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JP2019137710A - 硬化性樹脂組成物、画像表示装置及び画像表示装置の製造方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、画像表示装置及び画像表示装置の製造方法 Download PDF

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JP2019137710A
JP2019137710A JP2018018980A JP2018018980A JP2019137710A JP 2019137710 A JP2019137710 A JP 2019137710A JP 2018018980 A JP2018018980 A JP 2018018980A JP 2018018980 A JP2018018980 A JP 2018018980A JP 2019137710 A JP2019137710 A JP 2019137710A
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智世 竹添
Tomoyo Takezoe
智世 竹添
祐樹 宮本
Yuki Miyamoto
祐樹 宮本
高木 俊輔
Shunsuke Takagi
俊輔 高木
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】画像表示装置を製造するにあたり、画像表示部とフレーム部の間から光漏れを抑制する遮光性を有し、狭小な領域であっても効率的に遮光層を形成で、かつ高温時のせん断方向への接着力に効果のある硬化性樹脂組成物を提供すると共にこれを用いた画像表示装置及び画像表示装置の製造方法を提供する。【解決手段】光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、を含有し、前記光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び塩基発生剤を含み、前記単量体成分が、1個のラジカル重合性基とシラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である、硬化性樹脂組成物。【選択図】図3

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、画像表示装置及び画像表示装置の製造方法に関する。
スマートフォーン等の情報端末に用いられている画像表示装置は、画像表示面を有する画像表示部(液晶パネル、カバーガラス等を含む)と、これを支持するフレーム部とを有しており、従来、画像表示部とフレーム部とを感圧接着テープで接着して固定することにより製造されている。この感圧接着テープとして、画像表示部とフレーム部との間からの光漏れによる画質の低下を防止するため、一般的に遮光性を有する黒色の感圧接着テープが使用される(例えば、特許文献1)。
特許第5658072号公報
近年、画像表示装置において、画像表示面周囲の加飾部及び遮光部の狭小化が進み、これらを支持する画像表示部のフレーム部も狭小化が進んでいる。そのため、画像表示部とフレーム部との接着面積が狭小化する傾向がある。狭小化した接着面積に対応するための感圧接着テープの微細加工、及び狭小化した接着部位への感圧接着テープの貼り合わせが困難であることから、生産性の低下が懸念される。
また、画像表示装置の製造工程に高温下のエージング工程が含まれる場合がある。そのため高温下でも画像表示装置とフレーム部を接着して固定可能なものが求められる。
本発明は、画像表示装置を製造するにあたり、画像表示部とフレーム部の間から光漏れを抑制する遮光性を有し、狭小な領域であっても効率的に遮光層を形成でき、かつ高温時のせん断方向への接着力に効果のある硬化性樹脂組成物を提供すると共にこれを用いた画像表示装置及び画像表示装置の製造方法を提供することを目的とした。
本発明の一側面は、光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、を含有し、前記光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び塩基発生剤を含み、前記単量体成分が、1個のラジカル重合性基とシラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である、硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明の別の側面は、光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、シラノール基又はアルコキシシリル基を有する化合物と、を含有し、前記光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び光塩基発生剤を含み、前記単量体成分が、1個のラジカル重合性基を有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である、硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明に係る硬化性樹脂組成物によれば、画像表示装置の画像表示部又はフレーム部に組成物を塗布して枠状の硬化性樹脂層を形成し、この硬化性樹脂層に対して活性エネルギー線を照射した後、画像表示部とフレーム部とを貼り合せる簡便な方法により、画像表示部とフレーム部との間から光漏れを抑制する遮光性を有し、かつ、狭小な領域であっても効率的に遮光層を形成でき、高温時のせん断方向への接着力に効果があり、高温下でも画像表示部とフレーム部を接着し固定することができる。
上記の効果が奏される理由を本発明者らは以下のとおりに考えている。本発明に係る硬化性樹脂組成物は、上記構成を有することにより、ラジカル重合性の光ラジカル重合によるポリマー鎖の生成に続いて、塩基によって促進され得る、湿気(水分)によるシラノール基又はアルコキシシリル基のイオン反応(加水分解反応)による硬化性樹脂層の硬化反応を進行させることができる。そして、イオン反応はラジカル重合反応よりも相対的に遅い反応速度で進行する。このような遅延硬化によって、遮光性を有する硬化性樹脂層が活性エネルギー線の照射によって貼り合せに適した弾性率と貼り合せ後の充分な硬化率とを両立することができる。これにより、微細な接着面であっても落下衝撃及び画像表示装置を構成する部材(例えばフレキシブル配線基板(FPC))の反発力などによる剥れ及び浮きを抑制でき、かつ、高温下でも効果がある接着力が得られ、光漏れの防止性に優れ、また高温接着力に優れた遮光層が形成できたものと本発明者らは考えている。
また、ラジカル重合性基であるメタアクリロイル基を含有することで、他の重合性基よりも立体障害が大きく、重合反応が遅い。このため、基材同士の貼り合せにおける弾性率が適度に低く、アスペクト比を大きくすることができ、結果高温下のせん断方向への接着力に効果があると本発明者らは考えている。
上記硬化性樹脂組成物は、ポリマーをさらに含有してもよい。硬化性樹脂組成物がポリマーを含有していると、活性エネルギー線を照射された後の硬化性樹脂層が、画像表示部との貼り合せが容易となる感圧接着性を有することが容易にできる。
上記硬化性組成物は、活性エネルギー線が照射されると感圧接着性を発現するものであることができる。
上記硬化性樹脂組成物は、下記の方法で求められる高温耐荷重試験で落下せず、保持されることが好ましい。
PETフィルム上に硬化性樹脂組成物を塗布して厚さ50μmの硬化性樹脂層を形成し、硬化性樹脂層に波長365nmをピークとした光を3000mW/cm2、5000mJ/cm2になるよう紫外線を照射する。次に、光照射から1分間以内に、縦25mm、横25mmの領域に、幅が25mmで長さ100mm、厚み1mmのポリカーボネート板を板の先端から25mmが硬化性樹脂層と重なるように荷重5kgf(49N)を印加しながら貼り合わせる。次に、ポリカーボネート板の他端に400gの重りを取り付け、ポリカーボネート板を鉛直方向にして硬化性樹脂層にせん断力を加えつつ、24時間25℃50%RHの環境下にて放置する。次に、ポリカーボネート板を鉛直方向にして硬化性樹脂層にせん断力を加えつつ、温度70℃の恒温槽内に24時間放置した際に荷重400gの重りを保持するか、落下するかを観察する。
上記硬化性樹脂組成物は、下記の方法で求められるアスペクト比が0.6以上であってもよい。
幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのガラス基材上に硬化性樹脂組成物を塗布して、幅0.6mm、長さ25mm、膜厚50μmの硬化性樹脂層を硬化性樹脂層の長さ方向がガラス基材の長辺と直交するように設け、硬化性樹脂層に、照射強度3000mW/cmで総照射量が5000mJ/cmになるように波長365nmの光を照射し、光照射から1分間以内の硬化性樹脂層上に幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのポリカーボネート板を、ガラス基材の長辺とポリカーボネート板の長辺とが鉛直方向から見て揃うように配置し、1Nの荷重を10秒間かけて貼り合わせて測定サンプルを得る。測定サンプルにおけるポリカーボネート板と接触している硬化性樹脂層の幅をB(単位:mm)としたときに、B/0.6をアスペクト比とする。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、遮光層形成用として用いることができる。言い換えると、本発明は、光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、を含有し、光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び光塩基発生剤を含み、単量体成分が、1個のラジカル重合性基とシラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である硬化性樹脂組成物の、遮光層を形成するための応用に関する。また、本発明は、光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、シラノール基又はアルコキシシリル基を有する化合物と、を含有し、光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び光塩基発生剤を含み、単量体成分が、1個のラジカル重合性基を有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である、硬化性樹脂組成物の、遮光層を形成するための応用に関する。
本発明の別の側面は、画像表示面を有する液晶パネル、及び画像表示面と対向する光透過部を有するカバー部材を有する画像表示部と、画像表示部の周囲に設けられ画像表示部を支持するフレーム部と、フレーム部と画像表示部との間に形成された遮光層と、を備える画像表示装置であって、遮光層が、上記本発明に係る硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂層の硬化物である画像表示装置を提供する。
本発明の別の側面は、画像表示面を有する液晶パネル、及び画像表示面と対向する光透過部を有するカバー部材を有する画像表示部と、画像表示部の周囲に設けられ画像表示部を支持するフレーム部と、フレーム部と画像表示部との間に形成された遮光層とを備える画像表示装置を製造する方法であって、画像表示部又はフレーム部に、上記本発明に係る硬化性樹脂組成物を塗布して、枠状の硬化性樹脂層を形成させる工程と、硬化性樹脂層に対して活性エネルギー線を照射することにより、硬化性樹脂層の硬化反応を進行させる工程と、硬化性樹脂層を介在させながら画像表示部とフレーム部とを貼り合わせる工程とをこの順に備え、上記遮光層が、硬化反応が進行した上記硬化性樹脂層である画像表示装置の製造方法を提供する。
本発明に係る画像表示装置の製造方法によれば、狭小な領域であっても、画像表示部とフレーム部の間からの光漏れを充分抑制することができる遮光層を備え、かつ高温下でのせん断方向への接着力が高い画像表示装置を効率よく製造することができる。
上記方法において、上記画像表示部と上記フレーム部とを貼り合わせるときの上記硬化性樹脂層が感圧接着性を有することができる。
上記方法において、下記式で表されるアスペクト比が0.6以上となるように、上記画像表示部と上記フレーム部とを貼り合わせてもよい。
アスペクト比=B’/A’
[式中、A’は、上記画像表示部及び上記フレーム部のうちの一方に塗布された上記枠状の硬化性樹脂層の所定の部位における幅を示し、B’は、上記画像表示部と上記フレーム部とが貼り合わされた後の上記硬化性樹脂層の上記所定の部位における上記画像表示部及び上記フレーム部のうちの他方と接触している幅を示す。]
上記の画像表示装置の製造方法は、画像表示部とフレーム部とを貼り合わせる工程の後、硬化性樹脂層の硬化反応をさらに進行させる工程をさらに備えていてもよい。これにより、遮光層がより高温下でも高い接着力で画像表示部とフレーム部とを接着することができ、さらに光漏れの防止性に優れた遮光層を備える画像表示装置を得ることができる。
本発明によれば、画像表示装置を製造するにあたり、画像表示部とフレーム部の間からの光漏れを抑制する遮光性を有し、狭小な領域であっても効率的に遮光層を形成でき、かつ高温時のせん断方向への接着力に効果のある硬化性樹脂組成物を提供すると共にこれを用いた画像表示装置及び画像表示装置の製造方法を提供することができる。
硬化性樹脂層の感圧性接着力を測定する方法について説明するための図である。 硬化性樹脂層の貼合わせにおけるアスペクト比を測定する方法について説明するための図である。 画像表示装置の一実施形態を示す断面図である。 画像表示装置を製造する方法の一実施形態を示す斜視図である。 画像表示装置を製造する方法の一実施形態を示す斜視図である。 画像表示装置を製造する方法の一実施形態を示す斜視図である。 画像表示装置を製造する方法の一実施形態を示す斜視図である。 接着力を測定する方法を示す斜視図である。 接着力を測定する方法を示す斜視図である。 遮光性を評価する方法を示す斜視図である。 高温耐荷重性を評価する方法を示す斜視図である。
以下、場合により図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することがある。上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
本実施形態の第1の硬化性樹脂組成物は、光開始剤(以下、「(A)成分」ともいう)と、単量体成分(以下、「(B)成分」ともいう)と、着色剤(以下、「(C)成分」ともいう)と、を含有し、単量体成分が、1個のラジカル重合性基とシラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体(以下、「(B1)成分」ともいう)を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基であることができる。
本実施形態の第2の硬化性樹脂組成物は、光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、シラノール基又はアルコキシシリル基を有する化合物(以下、「(D)成分」ともいう)と、を含有し、単量体成分が、1個のラジカル重合性基を有する単量体(以下、「(B2)成分」ともいう)を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基であることができる。
(A)成分:光開始剤
光開始剤は、光ラジカル重合開始剤(以下、「(A1)成分」ともいう)、又は、光ラジカル重合開始剤及び光塩基発生剤を含むことができる。
(A1)成分である光ラジカル重合開始剤は、活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを発生させ、単量体成分のラジカル重合による硬化反応(重合反応)を促進させる成分である。ここで活性エネルギー線は、紫外線、電子線、α線、β線等から選ぶことができる。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、N,N´−テトラメチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4,4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−エチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等の芳香族ケトン化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物;β−(アクリジン−9−イル)(メタ)アクリル酸等のエステル化合物;9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン等のアルキルフェノン系化合物;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物;フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド系化合物が挙げられる。
硬化性、反応性、及び表面硬化性の観点から、芳香族ケトン化合物、α−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、及びフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルから光ラジカル重合開始剤を選んでもよい。
