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JP2019090645A - 対水速度推定装置、対水速度表示装置、潮流測定装置、自動航行装置及び対水速度推定方法 - Google Patents

対水速度推定装置、対水速度表示装置、潮流測定装置、自動航行装置及び対水速度推定方法 Download PDF

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JP2019090645A
JP2019090645A JP2017218202A JP2017218202A JP2019090645A JP 2019090645 A JP2019090645 A JP 2019090645A JP 2017218202 A JP2017218202 A JP 2017218202A JP 2017218202 A JP2017218202 A JP 2017218202A JP 2019090645 A JP2019090645 A JP 2019090645A
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成一 魚下
Seiichi Uoshita
成一 魚下
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Furuno Electric Co Ltd
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Furuno Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】移動体の過渡状態における対水速度を正確に推定できる対水速度推定装置を提供する。【解決手段】対水速度推定装置8は、対水速度推定部80と、運動特性フィルタ81と、を備える。前記対水速度推定部80は、少なくとも1つのパラメータに基づいて、水上の移動体の対水速度を推定して推定対水速度として出力する。前記運動特性フィルタ81は、前記対水速度推定部80から入力される前記推定対水速度を、前記移動体の運動特性に基づく計算により補正し、補正後の速度を補正推定対水速度として出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、主として、水上の移動体の水に対する速度である対水速度を推定する装置に関する。
従来から、超音波を用いて対水速度を得る構成が知られている。例えば、特許文献1が開示する潮流測定装置は、船舶から水中に超音波を送信し、その反射波のドップラ効果を利用して対水船速を取得する構成となっている。この潮流測定装置は、得られた対水船速と、GPS等を利用した航法装置が出力する絶対船速と、の差から潮流を演算する。
特許文献2は、音響式の対水速度計は、自船に装備するために船底に穴をあける等の大がかりな取付け作業が必要となってしまうという課題を指摘する。この課題を解決するために特許文献2が提案する対水速度推定装置は、船舶の対水速度ベクトルに影響を与えるプロペラの回転数、風向及び風速等に関する情報の組合せにより特定される条件に対応する値を、船舶の対水速度ベクトルと推定して出力する推定器を備える構成となっている。
特許文献2の推定器はニューラルネットワークを用いて構成され、その出力と、GNSSを用いて算出された対地速度と、の誤差が少なくなるように、ニューラルネットワークの結合係数が随時に更新される。対地速度は、水の浅い部分の流れである表層流の影響を受けるが、表層流の大きさ及び向きは様々であるから、対水速度が同じ場合の対地速度にはあらゆる大きさ及び向きの表層流速度の成分が含まれる。従って、対地速度を教師信号として結合係数の更新を繰り返すと、学習が十分進んだ段階においては、表層流の影響が小さくなって、推定器の出力が対水速度に収束していく。
特開2009−092578号公報 国際公開第2015/129337号公報
実際に船舶を航行させる場合、加減速を行う過渡状態より一定の船速で航行する定常状態のほうが多いため、上記特許文献2の対水速度推定装置を運用する場合は、推定器が定常状態で学習する場合が支配的になる。従って、学習が進むと、推定器は、定常状態での対水速度(即ち、終端対水速度)に近い値を推定値として出力するようになる。一方、船舶には慣性が働くので、加減速のためにプロペラの回転数を変化させた場合、実際の対水速度の変化は、通常、プロペラの回転数の変化に対して遅れる。従って、特許文献2の対水速度推定装置は、加減速を行う過渡状態において対水速度の推定誤差が大きくなる点で改善の余地があった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、移動体の過渡状態における対水速度を正確に推定できる対水速度推定装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の対水速度推定装置が提供される。即ち、この対水速度推定装置は、対水速度推定部と、運動特性フィルタと、を備える。前記対水速度推定部は、少なくとも1つのパラメータに基づいて、水上の移動体の対水速度を推定して推定対水速度として出力する。前記運動特性フィルタは、前記対水速度推定部から入力される前記推定対水速度を、前記移動体の運動特性に基づく計算により補正し、補正後の速度を補正推定対水速度として出力する。
