JP2019118731A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】糸を切断するための機構、及び、針板よりも下側に送り歯が配置された状態を維持させるための機構を、共通の駆動源によって駆動できるミシンを提供する。【解決手段】ミシンは、針板、ミシンモータにより回転駆動され且つ針板の下側に配置された釜機構を駆動する下軸、縫製対象物を移動させ且つ下軸の回転駆動力により前後駆動することで前記縫製対象物を移動させる送り歯、送り歯を上下駆動する上下駆動機構2、上下駆動機構2により送り歯が針板の上面よりも上側及び下側に上下駆動される作動状態から、送り歯の上面が針板の上面よりも下側に配置された状態が維持される非作動状態に切り替える切替機構3、針板の下側において縫糸を切断する切断刃を有する切断機構、切替機構及び切断機構を駆動する共通のモータMを備えたことを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、ミシンに関する。
上糸及び下糸を切断する糸切り装置を備えたミシンが公知である。特許文献1は、第1糸補足体、第2糸補足体、切断刃、及びモータを備えた糸切り装置を開示する。第1糸補足体は、往復移動によって上糸及び下糸を補足する。第2糸補足体は、第1糸補足体により補足された上糸及び下糸を、第1糸補足体の復動途中で補足し、切断刃に向けて移動させる。切断刃は、第2糸補足体によって移動する上糸及び下糸を切断する。モータは、第1糸補足体及び第2糸補足体を駆動する。
使用者が布を所望の方向に移動させながら縫製できるように、針板よりも下側に送り歯が配置された状態を維持できるミシンが公知である。特許文献2は、接触子移動部材、第1スライドレバー、第2スライドレバー、揺動レバー、従動ギヤ、及び送り沈下モータを有するミシンを開示する。ミシンにおいて、送り沈下モータの駆動に応じて従動ギヤが回転した場合、従動ギヤに設けられた螺旋溝カムに係合する係合ピンを介して、第1スライドレバーが移動する。第1スライドレバーの移動に応じ、揺動レバーは揺動し、第2スライドレバーを介して接触子移動部材が移動する。接触子移動部材は、送り歯上下動機構の上下送り接触子を、下軸の偏心カム部から同心カム部に移動させる。この場合、送り歯は、針板よりも下側の沈下位置に配置された状態で維持される。
糸を切断するための機構、及び、針板よりも下側に送り歯が配置された状態を維持するための機構の両方をミシンに実装する場合、それぞれを駆動するための別々のモータが必要となる。そのため、ミシンのサイズは大きくなってしまう。
本発明の目的は、糸を切断するための機構、及び、針板よりも下側に送り歯が配置された状態を維持させるための機構を、共通の駆動源によって駆動できるミシンを提供することである。
本発明に係るミシンは、針板と、縫製対象物を移動させるための送り歯と、前記送り歯を上下駆動する上下駆動機構と、前記上下駆動機構により前記送り歯が前記針板の上面よりも上側及び下側に上下駆動される作動状態から、前記送り歯の上面が前記針板の上面よりも下側に配置された状態が維持される非作動状態に切り替える切替機構と、前記針板の下側において縫糸を切断する切断刃を有する切断機構と、前記切替機構及び前記切断機構を駆動する共通のアクチュエータとを備えたことを特徴とする。
本発明のミシンは、切替機構及び切断機構を備える。切替機構は、送り歯が針板の上面よりも上側及び下側に上下駆動される作動状態から、送り歯の上面が針板の上面よりも下側に配置された状態が維持される非作動状態に切り替える。切断機構は、切断刃により縫糸を切断する。ここで、切替機構及び切断機構は、共通のアクチュエータにより駆動する。従って、ミシンは、縫糸を切断するための機構、及び、針板よりも下側に送り歯が配置された状態を維持させるための機構を、共通の駆動源によって駆動できる
<ミシン1の概要>
以下、本発明の一実施の形態であるミシン1について、図面を参照して説明する。図1を参照して、ミシン1の物理的構成について説明する。以下の説明では、図1の左斜め下側、右斜め上側、左斜め上側、右斜め下側をそれぞれ、ミシン1の左側、右側、後側、前側とする。ミシン1は、ベッド部11、脚柱部12、及びアーム部13を構成の主体とする。脚柱部12は、ベッド部11の右端部分にベッド部11から垂直方向に立設される。アーム部13は、脚柱部12の上端部から左方向へベッド部11に対向して延びる。アーム部13の先端部は、頭部14である。
以下、本発明の一実施の形態であるミシン1について、図面を参照して説明する。図1を参照して、ミシン1の物理的構成について説明する。以下の説明では、図1の左斜め下側、右斜め上側、左斜め上側、右斜め下側をそれぞれ、ミシン1の左側、右側、後側、前側とする。ミシン1は、ベッド部11、脚柱部12、及びアーム部13を構成の主体とする。脚柱部12は、ベッド部11の右端部分にベッド部11から垂直方向に立設される。アーム部13は、脚柱部12の上端部から左方向へベッド部11に対向して延びる。アーム部13の先端部は、頭部14である。
ベッド部11は、水平に延びる上面を有し、針板11Aを取り外し可能に支持する。針板11Aは、平面視矩形状の板である。針板11Aはベッド部11の上面に設けられた開口110に取り外し可能に装着される。針板11Aは、針穴及び複数の角穴を有する。針穴は、針板11Aの略中央部に設けられ、後述の縫針14Bが挿通可能な孔である。角穴には、図2に示す送り歯2Aが下側から挿通可能である。
ベッド部11内には、下軸1A(図3参照)が左右方向に延びた状態で収容される。下軸1Aは、非図示のミシンモータにより回転駆動される。下軸1Aは、ベッド部11内のうち針板11Aの下側に配置された釜機構K(図2参照)を駆動する。下軸1Aの一部の外周面に、円筒状のカップリング10A(図4、図5参照)が固定される。下軸1Aの軸中心からカップリング10Aの外周面までの間の距離は、下軸1Aの軸中心から下軸1Aの外周面までの間の距離よりも大きい。カップリング10Aには、第2カム10(図4、図5参照)が設けられる。第2カム10は偏心カムである。以下、第2カム10の周端部のうち長径部分を「長径端」といい、短径部分を「短径端」という。下軸1Aの軸中心から第2カム10の短径端までの間の距離は、下軸1Aの軸中心からカップリング10Aの外周面までの間の距離と等しい。第2カム10は、後述する上下駆動機構2に対して下軸1Aの回転駆動力を伝達する。
ベッド部11内には更に、周知の前後送り機構(非図示)、上下駆動機構2(図2等参照)、切替機構3(図4等参照)、切断機構5(図2等参照)、ギヤ群6(図2参照)、及びモータM(図2等参照)が収容される。前後送り機構は、下軸1Aの回転駆動により駆動され、送り歯2Aを前後方向に駆動させる。これによって送り歯2Aは、被縫製物(例えば、加工布)を所定の送り量で移動させる。上下駆動機構2、切替機構3、切断機構5、ギヤ群6、及びモータMの詳細は後述する。
脚柱部12は、縦長の液晶ディスプレイ(以下、単に「LCD」という)12Aを備える。LCD12Aは、縫製模様の選択及び編集等、縫製作業に必要な各種の機能を実行させる機能名及び各種のメッセージ等を表示する。アーム部13は、上部に開閉可能なカバー131を設ける。図1は、カバー131が開かれた状態を示す。カバー131が閉じられた場合のカバー131の下方、つまり、アーム部13の内部には、収容部13Aが設けられている。収容部13Aは、上糸が巻回された糸駒13Bを収容する凹部である。頭部14の下部には、針棒14Aが配設されている。針棒14Aの下端には、縫針14Bが装着可能である。頭部14内には、針棒上下動機構(非図示)、及び天秤機構(非図示)が設けられる。針棒上下動機構は、縫針14Bが装着された針棒14Aを上下方向に駆動させる。天秤機構は、縫製過程で上糸を引き上げる。