光ラジカル重合開始剤は塩基を発生させる化合物であってもよい。塩基を発生させる光ラジカル重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルと塩基(例えば、二級アミノ基、三級アミノ基)の両方を発生させる化合物が挙げられる。このような光ラジカル重合開始剤の具体例としては、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン(「イルガキュア369」、BASFジャパン社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(「イルガキュア907」、BASFジャパン社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(「イルガキュア379」、BASFジャパン社製)等のα−アミノアセトフェノン化合物;「CGI−325」、「イルガキュアOXE01」、「イルガキュアOXE02」(以上、BASFジャパン社製)、「N−1919」、「NCI−831」(以上、アデカ社製)等のオキシムエステル化合物が挙げられる。これらの中でも、α−アミノアセトフェノン化合物を選択してもよい。塩基を発生させる光ラジカル重合開始剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光ラジカル重合開始剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硬化性樹脂組成物における(A1)成分の含有量は、感圧接着性、信頼性、及び硬化性の観点、並びに硬化反応を効率的に促進させる観点から、硬化性樹脂組成物の総量に対して、2質量%以上、4質量%以上、又は6質量%以上であってもよく、14質量%以下、12質量%以下、又は10質量%以下であってもよい。
(A1)成分である光塩基発生剤としては、活性エネルギー線の照射により、分子構造が変化、又は分子が開裂し、シラノール基又はアルコキシシリル基によるイオン反応の硬化触媒として機能しうる1種以上の塩基性物質を生成する化合物が挙げられる。このような光塩基発生剤としては、Co−アミン錯体系光塩基発生剤;カルバミン酸エステル系光塩基発生剤;四級アンモニウム塩系光塩基発生剤;アシルオキシイミノ基、N−ホルミル化芳香族アミノ基、N−アシル化芳香族アミノ基、ニトロベンジルカーバメート基、アルコキシベンジルカーバメート基等を有する化合物などから選ぶこともできる。光塩基発生剤の具体例としては、9−アンチルメチル N,N−ジエチルカルバメート、(E)−1−[3−(2−ヒドロキシフェニル)−2−プロペノイル]ピペリジン、グアニジニウム 2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオナート、1−(アントラキノン−2−イル)エチル イミダゾールカルボキシレート、2−ニトロフェニルメチル 4−メタクリロイルオキシピペリジン−1−カルボキシラート、1−(アントラキノン−2−イル)−エチル N,N−ジシクロヘキシルカルバマート、ジシクロヘキシルアンモニウム 2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオナート、シクロヘキシルアンモニウム 2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオナート、9−アントリルメチル N,N−ジシクロヘキシルカルバマート、1,2−ジイソプロピル−3−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジウム 2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオナート、2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、O−カルバモイルヒドロキシルアミド、O−カルバモイルオキシム、{[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル}シクロヘキシルアミン、ビス{[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル}ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2´−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2´,4´−ジニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジンが挙げられる。光塩基発生剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硬化性樹脂組成物における(A1)成分の光塩基発生剤の含有量は、イオン反応による硬化反応を効率的に促進させる観点から、硬化性樹脂組成物の総量に対して、2質量%以上、4質量%以上、又は6質量%以上であってもよく、14質量%以下、12質量%以下、又は10質量%以下であってもよい。
(B)成分:単量体成分
本実施形態の第1の硬化性樹脂組成物において、単量体成分は、1個のラジカル重合性基とシラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体を含むことができる。シラノール基及びアルコキシシリル基は、水分が関与するイオン反応(加水分解反応)によって、硬化反応を進行させることができる。この反応は、例えば、光塩基発生剤又は塩基を発生させる光ラジカル重合開始剤から発生した塩基によって促進され得る。
(B1)成分が有するラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エチニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基及びビニルチオエーテル基が挙げられ、メタアクリロイル基が選択される。
(B1)成分としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM503、信越化学株式会社)、メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン(商品名:KBM5803、信越化学株式会社)等の(メタ)アクリロイル基とトリアルコキシシリル基とを有する化合物が挙げられる。また、(B1)成分は、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランのような、(メタ)アクリロイル基とジアルコキシシリル基とを有する化合物であってもよい。
(B1)成分は、1種を単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(B1)成分の含有量は、反応性の観点、接着力を向上させる観点、及び硬化性樹脂組成物が溶液であるときの安定性の観点から、硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.1質量%以上、1質量%以上、又は3質量%以上であってもよく、15質量%以下、10質量%以下、又は5質量%以下であってもよい。
(B2)成分としては、1個のラジカル重合性基を有する単官能単量体が挙げられる。単量体成分が有するラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エチニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基及びビニルチオエーテル基が挙げられ、メタアクリロイル基が選択される。
(メタ)アクリロイル基を有する単官能単量体は、アルキル(メタ)アクリレートであってもよく、その場合のアルキル基の炭素数は、硬化性樹脂組成物に柔軟性を付与させる観点から、4以上、6以上、又は8以上であってもよく、20以下、18以下、又は16以下であってもよい。アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基は水酸基等の置換基を有していてもよい。
(メタ)アクリロイル基を有する単官能単量体の具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート;ジメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリルアミド;ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;アクリロイルモルホリン等のモルホリン基含有(メタ)アクリレート;ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。顔料の分散性又は染料の溶解性、接着力、耐湿熱信頼性及び硬化後の感圧接着性の観点から、単官能単量体は、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレートから選ばれる化合物、又は、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレートから選ばれる化合物を含んでもよい。
(B2)成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の第1の硬化性樹脂組成物において、(B)成分は、(B1)成分に加えて、(B2)成分を1種以上含むことができる。なお、本実施形態の第1の硬化性樹脂組成物において、(B2)成分は(B1)成分以外の化合物である。
