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JP2019129210A - ステージ装置、及び処理装置 - Google Patents

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JP2019129210A
JP2019129210A JP2018009380A JP2018009380A JP2019129210A JP 2019129210 A JP2019129210 A JP 2019129210A JP 2018009380 A JP2018009380 A JP 2018009380A JP 2018009380 A JP2018009380 A JP 2018009380A JP 2019129210 A JP2019129210 A JP 2019129210A
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岩出 卓
Taku Iwade
卓 岩出
豊治 寺田
Toyoji Terada
豊治 寺田
敏史 竹上
Satoshi Takegami
敏史 竹上
酒井 博史
Hiroshi Sakai
博史 酒井
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Toray Engineering Co Ltd
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Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】コンパクトかつ低コストで高性能なステージ装置を提供すること。【解決手段】ウェーハWの検査ポイントPを電子線スポット位置12aに移動させるためのステージ装置50であって、ウェーハWが載置されるφステージ51と、φステージ51を回転可能な状態で支持するθステージ52と、φステージ51及びθステージ52の回転駆動を制御するステージ制御部53とを備え、φステージ51の回転中心Oφが、θステージ52の回転中心Oθから偏心した位置に設けられ、θステージ52の回転に伴い、φステージ51の回転中心Oφが描く円軌道Sφ上に電子線スポット位置12aが配置され、ステージ制御部53が、φステージ51に載置されたウェーハWの検査ポイントPを円軌道Sφ上の電子線スポット位置12aに移動させるように、φステージ51及びθステージ52の回転駆動を制御する。【選択図】図2

Description

本発明はステージ装置、及び処理装置に関し、より詳細には被処理体の被処理箇所を所定の処理位置に移動させるためのステージ装置、及び該ステージ装置を備えた処理装置に関する。
半導体ウェーハ(以下、ウェーハと記す)上の微小領域の検査を行う装置では、ウェーハ上の検査ポイントを所定の検査位置に位置決めするステージ装置として、X−YステージやR−θステージなどが用いられている。
図12は、下記の特許文献1に記載されている従来のX−Yステージの要部構成を示す斜視図である。X−Yステージ100は、X軸を直線駆動するXステージ101と、Y軸を直線駆動するYステージ102と、ウェーハWを載せるプレート103とを含む、直交2軸ステージで構成されている。
図13は、下記の特許文献1に記載されている従来のR−θステージの要部構成を示す斜視図である。R−θステージ110は、R軸を直線駆動するRステージ111と、ウェーハWを載せて回転駆動するθステージ112とを含んで構成され、X−Yステージ100よりも装置サイズの小型化が可能となっている。また、下記の特許文献2には、このようなR−θステージを用いた検査システムが提案されている。
下記の特許文献1では、従来のX−Yステージ100及びR−θステージ110よりもさらに空間分解能を高めた複合ステージが提案されている。
図14は、特許文献1に記載されている複合ステージの要部構成を示す斜視図である。
複合ステージ120は、直線駆動するRステージ121と、回転駆動するθステージ122と、X−Y−Zステージ123とを含んで構成されている。X−Y−Zステージ123は、ピエゾ素子などのナノメートルオーダで直交2軸駆動するX−Yステージと、該X−Yステージを上下駆動するZステージとを含んで構成されている。前記X−Yステージは前記Zステージの上に積層設置されている。θステージ122は中空構造になっており、X−Y−Zステージ123がθステージ122の中空構造内部に配置され、θステージ122とX−Y−Zステージ123とがRステージ121の上に配置された構造となっている。
[発明が解決しようとする課題]
電子顕微鏡などを用いたウェーハの検査装置では、ステージ装置が真空チャンバ(試料室)内に設置される。ステージ装置にX−Yステージ100を用いた場合、ウェーハWを載せたプレート103の移動幅が、X、Y各方向にウェーハ直径の2倍以上必要になるため、ステージ機構及び真空チャンバが大形になるという課題があった。またX−Yステージ100では、プレート103をX、Y各方向へ高速に加減速駆動させるので、重心位置の不規則な移動などに伴い、微小振動が発生しやすく、制振対策が容易ではなく、その対策にコストがかかるという課題があった。
またX−Yステージ100では、各ステージの直線駆動部として、ボールネジとモータとを組み合わせたボールねじ機構が一般的に採用されている。このようなX−Yステージを真空チャンバ内に設置する場合、直線駆動部を含むステージ装置全体を真空チャンバ内部に設置しなければならない。真空チャンバ内を質のよい高真空に保つためには、残留ガス成分を少なくする必要がある。そのため、真空状態でもガスが発生しない、真空対応の部品を用いる必要があり、ステージ装置の部品コストが高くなるという課題もあった。
また、X−Yステージ100の駆動を高速化するために、直線駆動部にボールねじ機構に代えてリニアモータを用いた駆動機構を採用することも考えられる。しかしながら、リニアモータを用いた駆動機構は一般的に高価である。また電子顕微鏡などの荷電粒子線を用いる検査装置では、荷電粒子線の軌道に影響を与える磁気(磁場)の発生を避ける必要がある。そのため、真空チャンバ内にリニアモータを用いた駆動機構を設置することは困難で、真空チャンバ内に設置するステージ装置による位置決めの高速化を安価に実現することが難しいという課題があった。
また、従来のR−θステージ110も直動機構を備えているので、上記した直動機構に起因する同様の課題を有している。
また、上記複合ステージ120では、ナノメートルオーダの空間分解能で位置決めが可能であるとしているが、装置構成が複雑となるため装置コストが高くつき、また、Rステージ121とθステージ122での粗位置合わせ後にX−Y−Zステージ123による微動位置合わせを行うので、高速化にも限界があるという課題があった。また、複合ステージ120も直動機構を備えているので、上記した直動機構に起因する同様の課題を有している。
特開2014−36071号公報 特開平9−170986号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、コンパクトかつ低コストで高性能化・高速化を図ることができるステージ装置、及び処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係るステージ装置(1)は、被処理体を所定の処理位置に移動させるためのステージ装置であって、
前記被処理体が載置される第1の回転ステージと、
該第1の回転ステージを回転可能な状態で支持する第2の回転ステージと、
前記第1の回転ステージ及び前記第2の回転ステージの回転駆動を制御する制御部とを備え、
前記1の回転ステージの回転中心が、前記第2の回転ステージの回転中心から偏心した位置に設けられ、
前記第2の回転ステージの回転に伴い、前記第1の回転ステージの回転中心が描く円軌道上に前記処理位置が配置され、
前記制御部が、
前記第1の回転ステージに載置された前記被処理体の被処理箇所を、前記円軌道上の前記処理位置に移動させるように、前記第1の回転ステージ及び前記第2の回転ステージの回転駆動を制御するものであることを特徴としている。
上記ステージ装置(1)によれば、前記第2の回転ステージの上に前記第1の回転ステージが回転可能な状態で支持された、2軸回転ステージ機構が構成されているので、従来の直動機構を備えたステージと比較して、省スペースでコンパクトな構成とすることができる。
