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JP2019086507A - 表示装置 - Google Patents

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JP2019086507A
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慶広 落合
Yoshihiro Ochiai
慶広 落合
阿部 裕文
Hirofumi Abe
裕文 阿部
瀬下 仁志
Hitoshi Seshimo
仁志 瀬下
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

【課題】電波発信装置の設置に関して、ユーザにとって理解し易く表示することができる表示装置、表示方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】表示装置10は、導出の対象となる導出領域内に設置された複数の電波発信装置が発信する電波に基づき、導出対象領域内の電場を表示する電場の表示装置であって、導出対象領域内の各導出位置において受信器により受信される、ビーコンにより発信された電波の数を導出する電場導出部34と、電場導出部34が導出した各導出位置における電波の数に基づいて、導出対象領域内を受信器が受信する電波の数毎に異なる色に色分けして表示させる表示部25と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、表示装置に関する。
ビーコンやWiFi(登録商標)等の電波発信器から発信される電波の強度値を利用して、ユーザの位置を測位して得られた位置情報を利用した様々なサービスが開発されており、位置情報の重要性が高まっている。ユーザの位置を測位する方法として、GPS(Global Positioning System)の電波が届かない屋内等では、複数の電波発信器等の電波を用いたフィンガープリントと呼ばれる、電波の強度を表す電場マップを用いた測位方法がある。
上記測位方法に用いる電場マップを構築する方法として、例えば非特許文献1には、屋外において、ビルや壁等の障害物による遮断や反射等の影響を考慮して、トレーニングデータから電場マップを構築する方法が開示されている。
「無線電波測位手法における障害物を考慮した電波マップの構築」、桑原雅明、西尾信彦、マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO2008)シンポジウム、平成20年7月
ところで、従来の電場マップは、各ビーコンの電波について、強度値が閾値以上である等、測位に用いるのに有効な領域(以下、「電場領域」という)が分かり難い等、ユーザにとって見難いという問題が生じる場合があった。
さらに、屋内においては測位に用いるビーコンの設置個所を決定するために電場マップを用いる場合があるが、最適なビーコンの設置個所も合わせて表示させたい場合や、屋内における景観や設備に基づいてビーコンを設置することができない領域等を考慮し、所定の精度を満たすことができるビーコンの配置可能な領域を表示させたい場合がある。
これらのことから、推定対象領域におけるビーコン等の電波発信装置の設置をユーザが理解しやすいように表示することが望まれている。
本開示は上記問題点を考慮してなされたものであり、電波発信装置の設置に関して、ユーザにとって見易く表示することができる表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の第1の態様の電場の表示装置は、導出の対象となる導出領域内に設置された複数の電波発信装置が発信する電波に基づき、導出対象領域内の電場を表示する電場の表示装置であって、前記導出対象領域内の各導出位置において受信器により受信される、前記電波発信装置により発信された電波の数を導出する電場導出部と、前記電場導出部が導出した各導出位置における前記電波の数に基づいて、前記導出対象領域内を前記受信器が受信する電波の数毎に異なる色に色分けして表示させる表示部と、を備える。
本開示の第2の態様は、第1の態様の電場の表示装置において、前記電場導出部は、前記導出対象領域を構成する物の構造に起因する電波の減衰に基づいて、前記受信器が前記電波を受信するか否かを判定することにより、前記電波の数を導出する。
本開示の第3の態様は、第2の態様の電場の表示装置において、前記電波発信装置と前記推定対象位置との距離が短くなるほど値が大きくなる空間伝搬係数を含み、かつ、前記電波発信装置と推定対象位置との距離が短くなるほど前記空間伝搬係数が異なる値となる頻度が多くなる、対数関数で表される電波伝搬モデルに基づき得られた、前記推定対象位置における前記電波発信装置から発せられた電波の前記推定対象位置における強度、を用いて推定する。
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれか1態様の電場の表示装置において、推定対象領域内の推定対象位置において前記受信器に受信させる電波の所望の数の設定を取得する取得部と、前記取得部が取得した数に応じて、前記推定対象位置において前記所望の数の電波を受信するために前記推定対象領域内に設置する前記電波発信装置の数及び位置を推定する推定部と、をさらに備え、前記表示部は、さらに、前記推定部により推定された前記電波発信装置を設置する位置を表示する。
本開示の第5の態様は、第4の電場の表示装置において、前記推定部は、f1を前記推定対象領域のうち、前記電波発信装置の電波の強度値が閾値未満となる第1の領域の割合、f2を前記推定対象領域のうち、1つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第2の領域の割合、f3を前記推定対象領域のうち、2つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第3の領域の割合、f4を前記推定対象領域のうち、3つ以上の前記電波の強度値が前記閾値以上となる第4の領域の割合、α、β、γ、及びδを重み付け係数とした場合に、下記(1)式により表される評価関数f(x)と、前記取得部が取得した数とに基づいて、前記導出対象領域内に設置する前記電波発信装置の数及び位置を推定する。
本開示の第6の態様の電場の表示装置は、第4の態様の電場表示装置において、前記推定部は、測位を行うために必要となる所定の精度より高い測位精度となるように前記電波発信装置を設置する複数の位置から得られる領域である電波発信装置設置領域を推定し、前記表示部は、前記電波発信装置を設置する位置に代えて前記電波発信装置設置領域を表示する。
本開示の第7の態様の電場の表示装置は、第6の態様の電場の表示装置において、前記推定部は、前記電波発信装置を設置する複数の位置を、f1を前記推定対象領域に対する前記電波発信装置の電波の強度値が閾値未満となる第1の領域の割合、f2を前記推定対象領域に対する1つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第2の領域の割合、f3を前記推定対象領域に対する2つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第3の領域の割合、f4を前記推定対象領域に対する3つ以上の前記電波の強度値が前記閾値以上となる第4の領域の割合、f5’を電波発信装置同士の距離を最大化するための項、αx、y、βx、y、γx、y、及びδx、yを、前記推定対象位置x、yに応じて変化する重み付け係数とした場合に、下記(2)式に基づき推定し、前記測位精度は、電波強度、遅延時間、及び方向の少なくとも1つをモデル化した下記(2)式のf6により導出される推定誤差に基づき制御される。
本開示の第8の態様の表示装置は、屋内空間における測位を行うための複数の電波発信装置を設置すべき設置位置を表示する表示装置であって、前記測位を行うために、前記屋内空間における所定の位置である測位対象位置において、受信器前記電波発信装置が受信すべき前記電波発信装置により出力された電波の数nを取得する取得部と、前記測位対象位置における前記電波発信装置により出力された電波の数がnであり、かつ前記測位対象位置における測位精度が所定の精度以上となり、かつ前記電波発信装置間の距離を最大化する前記電波発信装置の設置可能領域を推定する推定部と、少なくとも前記推定された設置可能領域を少なくとも表示する表示部と、を備える。
本開示の第9の態様の表示装置は、第7の態様または第8の態様の表示装置において、 前記推定部は、前記推定対象領域内の一部の領域である一部領域の属性に基づき、前記属性が、前記推定対象領域と異なる領域と前記推定対象領域を接続する一部領域、若しくはユーザが高精度な測位を要求する一部領域である場合、その他の場合と比較し前記測位精度が高くなるように、前記一部領域毎に前記所定の精度を設定する。
本開示の第10の態様の表示装置は、導出の対象となる導出領域内に設置された複数の測位に用いるための信号を発信する信号発信装置が発信する信号に基づき、導出対象領域内の発信された信号の所定の位置における強度マップ化した信号マップを表示する表示装置であって、前記信号マップに基づき、前記導出対象領域内の導出位置において受信器により受信される、前記信号発信装置により発信された信号の数を導出する信号数導出部と、前記信号数導出部が導出した前記信号の数に基づいて、前記導出対象領域内を前記受信器が受信する信号の数毎に異なる色に色分けして表示させる表示部と、を含み、前記信号は電波、光波、及び音波のいずれか1つである。
本開示によれば、電波発信装置の設置をユーザが理解しやすいように表示することができる、という効果が得られる。なお、理解し易いとは、電波発信装置の設置個所と屋内構造物や電場を電波発信装置の設置位置と同時に表示することで、該位置に設置することが好ましい理由を同時に認識できること、を少なくとも示す。
