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JP2019092481A - ヘテロタンパク質ケージ - Google Patents

ヘテロタンパク質ケージ Download PDF

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JP2019092481A
JP2019092481A JP2017227140A JP2017227140A JP2019092481A JP 2019092481 A JP2019092481 A JP 2019092481A JP 2017227140 A JP2017227140 A JP 2017227140A JP 2017227140 A JP2017227140 A JP 2017227140A JP 2019092481 A JP2019092481 A JP 2019092481A
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JP2017227140A
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周司 金丸
Shuji Kanamaru
周司 金丸
隆史 上野
Takashi Ueno
隆史 上野
博史 岩▲崎▼
Hiroshi Iwasaki
博史 岩▲崎▼
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Tokyo Institute of Technology NUC
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Abstract

【課題】タンパク質分子から形成された、籠(ケージ)状の3次元構造(タンパク質ケージ)に標的タンパク質を取り込ませる技術を提供する。
【解決手段】標的タンパク質を含むタンパク質ケージの製造方法であって、タンパク質ケージモノマーと、前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質と、を接触させて、タンパク質ケージを形成させる形成工程を含む、製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヘテロタンパク質籠(ケージ)に関する。より詳細には、本発明は、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(以下、「ヘテロタンパク質ケージ」という場合がある。)の製造方法、結晶の製造方法、結晶、標的タンパク質の立体構造解析方法、及び、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ製造用キットに関する。
タンパク質分子の表面には、様々な機能性官能基をもつアミノ酸側鎖が存在し、特異な化学的特性を有している。そして、複数のタンパク質分子が規則正しく配列することにより、籠(ケージ)状の3次元構造(タンパク質ケージ)を形成する場合がある。
例えば、多角体病ウイルスは、カイコ等の昆虫の細胞に感染するウイルスである。多角体病ウイルスは、感染後期に感染細胞内に多角体と呼ばれる封入体を全細胞タンパクの約半分に達するほど大量に作り、その中に多数のウイルス粒子を封入する。多角体タンパク質であるポリヘドリンタンパク質は、上述したタンパク質ケージを形成するタンパク質の例である。
近年、タンパク質ケージを、機能性分子を固定する固体材料として利用する研究が行われている。例えば、非特許文献1には、多角体タンパク質であるポリヘドリンタンパク質のN末端に存在するH1α−へリックスとの融合タンパク質をコードする遺伝子を、ポリヘドリンタンパク質をコードする遺伝子と共に細胞内で共発現させることにより、細胞質多角体病ウイルスの多角体の結晶に融合タンパク質が封入された多角体を調製できることが記載されている。
Ijiri H., et al., Structure-based targeting of bioactive proteins into cypovirus polyhedra and application to immobilized cytokines for mammalian cell culture., Biomaterials, 30 (26), 4297-4308, 2009
しかしながら、非特許文献1の方法により標的タンパク質をタンパク質ケージに封入するためには、宿主として昆虫細胞を用いる必要がある。また、昆虫細胞にウイルスを感染させた後、約1週間インキュベーションさせる必要があり、比較的長時間を必要とするため改良の余地がある。そこで、本発明は、タンパク質分子から形成された、籠(ケージ)状の3次元構造(タンパク質ケージ)に標的タンパク質を取り込ませる技術を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を含む。