また、前記第1の回転ステージと前記第2の回転ステージとの回転駆動の組み合わせにより、前記被処理箇所を前記処理位置に移動させるので、前記被処理箇所を前記処理位置まで移動させる際の距離を短くすることができ、したがって、位置決め時間の短縮化を図ることができる。
また、従来の直動機構を備えたステージと比較して、重心位置の移動が少なくなるため、ステージの移動に伴い発生する振動を抑制することができ、制振対策も容易となる。
よって、低コストで高性能化・高速化を図ることができる。
なお、前記第1の回転ステージと前記第2の回転ステージとの回転駆動は、左右いずれかの方向への回転のみならず、左右いずれの方向にも回転する、すなわち回動する駆動形態も含む。
また本発明に係るステージ装置(2)は、上記ステージ装置(1)において、前記円軌道の直径が前記被処理体の回転半径以上になるように、前記第2の回転ステージの大きさ及び前記第1の回転ステージの回転中心の位置が設定されていることを特徴としている。
上記ステージ装置(2)によれば、前記被処理体の全体を効率良く処理することができる。
また本発明に係るステージ装置(3)は、上記ステージ装置(2)において、前記第1の回転ステージが、該第1の回転ステージの回転中心上に前記被処理体の中心を位置させるように構成されていることを特徴としている。
上記ステージ装置(3)によれば、前記第1の回転ステージが、該第1の回転ステージの回転中心上に前記被処理体の中心を位置させるように構成されているので、装置をコンパクトに構成することができ、また、前記第1の回転ステージの制御を容易に行うことができる。
また本発明に係るステージ装置(4)は、上記ステージ装置(2)において、前記第1の回転ステージが、該第1の回転ステージの回転中心とは異なる位置に前記被処理体の中心を位置させるように構成されていることを特徴としている。
上記ステージ装置(4)によれば、前記第1の回転ステージが、該第1の回転ステージの回転中心とは異なる位置に前記被処理体の中心を位置させるように構成されているので、前記第1の回転ステージの回転中心を軸にして、前記被処理体を回転させることにより、少しの回転量で、前記被処理体を大きく動かすことが可能となり、位置決め動作の高速化を図ることができる。
また本発明に係るステージ装置(5)は、上記ステージ装置(4)において、前記第1の回転ステージの回転中心と前記被処理体の中心との距離が、前記被処理体の半径よりも大きくなるように、前記第1の回転ステージの回転中心と前記被処理体の中心との位置が調整されていることを特徴としている。
上記ステージ装置(5)によれば、前記被処理体上であれば、どの被処理箇所でも、少しの回転量で前記被処理体を大きく動かす(旋回させる)ことができる、位置決め動作の高速化と効率化を図ることができる。
また本発明に係るステージ装置(6)は、上記ステージ装置(4)又は(5)において、前記第1の回転ステージに第1のカウンターウェイトが設けられていることを特徴としている。
上記ステージ装置(6)によれば、前記第1の回転ステージに第1のカウンターウェイトが設けられているので、前記第1の回転ステージの回転中心に重心を確実に位置させることができ、前記重心が偏心している状態での回転による振動や前記被処理体の旋回に伴う慣性力の発生を防止でき、高速でも安定した回転と停止動作を行うことができる。
また本発明に係るステージ装置(7)は、上記ステージ装置(1)〜(6)のいずれかにおいて、
前記制御部が、
前記第1の回転ステージを回転させる角度と、前記第2の回転ステージを回転させる角度とを演算する手段を備え、
前記第1の回転ステージを回転させる角度が、
前記第1の回転ステージに載置された前記被処理体の被処理箇所を、前記円軌道上に位置させるための角度であり、
前記第2の回転ステージを回転させる角度が、
前記円軌道上に位置させた前記被処理箇所を、前記処理位置に位置させるための角度であることを特徴としている。
上記ステージ装置(7)によれば、前記制御部が、前記第1の回転ステージを回転させる角度と、前記第2の回転ステージを回転させる角度とを演算する手段を備えているので、これら演算した角度に基づいて、前記第1の回転ステージと前記第2の回転ステージとの回転駆動を効率良く制御することができる。
また本発明に係るステージ装置(8)は、上記ステージ装置(1)〜(7)のいずれかにおいて、前記第1の回転ステージに、前記被処理体を鉛直方向に移動させるための第1の微動ステージを備えていることを特徴としている。
上記ステージ装置(8)によれば、前記第1の微動ステージで前記第1の回転ステージに載置された前記被処理体を鉛直方向に移動させることにより、前記被処理体の鉛直(上下)方向の微動調整を直接的に行うことができ、鉛直方向への高精度の位置調整が可能となる。
また本発明に係るステージ装置(9)は、上記ステージ装置(1)〜(7)のいずれかにおいて、前記第2の回転ステージを鉛直方向に移動させるための第2の微動ステージを備えていることを特徴としている。
上記ステージ装置(9)によれば、前記第2の微動ステージで前記第2の回転ステージを鉛直方向に移動させることにより、前記被処理体の鉛直(上下)方向の微動調整を間接的に行うことができ、鉛直方向への高精度の位置調整が可能となる。
また本発明に係るステージ装置(10)は、上記ステージ装置(1)〜(9)のいずれかにおいて、前記第2の回転ステージには、前記第1の回転ステージに対する第2のカウンターウェイトが設けられていることを特徴としている。
上記ステージ装置(10)によれば、前記第2の回転ステージの回転中心に重心を位置させることが可能となり、前記重心が偏心している状態での回転による振動の発生、及び前記第1の回転ステージの旋回に伴う慣性力の発生を防止でき、高速でも安定した回転と停止動作が可能となる。
また本発明に係るステージ装置(11)は、上記ステージ装置(10)において、
前記第1の回転ステージが、載置ステージ、第1の回転軸部、及び第1の回転駆動部を備え、
前記第2の回転ステージが、支持ステージ、第2の回転軸部、及び第2の回転駆動部を備え、
前記支持ステージが、上面に孔部、内部に空洞部を備え、
前記孔部に、前記第1の回転軸部がシール部を介して回動自在に挿着され、
前記空洞部に、前記第1の回転駆動部と、前記第2のカウンターウェイトとが配設されていることを特徴としている。
上記ステージ装置(11)によれば、前記支持ステージの前記空洞部に、前記第1の回転駆動部と、前記第2のカウンターウェイトとが配設されるので、上記ステージ装置(6)と同様の効果得られるとともに、前記支持ステージの回転により受ける抵抗を少なくすることができる。
また本発明に係る処理装置(1)は、上記ステージ装置(1)〜(10)のいずれかを備えた処理装置であって、
前記被処理体を処理する処理手段と、
底面に開口部が形成された真空チャンバとを備え、
前記開口部に、真空シール部を介して前記第2の回転ステージが回動自在に挿着され、
前記真空チャンバの外部に、前記第1の回転ステージを回転駆動させる第1の回転駆動部と、前記第2の回転ステージを回転駆動させる第2の回転駆動部とが配置されていることを特徴としている。
上記処理装置(1)によれば、前記開口部に、前記真空シール部を介して前記第2の回転ステージが回動自在に挿着され、前記真空チャンバの外部、すなわち大気側に、前記第1の回転駆動部と前記第2の回転駆動部とが配置されている。
したがって、前記真空チャンバの内部に配置する部品(真空対応の部品)を減らすことができ、装置の低コスト化を図ることができるとともに、前記真空チャンバの小型化も図ることができる。
また、前記真空チャンバの内部、すなわち真空側での前記第1の回転駆動部と前記第2の回転駆動部に起因する磁場(磁気)の発生を阻止することができ、また、前記真空チャンバの内部での放熱対策が不要になるので、前記処理手段が電子線などの荷電粒子線を用いるものである場合に適した処理装置を低コストで実現することができる。
また本発明に係る処理装置(2)は、上記処理装置(1)において、前記真空チャンバの前記開口部又はその近傍に、前記第2の回転ステージの上面部が配置されていることを特徴としている。
上記処理装置(2)によれば、前記真空チャンバの前記開口部又はその近傍に、前記第2の回転ステージの上面部が配置されているので、前記真空チャンバの一層の小型化を図ることができる。
また本発明に係る処理装置(3)は、上記ステージ装置(1)〜(7)のいずれかを備えた処理装置であって、
前記被処理体を処理する処理手段と、
底面に開口部が形成された真空チャンバと、
該真空チャンバが設置される基台とを備え、