第1実施形態における電波伝搬モデルの一例を示すグラフである。 第1実施形態における電波伝搬モデルの一例を説明するためのグラフである。 第1実施形態における実電場マップの導出の一例を説明するための図である。 第1実施形態における電場の表示装置の構成の一例を示す構成図である。 第1実施形態における電場導出部が実行する電波伝搬モデル導出ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態における電場の表示装置が実行する電場マップ導出ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態における電場の表示装置により導出された実電場マップの表示の一例を示す図である。 第1実施形態における電場の表示装置により導出された実電場マップの表示の他の例を示す図である。 ジオフェンシングを用いた測位方法を説明するための図である。 2点測位を用いた測位方法を説明するための図である。 多点測位を用いた測位方法を説明するための図である。 第1実施形態におけるビーコンの設置の最適化方法について説明するための図である。 第2実施形態における電場の表示装置の構成の一例を示す構成図である。 第2実施形態における電場の表示装置が実行する電場マップ推定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における電場の表示装置の実装例を示す構成図である。 電波伝搬モデルによる電波強度値の近似について説明するためのグラフである。 電波発信装置の電波強度を利用する測位方式を説明するための図である。 電波、音波、レーザ等の遅れ時間を利用する測位方式を説明するための図である。 電波及び音波等が到来する角度(方向)を利用する測位方式について説明するための図である。 発信装置からユーザまでの距離を直接計測する測位方式について説明するための図である。 第2実施形態における発信装置の設置の最適化方法について説明するための図である。 発信装置の数に基づき、測位の精度と、システム全体に関わるコスト(初期投資コスト及び運用コスト等)との関係を説明するためのグラフである。 発信装置の数に基づき、測位の精度と、システム全体に関わるコスト(初期投資コスト及び運用コスト等)との関係を説明するためのグラフである。 測位システムを構築するための推定対象領域の一例を示す図である。 推定対象領域に対する測位システムの構築について説明するための説明図である。 第3実施形態における発信装置の最適化方法について説明するための図である。 第3実施形態における表示装置の構成の一例を示す構成図である。 第3実施形態の表示装置で実行されるルーチンの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態における電場の表示装置が実行する電場マップ推定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態の表示装置が表示するマップの一例を説明するための図である。 第3実施形態の表示装置が表示するマップの一例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明を限定するものではない。以下では一例として、電波発信装置が、自装置を識別するためのビーコンID(Identification)を含むビーコン信号を送信するビーコン(Beacon)である場合について説明するが、電波発信装置はビーコンに限定されるものではない。このようなビーコン信号としては、例えば、WiFi(登録商標)信号、及びBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)信号等を用いることができる。
まず、本開示の電波伝搬モデルについて説明する。
一般的に、ビーコンから離れた地点におけるビーコン信号の電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)は、下記(1)式で表される電波伝搬モデルで示される。なお、下記(1)式における「d」は、ビーコンの設置位置からの距離(d>0)であり、「K」はビーコンの最大電波出力であり、「n」は空間伝搬係数であり、「C」は、定数項である。
RSSI=K−(n×log10d−C) ・・・(1)
上記「K」は、既知の値であり、「n」及び「C]は、環境によって変化するモデル係数である。実測点のプロットに最もフィットするようなn及びCの組合せは、最小二乗法等様々な方法で導出することができる。導出したモデル係数(n,C)により定義された上記(1)式の電波伝搬モデルで、電波強度の実測値(以下、単に「実測値」という場合がある)を繋いで得られる電波伝搬曲線を近似することにより、実測点以外の様々な地点における電波強度を導出することが可能となる。
図14には、ビーコンからの距離と、電波強度との関係を表したグラフを示す。図14には、ビーコンからの距離が異なる、8つの地点における電波強度の実測値のグラフの一例と、上記(1)式の電波伝搬モデルにより導出される電波強度値のグラフの一例が示されている。
図14に示すように、ビーコンからの距離が短くなるほど、換言するとビーコンに近付くほど、実測値と、電波伝搬モデルにより導出される電波強度値との乖離が大きくなる傾向がある。すなわち、図14に示した場合では、ビーコン付近の地点については、実際の電波強度を、一つの電波伝搬モデルにより適切に電波伝搬曲線を近似することができない。
一般に、電波伝搬モデルをユーザの位置を測位するための測位装置に適用する場合、電波伝搬モデルにおいて電波強度の変化率が大きい、ビーコンから一定の範囲内の距離(ビーコン付近)に対して利用される。そのため、ビーコン付近における電波伝搬モデルの近似精度は、測位精度に多大な影響を与える。
そこで、本開示では、電波伝搬モデルの近似精度が低下するビーコン付近の区間を複数の区間に分割し、分割した区間毎に、実測値を用いて導出されたモデル係数(n,C)を用いた電波伝搬モデルを適用する。例えば、図1に示したように電波強度の実測値が得られた場合、まず、電波強度値の変化率が比較的大きい、ビーコンからの距離がd0〜d2(d0<d2)の区間と、電波強度値の変化率が比較的小さい、ビーコンからの距離がd2〜d3(d2<d3)の区間とに分割する。さらに、ビーコンからの距離がd0〜d2の区間について、複数の区間(区間d0〜d1、及び区間d1〜d2の2つの区間)に分割する。そして、区間毎に、上記(1)式におけるモデル係数(n,C)を導出して電波伝搬曲線を近似した電波伝搬モデルを定義する。ここで、区間d0〜d1の空間伝搬係数をn1、区間d1〜d2の空間伝搬係数をn2、及び区間d2〜d3の空間伝搬係数をn3とすると、空間伝搬係数n1は空間伝搬係数n2よりも大きく、空間伝搬係数n2は空間伝搬係数n3よりも大きい(n1>n2>n3)という関係が成り立つ。すなわち、ビーコンに近い区間ほど、空間伝搬係数nの値が大きくなる。例えば、下記(2)式の関係が成り立つ。
n1=n3+0.2
n2=n3+0.04 ・・・(2)
このような空間伝搬係数n1、n2、n3により上記(1)式の電波伝搬モデルを定義することにより、図1に示すように、区間毎に電波伝搬モデルにより導出される電波強度値と、実測値との乖離が抑制され、電波伝搬モデルによる近似精度が向上する。
一方、区間d2〜d3において適用する空間伝搬係数n3により定義された電波伝搬モデルで全ての区間における電波強度値を導出した場合、図2に示すように、ビーコン付近(区間d0〜d2)では、実測値と、電波伝搬モデルにより導出される電波強度値との乖離が大きくなる。
従って、本開示では、上述したように、ビーコンからの距離に応じた区間を電波強度値の変化率が比較的大きい区間と、電波強度値の変化率が比較的小さい区間とに分割し、さらに電波強度値の変化率が比較的小さい区間内を複数の区間に分割し、区間毎に電波伝搬モデルに適用する空間伝搬係数nの値(図1では、n1〜n3)を切り替える。
すなわち、本開示では、1つの式で表される最適化された電波伝搬モデルを、その係数である空間伝搬係数を、電波強度を推定する推定対象地点とビーコンとの距離に応じて切り替えながら用いて、各ビーコンによる電場を推定する。
なお、空間伝搬係数を切り替えるための区間は、ビーコンに近くなるほど短い区間とすることが好ましい。ビーコンに近くなるほど、電波強度値の変化率(電波伝搬曲線の曲率)が大きくなるため、空間伝搬係数を切りかえる区間を短くすることにより、伝搬曲線の近似精度がより高くなる。
なお、空間伝搬係数を切り替えるための区間分割の方法としては、例えば、電波伝搬曲線との近似誤差の二乗和が最小になる基準に従って、区間分割数を変更して、誤差が最小となるように、自動的に最小の分割数に区間分割数を決定する方法が挙げられる。また例えば、区間分割の方法としては、電波伝搬曲線の曲率の変化に注目し、変化率が閾値以上となった地点で分割する方法が挙げられる。この方法の場合、電波強度値の変化率が比較的大きい区間と、電波強度値の変化率が比較的小さい区間とに分割する際に用いる閾値と、電波強度値の変化率が比較的小さい区間内において空間伝搬係数を切り替える区間を分割する際に用いる閾値とを異ならせることが好ましい。
[第1実施形態]
本実施形態では、電場の表示装置が、上記本開示の電波伝搬モデルを用いた、電場マップを表示する形態について説明する。
まず、電場マップの導出について説明する。本実施形態では、シミュレーション条件に応じた屋内等の所望の領域における電波強度値の実測値に基づいて、所望の領域内における実際の電場を推定した電場マップ(以下、「実電場マップ」という)を導出する。ある領域における電場は、その領域を構成する建物等の構造(形状及び材質等)や、領域内を遮蔽する物(壁や棚等)等の要因によって変化する。本実施形態では、実電場マップの導出対象となる領域(以下、「導出対象領域」という)における、これらの要因をシミュレーション条件としている。
