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JP2019079908A - 冷却装置及びこれを備えた半導体モジュール - Google Patents

冷却装置及びこれを備えた半導体モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】圧力損失の増加を抑制しつつ冷却能力を向上させることが可能な冷却装置を提供する。【解決手段】発熱体が設けられるベース板と、ベース板に対向して設けられた天面板と、ベース板及び天面板の間に幅方向に複数並列に形成され、冷媒が流通する流路の1つであって、ベース板側に位置する上流部から第1の入れ替わり部を経由して天面板側に位置する下流部に連通する第1流路と、第1流路と組み合わされて配置され、冷媒が流通する流路の他の1つであって、天面板側に位置する上流部から第2の入れ替わり部を経由してベース板側に位置する下流部に連通する第2流路とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器の発熱を冷却する冷却装置に関する。
近年、電子機器の小型化及び高出力化に伴い発熱密度が増大する傾向にある。そこで、電子機器を安定して動作させるために、高効率な冷却技術の開発が重要となる。このような冷却技術として、従来から複数の放熱フィンを並列に配置し、当該フィン間の一方向に冷媒を流通させて、電子機器を冷却する冷却装置が知られている。しかし、この従来の冷却装置では、電子機器が設けられる厚み方向への熱伝達率が小さいため、十分に熱交換を行うことが困難であった。これに対し、例えば特許文献1では、厚み方向に積層された複数の縦部材間に斜め部材を設けた冷媒流路において、冷媒が攪拌されることにより、熱交換を促進させる冷却装置が開示されている。
特開2010−114174号公報(8頁、図3)
しかしながら、複数の流路が交差して冷媒が攪拌される冷却装置の場合、流路断面の急変により渦流が発生し、圧力損失が増加するため、冷却装置に流入する冷媒流量が低下し、電子機器に対する冷却能力が低下するという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、圧力損失の増加を抑制して冷却能力を向上させることが可能な冷却装置を提供することを目的とする。
本発明に係る冷却装置は、発熱体が設けられるベース板と、ベース板に対向して設けられた天面板と、ベース板及び天面板の間に幅方向に複数並列に形成され、冷媒が流通する流路の1つであって、ベース板側に位置する上流部から第1の入れ替わり部を経由して天面板側に位置する下流部に連通する第1流路と、第1流路と組み合わされて配置され、冷媒が流通する流路の他の1つであって、天面板側に位置する上流部から第2の入れ替わり部を経由してベース板側に位置する下流部に連通する第2流路とを備える。
また本発明に係る半導体モジュールは、冷却装置と、冷却装置のベース板又は天面板の少なくとも一方の面に発熱体として半導体素子とを備える。
本発明によれば、発熱体が設けられるベース板近傍に低温の冷媒を供給でき、圧力損失の増加を抑制して冷却能力を向上させる冷却装置を実現できる。また冷却能力の高い半導体モジュールを実現できる。
本発明の実施の形態1に係る冷却装置を備えた冷却システムの概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の流路構造を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の流路断面を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の流路断面を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の比較対象である櫛形ヒートシンクの一部についての数値解析モデルを示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の一部についての数値解析モデルを示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置のベース板の温度と圧力損失の関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の冷媒温度及びベース板の断面温度分布を示す温度コンター図である。 