以下に、図面および実施例を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の機能、材質、形状、機能、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
<実施例1>
本発明に係るカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置を、図面に則して説明する。尚、電子写真画像形成装置として、レーザビームプリンタ本体と、レーザビームプリンタ本体に着脱可能なドラムカートリッジ、および、現像カートリッジを例に挙げて説明する。以下の説明において、ドラムカートリッジ、および、現像カートリッジの長手方向とは、感光ドラムの回転軸線方向L1、及び、現像ローラの回転軸線L0と略平行な方向である。また、感光ドラムの回転軸線方向L10、及び、現像ローラの回転軸線L0は、記録媒体の搬送方向と交差する方向である。また、ドラムカートリッジ、および、現像カートリッジの短手方向とは、感光ドラムの回転軸線方向L10、及び、現像ローラの回転軸線L0と略直交する方向である。本実施例では、ドラムカートリッジ、および、現像カートリッジをレーザビームプリンタ本体へ着脱する方向は、各カートリッジの短手方向である。また、説明文中の符号は、図面を参照するためのものであって、構成を限定するものではない。
(1)電子写真画像形成装置の全体説明
まず、図2を用いて、本発明の一実施例を適用した電子写真画像形成装置の全体構成について説明する。図2は、電子写真画像形成装置の側断面説明図である。
図2に示す電子写真画像形成装置は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から通信された画像情報に応じて、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体2に現像剤による画像を形成するものである。また、電子写真画像形成装置は、現像カートリッジB1とドラムカートリッジCとが、使用者によって装置本体A1に、取り付け、及び、取り外しが可能に設けられている。記録媒体2の一例として、記録紙、ラベル紙、OHPシート、布等が挙げられる。また、現像カートリッジB1は現像ローラ13等を有し、ドラムカートリッジCは感光ドラム(感光体)10、帯電ローラ11等を有する。
感光ドラム10は、装置本体A1からの電圧印加によって、帯電ローラ11で感光ドラム10の表面を一様に帯電する。そして、光学手段1から画像情報に応じたレーザ光Lが、帯電した感光ドラム10に照射され、感光ドラム10に画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、後述の現像手段によって現像剤tで現像され、感光ドラム10表面に現像剤像が形成される。
一方、給紙トレイ4に収容された記録媒体2は、前記現像剤像の形成と同期して、給紙ローラ3aとこれに圧接する分離パット3bによって、一枚ずつ分離給送される。そして、記録媒体2は、搬送ガイド3dにより、転写手段としての転写ローラ6へと搬送される。転写ローラ6は、感光ドラム10表面に接触するように付勢されている。
次いで、記録媒体2は、感光ドラム10と転写ローラ6とで形成される転写ニップ部6aを通る。このとき、転写ローラ6に現像剤像と逆極性の電圧を印加することで、感光ドラム10表面上に形成された現像剤像が、記録媒体2に転写される。
現像剤像が転写された記録媒体2は、搬送ガイド3fによって定着手段5へ搬送される。定着手段5は、駆動ローラ5a、及び、ヒータ5bを内蔵した定着ローラ5cを備えている。そして、記録媒体2は、駆動ローラ5aと定着ローラ5cとで形成されるニップ部5dを通過する際に、熱、及び、圧力を印加され、記録媒体2に転写された現像剤像が記録媒体2に定着される。これによって、記録媒体2に画像が形成される。
その後、記録媒体2は、排出ローラ対3gによって搬送されて、排出部3hへ排出される。
(2)電子写真画像形成プロセスの説明
次に、図3を用いて、本発明の一実施例を適用した電子写真画像形成プロセスについて説明する。図3は、現像カートリッジB1及びドラムカートリッジCの側断面説明図である。
図3に示すように、現像カートリッジB1は、現像容器16に、現像手段としての現像ローラ13や現像ブレード15等を備えている。また、ドラムカートリッジCは、クリーニング枠体21に、感光ドラム10や帯電ローラ11等を備えている。
現像容器16の現像剤収納部16aに収納された現像剤tは、現像容器16に回転可能に支持された現像剤搬送部材17によって、現像容器16の開口部16bから現像室16c内へ送り出される。現像容器16には、マグネットローラ12を内蔵した現像ローラ13が設けられている。現像ローラ13は、マグネットローラ12の磁力によって、現像室16aの現像剤tを現像ローラ13の表面に引き寄せる。
また、現像ブレード15は、板金からなる支持部材15aとウレタンゴムやSUS板等からなる弾性部材15bから構成され、弾性部材15bが現像ローラ13に対して一定の接触圧をもって弾性的に接触するように設けられている。そして、現像ローラ13が回転方向X5に回転することで、現像ローラ13の表面に付着する現像剤tの量を規定し、現像剤tに摩擦帯電電荷を付与する。これにより、現像ローラ13表面に現像剤層が形成される。そして、装置本体A1から電圧が印加された現像ローラ13を回転方向X5に回転させることにより、感光ドラム10の現像領域へ現像剤tを供給する。
感光ドラム10の外周面には、クリーニング枠体21に回転可能に支持されるとともに付勢された状態で、帯電ローラ11が接触して設けられている。帯電ローラ11は、装置本体A1からの電圧印加によって、感光ドラム10の表面を一様に帯電する。帯電ローラ11に印加する電圧は、感光ドラム10の表面と帯電ローラ11との電位差が放電開始電圧以上となるような値に設定されており、具体的には帯電バイアスとして−1300Vの直流電圧を印加している。このとき、感光ドラム10の表面を帯電電位(暗部電位)−700Vに一様に接触帯電させている。また、本例ではこの帯電ローラ11は感光ドラム10の回転に対して駆動回転する(詳細は後述)。そして、光学手段1のレーザ光Lにより、感光ドラム10の表面に静電潜像が形成される。そして、現像領域において、感光ドラム10の静電潜像に応じて現像剤tを転移させて静電潜像を可視像化し、感光ドラム10に現像剤像を形成する。
つまり現像ローラ13は、表面に現像剤(トナー)を付着させた状態(現像剤を担持した状態)で回転する現像剤担持体であり、担持した現像剤で感光ドラム10の潜像を現像する。
また、感光ドラム10は、現像ローラ13によって形成された画像(現像剤像)を担持する像担持体である。
現像ローラ13および感光ドラム10はいずれも、現像剤を担持した状態で回転する回転体である。
(3)現像カートリッジB1の構成説明
次に、図を用いて、本発明の一実施例を適用した現像カートリッジB1の構成について説明する。現像カートリッジB1は、感光ドラム10に形成された潜像を現像する現像装置(現像ユニット)を画像形成装置の装置本体に対して着脱できるようにカートリッジ化したものである。
