[go: up one dir, main page]

JP2019181348A - 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法 - Google Patents

凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019181348A
JP2019181348A JP2018073457A JP2018073457A JP2019181348A JP 2019181348 A JP2019181348 A JP 2019181348A JP 2018073457 A JP2018073457 A JP 2018073457A JP 2018073457 A JP2018073457 A JP 2018073457A JP 2019181348 A JP2019181348 A JP 2019181348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer flocculant
tank
raw water
floc
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018073457A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7109970B2 (ja
Inventor
由希子 加藤
Yukiko Kato
由希子 加藤
文隆 加藤
Fumitaka Kato
文隆 加藤
伸幸 兼森
Nobuyuki Kanemori
伸幸 兼森
健二 ▲高▼橋
健二 ▲高▼橋
Kenji Takahashi
正博 島瀬
Masahiro Shimase
正博 島瀬
慎吾 盛一
Shingo Morikazu
慎吾 盛一
三浦 邦夫
Kunio Miura
邦夫 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Eco Tech Corp
Veolia Jenets KK
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Eco Tech Corp
Veolia Jenets KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Eco Tech Corp, Veolia Jenets KK filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2018073457A priority Critical patent/JP7109970B2/ja
Publication of JP2019181348A publication Critical patent/JP2019181348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7109970B2 publication Critical patent/JP7109970B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

【課題】高分子凝集剤により、凝集と混合とを同一の槽で実施することで、装置をコンパクト化すること。【解決手段】本発明は、高分子凝集剤と沈降促進剤とを原水と混合するフロック形成槽において、高分子凝集剤分散手段を用いて、原水に含まれる懸濁物質と高分子凝集剤を分散させることで、原水に含まれる懸濁物質を1槽で処理する凝集沈殿処理装置および方法に関するものであり、フロック形成槽とフロックを沈降させて原水を処理水とスラリーとに分離する沈殿槽と、沈殿槽から抜き出されたスラリーを汚泥と沈降促進剤とに分離し、分離した沈降促進剤を再びフロック形成槽に供給するサイクロンとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法に関する。
原水中の汚濁成分を沈殿分離する装置として、沈降促進材として用いられる不溶性粒状物と凝集剤とを原水中に添加混合し、不溶性粒状物を核としたフロックを凝集形成することによりフロックを重量化させて沈降速度を速め、沈降分離処理を極めて短時間で行えるようにした高速凝集沈殿装置が知られている(例えば、下記の特許文献1を参照。)。
下記特許文献1に開示されているような高速凝集沈殿装置について、本発明者らは、装置に流入する原水の流量や汚濁濃度が変化すると、処理水の水質が低下してしまうという課題に対し、原水の汚濁濃度が変化した場合であっても安定した処理水の水質を実現することが可能な技術や、原水の流量が変化した場合であっても安定した処理水の水質を実現することが可能な技術について、提案を行っている(例えば、下記の特許文献2及び特許文献3を参照。)。
下記特許文献1の装置では、混合スペースと、中間凝集スペースと、を備えている。液より濃厚な不溶性粒状物質が、流れが乱される混合スペース内の液中に予め定められた比率で注入され、乱流が中間凝集スペース内に生じて粒状物質を懸濁状態に保ち、沈降槽で固液分離される。一方、下記特許文献2及び特許文献3の装置では、第一撹拌槽、第二撹拌槽、フロック形成槽、及び、沈殿槽を備えることが要件となっている。第1攪拌槽では、原水に対して無機凝集剤を添加した上で攪拌混合させ、第2攪拌槽では、原水に対して高分子凝集剤及び不溶性微粒子からなる沈降促進材を添加した上で攪拌混合させ、フロック形成槽では、沈降促進材を核としたフロックを形成させ、沈殿槽では、フロックを沈降させて原水を処理水とスラリーとに分離する。ここで、凝集体とフロックとは、特許文献による表記が異なるだけで、同義と考えられる。以下、「凝集体」という用語について、フロックという表記で統一する。
下記特許文献4では、原水が貯水されたフロック形成槽に無機凝集剤を注入する第1凝集ステップと、フロック形成槽と沈殿槽とを連結する配管を介して、流速0.7m/s〜2.0m/sで30〜60秒以内にフロック形成槽から沈殿槽へ水を輸送する輸送ステップと、沈殿槽に無機凝集剤を注入する第2凝集ステップと、からなる水処理方法が提案されている。
一方、下記特許文献5では、粗大な懸濁物質と微細な懸濁物質とが共存している状態の廃水から、これらの懸濁物質を同一の処理によって取り除く際に使用される高分子凝集剤(以下、上記のような高分子凝集剤を「NCS」と略記する。)が提案されている。
特開平1−270912号公報 特開2014−237122号公報 特開2014−237123号公報 特開2015−147168号公報 特開2014−108394号公報 特開2016−13540号公報 特開2000−334209号公報 特表2010−514554号公報
ここで、上記特許文献1の高速凝集沈殿装置は、少なくとも原水に凝集剤を添加し、原水に含まれる懸濁物質を凝集させてフロックを形成させる槽、及び、沈降促進材として不溶性の粒子物質を添加して混合させる槽を別々に備えることが必要と考えられていた。その理由は、原水と凝集剤と沈降促進材とを均一に混合する条件と、沈降促進材と原水に含まれる懸濁物質とを凝集させる際の撹拌条件と、が異なるためである。混合するには強い撹拌(速度勾配:1,500〜4,000s−1)が必要であり、凝集させるには、混合の場合よりも弱い撹拌(速度勾配:400〜1,500s−1)が必要とされる。
また、上記特許文献2及び特許文献3の装置は、少なくとも原水に無機凝集剤を添加し、原水に含まれる懸濁物質を混合してフロックを形成させる槽、フロックと沈降促進材と高分子凝集剤とを混合する槽、及び、沈降促進材を核としてより大きなフロックを形成させるフロック形成槽を別々に備えることが必要と考えられていた。その理由は、無機凝集剤によるフロック形成条件と、沈降促進材と高分子凝集剤によるフロック形成条件が異なるためである。条件の違いの一つとして、無機凝集剤では急速撹拌が適しており、高分子凝集剤では緩速撹拌が適しているとされ、同一の槽で同時に反応を起こすことは難しいと考えられていた。