<上下駆動機構2>
上下駆動機構2は、送り歯2Aを上下駆動するための周知の機構である。上下駆動機構2の一例は、例えば特開2007−244721号公報に記載されているので、以下では簡単に説明する。上下駆動機構2は、下軸1Aを駆動源として送り歯2Aを駆動する。図2〜図5に示すように、上下駆動機構2は、上下送り接触子22(図2、図4、図5参照)、上下動ピン23(図2、図5参照)、送り台24(図2、図3参照)を有する。
上下駆動機構2は、送り歯2Aを上下駆動するための周知の機構である。上下駆動機構2の一例は、例えば特開2007−244721号公報に記載されているので、以下では簡単に説明する。上下駆動機構2は、下軸1Aを駆動源として送り歯2Aを駆動する。図2〜図5に示すように、上下駆動機構2は、上下送り接触子22(図2、図4、図5参照)、上下動ピン23(図2、図5参照)、送り台24(図2、図3参照)を有する。
図4、図5に示すように、上下送り接触子22は、左右方向に延びる回転軸221を中心として回転可能、且つ回転軸221に沿って左右方向に移動可能に支持される。上下送り接触子22は、非図示の第1付勢部によって左側に付勢される。更に、上下送り接触子22は、非図示の第2付勢部によって、右側から見た状態(図5参照)で時計回り方向に付勢される。
図4に示すように、上下送り接触子22は、右端部に第2当接体22Aを有する。第2当接体22Aは、左右方向において第2カム10と同一位置に配置された状態で、第2カム10の周端部に当接する。第2当接体22Aは、左右方向において第2カム10よりも右側に配置された状態で、第2カム10の周端部に当接しない(図8参照、後述)。第2当接体22Aは、上下送り接触子22が左右方向に移動することに応じ、第2カム10の周端部に当接した状態と当接しない状態とに切り替えられる。上下送り接触子22は、第2カム10の周端部に第2当接体22Aが当接した状態で第2カム10が回転することに応じ、回転軸221を中心として回転する(図5(A)(B)参照、後述)。図2、図5に示すように、上下送り接触子22は、左後端部に当接部22Bを有する。当接部22Bは、上下送り接触子22の回転に応じて上下動する。
図2に示すように、上下動ピン23は、上下方向に延びる棒状を有する。上下動ピン23は、上下送り接触子22の当接部22Bの上側において、上下方向に移動可能に支持される。上下動ピン23の下端部は、当接部22Bに上側から当接する(図5参照)。上下動ピン23は、上下送り接触子22の回転により当接部22Bが移動することに応じ、上下方向に移動する。送り台24は、上下動ピン23の上端部に接続される。送り台24は、上下動ピン23の上下動に応じ、上下方向に移動可能である。送り台24は、上端部に板体24Aを保持する。送り歯2Aは、板体24Aの上面に設けられ、送り台24の上下動に応じて上下方向に移動する。非図示の第3付勢部は、送り台24を下側に付勢する。送り台24に接続する上下動ピン23の下端部は、第3付勢部の付勢力によって、上下送り接触子22の当接部22Bに上側から押し付けられる。
<上下駆動機構2の動作説明>
図5(A)(B)を参照し、上下送り接触子22の第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接した状態(図4参照)で下軸1Aが回転駆動した場合における上下駆動機構2の動作について説明する。図5(A)は、下軸1Aの回転に応じて第2カム10の長径端が第2当接体22Aに当接した状態を示す。この場合、上下送り接触子22の第2当接体22Aは、下軸1Aから離隔する方向に移動する。上下送り接触子22は、第2付勢部の付勢力に抗して、右側から見た状態で反時計回り方向に回転する。上下動ピン23は、上下送り接触子22の当接部22Bから力を受け、送り台24を下側に付勢する第3付勢部の付勢力に抗して上側に移動する(矢印Y11)。上下動ピン23に接続する送り台24も上側に移動する。これによって、板体24Aに設けられた送り歯2Aは、針板11Aの上面よりも上側に配置された状態となる。
図5(A)(B)を参照し、上下送り接触子22の第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接した状態(図4参照)で下軸1Aが回転駆動した場合における上下駆動機構2の動作について説明する。図5(A)は、下軸1Aの回転に応じて第2カム10の長径端が第2当接体22Aに当接した状態を示す。この場合、上下送り接触子22の第2当接体22Aは、下軸1Aから離隔する方向に移動する。上下送り接触子22は、第2付勢部の付勢力に抗して、右側から見た状態で反時計回り方向に回転する。上下動ピン23は、上下送り接触子22の当接部22Bから力を受け、送り台24を下側に付勢する第3付勢部の付勢力に抗して上側に移動する(矢印Y11)。上下動ピン23に接続する送り台24も上側に移動する。これによって、板体24Aに設けられた送り歯2Aは、針板11Aの上面よりも上側に配置された状態となる。
図5(B)は、下軸1Aの回転に応じて第2カム10の短径端が第2当接体22Aに当接した状態を示す。この場合、上下送り接触子22の第2当接体22Aは、下軸1Aに近接する方向に移動する。上下送り接触子22は、第2付勢部の付勢力によって、右側から見た状態で時計回り方向に回転する。上下動ピン23は、上下送り接触子22の当接部22Bが下側に移動することに応じ、送り台24を下側に付勢する第3付勢部の付勢力によって下側に移動する(矢印Y12)。上下動ピン23に接続する送り台24も下側に移動する。これによって、板体24Aに設けられた送り歯2Aは、針板11Aの上面よりも下側に配置された状態となる。
以上のように、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接した状態で下軸1Aが回転駆動することに応じ、上下駆動機構2は、針板11Aの上面よりも上側に送り歯2Aが配置された状態(図5(A)参照)と、針板11Aの上面よりも下側に送り歯2Aが配置された状態(図5(B)参照)とに交互に切り替えて駆動させる。同時に、非図示の前後送り機構は、上下駆動機構2によって上下駆動する送り歯2Aを、更に前後駆動させる。上下駆動機構2により針板11Aの上面よりも上側に送り歯2Aが配置された状態で、前後送り機構により送り歯2Aが前後駆動することによって、送り歯2Aによる被縫製対象物の移動が可能となる。
図5(C)を参照し、上下送り接触子22の第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接しない状態(図8参照)で下軸1Aが回転駆動した場合における上下駆動機構2の動作について説明する。この場合、上下送り接触子22の第2当接体22Aは、下軸1Aに固定されたカップリング10Aの外周面に当接する。第2当接体22Aは、下軸1Aに近接する方向に移動した状態で維持される。上下動ピン23は、送り台24を下側に付勢する第3付勢部の付勢力によって、下側に継続して配置される。上下動ピン23に接続する送り台24に設けられた送り歯2Aは、針板11Aの上面よりも下側に配置された状態で維持される。この場合、送り歯2Aによる被縫製対象物の移動は行われない。
以下、上下駆動機構2により送り歯2Aが針板11Aの上面よりも上側及び下側に上下駆動される場合におけるミシン1の状態を、「作動状態」という。作動状態は、下軸1Aの回転駆動力を上下駆動機構2に伝達可能な経路(以下、「下軸1Aの回転駆動力の伝達経路」という。)が、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接することによって接続した状態を示す。一方、送り歯2Aの上面が針板11Aの上面よりも下側に配置された状態が維持される場合におけるミシン1の状態を、「非作動状態」という。非作動状態は、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接しないことによって、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が遮断された状態を示す。