なお、以下の説明において、長手方向に関して装置本体A1から現像カートリッジB1に回転力が伝達される側を「駆動側」と称する。また、その反対側を「非駆動側」と称す。図4は、現像カートリッジB1を駆動側から見た斜視説明図である。図5は、現像カートリッジB1を非駆動側から見た斜視説明図である。図6は、現像カートリッジB1の駆動側を分解して、駆動側からみた斜視説明図(a)と非駆動側からみた斜視説明図(b)である。図7は、現像カートリッジB1の非駆動側を分解して、駆動側からみた斜視説明図(a)と非駆動側からみた斜視説明図(b)ある。図1は、カップリング部材180が駆動入力ギア27に組みつけられたものを示したもので、図1(a)が側面図、図1(b)が図1(a)のS24−S24切断線で切断した断面図を示したものである。図1(c)が図1(a)のS25−S25切断線で切断した断面図を示したものである。図8は、図8(a)は、説明のため現像カートリッジB1に対し、本体側駆動部材(駆動部材)100、現像ローラ13、現像ローラギア29、駆動入力ギア27、カップリング部材180以外を不図示とした説明図である。図8(a)はカップリング部材180近辺の斜視図を示しており、図8(b)は、各部品を分解した斜視図である。図8(c)及び図8(d)は、カップリング部材180と本体側駆動部材100の係合状態を示した説明図である。図9は、現像カートリッジB1を駆動側から見た側面図である。
図6、図7に示すように、現像カートリッジB1は、現像ローラ13や現像ブレード15等を備えている。現像ブレード15は、支持部材15aの長手方向の駆動側端部15a1、非駆動側端部15a2が現像容器16に対してビス51、ビス52で固定されている。現像容器16の長手両端には、駆動側現像軸受36と非駆動側現像軸受46とがそれぞれ配置されている。現像ローラ13は、駆動側端部13aが駆動側現像軸受36の穴36eと嵌合し、また、非駆動側端部13cが非駆動側軸受46の支持部46fと嵌合することで、回転可能に支持されている。また、現像ローラ13の駆動側端部13aで、駆動側現像軸受36よりも長手方向外側には、現像ローラギア29が現像ローラ13と同軸に配置され、現像ローラ13と現像ローラギア29とが一体的に回転できるように係合している(図4参照)。
駆動側現像軸受36は、その長手外側で駆動入力ギア27を回転可能に支持している。駆動入力ギア27は現像ローラギア29と噛み合っている。
また、駆動入力ギア27と同軸にカップリング部材180が設けられている。
現像カートリッジB1の駆動側最端部には、駆動入力ギア27等を長手外側から覆うように現像サイドカバー34が設けられている。
つまり現像サイドカバー34は、現像ローラの長手方向における現像カートリッジB1の一端側を覆うカバー部材である。
現像サイドカバー34の穴部34aを通して、カップリング部材180が長手外側に突出している。詳細は後述するが、カップリング部材180は、装置本体A1に設けられた本体側駆動部材100と係合し、回転力が伝達される構成となっている。また、その回転力はカップリング部材180の結合部180b等を介して駆動入力ギア27に伝わる構成となっている。結果として、カップリング部材180に入力された回転力は、駆動入力ギア27、現像ローラギア29を介して、現像ローラ13へ伝達される構成となっている。
カップリング部材180、および、周辺構成について図を用いて詳細を説明する。
図6に示すように、現像カートリッジB1の駆動側には、カップリング部材180、駆動入力ギア27、カップリングバネ185が設けられている。カップリング部材180は、装置本体A1に設けられた本体側駆動部材100と係合し、回転力が伝達される。また駆動入力ギア27(被伝達部材)は、カップリング部材180から駆動力が伝達される。
具体的には、図8(b)に示すように、カップリング部材180は、主に回転力受け部180e1、180f1を有する自由端部180a、結合部180bで構成される。カップリング部材180の回転力受け部180e1、180f1は、駆動入力ギア27の駆動側端部27aより長手方向外側に配置されている。そして、本体側駆動部材100が回転軸線L1周りに正転方向X6に回転すると、本体側駆動部材100の回転力付与部100a1が回転力受け部180e1と当接し、本体側駆動部材100の回転力付与部100a2が回転力受け部180f1と当接する。これにより、本体側駆動部材100からカップリング部材180に回転力が伝達される。
カップリング部材180の結合部180bは略球形状であり、結合部180bが駆動入力ギア27の内周面の収容部27bに支持されている。詳細は後述するが、カップリング部材180は駆動入力ギア27に対して傾斜可能に結合されている。すなわち駆動入力ギア27の回転軸線に対するカップリング部材180の回転軸線の傾斜角度が可変になっている。
また、カップリング部材180の結合部180bには回転力を伝達する凹部180b2、180b3(図1参照)が設けられている。凹部180b2、180b3は、駆動入力ギア27の回転力被伝達部となる凸部27b2、27b3(図1参照)と接触する。これにより、カップリング部材180と駆動入力ギア27とが一体となって、駆動入力ギア27が回転軸線L3周りに正転方向X6に回転する(構成の詳細は後述する)。
ここで、図8(c)に示すように、本体側駆動部材100の回転軸線L1と駆動入力ギア27の回転軸線L3とが同軸になるように設定する。しかしながら、部品寸法のばらつき等によって、図8(d)に示すように、本体側駆動部材100の回転軸線L1と駆動入力ギア27の回転軸線L3とが同軸から多少ずれる場合がある。このような場合、カップリング部材180の回転軸線L2が駆動入力ギア27の回転軸線L3に対して傾斜した状態で回転し、本体側駆動部材100からカップリング部材180に回転力が伝達される。ここで説明した、カップリング部材180が本体側駆動部材100から駆動を受け取る際のカップリング部材180の姿勢を駆動姿勢と定義する。
また、図8(a)に示すように、駆動入力ギア27には、駆動入力ギア27の回転軸線L3と同軸に、はす歯ギア又は平歯ギアであるギア部(第1ギア)27cが一体成形で設けられている。ギア部27cは駆動入力ギア27(収容部27b)の外周に設けられた部分である。
そして、ギア部27cが、現像ローラギア29のギア部29aと噛み合う。現像ローラギア29は現像ローラ13と一体的に回転するため、駆動入力ギア27の回転力が、現像ローラギア29を介して現像ローラ13に伝達される。そして、現像ローラ13は回転軸線L0周りに回転方向X5に回転する。
さらに、図6、図9に示すように、現像サイドカバー34には、カップリングバネ185が設置されている。カップリングバネ185は、ねじりコイルバネで形成され、カップリングバネ185の位置決め部185aが現像サイドカバー34のバネ収容部34hに支持されている。また、カップリングバネ185の一端部185bが現像サイドカバー34のバネ係合部34jに固定されている。そして、カップリングバネ185の復元力によってカップリング部材180の回転軸線L2が駆動入力ギア27の回転軸線L3に対して傾斜させるようカップリングバネ185の他端部185cがカップリング部材180の繋ぎ部180cに当接している。
傾斜時の姿勢については、カップリング部材180の回転軸上に設置された傾斜規制部180b4が駆動側現像軸受36の規制収容部に設けた規制部36b1に突き当たることでカップリング部材180が傾斜した姿勢で保持可能に設計している。詳細は後述する。ここで説明したカップリング部材180が傾斜した姿勢を傾斜姿勢と定義する。
(4)ドラムカートリッジCの概略説明
次に、図10を用いて、ドラムカートリッジCの構成について説明する。図10(a)は、ドラムカートリッジCの非駆動側から見た斜視説明図である。図10(b)では、感光ドラム10、帯電ローラ11周辺部の説明のために、クリーニング枠体21やドラム軸受30やドラム軸54等を不図示とした斜視説明図である。
図10に示すように、ドラムカートリッジCは、感光ドラム10や帯電ローラ11等を備えている。帯電ローラ11は、帯電ローラ軸受67a、帯電ローラ軸受67bによって回転可能に支持され、帯電ローラ付勢部材68a、帯電ローラ付勢部材68bによって感光ドラム10に対して付勢される。
