JP2019175836A - 点灯システム、照明装置、及び照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 入力される電圧の値が瞬時的に変動した場合でも、光源が発する光のちらつきを低減することができる点灯システム、照明装置、及び照明器具を提供する。
【解決手段】 制御回路1eは、光源12の調光レベルの指示値に応じて負荷電流Ioの目標電流値を設定する。また、制御回路1eは、電流検出信号Sdに基づく負荷電流Ioの検出電流値と目標電流値との偏差が小さくなるように電源回路110のスイッチング素子のオンデューティを調整する。そして、制御回路1eは、偏差にフィードバックゲインを掛け合わせることでオンデューティの制御値を求め、調光レベルの指示値に応じてフィードバックゲインを設定する。
【選択図】図1
【解決手段】 制御回路1eは、光源12の調光レベルの指示値に応じて負荷電流Ioの目標電流値を設定する。また、制御回路1eは、電流検出信号Sdに基づく負荷電流Ioの検出電流値と目標電流値との偏差が小さくなるように電源回路110のスイッチング素子のオンデューティを調整する。そして、制御回路1eは、偏差にフィードバックゲインを掛け合わせることでオンデューティの制御値を求め、調光レベルの指示値に応じてフィードバックゲインを設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般に、点灯システム、照明装置、及び照明器具に関する。
従来、特許文献1に示すように、電力変換部と、制御部と、を備えた点灯回路が提供されている。電力変換部は、電源供給経路を介して調光器に接続され、さらに照明負荷に接続される。電力変換部は、位相制御された交流電圧を調光器から供給され、スイッチング素子をオン、オフすることで、直流電圧を照明負荷に供給する。
そして、電力変換部は、交流電圧の導通角を検出し、検出した導通角に応じて電力の変換を制御することで、検出した導通角に応じて照明負荷を調光する。さらに、電力変換部は、照明負荷に流れる電流を検出し、検出した電流に基づいて照明負荷に流れる電流を制御する。電力変換部は、例えば、照明負荷に流れる電流を実質的に一定に制御する。
しかし、上述の従来の点灯回路(点灯システム)では、入力される交流電圧の値が瞬時的に変動すると、スイッチング素子のオン時にスイッチング素子に流れる電流のピーク値が変動するため、照明負荷(光源)に流れる電流(負荷電流)にも変動が生じる。この結果、入力される交流電圧の値の瞬時的な変動によって、照明負荷が発する光量が変動し、光のちらつきが生じることがある。
そこで、本発明の目的とするところは、入力される電圧の値が瞬時的に変動した場合でも、光源が発する光のちらつきを低減することができる点灯システム、照明装置、及び照明器具を提供することにある。
本発明の一態様に係る点灯システムは、電源回路と、電流検出回路と、制御回路と、を備える。前記電源回路は、交流電源から交流電力を供給されて、スイッチング素子のオンデューティが制御されることで光源に直流の負荷電流を供給する。前記電流検出回路は、前記負荷電流の大きさに応じた電流検出信号を出力する。前記制御回路は、前記光源の調光レベルの指示値に応じて前記負荷電流の目標電流値を設定し、前記電流検出信号に基づく前記負荷電流の大きさを表す検出電流値と前記目標電流値との差分を偏差とする。前記制御回路は、前記偏差にフィードバックゲインを掛け合わせることで、前記偏差を小さくするための前記スイッチング素子の前記オンデューティの制御値を求め、前記制御値に基づいて前記オンデューティを調整する。そして、前記制御回路は、前記調光レベルの前記指示値に応じて前記フィードバックゲインを設定する。
本発明の一態様に係る照明装置は、上述の点灯システムと、前記点灯システムから前記負荷電流を供給される光源と、を備える。
本発明の一態様に係る照明器具は、上述の点灯システムと、前記点灯システムから前記負荷電流を供給される光源と、少なくとも前記光源が支持される筐体と、を備える。
以上説明したように、本発明では、入力される電圧の値が瞬時的に変動した場合でも、光源が発する光のちらつきを低減することができるという効果がある。
以下の実施形態は、一般に、点灯システム、照明装置、及び照明器具に関する。より詳細には、交流電圧を入力されて、スイッチング素子がオン、オフすることで光源に負荷電流を供給する点灯システム、照明装置、及び照明器具に関する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
実施形態の点灯システム、照明装置、及び照明器具は、主に、住戸、オフィス、工場、または店舗などで用いられる。住戸は、戸建住宅及び集合住宅のいずれでもよい。
以下に実施形態を図面に基づいて説明する。
実施形態の照明システムA1は、図1に示すように、照明装置1と、調光器2とを備える。そして、照明装置1と調光器2との直列回路が交流電源9の両端間に接続している。交流電源9は、周波数50Hzまたは60Hzの商用電源である。
調光器2は、交流電源9から照明装置1に供給される交流電圧Vaを位相制御する。つまり、照明装置1は、調光器2によって位相制御された電圧(位相制御電圧Vb)が入力される。調光器2が位相制御電圧Vbの半波毎の通電期間である導通角を調整することによって、照明装置1が導通角に応じて調光を行う。この場合、導通角が、光源12の調光レベルの指示値を表す指示情報に相当する。
照明装置1は、調光が可能な照明器具であり、図1に示すように、点灯システム11、及び光源12を備える。点灯システム11と光源12は、共通の筐体に収納されて一体に構成されてもよいし、点灯システム11と光源12は、別体に構成されてもよい。
点灯システム11は、電源回路110、整流回路1a、位相検出回路1d、制御回路1e、駆動回路1f、起動回路1g、第1制御電源1h、第2制御電源1i、電流検出回路1j、及び電圧検出回路1kを備える。電源回路110は、コンバータ1b、及びコンデンサ1cを有する。