<モータM、ギヤ群6>
図2、図4に示すように、モータMは、後述する切替機構3及び切断機構5を駆動するアクチュエータである。モータMは、ベッド部11内のうち上下駆動機構2よりも左側、且つ、上下方向と直交するベース板1Bの下側に保持される。図6に示すように、モータMの回転軸Maは上側に向けて延び、ベース板1Bよりも上側に突出する。ギヤ群6は、ベース板1Bの上側に配置され、モータMの回転に応じて回転する。ギヤ群6は、第1ギヤ6A、第2ギヤ6B、6Cを有する。第1ギヤ6A、第2ギヤ6B、6Cは、それぞれ平歯車である。
図2、図4に示すように、モータMは、後述する切替機構3及び切断機構5を駆動するアクチュエータである。モータMは、ベッド部11内のうち上下駆動機構2よりも左側、且つ、上下方向と直交するベース板1Bの下側に保持される。図6に示すように、モータMの回転軸Maは上側に向けて延び、ベース板1Bよりも上側に突出する。ギヤ群6は、ベース板1Bの上側に配置され、モータMの回転に応じて回転する。ギヤ群6は、第1ギヤ6A、第2ギヤ6B、6Cを有する。第1ギヤ6A、第2ギヤ6B、6Cは、それぞれ平歯車である。
第1ギヤ6Aは、モータMの回転軸Maに連結し、モータMの回転駆動によって回転する。第2ギヤ6B、6Cは、ベース板1Bから上側に向けて延びるそれぞれの回転軸を中心として回転可能である。第2ギヤ6Bは、第1ギヤ6Aに対して前側に配置される。第2ギヤ6Bは第1ギヤ6Aと噛合し、第1ギヤ6Aと連動して回転する。第2ギヤ6Cは、第2ギヤ6Bに対して後斜め右側に配置される。第2ギヤ6Cは第2ギヤ6Bと噛合し、第2ギヤ6Bと連動して回転する。つまり、第2ギヤ6B、6Cは、モータMの回転駆動によって第1ギヤ6Aが回転した場合、第1ギヤ6Aの回転と連動して回転する。
第2ギヤ6Bは、上面に駆動ピン66を有する。駆動ピン66は円柱状を有し、上側に突出する。駆動ピン66は、後述する切断機構5の駆動部5Bのうちガイド溝51Aに下側から挿通する。駆動ピン66は、第2ギヤ6Cの回転に応じて切断機構5の誘導部5Aを駆動する。
図7(A)に示すように、第2ギヤ6Cは、下面に第1カム60を有する。第1カム60は、上下方向に延びる中心軸Cを中心とした円弧に沿って延びる側面6Sを有する。後述する切替機構3の第1当接体30(図4参照)は、モータMの回転駆動により第2ギヤ6Cが回転したことに応じ、側面6Sに接触しながら移動する。以下、説明を容易とするために、第2ギヤ6Cの回転方向を定義する。第2ギヤ6Cを下側から見た場合における時計回り方向を「正転方向」といい、反時計回り方向を「反転方向」という。第2ギヤ6Cが正転方向に回転する場合のモータMの回転方向を「第1方向」といい、反転方向に回転する場合のモータMの回転方向を「第2方向」という。
側面6Sの周回方向の位置として、当接位置Ps、P1、P2、P3、Peを定義する。当接位置Psは、側面6Sのうち正転方向側の端部に対応する。当接位置P1は、当接位置Psに対して反転方向側に隣接する。当接位置Peは、側面6Sのうち反転方向側の端部に対応する。当接位置P2は、当接位置Peに対して正転方向側に隣接する。当接位置P3は、当接位置P1、P2間の中央よりも正転方向側の位置、言い換えれば、当接位置P1、P2間の中央よりも当接位置P1に近接する位置に配置される。当接位置Ps、P1、P3、P2、Peは、この順番で反転方向に並ぶ。第2ギヤ6Cの中心軸Cから、当接位置Ps、P1、P2、P3を通って放射状に延びるそれぞれの線分を、Rs、R1、R2、R3と定義する。線分Rs〜R1間、線分R1〜R3間、線分R3〜R2間の角度を、それぞれ、θ1、θ2、θ3と表記する。
当接位置Ps、P1、P2、P3、Peにおける中心軸Cからの最短距離(以下、「半径」という。)を、それぞれ、Ls、L1、L2、L3、Leと表記する。当接位置Ps、Peにおける半径Ls、Leは同一であり(Ls=Le)、当接位置P1、P2、P3における半径L1、L2、L3よりも小さい(Ls,Le<L1,L2,L3)。当接位置P2、P3における側面6Sの半径L2、L3は同一であり(L2=L3)、当接位置P1における側面6Sの半径よりも大きい(L2,L3>L1)。
第1カム60を下側から見た場合において、側面6Sに沿って当接位置Ps〜P1、P1〜P3、P3〜P2、P2〜Peのそれぞれの間に亘って延びる円弧を、それぞれ、円弧61(当接位置Ps〜P1間)、62(当接位置P1〜P3間)、63(当接位置P3〜P2)、64(当接位置P2〜Pe間)という。円弧63の半径は、当接位置P2〜P3間に亘って、中心軸Cを中心とする半径L2、L3(L2=L3)の円に沿って配置される。円弧62の半径は、当接位置P3から当接位置P1に向けて、半径L3から半径L1へと次第に小さくなる。
図7(B)に示すように、第2ギヤ6Cは、上方に突出する突出部65を上面に有する。突出部65の外周面に沿って、ガイド溝65Aが設けられる。突出部65は、第2ギヤ6Cの回転に応じて後述する切断機構5の切断部5C(図6参照)を駆動する。
<切替機構3>
切替機構3は、ミシン1を作動状態から非作動状態に切り替える為の機構である。図4に示すように、切替機構3は、板状部3A、3B、及び第1当接体30を備える。板状部3A、3Bはそれぞれ、ベース板1Bの下側に配置される。板状部3A、3Bは、それぞれ細長い板状を有し、上下方向と直交する。
切替機構3は、ミシン1を作動状態から非作動状態に切り替える為の機構である。図4に示すように、切替機構3は、板状部3A、3B、及び第1当接体30を備える。板状部3A、3Bはそれぞれ、ベース板1Bの下側に配置される。板状部3A、3Bは、それぞれ細長い板状を有し、上下方向と直交する。
板状部3Aは、ベース板1Bを挟んで第2ギヤ6Cと対向する位置に配置され、前後方向に延びる。板状部3Aの前端部に設けられた非図示の孔に、ベース板1Bから下側に延びる回転軸31が挿通する。板状部3Aはベース板1Bに対し、回転軸31を中心として回転可能に支持される。板状部3Aとベース板1Bとの間に、第4付勢部36が介在する(図8参照)。第4付勢部36は引張コイルバネである。第4付勢部36の一端部は、板状部3Aの延伸方向中央に接続する。第4付勢部36の他端部は、ベース板1Bに接続する。第4付勢部36は、下側からみた場合における反時計回り方向の力を板状部3Aに作用させ、板状部3Aを付勢する。板状部3Aの後端部に設けられた非図示の孔に、上下方向に延びる回転軸32が挿通する。
板状部3Aの上面に第1当接体30が設けられる。第1当接体30は円柱状を有し、ベース板1Bの非図示の孔を貫通して上側に延びる。第1当接体30の側面は、第2ギヤ6Cの第1カム60(図7(A)参照)の側面6S(図7(A)参照)に右側から当接する。なお、板状部3Aが第4付勢部36から受ける付勢力は、第1当接体30が第1カム60に近接する方向(左方向)に作用する。このため、第1当接体30は、第4付勢部36の付勢力によって第1カム60の側面6Sに右側から押し付けられる。又、第2ギヤ6Cの回転に応じ、第1カム60の側面6Sのうち第1当接体30が当接する当接位置は、周回方向に移動する。更に、当接位置の半径は、当接位置が移動することにより変化する。このため、第1当接体30は、第2ギヤ6Cの回転によって当接位置の半径が変化することに応じ、左右方向に移動する。
