JP2019166513A - 集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、濾材の圧力損失を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを提供することにある。【解決手段】基材Aと基材Bとの間に吸着剤を封入してなる集塵脱臭濾材において、基材A及び基材Bの少なくとも一方が、坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートであり、且つ、集塵脱臭濾材における面風速5.3cm/sec下で、0.3μm以上の粒子の捕集効率が30%以上であり、圧力損失が10.0Pa以下であることを特徴とする集塵脱臭濾材及び該集塵脱臭濾材を用いてなる集塵脱臭フィルター。【選択図】なし
Description
本発明は、集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターに関する。
一般に脱臭フィルターは、2枚の基材間に粒状又は粉状の活性炭等を封入した濾材や、基材に活性炭分散液を塗工又は含浸して作製した濾材が使われるが、活性炭等の吸着剤を多く配合することにより、高脱臭性能とすることができる。
一方、上記の脱臭フィルターの濾材に集塵性能を有する基材を用いることによって、集塵脱臭フィルターを作ることができる。しかし、集塵性能の高い基材を用いると、総じてフィルターの圧力損失(圧損)が高いものとなり易い。このため、圧力損失を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを設計する場合には、脱臭性能、集塵性能、圧力損失のバランスを考慮する必要がある。
集塵脱臭性能を有し、且つ低圧損であるフィルターとしては、抗菌・防黴性の基材Aと集塵性の基材Bの間に吸着材を封入することによって、集塵性能、脱臭性能に優れた空気清浄化フィルターが提案されている。しかし、当該集塵脱臭フィルターは、圧力損失が低いものの、総じて集塵性能が不十分である(例えば、特許文献1参照)。
また、バインダーにより保持された吸着材と吸着したガスを分解する触媒成分が含まれる保持用不織布と、該保持用不織布をその間に挟持する集塵用不織布とからなる3層の不織布からなる積層構造の脱臭フィルターにおいて、空気流れの上流側に位置する集塵用不織布に固体超強酸粒子を含むことを特徴とする集塵脱臭フィルターも提案されているが、当該フィルターは集塵性能が良好であるが、圧力損失が高く、当該課題がクリアされない(例えば、特許文献2参照)。
加圧時の圧力損失の上昇が少なく、捕集性能に優れ、特にエアーフィルターに好適に用いることを目的に、少なくとも2種類の繊維群を含む混繊不織布であって、第1の繊維群はポリオレフィン系樹脂成分Aからなり各々の繊維径が7.0μm以下であり、第2の繊維群は樹脂成分Bからなり各々の繊維径が15μm〜100μmであり、前記混繊不織布の長さ方向における引張強度が単位目付け当たり0.45(N/5cm)/(g/m2)以上であり、更に前記混繊不織布に6kg/cm2の荷重をかけた後の圧力損失が25%以下であることを特徴とする混繊不織布が提案されている。また、単繊維径の異なる繊維を含む単層混繊不織布であって、単繊維径が0.3〜10μmの繊維からなる群を繊維群Aとし、単繊維径が60〜120μmの繊維からなる群を繊維群Bとしたとき、前記の混繊不織布を厚み方向に均等に、表面側から順に1〜4の領域に4分割した区分において、前記繊維群Aは表面側の領域1及び裏面側の領域4における分布密度が、中央領域2及び3における分布密度よりもそれぞれ高く、かつ前記繊維群Aが、中央領域2及び3にもそれぞれに存在することを特徴とする混繊不織布であり、高い捕集効率を示しながら圧力損失を低く抑え、エアーフィルターに好適に用いることができる特定の不織布とそれを用いてなる濾材も提案されている。これらの濾材は、混繊メルトブローン法によって製造された不織布を使用したものであり、該濾材を使用したフィルターは、集塵性能が良好であるが、圧力損失が比較的高く、当該課題がクリアされない(例えば、特許文献3及び4参照)。
更に、濾過精度を向上させ、且つ濾過ライフを長くするために、超微小螺旋捲縮を有した細繊度複合繊維と、顕在捲縮を有した太繊度複合繊維を混綿した規定の不織布を使うフィルター用濾材が提案されている。また、高い分離性能を持つフィルターであって、水系液体の濾過操作におけるエアロックやマイクロバブルの発生を解消し、通水不良と気泡発生の問題を改善することを目的に、親水剤が溶融ブレンドされた260℃以下の温度で溶融紡糸可能な少なくとも1種のポリオレフィン組成物から得られ、且つ平均繊維径が0.1〜10.0μmの極細繊維からなる不織布を濾過材の少なくとも一部に用いたフィルターも提案されている。これらの不織布もメルトブローン法によって製造されたものであり、該フィルターは共に集塵性能が良好であるが、圧力損失が比較的高く、当該課題がクリアされない(例えば、特許文献5及び6参照)。
本発明の課題は、圧力損失を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを発明した。
(1)基材Aと基材Bとの間に吸着剤を封入してなる集塵脱臭濾材において、基材A及び基材Bの少なくとも一方が、坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートであり、且つ、集塵脱臭濾材における面風速5.3cm/sec下で、0.3μm以上の粒子の捕集効率が30%以上であり、圧力損失が10.0Pa以下であることを特徴とする集塵脱臭濾材。
(2)エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートが、帯電加工されたシートである(1)の集塵脱臭濾材。
(3)(1)又は(2)の集塵脱臭濾材を用いてなる集塵脱臭フィルター。
(2)エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートが、帯電加工されたシートである(1)の集塵脱臭濾材。
(3)(1)又は(2)の集塵脱臭濾材を用いてなる集塵脱臭フィルター。
本発明の集塵脱臭濾材により、圧力損失を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを提供できる。
以下に、本発明の集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターの構成要素を詳細に説明する。