これにより、移動体が加減速を行う過渡状態において、対水速度推定部が終端速度又はそれに近い値を推定対水速度として出力する場合でも、運動特性フィルタの補正により、過渡状態での移動体の運動特性の影響を適切に反映させることができる。従って、特に過渡状態において、対水速度を正確に推定することができる。
前記の対水速度推定装置においては、前記補正のための計算を、移動体の質量と、水の抵抗の大きさを定める比例係数と、を含む式により行うことが好ましい。
これにより、質量及び水の抵抗を適切に考慮して、対水速度を推定することができる。
前記の対水速度推定装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記運動特性フィルタは、運動方程式から導かれた式に基づいて計算することにより、前記推定対水速度を補正する。前記運動方程式は、対水速度の2乗又は3乗に比例する大きさの力の項を水の抵抗力の項として含む。
これにより、水の抵抗を適切に考慮して対水速度を推定することができる。
前記の対水速度推定装置においては、前記補正のための計算のパラメータを設定可能なパラメータ設定部を備えることが好ましい。
これにより、例えば船舶に対する貨物の積み下ろしによって移動体の質量が変化した場合でも、その変化に応じてパラメータを変更することができるので、対水速度を正確に推定することができる。
前記の対水速度推定装置においては、前記対水速度推定部が対水速度を推定するためのパラメータに、前記移動体が備える駆動部材の回転速度が含まれることが好ましい。
これにより、対水速度を適切に推定することができる。
前記の対水速度推定装置においては、前記運動特性フィルタが前記推定対水速度を補正した補正量の大きさに基づいて、前記移動体が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する加減速判定部を備えることが好ましい。
これにより、移動体が加速状態又は減速状態であるか否かを簡単な構成で取得して、様々に活用することができる。
前記の対水速度推定装置においては、前記移動体の対地速度及び前記運動特性フィルタから出力された前記補正推定対水速度のうち少なくとも何れかに基づいて、前記移動体が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する加減速判定部を備えることが好ましい。
これにより、移動体が加速状態又は減速状態であるか否かを簡単な構成で取得して、様々に活用することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の対水速度表示装置が提供される。即ち、この対水速度表示装置は、対水速度推定装置と、表示部と、を備える。前記表示部は、前記補正推定対水速度を表示する。
これにより、正確な対水速度の情報を提供することができる。
本発明の第3の観点によれば、以下の構成の潮流測定装置が提供される。即ち、この潮流測定装置は、前記の対水速度推定装置と、対地速度計算部と、潮流測定部と、潮流測定制御部と、を備える。前記対地速度計算部は、前記移動体の対地速度を計算する。前記潮流測定部は、潮流を測定する。前記潮流測定制御部は、前記加減速判定部により前記移動体が加速状態又は減速状態であると判定した場合に、前記潮流測定部による潮流の測定を停止させる。
即ち、移動体が加速状態又は減速状態である場合は、潮流の測定結果に誤差が発生し易い。従って、移動体が加速又は減速するときは潮流の測定を停止することで、潮流の測定精度の低下を防止することができる。
前記の潮流測定装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この潮流測定装置は、駆動部材加減速判定部を備える。前記駆動部材加減速判定部は、前記移動体が推進のために備える駆動部材の回転速度の変化に基づいて、前記駆動部材の回転が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する。前記潮流測定制御部は、前記駆動部材の回転が加速状態又は減速状態であると前記駆動部材加減速判定部が判定した場合に、前記潮流測定部による潮流の測定を停止させる。
これにより、潮流の測定を停止すべきか否かを、駆動部材の回転速度の変化に基づいて簡便に判定することができる。
前記の潮流測定装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この潮流測定装置は、方位検出部と、回頭状態判定部と、を備える。前記方位検出部は、前記移動体が向く方位を検出する。前記回頭状態判定部は、前記方位検出部が検出した前記方位の変化に基づいて、当該移動体が回頭状態であるか否かを判定する。前記潮流測定制御部は、前記移動体が回頭状態であると前記回頭状態判定部が判定した場合に、前記潮流測定部による潮流の測定を停止させる。
これにより、潮流の測定を停止すべきか否かを、移動体が向く方位の変化に基づいて適切に判定することができる。
本発明の第4の観点によれば、以下の構成の自動航行装置が提供される。即ち、この自動航行装置は、前記対水速度推定装置と、推進制御部と、を備える。前記推進制御部は、前記補正推定対水速度に基づいて、前記移動体が備える駆動部材の駆動を制御する。
これにより、移動体の自動航行を正確に行うことができる。