本発明の実施の形態2に係る冷却装置を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態3に係る冷却装置を示す概略構成図である。 本発明に実施の形態4に係る冷却装置を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態5に係る冷却装置を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態6に係る半導体モジュールを示す概略構成図である。
以下、本発明に係る実施の形態を、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷却装置を備えた冷却システムを示す概略構成図である。図1(a)、図1(b)に示すように、冷却システム100は、冷却装置1及び冷媒駆動装置2から構成される。冷媒駆動装置2は、冷却管31内を流れ方向32に流通する冷媒3を冷却装置1に供給する。冷却装置1は、冷媒3を流通させ、熱を受熱し、外部環境へ放熱させる。冷却システム100は、例えば、図1(a)に示すように、冷媒3が冷却装置1を流通した後、再び冷媒駆動装置2に戻って循環するシステムである。また、図1(b)に示すように、冷媒3が循環せずにそのまま外部環境へ放出されるシステムとしてもよい。ここで、冷媒3は気体又は液体であればよく、空気、水素、水、エタノール、アセトン等が挙げられる。
冷媒駆動装置2は、空冷式の場合にはファン、水冷式の場合にはポンプを用いる。ここでファンは、例えば、軸流ファン、遠心ファン、斜流ファン、横断流ファン等を用いることができる。ポンプは、例えば、軸流ポンプ、遠心ポンプ、斜流ポンプ等のターボ型ポンプ又は容積式ポンプを用いることができる。その他、例えば、水又は蒸気のジェット噴射力を利用したポンプ、圧縮空気を利用したポンプ等を用いてもよい。
図2は、本発明に係る冷却装置を示す概略構成図である。図2(a)は、発熱体が配置された冷却装置の斜視図である。図2(b)、図2(c)は、図2(a)の冷却装置の内部の一部を透視した上面図及び側面図である。冷却装置1の幅方向をX軸、長手方向をY軸、厚み方向をZ軸とした座標軸を表記する。
図2(c)に示すように、冷却装置1はベース板11と天面板12とを有して構成される。冷却装置1のベース板11には、発熱体4が配置される。冷却装置1は、熱伝導性の優れたグリス、シート、熱拡散性の大きいヒートスプレッダ、炭素繊維部材(グラファイトシート)等を介して、発熱体4に取り付けられる。発熱体4から発生した熱は、冷却装置1を流通する冷媒3と熱交換されて放熱される。ここで図2では、ベース板11に発熱体4が設けられる例を示したが、天面板12に設けられてもよく、少なくとも一方に設けられていればよい。
冷却装置1のベース板11と天面板12の間には、Y方向を流れ方向32とする冷媒流路10が形成されている。冷媒流路10は、例えばZ方向に2段の冷媒3の流入口181、182を有し、第1流路5及び第2流路6の2つの流路が組み合わされて構成される。また、図2(a)、図2(b)に示すように、冷媒流路10は、X方向に複数並列に形成されている。冷却装置1の材質は、例えばアルミニウム、銅等の熱伝導率の高い金属を用いることができる。
図3は、本発明に係る冷却装置の流路構造を示す概略構成図である。図3(a)は、第1流路及び第2流路が組み合わされた流路構造の斜視図である。図3(b)、図3(c)は、第1流路及び第2流路を各々分離した斜視図である。図3(a)に示すように、冷媒流路10は、互いに別体として形成された第1流路5及び第2流路6が組み合わされ、冷媒3が流通する過程でベース板11側と天面板12側とで位置関係が入れ替わるように構成されている。