本発明の集塵脱臭濾材は、基材Aと基材Bとの間に吸着剤を封入してなる集塵脱臭濾材において、基材A及び基材Bの少なくとも一方が、坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートであり、且つ、集塵脱臭濾材における面風速5.3cm/sec下で、0.3μm以上の粒子の捕集効率が30%以上であり、圧力損失が10.0Pa以下であることを特徴とする。
まず、「坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シート」について説明する。本発明では、「エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シート」を「エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート」と略記する場合がある。
エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートの坪量は、20〜200g/m2である。この範囲であることによって、濾材の取り扱いに優れ、濾材のプリーツ折り加工性、フィルター加工性が優れたものになる。エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートの坪量は、より好ましくは25〜180g/m2であり、更に好ましくは30〜150g/m2である。
エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートは、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維が含有された不織布シートであり、含有量は前者が10〜90質量%、後者が90〜10質量%の任意比率で加工されたシートであることが好ましい。
該シートを機能化させるため、加工時に必要に応じて、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維以外のポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを添加使用することもできる。
該エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートの製法は、特に限定されることはなく、一般的な不織布製造法から採用することができるが、圧力損失を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材を作製するには、本発明ではサーマルボンドを採用している。
該エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートの厚みは、平均で0.1〜50mmが好ましく、更に好ましくは0.2〜20mmが良い。厚みがこの範囲であることによって、濾材のプリーツ折り加工性やフィルター加工性が優れたものになる。また、繊維の毛羽立ちは少ないものが良い。繊維の毛羽立ちが多いものは、濾材の取り扱いや濾材のプリーツ折り加工性やフィルター加工性に悪影響を及ぼすことがある。なお、シートの厚みは、目量0.01mmタイプのダイヤルシックネスゲージ(新潟精機社製、型式DS−1211)にて、無作為に10ヶ所測定し、平均値として求めた。
該エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートには、更なる集塵能向上を目的として、シート表面に帯電加工を施すと良い。
不織布シートを帯電させる方法は、摩擦、接触により電荷を付与する方法、活性エネルギー線(例えば電子線、紫外線、X線など)を照射する方法、コロナ放電、プラズマなどの気体放電を利用する方法、高電界を利用する方法、水などの極性溶媒を用いたハイドロチャージング法などの公知方法から、制限されることなく選択されるが、比較的低い電力量で高い帯電性が得られるという理由から、コロナ放電法やハイドロチャージング法で帯電させることが好ましい。
コロナ放電法やハイドロチャージング法は、公知の装置にて、目的・用途に応じた条件で処理を実施する。
本発明の集塵脱臭濾材は、基材Aと基材Bとの間に吸着剤を封入してなる集塵脱臭濾材において、基材A及び基材Bの少なくとも一方が、坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートである。「坪量が20〜200g/m2のエチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート以外に使用することができる基材(その他の基材)」としては、紙、織布、不織布、ネット、スポンジ等が挙げられる。また、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等の熱可塑性フィルムや薄板等も挙げられる。熱可塑性フィルムや薄板等の通気性に乏しいシートは、微細な穴をあけて通気性を向上させても良い。これらのうち、不織布は比較的均一な通気性を確保することができるばかりか、封入加工も容易であるため、より好ましい。
その他の基材には、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを使用できる。
その他の基材の製造方法については特に制限はなく、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルトブローン(メルトブロー)法、スパンボンド法などで得られたウェブを水流交絡法、ステッチボンド法などの物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法、レジンボンドなどの接着剤による接着方法や、これらを複数組み合わせた方法、更に必要に応じ強度を発現させる方法等にて製造することができる。また、その他の基材に集塵性能を向上させる目的として、帯電加工を施しても良い。
その他の基材の厚みは、特に限定されないが、平均で0.1〜50mmが好ましく、更に好ましくは0.2〜20mmが良い。厚みがこの範囲であることによって、濾材のプリーツ折り加工性やフィルター加工性が優れたものになる。また、繊維の毛羽立ちは少ないものが良い。繊維の毛羽立ちが多いものは、濾材の取り扱いや濾材のプリーツ折り加工性やフィルター加工性に悪影響を及ぼすことがある。
本発明において、基材A及びBには必要に応じて、撥水剤や難燃剤を加えても良い。
