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JP2019211385A - 磁気検出装置及び磁気バイアス装置 - Google Patents

磁気検出装置及び磁気バイアス装置 Download PDF

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JP2019211385A
JP2019211385A JP2018109340A JP2018109340A JP2019211385A JP 2019211385 A JP2019211385 A JP 2019211385A JP 2018109340 A JP2018109340 A JP 2018109340A JP 2018109340 A JP2018109340 A JP 2018109340A JP 2019211385 A JP2019211385 A JP 2019211385A
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吉永 春生
Haruo Yoshinaga
春生 吉永
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Abstract

【課題】装置の大型化を抑制した上でバイアス磁界を適正に印加することができる磁気検出装置及び磁気バイアス装置を提供する。【解決手段】磁気検出装置1は、MI素子21と、上側導電部材33Aと、下側導電部材33Bとを備える。MI素子21は、外部磁界を検出する。上側導電部材33Aは、平面状に形成され、MI素子21の積層方向の一方側に積層される。下側導電部材33Bは、平面状に形成され、MI素子21の積層方向の他方側に積層され、積層方向に沿って上側導電部材33Aに対向する。上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、電流が印加されMI素子21にバイアス磁界を印加する。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気検出装置及び磁気バイアス装置に関する。
従来、磁気検出装置として、例えば、特許文献1には、外部磁界を検出する磁気センサが開示されている。磁気センサは、磁気検出素子としての磁気コアと、当該磁気コアにバイアス磁界を印加するソレノイドコイルとを備えている。
特開2008−275578号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の磁気センサは、例えば、ソレノイドコイルの大型化を抑制した上で、所定のバイアス磁界を磁気コアに印加するすることが望まれている。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、装置の大型化を抑制した上でバイアス磁界を適正に印加することができる磁気検出装置及び磁気バイアス装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る磁気検出装置は、外部磁界を検出する磁気検出素子と、平面状に形成され前記磁気検出素子の積層方向の一方側に積層される第1導電部材と、平面状に形成され前記磁気検出素子の前記積層方向の他方側に積層され前記積層方向に沿って前記第1導電部材に対向する第2導電部材と、を備え、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、電流が印加され前記磁気検出素子にバイアス磁界を印加することを特徴とする。
上記磁気検出装置において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向と交差する方向に沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れることが好ましい。
上記磁気検出装置において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向に沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れることが好ましい。
上記磁気検出装置において、前記磁気検出素子は、第1延在方向に沿って延在して形成され、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向が前記第1延在方向に沿った方向であり、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1延在方向と交差する方向に沿って電流が流れることが好ましい。
上記磁気検出装置において、前記磁気検出素子は、第2延在方向に沿って延在して形成され、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向が前記第2延在方向に交差する方向であり、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第2延在方向に沿って電流が流れることが好ましい。
上記磁気検出装置において、前記第1導電部材が第1外面に形成された第1基材と、前記第2導電部材が第2外面に形成された第2基材と、を備え、前記第1基材及び前記第2基材は、前記第1基材の前記第1外面側とは反対側の面である第1内面、又は、前記第2基材の前記第2外面側とは反対側の面である第2内面の少なくとも一方に凹部が形成され、前記磁気検出素子は、前記第1内面及び前記第2内面を前記積層方向に沿って組み合わせた状態で前記凹部に収容されることが好ましい。
