1.発明の分野
本発明は、ホイールバランシングウェイトを準備して取り付けるための装置に関する。より正確には本発明は、ホイールの形状、構造を分析し、ホイールバランシングウェイトの調達およびホイールの特定のロケーションにおける取り付けをマネージメントするための装置、ならびにその装置の使用方法に関する。
2.発明の背景
ホイールバランシングウェイト(またはホイールウェイト、ホイールバランスウェイトなど)は、ホイールアセンブリの静的および動的なバランスを改善するために、車輪が設けられた乗物において一般的に用いられる。ホイールのバランシングのために各ホイールは、その不均衡な重量分布を分析および検出するバランシングウェイト装着装置によって回転させられる。その際に不均衡な重量分布があると、ホイールが様々な回転速度で回転したときに激しい振動が発生するおそれがある。このような望ましくないホイールの振動は、補正されないと乗物全体に伝達されてしまうことになる。必要に応じて、補正用ホイールバランシングウェイトが、ホイールの内側および外側の双方でホイールの円周上に固定される。要求されるホイールバランシングウェイトを加えることによって、ホイールアセンブリの極座標系の重量分布が補正されてホイールがバランシングされ、ホイールは不所望な振動を引き起こすことなく回転する。
乗物のデザインに合ったホイールに対する需要が増えてきている。したがってホイールの審美的価値観は、ホイール製造業者にとって関心が高まっている事項である。ホイールのルックスを改善するため、好ましくは、乗物の外側からは見えないホイールバランシングウェイトが用いられる。一般にクリップでホイールの外側エッジに固定される可視のホイールバランシングウェイトとは異なり、このように隠蔽型のホイールバランシングウェイトは、ホイール内部の表面に接着される。
したがって当業技術においては、ホイールとタイヤの構造を検出し、ホイールバランシングウェイトを準備してホイールに取り付けるための改善された装置に対するニーズが存在する。ホイールの構造を分析し、必要とされる個数のホイールバランシングウェイトをマネージメントし、ホイールバランシングウェイトをホイールに取り付けるためのシステムも、需要がある。さらに当業技術においては、ホイールのバランシングのために、人間の介在を最小限に抑えるようにした自律的な装置に対するニーズも存在する。また、ポリマーで被覆されたホイールバランシングウェイトと、既存の技術を介してホイールバランシングウェイトを製造する方法との間における整合性の改善に対するニーズがある。
3.発明の概要
本発明の1つの態様は、当業技術において存在するニーズのうちの1つまたは複数について取り組むことによって、背景技術の欠点のうちの1つまたは複数を解消することである。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、統合型のホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、バランシングウェイトをホイールに適切に取り付けるために、ホイール特性の自動的な検出が行われるバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイール上の所定のロケーションにウェイトを装着するために、ホイール構造のデータベースを必要とすることなく、ホイールにバランシングウェイトを取り付けるためのバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールバランシングウェイトストリップを受け取り、ホイールに取り付ける目的で所望の量のウェイトを配分するためにストリップを送るように設計された、ホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、別のシステムにより供給された補正用のホイールバランシングウェイトデータに基づきウェイトを供給するように適合された、ホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、モジュール型のホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。それらのモジュールは、サプライモジュール、フィードモジュール、ディスペンスモジュール、装着モジュールおよび搬送モジュールを含むことができる。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールバランシングウェイト装着システムをプログラミングし直すことなく、それぞれ異なるタイプのホイールをバランシング可能なホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、それぞれ異なるカラー(たとえばグレー、ブラックなど)、ウェイト仕上げ(たとえば艶消し、半艶消しなど)、および/またはウェイトめっき(たとえばクロム、亜鉛など)を、それぞれ異なるカラー、仕上げおよびめっきのホイールのためにマネージメント可能である、ホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。
本発明の1つの態様によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、供給プロセスを停止させることなく、ウェイトストリップを再装填するために、複数のディスペンスモジュールを備えたホイールバランシングウェイト装着システムが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールのバランシングの目的で所望の質量のウェイトを配分するように、ウェイトストリップを送るために作動的にポジショニングされるべく適合された、交換可能なスプール支持パレットが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、スプールを選択的に繰り出す目的で、複数のウェイト支持スプールと作動的にインタラクトすべく適合されたスプール受けが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、軸方向に積み重ね可能な複数のストリップ受けスプールを含むスプール受けが提供され、この場合、スプールは、それぞれ異なる複数のウェイト構造を提供するように適合されている。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ストリップ受けスプールにおけるストリップの残量をセンシングするように構成されたウェイトストリップ厚さセンサが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ストリップ受けスプール識別機構を含むバランシングウェイト装着装置が提供される。この場合、スプール識別機構は、装置との適合性およびウェイトのトレーサビリティのために、RFIDスプール認識、バーコード認識および識別番号を含むことができる。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ストリップ送り速度のゆらぎを減衰させ、かつストリップ受けスプールとストリップフィーダとの間の側方のミスアライメントを緩和するために、ストリップ受けスプールの後方にウェイトストリップループを含むバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、自動的な横断方向ウェイトストリップアライメント機構を含むバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイト断面と係合する形状を含む歯付き駆動ホイールを用いたフィード機構が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、フィードモジュールとディスペンスモジュールとの間のストリップ送り速度のゆらぎを減衰させるために、フィードモジュールの後方にウェイトストリップループを含むバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、新たなウェイトストリップの自動的な初期設定、スレッディングおよびフィーディングを含むバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、所望の量のウェイトをホイールに装着するためのロボットを含むバランシングウェイト装着装置が提供される。別の選択肢として、多大なロボット調達コストを回避する目的で、所望の量のウェイトをホイールに装着するために、機械式アームを用いることができる。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイトストリップにおいてプルおよびプッシュを行うロボットを含むバランシングウェイト装着装置が提供され、このロボットは、所定長のウェイトストリップにおいてプルおよびプッシュを行うように構成されている。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールにウェイトを取り付ける前に保護テープライナを除去する目的で、保護テープライナと係合するようにウェイトストリップにおいてプルおよびプッシュを行うロボットを含む、バランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイトストリップにおいてプルおよびプッシュを行うために、さらにホイールに装着するための所定長のストリップを供給するために、ウェイトと係合した歯付き部材を駆動するサーボモータが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールにウェイトを取り付ける前に保護テープライナを除去する目的で、保護テープライナをライナピーラ機構と係合させるためにウェイトストリップを選択的にプルまたはプッシュするサーボモータを含む、バランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイトを自身の上で支持し、自身の上に配置されたウェイトをツールが取り出して、そのウェイトをホイールに向けて動かせるようにした、支持部材が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイトストリップを所望の長さに切断するときに、ウェイトストリップを所望のポジションに保持するガイドレールを含む、ディスペンスモジュールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、自動的にウェイトストリップの接合の存在をセンシングする能力が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、保護ライナのピーラ機構が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、保護ライナの経路を設定しかつ切断するツールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ピーラ機構の後方で保護ライナがセンシングされたときに、動作可能に構成された保護ライナセンシング機構が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ラチェット動作を含むストリップ切断ツールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、複数のウェイトホルダを含むツールを備えたロボットが提供される。この場合、それらのウェイトホルダは、互いに反対の方向にポジショニングされ、オプションとして互いにずらされている。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールに接触することなく、ホイールにウェイトを固定するためのロボットが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイトを一時的にツールに固定するために磁気力を用いながら、ホイールに向けてウェイトを移動させるツールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールにおいて所望の長さのウェイトストリップの連続的な貼付を開始するために、ウェイトの終端を用いてホイールにウェイトを固定するためのツールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ツールの終端側でウェイトを受け入れる、ウェイト固定ツールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールにウェイトを固定するためのロボットが提供され、このロボットは、自身のツールをホイールに配置し、ホイールのプロファイリングに従いウェイト装着ロケーションを決定するために、ホイールの三角法センシングを利用する。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ストリップの長手方向に対する旋回運動を用いて、ウェイトストリップの一部分を切断するために使用可能なウェイト固定ツールを備えたロボットが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールの両側にウェイトを固定可能なウェイト固定ツールを備えたロボットが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイトをホイールに固定するときに、所定の力と圧力を用いるために、トルクセンシング(すなわちサーボフロート)機能を利用するロボットコントロールが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ウェイト取り付けポジションにホイールを移動させるコンベヤが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、較正基準を含むコンベヤが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールにウェイトストリップを固定するように適合されたバランシングウェイト装着装置が提供され、この場合、ホイールはコンベヤ上の所定のポジションになくてもよい。