本発明の第5の観点によれば、以下の対水速度推定方法が提供される。即ち、少なくとも1つのパラメータに基づいて、水上の移動体の対水速度を推定する。推定された対水速度を、前記移動体の運動特性に基づく計算により補正する。
これにより、移動体が加減速を行う過渡状態において、対水速度推定部が終端速度又はそれに近い値を推定対水速度として出力する場合でも、過渡状態での移動体の運動特性の影響を適切に反映させた補正を行うことができる。従って、特に過渡状態において、対水速度を正確に推定することができる。
本発明の一実施形態に係る自動航行装置の構成を示すブロック図。 潮流測定装置の構成を示すブロック図。 運動特性フィルタを用いた実験の結果を示すグラフ。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自動航行装置100の構成を示すブロック図である。
図1に示す自動航行装置100は、図略の船舶(水上の移動体)に搭載され、当該船舶を自動で航行させる制御を行うことができる。自動航行装置100は、GNSS測位部1と、プロペラ回転数検出部2と、風向風速検出部3と、方位検出部12と、推進制御部5と、潮流測定装置6と、対地速度計算部7と、対水速度推定装置8と、潮流測定部9と、を備える。
船舶には表示部4が備えられており、この表示部4は、自動航行装置100が備える後述のコンピュータと電気的に接続されている。対水速度推定装置8及び表示部4により、対水速度表示装置15が構成されている。この対水速度表示装置15は、船舶の対水速度を取得して表示部4に表示することができる。
対地速度計算部7と、対水速度推定装置8と、潮流測定部9と、プロペラ加減速判定部(駆動部材加減速判定部)10と、回頭状態判定部13と、潮流測定制御部11と、により、潮流測定装置6が構成される。この潮流測定装置6は、潮流を測定し、測定結果を例えば表示部4に出力して表示させることができる。
GNSS測位部1は、例えばGNSS受信機から構成されている。GNSS測位部1は、図略の衛星から送信された測位信号を受信して、測位を行うことができる。GNSS(Global Navigation Satellite System)とは、衛星を用いた測位システムの総称である。GNSSとしては、例えば、米国のGPS、ロシアのGLONASS、欧州のGalileo、中国のBeiDou、日本のQZSS、インドのGagan等、それぞれの国や地域が構築している衛星測位システムを挙げることができる。
GNSS測位の方法は公知であるので、説明を省略する。GNSS測位の性質上、GNSS測位部1が出力する位置は、地球を基準とした絶対位置を示す。
プロペラ回転数検出部2は、例えば、パルス式、電磁式、光学式等の回転センサ(回転数を検出可能なセンサ)から構成されている。プロペラ回転数検出部2は、自船の推進力を発生させるプロペラ(駆動部材)20の単位時間当たりの回転数、言い換えれば回転速度を検出することができる。
風向風速検出部3は、例えば、回転可能な本体に垂直尾翼とプロペラとが取り付けられた風向風速計を備える。垂直尾翼が風を受けることにより、本体は、プロペラが風上を向くように回転する。従って、このときの本体の向きから風向を検出することができるとともに、プロペラの回転数から風速を検出することができる。
風向風速計は船舶に設置されるため、その出力する風向風速は自船に対する相対的なものである。この点、風向風速検出部3は図略の計算装置を備えており、この計算装置は、風向風速計から入力される風向風速に基づいて、地球を基準とする風向風速(真風向風速)を計算する。この変換は、地球を基準とする自船の船首方位の情報及び速度の情報を計算装置に入力することにより、公知の方法を用いて行うことができる。船首方位の情報は、適宜の方位センサ(例えば、ジャイロコンパス又はGNSSコンパス等)により取得することができる。自船の速度(地球を基準とする速度。以下、対地速度と呼ぶことがある。)の情報は、例えば、上記のGNSS測位で得られた位置の変化を計算することにより取得することができる。
方位検出部12は、自船に固定された複数のGNSSアンテナを備え、GNSSアンテナの相対的な位置関係に基づいて、自船が向く方位(船首方位)を検出する。なお、方位検出部12は、上記の構成に限定せず、例えば、磁気センサやジャイロコンパス等を用いることもできる。
表示部4は、例えば液晶ディスプレイから構成されており、操船に関する様々な情報を表示する。当該表示部4で表示される情報としては、例えば、対地速度、対水速度、潮流値等を挙げることができる。表示部4で表示される上記の情報は、所定時間毎に入力される情報データに応じて更新される。
推進制御部5は、操船者が指示した船速、及び、後述の対水速度推定装置8から出力された補正推定対水速度等に応じて、プロペラ20の回転(駆動)を制御する。当該推進制御部5は、例えば、予め記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。
潮流測定装置6は、GNSS測位部1、プロペラ回転数検出部2、及び風向風速検出部3から入力される情報に基づいて、所定時間毎に、自船位置における潮流を測定する。
対地速度計算部7は、GNSS測位部1が出力する自船の位置の変化に基づいて、自船の対地速度を計算する。対地速度計算部7は、計算した対地速度を、対水速度推定装置8及び潮流測定部9に出力する。
対水速度推定装置8は、プロペラ回転数検出部2から入力されたプロペラ回転数、及び、風向風速検出部3から入力された真風向風速に基づいて、自船の対水速度を推定する。また、対水速度推定装置8は、上記の推定を行う過程で、自船が加速又は減速しているか否かを判定することができる。