本実施形態では、まず、ビーコンの電波強度の実測値と、電波伝搬モデルとから構成される、下記(3)式により示される評価関数f(n,C)を準ニュートン法等により最小化するモデル係数(n,C)を、導出対象領域内に設けられたビーコン毎に推定することにより、ビーコン毎の電波伝搬モデルを最適化する。なお、下記(3)式における「α」は、電波伝搬モデルから導出した電波強度値であり、「β」は、導出対象領域内の特定の地点における特定のビーコンの電波強度であり、先(左側)の「Σ」は、電波強度を実測した全ての実測地点に関する総和を表し、後(右側)の「Σ」は、ある実測地点における電波強度の実測値毎の総和を表している。
f(n,C)=ΣΣ(α−β) ・・・(3)
図3を参照して、ビーコン毎の電波伝搬モデルを最適化する方法の一例について詳細に説明する。図3は、導出対象領域内に設けられた複数のビーコンのうちのビーコンB1の電波強度に基づく電場範囲内にある4つの地点(地点A1〜A4)において、ビーコンB1の電波強度値を実測した場合を例示している。
まず、地点A1について、初期値のモデル係数(n,C)を適用して電波伝搬モデルから導出した電波強度値をαとし、他のビーコンの電波の影響を受けていない状態における、地点A1におけるビーコンB1の電波強度の実測値をβとし、(α−β)の二乗を導出する。地点A2〜A4についても同様に(α−β)の二乗を導出し、これらを加算して評価関数f(n,C)を導出する。次いで、モデル係数(n,C)を初期値から変化させて同様に、地点A1〜A4における(α−β)の二乗を加算して評価関数f(n,C)を導出する。さらに、導出した評価関数f(n,C)同士を比較し、モデル係数の変化後の評価関数f(n,C)の方が小さい場合、同じ方向にさらにモデル係数(n,C)を変化させ、一方、モデル係数の変化後の評価関数f(n,C)の方が大きい場合、別の方向にモデル係数(n,C)を変化させる。そして、上記と同様に、評価関数f(n,C)の導出、及び評価関数f(n,C)同士の比較を繰り返すことにより、評価関数f(n,C)が最小となるモデル係数(n,C)を導出する。導出されたモデル係数(n,C)を適用することにより、電波伝搬モデルが最適化される。
本実施形態では、導出対象領域内における全てのビーコンについて、上述のようにして電波伝搬モデルを最適化する。そして、全てのビーコンの最適化された電波伝搬モデルから導出した電波強度値による電場を合成することにより、実電場マップを導出する。
なお、上述のように電波伝搬モデルの最適化を行うために評価関数f(n,C)を最小化する際に、実測地点に応じた重み付けとして、測位において重要な実測地点であるほど重くなるように重み付けを行ってもよい。例えば、屋内での測位を行う場合、すなわち導出対象領域が屋内の場合、ビーコン付近の電波伝搬モデルの近似精度を向上させることが重要となる。そのため、ビーコンからの距離が近いほど、測位に重要な実測地点となる。この場合、ビーコンからの距離に応じて、距離が近いほど重くなる(大きくなる)重み付け係数κを設け、評価関数の各項について、導出した電波強度値αと電波強度の実測値βとの差分の2乗に対して重み付け係数κを乗算(κ×(α−β))する等して重み付けを行うようにするとよい。このように重み付けを行うことにより、重み付けを行わずに、まんべんなく電波強度値αと電波強度の実測値βの最小二乗和を導出した場合よりも、ビーコン付近における電波伝搬モデルの近似精度をより向上させることができる。
次に、上述した実電場マップを導出する機能を有する、本実施形態の電場の表示装置について説明する。
図4には、本実施形態の電場の表示装置の一例の構成図を示す。図4に示すように、本実施形態の表示装置10は、シミュレーション条件設定部20、導出部22、出力部24、及び実測値DB(Data Base)26を備える。なお、本実施形態の電場の表示装置は、具体的には、コンピュータプログラムであり、当該プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)、及びRAM(Random Access Memory)等を含むコンピュータにおいて、当該プログラムを実行したCPUが、図4に示したシミュレーション条件設定部20、導出部22、及び出力部24として機能する。
なお、起動部12は、バッチファイルであり、各々異なるシミュレーション条件が設定された複数の設定ファイルを含むシミュレーション条件2から、電場マップを作成するためのシミュレーションに用いる設定ファイルを指定して、表示装置10を起動させる機能を有する。
シミュレーション条件2は、導出対象領域毎のシミュレーション条件が設定された設定ファイルを複数含む。
本実施形態のシミュレーション条件設定部20は、シミュレーション条件2から導出対象領域に応じた設定ファイルを読み込み、導出部22において利用可能とするために設定する機能を有する。そのため、シミュレーション条件設定部20からは、設定ファイルに応じて設定されたシミュレーション条件が出力される。
また、本実施形態のシミュレーション条件設定部20は、詳細を後述する最適化部30でモデル係数(n,C)の最適化(評価関数f(n,C)の最小化)を行う際に用いるモデル係数(n,C)の初期値等を設定する機能を有する。そのため、シミュレーション条件設定部20からは、最適化部30の指示に応じて、上記最適化の導出に用いるモデル係数(n,C)が出力される。
本実施形態の導出部22は、上述したように、電波伝搬モデルと、導出対象領域内における電波強度値の実測値と、に基づいて実電場マップを導出する機能を有する。導出対象領域内における電波強度の実測値のデータは、各ビーコンに対応付けられて実測値DB26に記憶されている。
図4に示すように、本実施形態の導出部22は、最適化部30、評価関数導出部32、電場導出部34、及び電波伝搬モデル部36を備える。電波伝搬モデル部36は、上述した本開示の電波伝搬モデルにより、電波強度値を導出する機能を有する。なお、本実施形態の電波伝搬モデル部36には、詳細を後述する最適化部30により最適化されたモデル係数(n,C)が入力される。本実施形態の電波伝搬モデル部36は、最適化部30からモデル係数(n,C)が入力された場合、電場導出部34から入力された指示に応じて、入力されたモデル係数(n,C)により最適化された電波伝搬モデルにより電波強度値を導出し、導出した電波強度値を出力する。
本実施形態の電場導出部34は、電波伝搬モデル部36に電波伝搬モデルを設定し、設定した電波伝搬モデルにより電波強度値を導出させることにより電波強度値の推定を行う機能を有する。また、本実施形態の電場導出部34は、電波伝搬モデル部36から入力される電波強度値と、シミュレーション条件設定部20から取得したシミュレーション条件と、実測値DB26から取得した実測値とに基づいて、導出対象領域内の導出位置において受信器により受信するビーコンの電波の数に応じた色分けを行った実電場マップ6を導出して出力する機能を有する。
電波伝搬モデルを用いれば、ビーコンの電波の強度値により、当該ビーコンからの直線距離を導出することができ、2つのビーコンの各々からの距離がわかれば、当該2つのビーコンを結ぶ直線上において、任意の位置を特定することができる。また、3つ以上のビーコンの各々からの距離がわかれば、平面上において、任意の位置を特定することができる。そのため、導出位置において受信するビーコンの電波の数を導出することは、測位の観点から重要な異議を有している。
なお、導出位置においてビーコンからの電波を受信しているか否かは、導出位置における電波の強度値が所望の閾値以上であるか、または所望の閾値以下であるかに応じて定めてもよい。
本実施形態の評価関数導出部32は、最適化部30の指示に基づいて、実測値DB26から取得した実測値と、電波伝搬モデル部36により導出された電波強度値とに基づいて、上記(3)式により評価関数f(n,C)を導出して出力する機能を有する。そのため、評価関数導出部32には、電波伝搬モデル部36により導出された電波強度値が電場導出部34を介して入力される。
本実施形態の最適化部30は、評価関数f(n,C)を最小化するモデル係数(n,C)を導出することにより、電波伝搬モデル部36の電波伝搬モデルを最適化する機能を有する。そのため、本実施形態の最適化部30は、シミュレーション条件設定部20から入力されたモデル係数(n,C)を用いて、評価関数導出部32に評価関数f(n,C)を導出させる。さらに、シミュレーション条件設定部20にモデル係数(n,C)の設定を変更させる指示を行い、シミュレーション条件設定部20から入力された変更後のモデル係数(n,C)を用いて、評価関数導出部32に評価関数f(n,C)を導出させることを繰り返し、上述したように、評価関数f(n,C)を最小化(最適化)するモデル係数(n,C)を導出させる。なお、最適化部30は、最適化の導出の途中経過、例えば、上記(3)式における(α−β)の値や評価関数f(n,C)の値等、途中の計算結果を出力する。
本実施形態の出力部24には、最適化部30から出力された上記途中経過が入力され、入力された途中経過を経過記録4として外部に出力する。また、本実施形態の出力部24には、電場導出部34から実電場マップ6が入力され、入力された実電場マップ6を表示する表示部25を備える。表示部25は、例えば、実電場マップ6の表示を行うモニタ等である。
次に、本実施形態の表示装置10の作用について説明する。
起動部12により起動させられると、まず、表示装置10は、シミュレーション条件に応じた導出対象領域内に設けられた複数のビーコンから1つのビーコンを選択し、図5に一例を示す、電波伝搬モデル導出ルーチンを実行する。
図5に示したステップS10で電場導出部34は、選択したビーコンの実測値を実測値DB26から取得し、電波強度値の変化率に応じて、選択したビーコンの電波到達区間を、電波強度値の変化率が比較的大きい第1の区間、及び電波強度値の変化率が比較的小さい第2の区間に分割する。例えば、図1に示した例では、第1の区間を区間d0〜d2、及び第2の区間を区間d2〜d3とした分割を行う。なお、測位に用いる区間が、ビーコンからの距離に応じて予め定められている場合は、当該区間を第1の区間、当該区間外を第2の区間として分割すればよい。