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールがコンベヤ上で移動中に、センサによりホイール特性をセンシングすることによりホイールの断面を識別する、バランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイール特性のデータベースに頼ることなく、バランシングすべきホイールごとに、ホイールとタイヤとから成るアセンブリの関連する特性を識別する、バランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールサイズ、ホイールセンタポジション、ホイールカラー、ホイールのタイヤにおける重量位置特定マーク、識別番号、ホイールモデル番号、ホイール直径、ホイールオフセットおよび他のマーキングを、カメラセンサによって自動的に識別する、バランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、カラーのカメラフラッシュを用いるバランシングウェイト装着装置が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、ホイールの断面を取得するためのセンサ(たとえばレーザセンサ、3Dイメージキャプチャ、距離センサ、レーザによる格子変形センシング、ラインスキャナなど)が提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、タイヤのスレッドと干渉することなく、コンベヤ上のホイールロケーションをセンシングするために、所定の角度に配置されたホイール存在センサを含むコンベヤが提供される。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、以下のようなホイールバランシングウェイト装着装置が提供される。すなわちこの装置は、サプライモジュールとコントロールモジュールと装着モジュールとを有しており、サプライモジュールは、第1のホイールバランシングウェイトストリップと、第2のホイールバランシングウェイトストリップとを含み、ただし第1のホイールバランシングウェイトストリップと第2のホイールバランシングウェイトストリップとは、それぞれ異なるホイールバランシングウェイト特性を含み、コントロールモジュールは、ホイール特性を識別するために、ホイールバランシングウェイト装着装置のセンサと作動的に接続されており、装着モジュールは、ホイールバランシングウェイトストリップの選択された部分をホイールに固定し、ここで第1のホイールバランシングウェイトストリップと第2のホイールバランシングウェイトストリップとからのホイールバランシングウェイトの選択は、識別されたホイール特性に基づいて行われる。
本発明の1つの対象によれば、本発明の少なくとも1つの実施形態に従い、以下のようなホイールバランシングウェイトストリップの取り付け方法が提供される。すなわちこの方法は、ホイールバランシングウェイト部分の第1のストリップと、ホイールバランシングウェイト部分の第2のストリップとを、選択的に供給すること、ただし第1のホイールバランシングウェイトストリップと第2のホイールバランシングウェイトストリップとは、それぞれ異なるホイールバランシングウェイト特性を含み、ホイールをセンシングすること、センシングされたホイールの特性を識別すること、ホイールの識別された特性に基づき、第1のホイールバランシングウェイトストリップと第2のホイールバランシングウェイトストリップとから、ホイールバランシングウェイトを選択すること、および選択されたホイールバランシングウェイトストリップの一部分を、ホイールに取り付けること、を含む。
本発明のその他の課題およびさらなる適用範囲は、以下に挙げる詳細な説明から明らかになるであろう。ただし、本発明の着想および範囲の中での様々な変形や変更は、この詳細な説明を読めば当業者には明らかになることから、詳細な説明および特定の具体例は、本発明の好ましい実施形態を表すものではあるけれども、例示の手段として挙げたものにすぎない、という点を理解されたい。
本発明の付加的および/または択一的な利点ならびに顕著な特徴は、添付の図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を開示する以下の詳しい説明から明らかになるであろう。
4.図面の簡単な説明
次に、この当初開示の一部分を成す図面を参照する。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるバランシングウェイト装着装置の立面図である。
a)i),a)ii),a)iii),b)i),b)ii)およびb)iii)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるサプライモジュールの立面図である。
a),b)およびd)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるサプライモジュールの立面図であり、c)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるサプライモジュールの等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるスプールの等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるバランシングウェイトストリップの一部分の等角図である。
a)およびd)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるサプライモジュールの等角図であり、b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるサプライモジュールの立面図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるダブルフィードモジュールおよびサプライモジュールの立面図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるダブルフィードモジュールおよびサプライモジュールの立面図である。
a)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるスプールの立面図であり、b)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるスプールの断面図であり、d)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるスプールの等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるスプールの立面図であり、c)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるスプールの等角図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるフィードモジュールおよびサプライモジュールの断面図であり、b)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるフィードモジュールおよびサプライモジュールの平面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるフィードモジュールおよびサプライモジュールの平面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるフィードモジュールおよびサプライモジュールの平面図である。
a),b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるフィードモジュールの等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの立面図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の断面図であり、b)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の等角図であり、c)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の立面図である。
a),b),d)およびe)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の断面図であり、c)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の斜視図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの立面図であり、b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の等角図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの断面図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの側方立面図であり、c)およびd)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの等角図である。
a),b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分、さらに詳しくは切断機構、の立面図であり、d)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分、さらに詳しくは切断機構、の等角図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分、さらに詳しくは切断機構、の分解等角図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の断面立面図であり、b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の立面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の断面立面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるディスペンスモジュールの一部分の断面立面図である。
a)およびb)は、本発明の少なくとも1つの実施形態によるバランシングウェイト装着装置の一部分の立面図である。
a),b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分の立面図であり、d)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分の等角図であり、e)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分の立面図であり、f)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分の断面図である。
a)i),a)ii),b)i),b)ii),c)i),c)ii)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュール、さらに詳しくはロボットツールの動きを示す図である。
a),b),c)およびd)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分の等角図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分の等角図であり、b)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分をホイールと関連させて示す断面図であり、c)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分をホイールと関連させて示す平面図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分をホイールと関連させて示す断面図であり、b)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による装着モジュールの一部分をホイールと関連させて示す平面図である。
a),b)およびc)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による搬送モジュールの立面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態による搬送モジュールの立面図である。
a)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による搬送モジュールの一部分の立面図であり、b)はおよびd)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による搬送モジュールの一部分の斜視図であり、c)およびe)は、本発明の少なくとも1つの実施形態による搬送モジュールの一部分の立面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるコンピュータ装置のブロック図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるモジュールおよびセンサを備えたコンピュータ化されたシステムのブロック図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
本発明の少なくとも1つの実施形態によるプロセスのステップのフローチャートである。
5.好ましい実施形態の詳細な説明
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1には、例示的なバランシングウェイト装着装置10が示されている。バランシングウェイト装着装置10は、ホイールに固定されるようにストリップ74として到来する特定の質量のホイールバランシングウェイト70の調達を管理し、ホイールをバランシングするように、設計されている。バランシングウェイト装着装置10の図示された実施形態は、理解しやすくするため、複数の例示的なモジュールに分けられている。第1のモジュールは、サプライモジュール20であり、これに続いてフィードモジュール30、ディスペンスモジュール40、装着モジュール50および搬送/輸送モジュール60が設けられている。
図面に示し明細書で述べる実施形態は、1つのサプライモジュール20に続いて1つのフィードモジュール30、1つのディスペンスモジュール40、1つの装着モジュール50および1つの搬送モジュール60から成る可能な構成を備えた、バランシングウェイト装着装置10について説明している。ただし、冗長性を提供し、保守または再装填の目的でホイールバランシングウェイト組み立てラインが停止するのを避けるために、バランシングウェイト装着装置10は、複数のサプライモジュール20、複数のフィードモジュール30および複数のディスペンスモジュール40を含むことができる。本発明の範囲から逸脱することなく、異なるカラー、形状、仕上げまたは異なる質量のウェイト70を提供するために、冗長性を使用することもできる。
