向きの検出は、一般に、2つの異なる符号化光シグネチャ(coded light signature)がカメラの視野内にあることを必要とする(位置が位置データベースからも知られる場合には、画像内の2つの異なる光の位置が、カメラがそれらをどの方向から見ているかを検出器に伝える)。現在、照明器具ごとに1つのIDでは、これは、2つの照明器具がカメラの視野内にあることを必要とする。向きが問題にならない(又は唯一の問題ではない)場合でも、(例えば、三角測量、三辺測量、多辺測量又はフィンガープリント法を可能にするよう)2つ以上のコードが視野内にない限り、より高い位置決め精度は得られない。あるいはより広くは、例えばデュアルデータチャネルを並行して供給するために、一度に検出され得る3つ以上のコードを発することが望ましい他のアプリケーションがあり得る。
複数ランプ器具(multi-lamp fixtures)では、隣接するランプは、多くの場合、(例えばTLEDの場合のように)細長い形状をしており、且つ互いに平行であり、従って、互いに近い。これは、符号化光検出には好ましくない。なぜなら、本発明者は、経験から、検出ソフトウェアが隣接する平行な細長い管から異なるコードを検出するのは困難であることを見出したからである。また、コードが互いに近い場合は向きを正確に導き出すことができないことから、これは、位置決めには好ましくない。これら又は他の形状のランプでは他の問題も経験され得る。例えば、必ずしも、複数の照明器具が検出器(例えばカメラ)の視野内にない。また、幾つかの照明器具が単一のランプしかとらないか、あるいは照明器具内のランプのうちの1つだけが符号化光発光体であるかもしれない。それ故、視野内には単一の符号化ランプしかないかもしれない。
従来、上記のような要因は、多くの場合、任意の所与の時間に単一の信号しか発せられることができない又は検出されることができないことを意味するであろう。更に、符号化光ランプは、非符号化光ランプよりも高価であり、従って、複数ランプ器具内に符号化光ランプを1つしか持たないことが好ましい場合がある。
上記の理由又は他の理由のいずれかのために、単一のランプから2つ(又は2つより多く)の異なる符号化光信号を発するものを提供することは望ましいだろう。(排他的ではないが、とりわけ、屋内測位のために利用される場合)符号化光検出のための重要な性能指標は検出時間である。一般に、(目に見えるフリッカの発生を防止するために)変調度は小さいことから、符号化光検出は、例えば電源リップル(mains ripple)に起因するノイズによって容易に妨げられる。検出されているランプからの電源リップルと他のランプからの電源リップルとの両方が妨げとなり得る。更に、異なるランプから発せられる光の間の干渉も、検出において困難をもたらし得る。このような要因のために、一般的な符号化光検出器は、時として、正しいコードが受信される(CRCによって確認される)まで、コードを検出しようとする試みを何度かやり直す必要がある。
それ故、同じランプに2つのコードを含めることは、セグメントが非常に接近している状態では、セグメント間の干渉が検出を遅くする可能性があるという点で、より一層問題をもたらす。
本開示の或る態様によれば、ランプであり、前記ランプを照明器具に前記照明器具の相補コネクタ(complementary connector)を介して取り外し可能に接続するための機械的コネクタを含み、更に、複数の発光セグメントを各々前記ランプ内の異なる位置に含むランプであって、前記ランプ内の前記発光セグメントの各々が、異なる個別コードを送信するよう変調された照明を発するよう動作可能であるランプと、異なる前記発光セグメントの前記コードを制御するよう構成されるコントローラであって、前記コードが、前記コードのより速い検出のために前記コード間に所定の関係を有するコントローラとを有する照明装置であって、前記所定の関係が、或る個別コードが別の個別コードの既知の関数であるような数学的関係である照明装置が提供される。
単に任意の2つのコードを発するのではなく、むしろコード間に(例えば、一方がNであり、他方がN+1である)所定の関係を有するよう明示的に制御されるコードを発することによって、次いで、この関係が前記デコーダにおいても既知であることによって、これは、有利なことには、同じランプ内から発せられる場合でも、前記2つのコードの各々のより速い検出を可能にする。上述のように、近くに配置された発光体間の干渉は、検出を困難にする。しかしながら、前記デコーダが前記コードについて所定の知識(例えば、前記コードは、おそらく、N+1又はN-1であるという知識)を持っている場合には、これは検出速度を上げる。なぜなら、前記コードが或る特定の値を持つかどうかのチェックは、値がどんなものでもあり得る場合の値の識別よりも速いからである。
実施例においては、前記コードの各々は、数値であってもよく、前記所定の関係は、数値関係であってもよい。
実施例においては、前記発光セグメントは、2つのセグメント、第1セグメント及び第2セグメントから成ってもよく、前記関係は、前記第2セグメントの前記コードが、前記第1セグメントの前記コードに所定の値をプラス若しくはマイナスしたものであるという関係であってもよい。あるいは、実施例においては、前記発光セグメントは、2つより多いセグメントから成ってもよく、前記関係は、前記複数のセグメントの前記コードが互いに対して線形のシーケンスに従うという関係であってもよい。
実施例においては、前記発光セグメントは、2つのセグメント、第1セグメント及び第2セグメントから成ってもよく、前記コードの各々は、発せられる前記照明に変調される個別波形によって表されてもよく、前記関係は、前記第2セグメントの前記コードを表す前記波形は、前記第1セグメントの前記コードを表す前記波形の逆であるという関係であってもよい。
実施例においては、前記コントローラは、前記コードのタイミングを制御するよう動作可能であってもよく、前記コードが時間的に重ならないような異なる時間に前記異なる発光セグメントから送信されるよう前記コードを制御するよう構成されてもよい。
実施例においては、前記コントローラは、発光が時間的に重ならないような異なる時間に発せられるよう前記異なる発光セグメントからの前記照明を制御するよう構成されてもよい。
実施例においては、前記コントローラは、間に休止を挟んで前記異なる発光セグメントから送信されるよう前記コードを制御するよう構成されてもよく、又は間に休止を挟んで前記異なる発光セグメントから発せられるよう前記照明を制御するよう構成されてもよい。
実施例においては、前記発光セグメントは、非照明放射領域が前記発光セグメントを分離するようにして構成されてもよい。
実施例においては、前記ランプは、透明な、半透明な又は拡散性の外側のケーシングを更に有してもよく、前記照明は、前記ケーシングを通して発せられ、前記ケーシングは、前記発光セグメントが入れられるキャビティを形成してもよく、前記複数の発光セグメントは、同じケーシングに一緒に入れられる。
実施例においては、前記機械的コネクタは、前記照明を発するよう前記ランプ内の前記発光セグメントに給電するために前記照明器具の電力供給回路から電力を受け取るよう構成されてもよく、前記複数の発光セグメントは、前記コネクタを介して前記電力を受け取るよう構成される。
