JP2019055501A - 液体噴射システム、および、カートリッジセット - Google Patents
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Abstract
【課題】カートリッジの大型化を抑制できる技術を提供する。
【解決手段】第1カートリッジは、1種類の液体を収容する第1液体収容室を有し、第2カートリッジは、複数種類の液体の1種類ずつをそれぞれ収容する複数の第2の液体収容室を有し、複数の第2液体収容室は、それぞれ液体吸収体を収容しており、第1液体収容室は、液体吸収体を収容していない。
【選択図】図9
【解決手段】第1カートリッジは、1種類の液体を収容する第1液体収容室を有し、第2カートリッジは、複数種類の液体の1種類ずつをそれぞれ収容する複数の第2の液体収容室を有し、複数の第2液体収容室は、それぞれ液体吸収体を収容しており、第1液体収容室は、液体吸収体を収容していない。
【選択図】図9
Description
本発明は、液体噴射システム、および、液体噴射装置に用いられる技術に関する。
従来、プリンターに用いられるカートリッジとして、インクの収容態様が異なる2種類のタイプ(直液タイプと液体吸収体タイプ)のカートリッジが知られている(例えば、特許文献1〜7)。
液体吸収体タイプのカートリッジでは、液体収容室内にインクを保持するための液体吸収体(「フォーム」ともよぶ)が収容されている(例えば、特許文献1〜3)。液体吸収体としては、例えば、多孔質体や繊維体が用いられる。直液タイプのカートリッジでは、液体収容室内に液体吸収体が収容されておらず、直接に液体を収容する(例えば、特許文献4,5)。
液体吸収体タイプのカートリッジは、液体収容室内に設けた液体吸収体によってインクが保持されている。液体吸収タイプのカートリッジの流路構造は単純であり、安価に製造できる。しかしながら、インクを高流速でプリンター側に供給した場合、液体吸収体内でインクの流れが空気によって分断される場合がある。これにより、プリンター側にインクが供給できずに大量のインクが液体収容室に残留したり、プリンター側に液体吸収体内の気泡が流入したりする恐れがある。すなわち、液体吸収体タイプのカートリッジは、高速の印刷に適さない。一方、直液タイプのカートリッジは、一般的に、液体吸収体の代わりに弁機構が設けられているため、インクの流路構造が複雑になり、製造コストが高くなりがちである。
直液タイプと液体吸収体タイプのインクカートリッジは、理論的には、互換性を有しており、直液タイプのインクカートリッジを液体吸収体タイプのインクカートリッジに置き換えること、またその逆も可能である(例えば、特許文献6)。しかしながら、実際に直液タイプと液体吸収体タイプの両方のインクカートリッジを、同じプリンターに利用できるようにするためには、様々な工夫が必要となる。例えば、液体吸収体タイプのカートリッジと、直液タイプのカートリッジとの置き換えを可能とするために、カートリッジのタイプを判定して、カートリッジのタイプに応じてプリンターの制御を変更するといった工夫が必要となる(例えば、特許文献7)。
直液タイプのインクカートリッジ、液体吸収体タイプのカートリッジのどちらのタイプのカートリッジを利用する場合も、インクを高流速でプリンターに供給でき、カートリッジやプリンターの構造が複雑になることを抑制できる技術が望まれている。また、カートリッジの大型化を抑制できる技術が望まれている。また、カートリッジに残留するインク量を低減できる技術が望まれている。また気泡がプリンター側に流入する可能性を低減できる技術が望まれている。またこのような要望は、プリンターおよびインクを収容するカートリッジに限らず、プリンター以外の液体噴射装置および他の液体を収容するカートリッジに共通する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、3種類以上の液体を射出可能なヘッドと、前記3種類以上の液体のうち、1種類の液体を収容する第1カートリッジと、前記3種類以上の液体から前記1種類の液体を除いた残りの種類の液体のうち、複数種類の液体を収容する第2カートリッジと、前記第1カートリッジが装着された第1装着部と、前記第2カートリッジが装着された第2装着部と、を有するカートリッジホルダーと、を備えた液体噴射システムが提供される。前記第1カートリッジは、前記1種類の液体を収容する第1液体収容室を有し、前記第2カートリッジは、前記複数種類の液体の1種類ずつをそれぞれ収容する複数の第2液体収容室を有する。前記複数の第2液体収容室は、それぞれ液体吸収体を収容しており、前記第1液体収容室は、前記液体吸収体を収容していない。
上記形態によれば、第2カートリッジが複数種類の液体を収容することで、別々にカートリッジを設けるよりも省スペース化できる。またこの形態によれば、液体吸収体を収容していない直液タイプの第1カートリッジと、液体吸収体を収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジの両方を利用することで、構造が簡易で安価な液体吸収体タイプと、構造がやや複雑であるものの高速印刷に適した直液タイプの、双方の利点を活かすことが可能である。例えば、直液タイプのカートリッジを高速印刷時と低速印刷時に利用し、液体吸収体タイプのカートリッジを低速印刷時にのみ利用することによって、直液タイプのカートリッジに収容された液体による高速印刷を可能としつつ、液体吸収体タイプのカートリッジにおける液体の残留量や、液体吸収体タイプのカートリッジからの気泡の排出可能性を低減することが可能である。
また、上記形態によれば、カートリッジホルダーが、第1装着部と第2装着部とを備えている。すなわち、両方のタイプのカートリッジが特定の装着部にそれぞれ装着されることを前提として、液体噴射システムが構成されているため、液体噴射装置の構造が複雑になることを抑制できる。
上記形態によれば、第2カートリッジが複数種類の液体を収容することで、別々にカートリッジを設けるよりも省スペース化できる。またこの形態によれば、液体吸収体を収容していない直液タイプの第1カートリッジと、液体吸収体を収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジの両方を利用することで、構造が簡易で安価な液体吸収体タイプと、構造がやや複雑であるものの高速印刷に適した直液タイプの、双方の利点を活かすことが可能である。例えば、直液タイプのカートリッジを高速印刷時と低速印刷時に利用し、液体吸収体タイプのカートリッジを低速印刷時にのみ利用することによって、直液タイプのカートリッジに収容された液体による高速印刷を可能としつつ、液体吸収体タイプのカートリッジにおける液体の残留量や、液体吸収体タイプのカートリッジからの気泡の排出可能性を低減することが可能である。
また、上記形態によれば、カートリッジホルダーが、第1装着部と第2装着部とを備えている。すなわち、両方のタイプのカートリッジが特定の装着部にそれぞれ装着されることを前提として、液体噴射システムが構成されているため、液体噴射装置の構造が複雑になることを抑制できる。
(2)上記形態であって、前記1種類の液体は、顔料を含むインクであり、前記複数種類の液体はそれぞれ、染料インクであってもよい。上記形態によれば、顔料を含むインクが液体吸収体を収容していない第1カートリッジに収容される。顔料は沈降しやすいが、第1カートリッジは液体吸収体を収容していないため、顔料が沈降した場合でも第1カートリッジに振動を加えることで容易に分散させることができる。液体吸収体を収容している第2カートリッジには染料インクが用いられているため、顔料を含むインクのような沈降の問題は生じない。これにより、液体噴射装置から噴射されるインクの濃度にばらつきが生じる可能性を低減できる。
(3)上記形態であって、前記ヘッドは、前記1種類の液体を射出するための第1種射出口部と、前記複数種類の液体ごとに設けられ、前記複数種類の液体のそれぞれを射出するための複数の第2種射出口部と、を有し、前記第1種射出口部は、前記第2種射出口部よりも単位時間当たりに液体を射出できる最大射出量が多くてもよい。上記形態によれば、第1カートリッジの液体は最大射出量が多い第1種射出口部に用いることができる。また、第2カートリッジの液体は、最大射出量が第1種射出口部よりも少ない第2種射出口部に用いられることから、第2カートリッジの液体吸収体内の液体の流れが空気で分断される可能性を低減できる。
(4)本発明の他の一形態によれば、3種類以上の液体を射出可能なヘッドと、第1装着部と第2装着部とを有するカートリッジホルダーと、を備えた液体噴射装置に用いられ、前記第1装着部に装着される第1カートリッジと、前記第2装着部に装着される第2カートリッジとからなるカートリッジセットが提供される。このカートリッジセットは、前記第1カートリッジは、前記3種類以上の液体のうち、1種類の液体を収容し、前記第2カートリッジは、前記3種類以上の液体から前記1種類の液体を除いた残りの種類の液体のうち、複数種類の液体を収容し、前記第1カートリッジは、前記1種類の液体を収容する第1液体収容室を有し、前記第2カートリッジは、前記複数種類の液体をそれぞれ収容する複数の第2液体収容室を有し、前記複数の第2液体収容室は、それぞれ複数の液体吸収体を収容しており、前記第1液体収容室は、液体吸収体を収容していなくてもよい。
上記形態によれば、第2カートリッジが複数種類の液体を収容することで、別々にカートリッジを設けるよりも省スペース化できる。またこの形態によれば、液体吸収体を収容していない直液タイプの第1カートリッジと、液体吸収体を収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジの両方を利用することで、液体吸収体タイプと直液タイプ双方の利点を享受することが可能である。また、カートリッジホルダーが、第1装着部と第2装着部と、を備えている。すなわち、両方のタイプのカートリッジが特定の装着部にそれぞれ装着されることを前提として構成されているため、液体噴射装置の構造が複雑になることを抑制できる。
上記形態によれば、第2カートリッジが複数種類の液体を収容することで、別々にカートリッジを設けるよりも省スペース化できる。またこの形態によれば、液体吸収体を収容していない直液タイプの第1カートリッジと、液体吸収体を収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジの両方を利用することで、液体吸収体タイプと直液タイプ双方の利点を享受することが可能である。また、カートリッジホルダーが、第1装着部と第2装着部と、を備えている。すなわち、両方のタイプのカートリッジが特定の装着部にそれぞれ装着されることを前提として構成されているため、液体噴射装置の構造が複雑になることを抑制できる。
(5)上記形態であって、前記1種類の液体は、顔料を含むインクであり、前記複数種類の液体は、染料インクであってもよい。上記形態によれば、顔料を含むインクが液体吸収体を収容していない第1カートリッジに収容される。顔料は沈降しやすいが、第1カートリッジは液体吸収体を収容していないため、顔料が沈降した場合でも第1カートリッジに振動を加えることで容易に分散させることができる。液体吸収体を収容している第2カートリッジには染料インクが用いられているため、顔料を含むインクのような沈降の問題は生じない。これにより、液体噴射装置から噴射されるインクの濃度にばらつきが生じる可能性を低減できる。
(6)上記形態であって、前記ヘッドは、前記1種類の液体を射出するための第1種射出口部と、前記複数種類の液体ごとに設けられ、前記複数種類の液体のそれぞれを射出するための複数の第2種射出口部と、を有し、前記第1種射出口部は、各前記第2種射出口部よりも単位時間当たりに液体を射出できる最大射出量が多く、前記第1液体収容室は、前記第1種射出口部と連通し、前記複数の第2液体収容室はそれぞれ、対応する前記第2種射出口部と連通していてもよい。上記形態によれば、第1カートリッジの液体は最大射出量が多い第1種射出口部に用いることができる。また、第2カートリッジの液体は、最大射出量が第1種射出口部よりも少ない第2種射出口部に用いられることから、第2カートリッジの液体吸収体内の液体の流れが空気で分断される可能性を低減できる。
本発明は、上記の液体噴射システム、カートリッジセット以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、カートリッジセットの製造方法等の形態で実現することができる。
A.第1実施形態:
A−1.液体噴射装置の全体構成:
図1は、液体噴射システム90の構成を示す斜視図である。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。図1のXYZ軸は他の図のXYZ軸に対応している。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。X軸に沿った方向をX方向とし、Y軸に沿った方向をY方向とし、Z軸に沿った方向をZ方向とする。また、X方向の一方の方向を+X方向とし、X方向の他方の方向を−X方向とする。また、Y方向の一方の方向を+Y方向とし、他方の方向を−Y方向とする。また、Z方向の一方の方向を+Z方向とし、他方の方向を−Z方向とする。液体噴射システム90が、X方向とY方向とに平行なXY平面(水平面)に設置された状態において、Z方向は上下方向であり、+Z方向は反重力方向(上方向)であり、−Z方向は重力方向(下方向)である。また、液体噴射システム90において、Y方向が前後方向であり、X方向が幅方向(左右方向)である。
A−1.液体噴射装置の全体構成:
図1は、液体噴射システム90の構成を示す斜視図である。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。図1のXYZ軸は他の図のXYZ軸に対応している。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。X軸に沿った方向をX方向とし、Y軸に沿った方向をY方向とし、Z軸に沿った方向をZ方向とする。また、X方向の一方の方向を+X方向とし、X方向の他方の方向を−X方向とする。また、Y方向の一方の方向を+Y方向とし、他方の方向を−Y方向とする。また、Z方向の一方の方向を+Z方向とし、他方の方向を−Z方向とする。液体噴射システム90が、X方向とY方向とに平行なXY平面(水平面)に設置された状態において、Z方向は上下方向であり、+Z方向は反重力方向(上方向)であり、−Z方向は重力方向(下方向)である。また、液体噴射システム90において、Y方向が前後方向であり、X方向が幅方向(左右方向)である。
液体噴射システム90は、2種類のカートリッジ10,20からなるカートリッジセット5と、液体噴射装置50とを備える。液体噴射システム90では、液体噴射装置50のカートリッジホルダー60に、利用者によって2種類のカートリッジ10,20が着脱可能に装着される。液体噴射装置50は、最大A3サイズぐらいまでの用紙への印刷に対応可能なインクジェットプリンターである。液体噴射装置50は、3種類以上の液体を噴射可能なヘッド540を有する。本実施形態では、ヘッド540は、色が異なる4種類のインク(ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク)を射出可能である。ここで、カートリッジ10を「第1カートリッジ10」ともよび、カートリッジ20を「第2カートリッジ20」ともよぶ。
第1カートリッジ10と第2カートリッジ20とは、X方向に並んでカートリッジホルダー60に装着される。第1カートリッジ10は、1種類の液体を収容する。本実施形態では、第1カートリッジ10はブラックインクを収容する。第2カートリッジ20は、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクの3種類のインクを収容する。つまり、第2カートリッジ20は、ヘッド540が射出可能な3種類以上(本実施形態では4種類)の液体から第1カートリッジ10が収容する1種類の液体を除いた残りの種類の液体のうち、複数種類の液体を収容する。ここで、カートリッジホルダー60に装着されるカートリッジの数や種類は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、2つの第1カートリッジ10と1つの第2カートリッジ20をカートリッジホルダー60に装着してもよい。この場合、カートリッジの数に応じてカートリッジホルダー60の構成を変更すればよい。また、第1カートリッジ10と第2カートリッジ20に収容される液体の種類は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、第2カートリッジ20に他の色(例えば、ライトアゼンタやライトシアン)のインクを収容してもよい。また、第2カートリッジ20は、2種類の液体を収容できる構成であってもよいし、4種類以上の液体を収容できる構成であってもよい。