上記磁気検出装置において、電力供給用の配線パターンが形成された第3基材を備え、前記第2基材は、前記第3基材に積層され、前記第2導電部材は、前記配線パターンに直接接続されることが好ましい。
本発明に係る磁気バイアス装置は、平面状に形成された導電部材であり外部磁界を検出する磁気検出素子の積層方向の一方側に積層される第1導電部材と、平面状に形成された導電部材であり前記磁気検出素子の前記積層方向の他方側に積層され前記積層方向に沿って前記第1導電部材に対向する第2導電部材と、を備え、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、電流が印加され前記磁気検出素子にバイアス磁界を印加することを特徴とする。
本発明に係る磁気検出装置及び磁気バイアス装置において、平面状の第1導電部材及び平面状の第2導電部材は、電流が印加され磁気検出素子にバイアス磁界を印加する。この構成により、磁気検出装置及び磁気バイアス装置は、疑似的なソレノイドコイルを形成することができ、バイアス磁界を印加する部材を小型化することができる。この結果、磁気検出装置及び磁気バイアス装置は、バイアス磁界を適正に印加することができる。
図1は、第1実施形態に係る磁気検出装置の要部の構成例を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る磁気検出装置の要部の構成例を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態に係る磁気バイアス装置によるバイアス磁界を示す平面図である。 図4は、比較例に係るソレノイドコイルの電流の流れ方を示す図である。 図5は、第1実施形態に係る疑似ソレノイドコイルの電流の流れ方を示す図である。 図6は、比較例に係るソレノイドコイルの磁界強度を示す図である。 図7は、第1実施形態に係る疑似ソレノイドコイルの磁界強度を示す図である。 図8は、比較例に係るソレノイドコイルの磁界分布を示す図である。 図9は、比較例に係るソレノイドコイルの磁界分布を示す図である。 図10は、第1実施形態の変形例に係る磁気検出装置の構成例を示す断面図である。 図11は、第1実施形態の変形例に係る磁気検出装置の構成例を示す断面図である。 図12は、第1実施形態の変形例に係る磁気検出装置の構成例を示す断面図である。 図13は、第2実施形態に係る磁気バイアス装置によるバイアス磁界を示す平面図である。 図14は、第3実施形態に係る磁界検出方向とバイアス磁界との関係を示す図である。 図15は、第3実施形態に係る磁界検出方向とバイアス磁界と外部磁界との関係を示す図である。 図16は、第3実施形態に係る磁界検出方向と合成磁界との関係を示す図である。 図17は、第3実施形態に係るMR素子の磁界強度(合成磁界角度)と抵抗値との関係を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔第1実施形態〕
図面を参照しながら第1実施形態に係る磁気検出装置1及び磁気バイアス装置30について説明する。磁気検出装置1は、磁気バイアス装置30を含んで構成され、外部磁界を検出する装置である。磁気バイアス装置30は、磁気検出素子であるMI素子21(Magneto−Impedance element)にバイアス磁界を印加する装置である。以下、磁気検出装置1及び磁気バイアス装置30について詳細に説明する。磁気検出装置1は、例えば、図1、図2、図3に示すように、基材10と、磁気検出部20と、磁気バイアス装置30とを備える。
ここで、図1では、磁気検出装置1の要部の構成例を示しており、基材10や疑似ソレノイドコイル33の配線等の構成要素を一部省略して図示している。図2では、磁気検出装置1の要部の構成例を示しており、MI素子21の電極22等を省略して図示している。図3では、複数のMI素子21をミアンダ状に接続した構成を図示している。
以下の説明では、MI素子21が延在する方向を第1延在方向と称する。磁気バイアス装置30の上側導電部材33A(下側導電部材33B)とMI素子21とを積層する方向を積層方向と称する。上側導電部材33A及び下側導電部材33Bに電流が流れる方向を通電方向と称する。典型的には、第1延在方向、積層方向、及び、通電方向は、それぞれ直交するが、これに限定されない。
基材10は、絶縁性の材料から構成され、矩形状に形成されている。基材10は、実装面10aを有し、当該実装面10aにMI素子21が形成されている。
磁気検出部20は、外部磁界を検出するものである。磁気検出部20は、複数のMI素子21と、電極22と、バイパス配線23(図3参照)とを含んで構成される。MI素子21は、薄膜状に形成された素子である。MI素子21は、外部磁界によりインピーダンスが変化する。MI素子21は、高周波電流が印加され、外部磁界により変化したインピーダンスを出力する。MI素子21は、第1延在方向に沿って延在して形成されている。MI素子21は、或る一定の方向(磁界検出方向)の外部磁界を検出する。つまり、MI素子21は、外部磁界に反応する感度方向(磁界検出方向)が一定の方向である。MI素子21の磁界検出方向は、当該MI素子21が延在する第1延在方向に沿った方向である。MI素子21は、磁界検出方向における外部磁界の大きさ及び向きを検出する。MI素子21は、検出した外部磁界の大きさ及び向きをインピーダンスの変化として出力する。
電極22は、高周波電流が印加されるものである。電極22は、ミアンダ状に接続された一方側のMI素子21の端子に接続される電極22Aと、ミアンダ状に接続された他方側のMI素子21の端子に接続される電極22Bとを含んで構成される。電極22A、22Bは、高周波電源(図示省略)に接続され、当該高周波電源により高周波電流が印加され、MI素子21に高周波電流を流す。