エアーフィルターは、捕集効率の比較的小さい一般フィルターに分類され、比較的長寿命で低圧損である粗塵フィルター;中塵・微塵フィルター;中性能フィルター;高性能フィルター;捕集効率が99.7%を超える超高性能フィルターに分類される。HEPA、ULPA等の不織布を使った高性能フィルターでは、集塵性能が高い反面、圧損が高くなる傾向にある。よって、一般的な高性能フィルターや超高性能フィルターに使用される濾材用基材では、圧損を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを提供することは難しい。
圧損を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターを提供するために、本発明の集塵脱臭濾材は、JIS B 9908:2011「換気用エアフィルタユニット・換気用電気集じん器の性能試験方法」の試験方法形式1にて、面風速5.3cm/secで測定した0.3μm以上の粒子の捕集効率が30%以上であり、圧力損失が10.0Pa以下である。本発明の集塵脱臭濾材は、基材Aと基材Bとの間に吸着剤を封入してなるが、基材A及び基材Bの少なくとも一方が、坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートであることによって、この捕集効率及び圧力損失を達成することができる。なお、捕集効率は40%以上であればより好ましい。
本発明において、吸着剤は、幅広い材料が使用できる。例として、活性炭、添着活性炭、活性白土、天然及び合成ゼオライト、セピオライト、酸化鉄などの鉄系化合物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリカ、シリカ−酸化亜鉛複合物、シリカ−アルミナ−酸化亜鉛複合物、二酸化マンガン、複合フィロケイ酸塩、シクロデキストリン、アスコルビン酸と二価鉄塩の混合物、ビタミンB群とリン酸塩の混合物、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。これらの吸着剤の形状は特に限定されるものではないが、粒子状が好ましく、比表面積が50〜2000m2/gの吸着剤を適宜選択して用いることが可能である。例えば、活性炭の場合、比表面積が500〜1500m2/gであることが好ましい。
吸着剤の封入方法は、基材A又は基材Bの上に、吸着剤と熱可塑性バインダーの混合物を散布し、基材B又は基材Aで覆い、ドライヤー等で熱を加え固定させる方法、混合物を散布した基材A又は基材Bにドライヤー等で熱を加え、バインダーを溶融後に基材B又は基材Aで覆う方法等で封入することができる。
吸着剤の封入量は、設定する脱臭性能に応じて適宜変更することができる。
本発明における集塵脱臭濾材に、必要に応じて防菌・防黴機能を付与することもできる。基材A、基材B及び吸着剤の群から選ばれる1種以上に、含浸塗工、バインダーによる接着、ホットメルトなどによる熱融着、スプレー塗工等で表面及びシート内部に抗菌・防黴剤を付与するなどの方法で、集塵脱臭濾材に抗菌・防黴機能を付与することができる。
抗菌・防黴剤は、集塵脱臭フィルター部材のいかなる部分に含有してもかまわないが、上流側の基材Aに含有した場合には、基材Aに含有した抗菌・防黴剤の作用により菌や黴の繁殖が防げるが、例えば、基材Bを通過した後に菌や黴が発生した場合には、抗菌・防黴性を十分に発揮できなくなる。また、基材A、基材B、吸着剤全てに抗菌・防黴剤を含有すれば、抗菌・防黴性を十分に発揮できるものの、コストがかかりすぎてしまう。したがって、下流側となる基材Bに含有すれば、コストが最小限に抑えられる上に、菌や黴の繁殖を防止するのに更に効果的である。
抗菌・防黴剤は、固形分で1質量%程度、あるいはそれ以下でも十分な作用を発揮するので、当該薬剤単独のみではかなり低い量でも利用可能である。また、例えば、セルロース加工された抗菌・防黴繊維状物質を、樹脂業界で言われている、いわゆるマスターバッチとして一部用い、他の未加工繊維と併用して基材A又は基材Bとする態様は、管理も容易で実用性が高く、好適に用いられる。
本発明では、エアコン、空気清浄機などの装置に、集塵脱臭濾材をシートのまま集塵脱臭フィルターとして装着して使用しても良いが、プリーツ加工などを施して、フィルター面積を増やした集塵脱臭フィルターとすると、除塵性能向上に更に効果的である。また、プリーツ加工を施した集塵脱臭濾材は、四辺を枠材で囲った枠体に設置した形態のフィルターとして使用すると良い。なお、ここで使用される枠材の材質は特に限定されず、紙、布、不織布、金属、樹脂、木材などから、適宜選択される。
以下、本発明を実施例により詳細説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数や百分率は、特にことわりがない場合、質量基準である。
[測定方法]
(1)濾材の圧力損失
平面状の濾材を有効間口面積0.1m2のホルダーにセットし、面風速5.3cm/secで鉛直方向に空気を通過させ、濾材の上下流の圧力差をマノメーター差圧計で測定する。測定は1検体から任意に5箇所をサンプリングして行い、その平均値を圧力損失(単板圧損)とする。
(1)濾材の圧力損失
平面状の濾材を有効間口面積0.1m2のホルダーにセットし、面風速5.3cm/secで鉛直方向に空気を通過させ、濾材の上下流の圧力差をマノメーター差圧計で測定する。測定は1検体から任意に5箇所をサンプリングして行い、その平均値を圧力損失(単板圧損)とする。
(2)濾材の捕集効率
平面状の濾材を有効間口面積0.1m2のホルダーにセットし、面風速5.3cm/secで鉛直方向に空気を通過させ、濾材の上流及び下流の粒径0.3μm以上の粒子(大気塵)数をパーティクルカウンター(RION社製、型式:KC−01D)で測定し、次式より算出する。
平面状の濾材を有効間口面積0.1m2のホルダーにセットし、面風速5.3cm/secで鉛直方向に空気を通過させ、濾材の上流及び下流の粒径0.3μm以上の粒子(大気塵)数をパーティクルカウンター(RION社製、型式:KC−01D)で測定し、次式より算出する。
捕集効率η(%)=(1−(下流粒子数/上流粒子数))×100
測定は1検体から任意に5箇所をサンプリングして行い、その平均値を捕集効率とする。
(3)エアーフィルターユニットの圧力損失
JIS B9908(2011)の試験方法形式1に沿った評価機器にて、エアーフィルターユニットをセットし、面風速1.0m/secで空気を流し、エアーフィルターユニットの上下流の圧力差をマノメーター差圧計で測定する。5検体の測定を行い、その平均値を圧力損失とする。
JIS B9908(2011)の試験方法形式1に沿った評価機器にて、エアーフィルターユニットをセットし、面風速1.0m/secで空気を流し、エアーフィルターユニットの上下流の圧力差をマノメーター差圧計で測定する。5検体の測定を行い、その平均値を圧力損失とする。
(4)エアーフィルターユニットの捕集効率
