JP2019128280A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】見栄えが良好な車両用表示装置を提供する。【解決手段】車両用表示装置は、透光板30を備える。透光板30は、光を視認側に反射する反射部41と、反射部41に隣接したモスアイ構造部43と、を有する。透光板30は、反射部41とモスアイ構造部43との光の反射率の差に基づいて、透かしを視認側に表示可能に形成されている。【選択図】図1
Description
この明細書による開示は、車両に用いられる車両用表示装置に関する。
従来、車両に用いられる車両用表示装置が知られている。特許文献1に開示の装置は、表示部材に反射防止膜を形成し、表示部材での外光又は他の車室内光源光等の反射光による視認性の低下を抑制している。
上述のように、特許文献1では、従来、車両用表示装置の視認性を低下させ煩わしいものとされていた反射光の影響を、専ら抑えるものである。一方で、こうした表示部材での反射光を上手に利用することで、車両用表示装置の見栄えを向上させることも考えられる。
開示されるひとつの目的は、見栄えが良好な車両用表示装置を提供することにある。
ここに開示された車両用表示装置は、車両に用いられ、表示部材(30)を備える車両用表示装置であって、
表示部材は、
光を視認側に反射する反射部(41)と、
反射部に隣接したモスアイ構造部(43)と、を有し、
表示部材は、反射部とモスアイ構造部との光の反射率の差に基づいて、透かしを視認側に表示可能に形成されている。
表示部材は、
光を視認側に反射する反射部(41)と、
反射部に隣接したモスアイ構造部(43)と、を有し、
表示部材は、反射部とモスアイ構造部との光の反射率の差に基づいて、透かしを視認側に表示可能に形成されている。
このような車両用表示装置によると、透かしが反射部とモスアイ構造部との反射率の差に基づいて、表示部材に表示される。モスアイ構造部を用いて透かしを構成すると、反射率を低く抑制した領域を容易に実現することができ、当該モスアイ構造部に隣接した反射部からの反射光を引き立たせることができる。このようにして、従来煩わしいものとされていた外光又は他の車室内光源光等の反射光を透かしの表示に利用することで、車両の乗員は煩わしさを感じるどころか当該反射光を表示のアクセントとして認識する。結果として、車両用表示装置の見栄えを格段に向上させることができる。
なお、括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。
一実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本開示の第1実施形態による車両用表示装置100は、車両に用いられ、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている。車両用表示装置100は、乗員が位置することとなる視認側へ向けて車両の情報を表示可能となっている。インストルメントパネルにおいて上面部は、車両上側に凸となる緩やかな曲面状に形成されている。
図1に示すように、本開示の第1実施形態による車両用表示装置100は、車両に用いられ、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている。車両用表示装置100は、乗員が位置することとなる視認側へ向けて車両の情報を表示可能となっている。インストルメントパネルにおいて上面部は、車両上側に凸となる緩やかな曲面状に形成されている。
なお本実施形態において、上下、前後、左右が示す方向は、水平面上の車両を基準として記載される。
このような車両用表示装置100は、図2,3にも示すように、ケース部10、メイン回路基板16、表示板17、実体指針表示部22、画像表示部25、透光板30、及び光源部50等により構成されている。
ケース部10は、背面側ケース11、視認側ケース12、見返し部材13及びフロント板14を有している。背面側ケース11は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、メイン回路基板16を視認側とは反対の背面側から覆っている、
背面側ケース11よりも視認側に配置された視認側ケース12は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、画像表示部25、光源部50及び透光板30等を装置100の外周側から囲む外枠部12aを形成していると共に、ケース内部空間を区画する区画部12bを形成している。