サプライモジュール20は、ウェイト70の連続的なストリップ74をバランシングウェイト装着装置10へ供給する。ストリップ74は一般に、所望の個数のウェイト70をバランシングウェイト装着装置10に連続的に供給するために、互いにテープ76で固定されて並置された一連のウェイト70である。一般に鋼、鉛またはタングステンなどのように重量のある材料から成る各ウェイト70は、通常、隣り合う他のウェイト70とは別々に分かれており、したがってそれらの間でいくらか動くことができる。ここで例示されたウェイト70の比率すなわち長さと高さと幅は、パッケージングと取り扱いの予測を容易にするため、標準化されている。ただしバランシングウェイト装着装置10は、特定の用途にいっそう良好に適合させることのできる種々の比率のウェイト70を取り扱うことができる。ストリップ74により、ウェイト70の付加的なストリップ74をサプライモジュール20に再補充する必要なく、長い生産能力サイクルが可能となる。他の択一的なウェイトサプライ構造であっても、バランシングウェイト装着装置10によって用いることができ、図示の実施形態があるとはいえ、それらの構造は本出願の範囲内に留まるものであるが、それら他の択一的なウェイトサプライ構造は、例示の目的として考えられる一部の構造に限って示されている。
サプライモジュール20は一般に、コンパクトな発送および簡単な操作のために、スプール78に巻回されたウェイト70のストリップ74を使用する。ウェイト70の各スプール78を、フィードモジュール30にウェイト70を供給するのに適した態様で、バランシングウェイト装着装置10内に作動的に取り付けることができる。ウェイト70のスプール78を、その発送および操作をさらに容易にするため、スプール支持体82に固定することができる。スプール支持体82はスプール78を支持することができ、かつストリップ74の制御された繰り出しを可能にすることができる。この構造においてスプール支持体82は、スプール78を回転させてストリップ74を繰り出し、ウェイト70をバランシングウェイト装着装置10に供給するために、(図4に示された)ベアリング部分を装備している。スプール支持体82の1つの実施形態によれば、このスプール支持体82をフォークリフトで移送可能にすべく寸法選定および設計することができる。
図2には、スプール支持体82の1つの異なる実施形態が示されている。スプール78に格納されたストリップ74を、バランシングウェイト装着装置10に送るときに、その繰り出しを作動させかつ制御するために、スプール支持体82は、このスプール支持体82と、またはこのスプール支持体82内に収容されたスプール78と、作動的に接続されたスプールアクチュエータ86と共働することができる。スプール78をコンパクトな配置で作動的に接続するために、スプールアクチュエータ86は好ましくは、スプール軸線118に沿って配置されている。特定の状況では、たとえばウェイト70のストリップ74において過度に多くのゆるみが見つかったときには、スプールアクチュエータ86は回転速度を下げることができ、またはスプール78を巻回することができる。図2のa)には、スプール78の一部分がスプールアクチュエータ86と作動的に接続されていない、第1の配置が示されている。これとは逆に図2のb)には、スプール支持体82がスプールアクチュエータ86と作動的に接続された、第2の配置が示されている。スプールアクチュエータ86とスプール支持体82との間の係合に関するさらに詳しい点については、あとで述べることにする。
具現化されたスプール支持体82はフレーム90を含んでおり、その下方部分94は床と接触するために適合されており、その上方部分98は一般に、スプール78の回転運動を可能にすることに加え、スプール78を固定しかつ保護するように構成されている。下方部分94はオプションとして、効率的な運搬のためにフォークリフトと共働するように寸法選定され設計されたフォーク受け102を含んでいる。上方部分98は概ね、スプール78を垂直方向ポジションに維持するために、スプール78の側面各々において垂直方向に延在している。固定およびリフティングをさらに可能にするため、スプール支持体82の上方部分98にオプションのアンカ106が設けられている。これらのアンカ106を、スプール支持体82を固定するときにそれらを整列するように構成することもできる。図1に最もよく示されているように、スプール軸線118を中心にスプール支持体82に対しスプール78を回転させるように、スプール軸線118を回転可能に支持する軸受部材114を配置するために、スプール78の半径に対応する高さのあたりに、スプール支持部材110が配置されている。スプール78のいかなる繰り出しも阻止するように、スプール支持体82に対しスプール78の回転をロックするために、ロック機構122が設けられている。ロック機構122は、例示を目的としてばね懸架式ステムとして具現化されている。
スプール作動部分126がスプール78と接続されており、スプール78を回転させるため、スプールアクチュエータ86と共働するように用いられる。これらの図面ではスプール作動部分126は、スプール支持体82の側方における円形部材130として具現化されており、この円形部材130は、図2のb)に示されているように、スプール支持体82がスプールアクチュエータ86に対し動作ポジションに配置されると、スプールアクチュエータ86と接触状態になる。図示の実施形態の場合、スプール作動部分126は、スプール支持体82に対し側方に配置されており、かつスプール軸線118と軸方向で整列されている。
スプールアクチュエータ86は、ストリップ74が動作にあたりフィードモジュール30と適正に整列されるように、フィードモジュール30に対し適正なポジションに配置されている。本実施形態によればスプールアクチュエータ86は、スプール支持体82の側方に配置されており、スプール支持体82のスプール作動部分126と適正に係合するように、所望のロケーションに保持するため、好ましくはグラウンドに固定されている。実際にはスプールアクチュエータ86は、スプール支持体82内のスプール78を回転可能に作動させるための機構を含んでいる。1つの実施形態によれば、スプールアクチュエータ86を使用してスプール78を直接作動させてもよく、その場合にはスプール支持体82なしでスプール78を直接作動させることができる。別の実施形態によれば、ウェイト70のストリップ74を直接、バランシングウェイト装着装置10に送ることができ、ただしこれはストリップ74の繰り出し制御が低下することを考慮すると、あまり望ましくない。
この状況においてスプール78を作動させるための機構134は、スプール支持体82の円形部材130と選択的に係合するように適合された一対のローラ138として具現化されている。これら一対のローラ138は、それらに加わる機械的負荷を維持し、かつスプール78を回転させるのに十分な摩擦力を提供するために、十分に強い材料から成る。たとえば、ゴムで覆われた金属製ホイールであれば、許容できる選択となるであろう。ウェイト70のストリップ74をバランシングウェイト装着装置10へ送るようにスプール78を回転可能に駆動するために、具体例として、ギア比を変更するギアボックス146および伝達要素150と作動的に接続されたモータ142(すなわちサーボ、ACモータ、DCモータ、可変周波数駆動部等)を含む駆動部分が用いられる。ギアボックス146とローラ138との間のチェーン158(またはベルト)に対し、テンショナ154が圧力を加える。スプール78を回転させ、所望の速度でウェイト70を供給するために、電気的に、液圧的に、または他の手法で駆動可能なモータ142が電子的に制御される。
ローラ138の高さを変更して、選択的に、スプール作動部分126を図3のa)に示された引き上げポジション166で係合させるために、また、スプール作動部分126を図3のb)に示された引き下げポジション170で離脱させるために、リフト機構162が用いられる。ローラ138とスプール作動部分126との間の接触は、スリップなしで回転運動を伝達させるのに十分なものでなければならず、かつスプール78の側方の引き上げを必ずしも要求するものではない。本実施形態によれば、引き上げポジション166と引き下げポジション170との間において、ピボット184を中心とするスプールアクチュエータフレーム182のメイン部材178の旋回運動174が提案される。メイン部材178の遠位端部186とスプールアクチュエータフレーム182の固定部分190との間に、アクチュエータ188が作動的に固定されている。センサAは、たとえば軸方向で近位端の開口部214を通してストリップ74の存在を検出するなどして、スプール78におけるストリップ74の残量を検出する。択一的に、これとは別の構造によっても、本明細書の範囲から逸脱することなく、かかる判定を行えるようにすることができる。
本願には、スプール78の種々の構造が包含される。サプライモジュール20において、単一のスプール78を用いることができる。別の選択肢として、サプライモジュール20において複数のスプール78を用いることができる。以下では、考えられるいくつかの実施形態についてさらに詳しく説明するが、その他の図示されていない実施形態が排除されるものではない。たとえば、簡単に交換できるようにするため、約9kg(約20ポンド)のウェイト70のストリップ74を含むスプール78を用いることができる。また、長期の連続動作のために、約90kg(約200ポンド)のウェイト70のストリップ74を含むスプール78を用いることができ、さらに動作を延ばすために、約225kg(約500ポンド)のウェイト70のストリップ74を含むスプール78を用いることができる。別の選択肢として、ラージスプール78は、900kg(約2000ポンド)までのウェイト70のストリップ74に適応可能であり、これを動作期間を延ばすために使用することができる。ここで複数の隣り合うスプール78を示す図4を参照すると、複数の薄いスプール78を組み合わせて使用できることがわかる。1つの薄いスプール78はウェイト70の幅を有しており、よって、1つのストリップ74を収容し、そこにおいてウェイト70は、スプール78が回転するたびにその上に互いに重ね合わせられる。図4に示された実施形態は、8個の隣り合うスプール78を有しており、これらのスプール78は、それらの間のスプール壁194によって分離される。換言すればこのことは、スロット分離壁202によって分離された複数のストリップ受けスロット198を備えた単一のスプール78として、同じように表すことができる。複数の隣り合うスプール78は、それぞれ異なる質量のウェイト70を、および/またはバランシングするホイールのカラーにマッチさせるためにそれぞれ異なるカラーのウェイト70を、供給することができる。たとえば、ホイール748に装着されるウェイト70の視覚的インパクトを低減するために、ブラックのホイールのバランス補正のためにはブラックのウェイト70を使用することができ、グレーのホイールのバランス補正のためにはグレーのウェイト70を使用することができる。
側面のスロット分離壁206は、強化リブ210を含んでいる。ストリップ74の端部を適切な位置に保持して、ストリップ74をスプール78に巻き始めるために、軸方向で近位端の開口部214を使用して、ストリップ受けスロット198内にストリップ74の第1の端部を固定する。スロット分離壁202の周縁部に(または単一のスプール78の側壁に)軸方向で遠位端の開口部218が配置されており、これによってスプール78にストリップ74の第2の端部をロックし、スプール78が満杯のときにストリップ74が不所望に繰り出されるのを阻止する。図5に示した固定クリップ222を、実行可能なロック機構の一例として用いることができ、この機構を軸方向で遠位端の開口部218を介してスプール78に取り付けることができ、これによってストリップ74の不所望な繰り出しが阻止される。固定クリップ222は、頂部230と結合された先行のストリップ層74.1の下に滑り込まされた底部226を有しており、これはオプションとしてウェイト70の断面形状にされており、これによって上に重ね合わせられたストリップ層74.2が先行のストリップ層74.1に対して保持され、したがってスプール78からのストリップ74の不所望な繰り出しが阻止される。固定クリップ222を簡単に取り外せるように、クリップ222に取っ手234が設けられている。
各スプール78を、ユニークな識別子と関連づけることができる。各スプール78およびその上の製品を識別するために、各スプール78に埋め込まれたRFID、スプール78上のバーコード、ユニークな識別番号、または他の識別手段を使用することができる。これによって、製品の容認および装置10の要求の遵守が可能になる。スプール78の遵守を自動的に実施することができ、または関連づけられたキーコードが装置10により受け取られるように要求することができる。スプールはユニークに識別され、その上にあるウェイト70の個数は既知であるため、ウェイト70のトレーサビリティが可能になる。たとえばスプール#2016A200は、200kgとなる複数のウェイト70を含み、各ウェイト70は既知のサイズの幅と長さと厚さにおいて100gを有する。例示的な本実施例の場合には、2000個のウェイト70がスプール78に収容される、ということがわかる。各ホイール748は、取り付けラインにおいてもユニークに識別される。たとえばスプール#2016A200のウェイト#242〜#249が、ホイール#762898に取り付けられることがわかる。これに加え、ホイール748にウェイト70を固定するためにロボット636により用いられる装着圧力も既知であり、完全な製品トレーサビリティのためにこの圧力が記録される。特定のホイール748に対する固有のウェイト70の装着圧力を、このウェイト70がホイール748に十分な強さで固定されていないことがあとから判明したならば、識別することができ、圧力調整を行うことができる。
