この出願は、米国仮出願(US Prov. Appn.)第62/265,168号で、2015年12月9日付けで出願したRunyon(ラニアン)らの、「Improved Apelin Receptor (APJ) Agonists and Uses Thereof(改良アペリンレセプター(APJ)アゴニストおよびその使用)」と題されたもの、および米国仮出願第62/265,177号で、2015年12月9日付けで出願したRunyonらの、「Difluoro Apelin Receptor(APJ)Agonists and Uses Thereof(ジフルオロアペリンレセプター(APJ)アゴニストおよびその使用)」と題されたものの利益を請求し、これらはそれらの全体において参照によりここに組み込まれる。
1.フィールド
アペリンレセプター(APJ)は、1993年にオーファンGタンパク質共役受容体(GPCR)としてクローニングされた。ヒトAPJ遺伝子は第11染色体の長腕に位置し、および377アミノ酸のGタンパク質共役受容体をコードする。APJについての遺伝子は、2つの受容体間の配列類似性に起因して、アンジオテンシン-受容体型(angiotensin-receptor like)1(AGTRL1)と命名された。Carpene(カーペン)ら、J Physiol Biochem.(ジャーナル・オブ・フィジオロジカル・アンド・バイオケミストリー)2007;63(4):359-373。しかしながら、アンジオテンシンを含め、アンジオテンシン受容体のための既知のペプチド作動性リガンドのいずれもAPJを活性化しない。APJは、ペプチドアペリンがその内因性リガンドとして識別されたとき1998年までオーファンGPCRのままであった。Lee(リー)ら、J Neurochem.(ジャーナル・オブ・ニューロケミストリー)2000;74(1):34-41;Habata(ハバタ)ら、Biochim Biophys Acta.(バイオキミカ・エト・バイオフィジカ・アクタ)1999;1452(1):25-35。
長年にわたり、アペリンおよびAPJは、様々な生理学的プロセスの重要なレギュレーター(調節因子とも言う)として浮上してきた。アペリンおよびAPJの双方は、中枢神経系(CNS)において発現され、および末梢には多数の組織において発現される。APJの発現は、いくつかの器官の脈管構造内に認められ、および脈管形成および血管収縮を含む関連プロセスの強力なレギュレーターである。Cobellis(コベルリス)ら、子癇前症-合併妊娠(preeclampsia-complicated pregnancies)におけるアペリンおよびAPJ受容体の両方の発現レベルの増加を報告する。Cobellisら、Histol Histopathol.(ヒストロジー・ヒストパソロジー)2007;22(1):1-8。APJはまた、心臓、肝臓、およびCNS(中枢神経系)において非脈管細胞型(nonvascular cell types)でも発現し、そこで、その主な役割が目下研究中である。Medhurst(メドハースト)ら、J Neurochem. 2003;84(5):1162-1172。アペリンおよびAPJは、同じ器官内に共局在する(co-localized)ことが多く、そのリガンドによって受容体のオートクリン(自己分泌とも言う)調節が示唆される。しかしながら、アペリンはその後、血液中で検出され、受容体の付随するパラクリン(傍分泌とも言う)調節も可能であることが示唆される。アペリン-APJシステムは、様々な生理学的機能のレギュレーターとして関与しており、および体温調節、免疫、グルコース代謝、血管形成(脈管形成とも言う)、体液の恒常性(fluid homeostasis)、心機能、肝機能および腎機能において重要な役割を果たすと考えられる。Ladeiras-Lopes(ラディアラス-ロペス)ら、Arq Bras Cardiol.(アークイボス・ブラシレイロス・デ・カルジオロジア)2008;90(5):343-349。APJはまた、HIV感染の間に共受容体としても働く。O'Donnell(オドネル)ら、J Neurochem. 2007;102(6):1905-1917;Zou(ズー)ら、FEBS Lett.(FEBSレターズ)2000;473(1):15-18。
アペリンおよびAPJの発現は、様々な病態生理学的状態においてアップレギュレーション(上方制御とも言う)またはダウンレギュレーション(下方制御とも言う)される。特に、APJは、心血管不全、肝線維症、ガン、脈管障害(脈管疾患とも言う)、膵炎の処置のため、およびHIV感染に対する予防法としての新進のターゲット(emerging target)であると思われる。2011年、Andersen(アンデルセン)らは、肺高血圧および肺動脈高血圧(PAH)の治療上の使用の機会として、アペリンおよびAPJを概説した。Andersenら、Pulm. Circ.(パルモナリー・サーキュレーション)2011;1(3)334-346。
残念なことに、適切な薬理学的特性を有するAPJの小分子リガンドが欠いている。いくつかの非ペプチドリガンドシステム(リガンド系とも言う)が目下のところ報告されている。Iturrioz(イトゥリオズ)らは、多環式フルオロフォア、例えば、リサミンなどのようなものを含む化合物を報告するが、それらは薬学的用途には適さない。Iturriozら、FASEB J.(FASEBジャーナル)2010;24:1506-1517;欧州特許出願公開第EP 1903052号明細書(Llorens-Cortes(リョレンス-コルテス)ら)。米国特許出願公開(US Publ. Pat. Appn.)第2014/0094450号明細書(Hachtel(ハーハテル)ら)は、APJ受容体モジュレーターとしてベンゾイミダゾール-カルボン酸アミド誘導体を開示する。
したがって、APJの小分子アゴニストが必要とされている。
3.本開示の概略
この開示は式I:
によって代表され、
式中、
R1は式:
によって代表され、そこでは、
は、単環式アリールまたはヘテロアリール基であり;各Aは、無関係にC1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルコキシ、C1-8アルコキシアリール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-CF3、-(CH2)xNR7R8、-CN、-CONR7R8、-COR7、-CO2(CH2)xNR7R8、-CO2R7、ハロゲン、ヒドロキシル、-N3、-NHCOR7、-NHSO2C1-8アルキル、-NHCO2C1-8アルキル、-NO2、-NR7R8、-O(CH2)xNR7R8、-O(CH2)xCO2R7、-OCOC1-8アルキル、-OCO(CH2)xNR7R8、-SF5、-SO2NR7R8、-SO(1-3)R7、-SR7、またはテトラゾロン(tetrazolone)であり;R7およびR8は無関係にC1-8アルコキシ、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルテトラゾール(tetrazol)-5-オン、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-(CH2)xCONHR9、-(CH2)xCOR9、-(CH2)xCO2R9、H、またはヘテロアリールであるか;またはR7およびR8は一緒に3-9員環を形成し、それは、一またはそれよりも多く(一以上とも言う)のヘテロ原子を含んでよいか;またはR7およびR8は一緒に一またはそれよりも多くのカルボニル基を有する5-8員の含窒素環を形成し;nは1、2、3、4または5であり;R2はC3-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、または置換アリールであり;R4、R5およびR6は無関係に、アダマンタニル、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C2-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)-CO2R7、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C2-4アルキルヘテロシクロアルキル、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル-CO2R7、-(CH2)xNR7R8、-(CH2)xOR7、-(CH2)xNR9COR7、-(CH2)xNR9SO2R7、-(CH2)xNR9CO2R7、-(CH2)xNHCOR7、-(CH2)xNHSO2R7、-(CH2)xNHCO2R7、-(CH2)xCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yCO2R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yR9、-(CH2)xCOR7、-(CH2)xCO2R7、-(CH2)xSO2NR7(CH2)yR9、-CHR7COR9、-CHR7CONHCHR8COR9、-CONR7R8、-CONR7(CH2)xCO2R8、-CONR7CHR8CO2R9、-CO2R9、H、または-NHCO2R7、-(CH2)xSO2NR7R8 ;-SF5であるか;またはR4およびR5は一緒に4-8員環を形成し、それは一またはそれよりも多くのヘテロ原子で置換されてよいか;またはR4およびR5は一緒に一またはそれよりも多くのカルボニル基を有する5-8員の含窒素環を形成し;そこで、基R4は一またはそれよりも多くのフッ素原子で置換され;R9はアリール、C1-8アルコキシ、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C3-8シクロアルキル、H、ヘテロアリール、またはヒドロキシルであり;各xは無関係に0-8であり;および各yは無関係に1-8である、
化合物、または薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、またはプロドラッグの塩を提供する。
本開示はまた、式II:
によって代表され、
式中、R1は式:
によって代表され、
そこでは、
は単環式ヘテロアリール基であり;各Aは無関係にC1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルコキシ、C1-8アルコキシアリール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-CF3、-(CH2)xNR7R8、-CN、-CONR7R8、-COR7、-CO2(CH2)xNR7R8、-CO2R7、ハロゲン、ヒドロキシル、-N3、-NHCOR7、-NHSO2C1-8アルキル、-NHCO2C1-8アルキル、-NO2、-NR7R8、-O(CH2)xNR7R8、-O(CH2)xCO2R7、-OCOC1-8アルキル、-OCO(CH2)xNR7R8、-SF5、-SO2NR7R8、-SO(1-3)R7、または-SR7であり;各R7およびR8は無関係にC1-8アルコキシ、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-(CH2)xCONHR9、-(CH2)xCOR9、-(CH2)xCO2R9、H、またはヘテロアリールであるか;またはR7およびR8は一緒に3-9員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を形成し;nは1、2、3、4または5であり;各xは無関係に0-8であり;R2は存在または不存在であり、および存在する場合、C3-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、または置換アリールであり;
R3は存在または不存在であり、およびR2が存在する場合、不存在であり、および存在する場合、C1-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキルまたは置換アリールであり;
R4、R5、およびR6は無関係にアダマンタニル、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C2-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)-CO2R7、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C2-4アルキルC6ヘテロシクロアルキル、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、C3-8アルキニル、C3-9シクロアルキル、C3-8シクロアルキル-CO2R7、-(CH2)xNR7R8、-(CH2)xOR7、-(CH2)xNHCOR7、-(CH2)xNHSO2R7、-(CH2)xNHCO2R7、-(CH2)xCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yCO2R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yCONR8R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yR9、-(CH2)xCONR7(CH2)ySO2R9、-(CH2)xCOR7、-(CH2)xCO2R7、-(CH2)xSO2NR7(CH2)yR9、-CHR7COR9、-CHR7CONHCHR8COR9、-CONR7R8、-CONR7(CH2)xCO2R8、-CONR7CHR8CO2R9、-CO2R9、H、-NHCO2R7、-SF5、-SO2NR7R8であるか、またはR4およびR5は一緒に4-9員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を形成し;そこでは、基R4は一またはそれよりも多くのフッ素原子で置換され;R9はアリール、C1-8アルコキシ、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C3-8シクロアルキル、H、ヘテロアリール、またはヒドロキシルであり;および各yは無関係に1-8である、
化合物、または薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、またはプロドラッグの塩を提供する。
さらに、本開示は、式III
によって代表され、
式中、nは1、2または3であり;各Aは無関係にC1-C5アルコキシ、C1-C5アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン、または-SF5であり;R2はC3-C6アルキル、C1-3アルキル(C3-6シクロアルキル)またはC3-C7シクロアルキルであり;
R4はアリール、C1-4アルキル、C2-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルヘテロアリール、C2-4アルキルC6ヘテロシクロアルキル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、またはヘテロアリールであり;そこでは、基R4は一またはそれよりも多くのフッ素原子で置換され;および
R10はアリール、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C3-8シクロアルキル、またはヘテロアリールである、国際出願時段落[0008]の化合物を提供する。
本開示は、各Aが無関係にC1-C3アルコキシ、C1-C3アルキル、クロロ、またはフルオロである、国際出願時段落[0008]-[0010]のいずれかの化合物を提供する。一実施態様において、各Aは無関係にフルオロ置換C1-C3アルコキシまたはフルオロ置換C1-C3アルキルである。
本開示は、R2が-C4H9、-C5H11、-cC4H8または-cC5H10である、国際出願時段落[0008]-[0011]のいずれかの化合物を提供する。
本開示は、R4基が窒素および二またはそれよりも多く(二以上とも言う)のフッ素原子を含む、国際出願時段落[0008]-[0012]のいずれか化合物を提供する。
本開示は、R4がC1-8アルキル(アリール)、C1-4アルキルシクロアルキル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-4アルキルヘテロシクロアルキル、C2-8アルケニル(アリール)、またはC2-8アルケニル(ヘテロアリール)である、国際出願時段落[0008]-[0013]のいずれかの化合物を提供する。C1-4アルキルシクロアルキルにおいてシクロアルキル基はビシクロアルキルまたはスピロアルキル基であってよく、またはC1-4アルキルシクロアルキル(アルキルヘテロシクロアルキルか?)においてヘテロシクロアルキル基はヘテロビシクロアルキルまたはヘテロスピロアルキル基であってよい。より一層特に、R4はC1-8アルキル(ジフルオロアリール)、C1-4アルキルジフルオロシクロアルキル、C1-8アルキルジフルオロヘテロアリール、C1-4アルキルジフルオロヘテロシクロアルキル、C2-8アルケニル(ジフルオロアリール)、またはC2-8アルケニル(ジフルオロヘテロアリール)であってよい。
本開示はまた、R8がヘテロアリールである、国際出願時段落[0008]-[0014]のいずれかの化合物を提供する。特には、R8はオキサジアゾール、オキサゾール、n-メチルチアゾール、テトラゾール(tetrazole)、チアゾール、またはトリアゾールであってよい。
本開示は、少なくとも一の薬学的に許容可能な賦形剤および治療上有効な量の国際出願時段落[0008]-[0014]のいずれかの化合物を含む、製薬組成物を提供する。治療上有効な量は血圧を低下させるのに有効な量であってよい。あるいはまた、治療上有効な量は、喘息(気管支喘息とも言う)、心筋症、糖尿病、脂質異常症(異脂肪血症とも言う)、高血圧、炎症、肝疾患、代謝異常(代謝障害とも言う)、神経変性疾患、肥満、子癇前症(妊娠中毒症とも言う)、または腎機能障害の処置のために有効な量である。
別の実施態様において、本開示は、アペリンレセプター(APJ)関連障害(関連疾患とも言う)の処置において、式I:
式中、R1は式:
によって代表され、
そこでは、
は単環式アリールまたはヘテロアリール基であり;各Aは無関係にC1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルコキシ、C1-8アルコキシアリール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-CF3、-(CH2)xNR7R8、-CN、-CONR7R8、-COR7、-CO2(CH2)xNR7R8、-CO2R7、ハロゲン、ヒドロキシル、-N3、-NHCOR7、-NHSO2C1-8アルキル、-NHCO2C1-8アルキル、-NO2、-NR7R8、-O(CH2)xNR7R8、-O(CH2)xCO2R7、-OCOC1-8アルキル、-OCO(CH2)xNR7R8、-SF5、-SO2NR7R8、-SO(1-3)R7、-SR7、またはテトラゾロンであり;R7およびR8は無関係にC1-8アルコキシ、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-(CH2)xCONHR9、-(CH2)xCOR9、-(CH2)xCO2R9、H、またはヘテロアリールであるか;またはR7およびR8は一緒に3-9員環を形成し、それは一またはそれよりも多くのヘテロ原子を含んでよいか;またはR7およびR8は一緒に一またはそれよりも多くのカルボニル基を有する5-8員の含窒素環を形成し;nは1、2、3、4または5であり;
R2はC3-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、または置換アリールであり;
R4、R5およびR6は無関係にアダマンタニル、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C2-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)-CO2R7、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C2-4アルキルヘテロシクロアルキル、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル-CO2R7、-(CH2)xNR7R8、-(CH2)xOR7、-(CH2)xNR9COR7、-(CH2)xNR9SO2R7、-(CH2)xNR9CO2R7、-(CH2)xNHCOR7、-(CH2)xNHSO2R7、-(CH2)xNHCO2R7、-(CH2)xCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yCO2R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yR9、-(CH2)xCOR7、-(CH2)xCO2R7、-(CH2)xSO2NR7(CH2)yR9、-CHR7COR9、-CHR7CONHCHR8COR9、-CONR7R8、-CONR7(CH2)xCO2R8、-CONR7CHR8CO2R9、-CO2R9、H、または-NHCO2R7、-(CH2)xSO2NR7R8;-SF5であるか;またはR4およびR5は一緒に4-8員環を形成し、それは一またはそれよりも多くのヘテロ原子で置換されてよいか;またはR4およびR5は一緒に一またはそれよりも多くのカルボニル基を有する5-8員の含窒素環を形成し;
そこで、基R4は一またはそれよりも多くのフッ素原子で置換され;
R9はアリール、C1-8アルコキシ、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C3-8シクロアルキル、H、ヘテロアリール、またはヒドロキシルであり;
各xは無関係に0-8であり;および各yは無関係に1-8である、
化合物または薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、またはプロドラッグの塩の使用を提供する。
さらに別の実施態様において、本開示は、アペリンレセプター(APJ)関連障害の処置において、式II:
によって代表され、
式中、R1は式:
によって代表され、
そこでは、
は単環式ヘテロアリール基であり;
各Aは無関係にC1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルコキシ、C1-8アルコキシアリール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-CF3、-(CH2)xNR7R8、-CN、-CONR7R8、-COR7、-CO2(CH2)xNR7R8、-CO2R7、ハロゲン、ヒドロキシル、-N3、-NHCOR7、-NHSO2C1-8アルキル、-NHCO2C1-8アルキル、-NO2、-NR7R8、-O(CH2)xNR7R8、-O(CH2)xCO2R7、-OCOC1-8アルキル、-OCO(CH2)xNR7R8、-SF5、-SO2NR7R8、-SO(1-3)R7、または-SR7であり;各R7およびR8は無関係にC1-8アルコキシ、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-(CH2)xCONHR9、-(CH2)xCOR9、-(CH2)xCO2R9、H、またはヘテロアリールであるか;またはR7およびR8は一緒に3-9員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を形成し;nは1、2、3、4または5であり;各xは無関係に0-8であり;
R2は存在または不存在であり、および存在する場合、C3-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、または置換アリールであり;
R3は存在または不存在であり、R2が存在する場合、不存在であり、および存在する場合、C1-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキルまたは置換アリールであり;
R4、R5、およびR6は無関係にアダマンタニル、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C2-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)-CO2R7、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C2-4アルキルC6ヘテロシクロアルキル、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、C3-8アルキニル、C3-9シクロアルキル、C3-8シクロアルキル-CO2R7、-(CH2)xNR7R8、-(CH2)xOR7、-(CH2)xNHCOR7、-(CH2)xNHSO2R7、-(CH2)xNHCO2R7、-(CH2)xCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yCO2R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yCONR8R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yR9、-(CH2)xCONR7(CH2)ySO2R9、-(CH2)xCOR7、-(CH2)xCO2R7、-(CH2)xSO2NR7(CH2)yR9、-CHR7COR9、-CHR7CONHCHR8COR9、-CONR7R8、-CONR7(CH2)xCO2R8、-CONR7CHR8CO2R9、-CO2R9、H、-NHCO2R7、-SF5、-SO2NR7R8であるか、またはR4およびR5は一緒に4-9員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を形成し;
そこでは、基R4は一またはそれよりも多くのフッ素原子で置換され;
R9はアリール、C1-8アルコキシ、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C3-8シクロアルキル、H、ヘテロアリール、またはヒドロキシルであり;および各yは無関係に1-8である、
化合物、または薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、またはプロドラッグの塩の使用を提供する。
アペリンレセプター(APJ)関連障害の処置において、式III:
によって代表されるものによって代表され(represented by the represented by)、
式中、nは1、2または3であり;各Aは無関係にC1-C5アルコキシ、C1-C5アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン、または-SF5であり;
R2はC3-C6アルキル、C1-3アルキル(C3-6シクロアルキル)またはC3-C7シクロアルキルであり;
R4はアリール、C1-4アルキル、C2-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルヘテロアリール、C2-4アルキルC6ヘテロシクロアルキル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、またはヘテロアリールであり;
そこでは、基R4は一またはそれよりも多くのフッ素原子で置換され;および
R10はアリール、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C3-8シクロアルキル、またはヘテロアリールである、
化合物の使用である。
別の実施態様において、本開示は、アペリンレセプター(APJ)関連障害は喘息(気管支喘息とも言う)、心筋症、糖尿病、脂質異常症(異脂肪血症とも言う)、高血圧、炎症、肝疾患、代謝異常(代謝障害とも言う)、神経変性疾患、肥満、子癇前症(妊娠中毒症とも言う)、または腎機能障害である、国際出願時段落[0017]-[0019]のいずれかの使用を提供する。
一実施態様において、本開示は、アペリンレセプター(APJ)関連障害の処置のためにα-ブロッカー(α-遮断薬とも言う)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)抑制剤(アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビターとも言う)、アンジオテンシン受容体ブロッカー(ARB)、β-ブロッカー、カルシウムチャネルブロッカー、または利尿薬がさらに含まれる、国際出願時段落[0020]の使用を提供する。
別の実施態様において、本開示は、式IV:
によって代表され、
式中、R1は式:
によって代表され、
そこでは、
は単環式ヘテロアリール基であり;各Aは無関係にC1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-CF3、-(CH2)xNR7R8、-CN、-CONR7R8、-COR7、-CO2(CH2)xNR7R8、-CO2R7、ハロゲン、ヒドロキシル、-N3、-NHCOR7、-NHSO2C1-8アルキル、-NHCO2C1-8アルキル、-NO2、-NR7R8、-O(CH2)xNR7R8、-O(CH2)xCO2R7、-OCOC1-8アルキル、-OCO(CH2)xNR7R8、-SF5、-SO2NR7R8、-SO(1-3)R7、-SR7またはテトラザロン(tetrazalone)であり;各R7およびR8は無関係にアルコキシ、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルイミダダゾリル、C1-8アルキルインドリル、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、-(CH2)xCONHR9、-(CH2)xCOR9、-(CH2)xCO2R9、H、またはヘテロアリールであるか;またはR7およびR8は一緒に3-8員環を形成し、それは一またはそれよりも多くのヘテロ原子で置換されてよく;
nは1、2、3、4または5であり;
各xは無関係に0-8であり;
R2は存在または不存在であり、および存在する場合、C3-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、または置換アリールであり;
R3は存在または不存在であり、R2が存在する場合、不存在であり、および存在する場合、C1-8アルキル、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C2-8アルキル(アリール)、C3-8シクロアルキルまたは置換アリールであり;もしnが二つであるとすれば、双方のAのものは塩素ではなく;
R4、R5、およびR6は無関係にアダマンタニル、アリール、C1-8アルキル、C1-8アルキルアルコール、C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルアミド、C1-8アルキル(アリール)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)、C1-8アルキル(C3-8シクロアルキル)-CO2R7、C1-8アルキルグアニジニル、C1-8アルキルヘテロアリール、C1-8アルキルイミダゾリル、C1-8アルキルインドリル、C1-8アルキルテトラゾール-5-オン、C1-8アルキルチオエーテル、C1-8アルキルチオール、C2-8アルケニル、C2-8アルケニル(アリール)、C2-8アルケニル(ヘテロアリール)、C3-8アルキニル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル-CO2R7、-(CH2)xNR7R8、-(CH2)xOR7、-(CH2)xNHCOR7、-(CH2)xNHSO2R7、-(CH2)xNHCO2R7、-(CH2)xCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yCO2R9、-(CH2)xCONR7(CH2)yCONR7R8、-(CH2)xCONR7(CH2)yR9、-(CH2)xCOR7、-(CH2)xCO2R7、-(CH2)xSO2NR7(CH2)yR9、-CHR7COR9、-CHR7CONHCHR8COR9、-CONR7R8、-CONR7(CH2)xCO2R8、-CONR7CHR8CO2R9、-CO2R9、H、または-NHCO2R7、-SF5、-SO2NR7R8であるか、またはR4およびR5は一緒に4-8員環を形成し、それは一またはそれよりも多くのヘテロ原子で置換されてよく;R9はアリール、C1-8アルコキシ、C1-8アルキル、C1-8アルキル(アリール)、C3-8シクロアルキル、H、ヘテロアリール、またはヒドロキシルであり;
各yは無関係に1-8であり;
およびzはH2または=Oである、化合物、または薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、またはプロドラッグの塩を提供する。
国際出願時段落[0022]の組成物で、式IVは式I-IIIについて国際出願時段落[0011]-[0015]において記載されるような修飾を組み込んでよい。加えて、式IVの化合物は国際出願時段落[0016]に記載されるように製薬組成物において調製してよい。さらに、開示は、アペリンレセプター(APJ)関連障害の処置において、ここで明らかにするように、式IVによって代表される化合物の使用を提供する。
国際出願時段落[0008]-[0023]のいずれかの組成物または使用の好適な実施態様において、
はフェニルまたは2-または3-ピリジルであり、nは1であり、基Aはオルト位にあり、および-CF3、-CF2CH3、-CH2CH3、-cC3H5、-OCF2Hまたは-OCF3である。あるいはまた、nは2であり、およびA1は-OCH3であり、およびA2は、-OCH3またはFである。さらに具体的には、
は
である。
国際出願時段落[0008]-[0023]のいずれかの組成物または使用の別の好適な実施態様において、R2は-CH2cC3H5、-C(CH3)2cC3H5-cC4H7、-cC4H6(CH3)2、-CH2cC4H7、-cC5H9、-cC5H8F、-cC5H8(CH3)、-cC5H7(CH3)2、-CH2cC5H9、-CH2cC5H9、-cC6H11、-CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、または-C(CH3)CH(CH3)2である。特に、R2は
であり得る。
国際出願時段落[0008]-[0024]のいずれかの組成物または使用の別の好適な実施態様において、R4は
であってよい。
追加の好適例では、R4は、
であり得る。
基においてフッ素が存在しない場合、国際出願時段落[0026]-[0027]においてR4基の骨格は、一またはそれよりも多く(一以上とも言う)の水素の置換によって一以上のフッ素原子を含むように修飾されてもよい。あるいはまた、国際出願時段落[0026]-[0027]においてR4基がフッ素を含む場合、骨格は、脂肪族または芳香族の水素の置換によって追加のフッ素置換基を組み込むように修飾されてもよい。
まだ別の好適例において、R5またはR10は
であり得る。
好適例では、R1、R2、R4、R5およびR10のセットにおいて二つの基は、国際出願時段落[0024]-[0029]において示す基から選ばれる。他の好適例では、R1、R2、R4、R5およびR10のセットにおいて三つの基は、国際出願時段落[0024]-[0029]における基から選ばれる。さらに別の実施形態において、R1、R2、R4、R5およびR10のセットにおいて四つの基は、国際出願時段落[0024]-[0029]における基から選ばれる。
上記の化合物および使用のために、本開示はまた、バイオアイソスター(生物学的等価体とも言う)、例えば、テトラゾロンおよびペンタフルオロスルファニルなどのようなものを含む。特に、-CF3、-CH3、-O-CH3、または-O-CF3またはアリール-CF3、-CH3、-O-CH3、または-O-CF3は、それぞれ-SF5またはアリール-SF5で置き換えることができる。Alvarez(アルバレス)ら、2015 ACS Med Chem Let(ACSメディカル・ケミストリー・レターズ)6 1225-1230参照。あるいは、-CO2Hをテトラゾロンで置き換えてもよい。Duncton(ダンクオン)ら、2016 Org Biomol Chem(オーガニック・アンド・バイオモレキュラー・ケミストリー)14 9338-9342参照。
4.本開示の詳細な記載
4.1定義
「アルケニル」は、親アルケンの単一炭素原子から一個の水素原子を除去することによって誘導される少なくとも一個の炭素-炭素二重結合を有する、不飽和分枝状、直鎖状または環状アルキル基に言及する。本基は、二重結合(群)(この(群)は複数でもあり得ることを示すのに用いられる)についてZ型およびE型(またはシスまたはトランス立体構造)のいずれかであり得る。典型的なアルケニル基には、制限されないが、エテニル;プロペニルで、例えば、プロプ-1-エン-1-イル、プロプ-1-エン-2-イル、プロプ-2-エン-1-イル(アリル)、プロプ-2-エン-2-イル、シクロプロプ-1-エン-1-イルなどのようなもの;シクロプロプ-2-エン-1-イル;ブテニルで、例えば、ブト-1-エン-1-イル、ブト-1-エン-2-イル、2-メチル-プロプ-1-エン-1-イル、ブト-2-エン-1-イル、ブト-2-エン-1-イル、ブト-2-エン-2-イル、ブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1,3-ジエン-2-イル、シクロブト-1-エン-1-イル、シクロブト-1-エン-3-イル、シクロブタ-1,3-ジエン-1-イル;およびその他同種類のものなどが含まれる。アルケニル基は置換されていても置換されていなくてもよい。一定の実施形態では、アルケニル基は2から20個までの炭素原子を有し、および他の実施形態では2から8個までの炭素原子を有する。