バイパス配線23は、MI素子21同士を電気的に接続するものである(図3参照)。バイパス配線23は、例えば、隣り合うMI素子21同士を接続し、各MI素子21をミアンダ状に接続する。
磁気バイアス装置30は、MI素子21にバイアス磁界を印加するものである。磁気バイアス装置30は、図1及び図2に示すように、第1配線パターン群31Aと、第2配線パターン群31Bと、第1ワイヤ群32Aと、第2ワイヤ群32Bと、疑似ソレノイドコイル33とを含んで構成される。
第1配線パターン群31Aは、疑似ソレノイドコイル33(上側導電部材33A)の通電方向の一方側に設けられている。第1配線パターン群31Aは、例えば、3つの配線パターン31a〜31cを含んで構成される。各配線パターン31a〜31cは、通電方向に直交する幅方向(第1延在方向)に沿って一定の間隔をあけて配列されている。各配線パターン31a〜31cは、それぞれ第1ワイヤ群32A(ボンディングワイヤ)を介して上側導電部材33Aの通電方向の一方側に電気的に接続される。例えば、配線パターン31aは、ワイヤ32aを介して上側導電部材33Aの通電方向の一方側に接続される。配線パターン31bは、ワイヤ32bを介して上側導電部材33Aの通電方向の一方側に接続される。配線パターン31cは、ワイヤ32cを介して上側導電部材33Aの通電方向の一方側に接続される。
第2配線パターン群31Bは、疑似ソレノイドコイル33(上側導電部材33A)の通電方向の他方側に設けられている。第2配線パターン群31Bは、例えば、3つの配線パターン31d〜31fを含んで構成される。各配線パターン31d〜31fは、通電方向に直交する幅方向(第1延在方向)に沿って一定の間隔をあけて配列されている。各配線パターン31d〜31fは、それぞれ第2ワイヤ群32B(ボンディングワイヤ)を介して上側導電部材33Aの通電方向の他方側に電気的に接続される。例えば、配線パターン31dは、ワイヤ32dを介して上側導電部材33Aの通電方向の他方側に接続される。配線パターン31eは、ワイヤ32eを介して上側導電部材33Aの通電方向の他方側に接続される。配線パターン31fは、ワイヤ32fを介して上側導電部材33Aの通電方向の他方側に接続される。
第1ワイヤ群32Aは、上側導電部材33Aの一方側と第1配線パターン群31Aとを電気的に接続するものである。第1ワイヤ群32Aは、例えば、3つのワイヤ32a〜32cを含んで構成される。各ワイヤ32a〜32cは、それぞれ上側導電部材33Aの通電方向の一方側と各配線パターン31a〜31cとを電気的に接続する。各ワイヤ32a〜32cは、上側導電部材33Aの通電方向の一方側において、それぞれが通電方向に直交する幅方向(第1延在方向)に沿って一定の間隔をあけて接続されている。
第2ワイヤ群32Bは、上側導電部材33Aの他方側と第2配線パターン群31Bとを電気的に接続するものである。第2ワイヤ群32Bは、例えば、3つのワイヤ32d〜32fを含んで構成される。各ワイヤ32d〜32fは、それぞれ上側導電部材33Aの通電方向の他方側と各配線パターン31d〜31fとを電気的に接続する。各ワイヤ32d〜32fは、上側導電部材33Aの通電方向の他方側において、それぞれが通電方向に直交する幅方向(第1延在方向)に沿って一定の間隔をあけて接続されている。
第1ワイヤ群32A及び上側導電部材33Aの接続点と、第2ワイヤ群32B及び上側導電部材33Aの接続点とは、通電方向において略同一直線上に位置する。すなわち、ワイヤ32a及び上側導電部材33Aの接続点と、ワイヤ32d及び上側導電部材33Aの接続点とは、通電方向において略同一直線上に位置する。また、ワイヤ32b及び上側導電部材33Aの接続点と、ワイヤ32e及び上側導電部材33Aの接続点とは、通電方向において略同一直線上に位置する。さらに、ワイヤ32c及び上側導電部材33Aの接続点と、ワイヤ32f及び上側導電部材33Aの接続点とは、通電方向において略同一直線上に位置する。この構成により、磁気バイアス装置30は、上側導電部材33Aの通電方向の一方側から他方側に向けて平行な電流I1を流すことができる。なお、磁気バイアス装置30は、下側導電部材33Bも上側導電部材33Aと同様に構成されている。
疑似ソレノイドコイル33は、MI素子21にバイアス磁界を印加するものである。疑似ソレノイドコイル33は、線状導体101が螺旋状に巻き回されて形成されたソレノイドコイル100(図4参照)を疑似的に構成するものである。疑似ソレノイドコイル33は、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bを含んで構成される。上側導電部材33Aは、平面状(シート状)に形成された導電性の部材である。上側導電部材33Aは、例えば、薄膜状に形成された配線パターンである。上側導電部材33Aは、矩形状に形成され、MI素子21の積層方向の一方側に積層される。上側導電部材33Aは、MI素子21が外部磁界を検出する磁界検出方向(第1延在方向)と交差する方向に沿って電流が流れる。典型的には、上側導電部材33Aは、磁界検出方向(第1延在方向)と直交する方向に沿って電流が流れる。
下側導電部材33Bは、平面状(シート状)に形成された導電性の部材である。下側導電部材33Bは、例えば、薄膜状に形成された配線パターンである。下側導電部材33Bは、上側導電部材33Aと同等の大きさの矩形状に形成される。下側導電部材33Bは、MI素子21の積層方向の他方側に積層され、当該積層方向に沿って上側導電部材33Aに対向する。下側導電部材33Bは、MI素子21が外部磁界を検出する磁界検出方向(第1延在方向)と交差する方向に沿って電流が流れる。典型的には、下側導電部材33Bは、磁界検出方向(第1延在方向)と直交する方向に沿って電流が流れる。