背面側ケース11よりも視認側に配置された視認側ケース12は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、画像表示部25、光源部50及び透光板30等を装置100の外周側から囲む外枠部12aを形成していると共に、ケース内部空間を区画する区画部12bを形成している。
見返し部材13は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、表示板17よりも視認側に突出するように配置されている。見返し部材13は、視認側及び背面側に開口部を有し、装置100の外周に沿った筒状に形成されている。
フロント板14は、例えば着色されたアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の半透光性樹脂により、見返し部材13の視認側開口部の全面を塞ぐ曲面板状に形成されている。これにより、表示板17、実体指針表示部22、画像表示部25、及び透光板30は、フロント板14を通して乗員に視認されることとなる。本実施形態のフロント板14は、スモーク調の着色により、光の透過率が30%程度に設定されているが、30%以上の任意の値に設定されていてもよい。
メイン回路基板16は、例えば合成樹脂により平板状に形成されており、背面側ケース11と、視認側ケース12との間に挟まれている。メイン回路基板16には、実体指針表示部22、画像表示部25、光源部50等を制御するための電子回路が実装されていると共に、実体指針表示部22の発光素子22a、ステッピングモータ23等が実装及び保持されている。
表示板17は、一般的に文字板とも呼ばれており、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の透光性を有する基材の表面に、印刷又は塗装が全体的又は部分的に施されて、平板状に形成されている表示部材である。こうした表示板17は、メイン回路基板16が乗員から直接視認されないように、視認側ケース12の開口部を覆っている。特に本実施形態では、表示板17は、装置100の左右の領域にそれぞれ設けられている。
実体指針表示部22は、各表示板17に対応して、装置100の左右の領域にそれぞれ設けられている。実体指針表示部22は、ステッピングモータ23及び実体指針24を有している。ステッピングモータ23は、メイン回路基板16の背面側に保持されている。
実体指針24は、連結部24a及び指示部24bを一体的に有する実体物である。連結部24aは、表示板17に開けられた貫通穴を通して配置されており、ステッピングモータ23の回転軸と連結されている。指示部24bは、表示板17よりも視認側に配置されており、針状を呈している。実体指針24は、ステッピングモータ23の出力に応じて回動するようになっており、表示板17上の指標(図示しない)を指示する。こうして実体指針表示部22は、指示部24bの指示位置に応じて、例えばエンジン回転数等の何らかの車両の情報を表示するようになっている。
また、実体指針24は、メイン回路基板16に実装された発光素子22aによって照明されるようになっている。
画像表示部25は、2つの表示板17及び実体指針表示部22に挟まれた装置100の中央の領域に配置されている。画像表示部25は、メイン回路基板16よりも視認側に配置されている。本実施形態の画像表示部25には、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いたいわゆるTFT方式の液晶表示器が採用されている。
画像表示部25は、画像表示パネル25aとバックライト25bとを重ね合わせて形成されており、全体として矩形の平板状を呈している。背面側のバックライト25bが画像表示パネル25aを照明することで、画像表示パネル25aにおいて視認側を向く矩形状の表示画面26に画像が表示される。
画像表示部25の視認側には、透光板30が配置されている。こうして表示画面26に表示された画像の光が透光板30を透過することにより、画像が乗員に視認される。特に本実施形態では、画像として、画像指針IMPが表示されるようになっている。画像指針IMPは、表示画面26上に設定された仮想的な回動軸AXを中心に回動するようになっており、車両の情報をその指示位置に応じて表示可能となっている。
