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JP2019510743A - 痛風、ざ瘡及び糖尿病の予防又は治療のためのジメチルフマレート(dmf) - Google Patents

痛風、ざ瘡及び糖尿病の予防又は治療のためのジメチルフマレート(dmf) Download PDF

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JP2019510743A
JP2019510743A JP2018542201A JP2018542201A JP2019510743A JP 2019510743 A JP2019510743 A JP 2019510743A JP 2018542201 A JP2018542201 A JP 2018542201A JP 2018542201 A JP2018542201 A JP 2018542201A JP 2019510743 A JP2019510743 A JP 2019510743A
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inflammasome
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ビーア,ハンズ−ディートマー
ガストキエヴィチ,マーサ
イー. フレンチ,ラース
イー. フレンチ,ラース
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ウニヴェルズィテート チューリッヒ
ウニヴェルズィテート チューリッヒ
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Abstract

痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための、式(I)で特定される化合物、特にジメチルフマレート(トランス−1,2−エチレンジカルボン酸ジメチルエステル)が提供される。前記化合物を含む剤形及びそれを必要とする患者への前記化合物の投与を含む治療方法も提供される。【選択図】なし

Description

発明の背景
フマル酸ジメチル(DMF、CAS番号624−49−7)は、乾癬及び多発性硬化症(MS)の治療薬として承認されている。
DMFは、NRF2(核因子赤血球由来2関連因子2)活性化因子であることが知られている:それは、塩基性ロイシンジッパー転写因子NRF2を活性化する。従って、一般的にNRF2標的遺伝子の発現は、DMFの治療効果の根拠となると推定されている。
他の既知のNRF2活性化剤には、スルフォラファン(SFN)、第三級ブチルヒドロキノン(tBHQ)、CDDO−イミダゾリド及び15−デオキシ−A−12,14−プロスタグランジンJ2(15dPGJ2)が含まれる。しかしながら、NRF2活性化因子の作用様式及びその基礎となる分子機構に関して、いくつかの矛盾した、あいまいな報告が存在する。論争の的となっている問題は次のように要約できる:
NRF2及びその標的遺伝子は生体異物及び酸化ストレスからの細胞保護に関与している。したがって、それらの機能は、主に細胞保護及び抗アポトーシス性とみなされてきた。より最近、NRF2は、インフラマソーム関連プロセスの調節に関与することが発見されている。インフラマソームはプロテアーゼカスパーゼ−1を活性化する多タンパク質複合体であり、これは順に炎症誘発性サイトカインであるインターロイキン−1β前駆体(pro−interleukin(proIL)−1β)及び−18前駆体を活性化する。したがって、インフラマソームは、急性及び慢性の炎症及び炎症プロセスによって引き起こされる状態の両方において重要な役割を果たす。
NRF2機能の喪失(ノックアウト、ノックダウン)は、インフラマソームの活性化を防ぎ、NRF2標的遺伝子の発現がインフラマソームを活性化することを必要とすることを示す。一方、NRF2活性化因子は、インフラマソーム活性化も予防し(これはDMFについては示されていない)、これはNRF2標的遺伝子がインフラマソームの阻害に関与している可能性があることを示す。
NRF2活性化因子は、NRF2の安定化及び核への移行を誘導し、NRF2標的遺伝子の発現を誘導する。しかしながら、最近、NRF2活性化剤スルフォラファンによるインフラマソームの阻害は、NRF2及びその標的遺伝子とは無関係であることが報告された。スルフォラファンの効果がNRF2とは無関係であれば、他のNRF2活性化剤もインフラマソーム関連疾患に有益な効果を有することは合理的に期待できない。
重要なことに、最近の結果はまた、MSの治療におけるDMFの効果がNRF2とは無関係であり、代わりにヒドロキシカルボン酸受容体2に依存することを示唆している。
これらの例は、インフラマソーム関連プロセスにおけるNRF2及びNRF2活性化剤の作用様式が非常に論争され、理解には程遠いことを示している。したがって、当業者は、NRF2活性化剤の投与はインフラマソーム関連疾患において必ずしも有益であると考えられず、このような疾患の治療にDMFを使用しないであろう。
現在、インターロイキン−1(IL−1)ブロッカーが、インフラマソーム関連疾患の治療に使用されている。代替でき、補完できる薬剤が非常に望ましいであろう。
本発明の根底にある問題は、インフラマソームの活性化により引き起こされる状態、特に痛風、ざ瘡及び糖尿病、より詳細には尋常性ざ瘡及び2型糖尿病を治療するための手段を提供することである。この問題は、独立請求項の主題によって解決される。
図1は、完全なインフラマソーム活性化のためにはNrf2発現が必要であるが、Nrf2標的遺伝子はNLRP3インフラマソーム調節に関与しないことを示す。(A〜C)ヒト初代ケラチノサイト(HPK)を示されるとおり特異的siRNAでトランスフェクトした(scr:スクランブル、VEGF:血管内皮増殖因子(追加対照)、c1:カスパーゼ−1(caspase−1)、N2:Nrf2)。(A、B)3日後にUVBを照射又は(C)モック(mock)処理し5時間後に回収した。インフラマソーム活性化は、示されるとおり(A)上清中のIL−1βのELISA測定、又は(B)ウェスタンブロットによって分析した。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)カスパーゼ1、Nrf2又は対照siRNAでのトランスフェクション後、モック処理されたHPKのカスパーゼ−1発現及びNrf2/Keap1複合体タンパク質の分析のためのウェスタンブロット。(D〜F)骨髄細胞及び対照マウス由来のNrf2の構成的に活性な(ca)変異体を過剰発現するマウスから腹腔マクロファージを単離した。細胞は記載のとおり処理し(補足 図1A)、(D)ELISA又は(E)ウェスタンブロットによる上清中のIL−1β測定によるNLRP3インフラマソーム活性化について分析した。(F)Nrf2標的遺伝子のスルフェレドキシン1(Srxn1)、グルタメート−システインリガーゼ、修飾サブユニット(Gclm)及びグルタチオンS−トランスフェラーゼP1(Gstp1)の発現をqRT−PCRによって測定した。(G、H)HPKを、示されるタンパク質をコードするレンチウイルス構築物で形質導入した(GFP:緑色蛍光タンパク質;dnNrf2:ドミナントネガティブNrf2、Keap1と相互作用なし、転写活性化ドメインなし;caNrf2:構成的に活性なNrf2、Keap1結合ドメインなし;Nrf2_NLS:核局在ドメインを欠損したNrf2;nt:形質導入しない)。形質導入された細胞は、抗生物質含有培地中で1日間培養することによって選択された。3日後にドキシサイクリンで発現を誘導した。(G)細胞にUVBを照射し、5時間後に溶解物及び上清を回収し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットにより分析した。Nrf2については、異なるエピトープを標的とする2つの異なる抗体を使用した。(H)HPKを採取し、示されるNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって決定した。(A〜H)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(A)エラーバーは、3回実施された代表的な実験の平均±SDを表す。一元配置分散分析を行った。(D)エラーバーは、遺伝子型につき3匹のマウスを用いて行った代表的な実験の平均±SDを表す。マンホイットニー検定を行った。***P≦0.001。 図1は、完全なインフラマソーム活性化のためにはNrf2発現が必要であるが、Nrf2標的遺伝子はNLRP3インフラマソーム調節に関与しないことを示す。(A〜C)ヒト初代ケラチノサイト(HPK)を示されるとおり特異的siRNAでトランスフェクトした(scr:スクランブル、VEGF:血管内皮増殖因子(追加対照)、c1:カスパーゼ−1(caspase−1)、N2:Nrf2)。(A、B)3日後にUVBを照射又は(C)モック(mock)処理し5時間後に回収した。インフラマソーム活性化は、示されるとおり(A)上清中のIL−1βのELISA測定、又は(B)ウェスタンブロットによって分析した。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)カスパーゼ1、Nrf2又は対照siRNAでのトランスフェクション後、モック処理されたHPKのカスパーゼ−1発現及びNrf2/Keap1複合体タンパク質の分析のためのウェスタンブロット。(D〜F)骨髄細胞及び対照マウス由来のNrf2の構成的に活性な(ca)変異体を過剰発現するマウスから腹腔マクロファージを単離した。細胞は記載のとおり処理し(補足 図1A)、(D)ELISA又は(E)ウェスタンブロットによる上清中のIL−1β測定によるNLRP3インフラマソーム活性化について分析した。(F)Nrf2標的遺伝子のスルフェレドキシン1(Srxn1)、グルタメート−システインリガーゼ、修飾サブユニット(Gclm)及びグルタチオンS−トランスフェラーゼP1(Gstp1)の発現をqRT−PCRによって測定した。