対水速度推定装置8は機械学習により対水速度を推定するように構成されており、この学習のために、対地速度計算部7から対水速度推定装置8に対地速度が入力される。
詳細は後述するが、対水速度推定装置8が機械学習により推定する対水速度は、常に、終端速度に近くなる。そこで、対水速度推定装置8は、船舶が加減速を行う過渡状態において推定誤差を小さくするように、当該推定対水速度を補正する。以下の説明では、補正前の対水速度を推定対水速度と呼び、補正後の対水速度を補正推定対水速度と呼ぶことがある。
対水速度推定装置8は、推定対水速度を潮流測定部9に出力するとともに、補正推定対水速度を表示部4に出力する。また、対水速度推定装置8は、自船の加減速の判定結果を、潮流測定制御部11に出力する。
潮流測定部9は、対地速度計算部7から入力される対地速度と、対水速度推定装置8から入力される推定対水速度と、に基づいて、潮流を計算により測定する。
潮流とは、船舶が浮かんでいる部分の水が地球に対して動く速度を意味する。潮流と、船舶の対水速度と、対地速度と、をそれぞれベクトルで表したとき、対地速度は潮流と対水速度の和で表される。従って、潮流は、対地速度から推定対水速度を減算することにより求めることができる。潮流測定部9が取得した潮流は、表示部4に出力される。ただし、潮流測定部9が取得する潮流は、船首方向を基準にしたものである。そこで、例えば北方向を基準とした潮流を表示部4に表示させる場合には、潮流測定部9は、方位検出部12から検出された船首方位に基づいて、得られた潮流を北方向の基準に変換する。
プロペラ加減速判定部10は、プロペラ回転数検出部2から検出されたプロペラ20の回転数の変化の大きさが所定の閾値以上であるか否かに基づいて、プロペラ20の回転速度が増加している加速状態、又は、減少している減速状態であるかを判定することができる。なお、上記の対水速度推定装置8(言い換えれば、後述の加減速判定部82)は船舶が実際に移動する加減速を判定しているのに対し、プロペラ加減速判定部10はプロペラ20の回転の加減速を判定している点で異なる。プロペラ20の回転速度の変化の大きさは、例えば、回転速度の微分、又は、現在の回転速度と所定時間前の回転速度との差の計算により、得ることができる。プロペラ加減速判定部10は、得られた判定結果を、潮流測定制御部11に出力する。
回頭状態判定部13は、方位検出部12から検出された船首方位の変化の大きさが所定の閾値以上であるか否かに基づいて、船舶が回頭状態であるか否かを判定することができる。なお、船首方位の変化の大きさは、例えば、船首方位角の微分、又は、現在船首方位角と所定時間前の船首方位角との差の計算により、得ることができる。回頭状態判定部13は、得られた判定結果を、潮流測定制御部11に出力する。
潮流測定制御部11は、対水速度推定装置8から入力される船の運動状態(具体的には、定速航行又は停止を行っている定常状態であるか、加減速等を行っている過渡状態であるか)に応じて、潮流測定部9における潮流の測定の実行/停止を切り換える。具体的には、当該潮流測定制御部11は、潮流の測定誤差が発生し易い船の加減速状態では、潮流測定部9による潮流の測定を停止させる。
また、潮流測定制御部11は、プロペラ加減速判定部10から入力されるプロペラ20の加減速に関する状態に応じて、潮流測定部9による潮流の測定の実行/停止を切り換える。即ち、プロペラ20が加減速状態であるときは、潮流測定制御部11は、潮流測定部9による潮流の測定を停止させる。
そして、潮流測定制御部11は、潮流の測定誤差が発生し易い船の回頭状態においても、潮流測定部9による潮流の測定を停止させる。即ち、潮流測定制御部11は、回頭状態判定部13から入力される回頭に関する状態に応じて、潮流測定部9による潮流の測定実行/停止を切り換える。
上記のように、潮流測定制御部11は、船の加減速又は回頭等を行っている過渡状態において、潮流測定部9による潮流の測定を停止させているので、潮流の測定精度の低下を防止することができる。
推進制御部5、対地速度計算部7、対水速度推定装置8、潮流測定部9、プロペラ加減速判定部10、及び潮流測定制御部11等は、自動航行装置100が備えるコンピュータにより実現されている。具体的に説明すると、このコンピュータはCPU、ROM、RAM等を備える公知の構成であり、上記のROMには、本発明の対水速度推定方法等を実現するためのプログラムが記憶されている。このハードウェアとソフトウェアとの協働により、自動航行装置100を、推進制御部5、対地速度計算部7、対水速度推定装置8、潮流測定部9、プロペラ加減速判定部10、及び潮流測定制御部11等として機能させることができる。
続いて、対水速度推定装置8について、図2を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る潮流測定装置6の構成を示すブロック図である。
対水速度推定装置8は、図2に示すように、対水速度推定部80と、運動特性フィルタ81と、加減速判定部82と、パラメータ設定部83と、を備える。
対水速度推定部80は、ニューラルネットワークを用いて構成される。対水速度推定部80は特許文献2に開示される推定器と同様の構成であるため詳細は説明しないが、入力層と、隠れ層と、出力層と、を有する一般的な構成である。それぞれの層には、脳細胞を模擬した複数のユニットが配置されている。