「アルコキシ」は、ラジカル-ORに言及し、そこでRは、ここに規定されるようにアルキル、、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基を表す。代表的な例には、制限されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ、およびその他同種類のものなどが含まれる。アルコキシ基は置換されても、または置換されなくてもよい。
「アルキル」は、親アルカンの単一炭素原子から一個の水素原子を除去することによって誘導される飽和、分枝状または直鎖状の一価炭化水素基に言及する。典型的なアルキル基には、制限されないが、メチル、エチル、プロピルで、例えば、プロパン-1-イル、プロパン-2-イル、およびシクロプロパン-1-イルなどのようなもの、ブチルで、例えば、ブタン-1-イル、ブタン-2-イル、2-メチル-プロパン-1-イル、2-メチル-プロパン-2-イル、シクロブタン-1-イル、tert-ブチル、およびその他同種類のものなどが含まれる。アルキル基は、置換または非置換であってもよく;例えば、メチルまたはハロゲン(群)で、例えば、ジフルオロまたはトリフルオロなどのようなものを伴う。一定の実施形態では、アルキル基は1から20個までの炭素原子を含む。あるいはまた、アルキル基は、1から8個までの炭素原子を含んでよい。
「アルキル(アリール)」は、非環式アルキル基に言及し、そこでは、炭素原子に結合した水素原子の一つ、典型的には末端またはsp3炭素原子がアリール基で置換される。典型的なアルキル(アリール)基には、制限されないが、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチエテン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イルおよびその他同種類のものなどが含まれる。一定の実施形態では、アルキル(アリール)基は(C6-20)アルキル(アリール)であってもよく、例えば、アルキル基は(C1-10)であってもよく、およびアリール部分は(C5-10)であってもよい。アルキル(アリール)基は、置換されても、または置換されなくてもよい。
「アルキニル」は、親アルキンの単一炭素原子から一個の水素原子を除去することによって誘導される少なくとも一個の炭素-炭素三重結合を有する不飽和の分枝状または直鎖に言及する。典型的なアルキニル基には、制限されないが、エチニル、プロピニル、ブテニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニルおよびその他同種類のものなどが含まれる。アルキニル基は、置換されても、または置換されなくてもよい。一定の実施形態では、アルキニル基は3から20個までの炭素原子を有し、および他の実施形態では、3から8個までの炭素原子を有する。
「アリール」は、親芳香族環系の単一炭素原子から一個の水素原子を除去することによって誘導される1価の芳香族炭化水素基に言及する。アリールは、5-および6-員の炭素環式芳香族環、例えば、ベンゼンまたはシクロペンタジエン;二環式環系で、そこでは、少なくとも一つの環が炭素環式および芳香族で、例えば、ナフタレン、インダン;または二つの芳香族環系、例えば、ベンジルフェニル、ビフェニル、ジフェニルエタン、ジフェニルメタンを包含する。アリール基は、置換されてもよく、または置換されなくてもよく、例えば、ハロゲンで、フッ素などのようなものによる。
「シクロアルキル」は、飽和または不飽和環式アルキル基に言及する。特定の飽和レベルが意図される場合、「シクロアルカニル」または「シクロアルケニル」という名称が使用される。典型的なシクロアルキル基には、制限されないが、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、およびその他同種類のものなどから誘導される基が含まれる。シクロアルキル基は、置換されても、または置換されなくてもよい。一定の実施形態において、シクロアルキル基は、C3-10シクロアルキルで、例えば、C6シクロアルキルまたはcC6H12などのようなものであり得る。シクロアルキル基はまた、架橋二環式シクロアルキル基、縮合シクロアルキル基またはスピロシクロアルキル基であってもよい。架橋二環式シクロアルキル基の非制限的な例は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.2]オクタンである。縮合シクロアルキル基の例は、ビシクロ[4.4.0]デカンまたはデカリンである。スピロシクロアルキル基の非制限的な例は、スピロ[3.3]ヘプタン、スピロ[4.3]オクタン、またはスピロ[5.4]デカンである。
「疾患」は、任意の疾患、障害、状態、症状、または兆候(適応とも言う)に言及する。
「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード基に言及する。
「ヘテロアリール」は、親芳香族複素環系の単一原子から一個の水素原子を除去することによって誘導される一価芳香族ヘテロ基に言及する。ヘテロアリールは次の:5-ないし7-員の芳香族の、単環式環で、一以上、例えば、1から4個まで、または一定の実施形態においては、1から3個までの、N、O、およびSから選ばれるヘテロ原子を、例えば、炭素である残りの環原子を伴って含むもの;および多環式ヘテロシクロアルキル環で、一以上、例えば、1から4個まで、または一定の実施形態においては、1から3個までの、N、O、およびSから選ばれるヘテロ原子を、炭素である残りの環原子を伴って含むものを包含し、およびそこでは、少なくとも一個のヘテロ原子は芳香環において存在する。ヘテロアリール基は、置換されても、または置換されなくてもよい。
例えば、ヘテロアリールには、5-ないし7-員のシクロアルキル環に縮合された5-ないし7-員の芳香族複素環および5-ないし7-員のヘテロシクロアルキル環に縮合された5-ないし7-員の芳香族複素環が含まれる。そのような縮合した、二環式ヘテロアリール環系について、そこでは、環の一つだけが一以上のヘテロ原子を含み、付着の点は芳香族複素環またはシクロアルキル環であってもよい。ヘテロアリール基においてSおよびO原子の合計数が1を超えるとき、それらのヘテロ原子は互いに隣接しない。一定の実施形態では、ヘテロアリール基においてSおよびO原子の合計数は2を超えない。一定の実施形態では、芳香族ヘテロ環においてSおよびO原子の合計数は1を超えな。典型的なヘテロアリール基には、制限されないが、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、β-カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、ピペリジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテン、およびその他同種類のものなどから誘導される基が含まれる。一定の実施形態において、ヘテロアリール基は、5ないし20員のヘテロアリールの間、例えば、5ないし10員のヘテロアリールなどのようなものであり得る。一定の実施形態において、ヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾール、およびピラジンから誘導されるものであり得る。
「ヘテロシクロアルキル」は、非芳香族単環式環またはN、SおよびOから無関係に選ばれる一以上のヘテロ原子(群)を有する縮合非芳香族多環式環で、残りの環原子は炭素であり、およびそこでは、少なくとも一のヘテロ原子は各非芳香環において存在するものに言及する。複素環基は、3員環、4員環、5員環、6員環または7員環であってもよい。一定の実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジチアン、イミダゾリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペリドン、ピペラジン、ピロリドン、ピロリジン、または1,3,5-トリチアンである。それはイミドを含んでもよい。ヘテロシクロアルキル基は、二環式、例えば、ヘテロスピロ基、例えば、ヘテロスピロ[3.3]ヘプタニル、ヘテロスピロ[3.4]オクタニル、またはヘテロスピロ[5.5]ウンデカニルなどのようなものであってよい。ヘテロシクロアルキル基は、置換されても、または置換されなくてもよい。したがって、ヘテロシクロアルキル基には、一以上のハロゲンで置換されたヘテロシクロアルキル基、例えば、3,3-ジフルオロピペリジン、または4,4-ジフルオロピペリジンなどのようなものが包含される。さらに、ヘテロシクロアルキル基は、C1-C4アルキルまたはC1-C4ハロアルキル基、例えば、-CF3基などのようなもので置換されていてもよい。
「薬学的に許容可能な」は、概して、動物、およびより一層詳細には、人間(ヒトとも言う)における使用のために認識されていることに言及する。
「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能であり、および親化合物の望ましい薬理活性を所有する化合物の塩に言及する。そのような塩には、次の:(1)酸付加塩で、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、およびその他同種類のものなどのような無機酸で形成されるもの;または酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、およびその他同種類のものなどのような有機酸で形成されるもの;または(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンによって置換されるか;または有機塩基、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、およびその他同種類のものなどのようなものと配位するかのいずれかのときに形成される塩が含まれる。
「薬学的に許容可能な賦形剤」、「薬学的に許容可能な担体」または「薬学的に許容可能なアジュバント」は、それぞれ、本開示の少なくとも一つの化合物が施与(投与とも言う)されるのに伴う賦形剤、担体またはアジュバントにそれぞれ言及する。「薬学的に許容可能なビヒクル(媒体とも言う)」は、本開示の少なくとも一つの化合物が施与されるのに伴う賦形剤、希釈剤、アジュバント、賦形剤または担体のいずれかに言及する。
「プロドラッグ」は、親薬物と比較して生物活性が低く、および酵素的に活性化されるか、またはより活性な親形態に変換されるルことが可能な、薬学的に活性な物質の前駆体または誘導体形態に言及する。ここに記載の化合物のプロドラッグ形態は、バイオアベイラビリティー(生物学的利用能とも言う)または安定性を改善するか、または毒性を低下させるように設計することができる。例えば、遊離のアミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、またはチオール基を有する本発明の化合物は、プロドラッグに変換することができる。Rautio(ラウティオ)ら、2008 Nat Rev Drug Dis(ネイチャー・レビュー・ドラッグ・ディスカバリー)7 255-270参照。例として、遊離カルボキシル基は、アミド、カルバマート、エステル、またはN-マンニッヒ塩基として誘導体化され得る。遊離ヒドロキシ基は、基で、制限されないが、カルボナート(炭酸塩とも言う)、ジメチルアミノアセタート(ジメチルアミノ酢酸塩とも言う)、エーテル、ヘミスクシナート(ヘミコハク酸塩とも言う)、ホスファートエステル(リン酸エステルとも言う)、およびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含むものを用いて、Fleisher(フライシャー)ら、1996 Advanced Drug Delivery Reviews(アドバンスド・ドラッグ・デリバリー・レビューズ)19,115-130に概説されているように誘導体化することができる。ヒドロキシおよびアミノ基のカルバマートプロドラッグもまた、ヒドロキシ基のカルボナートプロドラッグ、スルホナートエステルおよびサルファートエステルと同様に含まれる。(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化で、そこでは、アシル基が、アルキルエステルであり得、随意に、制限されないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含める基で置換されるか、またはそこでアシル基は上記のようにアミノ酸エステルであるものもまた、包含される。このタイプのプロドラッグは、Robinson(ロビンソン)ら、1996 J Med Chem(ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー)39 10-18において記載される。遊離アミンはまた、アミド、カルバマート、イミン、N-マンニッヒ塩基、オキシム、ホスホンアミド、またはスルホンアミドとして誘導体化することもできる。カルボニルは、イミンまたはオキシムプロドラッグに対して誘導体化され得る。チオールは、エステルまたはエーテルとして誘導体化され得る。プロドラッグはまた、アミノ酸残基、または2以上(例えば、2つ、3つまたは4つ)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、本発明の化合物の遊離のアミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基に対するアミドまたはエステル結合を通して共有結合的に接する化合物を含むことができる。アミノ酸残基には、制限されないが、普通に3つの文字記号によって示される20の自然に生じるアミノ酸が含まれ、およびまたベータ-アラニン、シトルリン、デモシン、ガンマ-アミノ酪酸、ホモシステイン、ホモセリン、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、イソデモシン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、メチオニンスルホン、およびオルニチンが含まれる。
「立体異性体」は、空間での構成原子の配置が異なる異性体に言及する。互いの鏡像であり、および光学活性である立体異性体は「エナンチオマー(鏡像異性体とも言う)」と呼ばれ、および互いに鏡像でなく光学的に活性である立体異性体は「ジアステレオ異性体」と呼ばれる。
「対象」には、哺乳動物およびヒトが含まれる。「ヒト」および「対象」という用語は、ここでは互換的に使用される。
「置換され」とは、1以上の水素原子がそれぞれ無関係に同じか、または異なる置換基(群)で置換される基に言及する。典型的な置換基には、制限されないが、CO2H、シアノ、ジフルオロ、ジフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、メチル、-N3、-NH2、-SO(1-3)H、-SH、またはトリフルオロメチルが含まれる。
「治療上有効な量」は、疾患、または疾患または障害の臨床的症状の少なくとも1つを処置するために対象に施与されるとき、疾患、障害、または症状のそのような処置に影響を及ぼすのに十分である化合物のその量に言及する。「治療上有効な量」は、化合物、疾患、障害、および/または疾患または障害の症状、疾患、障害、および/または疾患もしくは障害の症状の重篤度、処置される対象の齢、および/または処置される対象の重量に依存して変動することができる。任意の与えられる例における適切な量は、本技術において熟練した者(当業者とも言う)には難なく明らかであるか、または日常的な実験によって決定可能であることができる。
任意の疾患または障害の「処置すること」または「処置」は、疾患、障害、または疾患もしくは障害の臨床的症状の少なくとも1つを抑えることまたは緩和すること、疾患または障害、または疾患もしくは障害の臨床的症状の少なくとも1つに罹るリスクを減少させること、疾患、障害または疾患もしくは障害の少なくとも1つの臨床的症状の発生を減少させること、または疾患または障害または疾患もしくは障害の少なくとも1つの臨床的症状を発生するリスクを減少させることに言及する。「処置すること」または「処置」は、物理的(例えば、認められる症状の安定化)、生理学的(例えば、物理的パラメータの安定化)のいずれか、またはそれらの双方で、疾患または障害を抑制すること、または対象に認められない可能性がある少なくとも1つのパラメータを抑制することに言及する。さらに、「処置すること」または「処置」は、疾患または障害に曝露されるか、または疾患または障害に罹りやすくなる可能性のある対象において、その対象がまだ疾患または障害の症状を経験または表示しないにしても、疾患または障害またはそれらの少なくとも症状の発症を遅らせることに言及する。
ここに規定される官能基の対は、化学的に合理的な方法において組み合わせることができる。例えば、C1-C8アルキルアミノは官能基C1-C8アルキルを意味し、例えば、-nC5H11は、官能基、アミノ、例えば、-NH2と組み合わされて、この例において、-nC5H10NH2を形成する。同様に、C1-C8アルキルアルコールは、基、例えば、nC3H6OHを意味する。同様に、C1-C8アルコキシアリールは、官能基C1-C8アルコキシ、例えば、-CH2CH2OCH2CH3または-OCH2CH3をアリール基、例えば、-C6H5Fと組み合わせて、それぞれ-CH2CH2OCH2CH2-C6H5Fまたは-OCH2CH3-C6H5Fを形成することを意味する。
ここに使用されるように、置換基R4、R5、R6、R7、またはR8は、無関係に、単一のα、β、γ、δのアミノ酸またはそれらの対応する側鎖、例えば、20個の自然に生じるアミノ酸、例は、アラニン(Ala/A);アルギニン(Arg/R);アスパラギン(Asn/N);アスパラギン酸(Asp/D);システイン(Cys/C);グルタミン酸(Glu/E);グルタミン(Gln/Q);グリシン(Gly/G);ヒスチジン(His/H);イソロイシン(Ile/I);ロイシン(Leu/L);リジン(Lys/K);メチオニン(Met/M);フェニルアラニン(Phe/F);プロリン(Pro/P);セリン(Ser/S);スレオニン(Thr/T);トリプトファン(Trp/W);チロシン(Tyr/Y);およびバリン(Val/V)であり得る。個々のアミノ酸は、RまたはSキラリティー(不斉とも言う)のいずれかでもあり得る。あるいは、R4、R5、R6、R7、またはR8は、無関係に、ペプチド結合によって連結された2または3個のアミノ酸であってもよい。R4、R5、R6、R7、またはR8は、無関係に、ジペプチドまたはトリペプチド(Hobbs(ホッブス)ら、Proc Nat Acad Sci USA(プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ)、1993、90、6909-6913);US Pat. Nos.(米国特許第)6,075,121号(Bartlett(バートレット)ら)ペプトイド;またはビニル系ポリペプチド(vinylogous polypeptide)(Hagihara(ハギワラ)ら、J Amer Chem Soc.(ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ)1992、114、6568)であり得、それらの内容は、参照によりそれらの全体においてここに組み込まれる。R4、R5、R6、R7、またはR8は、無関係に、伸長非自然アミノ酸の一部分であってもよく、例えば、Xie(シエ)およびSchultz(シュルツ)、Nat Rev Mol Cell Biol.(ネイチャー・レビューズ。モレキュラー・セル・バイオロジー)2006、7(10):775-82またはWang(ワン)ら、Chem Biol.(ケミストリー・アンド・バイオロジー)2009、16(3):323-36であり得、それらの内容は、参照によりそれらの全体においてここに組み込まれる。
4.2。重水素化および他の同位体変種
本発明はまた、本発明の化合物のすべての適切な同位体バリエーションを含む。本発明の化合物の同位体バリエーション(同位体変形物とも言う)は、少なくとも1つの原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常または主として見られる原子質量とは異なる原子質量を有する原子で置き換えられたものとして規定される。本発明の化合物中に組み込まれ得る同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、イオウ、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体で、例えば、それぞれ、2H(重水素)、3H(トリチウム)、13C、14C、15N、17O、18O、32P、33P、33S、34S、35S、36S、18F、36Cl、82Br、123I、124I、129Iおよび131Iなどのようなものが含まれる。本発明の化合物の一定の同位体バリエーション、例えば、1以上の放射性同位体で、例えば、3Hまたは14Cなどのようなものが組み込まれた化合物は、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。トリチウム化および炭素-14、すなわち14C、同位体は、調製および検出可能性の容易さについて特に好ましい。陽電子放出同位体、例えば、11C、18F、15Oおよび13Nなどのようなものによる置換は、陽電子放出トポグラフィー(陽電子放出断層撮影とも言う)(PET)研究において有用であり得る。
さらに、同位体、例えば、重水素などのようなものによる置換は、より一層大きな代謝安定性、例えば、増加したインビボ半減期または減少した投与量要件に起因する一定の治療上の利益をもたらすことができ、および従っていくつかの状況において好ましい場合がある。本発明の化合物の同位体バリエーションは、概して、当技術において熟練した人物(当業者とも言う)に知られる慣習的手順によって、例えば、以下の実施例に記載される例示的な方法によって、または調製によってなどのようなものによって、適切な試薬の適切な同位体バリエーションを用いて調製することができる。別の実施形態において、同位体標識化合物は、重水素(2H)、トリチウム(3H)または14C同位体を含む。この発明での同位体標識化合物は、本技術において通常の技能を有する者(当業者とも言う)によく知られる一般的方法によって調製することができる。
そのような同位体標識化合物は、困難なく入手可能な同位体標識された試薬を非標識試薬について置き換えることによって、ここに開示された例およびスキームに開示された手順を遂行することで好都合に調製することができる。いくらかの実例では、同位体でラベルされた試薬で化合物を処理して、その同位体と通常の原子を交換することができ、たとえば、重水素についての水素は、重水素酸(初生酸、deuteric acid)、例えば、D2SO4/D2Oなどのようなものの作用によって交換することができる。あるいはまた、重水素はまた、方法で、例えば、還元で、例えば、LiAlD4またはNaBD3、適切な重水素化試薬で、例えば、重水素化物、D2およびD2Oなどのようなものを使用する接触水素化または酸性もしくは塩基性同位体交換を用いるなどのようなものを通してなどのような方法を用いて化合物中に組み込むことができる。上記に加えて、PCT公開、WO2014/169280;WO2015/058067;米国特許第8,354,557号;第8,704,001号明細書および米国特許出願公開第2010/0331540号;第2014/0081019号;第2014/0341994号;第2015/0299166号明細書があり、これらの方法は、参照によりここに組み込まれる。
4.3.製薬組成物
本開示はまた、有効量の式Iの化合物(例えば、ここに開示される式および/または構造のいずれか)、または前記化合物の薬学的に許容可能な塩;および薬学的に許容される担体を含む製薬組成物を提供する。
この開示の製薬組成物において使用され得る薬学的に許容可能な担体、アジュバントおよびビヒクルには、制限されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質で、例えば、ヒト血清アルブミンなどのようなもの、緩衝物質で、例えば、ホスファート(リン酸塩)などのようなもの、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質で、例えば、硫酸プロタミンなどのようなもの、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド(状)シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれる。必要であれば、製薬組成物において本開示の化合物の溶解性および生物学的利用能は、当技術においてよく知られる方法によって増強され得る。一つの方法には、調剤物において脂質賦形剤の使用が含まれる。「Oral Lipid-Based Formulations: Enhancing the Bioavailability of Poorly Water-Soluble Drugs (Drugs and the Pharmaceutical Sciences)(経口脂質ベースの調剤物:低水溶性薬物の生物学的利用能を高めること(薬物および製薬科学))」、David(デーヴィッド)J. Hauss(ハウス)、ed.(編集)Informa Healthcare(インフォメーション・ヘルスケア)、2007;および「Role of Lipid Excipients in Modifying Oral and Parenteral Drug Delivery: Basic Principles and Biological Examples(経口および非経口薬物デリバリーの修飾における脂質賦形剤の役割:基本原理および生物学的例)」、Kishor(キショール)M. Wasan(ワサン)、編集、Wiley-Interscience(ワイリー・インターサイエンス)、2006参照。
生物学的利用能を増強する別の既知の方法は、ポロキサマー、例えば、LUTROL(ルトロール)TM(トレードマーク)およびPLURONIC(プルロニック)TM(BASF Corporation(BASFコーポレーション))などのようなもの、またはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマーで随意に調剤された本開示の化合物の非晶形の使用である。米国特許第7,014,866号明細書(Infeld(インフェルト)ら);および米国特許出願公開第20060094744号(Maryanoff(メアリアナフ)ら)および第20060079502号明細書(Lang(ラング))参照。
本開示の製薬組成物には、経口、直腸、鼻、局所(頬側および舌下を含む)、肺、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含む)の施与に適したものが含まれる。一定の実施形態では、ここでの式の化合物は、経皮的に(例えば、経皮パッチまたはイオン導入技術を使用して)施与される。他の調剤物は、単位剤形、例えば、錠剤、徐放性カプセルにおいて、およびリポソームにおいて好都合に提供することがあり得、および当薬学の技術でよく知られる任意の方法によって調製することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(レミントンズ・ファーマシューティカル・サイエンシーズ)、Mack Publishing Company(マック・パブリッシング・カンパニー)、Philadelphia(フィラデルフィア)、PA(ペンシルベニア州)(17版1985)参照。
そのような調製方法には、投与されるべき成分、例えば、1以上のアクセサリー(付属物とも言う)成分を構成する担体などのようなものである分子と関連させるステップが含まれる。大抵、本組成物は、活性成分を、液状担体、リポソームまたは細かく分割された固形担体、またはその双方と、均一に、および密接に関連させること、および次いで必要に応じて、生成物を成形することによって調製される。一定の実施形態では、化合物は経口投与される。経口投与に適した本開示の組成物は、別個の単位、例えば、カプセル、サシェ、または錠剤で、各々が所定量の活性成分を含有するもの;粉体または顆粒;水性液体または非水性液体において溶液または懸濁物;水中油型液状エマルジョン;油中水型液状エマルジョン;リポソームにおいて充填されるものなどのようなものとして;またはボーラス、等として提供されてもよい。軟質ゼラチンカプセルは、そのような懸濁物を含有するのに有用であり得、それは化合物の吸収速度を有利に増加させる可能性がある。
経口使用のための錠剤(タブレットとも言う)の場合、普通に使用される担体には、ラクトースおよびコーンスターチが含まれる。潤滑剤(平滑剤とも言う)で、例えば、ステアリン酸マグネシウムなどのようなものもまた典型的に添加される。カプセル形態における経口投与のために、有用な希釈剤には、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが含まれる。水性懸濁物を経口投与するとき、活性成分は乳化剤および懸濁化剤と組み合わせられる。必要に応じて、一定の甘味剤および/または香味剤および/または着色剤を加えることができる。
経口投与に適する組成物には、風味ベース(風味基剤とも言う)において(in a flavored basis)成分、通常はスクロースおよびアカシアまたはトラガカントを含むロゼンジ(飴、トローチ剤とも言う);不活性ベース、例えば、ゼラチンおよびグリセリンなどのようなものにおいて活性成分を含むパスティール(芳香剤、香錠とも言う)、またはスクロースおよびアラビアゴムが含まれる。
非経口施与に適する組成物には、水性および非水性の滅菌注入溶液が含まれ、それらは抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および溶質で、それらは調剤物を意図されるレシピエントの血液と等張にさせるものであり;および水性および非水性滅菌懸濁物を含んでよく、それらには、懸濁化剤および増粘剤を含み得る。製剤は、単位用量(unit-dose)または複数用量容器(multi-dose containers)、例えば、密封アンプルおよびバイアルにおいて提供され得、および使用の直前に、滅菌液状担体、例えば、注入用の水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存され得る。即時注入(Extemporaneous injection)の溶液および懸濁物は、滅菌粉体、顆粒および錠剤から調製することができる。
そのような注入溶液は、例えば、滅菌した注入可能な水性または油性懸濁物の形態であってもよい。この懸濁物は、適切な分散剤または湿潤剤(例えば、Tween 80(ツィーン80)などのようなもの)および懸濁化剤を用いて、当技術において知られる技術に従って調剤することができる。滅菌注入可能調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオールにおける溶液として、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒において滅菌注入可能溶液または懸濁物であってもよい。採用することができる許容可能なビヒクルおよび溶媒の中には、マンニトール、水、リンガー溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の、固定油(不揮発性油とも言う)は、溶媒または懸濁媒質(suspending medium)として慣習的に採用される。この目的のため、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油(bland fixed oil)を使用することができる。脂肪酸で、例えば、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などのようなものは、自然の薬学的に許容可能な油、例えば、オリーブ油またはヒマシ油などのようなものが、特にそれらのポリオキシエチル化されたものにおいて同様に、注射可能薬物の調製において有用である。これらの油溶液(油剤とも言う)または懸濁物はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤をも含み得る。
この開示の製薬組成物は直腸施与のための坐剤の形態において投与することができる。これらの組成物は、この開示の化合物を適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができ、それは室温で固体であるが、直腸温度で液体であり、および従って活性成分を放出するために直腸において溶融する。そのような物質には、制限されないが、カカオバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコール類が含まれる。
この開示の製薬組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によって施与することができる。そのような組成物は、薬学的調剤物の技術においてよく知られる技術に従って調製され、および塩類溶液(saline)において、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、生物学的利用能(バイオアベイラビリティーとも言う)を高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/またはこの技術において既知の他の可溶化剤または分散剤を採用し、溶液として調製することができる。例えば、米国特許第6,803,031号(Rabinowitz(ラビノビッツ)& Zaffaroni(ザファロニー))参照。
この開示の製薬組成物の局所施与は、望ましい処置が局所適用によって困難なくアクセス可能な領域または器官を含むときに特に有用である。皮膚への局所的な局所適用のためには、製薬組成物は、担体において懸濁または溶解される活性成分を含有する適切な軟膏と共に調剤されるべきである。この開示の化合物の局所施与のための担体には、制限されないが、鉱油、液状石油(liquid petroleum)、白色ワセリン(white petroleum)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス(乳化ろうとも言う)、および水が含まれる。あるいは、製薬組成物は、担体において懸濁または溶解する活性化合物を含有する適切なローションまたはクリームと共に調剤することができる。適切な担体には、制限されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水が含まれる。この開示の製薬組成物はまた、肛門坐剤(直腸坐剤とも言う)調剤物によってまたは適切な注腸(浣腸とも言う)調剤物において、下部腸管に局所適用することもできる。局所的経皮パッチおよびイオン導入施与もこの開示に含まれる。
治療学(治療用物質とも言う)の適用は、関心がある部位で施与されるように、局所的であってもよい。興味がある部位にて組成物を提供するために、様々な技術を用いることができ、例えば、注入などのようなもので、カテーテル、トロカール(套管針とも言う)、射出物(発射体とも言う)、プルロニックゲル、ステント、持続性薬物放出ポリマーまたは内部アクセスを提供する他のデバイスの使用である。したがって、さらに別の実施形態によれば、この開示の化合物は、埋込み可能な医療デバイス、例えば、プロステーシス(prostheses、プロテーゼとも言う)、人工弁、血管移植片、ステント、またはカテーテルなどのようなものをコーティングするために組成物に組み込むことができる。コーティングされた埋込み可能なデバイスの適切なコーティングおよび包括的な調製は、当技術において知られ、および米国特許第6,099,562号(Ding(ディン)& Helmus(ヘルムス));第5,886,026号(Hunter(ハンター)ら);および第5,304,121号(Sahatjian(サハトチーアン))において例証される。コーティングは、典型的には、生体適合性ポリマー物質、例えば、ヒドロゲルポリマー、ポリメチルジシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、エチレンビニルアセタート、およびそれらの混合物などのようなものである。コーティングは随意に、フルオロシリコーン、ポリサッカライド、ポリエチレングリコール、リン脂質またはそれらの組合せの適切なトップコートによって、組成物において制御された放出特性を与えるためにさらに覆われ得る。侵襲性(浸潤性とも言う)デバイスのためのコーティングは、ここに使用されるそれらの用語のように、薬学的に許容可能な担体、アジュバントまたはビヒクルの規定内に含まれるべきである。
別の実施形態によれば、本開示は、埋込み可能な医療デバイスをコーティングする方法を提供し、それには、前記デバイスを上述のコーティング組成物と接触させるステップが含まれる。デバイス(装置とも言う)のコーティングが哺乳動物への移植に先立って行われることは、当業者には明らかであろう。
別の実施形態によれば、本開示は、移植可能な薬物放出デバイスの含浸の方法を提供し、それには、前記薬物放出デバイスをこの開示の化合物または組成物と接触させるステップが含まれる。埋込み可能な薬物放出デバイスには、制限されないが、生分解性ポリマーカプセルまたはブレット(弾丸状物とも言う)、非分解性、拡散性ポリマーカプセルおよび生分解性ポリマーウェハが含まれる。
別の実施形態によれば、本開示は、この開示の化合物が含まれ、前記化合物が治療的に活性であるようにされる化合物または組成物により被覆された埋込み可能な医療デバイスを提供する。
別の実施形態によれば、本開示は、化合物または組成物により含浸された、またはそれを含有する埋込み可能な薬物放出デバイスを提供し、それには、この開示の化合物が含まれ、前記化合物が前記デバイスから放出され、および治療的に活性であるようにされる。対象からの除去のために器官または組織がアクセス可能な場合、そのような器官または組織は、この開示の組成物を含有する媒質において浸してもよく、この開示の組成物を器官上に塗布してもよく、またはこの開示の組成物を任意の他の便利な方法で適用することができる。