[1]標的タンパク質を含むタンパク質ケージの製造方法であって、タンパク質ケージモノマーと、前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質とを接触させて、タンパク質ケージを形成させる形成工程を含み、前記融合タンパク質はタグを有しており、前記タグは前記タンパク質ケージの表面に露出する、製造方法。
[2]前記タンパク質ケージモノマーがフェリチンである、[1]に記載の製造方法。
[3]結晶の製造方法であって、[1]又は[2]に記載の製造方法により製造された、標的タンパク質を含むタンパク質ケージを結晶化させ、標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶を得る結晶化工程を含む、製造方法。
[4]前記結晶化工程を細胞外で行う、[3]に記載の製造方法。
[5]前記形成工程の後且つ前記結晶化工程の前に、前記タグを有する前記タンパク質ケージを精製する精製工程を更に含む、[3]又は[4]に記載の製造方法。
[6]実質的に、標的タンパク質を含むタンパク質ケージのみから形成された結晶。
[7][6]に記載の結晶の結晶構造解析を行う工程を含む、前記標的タンパク質の立体構造解析方法。
[8]タンパク質ケージモノマーの発現ベクターと、前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質の発現ベクター、又は、前記融合タンパク質の発現ベクター製造用ベクターと、を備え、前記融合タンパク質がタグを有している、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ製造用キット。
[9]前記タンパク質ケージモノマーがフェリチンである、[8]に記載のキット。
本発明によれば、タンパク質ケージに標的タンパク質を取り込ませる技術を提供することができる。
(a)は、実験例3におけるアフィニティークロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。(b)は、実験例3におけるSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)の結果を示す写真である。 (a)は、実験例3におけるlowGFP画分の陰イオン交換カラムによるクロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。(b)は、実験例3におけるhighGFP画分の陰イオン交換カラムによるクロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。(c)は、実験例3におけるlowGFP画分のゲル濾過カラムによるクロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。(d)は、実験例3におけるhighGFP画分のゲル濾過カラムによるクロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。 (a)〜(e)は、実験例3における各タンパク質ケージの代表的な電子顕微鏡写真である。(a)はhighGFP画分から精製した、GFPを含むタンパク質ケージの単量体画分の電子顕微鏡写真である。(b)はhighGFP画分から精製した会合体画分の電子顕微鏡写真である。(c)はlowGFP画分から精製した、GFPを含むタンパク質ケージの単量体画分の電子顕微鏡写真である。(d)はlowGFP画分から精製した会合体画分の電子顕微鏡写真である。(e)は野生型のフェリチン24量体籠の電子顕微鏡写真である。 (a)〜(d)は、実験例4における、ゲル濾過カラムによるクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。(a)はlowGFP画分を解析した結果を示すクロマトグラムである。(b)はlowGFP画分のSDS−PAGEの結果を示す写真である。(c)はhighGFP画分を解析した結果を示すクロマトグラムである。(d)はhighGFP画分のSDS−PAGEの結果を示す写真である。 (a)〜(d)は、実験例5で作製した各結晶を、可視光及び紫外線の存在下で光学顕微鏡観察した結果を示す写真である。(a)はlowGFP画分のタンパク質ケージの可視光下における顕微鏡写真である。(b)はlowGFP画分のタンパク質ケージの紫外線の存在下における顕微鏡写真である。(c)はhighGFP画分のタンパク質ケージの可視光下における顕微鏡写真である。(d)はhighGFP画分のタンパク質ケージの紫外線の存在下における顕微鏡写真である。 (a)は実験例6におけるタンパク質ケージの可視光下における顕微鏡写真である。(b)は実験例6におけるタンパク質ケージの紫外線の存在下における顕微鏡写真である。
[タンパク質ケージの製造方法]