前記第1の回転ステージが、載置ステージ、第1の回転軸部、及び第1の回転駆動部を備え、
前記第2の回転ステージが、支持ステージ、張出部を有する第2の回転軸部、及び第2の回転駆動部を備え、
前記支持ステージが、上面に孔部、内部に空洞部を備え、
前記孔部に、前記第1の回転軸部が第1の真空シール部を介して回動自在に挿着され、
前記空洞部に、前記第1の回転駆動部と、前記第1の回転ステージに対する第2のカウンターウェイトとが配設され、
前記開口部に、前記第2の回転軸部が第2の真空シール部を介して回動自在に挿着され、
前記真空チャンバの外部に、前記開口部から延出された前記第2の回転軸部と、前記第2の回転駆動部とが配置され、
前記基台の下側に、空気層を介して前記張出部を回動自在に支持する回動支持部を備えていることを特徴としている。
上記処理装置(3)によれば、前記真空チャンバの外部、すなわち大気側に、前記第2の回転駆動部が配置され、前記支持ステージの前記空洞部、すなわち大気側に、前記第1の回転駆動部が配置されている。したがって、前記真空チャンバの内部、すなわち真空側に配置する部品(真空対応の部品)を減らすことができ、装置の低コスト化を図ることができる。
また、前記真空チャンバの内部での前記第1の回転駆動部と前記第2の回転駆動部に起因する磁場(磁気)の発生を阻止することができる。
また、前記真空チャンバの内部での放熱対策が不要になるので、前記処理手段が電子線などの荷電粒子線を用いるものである場合に適した処理装置を低コストで実現することができる。
また、前記支持ステージの前記空洞部に、前記第2のカウンターウェイトが配設されているので、前記第2の回転ステージの回転中心に重心を位置させることが可能となり、前記重心が偏心している状態での回転による振動や、前記第1の回転ステージの旋回に伴う慣性力の発生を防止でき、高速でも安定した回転と停止動作を行うことが可能になる。
また、前記回動支持部により、前記張出部が、空気層を介して、すなわち浮いた状態で回動自在に支持されているため、前記第2の回転駆動部によって前記第2の回転軸部と前記支持ステージとをスムーズに回転させることができる。
また本発明に係る処理装置(4)は、上記処理装置(3)において、前記載置ステージに、前記被処理体を鉛直方向に移動させるための第1の微動ステージを備えていることを特徴としている。
上記処理装置(4)によれば、前記第1の微動ステージで前記第1の回転ステージに載置された前記被処理体を鉛直方向に移動させることにより、前記被処理体の鉛直(上下)方向の微動調整を直接的に行うことができ、高精度の位置調整が可能となる。
また本発明に係る処理装置(5)は、上記処理装置(3)において、前記基台と前記回動支持部との間に、前記第2の回転ステージを鉛直方向に移動させるための第2の微動ステージを備えていることを特徴としている。
上記処理装置(5)によれば、前記基台と前記回動支持部との間に装備された前記第2の微動ステージにより、前記第2の回転ステージの鉛直方向の微動調整を行うことで、前記被処理体の鉛直方向の微動調整を間接的に行うことができる。
また、前記第2の微動ステージが、大気側に配置されるので、上記処理装置(4)と比較して、真空対応の部品を用いる必要がなく、装置の低コスト化、さらに前記第1の回転ステージの簡素化、軽量化が可能になるとともに、前記第1の回転ステージの回転駆動にかかる負荷を軽減することができる。
また本発明に係る処理装置(6)は、上記処理装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記処理手段が、荷電粒子線装置であることを特徴としている。
上記処理装置(6)によれば、前記処理手段が走査型電子顕微鏡などの荷電粒子線装置である場合に特に適した処理装置を低コストで実現することができる。
本発明の実施の形態(1)に係るステージ装置を備えた処理装置の概略構成図である。 実施の形態(1)に係るステージ装置の基本構成の一例を示す斜視図である。 実施の形態(1)に係るステージ装置の基本構成の一例を示す平面図である。 実施の形態(1)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面斜視図である。 実施の形態(1)に係るステージ装置の位置決め動作を説明するための図である。 実施の形態(1)に係る処理装置におけるステージ制御部が行う処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態(2)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。 実施の形態(3)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。 実施の形態(4)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。 実施の形態(4)に係るステージ装置の位置決め動作を説明するための図である。 実施の形態(5)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。 従来のX−Yステージの概略構成を示す斜視図である。 従来のR−θステージの概略構成を示す斜視図である。 従来の複合ステージの概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明に係るステージ装置、及び処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施の形態(1)に係るステージ装置を備えた処理装置の概略構成図である。以下、本発明に係る「処理装置」の一例として、走査型電子顕微鏡を備えた処理装置1について説明する。
本発明に係るステージ装置は、例えば、電子線などの荷電粒子線を用いて試料の観察、分析、加工等の処理を行う荷電粒子線を用いた装置のステージ機構を対象としており、本発明に係る処理装置には、例えば、検査装置の他、真空薄膜形成・加工装置、汎用の走査型電子顕微鏡、該走査型電子顕微鏡を備えた試料加工装置や試料解析装置なども対象としている。
本実施の形態に係る処理装置1では、本発明の「被処理体」の一例として、ウェーハを用いた場合について説明する。ウェーハの大きさは特に限定されない。例えば、直径300mm、450mmのウェーハなどが対象となる。なお、被処理体は、ウェーハに限定されるものではなく、例えば、液晶パネルなどの表示用パネル部材、フォトマスクなどの各種基板などの他、分析用の試料等を対象とすることができる。
ステージ装置50は、走査型電子顕微鏡を備えた処理装置1に組み込まれている。処理装置1は、走査型電子顕微鏡の鏡筒部10と、2次電子検出部20と、真空チャンバ30とを含んで構成されている。
鏡筒部10は、電子銃11と、電子銃11から放出された1次電子12を集束する集束レンズ13と、電子線(荷電粒子線)を偏向するX偏向器14及びY偏向器15と、対物レンズ16とを含んで構成されている。
鏡筒部10の電子銃11から放出された1次電子12は、集束レンズ13で集束された後、X偏向器14及びY偏向器15で偏向されつつ対物レンズ16により集束されてウェーハW表面に照射される。ウェーハWに1次電子12が照射されるとウェーハWから2次電子17が放出され、2次電子17が2次電子検出部20により検出される。
集束レンズ13および対物レンズ16はレンズ制御部21に接続され、レンズ制御部21はシステム制御部24に接続されている。X偏向器14及びY偏向器15は偏向制御部23に接続され、偏向制御部23はシステム制御部24に接続されている。2次電子検出部20は画像処理部22に接続され、画像処理部22はシステム制御部24に接続されている。
真空チャンバ30はフレーム40上に設置され、真空チャンバ30内には、ウェーハWが載置されるステージ装置50の一部が配置されている。ステージ装置50は、ウェーハW(被処理体)上の検査ポイント(被処理箇所)を走査型電子顕微鏡(処理手段)における所定の電子線スポット位置12a(処理位置)に移動させるための装置である。また、真空チャンバ30は、図示しないウェーハ搬送装置によりウェーハWが搬入、搬出できるように構成されてもよい。
ステージ装置50は、θステージ52(第2の回転ステージ)上に、ウェーハWが載置されるφステージ51(第1の回転ステージ)が回転可能に支持された、2軸回転ステージ機構で構成されている。φステージ51及びθステージ52の回転駆動はステージ制御部53によりそれぞれ制御され、ステージ制御部53はシステム制御部24に接続されている。システム制御部24は、各部の制御を行うコンピュータ装置で構成され、図示しない操作部や表示部を備えていてもよい。