整流回路1aは、ダイオードブリッジなどを有する全波整流回路であり、調光器2によって位相制御された位相制御電圧Vbが入力される。整流回路1aは、位相制御電圧Vbを全波整流して、脈流電圧Vcを出力する。図2は脈流電圧Vcの波形を示す。図2の脈流電圧Vcは、位相制御電圧Vbと同様に位相制御されており、半波毎に通電状態となっている期間を導通角θとする。なお、図2において、一点鎖線は、交流電圧Vaを全波整流した全波整流電圧Veの波形を示す。さらに、整流回路1aの前段に、フィルタ回路を有していてもよい。フィルタ回路は、例えばノイズ除去用のインダクタ及びコンデンサ、サージアブソーバを有しており、不要な周波数成分(例えば高周波ノイズ)を減衰させる。
電源回路110は、脈流電圧Vcを入力され、直流の出力電圧Voを出力する。
具体的に、コンバータ1bは、脈流電圧Vcを直流電圧に変換して、コンデンサ1cに直流電圧を出力する。コンデンサ1cは、コンバータ1bから出力された直流電圧を平滑し、コンデンサ1cの両端間には直流の出力電圧Voが生じる。コンバータ1bは、半導体スイッチング素子を有するAC/DCコンバータ(スイッチング電源回路)であり、半導体スイッチング素子がオンオフすることによって、脈流電圧Vcが出力電圧Voに変換される。
なお、コンバータ1bは、シングルステージコンバータ(SSコンバータ)を構成することが好ましい。SSコンバータは、力率改善回路の機能とAC/DCコンバータの機能とを備えた、1コンバータ方式(電圧変換が1回)のコンバータである。例えば、コンバータ1bは、力率改善機能を有する昇降圧コンバータであることが好ましい。
光源12は、複数の固体発光素子として、複数のLED(Light Emitting Diode)を具備しており、電流検出回路1jに直列接続されている。光源12と電流検出回路1jとの直列回路は、コンデンサ1cの両端間に接続しており、電源回路110の出力電圧Voを印加される。そして、光源12は、電源回路110から負荷電流Ioを供給されることで、照明光を発する。なお、光源12が有する複数のLEDは、直列接続、または直列接続及び並列接続されている。
位相検出回路1dは、光源12の調光レベルの指示値を表す指示情報を外部から受け取る情報取得部に相当する。本実施形態では、脈流電圧Vcの導通角θ(位相制御電圧Vbの導通角)が指示情報に相当する。位相検出回路1dは、脈流電圧Vcと判定基準値とを比較し、比較結果に基づいて生成したPWM信号を位相検出信号Saとして出力する。位相検出信号Saは、位相制御電圧Vbに同期したパルス信号であり、位相検出信号Saのオンデューティが導通角θの大きさに対応する。具体的に、導通角θが増加すると、位相検出信号Saのオンデューティは増加し、導通角θが減少すると、位相検出信号Saのオンデューティは減少する。
制御回路1eは、コンピュータシステムを具備しており、コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。そして、メモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本実施形態における制御回路1eの機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
第1制御電源1hは、起動回路1gまたはコンバータ1bから電力を入力され、直流の第1制御電圧Vd1を出力する。第1制御電圧Vd1は、駆動回路1fの動作電圧になる。
起動回路1gは、交流電源9から調光器2を介して点灯システム11への電力供給が開始された直後の始動期間に、脈流電圧Vcを第1制御電源1hへ出力する。始動期間において、第1制御電源1hは脈流電圧Vcを入力されて、第1制御電圧Vd1を出力する。
そして、始動期間から定常期間に移行すると、起動回路1gは脈流電圧Vcの出力を停止する。一方、コンバータ1bは、トランス及びスイッチング素子を具備しており、定常期間では、スイッチング素子をオンオフするスイッチング動作によってトランスの一次巻線に流れる電流を導通、遮断する。そして、トランスの二次巻線に生じる誘起電圧が第1制御電源1hへ供給される。すなわち、定常期間において、第1制御電源1hはコンバータ1bのスイッチング動作による誘起電圧を入力されて、第1制御電圧Vd1を出力する。
駆動回路1fは、第1制御電圧Vd1によって動作し、制御回路1eからスイッチング制御信号Sbを入力され、スイッチング制御信号Sbに基づいて駆動信号Scを生成する。そして、駆動回路1fは、駆動信号Scをコンバータ1bへ出力し、コンバータ1bのスイッチング素子をオンオフ駆動する。
第2制御電源1iは、第1制御電圧Vd1を入力され、直流の第2制御電圧Vd2を出力する。第2制御電圧Vd2は、制御回路1eの動作電圧になる。なお、本実施形態において、第2制御電圧Vd2は第1制御電圧Vd1より低い電圧値であるが、第1制御電圧Vd1と第2制御電圧Vd2の大小関係は、この関係に限定されない。また、第1制御電源1h及び第2制御電源1iは、スイッチング電源、リニア電源のいずれでもよい。
電流検出回路1jは、例えば負荷電流Ioが流れる電流検出抵抗を備えており、電流検出抵抗の両端電圧を電流検出信号Sdとして制御回路1eへ出力する。この場合、電流検出信号Sdは、負荷電流Ioの大きさに比例する電圧値の電圧信号になり、電流検出信号Sdの電圧値が検出電流値に相当する。すなわち、検出電流値は、電流検出信号Sdに基づく負荷電流Ioの大きさを表す。
電圧検出回路1kは、コンデンサ1cの両端間に接続された分圧抵抗の直列回路を備えており、出力電圧Voを分圧した電圧を電圧検出信号Seとして制御回路1eへ出力する。この場合、電圧検出信号Seは、出力電圧Voの大きさに比例する電圧値の電圧信号になり、電圧検出信号Seの電圧値が電圧検出値に相当する。
そして、制御回路1eは、位相検出信号Sa、電流検出信号Sd、及び電圧検出信号Seに基づいてスイッチング制御信号Sbを生成し、スイッチング制御信号Sbを駆動回路1fへ出力する。
具体的に、制御回路1eは、位相検出信号Saのオンデューティ(調光レベルの指示値に相当)に基づいて、導通角θの大きさを位相検出信号Saから読み取り、導通角θの大きさに応じて負荷電流Ioの目標電流の値(目標電流値)を決定する。そして、制御回路1eは、検出電流値と目標電流値との偏差(差分)が小さくなるように(ゼロに近付くように)、コンバータ1bのスイッチング素子のオンデューティを調整するためのスイッチング制御信号Sbを生成する。すなわち、制御回路1eは、検出電流値と目標電流値との偏差が小さくなるようにコンバータ1bのスイッチング素子のオンデューティを調整するフィードバック制御を行う。この結果、光源12の調光レベルが調光レベルの指示値になるように、負荷電流Ioが定電流制御される。なお、導通角θの大きさが大きいほど調光レベルの指示値は高いので、導通角θの大きさが大きいほど目標電流値は大きくなる。また、導通角θの大きさが小さいほど調光レベルの指示値は低いので、導通角θの大きさが小さいほど目標電流値は小さくなる。