入力層を構成する入力ユニットは3つあり、プロペラの回転数と、真風向風速の船首方向の成分と、船首方向に垂直な方向の成分と、がそれぞれ入力される。出力層を構成する出力ユニットは2つあり、対水速度の船首方向の成分と、船首方向に垂直な方向の成分と、をそれぞれ出力する。入力層と出力層との間には隠れ層が配置され、この隠れ層は適宜の数の中間ユニットによって構成される。情報は、入力層、隠れ層、出力層の順に流れる。
各入力ユニットと各中間ユニットとは、情報が流れる経路によって結合され、各中間ユニットと各出力ユニットとは、情報が流れる経路によって結合される。それぞれの経路において、上流側のユニットの情報が下流側のユニットの情報に与える影響(重み)が設定されている。
対水速度推定部80には、対地速度計算部7から対地速度が入力される。対水速度推定部80は、別途取得した自船の船首方位の情報に基づき、入力された対地速度を、船首方向の成分と、船首方向に垂直な方向の成分と、に分解する。
入力層に各情報が入力されたことに伴って出力層が出力する対水速度は、対地速度計算部7から入力された教師信号としての対地速度と出力ユニット毎に(言い換えれば、成分毎に)比較され、誤差が求められる。対水速度推定部80は、この誤差が少なくなるように、公知のアルゴリズムである誤差逆伝播法によって上記の重みを更新する。以上の処理を継続的に行うことにより、学習を実現することができる。
特許文献2も述べているように、対水速度が同じ場合における対地速度には、あらゆる大きさ及び向きの潮流成分が含まれている。従って、対地信号を正解とする教師あり学習を継続することにより、対地速度に含まれる潮流成分の影響が徐々に小さくなり、対水速度推定部80の出力は対水速度に収束していく。従って、対水速度推定部80は、対地速度を教師信号としつつも、実質的に対水速度を学習しているということができる。
このように、対水速度の推定のために対水速度推定部80に入力されるパラメータに、自船が備えるプロペラ20の回転速度が含まれている。これにより、対水速度を適切に推定することができる。
運動特性フィルタ81は、対水速度推定部80から入力される推定対水速度に対して、船舶の運動特性に基づく計算を行うことで補正するように構成されている。運動特性フィルタ81は、補正された推定対水速度(上述の補正推定対水速度)を、加減速判定部82、表示部4及び推進制御部5に出力する。
一般的に、船舶を航行させるときは、加減速を行っている状態(過渡状態)よりも一定速度である状態(定常状態)の方が多い。従って、対水速度推定部80は、事実上、定常状態でのプロペラ回転数と対水速度との関係ばかりを学習するので、定常状態での対水速度、即ち、終端速度を推定対水速度として出力することになる。この意味では、対水速度推定部80は、対水終端速度推定部であるということもできる。一方、航行中の船舶において、例えば加減速のためにプロペラの回転数を変化させた場合、船舶の対水速度が実際に変化して終端速度に到達するタイミングは、プロペラの回転数を変化させたタイミングに対して遅延する。
この点、本実施形態では、対水速度推定部80が出力する対水速度に対して、運動特性フィルタ81が、運動方程式に基づいて、自船の運動特性の影響を適切に反映する補正を行う。これにより、対水速度推定装置8は、加減速時の慣性等を適切に反映させた形で対水速度を推定することができる。なお、運動特性フィルタ81が行う具体的な計算については後述する。
加減速判定部82は、対水速度推定部80で推定された推定対水速度と、運動特性フィルタ81により補正された補正推定対水速度と、に基づいて、船舶が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する。具体的に説明すると、加減速判定部82は、推定対水速度と、補正推定対水速度と、の差が所定の閾値以上となる場合は、自船が加速又は減速していると判定する。加減速判定部82は、得られた判定結果を潮流測定制御部11に出力する。
パラメータ設定部83は、運動特性フィルタ81に用いる運動方程式のパラメータを設定可能に構成されている。このパラメータは、例えば、後述の式に従って、水の抵抗の大きさを定める比例係数kを船体質量Mで除算した値(k/M)とすることができる。ただし、パラメータ設定部83が、比例係数k及び船体質量Mをそれぞれパラメータとして設定するように構成しても良い。
なお、船体運動力学において、水上の物体が運動するとき、あたかも物体の質量が実際より増加したかのような効果が生じることが知られている(付加質量効果)。上記の船体質量Mは、このように見掛け上付加された質量を含むもの(見掛質量)を意味する。
続いて、運動特性フィルタ81における補正について、詳細に説明する。
運動特性フィルタ81は、船速vで航行する船に対し、水の抵抗による力がvの2乗又は3乗に比例すると仮定することにより成り立つ運動方程式に基づいて、計算を行う。これにより、水の抵抗を適切に考慮して対水速度を推定することができる。
水の抵抗による力を船速vの2乗に比例させるか3乗に比例させるかは、船体の大きさを主に考慮して定めることができる。例えば、大型のタンカー等においては、船速vの3乗に比例させ、それ以外の場合には船速vの2乗に比例させることが考えられる。なお、上記の船体質量Mの大きさに基づいて、用いる運動方程式を上記の2種類から選択して用いることもできる。