図6には、スプールマネージャアセンブリ240の1つの実施形態が示されている。例示されたスプールマネージャアセンブリ240はフレーム244を含んでおり、このフレーム244は、複数のスプール78のうちの1つをスプールレセプタクル242内に収容するように適合された構造を成している。例示されたスプールマネージャアセンブリ240は、複数の個々のスプール78を自身の上で受け取って支持するように適合されたスプール支持軸248を含んでいる。図示された構成において各スプール78はたとえば、各々約9kg(約20ポンド)の複数のウェイト70から成る1つのストリップ74を含んでいる。上述のように個々のスプール78各々は、複数の異なるウェイト70を供給するために、異なる構成、サイズ、仕上げ、カラーまたは質量のウェイト70に適応可能である。図示された実施形態のスプールマネージャアセンブリ240は、フレーム244に固定されたスプール支持シャフト248を含んでおり、これは図示された実施形態ではカンチレバーとして固定されており、これによってスプール78を軸方向に挿入および取り外すことができる。様々な個数のスプール78を用いることができるけれども、図示されたスプールマネージャアセンブリ240は、10個のスプール78に適応可能である。スプールレセプタクル242内に格納されたスプール78は、スプール支持軸248を保持する側から軸方向で突出している複数のスプール角度位置決定部材250のうちの1つまたは複数により、スプール軸線118を中心に回転可能に制限されている。スプール角度位置決定部材250は、スプール78の不所望な回転を阻止するために、各スプール78における開口部274に係合している。実際にスプール78は、その中に含まれるウェイト70のストリップ74の質量が大きいことを考慮すると、繰り出す傾向を有する可能性がある。開口部274のパターンは、以下のように設計されている。すなわち、スプール78がすべて単一の可能な角度ポジションに配置されて、ストリップ74の端部が、スプール78各々について同じポジションで配置されることになるように、設計されている。スプール角度位置決定部材250は好ましくは、スプール78をすべてスプール支持シャフト248上で軸方向に押し出すために、スプール支持シャフト248の長さと同じ軸方向長さを有している。
スプールマネージャアセンブリ240はさらに、軸方向に移動させてスプール支持シャフト248からスプール78を軸方向に押し出すために適合された、プッシュ部材254を含んでいる。図示された構成の部材254の軸方向運動は、一対のプーリ260と、オプションのテンショナ268によりテンションが加えられたベルト264とにより、プッシュ部材254に作動的に接続されたサーボモータ256(本願によればプッシュ部材254の角度ポジションおよび/または直線ポジションの情報を把握する他の択一的な手段が考えられる)によって実施される。サーボモータ256は、選択的に両方の軸方向でプッシュ部材254を動かすことができ、1つまたは複数のスプール78の厚さの増大によって動かすように構成されている。具現化されたこの機構は、スプール支持シャフト248を中心にプッシュ部材254を回転させることなく、これを軸方向で移動させる。
スプールマネージャアセンブリ240のスプールレセプタクル242は、スプール繰り出し機270と共働するように用いられる。スプール繰り出し機270は、図7からわかるように、スプール装填ポジション232にあるときに、スプールレセプタクル242からスプール78を受け取る。次いでスプール繰り出し機270は、フィードポジション234に移動し、スプール78にストリップ74が存在しなければ、排出ポジション236に移動して空のスプール78を排出し、それを単に空のスプールレセプタクル(図示せず)に落下させることができる。プッシュ部材254は、スプール78をスプール繰り出し機270に向かって押し出すために、スプール繰り出し機270と共働するようにして用いられる。したがってスプール繰り出し機270は、ウェイト70のストリップ74をバランシングウェイト装着装置10へ送るために、自身に装着されたスプールを軸方向で固定する。繰り出されてバランシングウェイト装着装置10に送られるべきスプール78は、軸方向でフィードポジション234に配置され、スプール繰り出し機270が回転して、ストリップ受けポジション394に取り付けられたストリップ受け392に、ストリップ74の端部を落下させ、ストリップ74をホイールに取り付けるための経路に送る。自明のとおり、スプール繰り出し機270は、装置10内のウェイト70のストリップ74と係合させるため、サーボモータ256により両方向に所望の速度で回転可能に作動される。
図7および図8に示されているサプライモジュール20は、複数のスプールマネージャアセンブリ240.1および240.2によって具現化されている。このことによって、装置10に送られるべきそれぞれ異なる特性を有するウェイト70の選択がもたらされる。たとえば、第1のスプールマネージャアセンブリ240.1は、グレーで着色されたまたはグレーがかったホイール748にマッチするように、グレーで着色されたウェイト70を供給することができ、択一的に第2のスプールマネージャアセンブリ240.2によって、ブラックまたは暗色のホイール748にマッチするように、ブラックで着色されたウェイト70など異なる特性を有するウェイト70を供給することができ、そのようなホイールは、以下で列挙するセンサによって識別される。図7を参照すると、スプールマネージャアセンブリ240.1およびその片割れであるスプール繰り出し機270.1は、装填ポジション232にあり、このポジションにおいてスプール78は、繰り出し機270.1に装着されている。図7のb)において最もよくわかるように、スプール繰り出し機270.1は、スプールマネージャアセンブリ240.1から離れて、フィードポジションに向かって少しばかり動かされ、このポジションは、下方の繰り出し機270.2のポジションによって表されている。繰り出し機270の軸方向の運動は、相応に制御されるモータ(図示せず)によって生成される。
複数のスプールマネージャアセンブリ240は、それぞれ別個に摺動可能にガイドレール266に取り付けられており、図8のb)に示されているようにスプール装填配置258として配置されるべく、アクチュエータ262によって作動される。スプール装填配置258において、ウェイト70のストリップを含む新たなスプール78をスプールマネージャアセンブリ240に追加することができる。それというのもスプールマネージャアセンブリ240は、その対応する繰り出し機270によっても軸方向で覆われていないからである。新たなスプール78の取り付けを自動的に行うことができ、またはオペレータによって手動で行うことができる。なお、ここで述べておくと、レール266は読み手の便宜を図り、支持構造なしで描かれているが、これらのレールは、現実のオペレーションでは適正な機械的強度を確保するため、フレームまたは壁に固定されている。また、スプール繰り出し機270を、フィードモジュール30と共に用いてもよいし、またはフィードモジュール30なしで用いてもよい。そのような場合であれば、スプール繰り出し機270によってフィードモジュール30が置き換えられることになり、所望の速度でウェイト70のストリップ74が繰り出され、下流に配置された歯付き駆動ホイール412と係合することによって、ストリップが引き出されることになる。
既述の実施形態で用いられるスプール78は、回転するたびにスプール78上に重ね合わせられるウェイト70のストリップ74を収容するように適合されている。図9では空のスプール78と共に、図10ではストリップ74で満たされたスプール78と共に、マンドレル272が示されており、これはスプール支持シャフト248を中心にスプール78が自由回転しないように、スプール78とスプール支持シャフト248との間で用いられる。マンドレル272は、スプール支持シャフト248に対しマンドレル272が回転するのを阻止する機構と共に、スプール支持シャフト248に取り付けられており、たとえばこの場合、スプール支持シャフト248にキーロックが設けられており、またはスプール78のホール276と係合している。
図11には、サプライモジュール20の別の可能な実施形態が示されている。図11には、フィードモジュール30と対応づけられたワイドスプールマネージメントモジュール280が示されている。ワイドスプールマネージメントモジュール280は、ワイドスプール290を支持する構造を成すフレーム284を含んでいる。このフレーム284は、スプール290を再装填または交換する必要なく動作期間を延長するため、たとえば約225kg(約500ポンド)の複数のウェイト70から成るストリップ74を含む、単一のワイドスプール290をそこにおいて受け取るように適合されている。例示されたこの実施形態の場合、ワイドスプール290は、ワイドスプール290の側方エッジ298と接触する一連の支持ホイール294によって直接、支持されている。支持ホイール298のうち2つのホイール302は自由に回転し、他の2つの支持ホイール298は、モータ310によって作動される被作動支持ホイール306であり、この場合、モータ310は、一対のプーリ314とベルト318とを介して、それらの被作動支持ホイール306と作動的に接続されている。ワイドスプール290は、適切な位置でテンショナ322と接触しており、このテンショナ322はオプションとして、ワイドスプール290の回転を表す信号を供給するように適合されたエンコーダ326でもある。
本発明の範囲から逸脱することなく、フィードモジュール30をサプライモジュール20とは分離してもよいし、またはサプライモジュール20と接続してもよい。本実施形態の場合には、フィードモジュール30はサプライモジュール20と関連づけられており、それというのも特にワイドスプール290は、その上に巻回された長いストリップ74を有しており、このストリップ74は、ワイドスプール290の軸方向幅全体にわたって巻回されているからである。このことによって、ストリップ74が繰り出されるときまたは巻回されるときに、ワイドスプール290の中心線334を中心にストリップ74の側方送り330が引き起こされる。ストリップ74の側方送りによって、固形体のウェイト70の並置された組に厄介な捩れが引き起こされ、これによってウェイト70がストリップ74から外れてしまうか、またはストリップ74が破断してしまうおそれがある。この障害を低減する1つの手法は、ストリップ74における応力を低減する第1のループ378を調整すること、および/またはフィードモジュール30をスプール290上のストリップ74の軸方向モジュールと整列させること、である。図11〜図14に示されたフィードモジュール30は、ワイドスプール290上のストリップ74の軸方向ポジションと整列されるように構成されたキャリッジ338を含んでいる。フィードモジュール30は、ねじ切りロッド346を作動させてレール350上のキャリッジ338を移動させる側方アクチュエータ342を含んでいる。キャリッジ338は、ウェイト70のストリップ74をワイドスプール290から受け取る取り込みプーリ354を備えている。次いでストリップ74は、支持床358の上を移動して、上下に重ね合わせられた一対のプーリ362に到達する。上下に重ね合わせられたプーリ362の一方は、サーボモータ370またはこのタスクを達成する他の任意の手段によって駆動される被作動プーリ366であり、これはオプションとして、ウェイト70と係合してストリップ74に沿ってスリップが発生するのを阻止するために、歯付きとすることができる。ウェイト70との正確な接触は、被作動プーリ366と対向する接触プーリ374によって保証される。
フィードモジュール30によるスプール290からのストリップ74の送りを制御するために、複数のセンサが用いられる。本明細書では表1として以下に列挙されているように、大文字を用いてそれらのセンサを識別することにする。バランシングウェイト装着装置10において使用可能なセンサのリストは以下のとおり。
つまり近接センサBは、スプール290の後方、フィードモジュール30の取り込みプーリ354の前方で、第1のループ378におけるストリップ74の接近を検出するために用いられる。第1のループ378を所望の範囲内に維持するために、スプール290が作動されてストリップ74が繰り出される速度を、モータ310の制御によって変更することができる。第1のループ378の範囲が小さくなりすぎているならば、ストリップ74の繰り出しが加速されることになり、逆に第1のループ378の範囲が大きくなりすぎているならば、ストリップ74の繰り出しが減速されることになる。2つの近接センサC,Dは、キャリッジ338の側方ロケーションを制御して相応に調整するために、それらのセンサへのストリップ74の側方の接近を検出する。ストリップ74が側方センサCの方に接近して移動しているならば、キャリッジは側方センサCの方向へ移動することになり、これによって2つの側方センサC,D間のストリップ74のポジションが整列し直される。これとは対照的に、ストリップ74が側方センサDの方に接近して移動しているならば、キャリッジは側方センサDの方向へ移動することになり、これによって2つの側方センサC,D間のストリップ74のポジションが整列し直される。さらに別のセンサEは、フィードモジュール30の重ね合わせられたプーリ362の前方で、ストリップ74の存在を検出する。センサFは、フィードモジュール30の重ね合わせられたプーリ362の後方で、ストリップ74の存在を検出する。図12および図13には、両方の側方方向でのキャリッジ338の側方運動が示されている。図14には、フィードモジュール30が抜き出されて斜視図として示されており、フィードモジュール30がそのフレーム382によって支持されていることがわかる。
センサGは、ストリップ74の第2のループ386の範囲を所望の範囲内に調節するために、この第2のループ386の接近を検出する。ループ378,386は、バランシングウェイト装着装置10の残りの部分に対するストリップ74のサプライ速度の生じ得る変動を低減するために必要とされる。たとえば、サプライ速度が遅すぎるか速すぎるならば、第1のループ378が速度変動を減衰させることになる。別の例は、スプール78の交換中である。新たなスプール78を取り付けるときに、第1のループ378および第2のループ386における付加的なストリップ74を用いることができる。空のスプール78をウェイト70で満杯の新たなスプール78と交換するときに、バランシングウェイト装着装置10が停止するのを阻止して、連続的な機能を維持するために、第1のループ378および第2のループ386における付加的なストリップ74を調節することができる。オプションとして、フィードモジュール30とディスペンスモジュール40との間に、取り外し可能なブリッジ390を取り付けることができ、これによってストリップ74の終端と新たなストリップ74の始端との間の接続が容易になる。