液体噴射装置50は、カートリッジホルダー60の他に、制御部510と、カートリッジホルダー60を有するキャリッジ520と、を備える。キャリッジ520は上述のヘッド540を備える。液体噴射装置50は、カートリッジホルダー60に装着された第1カートリッジ10および第2カートリッジ20から後述する液体供給針を介してヘッド540にインクを流通させる。ヘッド540に流通したインクは、紙やラベルなどの印刷媒体515に対してヘッド540から吐出(供給)される。これにより、ヘッド540を用いて文字、図形および画像などのデータが印刷媒体515に印刷される。
制御部510は、液体噴射装置50の各部を制御する。キャリッジ520は、印刷媒体515に対して相対的に移動可能に構成されている。ヘッド540は、カートリッジホルダー60に装着されたカートリッジ10,20から供給されるインクを印刷媒体515に吐出するインク吐出機構を備える。制御部510とキャリッジ520との間はフレキシブルケーブル517を介して電気的に接続されており、ヘッド540のインク吐出機構は、制御部510からの制御信号に基づいて動作する。
本実施形態では、キャリッジ520は、ヘッド540とカートリッジホルダー60とを備える。このように、ヘッド540を移動させるキャリッジ520上のカートリッジホルダー60にカートリッジ20が装着される液体噴射装置50のタイプは、「オンキャリッジタイプ」とも呼ばれる。他の実施形態では、キャリッジ520とは異なる部位に、不動のカートリッジホルダー60を構成し、カートリッジホルダー60に装着されたカートリッジ20からのインクを、フレキシブルチューブを介してキャリッジ520のヘッド540に供給しても良い。このようなプリンターのタイプは、「オフキャリッジタイプ」とも呼ばれる。
液体噴射装置50は、キャリッジ520と印刷媒体515とを相対的に移動させて印刷媒体515に対する印刷を実現するための主走査送り機構および副走査送り機構を備える。液体噴射装置50の主走査送り機構は、キャリッジモーター522および駆動ベルト524を備える。駆動ベルト524を介してキャリッジモーター522の動力をキャリッジ520に伝達することによって、キャリッジ520がX方向に沿って往復移動する。液体噴射装置50の副走査送り機構は、搬送モーター532およびプラテン534を備え、搬送モーター532の動力をプラテン534に伝達することによって、+Y方向に印刷媒体515を搬送する。キャリッジ520が往復移動する方向を主走査方向、印刷媒体515が搬送される方向を副走査方向と呼ぶこともある。本実施形態では、主走査方向はX方向、副走査方向はY方向である。主走査送り機構のキャリッジモーター522、および副走査送り機構の搬送モーター532は、制御部510からの制御信号に基づいて動作する。
A−2.キャリッジ520の構成:
図2は、キャリッジ520の第1上面図である。図3は、キャリッジ520の第2上面図である。図4は、キャリッジ520の第1斜視図である。図5は、キャリッジ520の第2斜視図である。図6は、接点機構70Aの構成を説明する第1の説明図である。図7は、接点機構70Aの構成を説明する第2の説明図である。図2には、カートリッジホルダー60に、設計された装着位置に正しく装着された状態の第1カートリッジ10および第2カートリッジ20も図示している。「設計された装着位置に正しく装着された状態」とは、後述するカートリッジ側端子群の各端子が、液体噴射装置50の接点機構70の装置側端子群の対応する各端子にそれぞれ接触する位置にカートリッジ10,20が位置する状態をいう。
図2は、キャリッジ520の第1上面図である。図3は、キャリッジ520の第2上面図である。図4は、キャリッジ520の第1斜視図である。図5は、キャリッジ520の第2斜視図である。図6は、接点機構70Aの構成を説明する第1の説明図である。図7は、接点機構70Aの構成を説明する第2の説明図である。図2には、カートリッジホルダー60に、設計された装着位置に正しく装着された状態の第1カートリッジ10および第2カートリッジ20も図示している。「設計された装着位置に正しく装着された状態」とは、後述するカートリッジ側端子群の各端子が、液体噴射装置50の接点機構70の装置側端子群の対応する各端子にそれぞれ接触する位置にカートリッジ10,20が位置する状態をいう。
カートリッジホルダー60(図4,図5)は、5つの壁部601,603,604,605,606を有する。これら5つの壁部601,603,604,605,606によって形成された凹部が、カートリッジ10,20を装着するためのカートリッジ装着部602(「カートリッジ収容室602」とも呼ぶ)となる。カートリッジ装着部602(図2,図3)は、+X方向側に位置し、第1カートリッジ10を装着するための第1装着部602Wと、−X方向側に位置し、第2カートリッジ20を装着するための第2装着部602Tとを有する。カートリッジ装着部602は、上側(+Z方向側)が開口しており、この開口を介してカートリッジ10,20がカートリッジホルダー60に着脱される。壁部601を「装置側底壁部601」とも呼ぶ。壁部603を「第1装置側側壁部603」とも呼ぶ。壁部604を「第2装置側側壁部604」とも呼ぶ。壁部605を「第3装置側側壁部605」とも呼ぶ。壁部606を「第4装置側側壁部606」とも呼ぶ。
装置側底壁部601(図4)は、凹形状のカートリッジ装着部602の底面を形成する。第1〜第4装置側側壁部603,604,605,606は、装置側第1壁部601から+Z方向に立ち上がり、凹形状のカートリッジ装着部602の側面を形成する。第1装置側側壁部603と第2装置側側壁部604とは、Y方向において対向する。第1装置側側壁部603は−Y方向側に位置し、第2装置側側壁部604は+Y方向側に位置する。第3装置側側壁部605と第4装置側側壁部606とは、X方向において対向する。第3装置側側壁部605は+X方向側に位置し、第4装置側側壁部606は−X方向側に位置する。
カートリッジホルダー60(図3〜図5)は、さらに、複数の液体供給針640と、装置側端子を有する複数の接点機構70と、を備える。本実施形態では、複数の液体供給針640は4つ設けられている。4つの液体供給針640を区別して用いる場合は、符号「640A」,「640B」,「640C」,「640D」を用いる。本実施形態では、複数の接点機構70は2つ設けられている。2つの接点機構70を区別して用いる場合は、符号「70A」,「70B」を用いる。
液体供給針640(図5)は、キャリッジ520(カートリッジホルダー60)内であるカートリッジ装着部602に設けられている。液体供給針640は、内部に液体を流通させる流路を有する。液体供給針640には、カートリッジ10,20の対応する液体供給口180,280(図2)内に挿入される。これにより、カートリッジ10,20に収容された液体が液体供給針640の内部の流路に導入される。液体供給針640に導入された液体は、ヘッド540に供給される。
液体供給針640(図5)は、装置側第1壁部601から+Z方向に延びる部材であり、基端部645と先端部642とを有する。液体供給針640の基端部645側は円柱形状であり、先端部642側は+Z軸方向側に向かうに従い外径が小さくなる略円錐形状である。基端部645は、液体供給針640の−Z方向側端部を形成する。先端部642は、液体供給針640の+Z方向側端部を形成する。先端部642には、カートリッジ10,20から供給される液体を内部の流路に導入するための導入孔が形成されている。液体供給針640は、Z軸方向に沿った中心軸Cを有する。
4つの液体供給針640A〜640D(図3)は、X方向に並んで配置されている。4つの液体供給針640A〜640Dは、装置側底壁部601のうちで、装置側底壁部601から+Z方向に立ち上がる枠状の装置側規制壁部615に取り囲まれた部分に配置されている。3つの液体供給針640A〜640Cは、装置側規制壁部615で取り囲まれた領域のうちで、−X方向側に位置する領域611内に配置されている。1つの液体供給針640Dは、装置側規制壁部615で取り囲まれた領域のうちで、+X方向側に位置する領域612内に配置されている。装置側規制壁部615は、第1カートリッジ10および第2カートリッジ20がカートリッジホルダー60に装着された状態(装着状態)において、第1カートリッジ10および第2カートリッジ20の動きを規制する。具体的には、装置側規制壁部615は、第1カートリッジ10および第2カートリッジ20のX方向とY方向とに平行なXY平面に沿った動きを規制する。装置側規制壁部615による第1カートリッジ10および第2カートリッジ20の動きの規制についての詳細は後述する。
3つの液体供給針640A〜640C(図3)は、第2装着部602Tに配置されている。3つの液体供給針640A〜640Cは、それぞれ第2カートリッジ20が有する3つの対応する液体供給口280に挿入される。これにより、3つの液体供給針640A〜640C内には、それぞれ第2カートリッジ20に収容された異なる種類の液体が流通する。本実施形態では、液体供給針640Aにはイエローインクが流通し、液体供給針640Bにはマゼンタインクが流通し、液体供給針640Cにはシアンインクが流通する。液体供給針640Dは、第1カートリッジ10が有する1つの液体供給口180に挿入される。これにより、液体供給針640D内には、第1カートリッジ10に収容された液体(本実施形態ではブラックインク)が流通する。各液体供給針640A〜640Dに流入した液体は、ヘッド540(図2)に供給される。
接点機構70(図4)は、第1装置側側壁部603に設けられている。接点機構70Aは、第2カートリッジ20の装着状態において、第2カートリッジ20の後述する接触部と接触する装置側端子(装置側端子群799)を有する。接点機構70Bは、第1カートリッジ10の装着状態において、第1カートリッジ10の後述する接触部と接触する装置側端子(装置側端子群799)を有する。
2つの接点機構70A,70Bの構成は同一であるので、以下では第2装着部602Tに設けられた接点機構70Aを用いて説明する。接点機構70A(図6,図7)は、第2カートリッジ20(接点機構70Bの場合は第1カートリッジ10)のカートリッジ側端子群と接触する接点形成部材703,704を有する。接点機構70A(図6)には、カートリッジ側端子群499の各カートリッジ側端子431〜439に対応するように、ほぼ一定のピッチで、深さが異なる2種類の複数のスリット701、702(図7)が交互に形成されている。
各スリット701,702内には、保持部材705(図6)が配置されている。各スリット701、702の保持部材705には、導電性と弾性を備えた接点形成部材703,704が嵌め込まれている。接点形成部材703,704は、保持部材705と接触した部分を支点として両端部がY方向成分を含む方向に弾性変形できる。
接点形成部材703,704の両端部のうち、カートリッジ装着部602内に露出する端部792は、第2カートリッジ20(接点機構70Bの場合は第1カートリッジ10)の回路基板400(第1カートリッジ10では後述する回路基板30)が有する各カートリッジ側端子431〜439のうちの対応するカートリッジ側端子に弾性的に接触する。図6に示すように、端部792は、カートリッジ側端子群499によって−Y方向側に押し付けられることで、無負荷状態よりも−Y方向側に弾性変形する。これにより、端部792によってカートリッジ側端子群499が+Y方向に押し付けられることで、接点形成部材703,704とカートリッジ側端子群499との接触を良好に維持できる。
カートリッジ側端子431〜439のうちで、接点形成部材703,704と接触する部分が接触部となる。図7には、接点形成部材703,704における、カートリッジ側端子431〜439と接触する部分710〜790が示されている。すなわち、カートリッジ側端子431〜439と接触する部分710〜790は、液体噴射装置50の制御部510(図1)と、カートリッジ側端子431〜439とを電気的に接続するための装置側端子として機能する。以下、図7に示すカートリッジ側端子431〜439と接触する部分710〜790を、装置側端子710〜790とも呼ぶ。また、装置側端子710〜790をまとめて装置側端子群799ともよぶ。
一方、接点形成部材703,704のうちでカートリッジ装着部602の外側に位置する端部793(図6)は、液体噴射装置50の中継基板790Aに設けられた端子71〜79のうちの対応する端子に弾性的に接触する。
カートリッジホルダー60は、さらに、装置側係合部632(図4)と、規制部としての規制部635(図4,図5)と、カートリッジ識別用凸部616(図3)と、装置側突起638(図3,図5)とを備える。
装置側係合部632(図4)は、第1装置側側壁部603に設けられ、かつ、接点機構70よりも+Z方向側に設けられている。装置側係合部632は2つ設けられている。2つの装置側係合部632を区別して用いる場合には、符号「632A」,「632D」を用いる。装置側係合部632は、第1装置側側壁部603からカートリッジ装着部602側(+Y方向側)に突出する突出片である。第2装着部602Tに設けられた装置側係合部632Aは、第2カートリッジ20の装着状態において、第2カートリッジ20の後述する係合部材を係止する。第1装着部602Wに設けられた装置側係合部632Dは、第1カートリッジ10の装着状態において、第1カートリッジ10の後述する係合部材を係止する。
規制部635(図4,図5)は、第1装置側側壁部603からカートリッジ装着部602側(+Y方向側)に突出する壁部である。規制部635は、装置側係合部632よりも下側であって、かつ、Z方向において少なくとも接点機構70が位置する範囲に位置する。規制部635は3つ設けられている。3つの規制部635を区別して用いる場合は、符号「635A」,「635B」、「635C」を用いる。
第1規制部635Aは、接点機構70Aよりも−X軸方向側に位置する。第2規制部635Bは、接点機構70Aよりも+X方向側に位置し、接点機構70Bよりも−X方向側に位置する。第3規制部635Cは、接点機構70Bよりも+X方向側に位置する。
第1規制部635Aと第2規制部635Bとは、接点機構70AをX方向に挟むように配置されている。つまり、接点機構70Aは、第1規制部635Aと第2規制部635BによってX方向の側面が形成された空間部に配置されている。また、第2規制部635Bと第3規制部635Cとは、接点機構70BをX方向に挟むように配置されている。つまり、接点機構70Bは、第2規制部635Bと第3規制部635CとによってX方向の側面が形成された空間部に配置されている。
第1規制部635A(図5)は、X方向において接点機構70Aの装置側端子群799と対向する第1規制壁面635faを有する。第1規制壁面635faは、第1規制部635Aの+X方向側側面を形成する。第1規制壁面635faは、+X方向を向く面である。つまり、第1規制壁面635faは、Y方向とZ方向に概ね平行な面である。
第2規制部635B(図4)は、X方向において接点機構70Aの装置側端子群799と対向する第2規制壁面635fbを有する。第2規制壁面645fbは、X方向において接点機構70Aの装置側端子群799を挟んで第1規制壁面635faと対向する面であり、−X方向を向く面である。つまり、第2規制壁面635fbは、Y方向とZ方向に概ね平行な面である。第2規制壁面635fbは、第2規制部635Bの−X方向側側面を形成する。第2規制部635Bは、さらに、X方向において接点機構70Bの装置側端子群799と対向する第3規制壁面635fc(図5)を有する。第3規制壁面635fcは、第2規制部635Bの+X方向側側面を形成する。第3規制壁面635fcは、+X方向を向く面である。つまり、第3規制壁面635fcは、Y方向とZ方向に概ね平行な面である。