次のステップS12で電場導出部34は、第1の区間を上述したように複数の区間にさらに分割する。図1に示した例では、第1の区間を、区間d0〜d1と、区間d1〜d2の2つの区間に分割する。
次のステップS14で電場導出部34は、区間毎に、上述したようにモデル係数(n,C)を導出して電波伝搬曲線を近似した電波伝搬モデルを定義した後、本電波伝搬モデル導出ルーチンを終了する。図1に示した例では、空間伝搬係数n1、n2、及びn3を導出して、各々により、導出対象領域を定義する。
電場導出部34は、導出対象領域内に設けられた複数のビーコンの各々に対して、当該電波伝搬モデル導出ルーチンを実行することにより、各ビーコンに対する電波伝搬モデルを電波伝搬モデル部36に設定する。なお、予め各ビーコンの電波伝搬モデルが得られている場合は、当該電波伝搬モデル導出ルーチンの実行を省略できることは言うまでもない。
次に、表示装置10は、図6に一例を示す、電場表示ルーチンを実行する。
図6に示すように、ステップS100で表示装置10は、最適化部30、評価関数導出部32、電場導出部34、及び電波伝搬モデル部36により、導出対象領域内に設けられた複数のビーコン毎に、上述したように評価関数f(n,C)を最小化することで、シミュレーション条件に応じて電波伝搬モデルを最適化する。
次のステップS102で表示装置10は、電場導出部34により、上述したように、全てのビーコンの最適化された電波伝搬モデルから導出した電波強度値による電場を合成することにより、実電場マップ6を導出する。
次のステップS104で表示装置10は、電場導出部34により、導出対象領域内の各導出位置において、受信器を用いた場合に受信される電波の数を導出する。本実施形態の電場導出部34は、一例として、ビーコンの位置と、上述した電波伝搬モデル導出ルーチン(図5参照)により導出された電波伝搬モデルとを用いて、受信される電波の数を導出する。
次のステップS106で表示装置10は、電場導出部34により、上記ステップS104で導出した電波の数に応じて色分けをし、色分けした実電場マップ6を、出力部24の表示部25に表示した後、本電場表示ルーチンを終了する。
図7には、このようにして導出された実電場マップ6の表示の一例を示す。図7は、建物内部の平面図に対して、ビーコンの配置と、各ビーコンの電場範囲とが重畳されて表され、かつ受信される電波の数に応じて色分けされた実電場マップ6の一例を示している。
このように本実施形態の表示装置10は、実電場マップを受信する電波の数に応じて色分けして表示する。従って、本実施形態の表示装置10によれば、受信する電波の状態をユーザにとって見易い状態で提示することができる。そのため、本実施形態の表示装置10によれば、ビーコンを配置する位置の改善を行い易くすることができ、ビーコン信号によりユーザの位置の測位を行う測位精度を向上させることができる。
なお、実電場マップ6の表示方法等は、図7に例示したものに限定されないことは言うまでもない。例えば、図8に例示したように、電波の強度に応じて色分けした実電場マップ6も作成し、表示部25に表示させる形態としてもよい。
なお、上記では、表示装置10が、導出対象領域を規定するシミュレーション条件、及び実測値DB26に記憶されている導出対象領域における電波強度の実測値のデータに基づいて、実電場マップ6を導出する場合について詳細に説明したが、表示装置10が導出する電場マップは実電場マップ6に限定されない。例えば、導出対象領域を規定するシミュレーション条件、及びビーコンの電波伝搬モデル(または電波伝搬曲線)は得られているが、導出対象領域における電波強度の実測値のデータは得られていない場合、表示装置10は、シミュレーション条件と、電波伝搬モデルとに基づいて、理論的に得られる電場マップ(以下、「理論電場マップ」という)を導出してもよい。
理論電場マップを導出する場合、表示装置10は、シミュレーション条件と、電波伝搬モデルとに基づいて、上述した電場マップ導出ルーチン(図6参照)のステップS102及びS104を実行すればよい。
[第2実施形態]
本実施形態では、電場の表示装置が、上記本開示の電波伝搬モデルを用いて、測位方法に応じて最適なビーコンの設置数及び設置位置(以下、単に「ビーコンの設置」という)の推定を行い、推定結果を表す電場マップを表示する形態について説明する。
まず、本実施形態で適用される測位方法の例について説明する。測位方法としては、例えば、ジオフェンシング、2点測位、及び多点測位等を用いた方法が挙げられる。
ジオフェンシングを用いた測位方法では、ビーコンからの電波の強度値が閾値以上である領域(以下、「電場領域」という)が重複する領域が少なくなるように設けられ、電場領域の出入りの監視等を行うことで測位を行うことができる。例えば、図9Aに示した例のように、ビーコン同士の電場領域が重複しないように、ビーコンが設置される。一方、2点測位を用いた測位方法では、図9Bに示すように、2つのビーコンの電場領域が重畳される状態にビーコンを設置することで、ビーコンの位置を結んだ線分上における任意の位置の測位を行うことができる。また一方、多点測位を用いた測位方法では、図9Cに示すように、3つ以上のビーコンの電場領域が重畳される状態にビーコンを設置することで、重畳された領域内における任意の位置の測位を行うことができる。
そこで、本実施形態では、測位方法に応じて、各ビーコンの電場領域及び電場領域の重複状態に応じた領域の面積を最適化することで、ビーコンの設置位置を最適化する。そのため、本実施形態では、測位方法に応じて、図10に示した4種類の領域(領域92〜98)の面積(割合)を要素とした評価関数f(x)を構成し、最適化法を用いて自動的に、最適なビーコンの設置数及び設置位置の推定を行う。要は、本実施形態では、測位方法に応じて、測位を行う地点におけるビーコンの電波の数を最適化する。すなわち、測位方法に応じて、測位を行う地点における電波の数が最適となるようなビーコンの設置位置及び設置位置を推定する。
全ての測位方法において、全ビーコンの電場領域外の領域、すなわち全ビーコンについて、電波の強度値が閾値未満となる領域である領域92の面積を、最小化する。また、ジオフェンシングを用いた測位方法では、1つのビーコンによる電場領域、すなわち複数の電場領域が重畳しない領域94の面積を、最大化する。また、2点測位方法では、2つのビーコンによる電場領域が重畳する領域96を、最大化する。さらに、多点測位方では、3つ以上のビーコンによる電場領域が重畳する領域98を、最大化する。
上記評価関数f(x)は、下記(4)式で表される。なお、下記(4)式における「I」は、ビーコンの設置数及び設置位置を推定する対象となる領域(以下「推定対象領域」という)を任意の格子状に区切った際の格子点の総数である。また、「j」は、領域92に含まれる格子点の数であり、「k」は、領域94に含まれる格子点の数であり、「l」は、領域96に含まれる格子点の数であり、「n」は、領域98に含まれる格子点の数である。また、「P(x)」は、1(格子点jを含む領域92)/I、「P(x)」は、1(格子点kを含む領域94)/I、「P(x)」は、1(格子点lを含む領域96)/I、「P(x)」は、1(格子点nを含む領域98)/Iである。また、「α」、「β」、「γ」、及び「δ」は、重み付け係数であり、「κ」はペナルティ係数である。従って、「f1」は、領域92の割合であり、「f2」は、領域94の割合であり、「f3」は、領域94の割合であり、「f4」は、領域96の割合であり、「f5’」は、ビーコン間の距離を最大化するためのビーコンの配置に関するペナルティ項である。
また、関数F(・)は、測位手法に応じて、該当項の面積を最小化する必要がある項の場合は、(・)内の関数をそのまま利用して、該当項の面積を最小化し、一方、該当項の面積を最大化する必要がある項の場合は、(・)内の関数を逆数にして、該当項の面積を最大化するように設定するための関数である。
ジオフェンシングを用いた測位方法の場合、ビーコンの設置の推定は、上記(4)式について、電場領域が重畳しない領域94に関する第2項を、面積を最大化する最適化項とし、第1、3、4項を最小化するペナルティ項とした下記(5)式により推定される。
一方、二点測位を用いた測位方法の場合、ビーコンの設置の推定は、上記(4)式について、2つのビーコンによる電場領域が重畳する領域96に関する第3項を、面積を最大化する最適化項とし、領域94に関する第2項を、準最大化する従属項とし、第1、4項を最小化するペナルティ項とした下記(6)式により推定される。ただし、下記(6)式において係数αは係数γよりも小さい(α<γ)。
なお、上記(6)式において、第5項のペナルティ項は、各ビーコンAP(AP〜AP)同士の距離が最大となるように(分散するように)、各ビーコンAPの設置位置(電場領域の中心位置)間の距離が、電場領域の半径d以下になると、ペナルティ項として作用する。そのため、第5項のペナルティ項は、
の条件が成り立つ場合に作用する。
一方、多点測位を用いた測位方法の場合、ビーコンの設置の推定は、上記(4)式について、3つ以上のビーコンによる電場領域が重畳する領域98に関する第4項を、面積を最大化する最適化項とし、領域94及び領域96に関する第2、3項を、準最大化する従属項とし、第1項を最小化するペナルティ項とした下記(7)式により推定される。ただし、下記(7)式において係数α及び係数γは係数δよりも小さい(α<δ、γ<δ)。
次に、本実施形態の表示装置10の構成について説明する。なお、第1実施形態の表示装置10と同一の機能部の動作については説明を省略する。
