111は、シートPを給紙部12から排紙部17まで、画像形成部13及び定着部16を経由して搬送させる搬送路である。
給紙部12は、給紙トレイ121、ピックアップローラー122、及び給紙ローラー対123を備える。給紙トレイ121は、装置本体11の下方位置に挿脱可能に装着され、複数枚のシートPが積層されたシート束P1を貯留する。ピックアップローラー122は、給紙トレイ121に貯留されたシート束P1の最上面のシートPを1枚ずつ繰り出す。給紙ローラー対123は、ピックアップローラー122によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
給紙部12は、装置本体11の、図1に示す左側面に取り付けられる手差し給紙部を備える。手差し給紙部は、手差しトレイ124、ピックアップローラー125、及び給紙ローラー対126を備える。手差しトレイ124は、手差しされるシートPが載置されるトレイであり、手差しでシートPを給紙する際、図1に示すように、装置本体11の側面から開放される。ピックアップローラー125は、手差しトレイ124に載置されたシートPを繰り出す。給紙ローラー対126は、ピックアップローラー125によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
画像形成部13は、シートPに転写するトナー像を形成するものであって、異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成ユニットを備える。この画像形成ユニットとして、本実施形態では、後記する中間転写ベルト141の回転方向上流側から下流側に向けて(図1に示す左側から右側へ)順次配設された、マゼンタ(M)色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット13M、シアン(C)色の現像剤を用いるシアン用ユニット13C、イエロー(Y)色の現像剤を用いるイエロー用ユニット13Y、及びブラック(Bk)色の現像剤を用いるブラック用ユニット13Bkが備えられている。各ユニット13M、13C、13Y、13Bkは、それぞれ感光体ドラム20(像担持体)と、感光体ドラム20の周囲に配置された帯電装置21、現像装置23、一次転写ローラー24及びクリーニング装置25とを備える。また、各ユニット13M、13C、13Y、13Bk共通の露光装置22が、画像形成ユニットの下方に配置されている。
感光体ドラム20は、その軸回りに回転駆動され、その表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する。この感光体ドラム20としては、一例として、公知のアモルファスシリコン(α−Si)感光体ドラムや有機(OPC)感光体ドラムが用いられる。帯電装置21は、感光体ドラム20の表面を所定の帯電電位に均一に帯電する。帯電装置21は、帯電ローラーと、前記帯電ローラーに付着したトナーを除去するための帯電クリーニングブラシとを備える。露光装置22は、帯電装置21よりも感光体ドラム20の回転方向下流側に配置され、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラー等の各種の光学系機器を有する。露光装置22は、前記帯電電位に均一に帯電された感光体ドラム20の表面に、画像データに基づき変調された光を照射して露光することで、静電潜像を形成する。
現像装置23は、露光装置22よりも感光体ドラム20の回転方向下流側に配置されている。現像装置23は、現像ローラー231を含む。現像ローラー231は、所定の現像ニップ部NP(図3)において感光体ドラム20に対向して配置されている。現像ローラー231は、回転され、周面にトナー及びキャリアからなる現像剤を担持するとともに感光体ドラム20にトナーを供給することで前記トナー像を形成する。
一次転写ローラー24は、中間転写ユニット14に備えられている中間転写ベルト141を挟んで感光体ドラム20とニップ部を形成する。更に、一次転写ローラー24は、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写ベルト141上に一次転写する。クリーニング装置25は、トナー像転写後の感光体ドラム20の周面を清掃する。
中間転写ユニット14は、画像形成部13とトナー補給部15との間に設けられた空間に配置され、中間転写ベルト141と、図略のユニットフレームにて回転可能に支持された駆動ローラー142と、従動ローラー143と、バックアップローラー146と、を備える。中間転写ベルト141は、無端状のベルト状回転体であって、その周面側が各感光体ドラム20の周面にそれぞれ当接するように、駆動ローラー142及び従動ローラー143、146に架け渡されている。中間転写ベルト141は駆動ローラー142の回転により周回駆動される。従動ローラー143の近傍には、中間転写ベルト141の周面上に残存したトナーを除去するベルトクリーニング装置144が配置されている。
駆動ローラー142に対向して、中間転写ベルト141の外側には、二次転写ローラー145が配置されている。二次転写ローラー145は、中間転写ベルト141の周面に圧接されて、駆動ローラー142との間で転写ニップ部を形成している。中間転写ベルト141上に一次転写されたトナー像は、給紙部12から供給されるシートPに、転写ニップ部において二次転写される。すなわち、中間転写ユニット14及び二次転写ローラー145は、感光体ドラム20上に担持されたトナー像をシートPに転写する転写部として機能する。また、駆動ローラー142には、その周面を清掃するためのロールクリーナー200が配置されている。
トナー補給部15は、画像形成に用いられるトナーを貯留するものであり、本実施形態ではマゼンタ用トナーコンテナ15M、シアン用トナーコンテナ15C、イエロー用トナーコンテナ15Y及びブラック用トナーコンテナ15Bkを備える。これらトナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれM/C/Y/Bk各色の補給用トナーを貯留するものである。コンテナ底面に形成されたトナー排出口15Hから、M/C/Y/Bk各色に対応する画像形成ユニット13M、13C、13Y、13Bkの現像装置23に各色のトナーが補給される。