図2は、実施の形態(1)に係るステージ装置50の基本構成の一例を示す斜視図である。また、図3は、実施の形態(1)に係るステージ装置50の基本構成の一例を示す平面図である。
ステージ装置50は、ウェーハWが載置されるφステージ51と、φステージ51を回転可能に支持するθステージ52とを含んで構成され、φステージ51の回転中心Oφが、θステージ52の回転中心Oθから偏心した位置に設けられている。φステージ51とθステージ52とは、左右いずれの方向にも回転可能、すなわち回動可能に構成されている。
φステージ51は、ウェーハWが載置される載置ステージ51aと、載置ステージ51aを回転させるφ回転軸部51bとを含んで構成されている。φ回転軸部51bの上端側に載置ステージ51aが取り付けられ、下端側に駆動モータ51cが取り付けられている。駆動モータ51cはステージ制御部53により制御される。駆動モータ51cの回転駆動力によってφステージ51が回転駆動される。φステージ51の回転中心Oφと、ウェーハWの中心位置とが一致するように、ウェーハWがφステージ51上に載置されるようになっている。
θステージ52は、φステージ51を回転可能に支持する支持ステージ52aと、支持ステージ52aを回転させるθ回転軸部52bとを含んで構成されている。θ回転軸部52bの上端側に支持ステージ52aが取り付けられ、下端側に駆動モータ52cが取り付けられている。駆動モータ52cはステージ制御部53により駆動制御される。駆動モータ52cの回転駆動力によってθステージ52が回転駆動され、θステージ52の回転に伴いφステージ51が旋回される。
駆動モータ51c、52cの種類は、位置決め制御用モータであれば特に限定されない。サーボモータでもよいし、超音波モータでもよいし、ステッピングモータでもよい。また、駆動モータ51cとφ回転軸部51bとの接続形態、及び駆動モータ52cとθ回転軸部52bとの接続形態も特に限定されない。各種ジョイント、カップリングなどによる直結駆動であってもよいし、リングベルトを介した駆動、タイミングベルトを介した駆動、又はギアを介した駆動であってもよい。
また、φ回転軸部51bに回転角検出器(図示せず)を設けて、φステージ51の回転角を検出し、φステージ51の回転制御に用いるようにしてもよい。また、θ回転軸部52bに回転角検出器(図示せず)を設けて、θステージ52の回転角を検出し、θステージ52の回転制御に用いるようにしてもよい。
ステージ制御部53が、φステージ51に載置されたウェーハWの検査ポイントPを電子線スポット位置12aに移動させるためのφステージ51及びθステージ52のそれぞれの回転向きと回転角度を演算し、これら演算した回転向きと回転角度に基づいて、φステージ51及びθステージ52のそれぞれの回転駆動を制御する。この制御によって、φステージ51に載置されたウェーハWの検査ポイントPが電子線スポット位置12aに移動される。検査ポイントPは、ウェーハW上に1箇所以上設けられる。検査ポイントPに対する撮像範囲(撮像視野)は、例えば、25μm角程度にすることができるが、これに限定されない。ステージ装置50の分解能は、撮像視野よりも小さい分解能を有している。
図3に示すように、θステージ52の回転に伴い旋回(移動)するφステージ51の回転中心Oφ(φ回転軸部51bの中心)が描く円軌道Sφ上に電子線スポット位置(処理位置)12aが配置されている。
ウェーハWの全面を検査できるように、円軌道Sφの直径がウェーハWの回転半径以上になるように、θステージ52の大きさ(直径)とφ回転軸部51bの回転中心Oφの位置(取付位置)とが設定されている。
なお、φステージ51の上に、図示しないウェーハ支持台を設けてもよい。該ウェーハ支持台は、φステージ51の回転中心OφとウェーハWの中心とが一致するように、ウェーハWを支持可能な構成とすることができる。
図4は、実施の形態(1)に係る処理装置1の真空チャンバ30周辺部分の断面斜視図である。
真空チャンバ30はフレーム40の上に設置され、真空チャンバ30の底面に開口部30aが形成され、真空チャンバ30内にステージ装置50の一部が配設されている。真空チャンバ30の形状は、横断面が円形形状のもの、例えば、円柱形状などが好ましい。真空チャンバ30の横断面を円形形状とすることにより、局部的に高い応力が加わる応力集中を少なくすることができ、10−5Pa以下の超高真空が必要な場合でもチャンバの変形防止効果を高めることができる。なお、真空チャンバ30の形状は、角柱形状など、他の形状であってもよい。
ステージ装置50は、φステージ51とθステージ52とを備えている。
φステージ51は、載置ステージ51aと、φ回転軸部51bとを含んで構成されている。θステージ52の上面部より上に配置された載置ステージ51aと、φ回転軸部51bの上端部分とが真空チャンバ30内(真空側)に配置されている。
θステージ52は、支持ステージ52aと、θ回転軸部52bとを含んで構成されている。支持ステージ52aの上面部が真空チャンバ30の開口部30a又はその近傍(真空側)に配置されているが、支持ステージ52aの上面部の位置は、この形態に限定されない。
真空チャンバ30の開口部30a外側(大気側)には、磁気シールユニット54が配設され、磁気シールユニット54にθステージ52が挿着されている。
磁気シールユニット54は、「真空シール部」の一例であり、θステージ52を回動可能に支持する軸受と、永久磁石と、永久磁石に捕捉されて、θステージ52の周囲の空間を密封する磁性流体とを含んで構成され(いずれも図示せず)、開口部30aからの気体などの移動を阻止し、真空チャンバ30内の真空状態を維持する機能を備えている。
φステージ51のφ回転軸部51bは、θステージ52の支持ステージ52aに挿着されている。θステージ52の軸挿通口51dの外側(大気側)には、磁気シールユニット55が配設され、磁気シールユニット55にφ回転軸部51bが挿着されている。
磁気シールユニット55は、φ回転軸部51bを回動可能に支持する軸受と、永久磁石と、永久磁石に捕捉されて、φ回転軸部51bの周囲の空間を密封する磁性流体とを含んで構成され(いずれも図示せず)、軸挿通口51dからの気体の移動を阻止し、真空チャンバ30内の真空状態を維持する機能を備えている。
磁気シールユニット54、55には、市販の真空シール(磁性流体シール)を用いることができるので、真空チャンバ30内の真空状態の維持機能と、大気側から真空側への回転運動の導入機能とを安価に実現することが可能となっている。磁気シールユニット54、55以外の他の真空シールを用いてもよい。
また、θステージ52の底面とフレーム40との間には、θステージ52を回動可能に支持するための軸受部材56を設けてもよい。軸受部材56には、例えば、空気層を介した非接触状態でθステージ52を回動可能な状態で支持することができるエアベアリングを用いることができる。
処理装置1によれば、φステージ51を回転させる駆動モータ51c、及びθステージ52を回転させる駆動モータ52c(駆動源)が、真空チャンバ30の外部(大気側)に配置されている。これにより、これら駆動モータ51c、52cからの磁場や電磁波が、真空チャンバ30内の電子線の軌道に及ぼす影響を避けることが可能となる。また、これら駆動モータ51c、52cから発生する熱が、真空チャンバ30内のφステージ51などに伝達され、熱膨張などに起因する位置ずれなどを防止することが可能となる。
ステージ装置50によれば、真空チャンバ30内に配置されるステージ機構部分の小型化と薄型化を図ることが可能となる。したがって、真空チャンバ30の容積も小さく(小型化及び薄型化)することが可能となり、真空チャンバ30の製作コストも抑えることができる。
真空チャンバ30の容積を小さくできることにより、所定の真空度に到達させるまでの時間を短縮することが可能となり、真空ポンプの能力を上げなくても作業効率を高めることができる。さらに、小型化により真空チャンバ30の剛性を高めることも可能になるので、真空状態でのチャンバの変形を防止する効果を高めることができ、ステージ機構部分の位置ずれなども防止することができる。
図5は、実施の形態(1)に係るステージ装置50による位置決め動作を説明するための図である。