また、制御回路1eは、電圧検出値(電圧検出信号Seの電圧値)に基づいて、出力電圧Voの過電圧状態が発生しているか否かを判定する。そして、制御回路1eは、過電圧状態が発生していると判定した場合、目標電流値をゼロとして、負荷電流Ioの値がゼロになるようにスイッチング制御信号Sbを生成する。すなわち、制御回路1eは、過電圧状態の発生時において出力電圧Voの出力を停止させる。
上述の点灯システム11では、コンバータ1bがSSコンバータであるので、1回の電圧変換で負荷電流Ioを制御することができ、コストダウン及び電気効率の向上を図ることができる。
従来、SSコンバータのスイッチング制御には、汎用的なアナログ制御IC(Integrated Circuit)が広く用いられている。アナログ制御ICは、検出電流値と目標電流値との偏差を求める。そして、アナログ制御ICは、求めた偏差がゼロとなるようにスイッチング素子をフィードバック制御する。このとき、アナログ制御ICは、SSコンバータのスイッチング素子のオン時間の平均値がほぼ固定値になるように、スイッチング素子を制御する。アナログ制御ICを用いたスイッチング制御では、スイッチング素子に流れる電流(スイッチング電流)が交流電圧Vaの正弦波形に応じてスイッチング周期ごとのピーク値が決定されるため、力率改善を容易に実現できる。
しかしながら、SSコンバータが出力する負荷電流には、入力される交流電圧の周波数(50Hzまたは60Hz)の2倍の周波数のリップル電流が重畳してしまう。この結果、光源を調光する際に以下の問題が生じる。まず、入力される交流電圧(入力電圧)の値が、外乱またはノイズなどによって瞬時的に変動すると、SSコンバータのスイッチング素子のオン時にスイッチング電流のピーク値が変動するため、負荷電流にも変動が生じる。この結果、入力される交流電圧の値の瞬時的な変動によって、光源が発する光量が変動し、光のちらつきが生じることがある。
例えば、汎用的なアナログ制御ICは、検出電流値と目標電流値との偏差にフィードバックゲインを掛け合わせることで、スイッチング素子のオン時間の制御値を求める。このとき、オン時間を決定するフィードバックゲインは、アナログ制御ICの周辺回路の定数によって一義に決まる。そのため、全点灯状態に対して最適なフィードバックゲインが設定されると、調光点灯状態ではフィードバックゲインが小さすぎるなどの弊害があった。このため、交流電圧の値の瞬時的な変動に追従してオン時間を変化させるフィードバック制御の応答性(追従性)及び安定性が比較的低く、負荷電流の変動が生じやすかった。
さらに、交流電圧の位相を制御する位相制御式が調光方式として採用された場合、負荷電流のみならず入力電圧も変動するので、位相制御電圧の実効値も変動する。このため、スイッチング素子の制御はより複雑になり、汎用的なアナログ制御ICでは安定性及び追従性を両立させることがより困難であった。そのため、従来、位相制御式が調光方式として採用された場合、ACDCコンバータが直流の出力電圧を生成し、ACDCコンバータの出力端に光源と定電流回路との直列回路を接続して、交流−直流変換機能と出力電流制御機能とを分離しているものが主流であった。しかしながら、この従来方式では回路が大規模化し、さらに定電流回路に電力損失が生じるという問題があった。
そこで、本実施形態の制御回路1eは、導通角θに応じてフィードバックゲインを変化させる。この結果、交流電圧Vaの値の瞬時的な変動に対して負荷電流Ioを定電流制御する際に、光源12の全点灯状態、調光点灯状態に関わらず高い応答性及び安定性が実現される。
図3は、コンバータ1b(SSコンバータ)のスイッチング素子のオンデューティDonと負荷電流Ioとの関係を表す静特性図である。ここでは、説明の簡単化のために、スイッチング周期T1を一定にしており、オン時間をTonとすると、Don=Ton/T1になる。図3に示すように、オンデューティDonに対する負荷電流Ioの関係は指数関数によって表される関係になっている。すなわち、オンデューティDonの変化量ΔDonに対して、オンデューティDonが大きい領域(調光レベルが高い領域)における負荷電流Ioの変化量ΔIo1と、オンデューティDonが小さい領域(調光レベルが低い領域)における負荷電流Ioの変化量ΔIo2とは、ΔIo1>ΔIo2の関係になる。つまり、負荷電流Ioが変動すると最適なフィードバックゲインも変化することが示されている。
そして、制御回路1eは、所定周期でコンバータ1bのスイッチング素子をオンさせ、検出電流値と目標電流値との偏差が小さくなるようにスイッチング素子のオンデューティDonの制御値を決定する。制御回路1eは、オンデューティDonの制御値に基づいてスイッチング制御信号Sbを生成し、スイッチング制御信号Sbを駆動回路1fへ出力する。駆動回路1fは、スイッチング制御信号Sbにしたがって、コンバータ1bのスイッチング素子のオンデューティDonを増減させる。
具体的に、制御回路1eは、位相検出信号Saから読み取った導通角θに対応する目標電流値及びフィードバックゲインを求める。例えば、制御回路1eは、導通角θの全範囲に亘る各値に目標電流値を対応付けた第1ルックアップテーブル、及び導通角θの全範囲に亘る各値にフィードバックゲインを対応付けた第2ルックアップテーブルを予め記憶している。そして、制御回路1eは、位相検出信号Saから読み取った導通角θに対応する目標電流値及びフィードバックゲインを、第1ルックアップテーブル及び第2ルックアップテーブルを参照して求める。
本実施形態において、制御値は、前回のオンデューティDonに対する今回のオンデューティDonの差分値(前回オンデューティDonからの増大値または減少値)である。フィードバックゲインは、制御値を偏差に基づいて求める際に用いられる係数である。本実施形態では、制御回路1eは、離散値を扱うデジタルPID制御方式によって制御値を求める。この場合、離散値のサンプル番号をnとし、制御値をY(n)とし、フィードバックゲインをα1、α2、α3とし、偏差をE(n)とすると、制御回路1eは、以下の式1を用いて制御値Y(n)を求める。なお、Y(n−1)は前回の制御値であり、E(n)は今回の偏差であり、E(n−1)は前回の偏差であり、E(n−2)は前々回の偏差である。