図3(b)に示すように、第1流路5は、ベース板11側において2つに分岐された流入口181を有し、ベース板11側に位置する上流部で2つに分岐された流路が合流する。合流後、ベース板11側の上流部から天面板12側の下流部に連通する第1の入れ替わり部171を経由して、下流部で再び2つに分岐され、天面板12側に2つの流出口191を有する。また、図3(c)に示すように、第2流路6は、天面板12側において2つに分岐された流入口182を有し、天面板12側に位置する上流部で分岐された流路が合流する。合流後、天面板12側の上流部からベース板11側の下流部に連通する第2の入れ替わり部172を経由して、下流部で再び2つに分岐され、天面板12側に2つの流出口192を有する。
このように、第1流路5及び第2流路6は、発熱体4が設けられるベース板11側と天面板12側とで互いの位置関係を入れ替えることができる。第1流路5及び第2流路6は、別体として形成されているため、各々の流路を流通する冷媒3の熱が互いに伝わりにくくなり、発熱体4が設けられるベース板11側と、天面板12側とで温度の異なる冷媒3を生じさせることができる。
ここで、第1流路5及び第2流路6は、例えば、同一の寸法形状の第1部材及び第2部材で構成され、一方をY軸周りに180度回転させて互いに組み合わされ、直方体形状を形成するものである。直方体形状とは、全ての面が長方形で形成された形状である。ここで、冷媒3が流入及び流出する面は開口されていることは言うまでもない。このように形成されることで、冷却装置1全体を大きくすることなく、組み合わされた2つの流路を冷却装置1の幅方向に複数並列して設けることができる。
図4は、第1流路及び第2流路の斜視図及び各位置における流路断面図である。ここで流路断面とは、冷媒3の流れ方向32に対して直交する断面のことである。第1流路5及び第2流路6は、分岐流路部13a、13b、合流流路部14a、14b、L字型流路部15a、15b、並行流路部16aを有する。
第1流路5がベース板11側、第2流路6が天面板12側に位置する流路部をそれぞれ、分岐流路部13a、合流流路部14a、L字型流路部15aとし、第1流路5が天面板12側、第2流路6がベース板11側に位置する流路部をそれぞれ分岐流路部13b、合流流路部14b、L字型流路部15bとする。ここで流路部とは、第1流路5及び第2流路6の冷媒3流れ方向32に沿った各位置における一部の流路のことである。
第1流路5及び第2流路6は、上流部で順に、分岐流路部13a、合流流路部14aを形成し、L字型流路部15a、並行流路部16a、L字型流路部15bを経由して、下流部の合流流路部14b、分岐流路部13bに連通する。L字型流路部15a、並行流路部16a、L字型流路部15bの順に連通した部分を入れ替わり部17aとする。入れ替わり部17aは、上述した第1流路5に形成された第1の入れ替わり部171及び第2流路6に形成された第2の入れ替わり部172をまとめた部分に相当する。
上流部の分岐流路部13aにおいて、第1流路5及び第2流路6は、上下2段に配置され、各々幅方向に2つに分岐されている。第1流路5及び第2流路6の位置関係は、第1流路5がベース板11側に位置し、第2流路6が天面板12側に位置する。冷媒3は4つの流路へそれぞれ並行に流通する。ここで分岐数は2つに限らず、更に複数分岐されてもよい。このように、上流部の分岐流路部13aにおいて、流路が複数分岐されることによって、効率的に冷媒3と発熱体4との熱交換を行うことができる。
合流流路部14aにおいて、第1流路5及び第2流路6は、2つに分岐されていた流路が連結されて各々1つの流路を形成する。第1流路5は流路の上端部が連結され、第2流路6は下端部が連結される。ここで、第1流路5及び第2流路6は、冷媒3が合流する際のX方向の流れが互いに逆になるように形成される。例えば第1流路5を流通する冷媒3がXの負方向に向かって流通する場合、第2流路6を流通する冷媒3はXの正方向に流通する。