透光板30は、画像表示部25と重なるように、装置100の中央に配置されている表示部材である。透光板30は、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の合成樹脂により透光性の平板状に形成されている。透光板30は、視認側に露出するおもて板面31a及び背面側において表示画面26と僅かな隙間にて対向するうら板面31bを有している。おもて板面31a及びうら板面31bの各々は、平坦に形成された平坦部39を有している。
本実施形態において、透光板30の外周部32により形成される外輪郭は、図1に示すように、五角形状をなしている。具体的に、透光板30の外周部32のうち車両上側では、車両上側へ向かう程先細るテーパ構造が形成されている。こうしたテーパ構造を有する外周部32では、互いに接続され、透光板30の内部側にて互いに鈍角をなしている一対の板端部32d,32eを有している。各板端部32d,32eは、板厚と一致する幅を有する細長い平面状かつ鏡面状の面を有している。こうした板端部32d,32eと対向するように、光源部50が設けられている。
光源部50は、図3に示すように、透光板30に光源光を提供する。具体的に光源部50は、光源用基板52に実装された複数の発光素子53を有している。複数の発光素子53は、板端部32d,32eに沿って配列されている。各発光素子53には、発光ダイオードが採用されており、各発光素子53は光源用基板52上の導通パターンを通じて電源と接続されることで発光する。複数の発光素子53は、同時に点灯又は消灯を切り替え可能に設けられ、互いに同じ色で光源光を発するようになっている。特に本実施形態の発光素子53は、白色の光源光を発するようになっている。
各発光素子53から発せられた光源光は、各発光素子53と板端部32d,32eの間に配置された光学シート部材54を透過して、色調が例えば青色に変換された後、板端部32d,32eを介して透光板30の板内部に導入される。すなわち、光源部50と対向する車両上側の板端部32d,32eは、透光板30において光源光が入射する入射部として機能している。透光板30の板内部に導入された光源光は、車両上側から車両下側へ向かう方向を進行方向PDとして、当該板内部を進むようになっている。なお、板内部を進む光源光には、各発光素子53から様々な方向に進むものが含まれるが、ここでいう進行方向PDとは、当該様々な方向を強度を加味しつつ平均化した方向を意味する。
こうした光源光の板内部への導入に対応して、透光板30は形成されている。透光板30は、溝部40、図柄構造部33、反射部41、及びモスアイ構造部43を有している。溝部40は、光源光が導入される車両上側の板端部32d,32eと、図柄構造部33との間に配置されている。溝部40は、見返し部材13に隠れる位置において、各板端部32d,32eとは一定間隔をあけて、各板端部32d,32eに対して実質平行に延伸している溝状に形成されている。溝部40は、後述する図柄構造部33の反射素子35とは逆に、おもて板面31aからうら板面31b側へ凹む有底溝状を呈している。
したがって、板端部32d,32eを介して板内部に導入された光源光の一部は、溝部40を経由して、図柄構造部33に到達する。溝部40に入射した光源光は、当該溝部40により所定の程度の拡散作用を受けることで、各発光素子53が配列されていることに起因する照明ムラを調整する(より詳細には照明ムラを低減する)。
図柄構造部33は、光源部50からの光源光を受光して光輝する図柄34を表示するための構造を有する。具体的に、図柄構造部33は、図4〜6に示すように、うら板面31bからおもて板面31a側へ凹んで形成された素子であって、凹み深さ5〜20μm程度の微細なサイズであって、凹み深さが可視光の波長よりも大きいサイズの複数の反射素子35を有している。図1に示すように、図柄構造部33は、複数の反射素子35を適宜配置することにより、巨視的に乗員から視認可能な図柄34を形成している。特に本実施形態では、複数の反射素子35がうら板面31bに沿って2次元に並べて配置されることにより、図柄34が形成されている。各反射素子35が板内部に導入された光源光を視認側へ反射させることにより、図柄34が微細な反射素子35の集合に基づいて面光源状に光輝して、画像表示部25の画像よりも視認側にて表示されるようになっている。
