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JP2019109195A - 電流センサ及び電力量計 - Google Patents

電流センサ及び電力量計 Download PDF

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JP2019109195A
JP2019109195A JP2017243839A JP2017243839A JP2019109195A JP 2019109195 A JP2019109195 A JP 2019109195A JP 2017243839 A JP2017243839 A JP 2017243839A JP 2017243839 A JP2017243839 A JP 2017243839A JP 2019109195 A JP2019109195 A JP 2019109195A
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芳准 山内
Yoshinori Yamauchi
芳准 山内
晋 栗原
Susumu Kurihara
晋 栗原
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Fuji Electric Meter Co Ltd
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Fuji Electric Meter Co Ltd
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Abstract

【課題】製造が容易であり、外部磁界の影響を受けにくく、広範囲で電流検出特性の直線性が良い電流センサ及び電力量計を提供すること。【解決手段】電流を流す電流バー1の周囲に形成される磁界を測定して電流バー1に流れる電流信号を検出する電流センサ2であって、同一のコイルパターンが形成された一対の基板2a,2c及び一対の基板2b,2dを電流バー1の軸Cに対して対称に配置した。コイルパターンは、コイルパターンに発生する誘起電圧を加算するように接続線31によって直列接続されるとともに、接続線31に沿って戻る戻り線32を有する。基板2a〜2dのそれぞれは複数のコイルパターンが積層配置された積層基板である。【選択図】図2

Description

本発明は、製造が容易であり、外部磁界の影響を受けにくく、広範囲で電流検出特性の直線性が良い電流センサ及び電力量計に関する。
従来、用いられている電流センサとしては、変流器(カレントトランス:CT)や、集磁コアのギャップ部にホール素子などの磁電変換素子を配置した構成や、集磁コアのギャップ部に、巻線コイルや誘電体基板上にコイルパターンを形成した素子をもつ構成などがある。特に、集磁コアのギャップ部に、基板上にホール素子などの磁電変換素子やコイルパターンを形成した素子を配置する方法は、測定対象である一次電流が流れる回路とは電気的に分離されているため、一次電流側の回路に影響を与えることなく、精度よく電流を計測可能な点で優れている。さらにコイルパターンを形成した素子を配置する方法は、直線性および温度特性に優れ、部品点数が少なく製造が容易となる特徴を有する(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された電流センサは、環状の集磁コアの中央開口部に電流バーを通し、集磁コアのギャップ部にコイルパターンが施された基板を配置するものである。電流バーに電流が流れると、電流路の周辺には、電流バーに流れる電流の大きさに比例する磁束が発生する。発生した磁束は、集磁コアによって集磁される。電流が周期的電流である場合、その周期に応じて発生する磁束も周期的に変化する。これにより、コイルパターンをもつ検出コイルには、電流の大きさ及び周波数に応じた誘導電圧が発生し、この誘導電圧を電流バーに流れる電流の検出信号として用いている。
特開2010−48755号公報
ところで、集磁コアのギャップ部に磁気変換素子を配置する電流センサでは、ギャップ部に発生する磁束が集磁コアの磁気特性とギャップ部の形状とにより決定される。このギャップ部の距離を数mmとすることで比較的直線性の良い電流検出特性を得ることができるが、集磁コアで用いられている磁性体の磁界に対する非線形性によって電流検出特性の直線性が悪くなる場合があるという問題がある。