実施例においては、前記機械的コネクタは、プラグであってもよく、且つ前記照明器具のソケットに差し込むためのものであってもよい(即ち、前記相補コネクタはソケットである)。
実施例においては、前記コントローラは前記ランプに組み込まれてもよい。
実施例においては、前記ランプは、LEDベースのランプを含んでもよく、前記発光セグメントの各々は、1つ以上のLEDを含む。
実施例においては、前記ランプは、蛍光灯用に設計された照明器具に後付け可能な、後付け可能なLEDベースのランプの形態を取ってもよい。
本明細書において開示される別の態様によれば、ランプであって、複数の発光セグメントを各々前記ランプ内の異なる位置に含むランプの画像を取り込むためのカメラであって、前記ランプ内の前記発光セグメントの各々が、異なる個別コードを送信するよう変調された照明を発するよう動作可能であるカメラと、前記カメラによって取り込まれた前記ランプの前記画像から前記コードの検出をし、前記コードの前記検出を前記コード間の所定の関係に基づいて実施するよう構成されるデコーダとを有する検出装置であって、前記所定の関係が、或る個別コードが別の個別コードの既知の関数であるような数学的関係である検出装置が提供される。
実施例においては、前記コードの各々は、数値であってもよく、前記所定の関係は、数値関係であってもよく、その場合には、前記デコーダは、前記コードの前記検出を所定の前記数値関係に基づいて実施するよう構成される。
実施例においては、前記発光セグメントは、2つのセグメント、第1セグメント及び第2セグメントから成り、前記関係は、前記第2セグメントの前記コードが、前記第1セグメントの前記コードに所定の値をプラス若しくはマイナスしたものであるという関係であってもよく、又は前記発光セグメントは、2つより多いセグメントから成り、前記関係は、前記複数のセグメントの前記コードが互いに対して線形のシーケンスに従うという関係であってもよい。このような場合には、前記デコーダは、前記コードの前記検出を、前記コードは前記所定の値又は線形のシーケンスによって互いにオフセットされているという所定の知識に基づいて実施するように構成される。
実施例においては、前記発光セグメントは、2つのセグメント、第1セグメント及び第2セグメントから成り、前記コードの各々は、発せられる前記照明に変調される個別波形によって表され、前記関係は、前記第2セグメントの前記コードを表す前記波形は、前記第1セグメントの前記コードを表す前記波形の逆であるという関係であってもよい。このような場合には、前記デコーダは、前記コードの前記検出を、第2のものは第1のものの逆であるという所定の知識に基づいて実施するように構成される。
実施例においては、前記コードが、前記コードが時間的に重ならないような異なる時間に前記異なる発光セグメントから送信されてもよく、又は前記異なる発光セグメントからの前記照明が、発光が時間的に重ならないような異なる時間に発せられてもよい。このような場合には、前記デコーダは、異なる送信又は発光時間に少なくとも部分的に基づいて前記コードを識別するよう構成されてもよい。
実施例においては、前記コードが、前記異なる発光セグメントから間に休止を挟んで送信されてもよく、又は前記照明が、前記異なる発光セグメントから間に休止を挟んで発せられてもよい。このような場合には、前記デコーダは、送信又は発光時間の間の前記休止に少なくとも部分的に基づいて前記コードを識別するよう構成されてもよい。
実施例においては、前記発光セグメントは、非照明放射領域が前記発光セグメントを分離するようにして構成されてもよく、前記デコーダは、非照明放射領域に少なくとも部分的に基づいて前記コードを識別するよう構成されてもよい。
実施例においては、前記コントローラは、更に、前記個別コードに基づいて個別の冗長データ(例えば、CRCデータ)を発するよう前記セグメントを制御するよう構成される。実施例においては、前記検出装置の前記デコーダは、前記冗長データを用いて前記セグメントの各々からの前記個別コードの適切な受信を確認するよう(例えば、個別のCRCデータに基づいてCRCチェックを実施するよう)構成される。
本明細書において開示される別の態様によれば、前記ランプの前記機械的コネクタ及び前記照明器具の相補コネクタを介して前記照明器具に接続される前記照明装置と、カメラ及びデコーダを含む検出装置であって、前記デコーダが、前記カメラによって取り込まれた前記ランプの画像から前記コードの検出をし、前記コードの前記検出を前記コード間の前記所定の関係に基づいて実施するよう構成される検出装置とを有するシステムが提供される。
本明細書において開示される別の態様によれば、ランプであって、複数の発光セグメントを各々前記ランプ内の異なる位置に含むランプを、前記発光セグメントの各々に給電するために電力を供給する照明器具に接続するステップと、異なる個別コードを送信するよう変調された照明を発するよう前記ランプ内の前記発光セグメントの各々を制御するステップであって、前記制御するステップが、異なる前記発光セグメントの前記コードを、前記コードのより速い検出のために前記コード間に所定の関係を有するように制御するステップを含み、前記所定の関係が、或る個別コードが別の個別コードの既知の関数であるような数学的関係であるステップと、カメラを用いて前記ランプの画像を取り込むステップと、デコーダを用いて前記画像から前記コードの検出をするステップであって、前記検出が、前記異なる発光セグメントの前記コード間の前記所定の関係に基づくステップとを有する方法が提供される。
上述したように、符号化光又は「VLC」は、例えば屋内ナビゲーションの目的又は位置依存サービス若しくは位置依存情報(例えば広告)の提供などのための屋内測位を含む多くのアプリケーションを有する。このような技術は、例えば、小売り又はオフィス環境、例えば、(ハイパーマーケットを含む)スーパーマーケットなどの店又はショッピングモールにおいて用途を見出し得る。
しかしながら、VLCをベースにした屋内測位の限界は、従来、検出デバイス(最も一般的にはスマートフォン)のカメラが視野内に少なくとも2つの照明器具を有するときにだけ高い精度及び向きが得られ得るということである。これには多くの望ましくない結果がある。第1に、照明システムは、カメラが照明システムの環境内にある場合は必ず、少なくとも2つの照明器具が常にカメラの視野内にあるよう照明器具間の距離が十分に小さいように設計されなければならない。しかしながら、これは必ずしも実用的ではないかもしれない。例えば、大きな店におけるLED照明器具をベースにした屋内測位の場合において、本発明者は、これは、時として、照明プランの(望ましくない)適応を必要とすることに気づいた。別の結果は、蛍光灯がTLEDに取り替えられる場合には、照明プランは固定され、従って、照明器具が離れすぎている場合には、屋内測位が不可能である(又は低い性能を有する)ということになる。更に、2つの照明器具の検出は、時間がかかるかもしれず、正確な位置及び向きが常にすぐに利用可能とは限らない。
幾つかの照明器具は2つ以上の蛍光灯を受け入れる。原理上は、2つの照明器具ではなく同じ照明器具内の2つのランプでも正確な位置決め及び方位測定が可能であるはずであるが、(多くの場合、そうであるように)ランプが平行で互いに近い場合には、完全な精度は達成されることができない。更に、(例えば、コスト上の理由で)照明器具内のランプのうちの1つだけがVLC機能を備えていることが望ましい場合がある。