一実施形態において、この開示は、式Iの化合物またはここに開示されるより一層具体的な化合物を、喘息(気管支喘息とも言う)、粥状硬化(アテローム性動脈硬化症とも言う)、ガン、心筋症、糖尿病、脂質異常症(異脂肪血症とも言う)、HIV神経変性、高血圧、炎症、肝疾患、代謝異常(代謝障害とも言う)、神経変性疾患、肥満、または子癇前症を処置または防止するために含む組成物を提供する。別の実施形態では、本開示は、式Iの化合物、またはここに開示されるより一層具体的な化合物を、ガン、細胞増殖、糖尿病、体液の恒常性、心疾患(例えば、高血圧および心不全、例えば、うっ血性心不全などのようなもの)、HIV感染、免疫機能、肥満、幹細胞輸送(stem cell trafficking)、転移性ガン、または静脈関連障害で、例えば、血管腫、静脈不全、うっ血(停滞とも言う)、または血栓症などのようなものを処置または防止するために含む組成物を提供する。
別の実施形態において、この開示の組成物は第二の治療剤をさらに含む。一実施形態では、第二の治療剤は本開示の一以上の追加の化合物である。別の実施形態では、第二の治療剤は式IのAPJレセプター化合物と同じ作用機序を有する化合物と共に施与したとき、有益な特性を有することが知られているか、または有益な特性を示す任意の化合物または治療剤から選ぶことができる。
特定の実施形態では、第二の治療用物質は、急性非代償性心不全(acute decompensated heart failure、ADHF)、筋萎縮性側索硬化症、不整脈、喘息、粥状硬化(アテローム性動脈硬化症とも言う)、アテローム性動脈硬化症、心房細動、ブルガダ症候群、熱傷(日焼けを含む)、ガン、心筋線維化(心筋線維症とも言う)、心筋症、脳血管発作(脳血管障害とも言う)、慢性心不全、糖尿病(妊娠糖尿病を含む)、脂質異常症、HIV神経変性、高血圧、炎症、虚血性心血管疾患、肝疾患、代謝異常、神経変性疾患、肥満、末梢動脈疾患、子癇前症、肺高血圧、再狭窄、一過性(脳)虚血発作、外傷性脳損傷、心室(性)頻拍、または水分貯留(水分保持とも言う)から選ばれる疾患または状態の処置または防止において有用な薬剤である。別の実施形態において、第二の治療用物質は、ガン、細胞増殖、糖尿病、体液の恒常性、心疾患(例えば、高血圧および心不全、例えば、うっ血性心不全などのようなもの)、HIV感染、免疫機能、肥満、幹細胞輸送(stem cell trafficking)、または転移性ガンから選ばれる疾患または状態の処置または防止において有用な薬剤である。
例えば、疾患または状態がうっ血性心不全であるとき、第二の治療剤は、次の:ACEインヒビター(ACE抑制剤とも言う)、ベータブロッカー(ベータ遮断薬とも言う)、血管拡張薬、カルシウムチャネルブロッカー、ループ利尿薬、アルドステロンアンタゴニスト(拮抗薬とも言う)、およびアンギオテンシン受容体ブロッカーから選ぶことができる。
処置される疾患または状態が高血圧であるとき、第二の治療剤は、次の:α-ブロッカー、β-ブロッカー、カルシウムチャネルブロッカー、利尿薬、ナトリウム利尿薬(塩排泄利尿薬とも言う)、塩排泄利尿薬、中枢作用性降圧薬(centrally acting antihypertensives)、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、デュアルACEおよび中性エンドペプチダーゼ(NEP)インヒビター、アンギオテンシン受容体ブロッカー(ARBs)、アルドステロンシンターゼインヒビター、アルドステロン受容体アンタゴニスト、またはエンドセリン受容体アンタゴニストから選ぶことができる。
α-ブロッカーの非制限的な例には、ドキサゾシン、プラゾシン、タムスロシン、およびテラゾシンが含まれる。
併用療法のためのβブロッカーの非制限的な例は、アセブトロール、acetutolol(アセツトロール)、アテノロール、ビソプロロール、ブプラノロール(ブプレノロールとも言う)、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、エスモロール、メピンドロール、メトプロロール、ナドロール、オキスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロパノロール、taliprolol(タリプロロール)、およびそれらの薬学的に許容可能な塩から選ばれる。
カルシウムチャネルブロッカーの非制限的な例には、ジヒドロピリジン(DHPs)および非DHPsが含まれる。好ましいDHPsは、アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ラシジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルピジン、ニルジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニバルジピン、リオシジン(ryosidine)、およびそれらの薬学的に許容可能な塩からなる群より選ばれる。非DHPsは、アニパミル、ジルチアゼム、フェンジリン、フルナリジン、ガロパミル、ミベフラジル、プレニラミン、チアパミル、およびverampimil(ベラムピミル)およびそれらの薬学的に許容可能な塩から選ばれる。
チアジド誘導体の非制限的な例には、アミロリド、クロロタリドン、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、およびメチルクロロチアジドが含まれる。
中枢作用性アンチファイパーテンシブズ(centrally acting antiphypertensives、中枢作用性降圧薬のことか?)の非制限的な例には、クロニジン、グアナベンズ、グアファシンおよびメチルドーパが含まれる。
ACEインヒビターの非制限的な例には、アラセプリル、ベナゼプリル、benazaprilat(ベナザプリラート)、カプトプリル、ceronapril(セロナプリル)、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラート、ホシノプリル(フォシノプリルとも言う)、リシノプリル、moexipiril(モエキシピリル)、moveltopril(モベルテプリル)、ペリンドプリル、キナプリル、キナプリラト、ラミプリル、ラミプリラート、スピラプリル、テモカプリル、トランドラプリル、およびゾフェノプリルが含まれる。好ましいACEインヒビターは、ベナゼプリル、enalpril(エナルプリル)、リシノプリル、およびラミプリルである。
デュアルACE/NEPインヒビターの非制限的な例は、例えば、オマパトリラート、ファシドトリル、およびファシドトリラートである。
好ましいARBsの非制限的な例には、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、およびバルサルタンが含まれる。
好ましいアルドステロンシンターゼインヒビターの非制限的な例は、アナストロゾール、ファドロゾール、およびエキセメスタンである。
好ましいアルドステロン受容体アンタゴニストの非制限的な例は、スピロノラクトンおよびエプレレノンである。
好ましいエンドセリンアンタゴニストの非制限的な例には、例えば、ボセンタン、エンラセンタン、アトラセンタン、ダルセンタン、シタキセンタン、およびテゾセンタンならびにそれらの薬学的に許容可能な塩が含まれる。
一実施形態では、本開示は、この開示の化合物の別個の剤形および上記の第二の治療剤の任意の一以上を提供し、そこでは、化合物および第二の治療剤は互いに関連する。ここに使用されるように「互いに関連する」という用語は、別々の剤形が一緒に包装されるか、または別の方法で互いに取り付けられて、別々の剤形が一緒に販売および施与(互いに24時間より短い内に、連続的にまたは同時に)されることを見てすぐ分かるようにすることを意味する。
本開示の製薬組成物において、本開示の化合物は有効な量で存在する。ここに使用されるように、用語「有効な量」は、適切な投薬レジメン(施与計画とも言う)において管理されるとき、標的障害を処置する(治療上または防止上)のに十分な量に言及する。そして、例えば、有効量は、処置される障害の重大性、持続期間または進行を低減または改善し、処置される障害の発達を防止し、処置される障害の退行を引き起こし、または予防的もしくは治療的な別の療法の効果を向上させるために十分である。好ましくは、本化合物は組成物において0.1から50重量%まで、より一層好ましくは1から30重量%まで、最も好ましくは5から20重量%までの量で存在する。
動物およびヒトの投薬の相互関係(体表面の1平方メートル当たりのミリグラムに基づく)は、Freireich(フレイライヒ)ら(1966)Cancer Chemother. Rep(キャンサー・ケモセラピー・レポーツ)50:219において説明される。体表面積は、対象の高さおよび重量からほぼ決定され得る。例えば、Scientific Tables(サイエンティフィク・タブレッツ)、Geigy Pharmaceuticals(ガイギー・ファーマシューティカルズ)、Ardsley(アーズリー)、N.Y.(ニューヨーク)、1970、537参照。
第二の治療剤を含む製薬組成物について、第二の治療剤の有効量は、ちょうどその薬剤を使用する単独療法レジメンにおいて通常利用される投薬量の約20%および100%の間である。好ましくは、有効量は正常な単独療法(単剤療法とも言う)の用量の約70%および100%の間である。これらの第二の治療剤の正常な単独療法投薬量は、当技術においてよく知られる。例えば、Wells(ウェルズ)ら、編集、Pharmacotherapy Handbook(ファーマコセラピー・ハンドブック)、第二版、Appleton and Lange(アップルトン・アンド・ラング)、Stamford, Conn.(スタンフォード、コン)(2000);PDR Pharmacopoeia(PDRファーマコピーア)、Tarascon Pocket Pharmacopoeia(タラスコン・ポケット・ファーマコピーア)2000、Deluxe Edition(上製本)、Tarascon Publishing(タラスコン・パブリッシング)、Loma Linda(ロマ・リンダ)、Calif.(カリフォルニア)(2000)を参照し、それらの参考文献の各々は、参照によりそれらの全体においてここに組み込む。
本開示の方法において使用するための化合物は、単位剤形において調剤することができる。用語「単位剤形」は、処置を受ける対象のために単位の投薬量として適切な物理的に別個の単位に言及し、望ましい治療効果を、随意に適切な薬学的単体との関連で、生じるように計算された所定量の活性物質を各単位が含む。単位剤型は、1日1回の処置用量または複数の毎日の処置用量のうちの1つ(例えば、1日あたり約1ないし4回またはそれよりも多くの回数)にすることができる。複数の毎日の処置用量が使用されるとき、単位剤型は、各用量について同じか、または異なることができる。
4.4.処置の方法
本開示にはまた、APJレセプターの調節から利益を得る疾患、障害または病理学的状態を処置する方法が含まれ、それには、本開示のAPJレセプター化合物の有効量を、それを必要とする対象に施与することが含まれる。APJレセプターの調節(抑制または活性化)から利益を得ることができる疾患および状態には、制限されないが、急性非代償心不全(急性代償不全心不全とも言う)(ADHF)、筋萎縮性側索硬化症、不整脈、喘息、粥状硬化(アテローム性動脈硬化(症)とも言う)、アテローム性動脈硬化症、心房(性)細動、ブルガダ症候群、熱傷(日焼けを含む)、ガン、心筋線維化、心筋症、脳血管障害(脳血管発作とも言う)、慢性心不全、糖尿病(妊娠糖尿病を含む)、脂質異常症、HIV神経変性、高血圧、炎症、虚血性心血管疾患、肝疾患、代謝異常(代謝性疾患とも言う)、神経変性疾患、肥満、末梢動脈疾患、子癇前症、肺高血圧、再狭窄、一過性(脳)虚血発作、外傷性脳損傷、心室(性)頻拍、または水分貯留(水分保持とも言う)が含まれる。より一層具体的には、高血圧は肺高血圧症(肺動脈性高血圧とも言う)であり得る。肝疾患は、アルコール性肝疾患、毒物誘発性肝疾患またはウイルス誘発性肝疾患であり得、および腎機能障害は多発性嚢胞腎(疾患)であり得る。アペリンレセプターシステムは静脈関連障害に関与する。例えば、Lathen(レーセン)ら、「ERG-APLNR Axis Controls Pulmonary Venule Endothelial Proliferation in Pulmonary Veno-Occlusive Disease(肺静脈閉塞性疾患におけるERG-APLNR軸コントロール肺細静脈内皮増殖)」2014 Circulation(サーキュレーション)130:1179-1191参照。アペリンレセプターシステムはまた心不全にも関与する。例えば、Sheikh(シェイク)ら、「In vivo genetic profiling and cellular localization of apelin reveals a hypoxia-sensitive, endothelial-centered pathway activated in ischemic heart failure(アペリンのインビボ遺伝子プロファイリングおよび細胞局在化は、虚血性心不全において活性化された低酸素感受性の、内皮中心経路を明らかにする)」、2007 Am J Physiol Heart Circ Physiol(アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー.ハート・アンド・サーキュレートリー・フィジオロジー)294:H88-H98参照。双方のLathenら、およびSheikhらの内容は、本開示中にそれらの全体においてここに参考として組み込む。
一つの非制限的な実施形態において、本開示は、対象におけるアペリンレセプター(APJ)関連障害を処置する方法を提供し、それには、実施形態1の化合物を対象に施与することを含む。アペリンレセプター(APJ)関連障害は、喘息、アテローム性動脈硬化症、ガン、心筋症、糖尿病、脂質異常症(異脂肪血症とも言う)、高血圧、炎症、肝疾患、代謝障害、神経変性疾患、肥満、または子癇前症であり得る。本開示は、α-ブロッカー、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、アンギオテンシン受容体ブロッカー(ARB)、β-ブロッカー、カルシウムチャネルブロッカー、または利尿薬で対象を処置することをさらに含む方法を提供する。あるいは、本開示は、静脈関連障害、例えば、血管腫、静脈不全(静脈血流不全とも言う)、うっ滞(うっ血とも言う)または血栓症などのようなものを処置または防止する方法を提供する。
さらに、本開示は、対象においてHIV神経変性を防止する方法を提供し、それには、実施形態1の化合物を対象に施与することが含まれる。
一実施形態では、この開示の化合物の有効量は、処置当たり約.005mgから約5000mgまでの範囲であり得る。より一層具体的な実施形態では、範囲は約.05mgから約1000mgまで、または約0.5mgから約500mgまで、または約5mgから約50mgまでである。処置は、1日あたり1回以上(例えば、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、など)で施与することができる。複数の処置が使用されるとき、その量は同じか、または異なることができる。処置は、毎日、隔日(1日おきとも言う)、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、などで管理できることが理解される。例えば、1日おきの施与では、処置の服用量が月曜日に開始され、第1回の次の処置が水曜日に行われ、第2のその後の処置が金曜日に施与されるなどである。処置は、典型的には、1日に1回から2回までで施与される。有効量は、処置される疾患、疾患の重篤度、施与の経路、対象の性、齢および一般的健康状態、賦形剤使用(excipient usage)、他の治療上の処置、例えば、他の薬剤の使用などのようなものとの同時使用(co-usage)の可能性および処置医師の判断に依存して、当業者によって認識されるように変動するであろう。
あるいはまた、本開示の化合物の有効量は、約0.01mg/kg/日から約1000mg/kg/日まで、約0.1mg/kg/日から約100mg/kg/日まで、約0.5mg/kg/日から約50mg/kg/日まで、または約1mg/kg/日から10mg/kg/日までである。
別の実施形態では、上記の処置の方法のいずれかは、1以上の第2の治療剤を前記対象に同時施与(共施与とも言う)するさらなるステップを含む。第2の治療剤の選定は、APJレセプターを調節する化合物との同時施与に有用であることが知られる任意の第2の治療剤から行うことができる。第2の治療剤の選定はまた、処置される特定の疾患または状態に依存する。この開示の方法において採用され得る第2の治療剤の例は、この開示の化合物および第2の治療剤を含む組合せ組成物における使用のために上記に示されるものである。
ここに使用されるように、用語「同時施与される」は、第2の治療剤が、この開示の化合物と一緒に、単一剤形の一部として(例えば、本開示の化合物および上記第2の治療剤を含むこの開示の組成物などのようなもの)または別の、複数の剤型として施与され得ることを意味する。あるいは、追加の薬剤は、この開示の化合物の施与に先立ち、連続して、またはその後に施与され得る。そのような併用療法処置では、この開示の化合物および第2の治療剤(群)の双方を慣習的な方法によって施与する。この開示の組成物の施与は、本開示の化合物および第2の治療剤の両方を対象に施与することを含み、同じ治療剤、任意の他の第2の治療剤またはこの開示のいずれかの化合物の前記対象への処置の経過中の別の時間での対象への別個の施与を排除するものではない。
本開示の一実施形態では、そこで、第2の治療剤が対象に施与され、この開示の化合物の有効量は、第2の治療剤が施与されない場合のその有効量よりも少ない。別の実施形態では、第2の治療剤の有効量は、この開示の化合物が投与されない場合のその有効量よりも少ない。このようにして、いずれかの薬剤の高用量に関連する望ましくない副作用を最小限に抑えることができる。他の潜在的な利益(制限を伴わず、改善された施与計画および/または低減された薬物コストを含む)は、本技術における熟練者(当業者とも言う)には明らかであろう。
4.5.キット
本開示はまた、標的疾患、障害または状態を処置するために使用するキットを提供する。これらのキットには、(a)式Iの化合物、またはその塩を含む製薬組成物で、そこでは、前記製薬組成物は容器中にあり;および(b)標的疾患、障害または状態を処置するために製薬組成物を使用する方法を説明する指示書が含まれる。
容器は、前記製薬組成物を保持することができる任意の器または他の密閉またはシール可能な器具であってもよい。例には、ボトル、アンプル、分割されたか、またはマルチチャンバー型(multi-chambered)のホルダーボトルが含まれ、そこでは、各区画またはチャンバーには、前記組成物の単一用量、分割されたホイルパケットで、そこでは、各区画には、前記組成物の単一用量が含まれ、または前記組成物の単一容量を分配するディスペンサーが含まれる。容器は、本技術において知られるように、任意の慣習的な形状または形態であることができ、それは、薬学的に許容可能な物質、例えば、紙または厚紙のボックス、ガラスまたはプラスチックのボトルまたはジャー、再密封可能なバッグ(例えば、異なる容器に入れるためのタブレットの「詰め替え」を保つため)、または治療スケジュールに従ってパックから押し出すための個々の用量を有するブリスターパックから作成される。採用される容器は、含まれる厳密な剤形に依存することができ、例えば、慣習的なボール紙箱(段ボール箱とも言う)は大抵、液状懸濁物を保持するためには使用されない。単一の剤形を販売するために、一よりも多くの容器を単一のパッケージにおいて一緒に使用することが可能であることは適切である。例えば、タブレットはボトルに入れられてよく、それは次に箱内に入れられる。一実施形態では、本容器はブリスターパックである。
この開示のキットはまた、製薬組成物の単位用量を施与するため、または量り分けるためにデバイスを含み得る。そのようなデバイスは、前記組成物が吸入可能な組成物である場合、吸入器を;前記組成物が注入可能な組成物である場合には、シリンジおよびニードル;前記組成物が経口液状組成物である場合には、容量マーキングを伴うか、または伴わないシリンジ、スプーン、ポンプ、または器;またはキットにおいて存在する組成物の投薬調剤物に適切な任意の他の測定またはデリバリーデバイスを含み得る。
一定の実施形態では、本開示のキットには、容器の別の器において、第2の治療剤、例えば、この開示の化合物と共に同時施与用に使用するために上記に挙げたものの一つなどのようなものを含む製薬組成物が含まれ得る。
別なように規定されない限り、ここで使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術において通常の技能の者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。冠詞「a(ある一つ)」および「an(母音の前の不定冠詞)」は、ここでは、冠詞の文法上の目的語(群)の1以上のもの(すなわち、少なくとも1つ)に言及するために使用される。例として、「ある要素」は1以上の要素を意味する。
本明細書を通して、「comprising(含むこと)」という単語、または「comprises(含む)」または「comprising(含むこと)」などの変形は、述べられる要素、完全体(integer)またはステップ、または要素、完全体またはステップのグループを含めて意味されると理解されるであろうが、任意の他の要素、完全体またはステップ、または要素、完全体またはステップのグループを除外するものではない。本開示は、請求の範囲において記載されるステップ、要素、および/または試薬を適切に「含む」、「からなる」、または「から本質的になる」ことができる。
請求の範囲が任意の随意な要素を排除するようにドラフトされてもよいことにさらに注目される。それ自体、この記述は、請求項要素の列挙、または「否定的」制限の使用に関連して「専ら」、「だけ」およびその他同種類のものなどのようなかかる排他的な用語を使用するための前提として役立つことを意図する。
ある範囲の値が提供される場合、その範囲の上限と下限との間に、明示的に別段の定めがない限り、各介在値もまた下限の単位の10分の1まで具体的に開示されることが理解される。規定された範囲において任意の規定された値または介在する値と、その規定された範囲において任意の他の規定されたか、または介在する値との間のより一層小さい各範囲は、本開示内に包含される。これらのより一層小さい範囲の上限および下限は、無関係にその範囲において含まれるか、または排除されてよく、およびより一層小さい範囲にどちらか一方の制限が含まれ、どちらもそうではないか、または両方の制限が含まれる各範囲もまた、本開示内に包含され、規定された範囲において任意の具体的に排除された制限を条件とする。規定された範囲が制限の一方または両方を含む場合、含まれる制限のいずれかまたは両方を除く範囲もまた本開示において含まれる。
以下の例は、本開示をさらに例示するものであり、および本開示の範囲を制限することは意図しない。特に、この開示は記載された特定の実施形態に制限されず、それ自体、当然のことながら、変動され得ることが理解されるべきである。ここで使用する用語は、特定の実施形態だけを説明するためのものであり、および本開示の範囲が添付の請求の範囲によって制限されるだけであるため、制限することを意図するものではないことも理解すべきである。
5.例
5.1.代表的化合物
5.2.代表的化合物の方法および調製
スキーム2。5-置換ピラゾールの調製
試薬および条件:(a)ジエチルオキサロ酢酸ナトリウム、AcOH、EtOH、還流;24h(24時間);(b)POBr3、ACN、還流;18時間;(c)Ar-B(OH)2、Pd(PPh3)4、2M Na2CO3、THF、還流;18時間(d)LiOH、THF、MeOH、H2O、rt(室温)、18時間。
中間体1-シクロペンチル-5-フェニル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を、スキーム2において記載するように合成した。エチル1-シクロペンチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートは、シクロペンチルヒドラジン-TFA塩およびジエチルオキサロ酢酸ナトリウムを酢酸の存在下で反応させることにより得られた。エチル1-シクロペンチル-5-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートをオキシ臭化リンにより処理することにより、エチル5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートを収率51%で(3-carboxylatein 51% yield)提供した。エチル5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートと適切なアリールボロン酸との(3-carboxylatewith appropriate aryl boronic acids)スズキカップリングにより、多様な5-置換ピラゾールエステルを有する中間体が提供され、それを次いで塩基性加水分解に供してカルボン酸中間体を与えた。
エチル5-ヒドロキシ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:500mLのEtOHにおけるシクロペンチルヒドラジンジトリフルオロ酢酸塩(85g、251mmol(251ミリモル))の溶液に、AcOH(14.4mL、251mmol)を加えた。ナトリウムジエチルオキサロアセタート(48g、228mmol)を少しずつ(portionwise)撹拌しながら加え、および得られる混合物を加熱して24時間還流させた。反応混合物をrt(室温)に冷却し、および溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をEtOAc(500mL)および0.5N HCl(750mL)に分配し、および有機相を分離した。水性相をEtOAcで抽出し(200mL×2)、および有機相を合わせ、ブライン(300mL)で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、および濃縮して粗製の油状物を与えた。粗油状物を30mLのEtOAcで希釈し、および次いでMTBE(200mL)を添加して白色結晶性沈殿物を与え、それをろ過し、および乾燥させて、32.6gのエチル5-ヒドロキシ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートの白色固形物を与えた。TLC Rf=0.50(ヘキサン/EtOAc、3:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.22-1.30(t、3H、CH3)、1.58-1.68(m、2H、CH2)、1.82-2.10(m、6H、CH2×3)、4.22-4.32(q、2H、CH2)、4.80-4.90(m、1H、CH)、6.90(s、1H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C11H16N2O3[M+H+]:225、検出:225.2。
エチル5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:エチル5-ヒドロキシ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(32.6g、145mmol)のCH3CN(360mL)での懸濁物にPOBr3(209g、725mmol)を分けて加え、および混合物を加熱して18時間還流させた。反応混合物を0℃に冷却し、および緩徐にsat.(飽和)Na2CO3(1000mL)を0℃にて加えた。生成物はEtOAc(500mL×3)を用いて抽出し、および有機相はNa2SO4を用いて乾燥し、シリカゲル(60g)を加え、および溶媒を減圧下で蒸発させてシリカプラグを生成した。Combiflash(R)(商標)Rf(ヘキサンにおいて0-10%EtOAc)を使用するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、および生成物を含有する画分(TLC)をプールし、および蒸発させて、メチル5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートの21gを茶色の油状物として(3-carboxylateas a brown oil)提供した。TLC Rf=0.80(ヘキサン/EtOAc、3:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.22-1.30(t、3H、CH3)、1.58-1.68(m、2H、CH2)、1.82-2.10(m、6H、CH2×3)、4.22-4.32(q、2H、CH2)、4.80-4.90(m、1H、CH)、6.90(s、1H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C11H15BrN2O2[M+、Br79]:287、検出:287.3;m/zを以下について算出C11H15BrN2O2[M+、Br81]:289、検出:289.2。
エチル1-シクロペンチル-5-アリール-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートの合成のための一般的手順:エチル5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(1当量))のTHFにおける溶液に、窒素雰囲気下でPd(PPh3)4(2または5モル%)および適切なアリールボロン酸(1.2または2.0当量)、続いて2M Na2CO3(3当量)を添加した。混合物をTLC/LCMSが反応物5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートのさらなる利用を示さなくなるまで加熱し還流した。反応混合物を室温に冷却し、および次いで水(2mL)でクエンチし、およびEtOAc(2mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、Na2SO4を用いて乾燥し、シリカゲル(200mg)を加え、および溶媒を減圧下で蒸発させてシリカプラグを提供した。Combiflash(R)Rf(ヘキサンにおいて0-10%EtOAc)を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製を行い、および生成物を含む画分(TLC)をプールし、および蒸発させてエチル1-シクロペンチル-5-アリール-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートを提供した。
例
エチル1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:上記一般的手順を使用して、5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(200mg、0.70mmol)および2-トリフルオロメトキシフェニルボロン酸(172.2mg、0.84mmol)の間の、THF(5mL)におけるPd(PPh3)4(16mg、0.014mmol)および2M Na2CO3(1.04mL、2.1mmol)の存在下での18時間の反応は、無色油状物としてエチル1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートの204mg(80%)を提供した。TLC Rf=0.85(ヘキサン/EtOAc、3:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.30-1.40(t、3H、CH3)、1.42-1.60(m、2H、CH2)、1.80-2.25(m、6H、CH2×3)、4.20-4.45(m、3H、CHおよびCH2)、6.85(s、1H、Ar)、7.20-7.50(m、4H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C18H19F3N2O3+H[M+H+]:369、検出:369.1。
エチル1-シクロペンチル-5-(2-エチルフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:上記一般的手順を使用して、5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(200mg、0.7mmol)および2-エチルフェニルボロン酸(125.4mg、0.84mmol)の間の、THF(5mL)におけるPd(PPh3)4(16mg、0.014mmol)および2M Na2CO3(1.04mL、2.1mmol)の存在下での18時間の反応は、エチル1-シクロペンチル-5-(2-エチルフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートの180mg(83%)を無色油状物として提供した。TLC Rf=0.76(ヘキサン/EtOAc、3:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.00-1.15(t、3H、CH3)、1.25-1.40(t、3H、CH3)、1.40-1.60(m、2H、CH2)、1.80-2.30(m、6H、CH2×3)、2.40-2.55(q、2H、CH2)、4.15-4.25(m、1H、CH)、4.25-4.35(q、2H、CH2)、6.60(s、1H、Ar)、7.05-7.40(m、4H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C19H24N2O2[M+H+]:313、検出:313.2。
エチル1-シクロペンチル-5-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:上記一般的手順を使用して、5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(150mg、0.52mmol)および2-メトキシ、6-フルオロフェニルボロン酸(178mg、1.04mmol)の間の、THF(5mL)におけるPd(PPh3)4(21mg、0.026mmol)および2M Na2CO3(0.78mL、1.56mmol)の存在下での18時間の反応は、80mg(46%)のエチル1-シクロペンチル-5-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートを無色油状物として(3-carboxylateas a colorless oil)提供した。TLC Rf=0.75(ヘキサン/EtOAc、3:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.30-1.40(t、3H、CH3)、1.40-1.60(m、2H、CH2)、1.80-2.25(m、6H、CH2×3)、3.80(s、3H、CH3)、4.20-4.40(m、3H、CHおよびCH2)、6.70-6.85(m、3H、Ar)、7.30-7.40(m、1H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C18H21FN2O3[M+H+]:333、検出:333.4。
エチル1-シクロペンチル-5-(チアゾール(thiazol)-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:上記一般的手順を使用して、5-ブロモ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(150mg、0.52mmol)およびチアゾール-4-イルボロン酸(135mg、1.04mmol)の間の、THF(5mL)でのPd(PPh3)4(21mg、0.026mmol)および2M Na2CO3(0.78mL、1.56mmol)の存在下での24時間の反応は、15mg(10%)のエチル1-シクロペンチル-5-(チアゾール-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラートを無色油状物として(3-carboxylateas a colorless oil)提供した。TLC Rf=0.72(ヘキサン/EtOAc、3:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.20-1.30(t、3H、CH3)、1.80-2.25(m、8H、CH2×4)、4.65-4.80(m、2H、CH2)、5.20-5.40(m、1H、CH)、6.75(s、1H、Ar)、7.40(s、1H、Ar)、8.90(s、1H、Ar)。1H NMR純度:85-90%。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C14H17N3O2S[M+H+]:292、検出:292.2。
1-シクロペンチル-5-アリール-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の合成のための一般的手順:
適切なエステルエチル1-シクロペンチル-5-アリール-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(1当量)の、THF(1mL)、MeOH(2mL)およびH2O(1mL)での溶液に、LiOH・H2O(5当量)を加え、および室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、および反応混合物を1N HClを用いてpH=4.0に酸性化し、およびEtOAc(3mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、ブライン(3mL)で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、および溶媒を減圧下で蒸発させて、中間体1-シクロペンチル-5-アリール-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を提供した。