分岐流路部13a及び合流流路部14aにおいて、ベース板11側に位置する第1流路5に流通する冷媒3は、ベース板11に設けられた発熱体4から発生する熱を受熱し、温度が上昇する。一方、天面板12側に位置する第2流路6に流通する冷媒3は、第2流路6がベース板11から離間し、かつ第1流路5と別体として分離して配置されているため、第1流路5を流通する冷媒3より低い温度となる。このように、分岐流路部13a及び合流流路部14aにおいて、ベース板11側の第1流路5及び天面板12側の第2流路6が別体として分離して配置されることで、温度の異なる冷媒3を生じさせることができる。
L字型流路部15aにおいて、第1流路5は、冷媒3の流れ方向32からみて、ベース板11側の底部と幅方向の一方の側部とに形成され、第2流路6は、冷媒流路10の天面板12側の上部及び幅方向の他方の側部に形成され、それぞれL字の流路断面を有する。並行流路部16aにおいて、第1流路5及び第2流路6はそれぞれ冷媒流路10の幅方向の一方の側部及び他方の側部に形成され、並列に配置される。更に、並行流路部16aを経たL字型流路部15bにおいて、第1流路5は、天面板12側の上部と幅方向の一方の側部に形成され、第2流路6は、ベース板11側の底部と幅方向の他方の側部とに形成され、それぞれL字の流路断面を有する。
図5は、入れ替わり部における流路断面を示す概略構成図である。図5に示すように、入れ替わり部17aでは、冷媒3の流れ方向32に対し、直交する断面において、幅方向及び厚み方向がそれぞれ中間となる位置、即ち中間位置を中心として、第1流路5及び第2流路6は、流路の過程で各々時計回り又は反時計回りに旋回するように形成されている。これにより、第1流路5及び第2流路6内の冷媒3が流通する過程でY軸を基準とした旋回流れを発生させることができる。この旋回流れにより、流れが乱されることで発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。
また、L字型流路部15a、15bでは、第1流路5及び第2流路6の互いに対向する面が、流れ方向32に対して傾斜するように形成されている。このため、L字型流路部15aでは、第1流路5及び第2流路6の各々の幅方向の側部が徐々に長く、L字型流路部15bでは徐々に短くなるように変化する。また、第1流路5及び第2流路6は、旋回の中心に対して点対称な形状であり、流れ方向32に対して直交する断面における流路面積は同じとなるように形成されている。このように、L字型流路部15a、15bを形成することで、冷媒3が旋回するように上下が入れ替わる流路過程においても、流路の断面積の変化を小さく抑えることができ、流路抵抗による圧力損失の増加を抑制することができる。また、冷媒3が旋回する流路部をL字の流路断面とし、流路の等価直径を大きくすることで、より圧力損失の増加を抑制することができる。更に、天面板12側からベース板11側へ冷媒3が流通する際、ベース板11への衝突流を発生させ、局所的にベース板11への熱伝達を向上させることができる。
合流流路部14bにおいて、第1流路5及び第2流路6は上下2段に配置される。第1流路5は天面板12側に位置し、上端部が二股に分離している。第2流路6はベース板11側に位置し、下端部が二股に分離している。分岐流路部13bにおいて、第1流路5及び第2流路6は各々幅方向に2つに分岐された流路を形成する。
上述のように、互いに組み合わされた第1流路5及び第2流路6が、発熱体4が設けられるベース板11側と天面板12側とで厚み方向に入れ替わる構造により、高温となる冷媒3をベース板11側から天面板12側に、低温となる冷媒3を天面板12側からベース板11側に供給することができる。発熱体4が設けられるベース板11近傍に低温の冷媒3を供給することで、冷却能力を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態1に係る冷却装置1の効果について説明する。実施の形態1に係る冷却装置1の流れの把握を行うため、数値解析ソフト(FLOW−DESIGNER)を用いて3次元数値熱流体解析を行った。
実施の形態1に係る冷却装置1の比較対象として、従来の複数のフィン20を並列に配置し、冷媒3をフィン20間の一方向に流通させる櫛形のヒートシンクを用いた。図6は、櫛形ヒートシンクの一部についての数値解析モデルを示す概略図である。図6(a)は、櫛形ヒートシンクの斜視図である。図6(b)は、流れ方向から見た櫛形ヒートシンクの正面図である。