このように、凝集と混合とは、それぞれに適した撹拌条件が異なることから、従来、凝集と混合とを同一の槽で行うという考えに至ることは、極めて困難であった。
また、上記特許文献4の方法は、フロック形成槽にて凝集剤と原水とを混合し、フロック形成槽と沈殿槽とを連結する配管内でフロックを破壊してから、沈殿槽に無機凝集剤を添加して再凝集させている。従来は、1段階の凝集では沈降性が確保できなかった際に、フロックを破壊して再凝集するという2段階凝集が必要と考えられていた。
また、上記特許文献7では、シリカ成分とともに鉄成分を有する一種の無機高分子凝集剤のみを用いる砂添加凝集沈殿装置について提案されているが、シリカ成分の凝集剤を用いて発生する汚泥は、リサイクルに制約が生ずる。すなわち、懸濁物質(Suspended Solid:SS)が有機物であれば、スラッジ中の有機物を可溶化して再利用する方法がある。しかしながら、上記特許文献7のように、シリカをはじめとした無機成分を凝集剤として用いると、スラッジを溶解しても残渣が残るため、リサイクル上の制約が生ずるという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、原水に含まれる懸濁物質を凝集沈殿処理により汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置であって、前記原水に対して、高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加装置と、前記原水に対して、不溶性粒状物からなる沈降促進材を添加する沈降促進材添加装置と、前記高分子凝集剤を液中に分散させるための高分子凝集剤分散手段と、前記高分子凝集剤と前記沈降促進材と前記懸濁物質とを撹拌混合して、フロックを形成させるフロック形成槽と、前記フロック形成槽の後段に位置しており、前記フロックを沈降させて、前記原水を前記処理水とスラリーとに分離する沈殿槽と、前記沈殿槽から前記スラリーを引き抜くスラリー引抜ラインと、前記スラリー引抜ラインより抜き出された前記スラリーを、前記汚泥と前記沈降促進材とに分離するサイクロンと、分離した前記沈降促進材を前記フロック形成槽に供給する供給ラインと、を備え、前記高分子凝集剤は、カチオン性又は両性の共重合体を主成分とし、前記共重合体の質量平均分子量が100万〜1300万であり、かつ、pH7におけるカチオンコロイド当量値が0.1meq/g以上である高分子凝集剤であり、前記共重合体は、下記一般式(1)、又は、一般式(2)を必須成分とする原料モノマーから誘導される共重合体である、凝集沈殿装置が提供される。
Figure 2019181348
ここで、上記一般式(1)及び(2)において、R、Rは、それぞれ独立に、CH又はCを表し、Rは、H、CH又はCのいずれかを表し、Xは、アニオン性対イオンを表す。
前記高分子凝集剤分散手段は、高分子凝集剤の注入点を複数とし、式(3)で表される分散度を所定の値以上(例えば、440)以上としてもよい。
分散度=G値×水理学的滞留時間×注入点数/フロック形成槽内高分子凝集剤濃度
式(3)
前記高分子凝集剤添加手段は、前記高分子凝集剤の複数の注入点のうち一つを、前記フロック形成槽に対して前記原水を流入させる原水流入ラインとしてもよい。
前記高分子凝集剤分散手段は、フロック形成槽内に流れ案内構造を備えてもよい。
前記沈降促進材は、ケイ砂又はスラグであってもよい。
前記原水は、石炭又はコークスを含む鉄鋼排水であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、原水に含まれる懸濁物質を凝集沈殿処理により汚泥と処理水とに分離させる凝集沈殿方法であって、前記原水に対して、高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加工程と、前記原水に対して、不溶性粒状物からなる沈降促進材を添加する沈降促進材添加工程と、前記高分子凝集剤を液中に分散させるための高分子凝集剤分散工程と、前記高分子凝集剤と前記沈降促進材と前記懸濁物質とを撹拌混合してフロックを形成させるフロック形成工程と、前記フロック形成工程の後段で実施され、前記フロックを沈降させて、前記原水を前記処理水とスラリーとに分離させる沈殿工程と、前記沈殿槽から前記スラリーを引き抜くスラリー引抜ラインにより、前記沈殿槽から前記スラリーを引き抜くスラリー引抜工程と、前記スラリー引抜ラインより抜き出された前記スラリーを前記汚泥と前記沈降促進材とに分離させる分離工程と、分離された前記沈降促進材を、前記フロック形成工程が行われるフロック形成槽に供給する供給工程と、を含み、前記高分子凝集剤は、カチオン性又は両性の共重合体を主成分とし、前記共重合体の質量平均分子量が100万〜1300万であり、かつ、pH7におけるカチオンコロイド当量値が0.1meq/g以上である高分子凝集剤であり、前記共重合体は、上記一般式(1)、又は、一般式(2)を必須成分とする原料モノマーから誘導される共重合体である、凝集沈殿方法が提供される。
前記高分子凝集剤分散工程では、高分子凝集剤の注入点を複数とし、上記式(3)で表される分散度を所定の値(例えば、440)以上としてもよい。
前記高分子凝集剤分散工程では、高分子凝集剤の複数の注入点のうち一つを前記原水流入ラインとしてもよい。
前記高分子凝集剤分散工程では、前記フロックを形成させるフロック形成槽内に流れ案内構造を設け、当該流れ案内構造内部に下向流を発生させるとともに、外部に上向流を発生させることで、前記高分子凝集剤を分散させてもよい。
前記沈降促進材は、ケイ砂又はスラグであってもよい。
前記原水は、石炭又はコークスを含む鉄鋼排水であってもよい。
以上説明したように本発明によれば、高分子凝集剤により、凝集と混合とを同一の槽で実施することで、装置をコンパクト化することが可能となる。
本発明の実験例1に係る凝集沈殿装置の構成例を示した模式図である。 本発明の実験例1の比較例に該当する凝集沈殿装置の構成例を示した模式図である。 本発明の実験例2に係る凝集沈殿装置の他の構成例を示した模式図である。 本発明の実験例3に係る凝集沈殿装置の他の構成例を示した模式図である。 本発明の実験例2における分散度と処理水懸濁物質濃度除去率との関係を示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<沈降促進材及び高分子凝集剤を同一の槽で混合及び凝集させるという考え方>
前述の通り、上記特許文献1〜特許文献4の技術では、凝集と混合のプロセスが必須であり、これらプロセスは別々の槽又は場所で行われる必要がある。また、上記特許文献2及び特許文献3の技術では、原水に含まれる懸濁物質と無機凝集剤とのフロック形成(凝集)、沈降促進材の添加及び混合(注入)、高分子凝集剤とのフロック形成(熟成)という、3段階のプロセスが必要である。
一方、上記特許文献5における高分子凝集剤(NCS)は、粗大な懸濁物質・微細な懸濁物質を含む廃水中から、高分子凝集剤を利用して、これらの粗大な懸濁物質を含んだままの状態で懸濁物質を一挙に、速やかに、しかもきわめて効率良く凝集沈殿させ、これらを同時に除去することができるようにした廃水中の懸濁物質の凝集処理技術に用いる凝集剤である。かかるNCSを用いて上記の凝集沈殿処理プロセスを1段階にできることを、本発明者らは初めて見出した。文献5には、同一処理の記載があるが、NCSがどういう状態で分散されれば同一処理が可能であるかについて記載されていない。また、NCSの流路等への添加の記載があるが、NCSが混ざりやすいと予想される適用場について記載があるのみで、具体的な処理条件についての記載がなく、適正に分散されるかについて何ら定量的な検討はなされていない。