図5(a)は、位置決め動作を開始する前の状態の一例を示している。φステージ51の回転中心Oφと、ウェーハWの中心座標とが一致するように、ウェーハWがφステージ51の上に載置されている。また、図5(a)の例では、電子線スポット位置12aに、φステージ51の回転中心Oφが位置している状態となっている。電子線スポット位置12aは、ここでは固定されている。φステージ51の回転中心Oφは、θステージ52の回転に伴い、円軌道Sφ上を移動するようになっている。検査ポイントPは、ウェーハW上に1箇所以上設けられる。
第1ステップとして、φステージ51を左回転方向に角度θ1回転させ、図5(b)に示すように、ウェーハW上の検査ポイントPを、θステージ52の回転に伴い、φステージ51の回転中心Oφが描く円軌道Sφ上に移動させる。
角度θ1の算出方法の一例として次の方法が適用できる。まず、ウェーハW上の検査ポイントPの座標とウェーハWの中心(φステージ51の回転中心Oφ)座標(ウェーハ座標)を、例えば、θステージ52の回転中心Oθを基準とするステージ座標に変換する。次に、φステージ51の回転に伴い移動する検査ポイントPが描く円軌道SPと、φステージ51上の円軌道Sφとの交点座標P1、P2を求める。この交点座標は2箇所求められる。検査ポイントPと回転中心Oφと各交点P1、P2とのなす角度をそれぞれ求め、求めた角度を比較して、小さい角度の方を、実際に回転させる角度θ1として決定する。
第2ステップとして、図5(c)に示すように、θステージ52を右回転方向に角度θ2回転させて、円軌道Sφ上に位置させた検査ポイントPを、円軌道Sφ上にある電子線スポット位置12aの座標に移動させる。
角度θ2の算出方法の一例として次の方法が適用できる。第1ステップで求めた角度θ1に対応する交点座標P1と、θステージ52の回転中心Oθと、電子線スポット位置12aの座標とのなす角度(180°以下の角度となる)を求め、この角度を実際に回転させる角度θ2として決定する。
なお、図5(a)に示した位置決め動作を開始する前の状態で、角度θ1と角度θ2とをそれぞれ演算して求めておいてもよい。
また、別の位置決め動作として、図5(a)に示した位置決め動作を開始する前の状態で、角度θ1と角度θ2とを演算し、第1ステップで、θステージ52を右回転方向に角度θ2回転させて、φステージ51の回転に伴い移動する検査ポイントPが描く円軌道SPが電子線スポット位置12aと重なるように移動させる。次の第2ステップで、φステージ51を左回転方向に角度θ1回転させて、検査ポイントPを、円軌道Sφ上にある電子線スポット位置12aの座標に移動させるようにしてもよい。
また、図5(a)に示した位置決め動作を開始する前の状態で、角度θ1と角度θ2とを算出し、上記した第1ステップと第2ステップの動作を略同時に実行してもよい。この方法によれば、位置決め時間の更なる短縮化を図ることが可能となる。
また、図5(a)に示したように、電子線スポット位置12aとφステージ51の回転中心Oφの位置とが重なる箇所をφステージ51の回転駆動の基準位置(初期位置)としてもよい。この方法によれば、θステージ52の回転量(円軌道Sφ上に位置させた検査ポイントPの移動量)を減らすことができ、位置決め動作の高速化と更なる省スペース化とを図ることが可能となる。
また、図5(a)に示した状態から図5(c)に示した状態に検査ポイントPの位置決めを行った場合、ウェーハWの角度が変化することになるが、この場合、例えば、図5(c)に示した状態において、(θ1−θ2)の角度だけ撮像視野の回転補正処理などを行うことにより、画像の向きを所定の向きに補正することが可能である。
図6は、実施の形態(1)に係る処理装置1におけるステージ制御部53の行う処理動作の一例を示したフローチャートである。
ステップS1では、ウェーハW上の検査ポイントPの座標(ウェーハ座標)を、θステージ52の回転中心Oθを基準とするステージ座標に変換し、ステップS2に進む。
ステップS2では、φステージ51の回転角θ1、すなわち、ウェーハW上の検査ポイントPを、θステージ52上で描かれる円軌道Sφ上に位置させるための回転角を演算し、その後ステップS3に進む。回転角θ1の算出方法は、上述した方法などを採用することができる。
ステップS3では、θステージ52の回転角θ2、すなわち、円軌道Sφ上に位置させた検査ポイントPを、円軌道Sφ上にある電子線スポット位置12aの座標に移動させるための回転角を演算し、その後ステップS4に進む。回転角θ2の算出方法は、上述した方法などを採用することができる。
ステップS4では、駆動モータ51cを制御し、φステージ51を回転角θ1回転させ、ウェーハW上の検査ポイントPを、θステージ52上に描かれる円軌道Sφ上に位置させる処理を行い、その後ステップS5に進む。
ステップS5では、駆動モータ52cを制御し、θステージ52を回転角θ2回転させ、円軌道Sφ上に位置させた検査ポイントPを、円軌道Sφ上にある電子線スポット位置12aの座標に位置させる処理を行い、その後ステップS6に進む。なお、ステップS4とS5の処理の順序を入れ替えてもよいし、ステップS4とS5の処理を略同時に行ってもよい。
ステップS6では、次の検査ポイントPが有るか否かを判断し、次の検査ポイントPが有ると判断すればステップS1に戻り、処理を繰り返す一方、次の検査ポイントPが無い(検査終了)と判断すればその後処理を終える。
なお、ステップS1に戻り、次の検査ポイントPの検査を行う場合、φステージ51の回転中心Oφの位置を、電子線スポット位置12a(図5(a)の状態)まで戻してから、次の検査ポイントPの座標変換処理を行ってもよい。また、図5(c)の状態から、次の検査ポイントPの座標変換処理を行ってもよい。
実施の形態(1)に係るステージ装置50によれば、θステージ52の上に、φステージ51が回転可能な状態で支持された、2軸回転ステージ機構が構成されているので、従来の直動機構を備えたステージと比較して、省スペースでコンパクトな構成とすることができる。
また、φステージ51とθステージ52との回転駆動の組み合わせにより、検査ポイントPを電子線スポット位置12aに移動させるので、検査ポイントPを電子線スポット位置12aまで移動させる際の距離を短くすることができ、位置決め時間の短縮化を図ることができる。
また、従来の直動機構を備えたステージと比較して、ステージの重心位置の移動が少なく、また、一定の軌道上を重心位置が移動するので、ステージの移動に伴い発生する振動を抑制することができ、制振対策も容易となる。よって、低コストで高性能化・高速化を図ることができる。
また、ステージ装置50によれば、ステージ制御部53が、φステージ51を回転させる向き及び角度θ1と、θステージ52を回転させる向き及び角度θ2とを演算する処理機能を備えているので、これら演算した向き及び角度に基づいて、φステージ51とθステージ52との回転駆動を効率良く制御することができる。
実施の形態(1)に係る処理装置1によれば、真空チャンバ30の内部に、φステージ51が配置され、真空チャンバ30の開口部30a又はその近傍(真空側)に、θステージ52の上面部が配置され、真空チャンバ30の外部(大気側)に、φステージ51の駆動モータ51cとθステージ52の駆動モータ52cとが配置されている。
したがって、真空チャンバ30の内部(真空側)に配置する部品(真空対応の部品)を減らすことができ、装置の低コスト化を図ることができるとともに、真空チャンバ30の小型化も図ることができる。
また、真空チャンバ30の内部で、駆動モータ51c、52cに起因する磁場(磁気)の発生を阻止することができ、また、駆動モータ51c、52cの発熱に起因する真空チャンバ30の内部での放熱対策が不要になるので、走査型電子顕微鏡を備えた検査装置を低コストで実現することができる。
また、ステージ装置50を用いた位置決め方法によれば、θステージ52の上に、回転可能なφステージ51が回転可能な状態で支持された、2軸回転ステージ機構を用い、φステージ51及びθステージ52の回転角度を演算し、これら演算した回転角度に基づいて、φステージ51及びθステージ52の回転駆動を制御するので、検査時間の短縮化を図ることができる。
図7は、実施の形態(2)に係る処理装置1Aの真空チャンバ30A周辺の概略断面図である。なお、実施の形態(1)に係る処理装置1及びステージ装置50と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
真空チャンバ30Aが基台41の上に設置され、真空チャンバ30Aの底面に開口部30bが形成され、真空チャンバ30A内にステージ装置50Aの一部が配設されている。
ステージ装置50Aは、φステージ51A、θステージ52Aの他に、さらに、ピエゾステージ57を備えている。