1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸:上記一般的手順を使用して、エチル1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(120mg、0.33mmol)およびLiOH・H2O(68.4mg、1.65mmol)の間の反応は、1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の103mg(93%)を白色固体として提供した(provided103 mg(93%))。TLC Rf=0.45(CHCl3/MeOH、10:1);1H NMR(200MHz、DMSO-d6):δ=1.40-1.60(m、2H、CH2)、1.70-2.00(m、6H、CH2×3)、4.25-4.40(m、1H、CH)、6.70(s、1H、Ar)、7.50-7.70(m、4H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C16H15F3N2O3[M+H+]:341、検出:341.1。
1-シクロペンチル-5-(2-エチルフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸:上記一般的手順を使用して、エチル1-シクロペンチル-5-(2-エチルフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(120mg、0.38mmol)およびLiOH・H2O(80.7mg、1.90mmol)の間の反応は、1-シクロペンチル-5-(2-エチルフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の109mg(99%)を、白色固体として提供した。TLC Rf=0.50(CHCl3/MeOH、10:1);1H NMR(200MHz、DMSO-d6):δ=0.95-1.05(t、3H、CH3)、1.40-1.60(m、2H、CH2)、1.65-1.95(m、6H、CH2×3)、2.30-2.40(q、2H、CH2)、4.15-4.30(m、1H、CH)、6.60(s、1H、Ar)、7.15-7.45(m、4H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C17H20N2O2[M+H+]:285、検出:285.2。
1-シクロペンチル-5-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸:上記一般的手順を使用して、エチル1-シクロペンチル-5-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(80mg、0.24mmol)およびLiOH・H2O(50.5mg、1.20mmol)の間の反応は、1-シクロペンチル-5-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の80mg(93%純度、99%)を白色固体として提供した。TLC Rf=0.35(CHCl3/MeOH、10:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-1.60(m、2H、CH2)、1.80-2.25(m、6H、CH2×3)、3.80(s、3H、CH3)、4.25-4.40(m、1H、CH)、6.70-6.85(m、3H、Ar)、7.30-7.50(m、1H、Ar)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C16H17FN2O3[M+H+]:305、検出:305.2。
1-シクロペンチル-5-(チアゾール-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸:上記一般的手順を使用して、エチル1-シクロペンチル-5-(チアゾール-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(15mg、0.05mmol)およびLiOH・H2O(10.8mg、0.25mmol)の間の反応は、1-シクロペンチル-5-(チアゾール-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の13mg(96%)を白色固体として提供した。TLC Rf=0.35(CHCl3/MeOH、10:1);NMR、LCMS(ESI):m/zを以下について算出C12H13N3O2S[M+H+]:264、検出:264.0。
スキーム3。(R,E)-N-(5-(シクロブチルアミノ)-1-(4-フルオロフェニル)-5-オキソペント-1-エン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
試薬および条件:(a)o-NO2Ph-SeCN、PBu3、THF、室温、3時間;(b)0.8M NaIO4、THF、MeOH、0℃ないし室温、4時間;(c)4-フルオロフェニルブロマイド、Pd(OAc)2、P(o-トリル)3、K2CO3、DMF、110℃、20時間;(d)TFA、DCM、室温、2時間;(e)シクロブチルアミン、TBTU、NEt3、CH3CN、室温、18時間。
(R)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペント-4-エノアート:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシペンタノアート(1.07g、22mmol)およびo-ニトロフェニルセレノシアナート(1g、44mmol)の0℃のTHF(30mL)での撹拌した溶液において、窒素雰囲気下、トリブチルホスフィン(1.1mL、44mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。シリカゲル(4g)を加え、および溶媒を減圧下で除去した。反応混合物を、Combiflash(R)(コンビフラッシュ)Rf(ヘキサン中のEtOAcの0-40%)を用いて精製し、および生成物を含む画分(TLC)をプールし、および蒸発させて赤茶色(reddish brown)固体としてo-ニトロフェニルセレニド誘導体の1.38g(93%)を供給した。TLC Rf=0.40(ヘキサン/EtOAc、2:1);LCMS(ESI):m/zを以下について算出C32H40N4O7Se+H+[M+H+]:673;検出値:673.2。
o-ニトロフェニルセレニド誘導体(1.38g、20mmol)のTHF(6mL)およびMeOH(40mL)での撹拌溶液に、0.8Mのaq.(水溶液)のNaIO4溶液(8mL、60mmol)を0℃で滴下により加えた。反応混合物を室温にし、および4時間撹拌した。エーテルを加え、および混合物を飽和NaHCO3溶液、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(3g)を添加し、および溶媒を減圧下で除去してシリカゲルプラグを供給し、これをCombiflash(R)Rf(ヘキサン中のEtOAcの0-5%)を用いて精製した。生成物を含む画分(TLC)をプールし、および蒸発させて、(R)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペント-4-エノアートを赤色半固体として(pent-4-enoateas red semisolid)提供した。TLC Rf=0.50(ヘキサン/EtOAc、2:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.45(s、9H、CH3×3)、1.50-1.60(m、2H、CH2)、1.80-2.10(m、6H、CH2×3)、2.60-2.70(d、2H、CH2)、3.70(s、6H、CH3×2)、4.20-4.35(m、1H、CH)、4.95-5.10(m、1H、CH)、5.15-5.20(m、1H、CH)、5.25-5.35(m、1H、CH)、5.85-6.05(m、1H、CH)、6.55-6.70(m、3H、Ar)、7.30-7.40(t、1H、Ar)、7.45-7.55(d、1H、NH)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C26H37N3O5[M+H+]:470;検出:470.2。
(R,E)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペント-4-エノアート:(R)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペント-4-エノアート(185mg、0.40mmol)の無水DMF(4mL)での溶液に、4-フルオロフェニルブロミド(0.08mL、0.80mmol)を加え、および5分間脱気した。アルゴン雰囲気下、Pd(OAc)2(8.5mg、0.04mmol)、P(o-トリル)3(23.5mg、0.08mmol)およびK2CO3(204mg、1.60mmol)を加え、および反応混合物を110℃で20時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、H2O(10mL)で希釈し、およびEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥させた。シリカゲル(300mg)を添加し、および溶媒を真空中で除去して、シリカゲルプラグを供給し、これをCombiflash(R)Rf(ヘキサン中0-30%のEtOAc)を用いて精製した。生成物を含有する画分(TLC)をプールし、および蒸発させて、(R,E)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペント-4-エノアートを赤色の油状物として(pent-4-enoateas red oil)提供した。TLC Rf=0.55(ヘキサン/EtOAc、2:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40(s、9H、CH3×3)、1.50-1.60(m、2H、CH2)、1.75-2.10(m、6H、CH2×3)、2.70-2.80(d、2H、CH2)、2.80(s、1.2H、DMF “CH3”)、2.90(s、1.2H、DMF “CH3”)、3.70(s、6H、CH3×2)、4.20-4.35(m、1H、CH)、5.10-5.20(m、1H、CH)、6.20-6.30(m、1H、CH)、6.55-6.70(m、4H、ArおよびCH)、6.90-7.05(m、2H、Ar)、7.30-7.40(m、3H、Ar)、7.45-7.55(d、1H、NH)、8.00(s、0.4H、DMF “CHO”)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C32H38FN3O5+H+[M+H+]:564;検出:564.0。
(R,E)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペント-4-エン酸:(R,E)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペント-4-エノアート(40mg、0.07mmol)のDCM(1mL)における溶液に、TFA(0.25mL、3.5mmol)を加え、および室温で2時間撹拌した。溶媒を真空除去し、およびCHCl3で希釈した。溶媒を除去して、(R,E)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル))ペント-4-エン酸を無色油状物として提供した。TLC Rf=0.25(CHCl3/MeOH、10:1);LCMS(ESI):m/zを以下について算出C28H30FN3O5[M+H+]:508、検出:508.0。
(R,E)-N-(5-(シクロブチルアミノ)-1-(4-フルオロフェニル)-5-オキソペンタ-1-エン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(R,E)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペント-4-エン酸(45mg、0.08mmol)およびシクロブチルアミン(16mg、0.2mmol)のACN(1mL)中の溶液に、無水NEt3(0.12mL、0.8mmol)、続いてTBTU(64mg、0.2mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(3mL)で希釈し、およびsat.(飽和)NaHCO3(2mL)で洗浄した。有機相を抽出し、シリカゲル(100mg)を添加し、およびCombiflash(R)Rf(ヘキサン中0-60%のEtOAc)を用いて精製し、および生成物を含む画分(TLC)をプールし、および蒸発させて、35mg(86%)の(R,E)-N-(5-(シクロブチルアミノ)-1-(4-フルオロフェニル)-5-オキソペンタ-1-エン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを白色粘着性固体として(3-carboxamideas a white sticky solid)供給した。TLC Rf=0.45(ヘキサン/EtOAc、2:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.45-2.05(m、12H、CH2×6)、2.20-2.40(m、2H、CH2)、2.70-2.85(m、2H、CH2)、3.70(s、6H、CH3×2)、4.20-4.45(m、3H、CH×3)、5.00-5.10(m、1H、CH)、6.25-6.50(m、2H、CHおよびNH)、6.50-6.60(m、1H、Ar)、6.60-6.70(m、2H、Ar)、6.90-7.00(m、2H、Ar)、7.25-7.40(m、3H、Ar)、7.45-7.60(d、1H、NH)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C32H37FN4O4[M+H+]:561;検出:561.2。
スキーム4。(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(4-フルオロフェニル)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
試薬および条件:(a)10%Pd/C、H2(バルーン)、EtOAc、rt(室温)、18h(18時間);(b)TFA、DCM、室温、2h;(c)シクロブチルアミン、TBTU、NEt3、ACN、室温、18h
(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペンタノアート:(R,E)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペント-4-エノアート(120mg、0.2mmol)のEtOAc(5mL)における溶液に、10%Pd/C(23mg、0.02mmol)を加え、およびrtで水素雰囲気(バルーン)下で18h撹拌した。反応混合物をCelite(R)(セライト)上でろ過し、EtOAc(15mL)で洗浄し、濃縮し、および乾燥して、120mg(99%)の(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペンタノアートを無色の油状物として(pentanoateas colorless oil)取得した。TLC Rf=0.50(ヘキサン/EtOAc、2:1);LCMS(ESI):m/zを以下について算出C32H40FN3O5[M+H+]:566、検出:566.1。
(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペンタン酸:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペンタノアート(115mg、0.2mmol)のDCM(3mL)での溶液に、TFA(0.50mL、7mmol)を加え、および室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、CHCl3で希釈した。溶媒を除去し、(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペンタン酸の98mg(95%)を無色油状物として提供した。TLC Rf=0.25(CHCl3/MeOH、10:1);LCMS(ESI):m/zを以下について算出C28H32FN3O5[M+H+]:510、検出:510.2。
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(4-フルオロフェニル)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(4-フルオロフェニル)ペンタン酸(50mg、0.1mmol)およびシクロブチルアミン(16mg、0.2mmol)のACN(1mL)での溶液に、無水Et3N(0.12mL、0.8mmol)、続いてTBTU(64mg、0.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(3mL)で希釈し、sat. NaHCO3(2mL)で洗浄した。有機相を抽出し、シリカゲル(100mg)を添加し、およびCombiflash(R)Rf(ヘキサン中0-60%のEtOAc)を用いて精製し、および生成物を含む画分(TLC)をプールし、および蒸発させて、30mg(54%)の(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(4-フルオロフェニル)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシアミドを白色粘着性固体として(3-carboxamideas a white sticky solid)供給した。TLC Rf=0.25(ヘキサン/EtOAc、2:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.45-2.10(m、14H、CH2×7)、2.10-2.25(m、2H、CH2)、2.45-2.60(m、2H、CH2)、2.60-2.80(m、2H、CH2)、3.70(s、6H、CH3×2)、4.20-4.45(m、3H、CH×3)、6.50-6.70(m、4H、ArおよびNH)、6.85-7.00(m、2H、Ar)、7.05-7.40(m、4H、ArおよびNH)。LCMS(ESI):m/zを以下について算出C32H39FN4O4[M+H+]:563;検出:563.1。
スキーム5:ヘテロ環の調製
試薬および条件:(a)オキサリルクロライド、DMF(1ドロップ)、DCM、(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート、Et3N、室温、2時間;(b)TFA、DCM、室温;MeOH、H2SO4、室温、15時間;(c)NH2NH2.H2O、EtOH、80℃、3時間;(d)CH(OMe)3、PTSA.H2O、85℃、2時間。
(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート:1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(0.31g、0.98mmol)のDCM(6ml)での溶液に、DMF(1ドロップ(1滴とも言う))およびオキサリルクロライド(塩化オキサリルとも言う)(0.11ml、1.28mmol)を加えた。溶液を室温で1時間撹拌し、濃縮乾固し、およびDCM(3ml)に溶解した。DCM溶液を、(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート(0.23g、0.90mmol)およびEt3N(0.42ml、2.7mmol)のDCM(5ml)での溶液に、室温で滴下により加え、および混合物を室温で2時間撹拌した。それをNaHCO3(sat.、10mL)により洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、および0-3%MeOHをDCM(1%NH3と共に)において使用して精製して、標記生成物(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート(0.30g)を白色泡状物として与えた。TLC Rf=0.35(DCM:MeOH 10:1);1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.45(s、3H)、1.50-1.70(m、6H)、1.70-2.20(m、10H)、2.30-2.80(m、8H)、3.71および3.73(sおよびs、合計6H)、4.15-4.40(m、1H)、4.30-4.60(m、1H)、6.62(d、2H、J=8.4Hz);6.66(s、1H)、7.36(t、1H J=8.5Hz)、7.66(d、1H、J=8.4Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C31H47N4O5[M+H+]:555、検出:555.3。
(S)-メチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート(1.73g、5.5mmol)のDCM(10mL)での溶液に、TFA(2mL、28mmol)を加え、および室温で2時間撹拌した。溶媒を除去して、粗製の(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン酸を黄色固体(2.1g)として提供し、それをそれ以上精製することなく次の反応のためにそのまま使用した;LC-MS(ESI):m/z:C27H39N4O5[M+H+]について算出:499、検出:499.5。MeOH(2ml)中の酸(120mg、0.24mmol)の溶液に、硫酸(conc.(濃)、0.20mL)を加え、および室温で15時間撹拌した。NaHCO3(sat.(飽和)、20mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で抽出し、乾燥し(Na2SO4)、および濃縮して、粗製の(S)-メチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート(0.11g)を無色の油状物として与え、それをさらに精製することなく次のためにそのまま使用した;m/zをLC-MS(ESI):C27H41N6O4[M+H+]について算出:513、検出:513.1。
(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(1-ヒドラジニル-1-オキソ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-メチル3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタノアート(0.11g)、NH2NH2.H2O(1.0ml)およびEtOH(3.0ml)の混合物を80℃で3時間加熱した。溶液を室温に冷却し、濃縮し、およびDCM(1%NH3を含む)において0-15%MeOHを用いて精製して、(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(1-ヒドラジニル-1-オキソ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(50mg)を無色物質として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-2.20(m、18H)、2.20-2.80(m、6H)、3.73(s、6H)、3.89(br s、2H)、4.15-4.30(m、1H)、4.30-4.50(m、1H)、6.62(d、2H、J=8.4Hz)、6.66(s、1H)、7.37(t、1H J=8.4Hz)、8.06(d、1H、J=7.4Hz)、8.37(br s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C28H41N4O5[M+H+]:513、検出:513.1
(S)-N-(1-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(1-ヒドラジニル-1-オキソ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(50mg、0.10mmol)のCH(OMe)3での溶液に、PTSA.H2O(25mg、0.13mmol)を加えた。混合物を85℃で2時間加熱し、室温に冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、およびNaHCO3(sat.、10mL)で洗浄した。EtOAc溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、およびDCM(1%NH3を有する)において0-15%MeOHを使用して精製して、標記生成物(S)-N-(1-(1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(30mg)を白色泡状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-2.20(m、18H)、2.20-2.80(m、4H)、3.15-3.50(m、2H)、3.73(s、6H)、4.15-4.30(m、1H)、4.30-4.50(m、1H)、6.62(d、2H、J=8.0Hz)、6.65(s、1H)、7.37(t、1H J=8.4Hz)、7.90(d、1H、J=8.4Hz)、8.36(s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C28H40N7O3[M+H+]:523、検出:523.2
試薬および条件:(a)アンモニウムカルボナート、Boc2O、ピリジン、ジオキサン、12時間;(b)DMF-DMA、120℃、2時間;NH2NH2.H2O、HOAc、90℃、2時間
(S)-N-(1-アミノ-1-オキソ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン酸(1.0g、1.8mmol)のピリジン(20ml)およびジオキサン(20ml)での溶液に、アンモニウムカルボナート(炭酸アンモニウムとも言う)(0.21g、2.7mmol)を、続いてBoc2O(0.47g、2.16mmol)を添加した。反応の進行をLC-MSによってモニターした。追加のアンモニウムカルボナートおよびBoc2O(それぞれ2当量)を1時間後に加えた。撹拌を12時間続け、および追加のアンモニウムカルボナートおよびBoc2O(それぞれ2当量)を添加した。1時間さらに撹拌した後、LC-MSは反応の完了を示した。混合物を濃縮乾固し、NaHCO3(sat.、20ml)でクエンチし、およびEtOAc(20ml)で抽出した。EtOAc溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、および0-15%MeOHをDCM(1%NH3と共に)にて使用して精製して、標記生成物(S)-N-(1-アミノ-1-オキソ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(0.64g)を白色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.50-2.20(m、16H)、2.20-2.80(m、8H)、3.15-3.50(m、2H)、3.72(s、6H)、4.15-4.30(m、1H)、4.30-4.50(m、1H)、5.37(br s、1H)、6.62(d、2H、J=8.4Hz)、6.65(s、1H)、7.18(br s、1H)、7.20-7.40(m、2H)、7.64(t、1H、J=7.0Hz)、8.13(d、1H、J=8.4Hz)、8.61(d、1H、J=4.0Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C27H40N5O4[M+H+]:498、検出:498.3
(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(1-アミノ-1-オキソ-5-(ピペリジン-1-イル)ペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(40mg、0.80mmol)のDMF-DMA(1ml)での溶液を120℃で2時間加熱した。溶液を濃縮乾固し、および残留物をHOAc(1.0ml)に溶解し、続いてNH2NH2.H2O(0.10ml)を加えた。得られる溶液を90℃で2時間加熱し、室温に冷却し、NaHCO3(sat.、20ml)でクエンチし、およびEtOAc(10ml)で抽出した。EtOAc溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、およびDCM(1%NH3を含む)での0-15%MeOHを用いて精製して、標記生成物(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(24mg)を白色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、16H)、2.30-2.80(m、6H)、3.20-3.40(m、2H)、3.72(s、6H)、4.15-4.30(m、1H)、4.50-4.70(m、1H)、6.62(d、2H、J=8.6Hz)、6.68(s、1H)、7.35(t、1H、J=7.5Hz)、7.91(s、1H)、8.20(d、1H、J=8.6Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C28H39N7O3[M+H+]:522、検出:522.3。
試薬および条件:(a)無水トリフルオロ酢酸(trifluoroacetic anhydride)、Et3N、DCM、室温、15時間;(b)Me3SnN3、トルエン、100℃、20時間;(c)P2S5、EtOH、80℃、17時間;エチル2-ブロモアセタート、酢酸、60-80℃、3時間
(S)-N-(1-シアノ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(4H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(50mg、0.10mmol)のDCM(1mL)の室温での溶液に、Et3N(56μL、0.40mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(56μL、0.40mmol)を加えた。溶液を室温で15時間撹拌した。LC-MS分析は反応の完了を示した。混合物をNaHCO3(sat.、10ml)でクエンチし、およびDCM(10ml)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、および0-10%MeOHをDCMにおいて使用して精製して、標記生成物(S)-N-(1-シアノ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(13mg)を黄色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-2.20(m、24H)、2.79(d、2H、J=6.1Hz)3.74および3.75(sおよびs、合計6H)、4.20-4.30(m、1H)、4.30-4.50(m、1H)、6.63(d、2H、J=8.2Hz);6.67(s、1H)、7.38(t、1H、J=8.4Hz)、7.98(br s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C27H38N5O3[M+H+]:480、検出:479.9。
(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(1H-テトラゾール-5-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(1-シアノ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(50mg)およびMe3SnN3(71mg)のトルエンでの混合物を100℃で20時間加熱した。本混合物を濃縮し、およびDCM(1%NH3を含む)において0-15%MeOHを用いて精製して、標記生成物(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(1H-テトラゾール-5-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(42mg)をオレンジ色の泡状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-2.20(m、24H)、3.29(d、2H、J=4.6Hz)3.73および3.74(sおよびs、合計6H)、4.20-4.40(m、1H)、4.50-4.70(m、1H)、6.62(d、2H、J=8.4Hz);6.67(s、1H)、7.37(t、2H、J=8.4Hz)、9.68(s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C27H39N8O3[M+H+]:523、検出:522.9。
(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(チアゾール-2-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(1-シアノ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(96mg、0.20mmol)、P2S5(90mg、0.40mmol)およびEtOH(2ml)の混合物を80℃で17時間加熱した。混合物を濃縮乾燥して、黄色固体を与えた。固体はDCMと共に粉砕し(triturate)、およびCelite(R)のショートパッド(short pad)を通してろ過した。ろ液を濃縮し、および60℃で1時間、70℃で1時間および80℃で1時間、酢酸(2ml)においてエチル2-ブロモアセタート(90μL、0.60mmol)で処理した。混合物を室温に冷却し、およびEtOAc(20ml)で希釈し、NaHCO3(20ml×2)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、およびDCM(0%NH3を含む)での0-15%MeOHを用いて精製し、(S)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-N-(4-(ピペリジン-1-イル)-1-(チアゾール-2-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(20mg)を黄色の油状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.00(m、14H)、2.30-2.60(m、6H)、3.30-3.50(m、2H)、3.40-3.70(m、2H)、3.73(s、6H)、4.20-4.35(m、1H)、4.50-4.70(m、1H)、6.62(d、2H、J=8.4Hz);6.67(s、1H)、7.22(d、1H、J=3.2Hz)、7.36(t、1H、J=8.4Hz)、7.70(d、1H、J=3.4Hz)、7.99(d、1H、J=5.8Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C29H40N5O3S[M+H+]:538、検出:537.8。
試薬および条件:(a)MeOH、H2SO4、75℃、18時間;(b)ヒドラジン一水和物、EtOH、85℃、8時間;(c)アミジン.HCl、KOtBu(THF中1.0M)、BuOH、120℃、4時間;(d)アンモニウムカルボナート、Boc2O、ピリジン、ジオキサン、12時間;(e)POCl3、イミダゾール、ピリジン、5℃、1時間;(f)P2S5、EtOH、85℃、室温、17時間;(g)トリフルオロアセチルヒドラジド、トルエン、110℃、4時間;1,2-ジクロロベンゼン、160℃、17時間。
(S)-メチル3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:(S)-3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸塩酸塩(0.50g)のMeOH(10ml)での溶液に、硫酸(conc.(濃)0.30ml)を添加した。本溶液を50℃で1時間、および75℃で18時間加熱した。本混合物をEtOAcで希釈し、およびNaHCO3で洗浄した。EtOAc層を乾燥させ(Na2SO4)、および濃縮して、粗製(S)-メチル3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(0.41g)を白色泡状物として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、14H)、2.30-2.80(m、8H)、3.67(s、3H)、4.20-4.40(m、1H)、4.40-4.60(m、1H)、6.68(s、1H)、7.20-7.60(m、5H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C26H34F2ClN4O3[M+H+]:523および525、検出:523.1および525.2。