従来技術では、前述の通り、凝集と混合とを別々の撹拌条件で行う必要があるため、同一の槽で沈降促進材及び高分子凝集剤を混合及び凝集させる考えには至らなかった。すなわち、通常であれば、沈降促進材を添加し、十分撹拌することにより原水に含まれる懸濁物質及び沈降促進材を液中に均一化させてから上記NCSを添加しないと、原水に含まれる懸濁物質、沈降促進材及びNCS同士の接触効率及び反応効率が低下し、懸濁物質処理性が低下する可能性があるとされていたためである。
例えば、上記特許文献6に記載された実施例10及び実施例11においては、NCSを添加する前に予め原水に砂を添加して撹拌した状態とし、流動している液中にNCSを添加している。これより、上記特許文献6において、プロセスは少なくとも注入及び熟成の2段階が示唆されているに過ぎず、1段階で処理できることは予見できない。
この点について、試験例を基に、詳細に説明する。
懸濁物質濃度240mg/Lの原水2Lに対し、沈降促進材5,000mg/Lと、凝集剤とを、以下の3条件で添加して、ジャーテストにて凝集処理を行った際の、上澄水の懸濁物質濃度を比較した。
(条件1)PAC(ポリ塩化アルミニウム)30mg/L、急速撹拌後に緩速撹拌
(条件2−1)PAC30mg/L及び高分子凝集剤2mg/L、急速撹拌後に緩速撹拌
(条件2−2)PAC30mg/L及び高分子凝集剤2mg/L、急速撹拌のみ
(条件3)NCS2mg/L、急速撹拌のみ
ただし、(条件2−1)では、PACを急速撹拌時に添加し、高分子凝集剤を緩速撹拌時に添加した。(条件2−2)急速撹拌時にPACを先に添加し、その後に高分子凝集剤を添加した。なお、かかる比較において、(条件2−1)及び(条件2−2)(以下、まとめて「(条件2)」と記載する場合がある。)で使用した凝集剤は、一般的に用いられる高分子凝集剤であり、(条件3)で使用した凝集剤は、上記特許文献5における高分子凝集剤(NCS)である。その結果、(条件1)、(条件2−1)、(条件2−2)、(条件3)の上澄水中の懸濁物質濃度は、それぞれ、190mg/L、32mg/L、65mg/L、17mg/Lとなった。
上記(条件1)と(条件2)の違いは、高分子凝集剤の有無である。(条件1)では、PACにより懸濁物質の荷電中和が生じマイクロフロックが形成された状態であり、沈降性は十分ではない状態である。一方、(条件2)では、マイクロフロック同士が高分子の架橋作用により架橋されることでフロックが形成され、粒径が大きくなる結果、ストークス式に従い沈降速度が大きくなった状態である。しかしながら、このように、懸濁物質を凝集剤によりフロック化させるには、無機凝集剤の荷電中和作用によりマイクロフロック形成を行った後に、高分子凝集剤の架橋作用によりフロック形成を行うという、少なくとも2段階の反応が必要と考えられていた。このことから、1段階で処理するという発想に至ることは、当業者の中では極めて困難であった。一方、(条件3)では、凝集剤が荷電中和作用と架橋作用とを併せ持つNCSであるため、1段階の反応で、PAC及び高分子と同等の効果を発揮することが可能である。
<凝集に影響を与える因子としての凝集速度と分散速度>
1段階で処理を行う際には、原水に含まれる懸濁物質と沈降促進剤と高分子凝集剤(NCS)の分散速度と、高分子凝集剤(NCS)による凝集速度とのバランスが重要である。すなわち、1)原水に含まれる懸濁物質と沈降促進材と凝集剤とがどのぐらいの速度で均一に分散し、互いに接触するかという分散速度と、2)原水に含まれる懸濁物質と沈降促進材とを、高分子凝集剤(NCS)がどの程度の速度で凝集させられるかという凝集速度が重要な影響因子である。
上記2)について、一般的に、高分子凝集剤は無機凝集剤と比べ粘性が高く、液中で分散させるには一定の撹拌時間が必要である。特に、前述したように、無機凝集剤の後に高分子凝集剤の添加を行い、緩速撹拌で凝集させることが当業者の常識であった。よって、高分子凝集剤による凝集速度は比較的遅く、時間をかけ、緩やかな撹拌条件で行うことが一般的であった。一方、本発明で対象とする高分子凝集剤(NCS)は荷電中和作用と架橋作用を併せ持つことから、短時間で、急速撹拌条件であっても凝集性を発揮する。すなわち、凝集速度が速い。
上記1)について、高分子凝集剤は上述のように凝集速度が低いと考えられており、そのため当業者は高分子凝集剤の分散性を確保する発想には至らなかった。特に高分子凝集剤(NCS)は粘性が高く、発明者らが鋭意検討を行った結果、原液を既存の撹拌設備に添加しても、分散性が不十分であり処理性に課題があった。そのため、高分子凝集剤分散手段を備えることが必須であることを見出した。具体的には凝集沈殿装置の構成にて詳細に説明する。
また、上記特許文献7では、シリカ成分とともに鉄成分を有する一種の無機高分子凝集剤のみを用いる砂添加凝集沈殿装置について提案されており、発明の一実施態様に関わる凝集沈殿装置の全体構成図として、1段階の凝集槽と沈殿槽から成る図が記載されている。かかる技術は、鉄成分を含有する無機凝集剤を必須要件としており、本発明で対象とするNCSでも同様の効果が得られることは何ら示唆しておらず、また、同様の効果を発現することを予測することは困難である。更に、シリカ成分の凝集剤を用いて発生する汚泥は、前述のように、リサイクルに制約が生ずる。SSが有機物であれば、スラッジ中の有機物を可溶化して再利用する方法があるが、凝集剤にシリカをはじめとした無機成分を用いると、スラッジを溶解しても残さが残るため、リサイクル上の制約が生ずるという課題があった。
一方、本発明で着目するNCSは、後述する一般式(1)、又は、一般式(2)で表されるモノマーを構成成分とする有機物であり、発生する汚泥のリサイクルに制約が生じない。
以下に、その内容について詳細に説明する。
以下で詳述する内容は、凝集沈殿装置において、凝集と混合を同一の槽で行うことを可能とすることを目的として完成された、凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法に関するものである。
<凝集沈殿装置の構成について>
以下では、図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置の構成について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る凝集沈殿装置の構成の一例を模式的に示した模式図である。
本実施形態に係る凝集沈殿装置10は、原水に含まれる懸濁物質を、凝集沈殿処理により汚泥と処理水とに分離する装置である。
ここで、本実施形態に係る凝集沈殿装置10で処理対象とする原水(排水)については、特に限定されるものではないが、例えば、石炭又はコークスを含む鉄鋼排水等がある。
凝集沈殿処理の対象となる原水は、原水流入ライン21を介して、フロック形成槽11に流入する。原水流入ライン21には、流量計や濁度計(図示せず)が設けられており、フロック形成槽11に流入する原水の流量や汚濁濃度が管理されている。フロック形成槽11では、高分子凝集剤添加装置の一例である高分子凝集剤添加ラインを介して、NCSが原水に対して添加され、モータ駆動の攪拌機101により原水が攪拌混合される。添加されたNCSにより原水に含まれる懸濁粒子が凝集していくことで、微細なフロックが生成していく。
ここで、NCSの添加量については、特に限定されるものではなく、処理対象とする原水の性状等に応じて、適宜決定すればよい。
また、その添加方法については、特に限定されるものではなく、処理水の懸濁物質濃度などから適宜注入方法を決定すればよい。