図11には、本実施形態の表示装置10の一例の構成図を示す。図11に示すように、本実施形態の表示装置10は、取得部21を備える点で、第1実施形態の表示装置10(図4参照)と異なっている。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、上記プログラムを実行したCPUが、図11に示したシミュレーション条件設定部20、取得部21、導出部22、及び出力部24として機能する。
本実施形態の取得部21は、ユーザがユーザインターフェイス(図示省略)等を用いて設定した測位方法3の設定を取得する機能を有する。本実施形態では、取得部21は、ジオフェンシング、2点測位、及び多点測位のいずれの方法を用いた測位を行うか否かの設定を取得する。
本実施形態の導出部22は、上述したように、電波伝搬モデルを導出する機能を有する。導出対象領域内における電波強度の実測値のデータは、各ビーコンに対応付けられて実測値DB26に記憶されている。また、本実施形態の導出部22は、導出対象領域内に設置するビーコンの最適な設置数及び設置位置の推定を行う機能を有する。
図11に示すように、本実施形態の導出部22は、最適化部30、評価関数導出部32、電場導出部34、及び電波伝搬モデル部36を備える。電波伝搬モデル部36は、上述した本開示の電波伝搬モデルにより、電波強度値を導出する機能を有する。なお、本実施形態の電波伝搬モデル部36には、詳細を後述する最適化部30により最適化されたビーコンの設置位置に関する情報が入力される。本実施形態の電波伝搬モデル部36は、最適化部30からビーコンの設置位置に関する情報が入力された場合、電場導出部34から入力された指示に応じて、入力されたビーコンの設置位置にビーコンが設置された場合の電波強度値を導出し、導出した電波強度値を出力する。
本実施形態の電場導出部34は、電波伝搬モデル部36に電波伝搬モデルを設定し、設定した電波伝搬モデルにより電波強度値を導出させる機能を有する。また、本実施形態の電場導出部34は、電波伝搬モデル部36から入力される電波強度値と、シミュレーション条件設定部20から取得したシミュレーション条件と、に基づいて、各ビーコンの電場領域を導出する。
本実施形態の評価関数導出部32は、最適化部30の指示に基づいて、実測値DB26から取得した実測値と、電波伝搬モデル部36により導出された電波強度値とに基づいて、上述した評価関数f(x)を導出して出力する機能を有する。
本実施形態の最適化部30は、測定方法に応じて評価関数f(x)を最小化することにより、推定対象領域におけるビーコンの設置数及び設置位置を最適化した電場マップ9を出力する機能を有する。そのため最適化部30には、取得部21から、測定方法の設定を表す情報が入力される。また、最適化部30には、評価関数導出部32から評価関数f(x)が入力される。なお、本実施形態の最適化部30は、推定対象領域におけるビーコンの設定位置、及び各ビーコンの電場領域を表し、かつ上述したように受信する電波の数に応じて色分けした電場マップ9を表す情報を出力する。また、最適化部30は、最適化の導出の途中経過、例えば、f1〜f5各々の値等、途中の計算結果を出力する。
本実施形態の取得部21は、ユーザがユーザインターフェイス(図示省略)等を用いて設定した測位方法3の設定を取得する機能を有する。本実施形態では、取得部21は、ジオフェンシング、2点測位、及び多点測位のいずれの方法を用いた測位を行うか否かの設定を取得する。
次に、本実施形態の表示装置10の作用について説明する。なお、電波伝搬モデル導出ルーチンは第1実施形態と同様であるため、説明を省略し、本実施形態の電場表示ルーチンについて説明する。図12に本実施形態の電場表示ルーチンの一例を表したフローチャートを示す。
図12に示すように、ステップS200で表示装置10は、取得部21により、設定されている測定方法を取得する。
次のステップS202で表示装置10は、最適化部30、評価関数導出部32、電場導出部34、及び電波伝搬モデル部36により、上述したように、測定方法に応じて、評価関数f(x)を最小化する。これにより、本実施形態の表示装置10では、導出対象領域件に応じて最適な、ビーコンの設置数及び設置位置が導出される。具体的には、最適化部30は、仮のビーコンの設置数及び設置位置について評価関数を導出し、評価関数f(x)が最小となった場合のビーコンの設置数及び設置位置が、最適なビーコンの設置数及び設置位置となる。
次のステップS104で表示装置10は、電場導出部34により、最適化部30の導出結果に基づいて推定配置図を生成する。なお、電場導出部34は、第1実施形態の電場表示ルーチン(図6参照)のステップS104と同様に、導出対象領域内の各導出位置において、受信器を用いた場合に受信される電波の数を導出する。
次のステップS206で表示装置10は、電場導出部34により、上記ステップS204で導出した電波の数に応じて色分けをし、色分けした電場マップ9を、出力部24の表示部25に表示した後、本電場表示ルーチンを終了する。
表示装置10では、上記電場表示ルーチンを実行することにより、第1実施形態の実電場マップ6(図7参照)と見ためが同様の電場マップ6を表示部25に表示させることができる。従って、第1実施形態の表示装置10と同様に、実施形態の表示装置10によれば、受信する電波の状態をユーザにとって見易い状態で提示することができる。
なお、評価関数f(x)に付与する重みα、β、γ、δを任意の位置(x、y)に応じて変化するよう重みであるαx、y、βx、y、γx、y、δx、yとしてもよい。このような場合、上記(4)式は、以下の(4−1)式のように変形することができる。また、上記(5)式、〜(7)式も同様である。
位置による重みは、例えば、店舗が密集しており詳細なナビゲーションが必要なエリアの場合、高精度な3点測位が必要であり、上記(4−1)式の第4項の重み係数δx、yを大きな値に設定し、一方、通路として歩行するだけのエリアの場合は、通路に沿った経路上のみを測位する2点測位で十分であり、上記(4−1)式の第3項の重み係数γx、yを大きな値に設定するような重みが考えられる。このように、位置(x、y)に応じて変化するよう重みを付与することで、設計エリアの特徴、及び、ユーザのニーズに応じて、要求される測位精度を満たす測位手法により測位環境を設計でき、要望通りの測位環境を実現できるという効果が期待できる。
[第3実施形態]
以下、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態における推定装置10の構成及び作用を基本としているため、同様の構成及び作用については説明を省略する場合がある。
本実施形態では、まず、想定される測位方式の種々の例について説明する。
測位方式として、電波発信装置の電波強度を利用する測位方式がある。この場合、媒体としては、WiFi(登録商標)信号、及びBLE(登録商標)信号等の電波を用いることができる。図15に示すように、電波強度を利用する方式の場合、ユーザの近傍の複数(図15では3つ)の電波発信装置各々と、ユーザとの距離に基づき、三点測位によりユーザの位置を導出する方式である。当該方式では、ユーザが所持する端末が検知する電波発信装置が発信した電波の強度値に基づいて、ユーザ(端末)と、電波発信装置との距離を導出する。
また、測位方式として、電波、音波、及びレーザ等の遅れ時間を利用する測位方式(TOA:time of Arrival)がある。この場合、媒体としては、WiFi(登録商標)UWB(Ultra Wide Band)等の電波、音波、及びレーザ等を用いることができる。図16に示すように、遅れ時間を利用する方式の場合、ユーザの近傍の、媒体を発信する複数(図16では3つ)の発信装置とユーザとの距離に基づいて、三点測位によりユーザの位置を導出する方式である。当該方式では、ユーザが所持する端末が検知する、遅れ時間に基づいて、各発信装置とユーザとの距離(da〜dc)を導出する。なお、「遅れ時間」の計測方法としては、以下の2種類が挙げられる。1つ目は、時刻同期した発信装置とユーザが所持する端末との間で、発信装置側から媒体を発信してから端末側で受信するまでの遅れ時間を計測する方法である。2つ目は、異なる2つの周波数の位相差を利用して遅れ時間を計測する方法であり、当該方法の方が、1つ目の方法に比べて、精密に遅れ時間を計測することができる。
また、測位方式として、電波及び音波等が到来する角度(方向)を利用する測位方式(AOA:Angle of Arrival)がある。この場合、媒体としては、WiFi(登録商標)等の電波、及び音波を用いることができる。図17に示すように、角度(方向)を利用する方式の場合、ユーザが媒体の発信装置を所持し、複数(図17では3つ)の受信装置において、発信装置から到来する媒体の角度を計測し、媒体の角度∠a〜∠cと、発信装置間の距離D1、D2とに基づき、発信装置の位置、すなわちユーザの位置(x、y、z)を導出する方法である。具体的には、図17において、∠a’、∠b’は、各々∠a、∠bをxy平面に投射した角度を表し、∠a’’、∠c’’は、各々∠a、∠cをyz平面に投射した角度を表す。∠a’、∠b’と距離D1との組み合わせ、及び∠a’’、∠c’’と距離D2との組み合わせから、ユーザの位置を示す3次元空間の位置(x、y、z)を導出する。
また、測位方式として、レーザ及び光等の発信装置からユーザまでの距離を直接計測することで、ユーザの位置を測位する測位方式がある。この場合、媒体としては、レーザや光等を用いることができる。図18に示すように、直接計測する方式の場合、発信装置及び受信装置の組み合わせを複数組(図18では3組)設け、発信装置から発信した媒体が、ユーザにより反射した反射波を発信装置で受信することにより、発信装置からユーザまでの距離(da〜dc)を直接計測し、計測された距離(da〜dc)に基づき、三点測位によりユーザの位置(x、y、z)を導出する。
上記いずれの測位方式においても全て、測位原理は、以下の特徴を有す。すなわち、電波強度、遅れ時間、及び電波の到達角度等を距離に換算するという媒体の特徴を利用し、換算した距離に対して、2点測位、3点測位、多点測位、及びk−means等の位置計算手法を適用することで、位置を導出するという、特徴である。