(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-ヒドラジニル-1-オキソペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-メチル3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(0.40g)、ヒドラジン一水和物(1.0ml)およびEtOH(5ml)の混合物を85℃で4時間還流した。追加のヒドラジン一水和物(2.0ml)を加え、および90℃で4時間還流した。LC-MSは反応の完了を示した。混合物を濃縮乾固し、およびDCM(1%NH3を含む)において0-15%MeOHを用いて精製して、(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-ヒドラジニル-1-オキソペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(0.35g)を白色泡状物として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、14H)、2.30-2.80(m、8H)、4.20-4.50(m、2 H)、6.72(s、1H)、7.20-7.60(m、4H)、7.65(s、1H)、7.72(d、1H、J=8.4Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H34ClN6O2[M+H+]:523および525、検出:522.7および524.9。
(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-(5-メチル-4H-1,2,4トリアゾール-3-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-ヒドラジニル)-1-オキソペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(104mg、0.20mmol)、アミジン.HCl(58mg、0.60mmol)のBuOH(20ml)での懸濁物に、KOtBu(0.60ml、THF中1.0M、0.60mmol)を添加した。混合物を120℃で4時間加熱し、室温に冷却し、水(10ml)で希釈し、およびEA(10ml)で抽出した。抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、およびDCM(1%NH3を含む)において0-10%MeOHを用いて精製して、(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-(5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(90mg)を白色泡状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、14H)、2.41(s、3H)、2.42-2.80(m、6H)、3.05-3.20(m、2H)、4.20-4.40(m、1H)、4.50-4.70(m、1H)、6.73(s、1H)、7.26-7.60(m、4H)、7.80-7.95(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C27H35ClF2N7O[M+H+]:546および548、検出:545.7および547.9。
(S)-N-(1-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソペンタン-3-イル)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸塩酸塩のピリジン(40ml)およびジオキサン(40ml)での溶液に、Boc2O(0.60g、2.76mmol)を、続いてアンモニウムカルボナート(0.22g、2.76mmol)を添加した。反応の進行をLC-MSによってモニターした。追加のアンモニウムカルボナートおよびBoc2O(それぞれ2当量)を1時間後に加えた。撹拌を12時間続け、および追加のアンモニウムカルボナートおよびBoc2O(それぞれ2当量)を添加した。1時間さらに撹拌した後、LC-MSは反応の完了を示した。混合物を濃縮乾固し、NaHCO3(sat.、40ml)でクエンチし、およびEtOAc(40ml)で抽出した。EtOAc溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、およびDCM(1%NH3を有する)において0-15%MeOHを使用して精製して、表題生成物(S)-N-(1-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソペンタン-3-イル)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(1.30g)を白色泡状物として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、14H)、2.30-2.80(m、8H)、4.20-4.60(m、2H)、5.33(br s、1H)、6.50(br s、1H)、6.72(s、1H)、7.20-7.60(m、4H)、7.71(d、1H、J=9.0Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H33ClN5O2[M+H+]:508および510、検出:508.0および510.1。
(S)-5-(2-クロロフェニル)-N-(1-シアノ-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(1-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソペンタン-3-イル)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(0.80g、1.6mmol)およびイミダゾール(109mg、1.6mmol)のピリジン(15ml)の5℃での混合物に、POCl3(0.30ml、3.2mmol)を滴下で添加した。添加後、NaHCO3でクエンチする前に混合物を5℃で1時間撹拌し続け、およびEtOAcで抽出した。EtOAc溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、およびDCM(1%NH3を含む)において0-10%MeOHを用いて精製して、表題生成物(S)-5-(2-クロロフェニル)-N-(1-シアノ-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(0.80g)を褐色の油状物(ピリジンで汚染されている)として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.70-2.20(m、14H)、2.40-2.80(m、6H)、2.86(d、2H、J=5.0Hz)、4.20-4.50(m、2H)、6.74(s、1H)、7.20-7.60(m、5H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H31ClF2N5O[M+H+]:490および492、検出:489.9および492.2.
(S)-メチル3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタンイミドチオアート:(S)-5-(2-クロロフェニル)-N-(1-シアノ-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(0.80g、1.5mmol)、P2S5(1.0g、4.5mmol)およびEtOH(15ml)の混合物を85℃で17時間加熱した。それを室温に冷却し、EtOAcで希釈し、およびNaHCO3で洗浄した。EtOAc層を乾燥し(Na2SO4)、および濃縮して、黄色泡状物を与えた。
上記の黄色泡状物(0.53g、約1.0mmol)、K2CO3(0.55g、4.0mmol)およびアセトン(10ml)の混合物に、MeI(0.25ml、4.0mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間、水およびEAでクエンチする前に撹拌した。EtOAc層を分離し、乾燥し(Na2SO4)、および濃縮して、粗製(S)-メチル3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタンイミドチオアート(0.53g)を褐色の油状物として与えた。
(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-(5-(トリフルオロメチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-メチル3-(5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタンイミドチオアート(0.12g、0.24mmol)、トリフルオロアセチルヒドラジド(30mg、0.24mmol)およびトルエン(3ml)の混合物を110℃で4時間加熱した。LC-MSはほとんど進展を示さなかった。次に1,2-ジクロロベンゼンを加え、および混合物を160℃で17時間加熱した。それを室温に冷却し、濃縮乾固し、および精製して、(S)-5-(2-クロロフェニル)-1-シクロペンチル-N-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-(5-(トリフルオロメチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ブタン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(20mg)をオフホワイト色の泡状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、14H)、2.30-2.80(m、6H)、3.10-3.40(m、2H)、4.20-4.40(m、2H)、4.60-4.80(m、1H)、6.75(s、1H)、7.20-7.60(m、4H)、7.72(d、1H、J=8.4Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C27H32ClF5N7O[M+H+]:600および602、検出:599.9および602.0.
スキーム6:(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアートおよび(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアートの調製
(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアートの合成のための一般手順
ステップ1:ジフルオロピペリジン.HCl(1当量)の水(1mL/mmolのピペリジン)での溶液に、Na2CO3(1当量)を加え、および室温で10分間撹拌した。THF(2mL/mmolのピペリジン)を加え、および混合物を-15℃に冷却した。DBU(1%)を加え、次いでアクロレイン(90%、1当量)を続けた。添加後、混合物を-15℃で30分間撹拌し、およびTHFおよび水において化合物3-(ジフルオロピペリジン-1-イル)プロパナールをそのまま次のステップのために使用した。
ステップ2:t-ブチルジエチルホスホノアセタート(ジフルオロピペリジンに対し1.2当量)のTHF(1mL/ホスホノアセテートmmol)での溶液に、室温でKOtBu(1当量のジフルオロピペリジンに対して1.2当量)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、および次いで5℃に冷却した。次に、溶液3-(ジフルオロピペリジン-1-イル)プロパナールを添加し、および得られる混合物を緩徐に室温にまで温めた。混合物を水でクエンチする前に室温で2時間撹拌を続け、ヘキサン/EtOAcで抽出した(quenched with water extracted with hexanes/EtOAc)。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、およびHexanes(ヘキサン)において0-10%EtOAcを使用して精製して、化合物(E)-tert-ブチル5-(ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアートを与えた。
ステップ3:(S)-(N)-ベンジル-1-フェニルエチルアミン(1.5当量)の-75℃のTHF(2mL/mmolのアミン)での溶液に、n-BuLi(1.5当量)を緩徐に加えた。(E)-tert-ブチル5-(ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート(1当量)のTHFでの溶液(1ml/mmolのアミン)を滴下で添加する前に、撹拌を-75℃で30分間続けた。添加後、混合物を-75℃で3時間撹拌し続け、クエン酸でクエンチし、およびヘキサンで抽出した。抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、およびHexanes(ヘキサン)において0-10%EtOAcを使用して精製して、(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアートを与えた。
ステップ4:(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(1当量)、Pd/C(炭素上で10%、質量によって0.3当量)およびMeOH(50ml/gのアミン)を、LC-MS分析によって反応の完了がモニターされるまで、Parr-Shaker(パー-シェーカー)を用いて室温にて3日間、H2(50psi)下で水素化した。次いで、混合物をセライト(celited)でクエンチし、Celite(R)のショートパッドを通してろ過し、濃縮して、粗製の(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアートを与えた。
(E)-tert-ブチル5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート:上記の一般手順(ステップ1および2)を用い、3,3-ジフルオロピピリジン.HCl(3,3-difluoropipiridine.HCl)(4.36 g、27.7mmol)を使用して、Hexanes(ヘキサン)において0-10%のEtOAcを使用するカラム精製の後、(E)-tert-ブチル5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート(1.96g)を無色油状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.57(s、9H)、1.60-2.00(m、4H)、2.30-2.80(m、8H)、5.78(m、1H)、6.82(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C14H26NO2[M+H+]:240、検出:240.1。
(E)-tert-ブチル5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート:上記の一般手順(ステップ1および2)を用い、4,4-ジフルオロピピリジン.HCl(5.0g、31.7mmol)を用いて、Hexanes(ヘキサン)において0-10%のEtOAcを用いるカラム精製後、(E)-tert-ブチル5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート(3.59g)を白色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.50(s、9H)、1.80-2.20(m、4H)、2.30-2.60(m、8H)、5.78(m、1H)、6.82(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C14H24F2NO2[M+H+]:276、検出:275.8。
(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:上述した一般的手順(ステップ3)を使用し、(E)-tert-ブチル5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート(1.96g、7.1mmol)を用いて、Hexanes(ヘキサン)において0-10%EtOAcを用いるカラム精製後に、(S)-tert-ブチル3-(ベンジル(S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(1.87g)を白色固体として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.35(d、3H、J=7.4Hz)、1.45(s、9H)、1.50-2.00(m、8H)、2.30-2.80(m、6H)、3.30-3.40(m、1H)、3.48(d、1H、J=15.0Hz)、3.70-3.90(m、2H)、7.15-7.45(m、10H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C29H41F2N2O2[M+H+]:487、検出:486.7。
(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:上述した一般的手順(ステップ3)を用い、(E)-tert-ブチル5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペント-2-エノアート(4.0g、19.1mmol)を使用して、Hexanes(ヘキサン)において0-10%EtOAcを用いるカラム精製後に、(S)-tert-ブチル3-(ベンジル(S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(3.78g)を無色油状物として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.34(d、3H、J=7.0Hz)、1.42(s、9H)、1.40-1.60(m、2H)、1.80-2.10(m、6H)、2.30-2.70(m、6H)、3.30-3.40(m、1H)、3.48(d、1H、J=15.0Hz)、3.70-3.90(m、2H)、7.15-7.45(m、10H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C29H41F2N2O2[M+H+]:487、検出:486.6
(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:上記一般的手順(ステップ4)を使用し、(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(1.9g、3.9mmol)を用いて、粗製の(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(1.29g)を白色泡状物として与え、1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.43(s、9H)、1.70-2.40(m、8H)、2.60-3.20(m、7H)、3.60-3.80(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C14H28F2N2O2[M+H+]:293、検出:292.8であった。
(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:上記一般的手順(ステップ4)を使用し、(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(9.3g、19.1mmol)を用いて、粗製の(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(5.5g)を白色固体として与えた;δ1.45(s、9H)、1.70-2.40(m、8H)、2.50-3.20(m、7H)、3.60-3.80(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C14H28F2N2O2[M+H+]:293、検出:292.8。
スキーム7:(S)-1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-N-(5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソ-1-(チアゾール-2-イルアミノ)ペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
試薬および条件:(a)TBTU、Et3N、MeCN、室温、15時間;(b)TFA、DCM、室温、2時間;(c)2-アミノチオゾール(2-aminothiozole)、TBTU、Et3N、DMF、室温、15時間
(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(70mg、0.24mmol)、(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(58mg、0.20mmol)、Et3N(81μl、0.80mmol)およびTBTU(96mg、0.30mmol)のMeCN(4ml)での混合物を、室温で15時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、およびNaHCO3で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、およびEtOAc/Hexを用いて精製して、(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(50mg)を無色油状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.44(s、9H)、1.60-2.20(m、15H)、2.10-2.80(m、10H)、4.00-4.20(m、1H)、4.30-4.50(m、1H)、6.67(s、1H)、7.19(d、1H、J=6.2Hz)、7.30-7.60(m、3H)、7.60-7.80(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C31H43F4N4O3[M+H+]:595、検出:594.9
(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(50mg、0.096mmol)のDCM(2mL)での溶液に、TFA(0.5mL)を加え、および室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、およびCHCl3で希釈した。溶媒を除去して、(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸(38mg)を白色固体として提供した;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、18H)、2.40-2.80(m、7H)、4.00-4.20(m、1H)、4.30-4.50(m、1H)、6.67(s、1H)、7.19(d、1H、J=7.6Hz)、7.40-7.80(m、3H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C27H35F4N4O3[M+H+]:539、検出:538.7。
(S)-1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-N-(5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソ-1-(チアゾール-2-イルアミノ)ペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸(35mg、0.065mmol)、2-アミノチアゾール(13mg、0.13mmol)、Et3N(36μL、0.26mmol)およびTBTU(42mg、0.13mmol)のDMF(1ml)での混合物を室温で15時間撹拌した。本混合物をEtOAcで希釈し、および水で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、およびヘキサンにおいて0-100%EtOAcを使用して精製して、望ましい生成物(S)-1-シクロペンチル-5-(2-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-N-(5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソ-1-(チアゾール-2-イルアミノ)ペンタン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(18mg)を白色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.20(m、18H)、2.40-2.80(m、7H)、4.00-4.20(m、1H)、4.40-4.60(m、1H)、6.70(s、1H)、6.97(d、1H、J=3.8Hz)、7.19(d、1H、J=6.6Hz)、7.40-7.60(m、3H)、7.67(d、1H、J=6.6Hz)、7.81(d、1H、J=8.0Hz)、11.5(br s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C30H37F4N6O2S[M+H+]:621、検出:620.9。
スキーム8:(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(シクロペンチル(メチル)アミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの調製
試薬および条件:(a)シクロブチルアミン、EtOH、90℃、24時間;(b)Dess-Martin Reagent(デス・マーチン試薬)、DCM、室温、0.5時間;(c)N-メチルシクロペンタンアミン、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、MeOH、室温、3時間
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-ヒドロキシ-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシペンタノアート(0.15g)、シクロブチルアミン(0.50ml)およびEtOH(1mL)の混合物を、密閉管において90℃で24時間加熱した。本混合物を濃縮し、およびヘキサンにおいてEtOAc(0-25%)を用いて精製して、(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-ヒドロキシ-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(97mg)を白色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ0.80-0.95(m、2H)、1.40-2.70(m、16H)、3.60-3.80(m、2H)、4.04-4.20(m、1H)、4.20-4.45(m、1H)、4.50-4.70(m、1H)、6.18(br s、1H)、6.73(s、1H)、7.25-7.40(m、1H)、7.50-7.70(m、2H)、7.70-7.90(m、1H)、7.98(br s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H32F3N4O3[M+H+]:493、検出:493.1。
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-1,5-ジオキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-ヒドロキシ-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(90mg、0.18mmol)のDCM(2mL)での溶液に、Dess-Martin Reagent(デス・マーチン試薬)(153mg、0.36mmol)を加えた。混合物を室温で、それをチオ硫酸ナトリウム(10%)およびNaHCO3でクエンチする前に0.5時間撹拌した。混合物をDCMで抽出し、および抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、およびヘキサンにおいてEtOAc(0-20%)を使用し精製して、(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-1,5-ジオキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(32mg)を白色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.29(t、2H、J=7.0Hz)、1.40-2.70(m、15H)、2.90-3.10(m、1H)、4.04-4.20(m、1H)、4.50-4.6(m、1H)、4.65-4.90(m、1H)、5.28(br s、1H)、6.73(s、1H)、6.84(d、1H、J=7.8Hz)、7.25-7.40(m、1H)、7.50-7.70(m、2H)、7.70-7.85(m、1H)、9.81(s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H30F3N4O3[M+H+]:491、検出:490.6。
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(シクロペンチル(メチル)アミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
粗製のアルデヒド、(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-1,5-ジオキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(74mg、0.150mmol)およびN-メチルシクロペンタンアミン(30mg、0.300mmol)のMeOH(4mL)での混合物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(19mg、0.300mmol)を加えた。得られる混合物を、LC-MS分析による反応の完了まで、室温で1-3時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、およびDCM(1%NH3を含む)においてMeOHを用いて精製して、(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(シクロペンチル(メチル)アミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(23mg)を無色油状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.90(m、31H)、4.04-4.20(m、1H)、4.20-4.50(m、2H)、6.74(s、1H)、7.03(br s、1H)、7.14(br s、1H)、7.25-7.40(m、1H)、7.50-7.70(m、2H)、7.70-7.90(m、1H)、8.56(br s、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C31H43F3N5O2[M+H+]:574、検出:573.9。
スキーム9:(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(オキセタン-3-カルボキサミド)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの調製
試薬および条件:(a)Zn(N3)2.Py2、PPh3、トルエン、DIAD、室温、20時間;(b)TFA、DCM、室温、2時間;シクロブチルアミン、CH3CN、Et3N、TBTU、室温、18時間;(c)H2、10%Pd/C、EtOH、室温、17時間;(d)3-オキセタンカルボン酸(oxetanecarboxylic acid)、CH3CN、Et3N、TBTU、室温、18時間
Zn(N3)2Py2の調製:水(6mL)においてZn(NO3)2(3.57g、12mmol)の溶液に、アジ化ナトリウム(0.78g、12.0mmol)の水(6mL)での溶液を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、および50℃に加熱し、次いでピリジン(2.0mL、24.7mmol)を滴下で添加することを続けた。添加後、油浴を除去し、および撹拌を1時間続けて、混濁した混合物を与えた。懸濁物をろ過し、冷水(5mL)で洗浄し、および風乾して、標記化合物(1.3g)を白色固体として与えた。
(S)-tert-ブチル5-アジド-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタノアート:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシペンタノアート(2.5g、5.0mmol)、Zn(N3)2.Py2(1.15g、3.75mmol)、PPh3(2.62g、10.0mmol)およびトルエン(50mL)の混合物に、DIAD(2.0mL、10mmol)を滴下して加え、および室温で20時間撹拌した。混合物をろ過し、EtOAcでリンスし、およびろ液を濃縮し、およびヘキサンにおいてEtOAc(0-40%)を使用して精製して、(S)-tert-ブチル5-アジド-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタノアート(2.04g)を白色の半固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.46(s、9H)、1.50-1.60(m、2H)、1.80-2.10(m、8H)、2.55-2.65(m、2H)、3.45(t、2H、J=7.1Hz)、4.40-4.60(m、1H)、4.85-5.05(m、1H)、6.31(br s、1H)、6.76(s、1H)、7.28-7.40(m、2H)、7.50-7.70(m、2H)、7.70-7.90(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H32F3N6O3[M+H+]:521、検出:520.9。
(S)-tert-N-(5-アジド-1-(シクロブチルアミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-(5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-tert-ブチル5-アジド-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタノアート(99mg、0.190mmol)のDCM(2mL)での溶液に、TFA(0.15mL、1.90mmol)を加え、および室温で2時間撹拌した。溶媒を除去して、粗製の(S)-5-アジド-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタン酸(100mg)を黄色油状物として提供し、それはさらなる精製なしにそのまま次の反応に使用した。
(S)-5-アジド-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタン酸(100mg、0.215mmol)およびシクロブチルアミン(30mg、0.430mmol)のACN(1mL)での溶液に、無水NEt3(0.090mL、0.645mmol)を加え、次いでTBTU(138mg、0.430mmol)を続けた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、およびsat. NaHCO3(5mL)で洗浄した。有機相を抽出し、シリカゲル(100mg)を添加し、およびCombiflash(R)Rf(EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、および生成物を含有する画分をプールし(TLC)、および蒸発させて、35mgの(S)-N-(5-アジド-1-(シクロブチルアミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを白色泡状物として供給した;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.40(m、16H)、2.55-2.65(m、2H)、3.44(t、2H、J=7.6Hz)、4.10-4.50(m、3H)、6.64(br s、1H)、6.75(s、1H)、7.28-7.40(m、2H)、7.50-7.70(m、2H)、7.70-7.90(m、1H);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H30F3N7O2[M+H+]:518、検出:518.2。
(S)-N-(5-アミノ-1-(シクロブチルアミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(5-アジド-1-(シクロブチルアミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(35mg)のPd/C(10%、7mg)およびEtOH(3mL)の混合物を、水素バルーン下で17時間撹拌した。LC-MSは還元の完了を示した。次に、混合物をCelite(R)のショートパッドを通してろ過し、およびろ液を濃縮して、粗製の(S)-N-(5-アミノ-1-(シクロブチルアミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを無色油状物(30mg)として(3-carboxamideas a colorless oil (30mg))与えた。LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C25H33F3N5O2[M+H+]:492、検出:492.2。