感光ドラム10の駆動側端部10aには、駆動側フランジ24が一体的に固定され、感光ドラム10の非駆動側端部10bには、非駆動側フランジ28が一体的に固定されている。駆動側フランジ24や非駆動側フランジ28は、カシメや接着等の手段で感光ドラム10と同軸に固定されている。クリーニング枠体21の長手両端部には、駆動側端部にドラム軸受30が、非駆動側端部にドラム軸54が、ビスや接着、圧入等の手段で固定されている。感光ドラム10と一体的に固定された駆動側フランジ24はドラム軸受30によって回転可能に支持され、また、非駆動側フランジ28はドラム軸54によって回転可能に支持される。
また、帯電ローラ11の長手一端には帯電ローラギア69が設けられており、帯電ローラギア69は駆動側フランジ24のギア部24cと噛み合っている。ドラムフランジ24の駆動側端部24aは、装置本体A1側から回転力が伝達される構成となっている(不図示)。結果として、感光ドラム10が回転駆動するのに伴って、帯電ローラ11も回転駆動する。前述のように、帯電ローラ11の表面の周速は、感光ドラム10表面の周速に対して105〜120%程度になるように設定されている。
(本体装置A1への現像カートリッジB1及びドラムカートリッジCの装着)
次に、装置本体A1に対する現像カートリッジB1及びドラムカートリッジCの装着について、図11を用いて説明する。図11は、装置本体A1に現像カートリッジB1及びドラムカートリッジCを着脱する様子の説明図で、図11(a)は非駆動側、図11(b)は駆動側から見た斜視図である。
図11(a)、図11(b)に示すように、装置本体A1の上部に配置され開閉可能な本体カバー94を開放方向D1へ回動させることで、装置本体A1内を露出させる。
その後、現像カートリッジB1の非駆動側軸受46の被ガイド部46d(図11(a))と装置本体A1の非駆動側ガイド部材93の第一ガイド部93a(図11(b))とを係合させる。そして、現像カートリッジB1の現像サイドカバー34の被ガイド部34d(図11(b))と装置本体A1の駆動側ガイド部材92の第一ガイド部92a(図11(a))とを係合させる。これにより、現像カートリッジB1は、駆動側ガイド部材92の第一ガイド部92a、および、非駆動側ガイド部材93の第一ガイド部93aにより形成された着脱経路X1、及びXH1に沿って、装置本体A1内に挿入されることになる。
同様に、ドラムカートリッジCも、ドラムカートリッジCのクリーニング枠体21の非駆動側ガイド部21a(図11(a))と装置本体A1の非駆動側ガイド部材93の第二ガイド部93b(図11(b))とを係合させる。そして、ドラムカートリッジCの駆動側フランジ24の駆動側ガイド部24g(図11(b))と装置本体A1の駆動側ガイド部材92の第二ガイド部92b(図11(a))とを係合させる。これにより、ドラムカートリッジCは、駆動側ガイド部材92の第二ガイド部92b、および、非駆動側ガイド部材93の第二ガイド部93bにより形成された着脱経路X2、及びXH2に沿って、装置本体A1内に挿入されることになる。
図12を用いて、カップリング部材180が傾斜(傾動)する動作を伴いながら、装置本体A1にカートリッジB1が装着される様子について説明する。
図12は、カップリング部材180が傾斜(傾動)する動作を伴いながら、装置本体A1に現像カートリッジB1を着脱する様子の説明図である。図12(a1)〜(a4)はカップリング部材180近傍を駆動側から見た拡大図で、図12(b1)〜(b4)は、図12(a1)〜(a4)を矢印X1方向の直交下面から見た模式図である。なお、図12(a1)から図12(a4)の順に装着されていく様子を示しており、図12(a4)で装着完了の状態を示している。また、図12では、装置本体A1については駆動側ガイド部材92と本体側駆動部材100のみを示しており、それ以外は現像カートリッジB1の部品を示している。
図12(a1)、(b1)、(a2)、(b2)に示すように、駆動側ガイド部材92に沿って、装置本体A1に現像カートリッジB1をX1方向へ挿入する(ここで、X1方向とは、本体側駆動部材100の回転軸線L1と略直交する所定方向である)。
このとき、カップリング部材180は、現像カートリッジB1に設けられる付勢部材(弾性部材)としてのカップリングバネ185によって、自由端部180aが本体側駆動部材100に近づく方向を向いた状態を保つ。この状態のまま、現像カートリッジB1が装置本体A1へと挿入されていく。ここで、駆動入力ギア27の回転軸線を軸線L3、カップリング部材180の回転軸線を軸線L2、本体側駆動部材100の回転軸線を軸線L1とすると、軸線L2が軸線L3および軸線L1に対して傾斜した状態となっている。
さらに現像カートリッジB1をX1方向に挿入すると、図12(a3)、(b3)に示すように、カップリング部材180が本体側駆動部材100に当接する。本図ではカップリング部材180の自由端部180aに設けた平面部180a1と本体側駆動部材100の回転力付与部100a1が当接している例を示している。この当接によってカップリング部材180の位置が規制され、軸線L2の軸線L1(軸線L3)に対する傾斜(傾動)量が徐々に小さくなる。
装着完了位置まで現像カートリッジB1を挿入すると、図12(a4)、(b4)に示すように、軸線L2は軸線L1(軸線L3)と実質的に同一直線上に位置する。
このように、カップリング部材180と本体側駆動部材100が係合することで、回転力を伝達可能となる。
そして、装置本体A1から現像カートリッジB1を取り外す際は、図12(a4)、(b4)の状態から図12(a1)、(b1)の状態に遷移する。そして、装着動作に伴ってカップリング部材180が軸線L3に対して傾斜(傾動)することで、本体側駆動部材100から離脱する。すなわち、現像カートリッジB1が、X1方向とは反対のX3方向(ここで、X3方向とは、本体側駆動部材100の回転軸線L1と略直交する所定方向である)に移動することにより、カップリング部材180が本体側駆動部材100から離脱する。
なお、本実施例では、カップリングバネ185によってカップリング部材180の自由端部180aが現像カートリッジB1を本体A1へ装着する際、及び、取り外す際に本体側駆動部材100に近づく方向を向くように構成した。しかしながら、装着方向X1と重力方向の関係やカップリング部材180の重量等の条件によっては、カップリングバネ185がなくてもカップリング部材180の自由端部180aがX1方向を向くことができる。この場合はカップリングバネ185を廃止しても良い。
なお、現像カートリッジB1がX1方向またはX3方向に移動するのは、装着完了位置の近傍だけでよく、それ以外の場所では、現像カートリッジB1がどのような方向に移動してもよい。すなわち、カップリング部材180が係合または離脱する時点において、本体側駆動部材100の回転軸線L1と略直交する所定方向に移動すればよい。
(カップリング部材の説明)
カップリング部材180について、図を用いて説明する。
図13はカップリング部材180を示した説明図で、図13(a)はカップリング部材の側面図で、図13(b)は図13(a)のV2方向から見た図である。図14はカップリング部材180と本体側駆動部材100が係合した状態の斜視説明図である。図14(a)は、本体側駆動部材100からカップリング部材180方向に見た斜視図である。図14(b)はカップリング部材180から本体側駆動側100方向に見た斜視図を示している。図15はカップリング部材180を図13の軸線L2を含むS1−S1切断線で切断した断面図である。また、ハッチング部が切断面を表しており、これは以降の断面図においても同様である。図16は図13の軸線L2に垂直かつ球形状180b1の中心Gを通るS2−S2切断線で切断した断面図である。
図13、図14に示すように、カップリング部材180は主に3つの部分を有する。