(G、H)HPKを、示されるタンパク質をコードするレンチウイルス構築物で形質導入した(GFP:緑色蛍光タンパク質;dnNrf2:ドミナントネガティブNrf2、Keap1と相互作用なし、転写活性化ドメインなし;caNrf2:構成的に活性なNrf2、Keap1結合ドメインなし;Nrf2_NLS:核局在ドメインを欠損したNrf2;nt:形質導入しない)。形質導入された細胞は、抗生物質含有培地中で1日間培養することによって選択された。3日後にドキシサイクリンで発現を誘導した。(G)細胞にUVBを照射し、5時間後に溶解物及び上清を回収し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットにより分析した。Nrf2については、異なるエピトープを標的とする2つの異なる抗体を使用した。(H)HPKを採取し、示されるNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって決定した。(A〜H)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(A)エラーバーは、3回実施された代表的な実験の平均±SDを表す。一元配置分散分析を行った。(D)エラーバーは、遺伝子型につき3匹のマウスを用いて行った代表的な実験の平均±SDを表す。マンホイットニー検定を行った。***P≦0.001。 図2は、Nrf2活性化がインフラマソーム活性化をブロックすることを示す。(A)HPKをNrf2活性化化合物tBHQの示される濃度で処理し、30分UVBで照射した後、5時間後に回収した。ELISA測定をIL−1β分泌の定量のために行い、ウェスタンブロットは示されるタンパク質の発現及び活性化を分析するために行った。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(B)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、そしてインフラマソーム活性化(5μMニゲリシン、150μg/ml MSU)1時間前に、SFN(10μM)、15−PGJ2(10μM)又はDMF(50μM)で処理した。5時間後に細胞及び上清を採取し、示されるとおりIL−1β及びウェスタンブロットのELISA測定によるインフラマソーム活性化を分析した。(C)ヒト血液から新たに単離したPBMCを、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)によるインフラマソーム活性化の1時間前にSFN(10μM)、tBHQ(10μM)、DMF(50μM)又は15−PGJ2(10μM)で処理した。インフラマソーム活性化のリードアウトとしてIL−1βの分泌のELISA測定を5時間後に行った。(D)HPK又は(E)分化しプライミングしたTHP−1細胞はSFN(10μM)を細胞に添加する前に1時間タンパク質合成をブロックするために、シクロヘキシミド(CHX、30μg/ml)で前処理し、さらに1時間後に(D)UVB照射又は(E)ニゲリシン(5μM)処理によりインフラマソームを活性化した。細胞及び上清を(D)6時間後又は(E)3.5時間後に採取し、示されるとおりウェスタンブロットによりインフラマソーム活性化について分析した。(A〜E)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(A〜C)エラーバーは、3回実施した代表的な実験の平均±SDを表す。一元配置分散分析を行った。**P≦0.01;***P≦0.001。 図2は、Nrf2活性化がインフラマソーム活性化をブロックすることを示す。(A)HPKをNrf2活性化化合物tBHQの示される濃度で処理し、30分UVBで照射した後、5時間後に回収した。ELISA測定をIL−1β分泌の定量のために行い、ウェスタンブロットは示されるタンパク質の発現及び活性化を分析するために行った。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(B)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、そしてインフラマソーム活性化(5μMニゲリシン、150μg/ml MSU)1時間前に、SFN(10μM)、15−PGJ2(10μM)又はDMF(50μM)で処理した。5時間後に細胞及び上清を採取し、示されるとおりIL−1β及びウェスタンブロットのELISA測定によるインフラマソーム活性化を分析した。(C)ヒト血液から新たに単離したPBMCを、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)によるインフラマソーム活性化の1時間前にSFN(10μM)、tBHQ(10μM)、DMF(50μM)又は15−PGJ2(10μM)で処理した。インフラマソーム活性化のリードアウトとしてIL−1βの分泌のELISA測定を5時間後に行った。(D)HPK又は(E)分化しプライミングしたTHP−1細胞はSFN(10μM)を細胞に添加する前に1時間タンパク質合成をブロックするために、シクロヘキシミド(CHX、30μg/ml)で前処理し、さらに1時間後に(D)UVB照射又は(E)ニゲリシン(5μM)処理によりインフラマソームを活性化した。細胞及び上清を(D)6時間後又は(E)3.5時間後に採取し、示されるとおりウェスタンブロットによりインフラマソーム活性化について分析した。(A〜E)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(A〜C)エラーバーは、3回実施した代表的な実験の平均±SDを表す。一元配置分散分析を行った。**P≦0.01;***P≦0.001。 図3は、Nrf2活性化因子が腹膜炎を抑制することを示す。PBS中の(A、B、C)SFN(25mg/kg)又は0.08%メトセル及び10%DMSOを含むHO中の(D、E、F)DMF(20mg/kg)を強制経口投与により処理されたマウス、対照としてビヒクル処理されたマウス。(A)SFN又は(D)DMF処理の形態。腹膜炎は、2mgのMSU結晶の腹腔内注射によって誘発された。(B、E)6時間後、腹腔洗浄液の好中球数をフローサイトメトリーで測定した。(C、F)同時に、肝臓を単離し、qRT−PCRによりNrf2標的遺伝子Gstp1、Nqo1及びSrxn1の発現について分析した。統計:スチューデントt検定。(B、C)n≧3、(E、F)n=7。*P≦0.05、**P≦0.01 図4は、NLRP3インフラマソーム活性化においてNrf2が分解されることを示す。(A〜C)HPKに(A)UVBを照射又は(B)ニゲリシン(5μM)で処理し、細胞及び上清を示されるとおり異なる時点で採取した。示されるタンパク質の発現及び活性化の分析のためのウェスタンブロット。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)Nrf2及びNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって測定した。(D、E)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)又はMSU(150μg/ml)で処理した。示されるとおり異なる時点で細胞及び上清を採取し、(D)ウェスタンブロットにより示されるとおりのタンパク質の発現及び活性化を、(E)qRT−PCRによりNrf2及びNrf2標的遺伝子の発現を分析した。(F)示されるとおりHPKを特定のsiRNAでトランスフェクトし(scr:スクランブル、c1:カスパーゼ−1、K1:Keap1)、2日後にUVBを照射又はニゲリシン(5μM)で処理した。1時間又は5時間後に細胞を採取し、溶解物をウェスタンブロットにより示されるタンパク質の発現について分析した。(G、H)示される遺伝子のノックアウトを有する分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理、又は(H)SFN(10μM)でさらに前処理した。3.5時間後、溶解物及び上清を採取し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットによって分析した。(G)示されるバックグラウンドバンドに関連するNrf2発現をウェスタンブロットから定量した。ニゲリシン処理とモック処理の比率を計算した。(I)分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理した。1時間後、細胞を直接(1時間)採取、又はMG132(1μM)で処理、又はモック処理した。2.5時間後、細胞を採取し、示されるタンパク質の発現についてウェスタンブロットにより分析した。(A〜I)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C、E)一元配置分散分析。*P≦0.05;**P≦0.01;***P≦0.001 図4は、NLRP3インフラマソーム活性化においてNrf2が分解されることを示す。(A〜C)HPKに(A)UVBを照射又は(B)ニゲリシン(5μM)で処理し、細胞及び上清を示されるとおり異なる時点で採取した。示されるタンパク質の発現及び活性化の分析のためのウェスタンブロット。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)Nrf2及びNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって測定した。(D、E)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)又はMSU(150μg/ml)で処理した。示されるとおり異なる時点で細胞及び上清を採取し、(D)ウェスタンブロットにより示されるとおりのタンパク質の発現及び活性化を、(E)qRT−PCRによりNrf2及びNrf2標的遺伝子の発現を分析した。