図15には、ディスペンスモジュール40のための例示的な駆動機構400が具現化されている。この実施形態によれば、ウェイト70のストリップ74を装着モジュール50に向けて移動させるために、駆動機構400が用いられる。駆動機構400は特に、円形駆動部分408を作動的に回転させるサーボモータ404によって駆動される。図示された実施形態の円形駆動部分408は、歯付き駆動ホイール412であって、この場合、各歯はウェイト70と係合するように寸法選定されている。歯付きホイール412は、半径方向突出部の配列を含んでおり、この配列は、スリップなしでストリップ74を駆動するよう、ウェイト70の介在側部と係合するように構成されている。図示された実施形態には、オプションとして半径方向空隙部分416を含む歯付き駆動ホイール412が描かれており、この半径方向空隙部分416は、この部分416において係合するストリップ支持部材をフィットさせるために形成された空間であり、これによりストリップ74の変位およびホイール748へまたはホイール748からの搬送に従って、ストリップ74に対する連続的な垂直方向の支持がもたらされる。半径方向空隙部分416によって、支持され続けたままである間に、歯付き駆動ホイール412とウェイト70との側方での接触が可能になる。これとは逆の構造を用いることもでき、歯付き駆動ホイール412が択一的に、このホイールの軸方向の各側に一対の半径方向空隙部分を含むことができる。ストリップ74は支持レール420上で駆動され、取り外し可能な側方レール424によって側方で案内される。オプションとして、側方レール424は上方レール426を含んでおり、これによってウェイト70のストリップ74が、持ち上げられて歯付き駆動ホイール412から離脱してしまうことがないようにしている。側方レール424は、いくつかのファスナによって取り外し可能に固定されている。歯付き駆動ホイール412は、概ねレール420の下方に配置されており、部分的にレール420中に延在してウェイト70と係合する。モータ404はサーボモータであり、所望の長さ/質量のストリップ74を移動させて、ホイールに装着されるべき所望の個数のウェイト70を配分するように、選択的に作動させることができる。モータ404は、必要に応じてモータ404のギア比を変更可能なギアボックス428と相互接続されている。さらにギアボックス428は、図示された実施形態の機械的な要求に従い、モータ404の駆動軸線432の方向も90゜変化させる。
これに対して図17には、ディスペンスモジュール40のレール420が示されており、このレール420は、本発明のモータなしの実施形態の場合には、サーボモータ404および駆動ホイール412と連携しては使用されない。そうではなく、図17に示された実施形態は、既述の駆動ホイール412の代わりに、ストリップ74を引き出して駆動するために装着モジュール50のロボットツール640を使用している。この構造によれば、装着モジュール50のロボット636は、コントロールモジュール1066により供給される命令の結果として、レール420に沿ってウェイト70のストリップ74を引き出し、かつ/または押し出すことになる。
ウェイト70のストリップ74は、保護ライナ436によって覆われたテープ76を含んでおり、保護ライナ436は、テープの粘着部分456が他の物体に不所望に粘着するのを防ぎ、または汚れが付いてしまって場合によってはホイールに適正に貼り付かないのを防ぐ。ウェイト70をホイールに取り付ける前に、保護ライナ436を除去する必要がある。上述のようにモータなしの実施形態を示す図17に描かれているように、ライナピーラ440は、ライナ436を除去するためのディスペンスモジュール50の実施形態の一部分である。ピーラ440は、ウェイト70または一連のウェイト70がホイールに固定されるべく装着モジュール50によって取られる前に、ライナ436を剥がすために、レール420の終端近傍に作動的に配置されている。この実施形態に示されているように、ピーラ440はフック形状を有しており、この形状には、低いライナ係合ポジション448と高いライナ除去ポジション452との間を移動するライナ接触部分444が含まれている。ライナ係合ポジション448によって、ライナ接触部分444がテープ76上に低く配置されて、テープ76を摩擦し、テープ76からライナ436を除去する。図17のd)に示されているように、おおよそ0mmと1mmとの間にあるライナ436の厚さよりも薄いテープ76の粘着部分456において、ピーラ440のライナ接触部分444はそれにもかかわらず、テープ76の厚さと干渉することができ、それによってライナ436の始端と係合する。ライナ436が係合されると、テープ76と接触しないようにするために、図17のe)に示されているように、ピーラ440のライナ接触部分444を、おおよそ0mmと4mmとの間にあるテープ76よりも僅かに高いライナ除去ポジション452まで、持ち上げることができる。ライナ436をウェイト70とは異なる方向に向けるために、ピーラ440と共働するように、テープ76よりも僅かに高く配置されたライナガイドエッジ454が用いられる。除去されたライナ436を、オプションとしてライナガイド460に排出することができ、このことは、機構内でテープ76が不所望に取り違えられてしまうのを阻止するのに役立つ。ライナ係合ポジション448とライナ除去ポジション452との間のピーラ440の運動は、これら2つのポジション448,452に到達するようピーラ軸468を中心とした回転の一部分を実施するピーラアクチュエータ464によって制御される。ピーラアクチュエータ464を、ストロークが制限された空気圧シリンダとして、または所望の運動を実施するように適合された他のアクチュエータとして、具現化することができる。図17のc)には、オプションとしてのストリップロック機構が描かれている。ストリップロック機構472は、ストリップ74が動かないことが望まれる場合に、レール420内のストリップ74を選択的にロックする。ストリップ74の存在を検出するために、ストリップ74の存在を検出するセンサHが、ピーラ440の手前に配置されている。ウェイトストリップ結合テープの存在を検出するセンサIが、ピーラ440のすぐ手前に配置されており、これによれば、ライナ436の途切れが検出されたときに、ピーラ440を低く下げてライナ係合ポジション448に配置することができるように、ピーラ440が作動させられる。
図18には、ストリップ74からライナ436を除去するための択一的な実施形態が示されている。テープ76を、いくつかの付加的な特性を伴わせて製造することができる。たとえば、テープ76を保護するライナ436を、熱に反応してテープ76の粘着部分456から剥がれるようにすることができる。テープ76を加熱するため、ヒートガン480が指向性ノズル484を介して熱風を吹き付け、ライナ436を剥がしてテープ76をピーラ440と係合させる。ノズル484からの熱風はピーラ440の領域に配向され、テープ76の過熱を避けるため、所定の時間だけテープ76を局所的に加熱する。ストリップ結合テープの存在を検出するセンサIがテープ76の途切れを検出したときに、ウェイト70の新たなストリップ74がバランシングウェイト装着装置10に送り込まれたならば、ヒートガン480を選択的に作動させることができ、これによってピーラ440がライナ係合ポジション448に置かれて、ライナ436の前端がピーラ440と係合される。ディスペンスモジュールにおいてストリップ74の変位を制御する作動機構は、ストリップ74を動かして戻したときに、存在検出センサIによって結合テープまたはライナ436がセンシングされたならば、ストリップ74を動かして戻すことができ、ストリップ74の後続の前進運動によって、ライナ436とピーラ440との再係合を試みることができる。
図18および図19から、ディスペンスモジュール50がオプションとして、ライナ切断機構490を装備していることもわかる。このライナ切断機構490には、ライナガイド460(図18には示されていない)に続く鋏み部分498を作動させるアクチュエータ494が含まれている。したがってライナ436を所定の長さに切断することができ、これにより除去されたライナ436をいっそう取り扱いやすくなる。
このことに加え図18〜図24には、ストリップ切断機構502も示されている。ホイールのバランシングのために必要とされる質量と等価の所定数のウェイト70が供給されるように、ストリップ切断機構502を用いてストリップ74の一部分が切断される。ストリップ切断機構502は、2つの隣り合うウェイト70の間でストリップ74を切断するために、ディスペンスモジュール50のレール420の端部近傍に配置されている。望ましくないのは、ストリップ切断機構502がウェイト70の中央でストリップ74を切断しようとしてしまうことである。よって、レール420の端部近傍に配置された付加的なセンサKを用いて、ウェイト70の存在が検出される。センサKは、好ましくはストリップ74と直交するように取り付けられ、ウェイト70を、または2つの隣り合うウェイト70間の空きスペースを検出可能なロケーションに配置される。きちんと調整されているならば、ストリップ切断機構502と整列されたその第1のセンシングライン526に沿った位置では、センサKはウェイト70の存在を検出しないはずであり、これによって、作動すべきストリップ切断機構502の切断ライン沿いにはウェイト70が存在しない、ということが保証される。存在するとは想定されないときにウェイト70の存在をさらに検出するために、センサKは、ウェイト70の長さよりも短く配置されたオプションの第2のセンシングライン530を有している。図20のa)からわかるように、第1のセンシングライン526を通過させ、ストリップ74に到達してウェイト70のポジションを識別するために、サイドレール426は開口部を含んでいる。サイドレール424のうちの1つは、レールクランプ534によってその動作ポジションに取り外し可能に固定されている。サイドレール424は、必要に応じてレール420上のストリップ74の操作を容易にするために、ストッパを装備したガイドレール538に沿って移動可能である。
ストリップ切断機構502は、ストリップ74に対し垂直なポジションで切断部材510を支持するハウジング506を含んでいる。図21から最もよくわかるように、円形ブレード514として具現化された切断部材510は、支持レール522に沿ってアクチュエータ518により往復方向に動かされる。図21には、ストリップロック機構472の構造が、内部についていっそう詳しく描かれている。この図からわかるように、ストリップロック機構472はウェイト係合部分546を含んでおり、これには好ましくは共働する表面550が設けられており、この表面550はウェイト70の形状を、各ウェイト70間で係合する突出した部分552とマッチさせ、それによってレール420内でウェイト70をロックする。これによって、ストリップ切断機構472が作動されるときに、ストリップ74がレールに沿って長手方向に移動することが阻止される。ウェイト係合部分546は、図21のa)に示されたウェイト係合ポジション554と、図21のb)に示された離脱ポジション558との間で、移動可能である。この実施形態には空気圧シリンダ562が含まれており、このシリンダ562は、所望の量のウェイト70がディスペンスモジュール50によって供給されたときに、ウェイト係合部分546を作動させる。
図22には、センサJが示されている。センサJの目的は、ストリップ74の反射率、カラーまたはコントラストを使用して、ライナ436がブレード514を通過させられたストリップ74から除去されたか否かを監視することである。ライナ436は、粘着部分456とは異なる反射率、カラーまたはコントラストを有しており、センサJは、ライナ436が除去されたことを検証するための1つの手段である。
次に、例示目的で具現化されたストリップ切断機構502をさらに詳しく描いた図23および図24を参照する。切断部材510は円形ブレード514として例示されており、これは2つのハウジング半部570,574により製造されたブレードハウジング566によって支持されている。ハウジング半部570は、ブレード514へのアクセスを考慮して、ロック機構578により適切な位置に取り外し可能に固定されている。図示された実施形態のブレード514は、歯を備えておらず、電動式ではなく、ハウジング566の直線運動によりストリップ74と接触したときに回転する。ハウジングの直線運動と、ブレード514とストリップ74の接触とが組み合わせられた作用によって、複数のウェイト70をまとめて保持するテープ76を切断するのに十分なブレード514の回転が発生する。ブレード514は、軸582と軸受586とから成る構成によって支持される。往復運動ではなく、常に単一方向でブレード514の回転を生じさせるために、オプションとして一方向ベアリングが用いられる。ブレード514の単一方向回転によって、ブレード514の円周全体がストリップ74の切断に使用されるようになり、ブレード514が全体にわたり等しく磨耗して、ブレードの交換サイクルが長くなる、ということも保証される。ハウジング566は、ブレード514と相互作用する潤滑剤貯蔵器594に向かう開口部590も含んでおり、これによってブレード514が滑らかになり、ストリップ74の切断が容易になる。いかなる漏れも防止するため、潤滑剤、オイルまたは他の適切な潤滑剤を、スポンジ598の材料に浸すことができる。
図25には、2つのディスペンサ852.1および852.2を用いたディスペンスモジュール40の択一的な実施形態が示されており、ディスペンサ852.1,852.2各々には、それらに固有のライナ除去機構856が設けられている。図17を参照しながらすでに説明したとおり、ピーラ440は旋回可能に接続されたままである。ライナ436がストリップ74から除去されると、そのライナ436は、ライナ小片になるように切断されるべくアーチ型導管860内を自動シュレッダ864へと案内されて、それらはパイプ868を通って真空発生器872へ真空排出され、この真空発生器872の空気流によってプロセスから抜き出される。ストリップ74はナイフ機構876によって切断され、その際にこのナイフ機構876は、所定の角度の直線または曲線のブレード884を作動し、ブレード884は下に向かって動かされてストリップ74を切断する。ストリップ74を切断する前に、アクチュエータ892およびブレーク部材896を用いるストリップストッパ888が、フレームに旋回可能に接続される。かくしてブレーク部材896は、弛緩ポジションとブレークポジションとの間で作動されて、ストリップ74が切断されるときに、ナイフ機構876の所定の角度のブレード884のほんの少し手前のレール424の間において、上に向かう方向でストリップ74を一瞬圧搾する。ブレーク部材896がブレード884の手前で最後のウェイト70と係合していることから、ストリップ74に僅かなウェイト70だけしか残っていない場合に、これによってウェイト70のストリップ74を停止することができる。2つのディスペンサ852.1および852.2は平行に配置されており、メンテナンスの目的で冗長性がもたらされるように適合されている。2つのディスペンサ852.1および852.2は、バランシングすべきホイール748に応じて決定される選択を提供するために、種々の形態のウェイト70を配分するためにも用いられる。たとえば、ブラックのウェイト70を、ディスペンサ852.1によって配分して、ブラックおよび暗色のホイール748のバランシングのために用いることができる。これとは対照的に、ディスペンサ852.2は、アルミニウムまたは明色のホイール748のために選択されるグレーのウェイト70を供給する。本願によれば、2つまたはそれよりも多くのディスペンサ852のさらに別の使用も考えられ、本願の範囲内に留まりながらも、その他の利点のためにそれらを使用することができる。同様に理解することができるのは、2つのディスペンサ852.1および852.2の各々に、それらに固有のセンサJを設けることであり、ストリップ74のライナおよび他の部分の反射特性を考慮して、主としてセンサのキャプション能力(caption capability)を最大限にするという理由から、それらのセンサJは、自身のセンシングを拡張するために垂直方向から互いに逆方向の角度でそれぞれ配置されている。最適なセンシング角度は、おおよそ30゜〜40゜の間であると思われる。