水の抵抗による力が船速vの2乗に比例すると仮定する場合における船首方向での運動方程式は、下記式(1)で表される。なお、船舶がプロペラ20による推進力により船速vで前進航行している場合を考え、船舶の前方を正とする。
Figure 2019090645
ただし、
M:船体質量
F:船体に加える外力(プロペラ20による推進力及び風による推力又は抵抗力)
v:対水速度
t:時刻
k:比例係数
である。
上記の式(1)において、t→∞にすれば、定常状態となる。この定常状態における船舶の終端速度をvterとすると、上記の式(1)でdv/dt=0とおくことにより、下記式(2)で表される。
Figure 2019090645
ただし、v≧0である。また、上記の条件より、F≧0であることから、vter≧0である。
また、式(1)を変形すると、下記の式(3)になる。
Figure 2019090645
上記の式(2)及び式(3)から、下記の式(4)が得られる。
Figure 2019090645
現在の対水速度vの向き、及び、終端速度vterの向きは、様々に考えられる。v≧0かつvter<0,v<0かつvter≧0,v<0かつvter<0の場合を考慮すると、式(4)は下記の式(5)になる。
Figure 2019090645
この式(5)は、k/Mを船舶固有のパラメータとした微分方程式である。vterは、対水速度推定部80の推定により得られるので、k/Mが定められれば、この式(5)を用いて、加減速中の対水速度(補正推定対水速度)を計算することができる。
式(5)を数値計算的に解く方法は様々に考えられるが、例えば、陽的オイラー法を用いることができる。オイラー法では、下記の近似式(6)を用いる。
Figure 2019090645
ただし、Δtはサンプリングの時間間隔である。
上記の式(5)及び式(6)から、以下の式(7)が得られる。
Figure 2019090645
この式(7)は、時刻tにおける船速vtを、時刻t−Δtの船速vt-Δtと、終端速度vterと、により計算できることを示している。上記で説明した運動方程式は船首方向のものであるが、この式(7)は、船首方向だけでなく、船首方向に垂直な方向でも同様に成り立つ。
運動特性フィルタ81は、こうして導かれた式(7)の計算を行うIIRフィルタとして構成されている。運動特性フィルタ81は、対水速度推定部80から推定対水速度が入力される毎に、当該推定対水速度を式(7)の終端速度vterに代入して、船速vtの計算を行う。これにより、補正推定対水速度を得ることができる。
例えば式(7)の一番上の式で、定常状態のときは、vterとvt-Δtがほぼ一致するので、右辺の第2項(補正項)が殆どゼロになる。一方、加減速を行っている過渡状態のときは、vterとvt-Δtとの差が大きくなるので、右辺の第2項(補正項)が大きくなる。従って、運動特性フィルタ81は、船舶が加減速を行っている過渡状態である場合に必要な補正を行うことができる。
式(7)には、船体質量M及び水の抵抗の大きさを表す比例係数kが含まれている。従って、自船の質量及び水の抵抗を適切に考慮して、対水速度を推定することができる。
式(7)におけるk/Mの値は、パラメータ設定部83で設定されたパラメータから得ることができる。k/Mは、例えば、対象となる船舶の船体長及び船体幅等から適宜の換算式により求めて、パラメータ設定部83に設定しておくことができる。また、船舶の加減速時の実際の速度推移を船速計で測定し、この速度推移に基づいて、k/Mの値をいわゆるフィッティングにより求めることもできる。
パラメータ設定部83の設定値は、適宜のタイミングで変更可能に構成されている。従って、例えば貨物船における貨物の積み下ろしによって船舶の質量が変化する場合でも、その変化に対応してパラメータを変更することで、状況に応じた対水速度を正確に推定することができる。
前述の加減速判定部82は、対水速度推定部80が出力する推定対水速度と、運動特性フィルタ81が出力する補正推定対水速度と、の差に基づいて、船舶が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する。言い換えれば、加減速判定部82は、運動特性フィルタ81によって推定対水速度を補正した補正量の大きさに基づいて、上記の判定を行っている。これにより、船体が加速又は減速中であるか否かを簡単な構成で取得することができる。
続いて、上記の運動特性フィルタ81を用いて行った各種の実験について、図3を参照して説明する。図3は、運動特性フィルタ81を用いた実験の結果を示すグラフである。
図3(a)のグラフにおいては、運動特性フィルタ81に入力される推定対水速度(終端速度)として、0秒から150秒までは0ノットであるが、150秒から350秒までは約16ノットとなり、350秒以降は再び0ノットとなる模擬データを入力した場合の、運動特性フィルタ81の出力値の変化が示されている。上述の式(7)におけるk/Mの値は、約0.017とした。
図3(a)から、運動特性フィルタ81が出力する対水速度(補正推定対水速度)の変化が、加速時及び減速時の何れにおいても、入力と比較して遅延していることを確認できる。また、運動特性フィルタ81の出力値において、加速後に船速が終端速度に到達するまでの時間と比較して、減速後に船速が終端速度に到達するまでの時間が長くなっており、これは船舶の現実の運動特性を良く表している。