定着部16は、内部に加熱源を備えた加熱ローラー161と、加熱ローラー161に対向配置された定着ローラー162と、定着ローラー162と加熱ローラー161とに張架された定着ベルト163と、定着ベルト163を介して定着ローラー162と対向配置され定着ニップ部を形成する加圧ローラー164とを備えている。定着部16へ供給されたシートPは、前記定着ニップ部を通過することで、加熱加圧される。これにより、前記転写ニップ部でシートPに転写されたトナー像は、シートPに定着される。
排紙部17は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹部の底部に排紙されたシートPを受ける排紙トレイ171が形成されている。定着処理が施されたシートPは、定着部16の上部から延設されたシート搬送路111を経由して、排紙トレイ151へ向けて排紙される。
<現像装置について>
図2は、本実施形態に係る現像装置23の断面図及び制御部980の電気的構成を示したブロック図である。現像装置23は、現像ハウジング230と、現像ローラー231と、第1スクリューフィーダー232と、第2スクリューフィーダー233と、規制ブレード234とを備える。現像装置23には、二成分現像方式が適用されている。
図2は、本実施形態に係る現像装置23の断面図及び制御部980の電気的構成を示したブロック図である。現像装置23は、現像ハウジング230と、現像ローラー231と、第1スクリューフィーダー232と、第2スクリューフィーダー233と、規制ブレード234とを備える。現像装置23には、二成分現像方式が適用されている。
現像ハウジング230には、現像剤収容部230Hが備えられている。現像剤収容部230Hには、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤が収容されている。また、現像剤収容部230Hは、現像剤が現像ローラー231の軸方向の一端側から他端側に向かう第1搬送方向(図2の紙面と直交する方向、後から前に向かう方向)に搬送される第1搬送部230Aと、軸方向の両端部において第1搬送部230Aに連通され、第1搬送方向とは逆の第2搬送方向に現像剤が搬送される第2搬送部230Bとを含む。第1スクリューフィーダー232及び第2スクリューフィーダー233は、図2の矢印D22、D23方向に回転され、それぞれ、現像剤を第1搬送方向及び第2搬送方向に搬送する。特に、第1スクリューフィーダー232は、現像剤を第1搬送方向に搬送しながら、現像ローラー231に現像剤を供給する。現像剤に含まれるトナーは、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される間に、キャリアとの間で摩擦帯電する。一方、現像剤に含まれるキャリアは、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される間に、トナーとの摩擦によって、削れたり、汚染される虞がある。
現像ローラー231は、現像ニップ部NP(図3)において、感光体ドラム20に対向して配置されている。現像ローラー231は、回転されるスリーブ231Sと、スリーブ231Sの内部に固定配置された磁石231Mとを備える。磁石231Mは、S1、N1、S2、N2及びS3極を備える。N1極は主極とし機能し、S1極及びN2極は搬送極として機能し、S2極は剥離極として機能する。また、S3極は、汲み上げ極及び規制極として機能する。一例として、S1極、N1極、S2極、N2極及びS3極の磁束密度は、54mT、96mT、35mT、44mT及び45mTに設定される。現像ローラー231のスリーブ231Sは、図2の矢印D21方向に回転される。現像ローラー231は、回転され、現像ハウジング230内の現像剤を受け取って現像剤層を担持し、感光体ドラム20にトナーを供給する。尚、本実施形態では、現像ローラー231は、感光体ドラム20と対向する位置において、同方向(ウィズ方向)に回転する。
規制ブレード234(層厚規制部材)は、現像ローラー231に所定の間隔をおいて配置され、第1スクリューフィーダー232から現像ローラー231の周面上に供給された現像剤の層厚を規制する。
現像装置23を備える画像形成装置10は、更に、現像バイアス印加部971と、駆動部972と、電流測定部973と、制御部980とを備える。制御部980は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。
現像バイアス印加部971は、直流電源と交流電源とから構成され、後記のバイアス制御部982からの制御信号に基づき、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを現像ローラー231に印加する。
駆動部972は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、後記の駆動制御部981からの制御信号に応じて、現像動作時に、感光体ドラム20に加え、現像装置23内の現像ローラー231及び第1スクリューフィーダー232、第2スクリューフィーダー233を回転駆動させる。
電流測定部973は、電流計からなり、現像バイアス印加部971によって現像ローラー231に現像バイアスが印加されているときに、感光体ドラム20と現像ローラー231との間を流れる電流の電流値を測定する。電流測定部973によって測定された電流値は、制御部980によって参照される。
制御部980は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部981、バイアス制御部982、記憶部983、モード制御部984及び画像条件調整部985を備えるように機能する。