(F)示されるとおりHPKを特定のsiRNAでトランスフェクトし(scr:スクランブル、c1:カスパーゼ−1、K1:Keap1)、2日後にUVBを照射又はニゲリシン(5μM)で処理した。1時間又は5時間後に細胞を採取し、溶解物をウェスタンブロットにより示されるタンパク質の発現について分析した。(G、H)示される遺伝子のノックアウトを有する分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理、又は(H)SFN(10μM)でさらに前処理した。3.5時間後、溶解物及び上清を採取し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットによって分析した。(G)示されるバックグラウンドバンドに関連するNrf2発現をウェスタンブロットから定量した。ニゲリシン処理とモック処理の比率を計算した。(I)分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理した。1時間後、細胞を直接(1時間)採取、又はMG132(1μM)で処理、又はモック処理した。2.5時間後、細胞を採取し、示されるタンパク質の発現についてウェスタンブロットにより分析した。(A〜I)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C、E)一元配置分散分析。*P≦0.05;**P≦0.01;***P≦0.001 図4は、NLRP3インフラマソーム活性化においてNrf2が分解されることを示す。(A〜C)HPKに(A)UVBを照射又は(B)ニゲリシン(5μM)で処理し、細胞及び上清を示されるとおり異なる時点で採取した。示されるタンパク質の発現及び活性化の分析のためのウェスタンブロット。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)Nrf2及びNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって測定した。(D、E)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)又はMSU(150μg/ml)で処理した。示されるとおり異なる時点で細胞及び上清を採取し、(D)ウェスタンブロットにより示されるとおりのタンパク質の発現及び活性化を、(E)qRT−PCRによりNrf2及びNrf2標的遺伝子の発現を分析した。(F)示されるとおりHPKを特定のsiRNAでトランスフェクトし(scr:スクランブル、c1:カスパーゼ−1、K1:Keap1)、2日後にUVBを照射又はニゲリシン(5μM)で処理した。1時間又は5時間後に細胞を採取し、溶解物をウェスタンブロットにより示されるタンパク質の発現について分析した。(G、H)示される遺伝子のノックアウトを有する分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理、又は(H)SFN(10μM)でさらに前処理した。3.5時間後、溶解物及び上清を採取し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットによって分析した。(G)示されるバックグラウンドバンドに関連するNrf2発現をウェスタンブロットから定量した。ニゲリシン処理とモック処理の比率を計算した。(I)分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理した。1時間後、細胞を直接(1時間)採取、又はMG132(1μM)で処理、又はモック処理した。2.5時間後、細胞を採取し、示されるタンパク質の発現についてウェスタンブロットにより分析した。(A〜I)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C、E)一元配置分散分析。*P≦0.05;**P≦0.01;***P≦0.001 図4は、NLRP3インフラマソーム活性化においてNrf2が分解されることを示す。(A〜C)HPKに(A)UVBを照射又は(B)ニゲリシン(5μM)で処理し、細胞及び上清を示されるとおり異なる時点で採取した。示されるタンパク質の発現及び活性化の分析のためのウェスタンブロット。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)Nrf2及びNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって測定した。(D、E)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)又はMSU(150μg/ml)で処理した。示されるとおり異なる時点で細胞及び上清を採取し、(D)ウェスタンブロットにより示されるとおりのタンパク質の発現及び活性化を、(E)qRT−PCRによりNrf2及びNrf2標的遺伝子の発現を分析した。(F)示されるとおりHPKを特定のsiRNAでトランスフェクトし(scr:スクランブル、c1:カスパーゼ−1、K1:Keap1)、2日後にUVBを照射又はニゲリシン(5μM)で処理した。1時間又は5時間後に細胞を採取し、溶解物をウェスタンブロットにより示されるタンパク質の発現について分析した。(G、H)示される遺伝子のノックアウトを有する分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理、又は(H)SFN(10μM)でさらに前処理した。3.5時間後、溶解物及び上清を採取し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットによって分析した。(G)示されるバックグラウンドバンドに関連するNrf2発現をウェスタンブロットから定量した。ニゲリシン処理とモック処理の比率を計算した。(I)分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理した。1時間後、細胞を直接(1時間)採取、又はMG132(1μM)で処理、又はモック処理した。2.5時間後、細胞を採取し、示されるタンパク質の発現についてウェスタンブロットにより分析した。(A〜I)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C、E)一元配置分散分析。*P≦0.05;**P≦0.01;***P≦0.001 図4は、NLRP3インフラマソーム活性化においてNrf2が分解されることを示す。(A〜C)HPKに(A)UVBを照射又は(B)ニゲリシン(5μM)で処理し、細胞及び上清を示されるとおり異なる時点で採取した。示されるタンパク質の発現及び活性化の分析のためのウェスタンブロット。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)Nrf2及びNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって測定した。(D、E)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)又はMSU(150μg/ml)で処理した。示されるとおり異なる時点で細胞及び上清を採取し、(D)ウェスタンブロットにより示されるとおりのタンパク質の発現及び活性化を、(E)qRT−PCRによりNrf2及びNrf2標的遺伝子の発現を分析した。(F)示されるとおりHPKを特定のsiRNAでトランスフェクトし(scr:スクランブル、c1:カスパーゼ−1、K1:Keap1)、2日後にUVBを照射又はニゲリシン(5μM)で処理した。1時間又は5時間後に細胞を採取し、溶解物をウェスタンブロットにより示されるタンパク質の発現について分析した。(G、H)示される遺伝子のノックアウトを有する分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理、又は(H)SFN(10μM)でさらに前処理した。3.5時間後、溶解物及び上清を採取し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットによって分析した。(G)示されるバックグラウンドバンドに関連するNrf2発現をウェスタンブロットから定量した。ニゲリシン処理とモック処理の比率を計算した。(I)分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理した。1時間後、細胞を直接(1時間)採取、又はMG132(1μM)で処理、又はモック処理した。2.5時間後、細胞を採取し、示されるタンパク質の発現についてウェスタンブロットにより分析した。(A〜I)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C、E)一元配置分散分析。*P≦0.05;**P≦0.01;***P≦0.001 図4は、NLRP3インフラマソーム活性化においてNrf2が分解されることを示す。(A〜C)HPKに(A)UVBを照射又は(B)ニゲリシン(5μM)で処理し、細胞及び上清を示されるとおり異なる時点で採取した。示されるタンパク質の発現及び活性化の分析のためのウェスタンブロット。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(C)Nrf2及びNrf2標的遺伝子の発現をqRT−PCRによって測定した。(D、E)THP−1細胞をPMA(27nM)で3日間分化させ、upLPS(100ng/ml)で一晩プライミングし、ニゲリシン(5μM)又はMSU(150μg/ml)で処理した。示されるとおり異なる時点で細胞及び上清を採取し、(D)ウェスタンブロットにより示されるとおりのタンパク質の発現及び活性化を、(E)qRT−PCRによりNrf2及びNrf2標的遺伝子の発現を分析した。(F)示されるとおりHPKを特定のsiRNAでトランスフェクトし(scr:スクランブル、c1:カスパーゼ−1、K1:Keap1)、2日後にUVBを照射又はニゲリシン(5μM)で処理した。1時間又は5時間後に細胞を採取し、溶解物をウェスタンブロットにより示されるタンパク質の発現について分析した。