(B2)成分の含有量は、適度な粘度を有する硬化性樹脂組成物を得る観点、硬化収縮率及び硬化物の弾性率調整の観点、並びに着色剤の溶解性の観点から、硬化性樹脂組成物の総量に対して、10質量%以上、15質量%以上、又は20質量%以上であってもよく、80質量%以下、70質量%以下、又は60質量%以下であってもよい。(B2)成分の含有量が10質量%以上であると、良好な塗布性に寄与する適度な粘度を有する硬化性樹脂組成物が得られ易いと共に、着色剤の溶解性が向上する傾向がある。(B2)成分の含有量が80質量%以下であると、硬化収縮率が低くなる傾向がある。硬化収縮率が低いと、応力による接着力の低下を抑制することができる。
(B)成分の単量体成分は、2個以上のラジカル重合性基を有する多官能単量体をさらに含んでいてもよい。その場合、多官能単量体の含有量は、単量体成分((B)成分)の総量に対して、5質量%以下であってもよい。
(C)成分:着色剤
着色剤は、硬化性樹脂組成物及び遮光層を着色して、形成される遮光層に適切な遮光性を付与する成分である、着色剤の色相に特に制限はなく、様々な色相を持つ着色剤を用いることができるが、着色剤は典型的には黒色を呈する。着色剤は、例えば、染料又は顔料を含むことができる。均一な硬化性樹脂組成物を得る観点から、単量体成分に溶解する着色剤を選択してもよい。
着色剤が単量体成分に溶解又は分散することは、以下の方法により確認できる。50mLのビーカーに、単量体成分10mL(温度25℃)及び着色剤10mg(固形分質量)を加え、ガラス棒を用いて1分間撹拌する。その後、目視で着色剤の固形物が確認できない場合、当該着色剤は単量体成分に溶解又は分散すると判断する。
遮光性の観点から、着色剤の可視光の平均透過率が、50%以下、45%以下、又は40%以下であってもよい。ここで、可視光の平均透過率とは、波長400〜700nmの光の平均透過率をいう。可視光の平均透過率は、着色剤が溶解又は分散する溶媒100質量部と、着色剤0.1質量部とからなる着色剤溶液の光透過率を、分光測色計(例えば、株式会社コニカミノルタ製「CM−3700A」)を用いて、400〜700nmの範囲で1nm毎に測定し、得られた各測定値の平均値を求め、平均透過率とする方法により測定することができる。着色剤が溶媒に溶解することは、上記の「着色剤が単量体成分に溶解すること」と同じ方法によって確認できる。
硬化反応を進行させるために照射される光(活性エネルギー線)のピーク波長における着色剤の光透過率(以下、「照射透過率」ともいう。)が、可視光の平均透過率よりも10%以上、20%以上、30%以上高くてもよい。照射光透過率は、60%以上、65%以上、又は70%以上であってもよい。高い照射光透過率を有する着色剤を用いることにより、十分な遮光性を確保しながら、光ラジカル重合による硬化反応を効率的に進行させることができる。着色剤の照射光透過率は、着色剤が溶解又は分散する溶媒100質量部と、着色剤0.1質量部とからなる着色剤溶液の、硬化反応を進行させるために照射される光(活性エネルギー線)のピーク波長における着色剤の光透過率を、分解波長は1nmの条件で測定する方法により、決定することができる。測定装置としては、可視紫外分光光度計(例えば、株式会社島津製作所製「UV−2400PC」)を用いることができる。測定範囲は、例えば300〜780nmに設定される。
着色剤は、例えば、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオディン・グリーン、ジアゾイエロー、アニリンブラック、ペリレンブラック、及びフルオランからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでもよい。
着色剤の含有量は、可視光を遮光する効果を得る観点から、硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.1質量%以上、0.3質量%以上、又は0.5質量%以上であってもよく、10質量%以下、7.5質量%以下、又は5質量%以下であってもよい。
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、ポリマー(以下、「(E)成分」ともいう)をさらに含有してもよい。硬化性樹脂組成物に含まれるポリマーは、オリゴマーであってもよい。本明細書において「オリゴマー」とは、重量平均分子量が1×10以上であるポリマーを意味する。硬化性樹脂組成物がポリマー(特に、オリゴマー)を含有すると、光照射後の硬化性樹脂層が適度な感圧接着性を有し易い。本明細書において、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定される、標準ポリスチレン換算の値を意味する。本明細書において(E)成分としての「ポリマー」は、上述の(A)〜(C)成分を除く成分である。
ポリマー(オリゴマー)の具体例としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴム等の各種ゴムの液状物又は固形物;ポリブテン等のポリα−オレフィン;水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー;アタクチックポリプロピレン等のポリビニル系オリゴマー;ビフェニル、トリフェニル等の芳香族系オリゴマー;水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエン系オリゴマー;パラフィン油、塩化パラフィン油等のパラフィン系オリゴマー;ナフテン油等のシクロパラフィン系オリゴマー;両末端に水酸基を有する化合物と両末端にエステル基若しくはカルボキシ基を有する化合物とのエステル交換、又は重縮合反応で製造することができるポリエステル系オリゴマー;両末端に水酸基を有する、ポリエーテル、ポリカーボネート、又はポリエステルとポリイソシアネートとの重合反応で製造することができるポリウレタン系オリゴマー;(メタ)アクリル酸系ポリマーが挙げられる。これらの中でも、感圧接着性の観点から、(メタ)アクリル酸系ポリマーが好ましい。
(メタ)アクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリロイル基を1個有する単量体に由来する単量体単位を1種又は2種以上含むポリマーである。(メタ)アクリル酸系ポリマーは、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物、(メタ)アクリロイル基を有していない重合性化合物(例えば、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン等の重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物、ジビニルベンゼン等の重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)を共重合単量体として含んでいてもよい。
(メタ)アクリル酸系ポリマーを構成する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アミド;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基を有する(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート;ヘプタプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールエチルエーテル(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールエチルエーテル(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を有するポリエステルオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を有するブタジエン重合体、(メタ)アクリロイル基を有するイソプレン重合体等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸系ポリマーは、これら単量体を単量体単位として含む単独重合体又は共重合体であってもよい。(メタ)アクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリロイル基を1個有する単官能単量体を単量体単位として含む単独重合体又は共重合体であってもよい。(メタ)アクリル酸系ポリマーは、アルキル基を有する(メタ)アクリレートを単量体単位として含んでいてもよいし、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを単量体単位として含んでいてもよい。
(メタ)アクリル酸系ポリマー1分子中当たりの、単量体単位として含まれるアルキル基を有する(メタ)アクリレートの割合は、(メタ)アクリル酸系ポリマーの質量に対して、5質量%以上、10質量%以上であってもよく、95質量%以下、90質量%以下であってもよい。アルキル基を有する(メタ)アクリレートの割合が上記範囲内であると、硬化後の硬化性樹脂層(遮光層)のガラス、プラスチック、偏光板、ポリカーボネート等の被着体への密着性が向上する傾向がある。
(メタ)アクリル酸系ポリマーは、プラスチックなどの基材との感圧接着性が向上する観点から、水酸基、モルホリノ基、アミノ基、カルボキシル基、シアノ基、カルボニル基、ニトロ基等の極性基を有する(メタ)アクリレートを単量体単位として含む共重合体であってもよい。