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(オキセタン-3-カルボキサミド)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-N-(5-アミノ-1-(シクロブチルアミノ)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(30mg、0.061mmol)および3-オキセタンカルボン酸(13mg、0.122mmol)のACN(2mL)での溶液に、無水NEt3(0.018mL、0.183mmol)、続いてTBTU(39mg、0.122mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、および飽和NaHCO3(5mL)で洗浄した。有機相を抽出し、シリカゲル(100mg)を添加し、およびCombiflash(R)Rf(EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、および生成物(TLC)を含む画分をプールし、および蒸発させて、(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(オキセタン-3-カルボキサミド)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(6mg)を白色固体として供給した;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ1.40-2.80(m、19H)、3.60-3.90(m、2H)、4.10-4.50(m、3H)、4.70-5.00(m、4H)。6.32(br s、1H)、6.71(s、1H)、7.18(br s、1H)、7.28-7.40(m、1H)、7.50-7.70(m、2H)、7.70-7.90(m、1H)、8.15(d、1H、J=8.8Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C29H37F3N5O4[M+H+]:576、検出:576.2。
スキーム10:(S)-1-シクロペンチル-N-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソ-1-スルファモイルブタン-2-イル)-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの調製
試薬および条件:(a)イソブチルクロロホルマート(クロロギ酸イソブチルとも言う)、N-メチルモルホリン、DME、-15℃、1時間;NaBH4、H2O;(b)ヨウ素、PPh3、イミダゾール、DCM、0℃ないしRT(室温)、18時間;(c)チオ酢酸カリウム、DMF、rt(室温)、15時間;(d)30%w/wのH2O2soln(溶液)、ギ酸、室温、18時間;(e)SOCl2、DMF(3滴)、室温、3日、40℃、1.5時間;(f)水酸化アンモニウム溶液、THF、2分;(g)AcOH、100℃、15時間;(h)HATU、HOAt、3,3-ジフルオロピペリジン塩酸塩、i-PrNEt2、DMF、0℃、室温、3日間;(i)Et2NH、CH3CN、室温、1.5時間;HATU、HOAt、i-PrNEt2、DMF、室温、2時間
(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-ヒドロキシブタノアート:
N-メチルモルホリン(4.46mL、40.6mmol、1.00当量)を、(S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-メトキシ-4-オキソブタン酸のDME(81mL)での溶液に、-15℃で加えた。次に、イソブチルクロロホルマート(5.27mL、40.6mmol、1.00当量)を滴下で加えた。反応混合物を同じ温度で1時間撹拌した。溶液をフリット上でろ過し、およびろ液を-15℃に戻して冷却した。水(20mL)での水素化ホウ素ナトリウム(2.30g、60.9mmol、1.50当量)の溶液を添加した。この添加の直後に、水800mLを添加した(白色沈殿物が形成された)。溶液をろ過し、固体を粉砕して微粉体とし、および減圧下で乾燥して、9.13g(63%)の表題化合物を白色固体として提供し、対応するラクトン化生成物の一部と共に混合した。m/z(M+H)+=356.1;RT=1.51分;純度=65%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水での10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-ヨードブタノアート(iodobutanoate):ヨード(ヨウ素とも言う)(5.46g、21.5mmol、1.00当量)を、トリフェニルホスフィン(5.65g、21.5mmol、1.00当量)およびイミダゾール(1.76g、25.8mmol、1.20当量)のDCM(86mL)での溶液に0℃で加えた。反応混合物を同じ温度で20分間撹拌し、およびアルコールを加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。Na2S2O3の水性飽和溶液を加え、および混合物を10分間撹拌し、および酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(5ないし30%)を用いたシリカゲル(乾式充填)でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物の1.27g(13%)を白色固体として、および表題化合物と不純物の混合物(LCMS比=58:42)の4.0gを提供した。純粋な化合物:m/z(M+H)+=466.0;RT=1.86分;純度=94%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル、1H NMR(500MHz、DMSO)δ2.57-2.53(m、1H)、2.64(dd、J=15.8、5.3Hz、1H)、3.27(dd、J=10.0、6.9Hz、1H)、3.37(dd、J=10.1、5.2Hz、1H)、3.58(s、3H)、3.90-3.81(m、1H)、4.23(t、J=6.9Hz、1H)、4.37-4.27(m、2H)、7.33(td、J=7.5、1.1Hz、2H)、7.42(t、J=7.4Hz、2H)、7.58(d、J=7.8Hz、1H)、7.70(d、J=7.5Hz、2H)、7.89(d、J=7.5Hz、2H)。
(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(アセチルチオ)ブタンノアート:チオ酢酸カリウム(393mg、3.44mmol、2.00当量)を、(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-ヨードブタノアートのDMF(6.9mL)での溶液に加えた。反応混合物を15時間撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を、続いて酢酸エチルを加えた。これらの相を分離し、および有機層をNaHCO3飽和水溶液(sat’d aq. NaHCO3)で2回洗浄し、および硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(5ないし40%)を用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、555mg(78%)の表題化合物を白色固体として提供した。m/z(M+H)+=414.1;RT=1.76分;純度=99.3%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル、1H NMR(500MHz、DMSO)δ2.32(s、3H)、2.54-2.52(m、2H)、2.90(dd、J=13.5、7.7Hz、1H)、3.10(dd、J=13.5、5.5Hz、1H)、3.57(s、3H)、3.96-3.89(m、1H)、4.21(t、J=7.0Hz、1H)、4.32-4.27(m、2H)、7.33(td、J=7.4、1.1Hz、2H)、7.45-7.39(m、3H)、7.67(d、J=7.4Hz、2H)、7.89(d、J=7.5Hz、2H)。
(S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-メトキシ-4-オキソブタン-1-スルホン酸:
過酸化水素の水(1.3mL)での30%w/w溶液を0℃でギ酸(5.0mL)に添加した。反応混合物をその温度で1時間撹拌した。(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(アセチルチオ)ブタノアートのギ酸(4.0mL)での懸濁物を添加した。反応混合物を室温で18時間(at rt 18)撹拌した。溶媒を蒸発させ、および次いで粗生成物をトルエンおよびDCM/トルエンの混合物と共蒸発させて554mg(98%)の表題化合物をペールオレンジ色(淡橙色とも言う)固体として提供した。m/z(M+H)+=420.1;RT=1.31分;純度=87.7%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル、1H NMR(500MHz、DMSO)δ2.54-2.51(m、1H)、2.65-2.59(m、1H)、2.71-2.65(m、1H)、3.06(dd、J=15.8、5.0Hz、1H)、3.55(s、3H)、4.13-4.08(m、1H)、4.28-4.18(m、3H)、7.19-7.12(m、1H)、7.27-7.22(m、1H)、7.32(t、J=7.4Hz、2H)、7.41(dd、J=7.4、6.5Hz、2H)、7.66(d、J=7.5Hz、2H)、7.88(d、J=7.5Hz、2H)。
(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(クロロスルホニル)ブタノアート:
塩化チオニル(1.4mL、20mmol、15当量)を、DMFの3滴を含め、(S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-メトキシ-4-オキソブタン-1-スルホン酸(554mg、1.32mmol、1.00当量)に加えた。反応混合物を室温で3日間撹拌し、および40℃で1.5時間加熱した。揮発性物質を蒸発させ、および混合物をDCMで2回共蒸発させて、550mg(95%)の表題化合物をダークオレンジ色(暗橙色とも言う)の固体として提供した。m/z(M+H)+=438.1;RT=1.77分;純度=94.8%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ2.68(dd、J=13.4、4.5Hz、1H)、2.54-2.48(m、J=7.7Hz、1H)、2.62(dd、J=13.8、7.8Hz、1H)、3.06(dd、J=15.7、5.0Hz、1H)、3.55(s、3H)、4.15-4.07(m、1H)、4.27-4.18(m、3H)、7.26(d、J=7.9Hz、1H)、7.32(t、J=7.5Hz、2H)、7.41(t、J=7.4Hz、2H)、7.66(d、J=7.0Hz、2H)、7.88(d、J=7.5Hz、2H)。
(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-スルファモイルブタノアート:水酸化アンモニウム(ammonium hydroxyde)濃水溶液(0.22mL、3.1mmol、5.0当量)を、(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(クロロスルホニル)ブタノアート(275mg、0.628mmol、1.00当量)のTHF(3.1mL)での溶液に添加した。反応混合物を2分間撹拌し、および溶媒を蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(5ないし60%)を用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、140mg(53%)の表題化合物を淡橙色固体として提供した。m/z(M+H)+=419.1;RT=1.52分;純度=>95%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ2.64-2.58(m、1H)、2.80(dd、J=15.8、4.7Hz、1H)、3.18(dd、J=14.0、6.9Hz、1H)、3.25(dd、J=14.0、6.0Hz、1H)、3.58(s、3H)、4.31-4.19(m、4H)、6.92(s、2H)、7.32(t、J=7.5Hz、2H)、7.42(t、J=7.3Hz、2H)、7.49(d、J=8.2Hz、1H)、7.67(d、J=7.4Hz、2H)、7.89(d、J=7.5Hz、2H)。
(S)-3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-スルファモイルブタン酸:HCl(濃、1.1mL)を、(I)-メチル3-(((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-スルファモイルブタノアート(140mg、0.335mmol、1.00当量)のAcOH(11mL)での溶液に加えた。反応混合物を100℃で15時間加熱した。反応混合物を70mLの水において注ぎ、および酢酸エチルを加えた。これらの相を分離し、および有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、および蒸発させた。粗製の混合物をジオキサンおよびDCMと共蒸発させて、122mg(90%)の表題化合物をペールイエロー(淡黄色とも言う)の固体として提供した。m/z(M+H)+=405.2;RT=1.45分;純度=96.6%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(S)-(9H-フルオレン-9-イル)メチル(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソ-1-スルファモイルブタン-2-イル)カルバマート:HATU(126mg、0.332mmol、1.10当量)を、(I)-3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-スルファモイルブタン酸(122mg、0.302mmol、1.00当量)、HOAt(41mg、0.30mmol、1.0当量)、3,3-ジフルオロピペリジン塩酸塩(95mg、0.60mmol、2.0当量)およびジイソプロピルエチルアミン(0.16mL、0.91mmol、3.0当量)のDMF(1.2mL)での溶液に0℃で加えた。反応物(reaction)を室温で3日間撹拌した。水を加え、次いで酢酸エチルを続けた。相を分離し、および有機層をsatd. aq. NaHCO3(3×)で洗浄し、および硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、DCMでのMeOHの溶液(0ないし5%)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、136mg(89%)の表題化合物を淡橙色固体として提供した。m/z(M+H)+=508.2;RT=1.65分;純度=97.2%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.62-1.53(m、1H)、1.70-1.63(m、1H)、2.09-1.98(m、3H)、2.09-1.98(m、3H)、2.77-2.70(m、1H)、3.30-3.18(m、J=7.1Hz、3H)、3.46-3.42(m、1H)、3.82-3.71(m、2H)、4.24-4.18(m、1H)、4.32-4.26(m、3H)、6.88(d、J=5.5Hz、2H)、7.35-7.30(m、3H)、7.41(t、J=7.2Hz、2H)、7.68(d、J=7.5Hz、2H)、7.89(d、J=7.5Hz、2H)、.
(S)-1-シクロペンチル-N-(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソ-1-スルファモイルブタン-2-イル)-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:ジエチルアミン(0.28mL、2.7mmol、10当量)を、(S)-(9H-フルオレン-9-イル)メチル(4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソ-1-スルファモイルブタン-2-イル)カルバマート(135mg、0.266mmol、1.00当量)のアセトニトリル(2.7mL)での溶液に加えた。反応物を1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、および粗混合物をDCMで2回共蒸発させて、118mgの粗製のアミン(仮想的な定量的収率を考慮して64%w/w)を提供し、それをそのまま使用した。HATU(16mg、0.041mmol、1.1当量)を、1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(12mg、0.037mmol)、HOAt(5.0mg、0.037mmol、1.0当量)およびジイソプロピルエチルアミン(19μL、0.11mmol、3.0当量)のDMF(0.2mL)での溶液に加えた。粗製のアミン(16mg、0.037mmol、1.0当量、64%w/w)のDMF(0.17mL)での懸濁物を添加した。反応混合物を2時間撹拌した。反応物をC-18カラムの上に置き、およびMeCNの水での溶液(10mMのギ酸アンモニウムを含有、pH=3.8)(5ないし65%)を用いて逆相クロマトグラフィーにより精製した。画分を合わせ、および凍結乾燥して10mgの表題化合物を与え、それをMeCNの水での溶液(10mMのギ酸アンモニウムを含有、pH=3.8)(45ないし65%)を用いてセミ分取HPLC-MS(semi-prep HPLC-MS)(カラムXBridge(Xブリッジ)(30×50)によってさらに精製した。画分を合わせ、および凍結乾燥して、2.2mg(10%)の表題化合物を提供した。m/z(M+H)+=592.3;RT=1.76分;純度=>99%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ8.10および8.05(d、J=8.6Hz、1H、NH、回転異性体)、1.64-1.45(m、4H)、1.73-1.65(m、1H)、2.10-1.76(m、10H)、2.22-2.12(m、2H)、2.84-2.73(m、1H)、3.02-2.88(m、1H)、3.28-3.23(m、4H)、3.60-3.37(m、3H)、3.91-3.68(m、3H)、4.20(クイント、J=7.4Hz、1H)、4.70-4.65(m、1H)、6.63(s、1H)、7.57-7.51(m、2H)、7.76(t、J=7.6Hz、1H)、7.82(t、J=7.4Hz、1H)、7.93(d、J=8.0Hz、1H)。
スキーム11:(S)-N-(1-(N-シクロブチルスルファモイル)-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの調製
試薬および条件:(a)シクロブチルアミン、THF、室温、10分;(b)HCl、AcOH、H2O、100℃;(c)3,3-ジフルオロピペリジン塩酸塩、i-PrNEt2、DMF、0℃、室温、3日;(d)Et2NH、CH3CN、1.5時間(e)1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、HATU、HOAt、i-PrNEt2、DMF、室温、2時間
(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(N-シクロブチルスルファモイル)ブタノアート:シクロブチルアミン(0.13mL、1.6mmol、2.5当量)を、(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(クロロスルホニル)ブタノアート(275mg、0.628mmol)のTHF(3.1mL)での溶液に添加した。反応混合物を10分間撹拌し、および溶媒を蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(5ないし60%)を用いるシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、159mg(54%)の標記化合物をオレンジ色の粘性油状物として提供した。m/z(M+H)+=473.1;RT=1.72分;純度=>95%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.59-1.48(m、2H)、1.95-1.84(m、2H)、2.20-2.11(m、2H)、2.58(dd、J=15.7、8.7Hz、1H)、2.76(dd、J=15.7、4.9Hz、1H)、3.10(dd、J=14.2、6.5Hz、1H)、3.16(dd、J=14.1、6.3Hz、1H)、3.58(s、3H)、3.70(six、J=8.4Hz、1H)、4.25-4.18(m、2H)、4.34-4.26(m、2H)、7.34-7.30(m、2H)、7.41(t、J=7.4Hz、2H)、7.46(d、J=8.1Hz、1H)、7.54(d、J=8.7Hz、1H)、7.68(d、J=7.5Hz、2H)、7.89(d、J=7.5Hz、2H)。
(S)-3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(N-シクロブチルスルファモイル)ブタン酸
HCl(濃、0.84mL)を、(S)-メチル3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(N-シクロブチルスルファモイル)ブタノアート(140mg、0.335mmol、1.00当量)のAcOH(8.4mL)での溶液に加えた。反応混合物を100℃で15時間加熱した。反応混合物を70mLの水に注ぎ、および酢酸エチルを加えた。これらの相を分け、および有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、および蒸発させた。粗製の混合物をジオキサンおよびDCMと一緒に共蒸発させて、81mg(70%)の表題化合物を淡褐色固体とし提供した。m/z(M+H)+=459.2;RT=1.64分;純度=98.1%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(S)-(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1-(N-シクロブチルスルファモイル)-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソブタン-2-イル)カルバマート:HATU(74mg、0.19mmol、1.10当量)を、(S)-3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-4-(N-シクロブチルスルファモイル)ブタン酸(81mg、0.18mmol、1.0当量)、HOAt(24mg、0.18mmol、1.0当量)、3,3-ジフルオロピペリジン塩酸塩(56mg、0.35mmol、2.0当量)およびジイソプロピルエチルアミン(92μL、0.53mmol、3.0当量)のDMF(0.7mL)での溶液に0℃で加えた。反応物を室温で3日間撹拌した。水を加え、次いで酢酸エチルを続けた。相を分離し、および有機層をaq. satd. NaHCO3(3×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、MeOHのDCMでの溶液(1ないし2%)を用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、73mg(74%)の表題化合物を淡橙色固体として提供した。m/z(M+H)+=562.3;RT=1.84分;純度=99.2%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.59-1.48(m、3H)、1.70-1.63(m、2H)、1.94-1.85(m、2H)、2.10-1.99(m、3H)、2.19-2.10(m、2H)、2.74-2.66(m、1H)、3.18-3.12(m、1H)、3.47-3.41(m、1H)、3.83-3.65(m、4H)、4.25-4.19(m、2H)、4.31-4.27(m、2H)、7.32(t、J=7.5Hz、2H)、7.41(t、J=7.1Hz、2H)、7.51-7.47(m、1H)、7.68(d、J=6.9Hz、2H)、7.89(d、J=7.6Hz、2H)。
(S)-N-(1-(N-シクロブチルスルファモイル)-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:ジエチルアミン(0.13mL、1.3mmol、10当量)を、(S)-(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1-(N-シクロブチルスルファモイル)-4-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-4-オキソブタン-2-イル)カルバマート(73mg、0.13mmol、1.0当量)のアセトニトリル(1.3mL)での溶液に加えた。反応物を1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、および粗製の混合物をDCMで2回共蒸発させて、68mgの粗アミン(仮想的な定量的収率を考慮して65%w/w)を提供し、それをそのまま使用した。HATU(17mg、0.046mmol、1.1当量)を、1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(14mg、0.042mmol)、HOAt(5.7mg、0.042mmol、1.0当量)およびジイソプロピルエチルアミン(22μL、0.13mmol、3.0当量)のDMF(0.22mL)での溶液に加えた。粗アミン(22mg、0.042mmol、1.0当量、65%w/w)のDMF(0.20mL)での懸濁物を添加した。反応混合物を2時間撹拌した。水を加え、次いで酢酸エチルを続けた。これらの相を分離し、および有機層を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液により2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、MeCNの水での溶液(10mMのギ酸アンモニウムを含む、pH=3.8)(55ないし75%)を用いてセミ分取HPLC-MS(カラムX-Bridge 30×50)によって精製した。純粋な画分を合わせ、および凍結乾燥して6.7mg(25%)の表題化合物を提供した。m/z(M+H)+=646.3;RT=1.93分;純度=>99%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ8.15および8.11(d、J=8.4Hz、1H、NH、回転異性体)、1.64-1.47(m、2H)、1.73-1.65(m、1H)、1.98-1.75(m、4H)、2.11-1.99(m、2H)、2.89-2.77(m、1H)、3.04-2.92(m、1H)、3.40-3.34(m、4H)、3.61-3.42(m、3H)、3.91-3.70(m、2H)、4.20(クイント、J=7.2Hz、1H)、4.77-4.68(m、1H)、6.62(s、1H)、6.99-6.94(m、2H)、7.54(d、J=7.8Hz、1H)、7.76(t、J=7.7Hz、1H)、7.82(t、J=7.5Hz、1H)、7.93(d、J=7.5Hz、1H)。
スキーム12:(R)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタン酸の調製
試薬および条件:(a)クロロギ酸イソブチル、N-メチルモルホリン、THF、-20℃、1時間;NaBH4、MeOH、1時間;(b)p-フルオロフェノール、PPh3、ジアミド、室温、18時間;(c)ジオキサンでの4M HCl、室温、2時間;(d)
1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、HATU、HOAt、DIPEA、DMF、室温、2時間;(e)H2(バルーン)、EtOH、10%Pd/C、16時間
(R)-ベンジル-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-ヒドロキシブタノアート:Boc-D-Asp(βOBn)-OH(10.00g、30.93mmol、1.00当量)の、撹拌し、および冷却した(-20℃、CryoCool(クライオクール))THF(150mL)sol.(溶液)に、窒素下で、N-メチルモルホリン(3.40mL、30.93mmol、1.00当量)を加えた。次にクロロギ酸イソブチル(4.01mL、30.93mmol、1.00当量)を45分間かけて添加した(シリンジポンプ)。得られる白色懸濁物を1時間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(3.51g、92.79mmol、3.00当量)を一度に(in one portion)加え、混合物を冷却下に1時間撹拌した。メタノール(50mL)をc.a.(およそ)30分にわたり滴下して加えた。混合物を30分間撹拌し、次に40mLのaq. 1M KHSO4(1M KHSO4水溶液)をゆっくりと加え(30分かけて)、撹拌を15分間続け、次いで有機溶媒を蒸発させた。残留物を30mlの1M HCl水溶液で処理し、および生成物を2×100mLのEtOAcで抽出した。有機抽出物をプールし、25mLの1M HCl水溶液、25mlのsat. aq. NaHCO3(NaHCO3飽和水溶液)、25mLの水、25mLのNaCl飽和水溶液で洗浄した。溶液(Sol.)を乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。残留物をCombiFlash(R)、100gカラム、DCMアイソクラチック(DCM isocratic、DCM定組成とも言う)5分、次いで15分間にて10%MeOH/DCMに対して精製を行った。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ、残留物を高真空下で夜通し乾燥させて、表題化合物、3.0g(31%)の澄んだ粘稠な油状物(clear thick oil)を産出させた。m/z(M+H)+-Boc=210.1;RT=1.48分;純度=80%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.36(s、9H)、2.37(dd、J=15.3、8.6Hz、1H)、2.60(dd、J=15.2、5.2Hz、1H)、3.25-3.18(m、1H)、3.39-3.34(m、1H)、3.87-3.77(m、1H)、4.77(t、J=5.7Hz、1H)、5.06(s、2H)、6.67(d、J=8.6Hz、1H)、7.38-7.30(m、5H)。
(R)-ベンジル-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタノアート:(R)-ベンジル-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-ヒドロキシブタノアート(100mg、0.320mmol、1.00当量)の、撹拌した、氷冷トルエン(3mL)溶液に、窒素下、p-フルオロフェノール(47mg、0.420mmol、1.30当量)、トリフェニルホスフィン(110mg、0.420mmol、1.30当量)、および最後にジアミド(72mg、0.420mmol、1.30当量)を加えた。懸濁物を冷却下に1時間撹拌し、RT(室温)に温めて、夜通し撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をCombiFlash(R)、4gカラム、ドライパック、10%酢酸エチル/ヘキサンアイソクラチックで3分間、次に50:50のEtOAc:Hexに対して15分で精製を行った。生成物を含有する画分をプールし、および溶媒を蒸発させた。残留物はまだ純粋でなかった。それを再精製し、CombiFlash(R)、12gカラム、ヘキサン、アイソクラチック4分、次いで5%iPrOH/Hexに対して10分で行った。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ、残留物を高真空下で乾燥させ、標記化合物、62mg(48%)を透明な油状物として与えた。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.36(s、9H)、2.58(dd、J=14.6、8.0Hz、1H)、2.67(dd、J=15.6、5.9Hz、1H)、3.83(dd、J=9.6、6.2Hz、1H)、3.92(dd、J=9.6、5.9Hz、1H)、5.09(s、2H)、4.23-4.12(m、1H)、6.95-6.87(m、2H)、7.12-7.06(m、2H)、7.45-7.30(m、6H)。
(R)-ベンジル-3-アミノ-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタノアート塩酸塩:(R)-ベンジル-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタノアート(60mg、0.15mmol、1.00当量)を3mLのHCl 4N/ジオキサン溶液に溶解した。溶液を室温で2時間撹拌し;できるだけ多くのHClを除去するために1時間、溶液において窒素を吹き込んだ。溶媒を蒸発させ;油状残留物にジエチルエーテル1mLを加えた。生成物は可溶性であり;ヘキサン(およそ0.5mL)をゆっくりと加えて白色沈殿を取得した。懸濁物を5分間超音波処理し、次いで10分間3000rpmで遠心分離し、上清をデカントした。残留固体を1.5mLのジエチルエーテルに再懸濁し、10分間超音波処理し、3000rpmで10分間遠心分離し、上清をデカントし、固体を高真空下で乾燥させて、表題化合物、36mg(71%)を白色固体として与えた。m/z(M+H)+=304.0;RT=1.32分;純度=91.3%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ2.89(d、J=6.7Hz、2H)、3.90-3.82(m、1H)、4.09(dd、J=10.4、6.2Hz、1H)、4.18(dd、J=10.4、3.8Hz、1H)、5.16(s、2H)、7.01-6.95(m、2H)、7.18-7.12(m、2H)、7.41-7.32(m、5H)、8.36(s、ブロード、3H)。
(R)-ベンジル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタノアート:1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(42mg、0.130mmol、1.25当量)の撹拌したDMF(1mL)溶液に、窒素下、HATU(49mg、0.130mmol、1.25当量)、HOAt(18mg、0.130mmol、1.25当量)およびDIPEA(72μL、0.412mmol、4.00当量)を加えた。黄色の溶液を10分間撹拌し、次いで(R)-ベンジル3-アミノ-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタノアート塩酸塩(32mg、0.103mmol、1.00当量)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、EtOAc(20ml)で希釈し、2×10mlの0.5Nクエン酸水溶液、3×10mlのNaHCO3飽和水溶液、10mlのNaCl水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。残留物をCombiFlash(R)、12gカラム、10%EtOAc/Hexアイソクラチックで3分間、次いで50%EtOAc/Hexに対して10分間で精製を行った。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ、高真空下で残留物を乾燥させて、表題化合物、34mg(61%)を澄んだ非晶質固体として与えた。m/z(M+H)+=610.4;RT=2.17分;純度=87.0%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.58-1.45(m、2H)、2.05-1.72(m、6H)、2.91-2.83(m、2H)、4.03-3.97(m、1H)、4.25-4.07(m、2H)、4.78-4.68(m、1H)、5.11(s、2H)、6.66(s、1H)、7.00-6.93(m、2H)、7.14-7.07(m、2H)、7.35-7.25(m、5H)、7.54(d、J=7.8Hz、1H)、7.77(t、J=7.7Hz、1H)、7.83(t、J=7.4Hz、1H)、7.94(d、J=7.6Hz、1H)、8.15(d、J=8.7Hz、1H)。