(G、H)示される遺伝子のノックアウトを有する分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理、又は(H)SFN(10μM)でさらに前処理した。3.5時間後、溶解物及び上清を採取し、示されるタンパク質の発現及び活性についてウェスタンブロットによって分析した。(G)示されるバックグラウンドバンドに関連するNrf2発現をウェスタンブロットから定量した。ニゲリシン処理とモック処理の比率を計算した。(I)分化しプライミングしたTHP−1細胞をニゲリシン(5μM)で処理した。1時間後、細胞を直接(1時間)採取、又はMG132(1μM)で処理、又はモック処理した。2.5時間後、細胞を採取し、示されるタンパク質の発現についてウェスタンブロットにより分析した。(A〜I)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C、E)一元配置分散分析。*P≦0.05;**P≦0.01;***P≦0.001 図5 Nrf2及びSFNはNLRP3インフラマソームに異なるメカニズムで影響を与える。(A)対照のためHPKをスクランブルsiRNA又はRbx1特異的siRNAでトランスフェクトした。3日後に細胞を採取し、カスパーゼ−1特異的抗体又はHA抗体を用いてIPを行い、後者はアイソタイプ対照とした。カスパーゼ−1及びRbx1のウェスタンブロット。カスパーゼ−1阻害剤は使用しなかった。(B)HPKを、Tet−On誘導性プロモーターの制御下で、FLAGタグ化カスパーゼ−1又はGFPをコードするレンチウイルス構築物で形質導入した。3日間の選択の後、ドキシサイクリン(1μg/ml)の添加によって発現を誘導した。細胞を24時間後に収穫し、IPをANTI−FLAG(登録商標)M2アフィニティーゲル(シグマ)で行った。ウェスタンブロットは示されたタンパク質の発現及び相互作用を示す。(C)HPKをスクランブル又はRbx1特異的siRNAでトランスフェクトした。2日後、細胞をSFN(50μM)又は溶媒DMSOで処理し、1時間後に採取した。IPはカスパーゼ−1特異的抗体を用いて実施し、HAに対する抗体はアイソタイプ対照とした。カスパーゼ−1及びRbx1のウェスタンブロット。(D、E)DCをwt(野生型)及びNrf2ノックアウトマウス(n=4)の骨髄から分化させ、upLPSで一晩プライミングし、溶媒DMSO(対照)又はSFN(10μM)で処理した。1時間後、BMDCを5μMニゲリシンで処理し、4.5時間後に収穫した。(D)示されるタンパク質の発現及び活性化のためのウェスタンブロット及び(E)IL−1βの分泌の定量のためのELISA。(F)THP1細胞(TPAで3日間分化させLPSで一晩プライミングした)をSFN(10μM)又は溶媒DMSOで刺激し、そして2.5時間、モック処理又はニゲリシン(5μM)で処理した。溶解物をトリトン緩衝液中で回収し、ASCモノマー、二量体及びオリゴマーの検出のために可溶性及び不溶性(スペック形成を示す)ASC又はDSS含有緩衝液についてウェスタンブロッティングにより分析した。IL−1β分泌をELISAにより測定した。(A〜C)特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(A〜E)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。(E)エラーバーは、3回実施した代表的な実験の平均±SDを表す。 図5 Nrf2及びSFNはNLRP3インフラマソームに異なるメカニズムで影響を与える。(A)対照のためHPKをスクランブルsiRNA又はRbx1特異的siRNAでトランスフェクトした。3日後に細胞を採取し、カスパーゼ−1特異的抗体又はHA抗体を用いてIPを行い、後者はアイソタイプ対照とした。カスパーゼ−1及びRbx1のウェスタンブロット。カスパーゼ−1阻害剤は使用しなかった。(B)HPKを、Tet−On誘導性プロモーターの制御下で、FLAGタグ化カスパーゼ−1又はGFPをコードするレンチウイルス構築物で形質導入した。3日間の選択の後、ドキシサイクリン(1μg/ml)の添加によって発現を誘導した。細胞を24時間後に収穫し、IPをANTI−FLAG(登録商標)M2アフィニティーゲル(シグマ)で行った。ウェスタンブロットは示されたタンパク質の発現及び相互作用を示す。(C)HPKをスクランブル又はRbx1特異的siRNAでトランスフェクトした。2日後、細胞をSFN(50μM)又は溶媒DMSOで処理し、1時間後に採取した。IPはカスパーゼ−1特異的抗体を用いて実施し、HAに対する抗体はアイソタイプ対照とした。カスパーゼ−1及びRbx1のウェスタンブロット。(D、E)DCをwt(野生型)及びNrf2ノックアウトマウス(n=4)の骨髄から分化させ、upLPSで一晩プライミングし、溶媒DMSO(対照)又はSFN(10μM)で処理した。1時間後、BMDCを5μMニゲリシンで処理し、4.5時間後に収穫した。(D)示されるタンパク質の発現及び活性化のためのウェスタンブロット及び(E)IL−1βの分泌の定量のためのELISA。(F)THP1細胞(TPAで3日間分化させLPSで一晩プライミングした)をSFN(10μM)又は溶媒DMSOで刺激し、そして2.5時間、モック処理又はニゲリシン(5μM)で処理した。溶解物をトリトン緩衝液中で回収し、ASCモノマー、二量体及びオリゴマーの検出のために可溶性及び不溶性(スペック形成を示す)ASC又はDSS含有緩衝液についてウェスタンブロッティングにより分析した。IL−1β分泌をELISAにより測定した。(A〜C)特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(A〜E)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。(E)エラーバーは、3回実施した代表的な実験の平均±SDを表す。 図6:Nrf2欠損マウス及び野生型同腹子から骨髄(BM)細胞を単離し、樹状細胞(DC)に分化させた。(A、B)upLPSで一晩プライミングした後、BMDCをNLRP3インフラマソーム活性化因子ニゲリシン(20μM)、ザイモサン(20μg/ml)、MSU(150μg/ml)、ATP(5mM)又はポリ(dA:dT)(1μg/ml)でAIM2インフラマソームの活性化のために処理した。6時間後、上清を(A)ELISA又は(B)ウェスタンブロットによりIL−1βの分泌について分析した。モック処理されたがプライミング処理のBMDCは、(C)qRT−PCRによりmRNAレベルで、又は(D)ウェスタンブロットによりタンパク質レベルでのインフラマソームタンパク質及びIL−1β前駆体の発現について分析した。(B、D)遺伝子型当たり2匹の個々のマウスからの重複を示す(生物学的複製)。(E〜G)HPKを、Nrf2活性化因子SFN(10μM)、tBHQ(10μM)、DMF(50μM)及び15d−PGJ2(10μM)で処理した。1時間後、細胞を採取し、全細胞溶解物(E)又は細胞質及び核溶解物(F)を用いて示されるタンパク質の発現について分析した。核タンパク質ラミンA/C及び細胞質タンパク質α−チューブリンのウェスタンブロットを対照とした。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(G)全RNAを8時間後に単離し、Nrf2標的遺伝子グルタメート−システインリガーゼ、触媒サブユニット(GCLC)、グルタメート−システインリガーゼ、モディファイアーサブユニット(GCLM)、及びNAD(P)Hデヒドロゲナーゼ、キノン1(NQO1)の発現の定量化のためにqRT−PCRを行った。(A〜G)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(A)エラーバーは、遺伝子型当たり3匹のマウスで行った代表的な実験の平均±SDを表す。マンホイットニー検定を行った。(G)エラーバーは、代表的な実験の平均±SDを表す。マンホイットニー検定を行った。*P≦0.05 図6:Nrf2欠損マウス及び野生型同腹子から骨髄(BM)細胞を単離し、樹状細胞(DC)に分化させた。(A、B)upLPSで一晩プライミングした後、BMDCをNLRP3インフラマソーム活性化因子ニゲリシン(20μM)、ザイモサン(20μg/ml)、MSU(150μg/ml)、ATP(5mM)又はポリ(dA:dT)(1μg/ml)でAIM2インフラマソームの活性化のために処理した。6時間後、上清を(A)ELISA又は(B)ウェスタンブロットによりIL−1βの分泌について分析した。モック処理されたがプライミング処理のBMDCは、(C)qRT−PCRによりmRNAレベルで、又は(D)ウェスタンブロットによりタンパク質レベルでのインフラマソームタンパク質及びIL−1β前駆体の発現について分析した。(B、D)遺伝子型当たり2匹の個々のマウスからの重複を示す(生物学的複製)。(E〜G)HPKを、Nrf2活性化因子SFN(10μM)、tBHQ(10μM)、DMF(50μM)及び15d−PGJ2(10μM)で処理した。1時間後、細胞を採取し、全細胞溶解物(E)又は細胞質及び核溶解物(F)を用いて示されるタンパク質の発現について分析した。核タンパク質ラミンA/C及び細胞質タンパク質α−チューブリンのウェスタンブロットを対照とした。特定のバンドにはアスタリスクを付加する。(G)全RNAを8時間後に単離し、Nrf2標的遺伝子グルタメート−システインリガーゼ、触媒サブユニット(GCLC)、グルタメート−システインリガーゼ、モディファイアーサブユニット(GCLM)、及びNAD(P)Hデヒドロゲナーゼ、キノン1(NQO1)の発現の定量化のためにqRT−PCRを行った。(A〜G)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(A)エラーバーは、遺伝子型当たり3匹のマウスで行った代表的な実験の平均±SDを表す。マンホイットニー検定を行った。(G)エラーバーは、代表的な実験の平均±SDを表す。マンホイットニー検定を行った。*P≦0.05 図7:(A〜C)HPKを、示されるとおり3日間siRNAでトランスフェクトした。