1実施形態において、本発明は、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(ヘテロタンパク質ケージ)の製造方法であって、タンパク質ケージモノマーと、前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質とを接触させて、タンパク質ケージを形成させる形成工程を含み、前記融合タンパク質はタグを有しており、前記タグは前記タンパク質ケージの表面に露出する、製造方法を提供する。
実施例において後述するように、本実施形態の製造方法によれば、1〜2日で標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(ヘテロタンパク質ケージ)を製造することができる。
本明細書において、タンパク質ケージとは、タンパク質で形成された籠(ケージ)状構造体を意味する。タンパク質ケージとしては、例えば、ウイルスのカプシド、生体内鉄貯蔵を担っているフェリチン24量体、DNA−binding proteins from starved cells(DPS)、Pyruvate dehydrogenase multienzyme complex、Small heat−shock protein(HSP)等が挙げられる。
また、本明細書において、タンパク質ケージモノマーとは、タンパク質ケージを構成するモノマータンパク質を意味する。例えば、タンパク質ケージがフェリチン24量体であり、タンパク質ケージモノマーがフェリチンであってもよいが、これに限定されない。
フェリチンは、藻類、細菌、植物、ヒト、非ヒト動物を含むほぼ全ての生物が合成するタンパク質である。本実施形態の製造方法において、フェリチンとしては、これらフェリチンのいずれも用いることができる。
タンパク質ケージモノマーは、互いに接触することにより、自己組織化してタンパク質ケージを形成するものであることが好ましい。
本実施形態の製造方法において、標的タンパク質は、タンパク質ケージに取り込ませる対象である。ここで、標的タンパク質をタンパク質ケージに取り込ませるとは、標的タンパク質をタンパク質ケージの内部に完全に収容することであってもよいし、標的タンパク質をタンパク質ケージの内部に一部収容し、一部が露出した状態とすることであってもよい。
タンパク質ケージに標的タンパク質を取り込ませることにより、例えばタンパク質を安定化させることができる。あるいは、標的タンパク質として生理活性を有するタンパク質を使用した場合、標的タンパク質を含むタンパク質ケージを、薬物送達システムとして用いることができる。
標的タンパク質としては、タンパク質ケージモノマーと融合タンパク質を形成することができるものであれば特に形成されず、あらゆるタンパク質を利用することができる。また、融合タンパク質において、タンパク質ケージモノマーと標的タンパク質との間にはリンカー配列が配置されていてもよい。
また、実施例において後述するように、タンパク質ケージとして結晶化が容易なものを使用することにより、種々の標的タンパク質を取り込ませたタンパク質ケージを容易に結晶化させることができる。
本実施形態の製造方法によれば、昆虫細胞に限られない様々な宿主を用いてタンパク質ケージを製造することができる。宿主としては、大腸菌、酵母等の細菌、昆虫細胞、動物細胞、植物細胞等を用いることができる。
また、宿主を使用せず、無細胞翻訳系を用いてタンパク質ケージを製造することもできる。無細胞翻訳系としては、特に限定されず、例えば、ウサギ網状赤血球を用いた翻訳系、コムギ胚芽を用いた翻訳系、大腸菌を用いた再構成翻訳系等が挙げられる。
また、実施例において後述するように、融合タンパク質がタグを有していることから、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(ヘテロタンパク質ケージ)のみを分離精製することができる。
タグとしては、タグを有するタンパク質ケージの精製が可能なアフィニティータグが好ましく用いられる。具体的なタグとしては、例えば、ヒスチジンタグ(Hisタグ)、HAタグ、mycタグ、FLAGタグ、Glutathione S−transferase(GST)タグ、マルトース結合タンパク質タグ等が挙げられるがこれらに限定されない。
本実施形態の製造方法において、形成工程は、細胞内で実施してもよいし、細胞外で実施してもよい。
例えば、宿主細胞に、タンパク質ケージモノマーの発現ベクターと、タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質の発現ベクターとを、それぞれ導入し、細胞内で、タンパク質ケージモノマーと融合タンパク質とを発現させてもよい。この結果、タンパク質ケージモノマーと融合タンパク質とが、細胞内で、又は、細胞外に分泌された後に接触し、細胞内で、又は細胞外でタンパク質ケージが形成される。