駆動制御部981は、駆動部972を制御して、現像ローラー231、第1スクリューフィーダー232、第2スクリューフィーダー233を回転駆動させる。また、駆動制御部981は、不図示の駆動機構を制御して、感光体ドラム20を回転駆動させる。
バイアス制御部982は、現像動作時に、現像バイアス印加部971を制御して、感光体ドラム20と現像ローラー231との間に直流電圧及び交流電圧の電位差を設ける。前記電位差によって、トナーが現像ローラー231から感光体ドラム20に移動される。
記憶部983は、駆動制御部981、バイアス制御部982、モード制御部984及び画像条件調整部985によって参照される各種の情報を記憶している。例えば、記憶部983には、現像ローラー231の回転数や環境に応じて調整される現像バイアスの値等が記憶されている。
また、記憶部983は、所定の基準傾きよりも大きい所定の第一傾きから、後記の近似直線(測定用直線)L(図7、図8)の傾きを減算して算出される第一差分と、キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命と、の関係を示す第一余命情報を予め格納している。基準傾きは、キャリアが劣化していない状態のときに得られる後記の近似直線L(図7、図8)の傾きに予め定められている。キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命は、例えば、キャリアが削れによる寿命を迎えるまでに、現像動作を正常に実行可能な回数や時間、トナー像を転写可能なシートの枚数(印字枚数)及び/又は印刷ジョブ数等に定められている。
また、記憶部983は、後記の近似直線L(図7、図8)の傾きから、前記基準傾きよりも小さい所定の第二傾きを減算して算出される第二差分と、キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命と、の関係を示す第二余命情報を予め格納している。キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命は、例えば、キャリアが汚染による寿命を迎えるまでに、現像動作を正常に実行可能な回数や時間、トナー像を転写可能なシートの枚数(印字枚数)及び/又は印刷ジョブ数等に定められている。
モード制御部984(判断部)は、劣化予測モードを実行する。モード制御部984は、劣化予測モードにおいて、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させる。そして、モード制御部984は、前記周波数の変化量と、感光体ドラム20の表面における静電潜像が形成されていない潜像無領域が現像ローラー231と対向しているときに電流測定部973が測定した電流値(以降、キャリア電流値)の変化量と、の関係に基づき、キャリアの劣化状態を判断する。
画像条件調整部985は、シートに転写されるトナー像の画質を定めるパラメータを調整するキャリブレーション動作を実行する。当該パラメータには、感光体ドラム20の回転速度、帯電装置21に感光体ドラム20の表面を帯電させるときの帯電電位、現像ローラー231に印加する現像バイアス、露光装置22に光を照射させるときの光量等が含まれる。
<二成分現像について>
以下、二成分現像について説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置10の現像動作の模式図、図4は、感光体ドラム20及び現像ローラー231の電位の大小関係を示す模式図である。
以下、二成分現像について説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置10の現像動作の模式図、図4は、感光体ドラム20及び現像ローラー231の電位の大小関係を示す模式図である。
図3に示すように、現像ローラー231と感光体ドラム20との間には、現像ニップ部NPが形成されている。現像ローラー231上に担持されるトナーTN及びキャリアCAは磁気ブラシを形成する。現像ニップ部NPにおいて、磁気ブラシからトナーTNが感光体ドラム20側に供給され、トナー像TIが形成される。
図4に示すように、感光体ドラム20の表面電位は、帯電装置21によって、背景部電位V0(V)に帯電される。その後、露光装置22によって露光光が照射されると、感光体ドラム20の表面電位が、印刷される画像に応じて背景部電位V0から最大で画像部電位VL(V)まで変化される。一方、現像ローラー231には、現像バイアスの直流電圧Vdcが印加されるとともに、直流電圧Vdcに不図示の交流電圧が重畳されている。
この場合、表面電位V0と現像バイアスの直流成分Vdcとの電位差が、感光体ドラム20の表面における潜像無領域へのトナーかぶりを抑制する電位差となる。一方、露光後の表面電位VLと現像バイアスの直流成分Vdcとの電位差が、感光体ドラム20の表面に形成された静電潜像に、プラス極性のトナーを移動させる現像電位差となる。更に、現像ローラー231に印加される交流電圧によって、現像ローラー231から感光体ドラム20へのトナーの移動が促進される。
個々のトナーは、現像ハウジング230内で循環搬送される間に、キャリアとの間で摩擦帯電する。各トナーの帯電量は、上記の現像バイアスによって感光体ドラム20側に移動するトナー量(現像量)に影響する。したがって、画像形成装置10においてトナーの帯電量が精度よく予測することが可能になると、印字枚数、環境変動、印字モード及び印字率等に応じて現像バイアスやトナー濃度を調整することで、良好な画質を維持することができる。このため、従来から、例えば上記特許文献1乃至3に記載のように、トナーの帯電量を正確に予測する技術が提案されている。
<従来技術の問題について>
上記提案されている技術を画像形成装置10に適用したとする。この場合、電流測定部973によって測定された、感光体ドラム20と現像ローラー231との間を流れる電流(以降、現像電流)の電流値が、現像ローラー231から感光体ドラム20に移動したトナーの電荷量であるものとして仮定される。また、画像形成装置10に濃度センサーが設けられ、当該濃度センサーによって、感光体ドラム20に形成されたトナー像の画像濃度が測定される。そして、当該測定結果からトナーの現像量が算出され、当該算出されたトナーの現像量と前記仮定されたトナーの電荷量とからトナーの帯電量が算出される。
