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JP2019502856A - 一体型のギャラリなしピストンおよびその構築方法 - Google Patents

一体型のギャラリなしピストンおよびその構築方法 Download PDF

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Abstract

内燃機関のためのギャラリなし鋼ピストンが提供される。ピストンは一体型ピストン本体を有する。この一体型ピストン本体は、第1の部分と第2の部分とを含む上部燃焼面を形成する上部壁を備える。第1の部分は上部壁の外周に沿って環状に延在し、第2の部分は燃焼ボウルを形成する。ピストンは、燃焼ボウルとは正反対側に位置する下クラウン面をさらに含む。下クラウン面は、冷却オイルの接触を可能にする露出した2次元表面積を有する。露出した2次元表面積は、ピストン本体の最大外径によって規定される断面積の25パーセント〜60パーセントである。冷却をさらに向上させるために、下クラウン面の一部は凹状または凸状であり、それによって、ピストンの往復運動中にオイルがピストンの一方側から他方側にまで流れる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国実用特許出願第14/988,885号の利益を主張し、その内容全体を本明細書に引用により援用する。
発明の背景
1.技術分野
本発明は、概して内燃機関に関し、より特定的には、そのためのピストンに関する。
2.関連技術
エンジン製造業者は、エンジン効率および性能を向上せよとの要求の高まりに直面している。エンジン効率および性能の向上は、製造に関する費用の削減と同時に、燃費向上、オイル消費の削減、燃料系統の向上、シリンダボア内の圧縮負荷および動作温度の上昇、ピストンによる熱損失の低減、構成部品同士の潤滑の向上、エンジン軽量化、ならびにエンジン小型化を含むが、これらに限定されない。
燃焼室内の圧縮負荷および動作温度を上昇させることが所望されている一方で、ピストンの温度を実行可能な限度内に維持することが依然として必要とされている。したがって、燃焼室内の圧縮負荷および動作温度を上昇させることが所望されているが、この目的を達成するには何らかの妥協が付随してくる。すなわち、これらの望ましい「上昇」によって、ピストンのコンプレッションハイト、ひいては全体的なピストンの大きさおよび質量を低減させることのできる度合いが制限されてしまう。このような制限は、ピストンの動作温度を下げるための閉鎖型または部分閉鎖型の冷却ギャラリを有する典型的なピストン構造の場合に特に問題となる。さらに、閉鎖型または部分的閉鎖型の冷却ギャラリを形成するのに上方部分と下方部分とが接合継手に沿って接合されているピストンを製造するためのコストは、一般に、上方部分と下方部分とを接着するのに用いられる接合プロセスのせいで、高くなってしまう。さらに、ピストンに加えられる機械的負荷および熱負荷の増大に耐えることができるようにするために、上述の「冷却ギャラリ付きの」ピストンを鋼から製造する必要があるので、エンジンを軽量化することのできる度合いが影響を受けることとなる。
発明の概要
本発明の一局面は、エンジンの効率および性能を改善するように設計された内燃機関のためのピストンを提供する。ピストンは、下クラウン面に沿った冷却ギャラリを備えていないため、公知のピストン構造と比較して軽量化され、関連するコストが削減されるが、依然として、ピストンの温度を実行可能な限度内に維持するための優れた冷却を提供する。ピストンは、中心の長手方向軸に沿って延在するピストン本体を備える。ピストン本体は、上部燃焼面を形成する上部壁と、上部燃焼面から垂下する環状のリングベルトとを有する。上部燃焼面は第1の部分と第2の部分とを有し、第1の部分は上部壁の外周に沿って環状に延在し、第2の部分は第1の部分から径方向内側に垂下する燃焼ボウルを形成する。ピストン本体はさらに、リングベルトから垂下するスカートパネルの対と、スカートパネルによって互いに離間されたピンボスの対とを含み、ピンボスの対は、横方向に離間されたピンボアの対を提供する。下クラウン面が上部壁の下側に形成され、この下クラウン面は、上部燃焼面の第2の部分とは反対側、かつ、リングベルトの径方向内側に位置する。中心の長手方向軸に沿って見たときに、下クラウン面の露出した2次元表面積は、ピストン本体の最大外径によって規定される断面積の25パーセント〜60パーセントである。