(メタ)アクリル酸系ポリマー(オリゴマー)の重量平均分子量は、1×10〜1×10であってもよい。重量平均分子量が上記範囲内であると、高温(例えば、80℃以上)、高湿(例えば、90%以上)の環境下で、基材などに剥離の発生しない感圧性接着力を特に容易に得ることができる。また、塗布に適した粘度を有し、加工性が良好な硬化性樹脂組成物が得られ易い。
(メタ)アクリル酸系ポリマーは、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の既知の重合方法を用いて調製することができる。
これらの重合方法における重合開始剤としては、熱によりラジカルを発生する化合物を用いてもよい。その具体例としては、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド、ジドデシルパーオキシド等の有機過酸化物;2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2.2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4´―アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2´−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2´−アゾビス[2−(イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ系化合物が挙げられる。
(E)成分の含有量は、硬化性樹脂組成物の総量に対して、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上であってもよく、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下であってもよい。ポリマーの含有量が上記範囲内であると、塗布に適した粘度を有し加工性が良好な硬化性樹脂組成物が得られ易い。また、光照射後の硬化性樹脂層のガラス、プラスチック、偏光板、ポリカーボネート等の被着体への感圧接着性が特に良好となる傾向がある。
硬化性樹脂組成物は、ポリマーに代えて、又は、ポリマーとともに、1,2−ヒドロキシステアリン酸等のゲル化剤、チキソトロピック剤を含有してもよい。
硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、その他の添加剤をさらに含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、シランカップリング剤等の接着改善剤、熱重合開始剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、安定剤、光増感剤が挙げられる。
硬化性樹脂組成物は、耐湿熱信頼性の観点、及び硬化物中の気泡発生を抑制する観点から、実質的に有機溶媒を含有しなくてもよい。本明細書において「有機溶媒」とは、ラジカル重合性基を有さず、25℃において液状であり、かつ、大気圧における沸点が250℃以下の有機化合物を意味する。本明細書において「実質的に有機溶媒を含有しない」とは、意図的に添加された有機溶媒を含有しないという意味であり、硬化性樹脂組成物中には微量の有機溶媒が存在する態様を排除しない。具体的には、硬化性樹脂組成物中の有機溶媒の含有量が、硬化性樹脂組成物の総量に対して、1.0×10ppm以下、5.0×10ppm以下、又は1.0×10ppm以下であってもよい。硬化性樹脂組成物が有機溶媒を全く含有しなくてもよい。
硬化性樹脂組成物の25〜70℃のうち少なくとも一部の範囲の温度における粘度は、加工性の観点から、10mPa・s以上、4.0×10mPa・s以上、5.0×10mPa・s以上、1.0×10mPa・s以上、2.0×10mPa・s以上、又は3.0×10mPa・s以上であってもよく、5.0×10mPa・s以下、2.0×10mPa・s以下、1.5×10mPa・s以下、1.25×10mPa・s以下、又は1.0×10mPa・s以下であってもよい。25℃における粘度は、JIS Z 8803(液体の粘度測定方法)に基づいて測定した値であり、具体的には、B型粘度計(例えば、東機産業株式会社製、BL2)を用いて測定した値である。B型粘度計の校正は、JIS Z 8809(粘度計校正用標準液)−JS14000に基づいて行うことができる。25℃を超える温度における粘度は、25℃における粘度の測定方法に準じて測定することができる。
硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線が照射されると感圧接着性を発現することができる。
硬化性樹脂組成物は、感圧性接着力が10N/cm以上であることが好ましく、100N/cm以上であることがより好ましく、200N/cm以上であることがさらに好ましい。感圧性接着力の測定は、下記の方法及び条件で行われる。
(感圧性接着力の測定方法)
幅25mm、長さ75mm、厚み1mmの第1のガラス基材上に硬化性樹脂組成物を塗布して、幅0.6mm、長さ25mm、膜厚50μmの硬化性樹脂層を硬化性樹脂層の長さ方向が第1のガラス基材の長辺と直交するように設け、硬化性樹脂層に、照射強度3000mW/cmで総照射量が5000mJ/cmになるように波長365nmの光を照射し、光照射から1分間以内の硬化性樹脂層上に幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのポリカーボネート板を、ガラス基材の長辺とのポリカーボネート板の長辺とが鉛直方向から見て揃うように配置し、1Nの荷重を10秒間かけて貼り合わせて測定サンプルを得る(図1)。貼り合わせから1時間以内に、測定サンプルのガラス基材及びポリカーボネート板を互いに反対の長辺方向に引き剥がしたときの試験力を測定し、この試験力を、硬化性樹脂層とポリカーボネート板との接触面積で割った値を感圧性接着力とする。なお、図1中、101はガラス基材を示し、102はポリカーボネート板を示し、103は硬化性樹脂層を示し、Dは引き剥がす方向を示す。
また、樹脂の濡れ性の観点から、硬化性樹脂組成物は、形成される硬化性樹脂層の貼合後のアスペクト比が高くなるような樹脂特性を有することが好ましい。具体的なアスペクト比の値としては、0.6以上であることが好ましく0.8以上であることがさらに好ましい。なお、アスペクト比の値の測定は、下記の方法及び条件で行われる。
(アスペクト比の測定方法)
幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのガラス基材上に硬化性樹脂組成物を塗布して、幅0.6mm、長さ25mm、膜厚50μmの硬化性樹脂層を硬化性樹脂層の長さ方向がガラス基材の長辺と直交するように設け、硬化性樹脂層に、照射強度3000mW/cmで総照射量が5000mJ/cmになるように波長365nmの光を照射し、光照射から1分間以内の硬化性樹脂層上に幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのポリカーボネート板を、ガラス基材の長辺とポリカーボネート板の長辺とが鉛直方向から見て揃うように配置し、1Nの荷重を10秒間かけて貼り合わせて測定サンプルを得る(図2の(a)及び(b))。測定サンプルにおけるポリカーボネート板と接触している硬化性樹脂層の幅をB(単位:mm)としたときに、B/0.6をアスペクト比とする。なお、図2中、104はガラス基材を示し、106はポリカーボネート板を示し、105は硬化性樹脂層を示し、Aは0.6(硬化性樹脂層の幅)を示す。
本実施形態の硬化性樹脂組成物は、画像表示装置を製造するにあたり、画像表示部とフレーム部の間からの光漏れを抑制する遮光性を有し、かつ狭小な領域であっても効率的に形成でき、高温下でも画像表示装置とフレーム部を接着して固定可能で遮光層を形成するために用いることができる。
次に、硬化性樹脂組成物から形成される遮光層を備える画像表示装置及びその製造方法について説明する。
図3は、画像表示装置の一実施形態を示す断面図である。図3に示す画像表示装置100は、画像表示面41Sを有する液晶パネル41、カバー部材20、及び光透過性感圧接着層42から構成される画像表示部1と、液晶パネル41に光を供給するバックライト部43と、画像表示部1を支持するとともに液晶パネル41及びバックライト部43を収容するフレーム部5と、フレーム部5と画像表示部1との間に形成された遮光層3とを備える。カバー部材20は、画像表示面41Sと対向する光透過部25を有するカバーガラス21と、カバーガラス21の画像表示面41S側の主面の周縁部上に設けられた額縁部22とを有する。光透過性感圧接着層42は、液晶パネル41とカバー部材20との間に介在しながら、これらを接合している。光透過性感圧接着層42は、一般に、OCA(Optical clear adhesive)と称されることがある。バックライト部43は、光源45と、光源45の光を液晶パネル41に供給するための光学シート部46とを有する。