同一細胞内でタンパク質ケージモノマーと融合タンパク質とを発現させる場合、タンパク質ケージモノマーの発現ベクターの複製起点(ori)、及び、融合タンパク質の発現ベクターの複製起点(ori)を適切に選択することにより、各発現ベクターの細胞内におけるコピー数比、ひいては各タンパク質の発現量比を調節することができる。これにより、タンパク質ケージに取り込まれる標的タンパク質の数を調整することが容易になる。
あるいは、タンパク質ケージモノマーと、タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質とを、別々の宿主細胞を用いて別々に調製した後、両者を接触させてタンパク質ケージを形成させてもよい。
この場合、タンパク質ケージモノマーがタンパク質ケージを形成している場合がある。また、融合タンパク質が会合体を形成している場合がある。このような場合、これらのタンパク質ケージ及び融合タンパク質の会合体を一度モノマーにまで解離させた後に適切な割合に調整して接触させ、タンパク質ケージを形成させることが好ましい。
[結晶の製造方法]
1実施形態において、本発明は、結晶の製造方法であって、上述した製造方法により製造された、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(ヘテロタンパク質ケージ)を結晶化させ、標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶を得る結晶化工程を含む、製造方法を提供する。
現在解明されているタンパク質の立体構造座標の約9割がX線結晶構造解析法により決定されたものである。しかしながら、タンパク質が結晶化する条件は個々のタンパク質によって異なっている。
このため、新たなタンパク質の結晶を得るためには、大量の精製タンパク質を調製すること、タンパク質を結晶化するために数百から数千の結晶化条件の検討を行うこと等が必要になる。これらの作業には多大な労力と長期間を要し、タンパク質のX線結晶構造解析を行う際のボトルネックとなっている。
これに対し、実施例において後述するように、本実施形態の製造方法によれば、様々な標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶を容易に製造することができる。また、製造した、標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶を用いてX線結晶構造解析を行うことにより、標的タンパク質の立体構造座標を決定することができる。
本実施形態の製造方法によれば、タンパク質ケージとして、結晶化しやすいもの、結晶化条件が確立されているもの等を用いることにより、含有する標的タンパク質が異なるタンパク質ケージを、同一の条件で、あるいは、わずかな結晶化条件の検討により、容易に結晶化させることができる。この結果、従来、多大な労力と長期間を要していたタンパク質の結晶を容易に製造することが可能となる。
本実施形態の製造方法では、従来の多角体ウイルスを用いた結晶の製造方法と異なり、結晶化工程を細胞外で行うことができる。この結果、例えば、タンパク質ケージを形成させる形成工程の後、且つ、標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶を得る結晶化工程の前に、タグを有するタンパク質ケージのみを精製する精製工程を行うことができる。更に、実施例において後述するように、タンパク質ケージ1個あたりの標的タンパク質の分子数が均一なタンパク質ケージを精製して結晶化させることもできる。
この結果、標的タンパク質を含むタンパク質ケージのみから形成された結晶、更には、標的タンパク質を特定の割合で含むタンパク質ケージのみから形成された結晶を製造することができる。このようにして、均一な結晶を得ることにより、標的タンパク質の立体構造座標を決定することが容易になる。
[結晶]
1実施形態において、本発明は、実質的に、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(ヘテロタンパク質ケージ)のみから形成された結晶を提供する。本実施形態の結晶は、上述した結晶の製造方法により製造することができる。
本実施形態の結晶は、実質的に、標的タンパク質を含むタンパク質ケージのみから形成されている。このため、例えばX線結晶構造解析等を実施するのに適している。ここで、標的タンパク質としては特に限定されず、上述したものと同様である。また、タンパク質ケージは、例えばフェリチン24量体であってもよいし、フェリチン24量体以外の、上述したものと同様のタンパク質ケージであってもよい。
本実施形態において、実質的にとは、結晶中に、標的タンパク質を含まないタンパク質ケージがごくわずかに混入することを許容する意味である。あるいは、結晶中に、標的タンパク質を含まないタンパク質ケージが、検出限界以下混入することを許容する意味である。本実施形態の結晶中に含まれる、標的タンパク質を含まないタンパク質ケージの割合は、5モル%以下であることが好ましく、1モル%以下であることがより好ましく、0.3モル%以下であることが更に好ましく、0モル%であること、すなわち、標的タンパク質を含まないタンパク質ケージを全く含まないことが特に好ましい。