本発明の別の局面は、下クラウン面に沿った冷却ギャラリを備えていないピストンを構築する方法を提供する。この方法は、機械加工、鍛造、および鋳造のうちの少なくとも1つによって、中心の長手方向軸に沿って延在するピストン本体を形成するステップを含む。ピストン本体は、上部燃焼面を形成する上部壁と、上部燃焼面から垂下する環状のリングベルトとを有する。上部燃焼面は第1の部分と第2の部分とを有し、第1の部分は上部壁の外周に沿って環状に延在し、第2の部分は第1の部分から径方向内側に垂下する燃焼ボウルを形成する。ピストン本体はさらに、リングベルトから垂下するスカートパネルの対と、スカートパネルによって互いに離間されたピンボスの対とを含み、ピンボスの対は、横方向に離間されたピンボアの対を提供する。下クラウン面が上部壁の下側に形成され、この下クラウン面は、上部燃焼面の第2の部分とは反対側、かつ、リングベルトの径方向内側に位置する。中心の長手方向軸に沿って見たときに、下クラウン面の露出した2次元表面積は、ピストン本体の最大外径によって規定される断面積の25パーセント〜60パーセントである。
本発明のこれらおよび他の局面、特徴および利点は、現在好ましい実施形態および最良の態様についての以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲および添付の図面に関連付けて検討されると、より容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態例に従って構築されたピストンの底面斜視図であり、ピストンは、下クラウン面に沿って凹部を含む。 本発明の実施形態に従う、ピストンのピンボア軸に対して略交差する方向から見た断面図である。 本発明の別の実施形態例に従って構築されたピストンの底面斜視図である。 本発明のさらに別の実施形態例に従って構築されたピストンの側面図である。 図4のピストンの底面図である。 別の実施形態例に従う図4のピストンの底面図である。 図6に示すピストンの下クラウン面の2次元表面積を示す図である。 図6に示すピストンの下クラウン面の3次元表面積を示す図である。 図6に示すピストンの燃焼ボウルの2次元表面積を示す図である。 上死点位置において、図6に示すピストンの下クラウン面上に吹付けられているオイルを示す図である。 下死点位置において、図6に示すピストンの下クラウン面上に吹付けられているオイルを示す図である。 本発明のさらに別の実施形態例に従って構築されたピストンの底面斜視図であり、ピストンは、当該ピストンの中心軸から軸方向にオフセットされた凹部を含む。 凸部を含む本発明のさらに別の実施形態例に従って構築されたピストンの側断面図である。
詳細な説明
図面をより詳細に参照すると、図1〜図13は、本発明の実施形態例に従って構築されたピストン10の図を示しており、このピストン10は、例えば、最新のコンパクトで高性能な車両エンジンなどの内燃機関のシリンダボアまたはチャンバ(図示せず)において往復運動する。ピストン10は、機械加工、鍛造または鋳造などによって一体型材料から形成された一体型本体を有するように構築される。その後、場合によっては、必要に応じて仕上げ加工が実行されて、構築を完了させる。したがって、冷却ギャラリ床によって囲まれているかまたは部分的に囲まれている密閉型または部分的密閉型の冷却ギャラリを備えたピストンの場合には一般的である、互いに連結された上方部分および下方部分などの複数の連結された部品が、ピストン10には備わっていない。逆に、ピストン10は、冷却ギャラリを囲むかもしくは部分的に囲む冷却ギャラリ床または他の特徴を持たない点で「ギャラリなし(galleryless)」である。鋼でできたピストン本体は、現在の高性能な内燃機関の高性能要求(すなわち高い温度および高い圧縮負荷)を満たすために強固で耐久性がある。本体を構築するのに用いられる鋼(すなわち鋼合金)は、特定のエンジン応用例におけるピストン10の要件に応じて、SAE4140等級などであってもよい。ピストン10にギャラリがないこと、および本体の新規な構成は、以下に記載する特徴の中でも特に、ピストン10の重量およびコンプレッションハイト(CH)を最小限にし、それによって、ピストン10が内部に配置されているエンジンを軽量化し、より小型化することを可能にする。さらに、ギャラリなしであっても、以下において説明され、図面に示される新規な構成により、ピストン10が、最も過酷な動作温度に耐えるように使用中に十分に冷却されることが可能となる。