第3規制部635C(図4)は、X方向において接点機構70Bの装置側端子群799と対向する第4規制壁面635fdを有する。第3規制部635Cは、第3装置側側壁部605の一部として構成されてもよい。第4規制壁面635fdは、X方向において接点機構70Bの装置側端子群799を挟んで第3規制壁面635fcと対向する面であり、−X方向を向く面である。つまり、第4規制壁面635fdは、Y方向とZ方向に概ね平行な面である。
カートリッジ識別用凸部616(図3)は、第2カートリッジ20以外のカートリッジが第2装着部602Tに装着されるのを防ぐための部材であり、装置側底壁部601から+Z方向に延びる凸形状である。第2カートリッジ20は、カートリッジ識別用凸部616に嵌まり合う凹凸部を有する。第2カートリッジ20以外のカートリッジ、例えば第1カートリッジ10や、機種が異なる液体噴射装置に用いられるカートリッジは、カートリッジ識別用凸部616に嵌り合う凹凸部を有さない。カートリッジ識別用凸部616によって、第2装着部602Tに本来装着されるべき第2カートリッジ20とは異なるカートリッジが装着される可能性を低減できる。カートリッジ識別用凸部616は、第2装着部602Tのうちで+X方向側(第3装置側側壁部605側)および+Y方向側(第2装置側側壁部604側)に位置する。
装置側突起638(図3,図5)は、装置側第1壁部601から+Z方向に延びる棒状部材である。装置側突起638は、第2カートリッジ20の後述する凹部に挿入される。装置側突起638は、第2装着部602Tのうちで+Y方向側(第2装置側側壁部604側)に位置する。
カートリッジホルダー60は、さらに、案内用凸部617(図3〜図5)を有する。案内用凸部617は、第2装置側側壁部604と第4装置側側壁部606とが交差する角部に設けられ、カートリッジ装着部602の第2装着部602T側に突出する部材である。案内用凸部617は、装置側第1壁部601から+Z方向に延びる。案内用凸部617は、第2カートリッジ20の第2装着部602Tへの装着を案内する。また、案内用凸部617は、第2カートリッジ20の装着状態において、第2カートリッジ20と当接する部分である。
カートリッジホルダー60(図3〜図5)は、さらに、区画壁604Rを有する。区画壁604Rは、第2装置側側壁部604からカートリッジ装着部602の内方側(−Y方向側)に突出する板状部材である。区画壁604Rは、装置側底壁部601から第2装置側側壁部604の上端部まで延びる。区画壁604Rは、第1装着部602Wと第2装着部602Tの境界に位置する。
図8は、ヘッド540を説明するための模式図である。図9は、図2の9−9断面図である。ヘッド540(図8)は、第1種射出口部544Dと、複数(本実施形態では3つ)の第2種射出口部544A,544B,544Cとを有する。第1種射出口部544D(図9)は、1種類の液体(本実施形態ではブラックインク)を収容する第1カートリッジ10の第1液体収容室100(図9)と連通する。第1種射出口部544Dは、第1カートリッジ10が収容する第1種類の液体を射出する。第2種射出口部544Aは、第2カートリッジ20の第2液体収容室200A(図9)と連通する。第2種射出口部544Bは、第2カートリッジ20の第2液体収容室200B(図9)と連通する。第2種射出口部544Cは、第2カートリッジの第2液体収容室200C(図9)と連通する。第2液体収容室200Aはイエローインクを収容し、第2液体収容室200Bはマゼンタインクを収容し、第2液体収容室200はシアンインクを収容する。つまり、第2種射出口部544A〜544Cは、第2カートリッジ20が収容する複数種類の液体ごとに設けられ、複数種類の液体の対応するそれぞれの液体を射出する。
図8に示すように、第1種射出口部544Dと第2種射出口部544A,544B,544Cはそれぞれ、ヘッド540の下面542に形成された複数の射出口546を有する。射出口546からは、液体供給針640(640A〜640D)、及び、流路FLA〜FLD(図9)を介してヘッド540に供給された液体が、外部(例えば、印刷媒体515)に向けて射出される。各射出口部544A〜544Dが有する射出口546を区別して用いる場合には、符号「546A」,「546B」,「546C」,「546D」を用いる。
第1種射出口部544Dの各射出口546D(図8)からは、第1カートリッジ10からヘッド540に供給される1種類の液体(本実施形態ではブラックインク)が射出される。第2種射出口部544A〜544Cの各射出口546A〜546Cからは、それぞれ、第2カートリッジ20が収容する3種類の液体の1種類の液体が射出される。具体的には、第2種射出口部544Aの各射出口546Aからはイエローインクが射出され、第2種射出口部544Bの各射出口546Bからはマゼンタインクが射出され、第2種射出口部544Cの各射出口546Cからはシアンインクが射出される。3つの射出口部544A〜544Cの、各射出口546A〜546Cの数は同じである。
第1種射出口部544Dが有する射出口546Dの数は、各第2種射出口部544A〜544Cが有する射出口546A〜546Cの数よりも多い。本実施形態では、射出口546Dの数は、射出口546Aや射出口546Bや射出口546Cの数の3倍である。これにより、第1種射出口部544Dは、各第2種射出口部544A〜544Cよりも単位時間当たりに液体を射出できる最大射出量が多い。例えば、第1種射出口部544Dの最大射出量は6g/分であり、各第2種射出口部544A〜544Cの最大射出量は2g/分である。なお、第1種射出口部544Dと第2種射出口部544A〜544Cの最大射出量は、射出口546A〜546Dの数で調整していたがこれに限定されるものではない。例えば、液体の射出を制御する液体射出機構(例えば、圧電振動素子)の種類や性能を変えることで最大射出量を変えてもよいし、射出口546A〜546Dの開口径を変えることで最大射出量を変えてもよい。
A−3.カートリッジの内部構成およびカートリッジの装着状態の概略説明:
上述の図9に加え、図10を用いて第1カートリッジ10,第2カートリッジ20の内部構成、および、第1カートリッジ10,第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着状態の概略について説明する。図10は、図2の10−10断面図である。なお、図10の一部は模式的に示している。
上述の図9に加え、図10を用いて第1カートリッジ10,第2カートリッジ20の内部構成、および、第1カートリッジ10,第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着状態の概略について説明する。図10は、図2の10−10断面図である。なお、図10の一部は模式的に示している。
図9に示すように、第1カートリッジ10および第2カートリッジ20の装着状態において、X方向における第1カートリッジ10と第2カートリッジ20との間隔D2よりも、第2カートリッジ20とカートリッジホルダー60(詳細には、第4装置側側壁部606)との間隔D1の方が大きい。
第1カートリッジ10のカートリッジホルダー60への装着状態では(図9)、第1カートリッジ10の液体供給口180内に液体供給針640Dが挿入される。これにより、液体供給針640Dを介して第1液体収容室100からヘッド540にブラックインクが供給される。第1液体収容室100は、液体を保持(吸収)するための液体吸収体を有していない。つまり、第1カートリッジ10は直液タイプのカートリッジである。第1液体収容室100内には、第1液体収容室100と液体供給口180とを接続する流路を開閉するための弁機構150が配置されている。弁機構150は、例えば、特開2013−248786号公報の弁と同様の構成である。具体的には、弁機構150は、連通孔142を塞ぐ弁体152を有する。連通孔142及び弁体152は、第1液体収容室100と液体供給口180とを接続する流路の途中に設けられている。インクは第1液体収容室100から液体供給口180に向けて流れるため、液体供給口180側を下流側とする。第1液体収容室100と液体供給口180とを接続する流路は、通常は、弁体152が、付勢部材155の付勢力を受けて、連通孔142を塞ぐことによって、閉じられている。この状態で、弁体152よりも下流側の液体が消費され、弁体152の下流側の負圧が所定の大きさになったときに、弁体152は、付勢部材155の付勢力に抗して、連通孔142から離れる方向に変位する。弁体152が連通孔142から離れると、連通孔142を介して弁体152の上流側の部分から下流側の部分に液体が供給される。弁体152よりも下流側の部分に所定量の液体が供給されて、予め定めた圧力(負圧)になると、弁体152は付勢部材155の付勢力によって連通孔142を塞ぐように変位する。なお、第1液体収容室100は大気と連通しており、液体の消費に伴って第1液体収容室100に大気が導入される。
第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着状態では、第2カートリッジ20の液体供給口280内に、対応する液体供給針640が挿入される。これにより、液体供給針640を介して第2液体収容室200からヘッド540にイエローインク、マゼンタインク、シアンインクが供給される。第2カートリッジ20は、3種類の液体をそれぞれ収容する複数(本実施液体では3つ)の第2液体収容室200を有する。3つの第2液体収容室200を区別して用いる場合は、符号「200A」,「200B」,「200C」を用いる。3つの第2液体収容室200A〜200Cは、仕切壁22,23によって互いの液体が混じり合わないように区画されている。第2液体収容室200Aにはイエローインクが収容され、第2液体収容室200Bにはマゼンタインクが収容され、第2液体収容室200Cにはシアンインクが収容されている。3つの第2液体収容室200A〜200Cは、それぞれ液体吸収体(液体保持部材)299を収容している。液体吸収体299は、所定の毛管力によって液体を保持(吸収)するための部材であり、例えばウレタンフォームのような発泡性部材でも、ポリプロピレンを繊維状に加工したものを束ねた繊維部材であってもよい。各液体吸収体299は、各液体収容室200A〜200C内の概ね全域に配置されている。各液体収容室200A〜200Cには、第1液体収容室100と異なり弁機構150が設けられていない。第2カートリッジ20では、液体収容室200A〜200C内の負圧が液体吸収体299の毛管力によって維持されるため、弁機構150は不要である。なお、各第2液体収容室200A〜200Cはそれぞれ、上流側部分が大気と連通しており、液体の消費に伴って各第2液体収容室200A〜200Cには大気が導入される。
液体供給口180,280A〜280Cの内部にはそれぞれ、弁機構284が配置されている。弁機構284(図10)は、液体供給口180,280の内部流路を開閉する。弁機構284は、液体供給口180,280の先端側から順に、シール部(弁座)287と、弁体286と、付勢部材285とを備える。シール部287は、略円環状の部材である。シール部287は、例えば、ゴムやエラストマー等の弾性体によって構成されている。シール部287は、液体供給口180,280の内部に圧入されている。シール部287は、装着状態において、液体供給針640の外周面に気密に接触することで、液体供給口180,280と液体供給針640との隙間から外部に液体が漏れ出すことを抑制する。弁体286は、略円柱状の部材である。弁体286は、カートリッジ10,20がカートリッジホルダー60に装着される前の状態(未装着状態)において、付勢部材285によってシール部287に向かう方向に付勢され、シール部287に形成された孔を塞いでいる。すなわち、未装着状態において、弁機構284は閉状態である。付勢部材285は、圧縮コイルばねである。カートリッジ10,20の装着状態では、液体供給針640が弁体286をシール部287から離れる方向に向けて押すことで、弁体286がシール部287から離れる。これにより、弁機構284が開状態になる。
図10に示すように、第2カートリッジ20の装着状態では、第2カートリッジ20の係合部材230は、装置側係合部632Aの下側の面633に係止される。面633は、−Z方向を向く面である。係合部材230は、第2カートリッジ20を第2装着部602Tに着脱するために利用者によって操作される部材であり、弾性を有するレバーである。係合部材230は、面633に係止されるカートリッジ側係合部235を有する。装着状態の第2カートリッジ20は、接点機構70Aの装置側端子群799から回路基板400のカートリッジ側端子群499に対して+Y方向の付勢力(外力)FP1を受ける。また、装着状態の第2カートリッジ20は、液体供給針640によって弁体286が+Z方向側に押し上げられて付勢部材285が圧縮することで生じる外力(反力)FP2を受ける。また、装着状態の第2カートリッジ20は、シール部287が液体供給針640A〜640Cによって押されることで弾性変形する。この弾性変形の反力によってX方向とY方向に平行なXY平面に沿った外力FP3を受ける。外力FP3は、X方向の外力や、Y方向の外力を含む。
装着状態では第2カートリッジ20のカートリッジ側係合部235が装置側係合部632Aの面633に係止される。カートリッジ側係合部235と装置側係合部632Aとが係合することによって、第2カートリッジ20が外力FP2によって+Z方向に動くことが規制される。第2カートリッジ20が外力FP1や外力FP3によって動くことを規制するための構成については後述する。
A−4.第1カートリッジ10の詳細構成:
図11は、第1カートリッジ10の第1斜視図である。図12は、第1カートリッジ10の第2斜視図である。第1カートリッジ10のカートリッジホルダー60への装着方向は−Z方向であり、取り外し方向は+Z方向である。
図11は、第1カートリッジ10の第1斜視図である。図12は、第1カートリッジ10の第2斜視図である。第1カートリッジ10のカートリッジホルダー60への装着方向は−Z方向であり、取り外し方向は+Z方向である。
図11及び図12に示すように、第1カートリッジ10の外観形状は略長方体形状である。第1カートリッジ10の外表面(外殻)12は6つの面を備える。6つの面は、底面14、上面13、正面(第1側面)16、背面(第2側面)15、左側面(第3側面)17、右側面(第4側面)18である。6つの面13〜18は、第1カートリッジ10の外殻12を構成する。各面13〜18は、平面状である。平面状とは、面全域が完全に平坦である場合と、面の一部に凹凸を有する場合を含む。つまり、面の一部に多少の凹凸があっても良い。各面13〜18の平面視における外形は、いずれも略長方形である。
第1カートリッジ10は、1種類の液体(本実施形態ではブラックインク)を収容する第1液体収容室100を有する。第1液体収容室100が収容する1種類の液体(ブラックインク)は、顔料を含むインク(顔料インク)である。顔料インクは、水などの分散媒に顔料を分散させたインクである。
底面14は、装着状態において第1カートリッジ10の底壁を形成する壁を含む概念であり、「底面壁部(底壁)14」とも呼ぶことができる。また、上面13は、装着状態において第1カートリッジ10の上壁を形成する壁を含む概念であり、「上面壁部(上壁)13」とも呼ぶことができる。また、正面16は、装着状態において第1カートリッジ10の正面壁を形成する壁を含む概念であり、「正面壁部(正面壁)16」とも呼ぶことができる。また、背面15は、装着状態において第1カートリッジ10の背面壁を形成する壁を含む概念であり、「背面壁部(背面壁)15」とも呼ぶことができる。また、左側面17は、装着状態において第1カートリッジ10の左側壁を形成する壁を含む概念であり「左側面壁部(左側面壁)17」とも呼ぶことができる。また、右側面18は、装着状態において第1カートリッジ10の右側壁を形成する壁を含む概念であり、「右側面壁部(左側面壁)18」とも呼ぶことができる。なお、「壁部」や「壁」とは、単一の壁によって形成されている必要はなく、複数の壁によって形成されていても良い。