上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、それぞれ逆向きに電流が流れる。例えば、上側導電部材33Aは、通電方向の一方側から他方側に向けて電流が流れ、下側導電部材33Bは、通電方向の他方側から一方側に向けて電流が流れる。すなわち、上側導電部材33Aは、通電方向において第1配線パターン群31A側から第2配線パターン群31B側に向けて電流が流れ、下側導電部材33Bは、第2配線パターン群31B側から第1配線パターン群31A側に向けて電流が流れる。これにより、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、線状導体101が螺旋状に巻き回されて形成されたソレノイドコイル100を疑似的に構成することができる。つまり、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、は、MI素子21が薄膜状であることから、上側導電部材33Aと下側導電部材33Bとの間隔をμmオーダーまで短くすることができ、ソレノイドコイル100を疑似的に構成することができる。この結果、磁気バイアス装置30は、図3に示すように、MI素子21の磁界検出方向に沿ってバイアス磁界H1を印加することができる。このバイアス磁界H1により、磁気検出装置1は、MI素子21の出力インピーダンスを所定の範囲に設定できるので、正方向及び負方向の外部磁界を適正に検出することができる。
ここで、比較例のソレノイドコイル100は、図4に示すように、線状導体101が螺旋状に巻き回されて形成されるので、隣接する線状導体101の間に絶縁部を設ける必要がある。これに対して、第1実施形態に係る疑似ソレノイドコイル33は、図5に示すように、ソレノイドコイル100のように隣接する線状導体101の間に絶縁部を設ける必要がない。このため、疑似ソレノイドコイル33は、断面積を大きくすることができ、ソレノイドコイル100に流れる電流I2の電流値よりも電流I1の電流値を大きくすることができる。ソレノイドコイル100は、断面積を大きくする場合、線状導体101の巻き数を増やす必要があるが、この場合には抵抗値が増加し消費電力及び発熱が大きくなる問題がある。
図6には、比較例に係る薄型状のソレノイドコイル100における磁界強度を図示している。ソレノイドコイル100は、電流I2が流れることにより長辺側及び短辺側からソレノイドコイル100の内部にバイアス磁界H2を印加している。ソレノイドコイル100の短辺側により印加されるバイアス磁界H2は、ソレノイドコイル100の長辺側により印加されるバイアス磁界H2よりも小さく、ソレノイドコイル100の内部の磁界強度に与える影響は微小である。
図7には、第1実施形態に係る疑似ソレノイドコイル33における磁界強度を図示している。疑似ソレノイドコイル33は、電流I1が流れることにより上側導電部材33A及び下側導電部材33Bによりソレノイドコイル100の内部にバイアス磁界H1を印加している。疑似ソレノイドコイル33は、ソレノイドコイル100の短辺側により印加されるバイアス磁界H2を含まない。しかしながら、上述したように、ソレノイドコイル100の短辺側により印加されるバイアス磁界H2は、ソレノイドコイル100の内部の磁界強度に与える影響が微小である。この結果、疑似ソレノイドコイル33は、ソレノイドコイル100のバイアス磁界H2と同等のバイアス磁界H1を印加することができる。
図8には、比較例に係るソレノイドコイル103の磁界分布を図示している。ソレノイドコイル103は、開口部が正方向に形成されている。ソレノイドコイル103は、磁界が同心円状に分布している。
図9には、比較例に係るソレノイドコイル100の磁界分布を図示している。ソレノイドコイル100は、開口部が長方形(縦横比が1対2の長方形)に形成されている。ソレノイドコイル100は、同心円状の磁界を上下に押しつぶしたように磁界が分布している。長方形のソレノイドコイル100と正方形のソレノイドコイル103とは、中心部における磁界の強度に差異がほとんど見られない。第1実施形態に係る疑似ソレノイドコイル33は、長方形のソレノイドコイル100と同様に磁界が分布すると推測できる(図6及び図7参照)。
以上のように、第1実施形態に係る磁気検出装置1は、MI素子21と、上側導電部材33Aと、下側導電部材33Bとを備える。MI素子21は、外部磁界を検出する。上側導電部材33Aは、平面状に形成され、MI素子21の積層方向の一方側に積層される。下側導電部材33Bは、平面状に形成され、MI素子21の積層方向の他方側に積層され、積層方向に沿って上側導電部材33Aに対向する。上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、電流が印加されMI素子21にバイアス磁界を印加する。
この構成により、磁気検出装置1は、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bにより疑似ソレノイドコイル33を形成することができ、MI素子21にバイアス磁界を印加することができる。このバイアス磁界により、磁気検出装置1は、MI素子21から出力されるインピーダンスの変化に基づいて外部磁界の大きさ及び向きを判別することができる。
磁気検出装置1は、平面状の上側導電部材33A及び下側導電部材33Bにより疑似ソレノイドコイル33を形成するので、例えば線状導体101により形成したソレノイドコイル100よりも電流値を大きくすることができる。これにより、磁気検出装置1は、バイアス磁界を印加する部材を小型化することができる。この結果、磁気検出装置1は、バイアス磁界を適正に印加することができる。