ピストン本体は、上部壁14を提供する上部ヘッドまたは頂部区域を有する。上部壁14は、内燃機関のシリンダボア内の燃焼ガスに直接晒される上部燃焼面16を提供する。上部燃焼面16は、上部壁14の外周に沿って延在する実質的に平坦面として形成された環状の第1の部分18と、燃焼ボウルを形成する第2の部分20とを含む。燃焼ボウルを形成する上部燃焼面16の第2の部分20は、典型的には、平坦な第1の部分18から垂下する非平面、凹状、または波状の面を有する。
また、ピストン10は、上部壁14の下側、かつ、上部燃焼面16の第2の部分20とは正反対側、かつ、リングベルト32の径方向内側に形成された下クラウン面24を含む。好ましくは、下クラウン面14は、燃焼ボウルから最小距離に位置し、実質的に燃焼ボウルとは正反対側の面である。下クラウン面24は、ここでは、底部からピストン10を真っすぐに見たときに、ピンボア40を除いて、視認可能な表面であると規定される。
また、下クラウン面24は、上部壁14の厚さtを考慮して規定され得る。上部壁14の厚さtは、上部燃焼面16から上部壁14の下側まで延びる。下クラウン面24とみなされる上部壁14の下側の部分は、典型的には、上部燃焼面16の第2の部分20から距離を置いて位置する部分であり、その距離は、第2の部分20に沿って、上部壁14の最小厚さtの2倍以下である。また、下クラウン面24は、上部燃焼面16から10mm以下の距離を置いて位置する上部壁14の下側の部分としても規定され得る。したがって、下クラウン面24は、上部燃焼面16の燃焼ボウルに略フィットした形状である。また、下クラウン面24は、ピストン10の下側から見ると開放的に露出しており、密閉型または部分的密閉型の冷却ギャラリによって囲まれておらず、下クラウン面24付近でオイルまたは冷却流体を保持する傾向のある他の如何なる特徴によっても囲まれていない。
上部壁14の環状の第1の部分18は、上部壁14の外周を形成し、そこから垂下する燃焼ボウルを形成する第2の部分を囲んでいる。このため、燃焼ボウルを含む第2の部分20は、上部燃焼面16の最上部にある第1の部分18よりも下方に窪んでいる。また、第2の部分20の燃焼ボウルは、両側の環状の第1の部分18同士の間に、中心軸30を通ってピストン10の直径全体にわたって連続的に延在する。燃焼ボウルは、典型的には、両側の環状の第1の部分18同士の間に連続的に延在する凹面を含む。代替的には、燃焼ボウル壁は、例えば中心ピーク(図示せず)とも称される上方頂部をもたらすような輪郭を有してもよい。中心ピークは、ピストン10の中心軸30に沿って同軸に位置してもよく、または、ピストン中心軸30に対して軸方向にオフセットされていてもよい。ピストン10の頂部区域はさらに、1つ以上の対応するピストンリング(図示せず)を収容するための1つ以上のリング溝34をもたらすために上部燃焼面16から垂下するリングベルト32を含む。実施形態例では、湾曲した断面を有する少なくとも1つのバルブポケット29が、上部壁14の環状の第1の部分18に形成される。燃焼ボウルはバルブポケット29を含まない。
ピストン本体はさらに底部区域を含む。底部区域は、ほぼ上部壁14から垂下するピンボス38の対を含む。ピンボス38は各々、ピンボア40を有し、鉄骨構造の場合には好ましくはブッシングなしである。ピンボア40は、中心の長手方向軸30に対して略交差して延びるピンボア軸42に沿って同軸に、互いに横方向に離間される。ピンボス38は、略平坦で径方向に最も外側の面(外面43と称する)を有しており、これら外面43は、ピンボア軸40に沿って互いから距離PBを空けて配置され、互いに対して略平行となるように示されている。PB寸法は最小限にされ、これにより、以下で下クラウンポケット50と称する略カップ状の窪んだ領域の露出面積が最大限となる。