本実施形態は、上記の測位原理の特徴を利用し、さらに、測位装置(発信装置及び受信装置の少なくとも一方)の位置及び数を、誤差評価モデルを用いて最適化することにより測位システムを設計する技術に関する。すなわち、以下に説明する本実施形態の技術は、上述した全ての測位方式に対して適用可能である。
本実施形態の測位システム設計技術では、測位機器の最適な個数の決定処理に、測位機器の最適な配置の決定処理が含まれる。測位機器の最適な配置の決定処理は、媒体が重畳するエリア等の面積を最大化及び最小化することにより、測位システム及び測位方法に応じた効率的な発信装置の配置位置を求める処理であり、当該処理により測位機器の配置設計を行う。
一方、測位機器の最適な個数の決定処理は、測位機器の数を変えた複数の条件の下で、上述の測位機器の最適な配置の決定処理を行い、各条件下での評価関数f(x)の値が最小となる測位機器の個数を決定することにより、測位環境及び測位手法に適切な測位機器の数を求める処理であり、当該処理により測位機器数の設計を行う。
すなわち、本実施形態では、測位機器(本実施形態では、発信装置)の数を複数仮定し、仮定した数毎に、最適な配置及び評価関数f(x)を導出する処理を行い、評価関数f(x)の値が最も小さい場合の、発信装置の数、及び発信装置の位置を最適な数及び配置とする。
発信装置の最適な個数の決定方法は、測位方法等に応じて、各発信装置の測位可能な状態で媒体が到達する領域(以下、「媒体領域」)という)及び発信装置が発信する電波、音波、光波等の波が重複する数により区分けされる領域の面積を最適化することで、発信装置の設置位置を最適化する。なお、基本的には、図10を参照して説明した第1実施形態の方法と同様である。
本実施形態では、測位方法に応じて、図19に示した4種類の領域(領域92〜98)の面積(割合)を要素とした評価関数f(x)を構成し、最適化法を用いて自動的に、最適な発信装置の設置数及び設置位置(以下、単に「発信装置の設置」という)の推定を行う。要は、本実施形態では、測位方法に応じて、その測位を実現するために必要となる電波、音波、光波等の波の重複数が、該当測位を実現すべきエリアで満たされるように、発信装置の数、位置を推定する。すなわち、測位方法に応じて、測位を実現すべき地点において、電波、音波、光波等の波の重複数が、該当測位に必要となる重複数を満たすように、発信装置の設置数及び設置位置を推定する。
全ての測位方法において、全発信装置の媒体領域外の領域、すなわち全発信装置について、電波の強度値が閾値未満となる領域である領域92の面積を、最小化する。また、ジオフェンシングを用いた測位方法では、1つの発信装置のみによる媒体領域、すなわち複数の媒体領域が重畳しない領域94の面積を、最大化する。また、2点測位方法では、2つの発信装置による媒体領域が重畳する領域96を、最大化する。さらに、多点測位方では、3つ以上の発信装置による媒体領域が重畳する領域98を、最大化する。
評価関数f(x)は下記の式で表され、誤差モデルを考慮しない場合の評価関数f(x)の最小値minf(x)は、下記(3−1)式により導出される。
なお、上記(3−1)式における「I」は、発信装置の設置数及び設置位置を推定する対象となる推定対象領域を任意の格子状に区切った際の格子点である評価点の総数である。また、「J」は、領域92に含まれる評価点の数であり、「K」は、領域94に含まれる評価点の数であり、「L」は、領域96に含まれる評価点の数であり、「N」は、領域98に含まれる評価点の数である。また、「j」は、領域92における評価点の数を表す添え字であり、「k」は、領域94における評価点の数を表す添え字であり、「l」は、領域96における評価点の数を表す添え字であり、「n」は、領域98における評価点の数を表す添え字である。また、「ΣP(x、y)」は、領域92の割合であり、評価点jの総数/Iで近似される。「ΣP(x、y)」は、領域94の割合であり、評価点kの総数/Iで近似される。「ΣP(x、y)」は、領域96の割合であり、評価点lの総数/Iで近似される。さらに、「ΣP(x、y)」は、領域98の割合であり、評価点nの総数/Iで近似される。また、「αx、y」、「βx、y」、「γx、y」、及び「δx、y」は、位置(x、y)に応じて変化する重み付け関数であり、位置に応じて重み係数が変化する。また、「κ」は、ペナルティ係数(詳細後述)である。
本実施形態では、上記(3−1)式に対して、さらに測位誤差を評価してモデル化する誤差モデルをf6を考慮した場合の評価関数f(x)の最小値minf(x)を、下記(3−2)式により導出する。

なお、上記(3−2)式における「φ」は、位置(x、y)における重み付け関数であり、位置に応じて重み係数が変化する。
誤差モデルとは、測位システムに関する評価要素、及び測位手法に関する評価要素等の少なくとも1評価要素を入力として、これらの評価要素から様々な誤差の量を推定するモデルである。一例として、これらの評価要素を入力とし、誤差の推定量を出力とした機械学習により得られる誤差モデルが挙げられる。測位システムに関する評価要素としては、測位性能に直接的に影響を与える評価要素として、発信装置の個数、設置位置、発信装置の媒体の特徴及び特性、及び、測位性能に間接的に影響を与える評価要素として、例えば、媒体の伝搬特性に影響を与える、設計/測位対象領域に存在する建物・構造物の形状・材質、及び、人等の移動物体の動き等に関する特徴及び特性が挙げられる。また、測位手法に関する評価要素としては、例えば、測位アルゴリズム、及び静止時の静的誤差評価特性(静止測位精度)、及び移動時の追従性やオーバーシューティング等の動的誤差評価特性等が挙げられる。誤差モデルf6を導入された評価関数f(x)を用いることで、例えば所定の誤差以下となるようにかつ任意の測位方式に必要となる発信装置の設置位置・個数を推定することができる。また、誤差モデルに組み込まれる評価要素に応じて所定の誤差以下となる領域も推定することができるため、例えば所定の測位精度を満たしつつ、かつ、ユーザのニーズも満たした発信装置を設置すべき領域を推定することもできる。
本実施形態では、当該誤差モデルにより導出される誤差の推定量を評価関数f(x)に与えることにより、測位誤差を考慮して、発信装置の個数、及び設置位置を決定することができる。なお、誤差モデルは、測位方式や発信装置が用いる媒体毎に用意することにより、測位精度を向上させることができる。例えば、媒体が電波の場合、電波強度誤差モデル、遅延時間誤差モデル、遅延時間差誤差モデル、及び方向誤差モデル等が挙げられ、媒体が音波の場合、遅延時間誤差モデル、及び方向誤差モデル等が挙げられ、媒体がレーザの場合、遅延時間誤差モデル等が挙げられ、媒体が磁気の場合、磁気センサ誤差モデル、及び時間変動誤差モデル等が挙げられ、媒体が空間を振動して伝搬される波以外にも誤差の要因となるものであれば誤差モデルとして組み込むことができる。例えば、加速度センサ誤差モデル、ジャイロセンサ誤差モデル、磁気センサ誤差モデル、気圧センサ誤差モデル、及び人物の姿勢や保持方法に基づく誤差モデル等が挙げられる。その他、媒体伝搬の見通しの有無による信頼性評価による誤差モデル等が挙げられる。
誤差モデルの具体例としては、衛星測位時の遅れ時間を評価する既存の技術が、疑似距離の誤差を表すモデルとして知られている。当該誤差モデルでは、衛星と受信装置との幾何学距離、受信装置時計誤差、衛星時計誤差、電離層遅延、対流圏遅延、及び観測誤差が加算された値が誤差モデルによる推定値として得られる。
ところで、一般的に、図20Aの価格競争力曲線及び精度競争力曲線に示すように、媒体の発信装置の設置数が少ないほど、測位を行うためのシステム全体に関わるコスト(初期投資コスト及び運用コスト等)は安価(価格競争力が高く)になるが、測位の精度が低下し、一方、発信装置の数が多いほど、システム全体に関わるコストは高価になるが、測位の精度が高く(精度競争力が高く)なる傾向にある。すなわち、測位の精度と、システム全体のコストとはトレードオフの関係にある。また、発信装置の設置数が決定すると、測位の精度、及びシステム全体に関わるコストが決定する。
従来の、人の経験則による調整では、設置する発信装置の数、位置等を調整するだけなので、これらの価格・性能の競争力曲線は変化しない。この為、調整後に発信装置の数が変更されても、価格及び性能のいずれか一方は改善されるが、他方は犠牲となり改悪される。
本実施形態の技術を適用することにより、図20Bに示すように、価格競争力曲線及び精度競争力曲線が上方のグラフのように変化するため、測位の精度が向上するとともに、発信装置の設置数も削減することができる。従って、安価なシステムで、ユーザが所望とする精度(性能)を実現する測位システムを構築することができる。
ユーザの所望に応じた測位の精度を実現するためには、推定対象領域の中で、測位の精度を良くするエリア、及び測位の精度が低くても良いエリアを特定し、設計に反映、具体的には、評価関数f(x)に反映した測位システムの設計を行う。これにより、発信装置の設置数を少なくして、低コスト化し、かつユーザの所望に応じた精度を有する測位システムを構築できる。例えば、図21に示した推定対象領域に測位システムを構築する場合について説明する。
図22に示すように、推定対象領域に測位システムを構築し、ナビゲーションを実現する際、例えば、フロア間移動をするためのエレベータ、エスカレータ、建物の出入り口付近、及びトイレ等のユーザが使用する頻度の高いエリア、及び店舗の間隔が狭いエリア100では、高い精度が要求され、任意の位置を測位する3点測位を行うことが要求される。要は、建物間やフロア間等空間と空間を接続する領域や、トイレや店舗が密集している領域等の大きな誤差を許容することができない領域等においては高い精度で測位される必要があるということである。一方、その他のエリア102では、通路状のエリアの誘導(ナビゲーション)を実現できれば良く、通路での誘導の場合と同様に、測位の精度が高くなくても良く(低くても良く)、直線経路を測位する2点測位を行えば十分である。