第一の部分は、本体側駆動部材100と係合して、この本体側駆動部材100から回転力を受けるための自由端部180aである。自由端部180aの先端側には、カップリング部材180の回転軸線L2を中心とする円周上に、2個の突起180e、180fが設けられている。突起180e、180fは、軸線L2と平面部180a1を含む平面S17と交わる点Rに対して点対称の位置に配置されている。本体側駆動部材100が回転している時には、突起180e、180fの回転方向上流側に設けられた回転力受け部180e1、180f1が本体側駆動部材100の回転力付与部100a1、100a2と接触して回転方向X6方向に回転力を伝達する。
第二の部分は、実質的に球形状である結合部180bである。この結合部180bは、回転力被伝達部材(被伝達部材)である駆動入力ギアへ結合(連結)される。
第三の部分は、自由端部180aと結合部180bとをつなぐ繋ぎ部180cである。
図を用いて、結合部180bの詳細を説明する。
図13、図14で示すように結合部180bは、実質的に軸線L2上に傾斜中心としての中心Gを中心とする球形状180b1、凹部180b2、180b3、傾斜規制部180b4から構成される。
本実施例の結合部180bの最大回転直径φZ1は、自由端部180aの最大回転直径φZ2よりも大きく構成される。また、結合部180bと自由端部180aをつなぐ繋ぎ部180cの直径φZ3は、φZ1、φZ2よりも小さい。
ここでカップリング部材180を、カップリング部材180の回転軸線方向から見た場合(図13において、カップリング部材180を矢印V2に沿って左側から見た場合)を考える。この場合、自由端部180aの外形は繋ぎ部の外形よりも大きい(φZ2>φZ3)。一方、結合部180bの外形は、自由端部180aの外形よりも更に大きい(φZ2<φZ1)。
凹部180b2、180b3は、駆動入力ギア27に設けた凸部27b2、27b3(図1参照)に接触して駆動力を伝達する駆動伝達面180b6、180b5を有している。さらに凹部180b2、180b3は、駆動伝達方向と逆方向に回転する量を規制する逆回転規制面180b8、180b7を有している(図1、図16参照)。また、図15で示すように凹部180b2、180b3には非接触側面180b9、180b10、180b11、180b12と非接触底面180b13、180b14を有している。また、図14、図15で示すように、凸部対向面180b15、180b16を有している。図13、図14で示すように、傾斜規制部180b4は円筒形状で、球形状180b1の自由端部180aとは逆側に、軸線L2と略同軸線上に設けられる。
本構成の非接触側面180b9、180b10、180b11、180b12は、図15で示すように、中心Gを通り軸線L2に対し角度Θ1傾いた平面S19、S20対して、平行に形成された平面形状である。また、非接触側面180b9、180b10、180b11、180b12は、平面S19、S20に対し互いに等距離(Z9)にある平面形状である。また、図15で示すように、非接触底面180b13、180b14も同様に、軸線L2に平行かつ中心Gを通る平面S21に対して平行に形成された平面形状で、且つ、平面S21に対し互いに等距離(Z17)にある平面形状である。また、図15で示すように、凸部対向面180b15、180b16は平面S21と平行に形成された平面形状で、平面S21に対し互いに等距離(Z10)にある平面形状である。
駆動伝達面180b6、180b5は、図16に示すように、球形状180b1の中心Gを通り軸線L2を含む平面S22において平行に形成された平面形状で、かつ平面S22から互いに等距離(Z8)にある平面形状である。また、本実施例の逆回転規制面180b8、180b7は、平面S22に対し、回転軸線L2を中心に角度Θ2傾けた平面S23に対し平行に形成された平面形状で、かつ平面S23から互いに等距離(Z18)にある平面形状としている。
本実施例のカップリング部材180の材質は、ポリアセタール、ポリカーボネート、PPS、液晶ポリマー等の樹脂である。但し、カップリング部材180の剛性を上げるために、負荷トルクに応じて上記樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合しても良い。前記材料を配合した場合には、カップリング部材180の剛性を上げることができる。また、前記樹脂中に、金属をインサートして更に剛性を上げても良いし、カップリング部材180全体を金属等で製作しても良い。
また、自由端部180a、結合部180b、及び、繋ぎ部180cは、一体成形されていても、或いは、各々別体に形成されたものが一体に結合されても良い。
(カップリング部材180と駆動入力ギアの関係)
カップリング部材180と駆動入力ギア27の関係を図を用いて説明する。
図17は、駆動入力ギア27の斜視図を示したもので、図17(a)は、駆動側端面27a側から見たもので、図17(b)は駆動側端面27aと逆側の端面から見たものである。図18は、図17のV1から見た図を示したものである。図19は、図18の駆動受け面27b4の投影形状に直行するS3−S3切断線で切断した断面図を示したものである。図20は、カップリング部材180と駆動入力ギア27を軸線L2と軸線L3を略同一に合わせて、お互いを軸線L2、L3方向にずらした説明図で、図20(a)は斜視図を示し、図20(b)は、図20(a)のS4平面で切断した断面図を示したものである。
駆動入力ギア27について図17、図18、図19で説明する。駆動入力ギア27は円筒形状で、現像ローラギア29に駆動を伝える為のギア部(はす歯ギア、または、平歯ギア)27c、内部に収容部27bを有している。収容部27bは、その内部にカップリング部材180の結合部180bを収納する部分である。収容部27bには、内壁から突出したカップリング部材180の球形状180b1と係合する係合部27b1と、係合部27b1から突出した凸部27b2、27b3を有している。凸部27b2、27b3、は、カップリング部材180の駆動伝達面180b6、180b5から駆動力を受ける駆動受け面27b4、27b5を有している。本実施例の駆動受け面27b4は、図19で示すように中心Lを持つ半円形状となっている(駆動受け面27b5も同様)。また、図17、図18で示すようにV1方向から見た駆動受け面27b4、27b5の投影形状は、回転軸線L3に垂直かつ、駆動伝達面27b4の中心Lを通る平面S26(図19参照)と回転軸線L3が公差する点Jに対し互いに点対称に形成される。さらに、図18で示すようにV1方向から見た駆動入力ギア27の駆動受け面27b4、27b5の投影形状は、平面S26に垂直かつ点Jを通る平面S27に対して互いに等距離(Z5)の位置に投影形状が平行となるように配置される。また、図18で示すように、凸部27b1、27b2に設けられた逆回転接触面27b6、27b7は互いに点Jに対して点対称かつ平面S27に対して平行な平面で形成され、互いに平面S27から等距離(Z4=Z4)の位置に配置される。
次に、カップリング部材180と駆動入力ギア27の関係について図を用いて説明する。図18、図20で示すように、駆動入力ギア27は、凹部対向面27b9、27b10を有している。凹部対向面は、平面S27に垂直かつ点Jを通る平面S28に対して平行な平面で形成され、平面S28から互いに等距離(Z11)に配置される。図20(a)、図20(b)で示すように、カップリング部材180と駆動入力ギア27は、凸部対向面180b15、180b16、と凹部対向面27b9、27b10が平行かつ対向する位置関係で、結合部180bから収容部27bに組み込まれる。本構成においては、組立性を考慮して、図20(b)で示すように、凹部対向面27b9、27b10の間隔(Z11+Z11=Z20)より、凸部対向面180b15、180b16の間隔(Z10+Z10=Z21)の方が小さくなるように構成している。