上記提案されている技術を画像形成装置10に適用したとする。この場合、電流測定部973によって測定された、感光体ドラム20と現像ローラー231との間を流れる電流(以降、現像電流)の電流値が、現像ローラー231から感光体ドラム20に移動したトナーの電荷量であるものとして仮定される。また、画像形成装置10に濃度センサーが設けられ、当該濃度センサーによって、感光体ドラム20に形成されたトナー像の画像濃度が測定される。そして、当該測定結果からトナーの現像量が算出され、当該算出されたトナーの現像量と前記仮定されたトナーの電荷量とからトナーの帯電量が算出される。
この場合、潜像無領域が現像ローラーと対向しているときに、トナーの移動が生じていないキャリア中を流れる電流(以降、キャリア電流)の電流値(以降、キャリア電流値)が、電流測定部973によって現像電流の電流値(以降、現像電流値)として測定される虞がある。このため、測定された現像電流の電流値を、現像ローラー231から感光体ドラム20に移動したトナーの電荷量であるものとして誤って算出し、当該誤って算出したトナーの電荷量を用いてトナーの帯電量を誤って算出する虞がある。
ここで、キャリア電流の電流値が一定値であれば、測定した現像電流値から前記一定値分だけ除外した電流値をトナーの電荷量として算出すればよい。しかし、現像の機会が増え、現像剤が現像ローラー231へ循環搬送される機会が増えると、トナーとキャリアとが擦れあうことで、キャリアが削れや汚染によって劣化する虞がある。その結果、キャリアの抵抗値やインピーダンスに変化が生じ、キャリア電流の電流値が一定値にならない虞がある。
このように、上記提案されている技術を適用した場合、キャリアの劣化状態を正確に把握せず、測定した現像電流値からキャリア電流値を正確に除外していないために、トナーの電荷量を正確に算出することが困難である。このため、トナーの帯電量を正確に予測できず、現像剤の劣化状態を正確に把握できない虞がある。
また、上述のように、トナーの帯電量に問題がなく、感光体ドラム20に形成されるトナー像に問題が生じていなくても、キャリアが削れや汚染によって劣化している虞がある。この場合、キャリアが劣化していることを考慮せずに、そのまま現像動作を繰り返すと、近いうちにキャリアの寿命が訪れる虞がある。その結果、突然、トナーを正常に移動させることができなくなり、所望のトナー像が形成されなくなる虞がある。このため、キャリアの寿命が訪れる前に現像剤を入れ替える等の予防保全が行えるよう、キャリアの劣化状態を正確に把握することが望まれている。
<キャリアの劣化状態の判断について>
そこで、本発明者は、キャリアの劣化状態を正確に判断することについて鋭意検討を行った。具体的には、本発明者は、現像ローラー231と潜像無領域との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で、現像ローラー231に印加する現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた。その結果、本発明者は、前記周波数の変化量と、現像ローラー231と潜像無領域とが対向しているときに電流測定部973によって測定されたキャリア電流値の変化量と、の関係が、キャリアの劣化状態に応じて異なることを知見した。
そこで、本発明者は、キャリアの劣化状態を正確に判断することについて鋭意検討を行った。具体的には、本発明者は、現像ローラー231と潜像無領域との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で、現像ローラー231に印加する現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた。その結果、本発明者は、前記周波数の変化量と、現像ローラー231と潜像無領域とが対向しているときに電流測定部973によって測定されたキャリア電流値の変化量と、の関係が、キャリアの劣化状態に応じて異なることを知見した。
具体的には、本発明者は、キャリアの特性について以下のことを知見した。キャリアは、抵抗とコンデンサとが並列に接続された並列回路によって表すことができる。現像バイアスの周波数が高くなると、前記並列回路に含まれるコンデンサのインピーダンスが低くなるため、キャリアのインピーダンスが低くなる。このため、周波数の増大に応じて、キャリア電流値は増大する。一方、現像バイアスの周波数が低くなると、前記コンデンサのインピーダンスが高くなるため、キャリアのインピーダンスが高くなる。このため、周波数の減少に応じて、キャリア電流値は減少する。これらのことから、発明者は、周波数の変化量とキャリア電流値の変化量との関係が、傾きが正の直線(以降、近似直線)で近似できることを知見した。
また、上述のように、現像の機会が増え、現像剤が現像ローラー231へ循環搬送される機会が増えると、トナーとキャリアとが擦れあうことで、キャリアが削れや汚染によって劣化する虞がある。キャリアが削れるにつれて、前記並列回路に含まれる抵抗の抵抗値は小さくなり、キャリア電流値は大きくなる。このため、キャリアが削れるにつれて、前記近似直線の傾きは大きくなることを発明者は知見した。一方、キャリアが汚染されるにつれて、前記並列回路に含まれる抵抗の抵抗値は大きくなり、キャリア電流値は小さくなる。このため、キャリアが汚染されるにつれて、前記近似直線の傾きは小さくなることを発明者は知見した。
そこで、発明者は、知見した上記キャリアの特性を利用して、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた際の前記近似直線の傾きに基づき、キャリアの劣化状態を正確に判断することを想起した。
<キャリアの劣化予測モードについて>