上面13と底面14はZ方向において対向する。上面13は+Z方向側に位置し、底面14は−Z方向側に位置する。装着状態において、底面14は、カートリッジホルダー60の装置側底壁部601(図4)と向かい合う。上面13および底面14は、装着状態において水平な面である。上面13および底面14は、背面15,正面16,左側面17,右側面18と略直角に交わる。上面13および底面14は、X方向とY方向に平行な面である。上面13および底面14は、Z方向と直交する面である。X方向とY方向に平行な面(Z方向と直交する面)をXY平面としたとき、上面13および底面14は、XY平面に平行な面である。
背面15と正面16とはY方向において対向する。背面15は−Y方向側に位置し、正面16は+Y方向側に位置する。装着状態において、背面15は、カートリッジホルダー60の第1装置側側壁部603(図4)と向かい合う。装着状態において、正面16は、カートリッジホルダー60の第2装置側側壁部604(図4)と向かい合う。背面15および正面16は、装着状態において垂直な面である。背面15および正面16は、上面13,底面14,右側面18,左側面17と略直角に交わる。背面15および正面16は、X方向とZ方向に平行な面である。背面15および正面16は、Y方向と直交する面である。X方向とZ方向に平行な面(Y方向に直交する面)をXZ平面としたとき、背面15および正面16は、XZ平面に平行な面である。
左側面17と右側面18はX方向において対向する。左側面17は+X方向側に位置し、右側面18は−X方向側に位置する。装着状態において、左側面17は、カートリッジホルダー60の第3装置側側壁部605(図4)と向かい合う。装着状態において、右側面18は、第2カートリッジ20と向かい合う。左側面17および右側面18は、装着状態において垂直な面である。左側面17および右側面18は、上面13,底面14,背面15,正面16と略直角に交わる。左側面17および右側面18は、Y方向とZ方向に平行な面である。左側面17および右側面18は、X方向と直交する面である。Y方向とZ方向に平行な面(X方向に直交する面)をYZ平面としたとき、左側面17および右側面18は、YZ平面に平行な面である。
第1カートリッジ10の、長さ(Y方向の寸法)、幅(X軸方向の寸法)、高さ(Z方向の寸法)は、長さ、高さ、幅の順に大きい。なお、第1カートリッジ10の長さ、幅、高さの大小関係は任意に変更可能であり、例えば、高さ、長さ、幅の順に大きくても良いし、高さ、長さ、幅がそれぞれ等しくても良い。
図11に示すように、底面14には、1つの液体供給口180が突出して配置されている。液体供給口180は、略円筒形状である。液体供給口180は、Z方向に沿った中心軸CTを有する。図9に示すように、第1カートリッジ10がキャリッジ520に装着された装着状態において、液体供給口180には、カートリッジホルダー60の第1装着部602W(図2,図3)に設けられた液体供給針640D(図2)が挿入される。液体供給口180の端面には第1液体収容室100のインクを外部に向けて流通させるための開口188が形成されている。液体噴射装置50の第1装着部602Wに装着される前の第1カートリッジ10では、開口188がフィルム183で塞がれている。フィルム183は、第1装着部602Wに第1カートリッジ10が装着されるときに、液体供給針640Dによって破られるように構成されている。
図12に示すように、背面15の、上面13よりも底面14に近い位置には回路基板30が設けられている。
回路基板30の構成は、後述する第2カートリッジ20の回路基板400と同様である。回路基板30の表面には、複数(9つ)の接触部を形成する複数(9つ)のカートリッジ側端子31が形成されている。複数のカートリッジ側端子31のそれぞれは、装着状態において接点機構70Bの装置側端子群799(図4)と接触する。これにより、回路基板30は、液体噴射装置50の制御部510(図1)と電気的に接続される。また、回路基板30の裏面には、書き換え可能な記憶装置(メモリー)が設けられている。記憶装置には、第1カートリッジ10のインク消費量やインク色等の、第1カートリッジ10に関する情報が記憶されている。
また、背面15の、回路基板30よりも上面13側には、レバーとしての係合部材120が設けられている。係合部材120は、−Z方向側の端部が背面15に接続され、−Z方向側の端部を中心としてY方向成分を有する方向に弾性変形する。この弾性変形は、第1カートリッジ10のカートリッジホルダー60(図1)への着脱に利用される。係合部材120は、装置側係合部632D(図4)の下側の面(−Z方向を向く面)633(図10)に係止されるカートリッジ側係合部122を有する。カートリッジ側係合部122は、係合部材120の本体から−Y方向側に突出する突起である。
図11に示すように、右側面18には大気導入口19が形成されている。大気導入口19は、第1液体収容室100に大気(空気)を導入するための開口である。
A−5.第2カートリッジ20の詳細構成:
図13は、第2カートリッジ20の第1斜視図である。図14は、第2カートリッジ20の第2斜視図である。図15は、第2カートリッジ20の上面図である。図16は、第2カートリッジ20の底面図である。図17は、第2カートリッジ20の背面図である。図18は、第2カートリッジ20の正面図である。図19は、第2カートリッジ20の左側面図である。図20は、第2カートリッジ20の右側面図である。図21は、回路基板400の正面図である。図22は、回路基板400の側面図である。第2カートリッジ20は、図2に示すように、1つの液体供給口を備えた他のカートリッジ(第1カートリッジ)10とX方向に並んでキャリッジ520に装着される。第1カートリッジ10の場合と同様、第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着方向は−Z方向であり、取り外し方向は+Z方向である。
図13は、第2カートリッジ20の第1斜視図である。図14は、第2カートリッジ20の第2斜視図である。図15は、第2カートリッジ20の上面図である。図16は、第2カートリッジ20の底面図である。図17は、第2カートリッジ20の背面図である。図18は、第2カートリッジ20の正面図である。図19は、第2カートリッジ20の左側面図である。図20は、第2カートリッジ20の右側面図である。図21は、回路基板400の正面図である。図22は、回路基板400の側面図である。第2カートリッジ20は、図2に示すように、1つの液体供給口を備えた他のカートリッジ(第1カートリッジ)10とX方向に並んでキャリッジ520に装着される。第1カートリッジ10の場合と同様、第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着方向は−Z方向であり、取り外し方向は+Z方向である。
第2カートリッジ20(図13)の長さ(Y方向の寸法)、幅(X軸方向の寸法)、高さ(Z方向の寸法)は、長さ、高さ、幅の順に大きい。なお、第2カートリッジ20の長さ、幅、高さの大小関係は任意に変更可能であり、例えば、高さ、長さ、幅の順に大きくても良いし、高さ、長さ、幅がそれぞれ等しくても良い。また第2カートリッジ20は、第1カートリッジ10よりもX方向の寸法が大きい。
図13および図14に示すように、第2カートリッジ20の外観形状は略直方体形状である。第2カートリッジ20の外殻21は6つの面を備える。6つの面は、底面201、上面202、第1側面(正面)204、第2側面(背面)203、第3側面(左側面205)、第4側面(右側面)206である。6つの面201〜206は、第2カートリッジ20の外殻21を構成する。各面201〜206は、平面状である。平面状とは、面全域が完全に平坦である場合と、面の一部に凹凸を有する場合を含む。つまり、面の一部に多少の凹凸があっても良い。各面201〜206の平面視における外形は、いずれも略長方形である。
第2カートリッジ20(図15)は、内部に上述した複数種類の液体(本実施形態ではイエローインク、マゼンタインク、シアンインク)の1種類ずつをそれぞれ収容する複数(本実施形態では3つ)の第2液体収容室200A,200B,200Cを有する。第2カートリッジ20が収容する複数種類の液体(イエローインク、マゼンタインク、シアンインク)はそれぞれ染料インクである。
底面201は、装着状態において第2カートリッジ20の底壁を形成する壁を含む概念であり、「底面壁部(底壁)201」とも呼ぶことができる。また、上面202は、装着状態において第2カートリッジ20の上壁を形成する壁を含む概念であり、「上面壁部(上壁)203」とも呼ぶことができる。また、第1側面204は、装着状態において第2カートリッジ20の正面壁を形成する壁を含む概念であり、「正面壁部(正面壁)204」とも呼ぶことができる。また、第2側面203は、装着状態において第2カートリッジ20の背面壁を形成する壁を含む概念であり、「背面壁部(背面壁)203」とも呼ぶことができる。また、第3側面205は、装着状態において左側壁を形成する壁を含む概念であり「左側面壁部(左側面壁)205」とも呼ぶことができる。また、第4側面206は、装着状態において右側壁を形成する壁を含む概念であり、「右側面壁部(左側面壁)206」とも呼ぶことができる。なお、「壁部」や「壁」とは、単一の壁によって形成されている必要はなく、複数の壁によって形成されていても良い。
図19に示すように、底面201と上面202とはZ方向において対向する。底面201は−Z方向側に位置し、上面202は+Z方向側に位置する。装着状態において底面201は、カートリッジホルダー60の装置側底壁部601(図4)と向かい合う。底面201および上面202は、装着状態において水平な面である。底面201および上面202は、第1側面204,第2側面203,第3側面205,第4側面206と略直角に交わる。底面201および上面202は、X方向とY方向に平行な面である。底面201および上面202は、Z方向と直交する面である。X方向とY方向に平行な面(Z方向と直交する面)をXY平面としたとき、底面201および上面202は、XY平面に平行な面である。
図15に示すように、第1側面204と第2側面203とはY方向において対向する。第1側面204は+Y方向側に位置し、第2側面203は−Y方向側に位置する。装着状態において、装着状態において、第1側面204は、カートリッジホルダー60の第2装置側側壁部604(図4)と向かい合う。第2側面203は、カートリッジホルダー60の第1装置側側壁部603(図4)と向かい合う。第1側面204および第2側面203は、装着状態において垂直な面である。第1側面204および第2側面203は、底面201(図19),上面204(図19),第3側面205,第4側面206と略直角に交わる。第1側面204および第2側面203は、X方向とZ方向に平行な面である。第1側面204および第2側面203は、Y方向と直交する面である。X方向とZ方向に平行な面(Y方向に直交する面)をXZ平面としたとき、第1側面204および第2側面203は、XZ平面に平行な面である。
図15に示すように、第3側面205と第4側面206とはX方向において対向する。第3側面205は+X方向側に位置し、第4側面206は−X方向側に位置する。装着状態において、第3側面205は、第1カートリッジ10と向かい合う。装着状態において、第4側壁206は、カートリッジホルダー60の第4装置側側壁部606(図4)と向かい合う。第3側面205および第4側面206は、底面201,上面202,第1側面204,第2側面203と略直角に交わる。第3側面205および第4側面206は、Y方向とZ方向に平行な面である。第3側面205および第4側面206は、X方向と直交する面である。Y方向とZ方向に平行な面(X方向に直交する面)をYZ平面としたとき、第3側面205および第4側面206は、YZ平面に平行な面である。
図13および図17に示すように、第2カートリッジ20は、第2側面203上に、回路基板400と係合部材230とを有する。
第2側面203は、第1面部242と、第2面部241と、突出面部245とを有する。突出面部245は、第1面部242および第2面部241よりもカートリッジホルダー60側(外方側、本実施形態では−Y方向側)に突出した部分である。突出面部245の壁の厚み(Y方向の寸法)は、第1面部242と第2面部241の壁の厚み(Y方向の寸法)よりも大きく、第1面部242および第2面部241よりも剛性が高い。突出面部245は、X方向において第1面部242と第2面部241との間に設けられた第1突出面部246と、第1突出面部246の+Z方向側端部に接続された第2突出面部247とを有する。第1面部242は、第1突出面部246よりもX方向の一方方向側である−X方向側に位置する。第2面部241は、第1突出面部246よりもX方向の他方方向側である+X方向側に位置する。
第1突出面部246は、底面201と第2側面203とが交わる部分から第2カートリッジ20のZ方向における略中央付近までを+Z方向に延びる。第1突出面部246は、略長方形状の部材である。第2カートリッジ20の装着状態において、第1突出面部246は、第1規制部635Aと第2規制部635B(図4)とに間に配置される。第1突出面部246上には、回路基板400が設けられている。回路基板400の表面400faには、第2装着部602Tの装置側端子群799(図7)と接触する複数の接触部cpが配置されている。表面400faは、複数の接触部cpを配置する配置部として機能する。回路基板400の詳細については後述する。
第1突出面部246は、第1面部242側(−X方向側)に位置する第1側部246Bと、第2面部241側(+X方向側)に位置する第2側部246Aとを有する。第1側部246Bは、第1突出面部246の第1面部242側の側面を形成し、−X方向を向く部分である。第2側部246Aは、第1突出面部246の第2面部241側の側面を形成し、+X方向を向く部分である。
第1側部246Bには、−X方向に突出する第1突起249が設けられている。第2側部246Aには、+X方向に突出する第2突起248が設けられている。第1突起249および第2突起248は、Z方向において回路基板400の接触部cpよりも上面202側(+Z方向側)に位置する。第2カートリッジ20の装着状態において、第1突起249は、第1規制部635A(図5)と当接する。第2カートリッジ20の装着状態において、第2突起248は、第2規制部635B(図4)と当接する。
第1面部242には、突出面部245と間隔を開けて、凹部222が設けられている。本実施形態では、凹部222は3つ設けられている。第2面部241には、突出面部245と間隔を開けて、凹部221が設けられている。本実施形態では、凹部221は3つ設けられている。凹部222,221によって第1面部242および第2面部241の剛性を高くできる。なお、他の実施形態では、凹部222,221に代えて凸部を設けても良いし、凹部222,221と凸部の両方を設けてもよい。このようにしても、第1面部242および第2面部241の剛性を高くできる。
第2突出面部247は、X方向に沿って延びる略直方体形状の部分である。第2突出面部247には、係合部材230の基端部(第1端部)231が接続されている。
図17に示すように、回路基板400は、第1突出面部246に設けられている。回路基板400は、+Z方向側の端部に形成されたボス溝401と、−Z方向側の端部に形成されたボス孔402とを有する。回路基板400は、ボス溝401およびボス孔402を用いて、カートリッジ20の第1突出面部246に固定されている。本実施形態では、ボス溝401およびボス孔402は、第2カートリッジ20のX方向における中央を通り、かつ、Y方向とZ方向に平行な(X方向に垂直な)平面PCPと交わる。他の実施形態では、ボス溝401およびボス孔402の少なくとも一方を回路基板400から省略して、接着剤を用いて回路基板400を第1突出面部246に固定しても良いし、第1突出面部246側に設けた係合爪(図示しない)を用いて回路基板400を固定しても良い。
図22に示すように、回路基板400は、配置部としての表面400faに設けられたカートリッジ側端子群499(図22)と、裏面400fbに設けられた記憶装置420とを有する。表面400faおよび裏面400fbは平面である。表面400faは、第2カートリッジ20の装着方向(−Z方向)と平行な面である。本実施形態では、表面400faは、X方向とZ方向に平行な面である。第2カートリッジ20に取り付けられた状態において、表面400faのうち最も+Z方向側に位置する部分(一辺)を基板端部405とも呼ぶ。