図4〜6に示すように、複数の反射素子35には、複合反射素子36が含まれている。特に本実施形態では、図柄構造部33を構成する全ての反射素子35が、複合反射素子36となっている。
各複合反射素子36は、うら板面31bからおもて板面31a側へ三角錘状に凹んで形成されている。特に図4に示すように、各複合反射素子36は、うら板面31bに垂直な透光板30の板厚方向TDに沿ってみた平面図上では、二等辺三角形状をなしている。各複合反射素子36は、2つの傾斜面37a,37bで構成された複合反射面37、及び素子裏面38を有している。
2つの傾斜面37a,37bは、平面図上の二等辺三角形状において等辺に対応する位置にそれぞれ配置されている。2つの傾斜面37a,37bは、三角錘状の複合反射素子36による各面のうち、光源光が導入される板端部32d,32e側(すなわち車両上側)を向く2面として、外輪郭が三角形の平面状にそれぞれ形成されている。
各複合反射素子36は、平面図上の二等辺三角形の頂角(又は底辺)を二等分する断面に沿って、2つの傾斜面37a,37b同士を接続する直線状の接続辺36bを有している。接続辺36bは、うら板面31b側からおもて板面31a側へ向かう程、光源光が導入される板端部32d,32eに対してより離間するように傾斜しており、特に図5に示すように、板厚方向TDに対して例えば45度の傾斜角をなしている。各傾斜面37a,37bも、接続辺36bと同様に、うら板面31b側からおもて板面31a側へ向かう程、光源光が導入される板端部32d,32eに対してより離間するように傾斜している。各傾斜面37a,37bも、上述の頂角を二等分する断面に平行な断面上では、板厚方向TDに対して例えば45度の傾斜角をなしている。
さらに、2つの傾斜面37a,37b同士は、互いに向きが相異なるように設定されている。具体的に、2つの傾斜面37a,37bは、平面図上の二等辺三角形状の等辺の傾斜に沿うかたちで、互いに斜め側方を向いている。車両左側の傾斜面37aは、僅かに車両左側を向き、車両右側の傾斜面37bは、僅かに車両右側を向いている。具体的に本実施形態では、三角錘状の複合反射素子36において、最も凹み深さが深い凹底部36aを含む、上述の頂角を2等分する断面に垂直な垂直断面上では、特に図6に示すように、2つの傾斜面37a,37bは、うら板面31bに対して例えば10度の傾斜角をなして、互いに反対向きに傾いている。
素子裏面38は、特に図4,5に示すように、平面図上の二等辺三角形状において底辺に対応する位置に配置され、光源光が導入される板端部32d,32eとは反対側(すなわち車両下側)を向いて形成されている。素子裏面38は、外輪郭が三角形の平面状に形成されている。素子裏面38は、うら板面31bからおもて板面31a側へ向かう程、光源光が導入される車両上側の板端部32d,32eに近づくように傾斜しており、板厚方向TDに対して例えば5度の傾斜角をなしている。
本実施形態では、各複合反射素子36は、平坦部39を介することで、配列方向D1,D2にそれぞれ設定された配列ピッチPT1,PT2だけ互いに離間し、1つずつ孤立して配置されている。配列ピッチPT1,PT2は、可視光の波長よりも大きく設定されている。なお、配列方向D2は、光源光の主な進行方向PDである車両上側から車両下側の方向に沿っており、配列方向D1は、配列方向D2に実質垂直な方向となっている。
そして、複数の複合反射素子36は、その凹底部36aの位置を、1列毎に配列ピッチPT1,PT2の半値分ずらした、いわゆる千鳥状に配置されている。ここで、複合反射素子36の配列ピッチPT1,PT2は、光源部50の発光素子53の配列ピッチに対して、極めて小さな値に設定されている。
溝部40を経由する光源光を、互いに並べられた反射素子35の集合体が反射することにより、図柄構造部33は、比較的ムラの少ない輝度で図柄34を面光源状に発光表示される。さらに、溝部40が有底であることにより溝部40を経由しない光源光が存在することで、図柄構造部33は、点光源状の複数の発光素子53による光源像を、図柄34内の複合反射素子36の集合体に映し込んで表示することが可能となっている。
より詳細に、複合反射素子36は、2つの傾斜面37a,37bにより構成された複合反射面37によって光源光を反射しているため、視認者が図柄34を視認する角度によって、光源像の見え方が変化する。