板状部3Bは、上下駆動機構2の上下送り接触子22に対して左側に配置され、左右方向に延びる。板状部3Bの左端部に設けられた非図示の孔に、回転軸32が挿通する。板状部3Bは、回転軸32によって板状部3Aに回転可能に連結される。板状部3Bは、左右方向に長い長孔33を有する。ベース板1Bから下側に延びる軸35は、長孔33に挿通し、板状部3Bの移動可能な方向を左右方向に規制する。板状部3Bの右端部34は、上下送り接触子22の左面に対して左側に近接する。
<切替機構3の動作説明>
図4は、図7(A)に示す第2ギヤ6Cの第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態における切替機構3の状態を示す。この場合、板状部3Bの右端部34は、上下駆動機構2の上下送り接触子22の左面に対して僅かに左側に配置される。板状部3Bの右端部34と上下送り接触子22の左面との間に隙間が形成される。この場合、上下送り接触子22は、非図示の第1付勢部の力に応じて左側に最も移動し、第2当接体22Aは第2カム10の周端部に当接する。下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接することによって接続され、ミシン1は作動状態となる。以下、第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態におけるモータMの状態を、「初期状態」という。
図4は、図7(A)に示す第2ギヤ6Cの第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態における切替機構3の状態を示す。この場合、板状部3Bの右端部34は、上下駆動機構2の上下送り接触子22の左面に対して僅かに左側に配置される。板状部3Bの右端部34と上下送り接触子22の左面との間に隙間が形成される。この場合、上下送り接触子22は、非図示の第1付勢部の力に応じて左側に最も移動し、第2当接体22Aは第2カム10の周端部に当接する。下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接することによって接続され、ミシン1は作動状態となる。以下、第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態におけるモータMの状態を、「初期状態」という。
モータMが初期状態から第1方向に回転することに応じ、第2ギヤ6Cは正転方向に回転する。図7(A)に示す第1カム60の側面6Sに対する第1当接体30の当接位置は、当接位置Psから当接位置P1に向けて移動する。この場合、第1カム60における第1当接体30の当接位置の半径は、Lsから次第に大きくなる。第1当接体30は、第1カム60から右方向の力を受け、第4付勢部36の力に抗して右側に移動する。これにより、板状部3Bも右側に移動する。しかし、第1当接体30が当接位置P1に当接するまでの間、板状部3Bの右端部34と上下送り接触子22の左面との間に隙間が形成された状態は維持される。このため、上下駆動機構2の第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接した状態は維持され、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は継続して接続した状態となる。ミシン1は作動状態で維持される。
図8(A)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置P1に第1当接体30が当接した状態における切替機構3の状態を示す。第1カム60における第1当接体30の当接位置の半径は、L1となる。第1当接体30が第1カム60から右方向の力を受けて右側に移動することに応じ、板状部3Bの右端部34は上下送り接触子22の左面に接触して右側に押す。上下送り接触子22は、非図示の第1付勢部の力に抗して右側に移動し、第2当接体22Aは第2カム10よりも右側まで移動する。第2当接体22Aは第2カム10の周端部に当接しなくなり、カップリング10Aの外周面のうち第2カム10よりも右側の部分に当接する。下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は遮断され、ミシン1は非作動状態となる。以下、第1カム60の当接位置P1に第1当接体30が当接した状態におけるモータMの状態を、「第1状態」という。モータMを初期状態及び第1状態とした場合のそれぞれの回転軸Maの角度差を、「第1角度」という。第1角度は、当接位置Psに第1当接体30が当接した状態から、当接位置P1に第1当接体30が当接した状態まで第2ギヤ6Cが角度「θ1」分正転方向に回転される場合における、モータMの第1方向の回転角度に対応する。
モータMが第1状態から第1方向に更に回転することに応じ、第2ギヤ6Cは正転方向に更に回転する。図7(A)に示す第1カム60の側面6Sに対する第1当接体30の当接位置は、当接位置P1から当接位置P3に向けて移動する。この場合、第1カム60における第1当接体30の当接位置の半径は、L1からL3まで次第に大きくなる。第1当接体30は、第1カム60から右方向の力を受け、第4付勢部36の力に抗して右側に更に移動する。上下駆動機構2の上下送り接触子22は、切替機構3の板状部3Bから力を受け、非図示の第1付勢部の力に抗して右側に更に移動する。第2当接体22Aが第2カム10に当接しない状態は維持されるので、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は継続して遮断された状態となる。ミシン1の非作動状態は維持される。以下、第1カム60の当接位置P3に第1当接体30が当接した状態におけるモータMの状態を、「第3状態」という。モータMを第1状態及び第3状態とした場合のそれぞれの回転軸Maの角度差を、「第3角度」という。第3角度は、当接位置P1に第1当接体30が当接した状態から、当接位置P3に第1当接体30が当接した状態まで第2ギヤ6Cが角度「θ2」分正転方向に回転される場合における、モータMの第1方向の回転角度に対応する。
モータMが第3状態から第1方向に更に回転することに応じ、第2ギヤ6Cは正転方向に更に回転する。第1カム60の側面6Sに対する第1当接体30の当接位置は、当接位置P3から当接位置P2に向けて移動する。この場合、第1カム60における第1当接体30の当接位置の半径は、L2及びL3(L2=L3)で維持され変化しない。
図8(B)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置P2に第1当接体30が当接した状態における切替機構3の状態を示す。第1カム60における第1当接体30の当接位置の半径は、L2となる。第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接しない状態は維持されるので、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は継続して遮断される。ミシン1の非作動状態は維持される。以下、第1カム60の当接位置P2に第1当接体30が当接した状態におけるモータMの状態を、「第2状態」という。モータMを第2状態及び第3状態とした場合のそれぞれの回転軸Maの角度差を、「第4角度」という。第4角度は、当接位置P3に第1当接体30が当接した状態から、当接位置P2に第1当接体30が当接した状態まで第2ギヤ6Cが角度「θ3」分正転方向に回転される場合における、モータMの第1方向の回転角度に対応する。第3角度及び第4角度の加算値を、「第2角度」という。第2角度は、当接位置P1に第1当接体30が当接した状態から、当接位置P2に第1当接体30が当接した状態まで第2ギヤ6Cが角度「θ2+θ3」分正転方向に回転される場合における、モータMの第1方向の回転角度に対応する。