上記の又は同様の問題点に対処するため、本開示は、検出装置に検出可能且つ区別可能であるようにして、同じランプ、例えば、同じTLED内に2つの異なるVLCコードを含めるための技術を提供する。
例えば、蛍光灯の代替品(例:TLED)などで、ランプが(長さが幅よりも長い)直線形状である場合、直線状ランプの両端にある異なるセグメントは、2つの隣接する平行な直線状ランプと比べてより良い検出を可能にするだろう(例えば、2本の平行な管を用いるのではなく、管の長さを2つのセグメントに分ける)。例えば、平行な直線状ランプが互いに近い場合、これらに基づく向きの検出は正確ではない。ランプが部分的にしか視野内にない場合には、重心が決定されることができず、従って、向きは更に精度が低くなる。更に、2つの平行な直線状ランプから異なるコードを検出することは、2つのランプからの光が混ざることから、困難である、又は不可能でさえある。2つのコードが両端にある1つの直線状ランプはこれらの問題を抱えていない。
すぐに、図4乃至8を参照して、これの幾つかの実施例についてより詳細に述べるが、最初に、文脈のために、図1乃至3を参照して、開示技術が適用され得るシステム例について記述する。
図1は、本開示の実施例による、符号化光を発するための照明器具100及び符号化光を検出するための検出装置110の例を示している。照明器具100は、支持面101、典型的には天井に取り付けられる(が、これは、その代わりに、壁のような他の面であってもよく、又は照明器具は、吊り下げられてもよい)。照明器具100は、(図示されているように)支持面101上に取り付けられることによって、又は支持面101に埋め込まれる(支持面101の一部が照明器具100を収容するよう切り取られる)ことによって、支持面101に取り付けられ得る。いずれにしても、照明器具100は、(人間の占有者が環境内で前記占有者の進路を見る及び見つけることを可能にするように)その環境109を照明するのに寄与するために環境109内へ支持面101から外側へ可視照明を発するように取り付けられる。当該環境109は、オフィスの1つ以上の部屋、家若しくは小売スペースのような屋内空間であってもよく、又は公園若しくは庭のような屋外空間であってもよく、又はスタジアムや展望台のような部分的に覆われた空間であってもよく、又は電車若しくはクルーズ船の内部のような任意の他の占有可能空間であってもよい。
照明器具100は、ランプ12の対応するコネクタを介してランプ12を受け入れるよう構成されるコネクタ及びハウジングを含む照明器具ボディ102を有する(一般に、照明器具のコネクタは、ソケット、即ち、メスコネクタであり、ランプのコネクタは、対応するプラグ、即ち、オスコネクタである)。照明器具100は、この支持を介して、ランプがその照明を発することができるようにランプに給電すると共に、ランプを物理的に(即ち、機械的に)支持する、即ち、ランプを照明器具100に収容するよう構成される。従って、ランプ12は、照明器具100に差し込まれる取り外し可能且つ交換可能なモジュール式構成要素である。エンドユーザの観点からはランプ12も単一の不可分の構成要素であり、即ち、ランプ12はエンドユーザによって分解されるようには設計されていないことに留意されたい。
ランプ100は、複数の発光素子を有する。発光素子108は、(ランプごとに発光素子108の1つ以上を備える)1つ以上のランプに組み込まれ得る。発光素子108の各々は、LED、LEDのセット、又はフィラメント電球などの任意の適切な形態を取り得る。発光素子がどのような形態をとるにしても、発光素子108は、環境内へ上述の照明を能動的に発するよう構成され、ランプ12が接続されるときに設計されているようにして配置されれば、発光素子108は、照明器具ボディ102の外側に面する面107(環境109に面する面)から外側へ光を発するよう構成される。例えば、照明器具105は、発光素子108を覆って(発光素子108と環境109との間に)配置される拡散器105を有してもよく、その場合には、前記面107は、拡散器105の外側に面する面(即ち、環境109に面する面)であると考えられてもよく、発光素子108からの照明は、それを通して発光素子108の照明を発する。
更に、発光素子108からの照明は、すぐにより詳細に述べるように、環境109内へ外へ発せられる照明に信号を埋め込むよう変調される。
照明器具100は、発光素子108に結合されるドライバ106と、ドライバ106に結合される組込コントローラ104の形態の制御論理回路とを更に有する。ドライバ106は、発光素子108に照明を能動的に発させるために、照明器具100の電力供給回路10(例えば安定器)からの電力を発光要素108に供給するように構成される。即ち、照明器具100は、光以外(一般に電気)の形態でエネルギを供給する電源(図示せず)を有するか、又は前記電源に接続され、ドライバ106は、このエネルギを発光素子108に供給して、環境109内へ送出される照明に変換する。
更に、コントローラ104は、それ自体は当技術分野で既に知られている符号化光技術に従って照明を変調し、信号を埋め込むために、発光素子108によって発せられる照明の特性、典型的には強度を変えるようドライバ106を制御するよう構成される。
コントローラ104は、照明器具100のプロセッサにおいて実行するよう構成され、照明器具100のメモリに記憶されるソフトウェア(コントローラ104が記憶されるメモリであって、1つ以上のメモリユニットを有するメモリ、及びプロセッサであって、コントローラ104が前記プロセッサにおいて実行するよう構成され、1つ以上の処理ユニットを有するプロセッサ)の形態で実施されてもよい。他の例においては、コントローラ104は、専用のハードウェア回路、又はPGA若しくはFPGAなどの構成可能な若しくは再構成可能なハードウェア回路、又はソフトウェアとハードウェアとの任意の組み合わせにおいて実施されてもよい。
検出装置110は、カメラ112と画像処理モジュール114とを有する。カメラ112は、様々な時点において変調照明のサンプルを取り込むことができる。カメラ112は、所与のフレーム(所与の静止画像)内に照明における変調の複数の異なる時間的サンプルを取り込むために、所与のフレームを時系列でラインごとに露光し、各ラインを異なる時点に露光するローリングシャッタカメラの形態を取ってもよい。他の例においては、カメラ112は、同時にフレーム全体を露光するグローバルシャッタカメラの形態を取ってもよく、その場合には、各フレームは、異なる個別の時間における照明における変調をサンプリングする。また、ローリングシャッタカメラの場合でも、信号に符号化されたメッセージが1フレームより長く続く場合には、複数のフレームからのサンプルが必要とされ得ることにも留意されたい。サンプルがどのような手段で取り込まれても、カメラ112は、それ自体は当技術分野で既に知られている技術を用いて、取り込まれたサンプルから信号が復号されるように、サンプルを画像処理モジュール114に出力するよう構成される。