例えば、視認者が車両上側から少し見下ろすように図柄34を視認すると、直線状に延びた複数の光源像が、発光素子53の配列間隔に応じて映り込み、図柄34に縞状の輝度ムラを生じさせる。視認者が透光板30の板厚方向TDに沿って正面から図柄34を視認すると、直線状に延びた光源像が、上述の場合に比べて2倍映り込み、図柄34に複雑な縞状の輝度ムラを生じさせる。視認者が車両下方から少し見上げるように図柄34を視認すると、光源像の数が最初の場合に戻る。
視認者としての乗員が例えば運転者であれば、車両の運転動作に伴う眼の位置の移動によって、図柄34がキラキラと輝くように視認される。そして、各複合反射素子36が千鳥状に配列されているので、図柄34において、キラキラ感が表現されつつも、比較的穏やかな印象も付与することができる。
特に本実施形態の図柄34としては、画像表示部25に表示された画像指針IMPの指示対象である指標として表示される指標図柄34aと、当該指標図柄34aを回動軸AXに対する外周側から囲む部分円環状の環状図柄34dとが採用されている。指標図柄34aは、回動軸AXを基準とした周方向に沿って配列された目盛図柄34b及び当該目盛図柄34bに対応した文字図柄34c等により構成されている。
こうして図柄34は、光源部50が点灯している間、光源光が光学シート部材54を透過して青色に変換されているため、青色の表示色に光輝する。そして、画像表示部25に表示された画像指針IMPが指標図柄34aを指示することにより、例えば車両の速度等の車両の情報が表示される。
一方、光源部50が消灯している間には、光源光が板内部に導入されない。このとき、各反射素子35が微細なサイズかつ平坦部39を介して形成されていることによって、図柄34が殆ど認識できないようになっている。
反射部41及びモスアイ構造部43は、図7に示すように、おもて板面31a及びうら板面31bに形成された平坦部39において、互いに隣接するように設けられている。
反射部41は、平坦部39のうち、透光板30の基材を露出させた領域に設けられている。反射部41は、鏡面状の反射面を有している。反射部41は、モスアイ構造部43よりも高い光の反射率を有している。なお、反射率は、エネルギー反射率を意味している。本実施形態にて透光板30は、反射部41を、おもて板面31a及びうら板面31b(すなわち両面)の互いに対向する領域に配置した対向領域配置構造部42を有している。すなわち、反射面同士が基材を挟んで対向するように配置されている。
この結果、反射部41では、例えば反射面に入射する可視光を当該反射面が約4%の反射率で反射するようになっており、おもて板面31aがなす反射面及びうら板面31bがなす反射面の合計では、約8%の反射率が実現されている。
モスアイ構造部43は、平坦部39のうち、透光板30の基材の表面にモスアイ構造を有するフィルムを貼付した領域に設けられている。モスアイ構造部43は、その名の通り蛾の眼を模したモスアイ構造を形成し、反射部41よりも低い光の反射率を有している。フィルムによっておもて板面31a及びうら板面31bに実現されたモスアイ構造は、図8に拡大して示すように、透光板30の基材側から外部側へ向けて錘状に突出する複数の錘状突起45を、おもて板面31a又はうら板面31bの対象領域に隙間少なく2次元に並べた構造となっている。
錘状突起45が配列される配列ピッチは、可視光の波長よりも小さく、例えば250nm以下に設定されている。特に本実施形態では錘状突起45の配列ピッチが100nm以上200n以下の範囲に設定されている。また、本実施形態のモスアイ構造部43を有する透光板30は、ケース部10によって閉じられた車両用表示装置100の内部に配置されているので、錘状突起45が装置100の外部から乗員に触れられて破損することへの懸念は少ない。このため、錘状突起45の突出高さは、反射率をより低くするために、高く設定することができる。
こうしたモスアイ構造部43では、光に対する実効的な屈折率を、錘状突起45の基端側から先端側へ向かうに従って、連続的に減少するように変化させることができるため、おもて板面31a及びうら板面31bでの光の反射率を極めて低くすることができる。本実施形態のモスアイ構造部43では、例えば0.1%以下の反射率が実現されている。
また本実施形態では、図7に示すように、透光板30は、モスアイ構造部43を、おもて板面31a及びうら板面31b(すなわち両面)の互いに対向する領域に配置した対向領域配置構造部44を有している。すなわち、モスアイ構造同士が基材を挟んで対向するように配置されている。