磁気検出装置1は、例えば、微細加工技術によって集積化したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)として実装される。MEMSにおいて、積層プロセスを用いる3次元構造では、従来の線状導体101の厚膜化や段差処理の難しさ等により線状導体101の多層巻形状が困難であり、ソレノイドコイル100により発生可能なバイアス磁界に限界があった。これに対して、第1実施形態に係る磁気検出装置1は、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bにより疑似ソレノイドコイル33を構成するので、多層巻形状を不要とすることで製造プロセスを簡素化できる。さらに、磁気検出装置1は、隣接する線状導体101の間に絶縁部を設ける必要がないので断面積を大きくすることができ、装置の大型化を抑制した上で所定のバイアス磁界を得ることができる。また、磁気検出装置1は、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bを積層方向に沿ってそれぞれ複数枚積層することで積層構造を形成することができ、バイアス磁界の強化を容易に実現できる。
上記磁気検出装置1において、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、MI素子21が外部磁界を検出する磁界検出方向と交差する方向に沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れる。この構成により、磁気検出装置1は、磁界検出方向に沿ってMI素子21にバイアス磁界H1を印加することができる。
上記磁気検出装置1において、MI素子21は、第1延在方向に沿って延在して形成され、磁界検出方向が第1延在方向に沿った方向である。上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、第1延在方向と交差する方向に沿って電流が流れる。この構成により、磁気検出装置1は、疑似ソレノイドコイル33によりMI素子21にバイアス磁界を印加することができる。
第1実施形態に係る磁気バイアス装置30は、上側導電部材33Aと、下側導電部材33Bとを備える。上側導電部材33Aは、平面状に形成された導電部材であり、外部磁界を検出するMI素子21の積層方向の一方側に積層される。下側導電部材33Bは、平面状に形成された導電部材であり、MI素子21の積層方向の他方側に積層され、積層方向に沿って上側導電部材33Aに対向する。上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、電流が印加されMI素子21にバイアス磁界を印加する。この構成により、磁気バイアス装置30は、上述した磁気検出装置1と同等の効果を奏することができる。
〔第1実施形態の変形例〕
次に、第1実施形態の変形例に係る磁気検出装置1Aについて説明する。磁気検出装置1Aは、下側導電部材33Bをボンディングワイヤではなく配線基板50(図12参照)に積層して電力供給部(図示省略)と電気的に接続する点で第1実施形態の磁気検出装置1と異なる。なお、第1実施形態の変形例では、第1実施形態と同等の構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
変形例に係る磁気検出装置1Aは、図10、図11、図12に示すように、磁気検出部20と、磁気バイアス装置30と、第2基材としての下側基材41と、第1基材としての上側基材42とを備える。上側基材42は、絶縁性の材料から形成され、積層方向から視た場合、矩形状に形成されている。上側基材42は、本体部42aと、当該本体部42aにおいて積層方向の一方側(上側)に形成された上側基材外面(第1外面)42gと、本体部42aにおいて積層方向の他方側(下側)に形成された上側基材内面(第1内面)42hとを含んで構成される。上側基材42は、上側基材外面42gに上側導電部材33Aが形成されている。上側基材42は、上側基材内面42hに凹部(ザグリ)42bが形成されている。凹部42bは、例えば、溝状に形成されている。凹部42bは、本体部42aの両側に設けられた各立設部42cにより挟まれた収容空間部を形成している。各立設部42cは、それぞれ下側基材内面(第2内面)41aに接合される接合面42dを有している。各接合面42dは、例えば、接着剤42e等により下側基材内面41aに接着され固定される。
下側基材41は、絶縁性の材料から形成され、積層方向から視た場合、上側基材42と同等の大きさの矩形状に形成されている。下側基材41は、本体部41cと、当該本体部41cにおいて積層方向の一方側(下側)に形成された下側基材外面(第2外面)41bと、本体部41cにおいて積層方向の他方側(上側)に形成された下側基材内面41aとを含んで構成される。下側基材41は、下側基材外面41bに下側導電部材33Bが形成されている。また、下側基材41は、下側基材外面41b側とは反対側の下側基材内面41aにMI素子21が形成されている。MI素子21は、図11に示すように、上側基材内面42h及び下側基材内面41aを積層方向に沿って組み合わせた状態で凹部42bに収容される。つまり、MI素子21は、上側基材内面42h及び下側基材内面41aを組み合わせた状態で、凹部42bの各立設部42c及び下側基材内面41aにより囲まれる収容空間部に収容される。上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、上側基材内面42h及び下側基材内面41aを組み合わせた状態で、疑似ソレノイドコイル33を構成する。