フレーム部5は、液晶パネル41及びバックライト部43の周囲に設けられた樹脂フレーム51と、樹脂フレーム51の外側でバックライト部43を収容するバックライトフレーム52と、バックライトフレーム52を収容する筐体フレーム53とを有する。樹脂フレーム51は、遮光層3を介在させながら液晶パネル41の周縁部及びカバー部材20の額縁部22と接着することにより、画像表示部1を支持している。バックライトフレーム52は、遮光層3を介在させながら額縁部22と接着することにより、画像表示部1を支持している。筐体フレーム53は、遮光層3を介在させながら額縁部22と接着することにより、画像表示部1を支持している。
図3の画像表示装置100は、4つの遮光層3を有しており、それらはそれぞれ液晶パネル41又はカバー部材20(額縁部22)とフレーム部5との間に設けられている。遮光層3は、バックライト部43からの光漏れが実質的に視認不能となる程度の光透過性を有することができる。具体的には、遮光層3の400〜700nmでの平均光透過率が、10%未満であってもよい。この平均光透過率は、例えば、遮光層3の厚み方向に光を照射する条件で測定される値であってもよい。
遮光層3は、バックライト部43の周囲を完全に囲む閉じた枠状体を形成していてもよいし、光漏れが十分に抑制できる範囲で、バックライト部43の周囲の一部を囲む開いた枠状体を形成していてもよい。樹脂フレーム51、バックライトフレーム52及び筐体フレーム53から選ばれる少なくとも1つと、画像表示部1との間の遮光層3を、後述するように、硬化性樹脂組成物の塗布と活性エネルギー線の照射を含む方法により形成することができる。画像表示装置が有する遮光層の一部が、感圧接着テープによって形成されていてもよい。
それぞれの遮光層3の、遮光層3が延在する方向に対して垂直な方向における幅Wが、0.5mm以下であってもよい。幅Wが狭いと、より狭い額縁部を有し意匠性の優れた画像表示装置を得ることができる。幅Wの下限は特に制限されないが、0.2mm程度であってもよい。
画像表示部1及びフレーム部5を構成する各部材は、画像表示装置の分野において通常採用されているものから適宜選択することができる。バックライト部43の光学シート部46は、一般的に、レンズシート、拡散シート、導光板、反射シート等を含む。光学シート類、画像表示装置の構成は図3の構成に限られるものではなく、フレームの数及び形状、遮光層が設けられる部位などは、適宜変更することができる。例えば、額縁部22が設けられず、カバーガラス21の周縁部とフレーム部5とが遮光層3を介在させながら接着されていてもよい。
図4及び図5は、画像表示装置を製造する方法の一実施形態を示す斜視図である。図4及び図5に示す方法は、画像表示部1(例えばカバー部材)の所定の部分(背面側の主面の周縁部)に、硬化性樹脂組成物を塗布して、枠状の硬化性樹脂層3Aを形成させる工程(図4)と、硬化性樹脂層3Aに対して活性エネルギー線hνを照射することにより、硬化性樹脂層3Aの硬化反応を進行させる工程(図4の(b))と、硬化反応が進行した硬化性樹脂層3Aを介在させながら画像表示部1とフレーム部5とを貼り合わせる工程(図5)と、をこの順に備える。硬化性樹脂層3A中で硬化反応が進行することにより、遮光層3が形成される。
図6及び図7も、画像表示装置を製造する方法の一実施形態を示す斜視図である。この方法の場合、硬化性樹脂組成物をフレーム部5に塗布して枠状の硬化性樹脂層3Aが形成される。その他の点は図4及び図5の方法と同様である。
以下、図3の画像表示装置100を製造する方法の実施形態を、図4及び図5の方法を例としてより詳細に説明する。
工程(I)(塗工工程)
図4に示すように、画像表示部1の主面の周縁部に、上述した本実施形態の硬化性樹脂組成物を塗布し、枠状の硬化性樹脂層3Aを形成する。塗布の手段を調整することにより、狭小な領域に効率的に硬化性樹脂層を形成することができる。例えば、液状の硬化性樹脂組成物を開口から吐出させる方法により、硬化性樹脂組成物を効率的かつ高い精度で塗布することができる。
工程(II)(活性エネルギー線照射工程)
その後、硬化性樹脂層3Aに活性エネルギー線hνを照射して、硬化性樹脂層3Aの硬化反応を進行させる。硬化性樹脂層3Aでは、活性エネルギー線の照射の直後に、主としてラジカル重合反応による硬化反応が進行する。この硬化反応の進行により、硬化性樹脂層3Aに適切な感圧接着性を付与することができる。硬化性樹脂層3Aに含まれるシラノール基又はアルコキシシリル基は、湿気(水分)が関与するイオン反応(加水分解反応)によって硬化反応を進行させ、この反応は、活性エネルギー線の作用によって光塩基発生剤又は塩基を発生させる光ラジカル重合開始剤から発生した塩基に触媒され得るが、このイオン反応は、ラジカル重合反応よりも相対的に遅い反応速度で進行する。したがって、活性エネルギー線の照射の段階で、硬化性樹脂層3Aがラジカル重合反応によって半硬化するということもできる。
工程(III)(貼合工程)
図5の(a)に示すように、活性エネルギー線が照射され、感圧接着性を有する硬化性樹脂層3Aを介在させながら、画像表示部1と、フレーム部5とを貼り合わせる。必要により、硬化性樹脂層3Aを加熱しながら画像表示部1と、フレーム部5とを貼り合わせてもよい。
段差吸収性、感圧性接着力(粘着力)、及び接着力発現のための濡れ性をバランスさせる観点から、貼り合わせ時における硬化性樹脂層の25℃における貯蔵弾性率が、10,000〜500,000Paであることが好ましく、30,000〜250,000Paであることがより好ましく、50,000〜200,000Paであることがさらに好ましい。
貼合工程において、下記式で表されるアスペクト比が0.6以上となるように、画像表示部1とフレーム部5とを貼り合わせることが好ましい。下記アスペクト比は、0.8以上であることがさらに好ましい。
アスペクト比=B’/A’
[式中、A’は、画像表示部1に塗布された枠状の硬化性樹脂層3Aの所定の部位における幅を示し、B’は、画像表示部1とフレーム部5とが貼り合わされた後の硬化性樹脂層3Aの所定の部位におけるフレーム部5と接触している幅を示す。ここで、A’及びB’は、図2に示したA及びBと同様の位置における幅を示す。]
A’及びB’の幅は、例えば、所定の部位が、画像表示部1とフレーム部5との貼合前後の硬化性樹脂層3Aを、硬化性樹脂層3Aが延在する方向に対して垂直な同じ面で切断したときの切断面である場合、貼合前の硬化性樹脂層3Aと画像表示部1とが接している線幅がA’、貼合後の硬化性樹脂層3Aとフレーム部5とが接している線幅がB’である。なお、フレーム部5上に硬化性樹脂層3Aを形成する場合には、上記切断面における貼合前の硬化性樹脂層3Aとフレーム部5とが接している線幅がA’、貼合後の硬化性樹脂層3Aと画像表示部1とが接している線幅がB’である。
アスペクト比(B’/A’)が上記範囲内であると、濡れ性が確保されやすくなり、画像表示部1又はフレーム部5に対する接着性が得られやすくなる。
工程(IV)(硬化工程)
図5の(b)に示すように、画像表示部1とフレーム部5とを有しこれらが貼り合わされた積層体の状態で、硬化性樹脂層3Aの硬化反応をさらに硬化させてもよい。本明細書において、貼り合わせの後で進行する硬化反応のことを「遅延硬化」ということがある。遅延硬化は、例えば、10℃以上、15℃以上、又は20℃以上の環境下、湿度30%以上、40%以上、又は50%以上の環境下、で12時間以上かけて進行させることができる。遅延硬化を進行させるための環境は、温度が80℃以下であってもよく、湿度が95%以下であってもよい。遅延硬化を進行させる間に、画像表示装置をさらに加工する工程、又は画像表示装置を検査する工程等の、他の必要な工程を行ってもよい。
遅延硬化は、ラジカル重合であってもよいが、より典型的には、ラジカル重合よりも反応速度の遅いイオン反応(加水分解反応)による硬化反応である。硬化性樹脂層3Aに含まれる(B1)成分有するシラノール基又はアルコキシシリル基のイオン反応(加水分解反応)によって、遅延硬化が進行する。このイオン反応(加水分解反応)は、光塩基発生剤又は塩基を発生させる光ラジカル重合開始剤から発生した塩基によって促進することができる。遅延硬化後の硬化性樹脂層3A(すなわち、遮光層3)は、より高い接着力でカバー部材と画像表示部とを接着することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
硬化性樹脂組成物の原料
(A)光開始剤
(A1)光ラジカル重合開始剤及び塩基を発生させる光ラジカル重合開始剤:
・IRG−907(BASFジャパン株式会社製、IRGACURE−907、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)
(B)単量体成分
(B1)1個のラジカル重合性基と、シラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体
・KBM−503(信越化学工業株式会社製、KBM−503、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
・KBM−502(信越化学工業株式会社製、KBM−502、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン)