(3)と同じ評価機器にて、エアーフィルターユニットをセットし、上流側から一般外気を供給し、エアーフィルターユニットの上流及び下流の0.3μm以上の粒子(大気塵)数をパーティクルカウンター(RION社製、型式:KC−01D)で測定し、次式より算出する。
(3)と同じ評価機器にて、エアーフィルターユニットをセットし、上流側から一般外気を供給し、エアーフィルターユニットの上流及び下流の0.3μm以上の粒子(大気塵)数をパーティクルカウンター(RION社製、型式:KC−01D)で測定し、次式より算出する。
捕集効率η(%)=(1−(下流粒子数/上流粒子数))×100
5検体の測定を行い、その平均値を捕集効率とする。
[実施例1]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量95g/m2)、基材Bとしてポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量16g/m2)を使用した。吸着剤として32〜60メッシュの活性炭100質量部と50メッシュの熱可塑性バインダーであるエチレン酢酸ビニル樹脂粉体43質量部を予め混合し、混合粉体を作製した。基材A上に140g/m2となるように混合粉体を散布し、加熱により基材Bと貼り合わせ、集塵脱臭濾材1を作製した。当該集塵脱臭濾材の圧力損失を測定した結果、8.1Paであった。また、0.3μm以上の粒子の捕集効率は、51.6%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量95g/m2)、基材Bとしてポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量16g/m2)を使用した。吸着剤として32〜60メッシュの活性炭100質量部と50メッシュの熱可塑性バインダーであるエチレン酢酸ビニル樹脂粉体43質量部を予め混合し、混合粉体を作製した。基材A上に140g/m2となるように混合粉体を散布し、加熱により基材Bと貼り合わせ、集塵脱臭濾材1を作製した。当該集塵脱臭濾材の圧力損失を測定した結果、8.1Paであった。また、0.3μm以上の粒子の捕集効率は、51.6%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材1をプリーツ加工し、タテ250mm、ヨコ250mm、厚み20mmの枠体に50山分を収納し、補強用に融点95℃のポリオレフィン製ホットメルト樹脂をエアーフィルターの流入方向にヨコ方向に均等に2本リボン加工し、フィルターユニット1を得た。当該ユニットの圧力損失は、81Paであった。また、0.3μm以上の粒子の捕集効率は、26.9%であった。
集塵脱臭濾材1をプリーツ加工し、タテ250mm、ヨコ250mm、厚み20mmの枠体に50山分を収納し、補強用に融点95℃のポリオレフィン製ホットメルト樹脂をエアーフィルターの流入方向にヨコ方向に均等に2本リボン加工し、フィルターユニット1を得た。当該ユニットの圧力損失は、81Paであった。また、0.3μm以上の粒子の捕集効率は、26.9%であった。
[実施例2]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量25g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材2を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は3.5Pa、粒子捕集効率は36.0%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量25g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材2を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は3.5Pa、粒子捕集効率は36.0%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材2を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット2を得た。当該ユニットの圧力損失は47Pa、粒子捕集効率は23.3%であった。
集塵脱臭濾材2を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット2を得た。当該ユニットの圧力損失は47Pa、粒子捕集効率は23.3%であった。
[実施例3]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量50g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材3を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は6.2Pa、粒子捕集効率は46.2%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量50g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材3を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は6.2Pa、粒子捕集効率は46.2%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材3を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット3を得た。当該ユニットの圧力損失は70Pa、粒子捕集効率は24.7%であった。
集塵脱臭濾材3を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット3を得た。当該ユニットの圧力損失は70Pa、粒子捕集効率は24.7%であった。
[実施例4]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量50g/m2)を使用した以外、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材4を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は7.7Pa、粒子捕集効率は53.3%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量50g/m2)を使用した以外、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材4を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は7.7Pa、粒子捕集効率は53.3%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材4を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット4を得た。当該ユニットの圧力損失は90Pa、粒子捕集効率は29.3%であった。