ステージ装置50Aを構成するφステージ51A、及びθステージ52Aによる位置決め動作は、基本的に実施の形態(1)に係るステージ装置50を構成するφステージ51、及びθステージ52と同じであるため、ここではその説明を省略する。また、φステージ51A及びθステージ52Aの回転駆動、並びにピエゾステージ57の鉛直方向(以下、Z軸方向という)への駆動は、ステージ制御部53Aによりそれぞれ制御される。
φステージ51Aは、載置ステージ51e、φ回転軸部51f、及び駆動モータ51gを含んで構成されている。φ回転軸部51fの上端に載置ステージ51eが取り付けられ、φ回転軸部51fの下端に駆動モータ51gが取り付けられている。
ピエゾステージ57は、本発明に係る「第1の微動ステージ」の一例であり、載置ステージ51eの上面に配置され、ウェーハWをZ軸方向に移動させるためのステージ機構である。ピエゾステージ57は、圧電素子(ピエゾ素子)からなる可動部を含んで構成され、圧電素子に駆動電圧を与えることにより、圧電素子を変位させ、該圧電素子に取り付けられたウェーハテーブル51hをZ軸(上下)方向に移動させることが可能となっている。Z軸方向の移動量は、特に限定されないが、例えば、100μm程度の移動制御が可能となっている。
θステージ52Aは、支持ステージ52e、θ回転軸部52f、及び駆動モータ52gを含んで構成されている。開口部30bにθ回転軸部52fが挿通され、θ回転軸部52fの上端に支持ステージ52eが取り付けられ、θ回転軸部52fの下端に駆動モータ52gが取り付けられている。
すなわち、真空チャンバ30Aの開口部30bに、θ回転軸部52fがθ軸磁気シール(第2の真空シール部)54aを介して回動自在に挿着され、真空チャンバ30Aの外部に、開口部30bを通したθ回転軸部52fと、駆動モータ52gとが配置されている。
θ回転軸部52fには、水平方向に張り出した張出部52jが設けられている。張出部52jは、例えば、平面視略円板状に形成されている。また、θ回転軸部52fには、空洞部52iに通じる中空部52kが形成され、駆動モータ51gのケーブルなどを通せるようになっている。
支持ステージ52eは、その上面に孔部52h、内部に空洞部52iを備えている。
孔部52hに、φ回転軸部51fがφ軸磁気シール(第1の真空シール部)55aを介して回動自在に挿着されている。空洞部52iに、駆動モータ51gと、カウンターウェイト58とが配設されている。
カウンターウェイト58は、φステージ51Aの旋回によるモーメントと同じ負荷となるように、換言すれば、θステージ52Aの回転中心に重心を位置させるように、その取り付け位置、重量、形状などが設計されている。
カウンターウェイト58は、支持ステージ52eと一体に形成されてもよく、また、支持ステージ52eと別体で構成されてもよい。
基台41の下側に、空気層を介して張出部52jを回動自在に支持する回動支持部59が取り付けられている。回動支持部59には、一例として、エアベアリング59aを用いた機構が適用され得る。例えば、張出部52jの上面、下面、外周側面の3方向に配置したエアベアリング59aを枠材(図示せず)などで保持した機構が採用され得る。
エアベアリング59aは、片面が多孔質に形成され、該多孔質から送り出される空気により、張出部52jとの間に空気層を形成し、張出部52jを浮かせた状態にすることができる。浮かせる量は、サブミクロンオーダーで制御可能になっている。回動支持部59により、θステージ52Aを上から吊り下げた形態で支持することが可能となっている。
基台41の下部には、回動支持部59を囲うようにフレーム42が設置されている。
上記実施の形態(2)に係る処理装置1Aによれば、真空チャンバ30Aの外部、すなわち大気側に、駆動モータ52gが配置され、支持ステージ52eの空洞部52i、すなわち大気側に、駆動モータ51gが配置されている。したがって、真空チャンバ30Aの内部、すなわち真空側に配置する部品(真空対応の部品)を減らすことができ、装置の低コスト化を図ることができる。
また、真空チャンバ30Aの内部での駆動モータ51gと駆動モータ52gに起因する磁場(磁気)の発生を阻止することができる。
また、真空チャンバ30Aの内部での放熱対策が不要になるので、電子線などの荷電粒子線を用いるものである場合に適した処理装置1Aを低コストで実現することができる。
また、支持ステージ52eの空洞部52iに、カウンターウェイト58が配設されているので、θステージ52Aの回転中心に重心を位置させることが可能となり、前記重心が偏心している状態での回転による振動の発生や、φステージ51Aの旋回に伴う慣性力の発生を防止でき、高速でも安定した回転と停止動作を行うことが可能になる。
また、エアベアリング59aを用いた回動支持部59により、張出部52jが、空気層を介して、すなわち浮いた状態で回動自在に支持されているため、駆動モータ52gによってθ回転軸部52fと支持ステージ52eとをスムーズに回転させることができる。
また、載置ステージ51eに、ウェーハWをZ軸方向に移動させるためのピエゾステージ57を備えているので、ウェーハWのZ軸(上下)方向の微動調整を直接的に行うことができ、Z軸(上下)方向への高精度の位置調整が可能となる。
図8は、実施の形態(3)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。なお、実施の形態(2)に係る処理装置1Aと同一機能を有する構成部品には、同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
実施の形態(3)に係る処理装置1Bが、実施の形態(2)に係る処理装置1Aと相違する主な点は、ピエゾステージ57Aの設置箇所である。実施の形態(2)に係る処理装置1Aでは、ピエゾステージ57がφステージ51Aに設けられている。
係る構成の場合、ピエゾステージ57が、載置ステージ51eの上面に設置されているので、φステージ51Aの重量が大きくなり、駆動モータ51gにかかる負荷も大きくなるとともに、カウンターウェイト58も重くなる。さらに、ピエゾステージ57が真空チャンバ30A内で真空にさらされるため、真空環境に対応した部品で構成する必要がある。
そこで、実施の形態(3)に係る処理装置1Bでは、真空チャンバ30Aの外部である、基台41と回動支持部59との間に、θステージ52BをZ軸(上下)方向に移動させるためのピエゾステージ57Aを備えている。ピエゾステージ57Aが、本発明に係る「第2の微動ステージ」の一例である。
ステージ装置50Bは、φステージ51B、θステージ52Bの他に、上記したピエゾステージ57Aを備えている。φステージ51Bは、載置ステージ51e、φ回転軸部51f、及び駆動モータ51gを含んで構成されている。θステージ52Bは、支持ステージ52e、θ回転軸部52f、及び駆動モータ52gを含んで構成されている。
ステージ装置50Bを構成するφステージ51B、及びθステージ52Bによる位置決め動作は、基本的に実施の形態(1)に係るステージ装置50を構成するφステージ51、及びθステージ52と同じであるため、ここではその説明を省略する。また、φステージ51B及びθステージ52Bの回転駆動、並びにピエゾステージ57AのZ軸方向への駆動は、ステージ制御部53Bによりそれぞれ制御されるようになっている。
真空チャンバ30Aの開口部30bに、θ回転軸部52fがθ軸磁気シール54aを介して回動自在に挿着され、真空チャンバ30Aの外部に、開口部30bを通したθ回転軸部52fと、駆動モータ52gとが配置されている。θ回転軸部52fには、水平方向に張り出した張出部52jが設けられ、また、空洞部52iに通じる中空部52kが形成されている。
支持ステージ52eは、その上面に孔部52h、内部に空洞部52iを備えている。孔部52hに、φ回転軸部51fがφ軸磁気シール55aを介して回動自在に挿着されている。空洞部52iに、駆動モータ51gと、カウンターウェイト58Aとが配設されている。
カウンターウェイト58Aは、φステージ51Aの旋回によるモーメントと同じ負荷となるように、換言すれば、θステージ52Aの回転中心に重心を位置させるように、その取り付け位置、重量、形状などが設計されている。カウンターウェイト58Aは、支持ステージ52eと一体に形成されてもよく、また、支持ステージ52eと別体で構成されてもよい。
基台41の下側に、ピエゾステージ57Aが配設されており、ピエゾステージ57Aの下側の圧電素子(ピエゾ素子)面に、空気層を介して張出部52jを回動自在に支持する回動支持部59が取り付けられている。