次に、モータMが第2状態から第2方向に回転することに応じ、第2ギヤ6Cは反転方向に回転する。モータMが第2方向に「第1角度+第2角度(第3角度+第4角度)」分回転して初期状態まで戻ることに応じ、図7(A)に示す第1カム60の側面6Sに対する第1当接体30の当接位置は、当接位置P2から、当接位置P3、P1を経て、当接位置Psに向けて移動する。第1カム60における第1当接体30の当接位置の半径は、L2からL3まで維持された後、L1、Lsの順に次第に小さくなる。第1当接体30は、第4付勢部36の付勢力に応じ、第1カム60の側面6Sに接触しながら左側に移動し、板状部3Bも左側に移動する。これにより、上下送り接触子22も、第1付勢部の付勢力に応じて左側に移動する。上下送り接触子22の左側への移動の過程で、第2当接体22Aの左面は、第2カム10の右面に右側から当接する。上下送り接触子22の左側への移動は、第2当接体22Aが第2カム10の右面に当接することによって規制される。第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接しない状態が維持された状態で、板状部3Bの右端部34と上下送り接触子22の左面との間に隙間が形成される。
図8(C)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態における切替機構3の状態を示す。モータMが初期状態に戻っても、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は遮断された状態で維持され、ミシン1は非作動状態で維持される。
ミシン1の縫製開始に応じて下軸1Aが回転し、カップリング10Aの外周面における第2当接体22Aとの当接位置は、第2カム10の長径端に対して右側の位置から、短径端に対して右側の位置まで移動する。第2当接体22Aは第2カム10の右面に当接しなくなる。下軸1Aの軸中心から第2カム10の短径端までの間の距離は、下軸1Aの軸中心からカップリング10Aの外周面までの間の距離と等しいので、上下送り接触子22は、第1付勢部の付勢力に応じて左側に移動可能となり、第2カム10の短径端に第2当接体22Aが当接するまで左側に移動する。下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接することによって接続される。ミシン1は非作動状態から作動状態に戻る(図4参照)。
<切断機構5>
切断機構5は、針板11Aの下側において縫糸を切断するための周知の機構である。切断機構5の一例は、例えば特開2009−183537号公報に記載されているので、以下では簡単に説明する。図2、図3に示すように、切断機構5はベース板1Bに保持され、誘導部5A、駆動部5B(図6参照)、及び切断部5Cを有する。誘導部5Aは、左右方向において釜機構K及び送り歯2Aよりも左側に配置される。駆動部5Bは、誘導部5Aの下側に配置される。切断部5Cは、左右方向において誘導部5Aと釜機構Kとの間に配置される。
切断機構5は、針板11Aの下側において縫糸を切断するための周知の機構である。切断機構5の一例は、例えば特開2009−183537号公報に記載されているので、以下では簡単に説明する。図2、図3に示すように、切断機構5はベース板1Bに保持され、誘導部5A、駆動部5B(図6参照)、及び切断部5Cを有する。誘導部5Aは、左右方向において釜機構K及び送り歯2Aよりも左側に配置される。駆動部5Bは、誘導部5Aの下側に配置される。切断部5Cは、左右方向において誘導部5Aと釜機構Kとの間に配置される。
図6に示すように、駆動部5Bは、第2ギヤ6Bの回転駆動力に応じ、後述する誘導部5Aを駆動する。駆動部5Bはレバー51を有する。レバー51は、細長い板状を有し、上下方向と直交する。レバー51は前後方向に延びる。レバー51の前端部は、ベース板1Bに対して回転可能に支持される。レバー51は、前後方向に延びる長穴状のガイド溝51A、51Bを有する。ガイド溝51Aには、第2ギヤ6Bの上面に設けられた駆動ピン66が下側から挿通する。第2ギヤ6Bの回転駆動に応じて駆動ピン66がガイド溝51Aに沿って移動することに応じ、レバー51は、前端部を中心として回転する。ガイド溝51Bには、後述する誘導部5Aの駆動ピン52Aが上側から挿通する。
誘導部5Aは、駆動部5Bによって駆動される。誘導部5Aは、基部52、延伸部53、及び第1糸補足体54を有する。誘導部5Aは、針板11A(図1参照)の下側且つ釜機構Kの上側において、後述する第1糸補足体54により縫糸を補足し、左側に誘導する。
基部52は、細長い板状を有し、上下方向と直交する。基部52は左右方向に延びる。基部52の左端部は、ベース板1Bに対して左右方向に移動可能に支持される。基部52の右端部に、円柱状の駆動ピン52Aが設けられる。駆動ピン52Aは、基部52の下面から下側に向けて延び、レバー51のガイド溝51Bに上側から挿通する。レバー51の回転駆動に応じ、駆動ピン52Aはガイド溝51Bに沿って移動する。これによって、基部52は左右方向に移動する。
延伸部53は棒状を有し、左右方向に延びる。延伸部53の左端部は、基部52の右端部に接続する。延伸部53は、基部52との接続部分から右側に向けて、釜機構Kの上方まで延びる。延伸部53の右端部に第1糸補足体54が設けられる。第1糸補足体54はかぎ状を有し、下側に突出する。第1糸補足体54は、レバー51の回転駆動によって基部52が左右方向に移動することに応じ、釜機構Kの上方を左右方向に移動する。
切断部5Cは、第2ギヤ6Cの突出部65によって駆動される。切断部5Cは、カバー56、切断刃57、第2糸補足体58、及び保持部59を有する。切断部5Cは、誘導部5Aにより誘導された縫糸を、第2糸補足体58により補足し、切断刃57により切断する。
カバー56は前後方向に延びる。カバー56は、前端部に切欠き部を有する。切欠き部は、釜機構Kの上方に配置される。カバー56の前端部に切断刃57が保持される。切断刃57は、カバー56の切欠き部から露出する。第2糸補足体58は、細長い2つの板状部を有する。2つの板状部のそれぞれの一端部はかぎ状を有する。2つの板状部は左右方向に対向する。以下、2つの板状部のそれぞれの一端部を、「かぎ状端部」という。
保持部59は、カバー56よりも下側で、第2糸補足体58の2つの板状部のそれぞれの他端部を保持する。以下、2つの板状部のそれぞれの他端部を、「回転端部」という。保持部59は、左側に延びるリンク機構59Aを有する。リンク機構59Aの左端部は、第2ギヤ6Cの突出部65に設けられたガイド溝65Aに左側から挿通する。リンク機構59Aは、第2ギヤ6Cの回転駆動により左端部がガイド溝65Aに沿って移動することに応じ、左右方向に延びる回転軸を中心として保持部59を回転させる。保持部59に保持された第2糸補足体58の2つの板状部は、保持部59の回転に応じ、回転端部を中心として回転する。非図示の第5付勢部は、右側から見た状態で第2糸補足体58を時計回り方向に付勢する。以下、特に説明のない限り、右側から見た場合を基準として第2糸補足体58の回転方向(時計回り方向/反時計回り方向)を規定する。
<切断機構5の動作説明>
図6(A)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態における切断機構5の状態を示す。この時、モータMは初期状態である。又、ミシン1は作動状態であり(図4参照)、下軸1Aの回転駆動に応じて送り歯2Aは針板11Aに対して上下駆動する。これによって、送り歯2Aにより被縫製対象物が移動される。この状態で、誘導部5Aは、左右方向の移動可能範囲のうち最も左側に配置される。この場合、誘導部5Aの第1糸補足体54は、左右方向において切断部5Cの切断刃57よりも左側に配置される。又、切断部5Cの第2糸補足体58は、回転可能範囲のうち時計回りに最も回転した状態となる。第2糸補足体58の2つの板状部は、回転端部からかぎ状端部に向けて上側に延び、カバー56の左右両側に配置される。