カートリッジ側端子群499は、9つのカートリッジ側端子431〜439からなる。記憶装置420は、第2カートリッジ20に関する情報を格納する。第2カートリッジ20に関する情報としては、例えば、収容する液体の種類を表す情報、収容する液体の量を表す情報、液体の消費量を表す情報、第2カートリッジ20の製造年月日を表す情報がある。
図21に示すように、9つのカートリッジ側端子431〜439はそれぞれ略矩形状に形成され、装着方向である−Z方向と略垂直な列を2列形成するように配置されている。略垂直な列は、第2カートリッジ20の幅方向(X方向)に延びる列である。2つの列のうち、装着方向の奥側(−Z方向側)の列を第1の端子列RN1(下側列RN1)と呼び、装着方向の手前側(+Z方向側)の列を第2の端子列RN2(上側列RN2)とも呼ぶ。すなわち、第1の端子列RN1と第2の端子列RN2とは、Z方向の位置が異なる。詳細には、第1の端子列RN1は、第2の端子列RN2よりも−Z方向側に位置する。各端子431〜439のそれぞれの中央部には、接点機構70Aの装置側端子群799(図5,図7)に接触する接触部cpが存在する。上記の第1と第2の端子列RN1,RN2は複数の接触部cpによって形成される列であると考えることもできる。
各カートリッジ側端子431〜439は、機能(用途)からそれぞれ以下のように呼ぶことができる。また、液体噴射装置50側の端子との区別を明確にするために、各名称の前に「カートリッジ側」を付して呼ぶこともできる。例えば、「接地端子437」は「カートリッジ側接地端子437」と呼ぶこともできる。
<第1の端子列RN1>
(1)装着検出端子(第1の端子)435
(2)電源端子436
(3)接地端子437
(4)データ端子438
(5)装着検出端子(第2の端子)439
<第2の端子列RN2>
(6)装着検出端子(第3の端子)431
(7)リセット端子432
(8)クロック端子433
(9)装着検出端子(第4の端子)434
<第1の端子列RN1>
(1)装着検出端子(第1の端子)435
(2)電源端子436
(3)接地端子437
(4)データ端子438
(5)装着検出端子(第2の端子)439
<第2の端子列RN2>
(6)装着検出端子(第3の端子)431
(7)リセット端子432
(8)クロック端子433
(9)装着検出端子(第4の端子)434
第1の端子列RN1を形成する端子435〜439の各接触部cpと、第2の端子列RN2を形成する端子431〜434の各接触部cpは、互い違いに配置されている。本実施形態では、各接触部cpはいわゆる千鳥状に配置されている。
4つの装着検出端子431,434,435,439は、接点機構70Aに設けられた対応する装置側端子群799(図4)の端子との電気的接触の良否を検出することで、カートリッジ20がカートリッジホルダー60の設計された装着位置に正しく装着されたか否かを液体噴射装置50によって検出するために用いられる。よって、4つの装着検出端子431,434,435,439は、「装着検出端子群」とも呼ぶことができる。本実施形態では、4つのカートリッジ側端子431,434,437,439は、回路基板400の内部で相互に電気的に接続されており、第2カートリッジ20がカートリッジホルダー60(図4)に装着された際に、接地端子437を通じて液体噴射装置50側の接地ライン(図示しない)に電気的に接続される。
他の5つのカートリッジ側端子432,433,436,437,438は、記憶装置420用の端子である。よって、5つの端子432,436,437,438は、「メモリー端子群」とも呼ぶことができる。
リセット端子432は、記憶装置420に対するリセット信号RSTの供給を受け付ける。クロック端子433は、記憶装置420に対するクロック信号SCKの供給を受け付ける。電源端子436は、記憶装置420に対する電源電圧VDD(例えば、定格3.3V)の供給を受け付ける。接地端子437は、記憶装置420に対する接地電圧VSS(0V)の供給を受け付ける。データ端子438は、記憶装置420に対するデータ信号SDAの供給を受け付ける。
装着検出端子群の1つである第1の端子435は、カートリッジ側端子群499のうちで最も−X方向側に位置する第1の外側部分435Pを含む。装着検出端子群の1つである第2の端子439は、カートリッジ側端子群499のうちで最も+X方向側に位置する第2の外側部分439Pを含む。装着検出端子群の1つである第3の端子431は、第2の端子列RN2のうちで最も−X方向側に位置する第3の外側部分431Pを含む。装着検出端子群である第4の端子434は、第2の端子列RN2のうちで最も+X方向側に位置する第4の外側部分434Pを含む。
複数の接触部cpのうち、X方向において中央に設けられる接触部(中央接触部)cpを有する接地端子437は、平面PCPと交わる位置に設けられている。中央接触部cpを他の接触部cpと区別して用いる場合は符号「cpc」を用いる。そして、残りの端子431〜436,438,439の接触部cpは、この平面PCPと接地端子437との交線を軸として線対称となる位置に設けられている。つまり、複数(本実施形態では9つ)の接触部cpは、平面PCPを中心として対称となるように配置されている。なお、平面PCPは、後述する第1中心面PCと同じ面である。
図17に示すように、回路基板400の複数の接触部cpは、第2側面203上の、上面202よりも底面201に近い位置にX方向に並べて配置されている。X方向に並ぶとは、複数の接触部cpがX方向に異なる位置に配置されていることをいう。
接地端子437(図21)は、第2カートリッジ20がカートリッジホルダー60に装着される際、他のカートリッジ側端子431〜436,438,439(図21)による接点機構70A(図4)との接触に先立って、接点機構70Aに接触するように構成されている。これによって、カートリッジホルダー60から回路基板400に最初に加わる付勢力が、第2カートリッジ20のX方向の中心に発生する。よって、回路基板400に加わる付勢力が第2カートリッジ20をX方向に傾かせる力として働く作用を抑制し、設計された装着位置への第2カートリッジ20の装着を可能にする。また、接地端子437が他のカートリッジ側端子431〜436,438,439よりも先にカートリッジホルダー60の接点機構70Aに接触するため、第2カートリッジ20側に意図しない高電圧が印加された場合であっても、接地端子437の接地機能によって、高電圧による不具合を軽減することができる。
図13および図17に示すように、レバーとしての係合部材230は、第2側面203上の接触部cpの上面202側に設けられている。つまり、係合部材230の少なくとも一部は、X方向において複数の接触部cpが位置する範囲WA(図21)に位置する。係合部材230は、−Z方向側の第1端部(基端部)231と、+Z方向側の第2端部(先端部)232と、第1端部231と第2端部232との間に位置するカートリッジ側係合部235とを有する。第1端部231は、第2側面203の第2突出面部247に接続されている。係合部材230は、第1端部231を中心として、第2端部232側が第2側面203に近づいたり遠ざかったりするように、Y方向成分を有する方向に弾性変形する。この弾性変形は、第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60(図4)への着脱に利用される。カートリッジ側係合部235は、係合部材230の本体から−Y方向側に突出する突起である。カートリッジ側係合部235は、X方向に沿って延びる。第2カートリッジ20の装着状態において、カートリッジ側係合部235の上面は、装置側係合部632Aの下側の面633(図10)に係止される。この係止は、第2端部232が第2側面203側に近づくように押されて、カートリッジ側係合部235が第2側面203側に変位することで解除される。
図14に示すように、第2カートリッジ20は、底面201に設けられた、液体供給部289と突起262,263と凹部264とを有する。液体供給部289は、底面201から−Z方向に突出する。液体供給部289の少なくとも−Z方向側部分は、第2カートリッジ20の装着状態において、装置側規制壁部615によって3つの液体供給針640A,640B,640Cを取り囲む領域611(図3)内に配置される。液体供給部289は、奇数個(本実施形態では3つ)の液体供給口280A,280B,280Cと、液体供給口280A,280B,280Cのそれぞれに対応して設けられた3つの周囲部材283A,283B,283Cと、を有する。3つの液体供給口280A,280B,280Cを区別することなく用いる場合は符号「280」を用いる。3つの周囲部材283A,283B,283Cを区別することなく用いる場合は符号「283」を用いる。
図14および図16に示すように、3つの液体供給口280A,280B,280Cは、底面201上の、第1側面204よりも第2側面203に近い位置に配置されている。3つの液体供給口280A,280B,280Cは、底面201上の、第1側面204と第2側面203との中間の位置よりも、第2側面203に近い位置に配置されている。本実施形態では、3つの液体供給口280A,280B,280Cは、第2側面203の近傍に配置されている。3つの液体供給口280A,280B,280Cは、底面201上の、第2側面203側に偏した位置に配置されている。3つの液体供給口280A,280B,280Cのそれぞれは、円筒形状であり、−Z方向側が底面201から突出し、+Z方向側が外殻21の内部に位置する。3つの液体供給口280A,280B,280Cはそれぞれ、Z方向に沿った中心軸CM,CC,CNを有する。中心軸CM,CC,CNを区別せず用いる場合は「中心軸CX」を用いる。
3つの液体供給口280A,280B,280Cは、X方向に並べて配置されている。本実施形態では、3つの中心軸CM,CC,CNがX方向に平行な一直線上に位置する。言い換えると、3つの中心軸CM,CC,CNは、すべて、X方向およびZ方向に平行な(Y方向と直交する)XZ平面上に位置する。なお、他の実施形態では、X方向に沿った所定の直線と、3つの液体供給口280A,280B、280Cとが交わるように配置されていればよく、必ずしも3つの中心軸CM,CC,CNがすべて同じXZ平面上に位置しなくてもよい。3つの液体供給口280A,280B,280Cのそれぞれの内部には、上述の弁機構284(図10)が配置されている。
図16に示すように、液体供給口(中央液体供給口)280Bは、3つの液体供給口280A,280B,280Cのうち中央(−X方向側または+X方向側から2番目)に位置する。中央に位置するとは、X方向に並んだN個(Nは3以上の奇数)の液体供給口のうち、X方向の一方方向側(例えば、−X方向側)から数えて{(N+1)/2}番目に位置することを意味する。中央液体供給口280Bの中心軸CCは、X方向において第2カートリッジ20の中央XCPを通り、かつ、Y方向とZ方向に平行な(X方向に垂直な)平面PCPと交わる。
図9および図16に示すように、他の2つの液体供給口280A,280Cは、中央液体供給口280Bの隣に位置する。液体供給口280Cは、中央液体供給口280Bの+X方向側に位置する。液体供給口280Cは、X方向においてキャリッジ520(図4)の中心に近い側に位置する。つまり、液体供給口280Cは、液体供給口280AよりもX方向において第1装着部602W(図4)側に位置する。液体供給口280Cは、第1カートリッジ10側に位置する。液体供給口280Aは、中央液体供給口280Bの−X方向側に位置する。つまり、液体供給口280Aは、X方向において最も第1装着部602W(第1カートリッジ10)から遠い側に位置する。中央液体供給口280Bの中心軸CCを第1中心軸CCともよぶ。また、液体供給口280Cの中心軸CNを第2中心軸CNともよぶ。
図14に示すように、液体供給口280A,280B,280Cはそれぞれ、−Z方向側端部に開口288を有する。開口288は円形である。なお、液体供給口280は円筒でなくてもよいし、開口288は円形でなくてもよい。液体供給口280は、液体供給針640が挿入できる形状であればよい。この場合、装着状態における液体供給針640の中心軸CTを、液体供給口280の中心軸とみなしてもよい。
図9に示すように、第2カートリッジ20がキャリッジ520に装着された装着状態において、液体供給口280A,280B,280Cには、カートリッジホルダー60の第2側着部602T(図2,図3)に設けられた液体供給針640A,640B,640Cが挿入される。すなわち、第2カートリッジ20がキャリッジ520に装着された装着状態において、液体供給口280A,280B,280Cは、液体供給針640A,640B,640Cを受け入れる。図14に示すように、第2装着部602Tに装着される前の第2カートリッジ20では、開口288がフィルムFMで塞がれている。フィルムFMは、第2装着部602Tに第2カートリッジ20が装着されるときに、液体供給針640A,640B,640Cによって破られるように構成されている。
図15に示すように、液体供給口280Aは、イエローインクを収容する第2液体収容室200Aと連通し、第2液体収容室200Aのイエローインクを液体供給針640Aに供給する。液体供給口280Bは、マゼンタインクを収容する第2液体収容室200Bと連通し、第2液体収容室200Bのマゼンタインクを液体供給針640Bに供給する。液体供給口280Cは、シアンインクを収容する第2液体収容室200Cと連通し、第2液体収容室200Cのシアンインクを液体供給針640Cに供給する。
図14に示すように、周囲部材283A,283B,283Cは、底面201から−Z方向に突出する部材である。周囲部材283Aは、液体供給口280Aの外周面からY方向両側(+Y方向側および−Y方向側)に突出する。周囲部材283Bは、液体供給口280Bの外周面からY方向両側(+Y方向側および−Y方向側)に突出する。周囲部材283Cは、液体供給口280Cの外周面からY方向両側(+Y方向側および−Y方向側)に突出する。周囲部材283A,283B,283Cは、第2カートリッジ20の装着状態において、装置側規制壁部615(図3)とX方向およびY方向において対向する。これにより、装着状態において液体供給口280A,280B,280CがX方向およびY方向に動く可能性を低減できる。また、3つの周囲部材283A,283B,283Cのうち、中央の周囲部材283Bは、+Y方向側側面に規制凸部282を有する。規制凸部282は、中央液体供給口280Bよりも+Y方向側に位置する。規制凸部282は、中央の周囲部材283Bの表面のうち他の部分よりも+Y方向に突出する。規制凸部282は、Z方向に沿って延びる。規制凸部282は、第2カートリッジ20の第2装着部602T(図2,図3)への装着状態において、装置側規制壁部615(図5)と当接する。
突起262,263はそれぞれ、底面201から−Z方向に突出する。突起262,263の形状は、略直方体である。突起262,263のうち,一方を第1突起262ともよび、他方を第2突起263ともよぶ。図14および図16に示すように、突起262,263はそれぞれ、底面201上の、第2側面203よりも第1側面204に近い位置に設けられている。本実施形態では、突起262,263は、第1側面204の下端部と接するように設けられている。第1突起262と第2突起263とは、中央の液体供給口280Bの中心軸CCを含み、X方向に垂直な平面PCPを挟むように設けられている。第1突起262は、底面201上の第3側面205に近接した位置に設けられている。第2突起263は、底面201上の第4側面206に近接した位置に設けられている。突起262,263の機能については後述する。
図14および図16に示すように、凹部264は、底面14上の第2側面203よりも第1側面204に近い位置に設けられている。凹部264は、第1側面204の下端部と接するように設けられている。凹部264は、第1突起262と第2突起263の間に位置する。凹部264と、第1突起262と、第2突起263とはX方向に沿って並んで配置されている。凹部264は、第2カートリッジ20の装着状態において、装置側突起638(図3、図5)を受け入れる。