集塵脱臭濾材4を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット4を得た。当該ユニットの圧力損失は90Pa、粒子捕集効率は29.3%であった。
[実施例5]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Bとして、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンのサーマルボンド不織布シート(坪量50g/m2)を使用した以外、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材5を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は9.8Pa、粒子捕集効率は59.3%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Bとして、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンのサーマルボンド不織布シート(坪量50g/m2)を使用した以外、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材5を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は9.8Pa、粒子捕集効率は59.3%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材5を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット5を得た。当該ユニットの圧力損失は103Pa、粒子捕集効率は30.1%であった。
集塵脱臭濾材5を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット5を得た。当該ユニットの圧力損失は103Pa、粒子捕集効率は30.1%であった。
[実施例6]
(集塵脱臭濾材の作製)
集塵脱臭濾材1をコロナ放電装置にて帯電加工し、集塵脱臭濾材6を得た。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は7.9Pa、粒子捕集効率は64.3%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
集塵脱臭濾材1をコロナ放電装置にて帯電加工し、集塵脱臭濾材6を得た。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は7.9Pa、粒子捕集効率は64.3%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材6を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット6を得た。当該ユニットの圧力損失は80Pa、粒子捕集効率は37.3%であった。
集塵脱臭濾材6を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット6を得た。当該ユニットの圧力損失は80Pa、粒子捕集効率は37.3%であった。
[比較例1]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量15g/m2)、基材Bとしてポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量30g/m2)を使用し、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材11を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は3.7Pa、粒子捕集効率は26.2%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量15g/m2)、基材Bとしてポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量30g/m2)を使用し、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材11を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は3.7Pa、粒子捕集効率は26.2%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材11を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット11を得た。当該ユニットの圧力損失は32Pa、粒子捕集効率は17.2%であった。
集塵脱臭濾材11を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット11を得た。当該ユニットの圧力損失は32Pa、粒子捕集効率は17.2%であった。
[比較例2]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量150g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材12を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は13.5Pa、粒子粒子捕集効率は71.0%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量150g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材12を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は13.5Pa、粒子粒子捕集効率は71.0%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材12を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット12を得た。当該ユニットの圧力損失は154Pa、粒子捕集効率は35.5%であった。