図26〜図27には、さらに別の実施形態が示されている。実際にはディスペンスモジュール50を、異なるように具現化すれば、(図1に示した)装着モジュール60なしで用いることができる。この観点においてディスペンスモジュール50は択一的に、ウェイト受け602を装備することができ、これはストリップ74の切断部分を工員が手動で取り付けるために、それらを収集する。かくして工員は、ウェイト受け傾斜路606においてストリップ74の切断部分を手に取ることができる。ウェイト受け傾斜路606の高さおよび角度は、調節機構610により調節することができ、これによって図26に示された低いポジション614と、図27に示された高いポジション618との間において、複数の人間工学的ポジションが提供される。ウェイト70がウェイト受け傾斜路606から落下するのを防ぐため、ウェイト受け傾斜路606はストッパ614で終端している。ウェイト70をロボット636のツール640(図示せず)によっていつでも収集できる状態にあるのかを確認するため、センサLをピーラ440およびブレード884の後方に配置することができる。別の選択肢として、1つまたは複数のウェイト70の手動のピックアップを確認するために、センサLをウェイト受け傾斜路606上に配置することができる。
図28に示されている実施形態においてよくわかるように、装着モジュール60は産業用ロボット636によって自動化されている。ロボット636はウェイト装着ツール640を装備しており、これは1つまたは一連のウェイト70をディスペンスモジュール40からバランシングするホイールへ移動させるように設計されている。図29には、ツール640の可能な実施形態が付加的な詳細と共に示されている。ツール640は少なくとも1つのウェイトホルダ644を有しており、これには一連の並置されたウェイト受け648が含まれている。各ウェイト受け648は、ウェイトホルダ644上にウェイト70各々を個々に配置するために、好ましくはリッジ652により縁取られている。ウェイトホルダ644は半円形状656を有しており、これはホイール内側にフィットし、ホイール表面にウェイト70を固定するために、寸法選定され設計されている。好ましくは、ホイール内部へのウェイト70の移動および装着を容易にするために、ツール640とウェイトホルダ644とから成るアセンブリの外径を、ホイールの内径よりも小さくするのが望ましい。ウェイトホルダ644を、ツールハブ部分660と共に単一部品として製造してもよいし、または別個の部品として製造してもよい。ツールハブ部分660は、半径方向に延在する一連の部分664によって具現化されている。ウェイトホルダ644は中央凹部668を含むことができ、この部分は、ツール640がディスペンスモジュール50からウェイト70を受け取ったときに、ウェイト支持体672と共働するように設計されている(図20のaに最もよく示されている)。ディスペンスモジュール50が所望のストリップ74の長さを切断したならば、ウェイト70のストリップ74の切断部分は、ウェイト支持体672によりその中央領域によって支持されたままとなる一方、ウェイトホルダ644はウェイト支持体672の下に移動し、さらにウェイト70に向かって上昇し、ウェイト70と係合してそれを移動させる。図示の実施形態によれば、ウェイトホルダ644の中央凹部668は、2つの異なるウェイトホルダ部分676を固定するツールハブ部分660の厚みを利用している。
ツールハブ部分660は、自身の上で第1のウェイトホルダ644.1および第2のウェイトホルダ644.2を固定するようにも構成されている。第2のウェイトホルダ644.2を、ディスペンスモジュール50とホイールとの間のロボット636の移動時間を短縮するために望ましいものとすることができる。実際には第2のウェイトホルダ644.2にウェイト70の第2のセットを装填することができ、このホルダ644.2によってウェイト装着ツール640は、ウェイト70の第2のセットを、ディスペンスモジュール40とホイールとの間において単一の運動でホイールに固定できるようになる。たとえば、一般にホイール内の種々の軸方向距離のところにウェイト70を配置するホイールの動的なバランシングを、ディスペンスモジュール50とホイールとの間においてツール640の単一の運動で達成することができる。1つの実施形態によれば、ウェイトホルダ644は、ツールハブ部分660に対し軸方向のオフセット680を有することができる。オフセットされたウェイトホルダ644によって、ウェイト70のいっそう正確な配置、ロボット636の移動距離の短縮が可能となり、さらにウェイト70を軸方向でホイールの中央ハブにいっそう近づけて固定することができる。たとえば、第1のウェイトホルダ644.1は、ツールハブ部分660の一方の側で完全にオフセットされているのに対し、第2のウェイトホルダ644.2はツールハブ部分660とセンタリングされている。その他の構成としてスペーサの使用、ウェイトホルダ644の種々の角度ポジション、およびウェイトホルダ644のその他の調整は、本発明の範囲内に留まるものである。
図21、図29および図30から最もよくわかるように、各ウェイトホルダ644は終端側684と始端側688とを有している。ロボット636は、ウェイトホルダ644の始端側688および終端側684を基準とする回転可能ないずれの方向でも、ウェイトホルダ644上のウェイト70を収集するために、ツール640を使用することができる。第1の配置によれば、ウェイトホルダ644上のウェイト70を受け取るために、ウェイトホルダ644の始端側688の部分が用いられる。したがって、始端側688において必要とされる磁石受け部分704がウェイト70によって占められる。この配置は、図19に示されている。これとは逆に第2の配置によれば、ウェイトホルダ644上のウェイト70を受け取るために、ウェイトホルダ644の終端側684が用いられる。この配置は、図21に示されている。ウェイト70を受け取るためにウェイトホルダ644の終端を用いることによって、ウェイトホルダ644の付加的な使用が促進される。
第2の配置の場合、終端側684は、ウェイトホルダ644がディスペンスモジュール50からウェイト70を受け取るときに、ディスペンスモジュール50の隣りに動かされるエッジである。始端側688は、ウェイトホルダ644がディスペンスモジュール50からウェイト70を受け取るときに、ディスペンスモジュール50からもっと遠くに配置されるエッジである。換言すれば、ツール640は、ツールに固定すべきウェイト70の個数を考慮して、始端側688に向かってスタートするように、ウェイト受け648を充填し、順次、終端側684に向かいながら、最後のウェイトホルダ644を終端側684に向かって充填する、ように構成されている。かくして、すべての最後のウェイト受け648がウェイト70で充填される。
図29には、ウェイトホルダ部分676の拡大図が示されている。ウェイトホルダ部分676は、半径692を中心とする半円形状を有しており、この半円形状の外周696は理想的には、ホイール中にフィットさせるために、また、ホイールの隣接面にストリップ74の一部分を固定するために、ホイールの内径よりも小さい。ウェイトホルダ部分676は好ましくは、磁気手段がその上でウェイト70を保持できるように、アルミニウム、プラスチックまたはステンレススチールなどのような非強磁性材料から成る。ウェイトホルダ部分676は一連の磁石700を使用し、これらの磁石700は、ウェイトホルダ部分676の外周696に沿ってこのウェイトホルダ部分676に配置された磁石受け部分704内に収容されている。磁石700は、それらの個々の磁石受け部分704にプレス嵌めまたは接着される。半径方向開口部708によって各磁石700の後方へのアクセスがもたらされ、磁石700をこの半径方向開口部708を通して押すために、さらにこの磁石700を押して磁石700をその磁石受け部分704から取り出すために、ピンツール724を挿入する。ここで理解できるように、終端側684が、いっそう大きい磁石受け部分716内に、いっそう大きくて強い磁石712を含んでいる。いっそう大きい磁石712は、単一のウェイト70が必要とされるときに、ウェイトホルダ部分676に単一のウェイト70を十分にしっかりと固定するのに役立つ。いっそう大きい磁石712は、図30に示されているように、隣り合うウェイト70間でストリップ74を引き裂くことによりストリップ74を切断する際の道具でもある。
図29に示されている実施形態からいっそう明確にわかるように、ウェイトホルダ644は、オプションとしてウェイト70のための一対の側方ウェイトホルダ736を備えている。ウェイト70のための一対の側方ホルダ736は、最後のウェイトホルダ部分676.1に接するウェイトホルダ644の各側に配置されており、これによってウェイト70が最後のホルダ部分676.1に配置されたままさらに保持される。このことが望ましいのは、最後のウェイトホルダ部分676.1内のウェイト70が、適切な位置にしっかりと保持されるようにし、捩れてしまったり、またはウェイトホルダ644から外れてしまったりすることがないようにするためである。このことが特に役立つのは、単一のウェイト70がウェイトホルダ644によって保持されており、個々のウェイトホルダ部分676内の適切な位置に保持するために、隣り合うウェイト70によっても補助されないときである。最後のウェイトホルダ部分676.1内のウェイト70が捩れるまたは外れるリスクが高まるのは、ウェイト70または一連のウェイト70をウェイト70のストリップ74から取り外すために、ツール640が使用される場合である。ウェイト70をストリップ74に保持するテープ76を分割するためにツール640を使用することは、図30に示された択一的な実施形態である。テープ76を切断するために、図30にはツール640の旋回運動が示されている。図30のa)には、ツール640がウェイトホルダ644と共に描かれている。このウェイトホルダ644は、その上にある単一のウェイト70を最後のウェイトホルダ部分676.1に固定し、この場合、ウェイトホルダ644は長手方向でストリップ74と整列されている。図30のb)には、ウェイトホルダ644の旋回運動740が示されており、これによって張力がテープ76の一方の側方の側で高まって、テープ76が破断され、ウェイトホルダ644内に固定されたウェイト70が分離される。ウェイト70が旋回するのを阻止し、かつウェイトホルダ644上の適切な位置にきちんと保持するために、ウェイトホルダ644によって旋回運動740が行われるときに、側方ホルダ736はさらに、ウェイト70を適切な位置に保持する。図30のc)には、ツール640の並進運動744が示されており、これによってさらに、ウェイトホルダ644内に固定されたウェイト70がストリップ74から離間される。この実施形態を、本発明の範囲から逸脱することなく、ストリップ切断機構502なしで使用することができ、またはストリップ切断機構502と連携して使用することができる。
図31にはさらに別の実施形態が示されており、この実施形態によれば、ツール640上にある1つまたは複数のウェイト70の存在をセンサRが検出する。図示されている実施形態のツール640は、凹部668で離間された一対のウェイトホルダ644.1,644.2を装備しており、これによってセンサRによる投射が可能になり、ウェイト受け648の領域全体をセンシングして、ツール640上の1つまたは複数のウェイト70の不所望な存在を検出する。凹部668を、スペーサ918によって、またはハブ部分660またはツール640の厚みによって、離間することができる。センサRを定置して保持することができ、中央凹部668がセンサRの投射経路914と整列させられると、ツール640が並進させられて、センサRによる投射を中央凹部668を通して移動させ、ツール640上に場合によっては残っているウェイト70の不所望な存在を検出する。たとえば図31のa)には、ツール640上に残されたウェイト70が示されており、これがセンサRによってセンシングされる。その一方で図31のa)には、センサRの投射経路914が示されている。望ましくないウェイト70がセンサRにより検出されると、ツール640がウェイトリムーバ918の隣りに動かされて、ツール640の中央凹部668が、この中央凹部668にフィットするように寸法選定されて設計されたウェイトリムーバ部材922と係合する。ツール640の並進および回転によって、ウェイトリムーバ部材922はウェイト70を除去することができ、このウェイト70はツール640から離脱されて、その上に新たなウェイト70を受け入れることができる状態になる。
ツール640は、このツール640の軸線642に関して、互いに約120゜のところに配置された3つの近接センサMを装備しており、これについてはこの実施形態を示す図32に例示されている。これらの近接センサMをレーザセンサとして具現化することができ、これらのセンサMはひとまとまりのものとして、たとえば三角法などを用いて、タイヤ750が上に取り付けられた状態で示されたホイール748の内側におけるツール640のロケーションをセンシングする。図32には、これらのレーザセンサMの投射ライン752が示されている。ロボット636は、ホイール748の中央部分内側にツール640を移動させ、ツール640がホイール748の中央ハブ756に向かって動いているときに、センサMは、ホイールの形状、内側断面764、および寸法の測定値を取得する。これは、ツール640とホイール748との非接触の測定であり、結果として、ホイール748の特性が自動的に検出される。取得されたホイール特性の測定値を用いることによって、ホイール特性のデータベースを参照することなく、正確に所望のロケーションにロボット636のツール640を三次元的に配置することができる。ホイール特性の測定値を取得するためのこのプロセスは、ホイール搬送モジュール60に到来するホイール746ごとにリアルタイムで実施されるので、様々な形状および寸法のホイール748にウェイト70を取り付けることができる。換言すれば、正確な順番を要求することなく、またはたとえば4つの同様のホイールのセットにグループ分けすることなく、種々の特性のホイール748を簡単に順々にバランシングすることができる。1つの実施形態によれば、ツール640の軸方向ポジションを、ツール640に配置された軸方向センサNによって識別することができる。ツール640は択一的に、使用可能であればロボット636のセンシング能力を利用することができ、ホイール748の中央ハブ756に対してツール640を軸方向に配置するために、ツール640とホイール748の中央ハブ756との間において接触が発生するまで、ホイール748内で軸方向にツール640を移動させることができる。これに関する実施形態によれば、ロボット636は、ウェイト70をホイール748に固定するときに、ウェイト70に加えられる圧力を記録することができる。かくして、各ウェイト70をそれらに対応づけられたホイール748に固定するために使用される圧力が、製品トレーサビリティのために記録される。