櫛形ヒートシンクのベース板11の厚みは、1.5mm、フィン20の厚みは、0.5mm、フィン20のピッチは1mm、フィン20の高さは5mm、奥行きは50mm、材質はアルミニウム(熱伝導率=220W/m・K)とした。冷媒3は温度25℃の水とし、流入口183は流速規定0.28m/s、0.42m/s、0.56m/s、流出口193は圧力を0Paとする。また、櫛形ヒートシンクの底面には発熱量20Wの発熱体4を模擬している。なお、メッシュ数は400万メッシュ、層流モデルで計算を行った。
図7は、本発明の実施の形態1に係る冷却装置の一部の数値解析モデルを示す概略図である。図7(a)は、冷却装置1の一部についてのモデルの斜視図を示す。図7(b)は、流れ方向から見た冷却装置の正面図である。図7(c)は、冷却装置の側面図である。冷却装置1のモデルは、図6における櫛形ヒートシンクと、ベース板11の厚み、フィン20の厚み、ピッチ、高さ、奥行き、材質を同じくした。また、分岐流路部13a、13bのZ方向のフィン20の厚みは0.5mm、入れ替わり部17aの傾斜角度は30°とする。以下、図6をモデルA(櫛形ヒートシンク)、図7をモデルB(実施の形態1)と呼ぶ。
図8は、モデルA(櫛形ヒートシンク)とモデルB(実施の形態1)のベース板の温度[℃]−圧力損失[Pa]の数値解析結果を示すグラフである。従来のモデルA(櫛形ヒートシンク)に比べ、モデルB(実施の形態1)のベース板11の温度が同一圧力損失で約1K低下していることが確認できる。したがって、実施の形態1に係る冷却装置1は、冷媒駆動装置2の能力に依存せず、発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。
図9は、流速を0.28m/sとした場合のモデルA(櫛形ヒートシンク)とモデルB(実施の形態1)のフィン間の冷媒温度及びベース板の断面温度分布を表わす温度コンター図である。図9(a)は、各モデルを側方から見た断面温度分布である。図9(b)は、図9(a)のベース板11出口近傍を拡大した断面温度分布である。モデルA(櫛形ヒートシンク)は、ベース板11に沿った一方向の一様な流れであるため、上流部から下流部にいくに従い、温度境界層が発達していることが確認できる。
これに対し、モデルB(実施の形態1)においては、天面板12側からベース板11側へ低温の冷媒3が流通することにより、入れ替わり部17aでベース板11側の温度が低下していることが確認できる。したがって、実施の形態1に係る冷却装置1は、ベース板11側へ低温の冷媒3を流通することにより、前縁効果を誘起させて温度境界層を薄くでき、ベース板11への熱伝達を向上させることができる。
上述したように、本実施の形態では、互いに組み合わされた第1流路5及び第2流路6が、ベース板11側と天面板12側で入れ替わる構造とすることで、発熱体4が設けられるベース板11近傍に低温の冷媒3を供給し、冷却能力を向上させることができる。また、L字型流路部15a、並行流路部16a、L字型流路部15bを形成することで旋回流れ及び衝突流を発生させ、発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。更に、冷媒3が旋回するように上下が入れ替わる流路過程において、流路の断面積の変化を小さく抑えるように形成されていることにより、圧力損失の増加を抑制することができる。
なお、当然ながら、第1流路5及び第2流路6を入れ替えて、第1流路5が天面板12側からベース板11側に連通し、第2流路6がベース板11側から天面板12側に連通するとしてもよい。
また、冷却装置1の分岐流路部13a、13b、合流流路部14a、14b、L字型流路部15a、並行流路部16aの高さ、幅、長さ等の寸法、入れ替わり部17aの傾斜角度等は適宜変更してもよい。また各々の流路の形状は、例えば、矩形流路、円形流路、台形流路としてもよい。
また、第1流路5及び第2流路6は、互いにベース板11側と天面板12側とが入れ替わる構造であればよく、分岐流路部13a、13bを備えない構成も可能である。
実施の形態2.