具体的には、電流バーに大電流が流れた場合、集磁コアで用いられている磁性体の磁気飽和により透磁率が低下し、それに伴ってギャップ部に発生する磁束も低下するため、測定電流に対して発生する磁束が理想的な比例関係ではなくなり、直線性が悪化する。
また、一般的に磁性体の透磁率は材質に応じて所定の磁界で透磁率が最も大きくなり、初透磁率は最大透磁率に対して小さい。したがって、小さな電流が流れた場合も透磁率が低いことが原因で、発生する磁束が低下し、測定電流に対して発生する磁束が理想的な比例関係ではなくなり、電流検出特性の直線性が悪化する。
なお、これらの問題が無い電流センサとしてロゴスキーコイルなどのように、電流バーの周囲に空芯コイルを配置して磁束の変化に応じて発生する誘導電圧を測定する方法がある。しかし、ロゴスキーコイルを用いると、電流バーの周囲を囲うようにコイルを形成する必要があり、コイル形状、コイル寸法に応じた専用の巻線機、巻線治具が必要となり、電流センサの製造が容易ではないという問題がある。
また、ロゴスキーコイルの巻線に巻ムラがあると電流バーの位置ずれの影響を受けやすくなるという問題が生じ、精度の良い電流センサを製作するのは容易ではないという問題がある。さらに、ロゴスキーコイルを配置する場合、環状コイルの一端を分割して電流バーの周囲を囲うように配置する方法がとられる。しかしながら、できるだけ巻きムラを低減するため、空芯コイルは環状コイルの一端を分割しない方法が好ましく、分割しない場合は電流バーを中心の空洞に通す必要があり、電流バーの形状の制約による設計裕度が低くなり、組立性が悪いといった問題が生じる。
なお、一般に電流センサは、電流バーを流れる電流によって生成される磁場以外の外部磁場の影響を受けないことが、電流計測の精度向上のために必要となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製造が容易であり、外部磁界の影響を受けにくく、広範囲で電流検出特性の直線性が良い電流センサ及び電力量計を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電流センサは、電流を流す電流バーの周囲に形成される磁界を測定して前記電流バーに流れる電流信号を検出する電流センサであって、同一のコイルパターンが形成された一対の基板を前記電流バーの軸に対して対称に配置したことを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記コイルパターンに発生する誘起電圧を加算するように前記コイルパターンを直列接続する接続線を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記基板は、複数のコイルパターンを積層配置したことを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記一対の基板を複数配置したことを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記コイルパターンが形成されたコイルパターン面は、前記電流バーが生成する磁束に対して垂直であることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記コイルパターンを順次直列接続する接続線の終端部側からの戻り線は、前記接続線に沿わせて前記接続線の始端部側まで配置されることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記接続線または/及び前記戻り線は、前記コイルパターンの中心を通るように配置されることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記接続線及び前記戻り線は、互いに撚り合わせたツイスト状態であることを特徴とする。