また、別構成として凹部対向面27b9、27b10の間隔Z20より、凸部対向面180b15、180b16の間隔Z21の方が大きい場合においても、組み付け可能なカップリング部材182の構成について説明する。
図21は、カップリング部材182を駆動入力ギア27に組み付ける方法を示した説明図であり、図21(a1)〜(a4)は側面図を示している。図21(b1)は、図21(a1)を軸線L3を含むS29−S29切断線で切断した断面図を示している。図21(b2)は、図21(a2)を軸線L3を含むS30−S30切断線で切断した断面図を示している。図21(b3)は、図21(a3)を軸線L3をS31−S31切断線で切断した断面図を示している。図21(b4)は、図21(a4)をカップリング部材182の回転軸線L13及び軸線L3を含むS32−S32切断線で切断した断面図を示している。なお、図21(a1)から図21(a4)の順にカップリング部材182が駆動入力ギア27へ組み付けられていく様子を示している。
組立時にカップリング部材182と駆動入力ギア27は、図21(a1)、(b1)で示すように凸部対向面182b15、182b16と凹部対向面27b9、27b10が対向する位置関係にある。この状態において、カップリング部材180を軸線L3に対し軸線L2を角度Θ6傾けた姿勢から組み付けを開始する。
図21に示すように、カップリング部材182は、先述したカップリング部材180と凹部対向面182b15、182b16以外、同一の構成となっている。本構成の凹部対向面182b15、182b16も図21(b4)で示すように、カップリング部材182の回転軸線L13に平行かつ球形状182b1の中心Gを通る平面S21に対して平行に形成された平面形状で形成される。凹部対向面182b15、182b16は互いに等距離(Z18)に配置される。本構成においては、図21(b4)で示すように、凹部対向面27b9、27b10の間隔Z20より、凸部対向面182b15、182b16の間隔(Z18+Z18=Z22)の方が大きくなるように構成されている。
カップリング部材182を駆動入力ギア27に組み付ける際には、最初に、図21(b1)で示すように、凸部対向面182b15、182b16、と凹部対向面27b9、27b10が平行かつ対向する位置関係とする。そして駆動入力ギア回転軸線L3に対し、カップリング部材182を角度Θ6傾ける。この状態で、図21(b2)で示すように、カップリング部材182を矢印X9方向へ移動させることで、凸部対向面182b15が駆動入力ギア27の凹部対向面27b9を通過する。その後、図21(b3)で示すように、カップリング部材182を非接触側面182b10と平行な矢印X10方向に移動させる。このことで、凸部対向面180b16を凹部対向面27b10より軸線L3に近づけ、そのまま凸部対向面180b16が凹部対向面27b10を通過する。最終的に、図21(b4)で示すように、カップリング部材182の回転軸線L13を駆動入力ギア27の回転軸線L3を略同軸線として、X9方向にカップリング部材182を駆動入力ギア27の収容部27bに侵入させる。これにより、カップリング部材182と駆動入力ギア27を結合させることが出来る。
これら構成により、図1で示すようにカップリング部材180の凹部180b2、180b3に、駆動入力ギア27の凸部が27b2、27b3が入り込んで係合し、カップリング部材180と駆動入力ギア27が一体化される。
次に、カップリング部材180が結合された駆動入力ギア27の現像カートリッジへの組み付けについて、図を用いて説明する。図22は、現像カートリッジB1の駆動側の斜視図を示したものである。図23は、図22の駆動入力ギア27の回転軸線L3を含むS5平面で切断した断面図を示したものである。図24は、現像カートリッジB1のカップリング部材180と駆動入力ギア27と現像サイドカバー34を駆動入力ギアの回転軸線L3方向にずらした斜視図を示したものである。
図23、図24で示すように、駆動入力ギア27は、駆動側現像軸受36に設けた円筒ボス36bに組みつけられる。駆動入力ギア27は、ギア支持面36b1に収容部27bに設けた摺動部27b8を係合させることで回転可能に現像カートリッジB1に組みつけられる。この際のカップリング部材180は、図23、図24で示すように、傾動規制部180b4が駆動側現像軸受36に設けた規制収容部36aに収容されるように組み付けられる。
カップリング部材180及び駆動入力ギア27の脱落を防止するための現像サイドカバー34には、カップリング部材180の自由端部を露出させるための穴部34aが設けられている。穴部34aの直径φZ19は、カップリング部材180の自由端部180aの最大回転直径φZ2より大きく、かつ結合部180bの最大回転直径φZ1よりも小さくなるように設けられている。
つまり、カップリング部材180や現像サイドカバー34を、回転軸線方向(カップリング部材180や駆動入力ギア27の回転軸線に平行な方向)から見る(図23の左側から回転軸線に沿って見る)場合を考える。この場合、結合部180bの外形は、自由端部180aの外形より大きい(φZ1>φZ2)。
また現像サイドカバーはカップリング部材180を露出させる穴部34a(開口)を有し、この穴部34aを回転軸線方向から見ると、その穴部34aの外形は、自由端部180aの外形より大きく、結合部の外形より小さい(φZ2<φZ19<φZ1)。
次に、先述した現像サイドカバー34と同様の効果を得ることが出来る別構成について、図を用いて説明する。図25は、現像サイドカバー35の現像カートリッジB1への組み付け前の状態を示した斜視図である。図26は、現像サイドカバー35を含む現像カートリッジB1の斜視図を示したものである。
図25、図26で示すように、現像サイドカバー35に一部が切り欠かれた開放部35a1、及び、穴部(開口)35a2を設けた構成でも同様の効果を得ることが可能である。穴部35a2は、現像サイドカバー35を駆動側現像軸受36に組み付けた際に、自由端部180aを露出させるために設けられている。
カップリングを露出させる穴部35a2の大きさは、カップリング部材180の球形状180b1(結合部180b)の径より小さく設定され、カップリング部材180が駆動側へ脱落することを防止している。
つまり、カップリング部材180が、現像ローラの長手方向に沿って外側(カップリング部材180の自由端側)に移動しようとすると、球形状180b1(結合部180b)と現像サイドカバー35(カバー部材)が干渉(接触)する。これによって、カップリング部材180の移動が抑えられる。現像サイドカバー35は、カップリング部材180が自由端部180aの側に移動するのを抑える規制部材(第2規制部材)である。
次に、開放部35a1の寸法Z12は、図26で示すようにカップリング部材180の繋ぎ部180cの外径φZ3よりも大きく構成される。一方開放部35a1の寸法Z1は、カップリング部材180の結合部180bの外径(φZ1)よりは小さい。
つまりカップリング部材180の回転軸線方向から現像サイドカバー35を見た場合に、開放部35a1の外形は、繋ぎ部180cの外形より大きく、結合部180bの外形よりも小さい。
これにより、図25に示すように、現像サイドカバー35をカップリング部材180の繋ぎ部180cに対し開放部35a1から矢印H方向にスライドして嵌めこむことが可能となる。つまり開放部35a1は、繋ぎ部180cが穴部35a1の中に進入するのを許容するために、穴部35a1の一部を開放している部分である。
これにより、カップリング部材180の自由端部180aの外形の大きさに関係なく、現像サイドカバー35を、カップリング部材180の脱落防止として駆動側現像軸受36に組み付けることが出来る。この際、カップリング部材180の傾斜動作を阻害させないために、U字溝部35aの開放部35a1はカップリング部材180の傾斜する方向、即ち、現像カートリッジB1の装着方向X1方向に設けられることが望ましい。