(R)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタン酸:(R)-ベンジル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタノアート(30mg、0.050mmol、1.00当量)の、撹拌したEtOAc(5mL)溶液に、窒素下、Pd/C 10%(25mg)を加えた。システム(系)を3×H2でパージし、次いで夜通し水素化した(H2バルーン)。混合物はCelite(R)を通してろ過し、ケーキを3×10mLのEtOAcで洗浄し、ろ液をプールし、溶媒を蒸発させた。残留物を、CombiFlash(R)、12g C18カラム、1分のアイソクラチック水溶液10mM重炭酸アンモニウム、次いで50%アセトニトリル/水溶液10mM重炭酸アンモニウムに対して12分で精製を行った。最も純粋な画分をプールし、アセトニトリルを蒸発させ、残った水性溶液を凍結し、および凍結乾燥して、表題化合物、15mg(58%)を固体として与えた。m/z(M+H)+=520.3;RT=1.85分;純度=92.2%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ1.60-1.46(m、2H)、2.15-1.80(m、6H)、2.98-2.88(m、2H)、4.21-4.11(m、2H)、4.24(dd、J=9.5、4.0Hz、1H)、4.88-4.78(m、1H)、6.77(s、1H)、6.94-6.86(m、2H)、6.98-6.95(m、2H)、7.30(d、J=7.1Hz、1H)、7.65-7.57(m、3H)、7.67(d、J=7.9Hz、1H)、7.80(dd、J=7.4、1.5Hz、1H)。
(R)-N-(4-(シクロブチルアミノ)-1-(4-フルオロフェノキシ)-4-オキソブタン-2-イル)-1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(R)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-(4-フルオロフェノキシ)ブタン酸(12mg、0.023mmol、1.00当量)の、撹拌したDMF(500μL)溶液に、窒素下、HATU(13mg、0.035mmol、1.50当量)、HOAt(4.8mg、0.035mmol、1.50当量)およびDIPEA(16μL、0.092mmol、4.00当量)を加えた。黄色の溶液を10分間撹拌し、次いでシクロブチルアミン(3.3mg、0.046mmol、2.00当量)を添加した。溶液を室温で4時間撹拌し、EtOAc(20ml)で希釈し、2×10mlの0.5Nクエン酸水溶液、3×10mlのNaHCO3飽和水溶液、10mlのNaCl飽和水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。残留物をCombiFlash(R)、12gカラム、DCMアイソクラチックの2分、2%MeOH/DCMに対して6分で精製を行った。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ、残留物を高真空下で乾燥して、表題化合物、5.2mg(40%)を澄んだ非晶質固体として与えた。m/z(M+H)+=573.4;RT=1.95分;純度=98.5%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.64-1.47(m、4H)、2.02-1.75(m、8H)、2.17-2.05(m、2H)、2.52-2.45(m、1H)、2.55(dd、J=14.6、7.0Hz、1H)、3.98(dd、J=9.9、6.2Hz、1H)、4.24-4.07(m、3H)、4.62-4.53(m、1H)、6.63(s、1H)、7.03-6.97(m、2H)、7.14-7.08(m、2H)、7.53(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(t、J=7.7Hz、1H)、7.82(t、J=7.5Hz、1H)、7.93(d、J=7.3Hz、1H)、8.08(d、J=8.4Hz、1H)、8.21(d、J=7.7Hz、1H)。
スキーム13:(R)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタン酸の調製
試薬および条件:(a)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン、EDC・HCl、HOBt、N-メチルモルホリン、DMF、0℃ないし室温、15時間;(b)ジオキサンにおいて4M HCl、室温、18時間;(c)1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、HATU、DIPEA、DMF、2時間;(d)H2(バルーン)、EtOH、10%Pd/C、15時間
(R)-ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタノアート:
HOBt(240mg、1.78mmol、1.15当量)を、(R)-4-(ベンジルオキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸(500mg、1.55mmol)およびテトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(240mg、1.55mmol)のDMF(10mL)での溶液に、加えた。EDC・HCl(296mg、1.55mmol)およびN-メチルモルホリン(202mg、2.00mmol)を0℃にて加え、および反応混合物を室温で15時間撹拌した。酢酸エチルを加え、および混合物を重炭酸(炭酸水素とも言う)ナトリウムの飽和水溶液、ブライン(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(10ないし20%)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、488mg(78%)の表題化合物を白色固体として提供した。m/z(M+H)+=407.2;RT=1.51分;純度=>95%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(R)-ベンジル3-アミノ-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタノアート塩酸塩:
(R)-ベンジル3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタノアート(488mg、1.20mmol)に、ジオキサンでの4M HCl(3.0mL、12mmol)を添加した。反応物を室温で18時間撹拌した。NaHCO3の飽和水溶液(25mL)を加え、次いでpH=10まで6N NaOHを続けた。混合物をTHFのDCMでの溶液(1:3)で4回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、および蒸発させて、415mg(定量的収率)の表題化合物を白色泡状物として提供した。m/z(M+H)+=307.2;RT=1.00分;純度=>95%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(R)-ベンジル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタノアート:
HATU(121mg、0.31mmol)を、1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(94mg、0.19mmol)、HOAt(39mg、0.29mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(150μL、0.87mmol)のDMF(1mL)での溶液に、加えた。反応混合物を10分間撹拌し、および(R)-ベンジル3-アミノ-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタノアート塩酸塩(99mg、0.29mmol)のDMF(0.85mL)での溶液を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。水を加え、次いで酢酸エチルを続けた。相を分離し、および有機層を炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウムとも言う)の飽和水溶液で2×洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(20ないし40%)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、85mgの表題化合物を無色粘性油状物として提供した。m/z(M+H)+=613.4;RT=1.87分;純度=99.5%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(R)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタン酸:
10%Pd/C(10mg)を、(R)-ベンジル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)-4-オキソ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ブタノアート(85mg(0.14mmol)のEtOH(0.5mL)での溶液を含む窒素パージしたフラスコに、加えた。フラスコを30秒間真空下に置き、および窒素下に戻した。この手法を別の時に行った。再度、フラスコを真空下に戻し、および水素のバルーンは中隔を通して挿入した。反応物を15時間激しく撹拌した。フラスコを真空下に30秒間置き、および窒素下に戻した。この手法を他の二回で行った。溶液をCelite(R)でろ過し、固形ケーキをEtOHで洗浄し、およびろ液を蒸発させ、61mg(85%)の標記化合物を白色固体として提供した。半分の化合物をアセトニトリルおよび水の混合物に溶解し、および凍結乾燥して23mgの白色固体を与えた。m/z(M+H)+=523.2;RT=1.51分;純度=99.1%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.48-1.36(m、2H)、1.58-1.48(m、2H)、1.71-1.63(m、2H)、1.90-1.77(m、3H)、2.01-1.90(m、3H)、2.78-2.66(m、2H)、3.38-3.33(m、2H)、3.85-3.70(m、3H)、4.21(クイント、J=7.4Hz、1H)、4.76-4.69(m、1H)、6.66(s、1H)、7.54(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(t、J=7.6Hz、1H)、7.83(t、J=7.5Hz、1H)、7.94(d、J=7.6Hz、1H)、8.14-8.00(m、2H)、12.43-12.22(m、1H)。
スキーム14:(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタン酸の調製
試薬および条件:(a)5-アミノ吉草酸、NaBH(OAc)3、MeOH、室温、1時間;(b)HATU、HOAt、DIPEA、DMF、室温、1時間;(c)H2(バルーン)、EtOAc、10%Pd/C、4時間;(d)1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、HATU、HOAt、DIPEA、DMF、室温、3時間;(e)ジオキサンでの4N HCl、室温、18時間
(S)-5-((3-((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンチル)アミノ)ペンタン酸:5-アミノ吉草酸(38mg、0.372mmol、1.20当量)の、撹拌したメタノール(2mL)溶液に、窒素下、(S)-tert-ブチル3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-オキソペンタノアート(100mg、0.310mmol)の1mLメタノールでのものを添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(79mg、0.372mmol、1.2当量)を加えた。溶液をさらなる時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、残留物をCombiFlash(R)、30gカラム(C18)、10mMギ酸アンモニウム水溶液アイソクラチックに5分、次いで50%AF-アセトニトリル水溶液に10分間、アイソクラチックに8分間、次いで100%アセトニトリルに対して10分間で精製を行った。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ(rotavapor(ロータリーエバポレーター)、45℃、高真空)、残留物をエタノール(30mL)に再溶解し、溶媒を再蒸発させ、残留物を高真空下で乾燥させて、表題化合物、59mg(45%)の無定形固体を与えた。m/z(M+H)+=423.4;RT=1.28分;純度=92.7%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.36(s、9H)、1.70-1.42(m、6H)、2.16(t、J=6.7Hz、2H)、2.40-2.30(m、2H)、2.65-2.54(m、3H)、4.40-3.20(m、4H)、5.05-4.97(m、2H)、7.38-7.25(m、5H)、8.37(s、ブロード(boad)、1H)。
(S)-tert-ブチル-3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート:(S)-5-((3-((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンチル)アミノ)ペンタン酸(55mg、0.130mmol、1.00当量)の、撹拌したDMF(500μL)溶液(sol.)に、窒素下で、DIPEA(90μL、0.520mmol、4.00当量)、続いてHOAt(28mg、0.208mmol、1.60当量)およびHATU(74mg、0.195mmol、1.50当量)を添加した。黄色の溶液を室温で1時間撹拌し、EtOAc(20mL)で希釈し、10mLのNaHCO3飽和水溶液で4×、10mLのNaClの飽和水溶液で2×洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。粗物質をそのまま次の転換に使用した。m/z(M+H)+=405.2;RT=1.57分;純度:69%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.36(s、9H)、1.73-1.50(m、6H)、2.20-2.12(m、2H)、2.38-2.27(m、2H)、3.31-3.12(m、4H)、3.82-3.74(m、1H)、5.07-4.95(m、2H)、7.24(d、J=8.8Hz、1H)、7.38-7.28(m、5H)。
(S)-tert-ブチル-3-アミノ-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート:(S)-tert-ブチル-3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート(25mg、0.062mmol、1.00当量)の、撹拌したEtOAc(5mL)の溶液に、窒素下で、Pd/C 10%(50mg)を添加した。系をH2で3回パージし、次いで水素化(バルーン)を4時間続けた。混合物をCelite(R)上で(窒素流下)ろ過し、ケーキを4×10mLのEtOAcで洗浄し、すべてのろ液をプールし、溶媒を蒸発させた。残留物を高真空下夜通し乾燥して、表題化合物、6.8mg(41%)をガラス状固体として与えた。粗製の物質は次の転換のためにそのまま使用した。
(S)-tert-ブチル-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート:1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(9.4mg、0.029mmol、1.20当量)の、撹拌したDMF(1mL)溶液に、窒素下、HATU(11mg、0.030mmol、1.25当量)、HOAt(4mg、0.030mmol、1.25当量)およびDIPEA(17μL、0.096mmol、4.00当量)を加えた。黄色の溶液を5分間撹拌し、次いで(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート(6.8mg、0.024mmol、1.00当量)を添加した。溶液を3時間室温で撹拌し、EtOAc(20ml)で希釈し、4×10ml飽和NaHCO3水溶液、10mlの飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。残留物をCombiFlash(R)、4gカラム、アイソクラチックDCMで1分間、次いで5%MeOH/DCMに対して12分間において精製した。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ、残留物を高真空下で夜通し乾燥させて、表題化合物、9.4mg(68%)の非晶質固体を与えた。m/z(M+H)+=577.4;RT=1.90分;純度:98%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ1.45(s、9H)、2.20-1.65(m、12H)、2.40-2.28(m、2H)、2.70-2.58(m、2H)、3.46-3.17(m、3H)、3.77-3.47(m、1H)、1.60-1.48(m、2H)、4.22-4.10(m、1H)、4.43-4.34(m、1H)、6.74(s、1H)、7.31(d、J=7.2Hz、1H)、7.43-7.37(m、1H)、7.66-7.56(m、2H)、7.80(dd、J=7.9、1.0Hz、1H)。
(S)-tert-ブチル-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール(pyrazol)-1-イル)ペンタノアート:(S)-tert-ブチル-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(2-オキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート(9.0mg、0.016mmol、1.00当量)を4N HCl/ジオキサン(2mL)溶液に溶解し、および室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を高真空下で乾燥させた。残留物を、CombiFlash(R)、12g C18カラム、1分のアイソクラチック10mM重炭酸アンモニウム水溶液、次いで50%アセトニトリル/10mM重炭酸アンモニウム水溶液に対して12分で精製した。最も純粋な画分をプールし、アセトニトリルを蒸発させ、残った水溶液を凍結し、および凍結乾燥させて、表題の化合物、8.0mg(96%)を与えた。m/z(M+H)+=521.3;RT=1.55分;純度:96%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.53-1.46(m、2H)、2.03-1.60(m、10H)、2.19-2.13(m、2H)、2.63-2.46(m、4H)、3.75-3.15(m、4H)、4.30-4.15(m、2H)、6.62(s、1H)、7.55(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(t、J=7.7Hz、1H)、7.82(t、J=7.4Hz、1H)、7.93(d、J=7.5Hz、1H)、7.98-7.90(m、ブロード、1H)、12.40-12.00(s、ブロード、1H)。
試薬および条件:(a)グルタルイミド、ADDP、PBu3、i-PrNEt
THF rt、16時間;(b)H2(バルーン)、EtOAc、10%Pd/C、室温、18時間;(c)1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、HATU、HOAt、DIPEA、DMF、室温、18時間;(d)ジオキサンでの4N HCl、室温、18時間
(S)-tert-ブチル3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート
ADDP(41mg、0.16mmol、1.3当量)のTHF(0.6mL)での溶液を、(S)-tert-ブチル3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-ヒドロキシペンタノアート(40mg、0.12mmol、1.0当量)、グルタルイミド(14mg、0.12mmol、1.0当量)、ジイソプロピルエチルアミン(24μL、0.14mmol、1.1当量)およびトリブチルホスフィン(40μL、0.16mmol、1.3当量)のTHF(0.64mL)での溶液に加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、およびコットンウール(原綿とも言う)を有するピペットでろ過した。ろ液に水を加え、および混合物を酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチルのヘキサンでの溶液(30ないし60%)を用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物、34mg(66%)を淡黄色の油状物として提供した。m/z(M+H)+=419.3;RT=1.62分;純度=>90%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.37-7.28(m、5H)、5.35(d、J=8.5Hz、1H)、5.15-5.03(m、2H)、3.95-3.79(m、3H)、2.66-2.57(m、4H)、2.51-2.44(m、2H)、1.96-1.87(m、2H)、1.83-1.71(m、2H)、1.43(s、9H)。
(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート
10%Pd/C(10mg)を、(S)-tert-ブチル3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート(34mg、0.081mmol、1.00当量)のEtOH(0.27mL)での溶液を含む窒素パージしたフラスコに加えた。フラスコを30秒間真空下に置き、および窒素下に戻した。この手順を別の時間に行った。フラスコを再び真空下に戻し、およびバルーンの水素は隔壁を通して挿入した。反応物を18時間激しく撹拌した。フラスコを30秒間真空下に置き、および窒素下に戻した。この手順は他の2回行った。溶液をCelite(R)上でろ過し、固体のケーキをEtOHで洗浄し、およびろ液を蒸発させた。得られる生成物(23mg)を、この時点で酢酸エチルを溶媒として用いて上記反応に再び供して、7.5mg(32%)の表題化合物を無色の油状物として提供した。m/z(M+H)+=285.3;RT=1.08分;純度=77.8%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート
HATU(7.1mg、0.019mmol、1.1当量)を、1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(5.5mg、0.017mmol、1.0当量)、HOAt(2.3mg、0.017mmol、1.0当量)およびジイソプロピルエチルアミン(8.9μL、0.051mmol、3.0当量)および(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート(7.5mg、0.017mmol、1.0当量)のDMF(0.17mL)での溶液に、0℃で加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を酢酸エチルにおいて溶解し、および重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムにより乾燥し、ろ過し、および蒸発させて、6.5mg(65%、粗製)の表題化合物を提供した。m/z(M+H)+=591.3;RT=1.93分;純度=言うのは難しい。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。
(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタン酸
ジオキサンでのHClの4M溶液(0.28mL、1.1mmol、100当量)を、粗製の(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキミド)-5-(2,6-ジオキソピペリジン-1-イル)ペンタノアート(6.5mg、0.011mmol、1.00当量)に加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、および溶媒を蒸発させた。粗生成物をMeCNの水での溶液(10mMのギ酸アンモニウムを含む、pH=3.8)(40ないし60%)を用いてセミ分取HPLC-MS(カラムX-ブリッジ30×50)によって精製した。純粋な画分を凍結乾燥して、0.65mg(11%)の表題化合物を白色固体として提供した。m/z(M+H)+=535.3;RT=1.60分;純度=>99%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、CD3CN)δ7.88(d、J=7.3Hz、1H)、7.74(t、J=7.1Hz、1H)、7.69(t、J=7.4Hz、1H)、7.52-7.46(m、2H)、6.64(s、1H)、4.32-4.22(m、2H)、3.80-3.71(m、2H)、2.68-2.61(m、1H)、2.61-2.51(m、1H)、2.54(t、J=6.7Hz、4H)、2.10-2.05(m、2H)、1.96-1.92(m、2H)、1.88-1.77(m、6H)、1.59-1.51(m、2H)。
スキーム15:(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタン酸の調製
試薬および条件:(a)LDA、-78℃、1時間;CH3I、78℃、4時間;(b)H2、10%Pd/C、20%AcOH/EtOH、50psi、30時間;(c)SOCl2、還流、4時間、1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、DIPEA、THF、室温、2時間;(d)Dess-Martin(デス・マーチン)、DCM、室温、16時間;(e)3,3-ジフルオロピロリジン塩酸塩、NaBH(OAc)3、MeOH、室温、1時間;(f)ジオキサンでの4N HCl、室温、4時間
(3S)-tert-ブチル-3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(ベンジルオキシ)-2-メチルペンタノアート:-78℃にて窒素下で新たに蒸留(CaH2上)したジイソプロピルアミン(651μL、4.64mmol、2.20当量)の撹拌したTHF(10mL)の溶液に、n-BuLi 2.46M/ヘキサン(1.80mL、4.43mmol、2.10当量)を滴下で加えた。結果として生じる溶液を-78℃で1時間撹拌し、(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(ベンジルオキシ)ペンタノアート(1.00g、2.11mmol、1.00当量)のTHF(2mL)において溶解したものを滴下で加え、溶液を-78℃で2時間撹拌した。ヨードメタン(525μL、8.44mmol、4.00当量)を滴下で加え、溶液を-78℃で4時間撹拌し、夜通し撹拌を続け、この期間に温度をc.a.-10℃に上昇させた。反応は、1mlのNH4Clの飽和水溶液を加えてクエンチ(停止とも言う)させ、15分撹拌し、THFを蒸発させ、残留物をNaHCO3飽和水溶液(50ml)およびEtOAc(50ml)との間で分けた。有機層を50mlのNaHCO3飽和水溶液、50mlのNaCl飽和水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、ろ過し、ろ液を蒸発させ、残留物を高真空下で乾燥して、表題化合物、953mg(92%)の粘ちょうな琥珀色の油状物を与えた。m/z(M+H)+=488.3;RT=2.44分;純度:93%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO、conformers(配座異性体)/回転異性体の混合物)δ7.40-7.15(m、15H)、4.47-4.36(m、2H)、3.95-3.63(m、3H)、3.55-3.35(m、2H)、3.27-3.22(m、0.5H)、2.88-2.83(m、0.5H)、2.36-2.25(m、1H)、1.88-1.75(m、1H)、1.70-1.60(m、1H)、1.31;1.32(2s、9H)、1.25-1.20(m、3H)、0.82-0.76(m、3H)。
(3S)-tert-ブチル-3-アミノ-5-ヒドロキシ-2-メチルペンタノアート:Parr shaker reactor(パーシェーカー反応器)において、(3S)-tert-ブチル-3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-(ベンジルオキシ)-2-メチルペンタノアート(950mg、1.95mmol、1.00当量)を20%AcOH/エタノール(50ml)において溶解した。器を窒素でパージし、次いでPd/C 10%(600mg)を加えた。系を排気し(ハウスバキューム)、水素(45psi)を充填し、5分間振とうした。系を2回パージし、次いで水素圧(50psi)下に置き、および30時間振とうした。系を2×窒素でパージし、混合物をCelite(R)ケーキを通してろ過し、エタノール4×10mlで洗浄し、ろ液および洗浄液をプールし、および蒸発させ(ロタベーパー(rotavapor、回転蒸発)、高真空)、表題の化合物、403mgを与え、それを次の変換のために、そのまま使用した。
(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシ-2-メチルペンタノアート:1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(159mg、0.49mmol)を窒素下で塩化チオニル(4mL)において4時間穏やかに還流した。揮発物を蒸発させ、残留物をジオキサン4mLに再溶解し、溶媒を蒸発させ、固形物を高真空下で1時間乾燥させた。この固体をTHFにおいて溶解し、DIPEA(257μL、1.48mmol、3.00当量)を滴下で加え、次いで(3S)-tert-ブチル3-アミノ-5-ヒドロキシ-2-メチルペンタノアート(100mg、0.49mmol)をTHF(1mL)において溶解し-懸濁させた(dissolved-suspended)。結果として生じる溶液は添加直後に白色懸濁物になった。窒素下で2時間撹拌し、EtOAc(40ml)で希釈し、3×20mlのNaHCO3飽和水溶液、20mlのNaCl飽和水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。生成物をCombiFlash(R)、ドライパック、10gカラム、20%EtOAcアイソクラチック2分、次に50%EtOAc/Hex.に対し6分、アイソクラチック2分で精製した。最も純粋な画分をプールし、溶媒を蒸発させ、残留物を高真空下で乾燥させて、表題化合物、83mg(33%)を無定形固体として与えた。m/z(M+H)+=510.4;RT=1.96分;純度:99%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:アセトニトリル。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.09-1.02(m、3H)、1.38(s、1H)、ブロード(9H)、1.42(s、1H)、1.58-1.46(m、2H)、1.73-1.63(m、2H)、2.05-1 .75(m、6H)、2.73-2.60(m、1H)、3.48-3.36(m、2H)、4.25-4.10(m、2H)、4.50-4.44(m、2H)、6.63(d、J=6.2Hz、1H)、7.55(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(t、J=7.7Hz、1H)、7.82(t、J=7.3Hz、1H)、7.82(t、J=7.3Hz、1H)、7.82(t、J=7.3Hz、1H)。
(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-2-メチル-5-オキソペンタノアート:(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシ-2-メチルペンタノアート(80mg、0.157mmol)の、撹拌した氷冷DCM(2mL)溶液に、窒素下でDess-Martin periodinane(デスマーチンペルヨージナン)(100mg、0.236mmol、1.5当量)を添加した。白色の懸濁物を15分間、冷やして撹拌し、室温に温め、および夜通し撹拌した。混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、4×25mLのNaHCO3飽和水溶液、25mlのNaCl飽和水溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させ、残留物を高真空下で1時間乾燥させた。粗製の物質は次の変換のためにそのまま使用した。
(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタノアート(AおよびB)
3,3-ジフルオロピロリジン塩酸塩(42mg、0.268mmol、1.00等量)の、撹拌したメタノール(2mL)溶液に、窒素下、トリエチルアミン(50μL、0.358mmol、3.00当量)を添加した。溶液を15分間撹拌し、次いで(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-2-メチル-5-オキソペンタノアート(60mg、0.118mmol、1.00等量)のメタノール1mLでのものを添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムとも言う)(45mg、0.215mmol、1.80当量)を添加した。溶液をさらに3時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチル(30mL)に取り込み、3×20mLのNaHCO3飽和水溶液、20mLのNaCl飽和水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、ろ液を蒸発させた。残留物をCombiFlash(R)、12gカラム、DCMアイソクラチック3分、次いで1%MeOH/DCMに対し6分間、アイソクラチック5分で精製した。2つの生成物を分けた;
(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタノアートA(極性がより一層低いジアステレオマー)、17.6mg(24%)の非晶質固体[ジアステレオ異性体の1:1混合物に基づく49%]。
m/z(M+H)+=614.5;RT=2.12分;純度:95%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:CH3CN。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ1.21(d、J=7.1Hz、3H)、1.48(s、9H)、1.58-1.49(m、2H)、2.20-1.61(m、12H)、2.79-2.37(m、7H)、4.16(p、J=7.6Hz、1H)、4.35-4.26(m、1H)、6.75(s、1H)、7.28(d、ブロード、J=9.8Hz、1H)、7.32(d、ブロード、J=7.1Hz、1H)、7.65-7.56(m、2H)、7.80(dd、J=7.8、1.0Hz、1H)。
(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタノアートB(極性がより一層高いジアステレオマー)、23.5mg(33%)の非晶質固体[ジアステレオ異性体の1:1混合物に基づく65%]。