図6(A)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接した状態における切断機構5の状態を示す。この時、モータMは初期状態である。又、ミシン1は作動状態であり(図4参照)、下軸1Aの回転駆動に応じて送り歯2Aは針板11Aに対して上下駆動する。これによって、送り歯2Aにより被縫製対象物が移動される。この状態で、誘導部5Aは、左右方向の移動可能範囲のうち最も左側に配置される。この場合、誘導部5Aの第1糸補足体54は、左右方向において切断部5Cの切断刃57よりも左側に配置される。又、切断部5Cの第2糸補足体58は、回転可能範囲のうち時計回りに最も回転した状態となる。第2糸補足体58の2つの板状部は、回転端部からかぎ状端部に向けて上側に延び、カバー56の左右両側に配置される。
モータMが初期状態から第1方向に回転することに応じ、第2ギヤ6Bは回転する。この場合、誘導部5Aは駆動部5Bによって駆動され、右側に移動する。又、モータMの第1方向への回転に応じ、第2ギヤ6Cは正転方向に回転する。図7(A)に示す第1カム60の側面6Sに対する第1当接体30の当接位置は、当接位置Psから当接位置P1に向けて移動する。この場合、切断部5Cのリンク機構59Aは、第2ギヤ6Cのガイド溝65Aに沿って移動し、保持部59を回転させる。これにより、第2糸補足体58は時計回りに回転する。
図6(B)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置P1に第1当接体30が当接した状態における切断機構5の状態を示す。この時、モータMは第1状態である。又、ミシン1は非作動状態であり(図8(A)参照)、送り歯2Aは針板11Aの上面よりも下側に配置された状態で維持される。この状態で、誘導部5Aの第1糸補足体54は、左右方向において切断部5Cの切断刃57に対して左側に近接する。又、第2糸補足体58の2つの板状部は、回転端部からかぎ状端部に向けて上斜め前側に傾斜して延びる。
モータMが第1状態から第1方向に更に回転することに応じ、第2ギヤ6Bは更に回転する。この場合、誘導部5Aは駆動部5Bによって駆動され、右側に更に移動する。又、モータMの第1方向への回転に応じ、第2ギヤ6Cは正転方向に更に回転する。図7(A)に示す第1カム60の側面6Sに対する第1当接体30の当接位置は、当接位置P1から当接位置P2に向けて移動する。この場合、切断部5Cのリンク機構59Aは、第2ギヤ6Cのガイド溝65Aに沿って更に移動し、保持部59を回転させる。これにより、第2糸補足体58は時計回りに更に回転する。
図6(C)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置P2に第1当接体30が当接した状態における切断機構5の状態を示す。この時、モータMは第2状態である。又、ミシン1は非作動状態(図8(B)参照)であり、送り歯2Aは針板11Aの上面よりも下側に配置された状態で維持される。この状態で、誘導部5Aの第1糸補足体54は、左右方向において切断部5Cの切断刃57よりも右側に配置される。第1糸補足体54は、釜機構Kから延びる縫糸を補足可能な状態となる。又、第2糸補足体58の2つの板状部は、回転端部からかぎ状端部に向けて水平に延び、切断刃57よりも下側に配置される。
次に、モータMが第2状態から第2方向に回転することに応じ、第2ギヤ6Bは回転する。この場合、誘導部5Aは駆動部5Bによって駆動され、左側に移動する。第1糸補足体54が縫糸を補足している場合、縫糸は、誘導部5Aの移動に応じて左側に誘導される。図6(D)は、図7(A)に示す第1カム60の当接位置P3に第1当接体30が当接した状態における切断機構5の状態を示す。この時、モータMは第3状態である。又、ミシン1は非作動状態であり、送り歯2Aは針板11Aの上面よりも下側に配置された状態で維持される。この状態で、誘導部5Aの第1糸補足体54は、左右方向において切断部5Cの切断刃57よりも左側に配置される。一方、モータMが第2状態から第3状態まで第2方向に回転することに応じ、第2ギヤ6Cは反転方向に回転する。しかし、第2糸補足体58の2つの板状部は、回転端部からかぎ状端部に向けて水平に延び、切断刃57よりも下側に配置された状態で維持される。
モータMが第3状態から第2方向に更に回転することに応じ、第2ギヤ6Bは更に回転する。この場合、誘導部5Aは駆動部5Bによって駆動され、左側に更に移動する。第1糸補足体54が縫糸を補足している場合、縫糸は、誘導部5Aの移動に応じて左側に更に誘導される。又、モータMの第2方向への回転に応じ、第2ギヤ6Cは反転方向に更に回転する。ここで、図4、図8に示すように、切替機構3の板状部3Aが第4付勢部36から受ける付勢力によって、第2ギヤ6Cの第1カム60に第1当接体30が右側から押し付けられている。又、当接位置P1〜P3間の円弧62(図7(A)参照)の半径は、当接位置P3から当接位置P1に向けて、半径L3から半径L1へと次第に小さくなる。このため、第2ギヤ6Cには、第1カム60が第1当接体30から受ける力に応じた反転方向の力が作用する。この力は、モータMの回転方向である第2方向と一致する。つまり、第4付勢部36の付勢力は、モータMを第2方向に回転させる力として作用し、モータMの回転トルクを増加させる。又、第2ギヤ6Cの回転に応じ、切断部5Cのリンク機構59Aは、第2ギヤ6Cのガイド溝65Aに沿って移動し、保持部59を回転させる。これにより、第2糸補足体58は時計回りに回転する。
図6(B)に示すように、モータMが第1状態となり、図7(A)に示す第1カム60の当接位置P1まで第1当接体30が移動した場合、第2糸補足体58の2つの板状部は、回転端部からかぎ状端部に向けて上斜め前側に傾斜して延びた状態まで回転する。ここで、第1糸補足体54によって縫糸が補足され且つ左側に誘導されている場合、第2糸補足体58は、誘導された縫糸を下側から補足し、上側に誘導させる。第2糸補足体58は、切断刃57に縫糸を押し付け、縫糸を切断する。
モータMが第1状態から初期状態まで第2方向に更に回転した場合(図6(A)参照)、図7(A)に示す第1カム60の当接位置Psに第1当接体30が当接する。モータMは初期状態に戻る。しかし、ミシン1は非作動状態で維持され(図8(C)参照)、送り歯2Aが針板11Aの上面よりも下側に配置された状態は維持される。なお、ミシン1の縫製開始に応じて下軸1Aが回転した場合、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は、第2当接体22Aが第2カム10の周端部に当接することによって接続される。これにより、ミシン1は非作動状態から作動状態に戻る(図4参照)。
<本実施形態の作用、効果>
ミシン1は、切替機構3及び切断機構5を備える。切替機構3は、送り歯2Aが針板11Aの上面よりも上側及び下側に上下駆動される作動状態(図4参照)から、送り歯2Aの上面が針板11Aの上面よりも下側に配置された状態が維持される非作動状態(図8(A)〜(C)参照)に切り替える。切断機構5は、切断刃57により縫糸を切断する。ここで、切替機構3及び切断機構5は、共通のアクチュエータであるモータMにより駆動する。従って、ミシン1は、縫糸を切断するための機構、及び、針板11Aよりも下側に送り歯2Aが配置された状態を維持させるための機構を、共通の駆動源によって駆動できる。
ミシン1は、切替機構3及び切断機構5を備える。切替機構3は、送り歯2Aが針板11Aの上面よりも上側及び下側に上下駆動される作動状態(図4参照)から、送り歯2Aの上面が針板11Aの上面よりも下側に配置された状態が維持される非作動状態(図8(A)〜(C)参照)に切り替える。切断機構5は、切断刃57により縫糸を切断する。ここで、切替機構3及び切断機構5は、共通のアクチュエータであるモータMにより駆動する。従って、ミシン1は、縫糸を切断するための機構、及び、針板11Aよりも下側に送り歯2Aが配置された状態を維持させるための機構を、共通の駆動源によって駆動できる。