回動支持部59には、一例として、エアベアリング59aを用いた機構が適用され得る。例えば、張出部52jの上面、下面、外周側面の3方向に配置したエアベアリング59aを枠材(図示せず)などで保持した機構が採用され得る。回動支持部59により、θステージ52Bを上から吊り下げた形態で支持することが可能となっている。
ピエゾステージ57Aは、圧電素子(ピエゾ素子)からなる可動部を含んで構成され、圧電素子に駆動電圧を与えることにより、圧電素子を変位させ、該圧電素子に取り付けられた回動支持部59をZ軸(上下)方向に移動させることが可能となっている。
すなわち、ピエゾステージ57Aの可動部がZ軸方向に変位すると、回動支持部59がZ軸方向に移動するとともに、空気層を介してθ回転軸部52f及び支持ステージ52eもZ軸方向に移動する。その結果、支持ステージ52eに取り付けられたφステージ51BもZ軸方向に移動することとなり、載置ステージ51e上のウェーハWをZ軸方向に移動させることが可能となっている。Z軸方向の移動量は、特に限定されないが、例えば、100μm程度の移動制御が可能となっている。
また、基台41の下部には、回動支持部59を囲うようにフレーム42が設置されている。フレーム42とエアベアリング59aとの間に、ピエゾステージ57Aの駆動によりZ軸方向に移動する回動支持部59の荷重を受けるための弾性部材(図示せず)を配設してもよい。前記弾性部材には、例えば、高強度ばね材などを用いることができる。
実施の形態(3)に係る処理装置1Bによれば、上記処理装置1Aと略同様の効果を得ることができる。さらに、真空チャンバ30Aの外部である、基台41と回動支持部59との間に、ピエゾステージ57Aが設けられているので、上記処理装置1Aと比べて、φステージ51Bの重量を小さくでき、駆動モータ51gにかかる負荷も小さくすることができる。それとともに、カウンターウェイト58も軽くすることができる。さらに、ピエゾステージ57Aは真空チャンバ30Aの外部(大気側)に設けられるので、真空環境に対応した部品で構成する必要がなく、部品コストを抑えることができる。
図9は、実施の形態(4)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。なお、実施の形態(2)に係る処理装置1Aと同一機能を有する構成部品には、同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
実施の形態(4)に係る処理装置1Cが、実施の形態(2)に係る処理装置1Aと相違する主な点は、φステージ51Cの構成にある。実施の形態(2)に係る処理装置1Aでは、φステージ51Aの載置ステージ51eがφ回転軸部51fに取り付けられている。
そして、φステージ51Aが、φステージ51Aの回転中心上(この場合、φ回転軸部51fの回転中心上)に、ウェーハWの中心を位置させるように構成されている。
一方、実施の形態(4)に係る処理装置1Cでは、φステージ51Cを構成する載置ステージ51iとφ回転軸部51fとの間に、φ回転軸部51f上端から斜め上方に向けて延設されたアーム部51jが設けられている。アーム部51jにより、φステージ51Cが、φステージ51Cの回転中心Oφ(φ回転軸部51fの中心)とは異なる位置にウェーハWの中心を位置させる構成となっている。換言すれば、φ回転軸部51fを中心にして、載置ステージ51iを旋回させる構成となっている。
ステージ装置50Cは、φステージ51C、θステージ52Cの他に、さらに、ピエゾステージ57を備えている。
φステージ51Cは、載置ステージ51i、アーム部51j、φ回転軸部51f、及び駆動モータ51gを含んで構成されている。φ回転軸部51fの上端にアーム部51jの一端が取り付けられ、アーム部51jの他端に載置ステージ51iが取り付けられ、φ回転軸部51fの下端に駆動モータ51gが取り付けられている。
ピエゾステージ57は、ウェーハWをZ軸方向に移動させるためのステージ機構であり、載置ステージ51iの上面に配置されている。ピエゾステージ57によりウェーハテーブル51hをZ軸(上下)方向に移動させることが可能となっている。Z軸方向の移動量は、特に限定されないが、例えば、100μm程度の移動制御が可能となっている。
θステージ52Cは、θステージ52Aと略同様の構成であるので、ここではその説明を省略する。なお、φステージ51C及びθステージ52Cの回転駆動、並びにピエゾステージ57の鉛直方向(以下、Z軸方向という)への駆動は、ステージ制御部53Cによりそれぞれ制御される。
図10は、実施の形態(4)に係るステージ装置の位置決め動作を説明するための図である。図10(a)は、位置決め動作を開始する前の状態の一例を示している。φステージ51Cの回転中心Oφとは異なる位置に、ウェーハWの中心が位置するように、ウェーハWがφステージ51Cの載置ステージ51i(ウェーハテーブル51h)上に載置されている。
φステージ51Cの回転中心Oφは、θステージ52Cの回転に伴い、円軌道Sφ上を移動するようになっている。電子線スポット位置12aは、円軌道Sφ上に位置し、ここでは固定されている。また、検査ポイントPは、ウェーハW上に1箇所以上設けられる。
第1ステップとして、回転中心Oφを中心にφステージ51Cを角度θ3だけ左方向に回転させて、図10(b)に示すように、ウェーハW上の検査ポイントPを円軌道Sφ上に移動させる。
第2ステップとして、図10(b)に示すように、θステージ52Cを、この場合、右方向に角度θ4回転させて、円軌道Sφ上に位置させた検査ポイントPを、円軌道Sφ上にある電子線スポット位置12aの座標に移動させる。
なお、図10(a)に示した位置決め動作を開始する前の状態で、角度θ3と角度θ4とをそれぞれ演算し、上記した第1ステップと第2ステップの動作を略同時に実行してもよい。
上記実施の形態(4)に係る処理装置1Cによれば、上記処理装置1Aと略同様の効果を得ることができる。さらに、φステージ51Cの回転中心Oφと、ウェーハWの中心位置とが異なっているので、φステージ51Cの回転中心Oφを軸にして、ウェーハWが載置されたウェーハテーブル51hを回転させることにより、少しの回転量で、ウェーハW(ウェーハテーブル51h)を大きく動かすことが可能となり、位置決めの高速化を図ることができる。
さらに、図10に示したように、φステージ51Cの回転中心OφとウェーハWの中心との距離がウェーハWの半径よりも大きくなるように(換言すれば、回転中心Oφが、ウェーハWの全体とずれた位置となるように)、φステージ51Cの回転中心OφとウェーハWの中心との位置が設定されているので、ウェーハW上であれば、どの検査ポイントPでも、少しの回転量でウェーハWを大きく動かすことができる。
図11は、実施の形態(5)に係る処理装置の真空チャンバ周辺の概略断面図である。なお、実施の形態(4)に係る処理装置1Cと同一機能を有する構成部品には、同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
実施の形態(5)に係る処理装置1Dが、実施の形態(4)に係る処理装置1Cと相違する主な点は、φステージ51Dの構成にある。実施の形態(4)に係る処理装置1Cでは、φステージ51Cの載置ステージ51iとφ回転軸部51fとの間にアーム部51jが設けられている。
一方、実施の形態(5)に係る処理装置1Dでは、φステージ51Dが、φステージ51Dの回転中心Oφとは異なる位置にウェーハWの中心を位置させるように構成されている点は、φステージ51Cと同様に構成され、さらに、載置ステージ51k上に、ウェーハテーブル51h及びピエゾステージ57などに対するカウンターウェイト51mが配設されている。
実施の形態(5)に係るステージ装置50Dの位置決め動作は、図10を用いて説明した実施の形態(4)に係るステージ装置50Cの位置決め動作と同様であるので、ここではその説明を省略する。なお、φステージ51D及びθステージ52Dの回転駆動、並びにピエゾステージ57の鉛直方向(以下、Z軸方向という)への駆動は、ステージ制御部53Dによりそれぞれ制御される。
実施の形態(5)に係る処理装置1Dによれば、上記処理装置1Cと略同様の効果を得ることができる。さらに、φステージ51Dに、カウンターウェイト51mが設けられているので、φステージ51Dの回転中心Oφに重心を確実に位置させることができ、前記重心が偏心している状態での回転による振動やウェーハテーブル51hの旋回に伴う慣性力の発生を防止でき、高速でも安定した回転と停止動作を行うことができる。