画像処理モジュール114は、検出装置110のプロセッサにおいて実行するよう構成され、検出装置110のメモリに記憶されるソフトウェア(画像処理モジュール114が記憶されるメモリであって、1つ以上のメモリユニットを有するメモリ、及びプロセッサであって、画像処理モジュール114が前記プロセッサにおいて実行するよう構成され、1つ以上の処理ユニットを有するプロセッサ)の形態で実施されてもよい。他の例においては、画像処理モジュール114は、専用のハードウェア回路、又はPGA若しくはFPGAなどの構成可能な若しくは再構成可能なハードウェア回路、又はソフトウェアとハードウェアとの任意の組み合わせにおいて実施されてもよい。
検出装置110は、タブレット、スマートフォン又はスマートウォッチなどのモバイルユーザ端末の形態を取ってもよく、カメラ112は、画像処理モジュール114も(例えば、適切な光検出「アプリ」として)同じモバイルユーザ端末上に実装されているモバイルユーザ端末の組込カメラであってもよい。例えば、ユーザ端末は、スマートフォン又はタブレットであってもよく、カメラ112は、スマートフォン又はタブレットの前面カメラであってもよい。他の例においては、カメラ112は、画像処理モジュールとは別の物理的ユニット上に実装されてもよい。例えば、カメラ112は、専用のカメラユニット若しくはカメラ周辺機器上、又はスマートフォン、タブレット若しくはスマートウォッチ上に実装され得る一方で、画像処理モジュールは、任意の適切な有線又は無線接続、例えば、USB接続などの有線接続、又はWi-Fi若しくはBluetooth(登録商標)接続などの無線接続を介して、又は無線ローカルエリアネットワーク(例えばWi-Fiネットワーク)及び/又は有線エリアネットワーク若しくはインターネットのようなインターネットワークなどの有線又は無線ネットワークを介してカメラ112を収容するユニットに接続される、サーバ、デスクトップコンピュータ又はラップトップコンピュータのような別のコンピュータユニット上に実装され得る。
照明器具100及びランプ12の別の図が図2に示されており、ここでは、照明器具100内へのランプの接続及び照明器具100からランプへの電力の供給に焦点を当てている。上述のように、各照明器具4は、電力供給回路10と、少なくとも1つのランプ12と、ハウジング102とを有する。電力供給回路10は、ハウジングの内部にあってもよく、ランプ12に給電するために複数のランプ12を電力供給回路10に接続するためのソケットであってもよい。ハウジング102は、ドライバ106を介してランプ12の発光素子108の全てに電力を供給してそれらに給電してそれらの個別の照明を発するために、ランプ12が嵌合する少なくとも1つのソケットの形態のコネクタも有する。従って、ランプ12内の全ての発光素子が、その照明器具100の電力供給回路10に接続する共有コネクタ(例えば、同じプラグ)を介して、同じ照明器具100の同じ電力供給回路10によって給電される。電力供給回路10は、組込コントローラ104にも給電し得る(が、組込コントローラ104がランプ12内のバッテリなどの別の電源を含み得ることは除外されない)。電力供給回路10は必ずしも供給される電力の最終供給源ではないことに留意されたい。むしろ、実施例においては、電力供給回路10は、上流電源16、例えば主電源に接続し、これに基づいてランプ12に給電するのに適した電力供給を生成するよう構成される。例えば、一般的には、電力供給回路10は、安定器、即ち、その照明器具4内のランプに供給される電流を制限するためのデバイスの形態を取る。
実施例においては、照明器具100は、(少なくとも1つの)蛍光灯(即ち、従来のガス放電管)を受け入れるためのソケットを有する蛍光照明器具の形態を取り得る。この場合には、ランプ12は、「管LED」(TLED)、即ち、従来の蛍光灯用に設計された従来の蛍光照明器具内の蛍光灯に取って代わるよう設計された後付け可能なLEDベースのランプの形態を取り得る。あるいは、別の実施例においては、ランプ12は、(長さが、その最も幅広い箇所における幅よりもかなり長い、例えば、その最も幅広い箇所における幅の少なくとも2倍、又は少なくとも3倍、又は少なくとも5倍、又は少なくとも10倍ある)別のタイプの直線状ランプの形態を取り得る。例えば、実施例においては、ランプ12は、LEDストリップの形態を取り得る。以下の実施例のうちの幾つかは、TLEDの例に関して説明され得るが、これはすべての可能な実施例に限定してはいないことは理解されるだろう。
図3は、図1及び2に関連して説明されている照明器具100において用いられるランプ12のうちのいずれかを表し得る個々のTLEDランプ12を図示している。示されているように、ランプ12は、ケーシング18を含み、実際の照明素子(例えばLED)108は、そのケーシングによって形成される同じ光キャビティ内に一緒に入れられる。ケーシング18は、一般的には、外観を柔らかくするために拡散器の形態を取るが、それは透明又は半透明であってもよい。いずれにせよ、発光素子108は、給電されるときにケーシング18を通してそれらの照明を発するように構成される。実施例においては、ケーシング18は、単一の連続した材料片、例えば、単一のプラスチック片から形成されてもよい。
ランプ12は、少なくとも1つの端部口金20も含み、蛍光灯に取って代わるTLEDの場合には、ランプ12は、実際には、2つの端部口金20i、20iiを含む。各端部口金20i、20iiは、照明器具100のソケットを介してランプ12を安定器10に接続し、それによって、照明素子18を安定器10によって供給される電力に接続するための個別のコネクタ22を有する。蛍光灯の場合には、各コネクタ22は、実際には、受容フィラメントの両端子である2つの端子(一対のピン)を含むが、2つの端子が必要であるのは、蛍光灯の特有の要件であり、LEDベースのランプには必ずしも関係ないので、蛍光灯に取って代わるTLEDの場合には、各コネクタの2つの端子は、一般的には、短絡される。
更に、ランプ12の少なくとも1つの端部口金20iは、ランプ12が、符号化光を発する、無線制御される且つ/又はLEDをベースにした、蛍光灯又はフィラメント電球などのより従来のランプの代替品であるという事実に特有の構成要素である付加的な構成要素を収容するために用いられる。これらの付加的な構成要素は、(蛍光灯などの従来のランプに給電するために設計されている)安定器10によって供給される電力をLEDベースの照明素子108を駆動するのに適した電力に変換するためのLEDドライバ106を含む。ドライバは、安定器10によって供給されるAC電力を受け取り、それをDCに変換し、次いで、LEDベースの照明素子108(例えばLED)に給電し、それによって、照明素子18から所望の光出力を発させるためのほぼ一定の(しかし、実施例においては、調節可能な)電流供給に変換するために、整流器(図示せず)を介してランプ12のコネクタ22i、22iiに接続される。照明器具の電力供給回路10によって供給される電力が既にDCである場合には、整流器は必要とされないが、一般に、後付け可能なLEDベースのランプのシナリオでは、照明器具自身の電力供給回路(例えば安定器)10からの電力は実際はACであり、それ故、整流する必要があることに留意されたい。