[標的タンパク質の立体構造解析方法]
1実施形態において、本発明は、上述した結晶の結晶構造解析を行う工程を含む、前記標的タンパク質の立体構造解析方法を提供する。
本実施形態の方法により、様々な標的タンパク質について立体構造解析を容易に行うことができる。結晶構造解析の手法は特に限定されず、例えば、X線結晶構造解析、電子顕微鏡像再構成法、電子線結晶構造解析等により行うことができる。
[キット]
1実施形態において、本発明は、タンパク質ケージモノマーの発現ベクターと、前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質の発現ベクター、又は、前記融合タンパク質の発現ベクター製造用ベクターと、を備え、前記融合タンパク質がタグを有している、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ製造用キットを提供する。
本実施形態のキットにより、上述した、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ(ヘテロタンパク質ケージ)、及び、標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶(ヘテロタンパク質ケージの結晶)を容易に製造することができる。
本実施形態のキットにおいて、タンパク質ケージモノマーは、例えば、フェリチンであってもよい。また、タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質の発現ベクターとしては、例えば、フェリチン及び標的タンパク質の融合タンパク質の発現ベクター等が挙げられる。
ここで、標的タンパク質としては特に限定されず、上述したものと同様である。また、融合タンパク質の発現ベクター製造用ベクターとは、例えば、フェリチン及び標的タンパク質の融合タンパク質を製造するためのベクターであって、標的タンパク質をコードする遺伝子が連結されていない発現ベクター等が挙げられる。
より具体的には、例えば、プロモーターの下流に、Hisタグ、フェリチン遺伝子、マルチクローニングサイトをこの順に有しており、マルチクローニングサイトに標的タンパク質をコードする遺伝子断片を導入することにより、融合タンパク質の発現ベクターを作製することができるベクターが挙げられる。ここで、マルチクローニングサイトとは、1つ以上のユニークな制限酵素認識配列を有し、ベクターへの遺伝子断片の導入を容易にする領域を意味する。
融合タンパク質において、フェリチン遺伝子と標的タンパク質との間にはリンカー配列が配置されていてもよい。また、タンパク質ケージモノマーはフェリチンに限られず、上述したものと同様のタンパク質ケージモノマーを適宜使用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
(His6−フェリチン−GFP発現ベクターの作成)
タンパク質ケージモノマーとして、フェリチンを使用した。フェリチンとしては、ウマ脾臓由来フェリチンL鎖を使用した。フェリチンは24量体の籠(フェリチン24量体籠)からなるタンパク質ケージを形成することが知られている。また、標的タンパク質として、Super folder緑色蛍光タンパク質(GFP)を使用した。
まず、フェリチン遺伝子が導入されたpETDuet1発現ベクターを鋳型に用いて、PCR法によりフェリチン遺伝子断片を増幅した。また、GFP遺伝子が導入されたpET22b発現ベクターを鋳型に用いて、PCR法によりGFP遺伝子断片を増幅した。
続いて、pACYCDuet1発現ベクターにフェリチン遺伝子及びGFP遺伝子を導入し、フェリチン−GFP融合タンパク質の発現ベクターである、His6−フェリチン−GFP発現ベクターを作製した。フェリチン−GFP融合タンパク質のN末端には6×Hisタグを導入した。
フェリチン遺伝子が導入されたpETDuet1発現ベクターの複製起点(ori)は、ベクターが1細胞あたり数10コピー維持されることが知られているpBR322oriであった。また、His6−フェリチン−GFP発現ベクターの複製起点(ori)は、ベクターが1細胞あたり数コピー維持されることが知られているp15oriであった。また、フェリチン遺伝子が導入されたpETDuet1発現ベクターにはアンピシリン耐性遺伝子が組み込まれており、His6−フェリチン−GFP発現ベクターにはクロラムフェニコール耐性遺伝子が組み込まれていた。
[実験例2]
(フェリチン及びHis6−フェリチン−GFP融合タンパク質の共発現)
フェリチン遺伝子が導入されたpETDuet1発現ベクター、及び、実験例1で作製したHis6−フェリチン−GFP発現ベクターを用いて大腸菌株BL21(DE3)を形質転換し、アンピシリン及びクロラムフェニコールを含むLB寒天培地に塗布しコロニーを形成させた。