下クラウンポケット50は、ピンボス38の径方向外側に位置し、各ポケット50の少なくとも一部は、下クラウン面24の一部を形成する。実施形態例では、下クラウン面24の上記一部を形成する下クラウンポケット50の部分は、上部燃焼面16から上部壁14の最小厚さの2倍以下の距離、かつ10mm以下の距離を置いて、上部燃焼面16の第2の部分20とは反対側、かつ、リングベルト32の径方向内側に位置する。
下クラウンポケット50は、上部燃焼面16の環状の第1の部分18の下面に沿って下クラウン面24を越えて径方向外側にも延在し、リングベルト32の内面に沿って上部壁14から垂下する。下クラウンポケット50のこれらの部分は、上部燃焼面16の第2の部分20よりも外側に、上部壁14の最小厚さの2倍よりも大きい距離だけ上部燃焼面16から離れて、および/または10mmよりも大きい距離だけ上部燃焼面16から離れて位置する。したがって、それらの部分は下クラウン面24の一部を形成しない。
ポケット50の2次元表面積および3次元表面積が最大限にされた状態では、少なくとも部分的に距離PBが最小限にされていることにより、下クラウンポケット50の露出面に対してクランク室から上方に向かって跳ねかけられるかまたは吹付けられるオイルによってもたらされる冷却が向上する。これにより、上部燃焼面16、下クラウン面24、さらにはリングベルト34の一部がさらに冷却されることとなる。
ピンボア40は各々、リングベルト32付近に配置された、最上部の凹状耐荷重面(以下において最上面44と称する)を有する。そのため、コンプレッションハイトCHが最小限にされる(コンプレッションハイトとは、ピンボア軸42から上部燃焼面16まで延びる寸法である)。ピンボス38は、外側パネル(支柱46とも称する)によって、互いに正反対の位置にあるスカートパネル(スカートパネル48とも称する)に連結される。
ピンボス38、スカートパネル48、および支柱46は開放領域を囲んでいる。開放領域は、支柱46の最下面または底面51およびスカートパネル48から下クラウン面24まで延在している。図1、図2、および図4〜図13の実施形態では、開放領域における下クラウン面24、ピンボス38、スカートパネル48、または支柱46に沿って、リブが設けられてはいない。さらに、開放領域には、閉鎖型または部分的閉鎖型の冷却ギャラリが形成されていない。しかしながら、図1および図2に示すように、ピストン10は、下クラウン面24に隣接するスカートパネル48の各々の最上端縁に沿って階段状領域54を含み得る。図1および図2の実施形態例では、階段状領域54は下クラウン面24の一部とはみなされない。別の実施形態、例えば図3に示す実施形態では、ピストン10は、冷却を向上するために、下クラウン面24に沿ったリブ58の対を含む。これらのリブ58は、両側のスカートパネル38同士の間で下クラウン面24に沿って連続的に延在する。
ピストン10の下側に沿った開放領域は、クランク室内から下クラウン面24に対して直接跳ねかけられるかまたは吹付けられるオイルに直接接触できるようにするものであって、これにより、オイルがクランク室内から下クラウン面24全体に直接はねかかることを可能にし、同時に、オイルがリストピン(図示せず)の周りで自由に飛び散ることを可能にし、さらには、ピストン10の重量を著しく減らすことも可能にする。したがって、典型的な閉鎖型または部分的閉鎖型の冷却ギャラリを備えていないにもかかわらず、ギャラリなしピストン10の略開放型の構成は、下クラウン面24の最適な冷却と、ピンボア40内におけるリストピン接合部への潤滑とを可能にし、同時に、燃焼ボウル付近の表面上におけるオイル滞留時間(大量のオイルが表面上に残留している時間)を短縮することを可能にする。滞留時間の短縮により、閉鎖型または実質的に閉鎖型の冷却ギャラリを有するピストンに発生し得るようなコークス化されたオイルが不所望に蓄積されるのを抑制することができる。そのため、ピストン10は、長期間の使用にわたって「クリーン」なままであり、これにより、それが実質的に蓄積しない状態を維持することが可能となる。