ホイールジオメトリを検出する投射752を用いてセンサMによりもたらされるデータに基づき、ホイールとタイヤとから成るアセンブリに関してロボット636のツール640を制御することができる。これとは対照的に、カメラセンサPとセンサOとによってもたらされるホイールとタイヤとから成るアセンブリのイメージに基づき、ロボット636のツール640を制御することができる。これらのデータを取得する2つの方法は良好であり、後者によってセンサMが不要となる。
図34に示された実施形態によれば、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリが、バランシングウェイト70を装着するために、コンベヤ780に持ち込まれる。この実施形態は、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリを輸送するためのコンベヤ780に関するものであるが、産業用ロボット636、懸架機構、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリが次のステーションまで転がされるレールなど、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリを輸送するための他の手段も、本発明の範囲内に留まるものである。本明細書を読みやすくするため、上述の説明はコンベヤ機構に焦点を当てようとするものであるが、他の適切な代替的なシステムが排除されるものではない。本出願の範囲を逸脱することなく、適切な機構に懸架することを含め、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリを、垂直方向または他の適切なポジションで持ち込むこともできるけれども、ここではホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリは、水平方向でコンベヤ780上に支持されて示されている。コンベヤ780はフレーム784によって支持され、ウェイト70を下方から取り付けることができるように十分な高さのところにある。上方からのウェイト70の取り付けは、本明細書によって包含される図示されていない別の実施形態である。図示されている実施形態のコンベヤ780は、モータ792により選択的に作動させられる一対のホイール支持ベルト788を装備している。ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリをコンベヤ780上に所望のようにポジショニングするため、コンベヤ780を前進方向808および後退方向812で作動させることができる。一対のホイール支持ベルト788が、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの2つの側を支持しており、これによってそれらの間においてロボット636のツール640のために、ホイール748に到達してホイール748にウェイト70を固定するための空間が提供されることに加えて、センサOおよびPを用いて多岐にわたるセンシングを行えるようになる。ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリをウェイト装着ポジション796に正確に運ぶために、モータ792を、液圧式または空気圧式に作動されるサーボモータ、ステップモータとすることができる。図示されている実施形態には、コンベヤ780を駆動するために、オプションとしてギアボックス804と相互接続されたサーボモータ800が含まれている。ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリをコンベヤ780上に保持するための付加的な特徴を提供するために、フレーム784に適切な高さのところで固定された一対の側方レール808がオプションとして示されている。
かくしてバランシングウェイト装着装置は、ホイールの特性を自動的に識別し、ホイールバランシングウェイトをそのホイールに固定するために適合されており、この装置は、ホイールバランシングウェイト固定ポジションに向けてホイールを動かし、ホイール特性をセンシングし、ホイール基準ロケーションをセンシングし、第1の所定量のホイールバランシングウェイトを供給し、この第1の所定量のホイールバランシングウェイトをホイールにおける第1のポジションに固定する。バランシングウェイト装着装置は、カメラおよび/またはレーザセンサによってホイール特性をセンシングすることができ、この場合、ホイール特性のセンシングは、ホイールとタイヤとから成るアセンブリがホイールバランシングウェイト装着ポジションに向かって移動している間に実施され、この場合、ホイール特性は、ホイールとタイヤとから成るアセンブリの特性データベースからは収集されず、さらに第1のポジションに基づき第2のポジションが識別され、この第2のポジションに基づき第2の所定量のホイールバランシングウェイトがホイールに固定される。
コンベヤ780は、ホイール748の内側部分の断面を捕捉可能なセンサOと共働するように機能する。センサOは、図34および図35においてはレーザ近接センサとして具現化されており、このセンサはフレーム784に固定され、コンベヤ780に向かって所定の角度に向けられている。投射ビーム816は、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリがコンベヤ780上で移動しているときに、複数の読み取りが得られるように所定の角度で投射される。ホイール748が移動しているときにホイール748の断面をセンシングするのは効率的であり、その理由は、ホイール748の形状を分析するために、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリを静止させたままにしておく必要がないからである。コンベヤ780の速度は既知であり、ホイール748の内側部分の断面820を生成するために、ベルトエンコーダおよび/またはホイール748とセンサOとの間の個々の時宜を得た距離センシングと共働するように、コンベヤ780の速度が用いられる。共通のタイムスタンプは、すべてのデータをまとめるための1つの手段である。センサからのすべてのデータが、この共通のタイムスタンプと関連づけられる。ロボット636のツール640または他の任意の関係する等価のシステムを動作させるために必要とされるすべての情報を得るために、同じ共通のタイムスタンプと関連づけられたデータがまとめられる。ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリのバランシングのために必要とされるアセンブリに従って、ホイール748の内側部分にウェイト70が正確に固定されるように、ロボット636の動きを制御して所望のロケーションにツール640をポジショニングするために、システムのロジックによりホイール748の内側部分の断面が用いられる。
ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの軸方向イメージを取得するために、コンベヤ780付近に、カメラとして具現化された別のセンサPが作動的に配置されている。本出願の範囲から逸脱することなく、所望のイメージを得るために適した他のロケーションにセンサPを配置してもよいが、ここではセンサPはコンベヤ780の下方に示されている。ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリのイメージは、コンベヤ780上でホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリが移動しているときに、または静止しているときに、センサPによって取得される。センサPから得られるイメージを、様々な目的のために使用することができる。可能な複数の目的がある中で、ホイール748の半径、ホイール748のカラー、ホイールの部品番号、タイヤ750の最重量部分/最軽量部分の向きを表す、たいていは着色されたドットである、識別子824のタイヤ750上のロケーション、を識別するために、イメージを使用することができる。この識別子824は、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリをバランシングするために必要とされるウェイト70を、所定の角度に配置するためにも用いられる。ウェイト70の角度ロケーションは、ホイールバランシング分析装置(図示せず)によってこの識別子824の参照がベースとされており、ウェイト70をそれらの意図するロケーションに固定するために使用可能なデータは、システムにより少なくとも部分的にそれがベースとされている。ホイールを動的にバランシングするためには、1つのホイールに複数のウェイト70を取り付けなければならない。ウェイト70の第1のセットを、ホイールにおけるドットに基づきホイールに配置して固定することができる。ホイール/タイヤにウェイトを配置するためにその上に設けられたドットまたは他の任意の識別子が、第1の基準として用いられ、ウェイト70の他の(1つまたは複数の)セットを、ウェイトの第1のセットのロケーションに対して相対的なポジションを用いて、配置および固定することができる。
ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリがコンベヤ780上で所定のロケーションに到達し、そのロケーションにおいて、ロボット636がホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリのウェイト取り付けポジション828に対して正確に動かされることになるときに、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリのウェイト取り付けポジション828を確認するために、ホイール搬送モジュール60に他のセンサが配置されている。ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリがコンベヤ780上でスリップする可能性があり、またはホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリがコンベヤ780上で意図せずに動いてしまう可能性があり、これによって、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの計算されたウェイト取り付けポジション828と、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの物理的なウェイト取り付けポジション828との間で不一致が生じる。図34および図35に示されたセンサQは、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリがウェイト取り付けポジション828に到達しているときに、タイヤ750をセンシングするために横断方向の投射の向きで、コンベヤ780の側方に配置されている。よって、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの物理的なロケーションは、センサPがコンベヤ780上のタイヤ750のエッジをセンシングしているときには、既知である。この情報を用いて、コンベヤ780の運動を停止して、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの計算されたウェイト取り付けポジション828と、ホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリの物理的なウェイト取り付けポジション828との間に場合によっては生じる不一致を計算することができる。ロボット636により用いられる基準ポジションが、結果として調整されることになり、これによって保証されるのは、ロボット636がホイール748とタイヤ750とから成るアセンブリと干渉することにはならない、および必要とされるウェイト70がホイール748に適正なポジションで固定されることになる、ということである。ここでわかるように、センサQは水平方向に対し所定の角度でそのセンシングビームを投射することが示されている。このことは、タイヤ750のスレッドの比較的低い部分の読み取りに伴い不所望に得られてしまうセンサQからの読み取りの取得を阻止するのに役立てようと、意図されたものである。スレッド底部からの読み取りによって、タイヤ750の実際のロケーションを誤って読み取ってしまう可能性があり、これによってウェイト70の取り付け精度の低下が引き起こされるおそれがある。同じ結果を達成するために、さらに別の構造も可能ではあるけれども、直線のスレッドがセンサQの投射の角度と正確に整列された状態は好ましくない。
投射ビーム816の距離と角度の適正な読み取りを保証するために、センサOを較正することができる。図36には、2つの較正定規840.1および840.2を用いた1つの可能な較正の実施形態が示されている。第1の較正定規840.1は、コンベヤフレーム784の水平面上に配置されている。第2の較正定規840.2は、着脱可能なフレーム支持体844に固定されている。両方の較正定規840.1と840.2との間の距離および角度は既知であり、コンベヤ780に対するセンサOのロケーション、距離および投射角度を正確に識別するために、両方の較正定規840.1,840.2におけるセンサ投射ビーム816の読み取りを用いることができる。較正定規840.1は、透明な支持プレート848上で具現化されており、この支持プレート848を通して、センサOの投射ビーム816を通過させて第2の較正定規840.2に到達させることができる。ホイール748の内径に到達させる必要がある投射ビーム816の角度に適応させるために、第2の較正定規840.2は、コンベヤ780上方の所定の高さのところで、一時的かつ着脱可能な支持体844の上に配置されている。