スクランブル(scr)siRNA及び非関連血管内皮増殖因子(VEGF)を標的とするsiRNAを対照とした。(A)全溶解物又は(B)核及び細胞質溶解物のウェスタンブロット及び(C)標的遺伝子発現を示すqRT−PCR。(D)HPKをMG132(1μM)、PDTC(500μM)又はBAPTA−AM(12.5μM)で10分間処理し、(UV前に)採取又はUVBを照射して1時間後に採取した。Nrf2の発現を示すウェスタンブロット。(E)一晩upLPSで細胞プライミングする前に、分化しプライミングしたTHP−1細胞をシクロヘキシミド(CHX、30μg/ml)で1時間前処理した。ウェスタンブロットは、示されるタンパク質の発現を示す。(A〜E)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C)scr対照に関連するマンホイットニー検定。*P≦0.05 図7:(A〜C)HPKを、示されるとおり3日間siRNAでトランスフェクトした。スクランブル(scr)siRNA及び非関連血管内皮増殖因子(VEGF)を標的とするsiRNAを対照とした。(A)全溶解物又は(B)核及び細胞質溶解物のウェスタンブロット及び(C)標的遺伝子発現を示すqRT−PCR。(D)HPKをMG132(1μM)、PDTC(500μM)又はBAPTA−AM(12.5μM)で10分間処理し、(UV前に)採取又はUVBを照射して1時間後に採取した。Nrf2の発現を示すウェスタンブロット。(E)一晩upLPSで細胞プライミングする前に、分化しプライミングしたTHP−1細胞をシクロヘキシミド(CHX、30μg/ml)で1時間前処理した。ウェスタンブロットは、示されるタンパク質の発現を示す。(A〜E)少なくとも3回実施された代表的な実験を示す。統計:(C)scr対照に関連するマンホイットニー検定。*P≦0.05 図8:(A〜C)HPKをNrf2活性化化合物(A)SFN、(B)DMF、及び(C)15d−PGJ2で処理し、30分後UVBで照射し、5時間後に回収した。tBHQについて図2Aに記載されるとおり類似性実験。(D)THP−1細胞をTPAで3日間分化させ、LPSで一晩プライミングした。次に、細胞を溶媒DMSO、SFN(10μM)又は15−PGJ2(10μM)で処理した。30分後、ニゲリシン処理によりインフラマソームを活性化し、細胞及び上清を2.5時間後に採取した。ウェスタンブロットは、溶解物及び上清中のIL−1β前駆体及び成熟IL−1βを示す。比較を可能にするために、20%溶解物及び12ウェルの上清をそれぞれ使用した。ELISAにより上清中のIL−1βを定量し、細胞毒性はLDH放出により定量した。 図8:(A〜C)HPKをNrf2活性化化合物(A)SFN、(B)DMF、及び(C)15d−PGJ2で処理し、30分後UVBで照射し、5時間後に回収した。tBHQについて図2Aに記載されるとおり類似性実験。(D)THP−1細胞をTPAで3日間分化させ、LPSで一晩プライミングした。次に、細胞を溶媒DMSO、SFN(10μM)又は15−PGJ2(10μM)で処理した。30分後、ニゲリシン処理によりインフラマソームを活性化し、細胞及び上清を2.5時間後に採取した。ウェスタンブロットは、溶解物及び上清中のIL−1β前駆体及び成熟IL−1βを示す。比較を可能にするために、20%溶解物及び12ウェルの上清をそれぞれ使用した。ELISAにより上清中のIL−1βを定量し、細胞毒性はLDH放出により定量した。 図8:(A〜C)HPKをNrf2活性化化合物(A)SFN、(B)DMF、及び(C)15d−PGJ2で処理し、30分後UVBで照射し、5時間後に回収した。tBHQについて図2Aに記載されるとおり類似性実験。(D)THP−1細胞をTPAで3日間分化させ、LPSで一晩プライミングした。次に、細胞を溶媒DMSO、SFN(10μM)又は15−PGJ2(10μM)で処理した。30分後、ニゲリシン処理によりインフラマソームを活性化し、細胞及び上清を2.5時間後に採取した。ウェスタンブロットは、溶解物及び上清中のIL−1β前駆体及び成熟IL−1βを示す。比較を可能にするために、20%溶解物及び12ウェルの上清をそれぞれ使用した。ELISAにより上清中のIL−1βを定量し、細胞毒性はLDH放出により定量した。 図8:(A〜C)HPKをNrf2活性化化合物(A)SFN、(B)DMF、及び(C)15d−PGJ2で処理し、30分後UVBで照射し、5時間後に回収した。tBHQについて図2Aに記載されるとおり類似性実験。(D)THP−1細胞をTPAで3日間分化させ、LPSで一晩プライミングした。次に、細胞を溶媒DMSO、SFN(10μM)又は15−PGJ2(10μM)で処理した。30分後、ニゲリシン処理によりインフラマソームを活性化し、細胞及び上清を2.5時間後に採取した。ウェスタンブロットは、溶解物及び上清中のIL−1β前駆体及び成熟IL−1βを示す。比較を可能にするために、20%溶解物及び12ウェルの上清をそれぞれ使用した。ELISAにより上清中のIL−1βを定量し、細胞毒性はLDH放出により定量した。
発明の説明
本発明の第1の態様によれば、式(I):
により特定される化合物は、各R1が、H及びC−Cアルキルから単独で選択され、痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するために提供される。
上記の全ての状態において、インフラマソーム活性化は重要な病態生理学的メカニズムである。上記の症状のひとつに苦しんでいる患者は、インフラマソームを阻害し、そしてインフラマソーム活性を制御することを可能にする治療により恩恵を受けるであろうということを当業者は認識している。
本明細書の文脈内では、用語「心血管疾患」は、当該技術分野で知られている一般的な意味を有し、心臓、心臓弁、血液、及び脈管構造に影響を与える状態を分類するために使用される。心臓血管疾患には、内皮機能不全、冠状動脈疾患(CAD)、狭心症、心筋梗塞、急性冠動脈症候群(ACS)、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全、高血圧症、脳血管疾患、脳卒中、一過性虚血発作、深部静脈血栓症、末梢動脈疾患、心筋症、不整脈、大動脈狭窄及び動脈瘤を含む。そのような疾患は、しばしばアテローム性動脈硬化症を伴う。
本明細書の文脈内では、用語「メタボリックシンドローム」は、当技術分野で知られている一般的な意味を有する。次の5つの病状のうち少なくとも3つのクラスタリングである:腹部(中央)肥満、血圧上昇、空腹時血漿グルコース上昇、高血清トリグリセリド、低高密度リポタンパク質(HDL)レベル。メタボリックシンドロームは、心臓血管疾患及び糖尿病を発症するリスクと関連している。
本明細書の文脈内では、用語「糖尿病の合併症」は、当技術分野で知られているその一般的な意味を有する。糖尿病の急性合併症には、糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧性昏睡、低血糖症、糖尿病性昏睡、呼吸器感染症及び歯周病が含まれる。糖尿病の可能性のある慢性合併症には、微小血管症、糖尿病性心筋症、糖尿病性ニューロパチー、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性脳症(アルツハイマー型認知症を含むが、これに限定されない)、大血管疾患、循環器疾患、糖尿病の足(足における神経損傷による足の合併症又は足への血流不良)及び皮膚感染症が含まれる。合併症は、よく管理された血糖値を有する人では、はるかに一般的でなく重症度も低い。
特定の実施形態において、化合物は尋常性ざ瘡の予防又は治療における使用のために提供される。
特定の実施形態において、化合物は、2型糖尿病の予防又は治療における使用のために提供される。
特定の実施形態では、R1は、メチル、エチル、プロピル又はブチルである。
特定の実施形態では、前記化合物はジメチルフマレート(トランス−1,2−エチレンジカルボン酸ジメチルエステル;CAS番号624−49−7)である。
特定の実施形態では、化合物はフマル酸エチル水素(1つのR1はエチルであり、他の1つはHである)又はエチル水素フマレートの塩である。特定の実施形態では、化合物は、エチル水素フマレートのマグネシウム塩である。特定の実施形態では、化合物は、エチル水素フマレートのカルシウム塩である。特定の実施形態では、化合物は、エチル水素フマレートの亜鉛塩である。
特定の実施形態では、痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療において使用される活性成分は、ジメチルフマレートとエチル水素フマレートのマグネシウム塩、カルシウム塩及び亜鉛塩の混合物である。フマダーム(Fumaderm)として市販されている市販の調製物は、投与形態ごとに、ジメチルフマレート30mg、エチル水素フマレートカルシウム塩67mg、エチル水素フマレートマグネシウム塩5mg及び亜鉛塩3mgを含む。また、市販されているものは、120mgのジメチルフマレート及び95mgのエチル水素フマレートを含むトローチ剤(Lozenge)であり、後者はカルシウム(87mg)、マグネシウム(5mg)及び亜鉛(3mg)のそれぞれの塩として投与される。これらの投与形態は、本発明の可能な実施形態と同様に考えられる。
本発明者らは、この化合物が低用量で有効であり、潜在的な副作用を最小限にすることを実証する。DMFは何十年もの間医薬品として使用されており、耐容性が高いことが示されてきた。SFN(CAS番号4478−93−7)又は15d−PGJ(CAS番号87893−55−8)のようなインフラマソームを阻害することができる代替の化合物もまた、他の細胞経路に影響を及ぼし、医薬品としてのその使用は安全性が低い可能性がある。
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様による化合物を含む剤形は、痛風、座瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するために提供される。