集塵脱臭濾材12を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット12を得た。当該ユニットの圧力損失は154Pa、粒子捕集効率は35.5%であった。
[比較例3]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、ポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量55g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材13を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は5.9Pa、粒子粒子捕集効率は18.5%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、ポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量55g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材13を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は5.9Pa、粒子粒子捕集効率は18.5%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材13を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット13を得た。当該ユニットの圧力損失は27Pa、粒子捕集効率は13.0%であった。
集塵脱臭濾材13を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット13を得た。当該ユニットの圧力損失は27Pa、粒子捕集効率は13.0%であった。
[比較例4]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンのサーマルボンド不織布シート(坪量50g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材14を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は3.8Pa、粒子捕集効率は24.8%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンのサーマルボンド不織布シート(坪量50g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材14を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は3.8Pa、粒子捕集効率は24.8%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材14を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット14を得た。当該ユニットの圧力損失は30Pa、粒子捕集効率は15.9%であった。
集塵脱臭濾材14を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット14を得た。当該ユニットの圧力損失は30Pa、粒子捕集効率は15.9%であった。
[比較例5]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量95g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材15を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は15.2Pa、粒子捕集効率は66.0%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシート(坪量95g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材15を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は15.2Pa、粒子捕集効率は66.0%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材15を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット15を得た。当該ユニットの圧力損失は171Pa、粒子捕集効率は43.0%であった。
集塵脱臭濾材15を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット15を得た。当該ユニットの圧力損失は171Pa、粒子捕集効率は43.0%であった。
[比較例6]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、ポリプロピレンのメルトブロー不織布シート(坪量20g/m2)を使用し、基材Bとしてポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量40g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材16を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は23.0Pa、粒子捕集効率が94.0%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材Aとして、ポリプロピレンのメルトブロー不織布シート(坪量20g/m2)を使用し、基材Bとしてポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量40g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材16を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は23.0Pa、粒子捕集効率が94.0%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材16を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット16を得た。当該ユニットの圧力損失は99Pa、粒子捕集効率は94.9%であった。