更に、端部口金20i内の付加的な構成要素は、組込コントローラ104を含み、随意に、ランプ12を遠隔制御するための無線インターフェース28を含む。上述のように、コントローラ104は、ランプ12の組込メモリに記憶され、ランプ12の組込処理デバイス上で実行されるソフトウェアにおいて実施されてもよく、又はコントローラ104は、ハードウェア回路、若しくはその2つの組み合わせにおいて実施されてもよい。無線インターフェース28は、例えば、ZigBee、Wi-Fi、802.15.4又はBluetooth(登録商標)トランシーバなどの無線受信機又はトランシーバの形態を取り得る。
実施例においては、照明器具4内のランプ12間の最良の通信のための設置を助けるために、付加的な構成要素を収容する端部口金20iは、1つ又は複数の物理的な(例えば、目に見える)マークで印をつけられてもよい。例えば、無線機がある端部に物理的なマークが設けられてもよく、設置者は、照明器具内でマークを集めるよう指示されてもよい。他の例においては、一方の端部20iには或る色のマークを備え、他方の端部20iiには別の色のマークを備える色分けが用いられてもよい。例えば、一方の口金には赤色の点が設けられ(随意に、他方の口金には青色の点が設けられ)、同じ色の口金を一緒にするという指示が供給されてもよい。このようにして、ランプ12は、照明器具100内で所定の既知の向きを与えられる。
構成要素28、104、26は、必ずしも同じ端部口金20内に収容される必要はなく、必ずしも端部口金のうちの1つに収容される必要もないことにも留意されたい。これは単に説明のための例である。
オプションの無線インターフェース28が含まれる場合には、コントローラ104は無線インターフェース28(及びLEDドライバ106)に接続される。コントローラ104は、無線インターフェース28を用いて、専用の遠隔制御デバイス、無線壁スイッチ若しくは壁パネル、又はスマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ若しくはデスクトップコンピュータのようなユーザ端末において実行する照明制御アプリケーションなどの手動又は自動照明コントローラ(図示せず)から照明制御コマンドを受信するよう構成される(例えばプログラムされる)。それに応じて、コントローラ104は、次いで、受信した制御コマンドに従って照明素子108の光出力を制御するためにドライバ106を制御する。例えば、これは、光をオン若しくはオフにすること、光出力を増光若しくは減光すること、光出力の色を変えること、又は動的な(時間変化する)照明効果を作成することを含み得る。例えば、コントローラ104は、光出力を調光するためにLED108に供給される電流レベルを調節することができ、且つ/又は光出力の全体的な色を調節するためにLED108のうちの異なる色のもの若しくはサブアレイに供給される電流レベルを調節することができる。
更に、ランプ12が無線調光又は色制御を可能にするかどうかという問題は別として、本目的のためのコントローラ104の主な機能は、発光素子108によって発せられる照明の特性、一般的には強度(即ち、明るさ)を変調し、それによって、信号を、発せられる照明に符号化するように(ドライバ106を介して)照明の放射を制御することである。実施例においては、この信号は、検出装置110にアクセス可能なデータベースにおいてIDコードにマッピングされた或る特定の情報、例えば、ランプ12の位置を検索するために用いられ得るIDコードを含む。
実際、本開示によれば、照明素子108は、各々が発光素子108のうちの1つ以上を含む少なくとも2つの別々に制御可能なセグメント108a、108bに分けられ、コントローラ104は、異なる個別IDコード、CL-ID1及びCL-ID2を発するようセグメント108a、108bの各々を制御するよう構成される。これの例は図4において図示されており、ここで、ランプ12は、ランプ12の長さに沿って互いに端から端まで配設されるLEDの2つの別々のまっすぐな列を含む直線状に配設されている発光素子108(例えばLED)で直線(例えばTLEDのような管)状を取る。従って、2つのコードの各々は、直線状ランプ12の異なる端部を表す。
検出装置110のデコーダ114は、カメラ112によってランプ112の画像が取り込まれるときに、ランプ12の画像から両方のIDコードを検出及び復号するよう構成される。CL-IDデコーダ114は、TLEDの画像を2つの部分108a、108bに分け、各部分から別々にCL-IDを導き出す。次いで、デコーダ114は、コードの各々を個別の情報にマッピングするデータベースにおいて両方のコードを検索することができる。例えば、コードの一方又は両方が、(例えばコミッショニングから知られる)ランプ12の位置にマッピングされてもよく、コードの各々が、ランプ12のどの端部をコードが表すかを区別する。データベースは、検出装置110内にローカルに含まれてもよく(例えば、検出装置110がスマートフォン、タブレットなどである場合には、ローカルメモリに記憶されてもよく)、又はデコーダ114は、検出装置110と遠隔エンティティとの間の任意の有線接続及び/若しくは無線接続を介して(1つ以上の地理的場所に1つ以上のサーバユニットを有する)サーバなどの遠隔エンティティからデータベースにアクセスするよう構成されてもよい。例えば、この接続は、検出装置110と無線アクセスポイント又はルータとの間のローカル無線接続を介し、次いで、インターネット及び/又は会社のイントラネットなどの有線ネットワークを介する接続を介するものであってもよい。別の例として、接続は、モバイルセルラーネットワークを介するものであってもよい。本明細書で用いられているようなデータベースという用語は、如何なる特定のタイプのデータ構造にも限定されず、データベースは、小さなルックアップテーブルから大きなデータベースまで任意の形態を取り得ることにも留意されたい。
どのIDがランプ12のどの端部を表すかを知り、取り込まれた画像内の2つのセグメント108a、108bの位置とこれを比較することによって、デコーダ110はランプに対するカメラ112の向きを検出することができる。従って、単一のランプ12のみの画像に基づいて、即ち、カメラ112の視野内に単一のランプしかない状態で、カメラ112(例えば、スマートフォンカメラ)の向きを検出することが可能である。両方のコードもセグメント108a、108の各々の位置にマッピングする場合には、受信信号強度、飛行時間及び/又は到来角などの受けた光の位置依存特性を測定し、三角測量、三辺測量、多辺測量又はフィンガープリント法などの位置決め技術を適用することによって、ランプ12に対するカメラ112の位置を決定することも可能であり得る。三角測量、三辺測量又は多辺測量は、一意解を得るためには通常3つの基準点を必要とするが、上記のようにカメラ112の向きも知られている(即ち、デコーダ114が、カメラ112がどの方向からランプ12に面しているかを知っている)場合には、2つの基準点108a、108bのみに基づいて位置決め計算に対する一意解を得ることが可能であることに留意されたい。
図6において示されているように、ランプ12は、両方とも照明器具位置データベースに含まれている2つの基準点a(xa、ya)とb(xb、yb)を持つ。従って、1つのTLEDが、既存のVLC屋内測位システムにおける2つの照明器具の機能を有することができ、正確な位置決め及び方位測定を供給することができる。