以下、上記知見に基づく、キャリアの劣化状態を判断する動作である劣化予測モードについて説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置10において実行される劣化予測モードのフローチャートである。図6は、劣化予測モード時における現像バイアスの交流電圧の周波数f及びキャリア電流値Icの変化の一例を示す図である。図7は、近似直線Lの傾きと基準傾きと第一傾きとの関係の一例を示す図である。図8は、近似直線Lの傾きと基準傾きと第二傾きとの関係の一例を示す図である。
以下、上記知見に基づく、キャリアの劣化状態を判断する動作である劣化予測モードについて説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置10において実行される劣化予測モードのフローチャートである。図6は、劣化予測モード時における現像バイアスの交流電圧の周波数f及びキャリア電流値Icの変化の一例を示す図である。図7は、近似直線Lの傾きと基準傾きと第一傾きとの関係の一例を示す図である。図8は、近似直線Lの傾きと基準傾きと第二傾きとの関係の一例を示す図である。
図5及び図6に示すように、モード制御部984は、劣化予測モードを開始すると、現像バイアスの交流電圧の周波数fを変化させるための変数nをn=1に設定する(ステップS01)。
そして、モード制御部984は、駆動制御部981及びバイアス制御部982を制御して、感光体ドラム20を回転させ、予め設定された基準現像バイアスを印加した状態で、現像ローラー231を1回転以上回転させた後、現像バイアスの交流電圧の周波数fを第nの周波数fn(n=1)に設定する(ステップS02)。
当該基準現像バイアスは、劣化予測モードが直前の画像形成の履歴の影響を受けないために設定される。通常、この基準現像バイアス条件には、印字(画像形成)に使用する際のバイアスが適用される。また、基準現像バイアスとして直流電圧のみが適用されると、上記の履歴の解消効果が弱いので、直流電圧及び交流電圧が重畳的に適用されることが望ましい。ただし、ステップS02において、基準現像バイアスを印加した状態で現像ローラー231を1回転以上回転させる動作は、必須ではなく、省略してもよい。
次に、モード制御部984は、交流電圧の周波数が第nの周波数fnに設定された現像バイアスを現像ローラー231に印加させた状態で、現像ローラー231が潜像無領域に対向しているときに、電流測定部973によって、一定期間T、キャリア電流値Icnを測定させる(ステップS03)。
そして、モード制御部984は、第nの周波数fnの値と、前記一定期間T中に測定されたキャリア電流値Icnの代表値と、を対応付けて記憶部983に記憶する(ステップS04)。ここで、キャリア電流値Icnの代表値とは、例えば、一定期間T中に測定されたキャリア電流値Icnの平均値、最大値又は最小値等である。
次に、モード制御部984は、周波数に関する変数nが予め設定された規定回数Nと等しいか否かを判定する(ステップS05)。変数nが規定回数Nと等しくない場合(ステップS05でNO)、nの値が1つカウントアップされ(n=n+1、ステップS06)、ステップS02からステップS04までが繰り返される。尚、測定の精度を高くするためには、規定回数Nが2以上に設定されることが望ましく、3以上に設定されることが更に望ましい。尚、本実施形態では、規定回数Nが4に設定されているものとしている。
一方、変数nが規定回数Nと等しい場合(ステップS05でYES)、モード制御部984は、現像バイアスの交流電圧の周波数fの変化量とキャリア電流値Icの変化量との関係を示す近似直線Lの傾きを算出する(ステップS07)。
具体的には、ステップS07において、モード制御部984は、図7又は図8に示すように、横軸を周波数fの値とし、縦軸をキャリア電流値Icとする二次元座標系に、記憶部983に記憶されている、各周波数fnの値及び当該各周波数fnの値に対応付けられたキャリア電流値Icnの代表値が示すN個の点をプロットする。そして、モード制御部984は、当該N個の点の近傍を通る近似直線Lを導出し、当該導出した近似直線Lの傾きを算出する。
そして、モード制御部984は、ステップS07で算出した近似直線Lの傾きが所定の基準直線L0の傾き(基準傾き)よりも大きいか否かに応じて、キャリアの劣化状態を判断する(ステップS08)。これにより、キャリアの劣化状態を規則的に判別することができる。
ここで、基準直線L0は、現像剤を新品に交換した直後等、キャリアが劣化していない状態のときに、ステップS01からステップS07まで行うことで、当該ステップS07で得られる近似直線Lに定めればよい。尚、基準直線L0は、これに限らず、予め試験運転等において、ステップS01からステップS07までと同様の動作を行うことで定めてもよい。この場合、当該基準直線L0の傾きをROM等に予め記憶し、ステップS08で用いればよい。
例えば、ステップS07において、図7に示す近似直線Lが算出されたとする。この場合、ステップS08において、モード制御部984は、近似直線Lの傾きが基準直線L0の傾き(以降、基準傾き)よりも大きいので、キャリアが削れによって劣化していると判断する。また、モード制御部984は、近似直線Lの傾きが基準傾きよりも大きい程、削れによるキャリアの劣化が大きいと判断する。つまり、モード制御部984は、近似直線Lの傾きと基準傾きとの差分の絶対値を、削れによるキャリアの劣化の度合と判断する。
一方、ステップS07において、図8に示す近似直線Lが算出されたとする。この場合、ステップS08において、モード制御部984は、近似直線Lの傾きが基準傾きよりも小さいので、キャリアが汚染によって劣化していると判断する。また、モード制御部984は、近似直線Lの傾きが基準傾きよりも小さい程、汚染によるキャリアの劣化が大きいと判断する。つまり、モード制御部984は、近似直線Lの傾きと基準傾きとの差分の絶対値を、汚染によるキャリアの劣化の度合と判断する。
ステップS08の後、モード制御部984は、キャリアに寿命が訪れたか否かを判断する(ステップS09)。