図14および図18に示すように、第2カートリッジ20は、第1側面204に設けられた凹凸部257を有する。凹凸部257は、第1側面204のうちで、X方向の一方(+X方向)の端部(角部)L1と、X方向の他方(−X方向)の端部(角部)R1との少なくともいずれか一方の端部に設けられている。本実施形態では、凹凸部257は、第1側面204の端部L1に設けられている。つまり、凹凸部257の少なくとも一部は、第1側面204と第3側面205とが交わる端部L1に接して設けられている。
凹凸部257は、凸部250と、凸部250によって区画された凹部252とを有する。凹凸部257は、第1側面204の底面201側から上面202側に向かって延びる。本実施形態では、凹凸部257は、第1側面204と底面201とが交わる部分から第1側面204のZ方向における略中央付近まで、+Z方向に延びる。凹部252の−Z方向側は、カートリッジ識別用凸部616を受け入れるために開口している。凹凸部の形状は、カートリッジの種類(型番など)に応じて異なる。図14および図18に示す形状の凹凸部257を有する第2カートリッジ20が第2装着部602T(図2,図3)に装着された場合にのみ、凹凸部257はカートリッジ識別用凸部616(図3)と嵌まり合う。具体的には、凹凸部257の凹部252の形状に対応したカートリッジ識別用凸部616が、凹凸部257の凹部252に嵌まる。異なる種類のカートリッジを第2装着部602Tに装着しようよしても、そのようなカートリッジの凹凸部はカートリッジ識別用凸部616の形状と合致せず、凹凸部の一部とカートリッジ識別用凸部616とが衝突する。よって、異なる種類のカートリッジを第2装着部602Tに装着することができない。このように、凹凸部257によって、異なる種類のカートリッジが第2装着部602Tに装着されるのを防ぐことができる。
図14に示すように、第2カートリッジ20はさらに、第1側面204と第4側面206とが交わる角部R1に設けられた凹部258を有する。凹部258は、第1側面204の底面201側から上面202側に向かって延びる。本実施形態では、凹部258は、第1側面204と底面201とが交わる部分から第1側面204のZ方向における略中央付近まで、+Z方向に延びる。凹部258は、第1側面204と第4側面206からそれぞれ外殻21の内側に凹んだ形状を有する。凹部258は、−X方向を向く面258faと、+Y方向を向く面258fbとを有する。
第2カートリッジ20の装着状態において、凹部258は案内用凸部617(図3,図5)を受け入れる。なお、他の実施形態では、凹部258は、角部R1、第1側面204と第3側面205とが交わる角部L1、第2側面203と第3側面205とが交わる角部L2(図15)、第2側面203と第4側面206とが交わる角部R2(図15)との少なくとも一つの角部に設けられていてもよい。
図13に示したように、第2側面203に第1面部242、第2面部241、および、突出面部245が設けられているので、第2側面203を凹凸構造にできる。これにより、第2側面203の剛性を高くできる。また、第2側面203のうちでより剛性の高い突出面部245(詳細には第1突出面部246)に回路基板400を設けることで、外力によって突出面部245が変形する可能性を低減できる。よって、第2カートリッジ20の装着状態における、回路基板400の表面400faに設けられた接触部cpの位置の変動を抑制できるので、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することが可能性となる。
また、より剛性の高い突出面部245(詳細には第2突出面部247)に係合部材230が設けられることで、外力によって突出面部245が変形する可能性を低減できる。これにより、係合部材230へ過度な負荷がかかる可能性を低減することができ、係合部材230の変形やカートリッジ側係合部235と装置側係合部632Aとの係止位置のずれを低減できる。よって、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することが可能となる。
また、図13および図14に示したように、第2カートリッジ20は、第2側面203には突出面部245が設けられ、第2側面203とY方向において対向する第1側面204には突出面部が設けられていない。利用者は、第2カートリッジ20をキャリッジ520に装着する際に、突出面部245を目印とすることができる。よって、第1側面204と第2側面203とが逆の状態で第2カートリッジ20がキャリッジ520に装着される可能性を低減できる。
また、図13に示すように、第1突出面部246上に回路基板400を設けることで、利用者や製造者が第2カートリッジ20を運搬しているときなどに、これを誤って落下させてしまった場合に、回路基板400の表面400faが他の部位よりも先に落下面に衝突する可能性を高くしている。すなわち、第2カートリッジ20が落下した場合に、積極的に回路基板400や記憶装置(メモリー)が破壊されるようにしている。これにより、第2カートリッジ20をキャリッジ520に装着したときに、液体噴射装置50の制御部510が第2カートリッジ20の不良を検出しやすくできる。第2カートリッジ20のうち、接触部cp以外の部分(例えば、上面や底面)が破損した場合、第2カートリッジ20をキャリッジ520に装着したときに制御部510が第2カートリッジ20の不良を検出できず、第2カートリッジ20が破損しているにも関わらず液体噴射装置50が動作してしまい、液体噴射装置50が壊れてしまう恐れがある。
A−6.第2カートリッジ20の各要素の位置関係:
図23は、第2カートリッジ20の各要素の位置関係を説明するための図である。図23では、Y方向のうちで第2側面203側から第1側面204側に向かう方向(+Y方向)に見たときの第2カートリッジ20を図示している。
図23は、第2カートリッジ20の各要素の位置関係を説明するための図である。図23では、Y方向のうちで第2側面203側から第1側面204側に向かう方向(+Y方向)に見たときの第2カートリッジ20を図示している。
図23に示すように、第1中心軸CCを含み、X方向に垂直な面(Y方向とZ方向に平行な面)を第1中心面(所定YZ平面)PCとする。本実施形態では、第1中心面PCは、上述の平面PCP(図17)と一致する。第2中心軸CNを含み、X方向に垂直な面(Y方向とZ方向に平行な面)を第2中心面PNとする。第3中心軸CMを含み、X方向に垂直な面(Y方向とZ方向に平行な面)を第3中心面PLとする。カートリッジ側係合部235のX方向の中心を係合中心CEとする。X方向において、第1突出面部246が位置する範囲を範囲W246とし、第1面部242が位置する範囲を範囲W242とし、第2面部241が位置する範囲を範囲W241とする。
複数の接触部cpのうちX方向の中央に設けられた中央接触部cpcは、第1中心面PCと交わる。また、係合中心CEは、第1中心面PCから+X方向にずれた位置にある。係合中心CEは、第1中心面PCと第2中心面PNとの間に位置する。また、X方向において、カートリッジ側係合部235が位置する範囲WE内に、複数の接触部cpの一部が位置する。つまり、第2カートリッジ20を+Z方向側から見たときに、X方向において、複数の接触部cpの一部がカートリッジ側係合部235と重なる。本実施形態では、X方向において範囲WE内に中央接触部cpcを含む一部の接触部cpが位置する。
第1突出面部246は、第1中心面PCと交わる。また、X方向において、第1突出面部246が位置する範囲W246内に、中央液体供給口280Bの中心軸CCが位置する。また、X方向において、第1面部242が位置する範囲W242内に、中央液体供給口280Bよりも−X方向側の液体供給口280Aの中心軸CMが位置する。また、X方向において、第2面部241が位置する範囲W241内に、中央液体供給口280Bよりも+X方向側の液体供給口280Cの中心軸CNが位置する。
A−7.カートリッジ20に加わる外力について:
図24は、第2カートリッジ20に加わる外力について説明するための第1図である。図25は、第2カートリッジ20に加わる外力について説明するための第2図である。第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着状態では、第2カートリッジ20には外力FP1(図25),外力FP2(図24),外力FP3(図25)が加わる。
図24は、第2カートリッジ20に加わる外力について説明するための第1図である。図25は、第2カートリッジ20に加わる外力について説明するための第2図である。第2カートリッジ20のカートリッジホルダー60への装着状態では、第2カートリッジ20には外力FP1(図25),外力FP2(図24),外力FP3(図25)が加わる。
外力FP1(図25)は、接点機構70Aの装置側端子群799から回路基板400の接触部cpに加えられる外力(付勢力)である。外力FP1は、−Y方向の力である。外力FP2(図24)は、液体供給針640A,640B,640Cによって弁体286が+Z方向側に押し上げられて付勢部材285が圧縮することで生じる外力(反力)である。外力FP2は、+Z方向の力である。外力FP3(図25)は、シール部287が液体供給針640A,640B,640Cによって弾性変形することで、弾性変形の反力によって生じる外力である。外力FP3は、X方向とY方向に平行なXY平面に沿った力である。外力FP1〜外力FP3によって、第2カートリッジ20は、第2装着部602Tに装着された状態においても、ある程度動く可能性がある。
また、キャリッジ520が移動方向の切り返し地点(移動方向の切り替わり地点)に位置する場合、キャリッジ520の加速度または減速度は大きくなり、第2カートリッジ20には加減速による大きな慣性力が生じる。この慣性力によって第2カートリッジ20には回転モーメントMXZ,MXY1,MXY2が生じる。
回転モーメントMXZ(図24)によって、液体供給針640A,640B,640Cの液体供給口280A、280B,280Cへの挿入位置を中心として、X方向とZ方向に平行なXZ平面に沿った方向DXZに、第2カートリッジ20は揺動する。回転モーメントMXZによる第2カートリッジ20の動きは、液体供給口280A、280B,280C(厳密には、液体供給針640と弁機構284のシール部287との接触部位)から離れるほど大きくなる。また、回転モーメントMXY2(図25)によって、中心軸CC付近を中心として第2カートリッジ20がX方向とY方向に平行なXY平面に沿った方向DXY2に回転する。また、回転モーメントMXY1によって、中心軸CC付近を中心として第2カートリッジ20の第1側面204側がX方向とY方向に平行なXY平面に沿った方向DXY1に回転する。回転モーメントMXY1,MXY2による第2カートリッジ20の動きは、中心軸CCから離れるほど大きくなる。なお、3つの中心軸CM,CC,CNを中心としたXZ平面やXY平面の回転移動や揺動は、第1中心軸CCを中心とした回転移動や揺動とみなすこともできる。第1中心軸CCは、3つの中心軸CM,CC,CNのX方向における中央に位置するためである。
第1カートリッジ10にも、第2カートリッジ20と同様に、外力FP1〜FP3の作用や、回転モーメントMXZ,MXY1,MXY2が生じ得る。しかしながら、第2カートリッジ20は複数種類のインクを収容するカートリッジであるため、第1カートリッジ10よりも重量が大きくなる傾向にある。よって、第2カートリッジ20は、キャリッジ520の加減速によって生じる慣性力を大きく受け、回転モーメントMXZ,MXY1,MXY2も大きくなる。すなわち、第2カートリッジ20は、キャリッジ520の往復動作に伴って大きく動く可能性がある。第2カートリッジ20において、装置側端子群799と接触部cpとの接触を適切に維持するには、第1カートリッジ10とは異なる工夫が必要である。
A−8.第2カートリッジ20の動きの規制について:
A−8−1.外力FP2および回転モーメントMXZに関して
図26は、第2カートリッジ20の動きを規制するための構成を説明するための図である。図27は、第2カートリッジ20のX方向の移動の規制について説明するための図である。
A−8−1.外力FP2および回転モーメントMXZに関して
図26は、第2カートリッジ20の動きを規制するための構成を説明するための図である。図27は、第2カートリッジ20のX方向の移動の規制について説明するための図である。
図26に示すように、第2カートリッジ20の装着状態では、カートリッジ側係合部235(厳密には、カートリッジ側係合部235の上側の面)は、装置側係合部632Aの下側の面633に係止される。これにより、例えば、外力FP2や回転モーメントMXZ(図24)の影響による第2カートリッジ20の動きを低減できる。よって、装置側端子群799に対する回路基板400の接触部cpの位置の変動を低減できるので、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図24に示す回転モーメントMXZが、接触部cpの位置の変動に及ぼす影響は、接触部cpが第2側面203の上面202よりも底面201側に近い位置、すなわち液体供給口280A,280B,280に近い位置に配置されていることによっても、抑制される。先に説明したとおり、回転モーメントMXZによる第2カートリッジ20の動きは、液体供給口280A、280B,280C(厳密には、液体供給針640と弁機構284のシール部287との接触部位)から離れるほど大きくなる。接触部cpは、液体供給口280A,280B,280Cと近い位置に設けられている。よって、中心軸CM,CC,CNを中心として第2カートリッジ20がX方向とY方向に平行なXY平面に沿った方向DXY2に回転した場合でも、接触部cpの位置の変動を小さくできる。
本実施形態では、図23に示したとおり、X方向において、カートリッジ側係合部235が位置する範囲WE内に複数の接触部cpの一部が位置する。つまり、X方向において、範囲WEと範囲WAとが一部において重なる。また、係合中心CEは、第1中心面PCと第2中心面PNとの間に設けられている。これらの構成によっても、回転モーメントMXZが、接触部cpの位置の変動に及ぼす影響を抑制できる。この理由について、図24を用いて以下に説明する。
第2側面203と第3側面205と上面202とが交わる部分を角部L3とする。第2側面203と第4側面206と上面202とが交わる部分を角部R3とする。第2カートリッジ20が係合部材230を有していないと仮定したとき、キャリッジ520が加減速することで生じる回転モーメントMXZは、角部R3と角部L3とにおいてほぼ同一である。キャリッジ520が−X方向側において折り返す際には、回転モーメントMXZのうち図24において反時計回りの回転モーメントMR3が角部R3に加わる(第1の場合)。また、キャリッジ520が+X方向側において折り返す際には、回転モーメントMXZのうちで図24において時計回りの回転モーメントML3が角部L3に加わる(第2の場合)。回転モーメントMR3の大きさと回転モーメントML3の大きさは、ほぼ同一である。一方、先に図9を用いて説明したように、第1カートリッジ10および第2カートリッジ20の装着状態において、X方向における第1カートリッジ10と第2カートリッジ20との間隔D2よりも、第2カートリッジ20とカートリッジホルダー60との間隔D1の方が大きい。よって、回転モーメントMR3によって角部R3が第4装置側側壁部606側へと回転できるスペースは、回転モーメントML3によって角部L3が第3装置側側壁部605側へと回転できるスペースよりも広い。従って、角部R3は、角部L3よりも大きく動いてしまう可能性がある。本実施形態では、上述のごとく係合中心CEが第1中心面PCと第2中心面PNとの間に設けられている。すなわち、角部R3からより離れた場所に係合中心CEが位置する。よって、回転モーメントMR3による角部R3の動きをより効果的に制限することができる。