本実施形態に係る原水(排水)中の懸濁物質の除去処理方法において使用する高分子凝集剤は、カチオン性又は両性の共重合体を主成分としているNCSである。NCSの主成分である上記共重合体は、下記の一般式(1)、又は、一般式(2)を必須成分とする原料モノマーから誘導される。かかる共重合体の質量平均分子量は、100万〜1,300万の範囲内であり、かつ、pH7におけるカチオンコロイド当量値は、0.1meq/g以上である。また、かかるNCSにおいて、下記(1)、又は、(2)で表されるモノマーは、NCSの原料モノマー中に、それぞれ5モル%以上含有されることが好ましい。
Figure 2019181348
ここで、上記一般式(1)及び(2)において、R、Rは、それぞれ独立に、CH又はCを表し、Rは、H、CH又はCのいずれかを表し、Xは、アニオン性対イオンを表す。
なお、本実施形態に係るNCSの主成分の一つであるカチオン性の共重合体は、例えば特許第2779732号公報等に記載された公知の合成方法により誘導可能である。また、本実施形態に係るNCSの主成分のもう一方である両性の共重合体は、例えば、特許第3352835号公報等に記載されているように、上記一般式(1)及び一般式(2)で表されるカチオン性モノマーに対し、その他のモノマーとしてイタコン酸やアクリル酸等のアニオン性モノマーを適宜混合して原料モノマーとすることで、同様に誘導することが可能である。
上記一般式(1)で示されるモノマーの代表例としては、例えば、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアミノエチルアクリレートの塩酸塩等が挙げられる。また、上記一般式(2)で示されるモノマーの代表例としては、アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド等が挙げられる。これらのモノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。なお、これらの化合物はあくまでも一例であり、本実施形態で利用可能なNCSがこれらの化合物から誘導されるものに限定されるわけではない。
ここで、上記のカチオンコロイド当量値は、NCS中のカチオン密度、すなわち、カチオン性を示す官能基の量を示すものである。かかるカチオンコロイド当量値は、コロイド滴定法により測定することが可能であり、例えば、ポリビニル硫酸カリウム溶液で滴定する方法で求めた値とする。また、NCSの質量平均分子量は、公知の測定方法により測定することが可能であるが、本実施形態では、例えば以下の方法により測定したものを、NCSの質量平均分子量とする。すなわち、固有粘度[η](1N−NaNO水溶液中30℃での測定値)から換算して求めるもので、着目するNCSの固有粘度[η]を測定し、ポリアクリルアミド系高分子の粘度式:[η]=3.73×10−4×Mw0.66から質量平均分子量(Mw)を求めることができる。
また、フロック形成槽11へは、沈降促進材添加ライン23を介して、沈降促進材も添加され、モータ駆動の攪拌機101により原水が攪拌混合される。添加されたNCSにより原水に含まれる懸濁粒子が凝集することで、微細なフロックが少しずつ成長していくとともに、成長しつつあるフロックと添加された沈降促進材とが混合し、凝集する。なお、沈降促進材添加ライン23には、フロック形成槽11へと添加される沈降促進材の量を調整するための沈降促進材添加量コントロール弁103が設けられている。かかる沈降促進材添加量コントロール弁103は、沈降促進材添加制御手段の一例である。
原水に添加される沈降促進材は、不溶性粒状物からなるものである。沈降促進材として利用可能な不溶性粒状物として、例えば、天然砂や人工砂やケイ砂等の砂粒(以下、単に「砂」という。)や各種スラグ(例えば高炉水砕スラグ等)を挙げることができる。この沈降促進材は、粒径分布が100μm〜500μmであり、真密度が2.6以上であることが好ましい。粒径分布が100μm〜500μmである沈降促進材は、利用する沈降促進材を例えば篩分けすることにより得ることが可能である。このような沈降促進材を用いることで、後段の沈殿槽17において、所望の沈降速度を実現することが可能となる。式(4)で表されるストークス式では、沈降速度は粒子の密度に比例し、粒子の直径の二乗に比例することから、上述の真密度、粒径分布を満たさなかった場合、沈降速度が低下する。
凝集沈殿装置10における粒子沈降性は、以下の式(4)で表わされるストークスの式に従っていると考えられる。
Figure 2019181348
ここで、上記式(4)において、
V:粒子の沈降速度[m・sec−1
ρs:粒子の密度[kg・m−3
ρ:水の密度[kg・m−3]=1000kg・m−3
g:重力加速度[m・sec−2]=9.8m・sec−2
μ:水の粘性係数[g・cm−1・sec−1]=0.01g・cm−1・sec−1(20℃での値)
d:粒子の直径[m]
である。この式によれば粒子の沈降速度を得るには粒子径が重要な因子であり、一定の粒子径を持つフロックを形成させるには懸濁物質がNCSにより凝集している必要がある。懸濁物質がNCSに凝集されるには、NCSが水中で均一に分散している必要がある。
フロック形成槽11においてフロックが形成された原水は、沈殿槽17へと流入する。沈殿槽17では、上記フロックを沈降させて、原水を処理水とスラリーとに分離させる。沈殿槽17には汚泥掻寄機105が設けられており、沈殿槽17内で沈降したフロックを効率良く掻き寄せることが可能となる。また、本実施形態に係る沈殿槽17の内部には傾斜板107が設けられており、沈殿槽17内に存在するフロックを更に効率良く沈降させることが可能となっている。
ここで、本実施形態に係る凝集沈殿装置10では、砂やスラグ等の密度の大きな沈降促進材を利用することでフロックの沈降速度を速めることができるため、沈殿槽17の表面負荷率(沈殿槽への流入水量/沈殿槽の底面積)を小さくすることが可能となる。これにより、本実施形態では、一般的な凝集沈殿装置に比べ、凝集沈殿装置10の小型化を図ることができる。ここで、一般的な凝集沈殿装置における沈殿槽17の滞留時間は、定格流量時で120〜180分程度であるのに対し、本実施形態では、数分(例えば、4〜5分)程度である。このような値からも、本実施形態に係る沈殿槽17での沈降速度が速いことがわかる。
沈殿槽17の底部には、沈殿したフロックを含むスラリーを引き抜くためのスラリー引抜ライン25が接続されており、スラリー引抜ライン25に設けられたスラリー引抜ポンプ109により、スラリーが連続的に沈殿槽17から引き抜かれる。また、スラリー引抜ライン25には、密度計111が設けられており、スラリー引抜ライン25を流れるスラリーの密度が計測されている。また、スラリー引抜ライン25からは、スラリー引抜ライン25を流れるスラリーの一部を系外へと排出するためのスラリー排出ライン27が分岐しており、スラリー排出ライン27には、系外へと排出するスラリーの量を調整するための排出スラリー量コントロール弁117が設けられている。一方、スラリー引抜ライン25の末端はサイクロン113の入口に接続されており、沈殿槽17から引き抜かれたスラリーは、所定の圧力や流速等を有した状態でサイクロン113へと移送される。
サイクロン113は、スラリー引抜ライン25により移送されてきたスラリーを、汚泥と、沈降促進材及び特定粒子群と、に分離する。分離された沈降促進材及び特定粒子群は、サイクロン113の底部に接続されたサイクロン下部出口ライン29を介して、フロック形成槽11へと供給される。また、分離された汚泥は、サイクロン113の頂部に接続されたサイクロン上部出口ライン31により移送され、汚泥として排出される。このように、本実施形態に係る凝集沈殿装置10では、スラリー引抜ライン25及びサイクロン下部出口ライン29により、沈降促進材及び特定粒子群の循環ラインが形成されており、サイクロン上部出口ライン31が汚泥排出ラインとして機能する。