更に、検出を助けるために、ランプ12(例えばTLED)の両側108a、108bのCL-IDは関連付けられている。例えば、一方の側108aのコードCL-ID1が、Nである場合、他方の側108bのコードCL-ID2は、N+1、又はより広くはNプラス若しくはマイナス所定のオフセット、又はNに所定の係数を乗じたもの、又は(一方が他方の既知の関数である)それらの間に何らかの他の所定の数学的関係を有するものである。各半分に対して関連コードを用いることの利点は、デコーダ114によるより速いVLC検出である。例示的な検出プロセスは以下の通りである。
デコーダ114は、カメラ112によって取り込まれた1つ又は複数の画像を分析して、取り込まれた画像において1つ以上の「光の塊(light blob)」、即ち、発光領域を識別する。更に、デコーダ114は、それが現在用いられている環境109に関する、2コードランプが環境109に取り付けられているという事実(又はより広くはランプ12ごとのコード数)を少なくとも含む、ランプ12についての所定の情報を有する。所定の情報は、環境内のランプ12の形状を示すものも含んでもよい(例えば、ランプがTLEDであることを知ることは、ランプが各々管状であることを示し、又はTLのモデルを知ることは、デコーダ114がその長さ又は相対寸法を知ることを意味する)。通常、所与の環境109、例えば、スーパーマーケット全体にわたって同じタイプの器具100内の同じタイプのランプ12が取り付けられるか、又は少なくとも相対的に少数の所定の種類のランプ12しか存在しない。したがって、カメラ112がどの環境109(即ち、会場)の画像を取り込んでいるかについての知識は、デコーダ114が探しているランプ12の1つ又は複数のタイプについての知識を与える。例えば、検出装置110(例えばスマートフォン)は、例えば、あまり正確ではないが、それでも異なる会場を識別するのに十分正確である位置決め方法を通して、検出装置110がどの会場内にあるのかを検出するための符号化光以外の手段(GPS、Core OS location)を有してもよい。他の例においては、会場の識別(identity)は、ユーザによって手動で入力されてもよい。どのような手段によって決定されても、デコーダ114は、次いで、識別された会場において予想されるランプ12の1つ又は複数のタイプを検索し得る。これは、デコーダと同じデバイス(例えば、スマートフォン)にローカルに記憶されたローカルデータベースに基づいてもよく、又はデコーダ114は、有線若しくは無線の接続若しくはネットワーク(例えば、前述のいずれか)を介してサーバ(例えば、クラウドサービス)などの遠隔記憶場所に記憶されたデータベースにアクセスしてもよい。他の例においては、デコーダ114は、単に、1つ又は複数の或る特定のタイプのランプ12を想定するよう予めプログラムされていてもよい。
実施例においては、デコーダ114は、まず、検出を助けるためにランプ12の形状を用いてもよい。例えば、スーパーマーケットのような会場では、符号化光を備える光源と、符号化光を備えない光源とがあり得る。デコーダは、「光の塊」を識別し、各々から符号化光IDを導き出すことを試みる。非符号化光源である光の塊の分析において時間を無駄するのを避けるために、デコーダは光の塊の形状を分析する。(非符号化光TLEDを除く)他の形状の光の塊は無視され得る。TLEDのようなランプ12は、一般に、明確に規定された形状を持ち、従って、デコーダ114にはっきりと認識可能である。更に、本明細書に開示されている実施例においては、デコーダ114は、この形状を2つの半分に分割し、各半分を分析して個別コードを検出する(又はより広くは、ランプ12ごとに存在するコードと同じ数の部分に形状を分割する)。ランプ12ごとのコード数、及び随意に各セグメント108a、108bの形状は、例えば、前述のような会場についてのデコーダの知識に基づいて、デコーダが検出しようとしている所定のタイプのランプ12に与えられている所定の特徴としてデコーダに既知であり得る。
場合によっては、遷移が隣接するセグメント108a、108bの間のどこにあるかを検出することに幾らかの困難があり得ることに注意されたい。これに対する解決策は少なくとも2つある。第1の解決策は、2つのコードを備える領域の間に暗い隙間を設けるものである(が、これの不利な点は、隙間が人間に見えることである)。第2の解決策は、コード間の遷移がランプの中央にあるという知識を用いるように検出器114をプログラムするものである。いずれにせよ、検出器は、好ましくは、検出のために中央から離れた領域を用いるだろう(従って、はっきりしない領域からコードを検出しようとすることを避けるだろう)。
従って、デコーダ114は、符号化光コードを求めて取り込まれた画像を検索することができる。このような符号化光検出は、デコーダ114が特定の予め指定されたコードを検索している場合には、あらゆる任意の未知の信号を検出しようとするよりはむしろ速い。これ自体は、1つ又は複数の取り込まれた画像内の光源を検出することに基づいて動作する既知の符号化光デコーダの特性である。それ故、デコーダ114を助けるために、本開示の実施例によれば、ランプ12内の異なるセグメント108a、108bは、異なるが関連付けられたコードを持つよう構成される。例えば、前述のように、第1セグメント108aのコードがNである場合には、第2セグメントのコードはN+1であり得る。デコーダ114は、最初に、コードのうちの1つを求めて取り込まれた画像を検索するよう構成され、これは、あらゆる未知の任意のコードに対する(即ち、最初のコード自体についての所定の知識が全くない、より遅い)オープンエンドサーチ(open-ended search)であってもよい。他の例においては、デコーダ114は、環境109内のランプ12によって発せられるコードは所定の有限集合の中からのものであるだろうという所定の知識を用いて構成されてもよく、その場合には、それは検索を制限し得る(これは、このような所定の知識が利用可能であるので、より高速である)。従って、いずれにしても、デコーダ114は、最初に、ランプ12内の発光セグメント108a、108bのうちの一方のコードを検出する。次に、デコーダ114は、コード間の関係についてのデコーダ114の所定の知識に基づいて、ランプの他方の隣接セグメント108b、108aにおいて関連コード(又は3つ以上のセグメントが存在する場合には他のセグメントにおいて他のコード)を探すよう構成される。従って、例えば、デコーダ114が、ランプ114が2つの符号化発光セグメントを有し、ランプ内のコードがN及びN+1という関係によって関係付けられているという情報を用いて構成される場合には、デコーダ114は、所与のランプ12において1つのコードを見つけたら、隣接セグメントにおいて同じコード+1又は-1を検出しようと試みることしか必要としない(デコーダ114は、デコーダ114がどちらを見つけたのかを知らない。即ち、デコーダ114は、Nをチェックすることを必要とするN+1を見つけたかもしれず、又はデコーダ114は、N+1をチェックすることを必要とするNを見つけたかもしれない)。これは、あらゆる2つの任意の関連付けられていないコードを求めて画像のオープンエンドサーチを実施するよりも速い。