m/z(M+H)+=614.5;RT=2.12分;純度:93%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMギ酸アンモニウム;溶離液B:CH3CN。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ1.22(d、J=6.1Hz、3H)、1.48(s、9H)、1.55-1.50(m、2H)、2.17-1.70(m、12H)、2.74-2.37(m、7H)、4.21-4.12(m、1H)、4.32-4.23(m、1H)、6.74(s、1H)、7.32(d、J=7.2Hz、1H)、7.56-7.45(m、1H)、7.65-7.57(m、2H)、7.80(d、J=7.2Hz、1H)。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタン酸(酸1):(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタノアートA(16mg、0.026mmol、1.00当量)を、4N HCl/ジオキサン溶液(4mL)において溶解した。室温で4時間撹拌し、揮発物を蒸発させ、残留物を、CombiFlash(R)、12gのBiotage(バイオタージ)KP-C18-HSカラム、10mM重炭酸アンモニウム水溶液のアイソクラチック1分間、50%アセトニトリルに対して5分間、アイソクラチック3分間で精製した。最も純粋な画分をプールし、大部分のアセトニトリルを蒸発させ、残った溶液を凍結させ、および凍結乾燥して標記化合物、7.5mg(52%)の白色固体を与えた。m/z(M+H)+=557.3;RT=1.54分;純度:98%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:CH3CN。1H NMR(500MHz、DMSO)δ1.06(d、J=7.0Hz、3H)、1.56-1.45(m、2H)、1.73-1.57(m、4H)、2.05-1.75(m、8H)、2.44-2.30(m、4H)、2.65-2.55(m、3H)、4.23-4.09(m、2H)、6.63(s、1H)、7.56(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(t、J=7.7Hz、1H)、7.82(t、J=7.4Hz、1H)、7.88-7.79(s、ブロード、1H)、7.93(d、J=7.4Hz、1H)、11.70(s、ブロード、1H)。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタン酸(酸2):(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルペンタノアートB(22mg、0.036mmol、1.00当量)を、4N HCl/ジオキサン溶液(4mL)に溶解した。室温で4時間撹拌し、揮発物を蒸発させ、残留物を、CombiFlash(R)、12gのBiotage KP-C18-HSカラム、10mM重炭酸アンモニウム水溶液のアイソクラチック1分、40%のアセトニトリルに対して5分、アイソクラチック4分で精製した。最も純粋な画分をプールし、大部分のアセトニトリルを蒸発させ、残った溶液を凍結し、および凍結乾燥させ、表題化合物、14.6mg(73%)の白色固体を与えた。m/z(M+H)+=557.2;RT=1.56分;純度:>99%。HPLC条件:カラム:XBridge(R)C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:5B 0.2分、5B-100B 1.8分、100B 1分;3mL/分。溶離液A:pH3.8の水中の10mMのギ酸アンモニウム;溶離液B:CH3CN。1H NMR(500MHz、DMSO)δ13.20-11.80(s、ブロード、1H)、1.09(d、J=7.1Hz、3H)、1.56-1.45(m、2H)、1.75-1.58(m、4H)、2.00-1.75(m、8H)、2.45-2.32(m、4H)、2.73-2.55(m、3H)、4.15-4.05(m、1H)、4.20(p、J=7.2Hz、1H)、6.62(s、1H)、7.56(d、J=7.5Hz、1H)、7.76(t、J=7.7Hz、1H)、7.82(t、J=7.4Hz、1H)、7.93(d、J=7.4Hz、1H)、8.13-7.92(s、ブロード、1H)
スキーム16:(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸の調製
試薬および条件:a)CH3MgBr、THF、-78℃、4時間;b)Dess-Martin試薬、DCM、12時間;c)3,3-ジフルオロピペリジン.HCl、NaBH(OAc)3、DCE、室温、12時間;d)TFA、DCM、室温、2時間、90%。
(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシヘキサノアート:(S)-tert-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-オキソペンタノアート(230mg、0.466mmol)のTHF(10mL)での溶液に、-78℃でCH3MgBrの溶液(0.31mL、0.93mmol、Et2Oでの3.0M)をゆっくり加えた。混合物を-78℃で30分間撹拌した。次いで、溶液を室温に温め、および4時間撹拌した。反応を水(2mL)でクエンチした。次いで、溶液をEt2O(3×15mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4上で乾燥させ、真空において濃縮し、および0-40%EtOAc/ヘキサンで溶離するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して、既知の(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシヘキサノアートを与え、85%の無色の油状物を生じる。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ1.23-1.29(m、3H)、1.39-1.61(m、11H)、1.80-2.16(m、8H)、2.58-2.74(m、2H)、3.91-4.05(m、1H)、4.08-4.25(m、1H)、4.43-4.68(m、1H)、6.73-6.79(m、1H)、7.29-7.37(m、1H)、7.49-7.70(m、3H)、7.76-7.87(m、1H)。LC-MS(ESI):m/z[M+H+]510.5。
(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-オキソヘキサノアート:粗製の(3S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-ヒドロキシヘキサノアート(100mg 0.196mmol)のDCM(6mL)での溶液に、重炭酸ナトリウム(33mg、0.39mmol)を加え、次いでDess Martins試薬(166mg、0.39mmol)を続けた。混合物を夜通し撹拌した後、反応を10%重炭酸ナトリウム水溶液(2mL)でクエンチした。次いで、溶液をEt2O(3×15mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮し、および0-40%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、既知のケトン(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-オキソヘキサノアート、収率85%無色油状物を与えた。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ1.45(s、9H)、1.78-2.04(m、8H)、1.50-1.61(m、2H)、2.20(s、3H)、2.66-2.76(m、2H)、2.90-3.10(m、2H)、4.08-4.23(m、1H)、4.65-4.82(m、1H)、6.74(s、1H)、7.28-7.36(m、1H)、7.51-7.67(m、3H)、7.76-7.84(m、1H)。LC-MS(ESI):m/z[M+H+]508.5。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(AおよびB):ケトン(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-オキソヘキサノアート(75mg、0.147mmol)、3,3-ジフルオロピペリジン塩酸塩(28mg、0.177mmol)、破砕した4Aモレキュラーシーブのジクロロエタン(10mL)での溶液を、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(63mg、0.294mmol)で処理し、および得られる混合物を環境温度で夜通し撹拌した。シーブをCelite(R)のプラグを通してろ別し、ろ液を重炭酸ナトリウム飽和水溶液、水およびブラインで洗浄した。合わせた水溶液をジクロロメタンで逆抽出し、合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、および溶媒を減圧下で蒸発させ、0-35%EtOAc/ヘキサンで溶離するシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、2つのジアステレオ異性体(AおよびB)を与えた。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(A、極性がより一層低いジアステレオマー)、20mg(30%)の無色油状物を産生する。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ1.02(d、J=6.59Hz、3H)、1.47(s.、9H)、1.50-1.61(m、2H)、1.69-2.05(m、12H)、2.31-2.46(m、1H)、2.55-2.71(m、4H)、2.72-2.92(m、2H)、4.10-4.23(m、1H)、4.45-4.60(m、1H)、6.75(s、1H)、7.30-7.43(m、1H)、7.56-7.67(m、3H)、7.77-7.83(m、1H)。LC-MS(ESI):m/z[M+H+]613.7。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(B、極性がより一層高いジアステレオマー)、6.5mg(10%)の無色の油状物を産生する。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.98(d、J=6.59Hz、3H)、1.45(s、9H)、1.50-1.61(m、2H)、1.67-2.18(m、12H)、2.31-2.46(m、1H)、2.61-2.95(m、6H)、4.04-4.22(m、1H)、4.44-4.58(m、1H)、6.75(s、1H)、7.28-7.35(m、1H)、7.51-7.68(m、3H)、7.77-7.84(m、1H)。LC-MS(ESI):m/z[M+H+]613.8。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(酸1):(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(A)(20mg)のDCM:TFA(1:1、1mL)での溶液に加え、および室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、およびCHCl3で希釈した。溶媒を除去して、90%の(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(酸1)を白色固体として提供した。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ1.40-1.56(m、6H)、1.77-2.21(m、12H)、2.43-2.63(m、1H)、2.70-2.81(m、2H)、3.2-3.93(m、4H)、4.07-4.24(m、1H)、4.45-4.65(m、1H)、6.74(s、1H)、7.37-7.28(m、1H)、7.62(t、J=6.40Hz、2H)、7.81(d、J=8.48Hz、1H)、7.85-7.98(m、1H)。LC-MS(ESI):m/z[M+H+]557.9、[M-H+]556.0。
(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(酸2):(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(B)(6mg)のDCM:TFA(1:1、1mL)での溶液に添加し、および室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、およびCH2Cl2で希釈した。溶媒を除去して、90%の(3S)-3-(1-シクロペンチル-5-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ヘキサン酸(酸2)を白色固体として提供した。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ1.32-1.58(m、6H)、1.78-2.43(m、12H)、2.80-2.95(m、2H)、3.04-3.61(m、4H)、4.16(d、J=6.97Hz、1H)、4.25-4.44(m、1H)、6.74(br. s.、1H)、7.28-7.37(m、1H)、7.63(t、J=6.12Hz、2H)、7.81(d、J=7.91Hz、1H)、8.02-8.23(m、1H)。LC-MS(ESI):m/z[M+H+]557.9、[M-H+]556.1。
スキーム17:(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの調製
エチル1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート:85(0.90g、4.0mmol)のEt2O(40ml)での溶液に、-78℃で、nBuLi(1.9ml、ヘキサン中2.5M、4.8mmol)を滴下で加えた。添加後に、混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いでBu3SnCl(1.20ml、4.4mmol)の滴下添加を続けた。この温度で1時間撹拌を持続し、および次いで緩徐に室温まで温めた。溶液を塩化アンモニウム(飽和、20ml)でクエンチし、およびヘキサン(20ml)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、および濃縮した。濃縮物をヘキサンで粉砕し(triturate)、ろ過し、および濃縮して、褐色の油状物(1.51g)を与えた。
上記の油状物(0.79g)、ブロモピラゾール(0.43g、1.5mmol)およびトルエン(15ml)の密閉管における混合物に、N2下でPd(PPh3)2Cl2(53mg、0.075mmol)を添加した。混合物を120℃で40時間加熱した。次にそれを濃縮し、およびヘキサン中のEAを用いて精製して、望ましい生成物86(50mg)を黄色油状物として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.39(t、3H、J=7.4Hz)、1.40-1.70(m、2H)、1.80-2.30(m、6H)、4.30-4.50(m、3H)、6.91(s、1H)、7.40-7.60(m、1H)、8.17(d、1H、J=8.0Hz)、8.93(d、1H、J=4.6Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C17H20F3N3O2[M+H+]:354、検出:354.0。
1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸:エチル1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(50mg、0.141mmol)のTHF(5ml)およびH2O(1ml)での溶液に、LiOH(10mg)を添加した。混合物を室温で20時間撹拌し、PH4に酸性化し、およびEtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、および(必要に応じて)精製して、表題化合物(45mg)を褐色固体として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-1.70(m、2H)、1.80-2.30(m、6H)、4.40-4.60(m、1H)、6.99(s、1H)、7.50-7.60(m、1H)、8.17(d、1H、J=8.0Hz)、8.93(d、1H、J=4.4Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C15H16F3N3O2[M+H+]:326、検出:325.9。
(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート:1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(42mg、0.15mmol)、(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(67mg、0.23mmol)、Et3N(0.060ml、0.60mmol)およびTBTU(72mg、0.22)のMeCN(5ml)での混合物を室温で15時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、およびNaHCO3で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、および0-10%MeOHのDCM(1%NH3を有する)でのものを用いて精製して、表題化合物(58mg)を無色油状物として与えた;1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40(s、9H)、1.50-2.20(m、14H)、2.30-2.80(m、8H)、4.30-4.60(m、2H)、6.61(d、1H、J=9.8Hz)、6.89(s、1H)、7.40-7.60(m、1H)、8.13(d、1H、J=8.0Hz)、8.91(d、1H、J=4.0Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C29H39F5N5O3[M+H+]:600、検出:599.8。
(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸:(S)-tert-ブチル3-(1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタノアート(50mg)のDCM(2ml)での溶液に、HCl(ジオキサン中4M、0.1ml)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌し、および濃縮乾固して酸をHCl塩として与えた。(40mg)。LC-MS(ESI):C25H31F5N5O3[M+H+]について計算したm/z:544、検出:543.7。
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド:(S)-3-(1-シクロペンチル-5-(3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)-5-(3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタン酸塩酸塩(40mg、0.073mmol)、シクロブチルアミン(10mg、0.10mmol)、Et3N(0.030ml、0.29mmol)およびTBTU(24mg、0.10)のMeCN(5ml)での混合物を室温で15時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、およびNaHCO3で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、および0-10%MeOHのDCM(1%NH3を有する)でのものを用いて精製して、表題生成物(34mg)を白色固体として与えた。1H NMR(200MHz、CDCl3):δ=1.40-2.80(m、28H)、4.30-4.50(m、3H)、6.42(d、1H、J=8.4Hz)、6.90(s、1H)、7.50-7.70(m、1H)、8.14(d、1H、J=8.2Hz)、8.91(d、1H、J=4.0Hz);LC-MS(ESI):m/zを以下について算出C29H38F5N6O2[M+H+]:597、検出:596.8;LC純度:96.4%。
スキーム18:(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-シクロヘキシルペンタノアートの調製
試薬および条件:a)PCC、DCM、室温、3時間、100% b)(EtO)2POCH2CO2 tBu、BuLi、THF、-78℃ないし室温、1時間 c)(S)-N-ベンジル-N-α-メチル-ベンジルアミン、BuLi、THF、-78℃、3時間 d)10%Pd/C、H2、45psi、20%AcOH/EtOH、室温、24時間。
3-シクロヘキシルプロパナール。商業上入手可能な3-シクロヘキシルプロパノール(45.5g、0.32mol)のCH2Cl2(1000mL)での溶液に、PCC(103.5g、0.48mol)、Celite(R)545(50g)を加え、および室温で3時間撹拌した。反応混合物をエチルエーテル(1000mL)で希釈し、室温で1時間撹拌した後、それをCelite(R)およびシリカゲル(1:1)パッドを通してろ過した。ろ液を濃縮して粗製の残留物を与えた。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0-30%EtOAc/ヘキサン)により精製して、標記化合物を油状物(50.7g)として与え、それはNMR分析によって判断されるように残留ヘキサンを含有した。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.83-0.98(m、3H)、1.15-1.31(m、4H)、1.49-1.56(m、2H)、1.61-1.73(m、4H)、2.41-2.46(m、2H)、9.77(s、1H)。
(E)-tert-ブチル5-シクロヘキシルペント-2-エノアート。tert-ブチルジエチルホスホノアセタート(82.67mL、0.352mol)のTHFでの撹拌した溶液(500mL)に、n-BuLi(ヘキサンでの2.5M)(141mL、0.352mol)を-78℃で冷却しながら滴下によりゆっくり加えた。-78℃で30分間撹拌した後、また-78℃で冷却した250mLのTHF中の3-シクロヘキシルプロパナール(50.7g、0.32mol)の溶液を、カニューレを介して移した。得られる溶液を-78℃で40分間撹拌した後、室温で加温し、および次いで40分間撹拌した。その後、溶液を-78℃に冷却し、およびNH4Cl飽和水溶液(250mL)でクエンチした。層を分離し、および水性層をDCM(3×200mL)において抽出し、および合わせた有機物をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、および溶媒を真空において蒸発させて粗残留物を与えた。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0-2%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を油状物として与えた(59.8g、78%)。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.82-0.94(m、3H)、1.11-1.37(m、3H)、1.48(s、9H)、1.63-1.87(m、3H)、2.14-2.21(m、2H)、3.73-3.77(m、1H)、4.12-4.22(m、2H)、5.73(dt、J=15.45、1.51Hz、1H)、6.86(m、1H)。
(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-シクロヘキシルペンタノアート:(S)-N-ベンジル-N-α-メチルベンジルアミン(84.86g、0.402mol)のTHFでの撹拌した溶液(312mL)に、-78℃で冷却しながらn-BuLi(ヘキサン中2.5M)(161mL、0.402mol)をゆっくり加えた。30分後、また-78℃でのTHFの100mLにおいて(E)-tert-ブチル5-シクロヘキシルペント-2-エノアート(59.81g、0.251mol)の溶液を、カニューレを介して移した。得られる溶液を-78℃で3時間撹拌した後、NH4Cl飽和水溶液(200mL)でクエンチした。室温に温めることにより、THFを除去し、および水性層をDCM(3×200mL)において抽出した。合わせた有機層を10%クエン酸水溶液で洗浄して(3×50mL)、過剰のアミンを除去した。次いで、有機層を、NaHCO3水溶液(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、および溶媒を真空下に除去して粗生成物を与えた。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0-2%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を油状物として与えた(97.3g、86%)。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.80-0.90(m、4H)、1.04-1.33(m、9H)、1.39(m、9H)、1.60-1.74(m、4H)、1.82-1.99(m、2H)、3.21-3.29(m、1H)、3.47(d、J=14.69Hz、1H)、3.76-3.84(m、2H)、7.20-7.43(m、10H)
(S)-tert-ブチル3-アミノ-5-シクロヘキシルペンタノアート
(S)-tert-ブチル3-(ベンジル((S)-1-フェニルエチル)アミノ)-5-シクロヘキシルペンタノアート(50g、0.111mol)および10%Pd/C(7.44g)の20%AcOH/EtOH(500mL)での混合物を、45psiで24時間水素化した。混合物をCelite(R)パッドを通してろ過し、および濃縮した。残留物をDCM(500mL)において溶解し、飽和重炭酸ナトリウムで塩基性化した。層を分離し、および水性層をDCM(3×200mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、および溶媒を真空下に除去して、澄んだ油状物として粗生成物(28.3g、100%)を取得した。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.85-0.95(m、3H)、1.11-1.27(m、6H)、1.46(s、9H)、1.62-1.75(m、6H)、2.128-2.22(m、1H)、2.34-2.40(m、1H)、3.05-3.14(m、1H)
スキーム19:(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-シクロヘキシル-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの調製
試薬および条件:a)tert-ブチル(S)-3-アミノ-5-シクロヘキシルペンタノアート、BOP、Et3N、THF、室温、1.5時間;b)TFA、DCM、室温、1.5時間;c)シクロブチルアミン、BOP、Et3N、THF、室温、3時間。
(S)-tert-ブチル5-シクロヘキシル-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタノアート
1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(100mg、0.316mmol)をTHF(5mL)において溶解した。この溶液にベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)(184mg、0.416mmol)およびトリエチルアミン(0.130mL、0.948mmol)を加えた。得られる混合物を室温で15分間撹拌した。0.4mLのTHF中のtert-ブチル(S)-3-アミノ-5-シクロヘキシルペンタノエート(89mg、0.347mmol)を滴下で加え、および室温で3時間撹拌した。THFを減圧下で蒸発させ、水を残留物に加え、および水性層をCH2Cl2(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、および次いでNa2SO4で乾燥し、続いてろ過した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:Hex)で精製して、標記化合物を油状物として与えた(152mg、87%)。1H NMR(CDCl3 、300MHz)δ0.81-0.96(m、2H)、1.10-1.38(m、8H)、1.48(s、9H)、1.59-1.77(m、8H)、1.81-1.96(m、4H)、2.00-2.16(m、2H)、2.55(d、J=5.46Hz、2H)、3.73(s、3H)、3.74(s、3H)、4.21-4.30(m、1H)、4.30-4.43(m、1H)、6.62(d、J=8.48Hz、2H)、6.67(s、1H)、7.25(br. s.、1H)、7.37(t、J=8.38Hz、1H)。MS m/z:以下について算出C32H47N3O5553.73[M]+、検出555.0[M+H]+、
(S)-5-シクロヘキシル-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタン酸
(S)-tert-ブチル5-シクロヘキシル-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタノアート(150mg)のDCMでの溶液(2ml)に、HCl(ジオキサン中4M、0.7ml)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、および濃縮乾固させて酸をHCl塩として与えた(120mg)。1H NMR(CDCl3 、300MHz)δppm0.78-1.00(m、3H)、1.09-1.40(m、6H)、1.49-1.77(m、4H)、1.71(t、J=7.44Hz、4H)、1.82-1.98(m、4H)、1.99-2.13(m、2H)、2.65-2.80(m、2H)、3.73(s、3H)、3.74(s、3H)、4.21-4.33(m、2H)、6.63(d、J=8.48Hz、2H)、6.68(s、1H)、7.29(s、1H)、7.38(t、J=8.38Hz、1H)。MS(ESI)m/z:以下について算出C28H39N3O5497.63[M]+、検出496.7[M-H]-
(S)-N-(1-(シクロブチルアミノ)-5-シクロヘキシル-1-オキソペンタン-3-イル)-1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
(S)-5-シクロヘキシル-3-(1-シクロペンチル-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド)ペンタン酸(97mg、0.195mmol)をTHF(5mL)において溶解した。本溶液に、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)(95mg、0.214mmol)およびトリエチルアミン(0.080mL、0.585mmol)を加えた。得られる混合物を室温で15分間撹拌した。0.4mLのTHFでのシクロブチルアミン(33mg、0.389mmol)を滴下で加え、および室温で3時間撹拌した。THFを減圧下で蒸発させ、水を残留物に加え、および水性層をCH2Cl2(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、および次いでNa2SO4で乾燥し、続いてろ過した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:Hex)によって精製して、標記化合物を白色固体(80mg、75%)として与えた。1H NMR(CDCl3 、300MHz)δppm0.88(d、J=11.30Hz、2H)、1.12-1.39(m、6H)、1.60-1.77(m、9H)、1.80-1.97(m、6H)、2.00-2.13(m、2H)、2.18-2.32(m、2H)、2.24(d、J=7.16Hz、2H)、2.53(d、J=6.40Hz、2H)、3.74(s、3H)、3.73(s、3H)、4.15-4.46(m、3H)、6.63(d、J=8.29Hz、2H)、6.67(s、1H)、6.75(d、J=8.29Hz、1H)、7.06(d、J=9.04Hz、1H)、7.38(t、J=8.38Hz、1H)。MS(ESI)m/z:以下について算出C32H46N4O4550.73[M]+、検出551.6[M+H]
化合物のアペリンアゴニスト活性の特徴付け
上記の化合物を、Giddings(ギディングズ)らによって記載された方法を用いて、アペリンアゴニストとしてのそれらのインビトロ活性について研究した。Giddingsら、2010 Int JHigh Thro Screen.(2010インターナショナル・ジャーナル・オブ・ハイ・スループット・スクリーニング)1:39-47は、その内容が、参照によりその全体においてここに組み込まれる。Giddingsらに記載の方法は陽性コントロールとしてApelin(アペリン)-13を用いる。
5.3。細胞取り込みアッセイ
Caco-2細胞(クローンC2BBe1)は、American Type Culture Collection(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、アメリカ培養細胞系統保存機関とも言う、Manassas(マナッサス)、VA(バージニア州))から入手した。細胞単層を、12ウェルのCostar Transwell(コースター・トランズウェル)プレートにおいて、コラーゲンコートした微孔質ポリカーボナート膜上でコンフルエントまで増殖させた。プレートの詳細とそれらの検定を以下に示す。透過性アッセイ緩衝剤は、pH7.4で10mM HEPESおよび15mMグルコースを含むハンクス平衡塩類溶液(Hanks’ balanced salt solution、HBSS)であった。レシーバーチャンバーでの緩衝剤にはまた、1%ウシ血清アルブミンも含まれた。投薬溶液濃度は、アッセイ緩衝剤において各試験物について5μMであった。細胞単層を頂端側(A対B)または側底側(B対A)に投与し、および加湿インキュベーターにおいて37℃にて5%CO2と共にインキュベートした。サンプル(試料とも言う)を120分間でドナーおよびレシーバーチャンバーから採取した。各測定は二重に行った。実験後、すべてのアッセイ緩衝剤をインサート(挿入物)から除去した。細胞単層を、ブランク500μMルシファーイエローをA対B側に、およびブランクHBSSをB対A側に共に投与し、および37℃でインキュベートした。サンプルを60分でB対A側から採取した。フラックス期間中に細胞単層に損傷が与えられないことを確実にするために、各単層についてルシファーイエローのフラックスを測定した。すべてのサンプルは、エレクトロスプレーイオン化を用いてLC-MS/MSにより分析した。見かけの透過性(Papp)および回収率(percent recovery)は以下のように算出した:
Papp=(dCr/dt)×Vr/(A×CA) (1)
回収率=100×((Vr×Cr 最終)+(Vd×Cd 最終))/(Vd×CN) (2)
式中、dCr/dtは、レシーバーコンパートメントにおける累積濃度対μMs-1における時間の勾配であり;
Vrはレシーバーコンパートメントのcm3における容量であり;
Vdはドナーコンパートメントのcm3における容量であり;
Aはインサートの面積であり(12ウェルのトランスウェルについては1.13cm2);
CAは、μMにおける公称投薬濃度および測定された120分間ドナー濃度の平均であり;
CNは、μMにおける投薬溶液の名目上の濃度であり;
Cr 最終は、インキュベーション期間の最後でのμMにおける累積レシーバ濃度であり;
Cd 最終は、インキュベーション期間の最後でのμMにおけるドナーの濃度である。
流出比率(Efflux ratio、ER)はPapp(B対A)/Papp(A対B)として規定される。
吸着電位分類(Absorption Potential Classification):
Papp(A対B)<1.0×10-6cm/s:低
Papp(A対B)≧1.0×10-6cm/s:高
有意な流出は次のように規定される:ER≧2.0およびPapp(B対A)≧1.0×10-6cm/
化合物のインビボでの血圧降下活性
選定化合物は、意識がある、遠隔測定された雄性のSprague-Dawley rats(スプラーグドーリーラット)において、血圧低下を含め、血行力学的変化(血行動態変化とも言う)に対する経口投与のそれらの影響について評価された。アペリンペプチドは、血圧を低下させることが知られ、例えば、Tatemoto(タテモト), K.ら、Regul. Pept.(レギュレートリー・ペプチヅ)2001、99、87-92である。
動物は、おおよそ7-9週齢であり、および手術の直前に247gないし263gの間で秤量された。投与される用量レベルは7.5、15または30mg/kgであり、ドーズ容量は10mL/kgであり、および投与のドーズ経路は経口的強制飼養(oral gavage)であった。以下に示すように、動物を交差実験的処置スケジュールに割り当てた。
収集データは、収縮期、拡張期、および平均動脈血圧(MAP)を含んだ。データ収集の時点は、おおよそ48時間(処置1の前)またはおおよそ24時間(処置2-4の前)の投与前のベースラインについて2分毎の10秒間であった。投与後のデータ収集は、処置ごとにおおよそ24時間を通して収集した(データを2分ごとに10秒間収集した)。得られるデータを、ベースラインからmmHgにおける2-5時間の平均変化として以下に示す。
雄性Sprague-Dawleyラットへの経口的強制飼養による化合物423の処置は、血圧において軽度の持続的な低下をもたらし、および化合物551の処置は、血圧での用量依存性の軽度の持続的な低下をもたらした。
本開示は、その詳細な説明と関連して、それについて記載するが、前述の説明は、例示することを意図しており、および本開示の範囲を制限するものではないことを理解すべきである。本開示の他の態様、利益、および修飾は、以下に記載されるクレームの範囲内である。この明細において引用されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が具体的に、および個別に参照により組み込まれることが表示されるかのように、参照によりここに組み込まれる。