そこで、本実施形態では、エリア100では、上記(3−2)式における、3点測位に対応する重み付け係数δx、yに大きい値を設定し、エリア102では、上記(3−2)式における2点測位に対応する重み付け係数γx、yに大きい値を設定する。このようにして、エリア毎に設計したい測位手法に対応する重み付け係数を大きく、または小さく設定することにより、任意の環境の形状と、任意のユーザの環境的及び精度的要望とに対して、適切な測位システムの設計が可能となる。
また、上述の理由から、エリア100については上記(3−2)式における、誤差モデルの重み付け関数φ(x、y)に大きい値を設定して、測位誤差を小さくする。一方、エリア102については、誤差モデルの重み付け関数φ(x、y)に小さい値を設定して、測位誤差を小さくする。なお、その他のエリアでは、特に測定精度が要求されていないため、重み付け関数φ(x、y)=0と設定する。このようにして、エリア毎に要求される測位精度に応じて重み付け係数を大きく、または小さく設定することにより、任意の環境の形状と、任意のユーザの環境的及び制精度要望とに対して、適切な測位システムの設計が可能となる。
なお、上記(3−2)式における第5項は、各発信装置の設置間隔ができるだけ広がる、換言すると、発信装置間の距離が長くなるように、図23に示すように、各発信装置AP(AP〜AP)同士の距離が、媒体領域の半径drより小さくなった場合に、ペナルティ項として機能する。そのため、第5項は、下記の条件を満たす場合に機能し、下記の条件を満たさない場合には機能しない。すなわち、各々の発信装置間の設置位置の間隔が、媒体領域の半径drより小さくなった場合に0より大きな値となるような制約を付加している。

なお、ここで、媒体距離の半径dr以下との条件をペナルティ項を機能させるための条件とした理由は、以下のようなデメリットが生じるからである。各発信装置の設置位置が、媒体領域の半径dr以下となると、各媒体領域の重複部分が大きくなる一方、媒体領域の中心を結ぶ線分に相当する、測位可能なエリアが小さくなる。そのため、推定対象領域全体をカバーするには発信装置の数が増加するため、システム全体のコストが高価になるというデメリットが生じる。また、発信装置の設置位置の間隔を、例えば半径の2/3×2よりも長くする等と、大きく制限した場合、各媒体領域の重複部分が小さくなり、1つの電波のみがカバーする領域(1つの発信装置のみによる媒体領域)が、他の領域に比べて最も大きくなり、測位可能な、2つの発信装置の媒体領域が重複する領域が小さくなってしまう。そのため、この場合においても、推定対象領域全体をカバーするには発信装置の数が増加するため、システム全体のコストが高価になるというデメリットが生じる。
図24には、本実施形態の推定装置10の一例の構成図を示す。図24に示すように、本実施形態の推定装置10は、第2実施形態の推定装置10(図11参照)と、実測値DBに代わり、重付関数DB27を備え、電場導出部34に代わり、推定部35を備え、電波伝搬モデル部36に代わり、媒体伝搬モデル部37を備える点で異なっている。また、測位精度評価部40及び測位誤差導出部41を備える点で異なっている。
重付関数DB27には、上述した位置(x、y)における重み付け関数「α」、「β」、「γ」、「δ」、「κ」、及び「φ」が記憶されている。推定部35は、媒体伝搬モデル部37に媒体伝搬モデルを設定し、設定した媒体伝搬モデルにより媒体強度値を導出させる機能を有する。また、本実施形態の推定部35は、媒体伝搬モデル部37から入力される媒体強度値と、シミュレーション条件設定部20から取得したシミュレーション条件と、に基づいて、各発信装置の媒体領域を導出する。推定部35の導出結果により、発信装置の設置位置を推定する。測位精度評価部40は、測位誤差導出部41により上述した誤差モデルを用いて測位誤差を導出させ、導出させた測位誤差により、測位精度を評価する。そのため、上述したように評価関数導出部32は、誤差モデルを考慮し、評価関数f(x)を導出する。
次に、本実施形態の推定装置10の作用について説明する。
本実施形態の推定装置10の作用は、第1実施形態で説明した電波伝搬モデル導出ルーチン(図7参照)と基本的には、同様であるが、電波伝搬モデル導出ルーチンにおいて、以下の図25に示したルーチンを繰り返す。
ステップS200で推定装置10は、発信装置の個数を初期値に設定する。次のステップS202で推定装置10は、ステップS200で設定した発信装置の個数に対する最適な発信装置の設置位置を決定し、その際の評価関数f(x)を導出する。
次のステップS204で本処理を終了するか否かを判定する。所定の回数上記処理を繰り返した場合、または発信装置の個数が上限値に達した場合等所定の終了条件を満たすか否かを判定し、満たさない場合、ステップS204の判定が否定判定となり、ステップS206へ移行する。ステップS206で推定装置10は、発信装置の個数を更新し、ステップS202に戻る。このように、終了条件を満たすまで、発信装置の個数を更新しながら、発信装置の個数に応じた最適な設置位置、及び評価関数f(x)を導出する処理を繰り返す。
一方、終了条件を満たす場合、ステップS204の判定が肯定判定となり、ステップS208へ移行する。ステップS208で推定装置10は、上記ステップS202で導出した評価関数f(x)のうちの最小値に対応する、発信装置の個数及び設置位置を推定対象領域に最適な適切値として決定し、本ルーチンを終了する。
さらに、本実施形態の電場表示ルーチンについて説明する。図26に本実施形態の電場表示ルーチンの一例を表したフローチャートを示す。図26に示すように、本実施形態の電場表示ルーチンでは、ステップS204及びS206に代わり、ステップS210及びS212の処理を行う点で、第2実施形態の電波表示ルーチン(図12参照)と異なっている。
図26に示すように、ステップS202の処理により、発信装置の設置個数及び設置位置が、最適となった後、ステップS210で表示装置10は、設置位置毎に、誤差モデルに基づき、発信装置設置可能領域を導出する。本実施形態では、最適とされた設置位置を基準とし、所定の測位精度より高い精度を有する。換言すると、誤差が閾値以内の位置を、発信装置の設置が可能な位置とし、さらに発信装置設置可能領域として導出する。具体的には、上記(3−2)式による誤差モデルf(6)により導出される値に基づいて、発信装置設置可能領域を導出する。
次のステップS212で表示装置10は、設置不可領域を除外したマップ9Aを導出し、出力部24の表示部25に表示した後、本電場表示ルーチンを終了する。例えば、図27Aに示した一例のように、推定対象領域内に、最適な発信装置の設置位置と、当該設置位置毎に発信装置設置可能領域が導出されたとする。一般に、広告がある等、ユーザの所望等により、発信装置の設置を不可としたい位置がある。そのため、本実施形態では、設置を不可とする領域の設定を例えば、ユーザにより行うことができる機能を有している。図27Aには、当該機能により設定された設置不可領域112を示している。設置不可能領域112と、発信装置設置可能領域110とは重畳している。そのため、本実施形態では、図27Bに示した一例のように、発信装置設置可能領域110から設置不可領域112を除外した領域を、実際に発信装置の設置が可能な発信装置設置可能領域114とした、マップ9Aを導出し、表示部25に表示させる。
以上説明したように、本実施形態の表示装置10は、導出の対象となる導出領域内に設置された複数の電波発信装置が発信する電波に基づき、導出対象領域内の電場を表示する電場の表示装置であって、導出対象領域内の各導出位置において受信器により受信される、ビーコンにより発信された電波の数を導出する電場導出部34と、電場導出部34が導出した各導出位置における電波の数に基づいて、導出対象領域内を受信器が受信する電波の数毎に異なる色に色分けして表示させる表示部25と、を備える。
従って、本実施形態の表示装置10によれば、ユーザにとって見易い実電場マップ6、9、及びマップ9Aを表示することができる。
なお、上記各実施形態では、ラグランジェ関数の形式(ラグランジェ乗数法)で定式化しているが、他の方法を適用してもよい
例えば、多目的最適化法(トレードオフの関係にある複数の目的関数を同時に解く手法)を適用してもよい。この場合、各目的関数(f1〜f)を個別に定義したまま、最適化(最大化及び最小化)が実現できる。多目的最適化法を用いるメリットとしては、複数のパレート最適解が求まり、パレート分析により、個々の発信器の設置位置の許容範囲等が明らかにできる点があげられる。このように、複数の最適解が導出できる場合、発信装置を設置する実際の空間で、発信装置が設置できる場所、できない場所(広告がある、目立つ等)との整合をとることができ、より現実的、合理的な最適解を求めることができるようになる。なお、多目的最適化法としては、参考文献1に記載されているParticle Swarm Optimization(粒子群最適化)や、参考文献2に記載されているGenetic Algorithm(遺伝的アルゴリズム)等を利用することができる。
参考文献1
“Particle Swarm Optimization An Overview”,POLI R., Swarm Intelligence 1(1), 33-57, 2007
参考文献2
“Genetic Algorithms: An Overview”,Melanie Mitchell, Complexity, 1(1),31-39,1995
本開示の技術に多目的最適化を適用することにより、推定変数の初期値(発信装置の個数、設定位置)を与えると、1回の最適化計算により、大域的な最適解を探索することができる。一般的な最適化法(局所最適化法)では、ある限られた条件(探索空間)の中での局所的な解が得られるだけである。局所最適化法では、発信装置器の個数を更新しながら、何度も設定位置を決定するためシミュレーションをする必要があるが、多目的最適化によれば、シミュレーションを繰り返さずとも、上記のように大域的な最適解を得ることができる。