一方、沈殿槽17により分離された処理水は、処理水ピット19へと流入する。処理水ピット19では、処理水が一時的に保持された上で、処理水移送ポンプ115により処理水ピット19から引き抜かれ、処理水流出ライン33により移送される。なお、処理水流出ライン33から流出する処理水の汚濁濃度は、本実施形態に係る凝集沈殿装置10での原水処理を制御する際の管理値として利用される。
なお、上記説明では、高分子凝集剤添加ラインを介してNCSをフロック形成槽11に添加する場合について記載したが、フロック形成槽11に添加するNCSの添加割合は、処理対象とする原水の性状等に応じて、適宜決定すればよい。具体的には、懸濁物質の成分(鉄粉、油分、スケール等)や粒度分布等により変化する。凝集剤添加割合は一般的にジャーテストにより決定するため、その方法を用いても良い。
なお、沈降促進材の追加添加量やスラリーの排出量の決定方法については、特に限定されるものではなく、公知のあらゆる方法が利用可能である。例えば、スラリー引抜ライン25におけるスラリーの密度と、沈降促進材の追加添加量やスラリーの排出量と、が互いに関連付けられたデータベース等を凝集沈殿装置10の制御装置(図示せず。)に予め準備しておくことで、沈降促進材の追加添加量やスラリーの排出量を決定することが可能である。
高分子凝集剤分散手段30においては、高分子凝集剤を液中に均一に分散させるための分散速度を担保するために高分子凝集剤添加装置32を備える。前述の通り、高分子凝集剤(NCS)は荷電中和作用と架橋作用を併せ持つことから、短時間で、急速撹拌条件であっても凝集性を発揮するものの、NCSは粘性が高いため、それ自体が十分分散されていないと高い凝集性を発揮しない。高分子凝集剤分散手段30は、下記に記載する具体例の一つもしくは複数の組み合わせからなる。
高い凝集性を発揮させるために、具体的には、高分子凝集剤を水で希釈することが簡易である。水には浄水や工業用水、あるいは処理水を用いることができる。しかしながら、配管、ポンプや希釈槽の増設が必要で、薬品注入装置が大きくなる上、希釈水の消費も増大するため、好ましくない。また、ポンプや希釈槽の増設を不要とするため配管内で希釈することもできるが、NCSは粘性が高いため、単に1点注入で混合するのみでは均一に希釈することは難しい。
そこで本実施形態では、高分子凝集剤を添加する地点(注入点)を分割することを推奨する。フロック形成槽1槽の中で注入点を複数とすることで、槽内撹拌を行った時に高分子凝集剤の分散性が良くなる。反対に、注入点を1点とし、かつ、フロック形成槽末端に添加すると高分子凝集剤がほとんど分散せずに沈降槽に流出するため好ましくない。注入点の位置は槽の形、流量等で決定される流速分布に応じて決定する必要があるが、例えば反応槽の入口と出口、後述のライン注入と反応槽等の組み合わせが考えられる。
本実施形態では、上記の分散度合いの良否を、G値(1/sec)、水理学的滞留時間(分)、フロック形成槽内における高分子凝集剤の濃度(mg/L)から式(3)で求める分散度で評価できる。
分散度=G値×水理学的滞留時間×注入点数/フロック形成槽内高分子凝集剤濃度
・・・式(3)
また、上記式(3)に用いるG値は、以下の式(5)で求められる。
Figure 2019181348
ここで、上記式(5)において、
P:撹拌エネルギー(W)
V:水槽容積(m
μ:水の粘性係数(kg/(m・s))
である。また、フロック形成槽内高分子凝集剤濃度(mg/L)とは、原水の汚濁濃度×添加量/フロック形成槽の容積である。
この分散度を確保することで、1段階の反応であっても2段階以上と同等の水質を得ることが可能である。
本実施形態では、分散度は所定の値以上とすることが好ましい。所定の値とは、懸濁物質除去における所望の水質(懸濁物質濃度、懸濁物質除去率等)を満たす時の分散度を以って決めることができる。たとえば、ジャーテストによって分散度と懸濁物質除去率をプロットし、所望の懸濁物質除去率を満たす分散度を決め、実機においてその分散度を満たすようにG値、水理学的滞留時間、フロック形成槽内高分子凝集剤濃度、及び注入点数を調整する。ジャーテストでは撹拌エネルギー、フロック形成槽の容積が既知であり、G値を求めることができる。水理学的滞留時間は撹拌時間で良く、フロック形成槽内における高分子凝集剤濃度は、フロック形成槽の容積と添加薬品量から求めることができる。注入点数は1点のみであるが、ジャーテスト後の水質から所定の分散度を決めることができる。
なお、上記懸濁物質濃度はJIS K0102 工場排水試験方法 14.1 懸濁物質により測定することができる。
後述する実験例2では、分散度が440以上で懸濁物質の除去性が顕著に向上したことから、所定の値は440とすることが好ましい。
本実施形態の高分子凝集剤分散手段30として、NCSの複数の注入点のうち一つを原水流入ライン21とすることが好ましい。NCSを原水流入ライン21へ注入する場合においても、更に、NCSをフロック形成槽11に直接添加してもよいことは言うまでもない。原水流入ラインへの注入の際にはインラインミキサー等を用いてNCSを均一に混合させることが好ましい。
また、上記特許文献8には、水と、水よりも重い少なくとも一種類の不溶性の粒子物質から構成された少なくとも一種類のバラストと、フロックを生成可能にするための少なくとも一種類の凝集剤とをフロキュレーション区域(フロキュレーションタンク)内にて接触させる旨が開示されており、また、不溶性の粒子物質と凝集剤とを一緒に投入するフロキュレーションタンク内に、流れ案内構造を設ける旨が開示されている。この際に、上記特許文献8では、被処理水とバラストと凝集剤との混合物の軸方向の乱流を攪拌によって流れ案内構造の軸方向に生じさせる内部区域を、完全に水中に沈む流れ案内構造によって、フロキュレーション区域内に画成し、流体分配装置によって、凝集剤を軸方向の乱流に注入し、流れの回転と向き合って、流れ案内構造の出口に配置された静止式装置によって、流れを分配し、スラッジとバラストとの混合物が、流れ案内構造を囲む周辺区域を内部区域の入口まで反対方向に循環することを可能とし、かかる混合物を沈降区域に移動させるとしている。本実施形態に係る凝集沈殿装置10においても、特に指定するものではないが、凝集剤と、原水に含まれる懸濁物質と、沈降促進材としての不溶性の粒子物質と、をより効果的に混合させるため、例えば上記のような流れ案内構造を追加しても良い。具体的には、図4に示すように、流れ案内構造として円筒形の仕切り30Aを設置し、内部に下向流を発生させる撹拌装置を備えてもよい。下向流により水はフロック形成槽底部に衝突し、円筒形の仕切りの外部に上向流が生じる。水が水面まで上昇した後、再び円筒形の仕切り上部から下向流に乗るという水の循環が発生し、これにより高分子凝集剤が分散する。
また、フロック形成槽内に邪魔板(図示せず)を設置することで水の流れ分布を拡散分散させることができる。
上述した高分子凝集剤分散手段は単独で用いても良く、または、複数を組み合わせて用いても良い。
以上、本実施形態に係る凝集沈殿装置10の構成及び制御方法について、詳細に説明した。
以上説明したように、本実施形態に係る凝集沈殿装置10によれば、凝集と混合とを同一の槽で行うことが可能であるため、凝集沈殿装置を従来と比べて大幅に縮小することができる。更に、無機凝集剤と高分子凝集剤とを併用すること無しに、特定の高分子凝集剤(NCS)のみを添加するため、無機凝集剤の添加が不要となり、そのため無機凝集剤の添加装置及び配管を削減できる。これにより大幅なコスト低減ができ、メンテナンスの省力化に繋がる。また、高分子凝集剤(NCS)が有機物であることから、発生する汚泥のリサイクルに制約が生じない。さらに、原水の汚濁濃度等の変化によらず、凝集沈殿処理系全体として安定して所望の排泥濃度を維持することが可能である。