また、本発明にかかる電力量計は、上記の発明のいずれか一つに記載した電流センサが検出した電流信号と電圧センサが検出した電圧信号とをもとに前記電流バーを流れる電力量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、同一のコイルパターンが形成された一対の基板を電流バーの軸に対して対称に配置したので、ロゴスキーコイルに比して製造が容易であり、外部磁界の影響を受けにくく、磁性材料を用いていないので磁気飽和することがなく、広範囲で電流検出特性の直線性が良い電流センサ及び電力量計を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態である電流センサの概要構成を示す斜視図である。 図2は、図1に示した電流センサを電流バーの軸方向からみた模式図である。 図3は、図1に示した電流センサの上面及び基板に設けられるコイルパターンを示す説明図である。 図4は、基板の構成を示す図である。 図5は、各基板の接続構成を示す説明図である。 図6は、支持ケースの詳細構成を示す側面図である。 図7は、図6に示した支持ケースのA−A線断面図である。 図8は、電流センサの変形例の基板構成を説明する説明図である。 図9は、図8に示した基板の接続構成を示す説明図である。 図10は、基板数を8つにした電流センサの一例を示す斜視図である。 図11は、電流バーが発生する磁束の方向に対して基板を傾けた電流センサの一例を示す図である。 図12は、実施の形態及び変形例で示した電流センサを用いた電力量計の一例を示すブロック図である。 図13は、三相電流及び三相電圧間のベクトル図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態である電流センサ2の概要構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した電流センサ2を電流バー1の軸方向からみた模式図である。さらに、図3は、図1に示した電流センサ2の上面及び基板2aに設けられるコイルパターンP1を示す説明図である。図1〜図3において、電流センサ2は、電流を流す電流バー1の周囲に形成される磁界を測定して電流バー1に流れる電流信号を検出する。電流センサ2は、同一のコイルパターンP1が形成された、2つの一対の基板2a,2c、2b,2dがそれぞれ電流バー1の軸Cに対して対称に配置される。4つの基板2a〜2dは、それぞれ電流バー1の周囲に等角度間隔で、電流バー1の軸Cを中心に90度間隔で設けられる。基板2a〜2dは、コイルパターンP1が形成されるコイルパターン面と、測定対象の磁束φ1との角度θ1が直角になるように設けられる。
各基板2a〜2dに形成されるコイルパターンは、磁束φ1によって生ずる誘起電圧が端子T11から順次加算されるように接続線31で直列接続される。接続線31の終端部側である基板2dからの戻り線32は、接続線31に沿わせて接続線31の始端部側の端子T12に接続される。
図3に示すように、各基板2a〜2dに形成されるコイルパターンは、磁束φ1の方向からみて誘起電圧が全て同じ巻き方向WAとなるように形成されている。
なお、外部磁場の磁束φ2に対し、基板2a,2cの各巻き方向WAは逆であるため、基板2a,2cの外部磁場の磁束φ2による誘起電圧は打ち消され、基板2b,2dは外部磁場の磁束φ2に感度を持たない。このため、電流センサ2は、外部磁場の磁束φ2の影響を受けない。同様に、外部磁場の磁束φ3に対し、基板2b,2dの各巻き方向WAは逆であるため、基板2b,2dの外部磁場の磁束φ3による誘起電圧は打ち消され、基板2a,2cは外部磁場の磁束φ3に感度を持たない。このため、電流センサ2は、外部磁場の磁束φ3の影響を受けない。また、外部磁場の磁束φ4に対し、各基板2a〜2dは感度を持たない。さらに、接続線31に沿った戻り線32を設けているので、接続線31及び戻り線32が形成するループに外部磁場の磁束φ4が鎖交する領域が小さくなるため、外部磁場の磁束φ4により発生する誘起電圧を小さくすることができる。このため、電流センサ2は、外部磁場の磁束φ4による影響を受けにくい。すなわち、電流センサ2は、全ての方向の外部磁場の磁束φ2,φ3,φ4による影響を受けにくい構成となっている。
また、電流センサ2は、主として各基板2a〜2dを電流バー1の周りに支持する支持ケース10を有する。この支持ケース10は、絶縁材によって形成される。
(基板の構成)