Y(n)=Y(n−1)+α1×E(n)+α2×E(n−1)+α3×E(n−2) ………(式1)
式1のフィードバックゲインα1、α2、α3は、第2ルックアップテーブルを参照して、位相検出信号Saから読み取った導通角θに対応する各値に設定される。具体的に、位相検出信号Saから読み取った導通角θが小さいほど(調光レベルの指示値が低いほど)、フィードバックゲインα1、α2、α3の絶対値はそれぞれ大きくなる。また、位相検出信号Saから読み取った導通角θが大きいほど(調光レベルの指示値が大きいほど)、フィードバックゲインα1、α2、α3の絶対値はそれぞれ小さくなる。
Y(n)=Y(n−1)+α1×E(n)+α2×E(n−1)+α3×E(n−2) ………(式1)
式1のフィードバックゲインα1、α2、α3は、第2ルックアップテーブルを参照して、位相検出信号Saから読み取った導通角θに対応する各値に設定される。具体的に、位相検出信号Saから読み取った導通角θが小さいほど(調光レベルの指示値が低いほど)、フィードバックゲインα1、α2、α3の絶対値はそれぞれ大きくなる。また、位相検出信号Saから読み取った導通角θが大きいほど(調光レベルの指示値が大きいほど)、フィードバックゲインα1、α2、α3の絶対値はそれぞれ小さくなる。
したがって、調光レベルが下がるほどフィードバックゲインα1、α2、α3の絶対値がそれぞれ大きくなる。この結果、交流電圧Vaの値の瞬時的な変動に追従してオンデューティDonを変化させるフィードバック制御の応答性及び安定性が向上し、負荷電流Ioの変動を抑えることができる。
また、調光レベルが低くなるほど位相制御電圧Vbの実効値は小さくなり、調光レベルが高くなるほど位相制御電圧Vbの実効値は大きくなる。しかしながら、本実施形態の制御回路1eは、位相検出信号Saから読み取った導通角θに対応するフィードバックゲインα1、α2、α3を用いて制御値Y(n)を求めるので、位相制御電圧Vbの実効値の変動に関わらず、フィードバック制御の応答性及び安定性を維持することができる。
すなわち、点灯システム11は、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、制御回路1eは、導通角θを変数として目標電流値を求める第1関数、及び導通角θを変数としてフィードバックゲインを求める第2関数を予め記憶していてもよい。この場合、制御回路1eは、位相検出信号Saから読み取った導通角θを第1関数及び第2関数にそれぞれ代入して、目標電流値及びフィードバックゲインα1、α2、α3を求める。
図4及び図5は、コンバータ1bが、SEPIC回路、及びRC平滑回路を備える場合のゲイン特性及び位相特性を示す。なお、RC平滑回路は、抵抗及びコンデンサを有する。
図4では、調光レベルとして最大レベル(100%の全点灯状態)を指示されており、図4は、位相制御電圧Vbの実効値が100Vである場合の各特性を示す。図4の上段はゲイン特性Y11−Y14を示し、図4の下段は位相特性Y21−Y24を示す。ゲイン特性Y11及び位相特性Y21は、SEPIC回路単体の各特性であり、ゲイン特性Y12及び位相特性Y22は、制御回路1eが実行するデジタルPID制御の各特性である。また、ゲイン特性Y13及び位相特性Y23は、RC平滑回路単体の各特性であり、ゲイン特性Y14は、上述のゲイン特性Y11−Y13を合成したゲイン特性であり、位相特性Y24は、上述の位相特性Y21−Y23を合成した位相特性である。さらに、Y15はゲイン余裕を示し、Y25は位相余裕を示す。
一方、図5では、調光レベルとして10%の調光点灯(調光点灯状態)を指示されており、図5は、位相制御電圧Vbの実効値が50Vである場合の各特性を示す。図5の上段はゲイン特性Y31−Y34を示し、図5の下段は位相特性Y41−Y44を示す。ゲイン特性Y31及び位相特性Y41は、SEPIC回路単体の各特性であり、ゲイン特性Y32及び位相特性Y42は、制御回路1eが実行するデジタルPID制御の各特性である。また、ゲイン特性Y33及び位相特性Y43は、RC平滑回路単体の各特性であり、ゲイン特性Y34は、上述のゲイン特性Y31−Y33を合成したゲイン特性であり、位相特性Y44は、上述の位相特性Y41−Y43を合成した位相特性である。さらに、Y35はゲイン余裕を示し、Y45は位相余裕を示す。
本実施形態の制御回路1eは、全点灯状態及び調光点灯状態のそれぞれにおいて、調光レベル(負荷電流Io及び位相制御電圧Vbの実効値に対応するパラメータ)に応じてフィードバックゲインα1、α2、α3を変化させる。この結果、図4及び図5に示すように、全点灯状態のゲイン特性と調光点灯状態のゲイン特性とがほぼ同じ特性になり、光源12の点灯状態に関わらず高い応答性が実現される。また、位相余裕も十分に確保されており、高い安定性が実現されている。
なお、図5以外の調光点灯状態においても、調光レベルに応じてフィードバックゲインα1、α2、α3を変化させることで、応答性及び安定性を確保できる。
もし、調光レベルに応じてフィードバックゲインを変化させなければ、SEPIC回路単体の特性に対応するフィードバックゲインは、位相制御電圧Vbの実効値が減少すれば下がり、また光源12を調光点灯状態に制御することでも下がる。また、調光レベルに応じてフィードバックゲインを変化させなければ、調光点灯時の位相余裕が減少する。この結果、本実施形態のような高い応答性及び安定性を確保することはできない。
なお、本実施形態では、制御回路1eがデジタルPID制御を実行するが、デジタルPID制御以外の他の制御を実行してもよい。
(第1変形例)
図6は、点灯システム11の第1変形例を示す。
図6は、点灯システム11の第1変形例を示す。
調光レベルが低くなるほど負荷電流Ioが小さくなるため、図1の電流検出信号Sdのノイズ耐性は、調光レベルが低くなるほど低下する。例えば、光源12が1%の調光点灯状態である場合、電流検出信号Sdの電圧値は、100%の全点灯状態時の電流検出信号Sdの電圧値に比べて、100分の1になる。
そこで、第1変形例の点灯システム11は、オフセット回路1mをさらに備える。オフセット回路1mは、検出電流値が増大する方向に電流検出信号Sdの大きさをオフセットさせる。そして、制御回路1eは、オフセットされた電流検出信号Sdに基づいて検出電流値を求める。