続いて、形成されたコロニーを、アンピシリン及びクロラムフェニコールを含むLB液体培地に接種し、37℃で600nmの吸光度が0.6程度となるまで培養した。
続いて、30℃に温度を下げた後、IPTGを添加してタンパク質の発現を誘導し、引き続き30℃で6時間培養した。続いて、培養液を遠心分離して大腸菌体を沈殿させた。得られた菌体は−80℃で保存した。
[実験例3]
(GFPを含むタンパク質ケージの精製)
実験例2で凍結した菌体を0.3M NaClを含む50mM Tris緩衝液pH7.5に懸濁し、超音波破砕機を用いて菌体を溶菌させた。
《Ni−アフィニティカラムによる精製》
続いて、溶菌液を遠心分離して可溶性画分と不溶性画分に分離し、可溶性画分を20mM Tris緩衝液pH8.0で平衡化したNi−アフィニティHisTrapFF Crudeカラム(5mL、GEヘルスケアバイオサイエンス社)に添加した。続いて、20mMイミダゾールを含む20mM Tris緩衝液pH8.0で未吸着タンパク質を溶出した。
カラムに吸着したタンパク質は、まず、45mMイミダゾールを含む20mM Tris緩衝液pH8.0で溶出した。これにより、弱く結合したタンパク質を溶出した。
続いて、45〜500mMイミダゾールの直線グラジエントにより、強く結合したタンパク質を溶出した。
続いて、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、各溶出画分に含まれるタンパク質を確認した。
図1(a)は、Ni−アフィニティHisTrapFF Crudeカラムによるクロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムであり、図1(b)は、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)の結果を示す写真である。図1(b)中、上の矢印は融合タンパク質を示し、下の矢印はフェリチンを示す。
その結果、弱く結合したタンパク質はフェリチンに対しHis6−フェリチン−GFP融合タンパク質の含量が少ない画分(lowGFP画分)であり、強く結合したタンパク質はフェリチンに対しHis6−フェリチン−GFP融合タンパク質の含量が多い画分(highGFP画分)であることが確認された。そこで、以降の操作では、lowGFP画分及びhighGFP画分を別々に精製した。
《陰イオン交換カラムによる精製》
続いて、Ni−アフィニティカラム溶出試料を、20mM Tris緩衝液pH8.0で平衡化した陰イオン交換HiTrapQHPカラム(5mL、GEヘルスケアバイオサイエンス社)に添加した。続いて、20mM Tris緩衝液pH8.0で未吸着タンパク質を溶出した。続いて、吸着したタンパク質を、0〜1M NaClの直線グラジエントにより溶出した。
図2(a)及び(b)は、それぞれ、陰イオン交換HiTrapQHPカラムによるクロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。図2(a)はlowGFP画分を精製した結果であり、図2(b)はhighGFP画分を精製した結果である。図2(a)及び(b)中、上の矢印は融合タンパク質を示し、下の矢印はフェリチンを示す。
続いて、フェリチンとHis6−フェリチン−GFP融合タンパク質をともに含む画分を、AmiconUltra遠心濃縮デバイスを用いて濃縮した。
《ゲル濾過カラムによる精製》
続いて、上記の濃縮した試料を、0.2M NaClを含む20mM Tris緩衝液pH8.0で平衡化したゲル濾過Superdex200GLカラム(24mL、GEヘルスケアバイオサイエンス社)に添加し、0.2M NaClを含む20mM Tris緩衝液pH8.0を移動相として分離した。
図2(c)及び(d)は、それぞれ、ゲル濾過Superdex200GLカラムによるクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。図2(c)はlowGFP画分を精製した結果であり、図2(d)はhighGFP画分を精製した結果である。図2(c)及び(d)中、上の矢印は融合タンパク質を示し、下の矢印はフェリチンを示す。
また、溶出した各試料の電子顕微鏡観察も行った。図3(a)〜(e)は、代表的な電子顕微鏡写真である。倍率は5万倍である。図3(a)はhighGFP画分から精製した、GFPを含むタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)の単量体画分の電子顕微鏡写真であり、図3(b)はhighGFP画分から精製した会合体画分の電子顕微鏡写真である。また、図3(c)はlowGFP画分から精製した、GFPを含むタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)の単量体画分の電子顕微鏡写真であり、図3(d)はlowGFP画分から精製した会合体画分の電子顕微鏡写真である。また、図3(e)は野生型のフェリチン24量体籠の電子顕微鏡写真である。