特定の実施形態では、剤形は、本発明の第1の態様に従って特定される化合物を、単独で、又は一つ以上の薬学的に許容される賦形剤又は担体と一緒に含む。
特定の実施形態では、剤形は、経口製剤、特に錠剤、カプセル、トローチ剤、粉末、溶液又はシロップである。
特定の実施形態では、剤形は、局所用薬剤、特に皮膚外用剤、より具体的にはクリーム、ゲル、軟膏又はローションである。
特定の実施形態では剤形はクリームとして製剤化される。特定の実施形態では剤形はローションとして製剤化される。特定の実施形態では剤形は軟膏として製剤化される。特定の実施形態では、剤形はスプレーとして製剤化される。
当業者は、Benson及びWatkinson(編)、局所的及び経皮的薬物送達:原則と実践(第1版、Wiley 2011、ISBN−13:978−0470450291);Guy及びHandcraft:経皮薬物送達システム:改訂及び拡張(第2版、CRC Press 2002、ISBN−13:978−0824708610);Osborne及びAmann(編):局所薬物送達製剤(第1版CRC Press 1989、ISBN−13:978−0824781835)の内容により例示されるとおり、局所製剤を提供するための可能な製法の広範囲を認識している。
剤形は、単独で、又は一種以上の治療剤と組み合わせて、特にインターロイキン−1阻害剤と組み合わせて投与することができる。
本発明の別の態様によれば、痛風、ざ瘡、壊死性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の治療又は予防方法が提供され、本発明の第1の様態に記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む。投与は、前述の手段のいずれかによって行うことができる。
化合物は、痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症とすでに診断された患者、又は痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症を患っている疑いのある患者に投与することができる。あるいは、化合物は、痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症を発症する危険性のある患者のための予防剤として使用することができる。
本発明は、さらなる実施形態及び利点を引き出すことができる次のアイテム(Item)、実施例及び図面によりさらに説明される。これらの実施例は、本発明を説明することを意図しているが、範囲を限定するものではない。
アイテム(Item)
1.式(I):
により特定される化合物であって、各R1は独立してH及びC−Cから選択される、 痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための前記化合物。
2.痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための、各R1はメチル(CH)である、式(I)により特定される化合物。
3.痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための、一つのR1がエチル(CHCH)であり、他のR1がH及びC−Cアルキルから選択される、式(I)で特定される化合物。
4.痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための、他のR1がHであるアイテム3に記載の化合物。
5.ジエチルフマレート及びエチル水素フマレートの一つ又は複数の塩、特にエチル水素フマレートのマグネシウム塩、カルシウム塩及び亜鉛塩から選択される塩を含む調製物。
6.痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための、アイテム1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含む剤形。
7.痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の予防又は治療に使用するための、アイテム2に記載の化合物及びアイテム3に記載の化合物を含む剤形。
8.アイテム1〜7のいずれか一項に記載の化合物、調整物又は剤形を、それを必要とする患者へ投与することを含む、痛風、ざ瘡、壊疽性膿皮症、白斑、心血管疾患、メタボリックシンドローム、糖尿病及び/又は糖尿病の合併症の治療又は予防の方法。
実施例
略語:DMF:ジメチルフマレート、Nrf2:核因子赤血球由来2関連因子2、ROS:活性酸素種、KEAP1:Kelch様ECH関連タンパク質1、Cul3:カリン3(Cullin3)、Rbx1:RINGボックスタンパク質1、SFN:スルフォラファン、MS:多発性硬化症、NLRP3:NACHT、LRR及びPYDドメイン含有タンパク質3、ASC:CARDを含むアポトーシス関連のスペック様タンパク質、IL:インターロイキン、BMDC:骨髄由来樹状細胞、HPK:ヒト初代ケラチノサイト、tBHQ:tert−ブチルヒドロキノン、15d−PGJ2:15−デオキシ−D−プロスタグランジンJ2、ca:構成的活性、PBMC:末梢血単核細胞、MSU:尿酸ナトリウム、共IP:共免疫沈降。
Nrf2発現は、効率的なインフラマソーム活性化に必要である
Nrf2の基礎活性がインフラマソーム活性化に必要であるかどうかを特定するために、本発明者らは、Nrf2欠損マウス及び野生型同腹子から骨髄由来樹状細胞(BMDC)を作製した。本発明者らは、LPSで細胞をプライミング(priming)し、いくつかの強力な誘導物質によってNLRP3及びAIM2インフラマソームを活性化し、成熟IL−1βの分泌をカスパーゼ−1活性化のリードアウトとして分析した。ウェスタンブロット及びELISAによって示されるとおり、Nrf2欠損BMDCによるIL−1βの分泌が著しく損なわれた(図6A、B)。対照として、本発明者らは、mRNA及びタンパク質レベルでのIL−1β前駆体(pro−IL−1β)の発現及びいくつかのインフラマソームタンパク質の発現を分析した。しかし、これらの遺伝子の発現は、Nrf2の喪失によって有意に影響されなかった(図6C、D)。ヒト初代ケラチノサイト(HPK)は、IL−1β前駆体及びインフラマソームタンパク質を構成的に発現する。したがって、UVB照射誘発性インフラマソーム活性化により媒介される成熟IL−1β及び−18の分泌にはプライミングを必要としない。Nrf2活性化化合物SFN、DMF、tert−ブチルヒドロキノン(tBHQ)又は15−デオキシ−D−12,14116−プロスタグランジンJ2(15d−PGJ2)によるHPKの処理は、Nrf2タンパク質の迅速かつ強固な安定化及び核蓄積をもたらし、他のNrf2複合体タンパク質Keap1、Cul3、及びRbx1の発現は影響を受けなかった(図6E、F)。Nrf2安定化及び核蓄積は、古典的なNrf2標的遺伝子の誘導を伴う(図6G)。さらに、Keapl又はCul3発現のノックダウンは、Nrf2の安定化、その核内蓄積及び標的遺伝子発現の増強を誘導した(図7A〜C)。これらの実験は、Nrf2経路がHPKにおいて機能的であることを実証する。
したがって、本発明者らは、siRNAを用いてHPK中のNrf2発現をノックダウンし、UVB照射時にインフラマソーム活性化を分析した(図1A〜C)。Nrf2ノックダウンHPKにおいてカスパーゼ1の活性化が阻害されIL−1β及び−18の分泌が減少した。Nrf2の発現がヒトケラチノサイトにおける効率的なインフラマソーム活性化にも必要であることが示された。
Nrf2誘導遺伝子発現は、インフラマソーム調節に関与しない
Nrf2は転写因子であるため、Nrf2標的遺伝子発現の低下は、Nrf2発現切除におけるNLRP3インフラマソームの阻害の原因であると考えられる。本発明者らは、Nrf2媒介遺伝子発現の活性化が反対の作用を有しIL−1β前駆体の成熟を増強する結果になるかどうかを特定するために、骨髄細胞においてNrf2の構成的活性(ca)変異体を発現するトランスジェニックマウスから単離された腹腔マクロファージを特徴付けた。この変異体は、Keap1への結合を媒介するドメインを欠いている。Nrf2標的遺伝子の発現は誘導された(図1F)が、caNrf2発現における成熟IL−1βの分泌、及び結果的にNLRP3インフラマソーム活性化は変化しなかった(図1D、E)。
Nrf2標的遺伝子がNLRP3インフラマソーム活性化を調節する可能性をさらに指摘するために、本発明者らはHPKにおいて実験を行った。本発明者らは、野生型Nrf2又はKeapl、又は変異タンパク質をコードするレンチウイルス構築物でこれらの細胞を形質導入した。発現の誘導後、細胞にUVBを照射し、成熟IL−1βの分泌により反映されるとおりインフラマソーム活性化を生じた(図1G)。対照として、Nrf2標的遺伝子のmRNAレベルを測定した(図1H)。野生型Nrf2の過剰発現は、IL−1βの分泌を実際に増加させた(図1G)。しかしながら、caNrf2−トランスジェニックマウス由来のマクロファージで得られた結果と一致して、caNrf2変異体の過剰発現は標的遺伝子発現を同様の程度まで増加させたが、IL−1β前駆体成熟を増強しなかった。核局在配列を欠くNrf2変異体(Nrf2_NLS)は、標的遺伝子発現をわずかに増加させたが、IL−1β産生を強く増加させた(図1G、H)。Nrf2分解を媒介することができない野生型Keapl及び変異体は、タンパク質がNrf2標的遺伝子発現に逆の影響を及ぼしたが、HPKの上清中のIL−1βを増加させた。これらの結果は、NLRP3インフラマソーム活性化がNrf2標的遺伝子の発現と相関しないことを実証する。
Nrf2活性化因子は、NLRP3インフラマソーム活性化を阻害する