具体的に、オフセット回路1mは、電流検出回路1jに所定値の直流電流をさらに流すことで、電圧値が大きくなる方向にオフセットした電流検出信号Sdを生成し、電流検出信号Sdのノイズ耐性を向上させている。ここで、オフセット回路1mにおける電力損失を低減し、かつ制御回路1eに掛かる電気的なストレスを低減するために、オフセット回路1mは、第1制御電圧Vd1または第2制御電圧Vd2を電源として、電流検出回路1jに供給する直流電流を生成することが好ましい。なお、図6では、オフセット回路1mの電源を第2制御電圧Vd2としている。
(第2変形例)
図7は、点灯システム11の第2変形例を示す。
図7は、点灯システム11の第2変形例を示す。
上述のように、調光レベルが低くなるほど負荷電流Ioが小さくなるため、図1の電流検出信号Sdのノイズ耐性は、調光レベルが低くなるほど低下する。
そこで、第2変形例の点灯システム11は、偏差増幅回路1nをさらに備える。偏差増幅回路1nは、目標電流値と検出電流値との偏差を増幅させることで、点灯状態に関わらずノイズ耐性を向上させることができる。
具体的に、制御回路1eは、目標電流値に対応する大きさの直流電圧を、電流目標信号Sfとして偏差増幅回路1nへ出力する。偏差増幅回路1nは、電流目標信号Sfの電圧値と電流検出信号Sdの電圧値との差分電圧を増幅し、偏差信号Sgとして制御回路1eへ出力する。そして、制御回路1eは、偏差信号Sgの電圧値に基づいて偏差を求める。偏差信号Sgの電圧値が大きいほど、偏差は大きく、偏差信号Sgの電圧値が小さいほど、偏差は小さくなる。
なお、光源12が有する複数の固体発光素子の各々は、LEDに限らず、有機EL(Organic Electro Luminescence、OEL)、または無機ELなどの他の固体発光素子であってもよい。また、固体発光素子の数は、複数に限らず、1つであってもよい。複数の固体発光素子の電気的な接続関係は、直列接続、並列接続のいずれであってもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続関係であってもよい。
(第3変形例)
図8は、点灯システム11の第3変形例の構成の一部を示す。第3変形例の点灯システム11は、負荷電圧検出回路1pをさらに備える。なお、上述の実施形態、第1変形例、又は第2変形例と同様の構成には同一の符号を付して、説明を省略する。
図8は、点灯システム11の第3変形例の構成の一部を示す。第3変形例の点灯システム11は、負荷電圧検出回路1pをさらに備える。なお、上述の実施形態、第1変形例、又は第2変形例と同様の構成には同一の符号を付して、説明を省略する。
コンバータ1b(図1、図6、及び図7参照)は、力率改善機能を有するSSコンバータであり、交流電源9から供給される電力の力率を改善することができる。コンバータ1bは、スイッチング素子を具備しており、スイッチング素子をオンオフするスイッチング動作によって、力率改善機能を実現している。
制御回路1eは、所定周期でコンバータ1bのスイッチング素子をオンさせる。そして、制御回路1eは、電流検出信号Sdの電圧値を検出電流値として取得し、検出電流値と目標電流値との偏差が小さくなるようにスイッチング素子のオンデューティDon(図3参照)の制御値を決定する。制御回路1eは、オンデューティDonの制御値に基づいてスイッチング制御信号Sbを生成し、スイッチング制御信号Sbを駆動回路1fへ出力する。駆動回路1fは、スイッチング制御信号Sbにしたがって、コンバータ1bのスイッチング素子のオンデューティDonを増減させる。
ここで、負荷電流Ioには、交流電源9の周波数(50Hzまたは60Hz)の2倍の周波数のリップル電流が重畳する。この結果、電流検出信号Sdの電圧値も交流電源9の周波数で脈動する。そこで、電流検出信号Sdを平滑することが考えられる。しかし、平滑された電流検出信号を用いることで、前述の位相余裕が変化する可能性がある。すなわち、平滑された電流検出信号を用いた場合の位相余裕は、平滑されていない電流検出信号Sdを用いた場合の位相余裕に比べて減少し、負荷電流Ioに対する制御の安定性が低下する可能性がある。また、平滑された電流検出信号では、平滑されていない電流検出信号Sdに比べてリップル成分に対する応答が遅くなる。
従来のアナログ制御ICなどを用いた点灯システムは、SSコンバータのスイッチング素子のオン時間の平均値がほぼ固定値になればよい、という思想で設計されていた。この場合、SSコンバータに入力される交流電圧の値が、外乱またはノイズなどによって瞬時的に変動すると、負荷電流にも変動が生じる。例えば、図9では、外乱またはノイズなどによって脈流電圧Vcに波形の欠け30が生じている。また、脈流電圧Vcの導通角θ、又は脈流電圧Vcの振幅Vpが外乱またはノイズなどによって変動することもある。この結果、入力される交流電圧の値の瞬時的な変動によって、光源が発する光量が変動し、光のちらつきが生じることがある。ちらつきの程度は、出力電圧の平滑度、又は調光レベルによっても変化する。特に調光方式として位相制御式を採用し、かつ、力率改善機能を有するコンバータを有する点灯システムにおいて、光のちらつきが顕著に表れる。
上述の実施形態、第1変形例、及び第2変形例では、調光レベルの指示値が低いほど、フィードバックゲインの絶対値を大きくして、フィードバック制御の応答性を早くする(位相余裕を大きくする)ことで、光のちらつきを低減させている。この場合、調光レベルの指示値に応じてちらつきを回避可能なフィードバックゲインの値を設定する必要がある。しかしながら、点灯システム11が、順方向電圧の特性が異なる複数の光源のそれぞれを光源12として用いることができるマルチ負荷タイプのシステムである場合、光源12の順方向電圧の特性によって、ちらつきを回避可能なフィードバックゲインの値が異なる。
そこで、第3変形例では、点灯システム11は、負荷電圧検出回路1pを備える。負荷電圧検出回路1pは、抵抗121、122の直列回路を有しており、抵抗121、122の直列回路は、光源12に並列接続される。そして、抵抗121、122の接続点とグランド(コンデンサ1cの負極)との間の電圧が、負荷電圧検出信号Shとして制御回路1eへ出力される。この場合、光源12の両端電圧を負荷電圧Vfとすると、負荷電圧検出信号Shは、負荷電圧Vfの大きさに比例する電圧値の電圧信号になり、負荷電圧検出信号Shの電圧値が負荷電圧値に相当する。すなわち、負荷電圧値は、負荷電圧検出信号Shに基づく負荷電圧Vfの大きさを表す。