本発明を実施するための実施の形態2に係る冷却装置1について、図10を参照して説明する。図10は本発明の実施の形態2に係る冷却装置を示す概略構成図である。実施の形態1に係る冷却装置1と重複する説明は、適宜簡略化又は省略している。
本実施の形態では、L字型流路部15a、並行流路部16a、L字型流路部15bの順に連通する入れ替わり部17aに加えて、L字型流路部15b、並行流路部16b、L字型流路部15aの順に連通する入れ替わり部17bを有する構成とした。ここで、並行流路部16bは、上流部にL字型流路部15b、下流部にL字型流路部15aを有する流路部とする。
図10に示すように、第1流路5では、ベース板11側に位置する上流部から天面板12側に位置する下流部に連通した後、天面板12側からさらにベース板11側に連通する。また、第2流路6では、天面板12側に位置する上流部からベース板11側に位置する下流部に連通した後、ベース板11側からさらに天面板12側に連通する。
このような構成においても、実施の形態1と同様に、第1流路5及び第2流路6がベース板11側と天面板12側で入れ替わるように形成されることで、冷却能力を向上させることができる。更に本実施の形態では、第1流路5及び第2流路6は、入れ替わり部17bを設けたことで、旋回流れが促進され、発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、第1流路5及び第2流路6は、入れ替わり部17a及び入れ替わり部17bをそれぞれ1つ有する構成としたが、入れ替わり部17a、17bの個数は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜増やしてもよい。このように入れ替わり部17a、17bを複数設けることで、発熱体4が設けられるベース板11の複数の位置において低温の冷媒3を供給することができ、冷却能力を向上させることができる。また、旋回流れが更に促進され、発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。
実施の形態3.
本発明を実施するための実施の形態3に係る冷却装置1について、図11を参照して説明する。図11は本発明の実施の形態3に係る冷却装置を示す概略側面図である。なお、実施の形態1及び2に係る冷却装置1と重複する説明は、適宜簡略化又は省略している。
本実施の形態では、第1流路5及び第2流路6で構成された冷媒流路10をベース板11と天面板12との間に複数積層した構成とした。天面板12側に形成された冷媒流路10は、発熱体4が設けられるベース板11と接しないため、常に低温の冷媒3が流通することになる。
このような構成においても、実施の形態1と同様に、第1流路5及び第2流路6がベース板11側と天面板12側で入れ替わるように形成されることで、冷却能力を向上させることができる。更に本実施の形態では、2個以上の積層流路にすることで、ベース板11に低温の冷媒3を常に供給することが可能となり、発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。
実施の形態4.
なお、実施の形態1から3では、冷媒3が流入及び流出する流路を各々分岐流路部13a、13bとしたが、これに限定されるものではない。図12は、本発明の実施の形態4に係る冷却装置を示す概略構成図である。第1流路5及び第2流路6は、上流から並行流路部16b、L字型流路部15a、合流流路部14a、分岐流路部13a、合流流路部14a、L字型流路部15a、並行流路部16a、L字型流路部15b、合流流路部14b、分岐流路部13bの順に連続するように形成されている。このように、冷媒3が流通する過程で第1流路5と第2流路6がベース板11側と天面板12側とで入れ替わるように形成されていれば、流入及び流出する流路の形状は問わない。
実施の形態5.
本発明を実施するための実施の形態5に係る冷却装置1について、図13を参照して説明する。図13は本発明の実施の形態5に係る冷却装置を示す概略側面図である。なお、実施の形態1から4に係る冷却装置1と重複する説明は、適宜簡略化又は省略している。
本実施の形態では、第1流路5及び第2流路6で構成された冷媒流路10の流路断面がL字型流路部15a、並行流路部16a、L字型流路部15b、並行流路部16b、L字型流路部15aの順に循環するように形成されている。即ち、第1流路5及び第2流路6は、入れ替わり部17aと入れ替わり部17bとが交互に形成されている。
このような構成では、冷媒3がY方向に流通しながら、ZX面において常に時計回り又は反時計回りの旋回流れが発生し、流れが乱れることによって発熱体4が設けられるベース板11への熱伝達を向上させることができる。
実施の形態6.