その結果、クロマトグラムのピーク形状と電子顕微鏡観察の結果から、GFPを含むタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)が複数会合した分子種(会合体)が混在していることが明らかとなった。また、会合体には、オリゴマー及び凝集体が存在すると考えられた。そこで、分離したピーク画分を再度濃縮し、0.2M NaClを含む20mM Tris緩衝液pH8.0で平衡化したゲル濾過Superdex200Increaseカラム(24mL、GEヘルスケアバイオサイエンス社)に添加し会合体を除去した。
[実験例4]
(精製したタンパク質ケージの解析)
実験例3で精製した各タンパク質ケージを、超遠心速度法及びゲル濾過により解析した。
《超遠心速度法による解析》
続いて、精製したlowGFP画分及びhighGFP画分のGFPを含むタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)、及び野生型のタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)をそれぞれ超遠心速度法により解析し、分子量、沈降係数、分子の形状(f/f)を測定した。下記表1に、超遠心速度法による解析結果を示す。なお、アミノ酸配列から推定したフェリチンの分子量は479kDaであり、GFPの分子量は29kDaであった。
その結果、各タンパク質ケージは分子量、沈降係数が異なっているにもかかわらず、f/fがほぼ同じであることが明らかとなった。この結果から、GFPはフェリチン24量体籠に内包されており、タンパク質ケージの外側の形状はいずれのタンパク質ケージにおいても同様であると考えられた。
《ゲル濾過による解析》
実験例3で精製したlowGFP画分のGFPを含むタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)の単量体、及び、highGFP画分のGFPを含むタンパク質ケージ(フェリチン24量体籠)の単量体を、それぞれ、0.2M NaClを含む20mM Tris緩衝液pH8.0で平衡化したゲル濾過Superdex200GLカラム(24mL、GEヘルスケアバイオサイエンス社)に添加し、0.2M NaClを含む20mM Tris緩衝液pH8.0を移動相として分離し、波長280nmにおける吸光度、及び波長488nmにおける吸光度を解析した。なお、波長280nmにおける吸光はタンパク質全般(主にトリプトファン残基)による吸収を検出するものであり、波長488nmにおける吸光はGFPによる吸収を検出するものである。
図4(a)〜(d)は、それぞれ、ゲル濾過Superdex200GLカラムによるクロマトグラム及びSDS−PAGEの結果を示す写真である。図4(a)はlowGFP画分を解析した結果を示すクロマトグラムであり、図4(b)はSDS−PAGEの結果を示す写真である。また、図4(c)はhighGFP画分を解析した結果を示すクロマトグラムであり、図4(d)はSDS−PAGEの結果を示す写真である。図4(b)及び(d)中、上の矢印は融合タンパク質を示し、下の矢印はフェリチンを示す。
その結果、lowGFP画分のタンパク質ケージは、波長280nmの吸光と波長488nmの吸光の比が約6:1であった。一方、highGFP画分のタンパク質ケージは、波長280nmの吸光と波長488nmの吸光の比が約3:1であった。
この結果から、highGFP画分のタンパク質ケージは、lowGFP画分のタンパク質ケージと比較して、約2倍のGFPを含むことが明らかとなった。lowGFP画分のタンパク質ケージ1個は1分子のGFPを含み、highGFP画分のタンパク質ケージ1個は2分子のGFPを含むと考えられた。
[実験例5]
(GFPを含むタンパク質ケージの結晶化)
実験例3で精製した、GFPを含むタンパク質ケージの結晶化を行った。まず、AmiconUltra遠心濃縮デバイスを用いて、lowGFP画分のタンパク質ケージを約20mg/mLまで濃縮した。また、highGFP画分のタンパク質ケージを約16mg/mLまで濃縮した。
続いて、フェリチンの既知の結晶化条件により各タンパク質ケージを結晶化させた。具体的には、12.5〜20mMの塩化カドミウムを含む0.5〜1.0Mの硫酸アンモニウム溶液0.5mlを母液に用いて、タンパク質ケージ試料1μLと母液1μLを混合し、ハンギングドロップ法により結晶化させた。
図5(a)〜(d)は、結晶化を開始してから3日後の各結晶を、それぞれ、可視光及び紫外線(波長430nm以下)の存在下で光学顕微鏡観察した結果を示す写真である。倍率は70倍である。