尚、本実施例では駆動入力ギア27は射出成形で成形された樹脂製であり、その材質は、ポリアセタール、ポリカーボネイト等である。但し、感光ドラム10を回転するための負荷トルクに応じて、駆動入力ギア27を金属製にしてもよい。
図1、図23を用いて各構成部品の支持方法について説明する。
カップリング部材180は、駆動入力ギア27の回転軸線L3方向の位置を、駆動側現像軸受36に設けられた球形状受け部36cと現像サイドカバー34の穴部34a近傍の球形状抜け止め部34bとの間に挟まれるように位置が決まっている。また、軸線L3と垂直方向のカップリング部材180の位置は、駆動入力ギア27の係合部27b1に、球形状180b1が回転可能に係合することで位置が決まっている。駆動入力ギア27の軸線L3方向の位置は、駆動側現像軸受36のギア摺動面36dと駆動入力ギア27の軸受端面27b11と接触し、現像サイドカバー34のギア抜け止め面34cと駆動入力ギア27の駆動側端面27aと接触することで位置が決まっている。駆動入力ギア27の軸線L3と垂直方向の位置については、駆動側現像軸受36に設けたギア支持面36b1に摺動部27b8が回転可能に係合することで位置が決まっている。
図1(b)で示すように、カップリング部材180の軸線L2周りの回転方向X11に回転しようとすると、凹部180b2、180b3に設けた駆動伝達面180b6、180b5が凸部27b2、27b3の駆動受け面27b4、27b5と当接する。このことでカップリング部材180の移動が規制される。あるいは、凹部180b2、180b3の逆回転規制面180b7、180b8が凸部27b3、27b2の逆回転規制面27b7、27b6に接触することでカップリング部材180の移動が規制される。これによって、カップリング部材180の回転方向X11における位置が所定の範囲内に規制される。
また、図1(a)、(c)では、カップリング部材180の回転軸線L2と駆動入力ギア27の回転軸線L3が略同一の状態(駆動姿勢時)を示した。この状態においては、非接触側面180b9、180b10、180b11、180b12及び、非接触底面180b13、180b14は、凸部27b2、27b3とは接触しない関係となっている。
以上により、カップリング部材180は傾斜可能に現像カートリッジB1に組みつけられる。
また、前述したように、収容部27b、球形状抜け止め面34b、球形状受け部36cによって結合部180bの位置が規制される。また、カップリング部材180は、傾斜姿勢を取った場合においても、同様に位置が規制される。したがって、カップリング部材180が傾斜(傾動)した際には、軸線L2と軸線L3との交点が中心Gと略一致する。言い換えると、カップリング部材180の傾斜(傾動)は、中心Gを中心として行われる。
(カップリング部材180の傾斜(傾動)動作の説明)
図を用いて、カップリング部材180の傾斜(傾動)動作について説明する。
図27は、カップリング部材180が傾斜した状態の現像カートリッジB1を示したもので、図27(a)は駆動側側面図を示している。図27(b)は、図27(a)のカップリング部材180の回転軸線L2を含む平面S9で切断した断面図を示している。
図27に示すように、カップリング部材180は、カップリングバネ185の作用により、中心Gで傾斜して、傾斜規制部180b4が駆動側現像軸受36の規制部36a1に接触することで、傾斜角度Θ8を持って傾斜姿勢をとる。この際、カップリング部材180の非接触側面180b9、180b12は、駆動入力ギアの凸部27b3、27b2と接触しないように設けられている。また、カップリング部材180は凹部180b2、180b3と駆動入力ギア27の凸部27b2、27b3が傾斜方向に対し、軸線L2回転方向でどの位相をとっても、傾斜規制部180b4が規制部36a1に接触することで傾斜姿勢をとるように構成される。
このため、カップリング部材180の非接触側面180b10、180b11についても同様に、カップリング部材180が傾斜姿勢をとった際に、駆動入力ギアの凸部27b3、27b2と接触しないように設けられている。非接触側面180b9、180b10、180b11、180b12及び、非接触底面180b13、180b14については、本実施例で示した形状をとらなくても特に問題無い(図1、図27参照)。つまり駆動姿勢及び傾斜姿勢時に、非接触側面180b9、180b10、180b11、180b12及び、非接触底面180b13、180b14がカップリング部材180の凸部27b1、27b2に接触しないよう配置されていれば、よい。
このように、カップリング部材180は、駆動伝達部材27の回転軸線L3に対して実質的に全方向にわたって一定の傾斜角度Θ8をもって傾斜(傾動)可能である。即ち、カップリング部材180は、軸線L3に対してどのような方向にも傾斜(傾動)可能である。更には、カップリング部材180は、軸線L3に対してどのような方向にも揺動可能である。更には、カップリング部材180は、軸線L3に対して実質的に全方向にわたって旋回可能である。ここで、カップリング部材180の旋回とは、傾斜(傾動)した軸線L2が軸線L3周りに回転することである。
別構成として、先述したカップリング部材182を使用する場合において適用できるカップリング部材182の脱落を防止する構成を説明する。
図28は、カップリング部材182と駆動入力ギア27、現像サイドカバー45を、駆動側現像軸受38に組み付けた状態の断面を示したものである。図28(a)はカップリング部材182が駆動姿勢をとった状態を示しており、図28(b)は、カップリング部材182が傾斜姿勢をとった状態でカップリング部材182を駆動側に動かした状態を示している。図28(b)で示すように、カップリング部材182を傾斜させた場合、駆動側現像軸受38の規制部38a1と傾斜規制部182b4が接触することで軸線L3に対し、カップリング部材182の回転軸線L15がΘ7の角度をもって傾斜する。先述した図21で説明したカップリング部材182を駆動入力ギア27に挿入する際の角度Θ6に対し、角度Θ7は小さく設定されている(Θ7<Θ6)。これにより、図28(b)で示すように、駆動入力ギア27の凸部27b2がカップリング部材182b12と接触し、カップリング部材182が現像入力ギア27よりX13方向へ脱落することを防止出来る。これにより、現像サイドカバー45に設けたカップリング部材182の自由端部182aを露出させる為の穴部45aの大きさは、カップリング部材182の球形状182b1の外径の大きさに関係なく設定することが可能となる。
また、別構成として先述した構成とは別の方法で傾斜姿勢をとるカップリング部材183を含む現像カートリッジB2の構成について説明する。
図29は別構成の現像カートリッジB2を駆動側から見た斜視図で、図29(a)は、カップリング部材183が駆動姿勢の状態を示しており、図29(b)は、カップリング部材183が傾斜姿勢の状態を示している。図30は、別構成の現像カートリッジB2のカップリング部材183が傾斜した状態を示したものである。図30(a)は、現像カートリッジB2の側面図を示しており、図30(b)は、図30(a)をカップリング部材183の回転軸線L16を含む平面S36で切断した断面図を示している。
図30(b)で示すように、本構成のカップリング部材183は、結合部183bに、先述した図13で説明した傾斜規制部180b4に相当する部位を設けていない構成となる。尚、カップリング部材183は、傾斜規制部180b4以外の形状については先述した図13で示すカップリング部材180と同一の構成となる。