続いて、実験例を示しながら、本発明に係る凝集沈殿方法について、具体的に説明する。なお、以下に示す実験例は、本発明に係る凝集沈殿方法を具体的に説明するための一例にすぎず、本発明に係る凝集沈殿方法が下記の例に限定されるわけではない。
(実験例1)本発明の1槽処理+2地点添加と従来の2槽処理との比較
コークス粉を主体とする鉄鋼排水であるコークス集塵排水を原水として利用し、図1の本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置10により連続的に凝集沈殿処理を行ったもの(実施例1)と、図2に示す、図1の構成に熟成槽15を追加した従来技術の凝集沈殿処理を行った比較例とで、懸濁物質処理性の比較を行った。この際、高分子凝集剤として下記を使用した。
具体的には、高分子凝集剤が、カチオン性又は両性の共重合体を主成分とし、かかる共重合体の質量平均分子量が100万〜1300万であり、かつ、pH7におけるカチオンコロイド当量値が0.1meq/g以上であり、共重合体が、上記の一般式(1)、又は、一般式(2)を必須成分とする原料モノマーから誘導される共重合体である凝集剤(すなわち、NCS;日鉄住金環境株式会社製ケーイーリリーフNCS−1980)を用いた。より具体的には、かかるNCSとして、一般式(1)及び(2)で表される2種類のモノマーを必須成分として、それぞれ20モル%ずつ含む原料モノマーから誘導した、アクリルアミド/[2−(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウム・クロリド/[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム・クロリド共重合体を主成分とするカチオン性のものを利用した。
更に、沈降促進材として、ケイ砂を利用した。
原水のpHは、7〜8、流入原水中懸濁物質濃度は23〜190mg/Lであった。また、フロック形成槽11、及び、図2における熟成槽15の滞留時間をそれぞれ9.5分、9.9分とし、何れの槽内の高分子凝集剤濃度も7mg/Lで一定となるように添加した。また、沈降促進材としてケイ砂濃度は5,000mg/Lとした。沈降促進材濃度は槽内における濃度であり、ほぼ一定となるように調整添加した。図1における高分子凝集剤分散手段として、高分子凝集剤を添加する地点を2点に分割し、添加位置をフロック形成槽の上部に設けた。その結果、かかる実施期間における処理水懸濁物質濃度は、図1、図2ともに概ね8〜15mg/L程度であり、良好な処理水質が得られた。図1、図2の構成で同等の処理水質が得られたことから、高分子凝集剤分散手段を設けることにより、熟成槽が無い1槽処理が可能となることが分かった。
(実験例2)1槽処理+1地点添加と1槽処理+2地点添加との比較
コークス粉を主体とする鉄鋼排水であるコークス集塵排水を原水として利用し、図1の本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置10により高分子凝集剤を添加する地点を2点とする条件1を実施例2とし、同型の凝集沈殿装置において高分子凝集剤を添加する地点を1点にする条件2を参考例として、懸濁物質処理性について実施例2と参考例との比較を行った。この際、高分子凝集剤として実施例1と同じものを使用した。
更に、沈降促進材として、ケイ砂を利用した。
条件1、2ともに原水のpHは、7〜8、流入原水中懸濁物質濃度は23〜190mg/Lであった。また、条件1では、流量は8.6m/分、フロック形成槽11の容量は81.2m、滞留時間を9.5分とし、フロック形成槽内高分子凝集剤濃度を7mg/Lで一定となるように添加した。G値は490とした。条件2では、流量は17.0m/分、フロック形成槽11の容量は58.0m、滞留時間を3.4分とし、フロック形成槽内高分子凝集剤濃度を6mg/Lで一定となるように添加した。G値は250とした。ケイ砂濃度はいずれの条件も5,000mg/Lとした。その結果、かかる実施期間における処理水懸濁物質濃度は、条件1で8〜15mg/L、条件2で9〜19mg/L程度であった。高分子凝集剤分散手段を用い、更に分散度を調整した方が懸濁物質濃度が低く、良好な処理水質が得られた。
この時の分散度を式(3)から求めると、条件1で1300、条件2で140となり、高分子凝集剤が分散したことから処理水質が良くなった。
なお、本実験例においてG値、反応時間、薬品注入濃度、注入点数を変化させた2条件を追加し、分散度と処理水懸濁物質濃度除去率(=1−処理水懸濁物質濃度/流入原水中懸濁物質濃度)と相関を取ったものを図5に示す。この図から分散度440〜1300で処理水懸濁物質濃度除去率が顕著に増加することから、分散度は440以上にすることが好ましいことが分かった。
(実験例3)原水流入ラインにインラインミキサーを用いて添加した場合
コークス粉を主体とする鉄鋼排水であるコークス集塵排水を原水として利用し、図3に示したような、NCSを更に原水流入ライン21へ注入し、NCSと原水の混合にはインラインミキサーを用い、フロック形成槽にて凝集させる、本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置10により、連続的に凝集沈殿処理を行った(実施例3)。この際、高分子凝集剤として、実施例1と同じものを使用した。更に、沈降促進材として、ケイ砂を利用した。これらを利用し、凝集沈殿装置10の制御を行った。
原水のpHは、7〜8であった。また、フロック形成槽11の滞留時間を9.5分とし、フロック形成槽内高分子凝集剤濃度を7mg/Lで一定となるように添加した。ケイ砂濃度は5,000mg/Lとした。その結果、かかる実施期間における処理水懸濁物質濃度は、概ね5〜11mg/L程度であった。実施例3では、実施例2と比較して、インラインミキサーを用いることでNCSと原水とがより早い段階で混合し、十分分散したことから、安定したフロックが形成され、処理水質がさらに良くなった。
(実験例4)流れ案内構造を付加した場合
コークス粉を主体とする鉄鋼排水であるコークス集塵排水を原水として利用し、図4の本発明の実施形態に係る凝集沈殿装置10により連続的に凝集沈殿処理を行った(実施例4)。この際、高分子凝集剤として、実施例1と同じものを使用し、高分子凝集剤を添加する地点を1点として、流れ案内構造を付加した。流れ案内構造は円筒形の仕切り30Aを設置し、内部に下向流を発生させる撹拌装置を、フロック形成槽内に設置した。更に、沈降促進材として、ケイ砂を利用した。これらを利用し、凝集沈殿装置10の制御を行った。
原水のpHは、7〜8であった。また、フロック形成槽11の滞留時間を9.5分とし、フロック形成槽内高分子凝集剤濃度を7mg/Lで一定となるように添加した。ケイ砂濃度は5,000mg/Lとした。その結果、実施例4では、かかる実施期間における処理水懸濁物質濃度は、概ね8〜15mg/L程度と良好な水質であった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 凝集沈殿装置
11 フロック形成槽
15 熟成槽
17 沈殿槽
19 処理水ピット
21 原水流入ライン
23 沈降促進材添加ライン
25 スラリー引抜ライン
27 スラリー排出ライン
29 サイクロン下部出口ライン
30 高分子凝集剤分散手段
31 サイクロン上部出口ライン(汚泥排出ライン)
32 高分子凝集剤添加装置
33 処理水流出ライン
101 攪拌機
103 沈降促進材添加量コントロール弁
105 汚泥掻寄機
107 傾斜板
109 スラリー引抜ポンプ
111 密度計
113 サイクロン
115 処理水移送ポンプ
117 排出スラリー量コントロール弁

Claims (14)

  1. 原水に含まれる懸濁物質を凝集沈殿処理により汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置であって、