なお、本実施形態の表示装置10は、例えば、図13に示した一例のように実装することができる。図13に示した表示装置10の実装例は、サーベイデータ変換部50と、シミュレーション条件設定ファイル58と、プロジェクトファイル60と、GUI(Graphical User Interface)部62と、導出部22と、を備える。
図13に示すように、サーベイデータ変換部50は、実測値DB26、サーベイアプリ52、データ抽出・整形部54、及び実測データ前処理部56を含む。サーベイアプリ52は、導出対象領域において、いわゆるサイトサーベイを行うアプリケーションであり、サーベイアプリ52によって、測定されたビーコンの電波強度の実測値のデータは、実測値DB26に記憶される。実測値DB26に記憶されている実測値のデータは、データ抽出・整形部54及び実測データ前処理部56によって、導出部22により利用可能に整えられ、プロジェクトファイル化(プロジェクトファイル60)される。また、導出対象領域を規定するシミュレーション条件は、シミュレーション条件設定ファイル58に記憶されており、プロジェクトファイル化(プロジェクトファイル60)される。
また、図13に示すように導出部22は、実電場導出部70、理論電場導出部72、電波伝搬モデル76、及び評価関数78を含む。実電場マップを導出する場合、導出部22の実電場導出部70がプロジェクトファイル60を読み込み、電波伝搬モデル76及び評価関数78を用いて、上述したように実電場マップを導出し、プロジェクトファイル60に出力する。また、理論電場マップを導出する場合、導出部22の理論電場導出部72がプロジェクトファイル60を読み込み、電波伝搬モデル76を用いて、上述したように理論電場マップを導出し、プロジェクトファイル60に出力する。プロジェクトファイル60に出力された実電場マップ及び理論電場マップは、GUI部62により、ユーザ等による閲覧が可能となる。
なお、本実施形態は一例であり、具体的な構成は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれ、状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。例えば、実施形態では主に電波を対象として本技術を説明してきたが、本技術は電波以外の信号にも適用することができる。音波、光波のように空間を振動させる波に起因する信号は当然のこと、空間に存在に何らかの影響を与えることで発振器と受信器の距離を測定できる媒体でも構わない。
例えば、本実施形態では、電場導出部34が電波伝搬モデルの最適化(評価関数f(n,C)の最小化)を行う際、全ての実測地点に関する電波強度の実測値を用いた形態について説明したが、当該形態に限定されず、少なくとも2以上の実測地点に関する電波強度の実測値を用いればよい。
また例えば、本実施形態では、上記(1)式で表された電波伝搬モデルを用いる形態について説明したが、電波伝搬モデルは当該形態に限定されず、少なくとも、上記(1)式における、「K−n×log10d」を含む式で表される1つの式であればよい。例えば、電波伝搬モデルは、上記(1)式の右辺において、モデル係数Cを含まない式であってもよい。
10 表示装置
21 取得部
22 導出部
25 表示部
34 電場導出部
30 最適化部

Claims (10)

  1. 導出の対象となる導出領域内に設置された複数の電波発信装置が発信する電波に基づき、導出対象領域内の電場を表示する電場の表示装置であって、
    前記導出対象領域内の導出位置において受信器により受信される、前記電波発信装置により発信された電波の数を導出する電場導出部と、
    前記電場導出部が導出した前記電波の数に基づいて、前記導出対象領域内を前記受信器が受信する電波の数毎に異なる色に色分けして表示させる表示部と、
    を備えた電場の表示装置。
  2. 前記電場導出部は、前記導出領域を構成する物の構造に起因する電波の減衰に基づいて、前記受信器が前記電波を受信するか否かを判定する、
    請求項1に記載の電場の表示装置。
  3. 前記電場導出部は、前記電波発信装置と推定対象位置との距離が短くなるほど値が大きくなる空間伝搬係数を含み、かつ、前記電波発信装置と前記推定対象位置との距離が短くなるほど前記空間伝搬係数が異なる値となる頻度が多くなる、対数関数で表される電波伝搬モデルに基づき得られた、前記推定対象位置における前記電波発信装置から発せられた電波の前記推定対象位置における強度、を用いて推定する、
    請求項2に記載の電場の表示装置。
  4. 推定対象領域内の推定対象位置において前記受信器に受信させる電波の所望の数の設定を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した数に応じて、前記推定対象位置において前記所望の数の電波を受信するために前記推定対象領域内に設置する前記電波発信装置の数及び位置を推定する推定部と、をさらに備え、
    前記表示部は、
    さらに、
    前記推定部により推定された前記電波発信装置を設置する位置を表示する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電場の表示装置。
  5. 前記推定部は、前記取得部が取得した数と、f1を前記推定対象領域に対する前記電波発信装置の電波の強度値が閾値未満となる第1の領域の割合、f2を前記推定対象領域に対する1つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第2の領域の割合、f3を前記推定対象領域に対する2つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第3の領域の割合、f4を前記推定対象領域に対する3つ以上の前記電波の強度値が前記閾値以上となる第4の領域の割合、α、β、γ、及びδを重み付け係数とした場合に、下記(1)式により表される評価関数f(x)と、に基づいて推定する、

    請求項4に記載の電場の表示装置。
  6. 前記推定部は、測位を行うために必要となる所定の精度より高い測位精度となるように前記電波発信装置を設置する複数の位置から得られる領域である電波発信装置設置領域を推定し、
    前記表示部は、
    前記電波発信装置を設置する位置に代えて前記電波発信装置設置領域を表示する、
    請求項4に記載の電場の表示装置。
  7. 前記推定部は、前記電波発信装置を設置する複数の位置を、f1を前記推定対象領域に対する前記電波発信装置の電波の強度値が閾値未満となる第1の領域の割合、f2を前記推定対象領域に対する1つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第2の領域の割合、f3を前記推定対象領域に対する2つの前記電波の強度値が前記閾値以上となる第3の領域の割合、f4を前記推定対象領域に対する3つ以上の前記電波の強度値が前記閾値以上となる第4の領域の割合、f5’を電波発信装置同士の距離を最大化するための項、αx、y、βx、y、γx、y、及びδx、yを、前記推定対象位置x、yに応じて変化する重み付け係数とした場合に、下記(2)式に基づき推定し、
    前記測位精度は、電波強度、遅延時間、及び方向の少なくとも1つをモデル化した下記(2)式のf6により導出される推定誤差に基づき制御される、

    請求項6に記載の電場の表示装置。
  8. 屋内空間における測位を行うための複数の電波発信装置を設置すべき設置位置を表示する表示装置であって、
    前記測位を行うために、前記屋内空間における所定の位置である測位対象位置において、受信器が受信すべき前記電波発信装置により出力された電波の数nを取得する取得部と、
    前記測位対象位置における前記電波発信装置により出力された電波の数がnであり、かつ前記測位対象位置における測位精度が所定の精度以上となり、かつ前記電波発信装置間の距離を最大化する前記電波発信装置の設置可能領域を推定する推定部と、
    前記推定された設置可能領域を少なくとも表示する表示部と、
    を備えた表示装置。
  9. 前記推定部は、
    前記推定対象領域内の一部の領域である一部領域の属性に基づき、
    前記属性が、前記推定対象領域と異なる領域と前記推定対象領域を接続する一部領域、若しくはユーザが高精度な測位を要求する一部領域である場合、その他の場合と比較し前記測位精度が高くなるように、前記一部領域毎に前記所定の精度を設定する、
    請求項7または請求項8に記載の表示装置。
  10. 導出の対象となる導出領域内に設置された複数の測位に用いるための信号を発信する信号発信装置が発信する信号に基づき、導出対象領域内の発信された信号の所定の位置における強度マップ化した信号マップを表示する表示装置であって、
    前記信号マップに基づき、前記導出対象領域内の導出位置において受信器により受信される、前記信号発信装置により発信された信号の数を導出する信号数導出部と、
    前記信号数導出部が導出した前記信号の数に基づいて、前記導出対象領域内を前記受信器が受信する信号の数毎に異なる色に色分けして表示させる表示部と、を含み、
    前記信号は電波、光波、及び音波のいずれか1つである、
    表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022552914A (ja) * 2019-12-13 2022-12-20 シグニファイ ホールディング ビー ヴィ コンピューティングデバイス
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