上部燃焼面16の真下に位置する下クラウン面24のうち、クランク室から飛び散って吹付けられるオイルに直接晒される部分の割合は、下クラウン面24の最適な冷却のためである。ピストン10の下クラウン面24は、閉鎖型または部分的閉鎖型の冷却ギャラリを有する比較例のピストンよりも、総表面積(表面の外形に沿った3次元面積)および投影表面積(平面図で見た平面の2次元面積)が大きい。
下クラウン面24の外形に沿った、3次元面積Au3Dとして規定される総露出表面積は、ピストン10の使用中に冷却オイルが接触する広い面積である。実施形態例では、下クラウン面24の3次元面積Au3Dは、ピストン10の最大外径ODによって規定される断面積AODの30パーセントよりも広く、典型的には、40パーセント〜90パーセントである。
また、下クラウン面24は、ピストン10の底部から概ね中心の長手方向軸30に沿って見たときに2次元表面積Au2Dとして規定される投影表面積が、ピストン10の最大外径ODによって規定される断面積の25パーセントよりも広く、典型的には30パーセント〜60パーセントである。より好ましくは、2次元表面積Au2Dは、ピストン10の最大外径ODによって規定される断面積の30パーセント〜55パーセントである。上述のように、下クラウン面24の2次元表面積Au2Dの一部は、ポケット50内に位置する。また、下クラウン面24の2次元表面積Au2Dは、上部燃焼面16に沿った燃焼ボウルの2次元表面積Ac2Dに対して相対的に定められ得る。実施形態例では、下クラウン面24の2次元表面積Au2Dは、燃焼ボウルの2次元表面積Ac2Dの50パーセント〜125パーセントである。さらに、バルブポケット29は、燃焼ボウルの2次元表面積Ac2Dに含まれない。
下クラウン面24の3次元表面積Au3Dは、上部燃焼面16に沿った燃焼ボウルの3次元表面積Ac3Dに対して相対的に定められ得る。実施形態例では、下クラウン面24の3次元表面積Au3Dは、燃焼ボウルの3次元表面積Ac3Dの50パーセント〜120パーセントである。上述のように、下クラウン面24の3次元表面積Au3Dの一部は、ポケット50内に位置する。
例として、図7は図6のピストン10の下クラウン面24の外径ODおよび2次元表面積Au2Dを示し、図8は図6に示すピストン10の下クラウン面の3次元表面積Au3Dを示し、図9は、図6に示すピストン10の燃焼ボウルの2次元表面積Ac2Dを示す。
さらに、図7に示すように、下クラウン面24の露出領域の直径Dは、典型的には、ピストン10の最大外径ODの75パーセント〜90パーセントである。下クラウン面24の露出領域の直径Dは、燃焼ボウルの直径Dの85パーセント〜140パーセントであり得て、それは、閉鎖型または実質的に閉鎖型の冷却ギャラリを有するピストンの場合には最大で100パーセントであるのとは対照的である。
しかしながら、相対的な表面積および相対的な直径の割合は上述の範囲から変更可能であり、それでもなお冷却の向上が提供され得る。ピストン10の露出した下クラウン面24の相対的な表面積および相対的な直径の割合は、従来のピストンをはるかに上回っており、場合によっては3倍以上にもなる。そのため、上部燃焼面16は、必要に応じてオイルジェットの助けを借りて結合され得る、クランク室から上方向に跳ねかかってくるオイルによって直接冷却することができる。
上述のように、ピストン10の下クラウンポケット50の少なくとも一部は、下クラウン面24の少なくとも一部を規定するとともに、第1の部分18の下側の一部および環状のリングベルト32の内面の一部を規定する。実施形態例では、下クラウンポケット50を合わせた総2次元表面積Ap2Dは、ピストン10の最大外径によって規定される断面積AODの18パーセント〜35パーセントである。また、下クラウンポケット50の総3次元面積Ap3Dは、ピストン10の最大外径によって規定される断面積AODの50パーセント〜85パーセントである。下クラウンポケット50の3次元面積Ap3Dの例は図8に示される。
しかしながら、下クラウンポケット50の2次元表面積および3次元表面積は上述の範囲から変更可能であり、それでもなお、ポケット50の真上に位置する上部燃焼面16の領域を冷却することに著しく寄与することができる。