図4は、基板2aの構成を示す図である。各基板2a〜2dは、複数のコイルパターンが積層配置した多層基板であり、同一構成としている。図4に示すように、基板2aは、表面層基板4sの下に、第1層基板4a、第2層基板4b、第3層基板4c、第4層基板4dが積層されている。第1層基板4a、第2層基板4b、第3層基板4c、第4層基板4dには、それぞれコイルパターンP4a〜P4dが形成されている。基板2aは、表面層基板4s、第1層基板4a、第2層基板4b、第3層基板4c、第4層基板4dが積層された段階で各層を貫き、金属めっきされた複数のビアである端子TA1,TA2、T31〜T35が形成される。なお、表面層基板4sは、設けなくてもよい。
各コイルパターンP4a〜P4dは、すべて巻き方向WAが同じになるように直列接続される。これにより、各コイルパターンP4a〜P4dで生じる誘起電圧が加算されて出力される。端子TA1,TA2は、基板2a〜2d間の接続のための端子である。端子T31,T32,T33は、コイルパターンP4a〜P4dの内側に設けられ、端子T34,T35は、コイルパターンP4a〜P4dの外側に設けられる。端子T31,T32,T34,T35は、第1層基板4a、第2層基板4b、第3層基板4c、第4層基板4d間の接続に用いられる。
第1層基板4aでは、入出力端子としての端子TA1が、コイルパターンP4aを介して端子T31に接続される。第2層基板4bでは、端子T31が、コイルパターンP4bを介して端子T34に接続される。第3層基板4cでは、端子T34が、コイルパターンP4cを介して端子T32に接続される。第4層基板4dでは、端子T32が、コイルパターンP4dを介して端子T35に接続される。この端子T35は、各層に接続されており、第1層基板4aの端子T35を介して、入出力端子としての端子TA2に接続される。これにより、端子TA1,TA2間に、各コイルパターンP4a〜P4dに生じた誘起電圧信号が加算された信号として出力される。
各基板2a〜2dは、それぞれ4層のコイルパターンを多層配置しているが、5層以上のコイルパターンを形成する多層基板であってもよい。層数が多くなればなるほど、検出感度を高くすることができる。
(各基板の接続構成)
図5は、各基板2a〜2dの接続構成を示す説明図である。図5に示した基板2a〜2dは、すべて図4に示した基板2aと同じ構成であり、4層のコイルパターンを多層配置している。コイルパターンP1は、4層のコイルパターンP4a〜P4dが接続されたコイルパターンを意味する。コイルパターンP2〜P4は、コイルパターンP1と同じ構成である。端子T41〜T45、T51〜T55、T61〜T65は、それぞれ端子T31〜T35と同じ構成である。
電流センサ2の入出力端子である端子T11は、まず基板2aの端子TA1に接続線31aを介して接続される。端子TA1は、コイルパターンP1を経て端子TA2に接続される。基板2aの端子TA2と基板2bの端子TB1とは接続線31bを介して接続される。端子TB1は、コイルパターンP2を経て端子TB2に接続される。基板2bの端子TB2と基板2cの端子TC1とは接続線31cを介して接続される。端子TC1は、コイルパターンP3を経て端子TC2に接続される。基板2cの端子TC2と基板2dの端子TD1とは接続線31dを介して接続される。上記した接続線31b,31c,31dは、各基板2a〜2dを直列接続する接続線である。
端子TD2は、戻り線32eを介して、ビアである端子T63に接続される。端子T63は、戻り線32dを介して端子T53に接続される。端子T53は、戻り線32cを介して端子T43に接続される。端子T43は、戻り線32bを介して端子T33に接続される。端子T33は、戻り線32aを介して、電流センサ2の他の入出力端子である端子T12に接続される。戻り線32e,32d,32c,32b,32aは、各コイルパターンP1〜P4を介さずに、各コイルパターンP1〜P4の中心を通って他の入出力端子側に接続する戻り線となっている。この接続線及び戻り線は、電流バー1を周回せず、しかもそれぞれが沿って配置されるため、接続線及び戻り線が形成するループの領域が小さく、このループを鎖交する磁束も少なく、外部磁場の影響を受けにくくしている。特に、戻り線は、各コイルパターンP1〜P4の中心を通っており、戻り線が発する磁界がさらに各コイルパターンP1〜P4に対して影響を及ぼしにくくなっている。
なお、接続線31aと戻り線32aのペアL1、接続線31bと戻り線32bのペアL2、接続線31cと戻り線32cのペアL3、接続線31dと戻り線32dのペアL4は、それぞれ互いに撚り合わせたツイスト状態のツイストペア線とすることが好ましい。これにより、接続線上及び戻り線上に対するノイズ混入を防止することができる。