・KBM−5803(信越化学工業株式会社製、KBM−5803、メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン)
・KBM−5103(信越化学工業株式会社製、KBM−5103、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
(B2)1個のラジカル重合性基を有する単官能単量体
・IBOA(株式会社日本触媒製、イソボルニルアクリレート)
・HPA(大阪有機化学工業株式会社製、HPA、ヒドロキシプロピルアクリレート)
(C)着色剤
・AF BLACK AG 4003(山陽色素株式会社製、黒色顔料分散品)
(E)ポリマー(オリゴマー)
下記手順により、オリゴマー(2−エチルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー)を合成した。
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素注入管の付いた反応容器に、初期モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート84.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート36.0gを、溶媒として、メチルイソブチルケトン225gをとり、溶液1を準備した。この溶液1を、100ml/minの風量で窒素置換しながら、15分間で常温から70℃まで加熱し、温度を70℃に保った。追加モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート21.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート9.0gをとり、これらにラウリルパーオキシド0.6gを溶解した溶液2を準備した。次に、この溶液2を、70℃に保たれた溶液1に、60分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに2時間反応させた。続いて、メチルイソブチルケトンを溜去することにより2−エチルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー(重量平均分子量200,000)の2−エチルヘキシルアクリレート溶液(加熱残分19質量%)を得た。
硬化性樹脂組成物の調製
各原料を表1に示す含有量で混合し、30分間加熱しながら攪拌して、硬化性樹脂組成物を調製した。表1に示される各成分の含有量は、硬化性樹脂組成物の全質量を基準とした含有量(単位:質量%)である。
評価方法
1.高温耐荷重試験(24時間遅延硬化品)
図11(a)〜(g’)に示したように、PETフィルムの周辺にスペーサーとなるテープを用いた枠を形成し(a)、枠内のPETフィルム上に硬化性樹脂組成物を塗布して、厚さ50μmとなるように硬化性樹脂層を形成した(b)。硬化性樹脂層に対して、紫外線照射装置(パナソニック株式会社製、UV40 curing system)で波長365nmをピークとした光を3000mW/cm2、5000mJ/cm2になるよう紫外線を照射して、硬化性樹脂層の硬化反応を進行させた(c)。照射出力は照度計(ウシオ電機株式会社製「UIT−250」)にて測定した。その後、テープを剥がし(d)、破線で示したように分割した(e)。
光照射から1分間以内に、幅が25mmで長さ100mmのポリカーボネート板(PC、厚み1.0mm)を、板の先端から25mmが硬化性樹脂層と重なるように荷重5kgf(49N)を印加しながら貼り合わせた(f)。そしてポリカーボネート板の他端に400gの重りを取り付け、ポリカーボネート板を鉛直方向にして硬化性樹脂層にせん断力(400gf(3.9N))を加え、24時間25℃50%RHの環境下にて放置する(g)(g’)。その後、温度70℃の恒温槽に入れ、ポリカーボネート板を鉛直方向にして硬化性樹脂層にせん断力(400gf(3.9N))を加え放置した際に荷重400gの重りを保持するか、落下するかを24時間後に観察する(g)(g’)。
上記のようにして、400gの重りによるせん断力(400gf(3.9N))を加えながら温度70℃の恒温槽に24時間放置した際に、荷重400gの重りを保持した場合を「○」で、重りが落下した場合を「×」として高温耐荷重性を評価した。この結果を、「高温耐荷重試験(24h 硬化品)」として、表1に記載した。
2.接着力(168時間遅延硬化品)
(2.1 引き剥がし引張試験による接着力)
図8及び図9は、接着力の測定方法を示す模式図である。図8に示すように、25cm×75cm×0.1cmの短冊状のガラスベース(ガラス基板)60の中央の両端部に硬化性樹脂組成物を塗布して、ガラスベース60上で対向する2個の硬化性樹脂層3A(高さ0.05mm、幅0.4〜0.6mm、長さ30mm〜40mm)を形成した。形成された硬化性樹脂層3Aに対して、紫外線照射装置(パナソニック株式会社製、UV40 curing system)で波長365nmをピークとした光を3000mW/cm2、5000mJ/cm2になるよう紫外線を照射して、硬化性樹脂層3Aの硬化反応を部分的に進行させた。照射出力は照度計(ウシオ電機株式会社製「UIT−250」)にて測定した。
次いで、図9に示すように、紫外線照射後の硬化性樹脂層3Aを介在させながら、ガラスベース60と短冊状のポリカーボネート板61(25cm×75cm×0.1cm)とを、ガラスベース60の短辺とポリカーボネート板61の長辺が平行になる向きで、荷重5kgf(49N)を印加しながら貼り合わせて、ガラスとポリカーボネート板の接合体(ガラス接合体)を得た。
次に、このガラス接合体を、25℃、50%RHの室内で168時間静置することで遅延硬化させた後、次の方法により、引き剥がし方向の接着力測定を行った。
図9に示すように、ガラス接合体のポリカーボネート板61の両端部61Eを、ガラスベース60が地面に対して水平となり、ポリカーボネート板61の下側にガラスベース60が位置する状態で固定した。その状態で、ガラスベース60に鉛直方向下向き(矢印Fの方向)に荷重を加え、ガラスベース60が剥離するまで荷重を増加させた。ガラスベース60がポリカーボネート板から剥離した時点の試験力(荷重)を測定し、この試験力を、硬化性樹脂層3A(又は遮光層3)とポリカーボネート板61との接着面積で割った値を、接着力として記録した。この結果を、「引き剥がし引張試験による接着力(N/cm)(168h硬化品)」として、表1に記載した。
(2.2 せん断引張試験による接着力)
上記の2.2 引き剥がし引張試験による接着力で作製したガラスとポリカーボネート板の接合体(ガラス接合体)を用いた。上記と同様に、このガラス接合体を、25℃、50%RHの室内で168時間静置することで遅延硬化させた後、次の方法により、せん断方向の接着力測定を行った。
図9に示すように、ガラス接合体のガラスベース60を固定し、ポリカーボネート板61を長辺方向に引っ張り(図9の矢印F’の方向)、せん断方向の荷重を加え、ガラスベース60がポリカーボネート板から剥離した時点の試験力(荷重)を測定し、この試験力を、硬化性樹脂層3A(又は遮光層3)とポリカーボネート板61との接着面積で割った値を、接着力とした。この結果を、「せん断引張試験による接着力(N/cm)(168h硬化品)」として、表1に記載した。
3.アスペクト比(A/B比)
幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのガラス基材上に硬化性樹脂組成物を塗布して、幅約0.6mm(実測値Amm、図2のAに相当)、長さ25mm、膜厚50μmの硬化性樹脂層を硬化性樹脂層の長さ方向がガラス基材の長辺と直交するように設け、硬化性樹脂層に、照射強度3000mW/cmで総照射量が5000mJ/cmになるように波長365nmの光を照射し、光照射から1分間以内の硬化性樹脂層上に幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのポリカーボネート板を、ガラス基材の長辺とポリカーボネート板の長辺とが鉛直方向から見て揃うように配置し、1Nの荷重を10秒間かけて貼り合わせて測定サンプルを得る。測定サンプルにおけるポリカーボネート板と接触している硬化性樹脂層の幅をB(単位:mm)としたときに、B/Aをアスペクト比とする。アスペクト比が、0.8以上の場合を「○」で、0.4〜0.8未満の場合を「△」で、0.4未満の場合を「×」で示した。この結果を、「アスペクト比(A/B比)」として、表1に記載した。
4.遮光性
板状のソーダガラス62(フロートガラス、松波硝子工業株式会社製「MICRO SLIDE GLASSS9213」、サイズ76×52mm、厚さ1.2〜1.5mm、照射光透過率90%)を、アセトンを染み込ませた不織布(旭化成せんい株式会社製「ベンコット」)でよく拭き、これを試験用ガラス基材として用いた。図10に示すように、ソーダガラス62の一方の主面の四辺に沿ってテープ(オカモト株式会社製「No.402布テープ」、幅5.00mm)を貼り付け、枠状のガイド65を形成した。