疑似ソレノイドコイル33(33A、33B)は、図12に示すように、下側導電部材33Bをボンディングワイヤではなく配線基板50に積層して電力供給部と電気的に接続する。配線基板50は、電力供給用の配線パターン51、52、55、56、59と、ベース基材53と、基材54a、54bと、ワイヤ57、58とを含んで構成される。配線基板50は、ベース基材53上に配線パターン51、52が形成されている。配線基板50は、配線パターン51の上には基材54aが立設され、配線パターン52の上には基材54bが立設されている。配線基板50は、基材54aの配線パターン51側とは反対側に配線パターン55が形成され、基材54bの配線パターン52側とは反対側に配線パターン56が形成されている。配線パターン51及び配線パターン55は、配線パターン59を介して電気的に接続されている。そして、配線基板50は、配線パターン52に電力供給部の正極側が接続され、配線パターン56に電力供給部の負極側が接続される。
疑似ソレノイドコイル33は、下側基材41がベース基材53に積層されることで下側導電部材33Bが配線パターン51、52に電気的に直接接続される。疑似ソレノイドコイル33は、例えば、下側導電部材33Bの通電方向の一方側が配線パターン51に直接接続され、下側導電部材33Bの通電方向の他方側が配線パターン52に直接接続される。疑似ソレノイドコイル33は、上側導電部材33Aがワイヤ57、58を介して配線パターン55、56に接続される。疑似ソレノイドコイル33は、例えば、上側基材42の通電方向の一方側がワイヤ57を介して配線パターン55に接続され、上側基材42の通電方向の他方側がワイヤ58を介して配線パターン56に接続される。疑似ソレノイドコイル33は、電力供給部により配線パターン52に電流が印加されると、下側導電部材33B及び上側導電部材33Aにそれぞれ逆向きの電流が流れる。疑似ソレノイドコイル33は、例えば、下側導電部材33Bの配線パターン52側から配線パターン51側に電流が流れ、上側導電部材33Aのワイヤ57側からワイヤ58側に電流が流れる。つまり、電流は、配線パターン52、下側導電部材33B、配線パターン51、配線パターン59、配線パターン55、ワイヤ57、上側導電部材33A、ワイヤ58、配線パターン56の順に流れる。
以上のように、第1実施形態の変形例に係る磁気検出装置1Aは、上側基材42と、下側基材41とを備える。上側基材42は、上側導電部材33Aが上側基材外面42gに形成されている。下側基材41は、下側導電部材33Bが下側基材外面41bに形成されている。上側基材42及び下側基材41は、上側基材42の上側基材外面42g側とは反対側の面である上側基材内面42h、又は、下側基材41の下側基材外面41b側とは反対側の面である下側基材内面41aの少なくとも一方に凹部42bが形成される。第1実施形態では、凹部42bは、上側基材42の上側基材内面42hに形成されている。MI素子21は、上側基材内面42h及び下側基材内面41aを積層方向に沿って組み合わせた状態で凹部42bに収容される。この構成により、磁気検出装置1Aは、上側導電部材33A及び下側導電部材33BによりMI素子21を積層方向に沿って挟むことができる。磁気検出装置1Aは、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bにより疑似ソレノイドコイル33を構成することができるので、疑似ソレノイドコイル33によりMI素子21にバイアス磁界を印加することができる。
上記磁気検出装置1Aは、電力供給用の配線パターン51、52が形成されたベース基材53を備える。下側基材41は、ベース基材53に積層される。下側導電部材33Bは、配線パターン51、52に直接接続される。この構成により、磁気検出装置1Aは、配線パターン51、52を介して下側導電部材33Bに電力を供給することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る磁気検出装置1Bについて説明する。磁気検出装置1Bは、MI素子21の代わりにMR素子61を用いて外部磁界を検出する点で第1実施形態に係る磁気検出装置1と異なる。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同等の構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態に係る磁気検出装置1Bは、図13に示すように、磁気検出部60と、磁気バイアス装置70とを備える。
磁気検出部60は、外部磁界を検出するものである。磁気検出部60は、磁気検出素子としての複数のMR(Magneto Resistive)素子61と、電極62と、バイパス配線63とを含んで構成される。MR素子61は、外部磁界により抵抗が変化する素子であり、例えば、AMR(異方性磁気抵抗素子;Anisotropic Magneto Resistive)素子等がある。MR素子61は、電流が印加され、外部磁界により変化した抵抗値を出力する。MR素子61は、第2延在方向に沿って延在して形成されている。MR素子61は、或る一定の方向(磁界検出方向)の外部磁界を検出する。つまり、MR素子61は、外部磁界に反応する感度方向(磁界検出方向)が一定の方向である。MR素子61の磁界検出方向は、当該MR素子61が延在する第2延在方向に交差(例えば直交)する方向である。MR素子61は、磁界検出方向における外部磁界の大きさ及び向きを検出する。MR素子61は、検出した外部磁界の大きさ及び向きを抵抗値の変化として出力する。
電極62は、電流が印加されるものである。電極62は、ミアンダ状に接続された一方側のMR素子61の端子に接続される電極62Aと、ミアンダ状に接続された他方側のMR素子61の端子に接続される電極62Bとを含んで構成される。電極62A、62Bは、疑似ソレノイドコイル71の上側導電部材71A及び下側導電部材(図示省略)と重ならないことが好ましい。この構成により、電極62A、62Bは、疑似ソレノイドコイル71に干渉することを抑制できる。電極62A、62Bは、電源(図示省略)に接続され、当該電源により電流が印加され、MR素子61に電流を流す。