なお、実施の形態(4)に係るステージ装置50C、実施の形態(5)に係るステージ装置50Dでは、ピエゾステージ57を設けているが、ピエゾステージ57を設けない構成としてもよい。また、ピエゾステージ57に代えて、ステージ装置50Bが装備しているピエゾステージ57Aを設けてもよい。
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく、種々の改良、変更、又は構成の組み合わせが可能であることは言うまでもない。
1、1A、1B、1C、1D 処理装置
10 鏡筒部
11 電子銃
12 1次電子
12a 電子線スポット位置
13 集束レンズ
14 X偏向器
15 Y偏向器
16 対物レンズ
17 2次電子
20 2次電子検出部
21 レンズ制御部
22 画像処理部
23 偏向制御部
24 システム制御部
30、30A 真空チャンバ
30a、30b 開口部
40、42 フレーム
41 基台
50、50A、50B、50C、50D ステージ装置
51、51A、51B、51C、51D φステージ
51a、51e、51i、51k 載置ステージ
51b、51f φ回転軸部
51c、51g 駆動モータ
51d 軸挿通口
51h ウェーハテーブル
51j アーム部
51m カウンターウェイト
52、52A、52B、52C、52D θステージ
52a、52e 支持ステージ
52b、52f θ回転軸部
52c、52g 駆動モータ
52h 孔部
52i 空洞部
52j 張出部
52k 中空部
53、53A、53B、53C、53D ステージ制御部
54、55 磁気シールユニット
54a θ軸磁気シール
55a φ軸磁気シール
56 軸受部材
57 ピエゾステージ(第1の微動ステージ)
57A ピエゾステージ(第2の微動ステージ)
58、58A カウンターウェイト
59 回動支持部
59a エアベアリング
P 検査ポイント
Oφ φステージの回転中心
Oθ θステージの回転中心
Sφ 回転中心Oφが描く円軌道
SP 検査ポイントPが描く円軌道

Claims (17)

  1. 被処理体を所定の処理位置に移動させるためのステージ装置であって、
    前記被処理体が載置される第1の回転ステージと、
    該第1の回転ステージを回転可能な状態で支持する第2の回転ステージと、
    前記第1の回転ステージ及び前記第2の回転ステージの回転駆動を制御する制御部とを備え、
    前記1の回転ステージの回転中心が、前記第2の回転ステージの回転中心から偏心した位置に設けられ、
    前記第2の回転ステージの回転に伴い、前記第1の回転ステージの回転中心が描く円軌道上に前記処理位置が配置され、
    前記制御部が、
    前記第1の回転ステージに載置された前記被処理体の被処理箇所を、前記円軌道上の前記処理位置に移動させるように、前記第1の回転ステージ及び前記第2の回転ステージの回転駆動を制御するものであることを特徴とするステージ装置。
  2. 前記円軌道の直径が前記被処理体の回転半径以上になるように、前記第2の回転ステージの大きさ及び前記第1の回転ステージの回転中心の位置が設定されていることを特徴とする請求項1記載のステージ装置。
  3. 前記第1の回転ステージが、該第1の回転ステージの回転中心上に前記被処理体の中心を位置させるように構成されていることを特徴とする請求項2記載のステージ装置。
  4. 前記第1の回転ステージが、該第1の回転ステージの回転中心とは異なる位置に前記被処理体の中心を位置させるように構成されていることを特徴とする請求項2記載のステージ装置。
  5. 前記第1の回転ステージの回転中心と前記被処理体の中心との距離が、前記被処理体の半径よりも大きくなるように、前記第1の回転ステージの回転中心と前記被処理体の中心との位置が調整されていることを特徴する請求項4記載のステージ装置。
  6. 前記第1の回転ステージに第1のカウンターウェイトが設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のステージ装置。
  7. 前記制御部が、
    前記第1の回転ステージを回転させる角度と、前記第2の回転ステージを回転させる角度とを演算する手段を備え、
    前記第1の回転ステージを回転させる角度が、
    前記第1の回転ステージに載置された前記被処理体の被処理箇所を、前記円軌道上に位置させるための角度であり、
    前記第2の回転ステージを回転させる角度が、
    前記円軌道上に位置させた前記被処理箇所を、前記処理位置に位置させるための角度であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載のステージ装置。
  8. 前記第1の回転ステージに、前記被処理体を鉛直方向に移動させるための第1の微動ステージを備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載のステージ装置。
  9. 前記第2の回転ステージを鉛直方向に移動させるための第2の微動ステージを備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載のステージ装置。
  10. 前記第2の回転ステージには、前記第1の回転ステージに対する第2のカウンターウェイトが設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載のステージ装置。
  11. 前記第1の回転ステージが、載置ステージ、第1の回転軸部、及び第1の回転駆動部を備え、
    前記第2の回転ステージが、支持ステージ、第2の回転軸部、及び第2の回転駆動部を備え、
    前記支持ステージが、上面に孔部、内部に空洞部を備え、
    前記孔部に、前記第1の回転軸部がシール部を介して回動自在に挿着され、
    前記空洞部に、前記第1の回転駆動部と、前記第2のカウンターウェイトとが配設されていることを特徴とする請求項10記載のステージ装置。
  12. 請求項1〜10のいずれかの項に記載のステージ装置を備えた処理装置であって、
    前記被処理体を処理する処理手段と、
    底面に開口部が形成された真空チャンバとを備え、
    前記開口部に、真空シール部を介して前記第2の回転ステージが回動自在に挿着され、
    前記真空チャンバの外部に、前記第1の回転ステージを回転駆動させる第1の回転駆動部と、前記第2の回転ステージを回転駆動させる第2の回転駆動部とが配置されていることを特徴とする処理装置。
  13. 前記真空チャンバの前記開口部又はその近傍に、前記第2の回転ステージの上面部が配置されていることを特徴とする請求項12記載の処理装置。
  14. 請求項1〜7のいずれかの項に記載のステージ装置を備えた処理装置であって、
    前記被処理体を処理する処理手段と、
    底面に開口部が形成された真空チャンバと、
    該真空チャンバが設置される基台とを備え、
    前記第1の回転ステージが、載置ステージ、第1の回転軸部、及び第1の回転駆動部を備え、
    前記第2の回転ステージが、支持ステージ、張出部を有する第2の回転軸部、及び第2の回転駆動部を備え、
    前記支持ステージが、上面に孔部、内部に空洞部を備え、
    前記孔部に、前記第1の回転軸部が第1の真空シール部を介して回動自在に挿着され、
    前記空洞部に、前記第1の回転駆動部と、前記第1の回転ステージに対する第2のカウンターウェイトとが配設され、
    前記開口部に、前記第2の回転軸部が第2の真空シール部を介して回動自在に挿着され、
    前記真空チャンバの外部に、前記開口部から延出された前記第2の回転軸部と、前記第2の回転駆動部とが配置され、
    前記基台の下側に、空気層を介して前記張出部を回動自在に支持する回動支持部を備えていることを特徴とする処理装置。
  15. 前記載置ステージに、前記被処理体を鉛直方向に移動させるための第1の微動ステージを備えていることを特徴とする請求項14記載の処理装置。
  16. 前記基台と前記回動支持部との間に、前記第2の回転ステージを鉛直方向に移動させるための第2の微動ステージを備えていることを特徴とする請求項14記載の処理装置。
  17. 前記処理手段が、荷電粒子線装置であることを特徴とする請求項12〜16のいずれかの項に記載の処理装置。
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