図29(a)で示すように、本構成の現像サイドカバー55は、カップリング部材183の自由端部183aを貫通させるために設けた穴部55aを有している。先述した図23で示す現像サイドカバー34に設けられた穴部34aと同様に、図29では、穴部55aはカップリング部材183の脱落を防止するように構成されている。その構成における穴部55aは、カップリング部材183の傾斜するX11方向に、カップリング部材183の繋ぎ部183cと接触することで傾斜量を規制する傾斜規制部55a1を有している。図30で示すように、カップリングバネ185の作用により、カップリング部材183は球形状183b1の中心G1を中心に傾斜し、傾斜規制部55a1に繋ぎ部183cが接触することで傾斜姿勢をとる。図27を用いてカップリング部材180の非接触面180b9、180b10、180b11、180b12が、駆動入力ギア27の凸部27b3、27b2と接触しない構成であることを説明した。図30で示す本実施例の構成も非接触面と凸部が接触しない構成であり、上述したカップリング部材180と駆動入力ギア27と同様の構成である為、図及び説明を省略する。
このように、カップリング部材183は、駆動伝達部材27の回転軸線L3に対して実質的に全方向にわたって一定の傾斜角度をもって傾斜(傾動)可能である。即ち、カップリング部材183は、軸線L3に対してどのような方向にも傾斜(傾動)可能である。更には、カップリング部材183は、軸線L3に対してどのような方向にも揺動可能である。更には、カップリング部材183は、軸線L3に対して実質的に全方向にわたって旋回可能である。ここで、カップリング部材183の旋回とは、傾斜(傾動)した軸線L16が軸線L3周りに回転することである。
以上説明した、本構成をまとめると以下の通りである。
本実施例のカートリッジ(現像カートリッジB1)は、回転可能な本体側駆動部材100(図12参照)を有する装置本体に対し着脱可能である。
現像カートリッジB1は本体側駆動部材100の回転軸線に対して略直行する所定方向に移動することで、装置本体に対して着脱可能である。つまり現像カートリッジB1は、図12の(b1)〜(b4)において、左右方向に移動することで、装置本体に着脱される。
現像カートリッジB1は、現像剤が付着した状態で回転する回転体、すなわち現像ローラ13(現像剤担持体)を有する(図3参照)。
また現像カートリッジB1は、本体側駆動部材100と係合するカップリング部材180と、カップリング部材180から回転力を受ける被伝達部材(駆動入力ギア27)を有する。
駆動入力ギア27は、カップリング部材180を収容するための収容部27bと、前記カップリング部材180から受けた駆動力を駆動入力ギア27の外部に伝達するギア部27cを有する(図17参照)。つまり駆動入力ギア27はギア部27cを現像ローラギア29(図6参照)に係合させることで、現像ローラ13に回転力(駆動力)を伝達する部材である。
また駆動入力ギア27は収容部27bの内壁と一体的に形成された凸部27b2、27b3を有する。これら凸部27b2、27b3は、収容部27bの内壁から、収容部27bの内部に向けて延びる(突出する)部分である。
駆動入力ギア27の各部(収容部27b、ギア部27c、凸部27b2、27b3)は一体的に形成されている。
カップリング部材180は、図13に示すように、自由端部180aと、結合部180bと、繋ぎ部180cとを有する。自由端部180aは、本体側駆動部材100と接触して、本体側駆動部材100から回転力を受ける回転力受け部180e1、180f1が設けられる部分である。結合部180bは、回転力被伝達部材(駆動力入力ギア27)の内部に設けられた収容部27bに収容される部分である(図21のb4、図23を参照)。結合部180bには凹部180b2、180b3が形成され、この凹部180b2、180b3に駆動入力ギア27の凸部27b2、27b3が進入する。繋ぎ部180cは、自由端部180aと結合部180bをつなぐ部分である。
カップリング部材180は、駆動入力ギア27に対して移動可能である。つまり結合部180bを支点として傾くことができる。カップリング部材180は、傾斜角度を変えることによって、本体側駆動部材100に対して係合や係合の解除を行う。
図12のb1〜b4を見るとわかるように、カップリング部材180と本体側駆動部材100の係合の前後で、駆動入力ギア27の軸線L3や本体側駆動部材100の軸線L1に対する、カップリング部材180の軸線L2の傾き(傾斜角度)が異なっている。
例えば、現像カートリッジB1が装置本体から取り外される際には、図12のb4、b3、b2、b1の順にカップリング部材180の状態が変化する。つまり、本体側駆動部材の回転中心(軸線L1)と被伝達部材(駆動入力ギア27)の回転中心(軸線L3)が、軸線L1の略垂直方向(図12b1〜b4における左右方向)に離れるようにカップリング部材180が移動する。これに伴って、カップリング部材180の自由端部180a(回転力受け部180e1、180f1)が本体側駆動部材100から離脱しようとする。この離脱を許容するために、カップリング部材180の軸線L2が駆動入力ギア27の回転軸線L3に対し傾斜するのである。つまり軸線L3に対する軸線L2の傾斜角度が大きくなる。
また駆動入力ギア27の凸部27b2、27b3は、カップリング部材180が傾斜するのを許容するように、凹部180b2、180b3と係合している。つまり凹部180b2、180b3の内壁と凸部27b2、27b3の間には隙間が空いていて、凹部180b2、180b3が凸部27b2、27b3に対して移動可能になっている(図21のb4等参照)。
またカップリング部材180が回転した際には、凹部180b2、180b3と凸部27b2、27b3が接触することで、駆動入力ギア27はカップリング部材180から回転力(駆動力)を受ける構成である。
結合部180bに凹部180b2、180b3を設けたカップリング部材180と、収容部27bに凸部27b2、27b3を設けた駆動入力ギア27を、収容部27bと結合部180bで結合させる。このことで、カップリング部材180を傾斜自在に結合することが可能である。これにより、容易に組立可能かつ、特別な部品を必要としないカップリング部材180と駆動入力ギア27の結合方法を提供することが出来る。
<実施例2>
次に、本発明をドラムカートリッジCの装置本体A1側から回転力が伝達される構成に適用した第2の実施例について説明する。第2の実施例は、実施例1で記載したカップリング部材183を使用した構成となる。また、実施例2の構成としては回転力被伝達部材(被伝達部材)となる駆動側フランジ37、及びドラムカートリッジC1の構成以外は、実施例1と同様であるため、符号を流用して説明を省略する。
(カップリング部材183及び駆動側フランジ37の構成説明)
カップリング部材183と駆動側フランジ37の関係を図で説明する。
図31は駆動伝達ユニットU2を分解した斜視図であり、図31(a)は駆動側から、図31(b)は非駆動側から見た図である。図32、図33はカップリング部材183と駆動側フランジ37構成の説明図であり、図32はドラムカートリッジC1を駆動側から見た斜視図を示している。図33は図32のカップリング部材183の回転軸線L14及び感光ドラム10の回転軸線L10を通るS13平面で切断した断面図を示している。図34はドラムカートリッジC1の駆動側を示した説明図で、図34(a)は駆動側斜視図、図34(b)は駆動側側面図を示している。
図31に示すように、駆動側フランジユニットU2は、カップリング部材183、駆動側フランジ37、規制部材(第1規制部材)89を有する。実施例1の図1にて、カップリング部材180から現像入力ギア27に駆動力を伝える構成を説明した。図31で示す本実施例のカップリング部材183がドラムフランジ37へ駆動を伝える構成は、上述したカップリング部材180から駆動入力ギア27への駆動伝達方法と同様の構成である為、図及び説明を省略する。これにより、駆動側フランジ37から感光ドラム10へと駆動力が伝わる構成となる。