例えば、ステップS07において図7に示す近似直線Lが算出され、ステップS08において、キャリアが削れによって劣化していると判断されたとする。この場合、ステップS09において、モード制御部984は、近似直線Lの傾きと、基準傾きよりも大きい傾きの所定の第一直線L1の傾き(以降、第一傾き)と、に基づき、削れによるキャリアの寿命が訪れたか否かを判断する。
ここで、第一直線L1は、予め試験運転等において、削れによる寿命が訪れたキャリアを用いてステップS01からステップS07まで行うことで、当該ステップS07で得られた近似直線Lに定められている。当該第一直線L1の傾きは、ROM等に予め記憶され、ステップS09で用いられる。
例えば、図7に示すように、近似直線Lの傾きが、基準傾きよりも大きいが、第一傾き以下である場合、モード制御部984は、削れによるキャリアの寿命は訪れていないと判断する(ステップS09でNO)。一方、近似直線Lの傾きが、基準傾きよりも大きく、且つ、第一傾きよりも大きい場合、モード制御部984は、削れによるキャリアの寿命が訪れたと判断する(ステップS09でYES)。これにより、削れによるキャリアの劣化の度合が、第一傾きに対応する度合よりも大きくなり、削れによるキャリアの寿命が訪れたことを適切に判断することができる。
一方、ステップS07において図8に示す近似直線Lが算出され、ステップS08において、キャリアが汚染によって劣化していると判断されたとする。この場合、ステップS09において、モード制御部984は、近似直線Lの傾きと、基準傾きよりも小さい傾きの所定の第二直線L2の傾き(以降、第二傾き)と、に基づき、汚染によるキャリアの寿命が訪れたか否かを判断する。
ここで、第二直線L2は、予め試験運転等において、汚染による寿命が訪れたキャリアを用いてステップS01からステップS07まで行うことで、当該ステップS07で得られた近似直線Lに定められている。当該第二直線L2の傾きは、ROM等に予め記憶され、ステップS09で用いられる。
例えば、図8に示すように、近似直線Lの傾きが、基準傾きよりも小さいが、第二傾き以上である場合、モード制御部984は、汚染によるキャリアの寿命は訪れていないと判断する(ステップS09でNO)。一方、近似直線Lの傾きが、基準傾きよりも小さく、且つ、第二傾きよりも小さい場合、モード制御部984は、汚染によるキャリアの寿命が訪れたと判断する(ステップS09でYES)。これにより、汚染によるキャリアの劣化の度合が、第二傾きに対応する度合よりも小さくなり、汚染によるキャリアの寿命が訪れたことを適切に判断することができる。
そして、モード制御部984は、ステップS09において、削れによるキャリアの寿命が訪れたと判断した場合、又は、汚染によるキャリアの寿命が訪れたと判断した場合(ステップS09でYES)、操作パネル18に、現像装置23の交換や現像剤の交換を促すメッセージを表示させ(ステップS10)、劣化予測モードを終了する。
一方、モード制御部984は、ステップS09において、削れによるキャリアの寿命が訪れていないと判断した場合、又は、汚染によるキャリアの寿命が訪れていないと判断した場合(ステップS09でNO)、操作パネル18に、キャリアに寿命が訪れるまでの余命を示すメッセージを表示させ(ステップS11)、劣化予測モードを終了する。
例えば、図7に示すように、ステップS07で算出された近似直線Lの傾きが、基準傾きよりも大きく、且つ、第一傾き以下であり、ステップS09において、削れによるキャリアの寿命は訪れていないと判断されたとする。この場合、モード制御部984は、ステップS11において、第一傾きから近似直線Lの傾きを減算した結果である第一差分を算出する。そして、モード制御部984は、キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命が、記憶部983に記憶されている第一余命情報において、当該算出した第一差分に対応付けられている余命であると判断し、当該余命を示すメッセージを操作パネル18に表示させる。
これにより、記憶部983に予め格納されている第一余命情報を用いて、近似直線Lの傾きが、削れによるキャリアの寿命が訪れたか否かの判断に用いられる第一傾きよりも、どの程度小さいかに応じて、削れによるキャリアの寿命が訪れるまでの余命を適切に把握することができる。
一方、図8に示すように、ステップS07で算出された近似直線Lの傾きが、基準傾きよりも小さく、且つ、第二傾き以上であり、ステップS09において、汚染によるキャリアの寿命は訪れていないと判断されたとする。この場合、モード制御部984は、ステップS11において、近似直線Lの傾きから第二傾きを減算した結果である第二差分を算出する。そして、モード制御部984は、キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命が、記憶部983に記憶されている第二余命情報において、当該算出した第二差分に対応付けられている余命であると判断し、当該余命を示すメッセージを操作パネル18に表示させる。
これにより、記憶部983に予め格納されている第二余命情報を用いて、近似直線Lの傾きが、汚染によるキャリアの寿命が訪れたか否かの判断に用いられる第二傾きよりも、どの程度大きいかに応じて、汚染によるキャリアの寿命が訪れるまでの余命を適切に把握することができる。
以上のように、劣化予測モードでは、発明者が知見したように、現像ローラー231と潜像無領域とが対向している場合に、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数fを変化させたときの、周波数fの変化量とキャリア電流値Icの変化量との関係が、傾きが正の近似直線Lで近似でき、且つ、当該近似直線Lの傾きがキャリアの劣化状態に応じて異なることを利用して、キャリアの劣化状態を正確に判断することができる。
<劣化予測モードの実行タイミングについて>
以下、劣化予測モードの実行タイミングについて説明する。劣化予測モードは、操作パネル18を用いて入力された指示に従って手動で開始される。又は、劣化予測モードは、所定のタイミングで自動的に開始される。例えば、劣化予測モードは、中間転写ユニット14によって複数のシートに連続してトナー像が転写される場合における、一のシートと後続の他のシートとの紙間に相当する時に行われることが望ましい。