(支持ケースの構成)
図6は、支持ケース10の詳細構成を示す側面図である。また、図7は、図6に示した支持ケース10のA−A線断面図である。図6及び図7に示すように、基板2a〜2dは、支持ケース10に支持され、電流バー1に対して固定配置される。なお、支持ケース10は、外部の固定支持部材100に固定される。
支持ケース10は、一対の側部枠体11,12、上部枠体13、及び下部枠体14を有する。一対の側部枠体11,12の中央には、電流バー1を通す穴10bが形成され、一対の側部枠体11,12の一角は切りかかれ、この穴10bへの開口10aが形成されている。一対の側部枠体11,12の内側には、基板2a〜2dが嵌め込まれる凹部11a,12aが形成され、基板2a〜2dが位置決めされて配置される。
上部枠体13及び下部枠体14は、基板2a〜2dが凹部11a,12aに嵌め込まれた状態で一対の側部枠体11,12を挟み込み、一対の側部枠体11,12をボルト締結することによって、基板2a〜2dの位置決めを確実にする。
ここで、図2に示すように、本実施の形態では、端子T11から基板2dまでの間の接続線31(31a〜31d)と基板2dから端子T12までの間の戻り線32(32a〜32e)とを有する。このため、端子T11,T12と基板2dとの間に、配線の無い隙間が生じ、この隙間から、方向A1に示すように電流バー1を各基板2a〜2dの中央に容易に挿入することが可能となり、組立が容易になる。このため、支持ケース10では、開口10aが形成されている。
(各基板の接続構成の変形例)
上記の基板2a〜2dの戻り線32a〜32eは、各コイルパターンP1〜P4の中心を通っているが、接続線31a〜31dは、端子TA1、TA2、TB1、TB2、TC1、TC2、TD1を通り、各コイルパターンP1〜P4の中心を通っていない。この変形例では、接続線も各コイルパターンの中心を通るようにしている。
図8は、電流センサ2の変形例の基板構成を説明する説明図である。また、図9は、図8に示した基板5a〜5dの接続構成を示す説明図である。図8に示すように、本変形例では、各基板2a〜2dに対応する各基板5a〜5dが、4層ではなく、2層の基板を積層配置している。例えば、基板5aは、コイルパターンP6aを形成した第1層基板6aとコイルパターンP6bを形成した第2層基板6bとが積層配置される。各コイルパターンP6a,P6bは、発生する誘起電圧の巻き方向WAが同一方向となるように接続される。コイルパターンP6a,P6b間は、ビアである端子T34を介して直列接続される。端子T31は、外部から基板5aへの接続線をコイルパターンP6aに入力する端子である。また、端子T32は、基板5aから外部に出力する接続線をコイルパターンP6bに接続する端子である。端子T33は、基板5a外部の戻り線を接続する端子である。
図9に示すように、電流センサ2の入出力端子である端子T11は、まず基板5aのコイルパターンP11(P6a,P6b)の中心側に設けられた端子T31に接続線61aを介して接続される。端子T31と端子T32との間にはコイルパターンP11が接続される。出力端子としての端子T32と、基板5bの入力端子としての端子T41とは接続線61bによって接続される。同様にして、基板5bの端子T41と端子T42との間にはコイルパターンP12が接続される。出力端子としての端子T42と、基板5cの入力端子としての端子T51とは接続線61cによって接続される。また、基板5cの端子T51と端子T52との間にはコイルパターンP13が接続される。出力端子としての端子T52と、基板5dの入力端子としての端子T61とは接続線61dによって接続される。端子T61と端子T62との間にはコイルパターンP14が接続される。これにより、各コイルパターンP11〜P14は接続線61a〜61dによって直列接続され、各コイルパターンP11〜P14が生成する誘起電圧が加算されることになる。
端子T62と端子T53との間、端子T53と端子T43との間、端子T43と端子T33との間、端子T33と端子T12との間は、それぞれ戻り線62d、62c、62b、62aが接続される。