図1〜図11で例示するピストン10の別の重要な局面は、ピストン10の底部から見たときに、両側のスカートパネル38同士の間、かつ両側のピンボス38同士の間に配置されるピストン10の下クラウン面24の少なくとも中心部52の形状が凹状であるということである。そのため、オイルはピストン10の往復運動中にピストン10の一方側からピストン10の他方側にまで流れ、これにより、ピストン10の冷却をさらに高めるように作用する。この凹部52は、スカートパネル38間に長手方向に延びる長さと、ピンボス38間に延びる幅とを有する。凹部52の長さは、典型的には幅よりも大きい。実施形態例では、凹部52の曲率半径は30mm〜500mmである。また、図2および図5〜図9に示す実施形態例では、凹部52は、下クラウン面24のポケット50または他の周辺領域から軸方向にオフセットされている。例えば、凹部52は、周辺領域よりもピンボス38の近くに配置され得る。
図12は、別の実施形態例に従う、改良された下クラウン面24′を有するピストン10′を示す。この実施形態では、ピストン10′は、当該ピストン10′の中心の長手方向軸30′から軸方向にオフセットされた凹部52′を含む。このオフセットされた凹部52′は、凹部52の代わりに、または凹部52に加えて用いられ得る。
図13は、改良された下クラウン面領域24′′を有する、さらに別の例のピストン10′′を示す。この実施形態では、下クラウン面24′′は凸部56′′を含む。凸部56′′は、ピストン10′′の往復運動中にオイルが流れるように、ピストン10′′の中心の長手方向軸30′′に沿って配置されている。実施形態例では、凸部56′′は、両側のスカートパネル38′′同士の間で下クラウン面24′′全体に沿って連続的に延在する。しかしながら、凸部56′′は、中心の長手方向軸の位置において、または中心の長手方向軸30′′から軸方向にオフセットされた位置において、下クラウン面24′′の一部のみに沿って設けられてもよい。凸部56′′の曲率半径は、典型的には80mm〜300mmである。
上述の教示を考慮すると、本発明の多くの変更例および変形例が実現可能である。したがって、本発明が具体的に記載された以外のやり方で実施され得ること、および、最終的に許可可能とされる請求項によって本発明の範囲が規定されることが理解されるはずである。

Claims (20)

  1. 内燃機関のためのピストンであって、
    中心の長手方向軸に沿って延在するピストン本体を備え、
    前記ピストン本体は、上部燃焼面を形成する上部壁と、前記上部燃焼面から垂下する環状のリングベルトとを有し、
    前記上部燃焼面は第1の部分と第2の部分とを有し、前記第1の部分は前記上部壁の外周に沿って環状に延在し、前記第2の部分は前記第1の部分から径方向内側に垂下する燃焼ボウルを形成し、
    前記上部壁は、前記上部壁の下側に形成された下クラウン面を有し、前記下クラウン面は、前記上部燃焼面の前記第2の部分とは反対側、かつ、前記リングベルトの径方向内側に位置し、
    前記ピストン本体は、前記リングベルトから垂下するスカートパネルの対を含み、
    前記ピストン本体は、前記スカートパネルによって互いに離間されたピンボスの対を含み、前記ピンボスの対は、横方向に離間されたピンボアの対を提供し、
    前記ピストン本体は、前記下クラウン面に沿った冷却ギャラリを備えず、
    前記中心の長手方向軸に沿って見たときに、前記下クラウン面の露出した2次元表面積は、前記ピストン本体の最大外径によって規定される断面積の25パーセント〜60パーセントである、ピストン。
  2. 前記下クラウン面の前記2次元表面積は、前記ピストン本体の前記最大外径によって規定される前記断面積の30パーセント〜55パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  3. 前記下クラウン面の前記2次元表面積は、前記燃焼ボウルの2次元表面積の50パーセント〜125パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  4. 前記下クラウン面の3次元表面積は、前記燃焼ボウルの3次元表面積の50パーセント〜120パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  5. 