図3(b)のグラフには、潮流が殆どない海域で漁船を実際に航行させて実験を行ったときの、対水速度推定部80の出力値と、GNSS測位により求めた対地速度と、運動特性フィルタ81の出力値と、の変化がそれぞれ示されている。漁船は、0秒から190秒までは約21ノットで前進航行させた後、190秒を境に急減速させ、最終的にはほぼ停止させた。潮流が殆どなかったため、対水速度は、グラフに示す対地速度と等しいとみなすことができる。本実験で、k/Mの値は、約0.027とした。
図3(b)に示すように、対水速度推定部80の出力値は、特に鎖線で囲って示した部分において、対地速度の変化に対して早過ぎるタイミングで変化してしまっている。これに対し、運動特性フィルタ81の出力値は、対地速度(言い換えれば、対水速度)により近い値を示していることがわかる。
図3(c)のグラフには、図3(b)と同様の実験を別の船舶によって行った場合が示されている。この実験で、船舶は、目標速度を1回ごとに増加させながら、前進航行と停止とを交互に繰り返した。この実験も、潮流が殆どない海域において実施されている。本実験では、k/Mの値は、約0.071とした。
図3(c)のグラフに示すように、加速時及び減速時の何れにおいても、運動特性フィルタ81の出力値は、補正前の値である対水速度推定部80の出力値よりも、対地速度(対水速度)に近くなっている。これにより、運動特性フィルタ81による補正が対水速度の推定精度の向上のために有利であることが確かめられた。
以上に説明したように、本実施形態の対水速度推定装置8は、対水速度推定部80と、運動特性フィルタ81と、を備える。対水速度推定部80は、少なくとも1つのパラメータに基づいて、船舶の対水速度を推定して推定対水速度として出力する。運動特性フィルタ81は、対水速度推定部80から入力される推定対水速度を、船舶の運動特性に基づく計算により補正し、補正後の速度を補正推定対水速度として出力する。
これにより、船舶が加減速を行う過渡状態において、対水速度推定部80が終端速度又はそれに近い値を推定対水速度として出力する場合でも、運動特性フィルタ81の補正により、過渡状態での船舶の運動特性の影響を適切に反映させることができる。従って、特に過渡状態において、対水速度を正確に推定することができる。
また、本実施形態の対水速度表示装置15は、対水速度推定装置8と、表示部4と、を備える。表示部4は、補正推定対水速度を表示する。
これにより、正確に推定された対水速度を、例えば操船者に提供することができる。
また、本実施形態の潮流測定装置6は、対水速度推定装置8と、対地速度計算部7と、潮流測定部9と、潮流測定制御部11と、を備える。対地速度計算部7は、船舶の対地速度を計算する。潮流測定部9は、潮流を測定する。潮流測定制御部11は、加減速判定部82により船舶が加速状態又は減速状態であると判定した場合に、潮流測定部9による潮流の測定を停止させる。
即ち、船舶が加速状態又は減速状態である場合は、潮流の測定結果に誤差が発生し易い。従って、船舶が加速又は減速するときは潮流の測定を停止することで、潮流の測定精度の低下を防止することができる。
また、本実施形態の自動航行装置100は、対水速度推定装置8と、推進制御部5と、を備える。推進制御部5は、補正推定対水速度に基づいて、船舶が備えるプロペラ20の駆動を制御する。
これにより、船舶の過渡状態と定常状態とを問わず、対水速度を良好に推定して自動航行を的確に行うことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
対水速度推定装置8は、推定対水速度に代えて、補正推定対水速度を潮流測定部9に出力することもできる。この場合、潮流測定部9は、補正推定対水速度に基づいて潮流を測定することになる。上述のとおり、推定対水速度と補正推定対水速度の差が所定の閾値以上である場合には、潮流測定部9は測定を停止する。従って、潮流測定部9が潮流の測定を実行している間は、どちらを用いても測定結果はあまり変わらない。
加減速状態に限らず、船首方位が変化している状態においても、潮流測定制御部11が潮流の測定を停止するように構成することもできる。
潮流測定制御部11を省略して、定常状態及び過渡状態の何れにおいても、潮流測定部9が推定対水速度又は補正推定対水速度に基づいて潮流を測定するように構成しても良い。
加減速判定部82の判定結果は、潮流測定部9の測定の実行/停止の切換に限らず、他の様々な目的で利用することができる。例えば、対水速度推定部80による学習がある程度進んでから、定常状態での学習だけを対水速度推定部80に行わせるために、加減速判定部82の判定結果を用いることもできる。
加減速判定部82は、運動特性フィルタ81から入力される補正前と補正後の推定対水速度の代わりに、運動特性フィルタ81から入力される補正量に基づいて判定を行っても良い。この補正量は、例えば、上述の式(7)の右辺の第2項に相当する値とすることができる。
加減速判定部82は、加速状態又は減速状態であるか否かの判定を、例えば、対地速度、又は、運動特性フィルタ81が出力する補正推定対水速度に基づいて行うこともできる。
対水速度推定部80は、ニューラルネットワークを用いる構成に限定されない。例えば、対水速度推定部80を、入力されるプロペラの回転数及び真風向風速の組合せと、入力される対地速度と、を対応付けて適宜の記憶部に記憶するとともに、上記の組合せに対応付けて記憶されている複数の対地速度の平均値を出力するように構成しても良い。この構成によっても、学習が進むにつれて、対地速度の平均化により潮流成分の影響が徐々に小さくなり、出力値は実質的に対水速度に収束していく。