インフラマソーム活性化に対するNrf2活性化化合物の効果を特定するために、本発明者らはケラチノサイトを異なる用量のSFN、tBHQ、DMF又は15d−PGJ2で処理し、細胞にUVBを照射した。これらの化合物は、上清中の処理されたカスパーゼ−1及び成熟IL−1β及び−18の減少量の検出により反映されるとおり、用量依存的にインフラマソーム活性化を阻害した(図2A、図8A〜C)。SFN及び15d−PGJ2は、tBHQ及びDMFよりはるかに効率的であった。Nrf2活性化因子の抗炎症効果は、ヒト単球細胞株THP−1(図2B)及びヒト末梢血単核球(PBMC)(図2C)におけるIL−1β分泌も阻害するため、ヒトケラチノサイトに限定されない。Nrf2活性化化合物は、細胞質酵素乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の放出の減少により反映され、インフラマソーム活性化THP−1細胞におけるパイロトーシスを強く阻害した(図8D)。しかし、成熟IL−1βはこれらの細胞に蓄積しなかったので、実験はSFN及び15−PGJ2が、パイロトーシスだけではなくインフラマソーム活性化を実際に阻害することを実証する。インフラマソーム活性化のわずか15〜30分前にNrf2活性化因子を細胞に添加したので、Nrf2標的遺伝子がインフラマソーム阻害に関与している可能性は低い。この可能性をさらに試験するために、本発明者らは、HPK(図2D)又はTHP−1細胞(図2E)を、タンパク質合成をブロックするシクロヘキシミドで処理した(図7E)。SFNで細胞を処理する直前に添加した場合、シクロヘキシミドはNrf2活性化因子によるインフラマソーム阻害を阻止しなかった。これらの実験は、Nrf2標的遺伝子の誘導はSFNによるインフラマソーム阻害の原因ではないという強力な証拠を提供する。
DMFはインフラマソーム依存性炎症を軽減する
重要な未解決の問題は、Nrf2活性化化合物がインビボでインフラマソーム依存性炎症をブロックできるかどうかである。DMFは、乾癬及びMSの炎症性疾患の治療のための薬物として使用されるが、その作用機序はほとんど特徴付けられていない。しかしながら、両方の疾患において、インフラマソームの関与が議論されている。尿酸ナトリウム(MSU)結晶誘発性腹膜炎は、IL−1、IL−1R1、MyD88及びNLRP3インフラマソームに依存する炎症及び痛風のマウスモデルである。最近、Nrf2発現がこのタイプの炎症に必要であることが示されている。最も重要なことに、Nrf2活性化因子15d−PGJ2及びSFNの高濃度は、腹膜内に注入されると、インフラマソーム活性化をブロックし、MSU誘発性腹膜炎を減少させた。発明者らは、インビボでNrf2活性化因子の潜在的な抗炎症活性を測定するために、異なる投与方法を選択し、強制経口投与によりSFN又はDMFを与えた(図3)。DMFは同じ濃度のSFNよりもインフラマソーム阻害においてあまり効力がなかったので(図8A、B)、腹膜炎の誘導の前にマウスをSFNで2日間ではなく、DMFで6日間処理した(図3A、D)。本発明者らは、MSU結晶の注射6時間後の腹膜における細胞浸潤を分析した。好中球の数は、対照マウスと比較してSFN−処理及びDMF−処理で有意に減少した(図3B、E)。SFN及びDMF処理の対照として、本発明者らは、肝臓におけるNrf2標的遺伝子の発現を測定し、mRNA発現の増加を見出した(図3C、F)。これらの結果は、SFN及びDMFが、経口投与された場合、NLRP3インフラマソーム依存性マウスモデルにおける炎症を阻害することを実証する。
NLRP3インフラマソーム活性化はNrf2発現をダウンレギュレーションする
次に本発明者らは、インフラマソーム活性化がROS−依存性であるため、NLRP3インフラマソームの活性化におけるNrf2の活性を調べた。興味深いことに、HPKのUVB照射は、Nrf2タンパク質レベルの強力かつ迅速なダウンレギュレーションを誘導し、続いてNrf2標的遺伝子発現の低下をもたらし、カスパーゼ−1活性が誘導された(図4A、C)。UVB照射がROS産生の強力な誘導物質であり細胞がNrf2活性化の恩恵を受けると予想できるため、このことは驚くべきことである。HPKによるUVB誘発IL−1β分泌は、NLRP1及びNLRP3[21]の発現を必要とする。ニゲリシンとMSUの両方の結晶は「真の」NLRP3活性化剤とみなされるが、HPKはMSU結晶を貪食できない。したがって、本発明者らは、HPKをニゲリシンのみで処理し、THP−1細胞をこれらのNLRP3活性化剤のいずれかで処理した。これらの処理はまた、Nrf2タンパク質レベル(図4B、D)及び標的遺伝子発現(図4E)の迅速なダウンレギュレーションをもたらし、UVB照射のみがNrf2 mRNA発現を強くダウンレギュレーションした(図4C、E)。したがって、NLRP3インフラマソーム活性化はNrf2タンパク質分解を誘導する可能性が最も高い。興味深いことにこの効果は、カスパーゼ−1の発現及び活性を必要とせず、THP−1細胞におけるHPK又はノックアウトのこれらのタンパク質のsiRNA媒介性ノックダウンによって測定されるように、Keaplから部分的に独立している(図4F、G)。しかし、インフラマソーム活性化誘導Nrf2分解は、ASC又はNLRP3発現の切除において(図4G)及びROSブロッカー PDTC又はCa2+キレーターBAPTA−AM(補足 図2D)による細胞の処理においてブロックされた。Keapl切除は、結果としてIL−1β前駆体及びNLRP3レベルを減少させ(図4G)、このことはNrf2によるIL−1β前駆体発現の阻害又はTLR4シグナル伝達障害によって説明され得る。しかし、IL−18前駆体(図4H)の正常な処理に反映されるように、インフラマソームの機能は損なわれなかった。プロテアソーム阻害剤MG132(図4I及び図7D)によってNrf2分解が阻害されたため、インフラマソーム活性化によるNrf2分解にKeapl発現は部分的に必要不可欠であるが、これらの条件下において転写因子はプロテアソームに向けられる。
Nrf2/Keap1/Cul3/Rbx1複合体は、カスパーゼ−1と物理的に相互作用する
本発明者らの実験は、Nrf2標的遺伝子が、Nrf2とNLRP3インフラマソームとの間のクロストークに関与していない可能性が高いことを実証し、転写因子が炎症に関連することによる新規メカニズムを指摘する。HPK(図1G、H)における過剰発現実験は、細胞質Nrf2/Keap1の量とインフラマソーム活性化との間の相関を示唆したので、NrRP2は免疫複合体との直接的又は間接的な物理的相互作用によるNLRP3インフラマソーム活性化を支持する可能性がある。この点に対処するために、本発明者らは、カスパーゼ−1に対する抗体とHPKの溶解物(lysates)との共免疫沈降(co−IP)実験を行った。しかし、本発明者らは、カスパーゼ−1とNrf2との間の相互作用を検出することができなかった(結果は示さず)。しかしながら興味深いことに、カスパーゼ−1とRbx1との相互作用が見出された。バンドの特異性は、Rbx1発現のノックダウンによって確認した(図5A)。さらに、本発明者らは、HPK中のカスパーゼ−1のFLAGタグ化バージョンを過剰発現し、ANTI−FLAG M2アフィニティーゲルでプロテアーゼを沈殿させた(図5B)。この沈殿物内在性のNrf2において、Keapl、Cul3及びRbx1が検出され、過剰発現カスパーゼ1がこれらのタンパク質と相互作用することが実証された。しかし、SFNによるHPKの処理は、カスパーゼ−1とRbx1との間の相互作用を妨げなかった(図5C)。Nrf2複合体タンパク質がインフラマソームタンパク質と直接相互作用するかどうかの問題に対処するために、本発明者らは、トランスフェクトされたCOS−1又はHEK293T細胞の溶解物との共IP実験を行った。しかし、Nrf2、Keapl及びRbx1とカスパーゼ−1、IL−1β前駆体及びNLRP3との相互作用は、再現可能な方法で検出できなかった(結果は示さず)。これらの実験は、Nrf2とNLRP3複合体との間の物理的クロストークを示し、NLRP3インフラマソーム活性化のためのNrf2発現の必要性を説明することができる。
おそらく、この相互作用は直接的ではなく未知のタンパク質によって媒介される。Rbx1がHPKのSFN処理に際してもカスパーゼ−1に結合するという事実は、Nrf2活性化因子が異なる分子メカニズムを介してインフラマソーム活性化を阻害する可能性を高める。この可能性に対処するために、本発明者らは、野生型及びNrf2ノックアウトマウスのBMDCをSFN又はビヒクルで処理した(図5D、E)。Nrf2切除はIL−1β成熟を減少させ、したがってインフラマソーム活性化を低下させたが、SFNはNrf2発現とは無関係にサイトカインの分泌を完全になくした。最も重要なことに、SFNによるインフラマソーム阻害は、Keapl非依存性である(図4H)。これらの実験は、Nrf2切除及びSFNが、異なる分子メカニズムによるNLRP3インフラマソーム活性化を阻害することを実証する。SFNがどのようなレベルでインフラマソーム活性化を阻止するかを分析するために、本発明者らはSFN処理及びインフラマソーム活性化THP1細胞におけるASCスペックの形成を測定した(図5F)。ASCスペックの形成は、インフラマソーム活性化の上流事象である。興味深いことに、SNF処理は、アダプタータンパク質のオリゴマー化を妨げ、化合物によるインフラマソーム阻害が上流効果であることを実証した。
材料及び方法
材料
SFN、DMF、15d−PGJ2、tBHQ、ザイモサン、ATP、ポリ(dA:dT)、シクロヘキシミド、ピューロマイシン及びドキシサイクリンをシグマ(Sigma)(ミュンヘン、ドイツ)から購入し、ニゲリシンをエンゾライフサイエンス(Enzo Life Sciences)(ニューヨーク、米国−ニューヨーク州)から、MG132をカルビオケム(Calbiochem)(ダルムシュタット、ドイツ)から、及びブラストサイジンをインビボゲン(Invivogen)(フランス、トゥールーズ)から購入した。製造元(R&Dシステムズ、ミネアポリス、米国−ミネソタ州)の指示に従って、ELISAによりIL−1βの放出を測定した。MSU結晶は、穏やかな塩基性条件下で尿酸の過飽和溶液を結晶化させることによって調製した。簡潔には、尿酸をNaOHの溶液に添加し、尿酸が溶解しフィルターを通過するまで、溶液を沸騰させた。NaClを添加し結晶化を4℃で行った。結晶を濾過し、スピードバック(speedvac)を用いて乾燥し、加重してオートクレーブした。