ミシン1が作動状態の場合、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が接続され、上下駆動機構2により送り歯2Aが上下駆動される。同時に、下軸1Aの回転駆動により非図示の前後送り機構が駆動され、送り歯2Aは前後方向に駆動される。これによって、ミシン1は、縫製対象物を移動させることが可能となる。一方、ミシン1が非作動状態の場合、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が遮断され、針板11Aの上面よりも下側に送り歯2Aが配置された状態が維持される。切替機構3は、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が接続された作動状態から遮断された非作動状態に切り替えることにより、ミシンを作動状態から非作動状態に切り替える。又、切断機構5は、ミシン1が非作動状態の場合において第1糸補足体54及び第2糸補足体58により誘導された縫糸を、切断刃57により切断する。つまり、ミシン1は、上下駆動機構2による縫製対象物の移動が切替機構3により制限された状態で、切断機構5により縫糸を切断する。このためミシン1は、作動状態から非作動状態に切り替えるための機構(切替機構3)と、縫糸を切断するための機構(切断機構5)とを、共通のモータMによって駆動できる。
モータMが初期状態から第1方向に第1角度回転するまでの間、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は接続される(図4参照)。モータMが初期状態から第1方向に第1角度回転して第1状態となった場合、モータMにより切替機構3が駆動され、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は接続された状態から遮断された状態に切り替えられる(図8(A)参照)。モータMが第1状態から第1方向に第2角度回転して第2状態となり、次いで、第2状態から第2方向に初期状態まで回転するまでの間、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路は遮断された状態で維持される(図8(B)(C)参照)。モータが第3状態から第2方向に第3角度回転して第1状態となるまでの間、モータMにより切断機構5が駆動され、縫糸は切断される(図6(D)→(B))。この場合、ミシン1は、モータMを第1方向又は第2方向に回転させることによって、切替機構3及び切断機構5を駆動できる。又、ミシン1では、送り歯2Aによる縫製対象物の移動が可能な状態から不可能な状態に切り替えた後、縫糸が切断される。ミシン1は、モータMの回転方向及び回転角度と、切替機構3及び切断機構5の駆動タイミングを対応付けることによって、切替機構3及び切断機構5のそれぞれを駆動するタイミングを制御できる。
ミシン1は、モータMの回転に応じて回転するギヤ群6、第1カム60、及び、第1カム60に当接可能な第2当接体22Aを備える。切断機構5は、ギヤ群6の回転に応じて駆動することで縫糸を切断する。切替機構3は、第1カム60の回転に応じて第1当接体30が移動することによって、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が接続された状態から遮断された状態に切り替える。この場合、ミシン1は、異なる経路を介して、モータMの回転駆動力を切替機構3及び切断機構5に伝達し、それぞれを駆動できる。従って、ミシン1は、切替機構3及び切断機構5を、共通のモータMによって容易に駆動できる。
ギヤ群6は、モータMの回転軸に連結する第1ギヤ6A、及び、第1ギヤ6Aの回転に応じて回転する第2ギヤ6B、6Cを有する。第1カム60は、第2ギヤ6Cに設けられる。切断機構5の切断部5Cは、第2ギヤ6Cの回転に応じて駆動することで縫糸を切断する。切替機構3は、第2ギヤ6Cの回転に応じて第1カム60が回転することにより、第1当接体30が移動し、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が接続された状態から遮断された状態に切り替える。この場合、ミシン1は、切断機構5の切断部5Cを直接的に駆動する第2ギヤ6Cに設けられた第1カム60を介して、切替機構3を駆動できる。このため例えば、モータMにより駆動する切断機構5を備えたミシン1に対し、第2ギヤ6Cに第1カム60を設けることにより、モータMによって駆動する切替機構3を容易に実現できる。従って、切替機構3及び切断機構5が共通のモータMによって駆動されるミシン1を容易に実現できる。
ミシン1は、切替機構3の板状部3Aに接続された第4付勢部36を備える。第4付勢部36は、モータMが第2方向に回転する向きに付勢する。この場合、モータMが第2方向に回転する場合においてトルクが付与される。このためミシン1は、モータMが第3状態から第1状態まで第2方向に回転する過程で切断機構5を駆動する場合において、モータMの回転トルクを高めることができる。従って、ミシン1は、切断機構5によって縫糸を適切に切断できる。又、第1カム60の側面6Sに沿って当接位置P1〜P3の間に亘って延びる円弧62の半径は、当接位置P3から当接位置P1に向けて次第に小さくなる。この場合、ミシン1は、第1当接体30が第1カム60に接触しながら当接位置P3から当接位置P1まで移動する場合において、第4付勢部36によってモータMにトルクを効果的に付与できる。このためミシン1は、モータMが切断機構5を駆動して縫糸を切断するときの回転トルクを高めることができるので、縫糸を適切に切断できる。
上下駆動機構2は、下軸1Aに設けられた第2カム10に第2当接体22Aが当接した状態と当接しない状態とに切り替え可能である。切替機構3は、第2当接体22Aを、第2カム10に当接した状態から当接しない状態に切り替えることによって、ミシン1を作動状態から非作動状態に切り替える。この場合、ミシン1は、切替機構3による作動状態から非作動状態への切り替えを、第2カム及び第2当接体22Aにより容易に実現できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。送り歯2Aは、下軸1Aを回転駆動するミシンモータと異なる別モータにより上下駆動機構2が駆動することで上下駆動し、縫製対象物を移動させてもよい。切替機構3は、別モータの回転駆動力を上下駆動機構2に伝達する伝達経路を接続したり遮断したりすることによって、ミシン1を作動状態又は非作動状態に切り替えてもよい。切断機構5は、切断刃57を有する切断部5Cのみ有し、第1糸補足体54及び第2糸補足体58を有さなくてもよい。切替機構3及び切断機構5の駆動状態と、モータMの状態(初期状態、第1状態、第3状態、及び第2状態)との関係は、上記実施形態に限定されない。例えばモータMは、第1方向にのみ回転し、第2方向に回転しなくてもよい。切替機構3及び切断機構5は、モータMが第1方向に回転する過程で上記実施形態のように駆動してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。送り歯2Aは、下軸1Aを回転駆動するミシンモータと異なる別モータにより上下駆動機構2が駆動することで上下駆動し、縫製対象物を移動させてもよい。切替機構3は、別モータの回転駆動力を上下駆動機構2に伝達する伝達経路を接続したり遮断したりすることによって、ミシン1を作動状態又は非作動状態に切り替えてもよい。切断機構5は、切断刃57を有する切断部5Cのみ有し、第1糸補足体54及び第2糸補足体58を有さなくてもよい。切替機構3及び切断機構5の駆動状態と、モータMの状態(初期状態、第1状態、第3状態、及び第2状態)との関係は、上記実施形態に限定されない。例えばモータMは、第1方向にのみ回転し、第2方向に回転しなくてもよい。切替機構3及び切断機構5は、モータMが第1方向に回転する過程で上記実施形態のように駆動してもよい。