バイパス配線63は、MR素子61同士を電気的に接続するものである(図13参照)。バイパス配線63は、例えば、隣り合うMR素子61同士を接続し、各MR素子61をミアンダ状に接続する。
磁気バイアス装置70は、MR素子61にバイアス磁界を印加するものである。磁気バイアス装置70は、疑似ソレノイドコイル71を含んで構成される。疑似ソレノイドコイル71は、MR素子61にバイアス磁界を印加するものである。疑似ソレノイドコイル71は、ソレノイドコイル100(図4参照)を疑似的に構成するものである。疑似ソレノイドコイル71は、上側導電部材71A及び下側導電部材を含んで構成される。上側導電部材71Aは、平面状(シート状)に形成された導電性の部材である。上側導電部材71Aは、例えば、薄膜状に形成された配線パターンである。上側導電部材71Aは、矩形状に形成され、MR素子61の積層方向の一方側に積層される。上側導電部材71Aは、MR素子61が外部磁界を検出する磁界検出方向と交差する方向に沿って電流が流れる。典型的には、上側導電部材71Aは、磁界検出方向と直交する方向に沿って電流が流れる。
下側導電部材は、平面状(シート状)に形成された導電性の部材である。下側導電部材は、例えば、薄膜状に形成された配線パターンである。下側導電部材は、上側導電部材71Aと同等の大きさの矩形状に形成される。下側導電部材は、MR素子61の積層方向の他方側に積層され、当該積層方向に沿って上側導電部材71Aに対向する。下側導電部材は、MR素子61が外部磁界を検出する磁界検出方向と交差する方向に沿って電流が流れる。典型的には、下側導電部材は、磁界検出方向と直交する方向に沿って電流が流れる。
上側導電部材71A及び下側導電部材は、それぞれ逆向きに電流が流れる。例えば、上側導電部材71Aは、通電方向の一方側から他方側に向けて電流が流れ、下側導電部材は、通電方向の他方側から一方側に向けて電流が流れる。これにより、上側導電部材71A及び下側導電部材は、線状導体101が螺旋状に巻き回されて形成されたソレノイドコイル100を疑似的に構成することができる。この結果、磁気バイアス装置70は、図13に示すように、MR素子61の磁界検出方向に沿ってバイアス磁界H3を印加することができる。このバイアス磁界H3により、磁気検出装置1Bは、MR素子61の出力抵抗値を所定の範囲に設定できるので、正方向及び負方向の外部磁界を適正に検出することができる。
以上のように、第2実施形態に係る磁気検出装置1Bにおいて、MR素子61は、第2延在方向に沿って延在して形成され、磁界検出方向が第2延在方向に交差する方向である。上側導電部材71A及び下側電部材は、第2延在方向に沿って電流が流れる。この構成により、磁気検出装置1Bは、疑似ソレノイドコイル71によりMR素子61にバイアス磁界を印加することができる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態に係る磁気検出装置1Cについて説明する。磁気検出装置1Cは、MR素子61Aの磁界検出方向(感度方向)Pに対して直交する方向にバイアス磁界H4を印加する点で第1及び第2実施形態と異なる。なお、第3実施形態では、第1及び第2実施形態と同等の構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
MR素子61Aは、例えば、スピンバルブGMR(Giant Magnetic Resistance)素子、スピンバルブTMR(Tunnnel Magneto Resistance)素子である。MR素子61Aは、図17に示すように、磁界強度(合成磁界角度)に対して或る閾値を境に抵抗値が変わる特性を持っており、例えば、メモリの読み取り素子として利用されている。ここで、図17は、MR素子61Aの磁界強度(合成磁界角度)と抵抗値との関係を示す図であり、縦軸が磁界強度(合成磁界角度)及び抵抗値の各パラメータ値を表し、横軸が外部磁界の強さを表す。MR素子61Aは、バイアス磁界H4を用いて磁界の角度を検出することにより外部磁界(検出磁界)Qの大きさを検出する。MR素子61Aは、固定層の磁化の向きと自由層の磁化の向きとの関係によって抵抗値が変化する。固定層は、外部磁界Qによって磁化の向きが変化しない層であり、自由層は、外部磁界Qによって磁化の向きが変化する層である。自由層の磁化の向きの変化は、固定層の磁化の向きと同じ方向の磁界の強さに対しては或る閾値で急激に変化し、一方、或る閾値を超えた磁界の強さでは磁界の向きに対しては連続的に変化する。
ここで、磁気検出装置1Cにおいて、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、MR素子61Aが外部磁界Qを検出する磁界検出方向(感度方向)Pに沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れる。これにより、磁気検出装置1Cは、図14に示すように、磁界検出方向(感度方向)Pに対して交差方向(直交方向)に沿ってバイアス磁界H4を印加する。磁気検出装置1Cは、図15に示すように、磁界検出方向(感度方向)Pに沿って外部磁界Qを検出した場合、図16に示すように、MR素子61Aにかかる磁界が、バイアス磁界H4及び外部磁界Qを合成した合成磁界H5となる。MR素子61Aは、外部磁界Qが大きくなるにつれて合成磁界H5も大きくなり、合成磁界H5の強さに応じた抵抗値に基づいて外部磁界Qを検出することができる。なお、MR素子61A以外のAMR素子やMI素子においても、合成磁界H5による角度依存性を有しているので適用することができる。