    前記原水に対して、高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加装置と、
    前記原水に対して、不溶性粒状物からなる沈降促進材を添加する沈降促進材添加装置と、
    前記高分子凝集剤を液中に分散させるための高分子凝集剤分散手段と、
    前記高分子凝集剤と前記沈降促進材と前記懸濁物質とを撹拌混合して、フロックを形成させるフロック形成槽と、
    前記フロック形成槽の後段に位置しており、前記フロックを沈降させて、前記原水を前記処理水とスラリーとに分離する沈殿槽と、
    前記沈殿槽から前記スラリーを引き抜くスラリー引抜ラインと、
    前記スラリー引抜ラインより抜き出された前記スラリーを、前記汚泥と前記沈降促進材とに分離するサイクロンと、
    分離した前記沈降促進材を前記フロック形成槽に供給する供給ラインと、
    を備え、
    前記高分子凝集剤は、カチオン性又は両性の共重合体を主成分とし、前記共重合体の質量平均分子量が100万〜1300万であり、かつ、pH7におけるカチオンコロイド当量値が0.1meq/g以上である高分子凝集剤であり、
    前記共重合体は、下記一般式(1)、又は、一般式(2)を必須成分とする原料モノマーから誘導される共重合体である、凝集沈殿装置。
    Figure 2019181348
    ここで、上記一般式(1)及び(2)において、R、Rは、それぞれ独立に、CH又はCを表し、Rは、H、CH又はCのいずれかを表し、Xは、アニオン性対イオンを表す。
  2. 前記高分子凝集剤分散手段は、高分子凝集剤の注入点を複数とし、式(3)で表される分散度を所定の値以上とする、請求項1に記載の凝集沈殿装置。

    分散度=G値×水理学的滞留時間×注入点数/フロック形成槽内高分子凝集剤濃度
    式(3)
  3. 前記所定の値を440とする、請求項2に記載の凝集沈殿装置。
  4. 前記高分子凝集剤分散手段は、高分子凝集剤の複数の注入点のうち一つを前記原水流入ラインとする、請求項2又は3に記載の凝集沈殿装置。
  5. 前記高分子凝集剤分散手段は、フロック形成槽内に流れ案内構造を備える、請求項1〜4の何れか1項に記載の凝集沈殿装置。
  6. 前記沈降促進材は、ケイ砂又はスラグである、請求項1〜5の何れか1項に記載の凝集沈殿装置。
  7. 前記原水は、石炭又はコークスを含む鉄鋼排水である、請求項1〜6の何れか1項に記載の凝集沈殿装置。
  8. 原水に含まれる懸濁物質を凝集沈殿処理により汚泥と処理水とに分離させる凝集沈殿方法であって、
    前記原水に対して、高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加工程と、
    前記原水に対して、不溶性粒状物からなる沈降促進材を添加する沈降促進材添加工程と、
    前記高分子凝集剤を液中に分散させるための高分子凝集剤分散工程と、
    前記高分子凝集剤と前記沈降促進材と前記懸濁物質とを撹拌混合してフロックを形成させるフロック形成工程と、
    前記フロック形成工程の後段で実施され、前記フロックを沈降させて、前記原水を前記処理水とスラリーとに分離させる沈殿工程と、
    前記沈殿槽から前記スラリーを引き抜くスラリー引抜ラインにより、前記沈殿槽から前記スラリーを引き抜くスラリー引抜工程と、
    前記スラリー引抜ラインより抜き出された前記スラリーを前記汚泥と前記沈降促進材とに分離させる分離工程と、
    分離された前記沈降促進材を、前記フロック形成工程が行われるフロック形成槽に供給する供給工程と、
    を含み、
    前記高分子凝集剤は、カチオン性又は両性の共重合体を主成分とし、前記共重合体の質量平均分子量が100万〜1300万であり、かつ、pH7におけるカチオンコロイド当量値が0.1meq/g以上である高分子凝集剤であり、
    前記共重合体は、下記一般式(1)、又は、一般式(2)を必須成分とする原料モノマーから誘導される共重合体である、凝集沈殿方法。
    Figure 2019181348
    ここで、上記一般式(1)及び(2)において、R、Rは、それぞれ独立に、CH又はCを表し、Rは、H、CH又はCのいずれかを表し、Xは、アニオン性対イオンを表す。
  9. 前記高分子凝集剤分散工程では、高分子凝集剤の注入点を複数とし、式(3)で表される分散度を所定の値以上とする、請求項8に記載の凝集沈殿方法。

    分散度=G値×水理学的滞留時間×注入点数/フロック形成槽内高分子凝集剤濃度
    式(3)
  10. 前記所定の値を440とする、請求項9に記載の凝集沈殿方法。
  11. 前記高分子凝集剤分散工程では、高分子凝集剤の複数の注入点のうち一つを前記原水流入ラインとする、請求項9又は10に記載の凝集沈殿方法。
  12. 前記高分子凝集剤分散工程では、前記フロックを形成させるフロック形成槽内に流れ案内構造を設け、当該流れ案内構造内部に下向流を発生させるとともに、外部に上向流を発生させることで、前記高分子凝集剤を分散させる、請求項8〜11の何れか1項に記載の凝集沈殿方法。
  13. 前記沈降促進材は、ケイ砂又はスラグである、請求項8〜12の何れか1項に記載の凝集沈殿方法。
  14. 前記原水は、石炭又はコークスを含む鉄鋼排水である、請求項8〜13の何れか1項に記載の凝集沈殿方法。
JP2018073457A 2018-04-05 2018-04-05 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法 Active JP7109970B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018073457A JP7109970B2 (ja) 2018-04-05 2018-04-05 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018073457A JP7109970B2 (ja) 2018-04-05 2018-04-05 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019181348A true JP2019181348A (ja) 2019-10-24
JP7109970B2 JP7109970B2 (ja) 2022-08-01

Family

ID=68338699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018073457A Active JP7109970B2 (ja) 2018-04-05 2018-04-05 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7109970B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114772693A (zh) * 2022-03-18 2022-07-22 河北恒特环保工程有限公司 一种高效微砂循环沉淀装置及其方法
CN118458878A (zh) * 2024-07-10 2024-08-09 山西新辉活性炭有限公司 一种焦化废水中活性炭处理装置及其处理方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5656288A (en) * 1979-10-11 1981-05-18 Ebara Infilco Co Ltd Coagulating sedimentation treatment process
JPH01270912A (ja) * 1988-02-25 1989-10-30 Omnium De Traitement & De Valorisation Otv 細砂を用いて沈降により液体を処理するための方法及び装置