次いで、ガイド65の内側のソーダガラス62の表面62Sに硬化性樹脂組成物(1mL)を滴下し、ガラス棒で引き伸ばして、硬化性樹脂層を形成させた。形成された硬化性樹脂層に対して、紫外線照射装置(パナソニック株式会社製、UV40 curing system)で波長365nmをピークとした光を3000mW/cm2、5000mJ/cm2になるよう紫外線を照射して、硬化性樹脂層3Aの硬化反応を部分的に進行させた。照射出力は照度計(ウシオ電機株式会社製「UIT−250」)にて測定した。光照射後の硬化性樹脂層の厚さは150μmであった。
光照射後の硬化性樹脂層の波長400〜700nmの光透過率を、可視紫外分光光度計(株式会社島津製作所製「UV−2400PC」)を用いて測定した。400〜700nmでの平均光透過率に基づいて、遮光性を下記の基準で評価した。この結果を、「遮光性」として、表1に記載した。
A:400〜700nmでの平均光透過率が10%未満
F:400〜700nmでの平均光透過率が10%以上
※高温耐荷重試験 ○:保持 ×:落下 、アスペクト比 ○:0.8以上 △:0.4〜0.8未満
表1に、各硬化性樹脂組成物に関する高温耐荷重、アスペクト比、接着力及び遮光性の評価結果を示した。シラノール基又はアルコキシシリル基を有する化合物を含有しない比較例2と、それらを含有してもラジカル重合性基がメタアクリロイル基でない比較例1では、高温耐荷重性、接着力に劣る。
これに対し、シラノール基又はアルコキシシリル基を有し、ラジカル重合性基がメタアクリロイル基を含有する実施例では、高温耐荷重に優れ、アスペクト比や接着性が良好となる。
各実施例において、硬化性樹脂組成物を塗布する方法により、十分な遮光性を有する遮光層を、狭い領域に容易に形成できることが確認された。さらに、形成された遮光層は、せん断方向への高い接着力を発現した。
本発明によれば、画像表示装置を製造するにあたり、画像表示部とフレーム部の間からの光漏れを抑制する遮光性を有し、かつ狭小な領域であっても効率的に形成できる遮光層を形成するために用いることのできる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、微細な接着面であっても落下衝撃及び画像表示装置を構成する部材(例えばフレキシブル配線基板(FPC))の反発力などによる剥れ及び浮きを抑制できる接着力が得られ、光漏れの防止性に優れた遮光層を備えかつ、高温下でもせん断方向への接着力に効果のある画像表示用装置の製造方法を提供することができる。これらは、スマートフォーン、タッチパッド、パーソナルコンピュータ、テレビ等の情報端末の工業的製造に有用である。
1…画像表示部、3…遮光層、5…フレーム部、3A…硬化性樹脂層、20…カバー部材、21…カバーガラス、22…額縁部、25…光透過部、41…液晶パネル、41S…画像表示面、42…光透過性感圧接着層、43…バックライト部、45…光源、46…光学シート部、51…樹脂フレーム、52…バックライトフレーム、53…筐体フレーム、60…ガラスベース、61…ポリカーボネート板、61E…ガラスベース61の両端部、62…ソーダガラス、62S…ソーダガラス62の表面、65…ガイド、100…画像表示装置、W…遮光層の幅、101…ガラス基材、102…ポリカーボネート基材(板)、103…硬化性樹脂層、104…ガラス基材、105…硬化性樹脂層、106…ポリカーボネート板、A…0.6mm(硬化性樹脂層の幅)、D…引き剥がす方向。

Claims (12)

  1. 光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、を含有し、前記光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び塩基発生剤を含み、前記単量体成分が、1個のラジカル重合性基とシラノール基又はアルコキシシリル基とを有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である、硬化性樹脂組成物。
  2. 光開始剤と、単量体成分と、着色剤と、シラノール基又はアルコキシシリル基を有する化合物と、を含有し、前記光開始剤が、光ラジカル重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤及び光塩基発生剤を含み、前記単量体成分が、1個のラジカル重合性基を有する単量体を含み、前記ラジカル重合性基がメタアクリロイル基である、硬化性樹脂組成物。
  3. ポリマーをさらに含有する、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 遮光層形成用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 活性エネルギー線が照射されると感圧接着性を発現する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 下記の方法における高温耐荷重試験で落下せず、保持される請求項5に記載の硬化性樹脂組成物。
    PETフィルム上に硬化性樹脂組成物を塗布して厚さ50μmの硬化性樹脂層を形成し、硬化性樹脂層に波長365nmをピークとした光を3000mW/cm2、5000mJ/cm2になるよう紫外線を照射する。次に、光照射から1分間以内に、縦25mm、横25mmの領域に、幅が25mmで長さ100mm、厚み1mmのポリカーボネート板を、板の先端から25mmが硬化性樹脂層と重なるように荷重5kgf(49N)を印加しながら貼り合わせる。次に、ポリカーボネート板の他端に400gの重りを取り付け、ポリカーボネート板を鉛直方向にして硬化性樹脂層にせん断力を加えつつ、24時間25℃50%RHの環境下にて放置する。次に、ポリカーボネート板を鉛直方向にして硬化性樹脂層にせん断力を加えつつ、温度70℃の恒温槽内に24時間放置した際に、荷重400gの重りを保持するか、落下するかを観察する。
  7. 下記の方法で求められるアスペクト比が0.6以上である、請求項5又は6に記載の硬化性樹脂組成物。
    幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのガラス基材上に硬化性樹脂組成物を塗布して、幅0.6mm、長さ25mm、膜厚50μmの硬化性樹脂層を硬化性樹脂層の長さ方向がガラス基材の長辺と直交するように設け、硬化性樹脂層に、照射強度3000mW/cmで総照射量が5000mJ/cmになるように波長365nmの光を照射し、光照射から1分間以内の硬化性樹脂層上に幅25mm、長さ75mm、厚み1mmのポリカーボネート板を、ガラス基材の長辺とポリカーボネート板の長辺とが鉛直方向から見て揃うように配置し、1Nの荷重を10秒間かけて貼り合わせて測定サンプルを得る。測定サンプルにおけるポリカーボネート板と接触している硬化性樹脂層の幅をB(単位:mm)としたときに、B/0.6をアスペクト比とする。
  8. 画像表示面を有する液晶パネル、及び前記画像表示面と対向する光透過部を有するカバー部材を有する画像表示部と、前記画像表示部の周囲に設けられ前記画像表示部を支持するフレーム部と、前記フレーム部と前記画像表示部との間に形成された遮光層と、を備える画像表示装置であって、
    前記遮光層が、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂層の硬化物である、画像表示装置。
  9. 画像表示面を有する液晶パネル、及び前記画像表示面と対向する光透過部を有するカバー部材を有する画像表示部と、前記画像表示部の周囲に設けられ前記画像表示部を支持するフレーム部と、前記フレーム部と前記画像表示部との間に形成された遮光層と、を備える画像表示装置を製造する方法であって、
    前記画像表示部又は前記フレーム部に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を塗布して、枠状の硬化性樹脂層を形成させる工程と、
    前記硬化性樹脂層に対して活性エネルギー線を照射することにより、前記硬化性樹脂層の硬化反応を進行させる工程と、
    前記硬化性樹脂層を介在させながら前記画像表示部と前記フレーム部とを貼り合わせる工程と、をこの順に備え、
    前記遮光層が、硬化反応が進行した前記硬化性樹脂層である、画像表示装置の製造方法。
  10. 前記画像表示部と前記フレーム部とを貼り合わせるときの前記硬化性樹脂層が感圧接着性を有する、請求項9に記載の画像表示装置の製造方法。
  11. 下記式で表されるアスペクト比が0.6以上となるように、前記画像表示部と前記フレーム部とを貼り合わせる、請求項9又は10に記載の画像表示装置の製造方法。
    アスペクト比=B’/A’
    [式中、A’は、前記画像表示部及び前記フレーム部のうちの一方に塗布された前記枠状の硬化性樹脂層の所定の部位における幅を示し、B’は、前記画像表示部と前記フレーム部とが貼り合わされた後の前記硬化性樹脂層の前記所定の部位における前記画像表示部及び前記フレーム部のうちの他方と接触している幅を示す。]
  12. 前記画像表示部と前記フレーム部とを貼り合わせる前記工程の後、前記硬化性樹脂層の硬化反応をさらに進行させる工程をさらに備える、請求項9〜11のいずれか一項に記載の画像表示装置の製造方法。
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