以下、劣化予測モードの実行タイミングについて説明する。劣化予測モードは、操作パネル18を用いて入力された指示に従って手動で開始される。又は、劣化予測モードは、所定のタイミングで自動的に開始される。例えば、劣化予測モードは、中間転写ユニット14によって複数のシートに連続してトナー像が転写される場合における、一のシートと後続の他のシートとの紙間に相当する時に行われることが望ましい。
この場合、中間転写ユニット14によって複数のシートに連続してトナー像が転写される場合における一のシートと後続の他のシートとの紙間に相当する、潜像無領域が現像ローラー231と対向している期間を利用して、キャリアの劣化状態の判断を効率良く行うことができる。
これに限らず、劣化予測モードは、画像条件調整部985によるキャリブレーション動作の実行中に行われてもよい。当該キャリブレーション動作には、現像バイアスを変化させて、感光体ドラム20に複数のトナー像を形成させる動作が含まれる。具体的には、劣化予測モードは、キャリブレーション動作の実行中における一のトナー像の形成時と後続の他のトナ像ーの形成時との間に相当する時に行われることが望ましい。
この場合、キャリブレーション動作の実行中における、一のトナー像の形成時と後続の他のトナー像の形成時との間に相当する、潜像無領域が現像ローラー231と対向している期間を利用して、キャリアの劣化状態の判断を効率良く行うことができる。
また、キャリブレーション動作による、シートに転写されるトナー像の画質を定めるパラメータの調整中にキャリアの劣化状態の判断が行われる。このため、調整済みのパラメータを用いてキャリアの劣化状態を適切に判断することができ、また、当該キャリアの劣化状態の判断結果を利用して、未調整のパラメータを適切に調整することができる。
更に、劣化予測モードが、画像形成装置10が製造後に工場から出荷される時と、画像形成装置10の使用場所において実行される本体セットアップ時に、実行されるようにしてもよい。この場合、画像形成装置10の休止期間中に変化したキャリアの劣化状態を把握する事ができる。
<変形実施形態について>
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取り得る。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取り得る。
(1)現像ローラー231の表面は、例えば、ローレット溝加工が施されたもの、凹形状(ディンプル)を有するもの、又は、ブラスト加工が施されたものであってよい。
(2)記憶部983に第一余命情報及び/又は第二余命情報を記憶しないようにしてもよい。記憶部983に第一余命情報が記憶されていない場合、ステップS11において、キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命を表示しないようにしてもよい。記憶部983に第二余命情報が記憶されていない場合、ステップS11において、キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命を表示しないようにしてもよい。記憶部983に第一余命情報及び第二余命情報が記憶されていない場合、ステップS11を省略してもよい。
(3)ステップS08において、モード制御部984が、キャリアが削れによって劣化していると判断したとする。この場合、ステップS09以降を省略し、ステップS08で判断した、削れによるキャリアの劣化の度合を示すメッセージを、操作パネル18に表示させるようにしてもよい。同様に、ステップS08において、モード制御部984が、キャリアが汚染によって劣化していると判断した場合に、ステップS09以降を省略し、ステップS08で判断した、汚染によるキャリアの劣化の度合を示すメッセージを、操作パネル18に表示させるようにしてもよい。
(4)ステップS08において、モード制御部984が、汚れ及び/又は汚染によるキャリアの劣化の度合を判断しないようにしてもよい。
(5)図1のように画像形成装置10が複数の現像装置23を有する場合、上記実施形態に係る劣化予測モードを1つもしくは2つの現像装置23で行い、その結果を他の現像装置23で利用してもよい。
10 画像形成装置
14 中間転写ユニット(転写装置)
20 感光体ドラム(像担持体)
22 露光装置
23 現像装置
231 現像ローラー
971 現像バイアス印加部
972 駆動部
973 電流測定部
980 制御部
981 駆動制御部
982 バイアス制御部
983 記憶部
984 モード制御部(判断部)
985 画像条件調整部
Ic キャリア電流値
L 近似直線(測定用直線)
L0 基準直線
L1 第一直線
L2 第二直線
f 周波数
14 中間転写ユニット(転写装置)
20 感光体ドラム(像担持体)
22 露光装置
23 現像装置
231 現像ローラー
971 現像バイアス印加部
972 駆動部
973 電流測定部
980 制御部
981 駆動制御部
982 バイアス制御部
983 記憶部
984 モード制御部(判断部)
985 画像条件調整部
Ic キャリア電流値
L 近似直線(測定用直線)
L0 基準直線
L1 第一直線
L2 第二直線
f 周波数
Claims (11)
- 回転され、表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体の表面に前記静電潜像を形成する露光装置と、
前記像担持体に対向して配置され、回転され、周面にトナー及びキャリアからなる現像剤を担持するとともに前記像担持体にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラーと、
直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを前記現像ローラーに印加可能な現像バイアス印加部と、
前記像担持体と前記現像ローラーとの間を流れる電流値を測定する電流測定部と、