制御回路1eは、上述の実施形態、第1変形例、又は第2変形例と同様に、位相検出信号Saから読み取った導通角θに対応する目標電流値及びフィードバックゲインを求める。以降の説明では、導通角θに対応するフィードバックゲインを第1フィードバックゲインと称す。
さらに、制御回路1eは、負荷電圧検出信号Shに基づいて負荷電圧値を読み取り、負荷電圧値に応じて第1フィードバックゲインを補正することで、第2フィードバックゲインを求める。
例えば、制御回路1eは、負荷電圧値の複数の範囲のそれぞれに、光源12として使用可能な複数の光源の各補正係数を対応付けた第3ルックアップテーブルを予め記憶している。そして、制御回路1eは、負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値に対応する補正係数を、第3ルックアップテーブルを参照して求める。
例えば、制御回路1eは、導通角θに対応する第1フィードバックゲインα1、α2、α3(式1参照)を求める。さらに、制御回路1eは、負荷電圧値に対応する補正係数K1、K2、K3を求める。そして、制御回路1eは、以下の式2を用いて、第2フィードバックゲインβ1、β2、β3をそれぞれ求める。
β1=K1×α1、β2=K2×α2、β3=K3×α3………(式2)
そして、制御回路1eは、以下の式3を用いて制御値Y(n)を求める。
Y(n)=Y(n−1)+β1×E(n)+β2×E(n−1)+β3×E(n−2) ………(式3)
式2、及び式3の第2フィードバックゲインβ1、β2、β3は、位相検出信号Saから読み取った導通角θ、及び負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値に対応する各値に設定される。具体的に、第2フィードバックゲインβ1、β2、β3は、導通角θに対応する第1フィードバックゲインα1、α2、α3を、負荷電圧値に対応する補正係数K1、K2、K3でそれぞれ補正した値である。負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値が小さいほど(負荷電圧Vfの値が小さいほど)、補正係数K1、K2、K3は大きくなる。また、負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値が大きいほど(負荷電圧Vfの値が大きいほど)、補正係数K1、K2、K3は小さくなる。
β1=K1×α1、β2=K2×α2、β3=K3×α3………(式2)
そして、制御回路1eは、以下の式3を用いて制御値Y(n)を求める。
Y(n)=Y(n−1)+β1×E(n)+β2×E(n−1)+β3×E(n−2) ………(式3)
式2、及び式3の第2フィードバックゲインβ1、β2、β3は、位相検出信号Saから読み取った導通角θ、及び負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値に対応する各値に設定される。具体的に、第2フィードバックゲインβ1、β2、β3は、導通角θに対応する第1フィードバックゲインα1、α2、α3を、負荷電圧値に対応する補正係数K1、K2、K3でそれぞれ補正した値である。負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値が小さいほど(負荷電圧Vfの値が小さいほど)、補正係数K1、K2、K3は大きくなる。また、負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値が大きいほど(負荷電圧Vfの値が大きいほど)、補正係数K1、K2、K3は小さくなる。
したがって、負荷電圧Vfの値が小さいほど第2フィードバックゲインβ1、β2、β3の絶対値がそれぞれ大きくなる。この結果、交流電圧Vaの値の瞬時的な変動に追従してオンデューティDonを変化させるフィードバック制御の応答性及び安定性が向上し、負荷電流Ioの変動を抑えることができる。
すなわち、複数の光源のそれぞれを光源12として用いることができるマルチ負荷タイプの点灯システム11であっても、光源12として用いられる光源の順方向電圧の特性に応じたフィードバックゲインを設定することができる。この結果、光源12として用いられる光源の順方向電圧の特性に関わらず、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、制御回路1eは、導通角θ及び負荷電圧値のそれぞれを変数としてフィードバックゲインを求める第3関数を予め記憶していてもよい。この場合、制御回路1eは、位相検出信号Saから読み取った導通角θ、及び負荷電圧検出信号Shから読み取った負荷電圧値を第3関数にそれぞれ代入して、第2フィードバックゲインβ1、β2、β3をそれぞれ求める。
また、負荷電圧検出回路1pは、図10に示す構成を備えていてもよい。図10の負荷電圧検出回路1pは、抵抗121,122に加えて、オペアンプ123、抵抗124、及びコンデンサ125を備える。オペアンプ123は、抵抗121、122の接続点とグランド(コンデンサ1cの負極)との間の電圧が非反転入力端子に入力され、基準電圧Vd3が反転入力端子に入力され、非反転増幅器として動作する。オペアンプ123の出力は、抵抗124及びコンデンサ125のRC回路によって平滑され、コンデンサ125の両端電圧が負荷電圧検出信号Shとして出力される。なお、図10では、非反転増幅器としてのゲインを決定するための抵抗などの素子の図示を省略している。
図11Aは、天井パネル5に埋込配設されるダウンライトである照明器具B1を示す。照明器具B1は、上述の点灯システム11と、上述の光源12と、筐体31,32とを備える。筐体31は、アルミニウムなどの金属によって、上面が閉塞され、下面が開口した有底の円筒形状に形成されている。筐体31は光源12を支持し、筐体31の上底面には、光源12が取り付けられている。光源12は、基板上に複数のLEDが実装されている。また、筐体31の下面開口は円板状のカバー33で閉塞されている。カバー33は、ガラスまたはポリカーボネートなどの透光性材料で形成されている。点灯システム11は、矩形箱状に形成された金属製の筐体32に収納され、筐体32に支持されており、天井パネル5の上面に配置されている。点灯システム11は、電気ケーブル41及びコネクタ42を介して光源12に電気的に接続されている。