実施例においては、各発光セグメント108a、108bからの符号化光信号は、検出されるべき発せられるコードに基づいて生成される冗長情報、例えば、CRCデータ又はチェックサムを更に含むことにも留意されたい。この場合には、デコーダ114は、例えば、CRCチェックを実施することによって、又はチェックサムをチェックすることによって、冗長情報を用いて、各コードが正しく検出されたことを確認するよう構成され得る。
関連付けられているコードの別の例が、図7に図示されている。ここでは、一方の側の電流が増加するとき、他方の側の電流は減少する。即ち、コードのうちの一方の波形は、他方の波形の逆である。これは、より速い検出を可能にするだけでなく、総電流が経時的に一定であるという更なる利点も有する。実施例においては、これは、ドライバ106がより単純且つより安価にされ得ることを意味する。(元々は蛍光灯用であった安定器からの電流である)TLEDのための外部駆動電流は一定であることから、時間的に変動させる唯一の方法は、コンデンサ又はコイルに電気エネルギを一時的に蓄えるものである。コンデンサ及びコイルは、高価であり、十分な寿命を得るために注意を必要である。しかしながら、図7に示すように総出力電流が経時的に一定である場合には、電気エネルギの蓄積は必要とされない。
更に、符号化光を作成する幾つかの方法は、環境の占有者に不快であり得る且つ/又は他の装置(例えばバーコードスキャナ)に干渉し得るフリッカを引き起こす。しかしながら、図7において示されているような、一方のコードCL-ID1が他方のコードCL-ID2の逆である実施例においては、総光出力は経時的に一定であり、(ランプの環境を照明する光における)フリッカの発生を防止する。カメラ112のみがランプ12の2つの部分108a、108bを識別することができる。
他の実施例においては、ランプ12は、(2つのセグメントの場合には、2つの発光部108a、108bの間のランプ12の中央に、例えば、LEDの2つの列の間のTLEDの中央に)異なるCL-IDを持つ領域を分離する非照明領域を有するよう構成される。これは、カメラ112による識別及び画像からCL-ID1及びCL-ID2を導き出すための検出SWを容易にする。即ち、デコーダ114は、セグメント間の非発光分離に少なくとも部分的に基づいて、取り込まれた画像において2つ(又はそれ以上)の異なるセグメント108a、108bの位置を認識し、分離するよう構成される。
コードの分離可能性を助けるための別の代わりの又は付加的な技術として、2つのセグメント108a、108bのコードは、同時には発せられず、好ましくはそれらの間で重複がないようにして、好ましくは周期的に、異なる時間に次々に発せられる。利点は、隣接する発光領域の2つの異なるコードの検出は、領域間に暗い隙間がない場合には困難であるが、コードが、好ましくは間に休止を挟んで、次々に発せられる場合には、CL-ID1とCL-ID2との両方が検出され得ることである。
幾つかの実施例においては、デコーダ114は、更に、不測の事態として、任意の所与の時間にランプ12の2つのセグメント108a、108bが視野内にない場合には、異なるやり方で向きを検出するよう構成され得る。取り付けている高さ及びランプサイズが既知である場合には、デコーダ114は、ランプ12全体が視野内にあるのか、又はランプ12の一部しか視野内にないのかを画像から検出することができる(例えば図8参照、図8において、点線800は、ランプ12の、カメラ112の視野内にある部分を表わしている)。ランプ12全体が視野内にある場合には、ランプは2つの等しい部分に分けられ、各部分のコードが検出される。しかしながら、図8において示されているように、視野内にランプ全体がない場合には、デコーダ114は、視野内にある部分800の各半分からコードを識別しようとする。一方はコードをもたらすだろうが、他方からはコードは取得されることができない。この情報から、デコーダ114はランプの識別及び向きを導き出すことができる。一般に、VLC屋内測位ソフトウェアは、カメラ112が視野内に有する全ての「光の塊」を分析し、それらの形状に基づいて符号化を有すると期待されるものを選択することから開始し、次いで、このような塊の各々のコードを識別する(これは時間のかかるプロセスであり、従って、非符号化光の「光の塊」において時間を無駄にすることは可能な限り避けられる)。検出器114が、識別されていない符号化光IDがどちら側にあるのかを「知る」ように、少なくとも1つのランプ12の全体が視野内にあるのであれば、TLED(又は他の符号化ランプ)12の形状及び2つのコードのうちの一方が識別される場合には、正確な位置決めプラス方位測定にはそれで十分である。換言すれば、ランプ12は非対称形をしており、従って、1つのコードで正確な位置決め及び方位測定が可能である。即ち、検出器114が、ランプ12の1つの半分108aからのコードを識別し、(光の塊から認識可能な)同じランプ12の別の部分108bが存在することを見る場合、ランプ12がカメラ112に対してどのように向けられているかは明らかである。光の塊の角度に部分的に基づいて、光の塊は対称性を有し、依然として2つの可能性が存在するが、これら2つの向きのうちどちらが正しいかは、1つの符号化光IDから得られる。
本発明のとりわけ有利なアプリケーションは、会場イネーブルメント(venue enablement)にある。会場イネーブルメントは、照明器具位置データベースを作成するための既知のプロセスである。これは、スーパーマーケットなどの特定の会場内の全ての照明器具の符号化光ID及びそれらの位置のデータベース(即ち、コミッショニングプロセスの一部)である。データベースは、デバイス110の位置及び向きを取得するためにユーザの検出装置110(例えば、スマートフォン)における屋内測位ソフトウェアによって用いられる。本明細書において開示されている実施例によれば、2つの基準点a及びb(図6参照)の会場イネーブルメントは、照明器具と同じ方法で、しかし、ランプごとに二箇所を用いることで、可能である。これは、会場イネーブルメントを行う人にとってはより困難であるかもしれない。しかしながら、現在の方法及びツールの以下の拡張がこれを軽減し得る。即ち、とりわけユーザフレンドリな実施例においては、TLEDの2コード特性が、(例えば、AutoCADドローイング及びAutoCADプラグインを介して)会場イネーブルメント(VE)ツールに入力される。例えば、VEツールは、マップ上のどのランプが取り込まれているかに加えて、ランプ100の向きをユーザが示すことを可能にする。VEは、現在行われているように、ランプごとに行われるが、ツールは、数秒間、視野内に少なくとも2つのTLEDを有することを必要とする。VEツールは、どのCL-IDがどちら側にあるのかを自動的に識別することができる。
上記の実施例は、様々なシナリオにおいて有利であり得るが、正確な位置決め及び方位測定が、会場全体にわたっては必要とされず、むしろ、或る特定の小さな領域だけでしか必要とされない会場においてとりわけ有利であり得る。例えば、空港のような会場においては、会場のほとんどの領域ではより低い精度で十分であることから、会場全体にわたっては、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)又はWi-FiなどのRFをベースにした技術を用いて位置決めが供給されてもよいが、1つ以上の特定の領域では、例えば、人々を左側若しくは右側に誘導するために、セキュリティカウンタにわたって人々を分散させるために、及び/又は入場規制などのために、向き及びより正確な位置決めが、望まれ、必要とされ得る。これらの領域においては、VLCをベースにした位置決めが、本明細書に開示されている技術のうちの1つ以上を用いて供給され得る。別の例は、方向(例えば、左右)、ショーウィンドウ内のアイテムについての情報を与えるために、及び/又は待ち行列を編成するためなどに符号化光照明領域が用いられ得るショッピングモールである。