前記下クラウン面の直径は、前記燃焼ボウルの直径の85パーセント〜140パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  6. 前記下クラウン面の直径は、前記ピストン本体の前記最大外径の75パーセント〜90パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  7. 前記下クラウン面の3次元表面積は、前記ピストン本体の前記最大外径によって規定される前記断面積の30パーセント〜90パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  8. 前記ピストン本体は、前記ピンボスの径方向外側に位置する下クラウンポケットを含み、
    前記下クラウンポケットの少なくとも一部は、前記下クラウン面の少なくとも一部を形成し、
    前記下クラウンポケットの総2次元表面積は、前記ピストン本体の前記最大外径によって規定される前記断面積の18パーセント〜35パーセントである、請求項1に記載のピストン。
  9. 前記下クラウンポケットの総3次元表面積は、前記ピストン本体の前記最大外径によって規定される前記断面積の50パーセント〜85パーセントである、請求項8に記載のピストン。
  10. 前記下クラウン面の前記一部を形成する前記下クラウンポケットの前記一部は、前記上部燃焼面から10mm以下の距離を置いて、前記上部燃焼面の前記第2の部分とは反対側、かつ、前記リングベルトの径方向内側に位置する、請求項8に記載のピストン。
  11. 前記下クラウン面は、前記中心の長手方向軸に沿って位置する凹部を含む、請求項1に記載のピストン。
  12. 前記凹部の長さは前記凹部の幅よりも大きい、請求項11に記載のピストン。
  13. 前記凹部の曲率半径は30mm〜500mmである、請求項11に記載のピストン。
  14. 前記下クラウン面は、前記中心の長手方向軸から軸方向にオフセットされた凹部を含む、請求項1に記載のピストン。
  15. 前記凹部の曲率半径は30mm〜500mmである、請求項14に記載のピストン。
  16. 前記下クラウン面は、前記中心の長手方向軸に沿って位置する凸部を含む、請求項1に記載のピストン。
  17. 前記凸部の曲率半径は80mm〜300mmである、請求項16に記載のピストン。
  18. 前記上部壁は、前記燃焼面から前記上部壁の前記下側まで延びる厚さを有し、
    前記下クラウン面は、前記燃焼面から距離を置いて前記下側に沿って位置し、
    前記距離は、前記上部壁の最小厚さの2倍以下である、請求項1に記載のピストン。
  19. 前記下クラウン面は、前記上部燃焼面から距離を置いて前記上部壁の前記下側に沿って位置し、
    前記距離は、10mm以下である、請求項1に記載のピストン。
  20. ピストンを構築する方法であって、
    機械加工、鍛造、および鋳造のうちの少なくとも1つによって、中心の長手方向軸に沿って延在するピストン本体を形成するステップを含み、
    前記ピストン本体は、上部燃焼面を形成する上部壁と、前記上部燃焼面から垂下する環状のリングベルトとを有し、
    前記上部燃焼面は第1の部分と第2の部分とを有し、前記第1の部分は前記上部壁の外周に沿って環状に延在し、前記第2の部分は前記第1の部分から径方向内側に垂下する燃焼ボウルを形成し、
    前記上部壁は、前記上部壁の下側に形成された下クラウン面を有し、前記下クラウン面は、前記上部燃焼面の前記第2の部分とは反対側、かつ、前記リングベルトの径方向内側に位置し、
    前記ピストン本体は、前記リングベルトから垂下するスカートパネルの対を含み、
    前記ピストン本体は、前記スカートパネルによって互いに離間されたピンボスの対を含み、前記ピンボスの対は、横方向に離間されたピンボアの対を提供し、
    前記ピストン本体は、前記下クラウン面に沿った冷却ギャラリを備えず、
    前記中心の長手方向軸に沿って見たときに、前記下クラウン面の露出した2次元表面積は、前記ピストン本体の最大外径によって規定される断面積の25パーセント〜60パーセントである、方法。
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