前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させ、前記周波数の変化量と、前記像担持体の表面における前記静電潜像が形成されていない潜像無領域が前記現像ローラーと対向しているときに前記電流測定部が測定した電流値であるキャリア電流値の変化量と、の関係に基づき、前記キャリアの劣化状態を判断する判断部と、
を備える画像形成装置。 - 前記判断部は、前記周波数の変化量に対する前記キャリア電流値の変化量の関係を示す測定用直線の傾きが所定の基準傾きよりも大きいか否かに応じて、前記キャリアの劣化状態を判断する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも大きい程、削れによる前記キャリアの劣化が大きいと判断する
請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記判断部は、前記測定用直線の傾きが、前記基準傾きよりも大きい所定の第一傾きよりも大きい場合、削れによる前記キャリアの寿命が訪れたと判断する
請求項2又は3に記載の画像形成装置。 - 前記第一傾きから前記測定用直線の傾きを減算して算出される第一差分と、前記キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命と、の関係を示す第一余命情報を予め格納する記憶部を備え、
前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも大きく且つ前記第一傾き以下である場合、前記第一差分を算出し、前記キャリアが削れによる寿命を迎えるまでの余命が、前記第一余命情報において前記算出した前記第一差分に対応付けられている余命であると判断する
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも小さい程、汚染による前記キャリアの劣化が大きいと判断する
請求項2から5の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記判断部は、前記測定用直線の傾きが、前記基準傾きよりも小さい所定の第二傾きよりも小さい場合、汚染による前記キャリアの寿命が訪れたと判断する
請求項2から6の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記測定用直線の傾きから前記第二傾きを減算して算出される第二差分と、前記キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命と、の関係を示す第二余命情報を予め格納する記憶部を備え、
前記判断部は、前記測定用直線の傾きが前記基準傾きよりも小さく且つ前記第二傾き以上である場合、前記第二差分を算出し、前記キャリアが汚染による寿命を迎えるまでの余命が、前記第二余命情報において前記算出した前記第二差分に対応付けられている余命であると判断する
請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記基準傾きは、前記キャリアが劣化していない状態のときに得られる前記測定用直線の傾きに予め定められている
請求項2から8の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体に形成された前記トナー像をシートに転写する転写装置を更に備え、
前記判断部による前記キャリアの劣化状態の判断は、前記転写装置によって複数のシートに連続して前記トナー像が転写される場合における一のシートと後続の他のシートとの紙間に相当する時に行われる
請求項1から9の何れか一項に記載の画像形成装置。 - シートに転写されるトナー像の画質を定めるパラメータを調整するキャリブレーション動作を実行する画像条件調整部を更に備え、
前記キャリブレーション動作には、前記現像バイアスを変化させて、前記像担持体に複数の前記トナー像を形成させる動作が含まれ、
前記判断部による前記キャリアの劣化状態の判断は、前記キャリブレーション動作の実行中における一のトナー像の形成時と後続の他のトナ像ーの形成時との間に相当する時に行われる
請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018133990A JP2020012930A (ja) | 2018-07-17 | 2018-07-17 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018133990A JP2020012930A (ja) | 2018-07-17 | 2018-07-17 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020012930A true JP2020012930A (ja) | 2020-01-23 |
Family
ID=69170966
Family Applications (1)
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JP2018133990A Pending JP2020012930A (ja) | 2018-07-17 | 2018-07-17 | 画像形成装置 |
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JP (1) | JP2020012930A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113267975A (zh) * | 2020-02-14 | 2021-08-17 | 京瓷办公信息系统株式会社 | 图像形成装置 |
-
2018
- 2018-07-17 JP JP2018133990A patent/JP2020012930A/ja active Pending
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