上記の実施例はほんの一例として記載されていることは理解されるであろう。
例えば、本開示の範囲は、2つの個別コードを備える2つのセグメント108a、108bだけに限定されるわけではく、それよりむしろ、各々が自身の個別コードを備えるそれ以上のCL放射発光セグメントが含まれてもよい。これは、位置及び/又は向きの計算を実施するために単一のランプ12の画像からデコーダに利用可能になる情報の解像度を高めるだろう。更に、本開示の範囲は、位置決め又は向き検出に限定されない。他の使用事例においては、2つ(又はそれ以上)のコードが他の目的ために用いられてもよく、例えば、或るコードは、位置をベースにした広告にマッピングする一方で、別のコードは、同時に、照明器具100の位置、又は展示に関する事実情報などの別の情報にリンクする。
更に、上記の実施例においては、2つのコードは、ランプ12自身に組み込まれるコントローラ104によって適用されるが、他の実施例においては、コントローラ104はランプ12の外部にあってもよい。例えば、コントローラ104は、その代わりに、照明器具100に組み込まれ、接続した機械的コネクタ22を介してランプ12の2つ以上の個別のセグメント108a、108bにコードを通信するよう構成されてもよい。別の例として、コントローラ104は、照明器具100の外部のエンティティに組み込まれてもよく、例えば、サーバに実装されてもよく、又はビルコントローラ、集中照明制御ユニット若しくは照明ブリッジに組み込まれてもよい。この場合には、コントローラ104は、外部エンティティから個別のセグメント108a、108bへ、外部エンティティと照明器具との間の任意の有線及び/又は無線接続を介して(例えば、WLAN、ローカルイーサネット(登録商標)ネットワーク、及び/又はインターネットを介して)、次いで、機械的コネクタ22の接続を介して、コードを通信し得る。
それ故、機械的コネクタ22の機能は必ずしも電力を供給することだけではないことにも留意されたい。実施例においては、コネクタ22はまた、発せられるべきコードを発光セグメント108a、108bに供給するために、及び/又は他のデータを送るためなどに、例えば、照明器具から若しくは照明器具を通してランプ12へ(全体的な照明レベルを増光若しくは減光する、又はその色を変えるような)照明制御コマンドを送るために、又はランプ12から照明器具100へ又は照明器具100を通して状態報告を送り返すために、照明装置100とランプ12との間にデータ信号を供給し得る。これは、電力接続自体のうちの1つにおいて信号を送ることによって、又はコネクタ22に1つ若しくは複数の別個のデータピンを含めることによって、達成され得る。他の実施例においては、機械的コネクタ22がランプ12に電力を供給する機能を持つ必要は全くない。その代わりに、ランプ12は、バッテリなどのそれ自身の内部電源を有してもよく、機械的コネクタ22は、ランプを照明器具内に物理的に保持する機能しか持たなくてもよく、又はそれにデータ接続を加えた機能しか持たなくてもよい。
他の実施例においては、ドライバ106及び変調の実施のための様々な異なる可能性がある。また、機械的コネクタ22は、必ずしも、単一の接続要素に限定されない(同様に、照明器具100における相補コネクタに限定されない)。例えば上記の実施例においては、異なる発光セグメント108a、108bが、照明器具100の電力供給回路10(例えば、安定器)への同じ機械的コネクタ22を共有する。これは、両方(又は全て)のセグメント108a、108bが、コネクタ22の同じコネクタ要素を介して供給される電力によって給電されることを意味し得る。他の例においては、異なるセグメント108a、108bの各々は、照明器具100から異なる個別のコネクタ要素を介して供給される異なる電力入力を介して給電されてもよい。これは、異なるドライバ及び変調構成の可能性も与える。例えば、実施例においては、ドライバ106は必ずしもランプ12に組み込まれる必要はなく、且つ/又は変調は必ずしもランプにおいて適用される必要はない。その代わりに、ドライバ106は、照明器具100に組み込まれてもよく、その場合には、ドライバによって出力される電力の変調は、照明器具100において適用されてもよく、又はランプにおいて適用されてもよい。
例えば、(上で例示したような)T-LED交換の場合には、ドライバ106は、T-LED内にあり、異なる発光セグメント108aは、照明器具100によって供給される電力に接続するために同じコネクタ要素を共有してもよい。この場合には、ランプ12内のドライバ106が、組込又は外部コントローラ104の制御下で、この2つ(又はそれ以上)の別々に変調された電力から、2つ(又はそれ以上)の別々の発光セグメント108a、108bを駆動する出力を生成する。しかし、別のタイプのデバイス、例えば、照明器具100内に変調を実施するドライバを備えるデバイスの場合には、ドライバ106はまた、ランプ12に接続する2つ(又はそれ以上)の別々の機械的コネクタ要素を介する2つ(又はそれ以上)の出力、第1コネクタ要素を介して第1セグメント108aを駆動するID1で変調される一方の出力、及び別の第2コネクタ要素を介して第2セグメント108aを駆動するID2で変調される他方の出力を有してもよい。別の代案として、照明器具内の2つの非変調出力を持つドライバ、及びドライバと個別の発光セグメント108a、108bとの間に接続される2つの個別のアドオン変調ユニットがあってもよい。
当業者は、請求項に記載の発明を実施する際に、図面、明細及び添付の請求項の研究から、開示されている実施例に対する他の変形を、理解し、達成し得る。請求項において、「有する」という用語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数の存在を除外しない。請求項において列挙されている幾つかの要素の機能を、単一のプロセッサ又は他のユニットが果たしてもよい。単に、特定の手段が、互いに異なる従属請求項において挙げられているという事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように用いられることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は他のハードウェアの一部として供給される光学式記憶媒体又は固体媒体のような適切な媒体上に記憶及び/又は分散されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線電気通信システムを介するような他の形態で分散されてもよい。請求項における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されてはならない。