規制部材89は、現像ローラ13の長手方向における内側(図31(b)における左側)から収容部37aに進入する。これにより規制部材89は、結合部183bと接触し、駆動側フランジ37からカップリング部材183が図31で示すX12方向に脱落しないようにカップリング部材183の移動を規制する(図31、図33参照)。つまり、規制部材89は結合部183bと接触することで、カップリング部材183が、結合部側(感光ドラム10や現像ローラ13の長手方向において内側)に移動するのを抑える。
駆動側フランジ37は、被固定部37e、ギア部(はす歯ギア、または、平歯ギア)37c、被支持部37dを有する。ここで、被固定部37eは、感光ドラム10に固定される部分である(図33参照)。また、駆動側フランジ37は中空形状をしており、内部に収容部37bを有している。ここで、収容部37bは、その内部にカップリング部材183の結合部183bを収納する部分である。駆動側フランジ37の駆動側には、カップリング部材183の結合部183bを挿入可能なフランジ穴部37mが設けられている(図31(a)、図33参照)。ドラム軸受30のフランジ支持部30aに支持される非支持部37dが設けられている(図31、図33参照)。ドラム軸受30には、カップリング部材183の自由端部183aを貫通させるためのカップリング穴部30bが設けられている(図32、図33参照)。
実施例1の図23で示す現像サイドカバー34の穴部34aと同様に、カップリング穴部30bはカップリング部材183の脱落を防止する。
実施例1の図30にて、現像サイドカバー55の傾斜規制部55a1の構成を説明した。図33で示す本実施例のドラム軸受30も傾斜規制部30b1を有しており、上述した傾斜規制部55a1と同様の構成であるため、詳細説明については省略する。実施例1の図23にて駆動入力ギア27の係合部27b1を説明した。図33で示す本実施例の駆動側フランジ37も係合部を有しており、上述した係合部27b1と同様の構成であるため、説明を省略する。
実施例1の図1にて、駆動入力ギア27の凸部27b2、27b3の構成を説明した。図33で示す本実施例の駆動側フランジ37にも凸部37b2、37b3が設けられており、上述した凸部27b2、27b3と同様の構成である為、詳細説明は省略する。
実施例1の図1にて、カップリング部材180の駆動伝達面180b5、180b6から、駆動入力ギア27の駆動受け面27b4、27b5へ駆動力を伝える構成を説明した。図33で示す、本実施例のカップリング部材183と駆動側フランジ37も、上述した駆動伝達面から駆動受け面へと駆動力を伝える構成である為、図及び説明を省略する。規制部材89は、半球形状である基部89aを有している(図33参照)。
図33を用いて各構成部品の支持方法と連結方法について説明する。
実施例1の図1に示す凹部180b2、180b3と凸部27b2、27b3で説明した構成と同様に、カップリング部材183の凹部183b2、183b3は、駆動側フランジ37の凸部37b2、37b3が入り込む。この状態となるように、収容部37bに結合部181bが嵌めこまれている。実施例1の図23にて、カップリング部材180の球形状180b1と係合部27b1が当接することで軸線L3に垂直方向への移動が規制される構成を説明した。本実施例のカップリング部材183も、上述した球形状が係合部に当接することによって駆動側フランジ37の軸線L10に垂直方向への移動が規制される構成である為、図及び説明を省略する。また、球形状183b1が規制部材89の基部89aに当接することによりカップリング部材183のX12方向への移動が規制される。更に、球形状183b1とドラム軸受30のカップリング抜け止め部30b2とが当接することにより、カップリング部材183のX13方向への移動が規制される。実施例1の図1にてカップリング部材180の駆動伝達面180b5、180b6及び、駆動入力ギア27の駆動受け面27b4、27b5で軸線L2中心に回転する方向に位置を決めている構成を説明した。本実施例のカップリング部材183の構成も駆動伝達面と駆動側フランジ37の駆動受け面で軸線L14中心に回転する方向の位置を決めている構成であり、上述したカップリング部材180と駆動入力ギア27と同じ構成の為、図及び説明を省略する。実施例1の図1にてカップリング部材180の逆回転規制面180b7、180b8と駆動入力ギア27の逆回転接触面27b6、27b7で回転軸線L2中心に回転する方向と逆方向の位置を決めている構成を説明した。本実施例のカップリング部材183も、カップリング部材183の逆回転規制面と駆動側フランジ37の逆回転接触面で回転軸線L14中心に回転する方向と逆方向の位置を決める構成である。上述したカップリング部材180と駆動入力ギア27と同じ構成の為、図及び説明を省略する。
以上により、カップリング部材183は傾斜可能に駆動側フランジ37に連結される。
また、前述したように、カップリング部材183は、収容部37b、カップリング抜け止め部30b2、基部89aによって球形状183b1の軸線L10に垂直方向の位置及びX12方向、X13方向の位置が規制される。したがって、カップリング部材183が球形状183b1の中心G2を中心に傾斜(傾動)した際には、感光ドラムの回転軸線L10とカップリング部材183の回転軸線L14との交点が中心G2と略一致する。言い換えると、カップリング部材183の傾斜(傾動)は、中心G2を中心として行われる。
さらに、図34に示すように、ドラム軸受30には、カップリングバネ186が設置されている。カップリングバネ186は、ねじりコイルバネで形成され、カップリングバネ186の位置決め部186aがドラム軸受30のバネ支持部30hに支持されている。また、カップリングバネ186の一端部186bがドラム軸受30のバネ接触部30jに固定されている。そして、カップリングバネ186の他端部186cがカップリング部材183の繋ぎ部183cに当接することで、カップリングバネ186の復元力でカップリング部材183が傾斜するように構成されている。
(カップリング部材183の傾斜(傾動)動作の説明)
カップリング部材183の傾斜(傾動)動作について説明する。
先述した実施例1の図30で示すカップリング部材183の繋ぎ部183cが現像サイドカバー55の傾斜規制部55a1に接触して傾斜姿勢をとる構成と同様に、本実施例も繋ぎ部183cがドラム軸受30の傾斜規制部36b1に接触して傾斜姿勢をとる。この際、図30で示す軸線L3は、本実施例における感光ドラム10の回転軸線L10に相当する。このように、カップリング部材183は、感光ドラム10の回転軸線L10に対して実質的に全方向にわたって一定の傾斜角度をもって傾斜(傾動)可能である。即ち、カップリング部材183は、軸線L10に対してどのような方向にも傾斜(傾動)可能である。更には、カップリング部材183は、軸線L10に対してどのような方向にも揺動可能である。更には、カップリング部材183は、軸線L10に対して実質的に全方向にわたって旋回可能である。ここで、カップリング部材183の旋回とは、傾斜(傾動)した軸線L14が軸線L10周りに回転することである。
実施例2記載の構成は、カップリング部材183からの駆動力を直接感光ドラム10に伝える構成であるが、現像ローラ13等の他の回転体に同様の構成を適用することも可能である。
上記した本構成をまとめると以下の通りである。
結合部183bに凹部183b2、183b3を設けたカップリング部材183と、収容部37bに凸部37b2、37b3を設けた駆動側フランジ37を、収容部37bと結合部181bで結合させる。このことで、カップリング部材183を傾斜自在に結合することが可能である。これにより、ドラムカートリッジC1の装置本体A1側から感光ドラム10に回転力が伝達される構成においても容易に組立可能かつ、特別な部品を必要としない構成を提供することが可能となる。