本発明を実施するための実施の形態6に係る半導体モジュール200について、図14を参照して説明する。図14は本発明の実施の形態6に係る半導体モジュールを示す側面図である。なお、実施の形態1から5に係る冷却装置1と重複する説明は、適宜簡略化又は省略している。
本実施の形態では、冷却装置1のベース板11に発熱体である半導体素子4を配置し、半導体モジュール200とする構成とした。半導体素子4は、熱伝導性の優れたグリス、シート、熱拡散性の大きいヒートスプレッダ、炭素繊維部材(グラファイトシート)等を介して、冷却装置1に取り付けられる。半導体素子4は、例えば、第1流路5及び第2流路6の入れ替わり部17aの上流側近傍に配置される。
このような構成においても、実施の形態1と同様に、第1流路5及び第2流路6がベース板11側と天面板12側で入れ替わるように形成されることで、冷却能力を向上させることができる。更に本実施の形態では、冷却装置1に半導体素子4を取付け、半導体モジュール200とした。これにより冷却能力の高い半導体モジュールを実現できる。また、半導体素子4を第1流路5及び第2流路6の入れ替わり部17aの上流側近傍に配置することにより、相対的に温度が高くなる領域、即ちホットスポットを効率的に冷却することができる。
100 冷却システム、200 半導体モジュール、1 冷却装置、2 冷媒駆動装置、3 冷媒、32 流れ方向、4 発熱体、5 第1流路、6 第2流路、10 冷媒流路、11 ベース板、12 天面板、13a,13b 分岐流路部、14a,14b 合流流路部、15a,15b L字型流路部、16a,16b 並行流路部、17a,17b 入れ替わり部、181,182,183 流入口、191,192,193 流出口、20 フィン。

Claims (11)

  1. 発熱体が設けられるベース板と、
    前記ベース板に対向して設けられた天面板と、
    前記ベース板及び前記天面板の間に幅方向に複数並列に形成され、冷媒が流通する流路の1つであって、前記ベース板側に位置する上流部から第1の入れ替わり部を経由して前記天面板側に位置する下流部に連通する第1流路と、
    前記第1流路と組み合わされて配置され、前記冷媒が流通する前記流路の他の1つであって、前記天面板側に位置する上流部から第2の入れ替わり部を経由して前記ベース板側に位置する下流部に連通する第2流路と
    を備えたことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記第1の入れ替わり部及び前記第2の入れ替わり部は、それぞれ前記冷媒の流れに対して直交する断面における前記第1流路と前記第2流路との間の中間位置を中心として旋回するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記第1流路及び前記第2流路の前記上流部は、それぞれ複数に分岐されており、前記第1の入れ替わり部と前記第2の入れ替わり部に至るまでに合流されることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
  4. 前記第1の入れ替わり部及び前記第2の入れ替わり部の少なくとも一方は、前記冷媒の流れに対して直交する断面がL字であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の冷却装置。
  5. 前記第1流路及び前記第2流路は、互いに組み合わされて直方体形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却装置。
  6. 前記第1流路は、前記天面板側に位置する前記下流部からさらに前記ベース板側に連通し、前記第2流路は、前記ベース板側に位置する前記下流部からさらに前記天面板側に連通することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の冷却装置。
  7. 前記第1流路及び前記第2流路は、前記ベース板及び前記天面板の間に複数積層されたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の冷却装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の冷却装置と、
    前記冷却装置の前記ベース板又は前記天面板の少なくとも一方の面に発熱体として半導体素子とを備えたことを特徴とする半導体モジュール。
  9. ベース板と、
    前記ベース板から受熱する第1流路と、
    前記第1流路と分離し、前記ベース板の面方向に沿って、前記第1流路と互いの位置関係が入れ替わる第2流路と
    を備えた冷却装置。
  10. 前記第1流路は第1部材に形成され、前記第2流路は第2部材に形成され、
    前記第1部材と前記第2部材が互いに組み合わされた請求項9に記載の冷却装置。
  11. 前記位置関係は、前記第1流路及び前記第2流路のうち、いずれかが前記ベース板側に位置する請求項9又は10に記載の冷却装置。
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