構築物
Nrf2、dnNrf2(Alamら、J Biol Chem 1999、274:26071−26078)、caNrf2(Schaferら、Genes Dev 2010.24:1045−1058)及びKeap1の発現構築物は、ヴェルナー教授の好意により提供された。レンチウイルス系及びベクターは、(Campeauら、PLoS One 2009.4:e6529)に記載される。pLenti CMVtight Puro DEST(w768−1)(アドジーン(Addgene):26430)、pLenti CMV rtTA3 Blast(w756−1)(アドジーン:26429)、pENTR1A no ccDB(アドジーン:17398)、pLenti CMVtight eGFP Puro(w771−1)(アドジーン:26431)。
抗体
ネズミ:IL−1β(R&Dシステムズ、AF−401−NA)、カスパーゼ−1(サンタクルズ(Santa Cruz)、米国−カリフォルニア州;sc−514)、Asc(アディポジェン(Adipogen)、スイス、リースタル;AL177)、β−アクチン(シグマ、AC−15)。ヒト:Nrf2(サンタクルズ、sc−1302)、Keap1(サンタクルズ、sc−15246)、Rbx1(アブカム(Abcam)、ケンブリッジ、英国;ab133565)、β−アクチン(シグマ、AC−15)、IL−1β(R&Dシステムズ、MAB201)、IL−18(MBL、ウォバーン、米国−マサチューセッツ州;PM014)、ラミンA/C(サンタクルズ、sc−6215)、α−チューブリン(カルビオケム、CP06)、FLAG(M2、シグマ、F1804)。
siRNAs
siRNAはマイクロシンセ(Microsynth)(バルガッハ、スイス)又はシグマ(ミュンヘン、ドイツ)から購入した。
インビボ腹膜炎モデル
前述のとおりマウスに2mgのMSU結晶で6時間攻撃した(Chenら、J Clin Invest 2006、116:2262−2271)。
統計分析
統計解析は、プリズムソフトウェア(Prism Software)(グラフパッドソフトウェア(GraphPad Software)、サンディエゴ、カリフォルニア州、米国)を用いて行った。
マウス
すべての動物実験は、地方の獣医当局(チューリッヒ、スイス)の承認を得た。マウスを、連邦ガイドラインに従って無菌の動物施設に保管した。Nrf2ノックアウトマウス(Chanら、米国科学アカデミー紀要、1996、93:13943−13948)はサンフランシスコ、カリフォルニア大学のYuet−Wai Kan博士の好意により提供された。骨髄細胞中のcaNrf2を発現するマウスを、LysM遺伝子プロモーター(Clausenら、Transgenic Res 1999:8:265−277)の制御下でCreを発現するトランスジェニックマウスを、β−アクチンプロモーター及びCMVエンハンサーの制御下でcaNrf2を発現するトランスジェニックマウスと交配させることによって作製した。全ての細胞における導入遺伝子の発現を避けるために、caNrf2 cDNAは、loxP部位に隣接され、Creリコンビナーゼの存在下においてcaNrf2導入遺伝子の発現を可能とする(Schaferら、EMBO Mol Med 2012、4:364−379)。
細胞
ヒト初代ケラチノサイト(HPK)を単離し、記載のとおり増殖させた(Feldmayerら、Curr Biol 2007。17:1140−1145)。簡潔には、表皮成長因子(EGF)及びウシ下垂体抽出物を補充したケラチノサイト無血清培地(Gibco BRL、ペイズリー、スコットランド)でHPKを培養した。すべての実験において、HPKは3代継代で使用された。特定のsiRNA(補足 表1)のトランスフェクションのために、HPKを12ウェルあたり0.3〜0.5×10の密度で播種した。翌日、HPKを10nMのsiRNA及び1μlのINTERFERin(ポリプラス(Polyplus)、イルキルシュ、フランス)でトランスフェクトした。必要であれば、トランスフェクションを2日後に繰り返した。
THP−1細胞におけるCRISPR/Cas9媒介ゲノム編集
gRNAは、Benchlingオンラインツール(https://benchling.com)を用いて設計した。マイクロシンセ(バルガッハ、スイス)から一本鎖フォワード及びリバースDNAオリゴを注文した。オリゴのリン酸化及びアニーリングの後、それらを、前述のとおりレンチウイルスの生産(Sanjanaら、Nat Methods 2014。11:783−784)に記載のLentiCRISPR v2ベクター(アドジーン プラスミド#52961)に連結した。THP−1細胞を形質導入し、24時間後に培地を交換した。さらに24時間後、選択するためにピューロマイシンを5μg/mlの最終濃度となるよう添加した。
定量的リアルタイムPCR(qRT−PCR)
qRT−PCRは、全細胞RNAを用いてライトサイクラー480 SYBR Green Master又はファストスタートユニバーサル SYBR Green Master(いずれもロシュ(Roche)、ロートクロイツ、スイス)を用いて行った。特定のプライマー対(補足 表2)は、対応する遺伝子のイントロン−エクソン境界に隣接する約150bpの断片を生成するように設計した。製造業者の指示に従って、ライトサイクラー480 96ウェルバージョン(ロシュ、ロートクロイツ、スイス)又はViiA 7 リアルタイムPCRシステム(ライフテクノロジーズ、カールスバッド、米国−カリフォルニア州)を反応及び検出に使用した。
乳酸脱水素酵素アッセイ(LDH)
上清を収集し、遠心分離(400×g)後に分析に使用した。細胞を2%トリトンX−100の培地で10分間溶解させた。LDH活性は、製造者に従って測定した(Cytotox 96非放射性細胞毒性アッセイ、プロメガ、マディソン、米国−ウィスコンシン州)。
共免疫沈降
記載されるとおり、HPKの溶解物を用いて共免疫沈降(co−IP)を行った(Sollbergerら、J Immunol 2012。188:1992−2000)。簡潔には、HPKを10cmディッシュで増殖させ、siRNA(scr又はRbx1を標的とするsiRNA)を用いてトランスフェクトし、80%の密集度(3日間)まで増殖させた。4つのディッシュを、完全プロテイナーゼ阻害剤(ロシュ、ロートクロイツ、スイス)を含む150μlco−IP緩衝液中でそれぞれ収穫した。ダウサー(douncer)での処理の後、溶解物を遠心分離した(20分間、17000×g)。上清をco−IP緩衝液で1:1に希釈し、20μgの抗体(カスパーゼ−1又はHA)を用いてインキュベートした。遠心分離後、150μl(50mg/ml)のプロテインAセファロース(GEヘルスケア、リトル・チャルフォント、英国)を添加した。90分後、ビーズをco−IP緩衝液で4回洗浄し、100μlの2×ローディングSDS緩衝液に再懸濁した。あるいは、ANTI−FLAG(登録商標)M2アフィニティーゲル(シグマ)を用いて同時免疫沈降を行った。HPKを10cmディッシュで増殖させ、上述のとおりFLAGタグ化カスパーゼ−1又はGFPをコードするレンチウイルス構築物を形質導入した。3日間の抗生物質選択の後、目的の遺伝子の発現がドキシサイクリンの添加によって誘導された。24時間後、細胞を溶解緩衝液中に集め、遠心分離し、得られた上清を製造者の手順に従って免疫沈降に供した。
ASCオリゴマー化の分析
記載されるとおりASCスペックを分析した(Haraら、Nat Immunol 2013。14:1247−1255)。
レンチウイルスの生産とHPKの形質導入
目的の遺伝子を誘導可能に過剰発現するケラチノサイトを作製するために、本発明者らは、レンチウイルス系を使用した(Campeauら、PLoS One 2009。4:e6529)。DNAを発現ベクターからpENTRIA no ccDB(w48−1)ベクターにクローニングし、続いてレンチウイルスpLenti CMVtight Puro DEST(w768−1)ベクターにサブクローニングした。所望の目的遺伝子をコードするpLenti CMVtight Puro DEST(w768−1)ベクター又は逆テトラサイクリン制御トランスアクチベーター3(rtTA3)をコードするpLenti CMV rtTA3 Blast(w756−1)のいずれかの混合物及び二つのパッケージングベクターpsPAX2及びpMD2を用いてHEK293T細胞をトランスフェクションすることによりレンチウイルスを作製した。トランスフェクションの48時間後、HEK293T細胞の上清を回収し、16000×gで4時間遠心分離した。得られたウイルスペレットをK−SFMに再懸濁し、新たに解凍したHPKに添加した。形質導入の24時間後、培地を交換し、細胞をさらに24時間放置してから、選択(ブラストサイジン1μg/ml及びピューロマイシン0.5μg/ml)を実施した。24〜48時間後、形質導入したHPKを12ウェルプレートに播種した。翌日、20時間、ドキシサイクリン(1μg/ml)を添加することにより目的の遺伝子の発現を誘導した。

Claims (4)

  1. 式(I):
    により特定される化合物であって、各R1は独立してC−Cアルキルから選択される、痛風、ざ瘡、2型糖尿病、白斑及び/又は壊疽性膿皮症の予防又は治療に使用するための前記化合物。
  2. 各R1はメチル(CH)である、痛風、ざ瘡、2型糖尿病、白斑及び/又は壊疽性膿皮症の予防又は治療に使用するための前記式(I)により特定される化合物。
  3. 痛風、ざ瘡、2型糖尿病、白斑及び/又は壊疽性膿皮症の予防又は治療に使用するための請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物を含む剤形。
  4. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、痛風、ざ瘡、2型糖尿病、白斑及び/又は壊疽性膿皮症の治療又は予防方法。
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