図37および以下の記載には、本発明の少なくとも一部の態様が実現のために依拠することのできる、例示的なコンピュータ装置の簡潔かつ全般的な説明が呈示されている。本発明の一部の態様については、コンピュータで実行可能な命令という一般的な文脈で説明する。それらの命令は、ロボット636とインタラクトするコンピュータ装置によって実行される。ただし、本発明による方法を別の装置によって実施してもよい。プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、シーケンス、コンポーネント、データ構造、および他のネットワーク化された中央集中型のアプリケーション等を含むことができ、それらは、上述のセンサにより確認が行われると、(1つまたは複数の)タスクを実行し、または特定の機能を実現する。さらに当業者であれば自明のとおり、本発明の少なくとも一部の態様を他の構成によって実践することができ、それらの構成には、プログラマブルロジックコントローラ、産業用ハンドヘルドデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのまたはプログラミング可能なコンシューマエレクトロニクス、ネットワークコンピュータ、ミニコンピュータ、セットトップボックス、メインフレームコンピュータ等が含まれる。本発明の少なくとも一部の態様を、分散型コンピューティング環境において実践することもでき、そのような環境においては、通信ネットワークを介してリンクされた複数のリモートプロセッシングデバイスによってタスクが実行される。分散型コンピューティング環境において、ローカルおよび/またはリモートのメモリストレージデバイス1164内に、プログラムモジュールを配置することができる。
図37を参照すると、本発明の少なくとも一部の態様を実現するための例示的な装置1100は、慣用のコンピュータ1120の形態の汎用コンピューティングデバイスを含んでいる。コンピュータ1120は、プロセッシングユニット1121、システムメモリ1122およびシステムバス1123を含むことができ、システムバス1123は、システムメモリ1122を含む様々なシステムコンポーネントをプロセッシングユニット1121に接続する。システムバス1123を、複数のタイプのバス構造のうちのいずれかとすることができ、これにはメモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、および様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用するローカルバスが含まれる。システムメモリは、リードオンリーメモリ(ROM)1124および/またはランダムアクセスメモリ(RAM)1125を含むことができる。スタートアップ中などに、コンピュータ1120内の各要素間での情報伝送を補助する基本ルーチンを含む基本入出力システム1126(BIOS)を、ROM1124に格納することができる。コンピュータ1120は、ハードディスク(図示せず)から読み出すための、およびそこへ書き込むための、ハードディスクドライブ1127、(たとえばリムーバル)磁気ディスク1129から読み出すための、またはそこへ書き込むための磁気ディスクドライブ1128、およびコンパクトディスクまたは他の(磁気)光媒体などのようなリムーバル(磁気)光ディスク1131から読み出すための、またはそこへ書き込むための、光ディスクドライブ1130も含むことができる。ハードディスクドライブ1127、磁気ディスクドライブ1128および(磁気)光ディスクドライブ1130を、それぞれハードディスクドライブインタフェース1132、磁気ディスクドライブインタフェース1133および(磁気)光ディスクドライブインタフェース1134を介して、システムバス1123と接続することができる。これらのドライブおよび対応づけられたこれらのストレージメディアによって、コンピュータ1120のための機械可読命令、データ構造、プログラムモジュールおよびその他のデータの不揮発性(または持続性)ストレージが用意される。ここで説明した例示的な環境は、ハードディスク、リムーバル磁気ディスク1129およびリムーバル光ディスク1131を採用しているけれども、当業者であれば理解できるように、磁気カセット、フラッシュメモリカード、ディジタルビデオディスク、ベルヌーイカートリッジ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)等のような他のタイプのストレージメディアを、上述のストレージデバイス1164の代わりに、またはそれらに加えて使用することができる。
複数のプログラムモジュールを、ハードディスク1127、磁気ディスク1129、(磁気)光ディスク1131、ROM 1124またはRAM 1125に格納することができ、それらのプログラムモジュールとはたとえば、オペレーティングシステム1135(たとえばRedmond, WashingtonのMicrosoft(登録商標)Corporationにより販売されているWindows(登録商標)NT.RTM. 4.0)、1つまたは複数のアプリケーションプログラム1136、他のプログラムモジュール1137(たとえば"Alice"、これはwww.Alice.orgから入手可能なCarnegie Mellon大学のユーザインタフェースグループにより開発されたリサーチシステム、Mountain- view, CaliforniaのSilicon Graphics Inc.によるOpenGL、またはBellevue, WashingtonのMicrosoft CorporationによるDirect 3D)、および/またはプログラムデータ1138である。
ユーザは、たとえばキーボード1140、カメラ1141およびポインティングデバイス1142といった入力デバイスを介して、命令および情報をコンピュータ1120に入力することができる。マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、パラボラアンテナ、スキャナ、タッチスクリーン、ユーザの動きまたはデバイスの動きをセンシングするように適合された加速度計などのような他の入力デバイス(図示せず)も、含めることができる。これらの入力デバイスおよび他の入力デバイスはしばしば、システムバスと接続されたシリアルポートインタフェース1146を介して、プロセッシングユニット1121と接続される。ただし入力デバイスを、パラレルポート、ゲームポート、ブルートゥース接続または汎用シリアルバス(USB)などのような他のインタフェースを介して、接続することもできる。たとえば、カメラ1141の帯域幅がシリアルポートに対しては広すぎる可能性があるので、ビデオカメラ1141をビデオキャプチャカード(図示せず)を介してシステムバス1123と接続することができる。ビデオモニタ1147または他のタイプのディスプレイデバイスも、たとえばビデオアダプタ1148などのインタフェースを介して、システムバス1123と接続することができる。ビデオアダプタ1148は、グラフィックアクセラレータを含むことができる。1つまたは複数のスピーカ1162を、サウンドカード1161(たとえばMilpitas, CaliforniaのCreative(登録商標) Labsによる製品番号AWE64 Gold Cardといったウェーブテーブルシンセサイザなど)を介して、システムバス1123と接続することができる。モニタ1147および(1つまたは複数の)スピーカ1162に加え、コンピュータ1120は、たとえばプリンタなどのような他の周辺出力デバイス(図示せず)を含むことができる。ビデオモニタ1147に対する代案として、またはそれに加えて、たとえばヘッドマウンテッドディスプレイまたはLCDシャッターガラスといったステレオビデオ出力デバイスを用いてもよい。
コンピュータ1120は、リモートコンピュータ1149などのような1つまたは複数のリモートコンピュータへの論理的な接続を規定するネットワーク化された環境で動作可能である。リモートコンピュータ1149を、他のパーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の共通のネットワークノードとすることができ、図37にはメモリストレージデバイス1164しか示さなかったけれども、パーソナルコンピュータ1120に関連して上述した構成要素の多くまたはすべてを含むことができる。
LANが用いられる場合には、コンピュータ1120を、ネットワークインタフェースアダプタ(または"NIC")1153を介して、LAN1151と接続することができる。インターネットなどのWANが用いられる場合には、コンピュータ1120は、広域ネットワーク1152(たとえばWi-Fi, WinMax)を介して通信を確立するために、モデム1154または他の手段を含むことができる。内部または外部のものとすることができるモデム1154を、シリアルポートインタフェース1146を介してシステムバス1123と接続することができる。ネットワーク化された環境において、コンピュータ1120に関連して描かれたプログラムモジュールのうちの少なくとも一部を、リモートメモリストレージデバイスに格納することができる。図示されたネットワーク接続は具体例であって、複数のコンピュータ間において通信リンクを確立する他の手段を用いてもよい。
次に図38を参照すると、この図には、バランシングウェイト装着装置10を制御するために用いられる例示的なコントロールモジュール1266が描かれている。コントロールモジュール1266は、サプライモジュール1270、フィードモジュール1274、ディスペンスモジュール1278、装着モジュール1282、および搬送モジュール1086といった複数のモジュールと通信を行う。各モジュールは、コントロールモジュール1266と作動的に接続されている。図38に示されたセンサは、上述の表1に付加的な詳細と共に列挙されたものである。
図39には、バランシングウェイト装着装置10の全般的なフローチャートが示されている。この場合、プロセスは、ホイールのバランシングに必要とされる質量を受け取るステップ1300から始まる。ホイールのバランシングに必要とされる質量は別のシステムによってもたらされ、このシステムは、ホイールとタイヤとから成るアセンブリを回転させて、ホイールとタイヤとから成るアセンブリのバランシングに必要とされるロケーションおよび質量を識別する。バランシングウェイト装着装置10は、この段階に関する詳細を開示していないけれども、これを本出願の一部分とすることができる。次にステップ1304において、ホイールバランシングウェイト70が供給される。ステップ1308において、ウェイト70がバランシングウェイト装着装置10に送られる。次にステップ1312において、要求されるバランシング質量と等価の量となるよう、ウェイト70が配分される。ステップ1316において、ホイールとタイヤとから成る構造が分析され、ステップ1320において、ホイールバランシングウェイト70の(1つまたは複数の)装着ロケーションが識別される。最後に、ウェイト70が供給され、ツール640によってホイール748に固定される。
図40には、本発明の1つの実施形態のフローチャートが示されている。この実施形態は、センサのないツール640を用いており、このツール640は、ホイール748に固定されるべきウェイト70のトラジェクトリおよびロケーションを識別するために、ステップ1334,1338,1342および1346によってもたらされるデータを使用する。ステップ1362の条件「ノー」が充足される場合、ステップ1362とステップ1358との間に「待機」ステップを追加することができる。
図41のフローチャートは、図6〜図10に概略的に示されたスプールマネージメントに関連する1つの実施形態を示している。スプールレセプタクルからスプールを受け取って供給するためのスプール軸方向作動機構の動作が、例示的な一連のステップ1380〜1416に示されている。
図42のステップ1420〜1436は、ワイドスプールから繰り出されたときにストリップ74が側方に動いた場合に、フィードモジュール30を横断方向で調整することを目的とした本発明の1つの実施形態を例示している。
図43には、ストリップ74の整列に関する1つの実施形態を示すフローチャートが例示されている。図11に最もよく示されているように、ストリップ74が所定の閾値よりも大きく側方に動いて、このことがセンサDによってセンシングされたならば、この状況を補正するようにストリップフィードモジュール30が側方に作動させられる。最初のステップ1450と最後のステップ1506との間には、例示的なステップが示されている。
図44に示されたフローチャートは、一連のステップ1520〜1580を含んでおり、これらのステップには、バランシングウェイト装着装置10のフィードモジュール30において新たなストリップ74を送ることが例示されている。ここではウェイト70を適切に係合させるために、歯付きフィードホイール412の後退運動および前進運動について記述されている。
歯付き駆動ホイール412およびツール640を用いたバランシングウェイト装着装置10の実施形態は、図45に示された後続のステップ1600〜1636を用いてもよい。
図46は、ステップ1650〜1666に示されているように、ストリップ74を切断する前に、ウェイト70を計数してストリップ74をブロックすること関する。ストリップ74を切断する手段とウェイト70とが干渉するリスクを避けるために、ストリップ74を阻止するのが望ましい。ストリップ74の切断が行われるときには、ストリップ74のいかなる動きも阻止される。
図47には、ストリップ74の切断およびブロックについての別の例示的なシーケンスが、一連のステップ1680〜1712と共に示されている。ステップ1662と1666との間に1つのステップを追加することができ、これによってストリップ74を自由にする前にロボットを適切なポジションで待機させる。
ストリップ74の上述の蓄積ループ378,386が、所定のループ範囲を保持するように制御される。図48のステップ1720〜1736および図49のステップ1750〜1766は、本発明の1つの実施形態を例示している。
本発明を、現時点で最も実際的で好ましい実施形態であるとみなされる事項と共に説明してきたけれども、自明のとおり本発明は開示された実施形態および要素に特定されるものではなく、これとは反対に、添付の請求項の着想および範囲の中に含まれる様々な変形、特徴の組み合わせ、等価の構成および等価の要素をカバーすることが意図されている。さらに、本明細書で挙げた構成要素の境界を定めるディメンションおよびそれらのサイズを、ここで挙げた図面に描かれている場合もあるサイズとは異ならせてもよい。よって、ここで意図されているのは、本発明の変形および変更が添付の請求項およびそれらの等価物の範囲内にあるならば、本発明はそれらをカバーする、ということである。