図23に示すように、X方向においてカートリッジ側係合部235が位置する範囲WE内に複数の接触部cpの一部が位置することで、回転モーメントMXZによる接触部cpの位置のXZ平面内の変動を低減できる。よって、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図26に示すように、第2カートリッジ20は、+Y方向の外力FP2を受けることによって、液体供給口280A,280B,280Cを中心として、矢印RYZ方向に回転しようとする。矢印RYZに示す方向の回転とは、Y方向とZ方向とに平行なYZ平面に沿った回転である。また、矢印RYZに示す方向の回転は、第2側面203の下部が+Z方向に持ち上がり、第2側面204の上部が−Z方向に下がろうとする回転である。第2カートリッジ20が矢印RYZ方向に回転しようとすると、突起262,263が装置側底壁部601と当接する。これによって、第2カートリッジ20の矢印RYZ方向の回転が規制される。図16に示すように、突起262,263は、中央の液体供給口280Bの中心軸CCを含み、X方向に垂直な平面PCPを挟むように2つ設けられている。これにより、第2カートリッジ20の矢印RYZ方向の回転をより確実に規制できる。
図16に示すように、3つの液体供給口280A,280B,280Cは、X方向に平行な一直線上に配置されている。これにより、第2カートリッジ20が図26に示す矢印RYZ方向に回転したとしても、3つの液体供給口280A,280B,280Cへの液体供給針640A,640B,640Cの侵入の度合いや、侵入の位置が、供給口ごとに変わってしまうことを防止できる。よって、液体供給口280A,280B,280Cと液体供給針640A,640B,640Cとの接続を良好に維持することが可能となり、液体の漏れや、液体供給針640A,640B,640Cへの空気の侵入を低減することが可能となる。
A−8−2.外力FP1,FP3に関して
図26に示すように、第2カートリッジ20に加わるY方向の外力のうち、+Y方向の外力は外力FP1および外力FP3であり、−Y方向の外力は外力FP3のみである。よって、第2カートリッジ20は、−Y方向よりも+Y方向に加わる外力の影響をより大きく受ける傾向にあり、+Y方向へ動く可能性が高い。本実施形態では、第2カートリッジ20の装着状態において、中央液体供給口280Bよりも+Y方向側に位置する規制凸部282(図26)が、装置側規制壁部615と当接する。これにより、第2カートリッジ20の+Y方向側への移動を規制できる。よって、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図26に示すように、第2カートリッジ20に加わるY方向の外力のうち、+Y方向の外力は外力FP1および外力FP3であり、−Y方向の外力は外力FP3のみである。よって、第2カートリッジ20は、−Y方向よりも+Y方向に加わる外力の影響をより大きく受ける傾向にあり、+Y方向へ動く可能性が高い。本実施形態では、第2カートリッジ20の装着状態において、中央液体供給口280Bよりも+Y方向側に位置する規制凸部282(図26)が、装置側規制壁部615と当接する。これにより、第2カートリッジ20の+Y方向側への移動を規制できる。よって、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
外力FP1および外力FP3が、接触部cpの位置の変動に及ぼす影響は、図23に示すように、中央接触部cpcが第1中心面PCと交わることによっても、抑制される。中央接触部cpcが第1中心面PCと交わることによって、図26に示すように、複数の接触部cpを、中央液体供給口280Bと装置側端子群799とによって挟むことができる。これにより、接触部cpが装置側端子群799から離れるような動きを低減することができる。よって、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図27に示すように、外力FP3のうち、X方向の成分によって生じ得る液体供給口280A,280B,280CのX方向の動きは、周囲部材283A,283B,283Cと装置側規制壁部615とがX方向に向かい合うことで規制できる。液体供給口280A,280B,280CがX方向に移動しようとした場合、周囲部材283A,283B,283Cが装置側規制壁部615に当たる。これにより、第2カートリッジ20のX方向への移動が規制される。
A−8−3.回転モーメントMXY1,MXY2に関して
図25に示す回転モーメントMXY2の影響は、液体供給口280A,280B,280Cが底面201上において第1側面204よりも接触部cpが配置された第2側面203に近い位置に配置されていることによって、抑制される。先に説明したとおり、回転モーメントMXY2による第2カートリッジ20の動きは、中心軸CM,CC,CNから離れるほど大きくなる。接触部cpは、液体供給口280A,280B,280Cの中心軸CM,CC,CNに近い位置に設けられている。よって、中心軸CM,CC,CNを中心として第2カートリッジ20がX方向とY方向に平行なXY平面に沿った方向DXY2に回転した場合でも、接触部cpの位置の変動を小さくできる。
図25に示す回転モーメントMXY2の影響は、液体供給口280A,280B,280Cが底面201上において第1側面204よりも接触部cpが配置された第2側面203に近い位置に配置されていることによって、抑制される。先に説明したとおり、回転モーメントMXY2による第2カートリッジ20の動きは、中心軸CM,CC,CNから離れるほど大きくなる。接触部cpは、液体供給口280A,280B,280Cの中心軸CM,CC,CNに近い位置に設けられている。よって、中心軸CM,CC,CNを中心として第2カートリッジ20がX方向とY方向に平行なXY平面に沿った方向DXY2に回転した場合でも、接触部cpの位置の変動を小さくできる。
図25に示す回転モーメントMXY1の影響は、底面201上の第2側面203よりも第1側面204に近い位置に設けられた凹部264(図14)に突起638(図3,図5)が挿入されることによって、抑制される。すなわち、凹部264に突起638が挿入されることによって、第2カートリッジ20の方向DXY1への動きを規制できる。また、第2カートリッジ20の方向DXY1への動きを規制できるので、第2側面203側の方向DXY2の動きも規制できる。よって、接触部cpの位置の変動を抑えることができ、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図23に示すように、中央接触部cpcは、第2中心面PNや第3中心面PLではなく、第1中心面PCと交わる。これによって、図25に示す回転モーメントMXY1の影響を低減することができる。以下、中央接触部cpcの位置と図25に示す回転モーメントMXY1の影響との関係について、より詳しく説明する。
図28は、第1参考例の第2カートリッジ20Vを示す模式図である。図29は、参考例の第2参考例の第2カートリッジ20Wを示す模式図である。参考例の第2カートリッジ20V,20Wと本実施形態の第2カートリッジ20との異なる点は、第2側面203における回路基板400の配置位置である。図28に示す第2カートリッジ20Vでは、回路基板400が第2側面203上の+X方向側に偏した位置に配置され、回路基板400の中央接触部cpcが、第2中心面PNと交わる。第2カートリッジ20W(図29)では、回路基板400が第2側面203上の−X方向側に偏した位置に配置され、回路基板400の中央接触部cpcが、第3中心面PLと交わる。
図28に示すように、回路基板400が第3側面205側(+X方向側)に偏した位置に配置された場合、キャリッジ520が+X方向に加速移動したときに、角部R1の部分に大きな回転モーメントMXY1tが生じる。この回転モーメントMXY1tによって、第2カートリッジ20Vは、矢印DXY1tに示す方向に大きく回転しようとする。そして、回路基板400の付近も、矢印DXY2tに示す方向に大きく回転しようとする。すなわち、回路基板400上の接触部cpの位置の変動が大きくなる。
図29に示すように、回路基板400が第4側面206側(−X方向側)に偏した位置に配置された場合、キャリッジ520が−X方向に加速移動したときに、角部L1の部分に大きな回転モーメントMXY1wが生じる。この回転モーメントMXY1wによって、第2カートリッジ20Wは、矢印DXY1wに示す方向に大きく回転しようとする。そして、回路基板400の付近も、矢印DXY2wに示す方向に大きく回転しようとする。すなわち、回路基板400上の接触部cpの位置の変動が大きくなる。
一方、図25に示す本実施形態のごとく、中央接触部cpcが、第2中心面PNや第3中心面PLではなく、第1中心面PCと交わるように、回路基板400を設けると、第2カートリッジ20の角部R1,R2には、キャリッジ520が+X方向に加速移動したときにも、−X方向に加速移動したときにも、同程度の回転モーメントMXY1が生じる。この回転モーメントMXY1は、図28に示す回転モーメントMXY1tおよび図29に示す回転モーメントMXY1wよりも小さい。よって、本実施形態の第2カートリッジ20では、キャリッジ520が+X方向に加速移動したときにおける接触部cpの位置の変動を、第2カートリッジ20Vに比べ小さくできる。また、キャリッジ520が−X方向に加速移動したときにおける接触部cpの位置の変動を、第2カートリッジ20Wに比べ小さくできる。これにより、回路基板400の接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
A−8−4.回転モーメントMXZ,MXYに関して
図23に示すように、複数の接触部cpは、第1中心面PCを中心としてX方向に対称となるように配置されている。回転モーメントMXZ(図24)や回転モーメントMXY2の影響を受けて第1中心軸CC付近を中心として第2カートリッジ20が回転しようとした場合、第1中心面PCから+Z方向または±X方向に最も遠い位置にある接触部cpの位置の変動が最も大きくなる可能性がある。第1中心面PCから+Z方向または±X方向に最も遠い位置にある接触部cpの位置の変動の大きさを最大変動量としたとき、複数の接触部cpが第1中心面PCを中心としてX方向に対称となるように配置された場合の最大変動量は、複数の接触部cpが第1中心面PCに対してX方向に非対称に配置された場合の最大変動量よりは、小さく抑えることができる。
図23に示すように、複数の接触部cpは、第1中心面PCを中心としてX方向に対称となるように配置されている。回転モーメントMXZ(図24)や回転モーメントMXY2の影響を受けて第1中心軸CC付近を中心として第2カートリッジ20が回転しようとした場合、第1中心面PCから+Z方向または±X方向に最も遠い位置にある接触部cpの位置の変動が最も大きくなる可能性がある。第1中心面PCから+Z方向または±X方向に最も遠い位置にある接触部cpの位置の変動の大きさを最大変動量としたとき、複数の接触部cpが第1中心面PCを中心としてX方向に対称となるように配置された場合の最大変動量は、複数の接触部cpが第1中心面PCに対してX方向に非対称に配置された場合の最大変動量よりは、小さく抑えることができる。
図30〜図31を用いて、回転モーメントMXZ,MXYや外力F3のX方向の成分による第2カートリッジ20の動きを規制する構成について説明する。図30は、図23の30−30断面図である。図31は、図30の四角R30で囲んだ部分の模式図である。図32は、図23の32−32部分断面図である。図30および図32には、第2カートリッジ20の装着状態におけるカートリッジホルダー60および第1カートリッジ10の断面も示している。
図30に示すように、装着状態において案内用凸部617は、凹部258内に受け入れられる。図14に示すように、凹部258は、底面201側から上面202に向かって延びる。凹部258内に案内用凸部617が受け入れられることで、装着状態において、凹部258の−X方向を向く面258faが案内用凸部617に当接する。これにより、装着状態において、第2カートリッジ20が−X方向側へ動くことを規制できる。したがって、接触部cpの位置の変動を抑制でき、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
第2カートリッジ20は、カートリッジ識別用凸部616と嵌り合う凹凸部257を有する。凹凸部257は、第1側面204の底面201側から上面202側に向かって延びる。これにより、装着状態において、第2カートリッジ20がZ方向と直交するXY平面に沿って動くことを規制できる。本実施形態では、凹凸部257の凸部250によって、X方向においてカートリッジ識別用凸部616が挟まれるので、第2カートリッジ20がX方向へ動くことを規制できる。したがって、接触部cpの位置の変動を抑制でき、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
装着状態において、区画壁604Rが第3側面205と当接する。これにより、装着状態において、第2カートリッジ20が+X方向に動くことを規制できる。したがって、接触部cpの位置の変動を抑制でき、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図31に示すように、第1突出面部246の第1側部246Bと第2側部246A(図23)とは、第1規制部635Aと第2規制部635B(図4)との間に位置する。つまり、第1突出面部246は、第1規制部635Aと第2規制部635BによってX方向に挟まれた位置に配置されている。これにより、装着状態において、第2カートリッジ20の第2側面203側がX方向に動くことを規制できるので、接触部cpの位置の変動を抑制できる。よって、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。
図4に示すように、第1規制部635Aと第2規制部635Bは、カートリッジ装着部602において、第1面部242および第2面部241とY方向において対向するスペースを利用して設けられている。本実施形態では、このスペースを利用して、第1規制部635Aおよび第2規制部635BのY方向の寸法(厚み)を大きくすることで、第1規制部635Aと第2規制部635Bの剛性を高めている。本実施形態では、このように、剛性の高い第1規制部635Aと第2規制部635Bによって第1突出面部246の動きを規制できるので、接触部cpの位置の変動をより抑制することが可能となる。
図23に示すように、第1突出面部246は、X方向において第1面部242と第2面部241との間に設けられ、またX方向において第1突出面部246が位置する範囲W246内に、液体供給口280Bの中心軸CCが位置する。これにより、X方向において、第1突出面部246のX方向両側(+X方向側および−X方向側)から、第1規制部635Aと第2規制部635B(図4)とによって、バランスよく第1突出面部246の動きを規制できる。よって、接触部cpの位置の変動を抑制できる、接触部cpと装置側端子群799との接触を良好に維持することができる。またこれにより、第1面部242および第2面部241のX方向の寸法をある程度大きくできる。その結果、第1規制部635Aと第2規制部635BのX方向の寸法を第1面部242と第2面部241に対応させてある程度大きくできるので、第1規制部635Aと第2規制部635Bの剛性を高くできる。本実施形態では、このように剛性の高い第1規制部635Aと第2規制部635Bによって第1突出面部246の動きを規制できるので、接触部cpの位置の変動をより抑制することが可能となる。
図32に示すように、第2カートリッジ20の装着状態において、第1突起249(図17)は第1規制部635Aの第1規制壁面635fa(図5)と当接し、第2突起248(図17)は第2規制部635Bの第2規制壁面635fb(図4)と当接する。これにより、第1突出面部246がX方向に動くことをさらに規制できる。これにより、接触部cpの位置の変動をさらに抑制できるので、接触部cpと装置側端子群799との接触をさらに良好に維持することができる。
図17に示すように、第1突起249および第2突起248は、Z方向において回路基板400の接触部cpよりも上面202側に位置する。すなわち、第1突起249および第2突起248と第1規制部635Aおよび第2規制部635B(図4,図5)との当接位置が、液体供給口280A,280B,280Cと液体供給針640A,640B,640Cとが接触している部分からより離れた位置に設けられている。これにより、回転モーメントMXZによる第2カートリッジ20の方向DXZ(図24)の動き(揺動)を低減できる。