これにより、各接続線61a〜61d、及び戻り線62a〜62dは、すべて各基板5a〜5dのコイルパターンP11〜P14の中心部分を通ることになる。そして、各接続線61a〜61dと、各接続線61a〜61dに対応する戻り線62a〜62dとの各ペアL11〜L14は、それぞれ隙間が生じないように沿って配線される。この結果、各接続線61a〜61dと戻り線62a〜62dとの間には磁界が通る隙間が小さくなり、外部磁場の影響を受けにくくなる。また、各接続線61a〜61dと戻り線62a〜62dとがすべてコイルパターンP11〜P14の中心部分を通るので、各接続線61a〜61dと戻り線62a〜62dとによるコイルパターンP11〜P14の検出感度への影響は、ほとんどなくなる。さらに、各ペアL11〜L14を、互いに撚り合わせたツイスト状態とすることによって、各接続線61a〜61d上及び戻り線62a〜62d上に対するノイズ混入を防止することができる。
(基板数)
なお、上述した実施の形態及び変形例では、一対の基板2a,2c、5a,5cと一対の基板2b,2d、5b,5dとをそれぞれ直交配置して、それぞれ4つの基板2a〜2d、5a〜5dを用いていたが、図10に示すように、さらに基板数を増やし、8つの基板7a〜7hを用いてもよい。この場合、4つの一対の基板7a,7e、7b,7f、7c,7g、7d,7hが形成される。なお、各一対の基板の間の角度は等角度で配置する必要はなく、少なくとも各一対の基板が電流バー1の軸Cに対して対称配置されていればよい。また、各基板7a〜7hは、コイルパターンを積層してもしなくてもよい。さらに、コイルパターンを積層する場合、その積層数は任意である。
上記の実施の形態及び変形例では、各基板2a〜2d、5a〜5d、7a〜7hがそれぞれ磁束φ1の方向に対して垂直に配置されていたが、図11に示した基板2a´〜2d´のように、磁束φ1の方向に対して斜めに配置した電流センサ2´としてもよい。ただし、各一対の基板2a´,2c´、2b´,2d´は、電流バー1の軸Cに対して対称に配置される。なお、この場合、実施の形態及び変形例に比して、コイルパターンを通過する磁束が減るため、検出感度は落ちるため、可能な限り磁束φ1に対してコイルパターンの配置は垂直方向であることが望ましい。
なお、上記の実施の形態及び変形例におけるコイルパターンは、矩形の渦巻き状であったが、これに限らず、渦巻きの形状は任意であり、例えば円形の渦巻き状であってもよい。ただし、矩形の渦巻き状のコイルパターンは、円形のコイルパターンに比して磁束を通過する領域を多くとることができるので好ましい。
本発明の実施の形態及び変形例では、磁性体を用いないため、磁性体の非線形性の影響を受けることなく、広い電流範囲で直線性にすぐれた精度の良い電流センサを実現できる。また、本実施の形態及び変形例は、同形状のコイルパターンが配置された一対の基板を電流バー1の軸Cに対して対称に配置し、電流バー1に流れる電流による磁束φ1により、各コイルパターンに発生する誘導電圧が加算されるように接続線で直列に接続されるために、外部磁場のように一様な方向に発生する外部磁場の影響を受けにくい。さらに、本実施の形態及び変形例では、コイルパターンを直列に接続する接続線に沿うように戻り線を配置しているので、電流バー1が配置されている基板の内側の領域を垂直に鎖交する磁束φ4の影響、すなわち、測定電流が流れる方向と同方向の外部磁場による影響を低減することができる。また、本実施の形態及び変形例では、基板にコイルパターンを形成し、一対の基板を電流バー1の軸Cに対して対称に配置するのみでよいため、電流センサの製造が容易であり、巻線の巻ムラの影響を受けにくい電流センサを得ることができる。
(電力量計)
図12は、実施の形態及び変形例で示した電流センサ2を用いた電力量計200の一例を示すブロック図である。この電力量計200は、電源SPと負荷LDとの間の三相電力量を計測するものであり、2電力計法により求めている。なお、図13は、三相電流IR,IS,IT及び三相電圧VR,VS,VT間のベクトル図を示している。
図12に示すように、電力量計200は、実施の形態及び変形例で示した電流センサ2に対応する電流センサ20a,20b、電圧センサ201a,201b、電力量算出部202、出力部203を有する。電流センサ20aは、R相の電流信号を検出する。電流センサ20bは、T相の電流信号を検出する。また、電圧センサ201aは、R相とS相との間の電圧信号を検出する。電圧センサ201bは、T相とS相との間の電圧信号を検出する。