JP2010514554A (ja) * 2006-12-29 2010-05-06 オテヴェ・ソシエテ・アノニム バラスト混入フロキュレーションおよび沈降によって水を処理する方法およびプラント
JP2014108394A (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 Nippon Steel & Sumikin Eco-Tech Corp 高分子凝集剤
JP2014237122A (ja) * 2013-05-07 2014-12-18 新日鐵住金株式会社 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP2014237123A (ja) * 2013-05-07 2014-12-18 新日鐵住金株式会社 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP2016013540A (ja) * 2014-06-09 2016-01-28 日鉄住金環境株式会社 水中の懸濁物質の除去処理方法
JP2016198702A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 新日鐵住金株式会社 凝集沈殿方法
JP2017140595A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 株式会社東芝 管理支援システム、管理支援方法及び管理支援プログラム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2697752C (en) 2007-09-07 2016-01-26 Theravance, Inc. Guanidine-containing compounds useful as muscarinic receptor antagonists

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5656288A (en) * 1979-10-11 1981-05-18 Ebara Infilco Co Ltd Coagulating sedimentation treatment process
JPH01270912A (ja) * 1988-02-25 1989-10-30 Omnium De Traitement & De Valorisation Otv 細砂を用いて沈降により液体を処理するための方法及び装置
JP2010514554A (ja) * 2006-12-29 2010-05-06 オテヴェ・ソシエテ・アノニム バラスト混入フロキュレーションおよび沈降によって水を処理する方法およびプラント
JP2014108394A (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 Nippon Steel & Sumikin Eco-Tech Corp 高分子凝集剤
JP2014237122A (ja) * 2013-05-07 2014-12-18 新日鐵住金株式会社 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP2014237123A (ja) * 2013-05-07 2014-12-18 新日鐵住金株式会社 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP2016013540A (ja) * 2014-06-09 2016-01-28 日鉄住金環境株式会社 水中の懸濁物質の除去処理方法
JP2016198702A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 新日鐵住金株式会社 凝集沈殿方法
JP2017140595A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 株式会社東芝 管理支援システム、管理支援方法及び管理支援プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114772693A (zh) * 2022-03-18 2022-07-22 河北恒特环保工程有限公司 一种高效微砂循环沉淀装置及其方法
CN118458878A (zh) * 2024-07-10 2024-08-09 山西新辉活性炭有限公司 一种焦化废水中活性炭处理装置及其处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7109970B2 (ja) 2022-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6265822B2 (ja) 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP6374157B2 (ja) 廃水中の懸濁物質の除去処理方法
JP4869393B2 (ja) 固形物分離システム
JP6474669B2 (ja) 凝集沈殿方法
JP2008534258A (ja) Bodおよび浮遊固形物を除去するための安定化凝集プロセスに活性汚泥を使用する方法およびそのシステム
US11807558B2 (en) Ballasted clarification system
US11634345B2 (en) Waste water treatment method and waste water treatment apparatus
CA2850895A1 (en) Concentration of suspensions
AU2004294696A1 (en) Metals/minerals recovery and waste treatment process
JP5173538B2 (ja) 水処理方法
JP4073116B2 (ja) 凝集沈澱装置
JP7109970B2 (ja) 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP6270608B2 (ja) 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP4535419B2 (ja) 凝集沈澱装置
JP2016013540A (ja) 水中の懸濁物質の除去処理方法
JP2019171309A (ja) 凝集沈殿装置及び凝集沈殿方法
JP7083274B2 (ja) 水処理方法および水処理装置
JP4353584B2 (ja) 砂添加凝集沈澱装置
JP2002355507A (ja) 凝集沈澱装置およびその制御方法
ZA200603336B (en) Metals/minerals recovery and waste treatment process
JP2017159213A (ja) 凝集処理方法および装置
CN107709250B (zh) 使用原位加载絮凝体系的水软化处理
JP2005144350A (ja) 凝集沈殿処理装置
JP3870354B2 (ja) 凝集沈澱装置
JP2000317217A (ja) 凝集沈澱装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190208

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190508

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7109970

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350