図11Bは、天井パネル5に埋込配設される別のダウンライトである照明器具B2を示す。照明器具B2は、上述の点灯システム11と、上述の光源12と、筐体61とを備える。筐体61は、アルミニウムなどの金属によって、上面が閉塞され、下面が開口した有底の円筒形状に形成されている。筐体61の下面開口は、円板状のカバー62で閉塞されている。カバー62は、ガラスまたはポリカーボネートなどの透光性材料で形成されている。筐体61内は、円板状の仕切板63によって上下に分割されている。仕切板63の上面側には、点灯システム11が配置されており、筐体61は点灯システム11を支持している。仕切板63の下面には、光源12が配置されている。点灯システム11は、仕切板63の通線孔64を通る電気ケーブル71によって、光源12と電気的に接続されている。
照明器具B1,B2のそれぞれは、上述の点灯システム11を備えるので、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
以上のように、実施形態に係る第1の態様の点灯システム11は、電源回路110と、電流検出回路1jと、制御回路1eと、を備える。電源回路110は、交流電源9から交流電力を供給されて、スイッチング素子のオンデューティが制御されることで光源12に直流の負荷電流Ioを供給する。電流検出回路1jは、負荷電流Ioの大きさに応じた電流検出信号Sdを出力する。制御回路1eは、光源12の調光レベルの指示値に応じて負荷電流Ioの目標電流値を設定する。また、制御回路1eは、電流検出信号Sdに基づく負荷電流Ioの大きさを表す検出電流値と目標電流値との差分を偏差とする。そして、制御回路1eは、偏差にフィードバックゲインα1、α2、α3又はβ1、β2、β3を掛け合わせることで、偏差を小さくするためのスイッチング素子のオンデューティDonの制御値を求め、制御値に基づいてオンデューティDonを調整する。制御回路1eは、調光レベルの指示値に応じてフィードバックゲインα1、α2、α3又はβ1、β2、β3を設定する。
上述の点灯システム11は、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第2の態様の点灯システム11は、第1の態様において、光源12の両端電圧(負荷電圧Vf)の大きさを負荷電圧値として検出する負荷電圧検出回路1pをさらに備えることが好ましい。制御回路1eは、調光レベルの指示値及び負荷電圧値に応じてフィードバックゲインβ1、β2、β3を設定することが好ましい。
上述の点灯システム11は、光源12の順方向電圧の特性に応じたフィードバックゲインβ1、β2、β3を設定することができる。この結果、光源12の順方向電圧の特性に関わらず、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第3の態様の点灯システム11は、第2の態様において、制御回路1eは、調光レベルの指示値が低いほどフィードバックゲインβ1、β2、β3の絶対値を大きくし、かつ、負荷電圧値が低いほどフィードバックゲインβ1、β2、β3の絶対値を大きくすることが好ましい。
上述の点灯システム11は、光源12の順方向電圧の特性に関わらず、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第4の態様の点灯システム11は、第1乃至第3の態様のいずれか一つにおいて、検出電流値が増大する方向に電流検出信号Sdの大きさをオフセットさせるオフセット回路1mをさらに備えることが好ましい。制御回路1eは、オフセットされた電流検出信号Sdに基づいて検出電流値を求める。
上述の点灯システム11は、電流検出信号Sdのノイズ耐性を向上させることができる。
また、実施形態に係る第5の態様の点灯システム11は、第1乃至第4の態様のいずれか一つにおいて、検出電流値に対応する電圧値と目標電流値に対応する電圧値との差を増幅して、偏差信号Sgとして出力する偏差増幅回路1nをさらに備えることが好ましい。制御回路1eは、偏差信号Sgに基づいて偏差を求める。
上述の点灯システム11は、点灯状態に関わらずノイズ耐性を向上させることができる。
また、実施形態に係る第6の態様の点灯システム11は、第1乃至第5の態様のいずれか一つにおいて、電源回路110は、交流電源9の力率を改善する力率改善機能を有することが好ましい。
上述の点灯システム11は、力率改善機能を有する電源回路110を有する場合に、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第7の態様の点灯システム11は、第1乃至第6の態様のいずれか一つにおいて、制御回路1eは、調光レベルの指示値が高いほど目標電流値を大きくし、かつフィードバックゲインを小さくすることが好ましい。また、制御回路1eは、調光レベルの指示値が低いほど目標電流値を小さくし、かつフィードバックゲインを大きくすることが好ましい。
上述の点灯システム11は、調光レベルの指示値に応じたフィードバックゲインを設定でき、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第8の態様の点灯システム11は、第1乃至第7の態様のいずれか一つにおいて、調光レベルの指示値を表す指示情報を外部から受け取る位相検出回路1d(情報取得部)をさらに備えることが好ましい。電源回路110は、交流電源9の交流電圧Vaの通電期間である導通角θが可変に設定された交流の位相制御電圧Vbを入力される。位相検出回路1dは、導通角θを指示情報として受け取り、制御回路1eへ調光レベルの指示値を伝達する。
上述の点灯システム11は、交流電圧の位相を制御する位相制御式が調光方式として採用された場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第9の態様の照明装置1は、第1乃至第8のいずれか一項に記載の点灯システム11と、点灯システム11から負荷電流Ioを供給される光源12と、を備える。
上述の照明装置1は、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、実施形態に係る第10の態様の照明器具B1,B2は、第1乃至第8のいずれか一項に記載の点灯システム11と、点灯システム11から負荷電流Ioを供給される光源12と、少なくとも光源12が支持される筐体31,32,61と、を備える。