切替機構3は、第1カム及び第2当接体22Aを介さず、第2ギヤ6Cから直接力を受けることによって駆動してもよい。例えば、切替機構3は、第2ギヤ6Cに噛合したラックギアが左右方向に移動することによって、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が接続された状態から遮断された状態に切り替えてもよい。第1カム60は、第2ギヤ6Cとは別体に設けられてもよい。例えば第1カム60は、モータMの回転軸Maに直接接続し、モータMの駆動に応じて回転してもよい。第1カム60の側面6Sに沿って当接位置P1〜P3の間に亘って延びる円弧62の半径は、当接位置P1〜P3間の全域でL3としてもよい。ミシン1は、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路に介在する電磁クラッチを備えていてもよい。切替機構3は、電磁クラッチの接続/遮断を切り替えることによって、下軸1Aの回転駆動力の伝達経路が接続された状態から遮断された状態に切り替えてもよい。この場合、ミシン1は、下軸1Aの第2カム10、及び、上下駆動機構2の第2当接体22Aを有さなくてもよい。
<その他>
第1糸補足体54及び第2糸補足体58は、本発明の「糸補足体」の一例である。第4付勢部36は、本発明の「付勢部」の一例である。当接位置P1は、本発明の「第1当接位置」に対応する。当接位置P2は、本発明の「第2当接位置」に対応する。当接位置P3は、本発明の「第3当接位置」に対応する。円弧63は、本発明の「第1円弧」に対応する。円弧62は、本発明の「第2円弧」に対応する。
第1糸補足体54及び第2糸補足体58は、本発明の「糸補足体」の一例である。第4付勢部36は、本発明の「付勢部」の一例である。当接位置P1は、本発明の「第1当接位置」に対応する。当接位置P2は、本発明の「第2当接位置」に対応する。当接位置P3は、本発明の「第3当接位置」に対応する。円弧63は、本発明の「第1円弧」に対応する。円弧62は、本発明の「第2円弧」に対応する。
1:ミシン、1A:下軸、2:上下駆動機構、2A:送り歯、3:切替機構、5:切断機構、6A:第1ギヤ、6B、6C:第2ギヤ、10:第2カム、11A:針板、22A:第2当接体、30:第1当接体、36:第4付勢部、54:第1糸補足体、57:切断刃、58:第2糸補足体、60:第1カム、K:釜機構、M:モータ
Claims (8)
- 針板と、
縫製対象物を移動させるための送り歯と、
前記送り歯を上下駆動する上下駆動機構と、
前記上下駆動機構により前記送り歯が前記針板の上面よりも上側及び下側に上下駆動される作動状態から、前記送り歯の上面が前記針板の上面よりも下側に配置された状態が維持される非作動状態に切り替える切替機構と、
前記針板の下側において縫糸を切断する切断刃を有する切断機構と、
前記切替機構及び前記切断機構を駆動する共通のアクチュエータと
を備えたことを特徴とするミシン。 - ミシンモータにより回転駆動され、前記針板の下側に配置された釜機構を駆動する下軸を備え、
前記送り歯は、前記下軸の回転駆動力により前後駆動することで前記縫製対象物を移動させ、
前記作動状態は、前記下軸の回転駆動力を前記上下駆動機構に伝達する伝達経路が接続された状態であって、前記上下駆動機構により、前記回転駆動力に応じて前記送り歯が前記針板の上面よりも上側及び下側に上下駆動するとともに、前後駆動することにより前記縫製対象物の移動が可能となる状態であり、
前記非作動状態は、前記伝達経路が遮断され、前記針板の上面よりも下側に前記送り歯の上面が配置された状態が維持される状態であり、
前記切断機構は、前記針板の下側において前記縫糸を補足して誘導する糸補足体を備え、
前記切断刃は、前記糸補足体により誘導された前記縫糸を切断することを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記アクチュエータは、モータであり、
前記モータが初期状態から第1方向に第1角度回転するまでの間、前記伝達経路は接続され、
前記モータが前記初期状態から前記第1方向に前記第1角度回転して第1状態となった場合、前記モータにより前記切替機構が駆動され、前記伝達経路は接続された状態から遮断された状態に切り替えられ、
前記モータが、前記第1状態から前記第1方向に第2角度回転して第2状態となり、次いで、前記第2状態から前記第1方向と反対の第2方向に前記初期状態まで回転するまでの間、前記伝達経路は遮断された状態で維持され、
前記モータが前記第2状態から前記第2方向に前記第2角度回転して前記第1状態となるまでの何れかの間、前記モータにより前記切断機構が駆動され、前記縫糸を切断することを特徴とする請求項2に記載のミシン。 - 前記モータの回転に応じて回転するギヤ及び第1カムと、
前記第1カムに当接し、前記第1カムの回転に応じて移動する第1当接体と
を備え、
前記切断機構は、
前記ギヤの回転に応じて駆動することで前記縫糸を切断し、
前記切替機構は、
前記第1当接体が移動することで、前記伝達経路が接続された状態から遮断された状態に切り替えることを特徴とする請求項3に記載のミシン。 - 前記ギヤは、
前記モータの回転軸に連結する第1ギヤ、及び、前記第1ギヤの回転に応じて回転する第2ギヤを有し、
前記第1カムは、前記第2ギヤに設けられ、
前記切断機構は、
前記第2ギヤの回転に応じて駆動することで前記縫糸を切断し、
前記切替機構は、
前記第2ギヤの回転に応じて前記第1カムが回転することにより、前記第1当接体が移動し、前記伝達経路が接続された状態から遮断された状態に切り替えることを特徴とする請求項4に記載のミシン。 - 前記モータが前記第2方向に回転する向きに付勢する付勢部を備えたことを特徴とする請求項3から5の何れかに記載のミシン。
- 前記モータが前記第2方向に回転する向きに付勢する付勢部を備え、
前記第1カムにおいて、前記モータの回転に応じて前記第1当接体が接触する側面のうち、
第1当接位置は、前記第1状態において前記第1当接体が当接する位置であり、
第2当接位置は、前記第2状態において前記第1当接体が当接する位置であり、
第3当接位置は、前記第1当接位置及び前記第2当接位置の間の何れかの位置であって、前記第1当接位置及び前記第2当接位置との中央よりも前記第1当接位置に近接する位置であり、
前記側面に沿って前記第2当接位置と前記第3当接位置との間に亘って延びる第1円弧は、前記第1カムの回転軸を中心とした円に沿って配置され、
前記側面に沿って前記第3当接位置と前記第1当接位置との間に亘って延びる第2円弧の半径は、前記第3当接位置から前記第1当接位置に向けて次第に小さくなることを特徴とする請求項4又は5に記載のミシン。 - 前記上下駆動機構は、
前記下軸に設けられた第2カムに当接した状態と当接しない状態とに切り替え可能であり、前記第2カムに当接した場合に前記ミシンを前記作動状態とし、前記第2カムに当接しない場合に前記ミシンを前記非作動状態とする第2当接体と
を備え、
前記切替機構は、
前記第2当接体を、前記第2カムに当接した状態から当接しない状態に切り替えることによって、前記ミシンを前記作動状態から前記非作動状態に切り替えることを特徴とする請求項2から7の何れかに記載のミシン。
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