以上のように、磁気検出装置1Cにおいて、上側導電部材33A及び下側導電部材33Bは、MR素子61Aが外部磁界Qを検出する磁界検出方向Pに沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れる。この構成により、磁気検出装置1Cは、磁界検出方向Pに交差(直交)する方向に沿ってMR素子61Aにバイアス磁界H4を印加することができる。これにより、磁気検出装置1Cは、バイアス磁界H4及び外部磁界Qにより形成される合成磁界H5の強さに応じた抵抗値に基づいて外部磁界Qを検出することができる。
〔第1〜第3実施形態の変形例〕
次に、第1〜第3実施形態の変形例について説明する。磁気検出素子は、MI素子21又はMR素子61等を用いて説明したが、これに限定されず、外部磁界を検出可能な素子であれば、その他の素子であってもよい。
凹部42bは、上側基材42の上側基材内面42hに形成されている例について説明したが、これに限定されない。凹部42bは、下側基材41の下側基材内面41aに形成されてもよいし、下側基材41の下側基材内面41a及び上側基材外面42gの上側基材内面42hの両方に形成されてもよい。
下側導電部材33Bは、下側基材41をベース基材53に積層することで配線パターン51、52に電気的に直接接続される例について説明したが、これに限定されない。上側導電部材33Aは、上側基材42をベース基材53に積層することで配線パターン51、52に電気的に直接接続されてもよい。この場合、下側導電部材33Bは、ワイヤ57、58を介して配線パターン55、56に接続される。
1、1A、1B 磁気検出装置
21 MI素子(磁気検出素子)
33A 上側導電部材(第1導電部材)
33B 下側導電部材(第2導電部材)
30、70 磁気バイアス装置
61、61A MR素子(磁気検出素子)
41 下側基材(第2基材)
42 上側基材(第1基材)
42g 上側基材外面(第1外面)
42h 上側基材内面(第1内面)
41b 下側基材外面(第2外面)
41a 下側基材内面(第2内面)
42b 凹部
53 ベース基材(第3基材)
51、52 配線パターン

Claims (8)

  1. 外部磁界を検出する磁気検出素子と、
    平面状に形成され前記磁気検出素子の積層方向の一方側に積層される第1導電部材と、
    平面状に形成され前記磁気検出素子の前記積層方向の他方側に積層され前記積層方向に沿って前記第1導電部材に対向する第2導電部材と、を備え、
    前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、電流が印加され前記磁気検出素子にバイアス磁界を印加することを特徴とする磁気検出装置。
  2. 前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向と交差する方向に沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れる請求項1に記載の磁気検出装置。
  3. 前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向に沿って電流が流れ、且つ、それぞれ逆向きに電流が流れる請求項1に記載の磁気検出装置。
  4. 前記磁気検出素子は、第1延在方向に沿って延在して形成され、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向が前記第1延在方向に沿った方向であり、
    前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1延在方向と交差する方向に沿って電流が流れる請求項1又は2に記載の磁気検出装置。
  5. 前記磁気検出素子は、第2延在方向に沿って延在して形成され、前記磁気検出素子が前記外部磁界を検出する磁界検出方向が前記第2延在方向に交差する方向であり、
    前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第2延在方向に沿って電流が流れる請求項1又は2に記載の磁気検出装置。
  6. 前記第1導電部材が第1外面に形成された第1基材と、
    前記第2導電部材が第2外面に形成された第2基材と、を備え、
    前記第1基材及び前記第2基材は、前記第1基材の前記第1外面側とは反対側の面である第1内面、又は、前記第2基材の前記第2外面側とは反対側の面である第2内面の少なくとも一方に凹部が形成され、
    前記磁気検出素子は、前記第1内面及び前記第2内面を前記積層方向に沿って組み合わせた状態で前記凹部に収容される請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気検出装置。
  7. 電力供給用の配線パターンが形成された第3基材を備え、
    前記第2基材は、前記第3基材に積層され、
    前記第2導電部材は、前記配線パターンに直接接続される請求項6に記載の磁気検出装置。
  8. 平面状に形成された導電部材であり外部磁界を検出する磁気検出素子の積層方向の一方側に積層される第1導電部材と、
    平面状に形成された導電部材であり前記磁気検出素子の前記積層方向の他方側に積層され前記積層方向に沿って前記第1導電部材に対向する第2導電部材と、を備え、
    前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、電流が印加され前記磁気検出素子にバイアス磁界を印加することを特徴とする磁気バイアス装置。
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