図17に示すように、第1突起249および第2突起248は、Z方向において係合部材230よりも底面201側に位置する。すなわち、第1突起249および第2突起と第1規制部635Aおよび第2規制部635B(図4,図5)との当接位置が、係合部材230よりも接触部cpに近い位置に設けられている。これにより、回転モーメントMXZによる第2カートリッジ20の方向DXZ(図24)の動き(揺動)を低減できる。
A−9.カートリッジセットおよび液体噴射システムの効果:
上記実施形態によれば、第2カートリッジ20が複数種類(本実施形態では3種類)の液体を収容することで、複数種類の液体の1種類ごとを収容するカートリッジを別々に設けるよりも、カートリッジセット5や液体噴射システム90を小型化できる。また、複数種類の液体を収容する第2カートリッジ20を交換することで、別々に各種類の液体を収容するカートリッジを交換する場合よりも交換の手間や頻度を低減できる。また、カートリッジセット5は、液体吸収体299を収容していない直液タイプの第1カートリッジ10と、液体吸収体299を収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジ20とを有する。2つのタイプのカートリッジを利用することで、構造が簡易で安価な液体吸収体タイプと、構造がやや複雑であるものの高速印刷に適した直液タイプの、双方の利点を活かすことが可能である。
上記実施形態によれば、第2カートリッジ20が複数種類(本実施形態では3種類)の液体を収容することで、複数種類の液体の1種類ごとを収容するカートリッジを別々に設けるよりも、カートリッジセット5や液体噴射システム90を小型化できる。また、複数種類の液体を収容する第2カートリッジ20を交換することで、別々に各種類の液体を収容するカートリッジを交換する場合よりも交換の手間や頻度を低減できる。また、カートリッジセット5は、液体吸収体299を収容していない直液タイプの第1カートリッジ10と、液体吸収体299を収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジ20とを有する。2つのタイプのカートリッジを利用することで、構造が簡易で安価な液体吸収体タイプと、構造がやや複雑であるものの高速印刷に適した直液タイプの、双方の利点を活かすことが可能である。
本実施形態において、第1カートリッジ10は直液タイプのカートリッジである。よって、第1カートリッジ10の液体を高速でヘッド540に供給した場合でも、気泡の流入が少なく、円滑にヘッド540から液体を噴射させることができる。一方、第2カートリッジ20は、液体吸収体タイプのカートリッジである。よって、第2カートリッジ20の液体を高速でヘッド540に供給しようとすると、液体吸収体299内のインクの流動がインクの供給速度に追いつかず、液体吸収体299内においてインクの層が空気で分断されてしまう可能性がある。これにより、ヘッド540側に供給されることなく液体吸収体299内に残留するインクの量(残留インク量)が多くなってしまう可能性がある。また液体吸収体299内においてインクの流れが空気で分断されることで、ヘッド540に気泡が流入してしまう恐れがある。本実施形態では、ブラックインクを収容した直液タイプの第1カートリッジ10が高速印刷時と低速印刷時に用いられ、カラーインクを収容した液体吸収体タイプの第2カートリッジ20が低速印刷時にのみ用いられる。これによって、ブラックインクを用いた高速印刷を可能にしつつ、第2カートリッジ20の残留インク量を低減できる。また、第2カートリッジ20からヘッド540に気泡が排出される可能性を低減できるので、印刷品質の低下も抑えることができる。
また、上記実施形態によれば、カートリッジホルダー60が、第1装着部602Wと第2装着部602Tとを備えている。すなわち、本実施形態の液体噴射システム90は、両方のタイプのカートリッジ10,20が特定の装着部602W,602Tにそれぞれ装着されることを前提として構成されているため、液体噴射装置50の構造が複雑になることを抑制できる。
また、上記実施形態によれば、直液タイプの第1カートリッジ10に顔料を含むインク(顔料インク)が収容され、液体吸収体タイプの第2カートリッジ20に染料インクが収容される。顔料は沈降しやすいが、第1カートリッジは液体吸収体を収容していないため、顔料が沈降した場合でも第1カートリッジ10に振動を加えることで容易に分散させることができる。液体吸収体タイプの第2カートリッジには染料インクが用いられているため、顔料を含むインクのような沈降の問題は生じない。これにより、液体噴射装置50から噴射されるインクの濃度にばらつきが生じる可能性を低減できる。また、第1カートリッジ10に収容されるブラックインクを顔料インクとすることで、普通紙に印刷する場合に染料インクよりも滲みにくくできる。一方、第2カートリッジ20に収容されるカラーインクを染料インクとすることで、特殊紙に印刷する場合の発色性を向上させることができる。つまり、本実施形態によれば、白黒印刷は普通紙に高速で、カラー印刷は特殊紙に低速で、実施することによって、多様な印刷に対応することが可能である。
また、第1カートリッジ10の液体を射出する第1種射出口部544Dは、第2カートリッジ20の液体を射出する第2種射出口部544A,544B,544Cよりも単位時間当たりに射出できる最大射出量が多い(図8)。これにより、第1カートリッジ10のインクを高速印刷時に用いることができる。また、第2カートリッジ20を低速印刷時に用いられることから、液体吸収体299内のインクの流れが空気で分断される可能性を低減できる。
B.他の実施形態:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、第1装着部602Wに装着された第1カートリッジ10と、第2装着部602Tに装着された第2カートリッジ20とにおいて、回路基板30の複数の接触部cpからなる接触部群と、回路基板400の複数の接触部cpからなる接触部群とはZ方向に異なる位置に設けられていてもよい。Z方向に異なる位置とは、回路基板30の接触部群と回路基板400の接触部群とがZ方向にずれて配置されていれば、接触部群が位置するZ方向の範囲が一部においてZ方向に重複していてもよい。このようにすることで、第1カートリッジ10が誤って第2装着部602Tに装着された場合に、第2装着部602Tの接点機構70Aと電気的に導通することを防止できる。よって、回路基板30の記憶装置や回路が破損する可能性を低減できる。
上記実施形態では、複数の液体収容室200A〜200Cが仕切壁22,23によって区画されたカートリッジを第2カートリッジ20として用いていたが、1つの液体収容室を有するカートリッジを複数接合する等して一体化したカートリッジを、第2カートリッジとして利用しても良い。
本発明は、インクジェット式のプリンター、及び、プリンターに用いられるカートリッジセットに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置及びその液体噴射装置に用いられるカートリッジセットにも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置及びそのカートリッジセットに適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置。
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
5…カートリッジセット、10…第1カートリッジ、12…外殻、13…上面、14…底面、15…背面、16…正面、17…左側面、18…右側面、19…大気導入口、20,20a〜20m,20V、20W…第2カートリッジ、21,22,23…仕切壁、30…回路基板、31…カートリッジ側端子、50…液体噴射装置、60…カートリッジホルダー、70,70A,70B…接点機構、89…ヒンジ、90…液体噴射システム、100…第1液体収容室、120…係合部材、122…カートリッジ側係合部、142…連通孔、150…弁機構、153…弁体、155…付勢部材、180…液体供給口、183…フィルム、188…開口、200,200A,200B,200C…第2液体収容室、201…底面、202…上面、203…第2側面、204…第1側面、205…第3側面、206…第4側面、213,221,222…凹部、230…係合部材、231…第1端部、232…第2端部、233…凹部、235…カートリッジ側係合部、241…第2面部、242…第1面部、245…突出面部、246…第1突出面部、246A…第2側部、246B…第1側部、247…第2突出面部、248…第2突起、249…第1突起、250…凸部、252…凹部、257…凹凸部、258…凹部、258fa,258fb…面、262…第1突起、263…第2突起、264…凹部、266…シール部材、268…シール部材、280…液体供給口、280A…液体供給口、280B…液体供給口(中央液体供給口)、280C…液体供給口、282…規制凸部、283A,283B,283C…周囲部材、284…弁機構、285…付勢部材、286…弁体、287…シール部、288…開口、289…液体供給部、292,292j…開口部、293…開口部、299…液体吸収体、400,400a〜400d…回路基板、400fa…表面、400fb…裏面、401…ボス溝、402…ボス孔、405…基板端部、431〜439…カートリッジ側端子、439P…第2の外側部分、499…カートリッジ側端子群、510…制御部、515…印刷媒体、517…フレキシブルケーブル、520…キャリッジ、522…キャリッジモーター、524…駆動ベルト、532…搬送モーター、534…プラテン、540…ヘッド、542…下面、544A,544B,544C…第2種射出口部、544D…第1種射出口部、546,546A,546B,546C,546D…射出口、601…装置側底壁部、602…カートリッジ装着部、602T…第2装着部、602W…第1装着部、603…第1装置側側壁部、604…第2装置側側壁部、604R…区画壁、605…第3装置側側壁部、606…第4装置側側壁部、611…領域、615…装置側規制壁部、616…カートリッジ識別用凸部、617…案内用凸部、632,632A,632D…装置側係合部、633…面、635…規制部、635A…第1規制部、635B…第2規制部、635C…第3規制部、635fa…第1規制壁面、635fb…第2規制壁面、635fc…第3規制壁面、635fd…第4規制壁面、638…装置側突起、640,640A〜640D…液体供給針、642…先端部、645…基端部、645fb…第2規制壁面、701…スリット、703,704…接点形成部材、705…保持部材、710〜790…装置側端子、790A…中継基板、792…端部、793…端部、799…装置側端子群、2001…チューブ、2001b…チューブ、2002…外部タンク、CX…中心軸、CC…中心軸(第1中心軸)、CE…係合中心、CM…中心軸(第3中心軸)、CN…中心軸(第2中心軸)、CT…中心軸、FLA…流路、FM…フィルム、FP1〜FP3…外力、L1…角部、L2…角部、L3…角部、ML3…回転モーメント、MR3…回転モーメント、MXY1…回転モーメント、MXY1t…回転モーメント、MXY1w…回転モーメント、MXY2…回転モーメント、MXZ…回転モーメント、PC…第1中心面、PCP…平面、PL…第3中心面、PN…第2中心面、R1…角部、R2…角部、R3…角部、R30…四角、RN1…第1の端子列、RN2…第2の端子列、W241…範囲、W242…範囲、W246…範囲、WA…範囲、WE…範囲、XCP…中央、cp…接触部、cpc…中央接触部
Claims (6)
- 3種類以上の液体を射出可能なヘッドと、
前記3種類以上の液体のうち、1種類の液体を収容する第1カートリッジと、
前記3種類以上の液体から前記1種類の液体を除いた残りの種類の液体のうち、複数種類の液体を収容する第2カートリッジと、
前記第1カートリッジが装着された第1装着部と、前記第2カートリッジが装着された第2装着部と、を有するカートリッジホルダーと、を備えた液体噴射システムであって、
前記第1カートリッジは、前記1種類の液体を収容する第1液体収容室を有し、
前記第2カートリッジは、前記複数種類の液体の1種類ずつをそれぞれ収容する複数の第2液体収容室を有し、
前記複数の第2液体収容室は、それぞれ液体吸収体を収容しており、
前記第1液体収容室は、前記液体吸収体を収容していない、液体噴射システム。 - 請求項1に記載の液体噴射システムであって、
前記1種類の液体は、顔料を含むインクであり、
前記複数種類の液体はそれぞれ、染料インクである、液体噴射システム。 - 請求項1または請求項2に記載の液体噴射システムであって、
前記ヘッドは、
前記1種類の液体を射出するための第1種射出口部と、
前記複数種類の液体ごとに設けられ、前記複数種類の液体のそれぞれを射出するための複数の第2種射出口部と、を有し、
前記第1種射出口部は、前記第2種射出口部よりも単位時間当たりに液体を射出できる最大射出量が多い、液体噴射システム。 - 3種類以上の液体を射出可能なヘッドと、
第1装着部と第2装着部とを有するカートリッジホルダーと、
を備えた液体噴射装置に用いられ、前記第1装着部に装着される第1カートリッジと、前記第2装着部に装着される第2カートリッジとからなるカートリッジセットであって、
前記第1カートリッジは、前記3種類以上の液体のうち、1種類の液体を収容し、
前記第2カートリッジは、前記3種類以上の液体から前記1種類の液体を除いた残りの種類の液体のうち、複数種類の液体を収容し、
前記第1カートリッジは、前記1種類の液体を収容する第1液体収容室を有し、
前記第2カートリッジは、前記複数種類の液体をそれぞれ収容する複数の第2液体収容室を有し、
前記複数の第2液体収容室は、それぞれ複数の液体吸収体を収容しており、
前記第1液体収容室は、液体吸収体を収容していない、カートリッジセット。 - 請求項4に記載のカートリッジセットであって、
前記1種類の液体は、顔料を含むインクであり、
前記複数種類の液体は、染料インクである、カートリッジセット。 - 請求項4または請求項5に記載のカートリッジセットであって、
前記ヘッドは、
前記1種類の液体を射出するための第1種射出口部と、
前記複数種類の液体ごとに設けられ、前記複数種類の液体のそれぞれを射出するための複数の第2種射出口部と、を有し、
前記第1種射出口部は、各前記第2種射出口部よりも単位時間当たりに液体を射出できる最大射出量が多く、
前記第1液体収容室は、前記第1種射出口部と連通し、
前記複数の第2液体収容室はそれぞれ、対応する前記第2種射出口部と連通している、カートリッジセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017180090A JP2019055501A (ja) | 2017-09-20 | 2017-09-20 | 液体噴射システム、および、カートリッジセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017180090A JP2019055501A (ja) | 2017-09-20 | 2017-09-20 | 液体噴射システム、および、カートリッジセット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019055501A true JP2019055501A (ja) | 2019-04-11 |
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ID=66105906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017180090A Pending JP2019055501A (ja) | 2017-09-20 | 2017-09-20 | 液体噴射システム、および、カートリッジセット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019055501A (ja) |
-
2017
- 2017-09-20 JP JP2017180090A patent/JP2019055501A/ja active Pending
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