図5(a)はlowGFP画分のタンパク質ケージの可視光下における顕微鏡写真であり、図5(b)は、lowGFP画分のタンパク質ケージの紫外線の存在下における顕微鏡写真である。また、図5(c)はhighGFP画分のタンパク質ケージの可視光下における顕微鏡写真であり、図5(d)は、highGFP画分のタンパク質ケージの紫外線の存在下における顕微鏡写真である。
その結果、図5(a)に示すように、lowGFP画分のタンパク質ケージを結晶化させることができた。また、図5(b)に示すように、lowGFP画分のタンパク質ケージの結晶は紫外線の存在下で蛍光を発することから、GFPを含んでいることが確認された。
一方、図5(c)に示すように、highGFP画分のタンパク質ケージは、アモルファス状態又は相分離により、上記の条件下では結晶化させることができなかった。また、図5(d)に示すように、highGFP画分のタンパク質ケージは紫外線の存在下で蛍光を発することから、GFPを含んでいることが確認された。
[実験例6]
(GFP以外のタンパク質を含むタンパク質ケージの結晶化)
GFP以外のタンパク質を含むタンパク質ケージの結晶化を行った。標的タンパク質として、黄色蛍光タンパク質(YFP)を使用した。タンパク質ケージモノマーとして、フェリチンを使用した。フェリチンとしては、ウマ脾臓由来フェリチンL鎖を使用した。GFPの代わりにYFPを使用した点以外は、実験例1〜3と同様にして、YFPを含むタンパク質ケージを精製した。
続いて、実験例5と同様にしてYFPを含むタンパク質ケージの結晶化を行った。図6(a)及び(b)は、結晶化を開始してから3日後の結晶を、可視光及び励起波長(波長510nm)の光の存在下で光学顕微鏡観察した結果を示す写真である。倍率は25倍である。
図6(a)はタンパク質ケージの可視光下における顕微鏡写真であり、図6(b)は、タンパク質ケージの励起波長の光の存在下における顕微鏡写真である。
その結果、図6(a)に示すように、YFPを含むタンパク質ケージを結晶化させることができた。また、図6(b)に示すように、タンパク質ケージの結晶は励起波長の光の存在下で蛍光を発することから、YFPを含んでいることが確認された。
この結果は、GFP以外のタンパク質を標的タンパク質とした場合においても、タンパク質ケージ、及びタンパク質ケージの結晶を作製することができることを示す。
本発明によれば、タンパク質ケージに標的タンパク質を取り込ませる技術を提供することができる。

Claims (9)

  1. 標的タンパク質を含むタンパク質ケージの製造方法であって、
    タンパク質ケージモノマーと、前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質とを接触させて、タンパク質ケージを形成させる形成工程を含み、
    前記融合タンパク質はタグを有しており、前記タグは前記タンパク質ケージの表面に露出する、製造方法。
  2. 前記タンパク質ケージモノマーがフェリチンである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 結晶の製造方法であって、
    請求項1又は2に記載の製造方法により製造された、標的タンパク質を含むタンパク質ケージを結晶化させ、標的タンパク質を含むタンパク質ケージの結晶を得る結晶化工程を含む、製造方法。
  4. 前記結晶化工程を細胞外で行う、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記形成工程の後且つ前記結晶化工程の前に、前記タグを有する前記タンパク質ケージを精製する精製工程を更に含む、請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 実質的に、標的タンパク質を含むタンパク質ケージのみから形成された結晶。
  7. 請求項6に記載の結晶の結晶構造解析を行う工程を含む、前記標的タンパク質の立体構造解析方法。
  8. タンパク質ケージモノマーの発現ベクターと、
    前記タンパク質ケージモノマー及び標的タンパク質の融合タンパク質の発現ベクター、又は、前記融合タンパク質の発現ベクター製造用ベクターと、を備え、
    前記融合タンパク質がタグを有している、標的タンパク質を含むタンパク質ケージ製造用キット。
  9. 前記タンパク質ケージモノマーがフェリチンである、請求項8に記載のキット。
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Citations (2)

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Title
蚕糸・昆虫バイオテック, vol. 76, no. 3, JPN6021025732, 2007, pages 181 - 188, ISSN: 0004672170 *

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