上述の照明器具B1,B2は、入力電圧(交流電圧Va)の値が瞬時的に変動した場合でも、光源12が発する光のちらつきを低減することができる。
また、上述の実施形態および変形例は一例である。このため、本発明は、上述の実施形態及び変形例に限定されることはなく、この実施形態及び変形例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 照明装置
11 点灯システム
12 光源
110 電源回路
1d 位相検出回路(情報取得部)
1e 制御回路
1j 電流検出回路
1m オフセット回路
1n 偏差増幅回路
1p 負荷電圧検出回路
31,32,61 筐体
9 交流電源
B1,B2 照明器具
Va 交流電圧
Vf 負荷電圧
Io 負荷電流
Sd 電流検出信号
Sg 偏差信号
Don オンデューティ
α1、α2、α3 フィードバックゲイン
β1、β2、β3 フィードバックゲイン
θ 導通角
11 点灯システム
12 光源
110 電源回路
1d 位相検出回路(情報取得部)
1e 制御回路
1j 電流検出回路
1m オフセット回路
1n 偏差増幅回路
1p 負荷電圧検出回路
31,32,61 筐体
9 交流電源
B1,B2 照明器具
Va 交流電圧
Vf 負荷電圧
Io 負荷電流
Sd 電流検出信号
Sg 偏差信号
Don オンデューティ
α1、α2、α3 フィードバックゲイン
β1、β2、β3 フィードバックゲイン
θ 導通角
Claims (10)
- 交流電源から交流電力を供給されて、スイッチング素子のオンデューティが制御されることで光源に直流の負荷電流を供給する電源回路と、
前記負荷電流の大きさに応じた電流検出信号を出力する電流検出回路と、
前記光源の調光レベルの指示値に応じて前記負荷電流の目標電流値を設定し、前記電流検出信号に基づく前記負荷電流の大きさを表す検出電流値と前記目標電流値との差分を偏差とし、前記偏差にフィードバックゲインを掛け合わせることで、前記偏差を小さくするための前記スイッチング素子の前記オンデューティの制御値を求め、前記制御値に基づいて前記オンデューティを調整する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記調光レベルの前記指示値に応じて前記フィードバックゲインを設定する
点灯システム。 - 前記光源の両端電圧の大きさを負荷電圧値として検出する負荷電圧検出回路をさらに備え、
前記制御回路は、前記調光レベルの前記指示値及び前記負荷電圧値に応じて前記フィードバックゲインを設定する
請求項1記載の点灯システム。 - 前記制御回路は、前記調光レベルの前記指示値が低いほど前記フィードバックゲインの絶対値を大きくし、かつ、前記負荷電圧値が低いほど前記フィードバックゲインの絶対値を大きくする
請求項2記載の点灯システム。 - 前記検出電流値が増大する方向に前記電流検出信号の大きさをオフセットさせるオフセット回路をさらに備え、
前記制御回路は、前記オフセットされた前記電流検出信号に基づいて前記検出電流値を求める
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の点灯システム。 - 前記検出電流値に対応する電圧値と前記目標電流値に対応する電圧値との差を増幅して、偏差信号として出力する偏差増幅回路をさらに備え、
前記制御回路は、前記偏差信号に基づいて前記偏差を求める
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の点灯システム。 - 前記電源回路は、前記交流電源の力率を改善する力率改善機能を有する
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の点灯システム。 - 前記制御回路は、前記調光レベルの指示値が高いほど前記目標電流値を大きくし、かつ前記フィードバックゲインを小さくし、前記調光レベルの指示値が低いほど前記目標電流値を小さくし、かつ前記フィードバックゲインを大きくする
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の点灯システム。 - 前記調光レベルの指示値を表す指示情報を外部から受け取る情報取得部をさらに備え、
前記電源回路は、前記交流電源の交流電圧の通電期間である導通角が可変に設定された交流の位相制御電圧を入力され、
前記情報取得部は、前記導通角を前記指示情報として受け取り、前記制御回路へ前記調光レベルの指示値を伝達する
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の点灯システム。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の点灯システムと、
前記点灯システムから前記負荷電流を供給される光源と、を備える
照明装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の点灯システムと、
前記点灯システムから前記負荷電流を供給される光源と、
少なくとも前記光源が支持される筐体と、を備える
照明器具。
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Cited By (3)
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WO2021060137A1 (ja) | 2019-09-26 | 2021-04-01 | 日東電工株式会社 | 光学部材、導光システム |
JP2022040750A (ja) * | 2020-08-31 | 2022-03-11 | 三菱電機株式会社 | 照明装置 |
JP7708046B2 (ja) | 2022-09-01 | 2025-07-15 | ウシオ電機株式会社 | 光出力制御システム |
-
2018
- 2018-08-31 JP JP2018163577A patent/JP2019175836A/ja active Pending
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