また、対水速度推定部80が、学習を行わずに、例えば数学的なモデルに基づいて対水終端速度を推定する構成としても良い。
対水速度推定部80には、プロペラの回転数及び真風向風速に代えて、又はこれに加えて、他のパラメータが入力されても良い。
4 表示部
5 推進制御部
6 潮流測定装置
8 対水速度推定装置
9 潮流測定部
11 潮流測定制御部
15 対水速度表示装置
20 プロペラ(駆動部材)
80 対水速度推定部
81 運動特性フィルタ
100 自動航行装置

Claims (13)

  1. 少なくとも1つのパラメータに基づいて、水上の移動体の対水速度を推定して推定対水速度として出力する対水速度推定部と、
    前記対水速度推定部から入力される前記推定対水速度を、前記移動体の運動特性に基づく計算により補正し、補正後の速度を補正推定対水速度として出力する運動特性フィルタと、
    を備えることを特徴とする対水速度推定装置。
  2. 請求項1に記載の対水速度推定装置であって、
    前記運動特性フィルタは、前記補正のための計算を、移動体の質量と、水の抵抗の大きさを定める比例係数と、を含む式により行うことを特徴とする対水速度推定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の対水速度推定装置であって、
    前記運動特性フィルタは、運動方程式から導かれた式に基づいて計算することにより、前記推定対水速度を補正し、
    前記運動方程式は、対水速度の2乗又は3乗に比例する大きさの力の項を水の抵抗力の項として含むことを特徴とする対水速度推定装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の対水速度推定装置であって、
    前記運動特性のパラメータを設定可能なパラメータ設定部を備えることを特徴とする対水速度推定装置。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の対水速度推定装置であって、
    前記対水速度推定部が対水速度を推定するためのパラメータに、前記移動体が備える駆動部材の回転速度が含まれることを特徴とする対水速度推定装置。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の対水速度推定装置であって、
    前記運動特性フィルタが前記推定対水速度を補正した補正量の大きさに基づいて、前記移動体が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する加減速判定部を備えることを特徴とする対水速度推定装置。
  7. 請求項1から5までの何れか一項に記載の対水速度推定装置であって、
    前記移動体の対地速度及び前記補正推定対水速度のうち少なくとも何れかに基づいて、前記移動体が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する加減速判定部を備えることを特徴とする対水速度推定装置。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の対水速度推定装置と、
    前記補正推定対水速度を表示する表示部と、
    を備えることを特徴とする対水速度表示装置。
  9. 請求項6又は7に記載の対水速度推定装置と、
    前記移動体の対地速度を計算する対地速度計算部と、
    潮流を測定する潮流測定部と、
    前記加減速判定部により前記移動体が加速状態又は減速状態であると判定した場合に、前記潮流測定部による潮流の測定を停止させる潮流測定制御部と、
    を備えることを特徴とする潮流測定装置。
  10. 請求項9に記載の潮流測定装置であって、
    前記移動体が推進のために備える駆動部材の回転速度の変化に基づいて、前記駆動部材の回転が加速状態又は減速状態であるか否かを判定する駆動部材加減速判定部を備え、
    前記潮流測定制御部は、前記駆動部材の回転が加速状態又は減速状態であると前記駆動部材加減速判定部が判定した場合に、前記潮流測定部による潮流の測定を停止させることを特徴とする潮流測定装置。
  11. 請求項9又は10に記載の潮流測定装置であって、
    前記移動体が向く方位を検出する方位検出部と、
    前記方位検出部から出力された前記方位の変化に基づいて、当該移動体が回頭状態であるか否かを判定する回頭状態判定部と、
    を備え、
    前記潮流測定制御部は、前記移動体が回頭状態であると前記回頭状態判定部が判定した場合に、前記潮流測定部による潮流の測定を停止させることを特徴とする潮流測定装置。
  12. 請求項1から7までの何れか一項に記載の対水速度推定装置と、
    前記補正推定対水速度に基づいて、前記移動体が備える駆動部材の駆動を制御する推進制御部と、
    を備えることを特徴とする自動航行装置。
  13. 少なくとも1つのパラメータに基づいて、水上の移動体の対水速度を推定し、
    推定された対水速度を、前記移動体の運動特性に基づく計算により補正することを特徴とする対水速度推定方法。
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