集塵脱臭濾材16を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット16を得た。当該ユニットの圧力損失は99Pa、粒子捕集効率は94.9%であった。
[比較例7]
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、ポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量80g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材17を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は13.9Pa、粒子捕集効率が23.2%であった。
(集塵脱臭濾材の作製)
基材A及びBとして、ポリプロピレンのスパンボンド不織布シート(坪量80g/m2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、集塵脱臭濾材17を作製した。当該集塵脱臭濾材の単板圧損は13.9Pa、粒子捕集効率が23.2%であった。
(エアーフィルターユニット)
集塵脱臭濾材17を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット17を得た。当該ユニットの圧力損失は46Pa、粒子捕集効率は13.9%であった。
集塵脱臭濾材17を用い、実施例1と同様にして、フィルターユニット17を得た。当該ユニットの圧力損失は46Pa、粒子捕集効率は13.9%であった。
実施例1〜6及び比較例1〜7で得られた評価結果を表1に示す。
実施例1〜6は、基材A及び/又はBとして、坪量20〜100g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートを使った集塵脱臭濾材で、濾材の単板圧損が10.0Pa以下であり、且つ0.3μm以上の粒子の捕集効率が30%以上であり、当該濾材を使ったフィルターユニットとしては良好な性能である。一方、比較例1は、基材Aに坪量20g/m2未満のエチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートを使った集塵脱臭濾材で、濾材の単板圧損は10.0Pa以下で良好であるが、粒子捕集効率は26.2%であり、実施例の濾材より性能が劣るものである。比較例2は、基材Aに坪量150g/m2のエチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートを使った集塵脱臭濾材で、粒子捕集効率は71.0%で良好であるが、濾材の単板圧損は10.0Pa超であり、実施例の濾材より性能が劣るものである。また、比較例1及び2の濾材を使ったフィルターユニットは、求める性能としては不十分である。
他方、比較例3、4及び7は、基材A、Bのいずれにも、坪量20〜100g/m2のエチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートではないシートを使った集塵脱臭濾材である。このうち、比較例3及び4は、濾材の単板圧損がそれぞれ10.0Pa以下であるが、粒子捕集効率が30%以下であり、当該濾材を使ったフィルターユニットの粒子捕集効率も低位で、求める性能としては不十分である。比較例7は、濾材の単板圧損が10.0Pa以上、粒子捕集効率も30%以下であり、当該濾材を使ったフィルターユニットとして性能が不十分である。
比較例5は、基材A、Bのいずれにも、坪量95g/m2のエチレン・プロピレン共重合物とポリプロピレンのシートを使った集塵脱臭濾材であるが、濾材単板及びフィルターユニットとしての圧損が高く、求める性能としては不十分である。
比較例6は、基材Aにポリプロピレンのメルトブロー不織布シートを使った集塵脱臭濾材であり、粒子捕集効率は良好であるが、濾材単板の圧損は10.0Pa超で、当該濾材を使ったフィルターユニットとしては圧損が高く、求める性能としては不十分である。
実施例と比較例を比較すると、実施例は圧力損失を低く抑えながら、集塵性能を向上した集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルターであることが示された。
本発明は、エアコンや空気清浄機等の家電機器、ビル、事業所、自動車等のエアコン機器等に取り付けられるフィルターに利用可能である。
Claims (3)
- 基材Aと基材Bとの間に吸着剤を封入してなる集塵脱臭濾材において、基材A及び基材Bの少なくとも一方が、坪量が20〜200g/m2の、エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートであり、且つ、集塵脱臭濾材における面風速5.3cm/sec下で、0.3μm以上の粒子の捕集効率が30%以上であり、圧力損失が10.0Pa以下であることを特徴とする集塵脱臭濾材。
- エチレン・プロピレン共重合物繊維とポリプロピレン繊維を含有するサーマルボンド不織布シートが、帯電加工されたシートである請求項1の集塵脱臭濾材。
- 請求項1又は2の集塵脱臭濾材を用いてなる集塵脱臭フィルター。
Priority Applications (1)
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JP2018058711A JP2019166513A (ja) | 2018-03-26 | 2018-03-26 | 集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルター |
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---|---|---|---|---|
CN110787532A (zh) * | 2019-11-08 | 2020-02-14 | 西安工程大学 | 一种纳米纤维防雾霾纱网材料及其制备方法 |
JP2022025058A (ja) * | 2020-07-28 | 2022-02-09 | 株式会社スクエアプラス | ウィルス不活性化フィルタ、ウィルス不活性化フィルタの製造方法、および抗ウィルス処理方法 |
-
2018
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