図1,7に示すように、本実施形態の透光板30において、おもて板面31a及びうら板面31bにおける平坦部39のうち大半の領域は、モスアイ構造部43によって占有されている。
一方、反射部41は、図柄構造部33による指標図柄34a及び環状図柄34dに対して、回動軸AXを基準とした内周側に位置する部分円環状の領域である内環領域41aと、外周側に位置する部分円環状の領域である外環領域41bとの2つの領域に設定されている。内環領域41aでは、反射部41が対向領域配置構造部42をなすように設定され、同様に外環領域41bでも、反射部41が対向領域配置構造部42をなすように設定されている。そして、透光板30の平坦部39のうち反射部41を除く領域が、モスアイ構造部43に設定されているのである。
こうした車両用表示装置100の透光板30に、例えば太陽光又は他の車室内光源光等の外光が装置100の外部からフロント板14を透過して入射する環境下であれば、反射部41の可視光の反射率とモスアイ構造部43の可視光の反射率との差に基づいて、反射部41の配置領域とモスアイ構造部43の配置領域に応じた透かしが視認側へ向けて模様状に表示される。すなわち、乗員からは、反射部41にて視認側に反射された外光が視認される一方、モスアイ構造部43では視認側への反射光が極めて少なく、視認され難い。この結果、反射部41とモスアイ構造部43との間で反射具合(換言すると質感)の差異が認められ、この差異が透かしとして乗員により認識されることとなる。
一方で、外光が透光板30に入射し難い環境下であれば、透かしが表示されないため、外光の入射具合によって透かしが表示状態となったり非表示状態となったりして、斬新な見栄えとなる。
そして、本実施形態では、図柄構造部33の指標図柄34a及び環状図柄34dと部分円環状の透かしとが組み合わさって一体的な表示形態をなしているので、見栄えが良好なものとなっている。さらには、画像表示部25の画像が反射部41及びモスアイ構造部43と重畳するように表示されるので、透かしと画像との組み合わせも生じて、見栄えはさらに良好なものとなっている。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
第1実施形態によると、透かしが反射部41とモスアイ構造部43との反射率の差に基づいて、表示部材としての透光板30に表示される。モスアイ構造部43を用いて透かしを構成すると、反射率を低く抑制した領域を容易に実現することができ、当該モスアイ構造部43に隣接した反射部41からの反射光を引き立たせることができる。このようにして、従来煩わしいものとされていた外光又は他の車室内光源光等の反射光を透かしの表示に利用することで、車両の乗員は煩わしさを感じるどころか当該反射光を表示のアクセントとして認識する。結果として、車両用表示装置100の見栄えを格段に向上させることができる。
また、第1実施形態によると、透光性を有する透光板30に、反射部41及びモスアイ構造部43が設けられているので、外光又は他の車室内光源光の透光板30への入射が少ないときには、透かしが乗員から視認されず、透光板30よりも背面側が透過して視認されるので、斬新な見栄えを提供することができる。
また、第1実施形態によると、モスアイ構造部43を、透光板30におけるおもて板面31a及びうら板面31bの互いに対向する領域に配置した対向領域配置構造部44が設けられている。この領域においては、おもて板面31aでの反射とうら板面31bでの反射との両方の反射が抑えられるので、対向領域配置構造部44が用いられたモスアイ構造部43と反射部41との反射光量の差が大きくなり、透かしにて高いコントラストが得られる。このため、車両用表示装置100の見栄えをさらに向上させることができる。
また、第1実施形態によると、透光板30は、光源部50から光源光を板内部に導入すると共に、光源光を視認側に反射する複数の反射素子35を有し、反射素子35を適宜配置することにより、図柄34を表示する。したがって、図柄34の表示と透かしの表示とが透光板30上で組み合わさるため、斬新な見栄えを提供することができる。
また、第1実施形態によると、反射部41及びモスアイ構造部43と重畳するように、画像表示部25による画像が表示される。したがって、画像の表示と透かしの表示とが組み合わさり、斬新な見栄えを提供することができる。
(他の実施形態)