電力量算出部202は、電流センサ20aの電流信号と電圧センサ201aの電圧信号とを乗算して瞬時電力信号を生成し、これをローパスフィルタで平滑した有効電力を求めるとともに、電流センサ20bの電流信号と電圧センサ201bの電圧信号とを乗算して瞬時電力信号を生成し、これをローパスフィルタで平滑した有効電力を求め、各有効電力を加算した有効電力を電力量として算出する。出力部203は、この算出された電力量を表示出力あるいは外部出力する。
なお、2電力計法で求める三相電力Pは、
P=VRS・IR+VTS・IT
=(VR−VS)・IR+(VT−VS)・IT
=VR・IR+VS・(−IR−IT)+VT・IT
=VR・IR+VS・IS+VT・IT
となり、各相の電力を合計した電力を求めたことと同じになる。
また、上記の実施の形態及び変形例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置及び構成要素の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
1 電流バー
2,2´,20a,20b 電流センサ
2a〜2d,5a〜5d,7a〜7h,2a´〜2d´ 基板
4a,6a 第1層基板
4b,6b 第2層基板
4c 第3層基板
4d 第4層基板
4s 表面層基板
10 支持ケース
10a 開口
10b 穴
11,12 側部枠体
11a,12a 凹部
13 上部枠体
14 下部枠体
31,31a〜31d,61a〜61d 接続線
32,32a〜32e,62a〜62d 戻り線
100 固定支持部材
200 電力量計
201a,201b 電圧センサ
202 電力量算出部
203 出力部
A1 方向
C 軸
IR,IS,IT 三相電流
L1〜L4,L11〜L14 ペア
LD 負荷
P1〜P4,P11〜P14,P4a〜P4d,P6a,P6b コイルパターン
SP 電源
T11,T12,T31〜T35,T41〜T45,T51〜T55,T61〜T63,TA1,TA2,TB1,TB2,TC1,TC2,TD1,TD2 端子
VR,VS,VT 三相電圧
WA 巻き方向
θ1 角度
φ1〜φ4 磁束

Claims (9)

  1. 電流を流す電流バーの周囲に形成される磁界を測定して前記電流バーに流れる電流信号を検出する電流センサであって、
    同一のコイルパターンが形成された一対の基板を前記電流バーの軸に対して対称に配置したことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記コイルパターンに発生する誘起電圧を加算するように前記コイルパターンを直列接続する接続線を有することを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記基板は、複数のコイルパターンを積層配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 前記一対の基板を複数配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電流センサ。
  5. 前記コイルパターンが形成されたコイルパターン面は、前記電流バーが生成する磁束に対して垂直であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電流センサ。
  6. 前記コイルパターンを順次直列接続する接続線の終端部側からの戻り線は、前記接続線に沿わせて前記接続線の始端部側まで配置されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の電流センサ。
  7. 前記接続線または/及び前記戻り線は、前記コイルパターンの中心を通るように配置されることを特徴とする請求項6に記載の電流センサ。
  8. 前記接続線及び前記戻り線は、互いに撚り合わせたツイスト状態であることを特徴とする請求項6または7に記載の電流センサ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載した電流センサが検出した電流信号と電圧センサが検出した電圧信号とをもとに前記電流バーを流れる電力量を算出することを特徴とする電力量計。
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