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的に変形例1としては、反射部41は、内環領域41a及び外環領域41bの複数の領域を有していなくてもよい。図9の例では、反射部41は、1つの環状領域41cにより構成されている。
変形例2としては、透光板30におけるおもて板面31a及びうら板面31bのうち、片面のみに、反射部41とモスアイ構造部43とを隣接させて、透かしが表示されるようにしてもよい。
変形例3としては、光源部50とは別に、車両用表示装置100のフロント板14付近に透光板30へ向けて発光する光源を設け、当該光源を受光することで透かしが視認側へ向けて表示されるようにしてもよい。
変形例4としては、透かしとしては、文字等の情報を表示するようにしてもよい。
変形例5としては、図柄34としては、指標図柄34a及び環状図柄34dに限らず、任意の図柄を採用することができる。
変形例6としては、透光板30に図柄構造部33が設けられていなくてもよい。例えば、第1実施形態における指標図柄34a及び環状図柄34dを、画像表示部25により表示画面26に表示される指標画像及び文字画像に置換してもよい。
変形例7としては、透かしを表示可能に形成された表示部材は、透光板30に限られず、少なくとも一部分に遮光性を有した表示部材であってもよい。例えば、第1実施形態における表示板17に反射部41及びモスアイ構造部43を設定して、透かしが表示されるようにしてもよい。
変形例8としては、モスアイ構造部43においてモスアイ構造は、フィルムの貼付により形成されたものに限らず、型成形等により表示部材の基材に直接的に形成されたものであってもよい。
100 車両用表示装置、30 透光板(表示部材)、41 反射部、43 モスアイ構造部
Claims (5)
- 車両に用いられ、表示部材(30)を備える車両用表示装置であって、
前記表示部材は、
光を視認側に反射する反射部(41)と、
前記反射部に隣接したモスアイ構造部(43)と、を有し、
前記表示部材は、前記反射部と前記モスアイ構造部との光の反射率の差に基づいて、透かしを視認側に表示可能に形成されている車両用表示装置。 - 前記表示部材は、透光性を有する透光板である請求項1に記載の車両用表示装置。
- 前記表示部材は、前記モスアイ構造部を、前記表示部材におけるおもて面(31a)及びうら面(31b)の互いに対向する領域に配置した対向領域配置構造部(44)を有する請求項2に記載の車両用表示装置。
- 光源光を提供する光源部(50)を備え、
前記表示部材は、前記光源部から前記光源光を板内部に導入する前記透光板であって、板面から凹んで形成され、前記光源光を視認側に反射する複数の反射素子(35)を有し、前記反射素子を適宜配置することにより、図柄(34)を表示する請求項2又は3に記載の車両用表示装置。 - 画像を表示する画像表示部(25)を備え、
前記表示部材における前記反射部及び前記モスアイ構造部と重畳するように、前記画像が表示される請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2018010580A JP2019128280A (ja) | 2018-01-25 | 2018-01-25 | 車両用表示装置 |
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CN113377000A (zh) * | 2020-02-25 | 2021-09-10 | 卡西欧计算机株式会社 | 显示装置以及钟表 |
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US20030107550A1 (en) * | 2001-12-11 | 2003-06-12 | Gert-Dieter Tuzar | Display device with at least one pointer instrument arranged in its housing part on the front side |
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-
2018
- 2018-01-25 JP JP2018010580A patent/JP2019128280A/ja active Pending
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